JPH08265625A - アンテナ自動追尾装置 - Google Patents

アンテナ自動追尾装置

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JPH08265625A
JPH08265625A JP7067215A JP6721595A JPH08265625A JP H08265625 A JPH08265625 A JP H08265625A JP 7067215 A JP7067215 A JP 7067215A JP 6721595 A JP6721595 A JP 6721595A JP H08265625 A JPH08265625 A JP H08265625A
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vehicle
antenna
angle
positioning device
receiving antenna
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Katsusuke Awano
勝介 粟野
Shigeo Kajita
重夫 梶田
Nobuaki Matoba
信明 的場
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Caterpillar Japan Ltd
Caterpillar Mitsubishi Ltd
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Caterpillar Mitsubishi Ltd
Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd
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  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
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  • Closed-Circuit Television Systems (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 指向性の強い電波にて移動車両から操作室に
映像を伝送する通信装置において送信アンテナと受信ア
ンテナとを向い合せる操作の自動化を図る。 【構成】 受信側の操作室と送信側の車両とに制御器1
4,37により動作制御される位置決め装置11,31を設
け、受信機10および受信アンテナ10a と、送信機30およ
び送信アンテナ30a とをそれぞれ旋回方向および傾斜方
向に回動する。位置決め装置11の旋回角および傾斜角を
演算する制御演算器17に、方位検出器18、傾斜角検出器
19、人工衛星による位置検出器20などを接続する。位置
決め装置31の旋回角および傾斜角を演算する制御演算器
43に、車速検出用の速度検出器44、人工衛星による位置
検出器45、傾斜角検出器46、上下方向加速度の加速度検
出器47、車両進行方位検出器48などを接続する。操作室
側と車両側とに設けた双方向通信機40,41は、高速で送
信と受信を交互に切換えて双方向の通信を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長距離から建設機械等
の車両を操縦する遠隔操縦システムにおいて指向性の強
い電波を用いて映像等を伝送する通信装置に適用するア
ンテナ自動追尾装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】長距離に位置する建設機械等の車両を無
線電波により遠隔操縦する場合、映像は不可欠である。
一般的に、車両にテレビジョンカメラを搭載して、その
映像を電波で固定操作室に送り、固定操作室に設けられ
たモニタテレビの映像を見ながら操縦する方式が用いら
れる。その際、映像の伝送は電波法の規制により使用で
きる電波がマイクロ波に限定されている。マイクロ波
は、電波の指向性が強いので、常時、送信アンテナと受
信アンテナを向い合せる必要がある。以下、従来の映像
伝送方式について説明する。
【0003】図12に従来の遠隔操縦の概念図を示し、
図13にその映像伝送のシステム構成を示す。
【0004】図12にて、100 は定位置に設置された固
定操作室であり、この操作室100 の内部に操作盤101 が
設けられ、オペレータ102 が遠隔操縦を行っている。固
定操作室100 の上部には、受信アンテナ位置決め装置11
に搭載された受信機10およびこの受信機10と一体になっ
た受信アンテナ10a が設けられ、さらに、受信機10の上
部には、監視用にテレビジョンカメラ12が取付けられて
いる。
【0005】一方、200 は油圧ショベル、ブルドーザ、
ローダまたはダンプトラック等の車両であり、その上部
に送信アンテナ位置決め装置31が取付けられ、この位置
決め装置31により送信機30およびこの送信機30と一体に
なった送信アンテナ30a が設けられている。また、車両
200 の上部には、遠隔運転用にテレビジョンカメラ32が
設けられており、その映像は前記送信アンテナ30a より
固定操作室100 上の受信アンテナ10a に向けて送信され
る。
【0006】図13は映像転送のシステム構成を示し、
前記操作盤101 には操作器13および制御器14が組込まれ
ている。この制御器14は、操作器13の信号を入力して前
記位置決め装置11に駆動信号を出力し、受信機10および
受信アンテナ10a を旋回方向Aおよび傾斜方向Bに制御
するものである。
【0007】前記操作盤101 上には、受信アンテナ10a
上に設置された監視用テレビジョンカメラ12により撮ら
れた映像を映すモニタテレビ15と、車両200 に搭載され
たテレビジョンカメラ32により撮られた映像を映すモニ
タテレビ16とがそれぞれ組込まれている。
【0008】また、操作盤101 には、車両側の送信アン
テナ30a を操作するための操作器33と、この操作器33の
信号を入力して処理する演算器34と、この演算器34の信
号を送信する無指向性の送信機35とが組込まれている。
【0009】この操作室側の送信機35に対し、車両側に
は送信機35の電波を受ける無指向性の受信機36と、この
受信機36の信号をもとに受信アンテナ用位置決め装置31
に駆動信号を出力する制御器37とが設けられている。
【0010】このような構成において、車両200 を遠隔
操縦するオペレータは、モニタテレビ16を見ながら図示
していない車両制御用の遠隔操縦装置を操作して車両20
0 を運転する。一方、映像を伝送するためには、アンテ
ナの方位を調整するオペレータ102 が必要である。アン
テナ操作のオペレータ102 は、監視用のテレビジョンカ
メラ12の映像が映されるモニタテレビ15を見ながら、操
作器13および操作器33を操作して受信機10のアンテナ10
a および送信機30のアンテナ30a の方向を調整する。
【0011】前記操作器13を操作すると、その信号は制
御器14に入力され、制御器14により位置決め装置11は矢
印Aの水平旋回方向および矢印Bの上下傾斜方向に回転
駆動され、受信アンテナ10a を車両200 の方向に向ける
ことができる。
【0012】また、前記操作器33を操作すると、制御信
号は演算器34、送信機35、受信機36を介して制御器37に
送られ、位置決め装置31を矢印A´の水平旋回方向およ
び矢印B´の上下傾斜方向に回転駆動して、送信アンテ
ナ30a を固定操作室100 の方向に向けることができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来技術で説明したよ
うに、マイクロ波を用いて車両から固定局に映像等を送
る場合、送信アンテナと受信アンテナを向い合せるた
め、アンテナ操縦の専門オペレータがモニタテレビを見
ながら、手動で送信および受信アンテナの向きを調整し
ている。そのため以下の課題が生じている。
【0014】 送信、受信アンテナ方向を同時に調整
する必要があり、操作が難しく、低速で移動する車両で
は、手動操作でアンテナの追尾ができるが、高速で移動
する車両では、追尾が困難で安定した通信ができない。
【0015】 アンテナ追尾に専門のオペレータが必
要であり、人件費がかかり不経済である。
【0016】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、指向性の強い電波を用いて移動車両から操作室に
映像等を伝送する通信装置において、送信アンテナと受
信アンテナとを向い合せる操作の自動化を図り、操作室
内でのオペレータの負担を軽減するとともに、移動車両
との間で安定した通信を確保することを目的とするもの
である。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明は、車両を無線電波により遠隔操縦するための操作室
に設けられた受信アンテナと、この受信アンテナの水平
方向の旋回角および上下方向の傾斜角を調整する受信ア
ンテナ位置決め装置と、車両に設けられた送信アンテナ
と、この送信アンテナの水平方向の旋回角および上下方
向の傾斜角を調整する送信アンテナ位置決め装置とを有
し、車両の送信アンテナから操作室の受信アンテナに指
向性の強い電波を用いて映像等を伝送する通信装置にお
いて、操作室および車両の位置、受信アンテナおよび送
信アンテナの旋回角、車両の進行方位および進行速度を
それぞれ検出する検出器と、これらの検出器により検出
された操作室および車両の位置から操作室を基準とした
車両の相対的位置を演算するとともに、車両の進行方位
および進行速度による車両の位置変化を補正演算して、
受信アンテナおよび送信アンテナの旋回角を演算する演
算器と、この演算器により演算された旋回角に基づいて
受信アンテナ位置決め装置および送信アンテナ位置決め
装置の旋回角を制御する制御器と、操作室と車両との間
で前記検出器により検出された信号および前記演算器に
より演算された信号を双方向に通信可能とした無指向性
の双方向通信機とを具備した構成のアンテナ自動追尾装
置である。
【0018】請求項2に記載された発明は、車両を無線
電波により遠隔操縦するための操作室に設けられた受信
アンテナと、この受信アンテナの水平方向の旋回角およ
び上下方向の傾斜角を調整する受信アンテナ位置決め装
置と、車両に設けられた送信アンテナと、この送信アン
テナの水平方向の旋回角および上下方向の傾斜角を調整
する送信アンテナ位置決め装置とを有し、車両の送信ア
ンテナから操作室の受信アンテナに指向性の強い電波を
用いて映像等を伝送する通信装置において、受信アンテ
ナおよび送信アンテナのそれぞれの傾斜角を検出する検
出器と、受信レベル信号を確認しながら受信アンテナの
傾斜角を緩やかに振る信号を出力するとともに、符号が
反対で絶対値が等しくなるように送信アンテナの傾斜角
を演算する操作室側および車両側の演算器と、この演算
器から出力された信号を処理して受信アンテナ位置決め
装置および送信アンテナ位置決め装置の傾斜角を制御す
る制御器と、操作室と車両との間で検出された信号およ
び演算された信号を双方向に通信可能とした無指向性の
双方向通信機とを具備した構成のアンテナ自動追尾装置
である。
【0019】請求項3に記載された発明は、請求項1ま
たは2のアンテナ自動追尾装置における演算器として、
受信アンテナを微小径で回転させる微小変動発生器と、
この受信アンテナの微小径回転により発生する受信機の
受信レベル変化に基づいて旋回角および傾斜角の誤差を
補正する補正演算手段とを含む構成のアンテナ自動追尾
装置である。
【0020】請求項4に記載された発明は、請求項1に
記載のアンテナ自動追尾装置において、操作室側には、
車両の進行速度および進行方位による進行方位角速度に
より送信アンテナと受信アンテナの方位を修正する旋回
角速度を演算する演算手段と、その方位修正用の旋回角
速度と位置決め装置の最大旋回可能速度とを比較して方
位修正用の旋回角速度が位置決め装置の最大旋回可能速
度を上回る時に警告信号を出力する警告手段とを設けた
構成のアンテナ自動追尾装置である。
【0021】請求項5に記載された発明は、請求項2に
記載のアンテナ自動追尾装置において、車両側の演算器
として、車両側の送信アンテナ位置決め装置に設けられ
た加速度検出器で検出された位置決め装置の上下方向の
加速度を積分器で積分して速度信号を求め、この速度信
号の符号を符号反転器で反転して速度指令を設定する演
算手段と、送信アンテナ位置決め装置に設けられた上下
方向の回動角度を検出するための上下角検出器の位置信
号を微分器で微分して速度信号を求め、この速度信号を
加算器により前記符号反転器の出力にフィードバックす
る演算手段とを有する構成のアンテナ自動追尾装置であ
る。
【0022】請求項6に記載された発明は、請求項1ま
たは2に記載のアンテナ自動追尾装置における操作室
に、受信アンテナの旋回角および傾斜角を手動操作する
ための受信アンテナ用操作器と、送信アンテナの旋回角
および傾斜角を双方向通信機を介して手動操作するため
の送信アンテナ用操作器とを設けた構成のアンテナ自動
追尾装置である。
【0023】
【作用】請求項1に記載された発明は、アンテナ旋回角
の設定に関するもので、操作室側に設けられた旋回角演
算器には、受信側の位置検出器などの検出信号だけでな
く、車両側に取付けられた位置検出器、進行方位検出
器、進行速度検出器で検出された信号とともにこれらの
検出信号より演算される進行方位角速度が、双方の演算
器、双方向通信機等を介して入力され、この演算器にて
操作室と車両間の距離等から相対的位置を演算するとと
もに、車両の進行方位および進行速度による位置変化を
補正して、制御器に出力し、受信アンテナ位置決め装置
を旋回させて受信アンテナの旋回角を制御する。一方、
送信アンテナの旋回角の制御は、旋回角演算器におい
て、車両の方位検出器により検出された進行方位角と、
受信側で求められた旋回角および補正角に基づき送信ア
ンテナの旋回角を演算し、制御器に出力して送信アンテ
ナ位置決め装置を旋回させることにより、送信アンテナ
の旋回角を制御する。
【0024】請求項2に記載された発明は、アンテナ傾
斜角の設定に関するもので、アンテナの傾斜角は、位置
検出器で受信アンテナの高さと送信アンテナの高さを精
度よく検出することが困難であるので、遠隔操縦運転を
開始するに当たって、受信アンテナによる受信レベル信
号を確認しながら受信アンテナの傾斜角を緩やかに振
り、それに連動して送信アンテナの傾斜角を反対方向に
制御し、受信レベルが最良の位置より通常の追尾制御に
入る。
【0025】請求項3に記載された発明は、位置検出器
の検出精度に関連して、必要な旋回角の補正を行うもの
であり、旋回角補正演算器において、受信機から出力さ
れる受信レベル信号と位置決め装置に設けられた旋回角
検出器と傾斜角検出器の信号をもとに、受信レベルの最
大位置と最小位置を検出し、それらの直線上にあると推
定される電波の最も強い位置および方向にアンテナが向
くよう演算により旋回角と傾斜角の補正値を設定してア
ンテナ方向を修正し、受信レベルの最小値と最大値の差
が規定範囲内の値に達したときは、旋回角補正演算器か
らの出力をゼロにするよう制御する。同様の受信レベル
に基づく補正を傾斜角についても行い、設定角に受信レ
ベルによる補正角を加えて傾斜角設定値を更新する。
【0026】請求項4に記載された発明は、受信側また
は送信側の位置決め装置の旋回能力による車両速度の制
限に関するもので、車両の速度成分および車両までの距
離から求めた車両を追尾するために必要な操作室側の位
置決め装置によるアンテナ旋回角速度と、操作室側の受
信アンテナの旋回角速度および車両側の進行方位角速度
より求めた車両側の位置決め装置の旋回角速度の少なく
とも一方が、位置決め装置の最大旋回可能速度より大き
くなる場合は、警告信号を出力する。この警告信号が出
力された場合は、オペレータの手動操作により、送信ア
ンテナまたは受信アンテナの向きを調整したり、車両の
進行速度を制限して自動制御に戻す。
【0027】請求項5に記載された発明は、送信アンテ
ナの傾斜角の設定に関するもので、加速度検出器で検出
される位置決め装置の上下方向の加速度を積分器で積分
して速度を求め、同速度の符号を符号反転器で反転して
速度指令を設定する。一方、上下角検出器の位置信号を
微分器で微分して速度信号を求め加算器で前記符号反転
器の出力にフィードバックする。加算器の出力は、車体
の揺れによる送信アンテナの傾斜量を修正する制御信号
として使用される。
【0028】請求項6に記載された発明は、送信アンテ
ナと受信アンテナの方向を自動的に制御する通信システ
ムが稼働しなくなった場合でも、操作器による手動操作
により、それらのアンテナの向きを調整することができ
る。
【0029】
【実施例】以下、本発明を、図1乃至図11に示された
実施例を参照しながら詳細に説明する。なお、図12お
よび図13に示された従来システムと同様の部分には同
一符号を付して、その説明を省略する。
【0030】I.先ず、本実施例の構成を説明する。な
お、文中において、方位角とは、基準となる一定の方位
(例えば東)に対して位置決め装置の設置方位または車
両の進行方位が成す角度を表し、一方、旋回角とは、ア
ンテナが水平に旋回動作する作動量(角度)を表す。
【0031】図1は、本発明に係るアンテナ自動追尾装
置の一実施例を示すシステム構成図である。この図1で
は、アンテナの自動追尾のために図13の従来のシステ
ムに以下の機器を追加している。
【0032】オペレータのいる固定操作室100 の受信側
には、受信アンテナ位置決め装置11の設置方位を検出す
るための方位検出器18と、前記受信機10の傾斜角を検出
するための傾斜角検出器19と、人工衛星の電波を利用し
て受信位置を計測するための位置検出器20とを設ける。
【0033】前記検出器18,19,20からの信号を処理す
る制御演算器17は、それらの検出器18,19,20からの信
号に加えて、受信用の操作器13からの信号、受信機10か
ら出力される受信レベル信号および後述する信号処理器
38から送られるデータに基づいて制御演算を行い、制御
器14に対し受信アンテナ10a の方向(水平方向の旋回角
および上下方向の傾斜角)を設定するための制御信号を
出力するとともに、表示器39にデータを送るものであ
る。
【0034】前記制御器14は、前記制御演算器17にて演
算された信号により、位置決め装置11の旋回角を制御す
るための駆動信号および傾斜角を制御するための駆動信
号を位置決め装置11に出力するものである。
【0035】前記信号処理器38は、双方向の信号処理器
であり、送信用操作器33からの信号および制御演算器17
からのデータを車両側に送るための処理と、車両側から
送られてくるデータを制御演算器17に入力するための処
理とを行う。
【0036】前記表示器39は、車両の位置、速度および
その車両速度が自動追尾能力を超える場合にブザーより
発せられる警報とともに警告内容を表示する。この警告
機能は、後述する。
【0037】操作室側の信号処理器38に一方の双方向通
信機40を接続し、車両側に他方の双方向通信機41を設け
る。これらの双方向通信機40,41は、高速で送信と受信
を交互に切換えて双方向の通信を可能とした無指向性の
双方向通信機である。
【0038】車両側の双方向通信機41に、インターフェ
イスの役目をする信号処理器42を介して制御演算器43を
接続する。
【0039】この制御演算器43の入力側に、車両の速度
を検出する速度検出器44と、人工衛星の電波を利用して
車両の位置を検出する位置検出器45と、送信機30および
送信アンテナ30a の傾斜角を検出するための傾斜角検出
器46と、送信アンテナ位置決め装置31の旋回稼動部に取
付けられ上下方向の加速度を検出するための加速度検出
器47と、車両の進行方位を検出する車両進行方位検出器
48とをそれぞれ接続する。
【0040】この制御演算器43は、上記検出器44,45,
46,47,48で検出された信号および操作室側の制御演算
器17から信号処理器38、双方向通信機40,41および信号
処理器42を経て送られてくるデータをもとに、送信アン
テナ30a の方向(水平方向の旋回角および上下方向の傾
斜角)を調整して受信アンテナ10a に対向させるための
送信アンテナ位置決め装置31の姿勢を演算して、制御器
37に制御信号を出力し、かつ操作室側の制御演算器17に
必要なデータを演算して信号処理器42に出力するもので
ある。
【0041】なお、前記操作室側の位置決め装置11は、
受信アンテナ10a の旋回角を検出する受信アンテナ旋回
角検出器11a (図2)と、受信アンテナ10a の上下方向
の回動角を検出する受信アンテナ上下角検出器(図示せ
ず)とを内蔵し、また、車両側の位置決め装置31は、送
信アンテナ30a の旋回角を検出する送信アンテナ旋回角
検出器(図示せず)と、送信アンテナ30a の上下方向の
回動角を検出する送信アンテナ上下角検出器31b (図1
1)とを内蔵している。前記傾斜角検出器46が基準面
(例えば水平面)に対する角度検出器であるのに対し、
この上下角検出器31b は、位置決め装置31の上下方向の
回動量を検出する角度検出器である。
【0042】図2に示されるように、前記操作室側の制
御演算器17は、主として旋回角演算器60と、旋回角補正
演算器61と、微小変動発生器62とにより構成する。
【0043】前記旋回角演算器60の入力側に、前記方位
検出器18、前記位置検出器20をそれぞれ接続するととも
に、前記車両側の位置検出器45、前記速度検出器44、前
記方位検出器48および車両進行方位の変化速度である進
行方位角速度を演算するための進行方位角速度演算器49
を前記双方向通信機40,41などを介してそれぞれ接続す
る。
【0044】前記旋回角補正演算器61の入力側に、前記
受信側位置決め装置11の旋回角検出器11a 、前記傾斜角
検出器19および前記受信機10の受信レベル信号の入力ラ
インをそれぞれ接続する。
【0045】一方、前記旋回角演算器60の出力側に、前
記表示器39と、加算器63とをそれぞれ接続する。この加
算器63は、旋回角演算器60から出力された旋回角信号
と、旋回角補正演算器61から出力された旋回角補正信号
Δβとを加算し、この加算器63に接続された加算器64と
加算器65とにそれぞれ出力する。
【0046】前記加算器64は、前記加算器63からの旋回
角信号と前記微小変動発生器62から出力された旋回角成
分信号βs とを加算し、この加算器64に接続された前記
制御器14に出力する。
【0047】前記加算器65は、前記加算器63からの旋回
角信号と前記方位検出器18からの方位信号とを加算し、
この加算器65に接続された信号処理器38に出力する。
【0048】前記旋回角補正演算器61の出力Δαは、図
7に示された傾斜角演算器66に入力する。前記微小変動
発生器62の傾斜角成分信号αs は、図7に示された加算
器68に入力する。
【0049】図7は、受信側の傾斜角を設定演算するブ
ロック図を示し、前記受信機10からの受信レベル信号S
L および前記旋回角補正演算器61を経て出力された傾斜
角補正信号Δαを傾斜角演算器66に入力し、この傾斜角
演算器66の傾斜角出力信号αに制御演算器17の加算器68
にて前記微小変動発生器62の傾斜角成分信号αs を加算
して、制御器14に出力する。前記傾斜角演算器66の出力
信号αは、信号処理器38にも出力する。
【0050】図10は、車両側送信アンテナ30a の旋回
角の制御演算ブロック図を示し、旋回角演算器69の入力
側に前記信号処理器42および方位検出器48を接続し、旋
回角演算器69の出力側に前記制御器37を接続する。
【0051】図11は、車両側の制御演算器43による送
信アンテナ30a の傾斜角制御演算ブロック図を示し、信
号処理器42を符号反転器70を介して加算器71に接続す
る。この加算器71の(−)側に傾斜角検出器46を接続す
る。この加算器71の出力端子を比例・積分要素を持つ制
御器(以下、PI制御器という)等の補償器72に接続し
て制御信号を求める。
【0052】一方、前記加速度検出器47に積分器73を接
続し、符号反転器74を介し加算器76を接続する。この加
算器76の(−)側に、送信アンテナ30a の上下角検出器
31bから微分器75を経た信号ラインを接続する。この加
算器76にPI制御器等の補償器79を接続する。そして、
前記補償器72とこの補償器79とを加算器80に接続し、さ
らに制御器37に接続する。
【0053】II.次に本実施例の作用を説明する。
【0054】本システムでは、受信用の操作器13および
送信用の操作器33を操作することにより、手動操作で受
信アンテナ10a および送信アンテナ30a の向きを調整で
きる。また、以下の作用により自動的に受信アンテナ10
a と送信アンテナ30a との方向を制御して常時安定した
通信ができる。
【0055】1)受信機の方向制御 図2は、位置決め装置11の旋回角(図1の矢印A)の制
御演算ブロック図を示し、図3は、図2の旋回角演算器
60の制御演算フローを示す。また図4は旋回角演算の説
明図、図5は旋回角補正演算器の演算フローチャートを
示し、図6は受信アンテナの微小変動の軌跡説明図であ
る。図7は、傾斜角(図1の矢印B)の制御演算ブロッ
ク図を示す。図8は、アンテナ傾斜角の演算制御に関す
る説明図を示す。
【0056】a.旋回角の設定演算 図2において、旋回角演算器60には固定操作室100 側に
設けられた位置検出器20、方位検出器18のデータが入力
される。また、車両側に取付けられた位置検出器45、速
度検出器44、方位検出器48のデータ、および方位検出器
48の信号より演算で求められる進行方位角速度が、制御
演算器43、信号処理器42、双方向通信機41、双方向通信
機40、信号処理器38を介して制御演算器17に入力され
る。制御演算器17では、以下の演算を行い受信アンテナ
10a の方位を制御する。
【0057】図3に示す演算フローおよび図4に示す旋
回角演算の説明図に基づいて旋回角演算器60の演算内容
について説明する。なお、固定座標X,Yを図4のよう
に設定する。実際には、例えばYを北、Xを東になるよ
うに設定する。
【0058】図4は、車両200 が点aから点bを経て点
cに移動する状態を示す。前記固定操作室100 に取付け
られた位置決め装置11の設置方位φ0 、固定操作室100
の位置(X0 ,Y0 )、点bでの車両200 の位置
(Xm ,Ym )、X軸に対する車両の進行方位φm 、車
両の進行速度Vm および車両の進行方位の変化速度すな
わち進行方位角速度d(φm )/dtをそれぞれ読込む(図
3のステップ1)。
【0059】点bについて演算式を導くことにする。固
定操作室100 と車両200 との間の距離Lは次式で求まる
(ステップ2)。
【0060】 L={(Xm −X0 2 +(Ym −Y0 2 1/2 ……(1) 次に、X軸に対し、固定操作室の点oと車両200 の点b
とを結ぶ線のなす角θは、次式で求まる(ステップ
3)。
【0061】 θ=sin-1{(Ym −Y0 )/L} ……(2) 固定操作室100 に取付けられた位置決め装置11の設置方
位をφ0 としたので、位置決め装置11の旋回角β0 は、 β0 =θ−φ0 ……(3) となる(ステップ4)。
【0062】以上の式で位置決め装置11の旋回角β0
求まるが、実際は、位置を検出するために数秒かかり、
その間に車両200 が移動するため、上記の旋回角β0
は車両200 を追尾することが困難である。そこで以下の
演算にて旋回角β0 を補償する。
【0063】車両の進行速度Vm のとき、固定操作室10
0 と車両200 を結ぶ線obに垂直方向の車両速度成分V
s を次式で求める(ステップ5)。
【0064】 Vs =Vm ・sin{θ−φm } ……(4) 次に上記の速度成分Vs と距離Lより車両200 を追尾す
るために必要な位置決め装置11の旋回角速度を求める
(ステップ6)。
【0065】 dθ/dt=Vs /L ……(5) 位置検出器20,45の検出遅れ時間をts とすると、検出
遅れの間の車両移動による旋回角の補正値Δθは次式で
求まる(ステップ7)。
【0066】 Δθ=( dθ/dt)・ts ……(6) 従って、旋回角βは β=β0 +Δθ ……(7) となる(ステップ8)。
【0067】b.受信信号レベルによる補正 位置検出器20,45の検出精度誤差が10m程度あるの
で、上記a項の旋回角βのみでは、車両200 と固定操作
室100 の距離が短い場合には、常時安定した通信を確保
することが困難である。そこで、受信機10の受信状態を
表す受信レベル信号をもとに以下の方法にて、受信状態
が最良になる方向に角度を補正する。図5は、その演算
フローを示す。
【0068】受信機10の受信レベル、位置決め装置11の
旋回角検出器11a および傾斜角検出器19により旋回角お
よび傾斜角を読込む(図5におけるステップ9)。
【0069】図2の微小変動発生器62により、図6に示
すように受信アンテナ10a の中心が微小な円を描くよう
に旋回角βs と傾斜角αs を同期させて変動させる(ス
テップ10)。旋回角補正演算器61では、受信機10から出
力される受信レベル信号と位置決め装置11に内蔵された
旋回角検出器11a (図2)と傾斜角検出器19の信号をも
とに受信レベルの最大位置Smax と最小位置Smin を検
出する(ステップ11)。
【0070】図6に示すように、電波の最も強い位置x
は、受信レベルの最小位置Smin と最大位置Smax を結
んだ角度εの直線上にあると推定される。そこで、受信
レベルの最小位置Smin と最大位置Smax の差が所定値
内であるか否かを判断し(ステップ12)、その差が所定
値内にないときは、前記電波の最強位置xの方向にアン
テナ10a が向くよう以下の手順にて旋回角βと傾斜角α
の補正値を設定する(ステップ13)。
【0071】 最大受信レベルと最小受信レベルの差
を求める。
【0072】 ΔS=Smax −Smin ……(8) 電波の最も強い位置からのズレが大きいほど、受信
レベルの差ΔSが大きくなるので、修正角ηは受信レベ
ルの差ΔSの関数で表される。
【0073】従って、受信レベルの差ΔSをもとに修正
角ηを求める。
【0074】 η=f(ΔS) ……(9) 最大受信レベルと最小受信レベルの位置より旋回角
の修正値Δβと傾斜角の修正値Δαを求める。図6より Δβ=η・cos(ε) ……(10) Δα=η・sin(ε) ……(11) 送信アンテナ30a と受信アンテナ10a が一直線上に向い
合った場合には、微小変動の軌跡円上の受信レベルはほ
ぼ等しくなるので、受信レベルの最小値Sminと最大値
Smax の差が規定値以下に達した時には、旋回角補正演
算器61からの修正出力をゼロにする(ステップ14)。
【0075】旋回角補正演算器61の出力は加算器63で前
記の旋回角演算器60の出力に加算される。また、微小変
動発生器62の出力βs は加算器64で前記の加算器63の出
力に加算され、制御器14に出力され位置決め装置11の旋
回角を制御する。
【0076】c.位置決め装置の旋回能力による車両速
度の制限 車両の速度が位置決め装置11,31の最大旋回速度よりも
速すぎると、追尾が困難になる。そこで旋回角演算器60
で以下の演算により固定操作室100 および車両200 側の
位置決め装置11,31が要求される旋回速度を求め、その
速度が位置決め装置11,31の最大旋回速度よりも大きく
なる場合には表示器39に警報などの警告信号を出力す
る。
【0077】固定操作室100 側の受信アンテナ10a の旋
回角速度 dθ/dtと、車両200 の進行方位角速度d
m ) /dtとにより、送信側の位置決め装置31の旋回
角γの角速度 dγ/dtは次式で求まる(図3におけるス
テップ15)。
【0078】 dγ/dt= dθ/dt−d(φm )/dt ……(12) 前記(5) 式で求めた固定操作室100 側の位置決め装置11
の旋回角速度 dθ/dtと、(12)式で求めた車両側の位置
決め装置31の旋回角速度 dγ/dtの少なくとも一方が位
置決め装置11,31の最大旋回可能速度よりも大きくなる
か否かを判断し(図3のステップ16)、大きくなる場合
は表示器39に警報等の警告信号を出力する(ステップ1
7)。この警告信号が出力された場合は、オペレータの
手動操作により、受信アンテナ10a または送信アンテナ
30a の向きを調整したり、車両の速度を制限してから、
自動制御に戻す。
【0079】d.傾斜角の設定演算 図7に示されたブロック図を中心に受信側の傾斜角の設
定演算を説明する。
【0080】位置検出器20,45で受信アンテナ10a の高
さと車両側の送信アンテナ30a の高さを精度良く検出す
ることが困難であるので、傾斜角αは、以下の方法にて
制御する。
【0081】図8に示すように受信アンテナ10a と送信
アンテナ30a が向い合った時には、送信アンテナ30a の
傾斜角と受信アンテナ10a の傾斜角は絶対値が等しく符
号が反対になる。
【0082】そこで、図9に示された傾斜角演算器66
(図7)の演算フローに示すように、運転開始時に受信
機10の受信レベル信号を確認しながら(ステップ18)、
受信アンテナ10a の傾斜角を緩やかに振る(ステップ1
9)。それに連動して送信アンテナ30a の傾斜角は、符
号が反対で絶対値が等しくなるように駆動する。受信レ
ベルが最良な位置を見出した時から、通常の追尾制御を
開始する。
【0083】図7に示すように、追尾制御中は、傾斜角
演算器66の設定角αに、(11)式の受信レベルによる補正
角Δαを加えて傾斜角設定値を更新する(ステップ2
0)。同演算器66の出力は加算器68および信号処理器38
に出力される。加算器68では、前記微小変動発生器62の
信号αs が加えられ、受信側の制御器14に出力する。一
方、信号処理器38に入力された傾斜角演算器66の出力
は、双方向通信機40,41などを経て車両の制御演算器43
に伝送される。
【0084】2)送信機の方向制御 a.旋回角の演算 図10は、送信アンテナ30a の旋回角制御ブロック図を
示す。この図10において旋回角演算器69に対し、車両
の方位検出器48の進行方位角φm および信号処理器42よ
り受信機10側から図2の加算器65で求められる角θ1
入力される。旋回角演算器69では上記の入力データに基
づき送信アンテナ30a の旋回角γを演算し、制御器37に
出力する。旋回角γは、図4より次式で求まる。
【0085】 γ=π+(θ1 −φm) ……(14) ここで、θ1 は次式で表される。
【0086】 θ1 =θ+Δθ+Δβ ……(15) θ :位置検出器20,45のデータに基づく受信機側の旋
回角 Δθ:車両速度による受信機の旋回角補正値 Δβ:受信レベルによる受信機の旋回角補正値 b.送信機の傾斜角の制御演算 図11の送信アンテナ30a の傾斜角制御演算ブロック図
に示すように、車両側の制御演算器43では、受信アンテ
ナ10a の傾斜角αを双方向通信機40,41および信号処理
器42を経て入力し、符号を符号反転器70で反転して送信
アンテナ30a の傾斜角指令値を設定し、傾斜角検出器46
により検出された送信アンテナ30a の傾斜角を加算器71
にてフィードバックする。この加算器71の出力をPI制
御器等の補償器72に入力して制御信号を求める。
【0087】この図11の上側に示された演算ライン
は、図7〜図9の傾斜角制御に対応するものであるが、
図11の下側に示された演算ラインは、図8に示される
ように車両が揺れた場合に、その揺れによって送信アン
テナ30a が上下方向に傾いた分だけこのアンテナを逆方
向に等しく角度修正するものである。
【0088】すなわち、加速度検出器47で検出される位
置決め装置31の旋回稼動部の上下方向の加速度を積分器
73で積分して速度を求め、同速度の符号を符号反転器74
で反転して速度指令を設定する。
【0089】一方、位置決め装置31に内蔵されて送信ア
ンテナ30a の上下方向の修正角度を検出する上下角検出
器31b の位置信号を微分器75で微分して速度信号を求
め、加算器76で前記符号反転器74より出力された速度指
令値にフィードバックする。
【0090】加算器76の出力をPI制御器等の補償器79
に入力して制御信号を求め、加算器80で補償器72および
補償器79の制御信号を加算して傾斜角の制御信号を求め
位置決め装置31を駆動する。
【0091】上記の制御により、車両200 の揺れによる
送信アンテナ30a の傾斜角の変動を防止して、安定した
送信アンテナ30a の傾斜制御ができる。
【0092】なお、受信アンテナ10a の位置決め装置11
を決められた方位に設定すれば、その方位検出器18はな
くてもよいが、この方位検出器18を設けた場合は、受信
側の操作室100 を必ずしも固定する必要はなく、建設機
械等を遠隔操縦している最中に操作室100 を移動するこ
とも可能である。
【0093】
【発明の効果】本発明によれば、アンテナ自動追尾装置
を用いて、送信アンテナと受信アンテナとを向い合せる
操作の自動化を図ることにより、以下の効果が得られ
る。
【0094】請求項1に記載された発明によれば、従
来の技術では、マイクロ波等の指向性の強い電波を用い
て車両から操作室に映像等を送る場合、送信アンテナと
受信アンテナとを向い合せるためこれらを同時に調整す
る操作が難しく、特に、高速で移動する車両では、追尾
が困難であったが、請求項1の発明は、操作室および車
両の位置から操作室を基準とした車両の相対的位置を演
算するとともに、車両の進行方位および進行速度により
車両の位置変化を補正演算して、受信アンテナおよび送
信アンテナの旋回角を演算制御するから、操作室と高速
で移動する車両との間でも常時安定した通信を確保する
ことができる。そして、アンテナ追尾に専門のオペレ
ータが不要となり、人件費などのランニングコストを削
減できる。
【0095】請求項2に記載された発明によれば、受信
アンテナおよび送信アンテナの個々の高さレベルを検出
することなく、両方の傾斜角を容易に最適な状態に設定
して制御を開始することができる。
【0096】請求項3に記載された発明によれば、受信
アンテナの受信映像に影響のない範囲内の微小変動によ
り受信レベルの変化を探知することにより、操作室と車
両との間の距離が短い場合であっても、旋回角または傾
斜角の誤差を補正して、安定した通信を確保することが
できる。
【0097】請求項4に記載された発明によれば、アン
テナ自動追尾装置の追尾能力よりも速く車両を運転しよ
うとした場合は、その状態をオペレータに警告して知ら
せることができるので、常時、安定した通信を確保でき
る。
【0098】請求項5に記載された発明によれば、車両
の揺れによる送信アンテナの傾斜角の変動を防止して、
安定した送信アンテナの傾斜制御を行うことができる。
【0099】請求項6に記載された発明によれば、万
一、自動追尾ができなくなった場合においても、操作器
による手動操作に切換えてアンテナの向きを操作するこ
とができるので、アンテナ自動追尾装置の故障による工
事の中断を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアンテナ自動追尾装置のシステム
構成例を示すブロック図である。
【図2】同上追尾装置に係る受信アンテナの旋回角演算
に関するブロック図である。
【図3】同上追尾装置の旋回角演算および速度制限に関
するフローチャートである。
【図4】同上追尾装置に係る旋回角の演算に関する説明
図である。
【図5】同上追尾装置に係る旋回角補正演算器の演算フ
ローチャートである。
【図6】同上追尾装置に係るアンテナの微小変動軌跡を
示す説明図である。
【図7】同上追尾装置に係る受信アンテナの傾斜角演算
に関するブロック図である。
【図8】同上追尾装置に係るアンテナの傾斜角演算に関
する説明図である。
【図9】同上追尾装置に係る傾斜角演算器の演算フロー
チャートである。
【図10】同上追尾装置に係る送信アンテナの旋回角演
算に関するブロック図である。
【図11】同上追尾装置に係る送信アンテナの傾斜角演
算に関するブロック図である。
【図12】従来の遠隔制御系の概略図である。
【図13】従来の遠隔制御における映像伝送システム構
成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 受信機 10a 受信アンテナ 11 位置決め装置 11a 旋回角検出器 12 テレビジョンカメラ 13 操作器 14 制御器 15,16 モニタテレビ 17 制御演算器 18 方位検出器 19 傾斜角検出器 20 位置検出器 30 送信機 30a 送信アンテナ 31 位置決め装置 31b 上下角検出器 32 テレビジョンカメラ 33 操作器 34 演算器 35 送信機 36 受信機 37 制御器 38 信号処理器 39 表示器 40,41 双方向通信機 42 信号処理器 43 制御演算器 44 速度検出器 45 位置検出器 46 傾斜角検出器 47 加速度検出器 48 方位検出器 60 旋回角演算器 61 旋回角補正演算器 62 微小変動発生器 63 加算器 64,65 加算器 66 傾斜角演算器 68 加算器 69 旋回角演算器 70 符号反転器 71 加算器 72 補償器 73 積分器 74 符号反転器 75 微分器 76 加算器 79 補償器 80 加算器 100 固定操作室 101 操作盤 102 オペレータ 200 車両

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両を無線電波により遠隔操縦するため
    の操作室に設けられた受信アンテナと、この受信アンテ
    ナの水平方向の旋回角および上下方向の傾斜角を調整す
    る受信アンテナ位置決め装置と、車両に設けられた送信
    アンテナと、この送信アンテナの水平方向の旋回角およ
    び上下方向の傾斜角を調整する送信アンテナ位置決め装
    置とを有し、車両の送信アンテナから操作室の受信アン
    テナに指向性の強い電波を用いて映像等を伝送する通信
    装置において、 操作室および車両の位置、受信アンテナおよび送信アン
    テナの旋回角、車両の進行方位および進行速度をそれぞ
    れ検出する検出器と、 これらの検出器により検出された操作室および車両の位
    置から操作室を基準とした車両の相対的位置を演算する
    とともに、車両の進行方位および進行速度による車両の
    位置変化を補正演算して、受信アンテナおよび送信アン
    テナの旋回角を演算する演算器と、 この演算器により演算された旋回角に基づいて受信アン
    テナ位置決め装置および送信アンテナ位置決め装置の旋
    回角を制御する制御器と、 操作室と車両との間で前記検出器により検出された信号
    および前記演算器により演算された信号を双方向に通信
    可能とした無指向性の双方向通信機とを具備したことを
    特徴とするアンテナ自動追尾装置。
  2. 【請求項2】 車両を無線電波により遠隔操縦するため
    の操作室に設けられた受信アンテナと、この受信アンテ
    ナの水平方向の旋回角および上下方向の傾斜角を調整す
    る受信アンテナ位置決め装置と、車両に設けられた送信
    アンテナと、この送信アンテナの水平方向の旋回角およ
    び上下方向の傾斜角を調整する送信アンテナ位置決め装
    置とを有し、車両の送信アンテナから操作室の受信アン
    テナに指向性の強い電波を用いて映像等を伝送する通信
    装置において、 受信アンテナおよび送信アンテナのそれぞれの傾斜角を
    検出する検出器と、 受信レベル信号を確認しながら受信アンテナの傾斜角を
    緩やかに振る信号を出力するとともに、符号が反対で絶
    対値が等しくなるように送信アンテナの傾斜角を演算す
    る操作室側および車両側の演算器と、 この演算器から出力された信号を処理して受信アンテナ
    位置決め装置および送信アンテナ位置決め装置の傾斜角
    を制御する制御器と、 操作室と車両との間で検出された信号および演算された
    信号を双方向に通信可能とした無指向性の双方向通信機
    とを具備したことを特徴とするアンテナ自動追尾装置。
  3. 【請求項3】 演算器は、受信アンテナを微小径で回転
    させる微小変動発生器と、この受信アンテナの微小径回
    転により発生する受信機の受信レベル変化に基づいて旋
    回角および傾斜角の誤差を補正する補正演算手段とを含
    むことを特徴とする請求項1または2に記載のアンテナ
    自動追尾装置。
  4. 【請求項4】 操作室側には、車両の進行速度および進
    行方位による進行方位角速度により送信アンテナと受信
    アンテナの方位を修正する旋回角速度を演算する演算手
    段と、その方位修正用の旋回角速度と位置決め装置の最
    大旋回可能速度とを比較して方位修正用の旋回角速度が
    位置決め装置の最大旋回可能速度を上回る時に警告信号
    を出力する警告手段とを設けたことを特徴とする請求項
    1に記載のアンテナ自動追尾装置。
  5. 【請求項5】 車両側の演算器は、 車両側の送信アンテナ位置決め装置に設けられた加速度
    検出器で検出された位置決め装置の上下方向の加速度を
    積分器で積分して速度信号を求め、この速度信号の符号
    を符号反転器で反転して速度指令を設定する演算手段
    と、 送信アンテナ位置決め装置に設けられた上下方向の回動
    角度を検出するための上下角検出器の位置信号を微分器
    で微分して速度信号を求め、この速度信号を加算器によ
    り前記符号反転器の出力にフィードバックする演算手段
    とを有していることを特徴とする請求項2に記載のアン
    テナ自動追尾装置。
  6. 【請求項6】 操作室に、受信アンテナの旋回角および
    傾斜角を手動操作するための受信アンテナ用操作器と、
    送信アンテナの旋回角および傾斜角を双方向通信機を介
    して手動操作するための送信アンテナ用操作器とを設け
    たことを特徴とする請求項1または2に記載のアンテナ
    自動追尾装置。
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