JP3612213B2 - 遠隔無線操縦システム並びに無線移動式作業機械及び遠隔操縦装置並びに電波反射機構付きの無線装置 - Google Patents

遠隔無線操縦システム並びに無線移動式作業機械及び遠隔操縦装置並びに電波反射機構付きの無線装置 Download PDF

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    • G05DSYSTEMS FOR CONTROLLING OR REGULATING NON-ELECTRIC VARIABLES
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    • G05D1/0011Control of position, course or altitude of land, water, air, or space vehicles, e.g. automatic pilot associated with a remote control arrangement
    • G05D1/0022Control of position, course or altitude of land, water, air, or space vehicles, e.g. automatic pilot associated with a remote control arrangement characterised by the communication link

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧ショベルやブルドーザ,ダンプトラック等の移動式作業機械を無線により遠隔操縦する遠隔無線操縦システムに関するとともに、この遠隔無線操縦システムに用いて好適な遠隔操縦装置,無線移動式作業機械及び電波反射機構付きの無線装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、油圧ショベルやブルドーザ,ダンプトラック等の建設機械を無線により遠隔操縦する技術に関する研究・開発が盛んに行なわれるようになってきている。特に、災害復旧現場やダム工事現場,採石場,製鉄所などの作業現場においては、無人の建設機械を無線を用いて遠隔地から操作して各種作業を安全且つ効率良く行なえるようにすることが望まれている。
【0003】
このため、建設機械を無線により遠隔操縦する技術、即ち遠隔無線操縦システムが考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような遠隔無線操縦システムでは、建設機械と遠隔操縦装置との双方に無線装置を設けることが必要になるが、この無線装置としては、50GHz帯という強い電波指向性を有する電波により超遠距離(1km以上)の双方向通信を行なえる50GHz簡易無線機を採用することが考えられている。
【0005】
そして、この50GHz簡易無線機によって、遠隔操縦装置から送られてくる建設機械に対する操縦信号を受信する一方、建設機械のテレビカメラで撮影した映像(画像情報)やマイクで集音した建設機械の運転音,作業音などの音声情報,自己の運転状態をあらわす車両モニタ情報(例えば、エンジン回転数,油圧ポンプの吐出量,作動油温,冷却水温)等を遠隔操縦装置へ送信するのである。
【0006】
また、これらの50GHz簡易無線機は、安定した通信を行なえるように、アンテナを方位系において360度回転自在に、且つ仰角系において基準水平面を0度として約−20度〜約+70度の幅で回動自在に取り付け、さらに自動追尾装置も取り付けて、常に、建設機械に搭載された50GHz簡易無線機のアンテナの電波放射面と、遠隔操縦装置に搭載された50GHz簡易無線機のアンテナの電波放射面とが対向するよう自動調整することが考えられている。
【0007】
しかしながら、単に、建設機械に搭載された50GHz簡易無線機のアンテナの電波放射面と、遠隔操縦装置に搭載された50GHz簡易無線機のアンテナの電波放射面とが対向するように、自動追尾装置によって50GHz簡易無線機のアンテナ自体を回動させるようにすると、建設機械及び遠隔操縦装置の50GHz簡易無線機を介して送受信する信号をスリップリングを介して伝送することになるため、信号伝送系(信号ライン)の信頼性を高めるのは難しい。
【0008】
また、このように50GHz簡易無線機のアンテナ自体を自動追尾装置によって回動させるようにする場合、50GHz簡易無線機のアンテナや自動追尾装置は必然的に大がかりなものになってしまう。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、無線装置に接続される信号伝送系の信頼性を向上させるとともに、無線装置のコンパクト化を図れるようにした、遠隔無線操縦システム並びに無線移動式作業機械及び遠隔操縦装置並びに電波反射機構付きの無線装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の本発明の遠隔無線操縦システムは、アンテナ付き第1無線装置を用いて、無線操縦により作業現場にて移動可能に作業しうる無線移動式作業機械と、アンテナ付き第2無線装置を用いて、該無線移動式作業機械を無線操縦により操作する遠隔操縦装置とをそなえ、上記の第1無線装置及び第2無線装置が、それぞれコニカルスキャンアンテナ付きの固定式無線装置として構成されるとともに、該コニカルスキャンアンテナが回動可能なビーム偏向用電波レンズを備え、各コニカルスキャンアンテナと対向する位置に姿勢調整が可能な電波反射部材を有する電波反射機構が設けられて、該電波反射部材及び該ビーム偏向用電波レンズを制御してビームスキャンを行なって方位誤差を検出した後、方位誤差に基づいて自動追尾制御を実行する自動追尾制御手段が設けられていることを特徴としている。
【0010】
請求項2記載の本発明の無線移動式作業機械は、アンテナ付き無線装置を用いて、遠隔操縦装置からの無線操縦により作業現場にて移動可能に作業しうる無線移動式作業機械において、該無線装置がコニカルスキャンアンテナ付きの固定式無線装置として構成されるとともに、該コニカルスキャンアンテナが回動可能なビーム偏向用電波レンズを備え、該コニカルスキャンアンテナと対向する位置に姿勢調整が可能な電波反射部材を有する電波反射機構が設けられており、該電波反射部材及び該ビーム偏向用電波レンズを制御してビームスキャンを行なって方位誤差を検出した後、方位誤差に基づいて自動追尾制御を実行する自動追尾制御手段が設けられていることを特徴としている。
【0011】
請求項3記載の本発明の遠隔操縦装置は、アンテナ付き無線装置を用いて、無線移動式作業機械を無線操縦により操作する遠隔操縦装置において、該無線装置がコニカルスキャンアンテナ付きの固定式無線装置として構成されるとともに、該コニカルスキャンアンテナが回動可能なビーム偏向用電波レンズを備え、該コニカルスキャンアンテナと対向する位置に姿勢調整が可能な電波反射部材を有する電波反射機構が設けられており、該電波反射部材及び該ビーム偏向用電波レンズを制御してビームスキャンを行なって方位誤差を検出した後、方位誤差に基づいて自動追尾制御を実行する自動追尾制御手段が設けられていることを特徴としている。
【0012】
請求項4記載の本発明の電波反射機構付きの無線装置は、遠隔無線操縦システムに使用されるアンテナ付き無線装置において、該無線装置がコニカルスキャンアンテナ付きの固定式無線装置として構成されるとともに、該コニカルスキャンアンテナが回動可能なビーム偏向用電波レンズを備え、該コニカルスキャンアンテナと対向する位置に姿勢調整が可能な電波反射部材を有する電波反射機構が設けられており、該電波反射部材及び該ビーム偏向用電波レンズは、該遠隔無線操縦システムにおいて自動追尾制御を実行する場合に、方位誤差検出のためのビームスキャンを行なうために用いられることを特徴としている。
【0013】
請求項5記載の本発明の電波反射機構付きの無線装置は、請求項4記載の装置において、該電波反射機構が、該コニカルスキャンアンテナを中心にして回動する環状部材をそなえ、該電波反射部材が、該環状部材の回動軸と交差する方向の軸のまわりに回動しうるように、該環状部材に取り付けられていることを特徴としている。
【0014】
請求項6記載の本発明の電波反射機構付きの無線装置は、請求項4記載の装置において、該コニカルスキャンアンテナ付きの固定式無線装置及び該電波反射機構を覆うように電波透過カバー部材が設けられていることを特徴としている。
【0015】
【発明の実施形態】
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の一実施形態にかかる遠隔無線操縦システム(以下、単に「システム」ということがある)は、図1に示すように、無線操縦により作業現場にて移動可能に作業しうる油圧ショベルやブルドーザ,ホイールローダなどの各種の無人建設機械(移動局)1と、現場事務所等に固定設置されてこれらの建設機械を無線により遠隔操縦するための遠隔操縦装置(固定局)2とをそなえて構成されている。
【0016】
移動局としての建設機械(無線移動式作業機械)1には、図1に示すように、自動追尾装置3付きの50GHz簡易無線機(無線装置,アンテナ付き無線装置,アンテナ付き第1無線装置,50GHzアンテナともいう)4,バックアップ用無線機5,GPS(Global Positioning System) アンテナ6が搭載されている。なお、図1中、二点鎖線はビームスキャンの様子を示している。
【0017】
なお、ここでは図示しないが、建設機械1には、雲台付きテレビカメラ,固定式テレビカメラ,マイク及び雲台付きライト等も取り付けられており、テレビカメラによって撮影された建設機械1の作業状態の映像(画像情報)が50GHz簡易無線機4から遠隔操縦装置2へ送信されるようになっている。また、マイクで集音された音声情報も50GHzアンテナ5から遠隔操縦装置2へ送信されるようになっている。
【0018】
このうち、50GHz簡易無線機4は、図2に示すように、遠隔操縦装置2との間で50GHz帯という強い電波指向性を有する電波により超遠距離(1km以上)の双方向通信を行なうためのもので、ここでは、遠隔操縦装置2から送られてくる建設機械1に対する操縦信号(建設機械制御信号)を受信する一方、テレビカメラで撮影した映像(画像情報)やマイクで集音した建設機械1の運転音,作業音などの音声情報,自己(建設機械1)の運転状態を表す車両モニタ情報(例えば、エンジン回転数,油圧ポンプの吐出量,作動油温,冷却水温)等を遠隔操縦装置2へ送信するようになっている。
【0019】
なお、このように50GHz帯の電波を使用するのは、現在、1km程度の遠隔無線操縦に使用できる電波の周波数が電波法により50GHz帯と後述する2.4GHz帯に限定されており、2.4GHz帯の電波では映像(画像情報)の伝送が不可能であるためである。
このように、本実施形態では50GHz簡易無線機4を使用し、50GHz帯という非常に指向性の強い電波を使用するようにしているが、この場合であっても、常に安定した通信を行なえるように、この50GHz簡易無線機4には自動追尾装置3が取り付けられており、この自動追尾装置3によって、常に、その電波放射面が遠隔操縦装置2に搭載された50GHz簡易無線機4の電波放射面と対向するよう自動調整できるようにしている。
【0020】
なお、50GHz簡易無線機4は、図示しない制御レバー/スイッチ群の固定局用50GHz簡易無線機制御レバーを操作することにより、その電波放射面の向きを手動により調整することも可能である。
この自動追尾装置3は、図2に示すように、50GHz簡易無線機4に取り付けられるコニカルスキャンアンテナ7,レフレクタ8を備える電波反射機構9,自動追尾制御手段(方位誤差検出追尾制御手段)としての計算機10を備えて構成される。なお、図2中、符号15は防振ゴムなどの簡易インシュレータである。
【0021】
なお、50GHz簡易無線機4には、コニカルスキャンアンテナ7が取り付けられ、このコニカルスキャンアンテナ7は電波反射機構9における可動レフレクタ8を介して電波の送受を行なうが、このコニカルスキャンアンテナ7を含め、50GHz簡易無線機4以外は固定式となっているため、これをコニカルスキャンアンテナ7付きの固定式無線機ともいう。
【0022】
50GHz簡易無線機4のコニカルスキャンアンテナ7は、図3に示すように、1次放射器としてのホーンアンテナ16と、ホーンアンテナ16に取り付けられたビーム偏向用電波レンズ17とを備えて構成される。なお、図3中、符号18は直線偏波/円偏波変換器である。
ここで、ビーム偏向用電波レンズ17は、方位誤差検出のためのビームスキャン(図3中、二点鎖線で示す)を行なうためのもので、ホーンアンテナ16に回動可能に取り付けられている。
【0023】
電波反射機構9を構成するリフレクタ(電波反射部材)8は、50GHz簡易無線機4のコニカルスキャンアンテナ7と対向する位置に取り付けられており、このリフレクタ8を水平方向(図3中、矢印xで示す)又は垂直方向(図3中、矢印yで示す)に回動させることで、アンテナ自動追尾のためにビームを水平方向又は垂直方向に回転させることができるようになっている。
【0024】
このため、リフレクタ8を備える電波反射機構9には、図2に示すように、リフレクタ8の姿勢調整を行なえるように、さらに水平方向ビーム追尾機構19,ビームスキャン駆動部20,垂直方向ビーム追尾機構21が備えられている。
水平方向ビーム追尾機構19は、リフレクタ8の方位系の角度調整を行なうべく、リフレクタ8を水平方向(図3中、矢印xで示す)に回動させるためのもので、コニカルスキャンアンテナ7を中心にして回動する環状部材19Aを備えて構成される。そして、この環状部材19Aを、図4に示すように、モータ19Bによって回動させて、リフレクタ8を水平方向に回動させるようにしている。なお、モータ19Bにはエンコーダ19Cが取り付けられている。
【0025】
ビームスキャン駆動部20は、方位誤差検出のためのビームスキャンを行なうべく、コニカルスキャンアンテナ7のビーム偏向用電波レンズ17を回動させるためのものである。
垂直方向ビーム追尾機構21は、リフレクタ8の仰角系の角度調整を行なうべく、リフレクタ8を垂直方向(図3中、矢印yで示す)に回動させるためのもので、環状部材19Aに支持部材22,22を介して回動自在に支持される棒状部材21Aを備えて構成される。そして、この棒状部材21Aを、モータ21Bによって回動させて、リフレクタ8を環状部材19Aの回動軸Xと交差する方向の軸Yのまわりで回動させるようにしている(図3参照)。例えば、リフレクタ8は、図3中、破線で示すように回動され、これにより、アンテナ自動追尾のためのビームが垂直方向へ回転される。なお、モータ21Bにはエンコーダ21Cが取り付けられている。
【0026】
また、このようなコニカルスキャンアンテナ7を備える50GHz簡易無線機4及びリフレクタ8を備える電波反射機構9には、図2に示すように、これらを覆うようにレドーム(電波透過カバー部材)23が設けられている。
このように、コニカルスキャンアンテナ7及びリフレクタ8を採用することで、以下のメリットが得られる。
【0027】
まず、方位誤差検出を行なうとともに、アンテナ自動追尾のためのビームの回転を行なえるため、信号伝送系(信号ライン)の回転運動箇所を少なくすることができ、雑音信号を抑えることができるため、SN比(S/N)が良くなるという利点がある。
また、ビームを水平方向で全方位に回転させることができるため、建設機械1の水平方向の回転への対応が容易になる。また、映像信号の伝送のためのカップラーを設ける必要がなくなるという利点もある。
【0028】
さらに、50GHz簡易無線機4のアンテナ全体を回転させる必要がないため、回転部分の負荷重量を少なくすることができ、アンテナ追尾性能を向上させることができるという利点もある。
また、コニカルスキャンアンテナの特性(垂直,水平ビーム幅)に自由度が大きいため、設定に際しての自由度が大きく、また、垂直,水平方向各々で別々に設定することもできる。
【0029】
自動追尾制御手段としての計算機10は、電波反射機構を制御して自動追尾制御を実行するように構成されている。この計算機10では、方位誤差検出追尾制御を行なうようになっており、後述するように、コニカルスキャンアンテナ7のビーム位置とAGC信号から得られる受信電力とから方位誤差を算出するようになっている。そして、このようにして算出された方位誤差信号に基づいて自動追尾制御を行なうようになっている。
【0030】
なお、図1,図2中、符号24は慣性センサ(レート・ジャイロ)であり、この慣性センサ24から計算機10へ建設機械1の姿勢角データが送られるようになっている。この慣性センサ24は、建設機械1の向き(方位角)や建設機械1の傾斜角を検出するためのものである。
ところで、バックアップ用無線機5は、図1に示すように、429MHz受信アンテナ5Aを備えて構成され、通常時には、遠隔操縦装置2からのアンテナ制御信号を受信する一方、50GHz簡易無線機4による通信が途絶えた時などの非常時には、429MHz帯の特定小電力無線電波(通信可能距離が半径約100mの無線電波)により遠隔操縦装置2から送られてくる建設機械制御信号の受信を可能にするためのものである。
【0031】
つまり、この429MHz受信アンテナ5Aは、遠隔操縦装置2との間の50GHz帯のメインの通信が不可能になった場合の非常時用受信アンテナとして機能するもので、上記50GHz帯の通信が途絶えても、遠隔操縦装置2との距離が100m程度以内であれば、建設機械1が上記の建設機械制御信号を受信することを可能にして、遠隔操縦装置2側から建設機械1を安全な場所へ退避させたりするといった最低限必要な運転制御を行なうことが可能になっている。
【0032】
なお、上記の429MHz受信アンテナ5Aは、ダイバーシティ構成となっており、受信感度(レベル)の良い方のアンテナの受信信号が採用され、採用された受信信号に基づいて50GHz簡易無線機4の制御や非常時の建設機械1の運転制御などがそれぞれ正確に行なわれるようになっている。
GPSアンテナ6は、人工衛星(図示略)からの信号(以下、衛星信号ということがある)を受信し、自己(建設機械1)の現在位置を遠隔操縦装置2へ送信するためのもので、遠隔操縦装置2側ではこの建設機械1から送信される現在位置情報を基に建設機械1の動き(現在位置)をリアルタイムに管理することができるようになっている。なお、このGPSアンテナ6で受信された信号は、GPS送受信機6Aを介して、GPSデータとして計算機10に送られるようになっている。
【0033】
一方、固定局としての遠隔操縦装置2は、建設機械1を無線操縦により操作するもので、図1に示すように、自動追尾装置30付き50GHz簡易無線機31,バックアップ用無線機32,GPSアンテナ33及び自動追尾制御手段(方位誤差検出追尾制御手段)としての計算機34を備えて構成される。なお、この遠隔操縦装置2は固定式のものでも良いし、ゆっくりと移動する移動式のものであっても良い。なお、図1中、二点鎖線はビームスキャンの様子を示している。
【0034】
ここで、50GHz簡易無線機(無線装置,アンテナ付き無線装置,アンテナ付き第2無線装置)31は、建設機械1との間で50GHz帯の強指向性の電波により双方向通信を行なうためのもので、運転操作レバー群,制御レバー/スイッチ群が操作されたときの操作情報を建設機械制御信号,アンテナ制御信号,カメラ/ライト制御信号等として建設機械1へ向けて送信する一方、建設機械1から送信されてくる映像や音声,車両モニタ情報等を受信するようになっている。なお、50GHz簡易無線機31は、建設機械1の50GHz簡易無線機4の構成と同様である(図2参照)。
【0035】
この50GHz簡易無線機31も、自動追尾装置30により、方位系/仰角系回動自在に遠隔操縦装置2に取り付けられており、常に、その受信レベルが最大となるように(通信相手である建設機械1の50GHz簡易無線機31と対向するように)電波放射面の向きが自動的に調整されるようになっている。
この自動追尾装置30は、50GHz簡易無線機31に取り付けられるコニカルスキャンアンテナ35,レフレクタ36を備える電波反射機構37,自動追尾制御手段(方位誤差検出追尾制御手段)としての計算機34を備えて構成される。なお、自動追尾装置30を構成するコニカルスキャンアンテナ35,レフレクタ36を備える電波反射機構37,計算機34の構成は、建設機械1の自動追尾装置9の構成と同様である(図2参照)。
【0036】
さらに、バックアップ用無線機32は、50GHz簡易無線機31による建設機械1との双方向通信が途絶えた時等の非常時に、代わりに建設機械1との間の双方向通信(建機制御信号の送信および車両モニタ情報の受信)を行なうためのものである。このバックアップ用無線機32は、建設機械1に搭載された50GHz簡易無線機5の向きを制御するためのアンテナ制御信号を送信するためにも使用される。なお、このバックアップ用無線機32は、上述した建設機械1のバックアップ用無線機5と同様に構成される。
【0037】
GPSアンテナ33は、人工衛星(図示略)からの信号(以下、衛星信号ということがある)を受信し、本遠隔操縦装置2の現在位置を検出するために使用するものである。なお、このGPSアンテナ33で受信された信号は、GPS送受信機33Aを介して、GPSデータとして計算機34へ送られるようになっている。
【0038】
次に、本実施形態にかかるアンテナ自動追尾制御について説明すると、図4は本アンテナ自動追尾制御にかかる機能ブロック図である。
まず、本実施形態にかかる建設機械1側でのアンテナ自動追尾制御について説明する。
まず、建設機械1では、遠隔操縦装置2から送られる信号を50GHz簡易無線機4で受信し、この50GHz簡易無線機4から計算機10へ送られるAGC信号(移動角度データ)を受信レベルモニタ信号として利用し、さらに慣性センサ24からの姿勢角データに関する信号を取り込んで、これらのAGC信号とビーム位置(ビーム方位)とから方位誤差を算出して基準方位を設定し、これに基づいて自動追尾装置9によるアンテナ自動追尾制御を行なうようになっている。なお、50GHz簡易無線機4による通信が途絶えた場合、50GHz簡易無線機4に代わってバックアップ用無線機5で受信され計算機10に送られる信号を利用して自動追尾制御が行なわれる。
【0039】
つまり、建設機械1側では、起動時のアンテナビームのサーチは、まず自動追尾装置9のリフレクタ8を水平方向,垂直方向へ回動させてアンテナビームを回転させ、アンテナビームをコニカルスキャンアンテナ7に取り込み、次いで、コニカルスキャンアンテナ7に取り付けられたビーム偏向用電波レンズ17を回動させることによって方位誤差検出のためのビームスキャンを行なって、50GHz簡易無線機4からのAGC信号が最大となる方位を検出し、これを基準方位として設定するようになっている(初期捕捉機能)。
【0040】
このような初期捕捉後(ロックオン後)、建設機械1の移動や建設機械1の姿勢変化に対して慣性センサ24からの角速度データ及び後述する遠隔操縦装置2から送信される移動角度データを用いてアンテナ自動追尾を行なうようになっている。つまり、初期捕捉後は、慣性センサ24を用いたジンバル姿勢制御によってアンテナ自動追尾が行なわれる。なお、このアンテナ自動追尾制御は、軸を動かすことでアンテナを揺らせるようにして制御するため動揺制御という。
【0041】
また、例えば建設機械1と遠隔操縦装置2との間に遮蔽物が入って電波が遮断され、追尾から外れた場合には、コニカルスキャンアンテナ7に取り付けられたビーム偏向用電波レンズ17を回動させることによってアンテナビームを回転させ、50GHz簡易無線機4からのAGC信号が最大となる方位を検出し、これにより自動追尾制御に復帰するようになっている(初期捕捉機能)。
【0042】
また、例えば慣性センサ24からの姿勢角データがドリフトしてAGC信号の信号レベルが低下した場合には、ビーム偏向用電波レンズ17を回動させることによってアンテナビームをスキャンさせ、ピークサーチ、即ち50GHz簡易無線機4からのAGC信号の最大方位検出を行なうようになっている。そして、このピークサーチを行なった後、基準方位を設定し直すのである。
【0043】
これにより、建設機械1は、遠隔操縦装置2との相対位置が変化しても、50GHz簡易無線機4の電波放射面と遠隔操縦装置2に搭載された50GHz簡易無線機31の電波放射面とが自動追尾装置9のリフレクタ8を介して常に対向するようになっており、遠隔操縦装置2との間で常に安定した通信を行なうことが可能になる。
【0044】
また、本実施形態にかかる自動追尾制御では、さらにトランスロケーション方式DGPS位置測定装置を組み込み、通信相手局方位情報(ここでは建設機械の方位情報、即ちDGPS測定位置データ)をアンテナビームのサーチに併用するようにしても良い。このように、アンテナビームのサーチに50GHz簡易無線機4からのAGC信号とDGPS位置測定装置からのDGPS測定位置データとを併用することによって、サーチ動作を迅速に行なえるようになる。
【0045】
また、アンテナ自動追尾中でも、建設機械1と遠隔操縦装置2とが遠距離となり、50GHz簡易無線機4のAGC信号の信号レベルが低くなったときは、自動追尾制御の補助として、同様に、DGPS測定位置データを併用するようにしても良い。この場合、建設機械1と遠隔操縦装置2とが近距離で、かつ建設機械1の移動速度が高い状態では50GHz簡易無線機4で受信される電波によって自動追尾を行ない、建設機械1と遠隔操縦装置2とが遠距離で受信電力が小さく、建設機械1の移動速度も低い状態ではDGPS測定位置データによって自動追尾を行なうことが考えられる。
【0046】
このような自動追尾制御を行なうために、建設機械1の計算機10には、図4に示すように、50GHz簡易無線機4から、多芯ケーブル40,コネクションボックス41を介してAGC信号が入力されるようになっている。なお、50GHz簡易無線機4からは、多芯ケーブル40,コネクションボックス41を介して音声(制御)信号も送信されるようになっている。また、50GHz簡易無線機4では映像入出力も行なわれるようになっている。このように、50GHz簡易無線機4によって受信された信号は、スリップリングを介さずに計算機10や図示しない主計算機へ入力されるようになっており、これにより雑音信号を少なくすることができるため、信号伝送系の信頼性を高めることができることになる。
【0047】
また、計算機10には、スリップリング42を介して複数の慣性センサ24(レート・ジャイロ)からの信号も入力されるようになっている。そして、計算機10は、これらの慣性センサ24で検出された方位角,傾斜角と50GHz簡易無線機4での信号(電波)受信レベルとに基づいて50GHz簡易無線機4での信号受信レベルが最大となるアンテナの向き(方位角,仰角)を演算により求めるようになっている。
【0048】
なお、この計算機10での演算結果は、適宜、車両モニタ情報(モニタ信号)として遠隔操縦装置2へ送信され、遠隔操縦装置2のディスプレイに、50GHz簡易無線機4の現在の向き(方位角/仰角)をリアルタイムに表示させるようにしている。
また、計算機10には、リフレクタ8を水平方向に回動させるべく、水平方向ビーム追尾機構19の環状部材19Aを回動させるモータ19Bに取り付けられたエンコーダ19CからAZ角度信号が入力されるようになっている。また、計算機10には、リフレクタ8を垂直方向に回動させるべく、垂直方向ビーム追尾機構21の棒状部材21Aを回動させるモータ21Bに取り付けられたエンコーダ21CからEL角度信号が入力されるようになっている。
【0049】
一方、計算機10は、AZ角指令をモータドライバ43を介してモータ19Bに送り、モータ19Bを駆動させて水平方向ビーム追尾機構19の環状部材19Aを回動させるようにしている。また、計算機10は、EL角指令をスリップリング45,モータドライバ44を介してモータ21Bに送り、モータ21Bを駆動させて垂直方向ビーム追尾機構21の棒状部材21Aを回動させるようにしている。なお、モータドライバ44やモータ21Bは、安定化電源46,スリップリング45を介してAC100Vの電源に接続されている。
【0050】
ここで、モータドライバ43は、この計算機10で得られた方位角に応じて方位系のモータ19Bを駆動させることによって、50GHz簡易無線機4を上記の方位角分だけ回動させるものであり、モータドライバ44は、同様に計算機10で得られた仰角に応じて仰角系のモータ21Bを駆動させることによって、50GHz簡易無線機4を上記の仰角分だけ回動させるものである。
【0051】
つまり、この自動追尾装置8は、50GHz簡易無線機4での信号受信レベルが常に最大となるように遠隔操縦装置2側の50GHz簡易無線機31から送信される50GHz帯の無線電波をサーチして(自動追尾信号に応答して)、遠隔操縦装置2に搭載された50GHz簡易無線機31の電波放射面を自動的に追尾する応答部として機能するもので、これにより、遠隔操縦装置2との相対位置が変化しても遠隔操縦装置2との通信を常に安定して行なえるようになっているのである。
【0052】
また、計算機10は、方位誤差検出を行なうためにコニカルスキャンアンテナ7のビーム偏向用電波レンズ17を駆動すべく、ビームスキャン駆動部20との間でスキャン指令/ビーム方位に関する信号がやりとりされるようになっている。
なお、バックアップ無線機5にて遠隔操縦装置2からのアンテナ制御信号が受信された場合、自動追尾装置9は、計算機10により、そのアンテナ制御信号に応じて各ドライバ43,44が駆動される。つまり、遠隔操縦装置2側から手動により50GHz簡易無線機4の向きを調整することも可能である。このため、計算機10には、手動設定信号も入力されるようになっている。
【0053】
また、上述のようにDGPS測定位置データを併用する場合、計算機10には、GPSレシーバデータが入力され、またDGPS測定位置データ等の情報が出力される。
なお、AC100Vの電源に接続された安定化電源46から各ユニットへ電力が供給されるようになっている。
【0054】
次に、本実施形態にかかる遠隔操縦装置2側のアンテナ自動追尾制御について説明する。
まず、遠隔操縦装置2では、建設機械1から送られる信号を50GHz簡易無線機31で受信し、この50GHz簡易無線機31から計算機34へ送られるAGC信号を受信レベルモニタ信号として利用し、このAGC信号とビーム位置(ビーム方位)とから方位誤差を算出して基準方位を設定し、これに基づいて自動追尾装置37によるアンテナ自動追尾制御を行なうようになっている。なお、50GHz簡易無線機31による通信が途絶えた場合、50GHz簡易無線機31に代わってバックアップ用無線機32で受信され計算機34へ送られる信号を利用して自動追尾制御が行なわれる。
【0055】
つまり、遠隔操縦装置2側では、起動時のアンテナビームのサーチは、まず自動追尾装置37のリフレクタ36を水平方向,垂直方向へ回動させてアンテナビームを回転させ、アンテナビームをコニカルスキャンアンテナ35に取り込み、次いで、コニカルスキャンアンテナ35に取り付けられたビーム偏向用電波レンズ38を回動させることによって方位誤差検出のためのビームスキャンを行なって、50GHz簡易無線機31からのAGC信号が最大となる方位を検出し、これを基準方位として設定するようになっている(初期捕捉機能)。
【0056】
このような初期捕捉後(ロックオン後)、アンテナビームスキャンによって方位追尾を行なう。この追尾はNull点追尾方式による。
また、初期捕捉で設定された基準方位(基準位置)からの建設機械1の移動角度を遠隔操縦装置2のリフレクタ36の回転角度から求める。そして、この移動角度データを遠隔操縦装置2の50GHz簡易無線機31又はバックアップ無線機32経由で建設機械1側へ送信する。なお、アンテナの基準方位の設定が自動で行なえない場合はマニュアルでアンテナ方位を制御してアンテナ基準方位の設定を行なう。
【0057】
なお、このようなアンテナ自動追尾制御を行なうための計算機34の構成は、上述の建設機械1の計算機10の構成と略同様である。
上述のような自動追尾制御を行なうようにしているのは、無線通信の形態では送受信双方で同時に追尾のためのビームスキャンを行なうと2重に振幅変調がかかってしまい方位誤差の検出ができないからである。このため、上述のように、固定局としての遠隔操縦装置2側をメインのビームスキャンのアンテナとし、送受信双方の追尾を行なうようにしているのである。
【0058】
次に、本実施形態にかかる遠隔操縦システムによるアンテナ追尾制御について、図5のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、ステップS10で、手動モードか自動モードかを判定し、この判定の結果、自動モードであると判定された場合は、ステップS20に進み、本システムが起動時であるか否かを判定する。
【0059】
この判定の結果、システム起動時であると判定された場合は、ステップS30に進み、初期捕捉機能によって初期捕捉制御を行なう。
一方、システム起動時でないと判定された場合は、ステップS40に進み、アンテナ自動追尾機能によってシンバル姿勢制御によるアンテナ自動追尾制御を行なう。
【0060】
その後、ステップS50に進み、追尾から外れたか否かを判定し、この判定の結果、追尾から外れていたら、ステップS60に進み、初期捕捉機能によって初期捕捉制御を行なう。
一方、追尾から外れていない場合は、ステップS40に戻り、アンテナ自動追尾機能によるアンテナ自動追尾制御を続行する。以下、同様の処理が繰り返される。
【0061】
ところで、ステップS10で、手動モードであると判定された場合は、ステップS70に進み、手動操作での追尾が行なわれる。
このように、本発明の一実施形態にかかる遠隔無線操縦システムによれば、建設機械1の50GHz簡易無線機4及び遠隔操縦装置2の50GHz簡易無線機31がそれぞれコニカルスキャンアンテナ7,35付きの固定式無線装置として構成され、また、コニカルスキャンアンテナ7,35と対向する位置に姿勢調整が可能なリフレクタ8,36を有する電波反射機構9,37が設けられており、自動追尾制御手段としての計算機10,34が、この電波反射機構9,37を制御して自動追尾制御を実行するようにしているため、建設機械1の50GHz簡易無線機4及び遠隔操縦装置2の50GHz簡易無線機31のコンパクト化を図ることができ、信号伝送系の信頼性を向上させることができるという利点がある。
【0062】
なお、本実施形態では、作業機械及び遠隔操縦装置の双方に電波反射機構9,37付きの無線装置4,31を設けているが、これに限られるものではなく、作業機械及び遠隔操縦装置のいずれか一方に電波反射機構付きの無線装置を設けるようにしても良い。
また、上述の本実施形態にかかる遠隔無線操縦システムによるアンテナ自動追尾制御は、一例にすぎず、上述のような制御に限られるものではない。
【0063】
さらに、本実施形態にかかる電波反射機構付きの無線装置は、無線移動式作業機械の自動追尾制御を実行する遠隔無線操縦システムの作業機械及び遠隔操縦装置に設けているが、これに限られるものではなく、広く遠隔無線操縦を行ないうる遠隔無線操縦システムに適用しうるものである。
また、本実施形態にかかる各無線機の周波数は、上述のものに限定されるものではない。
【0064】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1記載の本発明の遠隔無線操縦システムによれば、無線移動式作業機械の第1無線装置及び遠隔操縦装置の第2無線装置がそれぞれコニカルスキャンアンテナ付きの固定式無線装置として構成されるとともに、該コニカルスキャンアンテナが回動可能なビーム偏向用電波レンズを備え、また、コニカルスキャンアンテナと対向する位置に姿勢調整が可能な電波反射部材を有する電波反射機構が設けられており、自動追尾制御手段が、電波反射部材及びビーム偏向用電波レンズを制御してビームスキャンを行なって方位誤差を検出した後、方位誤差に基づいて自動追尾制御を実行するようにしているため、第1無線装置及び第2無線装置のコンパクト化を図ることができ、信号伝送系の信頼性を向上させることができるという利点がある。
【0065】
請求項2記載の本発明の無線移動式作業機械によれば、無線移動式作業機械のアンテナ付き無線装置がコニカルスキャンアンテナ付きの固定式無線装置として構成されるとともに、該コニカルスキャンアンテナが回動可能なビーム偏向用電波レンズを備え、コニカルスキャンアンテナと対向する位置に姿勢調整が可能な電波反射部材を有する電波反射機構が設けられており、自動追尾制御手段が、電波反射部材及びビーム偏向用電波レンズを制御してビームスキャンを行なって方位誤差を検出した後、方位誤差に基づいて自動追尾制御を実行するようにしているため、無線移動式作業機械のアンテナ付き無線装置のコンパクト化を図ることができ、信号伝送系の信頼性を向上させることができるという利点がある。
【0066】
請求項3記載の本発明の遠隔操縦装置によれば、遠隔操縦装置のアンテナ付き無線装置がコニカルスキャンアンテナ付きの固定式無線装置として構成されるとともに、該コニカルスキャンアンテナが回動可能なビーム偏向用電波レンズを備え、コニカルスキャンアンテナと対向する位置に姿勢調整が可能な電波反射部材を有する電波反射機構が設けられており、自動追尾制御手段が、電波反射部材及びビーム偏向用電波レンズを制御してビームスキャンを行なって方位誤差を検出した後、方位誤差に基づいて自動追尾制御を実行するようにしているため、遠隔操縦装置のアンテナ付き無線装置のコンパクト化を図ることができ、信号伝送系の信頼性を向上させることができるという利点がある。
【0067】
請求項4,5,6記載の本発明の電波反射機構付きの無線装置によれば、遠隔無線操縦システムに使用されるアンテナ付き無線装置がコニカルスキャンアンテナ付きの固定式無線装置として構成されるとともに、該コニカルスキャンアンテナが回動可能なビーム偏向用電波レンズを備え、コニカルスキャンアンテナと対向する位置に姿勢調整が可能な電波反射部材を有する電波反射機構が設けられており、自動追尾制御手段が、電波反射部材及びビーム偏向用電波レンズを制御してビームスキャンを行なって方位誤差を検出した後、方位誤差に基づいて自動追尾制御を実行するようにしているため、遠隔無線操縦システムに使用されるアンテナ付き無線装置のコンパクト化を図ることができ、信号伝送系の信頼性を向上させることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる遠隔無線操縦システムの全体構成を示す模式図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる電波反射機構付きの無線装置を示す模式的斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる電波反射機構付きの無線装置を説明するための模式図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかる自動追尾装置の全体構成を示す模式図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかる自動追尾制御のフローチャートである。
【符号の説明】
1 建設機械(移動局,無線移動式作業機械)
2 遠隔操縦装置(固定局)
3 自動追尾装置
4 50GHz簡易無線機(無線装置,アンテナ付き無線装置,アンテナ付き第1無線装置)
5 バックアップ用無線機
5A 429MHz受信アンテナ
6 GPS(Global Positioning System) アンテナ
6A GPS送受信機
7 コニカルスキャンアンテナ
8 レフレクタ(電波反射部材)
9 電波反射機構
10 計算機(自動追尾制御手段,方位誤差検出追尾制御手段)
15 簡易インシュレータ
16 ホーンアンテナ
17 ビーム偏向用電波レンズ
18 直線偏波/円偏波変換器
19 水平方向ビーム追尾機構
19A 環状部材
19B モータ
19C エンコーダ
20 ビームスキャン駆動部
21 垂直方向ビーム追尾機構
21A 棒状部材
21B モータ
21C エンコーダ
22 支持部材
23 レドーム(電波透過カバー部材)
24 慣性センサ(レート・ジャイロ)
30 自動追尾装置
31 50GHz簡易無線機(無線装置,アンテナ付き無線装置,アンテナ付き第2無線装置)
32 バックアップ用無線機
33 GPSアンテナ
33A GPS送受信機
34 計算機(自動追尾制御手段,方位誤差検出追尾制御手段)
35 コニカルスキャンアンテナ
36 レフレクタ(電波反射部材)
37 電波反射機構
38 ビーム偏向用電波レンズ
40 多芯ケーブル
41 コネクションボックス
42 スリップリング
43 モータドライバ
44 モータドライバ
45 スリップリング
46 安定化電源

Claims (6)

  1. アンテナ付き第1無線装置を用いて、無線操縦により作業現場にて移動可能に作業しうる無線移動式作業機械と、
    アンテナ付き第2無線装置を用いて、該無線移動式作業機械を無線操縦により操作する遠隔操縦装置とをそなえ、
    上記の第1無線装置及び第2無線装置が、それぞれコニカルスキャンアンテナ付きの固定式無線装置として構成されるとともに、該コニカルスキャンアンテナが回動可能なビーム偏向用電波レンズを備え、
    各コニカルスキャンアンテナと対向する位置に姿勢調整が可能な電波反射部材を有する電波反射機構が設けられて、
    該電波反射部材及び該ビーム偏向用電波レンズを制御してビームスキャンを行なって方位誤差を検出した後、方位誤差に基づいて自動追尾制御を実行する自動追尾制御手段が設けられていることを特徴とする、遠隔無線操縦システム。
  2. アンテナ付き無線装置を用いて、遠隔操縦装置からの無線操縦により作業現場にて移動可能に作業しうる無線移動式作業機械において、
    該無線装置がコニカルスキャンアンテナ付きの固定式無線装置として構成されるとともに、該コニカルスキャンアンテナが回動可能なビーム偏向用電波レンズを備え、
    該コニカルスキャンアンテナと対向する位置に姿勢調整が可能な電波反射部材を有する電波反射機構が設けられており、
    該電波反射部材及び該ビーム偏向用電波レンズを制御してビームスキャンを行なって方位誤差を検出した後、方位誤差に基づいて自動追尾制御を実行する自動追尾制御手段が設けられていることを特徴とする、無線移動式作業機械。
  3. アンテナ付き無線装置を用いて、無線移動式作業機械を無線操縦により操作する遠隔操縦装置において、
    該無線装置がコニカルスキャンアンテナ付きの固定式無線装置として構成されるとともに、該コニカルスキャンアンテナが回動可能なビーム偏向用電波レンズを備え、
    該コニカルスキャンアンテナと対向する位置に姿勢調整が可能な電波反射部材を有する電波反射機構が設けられており、
    該電波反射部材及び該ビーム偏向用電波レンズを制御してビームスキャンを行なって方位誤差を検出した後、方位誤差に基づいて自動追尾制御を実行する自動追尾制御手段が設けられていることを特徴とする、遠隔操縦装置。
  4. 遠隔無線操縦システムに使用されるアンテナ付き無線装置において、
    該無線装置がコニカルスキャンアンテナ付きの固定式無線装置として構成されるとともに、該コニカルスキャンアンテナが回動可能なビーム偏向用電波レンズを備え、
    該コニカルスキャンアンテナと対向する位置に姿勢調整が可能な電波反射部材を有する電波反射機構が設けられており、
    該電波反射部材及び該ビーム偏向用電波レンズは、該遠隔無線操縦システムにおいて自動追尾制御を実行する場合に、方位誤差検出のためのビームスキャンを行なうために用いられることを特徴とする、電波反射機構付きの無線装置。
  5. 該電波反射機構が、該コニカルスキャンアンテナを中心にして回動する環状部材をそなえ、
    該電波反射部材が、該環状部材の回動軸と交差する方向の軸のまわりに回動しうるように、該環状部材に取り付けられていることを特徴とする、請求項4記載の電波反射機構付きの無線装置。
  6. 該コニカルスキャンアンテナ付きの固定式無線装置及び該電波反射機構を覆うように電波透過カバー部材が設けられていることを特徴とする、請求項4記載の電波反射機構付きの無線装置。
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