JPH08266789A - 遠心脱水装置 - Google Patents

遠心脱水装置

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JPH08266789A
JPH08266789A JP7098070A JP9807095A JPH08266789A JP H08266789 A JPH08266789 A JP H08266789A JP 7098070 A JP7098070 A JP 7098070A JP 9807095 A JP9807095 A JP 9807095A JP H08266789 A JPH08266789 A JP H08266789A
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智也 川口
Koichi Tanaka
浩一 田中
Masao Iwata
正雄 岩田
Kenji Nakagawa
謙治 中川
Kiyoyuki Suou
聖行 周防
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 遠心脱水装置において、ドラム内部に収容さ
れた衣類が偏在していても異常振動の発生を回避するこ
とができ、更にその衣類の偏在を自動的に修正して脱水
運転を行なう。 【構成】 モータ駆動回路16は回転速度制御部104
からの指示に基づき、モータ18の回転速度を徐々に上
昇させる。回転速度が所定の低速回転速度N1に達した
とき、判定部106では、電圧検出器24にて検出され
た駆動電圧Vaと第1の所定電圧V1とが比較される。V
a≧V1の場合には、ドラム20内部の衣類の偏在が大き
く、その状態で回転速度を上げると異常振動を発生させ
る可能性が高いと判断され、モータ18の回転速度を落
としドラム20内の衣類の移動を促して偏在を修正する
ための偏心荷重修正運転が行なわれる。このとき、衣類
の洗いを行なう程度の低速度の回転速度で、右回転と左
回転とを組み合わせた運転がなされることにより、衣類
の分散化が行なわれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、籠状のドラムの内部に
衣類等の洗濯物を収容し、そのドラムを水平軸を中心に
高速回転させることによって洗濯物の脱水を行なう遠心
脱水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ドラム式洗濯機における遠心脱水装置
は、水分を含んだ衣類等を籠状のドラムの内部に収容
し、そのドラムを水平軸を中心に高速で回転させる構造
となっている。この遠心脱水装置において、ドラムの内
部に衣類を偏在させたままドラムを高速で回転させる
と、回転軸回りの質量分布のアンバランスによって異常
振動が発生する。この問題を解消することを目的とする
遠心脱水装置が、特開平3−215289号公報に開示
されている。この遠心脱水装置では、脱水行程時には、
衣類を収容したドラムを高速回転させるためのモータが
始動してから所定時間経過した後のモータの回転速度が
検出される。そして、その回転速度が所定の値以下であ
ったときには、ドラムの回転が正常でないと判断され、
モータへの通電が停止されるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
遠心脱水装置では、ドラムの回転速度を一旦モータのほ
ぼ定常回転速度付近にまで上昇させることになるため、
ドラムに大きな偏心荷重がある場合には異常振動の発生
が避けられない。また、ドラムに非常に大きな偏心荷重
がある場合には、たとえ短時間であってもその状態でド
ラムを高速回転させると、モータに大きな負荷がかかり
故障の原因となる。
【0004】本発明はこのような問題点を解決するため
になされたもので、その目的は、ドラムの内部に収容さ
れた衣類が偏在した状態で脱水行程が開始されても、異
常振動や異常騒音の発生を回避することができ、更に
は、その衣類の偏在を自動的に修正した後に脱水運転を
行なうことができる遠心脱水装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】本発明に
係る遠心脱水装置は、籠状のドラムの内部に衣類等の洗
濯物を収容し、該ドラムを水平軸を中心に回転させるこ
とによって洗濯物の脱水を行なう遠心脱水装置におい
て、前記ドラムを回転させるモータと、前記モータの駆
動電圧が第1の所定電圧以上であるか否かを判定する判
定手段と、前記モータを第1の回転速度で回転させ、該
回転時に前記判定手段によって駆動電圧が第1の所定電
圧以上であると判定された場合には、第1の回転速度よ
りも遅い第2の回転速度にて第1の所定時間の間、該モ
ータを回転させる回転速度制御手段と、を備えることを
特徴とする。
【0006】洗濯物がドラム内部で偏在している場合に
該ドラムを回転させるモータの負荷は、洗濯物がドラム
内部で偏在していない場合に比較して大きくなる。この
ため、洗濯物がドラム内部で偏在している場合に所定の
回転速度でドラムを回転させるためには、洗濯物がドラ
ム内部で偏在していない場合よりも高いモータ駆動電圧
が必要となる。そこで、本発明では、モータ駆動電圧と
比較される第1の所定電圧は、ドラムに偏心荷重がない
状態でモータを第1の回転速度で回転させるために必要
な駆動電圧よりも若干高く設定される。
【0007】まず、回転速度制御手段は、停止状態にあ
るモータを起動し、低速の第1の回転速度にまで回転速
度を上昇させるようにモータの回転速度を制御する。モ
ータの回転速度が第1の回転速度に達したときに、判定
手段によって駆動電圧は第1の所定電圧と比較される。
このとき、駆動電圧が第1の所定電圧以上である場合に
は、ドラム内部の衣類の偏在が大きいと判断される。そ
の場合には、回転速度制御手段は、モータの回転速度を
落として第1の回転速度よりも遅い第2の回転速度にて
第1の所定時間の間モータを回転させる。
【0008】上記の第2の回転速度は、ドラム内部の衣
類に作用する遠心力が重力よりも小さい状態である回転
速度に設定される。このため、ドラム回転に伴いドラム
内周壁面に沿って下から上に運ばれた衣類は、回転途中
で下に落下する。これにより、ドラム内部で固まって存
在している衣類は、ほぐされて分散化される。
【0009】従って、本発明によれば、ドラム内部の衣
類が偏在した状態で脱水行程が開始されても、その状態
でドラムが高速回転されることはないため、異常振動や
異常騒音の発生を回避することができる。更に、ドラム
内部の衣類の偏在が大きい場合には、これを自動的に分
散化して脱水運転を行なうことができる。
【0010】また、本発明に係る遠心脱水装置における
前記判定手段は、更に、前記モータの駆動電圧が第2の
所定電圧以上であるか否かを判定し、前記回転速度制御
手段は、前記モータを第1の回転速度で回転させたとき
の駆動電圧が第1の所定電圧より小さいと判定された場
合には、該モータの回転速度を第1の回転速度より速い
第3の回転速度にまで速め、該モータが第3の回転速度
で回転しているときに前記判定手段によって駆動電圧が
第2の所定電圧以上であると判定された場合には、第3
の回転速度を保持したまま第2の所定時間の間、該モー
タを回転させるように構成されるのが好ましい。
【0011】ここで、第2の所定電圧は、ドラムに偏心
荷重がない状態でモータを第3の回転速度で回転させる
ために必要な駆動電圧よりも若干高く設定される。そし
て、モータが第3の回転速度で回転しているときに、判
定手段によって駆動電圧はこの第2の所定電圧と比較さ
れる。このとき、駆動電圧が第2の所定電圧以上である
場合には、ドラム内部に収容された衣類の偏在の解消が
不十分であり、第3の回転速度以上にドラムの回転速度
を上げると異常振動を生じさせる可能性があると判断さ
れる。従って、その場合には、回転速度制御手段は、モ
ータの回転速度を第3の回転速度に保持したままで、第
2の所定時間の間モータを回転させて脱水運転を行な
う。
【0012】このため、ドラム内部の衣類の偏在が完全
には修正されていなくても、異常振動を生じさせない程
度の回転速度で充分な脱水運転を行なうことができる。
【0013】更に、本発明に係る遠心脱水装置おける前
記回転速度制御手段は、前記モータを第3の回転速度で
回転させたときの駆動電圧が第2の所定電圧より小さい
と判定された場合には、該モータの回転速度を第3の回
転速度よりも速い第4の回転速度にまで速め、第4の回
転速度を保持したまま第3の所定時間の間、該モータを
回転させるように構成されるのがより好ましい。
【0014】上述のごとく、モータが第3の回転速度で
回転しているときに、判定手段によってモータ駆動電圧
が第2の所定電圧と比較される。このとき、駆動電圧が
第2の所定電圧がより小さい場合には、ドラム内部の衣
類の偏在が極めて小さく無視できる程度であると判断さ
れる。その場合には、回転速度制御手段は、モータの回
転速度を第3の回転速度より速い第4の回転速度にまで
速めて、第4の回転速度に保持したままで第3の所定時
間の間モータを回転させて脱水運転を行なう。この結
果、ドラム内部での偏在が解消された衣類に対して、充
分に脱水が行なわれる。
【0015】なお、第3の回転速度にて脱水を行なう場
合には第4の回転速度にて脱水を行なう場合よりも単位
時間当たりの脱水能力が劣るため、第2の所定時間は第
3の所定時間よりも予め長く設定されることが望まし
い。そうすることにより、ドラム内部の衣類の偏在が完
全には修正されていなくとも、異常振動を生じさせない
程度の回転速度で長い時間脱水が行なわれるため、充分
な脱水効果が期待できる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照しつつ本発明の第1の実施
例について説明する。図1は本発明の第1の実施例によ
る遠心脱水装置の電気系ブロック構成図、図2は本実施
例による遠心脱水装置を備える洗濯機の縦断面図、図3
は本実施例における脱水行程の手順を説明するためのフ
ローチャート、図4は本実施例においてドラム内部の衣
類の偏在を修正するときのモータの回転制御を説明する
ための図である。
【0017】まず、図2に基づいて、ドラム式洗濯機の
全体構成について説明する。洗濯機本体の外箱50の内
部には、洗い及びすすぎ行程時に水を溜めるための外槽
52が配置されている。外槽52の内部には衣類を収容
するためのドラム20が主軸60に支持されて設置され
ており、衣類投入口54を介して外側からドラム20に
衣類が投入される。ドラム20の周壁には通水孔58が
形成されており、外槽52に給水された水はこの通水孔
58を通してドラム20内へ流入し、またドラム20内
で衣類から脱水された水が外槽52へ排出される。
【0018】ドラム20の内側には、回転に伴い衣類を
下から上へ掻き上げるためのバッフル56が設けられて
いる。主軸60は外槽52に装着された軸受62によっ
て保持されており、更にその先には主プーリ64が取り
付けられている。外槽52の下側にはドラム20を回転
駆動するためのモータ18が配置され、そのモータ18
の回転軸にはモータプーリ68が取り付けられている。
モータプーリ68の回転はベルト66を通して主プーリ
64に伝達される。
【0019】洗いやすすぎを行なうための水は給水口7
0を通して外部から給水され、給水電磁弁72によって
その水量が調節される。給水口70から給水された水
は、洗い行程時には洗剤投入口74を介して洗剤水とな
って外槽52内へ注がれ、すすぎ行程時には洗剤投入口
74を介さず外槽52内へ注がれる。外槽52内の洗浄
やすすぎ後の水あるいは脱水された水は、排水口76を
通して排水される。排水口76は、排水電磁弁78によ
って開閉される。モータ18には回路部80から駆動電
圧が供給される。回路部80には、後述するような電気
回路が収納されており、モータ18の回転制御や給水電
磁弁72及び排水電磁弁78等の動作が制御される。
【0020】次に、図1に基づいて、遠心脱水装置の電
気系の構成を説明する。主としてマイクロコンピュータ
から構成される制御/処理部10は、中央制御部10
2、回転速度制御部104、判定部106及びメモリ1
08を含んでいる。メモリ108には、洗濯の洗い行
程、すすぎ行程及び脱水行程を進めるための運転プログ
ラムが予め記憶されている。この運転プログラムの中に
は、動作手順のほかにモータ18を回転させる時間やそ
の回転速度等の運転に必要な種々の値が含まれている。
【0021】作業者は、操作部12からキー操作を行な
い、脱水運転のモード、例えばドラム20内部に収容す
る衣類の繊維の種類等を指定する。このキー操作を受け
て、中央制御部102は、対応する運転プログラムをメ
モリ108から読み出して、この運転プログラムを実行
することにより脱水行程を進める。中央制御部102
は、表示部14に表示を行なうための表示制御の機能も
含んでいる。
【0022】回転速度制御部104は、モータ駆動回路
16に対して、モータ18の回転速度を指示するための
回転速度指定信号を出力する。モータ駆動回路16は、
回転数検出器22からの信号によってモータ18の回転
速度を検知し、モータ18の回転速度を回転速度指定信
号で指示された回転速度にするようにモータ18に駆動
電圧を印加する。モータ18の回転は前述したようにド
ラム20に伝達され、ドラム20は回転される。モータ
18に印加される駆動電圧は電圧検出器24で検出さ
れ、制御/処理部10内の判定部106へと入力され
る。判定部106は、電圧検出器24で検出された駆動
電圧とメモリ108に記憶されている所定の値とを比較
することによりドラム20内部の衣類の偏在状態を判定
し、この結果を回転速度制御部104へと入力する。
【0023】以下、図1及び図4を参照しつつ、図3の
フローチャートに沿って脱水行程時のモータの回転制御
について説明する。
【0024】まず、操作部12からのキー操作を受けて
脱水運転が開始されると、回転速度制御部104は、モ
ータ18の回転速度が所定の低速回転速度(第1の回転
速度)N1にまで徐々に上昇するような回転速度指定信
号を出力する。この結果、モータ18に印加される駆動
電圧は徐々に増加し、モータ18の回転速度は徐々に上
昇する(ステップS10)。ここで、ドラム20の径が
500[mm]であるときに、第1の回転速度N1は、例
えば300[rpm]程度とされる。
【0025】モータ18の回転速度が第1の回転速度N
1に達したとき(ステップS12)、判定部106で
は、電圧検出器24にて検出された駆動電圧Va(ステ
ップS14)とメモリ108に記憶されている所定電圧
V1(第1の所定電圧)とが比較されることによって、
衣類の偏在状態が判定される(ステップS16)。駆動
電圧Vaが第1の所定電圧V1以上である場合には、ドラ
ム内部に収容された衣類の偏在が大きく、その状態でド
ラム20の回転速度を上げると異常振動を発生させる可
能性が高いと判断される。その場合には、回転速度制御
部104は、モータ18の回転速度を低下させるような
回転速度指定信号を出力するか、又は一旦モータ18へ
の駆動電流を遮断することによってモータ18の回転速
度を低下させる(ステップS18)。それから引き続い
て、第1の所定時間T1の間、ドラム20内部の衣類の
分散を促して偏在を修正するための偏心荷重修正運転を
行なわせる(ステップS20)。
【0026】偏心荷重修正運転としては、衣類の洗いを
行なう程度の低速度の回転速度N2(第2の回転速度)
で、かつ右回転と左回転とを組み合わせたモータの回転
制御が行なわれる。例えば、第2の回転速度N2は、第
1の回転速度N1よりも格段に低速である50[rpm]程
度とされ、図4に示すように、右回転を10秒間、次い
で3秒間の回転方向反転期間を挟んで左回転を10秒間
行なう。この第2の回転速度N2はドラム20内部の衣
類に作用する遠心力が重力よりも小さい範囲の回転速度
であるため、ドラム回転に伴いドラム20内周壁面に沿
って下から上に運ばれた衣類は、回転途中で下に落下す
る。更に、ドラム20が左右に回転されることによって
衣類の「ほぐし」が促進され、ドラム内部での衣類の分
散化が行なわれる。
【0027】偏心荷重修正運転を行なった後、回転速度
制御部104は、再度モータ18の回転速度が第1の回
転速度N1まで上昇するような回転速度指定信号を出力
する。そして、前述したステップS10からステップS
16までの処理が実行されることにより、衣類の偏在が
解消されたか否かが判断される。
【0028】モータ18が第1の回転速度N1で回転し
ているときの駆動電圧Vaが第1の所定電圧V1よりも低
い場合には、ドラム20内部に収容された衣類の偏在は
小さいと判断される。その場合には、回転速度制御部1
04は、モータ18の回転速度が所定の中速回転速度
(第3の回転速度)N3になるような回転速度指定信号
を出力する。この結果、モータ18に印加される駆動電
圧は増加し、モータ18の回転速度は上昇する(ステッ
プS22)。ここで、第3の回転速度N3は、例えば7
00[rpm]程度とされる。
【0029】モータ18の回転速度が第3の回転速度N
3に達したとき(ステップS24)、判定部106で
は、電圧検出器24にて検出された駆動電圧Vb(ステ
ップS26)とメモリ108に記憶されている所定電圧
V2(第2の所定電圧)とが比較されることによって、
衣類の偏在状態が判定される(ステップS28)。駆動
電圧Vbが第2の所定電圧V2以上である場合には、ドラ
ム20内部の衣類の偏在の解消が不十分であり、この状
態で更に回転速度を上昇させると異常振動を生じさせる
可能性があると判断される。その場合には、モータ18
の回転速度を第3の回転速度N3に保持したまま、第2
の所定時間T2の間、脱水運転を実行する(ステップS
30)。
【0030】モータ18が第3の回転速度N3で回転し
ているときの駆動電圧Vbが、第2の所定電圧V2よりも
低い場合には、ドラム20内部に収容された衣類の偏在
が極めて小さく無視できる程度であると判断される。そ
の場合には、回転速度制御部104は、モータ18の回
転速度が所定の高速回転速度(第4の回転速度)N4に
なるような回転速度指定信号を出力する。この結果、モ
ータ18に印加される駆動電圧は更に増加し、モータ1
8の回転速度は上昇する(ステップS32)。ここで、
第4の回転速度N4は、例えば1100[rpm]とされ
る。そして、回転速度が第4の回転速度N4に達したな
らば(ステップS34)、その回転速度が保持されて第
3の所定時間T3の間、脱水運転が実行される(ステッ
プS36)。
【0031】第3の回転速度N3にて脱水運転を行なう
場合には、第4の回転速度N4にて脱水運転を行なう場
合に比べて回転速度が遅いため、脱水能力が低くなる。
従って、十分な脱水効果を得るために、第2の所定時間
T2は第3の所定時間T3よりも予め長く設定される。
【0032】なお、モータの特性、すなわちモータ駆動
電圧と回転速度との関係は、モータの種類によって大き
く異なる。そのため、上述の第1の所定電圧V1及び第
2の所定電圧V2の値は、そのモータ特性に応じて予め
決められる。
【0033】上記実施例では、モータの駆動電圧を電圧
検出器24によって直接検出し、この値を所定電圧と比
較することによって、衣類の偏在状態を判定するように
していた。しかしながら、駆動電圧を直接的に測定しな
くとも、駆動電圧を推定できるか又は駆動電圧に換算可
能な他のパラメータを測定することにより、間接的に駆
動電圧に基づいた偏在の判定を行なうこともできる。そ
の実施例として、サイリスタ等のゲート制御式半導体ス
イッチ等を使用して直流モータに印加する駆動電圧を制
御することによりモータ駆動を行なう遠心脱水装置に本
発明を適用する例を、以下に説明する。
【0034】図5は、第2の実施例による遠心脱水装置
において、モータ回転制御に関連する部分の電気系ブロ
ック構成図であり、図6は図5の回路動作を説明するた
めのタイミング図である。図5において、モータ駆動回
路16は、交流電源161、スイッチング回路162、
平滑化回路163及び位相角制御回路164とから構成
されており、回転速度制御部104からの回転速度指定
信号と回転数検出器22からのモニタ信号は位相角制御
回路164に入力される。位相角制御回路164は、直
流モータ18の回転速度が回転速度指定信号で指示され
た回転速度になるように後述する制御角αを決定し、こ
れを位相角指示信号としてスイッチング回路162へ出
力する。また、位相角指示信号は、図1の電圧検出器2
4の出力に相当する信号として、判定部106にも入力
される。
【0035】交流電源161からは、図6(a)の正弦
波で示される単相交流電圧がスイッチング回路162に
供給される。スイッチング回路162はサイリスタ等の
ゲート制御式半導体スイッチなどから構成されており、
位相角制御回路164からの位相角指示信号に応じてオ
ン期間とオフ期間とを決定し、交流電流をスイッチング
する。すなわち、制御角αが位相角指示信号として入力
されたとき、スイッチング回路162では、図6(b)
のように、位相角0の位置から制御角αだけ遅れた位置
にスイッチングパルス信号が生成される。そして、この
スイッチングパルス信号でゲート制御式半導体スイッチ
を制御することによって、図6(a)の斜線で示した期
間の電流を通過させ、平滑化回路163へ供給する。平
滑化回路163は、この断続的な電圧を平滑化して、直
流モータ18に駆動電圧として印加する。
【0036】従って、このモータ駆動回路16では、駆
動電圧を高くしたいとき、すなわち直流モータ18の回
転速度を上昇させたいときには、制御角αが小さくさ
れ、駆動電圧を低くしたいとき、すなわち直流モータ1
8の回転速度を低下させたいときには、逆に制御角αが
大きくされる。このため、制御角αすなわち位相角指示
信号に基づいて、直流モータ18に印加される駆動電圧
を算出することができる。
【0037】判定部106では、まず位相角指示信号に
基づいて駆動電圧が算出され、第1の実施例で説明した
ように、この駆動電圧が第1の所定電圧V1及び第2の
所定電圧V2と比較されることによって、ドラム内部で
の衣類の偏在状態の判定が行なわれる。あるいは、制御
角αを直接判定するための基準値として、第1の所定電
圧V1及び第2の所定電圧V2に相当する値を予め設定し
ておき、制御角αをこの値と比較することによって、衣
類の偏在状態の判定を行なうことも可能である。
【0038】ドラムの偏在状態の判定結果に応じて、回
転速度制御部104が回転速度指定信号を出力し、直流
モータ18の回転速度がこの回転速度指定信号で与えら
れた回転速度になるようにモータ駆動回路16が駆動電
圧を制御する動作は、第1の実施例における動作と同様
である。
【0039】以上の第2の実施例のように、モータの駆
動方法に応じて、モータの駆動電圧に相当する他のパラ
メータを測定又は検出し、これに基づいて衣類の偏在状
態の判定を行なうようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例による遠心脱水装置の
電気系ブロック構成図。
【図2】 本発明による遠心脱水装置を備える洗濯機の
縦断面図。
【図3】 第1の実施例におけるモータの回転制御の手
順を説明するためのフローチャート。
【図4】 第1の実施例におけるドラム内部の衣類の偏
在を修正するときのモータの回転制御を説明するための
図。
【図5】 本発明の第2の実施例による遠心脱水装置の
電気系ブロック構成図。
【図6】 第2の実施例におけるモータ駆動の動作を説
明するためのタイミング図。
【符号の説明】
10…制御/処理部 104…回転速度制御部(回転速度制御手段) 106…判定部(判定手段) 16…モータ駆動回路(回転速度制御手段) 18…モータ 20…ドラム 24…電圧検出器(検出手段) 164…位相角制御回路
フロントページの続き (72)発明者 中川 謙治 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 周防 聖行 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 籠状のドラムの内部に衣類等の洗濯物を
    収容し、該ドラムを水平軸を中心に回転させることによ
    って該洗濯物の脱水を行なう遠心脱水装置において、 a)前記ドラムを回転させるモータと、 b)前記モータの駆動電圧が第1の所定電圧以上であるか
    否かを判定する判定手段と、 c)前記モータを第1の回転速度で回転させ、該回転時に
    前記判定手段によって駆動電圧が第1の所定電圧以上で
    あると判定された場合には、第1の回転速度よりも遅い
    第2の回転速度にて第1の所定時間の間、該モータを回
    転させる回転速度制御手段と、を備えることを特徴とす
    る遠心脱水装置。
  2. 【請求項2】 前記判定手段は、更に、前記モータの駆
    動電圧が第2の所定電圧以上であるか否かを判定し、 前記回転速度制御手段は、前記モータを第1の回転速度
    で回転させたときの駆動電圧が第1の所定電圧より低い
    と判定された場合には、該モータの回転速度を第1の回
    転速度より速い第3の回転速度にまで速め、該モータが
    第3の回転速度で回転しているときに前記判定手段によ
    って駆動電圧が第2の所定電圧以上であると判定された
    場合には、第3の回転速度を保持したまま第2の所定時
    間の間、該モータを回転させることを特徴とする請求項
    1に記載の遠心脱水装置。
  3. 【請求項3】 前記回転速度制御手段は、前記モータを
    第3の回転速度で回転させたときの駆動電圧が第2の所
    定電圧より低いと判定された場合には、該モータの回転
    速度を第3の回転速度よりも速い第4の回転速度にまで
    速め、第4の回転速度を保持したまま第3の所定時間の
    間、該モータを回転させることを特徴とする請求項2に
    記載の遠心脱水装置。
  4. 【請求項4】 第2の所定時間が第3の所定時間よりも
    長いことを特徴とする請求項3に記載の遠心脱水装置。
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