JPH08269432A - 凍結抑止材組成物、凍結抑止舗装構造体及びその施工方法 - Google Patents

凍結抑止材組成物、凍結抑止舗装構造体及びその施工方法

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JPH08269432A
JPH08269432A JP7529395A JP7529395A JPH08269432A JP H08269432 A JPH08269432 A JP H08269432A JP 7529395 A JP7529395 A JP 7529395A JP 7529395 A JP7529395 A JP 7529395A JP H08269432 A JPH08269432 A JP H08269432A
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acrylate
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pavement
antifreezing
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JP7529395A
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Inventor
Shuya Tsuji
修也 辻
Toshio Mita
俊夫 三田
Masaharu Ikeda
政春 池田
Takashi Yasumura
隆志 安村
Kumiko Fukakusa
久美子 深草
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、(a)ポリエーテルアクリルウレタ
ン樹脂と(b)エチレン性不飽和単量体とからなる熱硬化
性樹脂組成物を含有することを特徴とする凍結抑止材組
成物、更に粉末ゴム(c)、骨材(d)、空乾性付与型重合体
を必要により含む凍結抑止材組成物、それを用いる舗装
構造体、及びその施工方法。 【効果】 本発明の凍結抑止材組成物は、低温可撓性を
保持しつつ低温硬化性に優れるので、低温での硬化時間
が短く施工時間を大幅に短縮する事が出来る。また低温
可撓性に優れているので、氷雪の剥離性がよく凍結抑止
効果が大きい凍結抑止舗装構造体、その施工方法を提供
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低温硬化性、低温可撓
性、氷剥離性に優れた凍結抑止材組成物、それを用いた
凍結抑止舗装構造体、およびその施工法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年積雪寒冷地区において、スパイクタ
イヤの使用禁止により、舗装路面上の降雪が雪氷化し走
行車両の滑走による交通事故が増発している。特に交差
点、坂道等での事故が多い。この対策として塩の散布に
よる凍結抑止、あるいはロードヒーテイング法等が実施
されている。しかし、問題点として前者は、道路施設、
車両のみでなく生態体系に与える悪影響、後者は、施設
・管理費の増大等の問題がある。次に舗装体その物を改
良することも実施されている。
【0003】その方法のひとつは、アスファルト合材を
改質する方法でゴム粉末混合アスファルト合材、空隙率
の高い半開粒度アスファルト合材、粒径の大きい骨材を
用いたアスファルト合材等があるが、これらアスファル
ト合材舗装系では、雪氷の付着や鏡面化現象の抑止に効
果がない。
【0004】一方、樹脂系をもちいる舗装構造も試験施
工されている。すなわち開粒度アスファルト合材舗装に
ウレタン樹脂を圧入させるウレタン樹脂浸透舗装。舗装
面に溝を切って、弾性のあるウレタン樹脂を充填するグ
ルーピングウレタン舗装。舗装面に直径5cm、深さ2
cmの穴を多数あけ弾性のある材料を充填するマジック
・サークル舗装等がある。これらの樹脂系を用いる舗装
は、走行車両の重量でウレタン樹脂あるいは弾性体がた
わみ、凍結雪氷が破壊され路面のすべり抵抗性、凍結雪
氷剥離性に効果があることが確認されている。
【0005】しかし、これらのウレタン樹脂系では施工
時に次の様な欠点がある。すなわちウレタン樹脂の場合
液状から強度発現するまでの時間(硬化時間)が長いと
いう問題がある。特に低温でその傾向が著しくなり、5
℃以下では未硬化現象と成り易い。これは交通規制時間
が長くなり、交通量の多い交差点等では施工上問題とな
ることが多い。
【0006】また、グルーピングウレタン舗装やマジッ
ク・サークル舗装では、樹脂施工する前に舗装面に溝を
切ったり、穴を多数あけたりする工程が入り煩雑となり
トータル施工時間の延長につながる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、低温
硬化性、低温可撓性、氷剥離性に優れる凍結抑止材組成
物と凍結抑止舗装構造体および施工時間の短い凍結抑止
舗装構造体の施工法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、凍結抑止
材について鋭意研究を重ねた結果、(a)ポリエーテルア
クリルウレタン樹脂と(b)エチレン性不飽和単量体とか
ら成る熱硬化性樹脂組成物を含有する材料を用いること
により、前記課題を解決できることを見いだし本発明を
完成させるに到った。
【0009】即ち、本発明は、 (a)ポリエーテルアクリ
ルウレタン樹脂と(b)エチレン性不飽和単量体とから成
る熱硬化性樹脂組成物を含有することを特徴とする低温
硬化性と低温可撓性に優れる凍結抑止材組成物、更に、
該凍結抑止材組成物に粉末ゴム(c)を含んで成ること、
更に粉末ゴム(c)と骨材(d)とを含有すること、空乾性付
与重合体(e)を含有すること特徴とする凍結抑止材組成
物を提供する。更に、上記凍結抑止舗装組成物を用いた
凍結抑止舗装構造体および凍結抑止舗装構造体の施工方
法を提供する。
【0010】更に本発明を詳細に説明する。
【0011】(構成)本発明の(a)ポリエーテルアクリ
ルウレタン樹脂と(b)エチレン性不飽和単量体とから成
る熱硬化性樹脂組成物とは、ポリマー成分としてポリエ
ーテルアクリルウレタン樹脂(a)、架橋モノマーとして
のエチレン性不飽和単量体(b)からなる液状樹脂組成物
で、過酸化物等を添加し硬化し得るものである。
【0012】本発明のポリエーテルアクリルウレタン樹
脂(a)とは、好ましくは(イ)ポリイソシアネートと(ロ)ポ
リエーテルポリオール及び(ハ)ヒドロキシアルキルアク
リレートとを反応させて得られるものである。この際、
空乾性付与成分であるアリルエーテル基含有化合物を一
緒に用いても良い。
【0013】ポリイソシアネート(イ)としては、2,4
−トリレンジイソシアネートと及びその異性体または異
性体の混合物(以下TDIと略す)、ジフェニルメタン
ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネ
ート、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキ
シルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネー
ト、ナフタリンジイソシアネート、トリフェニルメタン
トリイソシアネート、バーノックD−750、クリスボ
ンNX(大日本インキ化学工業(株)製品)、デスモジ
ュールL(住友バイエル社製品)、コロネートL(日本
ポリウレタン社製品)、タケネートD102(武田薬品
社製品)等が挙げられるが、特にTDIが好ましく用い
られる。
【0014】ここでいうポリエーテルポリオール(ロ)と
は、好ましくは数平均分子量500以上のもので、特に
好ましくは500〜3000のものであり、例えば、ポ
リオキシプロピレンジオール(以下PPGと略す)、ポ
リテトラメチレングリコールエーテル(以下PTMGと
略す)、ポリオキシエチレンジオール等が挙げられる。
【0015】ポリオール成分としては、この他に水酸基
含有ポリブタジエン等をポリエーテルポリオールと併用
してもよい。ここでいう水酸基含有ポリブタジエンと
は、Poly bd R−15HT(出光アトケム社
製)、NISSOーPBシリーズ(日本曹達社製)をは
じめとする分子中に水酸基を有するポリブタジエン系液
状ゴムで、好ましくはその数平均分子量が500〜10
000のものである。
【0016】ヒドロキシアルキルアクリレート(ハ)とし
ては、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシエチル
アクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等
が挙げられる。
【0017】本発明のポリエーテルアクリルウレタン樹
脂(a)は、空乾性成分をポリマーに導入し、硬化時の嫌
気性を改良したものでもよい。例えば、アリルエーテル
基をポリマー中に導入するのが好ましい。樹脂合成上好
ましいのは、水酸基含有アリルエーテル化合物由来のも
のである。
【0018】水酸基含有アリルエーテル化合物として
は、公知慣用のものが使用できるが、そのうちでも代表
的なものとしては、例えばエチレングリコールモノアリ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノアリルエーテ、
トリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリエチ
レングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコ
ールネリアリルエーテル、ジプロピレングリコールモノ
アリルエーテル、トリプロピレンク゜リコールモノアリ
ルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアリルエー
テル、1,2−ブチレングリコールモノアリルエーテ
ル、1,3−ブチレングリコールモノアリルエーテル、
ヘキシレングリコールモノアリルエーテル、オクチレン
グリコールモノアリルエーテル、トリメチロールプロパ
ンジアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、ペ
ンタエリスリトールトリアリルエーテル等の多価アルコ
ール類のアリルエーテル化合物等が挙げられ、水酸基を
1個有するアリルエーテル化合物が好ましい。
【0019】本発明で用いるエチレン性不飽和単量体
(b)とは、上記ポリエーテルアクリルウレタン樹脂(a)と
架橋反応可能な不飽和モノマーあるいは不飽和オリゴマ
ー等が挙げられ、(メタ)アクリロイル基を含有するエ
チレン性不飽和単量体とそれ以外に区別される。ポリエ
ーテルアクリルウレタン樹脂(a)との共重合性を考慮す
ると(メタ)アクリロイル基を含有するエチレン性不飽
和単量体又はオリゴマーが好ましい。
【0020】(メタ)アクリロイル基を含有するエチレ
ン性不飽和単量体(b)の具体的例としては、アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、ア
クリル酸イソ−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、
アクリル酸デシル、アクリル酸2−ハイドロキシエチ
ル、アクリル酸2−ハイドロキシプロピル、アクリル酸
β−エトキシエチル、アクリル酸2−シアノエチル、ア
クリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ジエチルアミノエ
チル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、
メタアクリル酸ブチル、メタアクリル酸ヘキシル、メタ
アクリル酸デシル、メタアクリル酸ラウリル、メタアク
リル酸ステアリル、メタアクリル酸2−ハイドロキシエ
チル、メタアクリル酸2−ハイドロキシプロピル、フェ
ニルカルビトールアクリレート、ノニフェニルカルビト
ールアクリレート、ノニフェノキシプロピルアクリレー
ト、N−ビニルピロリドン、ポリカプロラクトンアクリ
レート、アクリロイルオキシエチルフタレート、アクリ
ロイルオキシサクシネート等が挙げられる。
【0021】更に樹脂硬化物の表面乾燥性を向上させる
ジシクロペンタンジエン、シリシクロデカン、トリアジ
ンの各誘導体も用いても良い。これらは、例えばジシク
ロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシ
エチルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレー
ト、トリシクロデカニルメタアクリレート、トリス(2
−ヒドロキシエチル)イソシアヌルアクリレート等が挙
げられる。
【0022】むろん架橋反応時の共重合性は少し劣る
が、これ以外のエチレン性不飽和単量体(b)を併用して
もよい。例えば、スチレン、酢酸ビニル、ビニルトルエ
ン、αメチルスチレン、ジアリルフタレート、ジアリル
イソフタレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリ
ルテトラプロムフタレート等のアリルモノマー類;アク
リルニトリル、グリシジルメタクリレート、n−メチロ
ールアクリルアミド−ブチルエーテル、n−メチロール
アクリルアミド、アクリルアミド等の硬質モノマー類が
挙げられる。
【0023】本発明のエチレン性不飽和単量体(b)は、
更に不飽和アルコール、多官能不飽和単量体を併用して
も良い。不飽和アルコールとは、アクリロイル基と水酸
基を有するものであり、具体例としては、メタクリル酸
2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピ
ル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒド
ロキシプロピル等がある。これらアスファルトを用いた
基体に本発明組成物を用いる時に使用される。
【0024】多官能不飽和単量体とは、一分子中に少な
くとも2個の重合性二重結合を有する化合物であり、硬
化物表面の耐摩耗性、耐擦傷性、耐摺動性、耐薬品性等
を向上される目的で好ましく使用される。好ましくは、
多官能の(メタ)アクリル酸エステルモノマーであり、
例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
1,2−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート
のようなアルカンジオールジ−(メタ)アクリレート、
ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレン
グリコール(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキ
レン−グリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベ
ンゼン、ジアリルフタレート、トリアリルフタレート、
トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレー
ト、アリル(メタ)アクリレート、ジアリルフマレート
等が挙げられ、これらは単独で、又は2種以上の併用で
用いられる。
【0025】本発明の(a)と(b)成分の混合比率は、(a)
ポリエーテルアクリルウレタン樹脂10〜90重量%、
好ましくは30〜70重量%と、(b)エチレン性不飽和
単量体90〜10重量%、好ましくは70〜30重量%
を混合し、好ましくはトリハイドロキノン、ハイドロキ
ノン、ベンゾキノン、トルハイドロキノン、p−tert−
ブチルカテコール、2,6−tert−ブチル−4−メチル
フェノールなどの重合禁止剤を、混合物に好ましくは1
00〜200ppm添加し得るものである。
【0026】本発明のポリエーテルアクリルウレタン樹
脂(a)とエチレン性不飽和単量体(b)とから成る熱硬化性
樹脂組成物には、硬化乾燥性を向上させる目的で空乾性
付与型重合体(d)を混合併用するのがより好ましい。
【0027】本発明で用いられる空乾性付与型重合体
(d)とは、不飽和ポリエステル、ビニルエステル樹脂等
に必須成分として、空乾性成分を導入することにより得
られる重合体である。
【0028】上記重合体としての不飽和ポリエステル重
合体、ビニルエステル重合体等に必須成分として用いら
れる空乾性成分は、次のものが挙げられる。 グリコール成分に、-0-CH2-CH=CH2 で示されるアリル
エーテル基を含有する化合物を併用する。 酸成分に環状脂肪族不飽和多塩基酸及びその誘導体を
含有する化合物を併用する。 ジシクロペンタジエンを含有する化合物を併用する。 乾性油、エポキシ反応性希釈剤を併用する。
【0029】これら〜のうち、のアリルエーテル
基含有化合物としては、公知のものがいずれも使用でき
るが、その代表的なものとしては、エチレングリコール
モノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノアリル
エーテル、トリエチレングリコールモノアリルエーテ
ル、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、プロ
ピレングリコールモノアリルエーテル、ジプロピレング
リコールモノアリルエーテル、トリプロピレングリコー
ルモノアリルエーテル、ポリプロピレングリコールモノ
アリルエーテル、1,2−ブチレングリコールモノアリ
ルエーテル、1,3−ブチレングリコールモノアリルエ
ーテル、ヘキシレングリコールモノアリルエーテル、オ
クチレングリコールモノアリルエーテル、トリメチロー
ルプロパンモノアリルエーテル、トリメチロールプロパ
ンジアリルエーテル、グリセリンモノアリルエーテル、
グリセリンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールモ
ノアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエ
ーテルなどの多価アルコール類のアリルエーテル化合
物、アリルグリシジルエーテルなどの如きオキシラン環
を有するアリルエーテル化合物などが挙げられる。
【0030】グリコール成分として他に併用するものと
しては、エチレングリコール、プロピレングリコール、
ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,
3−ブタンジオール、1,4−ブチンジオール、2−メ
チルプロパン−1,3−ジオール、ネオペンチルグリコ
ール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコ
ール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、ビスフェノールA,水素化ビスフェノールA、
エチレングリコールカーボネート、2,2−ジ(4−ヒ
ドロキシプロポキシジフェニル)プロパン等が挙げら
れ、単独あるいは併用される。その他のエチレンオキサ
イド、プロピレンオキサイド等の酸化物も同様に使用で
きる。また、グリコール類と酸成分の一部としてポリエ
チレンテレフタレート等の重縮合物も使用できる。
【0031】また、上記環状脂肪族不飽和多塩基酸及び
その誘導体からなる化合物としては、テトラヒドロ無水
フタール酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタール
酸、メチルテトラヒドロ無水フタール酸、α−テルヒネ
ン−無水マレイン酸付加物、ロジン、エステルガム等が
挙げられる。
【0032】また、これらと単独あるいは組合わせて使
用するα、β−不飽和二塩基酸又はその酸無水物として
は、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、シトラコン酸、クロルマレイン酸及びこれらのエス
テル等があり、芳香族飽和二塩基酸又はその酸無水物と
しては、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸、ニトロフタル酸、ハロゲン化無水フタル酸及
びこれらのエステル等があり、脂肪族あるいは脂環族飽
和二塩基酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、
アジピン酸、セバシン酸、アセライン酸、グルタル酸、
ヘキサヒドロ無水フタル酸及びこれらのエステル等があ
り、それぞれ単独あるいは併用される。
【0033】さらにグリコールと酸より合成される不飽
和アルキッド樹脂の末端カルボキシル基とグリシジル基
を有する反応性モノマーを反応させて得られる樹脂も使
用できる。グリシジル基を有する反応性モノマーの代表
的なものとしてグリシジルアクリレート、グリシジメメ
タクリレート等がある。
【0034】また、β−PMAA単位化合物も使用で
き、例えばシス−3−メチル−4−シクロヘキセン−シ
ス−1,2−ジカルボン酸とその無水物(β−PMAA
と略記する。)が挙げられる。これらはトランス−ピペ
リレンとマレイン酸無水物との付加物、あるいはこの付
加物の中の酸無水基が開環したものである。
【0035】また、ジシクロペンタンジエンを含有する
化合物として代表的なものは、ヒドロキシ化ジシクロペ
ンタンジエン等が代表的なものとして挙げられる。
【0036】乾性油としては、アマニ油、大豆油、綿実
油、落花生油、やし油など、あるいはこれらの脂肪油と
グリセリンなどの多価アルコールとの反応物等がある。
【0037】エポキシ反応性希釈剤としては、モノエポ
キシ化合物、ポリエポキシ化合物等がある。前者として
はアリルグリシジルエーテル、n−ブチルグリシジルエ
ーテル、フェニルグリシジルエーテル、グリシジルメタ
アクリル酸エステル、カージュラE等があり、後者とし
てはユノックス206、エピコート812、DGE、B
DO等がある。
【0038】本発明のポリエーテルアクリルウレタン樹
脂(a)に空乾性付与型重合体(e)を混合する場合、(a)/
(e)の重量比率が95/5〜50/50であることが好
ましい。(e)成分が5より小さい場合、樹脂硬化物の硬
化時間が長く乾燥性が悪くなる。(e)成分が50より大
きい場合、樹脂硬化物の引っ張り強度、引き裂き強度、
耐水性、耐湿熱性等の特性が悪くなる。
【0039】上記樹脂を製造する際には、ゲル化を防止
する目的や、生成樹脂の保存安定性あるいは硬化性の調
整の目的で重合禁止剤を使用することが推奨される。こ
こで、使用される上記重合禁止剤として代表的なものを
挙げれば、ハイドロキノン、p−t−ブチルカテコール
若しくはモノ−t−ブチルハイドロキノンなどのハイド
ロキノン類;ハイドロキノンモノメチルエーテル若しく
はジ−t−ブチル−p−クレゾールなどのフェノール
類:p−ベンゾキノン、ナフトキノン若しくはp−トル
キノンなどのキノン類;ナフテン酸銅の如き銅塩などが
ある。
【0040】本発明の該樹脂組成物には、硬化剤、硬化
促進剤のほかに、増粘剤、低収縮剤等を添加してもよい
が、特に硬化促進剤、硬化剤を含有することは好まし
い。
【0041】硬化剤とは、有機過酸化物が挙げられる。
具体的にはジアシルパーオキサイド系、パーオキシエス
テル系、ハイドロパーオキサイド系、ジアルキルパーオ
キサイド系、ケトンパーオキサイド系、パーオキシケタ
ール系、アルキルパーエステル系、パーカーボネート系
等の公知のものが使用され、混練条件、養生温度等で適
宜選択される。
【0042】その添加量は、好ましくは熱硬化性樹脂組
成物100重量部に対して0.01〜4重量部である。
上記硬化剤は、2種以上組合わせて使用しても良い。
【0043】また、硬化促進剤、すなわち硬化剤の有機
過酸化物をレドックス反応によって分解し、活性ラジカ
ルの発生を容易にする作用のある物質は、例えばコバル
ト系、バナジウム系、マンガン系等の金属石鹸類、第3
級アミン類、第4級アンモニウム塩、メルカプタン類等
が挙げられる。
【0044】本発明の組成物には、硬化収縮を低減する
目的で低収縮剤を添加することができる。低収縮剤とし
ては、好ましくは熱可塑性樹脂で、具体例としては、メ
チルメタクリレートエチルメタクリレート、ブチルメタ
クリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート
などのアクリル酸又はメタクリル酸の低級アルキルエス
ル類、スチレン、塩化ビニル、酢酸ビニルなどの単量体
の単独重合体又は共重合体類、前記ビニル単量体の少な
くとも1種と、ラウリルメタクリレート、イソビニルメ
タクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、ヒ
ドロキシルアルキルアクリレート又はメタクリレート、
アクリニトリル、メタクリルロニトリル、アクリル酸、
メタクリル酸、セチルステアリルメタクリレートよりな
る単量体の少なくとも1種の共重合体などのほかセルロ
ースアセテートブチレート及びセルロースアセテートプ
ロピオネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、飽和ポ
リエステル等を挙げることができる。
【0045】本発明の凍結抑止舗装組成物、凍結抑止舗
装構造体、凍結抑止舗装構造体の施工方法は、走行車両
の重量で舗装構造体をたわませることにより、凍結雪氷
が破壊され路面のすべり抵抗性、凍結雪氷剥離性の効果
をより向上させる目的で粉末ゴム(c)を上記熱硬化樹脂
組成物と混合併用するのが好ましい。更には、粉末ゴム
(c)と骨材(d)とを併用することも好ましい。
【0046】本発明で用いる粉末ゴム(c)とは、粒状弾
性体を指称するもので、例えば天然ゴム、ポリイソプレ
ンゴム、スチレンゴム、ブタジェンゴム、クロロプレン
ゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、エチレン・プロピレ
ンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、ウレタンゴ
ム、アクリルゴム、多硫化ゴム、などが挙げられ、それ
らから製造されたタイヤ、チューブなどのゴム製品の粉
砕物等で、好ましくは粒径0.001〜20mmの範囲
のものであれば単独またはおよび混合して使用すること
ができる。より好ましくは粒径1〜10mmのものであ
る。
【0047】粉末ゴム(c)の添加時の組成は、好ましく
は樹脂(a)25〜60%、単量体(b)10〜25%、粉末
ゴム40〜60%からなるものである。
【0048】本発明の凍結抑止材組成物には、弾性の調
節を目的に、骨材や充填材を併用してもよい。かかる骨
材とは、例えば、シリカを主成分とする砂、砂利、砕
石、あるいはその他、これに類似する材料を指称するも
のである。粒径の大きさが5mmなる篩いを、重量で以
て85%以上が通過するという、細粒の細骨材と、該5
mm篩いに、重量で以て85%以上がとどまるという、
粗粒の粗骨材とがあって、これらの両者を単独で使用す
る場合が多いが、凍結抑止材組成物舗装層として使う場
合には、細骨材の使用が好ましい。また、骨材の添加量
は、本発明樹脂組成物の可撓性を損なわない範囲で使用
するべきである。骨材の単独での添加は、避けるべきで
ある。
【0049】本発明の凍結抑止材を舗装層とする場合に
は、摩耗性に優れる、高硬度のエメリ−や硅砂などの使
用が望ましく、その粒子径にしても、滑り止め効果を発
揮させるためには、4号硅砂以上(つまり、粒径が、4
号珪砂より大きい、例えば、2号や3号など。)の使用
が望ましい。
【0050】骨材(d)には、天然骨材と人工骨材とがあ
る。前者として特に代表的なもののみを例示するにとど
めれば、川砂利、川砂、山砂利、山砂、海砂利または海
砂などであるし、一方、後者としては、岩石、粘土また
は産業副産物などを原料として、これらを加工せしめた
形のものを指称し、それらのうちでも特に代表的なもの
のみを例示するにとどめれば、砕石、砕砂、硅砂、スラ
グ砕石・砕砂または人工軽量骨材などである。また、骨
材の一部に、下記するような充填材を併用しても良い。
【0051】充填材として特に代表的なもののみを例示
するにとどめれば、炭酸カルシウム粉、クレー、アルミ
ナ粉、硅石粉、タルク、硫酸バリウム、シリカパウダ
ー、ガラス粉、ガラスビーズ、マイカ、水酸化アルミニ
ウム、セルロース糸などの、公知慣用ののものが挙げら
れるが、就中、炭酸カルシウム、ガラス粉、水酸化アル
ミニウムまたは硫酸バリウム、塩化カルシウムなどの使
用が望ましい。
【0052】骨材(d)/粉末ゴム(c)の配合比率は、重量
比で9/1〜1/9まで可能で、好ましい配合比率は2
/8〜6/4である。
【0053】本発明の凍結抑止材組成物には、強度向上
を目的に繊維補強材を併用することも可能である。前記
した繊維補強材 として特に代表的なもののみを挙げる
にとどめれば、ガラス繊維、アミド繊維、アラミド繊
維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維またはフェノール
繊維の如き、各種の有機繊維類;あるいはカーボン繊
維、金属繊維またはセラミック繊維などであって、これ
らを組み合わせて用いられる。
【0054】施工性ならびに経済性などの面を考慮した
場合には、ガラス繊維または有機繊維の使用が望まし
く、就中、ガラス繊維の使用が望ましい。
【0055】これらの繊維の形態としては、平織り、朱
子織り、不織布またはマット状などがあるが、施工法な
らびに厚み保持などからすれば、マット状の使用が望ま
しい。また、ガラスロービングを、10〜100mmな
る長さにカットして、チョップドストランドとして使用
することも可能である。
【0056】本発明の構造体は、前述した組成物を用い
て、舗装基体に、次のようにして施工される。すなわ
ち、基体の上に、まず、プライマーと称されるものを塗
布する工程が挙げられるが、かかるプライマーとして
は、ウレタン系、エポキシ系またはポリエステル系など
の、種々のものがあって、施工性や基体状況などの面か
ら、適宜選択される。
【0057】プライマー層が乾燥した後、本発明の組成
物を被覆施工する。その施工法としては、ハンドレーア
ップ法やスプレーアップ法、流し延べ法などの公知慣用
の方法に従い、凍結抑止舗装構造体とすれば良い。
【0058】こうした凍結抑止舗装用の粉末ゴム(c)あ
るいは骨材(d)の施工方法としては、一般に、樹脂と骨
材その他の充填材と事前に混合せしめて混合材料と為し
てから散布または塗布、展圧する方法の場合と、基体に
塗布した樹脂上に粉末ゴム(c)等を散布する方法、いわ
ゆるニ−ト工法による場合とがあるが、本発明において
は、どちらであっても良い。この粉末ゴム(c)等が含ま
れる組成物を使用する舗装層は、好ましくは厚み2〜2
0mmの凹凸状の凍結抑止舗装構造体とする。
【0059】又、樹脂のみで用いる(粉末ゴム、骨材を
含まない)場合は、基体面に塗布するより、グルーピン
グ舗装(GP法)やマジック・サークル舗装(MC法)
のように予め舗装面に溝や、穴をあけその部位に樹脂を
充填する工法が凍結抑止舗装効果は大きく好ましい。
又、樹脂のみで使用する場合は、塗布するのではなく樹
脂層の厚みを好ましくは2〜15mm程度に厚くしない
と充分な凍結抑止効果が得られない。これは本発明の低
温可撓性に優れた点を利用するものである。
【0060】本発明に用いられる基体とは、例えば、セ
メントコンクリート、アスファルトコンクリート、JI
S A−5403(石綿スレート)、ALC板、PC
板、FRP、プラスチック、木質物、金属などの単独あ
るいは組み合わせで構成されたもので、その形状はいず
れのものでもよく、構造物の床面、屋外の舗装道路、舗
装通路であれば、曲面、平面または斜面などの、いずれ
のものでも良い。
【0061】通常は、セメントコンクリートや、アスフ
ァルトコンクリートなどの平面ないしは斜面の舗装路で
ある。コンクリートや金属などの、堅固なる基体は、必
要に応じて、下地処理とか、あるいはプライマー処理な
どを行うのがよい。
【0062】本発明におけるアスファルトコンクリート
(アスコン)層としては、次の如き、各種の材料が挙げ
られる。
【0063】すなわち、 1986年、日本建築学
会による編集発行の、「建築工事標準仕様書・同解説
JASS8 防水工事」の第72〜79頁に規定されて
いるようなアスファルト防水材料、 社団法人日本道路協会による編集発行の「アスファ
ルト舗装要綱」に規定されているようなアスファルト舗
装材などをはじめ、さらには、 JIS K−2207に規定されるような、アスフ
ァルトを混入せしめた形の、すべての組成物などであ
る。
【0064】
【実施例】以下に、本発明を実施例と比較例で詳細に説
明するが、文中「部」、「%」は特に断わりのない限り
重量基準である。
【0065】合成例1〔ポリエーテルアクリルウレタン
樹脂(UA−1)の調製〕 温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、空気導入口及び還
流冷却器を備えた1リットルの四つ口フラスコにトリレンジ
イソシアネート(TDI)2.0モルと数平均分子量1
000のPPG1.0モルを仕込み、窒素雰囲気下80
℃で5時間反応させた。NCO当量が530となり理論
値とほぼ同じ値になって安定したので40℃迄冷却し、
次に2−ヒドロキシエチルメタクリレートを2.0モル
加え、空気雰囲気下80℃で4時間反応させた。NCO
%が0.1%以下になったことを確認した後トリハイド
ロキノン0.05部とターシャリブチルカテコール0.0
25部添加し、ポリエーテルアクリルウレタン樹脂組成
物を得た。
【0066】合成例2〔ポリエーテルアクリルウレタン
樹脂(UA−2)の調製〕 温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を
備えた1リットルの四つ口フラスコに数平均分子量70
0のPPG1.0モルを仕込み、TDIを2モル加え発
熱を抑制しながら80℃で5時間反応した。NCO当量
が理論値とほぼ同じ524となり安定したので40℃迄
冷却し、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダ
イソー社製、ネオアリルP−30)を1モル、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレートを1.1モルを加え、空気
雰囲気下90℃で7時間反応した。NCO%が0.1重
量%以下となったのでハイドロキノン0.067部とタ
ーシャルブチルカテコール0.033部を添加し、アリ
ルエーテル基含有ポリエーテルアクリルウレタン樹脂組
成物を得た。
【0067】比較合成例1〔軟質不飽和ポリエステル
(UPE−1)の調製〕 オルソフタル酸7モル、無水マレイン酸3モル、ジエチ
レングリコール3モル、トリエチレングリコール7モ
ル、トルハイドロキノン50ppm を200〜220℃で
加熱縮合し、不飽和ポリエステルUPE−1を合成し
た。
【0068】比較樹脂・1(エポキシ樹脂・EP−1) 旭化成工業の塗床用エポキシ樹脂エポマー・E−100
MSを使用した。
【0069】比較樹脂・2(ウレタン樹脂・UR−1) JISA−6021・1類に規定する伸び450%以上
の防水用ウレタン樹脂を使用した。
【0070】合成例3〔空乾性付与型不飽和ポリエステ
ル(UPE−2)の調製〕 グリセリン1.33モル、アマニ油0.67モルを18
0〜200℃で4時間反応させアルコリシスを得た。次
にジエチレングリコール4モル、ジプロピレングリコー
ル4モル、フマル酸5.0 モル、無水フタル酸5.0モ
ルを公知の条件で加熱脱水縮合させて酸価25の不飽和
ポリエステルを得た。
【0071】[試験方法] <低温硬化性試験法>施工時間の評価方法として表面硬
化乾燥性試験法を実施した。3mmの塗膜を−5℃低温
室にて作成し、硬化時間試験を実施した。評価方法は液
状樹脂が固体硬化物になるまでの時間を測定した。配合
組成は次の通りである。
【0072】[配合] 1.ポリエーテルアクリルウレタン樹脂・UA−1及び
UA−2 樹 脂 100 PHR DMA 0.2 PHR BPO 4.0 PHR
【0073】2.軟質不飽和ポリエステル樹脂・UPE
−1 樹 脂 100 PHR MEKPO 3.0 PHR 6%ナフテン酸コバルト 0.4 PHR DMA 0.1 PHR
【0074】3.エポキシ樹脂・EP−1 主剤 100 PHR 硬化剤 30 PHR
【0075】4.ウレタン樹脂・UR−1 主剤 100 PHR 硬化剤 50 PHR
【0076】<低温可撓性試験法>低温での樹脂硬化物
の可撓性性評価方法として低温折曲げ試験を実施した。
上記硬化物より、200×30×3mmの試験体を各3
個採取し、−10℃に3時間保持した後、その試験体を
−10℃雰囲気中で180度に折曲げ、破断状態を観察
した。
【0077】[評価基準] ○: 変化なし △: 試験体の一部に亀裂が入る。 ×: 試験体に亀裂が入る。
【0078】
【表1】
【0079】<氷板とアスコンの付着破壊・剥離の評価
試験法(氷剥離性試験)>図1に示す一面セン断試験機
により、雪氷と各種舗装路面との相対的な付着強さを測
定し、定量的な評価を実施した。試験機は土質実験で用
いるスクリュウドライバー方式一面セン断試験試験機
(容量1トン)で実施した。
【0080】1.供試体の形状:直径6cm,厚さ約5
cm(密粒度(13)アスコン2.5cm、氷板2.5cm
の層間に厚み2〜15mm凹凸凍結抑止舗装層を設け
る) *舗装面上の氷板は、気泡が少なく均一な氷が出来るよ
うに−3℃の低温室内で作製した。
【0081】2.試験温度:低温室内に一面セン断試験
試験機を置き、−3℃で試験を実施した。
【0082】3.垂直応力:垂直荷重を載せて、垂直応
力0.3Kg/cm2とした。
【0083】4.変位速度:1/100(mm/分) セン断応力: τ=S/A(Kgf/cm2) 垂直応力: σ=N/A(Kgf/cm2) 但し S:セン断力(Kgf) N:垂直力 (Kgf) A:供試体断面積(cm2) (注)評価基準として水平変位10mmのときのセン断
応力を測定した。セン断応力が小さい程、凍結抑止舗装
体としては好ましい。
【0084】<氷板とアスコンの付着破壊・剥離の評価
試験法(氷破砕試験)>走行車両による凍結抑止舗装面
上の氷板の破砕状態の評価を実施した。
【0085】1.供試体の形状:30×30×5cmの
密粒度(13)アスコン上に凍結抑止舗装組成物層を設けた
試験体を作製した。その上に20×20cmの面積で厚
さ10mmの氷板を約−10℃で作製した。
【0086】2.破砕状態試験法:−10℃の低温試験
室でコンクリート強度試験に用いるシュミットハンマー
試験機を氷板上に設置し、氷板に垂直力打撃を加え氷板
の破砕状態の相対評価を実施した。
【0087】[評価基準] ○:氷板全面に亀裂が入る。 △:氷板の一部に亀裂が入る。
【0088】×:変化なし (注)評価基準としては、氷板全面に亀裂が入る程凍結
抑止舗装体としては好ましい。
【0089】
【表2】
【0090】
【表3】
【0091】注) 実施例7、8の(GP法)とは、グ
ルーピング施工法の略で施工方法は以下の通りである。 (施工法)アスコンに幅6mm、深さ10mmの溝を3
0mm間隔で作成し、その溝に樹脂単独もしくはゴム骨
材を充填し樹脂を流し込んで施工した。
【0092】 (注)UAー1/UE-2の比率は80/20
【0093】
【発明の効果】本発明の凍結抑止材組成物は、低温可撓
性を保持しつつ低温硬化性に優れるので、低温での硬化
時間が短く施工時間を大幅に短縮する事が出来る。また
低温可撓性に優れているので、凍結抑止舗装構造体に用
いた場合、氷雪の剥離性がよく凍結抑止効果が大きい。
【0094】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、氷板とアスコンの付着破壊・剥離の評
価試験法で用いた「せん断試験試験機」の略断面図を示
したものである。
【符号の説明】
1・・・氷板 2・・・凍結抑止材 3・・・アスコン(アスファルトコンクリート)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリエーテルアクリルウレタン樹脂
    と(b)エチレン性不飽和単量体とからなる熱硬化性樹脂
    組成物を含有することを特徴とする凍結抑止材組成物。
  2. 【請求項2】 (a)ポリエーテルアクリルウレタン樹脂
    と(b)エチレン性不飽和単量体とからなる熱硬化性樹脂
    組成物、(c)粉末ゴムを含むことを特徴とする凍結抑止
    材組成物。
  3. 【請求項3】 (a)ポリエーテルアクリルウレタン樹脂
    と(b)エチレン性不飽和単量体とからなる熱硬化性樹脂
    組成物、(c)粉末ゴム、(d)骨材を含むことを特徴とする
    凍結抑止材組成物。
  4. 【請求項4】 更に、(e)空乾性付与型重合体を含むこ
    とを特徴とする請求項1、2、3記載の凍結抑止材組成
    物。
  5. 【請求項5】 (a)と(b)成分の混合比率が、(a)ポリエ
    ーテルアクリルウレタン樹脂10〜90重量%、(b)エ
    チレン性不飽和単量体90〜10重量%であることを特
    徴とする請求項1〜3記載の凍結抑止材組成物。
  6. 【請求項6】 基体上に、請求項1〜3記載の凍結抑止
    材組成物の層を有することを特徴とする凍結抑止舗装構
    造体。
  7. 【請求項7】 請求項1〜3記載の凍結抑止材組成物
    を基体に施工することを特徴とする凍結抑止舗装構造体
    の施工方法。
JP7529395A 1995-03-31 1995-03-31 凍結抑止材組成物、凍結抑止舗装構造体及びその施工方法 Pending JPH08269432A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9207373B2 (en) 2007-04-10 2015-12-08 Stoncor Group, Inc. Methods for fabrication and highway marking usage of agglomerated retroreflective beads

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9207373B2 (en) 2007-04-10 2015-12-08 Stoncor Group, Inc. Methods for fabrication and highway marking usage of agglomerated retroreflective beads

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