JPH0826977A - 溶出制御型経口製剤 - Google Patents

溶出制御型経口製剤

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JPH0826977A
JPH0826977A JP16567594A JP16567594A JPH0826977A JP H0826977 A JPH0826977 A JP H0826977A JP 16567594 A JP16567594 A JP 16567594A JP 16567594 A JP16567594 A JP 16567594A JP H0826977 A JPH0826977 A JP H0826977A
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JP
Japan
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enteric
water
insoluble
drug
film forming
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Application number
JP16567594A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Hirakawa
善行 平川
Takashi Ishibashi
隆 石橋
Toshiyasu Yamada
年恭 山田
Masashi Fujimura
正志 藤村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tanabe Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Tanabe Seiyaku Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 予め設定した時間、または予め設定したpH
で薬物を急速に溶出する経口投与用製剤を提供しようと
するものである。 【構成】 薬物含有芯物質が、水不溶性皮膜剤と腸溶性
皮膜剤の混合物(但し、アクリル酸系ポリマー同士の混
合物を除く)からなる溶出制御膜で被覆された溶出制御
型経口製剤。 【効果】 本発明の製剤は、小腸下部や大腸等のpHが
比較的高い消化管下部で薬物を急速に溶出し、また所望
の時間経過後に薬物の溶出を開始できるので、小腸下部
から大腸に選択的に薬物を送達できるという特徴を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規溶出制御型経口製剤
に関し、詳しくは薬物を消化管内の所望する部位におい
て急速に溶出する製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】薬物療法において、(1)潰瘍性大腸炎
のような大腸内炎症性疾患に対する局所療法や(2)小
腸内で化学分解や酵素分解を受けやすいペプチド性薬物
の経口投与療法等の分野では、小腸下部から大腸に選択
的に薬物を送達することが望まれる。このため近年様々
な実験が行われているが、小腸下部から大腸に薬物を選
択的に送達するためには、ヒトの消化管内の物理的、生
理的環境および製剤の消化管内移動時間を考慮した製剤
設計が必要となる。
【0003】例えば、これまでの腸溶性製剤や徐放性製
剤ではこのような視点からの製剤設計がなされていない
ため、前者の製剤は胃内での薬物溶出は効果的に抑制す
るが小腸上部で薬物が急速に溶出され、薬物の大部分が
吸収ないし分解されてしまうため、大腸には到達しな
い。また後者の製剤は持続的に薬物が溶出されるため、
製剤が胃、小腸を通過する間にかなりの薬物が溶出され
るという問題があった。
【0004】また、アクリル酸系水不溶性ポリマーとア
クリル酸系腸溶性ポリマーを組み合わせた放出制御膜を
持つ製剤も知られている(特開平3−7238)が、こ
の製剤は難持続性薬物の持続化を図るものであって、溶
出開始時間及び溶出開始pHを制御するものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、予め設定し
た時間、又は予め設定したpHで薬物を急速に溶出する
製剤を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、エチルセ
ルロース等の水不溶性皮膜剤とpH約5〜7で溶解する
腸溶性皮膜剤の混合物で薬物を含有する芯物質を被覆し
た場合、その配合比率を種々変えた場合には、該混合膜
は中性乃至弱アルカリ性域、とりわけpH7〜8で微妙
なpHの変化に応じて溶解性が変化すること、従って、
胃や小腸上部では皮膜が溶解せず薬物を溶出しないが、
小腸下部や大腸等のpHが比較的高い消化管下部で薬物
を急速に溶出することを見出し、また混合膜の芯物質に
対する被覆率を種々変化させた場合には、その変化に応
じて薬物溶出までの時間も変化することを見出し、本発
明を完成させるに至った。
【0007】すなわち、本発明は薬物含有芯物質が、水
不溶性皮膜剤と腸溶性皮膜剤の混合物(但し、アクリル
酸系ポリマー同士の混合物を除く)からなる溶出制御膜
で被覆された溶出制御型経口製剤である。
【0008】更に詳しくは、該溶出制御膜は投与後一定
時間、薬物を溶出しないように薬物含有芯物質に対する
被覆率が調整されているか、又は所望のpHで薬物を溶
出するように水不溶性皮膜剤と腸溶性皮膜剤の配合比率
を調整されてなる溶出制御型経口製剤である。
【0009】本発明において、水不溶性皮膜剤として
は、製剤技術の分野で通常、水に溶解し難い皮膜剤とし
て知られているものであれば、いずれも好適に用いるこ
とが出来、例えば、水不溶性セルロース誘導体、水不溶
性ビニル誘導体及び水不溶性アクリル酸系ポリマー等か
ら選ばれる1種又は2種以上があげられる。
【0010】水不溶性セルロース誘導体の例としては、
セルロースに含まれる水酸基の一部又は全部がエチル基
で置換されたエチルセルロース等のセルロースエーテ
ル、酢酸セルロース等のセルロースエステル等があげら
れ、水不溶性ビニル誘導体の例としては、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリ塩化ビニル等があげられる。
【0011】水不溶性アクリル酸系ポリマーの例として
は、pH非依存性アクリル酸系ポリマーである、アクリ
ル酸エチル・メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸塩
化トリメチルアンモニウムエチル共重合体(例えば、商
品名;オイドラギットRS、オイドラギットRSL、ロ
ームファーマ社製)、メタアクリル酸メチル・アクリル
酸エチル共重合体(例えば、商品名;オイドラギットN
E、ロームファーマ社製)等があげられる。
【0012】これらの内、好ましい水不溶性皮膜剤とし
ては、水不溶性セルロース誘導体、水不溶性アクリル酸
系ポリマーがあげられ、とりわけ好ましくは、エチルセ
ルロース、アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル・
メタアクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重
合体があげられる。
【0013】又、本発明における腸溶性皮膜剤として
は、製剤技術の分野で通常、製剤の被覆に用いうるもの
であって、pH約5〜7で溶解する皮膜剤があげられ
る。かかる皮膜剤としては、例えば、腸溶性セルロース
誘導体、腸溶性のデンプンもしくは糖類誘導体、腸溶性
天然高分子化合物、腸溶性ポリビニルアルコール誘導
体、腸溶性マレイン酸系ポリマー及び腸溶性アクリル酸
系ポリマー等から選ばれる1種又は2種以上があげられ
る。
【0014】腸溶性セルロース誘導体の例としては、セ
ルロースもしくはその誘導体と有機酸とのエステルがあ
げられ、とりわけセルロースと酢酸、フタル酸、コハク
酸、マレイン酸等とのエステルが好ましい。腸溶性セル
ロース誘導体の具体例としては、セルロースアセテート
フタレート、セルロースアセテートサクシネート、セル
ロースベンゾエートフタレート、メチルセルロースフタ
レート、エチルヒドロキシエチルセルロースフタレー
ト、セルロースアセテートマレエート、ヒドロキシエチ
ルセルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースアセテートサクシネート(ヒドロキ
シプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート−
L、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサ
クシネート−M、ヒドロキシプロピルメチルセルロース
アセテートサクシネート−H等)、ヒドロキシプロピル
メチルセルロースフタレート、ポリオキシエチルセルロ
ースフタレート、セルロースプロピオネート、カルボキ
シメチルエチルセルロース等があげられる。
【0015】腸溶性のデンプンもしくは糖類誘導体の例
としては、デンプンもしくは糖と有機酸とのエステルが
あげられ、とりわけデンプンもしくは糖と酢酸、フタル
酸、コハク酸、マレイン酸等とのエステルが好ましい。
腸溶性のデンプンもしくは糖類誘導体の具体例として
は、例えばスターチアセテートフタレート、アミロース
アセテートフタレート等があげられる。
【0016】腸溶性天然高分子化合物の例としては、シ
ェラック等があげられる。
【0017】腸溶性ポリビニルアルコール誘導体の例と
しては、ポリビニルアルコールと有機酸とのエステルが
あげられ、とりわけポリビニルアルコールと酢酸、フタ
ル酸、コハク酸、マレイン酸等とのエステルが好まし
い。腸溶性ポリビニルアルコール誘導体の具体例として
は、例えばポリビニルアルコールフタレート、ポリビニ
ルアルコールアセテートフタレート、ポリビニルプロピ
オネートフタレート、ポリビニルブチレートフタレー
ト、ポリビニルアセタールフタレート、ポリビニルアセ
トアセタールフタレート、ポリビニルアセトアセタール
サクシネート、ポリビニルアセタールジエチルアミノア
セテート等があげられる。
【0018】腸溶性マレイン酸系ポリマーの例として
は、無水マレイン酸とビニルモノマーとの共重合体があ
げられ、とりわけ無水マレイン酸とビニルアセテート、
スチレン、ビニルメチルエーテル、アクリル酸もしくは
そのエステルとの共重合体が好ましい。腸溶性マレイン
酸系ポリマーの具体例としては、例えばビニルアセテー
ト・マレイン酸共重合体、スチレン・マレイン酸共重合
体、エチレン・スチレン・マレイン酸共重合体、アクリ
ロニトリル・メチルアクリレート・マレイン酸共重合
体、ブチルアクリレート・スチレン・マレイン酸共重合
体等があげられる。
【0019】腸溶性アクリル酸系ポリマーの例としては
アクリル酸、メタアクリル酸もしくはそれらのエステル
との共重合体があげられる。腸溶性アクリル酸系ポリマ
ーの例としては、スチレン・アクリル酸共重合体、アク
リル酸・アクリル酸メチル共重合体、メタアクリル酸・
アクリル酸メチル共重合体、メタアクリル酸・メタアク
リル酸メチル共重合体(例えば、商品名;オイドラギッ
ドL100、オイドラギッドS、ロームファーマ社
製)、メタアクリル酸・アクリル酸エチル共重合体(例
えば、商品名;オイドラギッドL100−55、オイド
ラギッドL30D−55、ロームファーマ社製)、アク
リル酸・アクリル酸ブチル共重合体等があげられる。
【0020】これらの内、好ましい腸溶性皮膜剤として
は、腸溶性セルロース誘導体、腸溶性天然高分子化合
物、腸溶性ポリビニルアルコール誘導体、腸溶性アクリ
ル酸系ポリマー等があげられ、具体的には、腸溶性セル
ロース誘導体としては、セルロースアセテートフタレー
ト、セルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロースフタレート、カルボキ
シメチルエチルセルロース等が、腸溶性天然高分子化合
物としては、シェラック等が、腸溶性ポリビニルアルコ
ール誘導体としては、ポリビニルアセタールジエチルア
ミノアセテート等が、腸溶性アクリル酸系ポリマーとし
ては、メタアクリル酸・メタアクリル酸メチル共重合
体、メタアクリル酸・アクリル酸エチル共重合体等があ
げられる。
【0021】これらの内、更に好ましい腸溶性皮膜剤と
しては、腸溶性セルロース誘導体、腸溶性アクリル酸系
ポリマーがあげられ、最も好ましくは、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースアセテートサクシネート、メタア
クリル酸・メタアクリル酸メチル共重合体、メタアクリ
ル酸・アクリル酸エチル共重合体等があげられる。
【0022】これらの各皮膜剤は、適宜組み合わせて使
用することができ、水不溶性皮膜剤の1種又は2種以上
を混合したものと、腸溶性皮膜剤の1種又は2種以上を
混合したものを組み合わせて使用することができる。
【0023】これらの内、好ましい組合わせとしては、
前記の水不溶性皮膜剤において好ましいものとして列挙
した皮膜剤と、前記の腸溶性皮膜剤において好ましいも
のとして列挙した皮膜剤との組合わせがあげられ、とり
わけ、水不溶性セルロース誘導体と腸溶性アクリル酸系
ポリマーの組合せ、水不溶性セルロース誘導体と腸溶性
セルロース誘導体の組合せ、水不溶性アクリル酸系ポリ
マーと腸溶性セルロース誘導体の組合せが好ましい。
【0024】また、個別の組合わせとして好ましいもの
を下記表1〜2に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】これら水不溶性皮膜剤と腸溶性皮膜剤の配
合比率は9:1〜1:9の範囲で、水不溶性皮膜剤及び
腸溶性皮膜剤の種類により適宜選択することができ、好
ましい配合比率の例をあげるならば、例えば、エチルセ
ルロースとオイドラギットL100では1:9〜8:
2、エチルセルロースとオイドラギットSでは1:9〜
4:6、オイドラギットRSとヒドロキシプロピルメチ
ルセルロースアセテートサクシネート−Mでは6:4〜
8:2、エチルセルロースとヒドロキシプロピルメチル
セルロースアセテートサクシネート−Mでは6:4〜
8:2である。
【0028】上記の配合比率で混合された溶出制御膜
は、薬物含有芯物質に対する被覆率を重量%で表した場
合、約1〜200%となるよう被覆することにより、投
与から薬物を溶出するまでの時間を制御することが出来
る。好ましい被覆率は約2〜100%、とりわけ好まし
い被覆率は約3〜50%、極めて好ましい被覆率は約5
〜30%、最も好ましい被覆率は約5〜15%である。
【0029】本発明の製剤においては、溶出制御膜にお
ける水不溶性皮膜剤と腸溶性皮膜剤の配合比率を一定に
した場合、芯物質に対する被覆率を上げることにより薬
物溶出開始までの時間は長くなり、被覆率を下げること
により薬物溶出開始までの時間は短縮される。
【0030】また、溶出制御膜中の水不溶性皮膜剤と腸
溶性皮膜剤の配合比率をそれぞれ変動させることによ
り、薬物を溶出せしめるpHを変化させることが出来、
溶出制御膜の芯物質に対する被覆率を一定にした場合、
溶出制御膜中の腸溶性皮膜剤の配合比率が大きくなれ
ば、薬物の溶出開始pHは低くなり、水不溶性皮膜剤の
配合比率が大きくなれば、薬物の溶出開始pHは高くな
る。
【0031】このことをエチルセルロースとオイドラギ
ットL100を例にとって説明すれば、両者の比が4:
6であるとき、薬物はpH7.2において3時間以内に
溶解し、比が5:5であるとき、薬物はpH7.5にお
いて3時間以内に溶解し、更に、比が6:4であると
き、薬物はpH8.0において3時間以内に溶解する。
【0032】即ち、腸溶性皮膜剤に対する水不溶性皮膜
剤の配合比率を大きくすることにより薬物を3時間以内
に溶出する溶液のpHは高くなっている。
【0033】従って、本発明の皮膜において、水不溶性
皮膜剤と腸溶性皮膜剤の最適な組合せ、最適な被覆率、
及び最適な配合比率は、当業者であれば上記現象を基準
として、極めて容易に見出すことができる。
【0034】更に本発明の製剤においては、皮膜中に種
々の添加物を配合してもよく、かかる添加剤としてはコ
ーティング助剤、着色剤、隠蔽剤、可塑剤、滑択剤等も
添加することが出来る。
【0035】コーティング助剤としては、例えば硬化油
(商品名;K−3ワックス等、川研ファインケミカル社
製)、ステアリン酸(商品名;NAA−174等、日本
油脂製)、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ポリ
オキシル(商品名;ノニオンS−154等、マツモト交
商製)、ステアリン酸マグネシウム、セタノール(商品
名;NAA−44等、日本油脂製)等があげられる。
【0036】着色剤としては、例えば食用色素、レーキ
色素、カラメル、カロチン、アナット、コチニール、二
酸化鉄等のほかレーキ色素とシロップを主体とした不透
明着色剤オパラックス(OPALUX)等があり、具体
的には食用赤色2号、3号、黄色4号、5号、緑色3
号、青色1号、2号、紫1号等の食用アルミニウムレー
キ、アナット(ベニノキ由来の天然色素)、カルミン
(カルミン酸アルミニウム塩)、パールエッセンス(グ
アニンを主成分とする)等があげられる。
【0037】隠蔽剤としては,例えば二酸化チタン、沈
降炭酸カルシウム、第二燐酸カルシウム、硫酸カルシウ
ム等があげられ、可塑剤としては、例えばジエチルフタ
レート、ジブチルフタレート、ブチルフタリルブチルグ
リコレート等のフラル酸誘導体のほか、シリコン油、ト
リアセチン、プロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール等があげられる。
【0038】滑択剤としては、例えば、ステアリン酸マ
グネシウム、タルク、合成ケイ酸マグネシウム、微粒子
性酸化ケイ素、デンプン、ラウリル硫酸ナトリウム、ホ
ウ酸、酸化マグネシウム等があげられる。
【0039】これらの添加物の添加量や添加時期は、製
剤技術の分野で常用される知見に基づく範囲であれば、
何ら問題なく使用することができる。
【0040】本発明の製剤は、薬物を含む芯物質に、水
不溶性皮膜剤と腸溶性皮膜剤の溶液を噴霧し、ついで乾
燥することにより製造することが出来る。
【0041】芯物質の調製は、粉末コーティングや造粒
等の常法により実施することができ、粉末コーティング
により調製する場合は、不活性な担体に結合剤溶液を噴
霧しつつ薬物(要すれば賦形剤、崩壊剤等、通常この分
野で使用される各種製剤添加剤と共に)粉末を添加すれ
ばよい。
【0042】担体としては、例えば結晶乳糖、結晶セル
ロース、結晶塩化ナトリウム等の糖類もしくは無機塩の
結晶、球形造粒物〔例えば結晶セルロールの球形造粒物
(商品名;アビセルSP、旭化成製)、結晶セルロース
と乳糖の球形造粒物(商品名;ノンパレルNP−5、同
NP−7、フロイント社製)、精製白糖の球形造粒物
(商品名;ノンパレル−103、フロイント社製)、乳
糖とα化デンプンの球形造粒物等〕があげられる。
【0043】結合剤としては例えば、庶糖、グルコー
ス、ソルビトール等の小糖類もしくは糖アルコール類、
デキストリン、アラビアゴム、トラガント、グアーガ
ム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、
グルテン等の多糖類、メチルセルロース、エチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース等のセルロース誘導体、
ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルアセテート、ポリエチレングリコール等の合成高分
子等があげられる。
【0044】賦形剤としては例えばコーンスターチ、小
麦デンプン、バレイショデンプン、乳糖、庶糖、グルコ
ース、マンニトール等の糖類、硫酸カルシウム、リン酸
カルシウム、沈降炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、ホ
ウ酸等があげられる。
【0045】崩壊剤としては例えばデンプン、ヒドロキ
シプロピルスターチ、カルボキシメチルセルロースおよ
びそのカルシウム塩、低置換度ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース、イオン交換樹脂、寒天末、結晶セルロー
ス、α−セルロース、架橋ゼラチン、架橋カゼイン等が
あげられる。
【0046】これら賦形剤、崩壊剤等の添加量や添加時
期も、製剤技術の分野で常用される知見に基づく範囲で
あれば、何ら問題なく使用することができ、結合剤の濃
度や使用する溶媒も製剤技術の分野で常用される知見に
基づく範囲であれば、何ら問題なく使用することができ
る。
【0047】粉末コーティングは、担体を遠心流動造粒
コーティング装置(CF)中に入れ、薬物と添加物の混
合末、もしくは薬物を散布しつつ任意の条件で結合剤溶
液を噴霧し、上記薬物あるいは薬物と種々の配合剤を、
予め混合もしくは順次担体の周囲に常法にしたがって、
添加することにより好適に行うことが出来る。
【0048】造粒法によるときは、薬物と各種製剤添加
剤を混合したのち、乾式ないし湿式造粒法等の常法によ
り顆粒等、所望剤型に応じた形状に成形すればよく、例
えば各成分を捏和した後、網式製粒機、円筒製粒機、ト
ーネードミル、スクリュー造粒機、アレキサンダー・マ
シン等の押出造粒機にかけて顆粒とするか、或いは各成
分を粉末のままブレンダー・グラニュレーターやピン・
グラニュレーター等の混合造粒機により顆粒としてもよ
い。更には回転するドラムないしパン中に各成分の粉体
に結合剤溶液を噴霧して造粒するいわゆる転動造粒によ
り顆粒を製してもよく、流動層乾燥機中で各成分を流動
させつつ結合剤溶液を噴霧する流動層造粒法により実施
することもできる。
【0049】ついで得られた芯物質への皮膜剤による被
覆は、パンコーティング法や流動層コーティング法等フ
ィルムコーティング法の常法により実施することがで
き、水不溶性皮膜剤と腸溶性皮膜剤の溶液の溶媒として
は、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノー
ル、2−メトキシエタノール(商品名;メチルセロソル
ブ、片山化学工業社製)、2−エトキシエタノール(商
品名;セロソルブ、片山化学工業社製)等のアルコール
類、ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテル、石油ベ
ンジン、リグロイン、ベンゼン、トルエン、キシレン等
の炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、エ
チレンジクロライド、トリクロロエチレン、1、1、1
−トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、酢酸メチ
ルエステル、酢酸エチルエステル、酢酸ブチルエステル
等のエステル類、イソプロピルエーテル、ジオキサン等
のエーテル類、水等があげられる。
【0050】これらの溶媒は、水不溶性皮膜剤、腸溶性
皮膜剤のそれぞれに応じて使用すればよく、2種以上を
適宜配合して用いることもできる。この内、とりわけ好
ましい溶媒としては、アルコール類、ハロゲン化炭化水
素類、ケトン類、水等があげられ、更に具体的に好まし
い溶媒としては、エタノール、ジクロロメタン、アセト
ン等があげられる。
【0051】かくして得られる本発明の製剤は、そのま
ま顆粒剤として用いることもできるが、打錠して錠剤と
するか、カプセルに充填してカプセル剤とする他、種々
の経口投与に適した剤形に成形することが出来る。
【0052】以下に本発明を実施例により更に詳細に説
明する。
【0053】
【実施例】
実施例1 (1)芯物質の調製 遠心流動造粒コーティング装置(CF)を用いて、ノン
パレル300gに結合剤溶液〔白糖を20%濃度含むエ
タノール−水(重量比=1:3)溶液〕を噴霧しつつ、
テオフィリン450g、マンニット1400gの混合末
を粉末コーティングし、テオフィリン含有顆粒を得た。
【0054】(2)溶出制御膜による被覆 エチルセルロースとメタアクリル酸・メタアクリル酸メ
チル共重合体(商品名;オイドラギットL100、ロー
ムファーマ社製)を4種類の配合比(2:8、4:6、
5:5、6:4)で混合し、5%濃度となるようにエタ
ノールに溶解した溶液を、上記(1)で得たテオフィリ
ン顆粒200gに噴霧し、芯物質に対する被覆率が5%
となるように被覆することにより、エチルセルロースと
メタアクリル酸・メタアクリル酸メチル共重合体の配合
比が異なる4種類の製剤を得た。
【0055】(3)溶出試験 上記で得た製剤について、第十二改正日本薬局方の溶出
試験第一液(pH1.2、以下第一液と称する)、同第
二液(pH6.8、以下第二液と称する)及びリン酸緩
衝液(pH7.2、pH7.5及びpH8.0)を用
い、溶出液900ml、37℃、パドル回転数100r
pmの条件下で溶出試験を行い、各液中での溶出挙動を
観察した。
【0056】(4)結果及び考察 上記4種類の製剤の各溶液中における溶出挙動は図1〜
4に示す通りであり、図2〜4からエチルセルロースと
メタアクリル酸・メタアクリル酸メチル共重合体(商品
名;オイドラギットL100)の配合比が4:6、5:
5、6:4の皮膜で被覆された本発明の製剤は、第一液
及び第二液中では殆ど薬物を溶出しないが、3種類のリ
ン酸緩衝液中では、溶出開始までの時間は異なるが、い
ずれも薬物を溶出していることがわかる。従って、これ
らの皮膜で被覆された製剤は、胃や小腸では薬物を溶出
せず、小腸下部から大腸におけるpHの高い部位におい
て薬物を溶出させることが可能であることがわかる。
【0057】また図1から、配合比が2:8の皮膜で被
覆された本発明の製剤は、第一液中では殆ど薬物を溶出
しないが、第二液及び3種類のリン酸緩衝液中では、溶
出開始までの時間は異なるが、いずれも薬物を溶出して
いるので、この皮膜で被覆された製剤は、胃では薬物を
溶出せず、小腸から大腸におけるpHの高い部位におい
て薬物を溶出させることが可能であることがわかる。
【0058】実施例2 (1)溶出制御膜による被覆 エチルセルロースとメタアクリル酸・メタアクリル酸メ
チル共重合体(商品名;オイドラギットS、ロームファ
ーマ社製)を2種類の配合比(1:9、2:8)で混合
し、実施例1(2)と同様にして、実施例1(1)で得
たテオフィリン顆粒に被覆率が5%となるように噴霧
し、エチルセルロースとメタアクリル酸・メタアクリル
酸メチル共重合体の配合比が異なる2種類の製剤を得
た。
【0059】(2)溶出試験 上記で得た製剤について、実施例1(3)と同様にし
て、第一液、第二液及びリン酸緩衝液(pH7.2、p
H7.5及びpH8.0)を用いて溶出試験を行い、各
液中での溶出挙動を観察した。
【0060】(3)結果及び考察 上記2種類の製剤の各溶液中における溶出挙動は図5〜
6に示す通りであり、エチルセルロースとメタアクリル
酸・メタアクリル酸メチル共重合体(商品名;オイドラ
ギットS)の配合比が1:9、2:8の皮膜で被覆され
た本発明の製剤は、第一液及び第二液中では殆ど薬物を
溶出しないが、pHの高いリン酸緩衝液中では、一定時
間の後、速やかに溶出していることがわかる。また図5
と図6を比較すると、エチルセルロースとメタアクリル
酸・メタアクリル酸メチル共重合体のうち、水不溶性皮
膜剤であるエチルセルロースの配合比の大きい図6の方
が、溶出開始までの時間も長くなることがわかる。この
ことから、本発明の製剤は、水不溶性皮膜剤と腸溶性皮
膜剤の配合比率を調整することにより、胃や小腸上部で
は薬物を溶出せず、小腸下部や大腸等のpHが比較的高
い消化管下部で薬物を急速に溶出する製剤とすることが
できる。
【0061】実施例3 (1)溶出制御膜による被覆 エチルセルロース13.5gとメタアクリル酸・メタア
クリル酸メチル共重合体(商品名;オイドラギットL1
00、ロームファーマ社製)31.5gをエタノールに
溶解した溶液900gを、実施例1(1)で得たテオフ
ィリン顆粒300gに対して被覆重量を調整しつつ噴霧
し、芯物質に対する被覆率が2.5%、5%、7.5
%、10%、12.5%、15%となるように被覆する
ことにより、エチルセルロースとメタアクリル酸・メタ
アクリル酸メチル共重合体で被覆された被覆率の異なる
6種類の製剤を得た。
【0062】(2)溶出試験 上記で得た製剤について、実施例1(3)と同様にし
て、第二液を用いて溶出試験を行い、溶出挙動を観察し
た。
【0063】(3)結果及び考察 上記各製剤の第二液中における溶出挙動は図7に示す通
りであり、エチルセルロースとメタアクリル酸・メタア
クリル酸メチル共重合体(商品名;オイドラギットL1
00)の混合物でテオフィリン顆粒を被覆した本発明の
製剤は、被覆率を大きくするにつれて、溶出開始後の薬
物溶出速度をほとんど変えずに溶出開始までの時間を長
くすることができるので、被覆率を調整することによ
り、小腸から大腸において所望の時間経過後に薬物を溶
出する製剤とすることができる。
【0064】実施例4 (1)芯物質の調製 CFを用いて、ノンパレル2kgに結合剤溶液〔白糖を
25%濃度含むエタノール−水(重量比=1:3)溶
液〕を噴霧しつつ、インドメタシン50g、乳糖2.9
2kg、ステアリン酸カルシウム30gの混合末を粉末
コーティングし、インドメタシン含有顆粒を得た。
【0065】(2)溶出制御膜による被覆 エチルセルロース27gとメタアクリル酸・メタアクリ
ル酸メチル共重合体(商品名;オイドラギットL10
0、ロームファーマ社製)63gとを混合し、エタノー
ルに溶解した溶液1.8kgを、上記(1)で得たイン
ドメタシン顆粒300gにCFを用いて噴霧し、芯物質
に対する被覆率が5%、10%、15%、20%、25
%、30%となるように被覆することにより、エチルセ
ルロースとメタアクリル酸・メタアクリル酸メチル共重
合体で被覆された被覆率の異なる6種類の製剤を得た。
【0066】(3)溶出試験 上記で得た製剤について、実施例1(3)と同様にし
て、第二液を用いて溶出試験を行い、溶出挙動を観察し
た。
【0067】(4)結果及び考察 上記各製剤の第二液中における溶出挙動は図8に示す通
りであり、エチルセルロースとメタアクリル酸・メタア
クリル酸メチル共重合体(商品名;オイドラギットL1
00)の混合物でインドメタシン顆粒を被覆した本発明
の製剤も、被覆率を大きくするにつれて、溶出開始後の
薬物溶出速度をほとんど変えずに溶出開始までの時間を
長くすることができるので、被覆率を調整することによ
り、小腸から大腸において所望の時間経過後に薬物を溶
出する製剤とすることができる。
【0068】実施例5 (1)芯物質の調製 ワースター式流動層装置を用いて、セルフィア300g
に対して、インドメタシン100g、白糖50g、水9
00gからなる懸濁液をコーティングし、インドメタシ
ン細粒を得た。
【0069】(2)溶出制御膜による被覆 エチルセルロース90gとメタアクリル酸・メタアクリ
ル酸メチル共重合体(商品名;オイドラギットL10
0、ロームファーマ社製)210gとを混合し、エタノ
ールに溶解した溶液3kgを、上記(1)で得たインド
メタシン細粒300gに対して、ワースター式流動層装
置を用いてコーティングし、インドメタシン含有の球形
細粒を得た。
【0070】実施例6 (1)溶出制御膜による被覆 アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル・メタアクリ
ル酸塩化トリエチルアンモニウムエチル共重合体(商品
名;オイドラギットRS、ロームファーマ社製)24g
とヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサク
シネート(商品名;AQOAT−MF、信越化学社製)
6gをジクロロメタン−エタノール(重量比=1:1)
に溶解した溶液600gを、実施例1(1)で得たテオ
フィリン顆粒200gにCFを用いて噴霧し、芯物質に
対する被覆率が2.5%、5%、10%、15%となる
ように被覆することにより、アクリル酸エチル・メタア
クリル酸メチル・メタアクリル酸塩化トリエチルアンモ
ニウムエチル共重合体とヒドロキシプロピルメチルセル
ロースアセテートサクシネートで被覆された被覆率の異
なる4種類の製剤を得た。
【0071】(2)溶出試験 上記で得た製剤について、実施例1(3)と同様にし
て、第二液を用いて溶出試験を行い、溶出挙動を観察し
た。
【0072】(3)結果及び考察 各製剤の第二液中における溶出挙動は図9に示す通りで
あり、アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル・メタ
アクリル酸塩化トリエチルアンモニウムエチル共重合体
(商品名;オイドラギットRS)とヒドロキシプロピル
メチルセルロースアセテートサクシネート(商品名;A
QOAT−MF)の混合物でテオフィリン顆粒を被覆し
た本発明の製剤も、被覆率を大きくするにつれて、溶出
開始後の薬物溶出速度をほとんど変えずに溶出開始まで
の時間を長くすることができるので、被覆率を調整する
ことにより、小腸から大腸において所望の時間経過後に
薬物を溶出する製剤とすることができる。
【0073】
【発明の効果】本発明の製剤は、小腸下部や大腸等のp
Hが比較的高い消化管下部で薬物を急速に溶出し、また
所望の時間経過後に薬物の溶出を開始することができる
ので、小腸下部から大腸に選択的に薬物を送達すること
ができ、大腸内疾患に対する局所療法や、小腸で分解を
受けやすい薬物の経口投与療法等に有用な製剤である。
【0074】
【図面の簡単な説明】
【図1】 エチルセルロース:オイドラギットL100
=2:8で被覆したテオフィリン顆粒の溶出挙動に及ぼ
す溶出試験液pHの影響を示す。
【図2】 エチルセルロース:オイドラギットL100
=4:6で被覆したテオフィリン顆粒の溶出挙動に及ぼ
す溶出試験液pHの影響を示す。
【図3】 エチルセルロース:オイドラギットL100
=5:5で被覆したテオフィリン顆粒の溶出挙動に及ぼ
す溶出試験液pHの影響を示す。
【図4】 エチルセルロース:オイドラギットL100
=6:4で被覆したテオフィリン顆粒の溶出挙動に及ぼ
す溶出試験液pHの影響を示す。
【図5】 エチルセルロース:オイドラギットS=1:
9で被覆したテオフィリン顆粒の溶出挙動に及ぼす溶出
試験液pHの影響を示す。
【図6】 エチルセルロース:オイドラギットS=2:
8で被覆したテオフィリン顆粒の溶出挙動に及ぼす溶出
試験液pHの影響を示す。
【図7】 エチルセルロース:オイドラギットL100
=3:7で被覆したテオフィリン顆粒の溶出挙動に及ぼ
す被覆率の影響を示す。
【図8】 エチルセルロース:オイドラギットL100
=3:7で被覆したインドメタシン顆粒の溶出挙動に及
ぼす被覆率の影響を示す。
【図9】 オイドラギットRS:AQOAT−MF=
8:2で被覆したテオフィリン顆粒の溶出挙動に及ぼす
被覆率の影響を示す。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬物含有芯物質が、水不溶性皮膜剤と腸
    溶性皮膜剤の混合物(但し、アクリル酸系ポリマー同士
    の混合物を除く)からなる溶出制御膜で被覆された溶出
    制御型経口製剤。
  2. 【請求項2】 溶出制御膜は、所望の時間経過後に薬物
    を溶出するよう薬物含有芯物質に対する被覆率が調整さ
    れているか、又は所望のpHで薬物を溶出するよう水不
    溶性皮膜剤と腸溶性皮膜剤の配合比率が調整されている
    か、或いは該被覆率と該配合比率の両方が調整されてい
    ることにより、所望の部位で薬物溶出可能に調整されて
    なる請求項1記載の製剤。
  3. 【請求項3】 溶出制御膜は、所望の部位で薬物を溶出
    するよう、薬物含有芯物質に対する被覆率と水不溶性皮
    膜剤と腸溶性皮膜剤の配合比率の両方が調整されてなる
    請求項1記載の製剤。
  4. 【請求項4】 溶出制御膜は、所望の時間経過後に薬物
    を溶出するよう、薬物含有芯物質に対する被覆率が調整
    されてなる請求項1記載の製剤。
  5. 【請求項5】 溶出制御膜は、所望のpHで薬物を溶出
    するよう水不溶性皮膜剤と腸溶性皮膜剤の配合比率が調
    整されてなる請求項1記載の製剤。
  6. 【請求項6】 水不溶性皮膜剤が水不溶性セルロース誘
    導体、水不溶性ビニル誘導体及び水不溶性アクリル酸系
    ポリマーから選ばれる1種又は2種以上であり、腸溶性
    皮膜剤が腸溶性セルロース誘導体、腸溶性のデンプンも
    しくは糖類誘導体、腸溶性天然高分子化合物、腸溶性ポ
    リビニルアルコール誘導体、腸溶性マレイン酸系ポリマ
    ー及び腸溶性アクリル酸系ポリマーから選ばれる1種又
    は2種以上である請求項1、2、3、4又は5記載の製
    剤。
  7. 【請求項7】 水不溶性皮膜剤が水不溶性セルロース誘
    導体及び水不溶性アクリル酸系ポリマーから選ばれる1
    種又は2種以上であり、腸溶性皮膜剤が腸溶性セルロー
    ス誘導体、腸溶性天然高分子化合物、腸溶性ポリビニル
    アルコール誘導体及び腸溶性アクリル酸系ポリマーから
    選ばれる1種又は2種以上である請求項1、2、3、4
    又は5記載の製剤。
  8. 【請求項8】 水不溶性皮膜剤が水不溶性セルロース誘
    導体及び水不溶性アクリル酸系ポリマーから選ばれる1
    種又は2種以上であり、腸溶性皮膜剤が腸溶性セルロー
    ス誘導体及び腸溶性アクリル酸系ポリマーから選ばれる
    1種又は2種以上である請求項1、2、3、4又は5記
    載の製剤。
  9. 【請求項9】 水不溶性皮膜剤がエチルセルロースであ
    り、腸溶性皮膜剤が腸溶性セルロース誘導体又は腸溶性
    アクリル酸系ポリマーである請求項1、2、3、4又は
    5記載の製剤。
  10. 【請求項10】 水不溶性皮膜剤がアクリル酸エチル・
    メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸塩化トリメチル
    アンモニウムエチル共重合体であり、腸溶性皮膜剤が腸
    溶性セルロース誘導体である請求項1、2、3、4又は
    5記載の製剤。
  11. 【請求項11】 水不溶性皮膜剤がエチルセルロースで
    あり、腸溶性皮膜剤がヒドロキシプロピルメチルセルロ
    ースアセテートサクシネート、メタアクリル酸・メタア
    クリル酸メチル共重合体又はメタアクリル酸・アクリル
    酸エチル共重合体である請求項1、2、3、4又は5記
    載の製剤。
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