JPH08267007A - 電磁石加振方式の自励振動型振動装置 - Google Patents

電磁石加振方式の自励振動型振動装置

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JPH08267007A
JPH08267007A JP7097739A JP9773995A JPH08267007A JP H08267007 A JPH08267007 A JP H08267007A JP 7097739 A JP7097739 A JP 7097739A JP 9773995 A JP9773995 A JP 9773995A JP H08267007 A JPH08267007 A JP H08267007A
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裕 栗田
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恭次 村岸
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    • B06B1/00Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency
    • B06B1/02Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy
    • B06B1/04Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy operating with electromagnetism
    • B06B1/045Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy operating with electromagnetism using vibrating magnet, armature or coil system

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Abstract

(57)【要約】 [目的] 電磁石式加振方式の振動装置の自励振動の開
始を確実に行わせること。 [構成] 振動駆動子7である電磁石7の固定電磁石8
に巻装される電磁コイル10にダイオード13を接続さ
せる。これにより電流が微小で変化しても確実に自励発
振を開始させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電磁石加振方式の自励振
動型振動装置に関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】例えば、工業調査会発行
(1992年)の「振動応用技術」には図8に示すよう
な自励振動型振動装置が開示されている。
【0003】図8は閉ループを示しているが、一般に開
ループ伝達関数の位相遅れが180°となる周波数(位
相交点)で開ループ伝達関数のゲインが1(安定限界)
以上となるとき、ループを閉じると自励振動が発生す
る。自励振動の立ち上がり特性を良くするためには、ゲ
インを充分に大きくする必要がある(例えば安定限界ゲ
インの100倍)。このゲインの内訳には、振動検出器
ゲイン、コントローラゲイン、電力増巾器ゲインばかり
でなく、振動駆動子の入出力変換ゲインも含まれる。然
るに、振動駆動子が電磁石の場合には、図9に示すよう
に電流−吸引力特性は2乗非線形特性を持つ。従って、
電流がほぼゼロの時には(Aの範囲)、入出力変換ゲイ
ンもゼロとなり(微係数がほぼゼロ)、開ループ特性の
ハイゲインが実現できず、自励発振が起こらない。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は自励振動が
発生する前の振動がほとんどない状態でも、電磁石の入
出力変換ゲインがゼロでない、ある値を持ち、開ループ
伝達特性がハイゲインとなり、ループを閉じた時に、確
実に自励振動が発生するようにする電磁石加振方式の自
励振動型振動装置を提供することを目的とする。
【0005】
【問題点を解決するための手段】以上の目的は、振動機
器の振動変位を検出する振動変位検出器と、該振動変位
検出器の出力を負帰還信号としてフィードバックゲイン
で増巾する自励発振コントローラと、該コントローラの
出力を電力増巾する電力増巾器と、該電力増巾器の出力
を受ける電磁石とを有し、該電磁石のコイルに流れる電
流で発生する磁気吸引力により前記振動機器を加振する
ようにした電磁石加振方式の自励振動型振動装置におい
て、前記電磁石のコイルにダイオードを接続させること
を特徴とする電磁石加振方式の自励振動型振動装置、に
よって達成される。
【0006】又、以上の目的は、振動機器の振動変位を
検出する振動変位検出器と、該振動変位検出器の出力を
負帰還信号としてフィードバックゲインで増巾する自励
発振コントローラと、該コントローラの出力を電力増巾
する電力増巾器と、該電力増巾器の出力を受ける電磁石
とを有し、該電磁石のコイルに流れる電流で発生する磁
気吸引力により前記振動機器を加振するようにした電磁
石加振方式の自励振動型振動装置において、前記電磁石
に永久磁石を含ませたことを特徴とする電磁石加振方式
の自励振動型振動装置、によって達成される。
【0007】又、以上の目的は、振動機器の振動変位を
検出する振動変位検出器と、該振動変位検出器の出力を
負帰還信号としてフィードバックゲインで増巾する自励
発振コントローラと、該コントローラの出力を電力増巾
する電力増巾器と、該電力増巾器の出力を受ける電磁石
とを有し、該電磁石のコイルに流れる電流で発生する磁
気吸引力により前記振動機器を加振するようにした電磁
石加振方式の自励振動型振動装置において、前記電磁石
のコイルに一定の直流電流を流すようにしたことを特徴
とする電磁石加振方式の自励振動型振動装置、によって
達成される。
【0008】
【作用】請求項1の発明によれば、電流の変化が小さい
場合でも、その入出力変換ゲインの平均的な値がゼロと
ならず、ある有限の値を持つので、このゲインにより、
振動機器の自励発振の立ち上がりを速やかに行うことが
できる。
【0009】又、請求項2の発明によれば、電磁石のコ
イルに一定の直流電流を流すことにより、電流−吸引力
が自乗特性であるが、この電流値が微小に変化する電流
に加わることにより、この領域における電流吸引力の自
乗特性において、ある有限の入出力ゲインを得ることが
できるので、やはり振動機器の自励振動の立ち上がりを
迅速に得ることができる。
【0010】又、請求項3の発明によれば、電磁石から
の磁束は、それが含む永久磁石の磁束を常に発生させて
いるので、コイルに流れる電流が微小であっても、電流
吸引力自乗特性のある領域において、有限の入出力ゲイ
ンを得ることができ、よって、この振動機器の自励発振
を確実に発生させることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例につき、図面を参照し
て説明する。
【0012】図1は本発明の実施例による電磁石加振方
式の自励振動装置を示すが、その全体は1で示され、振
動機械2は本実施例では振動パーツフィーダであり、図
2にその一部が示されているが、これに近接して配設さ
れた振動変位検出器3の出力を振巾コントローラ4に供
給する。振巾コントローラ4は公知の構成を有するが、
所定の振巾値が設定されており、ここで振動変位検出器
3からの出力と比較されて、その差に応じた出力をライ
ンbに導出するようにしている。自励発振コントローラ
5は図6に示されているように、交流増巾器11及び飽
和リミッタ12から成っており、このコントローラ5の
出力はラインcに供給され、電力増巾器6で増巾され、
その増巾出力が振動駆動子7に供給される。本実施例で
は図2に示すように、これは電磁石加振機構であって、
E型の固定電磁石8及びこれに巻装された電磁コイル9
及びこれに空隙Gをおいて対向して接極子Sとから成っ
ており、可動部Mは固定部Tと等角度間隔で配設された
傾斜板ばね10により結合されている。上述の振動変位
検出器3は、板ばね10に近接して配設され、うず電流
方式の検出器であって、この出力が振巾コントローラ4
に供給される。又、本発明によれば、電磁コイル9にダ
イオード13が接続されている。又、接極子Sと固定電
磁石8との間の空隙Gにより、この系の磁気回路の自励
抵抗も変動するが、磁気振動では共振周波数で振動す
る。従って、力と変位との位相差は90度であり、又、
電圧と電流との位相差は90度であるので、図1に示す
閉ループにおいて、振動変位検出器3の出力はラインa
を経て、自励発振コントローラ5に負帰還されるが、全
体として180度の位相差となり、よって自励発振可能
としている。
【0013】本発明の実施例による電磁石加振方式の自
励振動型振動装置は以上のように構成されるが、次にそ
の作用について説明する。
【0014】図示せずとも直流電源が電力増巾器6にス
イッチを介して接続されており、このスイッチを閉じる
ことにより、自励発振して振動機械は振動するのである
が、本実施例によれば、振動駆動子7である電磁石の電
磁コイル9には、ダイオード13が接続されているの
で、図3に示すように電流は時間と共に変化するが、時
間軸に対して、非対称である。すなわち、図4に示すよ
うに電流と吸引力との関係(非線形の2乗型)である
が、電流が微小である場合、原点ゼロにおいては、その
微係数がゼロであるものの、電流が図3に示すように変
化した場合、微小であっても電流−吸引力、すなわち、
入出力変換ゲインは同符号となるので、平均的にはある
値を有する。従って、図1に示す閉ループで自励振動を
速やかに開始し、確実に振動機械2は以後、自励振動を
行なうことができる。
【0015】又、本実施例では自励振動コントローラ5
が飽和リミッタ12を有するので、振巾コントローラ4
の出力を受けて、そのリミッタレベル振巾を偏差に応じ
て変動し、よって振動機械2の可動部Mを振巾コントロ
ーラ4に設定されている所定の振巾で振動することがで
きる。又、以上の構成においては説明しなかったが、振
動駆動子7は理想的には90度の位相遅れを生ずるので
あるが、実際には90度からずれていることもあるの
で、自励発振コントローラ5内に位相機能遅れ要素を追
加してもよく、これにより図1の閉ループにおいて、振
動変位検出器3の出力を振動駆動子7の出力ラインに対
して、正確に180度の位相遅れで負帰還させることが
できる。よって振動機械2を共振振動すべく、追尾制御
を行なうことができる。
【0016】図5は本発明の第2実施例による振動駆動
子7’を示すが、上記実施例に対応する部分について
は、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0017】すなわち、本実施例では、固定電磁石8’
内に永久磁石8aを一体的に形成させる。よって、矢印
で示すような定常磁束B0 発生させている。従って電磁
コイル9に流れる電流がゼロであっても、図7に示すよ
うにすでに自乗特性において、Bの領域で微小電流が与
えられた場合、ある吸引力が既に発生しており、よって
入出力変換ゲインは、ほぼ一定の値(B領域における微
係数)を有し、振動機械2は容易に自励発振を開始し、
かつ安定に行なうことができる。すなわち、永久磁石8
aによる磁束の定常分B0 に微小電流による磁束の変動
分Bを加えている。これにより、検出器3の検知電流、
ノイズ等による微小電流が電磁コイル9に流れた場合、
プラスの領域で変動するので、入出力ゲインの平均的な
値がOとならず、自励発振が開始される。一方、磁束の
定常分B0 がない場合、O点近傍の(+)(−)領域で
微小電流が変動するため、入出力変換ゲインの平均値が
0となり、自励発振は開始されない。
【0018】図6は本発明の第3実施例による自励発振
コントローラ5’を示すので、第1実施例と同様に交流
増巾器11及び飽和リミッタ12を有するが、飽和リミ
ッタ12の出力は加算器15に供給され、これには一定
の直流電流が定電流指令として供給されている。従っ
て、振動駆動子7’における電磁コイル9に、この一定
の直流電流が流れることにより、図7に示す電流吸引特
性で、第2実施例と同様に微小電流が流れた場合、この
B領域における微係数で入出力変換ゲインを有するの
で、やはり自励振動を確実に開始し、安定に行なうこと
ができる。
【0019】以上述べたように、本発明の実施例によれ
ば、電磁石加振方式は非線形の自乗特性を有するもの
の、確実に自励振動を開始することができる。
【0020】以上、本発明の実施例について説明した
が、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発明
の技術的思想に基いて種々の変形が可能である。
【0021】例えば、以上の実施例では、振動機械2は
振動パーツフィーダであるとしたが、これに変えて一般
的に電磁加振機構を有する全ての振動機械に適用可能で
ある。
【0022】又、以上の実施例では、振動検出器3とし
ては、板ばね10に近接させて、いわゆる、うず電流方
式の検出器を用いたが、勿論、これに限ることなく、例
えば、圧電素子(ジルコン酸鉛でなる)を可動部Mに取
り付けて、この出力を2回積分して振巾コントローラ4
に供給するようにしてもよい。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の電磁石加振
方式の自励振動型振動装置によれば、力と電流との関係
が非線形であるにもかかわらず、自励振動を確実に開始
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による電磁石加振方式の自励振
動型振動装置のブロック図である。
【図2】同図における振動駆動子7の具体的な構成を示
す部分正面図である。
【図3】同作用を説明するためのタイムチャートであ
る。
【図4】同作用を示すための電流−吸引力特性を示すチ
ャートである。
【図5】本発明の第2実施例における振動駆動子の要部
を示す正面図である。
【図6】本発明の第3実施例による自励振動型振動装置
における自励発振コントローラのブロック図である。
【図7】同作用を示すための電流−吸引力の関係を示す
チャートである。
【図8】従来例の自励振動型振動装置のブロック図であ
る。
【図9】同作用を示すための電流−吸引力特性を示すチ
ャートである。
【符号の説明】
1 自励振動型振動装置 2 振動機械 3 振動変位検出器 5 自励発振コントローラ 8a 永久磁石 9 電磁コイル 13 ダイオード 15 加算器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動機器の振動変位を検出する振動変位
    検出器と、該振動変位検出器の出力を負帰還信号として
    フィードバックゲインで増巾する自励発振コントローラ
    と、該コントローラの出力を電力増巾する電力増巾器
    と、該電力増巾器の出力を受ける電磁石とを有し、該電
    磁石のコイルに流れる電流で発生する磁気吸引力により
    前記振動機器を加振するようにした電磁石加振方式の自
    励振動型振動装置において、前記電磁石のコイルにダイ
    オードを接続させることを特徴とする電磁石加振方式の
    自励振動型振動装置。
  2. 【請求項2】 振動機器の振動変位を検出する振動変位
    検出器と、該振動変位検出器の出力を負帰還信号として
    フィードバックゲインで増巾する自励発振コントローラ
    と、該コントローラの出力を電力増巾する電力増巾器
    と、該電力増巾器の出力を受ける電磁石とを有し、該電
    磁石のコイルに流れる電流で発生する磁気吸引力により
    前記振動機器を加振するようにした電磁石加振方式の自
    励振動型振動装置において、前記電磁石に永久磁石を含
    ませたことを特徴とする電磁石加振方式の自励振動型振
    動装置。
  3. 【請求項3】 振動機器の振動変位を検出する振動変位
    検出器と、該振動変位検出器の出力を負帰還信号として
    フィードバックゲインで増巾する自励発振コントローラ
    と、該コントローラの出力を電力増巾する電力増巾器
    と、該電力増巾器の出力を受ける電磁石とを有し、該電
    磁石のコイルに流れる電流で発生する磁気吸引力により
    前記振動機器を加振するようにした電磁石加振方式の自
    励振動型振動装置において、前記電磁石のコイルに一定
    の直流電流を流すようにしたことを特徴とする電磁石加
    振方式の自励振動型振動装置。
  4. 【請求項4】 前記振動変位検出器の出力に基いて、前
    記自励発振コントローラが内蔵する飽和要素の飽和レベ
    ルを可変とした請求項1〜3の何れかに記載の電磁石加
    振方式の自励振動型振動装置。
  5. 【請求項5】 前記自励発振コントローラは位相遅れ機
    能を有し、前記振動機器の共振周波数と自励振動の周波
    数を一致させるようにした請求項1〜4の何れかに記載
    の電磁石加振方式の自励振動型振動装置。
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