JPH05293287A - 洗濯機 - Google Patents

洗濯機

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JPH05293287A
JPH05293287A JP5002971A JP297193A JPH05293287A JP H05293287 A JPH05293287 A JP H05293287A JP 5002971 A JP5002971 A JP 5002971A JP 297193 A JP297193 A JP 297193A JP H05293287 A JPH05293287 A JP H05293287A
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JP
Japan
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inner tub
washing
peripheral wall
tub
taper
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JP5002971A
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English (en)
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Kazuo Katayama
和男 片山
Takeo Noguchi
武夫 野口
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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    • D06F33/32Control of operational steps, e.g. optimisation or improvement of operational steps depending on the condition of the laundry
    • D06F33/40Control of operational steps, e.g. optimisation or improvement of operational steps depending on the condition of the laundry of centrifugal separation of water from the laundry
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  • Control Of Washing Machine And Dryer (AREA)
  • Accessory Of Washing/Drying Machine, Commercial Washing/Drying Machine, Other Washing/Drying Machine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 少なくとも上端を除く周壁を無孔としてなる
脱水槽かまたは無孔壁の脱水槽で、該脱水槽とこの脱水
槽の上端部に設けられたバランサーとの間に設けられた
脱水間隙を有してなる脱水回転可能な内槽を具備した洗
濯機において、洗い工程、排水工程後の脱水工程におけ
る振動を低減するとともに、脱水効率を向上させる洗濯
機を提供する。 【構成】 洗濯終了後の排水工程において、一定水位に
減水されたときに、内槽3を一定時間高速(800rp
m)で回転させ、その後排水が終了するまで低速例えば
定常脱水時の1/3の回転数で回転させ、排水が終了し
た時点で再度内槽3を高速回転させ脱水を行う。なお、
内槽3の内周に形成された周壁3Dとこの周壁3Dの間
に設けられた溝3Cのテーパを1/60〜1/40と
し、前記周壁3Dと溝3Cのテーパに差を設け、さらに
この溝3Cのテーパは、周壁3Dのテーパより大きくす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくとも上端を除く
周壁を無孔としてなる洗濯兼脱水槽(以下内槽と言う)
か、または無孔壁の内槽で該内槽とこの内槽の上端部に
設けられたバランサーとの間に設けられた脱水間隙を有
してなる脱水回転可能な内槽をもち、洗い(すすぎ)行
程、排水工程の後に脱水行程を自動的に実行する洗濯機
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、脱水時に生じるアンバランス
による振動や洗濯物の飛び出し、洗濯物による脱水孔の
塞ぎ、脱水効率の低下などを防止するため、数多くの全
自動洗濯機が考案されている。
【0003】その一実施例として、脱水槽に多数の脱水
孔を有するものであるが、特公平2−49116号公報
(以下文献1と言う)に示すように、回転翼を1回転以
下で間欠回転させる運転を、脱水行程の排水中に実行
し、洗濯物のアンバランスを解消せんとしていたものが
ある。
【0004】さらに、特公昭61−9878号公報(以
下文献2と言う)には、無孔脱水槽で該脱水槽とこの脱
水槽の上端に設けられたバランサーとの脱水間隙から脱
水するものが開示されている。
【0005】また、特開昭54−120958号公報
(以下文献3と言う)には、脱水槽の上端部に設けた脱
水孔より脱水するものがある。
【0006】特に、洗濯物の飛び出し、洗濯物による脱
水孔の塞ぎ、脱水効率の低下などを防止するためには、
前記文献2に開示されている脱水槽のテーパ角度は30
°以下に設定されている。但し実施例において脱水効率
を上げるためテーパ角度を2°〜3°に設定している
が、そのため脱水槽の内壁の稜面の傾斜角度を、テーパ
角度<傾斜角度≦30°に設定している。
【0007】また、文献3にあってはテーパ角度2°以
上のとき洗濯兼脱水槽の溝の上部、または上端部に複数
個の脱水穴を穿設している。テーパ角度が2°未満のと
きは、各溝の洗濯兼脱水槽の底部と上端部の間に少なく
とも1個と各溝の上部に1個の脱水孔を穿設している。
【0008】なお、多数の脱水孔を設けた脱水槽のテー
パは、一般的に1/100以下に設定してある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記文献1に
おいて、一回転以下とはいえ回転翼を回転させるため、
洗濯物の状態によっては内槽内の偏りを大きくすること
にもなる。また水位が減少するにしたがって、洗濯物は
回転翼の上に位置し、駆動部の負担が増大し、その後の
脱水行程時に影響を及ぼすことにもなる。
【0010】また、文献2においては、内壁の稜面に傾
斜を設けているので内槽の浴比が小さくなる欠点があっ
た。
【0011】さらに、文献3においては、脱水率を基準
において、テーパ角度が2°以上のときは溝の上端部又
は内槽の周壁の上端部に複数個の脱水穴を設けるように
しているが、後述する実験結果より洗濯物が上方へ持ち
上がる頻度が多く、そのため脱水穴を塞いでしまうこと
になり、結果的には脱水時間を長く要し脱水効率を悪く
する欠点があった。
【0012】なお、前記した少なくとも上端を除く周壁
を無孔としてなるかまたは無孔脱水槽で該脱水槽とこの
脱水槽の上端部に設けられたバランサーとの間に設けら
れた脱水間隙を有してなる脱水回転可能な内槽の内壁の
テーパを1/100以下とすると、通常の回転数(約8
00回転)では脱水率が悪くなる問題がある。そのため
脱水率を上げるため脱水槽の回転を通常の回転数より上
げる必要がある。しかし、回転数を上げると上端部出水
の不均等によるアンバランスが発生し、共振現象を引き
起こし、大きな振動を発生させる原因になる問題がある
ためテーパは小さくできない。
【0013】
【問題点を解決するための手段】本発明は、上記問題点
を解決するために、 1.少なくとも上端を除く周壁を無孔としてなる内槽
か、または無孔壁の内槽で該内槽とこの内槽の上端部に
設けられたバランサーとの間に設けられた脱水間隙を有
してなる脱水回転可能な内槽をもち、洗い(すすぎ)行
程の後に脱水行程を自動的に実行する洗濯機において、
上記洗い(すすぎ)工程の後の洗濯水の排水中に、一定
の水位に減水後、排水を継続しながら内槽を回転させ
る。
【0014】2.上記排水中に内槽を回転させるとき、
まず定常回転数で短時間起動させてからその後低速回転
させる。上記低速回転を継続し、排水完了後、所定時間
高速回転させて脱水工程に移行する。
【0015】3.少なくとも上端を除く周壁を無孔とし
てなる内槽か、または無孔壁の内槽で該内槽とこの内槽
の上端部に設けられたバランサーとの間に設けられた脱
水間隙を有してなる脱水回転可能な内槽をもち、洗い
(すすぎ)行程の後に脱水行程を自動的に実行する洗濯
機において、前記内槽の上下方向に設けた溝と周壁との
テーパを1/60〜1/40とし、前記溝と周壁とのテ
ーパに差を設け、かつ周壁のテーパより溝のテーパを大
きくする。
【0016】4.前記溝の数Nとこの溝の幅Lとし、前
記内槽の半径をRとすると、内槽の円周と全溝幅との関
係において、NL≧2πR/9になるように設定する。
【0017】
【作用】
1.排水しながら内槽を回転させることで、洗濯物を水
流によって揺り動かす作用を行い、洗濯物を捩ることな
くからみを解いていく。また、その内槽内の残っている
水の重量によって、回転時における内槽自身の振動を抑
える。
【0018】2.その回転数は駆動部に起動時の負担を
軽減するために定常回転を行うが、短時間であるため、
遠心力による脱水状態にはなりにくく、その後、低速回
転を行うのでその状態を維持する。
【0019】3.洗濯物から遠心分離された水は溝に沿
って上昇し内槽外に排出され、洗濯物は上昇することな
く内壁に押し付けられるとともに、溝に設けたテーパと
同じテーパを設けた内槽を用いたと同じ効果を奏する。
【0020】4.内槽の内周と溝の全幅の関係を1対9
以上にすることによってより脱水率が向上する。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、この実施例によって本発明は限定されるも
のではない。図1はこの本発明を利用した第1実施例の
洗濯機の全体構成縦断面図、図2洗濯兼脱水槽の断面
図、図3は図2の矢印A−A縦断面図、図4は洗濯機の
制御回路ブロック図である。
【0022】図1において、1は洗濯機の筐体、2は外
槽で筐体1から複数の防振機構である支持ロッド2A及
びバネ2Bによって吊り下げられ弾性支持されている。
3は少なくとも上端を除く周壁を無孔壁とし、洗濯と脱
水を兼用して行わせる内槽(洗濯兼脱水槽)で前記外槽
2内に回転自在に内装されている。
【0023】この内槽3は、図2、図3に示すように周
壁3Dに上下方向に複数の溝3Cが設けられている。ま
た周壁3Dのテーパは1/60〜1/40に形成されて
いるとともに、前記溝3Cのテーパも1/60〜1/4
0に形成されている。
【0024】そして、前記溝3Cのテーパは前記周壁3
Dのテーパより大きくしている。例えば、周壁3Dのテ
ーパを1/60とすると溝3Cのテーパは1/50にす
るものである。4は内槽3の中央内底部に回転自在に設
けられた回転翼、5は内槽3の上部開口部に設けたバラ
ンサーである。
【0025】上記内槽3の上端部即ち洗濯時の通常の高
水位より上方位置に脱水用の脱水孔3Aを周壁の複数箇
所に穿設している。
【0026】また、上記外槽2の外底面には、上記回転
翼4を低速(約180rpm)で間欠的に反転させ、ま
た回転翼4及び内槽3を同時に高速回転させる駆動モー
タ6や軸受装置7が設けてある。
【0027】外槽2の底面には内槽3の排水口が底面部
に設けられて排水経路を介して排水弁10につながって
いる。また、内槽3が脱水の定常回転(約800rp
m)によって脱水された水は外槽2の底部に設けた排水
口11から排水される。
【0028】上記排水弁10は図4に示すように、ソレ
ノイド35につながっており、励磁された時に排水弁1
0が開放され内槽3内の水が排水される。また、同時に
軸受装置7内にあるクラッチ装置(図示せず)を操作し
て駆動モータ6の回転を回転翼4及び内槽3へ伝達する
と共に内槽3のブレーキ装置(図示せず)を解除する。
【0029】20は上面板で内槽3内に水を給水する給
水弁34や制御回路などが取り付けられている。制御回
路にはマイクロコンピュータ31(以下マイコンと云
う)、各種出力手段及び各種入力(設定)手段を接続さ
れている。
【0030】モーター駆動回路32,33は、駆動モー
ター6をマイコン31からの出力信号によって制御され
ている。また上面板20には、内槽3内の水位を検知す
る水位スイッチ40が設けられており、その電気信号は
マイコン31に入力されている。
【0031】他にも、洗濯機の動作を複数のLED37
(発光ダイオード)で表示をし、キー38等の入力によ
って洗濯機を制御している。また終了時や異常発生時に
はブザーによって使用者にその内容を知ることができ
る。
【0032】そして、安全スイッチ39によって、万が
一に脱水運転時に異常振動を起こしたときに電気的な信
号によってマイコン31に入力され、それに対応した制
御を行うようになっている。
【0033】ここで、洗いまたはすすぎ工程後の排水工
程において、脱水時の振動を抑制して脱水効率をアップ
させるため、洗濯水が一定水位まで排水されると、排水
工程を継続しながら内槽3を回転させるように制御して
いる。
【0034】なお、前記内槽3の回転において、始めは
所定時間定常回転(高速)させ、その後排水が終了する
まで低速回転させるとより効果を奏する。
【0035】図5は本発明を利用した第2の実施例の洗
濯機の断面図である。ただし、前記図1と同じ箇所には
同符号を付すことにする。なお、前記図1の洗濯機と基
本的に相違するところは、内槽3が無孔壁になってお
り、さらに内槽3とこの内槽3の上部に設けられたバラ
ンサー5とに脱水用間隙3Bが設けられているところで
ある。
【0036】なお、上記内槽3には、図3に示す断面形
状が同じように、その上端部の周壁面に設けた間隙3B
の対応位置にその底部より上端部に縦長の揚水用の溝3
Cを形成している。この揚水用の溝3Cは前記と同様周
壁3Dのテーパは1/60〜1/40に形成されている
とともに、前記溝3Cのテーパも1/60〜1/40に
形成されている。そして、前記溝3Cのテーパは前記周
壁3Dのテーパより大きくしている。例えば、周壁3D
のテーパを1/60とすると溝3Cのテーパは1/50
にするものである。
【0037】なお、前記第1及び第2実施例の洗濯機に
おいて、前記溝3Cの数をNとし、その幅をLとし、内
槽の半径をRとすると、溝3Cの全幅NLは、内槽3の
内周2πRに対してNA≧2πR/9(両者の比が1対
9以上)として形成する。
【0038】次に上記本発明の洗濯機の動作について図
6の工程図に基づいて詳細に説明する。まず洗い行程
は、給水から開始し、水位スイッチ40によってあらか
じめ設定された水位を検知すると給水を停止して回転翼
4を、休止1秒程度、回転2秒程度の時間で左右交互に
間欠的に反転する。そして、この間欠反転による洗いを
設定時間中繰り返す。次の第一すすぎ行程は排水工程か
ら開始し、中間脱水工程が行われる。そして、この後に
給水し、回転翼4を洗い行程と同一の反転サイクルで間
欠反転することにより、ためすすぎあるいは給水を続け
ながらの注水すすぎを設定時間中実行する。
【0039】次の第二すすぎ行程が行われるが、この第
二すすぎ工程は第一すすぎ行程と全く同一なので説明を
省く。第二すすぎ工程の後、脱水行程を実行して全自動
運転が終了する。
【0040】ここで、上記第一すすぎ工程、第二すすぎ
工程および脱水行程での3回の脱水工程の最初の排水
は、洗濯行程あるいはすすぎ行程よりも一段低い水位ま
で排水されると内槽3が回転し始める。その際には排水
弁10は開放の状態のままで水は徐々に減水される。そ
して内槽3及び回転翼4の回転で発生する水流(水の
波)によって、洗濯物は洗濯中に発生したよじれが解か
れ、槽内に均等に分散される。
【0041】また、このときの内槽3は上端を除く周壁
または全周壁を無孔壁としているため、排水はされてい
ても、内槽3に水が入った状態で回転をするため、その
重量によって、内槽3は振動を抑えながらゆっくりと回
転をする。
【0042】そのときの回転数は、起動時はその内槽3
の水の重量によって、駆動モータ6に重い負担がかかる
ので、駆動モータ6の起動保証をかけるために、短時間
ではあるが定常回転させるようにして、駆動モータ6が
ある程度運転した時点(一定の回転数まで)で、波形制
御による制御運転に切り替わる。それによって内槽3は
定常回転よりも遅い回転(間欠波形制御で250〜28
0rpm)で運転をする。このときに高速運転をする
と、排水状態でも脱水状態になるため、その遠心力の影
響で槽内の洗濯物は均等に槽内に収まらず、アンバラン
ス状態を作り易くなる。そのため、起動時に定常回転に
て運転をさせる時間はできるだけ短い方が望ましい。
【0043】また、このときの低速回転をするための波
形制御として、正弦波波形の一部分を一定間隔消去(非
通電状態)して、駆動モータ6に加わる周波数を疑似的
に変化させ、電源周波数よりも低い周波数にて運転させ
る同等の状態になるようにした。これは、異なる電源周
波数に関係なく制御ができる(図7)。
【0044】上記制御を内槽3内の水が排水されるま
で、その状態を維持し続け、内槽3内の水が完全になく
なった状態を水位スイッチ40で検知後、駆動モーター
6の波形制御を停止し、駆動モーター6に通常状態で定
常回転(約800rpm)まで回転数を上げる。そし
て、設定時間まで定常回転の状態を維持し脱水工程を行
う。
【0045】なお、脱水時の内槽3の遠心力FはF=R
ω2(R:内槽の半径、ω:角速度2πN/60、N:
回転数)で求められるが、前記内槽3の遠心力Fは、F
=1500ニュートン以上としている。
【0046】上記内槽3の周壁3Dおよび溝3Cのテー
パを1/60〜1/40に形成し、さらに、溝3Cのテ
ーパは内槽3のテーパより大きくしているため、衣類に
含まれた洗濯水は溝3Cに沿って脱水され、且つ洗濯物
は内槽に押し付けられ脱水される洗濯水の流れに沿って
内槽3の上部へ持ち上げられることはない。脱水中の水
の動きについては、テーパによる遠心力の分力を受け、
洗濯水は内槽3の溝3Cを上昇し、溝3Cと対応した位
置に設けた脱水孔3Aまたは間隙3Bより放出され上記
外槽2の底部より機外へ排出される。
【0047】なお、本発明において、内槽3のテーパと
脱水率およびテーパと脱水時の洗濯物の持上がり頻度を
実験で求めると、図8のテーパと脱水率の特性図、図9
のテーパと洗濯物の持上がり頻度の特性図に示されるよ
うな結果が得られた。
【0048】図8から明らかなように、脱水率だけを見
るとテーパを大きくすればするほど脱水率が上がること
は解る。しかし、逆に、図9において明らかなように、
テーパが大きくなると洗濯物が内槽3の周壁に押し付け
られるのではなく、上部に持上げられる頻度が多くな
り、そのため洗濯物によって前記脱水孔3Aや脱水用の
間隙3Bを塞いでしまって、結果的には脱水率が低下す
ると共に、洗濯物が上部に位置するため非常に大きな振
動が発生する原因になる。
【0049】以上の実験結果より、本発明は、内槽3の
周壁3Dのテーパを1/60〜1/40に設定したもの
である。
【0050】上記内槽3において、例えば周壁3Dのテ
ーパを1/60とし、溝3Cのテーパを周壁3Dのテー
パより大きい1/50として、かつ溝3Cの全幅をNL
≧2πR/9の関係で溝を設けると、脱水時において、
洗濯物の脱水効率は実験結果から内槽3を溝なしの周壁
で形成し、この周壁のテーパを1/50にした場合と同
じ脱水率が得られる結果となった。
【0051】すなわち、上記結果において、図8からも
解るように約56%〜58%の脱水率が得られ、一般の
洗濯機の平均脱水率である55%を上回る結果が得られ
ている。
【0052】
【発明の効果】本発明は、上記説明したような構成にな
っているので、以下のような効果を奏する。 1.排水しながら内槽を回転させることで、洗濯物を水
流によって揺り動かす作用を行い、洗濯物を捩ることな
くからみを解いていく。また、その内槽内の水の重量に
よって、内槽自身の振動を抑える。そして脱水時はアン
バランスになることなく脱水工程を実行することができ
る。
【0053】2.前記回転数は駆動部に起動時の負担を
軽減するために初期は定常回転を行うが短時間であるた
めに遠心力による脱水状態にはなりにくく、その後低速
回転を行うのでその状態を維持し続けることができる。
【0054】3.内槽に設けられた周壁とこの周壁の間
に設けられた溝のテーパを1/60〜1/40とし、周
壁と溝とのテーパに差を設けることで脱水時に被洗濯物
である布を内槽の上部に持上がらせることなく、また脱
水用の穴を塞ぐことなく非常に優れた脱水効果を上げる
ことができる。
【0055】4.さらに上記溝の幅と前記周壁との比を
1対9以上にすることによって、より脱水率を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明を採用した洗濯機の第一実施例を
示す縦断面図である。
【図2】図2は同じく洗濯兼脱水槽の断面図である。
【図3】図3は図2の矢印A−A断面図である。
【図4】図4は本発明の洗濯機の制御回路ブロック図で
ある。
【図5】図5は本発明を採用した洗濯機の第二実施例を
示す縦断面図である。
【図6】図6は同じく洗濯機の基本フローチャートであ
る。
【図7】図7は本発明に採用した波形制御の波形図であ
る。
【図8】図8は周壁のテーパと脱水率との関係を実験的
に求めた特性図である。
【図9】図9は周壁のテーパと内槽上部への洗濯物の持
ち上がり頻度との関係を実験的に求めた特性図である。
【符号の説明】
2 外槽 3 内槽(洗濯兼脱水槽) 3A 脱水用の脱水孔 3B 脱水用の間隙 3C 溝 3D 周壁 4 回転翼 5 バランサー 6 駆動モータ 10 排水弁 34 給水弁 35 ソレノイド 37 発光ダイオード(LED) 39 安全スイッチ 40 水位スイッチ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗濯兼脱水槽(内槽)内に給水して回転
    翼を回転させる洗い(すすぎ)行程と、この後に洗濯水
    を排水して上記内槽を高速回転させる脱水行程を備えた
    洗濯機において、少なくとも上端を除く周壁を無孔とし
    てなる内槽か、または無孔壁の内槽で該内槽とこの内槽
    の上端部に設けられたバランサーとの間に設けられた脱
    水間隙を有してなる脱水回転可能な内槽をもち、前記排
    水工程中に、一定の水位に減水された後、排水を継続し
    ながら内槽を回転させることを特徴とする洗濯機。
  2. 【請求項2】 前記排水中の内槽の回転を、所定時間定
    常回転(高速)後排水が終了するまで低速回転させるこ
    とを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
  3. 【請求項3】 洗濯兼脱水槽(内槽)内に給水して回転
    翼を回転させる洗い(すすぎ)行程と、この後に洗濯水
    を排水して上記内槽を高速回転させる脱水行程を備えた
    洗濯機において、少なくとも上端を除く周壁を無孔とし
    てなる内槽か、または無孔壁の内槽で該内槽とこの内槽
    の上端部に設けられたバランサーとの間に設けられた脱
    水間隙を有してなる脱水回転可能な内槽をもち、前記内
    槽の上下方向に設けた複数の溝と周壁とのテーパに差を
    設け、かつ周壁のテーパより溝のテーパの方を大きし、
    前記溝及び周壁のテーパを1/60〜1/40に形成し
    たことを特徴とする洗濯機。
  4. 【請求項4】 前記内槽の周壁に形成した溝の数をNと
    し、その幅をLとし、内槽の半径をRとしたとき、溝の
    総幅NLは、内槽の円周2πRに対しNL≧2πR/9
    (両者の比が1:9以上)になるよう設定したことを特
    徴とする請求項3記載の洗濯機。
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