JPH08269309A - レーザマーキング性に優れたポリエステル樹脂からなる成形品 - Google Patents

レーザマーキング性に優れたポリエステル樹脂からなる成形品

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JPH08269309A
JPH08269309A JP7077764A JP7776495A JPH08269309A JP H08269309 A JPH08269309 A JP H08269309A JP 7077764 A JP7077764 A JP 7077764A JP 7776495 A JP7776495 A JP 7776495A JP H08269309 A JPH08269309 A JP H08269309A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ポリエステル樹脂のもつ優れた特性を保持しつ
つ、レーザマーキング性に優れたポリエステル樹脂組成
物からなる成型品の開発。 【構成】ポリエステル樹脂に流動性が良好な親水性ポリ
マー(ナイロン66、ポリエーテルエステルアミド)を
配合した樹脂組成物から射出成形等によって得られる成
形品は、成形過程で表面にナイロン6またはポリエーテ
ルエステルアミドが偏析することから、発泡性が向上
し、成形品に優れたレーザマーキング性を発現させるこ
とができたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエステル樹脂に、
カーボンと溶融粘度比が特定の範囲にある親水性ポリマ
ーを特定量配合してなるレーザマーキング性に優れたポ
リエステル樹脂組成物からなるレーザマーキングの施し
うる物品に関するものである。
【0002】
【従来技術の問題点】ポリエステル樹脂は、成形性およ
び機械的特性に優れているので広く使われている。耐熱
性、耐クリープ、耐衝撃性、剛性等に優れた自動車分野
および電気電子分野に適用可能な材料として用いられ、
その中特に電気電子分野では、端子台、スイッチ部品、
ボタンおよびリレーケースーに広く使用されている。ま
た、それらの樹脂成形品表面へのマーキング手法とし
て、従来はインキを用いた印刷が中心に行われてきた
が、この方法はインキによる印刷工程が長いこと、更に
インキの付着を良くするために成形品表面の離型剤等を
除去する必要があり、フロン洗浄が行われてきた。しか
し,フロンによるオゾン層破壊防止の観点から、フロン
洗浄処理に代わる革新的な手段の開発が望まれている。
更に、フロン洗浄工程を代替する技術は、同時に印刷コ
ストを低減できるものでなくてはならず、技術的には印
刷の精密細線化ニーズに応え得るものでなくてはならな
い。
【0003】一方、最近ではレーザ光線によるマーキン
グ手法が簡便かつ効率的に印字が施せるため注目を浴び
ている。
【0004】現在使用されているレーザマーキング装置
としては、炭酸ガスレーザ、YAGレーザの2種が主な
ものである。レーザマーキングを効果的に施すには、プ
ラスチックスを予め感光し易いように改質しておく必要
がある。これは、材料の中に光や熱を吸収する充填剤を
予め配合しておくことによってレーザ照射時に発泡、分
解炭化等によってマーキングが可能となる技術である。
例えば、特開平1−254743号公報には、YAGレ
ーザによるプラスチックスのマーキグ性の改善手段に酸
化チタン又はこれとカーボンブラックを配合することが
開示されている。また特開平4−246456号公報に
は高熱伝導度のカーボンブラックやグラファイトを添加
することによってコントラストの良いマーキングが可能
であることが提示されている。しかしながら、これらの
ポリエステル樹脂にカーボンブラックを配合する技術
は、レーザ光照射部分の組成物表面の白色度が不充分で
あることを否めず、更なる改良が求められていた。
【0005】本発明は上記の問題点の解消を目的とする
ものであり、レーザマーキング性に優れたポリエステル
樹脂からなる成形品を提供することを目的とするもので
ある。
【0006】ところで、ポリエーテルエステルアミド
は、帯電防止性が良好であることが知られており、永久
帯電防止を目的として広く使われている。例えば、特開
平2−70739号公報および特開平5−97984号
公報においては高分子系帯電防止剤または永久帯電防止
用熱可塑性樹脂組成物が開示されている。また、特開平
5−38747号公報において、ポリエステル樹脂に対
して、ポリエーテルエステルアミドを制電ポリマーとし
て利用する技術内容のものが開示されている。このよう
に現状ではポリエーテルエステルアミドを制電ポリマー
として熱可塑性樹脂に練り込んで利用する技術が知られ
ている。
【0007】そこで、本発明者は、鋭意検討の結果、ポ
リエステル樹脂にカーボンと溶融粘度比が特定の範囲に
ある親水性ポリマーとを熔融混合して得られるポリエス
テル樹脂組成物に親水性を持たせて、また射出成形等に
よって得られる成形品が成形過程で表面に親水性ポリマ
ーが偏析してレーザ光照射したときの発泡性が改善され
ると共に炭化が抑制され、コントラストが鮮明なマーキ
ングを施し得ることを見出し、本発明に到達した。
【0008】
【発明の目的】本発明の目的は、レーザマーキング性ポ
リエステル樹脂組成物および成形品を提供することにあ
る。本発明の他の目的は、レーザ光によりコントラスト
の鮮明なマーキングを施し得る材料を提供することにあ
る。本発明のさらに他の目的および利点は以下の説明か
ら明らかになろう。
【0009】
【発明の構成】本発明によれば、上記目的及び利点は、 (A)固有粘度が0.6〜1.20である熱可塑性ポリ
エステル樹脂100重量部に対して、(B)カーボン
0.001〜5重量部および(C)280℃での見掛け
の剪断速度1000 sec-1における見掛けの溶融粘度が
10〜4000(Pa・S)の範囲にあり、かつ該熱可
塑性ポリエステル樹脂の見掛けの溶融粘度に対する比が
0.001〜1にある親水性ポリマー1〜40重量部を
熔融混合して得られるレーザマーキング性に優れたポリ
エステル樹脂組成物によって達成される。
【0010】本発明で用いられる熱可塑性ポリエステル
樹脂としては、主たるジカルボン酸成分としてテレフタ
ル酸または2,6−ナフタレンジカルボン酸あるいはこ
れらのエステル形成性誘導体を用い、主たるグリコール
成分として炭素数2〜10のグリコール又はそのエステ
ル形成性誘導体を用いて得られる線状飽和ポリエステル
が好ましい。例えばポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート(PBT)、ポリヘキサメチレンテレフタ
レート、ポリシクロヘキサン1,4ージメチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレート
(PEN)、ポリブチレン2,6ーナフタレンジカルボ
キシレート(PBN)等が挙げられる。これらの中で特
にPET及びPBTが好ましい。
【0011】ここで「主たる」とは、全ジカルボン酸成
分又は全グリコール成分に対して80モル%以上をい
い、好ましくは90モル%以上である。更に、ジカルボ
ン酸成分或はグリコール成分の一部を他の共重合成分で
置き換えたものでもよい。このような共重合可能なジカ
ルボン酸成分としては、芳香族ジカルボン酸、例えばテ
レフタル酸(主たるジカルボンがテレフタル酸である場
合を除く)、2,6−ナフタレンジカルボン酸(主たる
ジカルボン酸が2,6−ナフタレンジカルボン酸である
場合を除く)、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニールエーテルジ
カルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェ
ニルケトンジカルボン酸、ジフェニルスルフォンジカル
ボ酸等、脂肪族ジカルボン酸、例えばコハク酸、アジピ
ン酸、セバシン酸等、脂環族ジカルボン酸、例えばシク
ロヘキサンジカルボン酸、テトラリンジカルボン酸、デ
カリンジカルボン酸等が例示される。共重合可能なグリ
コール成分としては、例えばエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサメチレ
ングリコール、デカンジオール、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール、トリシクロデカンジメチロール、ビス
フェノールA、ビスフェノールS、ビスヒドロキシエト
キシビスフェノールA等が例示される。また、本発明で
用いられる芳香族ポリエステルは実質的に成形性を損わ
ない範囲で多官能化合物、例えばグリセリン、トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトール、トリメリット
酸、ピロメリット酸等を共重合して含有していてもよ
い。
【0012】本発明で用いられる熱可塑性ポリエステル
樹脂は固有粘度が0.6〜1.2である。固有粘度が
0.6より小さいと充分な特性が得られず、1.2より
大きくなると溶融粘度が高く流動性が低下して成形性が
損なわれるため好ましくない。ここで固有粘度とは35
℃におけるオルトクロルフェノール中での測定値であ
る。
【0013】本発明の(B)成分のカーボンとは、結晶
構造においてグラファイト化が進行しているもの、ある
いは二次構造において、鎖状凝集体を形成するなどし
て、嵩高い構造をとっていることを特徴とするものであ
る。
【0014】カーボンを添加する場合、カーボンの量が
10ppm(0.001重量部)未満では、カーボンを
配合しても充分なマーキング性を賦与することができな
い。また、5重量部を超えてもマーキング効果が向上し
ないので、5重量部の添加で充分である上に、成形品と
したときの不必要なカーボンによる着色を防ぐためにも
少量配合が望ましい。
【0015】本発明に用いられる親水性ポリマーとして
は、ポリアミドおよびポリアミドエラストマーが挙げら
れる。その中特に脂肪族ポリアミドおよびポリエーテル
エステルアミドが好ましい。
【0016】本発明において用いられるポリアミド樹脂
としては、例えば環状ラクタムの開環重合物、アミノカ
ルボン酸の重縮合物、二塩基酸とジアミンとの重縮合物
などが挙げられ、具体的にはナイロン6、ナイロン6
6、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、
ナイロン12などの脂肪族ポリアミド、ポリ(メタキシ
レンアジパミド)、ポリ(ヘキサメチレンテレフタルア
ミド)、ポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド)、ポ
リ(テトラメチレンイソフタルアミド)などの脂肪族−
芳香族ポリアミド、およびこれら共重合体や混合物を挙
げることができる。これらの中でナイロン6、ナイロン
66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン1
1、ナイロン126が好ましい。特に、ナイロン6が好
ましい。
【0017】本発明において用いられるポリエーテルエ
ステルアミドは、ポリアミドとポリエステルとが、ジカ
ルボン酸を介してエステル結合したものである。例え
ば、ポリエーテル成分にポリオキシアルキレングリコー
ル等を使用するもの、ポリエーテル成分にポリエチレン
グリコールと比較的低分子量のビスフェノール類のアル
キレンオキシド付加物を併用するもの、およびポリアミ
ドとポリエーテル成分として高分子量のビスフェノール
類のエチレンオキシド付加物から誘導されるものなどが
挙げられる。その中特に、ポリアミドとポリエーテル成
分として高分子量のビスフェノール類のエチレンオキシ
ド付加物から誘導されるポリエーテルエステルアミドが
好ましい。
【0018】本発明において用いられる親水性ポリマー
は、280℃における見掛けの剪断速度1000sec-1
での見掛けの溶融粘度が10〜4000(Pa・S)の
範囲にあり、かつ該ポリエステル樹脂の見掛けの溶融粘
度に対する比が0.001〜1である。本質的に相溶性
が小さく溶融粘度特性の異なる両者を溶融混合するため
には、両者の溶融粘度の比が1に近い条件の下で混練す
ることが望ましく、親水性ポリマーを微分散化させるこ
とがレーザマーキング性などの諸特性を発現させるうえ
で望ましい。更に280℃における見掛けの剪断速度1
000sec-1での見掛けの溶融粘度が10〜4000
(Pa・S)の範囲にあり、かつ該ポリエステル樹脂の
見掛けの溶融粘度に対する比が0.001〜1の範囲に
ある親水性ポリマーは通常の成形条件の下で大きな流動
性を示し、本発明の成形部品は金型内への充填過程で表
面に親水性ポリマーが偏析する特異な挙動があり、優れ
たレーザマーキング性を発現する。
【0019】本発明の親水性ポリマーの配合量は、ポリ
エステル樹脂100重量部に対して1〜40重量部、好
ましくは3〜20重量部である。親水性ポリマーが1重
量部未満であるとレーザマーキング性が向上しない。逆
に、40重量部を超えると機械的特性が低下し好ましく
ない。
【0020】本発明のポリエステル樹脂組成物の吸水率
は、0.15重量%未満では、水分を含有しても本発明
の様な効果を賦与することが出来ない。また、3重量%
を超えるとポリエステル樹脂の機械的特性への悪影響が
あるので、3重量%の含有量で充分である上で、成形品
としたときの不必要な水分による機械的特性の低下を防
ぐ為にも適量の給水率が望ましい。殊に、マーキング条
件として吸水率が0.15重量%〜2.0重量%である
ことが好ましい。
【0021】本発明のポリエステル樹脂組成物はレーザ
光線の照射を受けることにより、レーザ光線の照射を受
けた部位が明瞭に発泡あるいは分解を起こして周辺のレ
ーザ光非照射部位と明瞭なコントラストを示す性質を有
する。
【0022】従って、本発明のポリエステル樹脂組成物
は、この性質を利用して、例えば本発明のポリエステル
樹脂組成物からなる成形品にレーザ光を直接照射して所
望の印字あるいは印画をなすことができる。また、本発
明のポリエステル樹脂からなるタグあるいはプレートに
レーザ光を照射して所望の印字あるいは印画を付し、か
くして印字あるいは印画したタグあるいはプレートを成
形品に付すことにより成形品を特定するために用いられ
る。
【0023】本発明に関する樹脂組成物を得るには公知
の配合方法を用いることができる。通常これらの配合成
分はより効果的に分散させることが好ましく、その全部
もしくは一部を同時にあるいは別々に例えばブレンダ
ー、ニーダー、バンバリーミキサー、ロール、押出機等
の混合機で混合させた後成形する方法を用いることがで
きる。更に予めドライブレンドされた組成物を加熱した
押出機で溶融混練して均質化した後針金状に押出し、次
いて所望の長さに切断して粒状化する方法などがある。
【0024】
【実施例】本発明のポリエステル樹脂組成物は、各種成
分を公知の方法、例えば、ドライブレンドした後、スク
リュー径44mmのベント付き2軸押出機を用いてシリン
ダー温度200℃〜310℃、好ましくは220℃〜2
90℃、スクリュー回転数160rpm、吐出量40kg/h
にて溶融混練し、ダイスから吐出するスレッドを冷却
後、切断して成形用ペレットを得た。
【0025】次いてこのペレットを用いて射出成形機
(日精40E)にて射出圧力750kg/cm2、射出速度
70cm3/sec、冷却時間15秒、および全成形サイクル
25秒の条件でレーザマーキング用のテストピースを成
形し、レーザマーキングに供した。
【0026】本発明においては、本発明の樹脂組成物を
公知の方法、例えば射出成形、押出成形、注型成形など
によって成形することが出来る。具体的な物品として
は、1次及び2次コイルのボビン、端子台、スイッチ部
品、ボタンなどが挙げられるがこれらに限定されない。
【0027】なお、実施例中の各種指数の評価は以下の
方法によった。 (a)レーザ加工はYAGレーザ(NEC製レーザマー
カSL475E2)によるマーキングを行った。 (b)マーキング部分の白発色性の評価は、レーザ光に
よる発色表面部分の黄色指数(YI)、白色指数(W
I)および発泡状態で評価した。 (c)明度および白色指数の評価はカラーアナライザー
TC−1800MK−IIを用いて行った。
【0028】また、原料としては以下のものを使用し
た。 (a)ポリブチレンテレフタレート(PBT) 帝人(株)製 商品名TRB−J TRB−H (b)ポリエチレンテレフタレート(PET) 帝人(株)製 商品名TRF (c)ナイロン6(PA6) 帝人(株)製 テイジンナイロンNH−8001 (d)ポリエーテルエステルアミド(PEEA) 三洋化成(株) ペレスタット6321 (e)カーボンブラック(CB) ライオン(株) ケッチェンブラックEC600JD (f)ガラス繊維(GF) 日本電気硝子(株) T−124H
【0029】[実施例1〜3及び比較例1]固有粘度
0.88のポリブチレンテレフタレートに表1に示す各
種成分を表1に示す量を添加し、混合したのち、押出機
を用いて、280℃、スクリュー回転数160rpm、吐出
量40kg/hにて溶融混練し、ダイから吐出するスレッド
を冷却後、切断して成形用ペレット状の組成物を調整し
た。次いてこのペレットを用いて、あるいはこのペレッ
トより射出圧力750kg/cm2、射出速度70cm3/se
c、冷却時間15秒、および全成形サイクル25秒の条
件で射出成形により試験片を作成し、前記評価を行っ
た。 レーザマーキング条件: レーザ出力(A):18.8 印字速度(mm/sec):150 バイドサイズ(μm):75 結果を表1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】[実施例4〜6及び比較例2]固有粘度
0.7のポリエチレンテレフタレートに表2に示す各種
成分を表2に示す量を添加し、混合したのち、押出機を
用いて、280℃、スクリュー回転数160rpm、吐出量
40kg/hにて溶融混練し、ダイから吐出するスレッドを
冷却後、切断して成形用ペレット状の組成物を調整し
た。次いてこのペレットを用いて、あるいはこのペレッ
トより射出圧力750kg/cm2、射出速度70cm3/se
c、冷却時間15秒、および全成形サイクル25秒の条
件で射出成形により試験片を作成し、前記評価を行っ
た。 レーザマーキング条件: レーザ出力(A):19.1 印字速度(mm/sec):160 バイドサイズ(μm):80 結果を表2に示した。
【0032】
【表2】
【0033】[実施例7〜9及び比較例3]固有粘度
1.07のポリブチレンテレフタレートに表3に示す各
種成分を表3に示す量を添加し、混合したのち、押出機
を用いて、280℃、スクリュー回転数160rpm、吐出
量40kg/hにて溶融混練し、ダイから吐出するスレッド
を冷却後、切断して成形用ペレット状の組成物を調整し
た。次いてこのペレットを用いて、あるいはこのペレッ
トより射出圧力750kg/cm2、射出速度70cm3/se
c、冷却時間15秒、および全成形サイクル25秒の条
件で射出成形により試験片を作成し、前記評価を行っ
た。 レーザマーキング条件: レーザ出力(A):19.0 印字速度(mm/sec):150 バイドサイズ(μm):75 結果を表3に示す。
【0034】
【表3】
【0035】[実施例10〜12及び比較例4]固有粘
度0.7のポリエチレンテレフタレートに表4に示す各
種成分を表4に示す量を添加し、混合したのち、押出機
を用いて、280℃、スクリュー回転数160rpm、吐出
量40kg/hにて溶融混練し、ダイから吐出するスレッド
を冷却後、切断して成形用ペレット状の組成物を調整し
た。次いてこのペレットを用いて、あるいはこのペレッ
トより射出圧力750kg/cm2、射出速度70cm3/se
c、冷却時間15秒、および全成形サイクル25秒の条
件で射出成形により試験片を作成し、前記評価を行っ
た。 レーザマーキング条件: レーザ出力(A):18.7 印字速度(mm/sec):210 バイドサイズ(μm):70 結果を表4に示した。
【0036】
【表4】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザマーキング性に優れたポリエス
テル樹脂組成物よりなる成型品の表面にCO2レーザを
照射する方法の原理を説明するための説明図である。
【図2】本発明のレーザマーキング性に優れたポリエス
テル樹脂組成物よりなる成型品の表面にYAGレーザを
照射する方法の原理を説明するための説明図である。
【符号の説明】 11 折返しミラー 12 シリンドリカルレンズ 13 スランシル 14 メニスカスレンズ 15 検流計 16 レーザヘッド 17 検流計 18 焦点レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 77:00)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)固有粘度が0.6〜1.20であ
    る熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対して、
    (B)カーボン0.001〜5重量部および(C)親水
    性ポリマーであって、280℃での見掛けの剪断速度1
    000 sec-1における見掛けの溶融粘度が10〜400
    0(Pa・S)の範囲にあり、かつ該熱可塑性ポリエス
    テル樹脂の見掛けの溶融粘度に対する比が0.001〜
    1にある親水性ポリマーを1〜40重量部の範囲で配合
    して得られ、23℃および100%RHの環境に24時
    間さらした時の吸水率が0.15重量%〜3重量%の範
    囲である、レーザマーキング性に優れたポリエステル樹
    脂組成物からなる成形品。
  2. 【請求項2】 親水性ポリマーが、ポリアミドおよびポ
    リアミドエラストマーである請求項1に記載のレーザマ
    ーキング性に優れたポリエステル樹脂組成物からなる成
    形品。
  3. 【請求項3】 ポリアミドが脂肪族ポリアミドである請
    求項1に記載のレーザマーキング性に優れたポリエステ
    ル樹脂組成物からなる成形品。
  4. 【請求項4】 ポリアミドエラストマーがポリエーテル
    エステルアミドである請求項1に記載のレーザマーキン
    グ性に優れたポリエステル樹脂組成物からなる成形品。
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JP2007118416A (ja) * 2005-10-28 2007-05-17 Toray Ind Inc レーザーマーキング用樹脂組成物およびそれを用いた成形品
CN107639862A (zh) * 2017-11-09 2018-01-30 北京工业大学 一种激光辐照调控pa2200材料3d打印件表面浸润性的方法

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