JPH1048306A - 建設・土木機械に搭載されたミリ波アンテナの追尾装置 - Google Patents

建設・土木機械に搭載されたミリ波アンテナの追尾装置

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JPH1048306A
JPH1048306A JP21773296A JP21773296A JPH1048306A JP H1048306 A JPH1048306 A JP H1048306A JP 21773296 A JP21773296 A JP 21773296A JP 21773296 A JP21773296 A JP 21773296A JP H1048306 A JPH1048306 A JP H1048306A
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JP
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antenna
antennas
mobile station
station antenna
base station
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Application number
JP21773296A
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English (en)
Inventor
Seiji Yamashita
誠二 山下
Ryuji Takada
龍二 高田
Yutaka Watanabe
豊 渡辺
Yasuo Tanaka
康雄 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧ショベル等に設けた移動局アンテナから
基地局アンテナへミリ波による送信を正確に行い、油圧
ショベル等の周辺の画像データを送れるようにし、油圧
ショベル等の遠隔操縦を実用的なものとする。 【解決手段】 基地局アンテナ16との間でミリ波電波の
送受を行う移動局アンテナ11を備え、遠隔操縦される建
設・土木機械に適用され、移動局アンテナの周囲に配置
され基地局アンテナに向く方向よりも外側に向けられた
4個のアンテナ12,13,14,15 と、4個のアンテナのそれ
ぞれの受信強度を検出する検出手段21と、4個のアンテ
ナのうち対となったアンテナの受信強度の差または比を
求める演算手段と、差または比の信号に基づいて移動局
アンテナが基地局アンテナに常に向くように追尾させる
サーボ制御手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建設・土木機械に搭
載されたミリ波アンテナの追尾装置に関し、特に、ミリ
波帯域の電波を利用して遠隔操縦方式で作動する油圧シ
ョベル等の建設・土木機械に搭載されたミリ波アンテナ
の追尾装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、油圧ショベル等の建設・土木機械
において電波を利用した遠隔操縦方式が実用化されてい
る。この遠隔操縦システムは、無線操縦装置を備えた固
定の基地局と、受信・制御装置を備える移動局とからな
る。無線操縦装置は送受信用アンテナ(基地局アンテ
ナ)と送信機を備え、受信・制御装置は送受信用アンテ
ナ(移動局アンテナ)と受信機を備える。また移動局は
建設・土木機械上に設けられる。建設・土木機械の運転
は、基地局の無線操縦装置から電波で送られる制御信号
を移動局の受信・制御装置が受け、受信・制御装置が取
り出した当該制御信号に基づいて制御される。建設・土
木機械は、基地局から例えば数キロメータ離れた位置で
作業を行う。
【0003】遠隔地にある基地局から建設・土木機械の
運転を制御するには、無線操縦装置を操作するオペレー
タにとって建設・土木機械の周囲状況に関する情報が必
要である。そのため、かかる情報を建設・土木機械の移
動局から基地局に対して正確に送信しなければならな
い。移動局から基地局に無線で送られる情報としては画
像データが有効であり、電波としては周波数の高いミリ
波帯域の電波が使用されることが望ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ミリ波の送受信アンテ
ナにはパラボラアンテナやホーンアンテナが使用され
る。これらのアンテナは指向性が高いアンテナであり、
建設・土木機械の移動局から基地局に送信を行うには、
例えば移動局のパラボラアンテナが基地局のパラボラア
ンテナに対して作業中常に正確に向いていることが必要
である。建設・土木機械に装備されたアンテナが基地局
のアンテナに対して常に正しく向くためには、基地局の
アンテナを追尾する機能を建設・土木機械に備える必要
がある。
【0005】しかしながら、建設・土木機械に搭載され
るパラボラアンテナでは、建設・土木機械で作業中大き
な振動が発生することなどに起因して従来では高精度の
追尾装置は提案されていなかった。例えば油圧ショベル
の場合には、機械本体が作業に応じて360度の回転を
行う、走行時の振動が大きい、また、前後方向や左右方
向で車体が大きく傾くという過酷な条件が生じる。一
方、パラボラアンテナで50GHzの場合で直径が30
cmのアンテナでは、1.5度程度の狭い範囲の指向性
を有する。従って上記の過酷な条件を有する油圧ショベ
ルに、このようなパラボラアンテナを搭載すると、指向
性の範囲から外れやすく、正確に基地局のアンテナにパ
ラボラアンテナを向けることは極めて難しいものであっ
た。
【0006】なおアンテナの追尾装置の従来技術として
特許出願公表昭61−502633号に開示される技術
がある。この技術は、パッチアンテナを利用するもの
で、中心に送受信用アンテナを配置し、両側に受信信号
の大きさを計測するアンテナを配置することにより、両
側のアンテナで受信される信号の大きさに基づいて位置
サーボ制御を行う追尾方式である。このサーボ制御方式
はマイクロ波で使用することを想定しており、ミリ波で
適用することは困難である。
【0007】上記のように、建設・土木機械におけるミ
リ波帯域の電波による従来の遠隔操縦方式では、アンテ
ナの追尾に関して有効な制御を行うことができず、基地
局側で画像データを有効に得られず、完全な遠隔操縦を
行うことができなかった。
【0008】本発明の目的は、油圧ショベル等の建設・
土木機械に設けた移動局アンテナから基地局アンテナへ
ミリ波による送信を正確に行い、建設・土木機械の周辺
の画像データを送れるミリ波アンテナの追尾装置を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る建設・土木
機械に搭載されたミリ波アンテナの追尾装置は、基地局
アンテナとの間でミリ波電波の送受を行う移動局アンテ
ナと、移動局アンテナで受信した信号から制御信号を取
り出す受信機と、この受信機から出力される制御信号に
基づいて作業動作を制御する制御手段とを備え、遠隔操
縦される建設・土木機械に設けられるものであり、移動
局アンテナの周囲に配置され、移動局アンテナの向きと
異なる方向に向けられた少なくとも一対のアンテナと、
これらの一対のアンテナのそれぞれの受信強度を検出す
る検出手段と、一対のアンテナのうち対となったアンテ
ナの受信強度の差または比を求める演算手段と、求めら
れた差または比の信号に基づいて、移動局アンテナが基
地局アンテナに常に向くように追尾させるサーボ制御手
段とを備える。また前記移動局アンテナを設けず、上記
の一対のアンテナを移動局アンテナとして利用するよう
に構成することもできる。
【0010】
【作用】本発明では、所定の配置関係にある一対のアン
テナで、例えば上下方向に2個(あるいは左右横方向に
2個)のアンテナを組み合わせ、組となったアンテナを
移動局アンテナの向きと異なる方向に向け、すなわち、
基地局アンテナに対して移動局アンテナが正しく向く方
向よりも好ましくは所定角度だけ外側に向けさせ、基地
局アンテナから送信される電波の受信感度特性を対称的
に異ならせるようにする。このため、組となったアンテ
ナの受信信号の強度を比較するとき、移動局アンテナが
基地局アンテナに正しく向いているときのみに、2つの
アンテナの受信信号が等しくなるという特性、これを差
で表すと差が0となる、また比で表すと比が1になると
いう特性を持たせることができる。従って、上下方向
(あるいは左右横方向)の組の2つのアンテナの受信信
号に関して、差が0または比が1となるようにサーボ制
御を行えば、移動局アンテナの方向を常に移動局アンテ
ナに追尾させることが可能となる。また移動局アンテナ
を別途に設けず、追尾用の一対のアンテナを利用してダ
イバシティアンテナとして構成することもできる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を添付図面に基づいて説明する。
【0012】現在実用化されているミリ波による無線装
置には例えば50GHz帯の簡易無線局としての無線機
がある。この無線機で、アンテナにはパラボラアンテナ
またはホーンアンテナが使用される。パラボラアンテナ
では直径30cmのものを使用すると、40dBの感度
で指向性は1.5度である。ホーンアンテナで開口部の
直径が2.5cmのコニカルホーンアンテナの場合には
20dBの感度で指向性は17度である。直径30cm
のパラボラアンテナによれば、送信出力が例えば15m
Wである場合、10mm/hの降雨時に3Kmの到達距
離が可能となる。従って30cm程度の直径を有するパ
ラボラアンテナを使用すれば、油圧ショベル等を遠隔操
縦するための画像データの送受信を行うことができる。
【0013】本実施形態では建設・土木機械の例を油圧
ショベルとし、この油圧ショベルに無線操縦システムの
受信機を搭載する。油圧ショベルに搭載された受信機は
移動局を形成する。油圧ショベルの運転の操縦を行う基
地局は、油圧ショベルの場所から2〜3Km離れた位置
に存在する。基地局には操縦装置および送信機が配置さ
れる。基地局および移動局のそれぞれにはパラボラアン
テナが配置される。基地局の送信機からミリ波を利用し
て送られてくる油圧ショベルを運転動作させるための制
御信号は移動局のパラボラアンテナで受信され、受信機
で取り出される。受信機で取り出された制御信号は、制
御装置を介して油圧ショベルを作動させるための駆動機
構に与えられ、油圧ショベルの動作を制御する。こうし
て、遠隔地にある基地局からの無線操縦によって油圧シ
ョベルの運転が行われる。
【0014】上記のようなミリ波を利用した遠隔操縦シ
ステムでは、移動局側(受信機側)のパラボラアンテナ
が常に基地局(送信機側)のパラボラアンテナの方向に
正確に向いていることが必要である。本実施形態による
移動局のパラボラアンテナには以下に説明する追尾装置
が設けられ、これによって移動局のパラボラアンテナは
基地局のパラボラアンテナに対し常に正確に向けられ
る。
【0015】油圧ショベルに搭載された移動局側のアン
テナ装置の構成の第1実施形態を図1および図2に概略
的に示す。この実施例では、中央位置に移動局のパラボ
ラアンテナ11が配置され、例えばその上下と左右の周
囲4箇所にホーンアンテナ12,13,14,15が配
置される。図2は各アンテナを正面から見た図であり、
図1は左右横方向におけるアンテナの配列状態を示す。
パラボラアンテナ11は前述の通り無線操縦のためのミ
リ波電波の送受信に使用され、4つのホーンアンテナ1
2〜15はパラボラアンテナ11を基地局のパラボラア
ンテナに常に正確に向けさせる追尾機能のために使用さ
れる。すなわち、ホーンアンテナ12〜15はパラボラ
アンテナ11の指向方向を制御するために使用される。
【0016】4つのホーンアンテナに関し、ホーンアン
テナ12,14はパラボラアンテナ11を中心として上
下方向の等距離の位置に対称的な関係で配置され、ホー
ンアンテナ13,15はパラボラアンテナ11を中心と
して左右横方向の等距離の位置に対称的な関係で配置さ
れる。各ホーンアンテナは、図4に示されるように中心
の向き、すなわち互いに正しく対向する関係にある移動
局のパラボラアンテナ11と基地局のパラボラアンテナ
16を結ぶ線17に平行な線18に対して或る一定角度
θだけ外側に向けて配置される。パラボラアンテナ11
とホーンアンテナ13,15を図4に示される関係に従
って配置することにより、各アンテナで図5に示すよう
な受信感度特性を得ることができる。図5で、縦軸は受
信感度を意味し、横軸は基地局のパラボラアンテナ16
に向かう方向を0とし、それから両側に外れる角度
(α)を意味している。図5に示すように、パラボラア
ンテナ11の受信感度特性E1は、中心の角度(横軸に
おいて0の角度)で最大値をとり、それを中心にして左
右の両側にいくほど(角度が大きくなるほど)受信感度
は小さい値をとる。これに対して図4中のホーンアンテ
ナ13は受信感度特性E2を有し、この受信感度特性で
は外側に向いた角度−θのときに最大値をとり、それを
中心にして左右の両側にいくほど受信感度は小さな値を
とる。また図4中のホーンアンテナ15は受信感度特性
E3を有し、この受信感度特性では外側に向いた角度+
θのときに最大値をとり、それを中心にして左右の両側
にいくほど受信感度は小さな値をとる。受信感度特性E
2とE3はα=0に位置する縦軸に関して線対称となっ
ている。また受信感度特性E1,E2,E3を空間的な
分布で表すと、図1に示すようになる。
【0017】パラボラアンテナ11を中心としてその両
側に外側に角度θだけ向けて2つのホーンアンテナ1
3,15を配置することにより、ホーンアンテナ13,
15で得られる受信電力の差に関する特性を、上記のα
を横軸として示すと図6のようになる。図6に示した特
性は、図5の受信感度特性E2,E3で横軸の各値で差
をとることによって求められる。図6に示すように、差
の特性19は原点Oを通り、負の傾きを有する直線特性
を有している。原点Oの位置では差は0であるが、中心
である原点Oを外れると差が発生する。マイナス側では
正の量の差が生じ、プラス側では負の量の差が生じる。
図6に示した差の特性E2−E3を利用して本実施例に
よる追尾装置が構成される。すなわち、追尾装置を実現
するパラボラアンテナ11のサーボ制御装置において、
後述するごとくアンテナサーボの位置指令信号として上
記の差の信号が使用される。
【0018】パラボラアンテナ11とホーンアンテナ1
2,14との配置関係においても、図4および図5で説
明した関係が成立する。
【0019】図3に移動局側のアンテナ装置の具体的構
造の一例を示す。この構造によれば、パラボラアンテナ
11とホーンアンテナ12〜15で受信されたミリ波は
それぞれの導波管20で送受信機21に取り込まれると
いう構造を有する。22はアンテナケーシングである。
【0020】送受信機21の電気回路構成の一例を図7
に示す。この回路構成では、パラボラアンテナ11とホ
ーンアンテナ13,15で受信された信号の処理のため
の構成を示している。アンテナ11,13,15で受信
されたそれぞれの信号は、ミキサ32で第1局部発振器
(OSC1)31の発振出力と混合され、増幅器(AM
P)33で増幅された後にバンドパスフィルタ(BP
F)34を通過し、再びミキサ35で第2局部発振器
(OSC2)39の発振出力と混合され、その後、検波
器36で検波される。そしてパラボラアンテナ11で受
信された信号は検波器36の出力信号として取り出さ
れ、ホーンアンテナ13,15で受信された信号は、整
流回路37で整流された後ローパスファイルタ(LP
F)38の出力信号として取り出される。他のホーンア
ンテナ12,14で受信される信号についても、ホーン
アンテナ13,15と同様な構成を有する電気回路によ
って取り出される。
【0021】図7の電気回路によって取り出されたパラ
ボラアンテナ11の受信信号は、油圧ショベルの運転動
作を制御するための制御信号や画像信号であり、油圧シ
ョベルを作動させる駆動装置を制御するための制御装置
(図示せず)に供給される。一方、ホーンアンテナ12
〜15の各受信信号は、パラボラアンテナ11が基地局
のパラボラアンテナ16に正確に向くようにするための
追尾装置の制御信号として使用され、追尾を行うサーボ
制御装置に供給される。ホーンアンテナ12,14の受
信信号、ホーンアンテナ13,15の受信信号がそれぞ
れ対になって扱われる。ホーンアンテナ12,14の受
信信号はパラボラアンテナ11の上下方向に関する指向
方向を追尾制御するために使用され、ホーンアンテナ1
3,15の受信信号はパラボラアンテナ11の左右横方
向に関する指向方向を追尾制御するために使用される。
【0022】図8は追尾装置を実現するサーボ制御装置
の要部の構成を示し、本装置はホーンアンテナ13,1
5に関する受信信号に関連するサーボ制御装置である。
このサーボ制御装置は、ハード的な電気回路構成または
マイコン等を利用してソフト的に実現することができ
る。ホーンアンテナ13,15の受信信号をe2,e3
とするとき、前述の通り図示しない差演算器によってそ
の差信号(e2−e3)を求め、この差信号がサーボ制
御装置に入力される。41はパラボラアンテナ11の上
下方向における指向方向を変化させるための電動モータ
であり、電動モータ41の回転軸にはその回転量を検出
できるエンコーダ42が同軸にて付設される。図8で示
されたサーボ制御装置は、電動モータ41の動作をサー
ボ制御するための装置である。
【0023】サーボ制御装置において、上記差信号(e
2−e3)は位置制御部(APR)43に入力され、位
置制御部43の出力信号(速度指令値)は加算器44を
経由して速度制御部(AVR)45に入力される。位置
制御部43は、入力される差信号が0になるようにパラ
ボラアンテナ11の指向方向を変えるための電動モータ
41の速度指令値を求め、出力する。速度制御45は、
入力された速度指令値に対応する電流指令値を求め、出
力する。速度制御部45の出力信号(電流指令値)は加
算器46を経由して電流制御部(ACR)47に入力さ
れる。電流制御部47の出力信号は電動モータ41に与
えられ、電動モータ41を必要な方向に回転動作させ
る。電動モータ41の回転動作に伴い、その回転軸の回
転量がエンコーダ42によって位置信号として計測され
る。エンコーダ42から出力される位置信号は、微分機
能を有する角度−速度変換器48を通して速度信号に変
換され、加算器44に対しマイナスでフィードバックさ
れる。また電動モータ41での通電量が加算器46にマ
イナスでフィードバックされる。加算器44では位置制
御部43の出力信号とエンコーダ42に基づいて得られ
る速度信号との差が求められ、その差信号が速度制御部
45に入力される。このフィードバックによって電動モ
ータ41の実際の動作速度が目標速度に追従する。加算
器46では速度制御部45の出力信号と電動モータ41
での通電量との差が求められ、その差信号が電流制御部
47に入力される。このフィードバックによって電動モ
ータ41の実際の通電量が目標通電量に追従する。上記
差信号(e2−e3)は、図6で説明した受信電力の差
に関する特性19に従って変化する。従って差信号は、
上記サーボ制御装置に入力されることによって、差信号
が0になるように、すなわちパラボラアンテナ11の上
下方向における指向方向が基地局のパラボラアンテナ1
6に常に向くように、電動モータ41の動作が制御され
る。
【0024】上記ではホーンアンテナ13,15に関す
る受信信号に関連するサーボ制御装置について説明した
が、ホーンアンテナ12,14に関する受信信号につい
ても同様な構成および機能を有するサーボ制御装置が設
けられている。このサーボ制御装置によれば、対応する
電動モータの動作をサーボ制御することにより、パラボ
ラアンテナ11の左右横方向における指向方向を基地局
のパラボラアンテナ16に正確にかつ迅速に向けること
ができる。
【0025】上記実施例で明らかなように、移動局にお
いてパラボラアンテナ11とその周囲にホーンアンテナ
12〜15を所定の位置と姿勢の関係で配置し、パラボ
ラアンテナ11の指向方向を変える駆動装置の動作を、
ホーンアンテナ12〜15で得られる受信信号を用いて
サーボ制御装置で追従制御することにより、油圧ショベ
ルが作業中に位置や姿勢を変更しても、パラボラアンテ
ナ11を基地局のパラボラアンテナに対し常に正確に指
向させることができる。
【0026】パラボラアンテナとホーンアンテナの配置
については、次のように変更することができる。図9は
第2の配置例を示す。この例では、パラボラアンテナ1
1に対して4個のホーンアンテナ51〜54を下側にま
とめて設置する。4個のホーンアンテナはパラボラアン
テナ11の上または横に配置することもできる。この実
施例では、上下のホーンアンテナの組合せによって上下
方向における追従制御を行い、左右のホーンアンテナの
組合せによって左右横方向の追従制御を行うように構成
される。図10は第3の配置例を示す。この例では、パ
ラボラアンテナを使用せず、4個のホーンアンテナ51
〜54だけで移動局のアンテナ装置を構成している。4
個のホーンアンテナ51〜54は第2の例と同様に追尾
制御のために使用される。またホーンアンテナ51〜5
4は各アンテナの受信電力の最大値を常に監視する構成
を設け、アンテナの受信信号を切り替えて取り出すダイ
バーシティアンテナとして使用され、これにより基地局
のパラボラアンテナから送られる制御信号を取り出す。
【0027】図11は移動局に配置されるアンテナ装置
の一例を示す外観図であり、(A)は側面図、(B)は
正面図である。このアンテナ装置では、図9に示した例
が応用されている。アンテナ取付け部61にパラボラア
ンテナ11と4個のホーンアンテナ51〜54が設けら
れる。アンテナ取付け部61は、支持部62において軸
63の回りに回転自在に設けられる。アンテナ取付け部
61の軸63の回りの回転動作は電動モータ64によっ
て行われる。また支持部62は軸65の回りに回転自在
に設けられる。支持部62の軸65の回りの回転動作は
電動モータ66の作動によって行われる。電動モータ6
4,66は、前述したサーボ制御装置の制御対象であ
る。電動モータ64は、パラボラアンテナ11の上下方
向における指向方向を変えるためのモータであり、電動
モータ66はパラボラアンテナ11の左右横方向におけ
る指向方向を変えるためのモータである。電動モータ6
4,66によって軸63および軸65の回りに回転させ
ることにより、パラボラアンテナ11を基地局のパラボ
ラアンテナに正確に向けることができる。
【0028】前述の実施形態において、角度θは大きい
程パラボラアンテナの制御範囲を広くすることできる
が、実際角度θは図6に示した受信感度の差の特性の中
央部に形成される直線性によって制限を受ける。角度θ
があまり大きくとると受信感度の差の特性において中央
部に線形部が形成されなくなるからである。ミリ波によ
る信号のやり取りでは、パラボラアンテナの中心部が実
際に用いられるので、サーボ制御装置のゲインや応答速
度が受信感度にとって十分な範囲になるように設定す
る。すなわち、油圧ショベルの急激な動きに対してサー
ボ制御装置が追従しないと感度の低下を来す。従って、
許容位置誤差はパラボラアンテナの受信感度の範囲にな
るように周波数応答、位置精度の設定が行われる。通常
の油圧ショベルの動作では、回転動作については2Hz
程度、上下方向については数Hz程度の応答周波数を設
定することが必要とされる。
【0029】次にマイコンを利用してサーボ制御装置を
実現する実施形態について説明する。図12は全体構成
図を示し、図13は速度指令値を求めるフローチャー
ト、図14は電流指令値を求めるフローチャートを示
す。図12において、前記実施形態で説明した要素と実
質的に同一の要素には同一の符号を付す。71はワンチ
ップマイコンであり、このワンチップマイコンにおい
て、4つのホーンアンテナ12〜15で受信された信号
が入力され、対応する電動モータごとにCPU72で速
度指令値および電流指令値が作られる。作られた電流指
令値はD/A変換器73でアナログ値で変換され、電流
制御部47に供給される。電流制御部47の出力信号は
パワーアンプ74で増幅された後、電動モータ41に与
えられる。電動モータ41の回転量はエンコーダ42で
検出され、パルスカウンタ75に与えられる。パルスカ
ウンタ75で計数された値はCPU72に与えられる。
【0030】各ホーンアンテナの受信信号は、マルチプ
レクサ76で順次に取り込まれ、A/D変換器77でデ
ィジタル値に変換された後、CPU72に入力される。
CPU72では、前述の差演算器、位置制御部43、速
度制御部45の機能がソフト的に実現され、対になった
ホーンアンテナ(13と15、12と14)ごとにその
受信信号に基づいてそれぞれ受信強度の差、速度指令
値、電流指令値を算出する。速度指令値や電流指令値等
の演算を行うプログラムや演算に必要な係数はROM7
8とRAM79に格納される。またデコーダ80は、C
PU72の指令を受け、CPU72との間でデータのや
り取りを行う装置を指定する。
【0031】速度指令値は適当な割込みタイミングで実
行される図13に示すプログラムに従って演算される。
まず、ホーンアンテナ13の受信信号e2とホーンアン
テナ15の受信信号e3を読み込み(ステップS1
1)、その差DE を計算する(ステップS12)。次の
ステップS13では速度指令値を求めるための比例項P
P(=DE ×KPP)と積分項IP (=IP-1 +DE ×K
PI)を計算する。ここで、KPPは比例ゲイン、KPIは積
分比例、IP-1 は前回の積分項である。最後に比例項と
積分項を足して速度指令値VC を求める(ステップS1
4)。
【0032】電流指令値は、他の割込みタイミングで実
行されるによって図14に示すプログラムに従って演算
される。まず、エンコーダ42の出力パルスを計数する
パルスカウンタ75のカウント数NP を読み込み(ステ
ップS21)、前回の差DN(=NP −NP-1 )を求め
る(ステップS22)。次にDM を用いて、実際のモー
タ速度VM (=DM ×KM )を求める(ステップS2
3)。KM は定数であり、割込み時間とパルス数により
決まる。次のステップでS24では、計算で求められた
目標速度である上記速度指令値VC と実際のモータ速度
M との差である速度偏差VMEを計算する。次に電流指
令値を求めるために必要な比例項PV (=VME×KVP
と積分項IV (=IV-1 +VME×KVI)を求める(ステ
ップS25,S26)。最後に比例項と積分項を足して
電流指令値IC を求める(ステップS27)。
【0033】上記ではホーンアンテナ13,15の受信
信号の処理について説明したが、ホーンアンテナ12,
14についても同様な処理が行われる。
【0034】以上のようにCPU72によって差演算手
段、位置制御手段および速度制御手段が実現され、前述
したサーボ制御装置の要部が実現される。こうして同様
にワンチップマイコン71を利用して本発明に係る追尾
装置が構成される。
【0035】前述の各実施形態では、油圧ショベルに搭
載されたパラボラアンテナ11が基地局のパラボラアン
テナに向くように追従制御を行うに当たって、対になっ
たホーンアンテナ(13と15、12と14)ごとにそ
の受信強度の差を利用したが、例えば図15に示すよう
に、図5の各受信感度特性に基づいて比の特性E3/E
2,E2/E3を求め、この比の特性を利用して同様に
制御を行うことも可能である。この場合には、比演算手
段が必要である。サーボ制御では、入力される比に関す
る信号が1になるように制御が行われ、これにより追尾
が行われる。
【0036】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、ミリ波帯域の電波を利用して基地局のアンテナか
ら油圧ショベル等の建設・土木機械に搭載されたアンテ
ナに制御信号を送り、建設・土木機械を遠隔操縦するシ
ステムにおいて、建設・土木機械に搭載されたアンテナ
の周囲に基地局アンテナから送られる電波の受信感度特
性が異なるように配置された例えば4個のアンテナを設
け、これらのアンテナの受信信号を利用して移動局アン
テナが基地局アンテナに対して追尾するようにサーボ制
御を行ったため、建設・土木機械が作業中大きく姿勢を
変化しても、搭載されたアンテナを基地局アンテナの方
向に常に正確に向けることができ、建設・土木機械に関
して実用的な無線操縦システムを実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るミリ波アンテナの追尾装置に使用
されるアンテナ装置のアンテナ配列の一例を示す平面図
である。
【図2】本発明に係るミリ波アンテナの追尾装置に使用
されるアンテナ装置のアンテナ配列の一例を示す正面図
である。
【図3】アンテナ装置の具体的構造を示す図である。
【図4】アンテナ装置の配置上の特徴を説明するための
図である。
【図5】パラボラアンテナと左右横方向に配置された2
つのホーンアンテナの受信感度特性を説明するための図
である。
【図6】左右横方向に配置された2つのホーンアンテナ
の受信感度の差の特性を示す図である。
【図7】送受信機の受信回路の構成図である。
【図8】サーボ制御装置の電気回路図である。
【図9】アンテナ装置の他の配列例を示す正面図であ
る。
【図10】アンテナ装置の他の配列例を示す正面図であ
る。
【図11】アンテナ装置の具体的な外観を示す図であ
る。
【図12】マイコンによってサーボ制御装置を実現した
実施形態を示す構成図である。
【図13】速度指令値の演算過程を示すフローチャート
である。
【図14】電流指令値の演算過程を示すフローチャート
である。
【図15】受信感度の比の特性を示す図である。
【符号の説明】
11 パラボラアンテナ(移動局アン
テナ) 12〜15 ホーンアンテナ 16 パラボラアンテナ(基地局アン
テナ) 51〜54 ホーンアンテナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 康雄 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基地局アンテナとの間でミリ波の送受を
    行う移動局アンテナと、前記移動局アンテナで受信した
    ミリ波から制御信号を取り出す受信機と、この受信機か
    ら出力される前記制御信号に基づいて作業動作を制御す
    る制御手段とを備え、遠隔操縦される建設・土木機械に
    おいて、 前記移動局アンテナの周囲に配置され、前記移動局アン
    テナの向きと異なる方向に向けられた少なくとも一対の
    アンテナと、 前記少なくとも一対のアンテナのそれぞれの受信強度を
    検出する検出手段と、 前記対になったアンテナの受信強度の差または比を求め
    る演算手段と、 前記差または比の信号に基づいて、前記移動局アンテナ
    が前記基地局アンテナに向くように追尾させるサーボ制
    御手段と、 を備えることを特徴とする建設・土木機械に搭載された
    ミリ波アンテナの追尾装置。
  2. 【請求項2】 基地局アンテナとの間でミリ波の送受を
    行う移動局アンテナと、前記移動局アンテナで受信した
    ミリ波から制御信号を取り出す受信機と、この受信機か
    ら出力される前記制御信号に基づいて作業動作を制御す
    る制御手段とを備え、遠隔操縦される建設・土木機械に
    おいて、 前記移動局アンテナとして配置され、前記移動局アンテ
    ナの向きと異なる方向に向けられた少なくとも一対のア
    ンテナと、 前記少なくとも一対のアンテナのそれぞれの受信強度を
    検出する検出手段と、 前記対になったアンテナの受信強度の差または比を求め
    る演算手段と、 前記差または比の信号に基づいて、前記移動局アンテナ
    が前記基地局アンテナに向くように追尾させるサーボ制
    御手段と、 を備えることを特徴とする建設・土木機械に搭載された
    ミリ波アンテナの追尾装置。
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