JPH08269748A - 磁性体薄膜の加工方法 - Google Patents

磁性体薄膜の加工方法

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JPH08269748A
JPH08269748A JP7074319A JP7431995A JPH08269748A JP H08269748 A JPH08269748 A JP H08269748A JP 7074319 A JP7074319 A JP 7074319A JP 7431995 A JP7431995 A JP 7431995A JP H08269748 A JPH08269748 A JP H08269748A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 材料選択性、経済性に優れ、大面積に亘る磁
性体薄膜に対しても、微細なパターニングを低温で高速
かつ高精度に施すことが可能な磁性体薄膜の加工方法を
提供する。 【構成】 Fe,Co及びNiの少なくとも1種を含有
する磁性材料からなる磁性薄膜上に所定のパターンを有
するマスクを配置し、磁性体薄膜の露出部に放電活性化
されたBCl3 を含有する反応性ガスを供給して磁性材
料と反応させた後、露出部の磁性体薄膜を除去すること
により磁性体薄膜に所望のパターニングを施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Fe,CoまたはNi
を含有する磁性材料からなる磁性体薄膜の加工方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】Fe,CoまたはNiを含有する磁性材
料からなる磁性体薄膜は、従来より磁気ヘッド、磁気デ
ィスク、磁気バブルメモリ、光磁気ディスク、磁気セン
サ、薄膜インダクタ等の磁性体デバイスに幅広く利用さ
れており、将来的には磁性ランダムアクセスメモリ(M
RAM)やスピン偏極効果(SP)素子等への発展が期
待されている。これらの磁性体デバイスのうち、特に薄
膜磁気ヘッド、磁気センサ、磁気バブルメモリ、薄膜イ
ンダクタ、MRAM、SP素子を作成するには磁性体薄
膜に所望のパターニングを施すことが必要不可欠であ
り、また磁気ディスクや光磁気ディスクについても記録
トラックの形成や形状異方性付与等のため、磁性体薄膜
に所望のパターニングを施すことが好ましい。
【0003】従来このように磁性体薄膜に所望のパター
ニングを施すに当っては、主としてイオンミリング法が
用いられている。これは、Ar等の不活性ガスをイオン
化して加速し磁性体薄膜に衝突させる方法であり、イオ
ン密度が大きければ高いエッチング速度が得られ、しか
もイオンの衝突する角度を適切に設定できれば充分な異
方性を付与することができる。然るにイオンミリング法
では、磁性体薄膜の膜厚が厚いと材料選択性がないため
加工不能となり、また大面積の磁性体薄膜を一括加工す
る場合も大型のイオン源が必要となり経済性に欠けるば
かりか、技術的にもイオン源の大型化には限界がある。
さらにイオンミリング法においては、加工時に気相中に
放出された被加工物の一部がマスクの側壁に再付着して
加工精度が低下するため、微細なパターニングを精度よ
く施すことは困難であった。
【0004】なお薄膜磁気ヘッドを作成する際等には、
メッキ法で所定のパターンを有する磁性体薄膜を直接得
ることも行なわれており、例えばレジストフレームパタ
ーン内へのNiFeメッキはその代表的なものである。
しかしながら、メッキ液をパターン形成部に安定的に供
給することが困難で、メッキ液組成がパターン形成部内
外でばらつく傾向がありまた時間的にも変動しやすいこ
とから、今後要求されるサブミクロンレベルの磁性体薄
膜パターンの形成に対しては、充分対応できなくなるこ
とが予想される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、これ
まで磁性体薄膜を加工する際に主として用いられてきた
イオンミリング法は、材料選択性や経済性の点で問題が
あり、かつ微細なパターニングを精度よく施すことも極
めて困難であった。一方イオンミリング法以外の薄膜の
加工方法としては、反応性イオンエッチング(RIE)
に代表される反応性ガスを用いたプラズマエッチング法
が以前より知られており、特にLSI製造プロセスにお
いては、材料選択性、経済性の点で好ましいうえ活性化
した反応性ガスが通常のLSI材料との間で高い蒸気圧
を有する反応生成物を容易に生成するため、微細なパタ
ーニングを施す際に広く利用されている。しかしなが
ら、磁性体薄膜の加工に同様のプラズマエッチング法を
適用する場合は、LSI製造プロセスで一般的に用いら
れる反応性ガスと磁性材料との反応生成物の蒸気圧が低
く、微細なパターニングを施すには磁性体薄膜を高温ま
で加熱する必要があり実用的でない。
【0006】例えば、IEEE Trans. Magn. 27(6),4888,1
991 や特開平3−97877号には、活性化された塩素
系ガスを用いたRIEによりFe−Si−Alからなる
磁性体薄膜を加工したことが報告されており、ここでの
塩素系ガスとして具体的にはCCl4 ,Cl2 ,CCl
3 Fが示されている。しかしながら、例えば100nm
/min程度以上の高エッチングレートの加工を行なう
ためには、基板温度が300℃以上程度に設定される必
要があり、これでは上述したような磁性体デバイスの製
造プロセスに利用することはできない。
【0007】また特開平4−129014号には、F
e,CoまたはNiを含有する磁性材料からなる磁性体
薄膜の露出部に、希ガスとCl2 ,CCl4 ,CHCl
2 FまたはCCl22 の混合ガスを供給して、磁性体
薄膜を加工する技術が開示されているが、エッチングレ
ートは20nm/minと極めて低く実用的でない。し
かも、磁性体薄膜の露出部に磁性材料と塩素系ガスとの
反応生成物である塩化物が生成するものの、本質的には
あくまで希ガスの物理的エッチングで露出部の磁性体薄
膜の加工を行なうものであるため、材料選択性は乏し
く、かつ被加工物の再付着に起因して加工精度が低下す
るという問題がある。
【0008】本発明はこのような問題に鑑み、材料選択
性、経済性に優れ、大面積に亘る磁性体薄膜に対して
も、微細なパターニングを低温で高速かつ高精度に施す
ことが可能な磁性体薄膜の加工方法を提供することをそ
の目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するためになされた本発明は、Fe,Co及びNiの少
なくとも1種を含有する磁性材料からなる磁性体薄膜上
に所定のパターンを有するマスクを配置し、前記磁性体
薄膜の露出部に活性化されたBCl3 を含有する反応性
ガスを供給して前記磁性材料と反応させた後、露出部の
磁性体薄膜を除去することにより前記磁性体薄膜に所望
のパターニングを施す磁性体薄膜の加工方法である。す
なわち本発明では、例えば反応性イオンエッチング(R
IE)やケミカルドライエッチング(CDE)のような
化学反応を利用した磁性体薄膜の加工方法において、活
性化された例えばプラズマ状態のBCl3 が反応性ガス
として用いられることが特徴的である。従ってここでま
ず、活性化されたBCl3 を供給することで磁性体薄膜
の露出部が除去される機構を、活性化されたCl2 を用
いた場合と対比する。
【0010】本発明では、磁性体薄膜の加工が行なわれ
る反応室内等でBCl3 が活性化されると、塩素イオン
もしくはラジカルとB−Cl系イオンもしくはラジカル
が発生する。これらのうち、塩素イオンもしくはラジカ
ルについては磁性体薄膜の露出部に供給された際に磁性
材料と反応し、Cl2 の活性種と全く同様Fe,Co,
Niの塩化物を生成させる。
【0011】一方本発明において、塩素イオンもしくは
ラジカルとともに発生したB−Cl系イオンもしくはラ
ジカルは、磁性体薄膜の露出部の物理的なエッチングの
進行に関与して、上述したような塩素イオンもしくはラ
ジカルと磁性材料との反応生成物であるFe,Co,N
iの塩化物の脱離・揮発を促進させる。従って、反応生
成物を蒸発脱離・揮発させる際の活性化エネルギーが著
しく低下し、低温でも非常に高速での加工を行なうこと
が可能となる。
【0012】これに対し、Cl2 の活性化で発生する塩
素イオンもしくはラジカルを磁性体薄膜の露出部に供給
した場合は、磁性体薄膜の露出部に塩化物が生成する点
では同様であるものの、その脱離が物理的に促進される
ことがなく、反応生成物を蒸発脱離・揮発させる際の活
性化エネルギーは、ほぼ生成した塩化物の化学的な蒸発
エネルギーのみで決定される。すなわち、塩素イオンも
しくはラジカルが単独で供給されるのでは、反応生成物
である塩化物の蒸気圧のみに基づいて反応生成物が脱離
・揮発され、物理的なエッチングはほとんど期待できな
い。
【0013】従って活性化されたCl2 を反応性ガスと
して用いると、反応生成物であるFe,Co,Niの塩
化物、特にCo,Niの塩化物や2価のFeの塩化物の
蒸気圧が充分ではないために、高エッチングレートの加
工を行なうためには400℃程度以上の高温の加熱が必
要となってしまう。しかも400℃程度以上の高温での
加工では、いかに活性化された反応性ガスが用いられて
も、磁性体薄膜の露出部が除去される機構は単なる熱反
応と熱蒸発が支配的となり、RIEにより本来実現され
るはずの異方性加工を行なうことが困難となる。
【0014】なお、CCl4 のような炭素塩化物系の活
性種が磁性体薄膜の露出部に供給された場合、塩素イオ
ンもしくはラジカルとともに発生したC−Cl系イオン
もしくはラジカルは、本発明におけるB−Cl系イオン
もしくはラジカルと同様、磁性体薄膜の露出部の物理的
なエッチングの進行に関与する。しかしながら磁性体薄
膜の加工中に、それ自体単独で堆積性を有する炭素が被
加工面に堆積されやすく、エッチングレートがやはり劣
るうえ、充分な加工精度も確保し難い。さらに炭素塩化
物系のガス及びその活性種は、公害性が大きな問題とな
る。
【0015】また本発明の磁性体薄膜の加工方法におい
ては、上述したような活性化されたBCl3 とともに活
性化されたCl2 を併用することで、反応性ガス中の塩
素イオンもしくはラジカルの密度が増大するので、さら
なる低温、高速での磁性体薄膜の加工が可能となる。す
なわちBCl3 単独では、塩素イオンもしくはラジカル
との反応が充分でない亜塩化物等の低級塩化物の生成も
多く、加工後にこのような低蒸気圧の低級塩化物の残渣
が発生しやすい。これに対し、活性化されたCl2 が併
用されると、少なくとも一部の低級塩化物を化学量論組
成を有する塩化物に変化させ、反応生成物の蒸気圧を高
め蒸発の活性化エネルギーの低減に寄与するともに、残
渣の発生が大幅に抑制され結果的に加工精度も向上す
る。従って、一層低温での高エッチングレート、高精度
の加工が可能となる。
【0016】ここでBCl3 とCl2 との混合比率につ
いては、BCl3 とCl2 との合計量中Cl2 量が0〜
90vol%、好ましくは40〜85vol%,さらに
好ましくは70vol%程度となるように、反応室内へ
導入する際の流量比等を調節すればよい。何となれば、
Cl2 量が少なすぎると低級塩化物の残渣の発生が有効
に抑制されない一方、あまりにCl2 量が多いとB−C
l系イオンもしくはラジカルによるFe,Co,Niの
塩化物の脱離・揮発の促進が不充分となるおそれがある
からである。なお、Cl2 以外にも活性化することで塩
素イオンもしくはラジカルが発生するガスはあるが、少
なくともCCl4 など炭素塩化物系は公害性の問題から
除外されるべきである。この点上述したようなCl2
は、活性化された後の排ガス処理の簡便性のうえでも好
ましい。
【0017】さらに本発明では、活性化されたBCl3
及び活性化されたCl2 とともに、堆積性ガスを併用す
ることで、磁性体薄膜の加工中エッチング除去された磁
性体薄膜の側壁に堆積物の被着膜が形成され、加工形状
の異方性が向上する。すなわち、本発明の磁性体薄膜の
加工方法においては堆積性ガスが併用されなくても、上
述したような活性種の密度やエネルギーを調整すること
で充分な異方性加工を行なうことは可能であるが、堆積
性ガスを併用して磁性体薄膜のパターンの側壁に被着膜
を形成させれば、加工形状の異方性を一層顕著にするこ
とができる。
【0018】しかもここでの堆積性ガスの併用は、被着
膜がイオン衝撃を受けやすい磁性体薄膜の被加工面には
形成され難く、磁性体薄膜のパターンの側壁のみに選択
的に形成される傾向があるため、異方性加工を行なうう
えで非常に好ましい。さらにこうして形成された被着膜
は、一般に耐蝕性の低い磁性体薄膜の保護や磁性体薄膜
のパターン間の非磁性膜との密着にも寄与するので、磁
性体薄膜の加工中や後工程における腐食が抑制され、得
られる磁性体薄膜のパターンを利用した磁性体デバイス
の信頼性が向上する。
【0019】本発明においてこのような堆積性ガスとし
ては、プラズマ中で励起等された解離種がそのままある
いはBCl3 や磁性体薄膜の構成元素と化合物を形成し
て、磁性体薄膜のパターンの側壁に被着可能なものであ
ればよく、SiCl4 ,O2,N2 ,CO,TiCl
4 ,CH22 ,CH3 等が例示される。これらの中で
も、ハンドリングの容易性、対マスクエッチング選択
比、磁性体薄膜厚さ方向のエッチングレートの確保、低
温加工性といった観点から、SiCl4 ,O2 ,N2
COが好ましい。また特にこれらがプラズマ中で励起等
された際、反応性ガス中の塩素イオンもしくはラジカル
量を高めることができる点では、SiCl4とともにT
iCl4 が好ましい。
【0020】これらの中でもSiCl4 は、活性化され
たBCl3 とともに好ましく併用される堆積性ガスであ
る。すなわち、一般にSiCl4 の解離種が堆積された
場合に生成する非晶質Siは、塩素系ガスが活性化され
て発生する塩素イオンもしくはラジカルでエッチングさ
れやすく、被着膜として形成されてもその安定性に乏し
い。しかしながら、SiCl4 が活性化されたBCl3
とともに併用されると、被着膜としてBのドープされた
p型の非晶質Siが堆積され、このp−Siについては
塩素ラジカルとの間で電子の授受が行なわれにくいこと
に起因して、充分安定な被着膜となり得るからである。
【0021】本発明で具体的に上述したような堆積性ガ
スが用いられた場合、磁性体薄膜のパターンの側壁の被
着膜としてそれぞれ、SiCl4 では非晶質Si、O2
では磁性体薄膜の構成元素の酸化物、N2 ではBCl3
とN2 の反応生成物である硼素窒化物、COでは炭素及
び磁性体薄膜の構成元素の酸化物、TiCl4 ではTi
が被着可能である。なおO2 は、酸化活性元素を構成元
素として含有する磁性体薄膜の加工を行なうときに特に
有効であり、例えばZrを構成元素とするCoZrNb
膜についてはZrの酸化物、Si,Alを構成元素とす
るFeSiAl膜についてはSiやAlの酸化物を被着
膜として、磁性体薄膜の側壁に容易に堆積させることが
できる。
【0022】さらに本発明においては、堆積性ガスを適
宜組合せて用いてもよく、特に堆積性ガスとしてSiC
4 またはTiCl4 とO2 が併用されるとSiやTi
の酸化物、SiCl4 またはTiCl4 とN2 が併用さ
れるとSiやTiの窒化物が被着可能となる。このと
き、O2 ,N2 のかわりにN2 O,NH3 等をSiCl
4 またはTiCl4 と併用しても同様にSiやTiの酸
化物や窒化物が被着可能であるが、排ガス処理の簡便性
からO2 ,N2 を用いる方が好ましい。
【0023】また、本発明において特に堆積性ガスとし
てCOが用いられる場合、活性化されたBCl3 やCl
2 と磁性材料との反応生成物であるFe,Co,Niの
塩化物に対しCOが還元剤としても機能する。従って、
Fe,Co,Niの塩化物の一部が極めて蒸気圧の高い
カルボニル系化合物に転換するので、結果的に一段と低
温、高速での磁性体薄膜の加工が可能となる。さらにこ
のとき、Fe,Co,Niの塩化物がカルボニル化され
る際の触媒成分となる活性金属、具体的にはLi,N
a,K,Rb,Cs,Mg,Al,Zn,Cu等をCO
とともに磁性体薄膜の露出部に供給すれば、塩化物のカ
ルボニル化合物への転換率が増大するので有効である。
【0024】ここで、触媒成分の磁性体薄膜の露出部へ
の供給に当っては、Li,Na,K,Rb,Cs,M
g,Al,Zn,Cuの単体を用いてもよいが、水素化
リチウム等の水素化物、ナトリウムアマルガム等のアマ
ルガム、有機リチウム、有機アルミニウム等の有機金属
のように、これらを含有する化合物を用いることもでき
る。また、これらは固体、液体、気体のいずれの形態で
あってもよく、その形態に応じて磁性体薄膜が形成され
た試料が設置される反応室のガス導入系または試料の近
傍に適宜配置することで、磁性体薄膜の露出部に触媒成
分となる元素を供給することができる。
【0025】本発明における堆積性ガスの混合比率は、
BCl3 とCl2 との合計量に対し5〜30vol%程
度さらには15vol%程度となるように、反応室内へ
導入する際の流量比等が調節されることが好ましい。何
となれば堆積性ガスの混合比率が少ないと、磁性体薄膜
のパターンの側壁に充分に被着膜が形成されず、逆に堆
積性ガスの混合比率が多いと、被加工面に堆積物が被着
してエッチングレートが低下するおそれがあるからであ
る。なお堆積性ガスとしてSiCl4 とO2 やN2 を併
用する場合は、全堆積性ガス量中のSiCl4 量が25
〜75vol%程度に設定されることが好ましい。
【0026】本発明において上述したようなガスは、さ
らにHe,Ne,Ar,Kr,Xeといった希ガスやH
2 等のキャリアガスで希釈されて反応室内に導入されて
もよい。またこれらのガスの活性化に当っては、プラズ
マ放電等電気的方法、紫外光照射等の光学的方法、加熱
等の熱的方法等が利用可能である。さらに、これらを併
用することもできるが、少なくともプラズマ放電等の電
気的方法を利用して、プラズマ状態の反応性ガスを磁性
体薄膜の露出部に供給することが好ましい。
【0027】ここで、このように電気的方法を利用して
活性化されたBCl3 等を含有する反応性ガスを、磁性
体薄膜の露出部に供給して磁性体薄膜を加工する場合、
加工温度は100℃以上300℃以下に設定されること
が好ましい。すなわち本発明においては、放電活性化等
された反応性ガスを用いて100℃以上の加工温度で磁
性体薄膜の露出部をエッチングすれば、実用的に充分な
高エッチングレートでの磁性体薄膜の加工が可能とな
る。ただし特に高速加工の必要がない場合は、100℃
未満の加工温度で磁性体薄膜の加工を行なっても構わな
いが、100℃未満の加工温度では上述したような低級
塩化物等の残渣が多く発生する傾向がある。
【0028】一方加工温度が300℃を越えると、磁性
体薄膜の露出部における単なる熱反応と熱蒸発が支配的
となって、加工形状の異方性が低下するおそれがある。
換言すれば、放電等されなくても単なる熱反応と熱蒸発
に基づき、磁性体薄膜の露出部のエッチングが進行して
しまう温度の下限値が300℃であり、本発明において
は磁性体薄膜の加工温度が300℃以下だと単なる熱反
応と熱蒸発は実質的に問題とならず、放電活性化された
反応性ガスによる異方性加工が充分に進行する。さら
に、磁性体薄膜を利用する一般的な磁性体デバイスにつ
いて、300℃以下の温度は通常磁性体デバイスが具備
するほとんどの基板や膜の耐熱温度以下に相当するの
で、本発明の磁性体薄膜の加工方法において加工温度が
300℃以下に設定されると、その応用範囲が格段に広
がる。
【0029】また、このとき充分な異方性加工を行なう
うえでは、磁性体薄膜上での放電密度を1〜10W/cm
2 、磁性体薄膜面近傍に形成される陰極降下電圧を0.
5〜2.5kVに設定して、発生するプラズマの密度や
エネルギーを調整することが好ましい。すなわち放電密
度が1W/cm2 未満、あるいは陰極降下電圧が0.5k
V未満だと、特に300℃近い温度で磁性体薄膜の加工
を行なった場合、磁性体薄膜の露出部において単なる熱
反応と熱蒸発が支配的となって、加工形状の異方性が低
下することがある。逆に放電密度が10W/cm2 を越え
るか、陰極降下電圧が2.5kVを越えると、過酷な放
電条件に起因して磁性体薄膜がダメージを負ったり、物
理的なエッチングの進行が速く充分な対マスクエッチン
グ選択比が得られなくなったりするおそれがある。さら
に放電密度は、試料の加工温度が低いほど高く設定され
ることが望まれ、例えば加工温度が100℃程度に低い
場合、好ましい放電密度は2W/cm2 以上である。
【0030】なおこれらの放電密度及び陰極降下電圧
は、反応室内に導入されるガスとガス圧に依存するもの
であり、本発明の磁性体薄膜の加工方法ではガス圧、放
電密度及び陰極降下電圧のうちの2つが定まれば、他の
1つも同時に決定されることになる。ここで本発明にお
いて、放電密度及び陰極降下電圧が上述したような設定
された際の反応室内のガス圧は、概ね5〜50Pa程度
となる。
【0031】また本発明では、通常基板上に形成された
磁性体薄膜上にまず所定のパターンを有するマスクが配
置されるが、このときのマスクとしてはレジスト、カー
ボン、ケイ素酸化物、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、
窒化アルミニウム等を用いることができ、これらの中で
もレジストは製造プロセスの簡便性から特に好ましい。
ただし、レジストの耐熱温度を越える150℃以上程度
の温度で磁性体薄膜を加工する場合は、まず磁性体薄膜
上にケイ素酸化物、酸化アルミニウム等を成膜し、その
上に所定のパターンを有するレジストを形成して低温で
ケイ素酸化物、酸化アルミニウムの露出部のエッチング
を行ない、パターンを転写した後アッシング等によって
レジストを剥離する。続いて、上述したように所定のパ
ターンが転写されたケイ素酸化物、酸化アルミニウム等
の膜をマスクとして、磁性体薄膜の加工を行なえばよ
い。さらに基板としては特に限定されず、通常フェライ
ト基板、ガラス基板、シリコン基板等が挙げられるが、
本発明においては特に低温での磁性体薄膜の加工が可能
であるため、樹脂基板を用いてもよい。
【0032】本発明は、具体的にはFe,Co,Ni単
体やこれらの合金のほか、FeN,FeSiAl,Co
FeN,CoZrNb,CoFeSiB等の磁性材料か
らなる磁性体薄膜に広く適用可能である。すなわち本発
明の磁性体薄膜の加工方法は、このような磁性材料との
間で反応生成物を生成したうえで、反応生成物の脱離を
物理的に促進させ得る反応性ガスを用いているので、磁
性体薄膜を低温でも高エッチングレートで精度よく選択
的に一括加工することができる。なお本発明では加工時
間を短縮するために、活性化した反応性ガスと適宜併用
されるAr等の希ガスにも例えば電気的にエネルギーを
付与して加速させ、磁性体薄膜の露出部に供給すること
も可能である。
【0033】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を示
す。図1は、本発明の実施に当って使用されたRIE実
験装置の概略構成図である。図1において、1は反応
室、21は放電陰極、22は試料台、3は試料、4は容
量結合型高周波電源、5は対向電極、61はガス供給
源、62はガス流量調整器、63はガス供給リング、7
1は試料加熱用赤外線ランプ、72は集光用ランプハウ
ジング面、73は赤外線透過用石英窓、8はガス排気
系、9は陰極降下電圧モニタ、10は試料温度モニタ、
11はガス圧力計である。
【0034】ここで反応室1にはSUSを用い、内壁部
には塩素系ガスによる腐食を防止する目的でアルマイト
処理の施されたAl板を配置した。さらに陰極21にも
SUSを用い、やはりアルマイト処理したAl円筒で被
覆した。また試料台22は直径18cmの石英板からな
る。
【0035】一方容量結合型高周波電源4には、周波数
13.56MHz、最大パワー4kWのものを使用し、
試料台22近傍で陰極降下電圧を形成するため放電陰極
21に容量結合させた。また対向電極5にはアルマイト
処理したAl円環を用い、中央部は赤外線を試料3に照
射するためにメッシュ状とした。なお対向電極5は、試
料3上での放電密度を一様化させるためのものであり、
特に設置されなくても構わない。
【0036】ガス供給源61は、シリンダーキャビネッ
ト内のBCl3 ,Cl2 ,SiCl4 ,COの各ガスボ
ンベ及びシリンダーキャビネット外のボンベストッカー
に収納したO2 ,N2 の各ガスボンベを、圧力調整器を
介してSUSパイプでガス流量調整器62に連結したも
のである。シリンダーキャビネット内のガスボンベにつ
いては、各ガス系ともパージ用の窒素ラインを連結し非
動作時は全てのガスラインを窒素パージ状態にした。こ
こで各ガスラインは、ガス流量調整器62を通過するま
では当然それぞれ独立しており、ガス流量調整器62の
出口側でこれらの各ガスラインが連結して反応室1内に
導入されている。また、これら各ガスラインを反応室1
を介さずに直接ガス排気系8に連結するバイパスライン
を設け、かつ反応容器パージ用のN2 のガスラインをガ
ス供給源61中のN2 のガスラインの他に別設した(図
示せず)。
【0037】さらにガス供給リング63は、SUSパイ
プに直径2mmの孔を多数形成した後円環状に巻いたも
ので、反応室1内でのガスの流れを均一化しているが、
これを設けることなく反応室1の内壁から直接ガスが導
入されても特に差支えない。一方試料加熱用赤外線ラン
プ71、集光用ランプハウジング面72、赤外線透過用
石英窓73は、あくまで実験用の小面積の試料3を50
0℃程度の高温まで加熱する目的で設けられたもので、
300℃以下程度の加熱で足りる本発明の磁性体薄膜の
加工方法においては、集光度の低い赤外線ランプ源を使
用するか、放電陰極21あるいは試料台22にシーズヒ
ータを埋設等した方が、大面積に亘る磁性体薄膜の加工
を行なううえで実用上好ましい。またシーズヒータを放
電陰極21に埋設等して加熱する場合、ここでは赤外線
透過用石英窓73が設けられている反応室1の上方から
ガスを導入することが可能となり、このときガス導入口
に多孔の円盤を設けること等で、ガスの流れの均一化と
放電密度の一様化を同時に実現することもできる。
【0038】ガス排気系8には通常のRIE装置と同様
にドライポンプを使用した。到達真空度は0.5Pa程
度である。陰極降下電圧モニタ9は、放電陰極21の電
源ラインに高周波高耐圧プローブを設置し、オシロスコ
ープで観測する系とした。試料温度モニタ10として
は、試料3直下の試料台22内に直径1mmの孔を開孔
し、ここに熱電対を挿入した。さらに、この熱電対のリ
ードを真空導入端子を介して反応室1の外部に取出し、
CRフィルターを介して温度コントローラに接続して、
温度コントローラの出力に応じて試料加熱用赤外線ラン
プ71を点灯することで、放電中における試料3の温度
をほぼ一定に制御した。ガス圧力計11については、1
33Paヘッドのダイアフラムタイプのものとピラニゲ
ージを併用し、磁性体薄膜の加工時はダイアフラムタイ
プのもので、排気時はピラニで、それぞれ反応室1内の
ガス圧をモニタした。
【0039】次に、ここでの実験に使用した試料3の構
造を図2に断面的に示す。図2において31はSi基板
であり、Si基板31を用いた理由は、そのハンドリン
グ及びこの上でのマスク34の形成が容易であることに
よる。しかしながらSiは塩素系ガスには浸蝕されるの
で、Si基板31と磁性体薄膜33の間にはエッチング
ストッパとして膜厚200nmのSiO2 スパッタ膜3
2が形成されている。磁性体薄膜33は主に膜厚1μm
のCo87Zr5 Nb8 膜としたが、これ以外にもNiF
e膜、FeSiAl膜、Co膜を実験に供した。なお磁
性体薄膜33はいずれの場合もスパッタ法で形成した。
【0040】さらに磁性体薄膜33の上には、所定のパ
ターンを有するマスク34が配置されている。具体的に
は、まず磁性体薄膜33の上に膜厚200nmのSiO
2 膜をスパッタ形成し、続いて通常のフォトリソグラフ
ィ技術を利用してこのSiO2 膜上に、数種類の幅のラ
インアンドスペースからなるレジストパターンを形成し
た。次いでこれをSiO2 用のRIE装置に収容し、C
HF3 ガスを用いてエッチングすることでSiO2 膜に
レジストパターンを転写して、所定のラインアンドスペ
ースからなるパターンを有するマスク34とした後、レ
ジストアッシャーを用いてレジストパターンを除去し
た。
【0041】なお図2に示されるような試料3は、磁性
体薄膜の加工後に断面SEM像を観察して加工形状を評
価する場合に作成し、加工形状を評価しない場合等は、
磁性体薄膜33上にマスク34として厚さ0.5mmで
3mm角の石英板を直接配置した試料3を使用して、R
IEの際のエッチングレートを測定した。このとき、い
ずれについてもエッチングレートに関しては全く一致し
ていた。
【0042】本実施例では上述したような試料3に対
し、図1に示した装置を使用して以下の通り磁性体薄膜
を加工した。まず、図1の装置の試料台22上に試料3
を設置し、反応室1内を排気した。次いで、試料温度モ
ニタ10の温度コントローラを所望の温度に設定して試
料加熱用赤外線ランプ71を点灯し、試料3の温度を設
定値まで上昇させ一定温度に到達した後に、ガス供給源
61及びガス流量調整器62を操作して反応室1内にガ
スを導入した。
【0043】反応室1内のガス圧が一定値に達した後、
直ちに容量結合型高周波電源4を動作させて放電陰極2
2の上方に反応性ガスのグロープラズマを生成させ、所
定時間RIEによる磁性体薄膜の加工を継続した。続い
て、容量結合型高周波電源4の動作、反応室1内へのガ
スの導入を直ちに停止するとともに、試料加熱用赤外線
ランプ71を消灯し、試料3の温度が50℃以下に低下
するまで真空中あるいはN2 気流中で放置した後、試料
3を反応室1の外部に取出した。さらに、このようにし
て磁性体薄膜が加工された試料3は、断面SEM像観察
による加工形状の評価及び触針式膜厚計によるエッチン
グレートの算出を行なった。また、必要に応じてマイク
ロオージェ電子分光分析(μAES)に供した。
【0044】次に、ここで具体的に実施された実験例を
詳細に説明する。なお以下の各実験例は、すべて容量結
合放電を利用する平行平板型のRIE実験装置で実施し
たが、本発明の磁性体薄膜の加工方法はこれ以外にも、
例えばマグネトロン放電を利用するRIE、誘導結合放
電を利用するRIE、電子サイクロトロン共鳴放電を利
用するRIE等、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々
変形して実施することが可能である。 [実験例1]磁性体薄膜としてCo87Zr5 Nb8 膜あ
るいはCo膜を形成した試料について、BCl3 、Cl
2 またはこれらの混合ガスを用い、放電密度を1.2W
/cm2 、陰極降下電圧を約0.65kVに設定し、試料
の加工温度Tを変化させてRIEによる磁性体薄膜の加
工を行なった。ただし、このときの反応室内のガス圧は
7〜15Pa、ガスの総流量は100〜200sccm
である。またここでは、適宜装置の容量結合型高周波電
源を動作させず、試料を放電活性化されていないガス気
流中に所定時間放置したうえで磁性体薄膜の露出部のエ
ッチングの進行を観察し、本実験での単なる熱反応と熱
蒸発によるエッチングの寄与を調べた。
【0045】まず図3は、純Cl2 を100sccmの
流量で導入してCoZrNb膜及びCo膜を加工したと
きの、加工温度Tとエッチングレートとの関係を示す実
験結果である。図中黒丸がCoZrNb膜、黒三角上が
Co膜について、放電活性化されたCl2 を反応性ガス
として加工を行なった結果、○、△はそれぞれ容量結合
型高周波電源を動作させることなく、同様に反応室内に
純Cl2 を導入してCoZrNb膜及びCo膜の加工を
試みた結果を示す。
【0046】この場合、図の傾きから算出されるエッチ
ングの活性化エネルギーEaは約0.9eV程度とな
り、ここでの反応生成物であるCoCl2 の蒸発エネル
ギー1.24eVと大きく相違する値ではない。従っ
て、物理的なエッチングによる反応生成物の脱離の促進
がほとんど期待できないことが判り、現に放電活性化さ
れていないガスを用いたのではエッチングが進行せず熱
反応と熱蒸発によるエッチングが無視できる300℃以
下の加工温度では、エッチングレートが15〜20nm
/minと低いことが図3から確認できる。またこのよ
うにエッチングの活性化エネルギーEaが高いと、図3
からも明らかな通りエッチングレートの加工温度依存性
が非常に大きく、条件の制御が繁雑になるとともに、加
工時の試料の温度を均一化することが困難である大面積
に亘る磁性体薄膜の加工には適さない。
【0047】なおここで、CoZrNb膜及びCo膜の
それぞれについてほぼ同等の結果が得られているのは、
Zr,NbのようなFe,Co,Ni以外の元素では、
一般的に塩化物の蒸気圧がFe,Co,Niの塩化物の
それに比べて充分に高いことの基づく。すなわち、F
e,Co,Niを構成元素とする磁性体薄膜を塩素系ガ
スを用いたRIEで加工する場合は、通常Fe,Co,
Niの塩化物の脱離・揮発がエッチングレートを律速す
る。
【0048】一方、純BCl3 あるいはBCl3 −Cl
2 混合ガスを放電活性化してCoZrNb膜の加工を行
なった実験結果について、加工温度Tとエッチングレー
トとの関係を図4に示す。図中黒三角下、黒三角上、黒
四角、黒丸は、それぞれ反応室内へのガスの導入量をB
Cl3 150sccm、BCl3 80sccm−Cl2
60sccm、BCl3 40sccm−Cl2 80sc
cm、BCl3 20sccm−Cl2 90sccmとし
た場合である。なお図4においては、容量結合型高周波
電源を動作させることなく、放電活性化されていないガ
スを反応室内に導入して磁性体薄膜の加工を試みた結果
を白抜き(▽、△、□、○)で併せて示す。
【0049】このとき、図中の黒三角下、黒三角上、黒
四角、黒丸についてエッチングの活性化エネルギーEa
を算出すると、それぞれ約0.35eV、0.38e
V、0.44eV、0.50eVであり、B−C系イオ
ンもしくはラジカルによる物理的なエッチングの進行に
起因して、反応生成物のCoCl2 の蒸発エネルギー
1.24eVに対して、著しく低い値となっている。ま
た、放電活性化されていないガスを用いた▽、△、□、
○ではエッチングが進行せず、熱反応と熱蒸発によるエ
ッチングが無視できる300℃以下の加工温度でも、実
用的に充分な高エッチングレートでの加工が可能である
ことが判る。さらに、エッチングの活性化エネルギーE
aはBCl3 が単独で用いられた黒三角下で最も低いも
のの、BCl3 −Cl2 混合ガスを用いた方がエッチン
グレートは高く、より低温、高速での磁性体薄膜の加工
を行なううえで、活性化されたBCl3 と活性化された
Cl2との併用が有効であることが明らかである。 [実験例2]磁性体薄膜としてNi81Fe19膜及びFe
84Si10Al6 膜を形成した試料について、BCl3
Cl2 混合ガスを用い反応室内へのガスの導入量をBC
340sccm−Cl2 80sccmに固定し、それ
以外は実験例1と全く同様にしてRIEによる磁性体薄
膜の加工を行なった。この結果、放電活性化されていな
いガスを用いたのではエッチングが進行せず、熱反応と
熱蒸発によるエッチングが無視できる温度範囲は、Ni
Fe膜でほば400℃以下、FeSiAl膜で300℃
以下程度であった。またエッチングの活性化エネルギー
Eaは、NiFe膜が0.75eV、FeSiAl膜が
0.50eVといずれも低く、300℃におけるエッチ
ングレートは、NiFe膜が約100nm/min、F
eSiAl膜が約500nm/minと、図4に示した
CoZrNb膜の場合よりは劣るものの実用的には充分
な値が得られた。従って、Fe,Co,Niのいずれを
構成元素とする磁性体薄膜に対しても、低温、高速での
異方性加工が可能であることが確認された。
【0050】さらにこのとき得られたエッチングレート
の値は、実験例1におけるCoZrNb膜と上述したよ
うなNiFe膜及びFeSiAl膜の間で、Fe,Co
及びNiと塩素系ガスとの各反応生成物間での蒸発エネ
ルギーや蒸気圧の差から予想されるほどには相違してい
ない。すなわち、Fe,Co及びNiと塩素系ガスとの
反応で生成する各塩化物FeCl2 ,CoCl2 ,Ni
Cl2 の蒸発エネルギーは、それぞれ1.46eV、
1.24eV、2.16eVであることが知られてい
る。また、これらFeCl2 ,CoCl2 ,NiCl2
の300℃付近における蒸気圧は、それぞれ8×10-3
Pa、7×10-2Pa、5×10-6Pa程度と大きく異
なる。なお図5に、Fe,Co,Niの塩化物の蒸気圧
曲線を示す。
【0051】ここでFeを構成元素とするFeSiAl
膜の場合、塩素系ガスとの反応で図5に示される通り3
00℃で4×104 Pa程度の非常に高い蒸気圧を有す
るFeCl3 (蒸発エネルギーは約1.32eV)が一
部生成して、結果的にエッチングレートの多少の向上が
図られたことも考えられる。しかしながらこの実験例で
は、Feの含有量が19at%にすぎないNiFe膜に
ついても、NiCl2の蒸発エネルギー及び蒸気圧から
予測される以上の高エッチングレートでの加工が行なわ
れているのであり、これはFe,Co,Niの各塩化物
の蒸発エネルギーや蒸気圧の比較だけで論じることがで
きない。従って上述したようなエッチングレートの向上
は、FeCl3 の生成の寄与など化学的な機構のみに基
づくものではなく、物理的なエッチングによる反応生成
物の脱離の促進が大いに関与していることが推定でき
た。 [実験例3]ここでは磁性体薄膜としてCo87Zr5
8 膜を形成した図2に示されるような試料について、
BCl3 −Cl2 混合ガスを用いてRIEによる磁性体
薄膜の加工を行なった。このとき、放電密度P、陰極降
下電圧(放電電圧)V、及び試料の加工温度Tを適宜変
化させてCoZrNb膜を加工を行ない、その際のエッ
チングレート、対マスクエッチング選択比、サイドエッ
チング比率、残渣、磁性体薄膜等のダメージから適切な
条件を考察した。
【0052】まず、BCl3 −Cl2 混合ガス中のCl
2 量が40〜85vol%の範囲内では、ガス圧を一定
に保持するとBCl3 とCl2 との混合比率を変えても
放電密度Pを定めれば陰極降下電圧Vが一義に決定され
ることを確認したうえで、ガス圧を10Pa程度に保持
しながら放電密度Pと加工温度Tを変化させて、CoZ
rNb膜の加工、評価を行なった。この結果全体的な傾
向として、放電密度Pを高めると、エッチングレート向
上、サイドエッチング比率低減を図ることができ、かつ
残渣の発生も抑えられる一方で、対マスクエッチング選
択比が低下し、また特に放電密度Pが著しく高いとマス
クやマスク下部の磁性体薄膜、さらにはその下地に、過
剰電力投入による加熱と過大エネルギーイオンもしくは
ラジカルの入射に起因するダメージ(荒れ)が認められ
た。
【0053】具体的には、放電密度Pが10W/cm2
越えるとダメージをSEM観察で検知でき、15W/cm
2 以上ではダメージは顕著であった。一方対マスクエッ
チング選択比については、放電密度Pが8W/cm2 、加
工温度Tが300℃という対マスクエッチング選択比を
確保し難い条件でも、対マスクエッチング選択比2程度
と実用上充分な値であり、放電密度Pが2W/cm2 、加
工温度Tが300℃では10以上の対マスクエッチング
選択比が得られた。なお、ここでの放電密度Pの増大に
伴う対マスクエッチング選択比の低下は、陰極降下電圧
Vの上昇によるイオンスパッタリング現象の増加に基づ
くものである。
【0054】さらに、サイドエッチング比率、対マスク
エッチング選択比及び残渣の発生は加工温度Tにも依存
し、加工温度Tが低いほどサイドエッチング比率は低減
し対マスクエッチング選択比は向上するものの、残渣が
発生しやすくなる傾向があった。また実用的に充分なエ
ッチングレートが得られ、かつ熱反応と熱蒸発によるエ
ッチングを無視できる100℃以上300℃以下の温度
範囲でも、放電密度Pを1W/cm2 未満にすると、磁性
体薄膜の露出部において中性ラジカル等による熱反応、
熱蒸発が支配的となって加工形状の異方性が損なわれる
とともに、低蒸気圧の低級塩化物の残渣が多く発生し
た。すなわち以上のことから、好ましい放電密度Pは1
〜10W/cm2 の範囲内であることが明らかとなった。
【0055】次に、放電密度Pをここで明らかとなった
その臨界値付近で固定したうえで、反応室内のガス圧を
変えることで陰極降下電圧Vを変化させて、CoZrN
b膜の加工、評価を行なった。まず放電密度Pが10W
/cm2 に設定された場合、ガス圧が約10Paで陰極降
下電圧Vは2.5kVとなり、さらにガス圧5Paで陰
極降下電圧Vは3kVに上昇し、このとき加工温度Tが
100℃以上300℃以下の条件で加工が行なわれる
と、過大エネルギーイオンもしくはラジカルの入射に起
因してマスクやマスク下部の磁性体薄膜がダメージを負
っていた。然るに、ガス圧を20Pa、陰極降下電圧V
を約2kVとするとマスクやマスク下部の磁性体薄膜に
特にダメージが認められず、陰極降下電圧Vが2.5k
Vを越えたときに磁性体薄膜がダメージを負いやすいこ
とが明らかとなった。
【0056】一方、放電密度Pを1W/cm2 に設定して
ガス圧を変えたところ、ガス圧が7〜15Paでは陰極
降下電圧Vは0.7〜0.55kVとなり、被加工面に
入射するイオンもしくはラジカルは充分なエネルギーを
有しており、加工温度Tが100℃以上300℃以下の
温度範囲において加工形状の異方性は良好であった。し
かしながら、ガス圧を25Paに高め陰極降下電圧Vを
0.38kVに低下させたところ、被加工面に入射する
イオンもしくはラジカルの密度は充分でもそのエネルギ
ーが不足したため、加工温度Tを300℃程度とすると
サイドエッチング比率が大幅に増大し異方性加工を行な
うことが困難となった。次いで、ガス圧を25Paに保
持したまま放電密度Pを高め陰極降下電圧Vを0.5k
Vに上昇させると、加工温度Tが300℃で加工形状の
異方性が低下しやすい条件でもサイドエッチング比率が
1/5程度に低減し、さらに陰極降下電圧Vが1kV以
上ではサイドエッチング比率は1/20程度以下となっ
た。なお陰極降下電圧Vを0.5kVまで上昇させなく
ても、加工温度Tを低下させることで充分な異方性加工
を行なうことが可能となるが、加工温度が300℃程度
のときもサイドエッチング比率を実用的に充分な1/5
程度以下に制御するには、陰極降下電圧Vが0.5kV
程度以上の条件での加工が好ましいことが判った。 [実験例4]BCl3 −Cl2 混合ガス(BCl3 :3
0vol%、Cl2 :70vol%)とともに堆積性ガ
スを適宜反応室内に導入し、放電密度を2W/cm2 、試
料の加工温度を300℃、ガス圧を10Paに設定した
うえで、磁性体薄膜としてCo87Zr5 Nb8 膜を形成
した図2に示されるような試料についてRIEによる磁
性体薄膜の加工を行なった。まず、BCl3 −Cl2
合ガスのみを反応室内に導入してCoZrNb膜を加工
し、断面SEM像観察による加工形状の評価を行なった
ところ、得られたパターンにおけるサイドエッチング比
率は1/20であった。次いで、堆積性ガスとしてSi
Cl4 及びO2 をそれぞれBCl3 −Cl2 混合ガスに
対し8vol%ずつ混合し同様の加工及び評価を行なっ
た結果、断面SEM像観察ではほとんどサイドエッチン
グが検知できない加工形状が得られた。
【0057】また、堆積性ガスとしてのSiCl4 ,O
2 にかえて、それぞれTiCl4 やN2 を用いてもほぼ
同様の結果が得られた。なおここで、堆積性ガスとして
比較的蒸気圧の低いTiCl4 を用いる場合は、バブラ
ーに収納された液体状のTiCl4 をキャリアガスでバ
ブリング等させて反応室内に導入する。さらに、SiC
4 ,O2 あるいはN2 を単独でBCl3 −Cl2 混合
ガスとしても、CoZrNb膜のサイドエッチングを抑
えて加工形状の異方性を高めることができた。
【0058】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、材
料選択性、経済性に優れ、大面積に亘る磁性体薄膜に対
しても、微細なパターニングを低温で高速かつ高精度に
施すことが可能な磁性体薄膜の加工方法を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施に当って使用されたRIE実験
装置の概略構成図。
【図2】 本発明の実施に当って使用した試料の構造を
示す断面図。
【図3】 純Cl2 を導入してCoZrNb膜及びCo
膜を加工したときの実験結果を示す特性図。
【図4】 純BCl3 あるいはBCl3 −Cl2 混合ガ
スを放電活性化してCoZrNb膜の加工を行なった実
験結果を示す特性図。
【図5】 Fe,Co,Niの塩化物の蒸気圧曲線を示
す特性図。
【符号の説明】
1……反応室、21……放電陰極、22……試料台、3
……試料、4……容量結合型高周波電源、5……対向電
極、61……ガス供給源、62……ガス流量調整器、6
3……ガス供給リング、71……試料加熱用赤外線ラン
プ、72……集光用ランプハウジング面、73……赤外
線透過用石英窓、8……ガス排気系、9……陰極降下電
圧モニタ、10……試料温度モニタ、11…ガス圧力
計、31…Si基板、32…SiO2 スパッタ膜、33
…磁性体薄膜、34…マスク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 10/08 H01F 10/08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Fe,Co及びNiの少なくとも1種を含
    有する磁性材料からなる磁性体薄膜上に所定のパターン
    を有するマスクを配置し、前記磁性体薄膜の露出部に活
    性化されたBCl3 を含有する反応性ガスを供給して前
    記磁性材料と反応させた後、露出部の磁性体薄膜を除去
    することにより前記磁性体薄膜に所望のパターニングを
    施す磁性体薄膜の加工方法。
  2. 【請求項2】反応性ガスが活性化されたCl2 を含有す
    る請求項1記載の磁性体薄膜の加工方法。
  3. 【請求項3】反応性ガスが堆積性ガスを含有する請求項
    1または2記載の磁性体薄膜の加工方法。
  4. 【請求項4】堆積性ガスがSiCl4 ,O2 ,N2 ,C
    Oの少なくとも1種である請求項3記載の磁性体薄膜の
    加工方法。
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