JP3423294B2 - 遠心脱水装置 - Google Patents

遠心脱水装置

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JP3423294B2
JP3423294B2 JP2001021866A JP2001021866A JP3423294B2 JP 3423294 B2 JP3423294 B2 JP 3423294B2 JP 2001021866 A JP2001021866 A JP 2001021866A JP 2001021866 A JP2001021866 A JP 2001021866A JP 3423294 B2 JP3423294 B2 JP 3423294B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドラム等の脱水籠
の中に洗濯物を収容し、その脱水籠をモータによって回
転軸を中心に高速回転させることにより洗濯物の脱水を
行なう遠心脱水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の遠心脱水装置の1つであるドラ
ム式洗濯機における遠心脱水装置は、水分を含んだ洗濯
物を籠状のドラムの内部に収容し、そのドラムを水平軸
を中心に高速で回転させる構造となっている。このよう
な遠心脱水装置では、ドラムの内部に洗濯物を偏在させ
たままドラムを高速で回転させると、回転軸回りの質量
分布のアンバランスによって異常振動が発生する。この
問題を解消することを目的とする遠心脱水装置が、特開
平3−215289号公報に開示されている。この遠心
脱水装置では、脱水行程時には、洗濯物を収容したドラ
ムを高速回転させるためのモータが始動してから所定時
間経過した後のモータの回転速度が検出される。そし
て、その回転速度が所定の値以下であるときにはドラム
の回転が正常でないと判断され、モータへの通電が停止
される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
遠心脱水装置では、ドラムの回転速度を一旦モータのほ
ぼ定常回転速度付近にまで上昇させることになるため、
ドラムに大きな偏心荷重がある場合には異常振動の発生
が避けられない。また、ドラムに極めて大きな偏心荷重
がある場合には、たとえ短時間であってもその状態でド
ラムを高速回転させると、モータに大きな負荷がかかり
故障の原因となる。
【0004】本発明はこのような問題点を解決するため
になされたもので、その目的は、脱水籠の中に収容され
た洗濯物が偏在した状態で脱水行程が開始されても、異
常振動や異常騒音の発生を回避することができ、更に
は、その洗濯物の偏在を自動的に修正した後に脱水運転
を行なうことができる遠心脱水装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた本発明に係る第1の遠心脱水装置は、洗濯物
を収容した脱水籠をモータによって回転軸を中心に高速
回転させることにより該洗濯物の脱水を行なう遠心脱水
装置において、前記脱水籠の中の洗濯物の偏在に起因す
る偏心荷重の大きさを検出する検出手段を備え、脱水が
開始されると、前記モータを、前記脱水籠内部の洗濯物
に作用する遠心力が重力より大きい範囲であり且つ洗濯
物が偏在していても異常振動を発生しない程度の遅い
1の回転速度で回転させ、この第1の回転速度での回転
時に前記検知手段により偏心荷重の大きさを検出する
ともに、前記検出手段は、前記モータの回転に対応し
前記脱水籠が1回転する間に等しい回転角の間隔で少な
くとも2個以上のパルス信号を発生させる信号発生手段
を含み、前記脱水籠が1回転する間に発生する複数のパ
ルス信号のパルス幅に基づき、最大パルス幅と最小パル
ス幅との比又は差に応じて偏心荷重を検出することを特
徴としている。
【0006】上記パルス発生手段は、モータの回転に対
応したパルス信号を脱水籠が1回転する間に2個以上発
生させる。この複数のパルス信号のパルス幅は、脱水籠
に回転変動がない場合には互いに等しくなるようにされ
ている。脱水籠が1回転する間に回転変動がある場合に
は、上記複数のパルス信号のパルス幅は相違するように
なる。前述のように、脱水籠の中の洗濯物が偏在してい
るときには、その偏在状態に応じてモータの回転速度も
変動する。このため、脱水籠が1回転する間の最大パル
ス幅と最小パルス幅との比、又は差に応じて洗濯物の偏
在状態を判定することができる。
【0007】本発明に係る第2の遠心脱水装置は、上記
第1の遠心脱水装置において、前記検出手段による検出
値が所定値以上であるか否かを判定する判定手段と、前
記検出手段による検出値に基づき脱水時の最高回転速度
を決定する決定手段とを更に含み、前記第1の回転速度
での回転時に前記判定手段により偏心荷重が所定値以上
であると判定された場合には、前記モータの回転速度を
低下させ、前記脱水籠の中の洗濯物を攪拌するように前
記モータを回転させ、該偏心荷重が所定値よりも小さい
と判定された場合には、この第1の回転速度のときに前
記決定手段により決定された最高回転速度で前記モータ
を回転させることを特徴としている。
【0008】まず、回転速度制御手段は、停止状態にあ
るモータを起動し、第1の回転速度にまで回転速度を上
昇させるようにモータを制御する。第1の回転速度は洗
濯物に作用する遠心力が重力よりも大きい範囲の回転速
度とされる。従って、洗濯物は脱水籠内の周壁面に押し
つけられた状態で脱水籠の回転に伴って一緒に回転す
る。この回転状態のときに、検出手段は洗濯物の偏心荷
重の大きさを検出し、判定手段において、この検出値が
所定値以上であるか否かが判定される。検出値が所定値
以上である場合には、洗濯物の偏りが大きく、その状態
のまま回転速度を上昇させると異常振動を発生する可能
性が高いものと判断される。この場合、回転速度制御手
段は、一旦モータの回転速度を低下させ、偏心荷重の修
正運転を行なう。すなわち、脱水籠の中で絡み合ってい
る洗濯物をほぐして、脱水籠の内部に均一に分散化する
ような運転を行なう。
【0009】第1の回転速度でモータを回転させたとき
の偏心荷重の検出値が所定値よりも小さい場合には、モ
ータの回転速度を脱水を行なう回転速度にまで上昇させ
る。脱水のための最高回転速度は、第1の回転速度でモ
ータを回転させたときの偏心荷重の検出値の大きさに基
づき決定手段において決定される。すなわち、偏心荷重
が小さいときには脱水性能を重視し高い回転速度とさ
れ、偏心荷重が比較的大きいときには異常振動を生じさ
せないように比較的遅い回転速度とされる。
【0010】本発明に係る第3の遠心脱水装置は、上記
第1の遠心脱水装置において、前記検出手段による検出
値が所定値以上であるか否かを判定する判定手段と、前
記検出手段による検出値に基づき脱水時の最高回転速度
を決定する決定手段とを更に含み、前記第1の回転速度
での回転時に前記判定手段により偏心荷重が所定値以上
であると判定された場合には、前記モータの回転速度を
低下させ、前記脱水籠の中の洗濯物を攪拌するように前
記モータを回転させ、該偏心荷重が所定値よりも小さい
と判定された場合には、前記モータの回転速度を第1の
回転速度よりも速い第2の回転速度で回転させ、次いで
この第2の回転速度での回転時に前記検出手段により検
出された偏心荷重に基づき前記決定手段において決定さ
れた最高回転速度で前記モータを回転させることを特徴
としている。
【0011】第3の遠心脱水装置では、脱水を行なうた
めの最高回転速度は、第1の回転速度よりも速い第2の
回転速度でモータを回転させたときに検出される偏心荷
重の大きさに基づいて決定される。すなわち、回転速度
制御手段は、第1の回転速度でモータを回転させたとき
の偏心荷重の検出値が所定値よりも小さい場合には、モ
ータの回転速度を第2の回転速度にまで上昇させる。そ
して、第2の回転速度でモータが回転しているときに検
出手段により検出された偏心荷重の大きさに基づき最高
回転速度が決定される。
【0012】本発明に係る第4の遠心脱水装置は、洗濯
物を収容した脱水籠をモータによって回転軸を中心に高
速回転させることにより該洗濯物の脱水を行なう遠心脱
水装置において、前記脱水籠の中の洗濯物の偏在に起因
する偏心荷重の大きさを検出する検出手段を備え、脱水
が開始されると、前記モータを、前記脱水籠内部の洗濯
物に作用する遠心力が重力より大きい範囲であり且つ洗
濯物が偏在していても異常振動を発生しない程度の遅い
第1の回転速度で回転させ、この第1の回転速度での回
転時に前記検知手段により偏心荷重の大きさを検出する
とともに、前記検出手段は、前記脱水籠が1回転する間
の前記脱水籠の回転速度の変動の大きさに基づいて偏心
荷重を検出することを特徴としている。
【0013】
【発明の効果】以上のように、第1及び第4の遠心脱水
装置によれば、偏心荷重の大きさが容易に、しかも確実
に検出されるため、異常振動や異常騒音の発生を確実に
回避することができる。また、洗濯物の分散化の度合い
に合った、適切な脱水運転を選ぶことができる。
【0014】また、第2及び第3の遠心脱水装置によれ
ば、脱水籠の中の洗濯物が偏在した状態で脱水行程が開
始されても、その状態のまま脱水籠が高速回転されるこ
とはないため、異常振動や異常騒音の発生を回避するこ
とができる。更に、洗濯物の偏在が大きい場合には、洗
濯物を自動的に分散化した後に脱水運転が行なわれる。
更に、その洗濯物の分散化の度合いに合わせた効果的な
脱水運転が行なわれる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施形態について説明する。 [実施形態1]図1は本発明の第1の実施形態(以下
「実施形態1」という)によるドラム式遠心脱水装置の
電気系ブロック構成図、図2は実施形態1による遠心脱
水装置を備える洗濯機の縦断面図、図3は実施形態1に
おける脱水行程の手順を説明するためのフローチャー
ト、図4はモータ駆動の動作を説明するための波形図、
図5はドラム内部の洗濯物の偏在を修正するときのモー
タの回転制御を説明するための図、図6は脱水運転時の
回転速度を説明するための図である。
【0016】まず、図2に基づいて、ドラム式洗濯機の
全体構成について説明する。洗濯機本体の外箱50の内
部には、洗い及びすすぎ行程時に水を溜めるための外槽
52が配置されている。外槽52の内部には洗濯物を収
容するためのドラム20が主軸60に支持されて設置さ
れており、洗濯物投入口54を介して外側からドラム2
0に洗濯物が投入される。ドラム20の周壁には通水孔
58が形成されており、外槽52に給水された水はこの
通水孔58を通してドラム20内へ流入し、またドラム
20内で洗濯物から脱水された水が外槽52へ排出され
る。ドラム20の内側には、回転に伴い洗濯物を下から
上へ掻き上げるためのバッフル56が設けられている。
主軸60は外槽52に装着された軸受62によって保持
されており、更にその先には主プーリ64が取り付けら
れている。外槽52の下側にはドラム20を回転駆動す
るためのモータ18が配置され、そのモータ18の回転
軸にはモータプーリ68が取り付けられている。モータ
プーリ68の回転はベルト66を通して主プーリ64に
伝達される。
【0017】洗いやすすぎを行なうための水は給水口7
0を通して外部から給水され、給水電磁弁72によって
その水量が調節される。給水口70から給水された水
は、洗い行程時には洗剤投入口74を介して洗剤水とな
って外槽52内へ注がれ、すすぎ行程時には洗剤投入口
74を介さず外槽52内へ注がれる。外槽52内の洗浄
やすすぎ後の水あるいは脱水された水は、排水口76を
通して排水される。排水口76は、排水電磁弁78によ
って開閉される。モータ18には回路部80から駆動電
圧が供給される。回路部80には、後述するような電気
回路が収納されており、モータ18の回転制御や給水電
磁弁72及び排水電磁弁78等の動作が制御される。
【0018】次に、図1に基づいて、遠心脱水装置の電
気系の構成及び動作を説明する。主としてマイクロコン
ピュータから構成される制御部10は、中央制御部10
2、回転速度制御部104、検出/判定部106及びメ
モリ108を含んでいる。メモリ108には、洗濯の洗
い行程、すすぎ行程及び脱水行程を進めるための運転プ
ログラムが予め記憶されている。この運転プログラムの
中には、動作手順のほかに直流モータ18を回転させる
時間やその回転速度等の運転に必要な種々の値が含まれ
ている。
【0019】使用者は、操作部12からキー操作を行な
い、脱水運転のモード、例えばドラム20内部に収容す
る洗濯物の繊維の種類等を指定する。このキー操作を受
けて、中央制御部102は、対応する運転プログラムを
メモリ108から読み出して、この運転プログラムを実
行することにより脱水行程を進める。中央制御部102
は、表示部14に表示を行なうための表示制御の機能も
含んでいる。
【0020】モータ駆動回路16は、交流電源161、
交流スイッチ回路162、整流回路163及び位相角制
御回路164から構成されており、回転速度制御部10
4からの回転速度指定信号と回転数検出器22からのモ
ニタ信号とが位相角制御回路164に入力されている。
位相角制御回路164は、直流モータ18の回転速度が
回転速度指定信号で指示された回転速度になるように後
述する制御角αを決定し、制御角指示信号として交流ス
イッチ回路162へ出力する。また、この制御角指示信
号はモータ18の回転変動を検出するために、検出/判
定部106へも入力される。モータ駆動回路16にて発
生される直流の駆動電圧はモータ18に印加され、モー
タ18の回転は前述したようにドラム20に伝達され
る。
【0021】モータ駆動回路16においては、以下のよ
うに駆動電圧が生成される。交流電源161からは、図
4(a)に実線(位相角0°〜180°)及び破線(位相
角180°〜360°)で示されている正弦波の単相交流電圧
が、交流スイッチ回路162に供給される。交流スイッ
チ回路162はトライアック等のゲート制御式半導体ス
イッチから構成されており、交流電流を全波整流すると
共に制御角指示信号に応じて交流電流をスイッチングす
る。すなわち、図4(b)のように、位相角0°の位置
から制御角αだけ遅れた位置にスイッチングパルス信号
が生成され、位相角0°〜αの期間は電流を遮断し、α
〜180°の期間は電流を導通させるようにゲート制御式
半導体スイッチが制御される。この結果、図4(a)の
斜線で示した部分の電圧が整流回路163へ入力され
る。この断続的な電圧は整流回路163で平滑化され
て、駆動電圧としてモータ18へ印加される。
【0022】従って、モータ駆動回路16では、駆動電
圧を高くしたいとき、すなわちモータ18の回転速度を
上昇させたいときには制御角αが小さくされ、逆に、駆
動電圧を低くしたいとき、すなわちモータ18の回転速
度を低下させたいときには制御角αが大きくされる。こ
のため、制御角αすなわち制御角指示信号はモータ18
の回転変動を反映したパラメータである。
【0023】以下、図3に沿って脱水行程時のモータの
回転制御を説明する。まず、操作部12からのキー操作
を受けて脱水運転が開始されると、回転速度制御部10
4は、モータ18の回転速度が所定の低速回転速度(第
1の回転速度)N1にまで徐々に上昇するような回転速
度指定信号を出力する。この結果、モータ18に印加さ
れる駆動電圧は徐々に増加し、モータ18の回転速度は
徐々に上昇する(ステップS10)。ここで、第1の回
転速度N1は、ドラム20内部の洗濯物に作用する遠心
力が重力よりも大きい範囲の回転速度で、しかも、洗濯
物が偏在していても異常振動を発生しない程度の比較的
遅い回転速度とされる。例えばドラム20の径が500[m
m]であるときに、ドラム20の回転速度が100[rpm]程度
となるようなモータの回転速度とされる。
【0024】モータ18の回転速度が第1の回転速度N
1に達したならば(ステップS11)、一定時間、第1
の回転速度N1に保持される(ステップS12)。検出
/判定部106では、その一定時間中の制御角αの最大
変動幅waが計測される(ステップS13)。 そして、
この変動幅waに基づいてドラム20内部の洗濯物の偏
在の状態が判断される(ステップS14)。すなわち、
この変動幅waが所定の値w1よりも小さければ、洗濯物
の偏在が小さく、この状態のまま回転速度を上昇させて
も異常振動は発生しないと判断される。一方、変動幅w
aが所定の値w1以上であれば、洗濯物の偏在が大きく、
この状態で回転速度を上昇させると異常振動を発生する
可能性が高いと判断される。
【0025】従って、wa≧w1の場合には、回転速度制
御部104は、モータ18の回転速度を低下させるよう
な回転速度指定信号を出力するか、又は一旦モータ18
への駆動電流を遮断することによりモータ18の回転速
度を低下させる(ステップS20)。それから引き続
き、ドラム20内部の洗濯物の分散を促して偏在を修正
するための偏心荷重修正運転を行なわせる(ステップS
21)。
【0026】偏心荷重修正運転としては、図5に示すよ
うに、洗濯物の洗いを行なう程度の低速度の回転速度
(第3の回転速度)N3で、右方向に10秒間、次いで3
秒間の回転方向反転期間を挟んで左方向に10秒間ドラム
20を回転させる。ここで、第3の回転速度N3は、ド
ラム20内部の洗濯物に作用する遠心力が重力よりも小
さい範囲の回転速度となるようにされ、例えばドラム2
0の回転速度が50[rpm]程度となるようなモータの回転
速度とされる。このようにドラム20を回転させたと
き、ドラム20の内部では、回転に伴ってドラム20内
周壁面に沿って下から上に運ばれた洗濯物が回転途中で
下に落下する。更に、ドラム20が左右に回転されるこ
とにより、ドラム20内部で絡み合っている洗濯物の
「ほぐし」が促進されて分散化が行なわれる。なお、偏
心荷重修正運転の方法はこれに限らず、洗濯物の量やバ
ッフル56の高さ等に応じて適宜変更することが望まし
い。
【0027】偏心荷重修正運転を行なった後、回転速度
制御部104は、再度モータ18の回転速度が第1の回
転速度N1にまで上昇するような回転速度指定信号を出
力する。そして、前述したステップS10からS14ま
での処理が実行され、洗濯物の偏在が解消されたか否か
が再度判定される。
【0028】変動幅waが所定の値w1よりも小さい場合
には、回転速度制御部104は、モータ18の回転速度
が所定の中速回転速度(第2の回転速度)N2になるよ
うな回転速度指定信号を出力する。このため、モータ1
8に印加される駆動電圧は増加し、回転速度は上昇する
(ステップS15)。ここで、第2の回転速度N2は、
例えばドラム20の回転速度が700[rpm]程度となるよう
なモータの回転速度とされる。
【0029】モータ18の回転速度が第2の回転速度N
2に達したとき(ステップS16)、検出/判定部10
6では、ステップS13と同様に、一定時間中の制御角
αの最大変動幅wbが計測される(ステップS17)。
そして、この変動幅wbに応じた最大回転速度と回転時
間とが決定され(ステップS18)、決定された値で脱
水運転が行なわれる(ステップS19)。すなわち、図
6に示すような変動幅wbとドラム最高回転速度及び回
転時間との関係が予めメモリ108に格納されており、
計測した変動幅wbに基づいて最高回転速度と回転時間
が選定される。これによれば、変動幅wbが小さいほど
洗濯物の偏在が小さいと判断できるため、より高速の回
転速度で短時間ドラム20(すなわちモータ18)を回
転させることにより脱水が行なわれる。逆に、変動幅w
bが大きい場合には、洗濯物の偏在の解消が不十分で高
速でドラム20を回転させると異常振動を発生する可能
性が高いと判断できるため、比較的遅い回転速度で長時
間ドラム20(すなわちモータ18)を回転させること
により十分な脱水性能を確保する。
【0030】なお、上記実施形態では、制御角の最大変
動幅wbに基づいて脱水時の回転速度を決定している
が、第1の回転速度N1における最大変動幅waに基づき
決定するようにしても良い。但し、回転速度が徐々に上
昇し洗濯物からの脱水が進んでいくとき、偏心荷重の状
態が若干変化することもあるため、極力高い回転速度の
状態で最終的な脱水時の回転速度を決定する方がより好
ましい。 [実施形態2]以下、洗濯物の偏在に起因する偏心荷重
の大きさを検出する方法が実施形態1とは相違する第2
の実施形態(以下「実施形態2」という)について説明
する。実施形態2では、洗濯物の偏在状態の判定はモー
タの回転速度の変動に基づいて行なわれる。図7は実施
形態2による遠心脱水装置の電気系ブロック構成図であ
る。モータ18に付随してパルス発生器24が備えられ
ていること、及び、モータ駆動回路16の構成すなわち
モータ18の駆動方法が特に限定されていないことが図
1とは相違している。
【0031】パルス発生器24は、ドラム20が1回転
する間に生じるモータ18の回転速度の変動を検出する
ためのもので、ドラム20が1回転すなわち360°回転
する間に、等しい回転角の間隔で少なくとも2個以上の
パルス信号が発生するようにパルス発生素子が設けられ
ている。例えば、ドラム20が45°回転する毎にパルス
信号が得られるようにパルス発生器24が構成されてい
る場合、回転速度が変動せずにドラム20が1回転する
ときには、図8(a)に示すように、8個の等しい幅の
パルス信号が得られる。ところが、ドラム20が1回転
する間に回転速度が変動すると、図8(b)のように、
パルス幅が変動する。ドラム20に偏心荷重があるとき
には、1回転の間の回転トルクが変動するため、回転速
度も変動し、いわゆる回転むらが発生する。そこで、ド
ラム20が1回転する間のパルス幅の変動を検出し、こ
の変動の大きさに基づき偏心荷重を判断している。
【0032】図9は実施形態2における脱水行程の手順
を説明するためのフローチャートである。図9におい
て、図3の処理と相違するステップS33、S34、S
37及びS38の処理についてのみ以下に説明する。
【0033】モータ18の回転速度が一定時間、第1の
回転速度N1に保持される間に、検出/判定手段では、
パルス発生器24から得られるドラム20の1回転期間
中の最大パルス幅Pmaxと最小パルス幅Pminとが計測さ
れ、そのパルス幅比Pa=Pmax/Pminが計算される
(ステップS33)。次いで、このパルス幅比Paが所
定の値P1と比較されることにより偏心荷重修正運転を
行なう必要があるか否かが判断される(ステップS3
4)。すなわち、パルス幅比PaがP1以上である場合に
は洗濯物の偏在が大きいため、洗濯物の分散化を行なう
必要があると判断される。また、モータ18の回転速度
が一定時間、第2の回転速度N2に保持される間に、ス
テップS13と同様に、最大パルス幅Pmaxと最小パル
ス幅Pminとが計測され、パルス幅比Pb=Pmax/Pmin
が計算される(ステップS37)。そして、このパルス
幅比Pbに応じたドラム最大回転速度及び回転時間が決
定される(ステップS38)。
【0034】なお、上記実施形態2では、最大パルス幅
Pmaxと最小パルス幅Pminとの比の代わりに、最大パル
ス幅Pmaxと最小パルス幅Pminとの差を用いるようにし
ても良い。 [実施形態3]第3の実施形態(以下「実施形態3」と
いう)では、洗濯物の偏在状態の判定は、ドラム20の
回転速度の変動に基づいて行なわれる。図10は、ドラ
ム20の回転速度の変動を検出するためにドラム20の
外側及び外槽52の内側に取り付けられるリードスイッ
チの配置図である。図10はドラム20及び外槽52を
洗濯機の裏側すなわち主軸60の取り付け面の方向から
見た図である。ドラム20の外側には磁石40が取り付
けられ、外槽52の内側でドラム20の回転時に磁石4
0に向き合う位置に2個のリードスイッチが180°の回
転角を保って取り付けられている。
【0035】従って、ドラム20が1回転すなわち360
°回転する間に、それぞれのリードスイッチ41a、4
1bは磁石40の作用で1回づつ導通状態となる。そし
て、導通したときにパルス信号を出力するように構成さ
れる。図11(a)、(b)は、それぞれリードスイッ
チ41a、41bの導通に対応して得られるパルス信号
を示す図である。ドラム20が1回転する間に回転速度
の変動がない場合には、リードスイッチ41aが導通し
てからリードスイッチ41bが導通するまでの時間ta
と、リードスイッチ41bが導通してからリードスイッ
チ41aが導通するまでの時間tbとは等しくなる。ド
ラム20に回転速度の変動がある場合は、時間taと時
間tbとは等しくならず、回転速度の変動の大きさに応
じた時間差が発生する。このため、モータ18を第1の
回転速度N1で一定時間、回転させている間に、時間ta
と時間tbとをそれぞれ計測し、その比又は差に基づき
洗濯物の偏在状態を判断している。すなわち、実施形態
2のパルス幅比Pa、Pbの代わりに、ta/tb又はta
―tbを用いることにより、実施形態2と同様の効果を
得ることが期待できる。
【0036】なお、実施形態3ではドラム自体に磁石を
設けてドラムの回転変動を検出するようにしているが、
ドラムに連動して回転する主プーリ64の回転変動を検
出するように構成しても同様の効果が得られる。また、
発光部及び受光部を備えた光スイッチを用いてドラム又
は主プーリの回転変動を検出するようにしても良い。 [変形例] なお、上記実施形態1乃至3における偏心荷重の検出方
法を組み合わせて用いることも可能である。すなわち、
図3のステップS14及びステップS18における処理
を、相違する偏心荷重の検出方法に基づいて行なうよう
にしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1による遠心脱水装置の電
気系ブロック構成図。
【図2】 遠心脱水装置を備える洗濯機の縦断面図。
【図3】 実施形態1における脱水動作の手順を説明す
るためのフローチャート。
【図4】 実施形態1におけるモータ駆動の動作を説明
するための波形図。
【図5】 洗濯物の偏在を修正するときの回転制御の動
作説明図。
【図6】 実施形態1における脱水時の回転速度を説明
するための図。
【図7】 本発明の実施形態2による遠心脱水装置の電
気系ブロック構成図。
【図8】 実施形態2における偏心荷重の検出方法を説
明するための波形図。
【図9】 実施形態2における脱水動作の手順を説明す
るためのフローチャート。
【図10】 本発明の実施形態3による偏心荷重の検出
方法を説明するための構成図。
【図11】 実施形態3による偏心荷重の検出方法を説
明するための波形図。
【符号の説明】
10…制御部 104…回転速度制御部(回転速度制御手段) 106…検出/判定部(検出手段、判定手段及び決定手
段) 16…モータ駆動回路(回転速度制御手段) 161…交流電源 162…交流スイッチ回路 163…整流回路 164…位相角制御回路 18…モータ 20…ドラム 22…回転数検出器 24…パルス発生器 40…磁石 41a、41b…リードスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川口 智也 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (72)発明者 中川 謙治 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−86197(JP,A) 特開 昭61−90694(JP,A) 特開 平6−190184(JP,A) 特開 平5−154275(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06F 49/04 D06F 49/00 D06F 49/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗濯物を収容した脱水籠をモータによっ
    て回転軸を中心に高速回転させることにより該洗濯物の
    脱水を行なう遠心脱水装置において、 前記脱水籠の中の洗濯物の偏在に起因する偏心荷重の大
    きさを検出する検出手段を備え、脱水が開始されると、
    前記モータを、前記脱水籠内部の洗濯物に作用する遠心
    力が重力より大きい範囲であり且つ洗濯物が偏在してい
    ても異常振動を発生しない程度の遅い第1の回転速度で
    回転させ、この第1の回転速度での回転時に前記検知手
    段により偏心荷重の大きさを検出するとともに、 前記検出手段は、前記モータの回転に対応し、前記脱水
    籠が1回転する間に等しい回転角の間隔で少なくとも2
    個以上のパルス信号を発生させる信号発生手段を含み、
    前記脱水籠が1回転する間に発生する複数のパルス信号
    のパルス幅に基づき、最大パルス幅と最小パルス幅との
    比又は差に応じて偏心荷重を検出することを特徴とする
    遠心脱水装置。
  2. 【請求項2】 前記検出手段による検出値が所定値以上
    であるか否かを判定する判定手段と、前記検出手段によ
    る検出値に基づき脱水時の最高回転速度を決定する決定
    手段とを更に含み、 前記第1の回転速度での回転時に前記判定手段により偏
    心荷重が所定値以上であると判定された場合には、前記
    モータの回転速度を低下させ、前記脱水籠の中の洗濯物
    を攪拌するように前記モータを回転させ、該偏心荷重が
    所定値よりも小さいと判定された場合には、この第1の
    回転速度のときに前記決定手段により決定された最高回
    転速度で前記モータを回転させることを特徴とする請求
    項1に記載の遠心脱水装置。
  3. 【請求項3】 前記検出手段による検出値が所定値以上
    であるか否かを判定する判定手段と、前記検出手段によ
    る検出値に基づき脱水時の最高回転速度を決定する決定
    手段とを更に含み、 前記第1の回転速度での回転時に前記判定手段により偏
    心荷重が所定値以上であると判定された場合には、前記
    モータの回転速度を低下させ、前記脱水籠の中の洗濯物
    を攪拌するように前記モータを回転させ、該偏心荷重が
    所定値よりも小さいと判定された場合には、前記モータ
    の回転速度を第1の回転速度よりも速い第2の回転速度
    で回転させ、次いでこの第2の回転速度での回転時に前
    記検出手段により検出された偏心荷重に基づき前記決定
    手段において決定された最高回転速度で前記モータを回
    転させることを特徴とする請求項1に記載の遠心脱水装
    置。
  4. 【請求項4】 洗濯物を収容した脱水籠をモータによっ
    て回転軸を中心に高速回転させることにより該洗濯物の
    脱水を行なう遠心脱水装置において、 前記脱水籠の中の洗濯物の偏在に起因する偏心荷重の大
    きさを検出する検出手段を備え、脱水が開始されると、
    前記モータを、前記脱水籠内部の洗濯物に作用する遠心
    力が重力より大きい範囲であり且つ洗濯物が偏在してい
    ても異常振動を発生しない程度の遅い第1の回転速度で
    回転させ、この第1の回転速度での回転時に前記検知手
    段により偏心荷重の大きさを検出するとともに、 前記検出手段は、前記脱水籠が1回転する間の前記脱水
    の回転速度の変動の大きさに基づいて偏心荷重を検出
    することを特徴とする遠心脱水装置。
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