JP2006124460A - 排水性道路舗装の補強用硬化性樹脂組成物 - Google Patents

排水性道路舗装の補強用硬化性樹脂組成物 Download PDF

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光一 横田
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Abstract

【課題】 現場での硬化時間が容易に一定にでき、施工温度の変化によっても排水性表面層部の膜が確実に形成され、表面乾燥性も良好で、アスファルト接着性、耐候性、速硬化性、耐久性、耐摩擦性に優れる排水性道路舗装用硬化性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】 (a)ビニルエステル樹脂組成物及び/又は不飽和ポリエステル樹脂組成物、(b)架橋性単量体、(c)揺変性付与剤を含有してなるラジカル重合性不飽和化合物で、不揮発分が20〜80重量%であることを特徴とする排水性舗装用硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、排水性道路舗装の補強に関し、アスファルト接着性、耐候性、速硬化性、表面乾燥性、耐久性、耐摩擦性に優れる硬化性樹脂組成物に関する。
従来道路舗装では、アスファルトまたはコンクリートが用いられ、これらは優れた耐衝撃性並びに良好な施工性等を有しており、かつ安価に大量に供給されていることから、舗装材として広く使用されているものの、アスファルト舗装は、高温下において剛性が低下し易く、また車の繰り返し荷重により容易に摩耗するため、轍が出来、水が溜まり易い。このため、自動車専用道路や高速道路等では、ハイドロブレーニング現象に起因する自動車事故の発生や夜間の雨天時走行の視界性が悪くなることでの自動車事故の危険が生じる。
このため、表層部をアスファルトで被覆した多数の骨材(排水性アスファルト混合物)の骨材間に形成された連通した空隙により道路の表層部から内部へ水が容易に浸透するように構成された排水性道路舗装構造が提供されている。
一方、交通騒音対策の点からも、舗装表面に空隙孔を設けることによって、自動車の発生し得る騒音(エンジン音、タイヤ走行音、振動音等)を吸収させるという相乗効果を目的とした低騒音舗装としても、同様な構成の舗装体が提供されている。
しかしながら、排水性アスファルト混合物を道路表面に積層した場合、排水性表層部は骨材を被覆しているアスファルトを接合剤とした点接合構造となるためその結合強度が弱く、自動車による繰り返し荷重やタイヤの摩擦力を受けると骨材の充填密度が高くなり、排水性を低下したり、あるいはこの接合が破壊され骨材が跳ね飛ばされて道路舗装が破損する。
道路舗装の破損が進むと、排水性アスファルト混合物層の空隙部に、道路舗装の破損で生じた骨材などの微粒子が入り込み排水性能が急速に劣化する。また、自動車の繰り返し荷重による排水性表層部の圧縮でさらに空隙が少なくなり排水性を失って行く。道路舗装の破損はこれ以外にもあり例えば太陽光や空気中の酸素によるアスファルトの劣化によってもさらに促進され耐久性を失うなどの問題がありその改善が求められていた。
これらの問題点を解決するため、硬化剤を配合した(メタ)アクリレート樹脂を排水性アスファルト混合物層の多孔の排水性を確保し得る塗布量で塗布し、放置して重合硬化させる方法(特許文献1、特許文献2参照)の提案がなされている。
しかしながら、施工温度の変化によって硬化時間が一定せず、ワックスの浮きむらが発生したり、温度が高すぎてワックスが浮かない場合、表面乾燥性が不十分であったり、硬化時間の設定を硬化剤の添加量のみで管理しなければならないことによるトラブルは解決できていなかった。
また、特許文献3では、これらの問題を解決する提案がなされているものの、温度変化によっては排水性表面層部の膜が薄くなったり、施工温度の変化によって硬化時間が一定せず、施工後に短時間で路面を通行することが不可能であるため、長い時間道路通行を中止する課題があった。
特開平5−222705号公報 特開平5−255910号公報 特開平11−158805号公報
本発明は、本発明はこうした現状に鑑み、現場での硬化時間が容易に一定にでき、施工温度の変化によっても排水性表面層部の膜が確実に形成され、表面乾燥性も良好で、アスファルト接着性、耐候性、速硬化性、耐久性、耐摩擦性に優れる排水性道路舗装用硬化性樹脂組成物を提供するものである。
そこで、本発明は、(a)ビニルエステル樹脂組成物及び又は不飽和ポリエステル樹脂組成物、(b)架橋性単量体、(c)揺変剤成分を含有してなるラジカル重合性不飽和化合物で、不揮発分が20〜80重量%であることを特徴とする排水性道路舗装用硬化性樹脂組成物に関する。
また本発明は、ラジカル重合性不飽和化合物の25℃における粘度が0.1〜1.0Pa・s、揺変度が1.1〜7.0であり、空気乾燥性付与剤を0.05〜5.0重量部含有することを特徴とする排水性道路舗装用硬化性樹脂組成物に関する。
また本発明は、(a)ビニルエステル樹脂組成物がエポキシエポキシ(メタ)アクリレート樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂から選択される少なくとも1種以上であることを特徴とする排水性舗装用硬化性樹脂組成物に関する。
本発明は、排水性アスファルト舗装層の表層部のアスファルトで被覆された骨材各粒子が、ビニルエステル樹脂組成物からなる排水性舗装層用重合性不飽和化合物で接着被覆され、強固に結合かつ該樹脂硬化物被覆層によって、物理的、化学的耐久性に優れ、且つ自動車のタイヤによる排水性舗装体(骨材及びそれを被覆しているアスファルトからなる構成物)の損傷を受け難くする補強効果を有する。
さらに、本発明の排水性舗装層用補強材は、低温での硬化性、施工性性にも優れ、短期交通開放が可能であり、改修工事等における交通遮断による交通渋滞の緩和にも利点となり、従来の排水性舗装体及び施工方法に見られる問題点を解決するものである。
本発明で用いられる硬化性樹脂組成物として、ビニルエステル樹脂組成物、不飽和ポリエステル樹脂組成物、ビニルエステル樹脂組成物及びポリエステル(メタ)アクリレート樹脂組成物のうち、少なくともその一つを使用する。
本発明に使用する不飽和ポリエステル樹脂とは、多価アルコールと不飽和多塩基酸(及び必要に応じて飽和多塩基酸)とのエステル化反応による縮合生成物(不飽和ポリエステル)を、スチレンのような重合性モノマーに溶解したものである。
不飽和ポリエステル樹脂の原料として用いられる不飽和ポリエステルとしては公知の方法により製造されたもので良い。
具体的にはフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、アジピン酸、セバチン酸等の重合性不飽和結合を有していない多塩基酸またはその無水物とフマル酸、マレイン酸、イタコン酸等の重合性不飽和多塩基酸またはその酸無水物を酸成分とし、これとエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、1,2−ブタンジオ−ル、1,3−ブタンジオ−ル、1,5−ペンタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、2−メチル−1,3−プロパンジオ−ル、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオ−ル、シクロヘキサン−1,4−ジメタノ−ル、ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノ−ルAのプロピレンオキサイド付加物等の多価アルコ−ルをアルコ−ル成分として反応させて製造されるものである。
本発明で使用されるビニルエステル樹脂は、エポキシアクリレート樹脂とも呼ばれ、一般にグリシジル基(エポキシ基)を有する化合物と、アクリル酸などの重合性不飽和結合を有するカルボキシル化合物のカルボキシル基との開環反応により生成する重合性不飽和結合を持った化合物(ビニルエステル)を、スチレンのような重合性モノマーに溶解したものである。
ビニルエステル樹脂(エポキシアクリレート系樹脂)の原料として用いられるビニルエステルとしては公知の方法により製造されるものであり、エポキシ樹脂に不飽和一塩基酸、例えばアクリル酸またはメタクリル酸を反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレ−トである。
エポキシ(メタ)アクリレート樹脂とは、ビスフェノールタイプのエポキシ樹脂単独又はビスフェノールタイプのエポキシ樹脂とノボラックタイプのエポキシ樹脂とを混合した樹脂であって、その平均エポキシ当量が、好ましくは150から450の範囲にあるエポキシ樹脂と不飽和一塩基酸とをエステル化触媒の存在下で反応して得られるエポキシビニルエステル樹脂をいう。
使用するエポキシ樹脂としてはビスフェノールA型、ビスフェノールS型、ビスフェノールF型、ノボラック型グリシジルエーテル型、ハロゲン化グリシジルエーテル型、テトラフェニールエタン型、イソシアヌレート型、無水フタレート型、水添ビスフェノール型、グリコール型グリシジルエーテル型、過酢酸酸化型等が例示され、それぞれ、単独或いは併用して使用することができる。
また、不飽和一塩基酸としてはアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸、更にHEMA(ヒドロキシエチルメタクリレート)、HEA(ヒドロキシエチルアクリレート)、HPMA(ヒドロキシプロピルメタクリレート)、HPA(ヒドロキシプロピルアクリレート)、DCPD(ジシクロペンタジエン)等と無水マレイン酸からなるマレート化合物が挙げられ、同様に単独或いは併用して使用することができる。
さらに、ビニルエステル樹脂の製法において、低分子量のビスフェノール型エポキシとビスフェノールAを反応させてエポキシオリゴマーを合成したのち、不飽和一塩基酸を反応させることもでき、その不飽和一塩基酸の一部をジカルボン酸化合物(アジピン酸、セバチン酸、ダイマー酸など)や相当する末端カルボキシル液状ゴム(液状ニトリルゴムなど)と反応させることもできる。
また、ビニルエステル樹脂の水酸基とイソシアネート化合物またはウレタンプレポリマーを反応させるともできる。これら変性ビニルエーテルエステル樹脂は、密着性、靱性、耐薬品性を改良する効果がある。
上記エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸との反応は、60〜160℃、好ましくは80〜120℃の温度において エステル化触媒を用いて行われる。
エステル化触媒としては、例えばトリエチルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルアニリン若しくはジアザビシクロオクタンなどの如き三級アミン、あるいはジエチルアミン塩酸塩などのような公知の触媒がそのまま使用できる。
ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂とは、好ましくは1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリル酸エステル基を含有する飽和もしくは不飽和ポリエーテルエステルである。
上記のポリエステル(メタ)アクリレート樹脂製法としては、α,β−不飽和二塩基酸又はその酸無水物又は芳香族飽和二塩基酸またはその酸無水物と、グリコール類の重縮合、場合によっては酸成分として脂肪族あるいは脂肪族飽和二塩基酸を併用して、酸/グリコールのモル比が1/1〜1.1/1の酸成分過剰にて常法にしたがって反応させた後、不飽和二重結合を有するグリシジル化合物を反応させることにより製造することができる。
上記のα,β−不飽和二塩基酸又はその酸無水物としては、例えばマレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロルマレイン酸及びこれらのエステル等があり、芳香族飽和二塩基酸又はその酸無水物としては、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ニトロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ハロゲン化無水フタル酸及びこれらのエステル等があり、脂肪族或いは脂環族飽和二塩基酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、グルタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸及びこれらのエステル等があり、それぞれ単独或いは併用して使用される。
グリコール類としては、例えばエステルグリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチルプロパン−1,3−ジオール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA,エチレングリコールカーボネート、2,2−ジ−(4−ヒドロキシプロポキシジフェニル)プロパン等が挙げられる。
これらの単独或いは併用して使用されるが、そのほかにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等付加物のポリエーテルグリコールも好ましく使用できる。
また、グリコール類と酸成分の一部としてポリエチレンテレフタレート等の重縮合物も使用できる。
不飽和グリシジル化合物としては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等がある。
ウレタンアクリレート樹脂とは、例えばポリイソシアネートとポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリアクリルポリオール及びヒドロキシアルキルアクリレート等のポリオールとを反応させて得られるものである。好ましくはエーテル結合含有ウレタンアクリレート樹脂である。
ここでいうポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオールとは、好ましくは数平均分子量200以上のもので、特に好ましくは300〜2000のものである。例えば、ポリエーテルポリオールとしてはポリオキシプロピレンジオール(以下PPGと略す)、ポリテトラメチレングリコールエーテル(以下PTMGと略す)、ポリオキシエチレンジオール等が挙げられる。
同様にポリエステルポリオールは飽和二塩基酸またはその酸無水物と、グリコール類の重縮合によって製造され、場合によって酸成分として芳香族並びに脂肪族あるいは脂肪族飽和二塩基酸を併用して製造された飽和ポリエステルが挙げられる。
アクリルポリオールとは、アクリロイル基を有する重合性単量体(例えばアクリ酸メチル)ならびに共重合可能なエチレン化合物(例えばスチレン、酢酸ビニル)、または共役ジエン化合物(例えばブタジエン)と水酸基を含有するアクリル系重合性単量体(例えば2−ヒドロキシメタアクリレート)、及び他のアクリル系重合性単量体(例えばペンタエリスリトールトリアリルエーテル)から反応して得られた両末端または側鎖に水酸基を有するアクリル系重合体である。かかる反応は、ラジカル重合開始剤の存在下、通常のアクリル重合物の製造方法を用いて得ることができる。
芳香族飽和二塩基酸又はその酸無水物としては、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ニトロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ハロゲン化無水フタル酸及びこれらのエステル等があり、脂肪族或いは脂環族飽和二塩基酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、グルタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸及びこれらのエステル等があり、それぞれ単独或いは併用して使用される。
グリコール類としては、例えばエステルグリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチルプロパン−1,3−ジオール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA,エチレングリコールカーボネート、2,2−ジ−(4−ヒドロキシプロポキシジフェニル)プロパン等が挙げられ、単独或いは併用して使用されるが、そのほかにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等の付加物も同様に使用できる。また、グリコール類と酸成分の一部としてポリエチレンテレフタレート等の重縮合物も使用できる。
ポリイソシアネートとしては、例えば2,4−トリレンジイソシアネートと及びその異性体または異性体の混合物(以下TDIと略す)、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ナフタリンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、バーノックD−750、クリスボンNX(大日本インキ化学工業(株)製品)、デスモジュールL(住友バイエル社製品)、コロネートL(日本ポリウレタン社製品)、タケネートD102(武田薬品社製品)等が挙げられるが、特にTDIが好ましく用いられる。
ヒドロキシアルキルアクリレートとしては、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等が挙げられる。
本発明のビニルエステル樹脂組成物には、硬化時の嫌気性改良のためアリルエーテル基をポリマー中に導入しても良い。
本発明の重合性単量体とは、エチレン性不飽和単量体で、ビニルエステル樹脂とラジカル架橋反応可能な不飽和モノマーあるいは不飽和オリゴマー等が挙げられ、特に好ましくはアクリロイル基を有するモノマー又はオリゴマーであり、(メタ)アクリル酸エステルモノマーが好ましい。
アクリロイル基を有しないモノマーを使用しその量が大きくなった場合、ビニルエステル樹脂との共重合性が悪くなり硬化時間が長くなる欠点が発生する。
アクリロイル基を有するこれらのモノマーの具体的な例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸デシル、アクリル酸2−ハイドロキシエチル、アクリル酸2−ハイドロキシプロピル、アクリル酸β−エトキシエチル、アクリル酸2−シアノエチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸ブチル、メタアクリル酸ヘキシル、メタアクリル酸デシル、メタアクリル酸ラウリル、メタアクリル酸ステアリル、メタアクリル酸2−ハイドロキシエチル、メタアクリル酸2−ハイドロキシプロピル、フェニルカルビトールアクリレート、ノニルフェニルカルビトールアクリレート、ノニフェノキシプロピルアクリレート、N−ビニルピロリドン、ポリカプロラクトンアクリレート、アクリロイルオキシエチルフタレート、アクリロイルオキシサクシネート、
さらに、本発明の(メタ)アクリロイル基を有するエチレン性不飽和単量体としては、空乾性を有する重合性不飽和モノマーを用いることもでき、例えばジシクロペンタジエン、トリシクロデカン等のアクリル酸誘導体、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、トリシクロ〔5-2-1-02,6〕デカニルアクリレート等を挙げることができ後述する乾性油、エポキシ反応性希釈剤等も使用できる。
架橋反応時の共重合性は少し劣るが、これ以外のビニルモノマーを硬化性が損なわない範囲で併用してもよい。
例えば、スチレン、酢酸ビニル、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルテトラブロムフタレート等のアリルモノマー類;アクリルニトリル、グリシジルメタクリレート、n−メチロールアクリルアミド−ブチルエーテル、n−メチロールアクリルアミド、アクリルアミド等の硬質モノマー類が挙げられる。
また、エチレン性不飽和単量体としては、一分子中に少なくとも2個の重合性二重結合を有する化合物も使用可能であり、硬化物表面の耐薬品性等を向上される目的で使用される。
この一分子中に少なくとも2個の重合性二重結合を有する化合物、即ち多官能不飽和モノマーは、好ましくは、多官能の(メタ)アクリル酸エステルモノマーであり、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートのようなアルカンジオールジ−(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン−グリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、トリアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、アリル(メタ)アクリレート、ジアリルフマレート等が挙げられ、これらは単独で、又は2種以上の併用で用いられる。
本発明の(a)ビニルエステル樹脂組成物/(b)架橋性単量体/(c)揺変性付与剤からなる不飽和化合物の好ましい不揮発分(重量%)は、20/80〜80/20であり、より好ましくは40/60〜70/30である。
不揮発分が20%より小さい場合は、硬化性が悪くなり、80%より大きい場合は、樹脂組成物の粘度が高くなり、施工作業性が悪くなる。また、不揮発分が80%より大きくなると、排水性舗装の骨材を固結しているアスファルトの成分への溶出並びにアスファルトカットバックを促進させ、排水性舗装体そのものも損傷を招き好ましくない。
本発明の不飽和化合物は、空乾性付与材料を併用しても良い。その際、不揮発分が、20〜80重量%である。これを外れると排水性舗装層の補強効果が十分ではない。
本発明で用いられる空乾性付与材料とは、不飽和ポリエステル、ビニルエステル樹脂等に必須成分として、空乾性成分を導入することにより得られる重合体である。
上記重合体としての不飽和ポリエステル重合体、ビニルエステル重合体等に必須成分として用いられる空乾性成分は、グリコール成分にアリルエーテル基を含有する化合物を併用する、酸成分に環状脂肪族不飽和多塩基酸及びその誘導体を含有する化合物を併用する、ジシクロペンタジエンを含有する化合物を併用する、乾性油、エポキシ反応性希釈剤を併用する。
これらのうち、アリルエーテル基含有化合物としては、公知のものがいずれも使用できるが、その代表的なものとしては、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノアリルエーテル、トリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコールモノアリルエーテル、ジプロピレングリコールモノアリルエーテル、トリプロピレングリコールモノアリルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアリルエーテル、1,2−ブチレングリコールモノアリルエーテル、1,3−ブチレングリコールモノアリルエーテル、ヘキシレングリコールモノアリルエーテル、オクチレングリコールモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、グリセリンモノアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールモノアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテルなどの多価アルコール類のアリルエーテル化合物、アリルグリシジルエーテルなどの如きオキシラン環を有するアリルエーテル化合物などが挙げられる。
グリコール成分として他に併用するものとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブチンジオール、2−メチルプロパン−1,3−ジオール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ビスフェノールA,水素化ビスフェノールA、エチレングリコールカーボネート、2,2−ジ(4−ヒドロキシプロポキシジフェニル)プロパン等が挙げられ、単独あるいは併用される。
その他のエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等の酸化物も同様に使用できる。
また、グリコール類と酸成分の一部としてポリエチレンテレフタレート等の重縮合物も使用できる。
また、上記環状脂肪族不飽和多塩基酸及びその誘導体からなる化合物としては、テトラヒドロ無水フタール酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタール酸、メチルテトラヒドロ無水フタール酸、α−テルヒネン−無水マレイン酸付加物、ロジン、エステルガム等が挙げられる。
また、これらと単独あるいは組合わせて使用するα、β−不飽和二塩基酸又はその酸無水物としては、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロルマレイン酸及びこれらのエステル等があり、芳香族飽和二塩基酸又はその酸無水物としては、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ニトロフタル酸、ハロゲン化無水フタル酸及びこれらのエステル等があり、脂肪族あるいは脂環族飽和二塩基酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アセライン酸、グルタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸及びこれらのエステル等があり、それぞれ単独あるいは併用される。
さらにグリコールと酸より合成される不飽和アルキッド樹脂の末端カルボキシル基とグリシジル基を有する反応性モノマーを反応させて得られる樹脂も使用できる。
グリシジル基を有する反応性モノマーの代表的なものとしてグリシジルアクリレート、グリシジメメタクリレート等がある。
また、β−PMAA単位化合物も使用でき、例えばシス−3−メチル−4−シクロヘキセン−シス−1,2−ジカルボン酸とその無水物(β−PMAAと略記する。
)が挙げられる。これらはトランス−ピペリレンとマレイン酸無水物との付加物、あるいはこの付加物の中の酸無水基が開環したものである。
また、ジシクロペンタンジエンを含有する化合物として代表的なものは、ヒドロキシ化ジシクロペンタンジエン等が代表的なものとして挙げられる。
また、乾性油としては、アマニ油、大豆油、綿実油、落花生油、やし油など、あるいはこれらの脂肪油とグリセリンなどの多価アルコールとの反応物等がある。
乾性油脂肪酸化合物に用いる乾性油とは、好ましくはヨウ素価130以上の油脂で、例えばアマニ油、大豆油、綿実油、落花生油、やし油等がある。
エポキシ反応性希釈剤としては、モノエポキシ化合物、ポリエポキシ化合物等がある。前者としてはアリルグリシジルエーテル、n−ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、グリシジルメタアクリル酸エステル、カージュラE等があり、後者としてはユノックス206、エピコート812、DGE、BDO等がある。
本発明の補強材には、樹脂硬化物の空気硬化性を改良する目的と、硬化収縮を低減する目的で、熱可塑性樹脂を添加しても良い。
熱可塑性樹脂の具体例としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレートなどのアクリル酸又はメタクリル酸の低級アルキルエステル類、スチレン、塩化ビニル、酢酸ビニルなどの単量体の単独重合体又は共重合体類、前記ビニル単量体の少なくとも1種と、ラウリルメタクリレート、イソビニルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、ヒドロキシアルキルアクリレート又はメタクリレート、アクリルニトリル、メタクリルニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、セチルステアリルメタクリレートよりなる重合体の少なくとも1種の共重合体などのほか、セルロースアセテートブチレート及びセルロースアセテートプロピオネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、飽和ポリエステル等を挙げることができる。
その添加量は、樹脂成分100重量部に対して0〜50重量部が好ましく、0〜35重量部が特に好ましい。
本発明の不飽和化合物には、揺変性付与剤を用いなければならない。その際、不揮発分が20〜80重量%の範囲内であり、揺変度が1.1〜7.0の範囲となる量とする。揺変度が1.1より低い場合には、施工温度変化によっては排水性表面層部の膜が薄くなったり、7.0より、も高い場合には排水性表面層部の膜の隙間が埋まり排水性舗装の効果が得られなくなること及び排水性表面層部がへの付着量が多くなり筋状の外観となることから美観が損なわれる。
本発明で用いられる揺変性付与剤としては、ベントナイトが好ましく用いられる。この市販品としては、RHEOX社製BENTON SD−2、BENTON SD−1、BENTON 27、BENTON34、BENATHIX、BENATHIX1−4−1、日産ガードラー触媒社製TIXOGEL VP、TIXOGEL MP、TIXOGEL MPZ、TIXOGEL MP−250、ウイルバー・エリス社製 Garamite1958、PS−3などがある。微細シリカなどの無機質をはじめ、公知のポリエステルアミド、エトキシル化したポリアミドなどの有機質からなるものは揺変度が1.1〜7.0の範囲となる量であれば使用しても良い。また、揺変性補助剤として公知の材料であるポリヒドロキシカルボン酸系、グリセリンなどをはじめとするものを使用しても良い。揺変性付与剤は、揺変度が1.1〜7.0の範囲となる量で特に制限はないが、不飽和化合物の硬化性、乾燥性が損なわれないこととする。
また、樹脂組成物の25℃における粘度は0.1〜1.0Pa・sの範囲が好ましい。この範囲の値より小さい場合には、施工温度変化によっては排水性表面層部の膜が薄くなったり表面の乾燥性が損なわれ、十分な表面補強効果が得られない。一方、この範囲の値より大きい場合には作業性が著しく損なわれるとともに、浸透性の低下を招き、十分な補強効果が得られない。
本発明の不飽和化合物には、乾燥性を向上させる目的で空乾性付与剤であるパラフィン及び/又はワックス類を併用する。
本発明で用いられるパラフィン及び/又はワックスとしては、パラフィンワックス、ポリエチレンワックスやステアリン酸、1,2−ヒドロキシステアリン酸等の高級脂肪酸等が挙げられるが、好ましくはパラフィンワックスが用いられる。
具体例としては融点が40〜80℃程度のパラフィンワックスやBYK−S−750、BYK−S−740、BYK−LP−S6665(ビックケミー(株)製)などが挙げられ、異なる融点のものを組み合わせて使用してもよい。
添加量としては樹脂成分100重量部に対して0.05〜5.0重量部、好ましくは0.1〜3重量部である。
本発明の不飽和化合物には、硬化剤が使用され、好ましくは有機過酸化物が挙げられる。具体的にはハイドロパーオキシド類、ジアシルパーオキサイド系、パーオキシエステル系、ジアルキルパーオキサイド系、ケトンパーオキサイド系、パーオキシケタール系、アルキルパーエステル系、パーカーボネート系等の公知のものが使用され、混練条件、養生温度等で適宜選択される。
添加量は、通常不飽和樹脂に使用されている量であり、好ましくは、樹脂溶液100重量部に対して0.01〜8重量部である。上記硬化剤は、組合わせて使用されても良い。
また、硬化促進剤、すなわち硬化剤の有機過酸化物をレドックス反応によって分解し、活性ラジカルの発生を容易にする作用のある物質は、例えばコバルト系、バナジウム系、マンガン系等の金属石鹸類、第3級アミン類、第4級アンモニウム塩、メルカプタン類等があり、単独叉は2種以上の併用で使用されることが好ましい。一般に、これらの硬化促進剤は、補強用樹脂に内添しておくこともできるし、使用時に適量添加混合して用いることもできる。
本発明の不飽和化合物には、上記添加剤以外に重合禁止剤、紫外線吸収剤、充填剤、繊維強化材、骨材、顔料、染料等を本発明の効果を損なわない範囲で添加しても良い。
充填材としては、炭酸カルシウム粉、アルミナ粉、硅石粉、タルク、硫酸バリウム、シリカパウダー、ガラス粉、ガラスビーズ、マイカ、水酸化アルミニウム、セルロース糸、硅砂、川砂、寒水石、大理石粉など公知のものが挙げられる。
本発明の不飽和化合物には、その硬化剤として上記の有機過酸化物が使用されるが、一般には補強すべき下地舗装層の表面温度において、好ましくは可使時間が30分以内で硬化するよう硬化剤添加量を選定する。より好ましくは、可使時間が15分以内である。
硬化時間が30分以上になると、路面を通行するための開放時間がながくなるばかりでなく、補強材中の重合性不飽和単量体(b)によるアスファルトカットバックを招き、しいては補強効果とは相反して舗装構造体の強度低下につながる。
次に本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。なお、例中特に断らない限り「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を意味する。
また実施例中で説明する粘度、揺変度及びゲル化時間は、JIS K 6901に従って測定した。
合成例1(ビニルエステル樹脂組成物Aの合成)
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、空気導入口及び環流冷却器を備えた2リットルの四つ口フラスコにメタクリル酸154g、エピコ−ト828(油化シェル(株)製、ビスフェノ−ル系エポキシ樹脂、エポキシ等量187)340g、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド5g、ナフトキノン0.5gを反応釜にいれ110℃で激しく撹拌しながら合成し、酸化が7となったところで、ハイドロキノンを得られたビニルエステル100部に対して0.003部をMMAに溶解し、不揮発分が70%のビニルエステル樹脂組成物Aを得た。
合成例2(不飽和ポリエステル樹脂Aの合成)
無水マレイン酸 5.0モル、無水フタル酸 5.0モル、プロピレングリコール 1.07モルを、攪拌機、コンデンサ、温度計及び不活性ガス導入口付の2リットルの四つ口フラスコに仕込み、窒素ガス導入下に160℃まで昇温し、4時間をかけて220℃まで昇温して酸価が35になったところで終了した。このものにハイドロキノン 0.006部を仕込み、この不飽和ポリエステル70部にスチレン30部を加えて100部とし、不飽和ポリエステル樹脂組成物Aとした。
配合例1
合成例1で得られたビニルエステル樹脂組成物A 100部、揺変性付与剤(ベントナイト、商品名Garamite1958、ウイルバー・エリス(株)製)0.6部、揺変性補助剤(商品名 BYK−R605、ビックケミー(株)製) 0.03部、6%ナフテン酸コバルト 0.5部、ジメチルアニリン(大日本インキ化学工業(株)製、17%品) 1.0部、紫外線吸収剤(商品名 チヌビンP、チバガイギー) 0.3部、パラフィンワックス115(日本精鑞(株)製、融点47℃)0.05部、パラフィンワックス145(日本精鑞(株)製、融点63℃)0.10部、パラフィンワックス150(日本精鑞(株)製、融点66℃) 0.10部、MMA 20部、ハイドロキノン 0.004部を混合し、粘度 0.40Pa・s、揺変度3.0、不揮発分 60%、ゲル化時間8分とした重合性不飽和化合物B−1を得た。
配合例2
合成例1で得られたビニルエステル樹脂組成物A 100部、揺変性付与剤(ベントナイト、商品名Garamite1958、ウイルバー・エリス(株)製)1.0部、揺変性補助剤(商品名 BYK−R605、ビックケミー(株)製) 0.05部、6%ナフテン酸コバルト 0.5部、ジメチルアニリン(大日本インキ化学工業(株)製、17%品) 1.0部、紫外線吸収剤(商品名 チヌビンP、チバガイギー) 0.3部、パラフィンワックス130(日本精鑞(株)製、融点54℃)0.1部、パラフィンワックス155(日本精鑞(株)製、融点69℃)0.10部、MMA 32部、トルハイドロキノン 0.004部を混合し、粘度 0.22Pa・s、揺変度4.0、不揮発分 53%、ゲル化時間5分とした重合性不飽和化合物B−2を得た。
配合例3
合成例1で得られたビニルエステル樹脂組成物A 70部、不飽和ポリエステル樹脂組成物A 30部、揺変性付与剤(シリカ粉、商品名アエロジル#200、日本アエロジル(株)製)1.5部、揺変性補助剤(商品名 レオドールTW−L120、花王アトラス(株)製) 0.05部、6%ナフテン酸コバルト 0.5部、ジメチルアニリン(大日本インキ化学工業(株)製、17%品) 1.5部、紫外線吸収剤(商品名 チヌビンP、チバガイギー) 0.3部、パラフィンワックス130(日本精鑞(株)製、融点54℃)0.1部、パラフィンワックス155(日本精鑞(株)製、融点69℃)0.10部、MMA 38部、ハイドロキノン 0.008部を混合し、粘度 0.35Pa・s、揺変度3.8、不揮発分 50%、ゲル化時間5分とした重合性不飽和化合物B−3を得た。
配合例4
合成例1で得られたビニルエステル樹脂組成物A 100部、6%ナフテン酸コバルト 0.5部、ジメチルアニリン(大日本インキ化学工業(株)製) 1.0部、紫外線吸収剤(商品名 チヌビンP、チバガイギー) 0.3部、パラフィンワックス115(日本精鑞(株)製、融点47℃)0.05部、パラフィンワックス145(日本精鑞(株)製、融点63℃)0.10部、パラフィンワックス150(日本精鑞(株)製、融点66℃) 0.10部、MMA 20部、ハイドロキノン 0.004部を混合し、粘度 0.20Pa・s、不揮発分 60%、ゲル化時間8分とした重合性不飽和化合物B−4を得た。
配合例5
合成例1で得られたビニルエステル樹脂組成物A 100部、6%ナフテン酸コバルト 1.0部、ジメチルアニリン(大日本インキ化学工業(株)製) 1.0部、紫外線吸収剤(商品名 チヌビンP、チバガイギー) 0.3部、パラフィンワックス115(日本精鑞(株)製、融点47℃)0.02部、パラフィンワックス145(日本精鑞(株)製、融点63℃)0.02部、MMA 20部、ハイドロキノン 0.004部を混合し、粘度 0.20Pa・s、不揮発分 60%、ゲル化時間8分とした重合性不飽和化合物B−5を得た。
ゲル化時間の測定法
樹脂溶液100PHR に対し、BPOペースト(ベンゾイルパーオキサイド50%)2PHR 、をビーカーに採取し、25℃恒温水槽中でゲル化するまでの時間を測定した。
硬化性試験法
樹脂溶液100PHR に対し、BPOペーストをそれぞれ調合して0.5mmの塗膜を5、20℃の室温にてガラス板上にアプリケーターを用いて作成し、表面乾燥性について指触試験を実施した。
評価方法は指触により塗膜表面に指紋塗膜表面に残らなくなるまでの時間を測定した。
また、65℃に加温したガラス板上にアプリケーターを用いて作成し、65℃にて5分間放置したのち室温に冷却し、硬化剤添加後から30分後の指触試験を実施した。評価方法は前記通りで、硬化剤配合は次の通りである。
温度 10℃ 20℃ 65℃
BPOペースト量 3.0% 2.0% 1.5%
塗膜形成試験
硬化性試験法に準じ、アプリケーターを用いて作成したガラス板を垂直に立てかけて塗膜のズレ落ち有無による塗膜の形成合否を判定した。
実施例1〜3、比較例1〜2
前記の試験(粘度、揺変度、ゲル化時間、不揮発分、硬化性試験、塗膜形成試験)を行ない、表1と表2に評価結果を示した。
Figure 2006124460
Figure 2006124460

Claims (4)

  1. (a)ビニルエステル樹脂組成物及び/又は不飽和ポリエステル樹脂組成物、(b)架橋性単量体、(c)揺変性付与剤を含有してなるラジカル重合性不飽和化合物で、不揮発分が20〜80重量%であることを特徴とする排水性舗装用硬化性樹脂組成物。
  2. 25℃における粘度が0.1〜1.0Pa・s、揺変度が1.1〜7.0であることを特徴とする請求項1記載の排水性舗装用硬化性樹脂組成物。
  3. 空気乾燥性付与剤を0.05〜5.0重量部含有することを特徴とする請求項1記載の排水性舗装用硬化性樹脂組成物。
  4. (a)ビニルエステル樹脂組成物がエポキシエポキシ(メタ)アクリレート樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂から選択される少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1記載の排水性舗装用硬化性樹脂組成物。

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