JPH08265647A - 放射線画像における経時変化量検出方法および装置 - Google Patents

放射線画像における経時変化量検出方法および装置

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JPH08265647A
JPH08265647A JP7061041A JP6104195A JPH08265647A JP H08265647 A JPH08265647 A JP H08265647A JP 7061041 A JP7061041 A JP 7061041A JP 6104195 A JP6104195 A JP 6104195A JP H08265647 A JPH08265647 A JP H08265647A
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JP7061041A
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Eiji Ogawa
英二 小川
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アーチファクトを発生させることなく、撮影
時点の相異なる2つの放射線画像における同一被写体の
経時変化量を検出する。 【構成】 同一被写体に関する撮影時点の相異なる2つ
の放射線画像を示す各画像データ間で、相対応する画素
についてのデータ毎に減算処理を行なって、被写体の経
時変化量を検出する方法において、上記画像データとし
て、低圧画像L1、高圧画像H1を各々担持するデジタ
ル画像データD1a、D1bをサブトラクション処理にかけ
て得られた画像データD1T、および上記画像L1、H1
とは撮影時点が異なる低圧画像L2、高圧画像H2を各
々担持するデジタル画像データD2a、D2bをサブトラク
ション処理にかけて得られた画像データD2Tを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撮影時点の相異なる2
つの放射線画像における同一被写体の経時変化量を検出
する方法に関するものである。
【0002】また本発明は、上記被写体の経時変化量を
検出するための装置に関するものである。
【0003】
【従来の技術】放射線画像による診断、研究において
は、腫瘤等の病変部の病状進行状態や治癒状態を調べる
等のために、同一被写体を撮影時点を変えて複数回撮影
し、そうして得られた複数の放射線画像から被写体の経
時変化を判断することが多い。
【0004】従来、このようにして被写体の経時変化を
判断するために医師等の観察者は、X線写真フィルム等
に記録された撮影時点の相異なる複数の放射線画像を比
較観察するようにしていた。なお、例えば特開平1−1
07739号公報等に示されているように、放射線画像
をCRT表示装置等の画像表示手段に表示することもあ
るが、その場合も事情は基本的に同じである。つまりこ
の場合、画像表示手段には、撮影時点の相異なる複数の
放射線画像が同時表示あるいは切換え表示され、医師等
の観察者がそれら複数の表示画像を比較観察して、被写
体の経時変化を判断するようにしていた。
【0005】しかし、上記のように複数の放射線画像を
比較する場合、医師等の観察者が不慣れであったりする
と、経時変化量がどの程度なのか、良く分からないこと
もある。
【0006】一方、文献 Medical Imaging Technology
(メディカル・イメージング・テクノロジー)Vol.11 N
o.3 July 1993 pp.373〜374 には、同一被写体に関する
撮影時点の相異なる2つの放射線画像を示す各画像デー
タを、2つの画像の間で位置対応が取れるように位置合
わせ処理し、この位置合わせ処理後の2通りの画像デー
タ間で減算処理を行なって、被写体の経時変化を特定す
る技術が示されている。そこで、この減算処理で得られ
た画像データに基づいて画像を再生すれば、被写体の経
時変化分のみが再生されるので、経時変化量を正確に把
握できると考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記減算処
理で得られた画像データに基づいて画像を再生すると、
再生画像においてアーチファクト(偽画像)が発生する
ことがある。これは2つの画像間の位置ズレに起因する
ものであり、特に画像中の骨のエッジ部分等に顕著に発
生して、診断あるいは研究に障害を来たすことも多い。
上記文献に示されているように、2画像の相関値を利用
してより精度良く位置合わせを行なうことも考えられて
いるが、2つの経時画像間には通常大きな位置ズレが存
在するので、位置ズレを完全に無くしてこのアーチファ
クト発生を防止するのは非常に困難である。
【0008】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、アーチファクトを発生させることなく、撮影時
点の相異なる2つの放射線画像における同一被写体の経
時変化量を検出可能な方法を提供することを目的とする
ものである。
【0009】また本発明は、そのような経時変化量検出
方法を実施することができる装置を提供することを目的
とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の放射
線画像における経時変化量検出方法は、請求項1に記載
の通り、同一被写体に関する撮影時点の相異なる2つの
放射線画像を示す各画像データ間で、相対応する画素に
ついてのデータ毎に減算処理を行なって、上記被写体中
の特定構造物の経時変化量を検出する方法において、上
記減算処理に供する画像データとして、エネルギーサブ
トラクションによって得られた、上記特定構造物を抽出
して示す画像データを用いることを特徴とするものであ
る。
【0011】なお上記エネルギーサブトラクションと
は、同一の被写体に対して相異なるエネルギー分布を有
する放射線を照射し、あるいは被写体透過後の放射線を
エネルギー分布状態を変えて複数の放射線検出手段に照
射して、それにより特定の構造物が異なる複数の放射線
画像を記録し、その後これらの放射線画像を担持する画
像データ間で適当な重みづけをした上で引き算を行なっ
て、特定の構造物の画像を抽出する画像データを得る処
理のことであり、一例として特開昭59−83486号
公報にはその具体的な手法が詳しく説明されている。
【0012】また、本発明による第2の放射線画像にお
ける経時変化量検出方法は、請求項2に記載の通り、同
一被写体に関する撮影時点の相異なる2つの放射線画像
を示す各画像データ間で、相対応する画素についてのデ
ータ毎に減算処理を行なって、上記被写体の経時変化量
を検出する方法において、上記画像データを非鮮鋭化処
理してボケ画像データとしてから、上記減算処理に供す
ることを特徴とするものである。
【0013】上記第1の方法を実施するための、本発明
による放射線画像における経時変化量検出装置は、請求
項3に記載の通り、撮影時点がほぼ等しい同一被写体に
関する放射線画像を示す複数組の原画像データについ
て、相対応する画素についてのデータ間で減算を行なっ
て、被写体中の特定構造物を抽出して示す画像データを
得るエネルギーサブトラクション演算手段と、上記特定
構造物を抽出して示す画像データのうち、撮影時点の相
異なる2つの放射線画像を示す各画像データ間で、相対
応する画素についてのデータ毎に減算処理を行なって、
上記被写体中の特定構造物の経時変化量を示す画像デー
タを得る経時変化量演算手段とを備えたことを特徴とす
るものである。
【0014】一方、上記第2の方法を実施するための、
本発明による放射線画像における経時変化量検出装置
は、請求項4に記載の通り、撮影時点の相異なる2つの
放射線画像を示す各画像データに非鮮鋭化処理を施して
ボケ画像データを形成する非鮮鋭化処理手段と、上記非
鮮鋭化処理により得られた2組のボケ画像データ間で、
相対応する画素についてのデータ毎に減算処理を行なっ
て、被写体の経時変化量を示す画像データを得る経時変
化量演算手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0015】
【作用および発明の効果】本発明の第1の方法におい
て、エネルギーサブトラクションによって得られる画像
データは、被写体中の特定構造物を抽出して示すもの、
換言すれば、特定構造物以外の構造を消去したものであ
る。したがって、撮影時点の相異なる2つの放射線画像
を示す画像データとして、それぞれエネルギーサブトラ
クションによって得た例えば軟部抽出画像(骨部消去画
像)を示す画像データを用いれば、これらの画像データ
は元より骨部を示してはいないので、それらの画像デー
タを前述の減算処理に供した際に骨部の位置ずれによる
アーチファクトの発生が防止される。
【0016】なお上記とは反対に、撮影時点の相異なる
2つの放射線画像を示す画像データとして、それぞれエ
ネルギーサブトラクションによって得た骨部抽出画像
(軟部消去画像)を示す画像データを用いる場合は、軟
部の位置ずれによるアーチファクトの発生が防止され
る。
【0017】一方、本発明の第2の方法において非鮮鋭
化処理が施されたボケ画像データは、本来急峻に濃度が
変化する骨のエッジ部分等はボカして示すものとなって
いる。そこで、このようなボケ画像データを前述の減算
処理に供すれば、位置ずれによるアーチファクトもボケ
たものとなって、目立ち難くなる。
【0018】この第2の経時変化量検出方法は、特に肺
の含気量変化等、被写体の広範囲な領域における経時的
濃度変化を検出する場合に有効である。
【0019】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を
詳細に説明する。図1は本発明の第1実施例による経時
変化量検出方法を実施する装置を示すものである。
【0020】この経時変化量検出装置は、中央処理ユニ
ット(以下、CPUと称する)30と、画像データに基づ
いて被写体の画像を表示するCRT表示装置31と、画像
データを記憶する画像記憶手段である光ディスク32と、
この光ディスク32に画像データを書き込み、またそこか
ら画像データを読み出す光ディスク装置33と、画像処理
ユニット(以下、ALUと称する)34と、マウス35と、
メモリ36と、キーボード37と、以上の各要素を接続する
バスライン38とを備えている。
【0021】この装置において、被写体の放射線画像を
示すデジタル画像データDは、放射線画像情報読取装置
40からインターフェイス41を介してバスライン38に入力
されるようになっている。ここで図2を参照して、まず
この放射線画像情報読取装置40について説明する。
【0022】例えばX線等の放射線が人体等の被写体を
介して照射されることによりこの被写体の透過放射線画
像情報を蓄積記録した蓄積性蛍光体シート10は、エンド
レスベルト等のシート搬送手段11により、副走査のため
に矢印Y方向に搬送される。半導体レーザ等の励起光源
12から射出された励起光(読取光)としてのレーザビー
ム13は、高速回転する回転多面鏡14によって反射偏向さ
れ、通常f・θレンズからなる走査レンズ18によって集
束され、ミラー19で反射して蓄積性蛍光体シート10上を
上記副走査方向Yと略直角な矢印X方向に主走査する。
【0023】こうしてレーザビーム13が照射されたシー
ト10の箇所からは、蓄積記録されている放射線画像情報
に応じた光量の輝尽発光光15が発散され、この輝尽発光
光15は集光体16によって集光され、光検出器としてのフ
ォトマルチプライヤー(光電子増倍管)17によって光電
的に検出される。
【0024】上記集光体16はアクリル板等の導光性材料
を成形して作られたものであり、直線状をなす入射端面
16aが蓄積性蛍光体シート10上のビーム走査線に沿って
延びるように配され、円環状に形成された出射端面16b
に上記フォトマルチプライヤー17の受光面が結合されて
いる。上記入射端面16aから集光体16内に入射した輝尽
発光光15は、該集光体16の内部を全反射を繰り返して進
み、出射端面16bから出射してフォトマルチプライヤー
17に受光され、前記放射線画像情報を担持する輝尽発光
光15の光量がこのフォトマルチプライヤー17によって検
出される。
【0025】フォトマルチプライヤー17のアナログ出力
信号(画像信号)Sは対数増幅器20によって増幅され、
A/D変換器21において所定の収録スケールファクター
でデジタル化される。以上のようにして、被写体の放射
線画像を担持するデジタルの画像データDが得られる。
このデジタル画像データDは図1に示すようにインター
フェイス41を介してバスライン38に入力され、画像処理
ユニット(ALU)42において階調処理、周波数強調処
理等の画像処理を受けてから光ディスク装置33に転送さ
れ、そこで光ディスク32に記憶、蓄積される。
【0026】なお、上記画像処理およびデジタル画像デ
ータDの記憶、蓄積のための指令や、以下に述べる経時
変化量検出のための指令は基本的にキーボード37および
マウス35によって与えられ、それらの指令に基づくCR
T表示装置31、光ディスク装置33、ALU34およびAL
U42等の作動は、CPU30によって制御される。また、
デジタル画像データDを光ディスク32に記憶、蓄積する
際には、キーボード37によって被写体の識別コード、撮
影年月日等の撮影情報が入力され、その撮影情報がデジ
タル画像データDと対応付けて光ディスク32に記憶され
る。
【0027】上記の蓄積性蛍光体シート10に放射線画像
が記録(撮影)される被写体については、患部の経過観
察等のために、撮影時点を変えて同様の撮影が複数回な
されることがある。そのような場合、各回の放射線画像
撮影は、後述するエネルギーサブトラクションのため
に、複数の蓄積性蛍光体シート10を用いてなされる。以
下この撮影について、図3を参照して説明する。なお以
下の説明は、撮影時点を変えて2回の撮影がなされ、そ
して各回の放射線画像撮影には2枚の蓄積性蛍光体シー
ト10が用いられるものとして行なう。
【0028】図3に示すように、X線撮影装置1のX線
管2から発せられたX線3が、被写体(人体の胸部)4
に照射される。被写体4を透過したX線3aは第1の蓄
積性蛍光体シート10Aに照射され、このX線3aのうち
比較的低エネルギーのX線が該第1の蓄積性蛍光体シー
ト10Aに蓄積され、これにより該シート10Aに被写体4
のX線画像が蓄積記録される。第1の蓄積性蛍光体シー
ト10Aを透過したX線3bはさらに低エネルギーのX線
をカットするフィルタ6を透過し、該フィルタ6を透過
した高エネルギーX線3cが第2の蓄積性蛍光体シート
10Bに照射される。これにより該シート10Bにも被写体
4のX線画像が蓄積記録される。被写体4には、サブト
ラクション処理の際に2つのX線画像の位置合わせを行
なうための基準となる2つのマーク8が付されている。
【0029】なお、上記X線撮影装置1は1回の撮影で
2枚のシート10A,10BにX線画像を蓄積記録するもの
であるが、時間的に多少相前後した2つのタイミングで
それぞれ1枚ずつ撮影を行なってもよい。
【0030】以上のようにして、比較的低エネルギーの
X線による放射線画像(低圧画像)を蓄積記録した蓄積
性蛍光体シート10A、および比較的高エネルギーのX線
による放射線画像(高圧画像)を蓄積記録した蓄積性蛍
光体シート10Bは、それぞれ図2における蓄積性蛍光体
シート10として読取処理にかけられる。この読取処理で
得られる上記低圧画像を担持するデジタル画像データを
D1a、高圧画像を担持するデジタル画像データをD1bと
する。
【0031】上記1回目の撮影からある程度の期間が経
過したところで、同様にして2回目の撮影がなされ、そ
の際使用された2枚の蓄積性蛍光体シート10Aおよび10
Bも図2における蓄積性蛍光体シート10として読取処理
にかけられる。この読取処理で得られる低圧画像を担持
するデジタル画像データをD2a、高圧画像を担持するデ
ジタル画像データをD2bとする。前述した通り、これら
のデジタル画像データD2a、D2bおよび上記デジタル画
像データD1a、D1bは図1の装置において、一旦光ディ
スク32に記憶される。
【0032】次に、図1の装置においてなされる経時変
化量検出処理を、処理の流れを示す図4も参照して説明
する。なお本例では、被写体4内の軟部組織にある腫瘤
等の経時変化量を検出するものとする。この経時変化量
を検出する際には、キーボード37によって経時変化量検
出の指令が与えられ、それとともに被写体4の識別コー
ド、撮影年月日等の撮影情報が入力される。すると、光
ディスク装置33において、その撮影情報と対応するデジ
タル画像データD1a、D1b、D2a、D2bが光ディスク32
から読み出される。
【0033】まず、1回目の撮影による低圧画像L1、
高圧画像H1を各々担持するデジタル画像データD1a、
D1bがALU34に転送され、両画像L1、H1の相対的
な位置合わせが画像データ上で行なわれる。この位置合
わせは、図3に示した2つのマーク8が重なるように、
2つの画像を相対的に直線移動および回転移動させて行
なわれる。なおこのような位置合わせ処理については、
例えば特開昭58−163338号公報に詳しい説明が
なされている。
【0034】次いで、サブトラクション処理が行なわれ
る。ここでX線の吸収係数μを、被写体4の軟部と骨
部、および低エネルギーX線と高エネルギーX線とに分
けて次のように定める。
【0035】 μL T :低エネルギーX線による軟部の吸収係数 μH T :高エネルギーX線による軟部の吸収係数 μL B :低エネルギーX線による骨部の吸収係数 μH B :高エネルギーX線による骨部の吸収係数 μH B :高エネルギーX線による骨部の吸収係数 このとき、2つのデジタル画像データD1a、D1b間で、
相対応する画素についてのデータ毎に下式
【0036】
【数1】
【0037】に従って重み付け減算を行なえば、骨部の
陰影が抽出された骨部画像を表わす骨部画像データD1B
が求められる。
【0038】また、下式
【0039】
【数2】
【0040】に従って重み付け減算を行なうことによ
り、軟部画像T1を表わす軟部画像データD1Tを求める
ことができる。本実施例では上記2つの演算のうち、
(数2)式の演算のみを行なって、軟部画像データD1T
を求める。この軟部画像データD1Tは、一時メモリ3
6に記憶される。
【0041】次に、2回目の撮影による低圧画像L2、
高圧画像H2を各々担持するデジタル画像データD2a、
D2bがALU34に転送され、両画像L2、H2の相対的
な位置合わせが画像データ上で行なわれる。この位置合
わせは、上記と同様のものである。
【0042】次いで、デジタル画像データD2a、D2bに
対してサブトラクション処理が行なわれる。このサブト
ラクション処理も上記と同様に、軟部画像データを求め
るようになされる。すなわちこの場合は、上記(数2)
式の右辺のD1a、D1bをそれぞれD2a、D2bに置き換え
た演算がなされ、それにより、軟部画像T2を表わす軟
部画像データD2Tが得られる。この軟部画像データD2T
も、一時メモリ36に記憶される。
【0043】なお、このように経時変化量検出の指令が
なされてから軟部画像データD1T、D2Tを求める他、低
圧画像および高圧画像の撮影に引き続いて直ちにサブト
ラクション処理を行ない、それによって得られた軟部画
像データD1T、D2Tを光ディスク32に記憶させておき、
経時変化量検出の指令がなされたならばこれらの軟部画
像データD1T、D2Tを光ディスク32から読み出すように
しても構わない。
【0044】メモリ36に記憶された2通りの軟部画像デ
ータD1T、D2Tは、次にALU34に転送される。ALU
34においては、まずそれらの画像データD1T、D2Tに対
して、両軟部画像T1、T2を位置合わせする処理がな
される。この位置合わせ処理は、上記サブトラクション
処理に先行して行なわれる位置合わせ処理と同様にして
なされる。なお、位置合わせマーク8を基準とする位置
合わせ方法の他、前述した文献 Medical Imaging Techn
ology Vol.11 No.3 July 1993 pp.373〜374 に示されて
いる、2次元の非線形画像変形による位置合わせ方法等
を適用しても構わない。
【0045】ALU34は、位置合わせ処理がなされた後
の画像データD1T、D2Tに対して、相対応する画素につ
いてのデータ毎に(D2T−D1T)なる減算処理を行な
い、被写体4の軟部組織の経時変化を示す差分データD
sを求める。この差分データDsは、公知の強調処理が
施されてからCRT表示装置31に送られ、該差分データ
Dsが示す経時変化抽出画像JがCRT表示装置31に表
示される。
【0046】以上のようにして被写体4の軟部組織の経
時変化検出のために供された画像データD1T、D2Tは、
骨部を示してはいないものである。したがって、このよ
うな画像データD1T、D2Tを用いれば、経時変化抽出画
像Jにおいて、骨部の位置ずれによるアーチファクトが
生じることが防止される。
【0047】なお、以上の説明から明らかなように本実
施例では、ALU34がエネルギーサブトラクション演算
手段と経時変化量演算手段とを兼ねている。
【0048】次に本発明の第2実施例による経時変化量
検出方法について、その処理の流れを示す図5を参照し
て説明する。この第2実施例による経時変化量検出方法
は、基本的には図1の装置によって実施できるものであ
り、その場合はALU34として、画像を非鮮鋭化処理す
る機能を有するものが用いられる。
【0049】本実施例では、図3に示したエネルギーサ
ブトラクションのための撮影ではなく、通常撮影に供さ
れた蓄積性蛍光体シート10から得られる画像データに基
づいて被写体の経時変化量が検出される。つまり、1回
の撮影では各々1枚の蓄積性蛍光体シート10を用い、撮
影時点を変えて同一被写体に関する2回の放射線画像撮
影がなされ、各蓄積性蛍光体シート10を図2の装置で読
取処理にかけて得られたデジタル画像データD1、D2
がそれぞれ光ディスク32に記憶される。
【0050】そして、経時変化量検出の指令がなされる
と、撮影時点の相異なる2つの通常放射線画像F1、F
2をそれぞれ担持する上記画像データD1、D2が光デ
ィスク32から読み出され、それらがALU34に転送され
る。ALU34はこれらのデジタル画像データD1、D2
に、それぞれボケマスク処理を施す。このボケマスク処
理は基本的に、ある画素に関する画像データを、その画
素およびおよびその周囲のいくつかの画素に関する各画
像データの平均的な値(単純平均値、重み付け平均値、
中央値等)に置き換える処理である。なお、このような
ボケマスク処理に代えて、その他の公知の非鮮鋭化処理
を適用することも可能である。
【0051】次にALU34は、このボケマスク処理後の
デジタル画像データD1、D2に対して、第1実施例で
画像データD1T、D2Tに対してなされたものと同様の位
置合わせ処理、減算処理を施して、差分データDsを得
る。この差分データDsは強調処理が施されてからCR
T表示装置31に送られ、この差分データDsが示す経時
変化抽出画像JがCRT表示装置31に表示される。
【0052】以上のようにして被写体の経時変化検出の
ために供されたデジタル画像データD1、D2は、ボケ
マスク処理を受けたことにより、本来急峻に濃度が変化
する骨のエッジ部分等はボカして示すものとなってい
る。そこで、これらの画像データD1、D2から得られ
た差分データDsが示す経時変化抽出画像Jにおいて
は、位置ずれによるアーチファクトが生じても、それは
ボケたものとなって目立ち難くなる。
【0053】なお、以上の説明から明らかなように本実
施例では、ALU34が非鮮鋭化処理手段と経時変化量演
算手段とを兼ねている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の経時変化抽出方法を実施する装置の一
例を示す概略構成図
【図2】図1の装置に画像データを供給する放射線画像
情報読取装置を示す斜視図
【図3】本発明の方法に関わるエネルギーサブトラクシ
ョンのための放射線画像撮影の様子を示す概略図
【図4】本発明による第1の経時変化抽出方法の処理の
流れを示す概略図
【図5】本発明による第2の経時変化抽出方法の処理の
流れを示す概略図
【符号の説明】
1 X線撮影装置 2 X線管 3 X線 4 被写体 6 フィルタ 10 蓄積性蛍光体シート 11 シート搬送手段 12 励起光源 13 レーザビーム 14 回転多面鏡 15 輝尽発光光 16 集光体 17 フォトマルチプライヤー 20 対数増幅器 21 A/D変換器 30 中央処理ユニット 31 CRT表示装置 32 光ディスク 33 光ディスク装置 34、42 画像処理ユニット 35 マウス 36 メモリ 37 キーボード 39 バスライン 40 放射線画像情報読取装置 41 インターフェイス J 経時変化抽出画像

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一被写体に関する撮影時点の相異なる
    2つの放射線画像を示す各画像データ間で、相対応する
    画素についてのデータ毎に減算処理を行なって、前記被
    写体中の特定構造物の経時変化量を検出する方法におい
    て、 前記画像データとして、エネルギーサブトラクションに
    よって得られた、前記特定構造物を抽出して示す画像デ
    ータを用いることを特徴とする放射線画像における経時
    変化量検出方法。
  2. 【請求項2】 同一被写体に関する撮影時点の相異なる
    2つの放射線画像を示す各画像データ間で、相対応する
    画素についてのデータ毎に減算処理を行なって、前記被
    写体の経時変化量を検出する方法において、 前記画像データを非鮮鋭化処理してボケ画像データとし
    てから、前記減算処理に供することを特徴とする放射線
    画像における経時変化量検出方法。
  3. 【請求項3】 撮影時点がほぼ等しい同一被写体に関す
    る放射線画像を示す複数組の原画像データについて、相
    対応する画素についてのデータ間で減算を行なって、前
    記被写体中の特定構造物を抽出して示す画像データを得
    るエネルギーサブトラクション演算手段と、 前記特定構造物を抽出して示す画像データのうち、撮影
    時点の相異なる2つの放射線画像を示す各画像データ間
    で、相対応する画素についてのデータ毎に減算処理を行
    なって、前記被写体中の特定構造物の経時変化量を示す
    画像データを得る経時変化量演算手段とを備えてなる放
    射線画像における経時変化量検出装置。
  4. 【請求項4】 撮影時点の相異なる2つの放射線画像を
    示す各画像データに非鮮鋭化処理を施してボケ画像デー
    タを形成する非鮮鋭化処理手段と、 前記非鮮鋭化処理により得られた2組のボケ画像データ
    間で、相対応する画素についてのデータ毎に減算処理を
    行なって、前記被写体の経時変化量を示す画像データを
    得る経時変化量演算手段とを備えてなる放射線画像にお
    ける経時変化量検出装置。
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