JPH08267635A - 積層品の製造方法およびこれに用いる粘着剤 - Google Patents

積層品の製造方法およびこれに用いる粘着剤

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JPH08267635A
JPH08267635A JP7071811A JP7181195A JPH08267635A JP H08267635 A JPH08267635 A JP H08267635A JP 7071811 A JP7071811 A JP 7071811A JP 7181195 A JP7181195 A JP 7181195A JP H08267635 A JPH08267635 A JP H08267635A
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JP
Japan
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laminated
pressure
sensitive adhesive
water
laminating
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JP7071811A
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English (en)
Inventor
Naoki Matsuoka
直樹 松岡
Hideyuki Okada
秀之 岡田
Kenji Sano
建志 佐野
Yoshiji Hasegawa
美次 長谷川
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 少なくとも一方の被積層物に、動的貯蔵剪断
弾性率1×105 〜5×106 dyne/cm2 (20
℃)および水の接触角70度以上の粘着剤層を設け、当
該接着剤層を有する側にて両被積層物を、水中において
積層・接着させることを特徴とする積層品の製造方法、
およびこれに用いる粘着剤。 【効果】 本発明によれば、特定の動的粘弾性と水の接
触角を持つ粘着剤を用い、水中で積層・接着することに
よって、熱変形が抑制され、且つ気泡や異物等の混入の
抑制された積層品の製造方法を、またそのような積層品
を与えうる粘着剤を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層品の製造方法およ
び粘着剤に関し、特にガラス、プラスチック、セラミッ
ク等の脆性物品同志の積層・接着において、熱変形が抑
制され、且つ気泡、異物等の混入の抑制された積層品の
製造方法およびそのような積層品を与えうる粘着剤に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、脆性物品同志の積層品の製造は、
合わせガラスの製造で代表されるようにポリビニルブチ
ラール膜等を用い、オートクレーブ中にて、バッチ方式
で行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特に異なる熱
膨張率を有する材料を積層・接着する場合、温度変化に
よって積層品が湾曲し、低熱膨張率材料側へ反り、これ
が進行すれば破壊する等の問題があった。また、従来の
バッチ方式で行う製造方法では、生産性を議論する上で
は、極めて労務者の負担が大きく、製造コスト高であっ
た。このため連続的な積層品の製造方法が開発されてき
たが、従来の連続的な積層品の製造方法では、気泡、異
物等が混入するという問題があった。従って、本発明の
目的は、熱変形が抑制され、且つ気泡、異物等の混入が
抑制された積層品の製造方法およびそのような積層品を
与えうる粘着剤を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を行った結果、異なる脆性物
品の積層・接着、特に異なる熱膨張率を有する材料の積
層・接着において、特定の値の動的貯蔵剪断弾性率を持
つ粘着剤を用いることによって、粘着剤が異種材料の熱
膨張率の差による変形に対し、追従するため、積層品の
熱変形を抑制できることを見出した。また、水中かつ高
圧力で積層・接着を行うことによって、気泡、異物等の
混入の抑制された積層品が得られることを、さらにこの
際、水に対して高い接触角を持つ粘着剤を用いるため、
水が混入しないことを見出し、これらの新知見に基づい
て本発明を完成するに到った。
【0005】すなわち本発明は、(1)少なくとも一方
の被積層物に、動的貯蔵剪断弾性率1×105 〜5×1
6 dyne/cm2 (20℃)および水の接触角70
度以上の粘着剤層を設け、当該粘着剤層を有する側にて
両被積層物を、水中において積層・接着させることを特
徴とする積層品の製造方法、(2)被積層物が脆性物品
である(1)記載の積層品の製造方法、(3)積層・接
着が被積層物間に10〜100kg/cm2 の圧力を付
与することによって行われることを特徴とする(1)ま
たは(2)記載の積層品の製造方法、(4)ロールラミ
ネーターを用いて積層・接着することを特徴とする
(3)記載の積層品の製造方法に関し、また(5)動的
貯蔵剪断弾性率1×105 〜5×106 dyne/cm
2 (20℃)および水の接触角70度以上であることを
特徴とする粘着剤に関する。
【0006】本発明の粘着剤は、動的貯蔵剪断弾性率が
1×105 〜5×106 dyne/cm2 および水の接
触角が70度以上という特性を有する。
【0007】本発明において、動的貯蔵剪断弾性率と
は、以下に示す方法で測定したものである。厚さ約1.
5mm、直径7.9mmの円柱状サンプルをパラレルプ
レートにセットし、振動数1Hzのねじり振動を加え
て、レオメトリック社製ダイナミックスペクトロメータ
ーを用い、20℃における動的貯蔵剪断弾性率を測定し
た。
【0008】また、本発明において、水の接触角とは、
以下に示す方法で測定したものである。23℃×65%
RH雰囲気下において、サンプルを水平に保持し、その
上に純水を約4mg滴下させる。顕微鏡にて、サンプル
表面と水滴とによって作られた接触角を測定した。
【0009】本発明に関して、粘着剤の動的貯蔵剪断弾
性率は、特に異なる熱膨張率を有する材料の積層品にお
いて温度変化によって低膨張率側へ反ることを抑制する
ために、1×105 〜5×106 dyne/cm2 であ
り、3×105 〜1×106dyne/cm2 が好まし
い。5×106 dyne/cm2 より高くなると、熱膨
張率の差による反りは解決できず、1×105 dyne
/cm2 未満では、接着強度、特に凝集力が弱く、ズレ
等が発生して好ましくない。
【0010】本発明に使用する粘着剤の水の接触角は、
70度以上であり、特に80度以上が好ましい。接触角
70度未満では、後述のように気泡や異物等を混入させ
ないために水中で積層・接着する場合、粘着剤層中に水
が残存するため好ましくない。
【0011】該粘着剤としては、例えばブチルアクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソノニルア
クリレート等のアクリル系粘着性樹脂よりなるものが接
触角の点から好ましい。
【0012】本発明の粘着剤には、粘着付与剤、架橋
剤、可塑剤、老化防止剤、安定剤、充填剤、顔料、酸化
防止剤等の公知の添加剤が配合されていてもかまわな
い。
【0013】本発明の積層品の製造方法によれば、上記
粘着剤を用いて、水中で積層・接着が行われる。即ち、
水中で積層・接着させることによって、気泡、異物等の
混入を防ぎ、この時、水の接触角が大きい粘着剤を用い
ることによって、粘着剤層中の水の残存をなくすことが
できる。
【0014】本発明の方法によれば、先ず、粘着剤層を
少なくとも一方の被積層物上に設ける。粘着剤層は被積
層物に直接設けてもよく、また予めテープ、シートの両
面に当該粘着剤層を設けたものを作ってこれを被積層物
に貼付してもよい。即ち、該粘着剤層は、前述の粘着剤
の単層でもよく、またプラスチックフィルム等の基材の
両側に該粘着剤を有する多層形態でもよい。該粘着剤層
の厚さは、目的によって異なるが、接着強度、透明性の
点から、10〜500μmが好ましく、30〜100μ
mがより好ましい。
【0015】本発明の方法が好適に適用される被積層物
は、通常脆性物品であり、該脆性物品とはE×h3 が5
×106 dyne・cm以上、好ましくは1×107
yne・cm以上のものを示す。ここで、Eはヤング率
(ASTM D−638に基づき測定)、hは被積層物
の厚み(cm)を示す。該脆性物品は、例えばガラス、
プラスチック、セラミック等が挙げられ、板状の形態で
使用される。本発明の方法は、特に異なる熱膨張率を有
する材料間の積層・接着に好適に用いられる。両材料の
熱膨張率の差は特に限定されないが、一般的にその差が
1×10-5〜1×10-6/℃程度の材料間の積層・接着
に用いられる。ここで熱膨張率とは、ASTM D−6
96に規定される方法に従い、測定したものである。
【0016】該被積層物の厚さは、目的によって異なる
が、0.5〜10mmが好ましく、1〜5mmがより好
ましい。
【0017】次に、粘着剤層を設けた被積層物と、別の
被積層物とを、水中にてプレラミネートし、同じく水中
で圧力をかけて積層・接着する。その際、粘着剤層は少
なくとも一方の被積層物に設けるが、両被積層物に設け
てもよく、両被積層物に設けた場合には粘着剤層側にて
積層・接着が行われる。両被積層物の積層・接着を行う
際の圧力は、10〜100kg/cm2 が好ましく、2
0〜50kg/cm2 がより好ましい。この圧力が10
kg/cm2 未満では水の追い出しが不十分になる傾向
があり、また使用する材料にもよるが、100kg/c
2 より高くなると積層品が破壊され易くなる傾向があ
る。
【0018】積層・接着は、通常の方法で行えばよく、
例えばロールラミネーターで積層・接着する方法が挙げ
られる。中でも、生産性、クリアーな積層品を得るため
等の点から、連続生産可能なロールラミネーターを用い
て貼り合わせる方法が好ましい。
【0019】
【実施例】以下に実施例を示すが、本発明はこれによっ
て限定されるものではない。
【0020】実施例1 動的貯蔵剪断弾性率5×105 dyne/cm2 、水の
接触角72度のブチルアクリレート主体の感圧接着剤
を、剥離紙(シリコーンコーティングされたPETフィ
ルム)上にキャストし、50μドライフィルムとして粘
着剤層用のフィルムを得た。これをロールラミネーター
を用いて、被積層物の厚さ2mmのガラス板(200m
m×300mm、E×h3 =4.8×109 dyne・
cm)に2kg/cm2 の圧力でラミネートした後、剥
離紙を除去した。この粘着剤層を有する被積層物を水中
に沈め、もう一方の被積層物である厚さ2mmのアクリ
ル板(200mm×300mm、E×h3 =2.4×1
8 dyne・cm)と重ね合わせ、直後、同じく水中
にてロールラミネーターを用いて、80kg/cm2
圧力で積層・接着を行い、積層品を得た。
【0021】実施例2〜4 表1の通り、動的貯蔵剪断弾性率、水の接触角、ロール
ラミネーター圧の少なくとも一つを代える以外は、実施
例1と同様にして積層品を得た。
【0022】
【表1】
【0023】比較例1 粘着剤に、水の接触角60度のブチルアクリレート主体
の感圧接着剤を用いた以外は実験例1と同様にして積層
品を得た。
【0024】比較例2 粘着剤に、動的貯蔵剪断弾性率7×106 dyne/c
2 のブチルアクリレート主体の感圧接着剤を用いた以
外は実験例1と同様にして積層品を得た。
【0025】上記実験例1〜4および比較例1〜2で得
られた積層品を試料とし、積層・接着後および80℃×
48時間後の外観変化をみた。この結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】表2よりわかるように、本発明の製造方法
に従って得られた積層品は、気泡、異物、また水の混入
がなく、熱による変形もない良好な積層品であった。
【0028】
【発明の効果】以上のように、特定の動的貯蔵剪断弾性
率と水の接触角を持つ粘着剤を用い、水中で積層・接着
することによって、熱変形が抑制され、且つ気泡や異物
等の混入の抑制された積層品の製造方法を、またそのよ
うな積層品を与えうる粘着剤を提供できた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 美次 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方の被積層物に、動的貯蔵
    剪断弾性率1×10 5 〜5×106 dyne/cm
    2 (20℃)および水の接触角70度以上の粘着剤層を
    設け、当該粘着剤層を有する側にて両被積層物を、水中
    において積層・接着させることを特徴とする積層品の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 被積層物が脆性物品である請求項1記載
    の積層品の製造方法。
  3. 【請求項3】 積層・接着が被積層物間に10〜100
    kg/cm2 の圧力を付与することによって行われるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の積層品の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 ロールラミネーターを用いて積層・接着
    することを特徴とする請求項3記載の積層品の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 動的貯蔵剪断弾性率1×105 〜5×1
    6 dyne/cm 2 (20℃)および水の接触角70
    度以上であることを特徴とする粘着剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002248704A (ja) * 2001-02-23 2002-09-03 Nitto Denko Corp ガラス割れ防止構造とプラズマディスプレイ装置
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CN109388272A (zh) * 2017-08-14 2019-02-26 蓝思科技(长沙)有限公司 一种触摸屏贴合方法、触摸屏以及电子设备

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