JPH08265516A - 本原稿読み取り装置 - Google Patents

本原稿読み取り装置

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JPH08265516A
JPH08265516A JP7062897A JP6289795A JPH08265516A JP H08265516 A JPH08265516 A JP H08265516A JP 7062897 A JP7062897 A JP 7062897A JP 6289795 A JP6289795 A JP 6289795A JP H08265516 A JPH08265516 A JP H08265516A
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JP
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turning
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JP7062897A
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English (en)
Inventor
Kenichi Takegawa
賢一 竹川
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、本原稿の頁めくり終了後のエラー
処理を無くして使い易くすることを目的とする。 【構成】 この発明は、本原稿が載置される原稿台と、
この原稿台上に載置された本原稿の画像読み取り及び頁
めくりを行う走査ユニットとを有する本原稿読み取り装
置において、走査ユニットの不めくりを検知し、この不
めくり検知信号と不めくり部分の読み取り画像情報によ
り本原稿の頁めくりが最終頁まで終了したことを判断す
る判断手段103を備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原稿台上に載置された本
原稿の画像読み取り及び頁めくりを行う本原稿読み取り
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、本原稿読み取り装置としては、走
査ユニットにより原稿台上に載置された本原稿の見開き
両頁を走査してその見開き両頁の画像を読み取り、走査
ユニットがホームポジションに復帰する時に本原稿の頁
めくりを走査ユニットにより行い、不めくり(頁めくり
ミス)を検知することにより不めくりエラーとして頁め
くりのリトライ等のエラー処理を行うものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記本原稿読み取り装
置では、不めくりを検知して頁めくりのリトライ等のエ
ラー処理を行うので、本原稿の頁めくりが全て終了した
後には原稿台上の頁めくりを行う位置には本原稿の頁が
載っていないために当然頁めくりを行うことができず、
不めくりを検知して頁めくりのリトライ等のエラー処理
を行うことになり、使いにくい。
【0004】本発明は、上記問題点を改善し、本原稿の
頁めくり終了後のエラー処理を無くして使い易くできる
本原稿読み取り装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、本原稿が載置される原稿台
と、この原稿台上に載置された本原稿の画像読み取り及
び頁めくりを行う走査ユニットとを有する本原稿読み取
り装置において、前記走査ユニットの不めくりを検知
し、この不めくり検知信号と不めくり部分の読み取り画
像情報により本原稿の頁めくりが最終頁まで終了したこ
とを判断する判断手段を備えたものである。請求項2記
載の発明は、請求項1記載の本原稿読み取り装置におい
て、前記判断手段は不めくり部分の読み取り画像情報が
一定以上の黒情報を持つことにより不めくり部分を原稿
台候補とするものである。
【0006】請求項3記載の発明は、請求項1記載の本
原稿読み取り装置において、前記判断手段が不めくりを
検知した後に前記走査ユニットにより不めくり部分に対
する読み取りを行うものである。請求項4記載の発明
は、請求項1記載の本原稿読み取り装置において、前記
判断手段は前記判断を頁めくり毎に行うものである。
【0007】
【作用】請求項1記載の発明では、判断手段は、走査ユ
ニットの不めくりを検知し、この不めくり検知信号と不
めくり部分の読み取り画像情報により本原稿の頁めくり
が最終頁まで終了したことを判断する。請求項2記載の
発明では、請求項1記載の本原稿読み取り装置におい
て、判断手段は不めくり部分の読み取り画像情報が一定
以上の黒情報を持つことにより不めくり部分を原稿台候
補とする。
【0008】請求項3記載の発明では、請求項1記載の
本原稿読み取り装置において、判断手段が不めくりを検
知した後に走査ユニットにより不めくり部分に対する読
み取りを行う。請求項4記載の発明では、請求項1記載
の本原稿読み取り装置において、判断手段は前記判断を
頁めくり毎に行う。
【0009】
【実施例】図24は請求項1〜4記載の発明を応用した
画像形成装置の一例を示す。この画像形成装置は、原稿
画像を読み取る原稿読み取り装置としてのスキャナ部5
00と、画像を転写材上に形成するプリンタ501等で
構成され、スキャナ部500は本原稿及びシート原稿の
画像読み取り及び本原稿の頁めくりを行う走査ユニット
200を有する。この走査ユニット200は、原稿画像
を読み取る光電変換素子としてのCCD(電荷結合素
子)を有する画像読み取り板(SBC)101と、この
画像読み取り板101からのアナログ画像信号の処理か
らA/D変換までを行うVPU(Video Proc
essing Unit)102と、蛍光灯及びそのイ
ンバータ電源、ヒータ、サーミスタ、ファン、ソレノイ
ド等からなる部分502とを有する。この部分502と
VPU102はそれぞれ独立のフレキシブルケーブルで
IPU(Image Processnig Uni
t;画像処理装置)103と接続されている。
【0010】IPU103はコネクタにより着脱可能で
あって読み取り画像信号を記憶するためのフレームメリ
104を備え、IPU103内のマイクロコンピュータ
は走査ユニット200を走査するためのステッピングモ
ータからなるスキャナモータ106(図1参照)や原稿
台駆動用DCモータ等の負荷をモータ駆動回路503を
介して制御すると共にセンサからの信号を取り込む。プ
リンタ501は複写のモード制御、操作パネル99のキ
ー信号の取り込み及び表示制御を行うメイン制御部と、
複写タイミング制御を行うシーケンス制御部とからなる
メイン制御板107を有し、メイン制御部及びシーケン
ス制御部、操作パネル99の各マイクロコンピュータは
互いにシリアル通信でコマンドの送受信を行う。メイン
制御板107はプリンタ501の作像に係わるセンサ類
の入力、モータ、ソレノイド、クラッチ等の制御を行っ
て画像形成のシーケンス制御を行う。
【0011】図3は、この画像形成装置のデータ処理ブ
ロックを示す。この画像形成装置は、本原稿及びシート
原稿の画像読み取りを行う原稿読み取り装置(以下、T
PS:Turn the Page Scanner.
という)500と、その原稿読み取り画像を出力する電
子写真方式のレーザプリンタ501等を有するシステム
である。このシステムの本原稿の画像読み取り機能と頁
めくり機能とは、それぞれ独立させて構成することもで
きるが、この例では、説明の便宜上、頁めくり機能と画
像読み取り機能との両機能を1つのユニットに組み込ん
だ本原稿読み取り装置となっている。
【0012】本システムは、TPSの画像読み取り部及
び画像データ処理部と、レーザプリンタからなる画像形
成部に大きく分けられる。TPSにおける走査ユニット
200の右端部に配置された画像読み取り部はCCDを
有する読み取り板からなる読み取りセンサ101を備え
ている。VPU102は、読み取りセンサ101のCC
Dに駆動信号を供給し、読み取りセンサ101よりのア
ナログ画像信号の補正からデジタル信号変換までを行っ
て各ドット8ビットの読み取り画像データを得る。
【0013】VPU102は、その各ドット8ビットの
読み取り画像データをクロック、主走査方向及び副走査
方向のゲート信号に同期させて約7.5MHzの速度で
IPU103に出力し、IPU103はVPU102か
らの画像データの変倍等の加工処理や電子写真の高画質
処理を行う。IPU103は画像データに対して最終処
理でγ補正を含む階調処理を行い、書き込みに適した各
ドット4ビットのビデオデータに変換してその処理デー
タをフレームメモリ104に蓄積する。
【0014】すなわち、このTPSでは、本原稿の読み
取り速度90mm/sec.,シート原稿の読み取り走
査速度120mm/sec.、作像速度180mm/s
ec.というように、その読み取り走査速度と作像速度
とに差があるので、その速度バッファ用にA3サイズ1
頁分のフレームメモリ104を用いている。また、この
フレームメモリ104は、TPSが本原稿に接触して走
査してその読み取りを行い、リピートコピー時には画像
データが複数回繰り返して読み出されることにより、リ
ピートコピー時の原稿保護に対して有効である。さら
に、TPSが本原稿の見開き左右頁の画像を独立にプリ
ントする頁連写時には1回の本原稿走査でフレームメモ
リ104を用いて見開き左右頁の画像データを分割する
ことができ、TPSはレーザプリンタ501の画像書き
込みとの同期走査や再度の助走がいらない。
【0015】更に、IPU103の速度対応性により各
ドット4ビット構成のフレームメモリ104をIPU1
03より後段に配置し、IPU103による画像処理後
の書き込みデータをフレームメモリ104に格納するこ
とにより、各ドット8ビットの読み取り画像データに対
してフレームメモリ104の容量を半分にすることがで
きる。
【0016】フレームメモリ104は、容量が400D
PIの画像データでA3サイズ1頁分の128Mビット
であり、DRAMによって構成される。IPU103か
らフレームメモリ104への画像データ入力は画像デー
タの2ドット分をパラレルに行い、かつ、約3.8MH
zの速度で順次に行う。一方、フレームメモリ104か
らの画像データは、同じく2ドット分がパラレルで出力
され、約7.5MHzの速度でIPU103から送られ
るクロック、主走査方向及び副走査方向のゲート信号に
同期させてメイン制御板107に順次に出力される。
【0017】メイン制御板107は、フレームメモリ1
04からレーザプリンタの画像形成速度に合わせて高速
に出力された画像データを約15MHzのシリアルデー
タとし、FIFO(First In First O
ut)メモリで更に主走査方向に高速化し、約18MH
zの書き込みクロックに同期させる。その各ドット4ビ
ットの画像データは、変調部でパルス幅変調されて発光
時間データとなり、レーザ(LD)コントローラにPW
Mデータとして書き込みクロックに同期して送信され
る。LDコントローラは、そのPWMデータによりLD
ドライバを介して電子写真方式のレーザプリンタのLD
105を発光させて感光体を露光走査して作像する。電
子写真方式のレーザプリンタは感光体を帯電器で均一に
帯電させた後にLD105による露光走査で静電潜像を
形成し、この静電潜像を現像装置で現像して転写装置に
より転写紙に転写する。
【0018】IPU103は、TPSの走査ユニット2
00の走査制御も行い、走査ユニット200を走査する
ためのステッピングモータからなるスキャナモータ10
6を駆動する。スキャナモータ106はシート原稿画像
読み取り時及び本原稿画像読み取り時には走査ユニット
200を走査速度90mm/sec.で等速走査し、7
1から141%までのズームを含む変倍時にはその1.
41から0.71倍の線速で走査ユニット200を走査
する。
【0019】また、スキャナモータ106は、走査ユニ
ット200を走査開始位置に戻すリターン時及び本原稿
の頁めくり時には120mm/sec.の速度で走査ユ
ニツト200を走査する。メイン制御板107は、I/
O100を介して作像に係わるセンサ類からの入力信号
を取り込み、モータ、ソレノイド、クラッチ等へ信号を
出力することにより、レーザプリンタの画像形成のシー
ケンス制御を行う。また、IPU103は読み取り画像
データを他のシステム機器、例えばプリンタやワークス
テーションに転送するためのSCSIインターフェース
98を備え、メイン制御板107は操作パネル99から
の信号の取り込み及び操作パネル99への信号の出力を
行う。
【0020】次に、本システムにおける画像読み取り信
号処理を説明する。CCDを有する読み取りセンサ10
1は、約5000画素、400DPIの読み取りが可能
で、原稿の主走査方向1ライン分の反射光を同時に読み
取って画像信号に変換する。読み取りセンサ101から
の画像信号はVPU102でクランプ等の波形修正、増
幅、A/D変換が行われ、8ビットのデジタル信号とし
てIPU103へ出力される。読み取りセンサ101は
アナログ画像データを高速転送のためEVEN、ODD
の2系統に分けてVPU102に出力し、VPU102
においては、アナログスイッチで構成されるスイッチン
グICで読み取りセンサ101からのEVEN,ODD
の画像データをシリアルのアナログ画像信号に合成して
転送する。この場合、1画素の画像転送速度は本原稿読
み取りモード時では約7.5MHzであり、これに同期
して上記合成後の画像データがA/Dコンバータで8ビ
ット256階調のデジタル信号に変換される。一方、増
幅回路では蛍光灯の光量変動を補正するために、基準白
板の読み取りデータによりその増幅度を適正値にするよ
うに調節する。
【0021】図4はTPSの画像データ処理を示す。読
み取りセンサ101から読み出される主走査方向に連続
するアナログ画像データは、VPU102においてクラ
ンプにより波形の基底レベルの調整が行われ、画素クロ
ックに同期して画像データがサンプルホールドされる。
次に、VPU102はその画像データを読み取り露光光
量やそのデータレベルに合わせて画像データの増幅率を
可変するAGC(Auto Gain Contro
l)処理を行い、A/Dコンバータによりアナログ画像
データから8ビットのデジタル画像データに変換して読
み取りセンサ101のCCDで読み取られる原稿反射濃
度に対してリニアな読み取り画像データを得る。次に、
VPU102はその読み取り画像データを視感度に合わ
せて効率よく階調を扱うように対数変換を行う。この対
数変換は入出力8ビット/ドットのLUT(LOOK
UP TABLE)で行う。
【0022】VPU102からの画像濃度を示す1画素
毎のデジタル画像信号はIPU103へ入力されて画像
処理される。IPU103は、複数のLSIで構成さ
れ、VPU102からのデジタル画像信号の画像加工処
理の他、高画質処理の制御を行い、その主なものを以下
に説明する。 1.シェーディング補正 本システムのTPSは、蛍光灯の直線光源を用い、ま
た、レンズの集光によりCCDの中央部で光量が最大と
なり、CCDの端部では光量が低下してしまう。また、
CCDには、素子個々の感度にバラツキがある。そこ
で、IPU103は、デジタル画像信号に対してその両
方のシェーディング補正を画素毎の基準白板読み取りデ
ータにより行う。
【0023】2.MTF補正 レンズなどを用いた光学系では、レンズなどの性能によ
り周辺画素情報が影響してCCDによる読み取り出力が
なまったようになる。そこで、IPU103は、1つの
画素データを求める際に、その画素データを周辺画素レ
ベルで補正することにより、再現性の高い画像を得る。
【0024】3.主走査方向変倍 本システムでは、原稿画像の読み取りと書き込みの解像
度が同一の400DPIであるが、読み取り画像データ
のフレームメモリ104読出し画素周波数が約15MH
z、書き込み画素周波数が約18MHzであってこれら
が異なるため、IPU103は画像データの周波数変換
を行い、また、画像データに対して50%から200%
の主走査及び副走査方向の変倍処理を行う。IPU10
3はその変倍値を周辺画素データの演算で算出する。
【0025】4.γ補正 電子写真方式のレーザプリンタの濃度再現特性(プリン
タのγ特性)は、リニアではなく、VPU102からの
画像データをそのまま用いても原稿濃度を忠実に再現で
きない。そこでIPU103は変換テーブルを用いて画
像データをレーザプリンタのプリント特性に合わせた書
き込みデータに変換する。また、IPU103は、マニ
ュアルの濃度調整時も、その変換値を変更することで濃
度調整を実現する。その他、IPU103は、マスキン
グ、トリミング、ミラーリング、白黒反転等の画像変
換、原稿サイズ、位置及び濃度検出、マーカー検出等の
画像検出等も行っている。
【0026】IPU103から送られてきた画像データ
は、LD105により光エネルギーに変換される。本シ
ステムにおける光書き込み方式のレーザプリンタは、L
D105からのレーザビームをポリゴンミラーで偏向走
査し、感光体上に露光して静電潜像を形成する方式が用
いられている。また、LD105の変調方式は、主に1
ドット内の露光時間を変調するパルス変調方式と、露光
強度を変調するパワー変調方式とがあり、本システムで
は前者の方式を採用している。これにより、解像性及び
階調性を備えた高画質が得られる。
【0027】次に、TPSの本原稿露光方式について説
明する。図5及び図6は本システムの蛍光灯調光回路を
示す。本システムは、本原稿画像露光用光源としての2
本の蛍光灯201,202と、シート原稿画像露光用光
源としての2本の蛍光灯203,204とを備えてお
り、各蛍光灯はそれぞれ同様の調光回路を備えている。
すなわち、本システムは、計4本の蛍光灯201〜20
4と、独立に制御可能な4つの蛍光灯調光回路を備えて
いる。ここで、本原稿画像露光用光源としての2本の蛍
光灯201,202は、図36に示すように、走査ユニ
ット200の走査方向と直交する方向の本原稿画像読み
取りスリット位置に配置されたプラテンガラス205の
両端上部にそれぞれ配置されている。
【0028】これらの蛍光灯201,202は、プラテ
ンガラス205を通して本原稿BOを左右両側から露光
し、本原稿BOの画像読み取り時における左右頁による
濃度ムラや本原稿綴じ部BOaの陰影をなくしている。
一方、シート原稿画像露光用光源としての2本の蛍光灯
203,204は、図36に示すように、走査ユニット
200の上部の走査方向と直交する方向のシート原稿画
像読み取りスリット位置の両端部にそれぞれ配置されて
いる。これらの蛍光灯203,204は、本システムの
上面のコンタクトガラス206を通してコンタクトガラ
ス206上にスケール207に合わせて載置されたシー
ト原稿SOを左右両側から露光し、本原稿BOと同じく
シート原稿SOの画像読み取り時における濃度ムラや陰
影をなくしている。
【0029】図5及び図6に示す本原稿BOの蛍光灯調
光回路は、蛍光灯201,202の発光光量を検出する
光量センサ201a,202aと、調光回路201b,
202bとにより構成されている。光量センサ201
a,202aは、フォトダイオードで構成されており、
各蛍光灯201,202、203,204の原稿画像露
光方向の裏側の読み取り走査方向の略中央部にそれぞれ
配置されている。調光回路201b,202bは温度に
より変化する本原稿画像露光用蛍光灯201,202、
シート原稿画像露光用蛍光灯203,204の各光量を
光量センサ201a,202aによりそれぞれモニタし
て各蛍光灯201,202、203,204の光量が一
定の露光適正値になるように蛍光灯201,202、2
03,204のフィードバック制御をする。
【0030】各調光回路201b,202bは、各光量
センサ201a,202aが検出した蛍光灯201,2
02、203,204に対する光量信号を各々積分回路
201c,202cにより平均化して各増幅回路201
d,202dにより増幅し、各点灯回路201e,20
2eによりそれぞれの蛍光灯201,202、203,
204の目標の露光光量との差分が無くなるように各蛍
光灯201,202、203,204をそれぞれ駆動す
る。この蛍光灯の駆動方式は、読み取りセンサ101に
おけるCCDの画像読み取りのサンプリングに同期して
読み取り濃度ムラが生ずることがないように、蛍光灯2
01,202、203,204の駆動電流の振幅を変化
させて光量調節を行うリプルレス調光方式を用いてい
る。ここで、蛍光灯201,202、203,204の
駆動周波数は40kHz、蛍光灯201,202、20
3,204の調光周波数は約1kHzである。
【0031】調光回路201b,202bは蛍光灯20
1,202、203,204の目標露光光量としてモー
ドに応じてIPU103内のマイクロコンピュータから
0乃至255の設定信号がD/A変換器を介してリモー
ト電圧V1、V2としてリモート電圧端子にアナログレ
ベルで入力される。調光回路201b,202bは同じ
くスキャナ部のシーケンス制御を行うIPU103内の
マイクロコンピュータからの点灯信号S1,S2により
露光走査開始タイミングで蛍光灯201,202、20
3,204の点灯を開始させ、走査終了で蛍光灯20
1,202、203,204をオフにする。
【0032】ところで、シート原稿画像読み取り時の走
査ユニット200の走査速度、本原稿画像読み取り時の
走査ユニット200の走査速度は共に90mm/se
c.であり、画像読み取り板101のCCDの蓄積電荷
は受光パワーと蓄積時間の積によって決定される。そこ
で、原稿読み取り時における蛍光灯光量のばらつき対し
てはVPU102が図12に示すような読み取り画像デ
ータ増幅回路を用いて、読み取り走査開始前に独立の基
準板の反射信号を検出して読み取り画像データの増幅ゲ
インを調整するように前述のAGC処理を行う。また、
同時にVPU102は本原稿画像露光用蛍光灯201,
202とシート原稿画像露光用蛍光灯203,204の
光量のばらつきに対して各々独立に画像データのシェー
ディング補正を行う。
【0033】図7乃至図11は上記蛍光灯の設定露光光
量の例を示す。図7は、本原稿BOの読み取り走査開始
時点から両蛍光灯201、202とも設定値を一定のま
まとして本原稿画像を露光する例である。図8は、IP
U103内のマイクロコンピュータがリモート電圧信号
を操作して本原稿BOの綴じ部BOaで蛍光灯露光光量
を増加させる例である。この蛍光灯露光光量の増加は、
IPU103内のマイクロコンピュータが走査ユニット
200の走査開始位置からの走査制御位置によりリモー
ト電圧信号を変化させることにより行う。
【0034】具体的には、図8に示す例では、IPU1
03内のマイクロコンピュータは、走査ユニット200
の走査アドレスの210mm地点より230mm地点ま
でリモート電圧信号を徐々に増加させて蛍光灯露光光量
を徐々に増加させ、走査ユニット200の走査アドレス
の250mm地点より270mm地点までリモート電圧
信号を徐々に減少させて蛍光灯露光光量を徐々に減少さ
せて元に戻す。または、IPU103内のマイクロコン
ピュータが後述する本原稿端部検知結果により、頁めく
りによって左右に変位する本原稿BOの綴じ部BOaを
算出して同様に光量制御を行う。これにより、本原稿の
綴じ部に発生する陰影による濃度上昇(光量不足)が改
善される。
【0035】また、原稿台上に載置された本原稿の厚さ
に応じて図8に破線で示すようにその走査時の露光光量
値を増加させることによって、綴じ部BOaの彎曲によ
り発生する露光不足、読み取り焦点レンズによる濃度ム
ラを補正できる。この補正は、後述する本原稿台の本原
稿綴じ部載置用の一対のスライド板の開閉量(すなわ
ち、本原稿綴じ部の厚さ)を図示しないセンサで検知
し、図9に示すように、IPU103内のマイクロコン
ピュータが本原稿の厚さに応じて各蛍光灯光量を本原稿
綴じ部で増加させることにより行われる。
【0036】図10は、IPU103内のマイクロコン
ピュータが2本の蛍光灯201,202の露光光量を本
原稿BOの綴じ部BOaで左右非対称に増加させ、本原
稿BOの綴じ部BOaの濃度上昇を補正する例である。
図10において、実線は右側の蛍光灯の光量設定値、破
線は左側の蛍光灯の光量設定値である。この例では、I
PU103内のマイクロコンピュータは、走査ユニット
200の読み取り部が本原稿BOの綴じ部BOaにさし
かかり、読み取り原稿面が右側に傾く位置から右側の蛍
光灯の光量設定値を実線で示すように増加させ、蛍光灯
が露光し易いように原稿面と垂直な右方向からの露光光
量を大きくしてその綴じ部の地肌濃度が本原稿頁部の地
肌濃度と同一濃度になるように調整する。
【0037】次いで、IPU103内のマイクロコンピ
ュータは、画像読み取り部が本原稿綴じ部の中央に到達
した時点で、この右側の蛍光灯の光量設定値を元の値に
戻し、今度は上述と逆に、読み取り原稿面が左側に傾く
位置から左側の蛍光灯の光量設定値を破線で示すように
増加させ、蛍光灯が露光し易いように原稿面と垂直な左
方向からの露光光量を大きくしてその綴じ部の地肌濃度
が本原稿頁部の地肌濃度と同一濃度になるように調整す
る。そして、IPU103内のマイクロコンピュータ
は、画像読み取り部が本原稿綴じ部の右側彎曲部の終端
に到達した時点で、この左側の蛍光灯の光量設定値を元
の値に戻し、その後、両蛍光灯の光量をそれぞれ一定し
た光量に維持させる。
【0038】図11は、IPU103内のマイクロコン
ピュータが各蛍光灯の露光光量を走査方向に対して徐々
に変化させた時の各蛍光灯の光量設定値の遷移を示した
ものであって、図10における左右の蛍光灯の露光光量
を独立に増加させた場合の露光光量の拡大図である。こ
のように、各蛍光灯の露光光量を徐々に変化させること
によって、本原稿綴じ部の彎曲に対して、その傾斜に合
った濃度補正が可能になり、この綴じ部での露光光量変
化による副走査方向の濃度飛びによる帯状ムラの発生が
防止される。また、この例のように各蛍光灯の露光光量
の変化ステップを256段と充分に取って、各蛍光灯の
光量を徐々に変化させることは、図8に示すような両蛍
光灯の露光光量を本原稿綴じ部で左右とも同じく増加さ
せる場合でも同様に効果がある。
【0039】次に、TPSの読み取り画像データ増幅回
路を用いて濃度ムラを補正する方式について説明する。
図12は、上記読み取り画像データ増幅回路を示す。こ
の読み取り画像データ増幅回路は、演算増幅器300、
コンデンサC1、抵抗R1〜R9及びトランジスタQ1
〜Q5により構成された非反転増幅回路であり、VPU
102は画像読み取り板101からのアナログ画像信号
に対してクランプ、サンプルホールド、EVEN/OD
D画素合成等の波形補正を施した後に読み取り画像デー
タ増幅回路で増幅し、A/D変換してデジタルデータと
してIPU103に転送する。
【0040】読み取り画像データ増幅回路は、入力され
たアナログ画像信号VINを演算増幅器300で増幅して
出力信号VOUTとして出力する。データ増幅値を設定す
る5ビットの入力信号G1〜G5は、トランジスタQ1
〜Q5のベースに加えられてトランジスタQ1〜Q5が
オン/オフすることにより抵抗R3〜R7が選択的に接
続され、読み取り画像データ増幅回路のゲインが通常は
VPU102でAGC処理により算出された適正ゲイン
にセットされる。
【0041】この読み取り画像データ増幅回路の増幅率
は、抵抗R1と、抵抗R2〜R7の並列抵抗で構成され
る抵抗値Rで決定され、 VOUT=VIN(1+R/R1) で表される。従って、この読み取り画像データ増幅回路
では、入力信号G1〜G5の設定値により、およそ6倍
から450倍までの32段階の増幅率の選択が可能であ
る。この例では読み取り画像データ増幅回路の増幅率を
調整することによってアナログ画像データの補正を行っ
たが、上記A/D変換後のデジタル画像データに対する
データシフトあるいは乗算によって同様な補正を行うよ
うにしてもよい。
【0042】本システムの画像データ補正は、図8に示
した露光光量の可変例と同様に、読み取り画像データ増
幅回路の増幅率設定値を操作して読み取り画像データを
本原稿の綴じ部で増加させ、画像濃度を薄くするもので
ある。この補正は、読み取り画像データのデータ増幅値
を走査ユニット200の走査開始位置からの走査位置に
より変化させ、具体的には、走査ユニット200の走査
アドレスの210mm地点より230mm地点まで、読
み取り画像データのデータ増幅値を徐々に増加させ、走
査ユニット200の走査アドレスの250mm地点より
270mm地点まで、読み取り画像データのデータ増幅
値を徐々に減少させて元に戻す。
【0043】これにより、本原稿の綴じ部に発生する陰
影による濃度上昇が改善される。また、原稿台上に載置
された本原稿の厚さにより読み取り画像データ増幅回路
の増幅率を増加させることによって、綴じ部BOaの彎
曲により発生する露光不足、読み取り焦点レンズによる
濃度ムラを補正できる。この補正は、本原稿綴じ部載置
用の一対のスライド板の開閉量(すなわち、本原稿綴じ
部の厚さ)を図示しないセンサで検知し、図9に示した
場合と同様に本原稿の厚さに応じて読み取り画像データ
増幅回路の増幅率を本原稿綴じ部で増加させることによ
り行われる。更に、走査ユニット200の走査方向に対
して読み取り画像データ増幅回路の増幅率を徐々に変化
させることによって、本原稿綴じ部の彎曲に対してその
傾斜に合った濃度補正が可能になり、この綴じ部での露
光光量変化による副走査方向の濃度飛びによる帯状ムラ
の発生が防止される。
【0044】ところで、本原稿綴じ部の彎曲や陰影は、
一般に主走査方向の同一位置に発生する特性を有してい
る。そこで、本原稿綴じ部による濃度ムラを改善するた
めに、その主走査方向の画像データをサンプリングし、
本原稿の地肌部である最低濃度値により、その主走査方
向ラインの画像データをリアルタイムで補正するように
してもよい。この補正では、主走査方向の前ラインの画
像データのピーク値により、図12に示した読み取り画
像データ増幅回路の増幅率を決定する。あるいは、FI
FOメモリにより1ライン分の画像データを遅延させて
サンプリングし、その主走査方向の画像データにおける
本原稿の地肌部である最低濃度値のピークを算出し、そ
の値に基づいてデジタル画像データのシフトあるいは乗
算を行うことによって、綴じ部付近の地肌濃度が頁部の
地肌濃度と等しくなるように操作する。ここで、一般に
本原稿の頁内の地肌濃度は一定であるので、頁部の画像
濃度補正量は小さく、この本原稿の地肌部である最低濃
度値を基準値としたことによる副作用は極めて少ない。
【0045】一般に、公報等の見開き本原稿の左頁部分
は、その頁めくり動作によって増加し、本原稿の左端部
が本原稿の表紙位置を基準として上方且つ右方向に移動
していく。一方、本原稿の右頁部分は、その頁めくり動
作によって減少し、本原稿右端部が下方且つ右方向に移
動していく。このような、頁めくりの繰り返し枚数に対
する本原稿左端部の遷移例を図13乃至図15に示す。
図13乃至図15では、原稿台上に載置された本原稿の
初期の見開き本原稿左端部の位置を“0”とし、その頁
めくり動作により増加する本原稿左端部の右方向への移
動量を変位量で表わしている。また、本原稿左端部の右
方向への変位量をプラスとしてこれをミリ単位で表示し
ている。
【0046】図13は本原稿の厚み20mm,総頁数7
50頁の場合を示し、図14は本原稿の厚み12mm,
総頁数300頁の場合を示し、図15は本原稿の厚み9
mm,総頁数180頁の場合を示し、これらの本原稿の
サイズは全て見開きB4サイズである。図13乃至図1
5から明らかなように、これらの本原稿左端部はその頁
めくりによって右方向に変位するが、この変位により中
央綴じ部の形状が変わり、本原稿左端部の変位量は必ず
しも単調増加とはならない。また、本原稿はその頁めく
りにより中央綴じ部が左右方向にスライドするため、図
14及び図15に示すように、その頁めくり過程で変位
量が逆に減少する地点も生じ、図15に示す薄手の本原
稿に至っては、左方向(マイナス方向)へも変位してい
る。更にこれらの変位量は、本原稿のサイズや厚さ及び
紙質等によっても左右される。本システムのように本原
稿の表紙を原稿台上に固定する場合には本原稿の背表紙
のばたつきによる急激な変位は抑えられるが、見開き本
原稿の最上位頁位置は頁めくりにより変化する。これは
読み取り位置及び頁めくり位置のズレになる。
【0047】そこで、本システムでは、このような本原
稿の端部の変位に係わらずに、画像の取り込みやプリン
トに適した画像有効範囲(見開かれた本原稿の頁面)の
画像データが得られるようにするために、画像読み取り
板101からの画像読み取り情報により、この本原稿の
見開かれた頁の端部の位置を検出し、この本原稿端部位
置を基準として本原稿の画像有効範囲を得るようにして
いる。本システムにより検出された本原稿のエッジ部
(表紙端部)は、見開きサイズがA3の場合、その読み
取り位置で中央セット位置よりおよそ210mm、走査
ユニット200のホームポジションからおよそ30mm
の位置である。
【0048】本システムにおける本原稿の端部の検出
は、画像読み取り板101の特定画素による読み取り情
報の副走査方向への変化により行う。画像読み取り板1
01の読み取りデータは、本原稿エッジ部で図16に示
すようになる。ここで、本原稿の左端部では、読み取り
原稿面が画像読み取り板101の結像点より下方に位置
しているため焦点がずれ、僅かにぼやけた画像となる。
また、読み取り位置が原稿に達していない時は、原稿台
または本原稿裏表紙部が読み取られ、黒画像と同じレベ
ルとなる。
【0049】画像読み取り板101の読み取り位置が本
原稿端部に達すると、本原稿の各頁のエッジ群による縞
模様部分が検出される。一般に、ほとんどの本原稿は、
その頁の地肌が白色であり、本原稿端部から十数ミリの
部分には文字や画像がない。そこで、この均一色(白
色)が走査ユニット200の走査方向に続いた時点で、
本原稿端部と判断する。この本原稿の端部検出は、その
頁めくり走査の最後に、上記の画像読み取り方向とは逆
方向の走査で検出する。
【0050】上述のように、画像読み取り板101の出
力画像情報により原稿面を検出することによって、本原
稿の端部の変位に係わらず、画像の取り込みやプリント
に適した画像有効範囲が得られる。一般に、見開き本原
稿BOの原稿端部は、図17のように原稿頁のエッジ群
が傾斜状に積み重なって構成され、端部の傾斜と逆方向
からの照明に対して原稿頁の端部に陰を生じ、本原稿の
各頁のエッジ群による縞模様が強調されて読み取られ
る。
【0051】本システムでは、本原稿読み取り時はその
見開き左右頁を均一に読み取り、本原稿の綴じ部の彎曲
部まで読み取るために、原稿面に左右から一対の蛍光灯
201,202で露光照明を行っている。そして、本原
稿端部検出時に、片方の蛍光灯を消灯または減光して本
原稿端部の原稿頁のエッジ群による縞模様を強調し、原
稿端部の位置検出の精度を向上させる。すなわち、IP
U103内のマイクロコンピュータが走査ユニット20
0の右から左への頁めくり走査の後半で、図5に示す蛍
光灯調光回路201bの点灯信号S2とリモート電圧V
2を操作し、右側の蛍光灯202のみを点灯させる。ま
た、IPU103内のマイクロコンピュータは、頁めく
り用右頁吸着のための見開き本原稿の右頁端部の検出で
は、原稿面の読み取り走査終了時に、図5に示すの蛍光
灯調光回路201bの点灯信号S2とリモート電圧V2
を操作し、右側の蛍光灯202のみを消灯して読み取ら
せる。
【0052】ところで、上述のようにして本原稿のエッ
ジ群により本原稿の端部を検出する方式では、本原稿の
読み取り頁内に頁のエッジ群による縞模様に類似した画
像がある場合、本原稿端部の検出を誤る可能性がある。
そこで、本原稿端部を検出する場合には、一対の蛍光灯
201,202による両側からの露光照明の画像に対す
る読み取り画像データと、一方のみの蛍光灯による片側
からの露光照明の画像に対する読み取り画像データとの
比較により、本原稿端部の検知精度を高めるようにする
ことができる。
【0053】この方式では、IPU103内のマイクロ
コンピュータは本原稿端部の検知時において、片方の蛍
光灯を消灯または減光し、本原稿端部の頁のエッジ群に
よる縞模様を強調して読み取る第1のモードと、両蛍光
灯201,202により露光照明して本原稿端部の頁の
エッジ群による縞模様を強調して読み取る第の2モード
とを切り換え、この第1のモードと第2のモードとの読
み取り画像データを比較して両者の読み取り画像データ
に差が生じた場合の読み取り画像データを本原稿端部の
検出データとする。
【0054】また、IPU103内のマイクロコンピュ
ータは、第1のモードと第2のモードとの読み取り画像
データを比較して両者の読み取り画像データの差が少な
ければ、この読み取り画像データは平面上に構成されて
いる画像の読み取り画像データであると判断し、本原稿
頁内にプリントされた画像の読み取り画像データである
と認識する。具体的には、IPU103内のマイクロコ
ンピュータは、走査ユニット200の右から左への頁め
くり走査の後半で、図5に示す蛍光灯調光回路の点灯信
号S1,S2とリモート電圧V1,V2を操作し、蛍光
灯の点灯を切り換える。この蛍光灯の点灯切り換えタイ
ミングは、主走査1ライン毎に行うか、2回走査してそ
れらの画像データをメモリして比較してもよい。また、
この方式は、本原稿端部の検出結果が疑わしい場合にの
み、その確認のために実施するようにしてもよい。この
ように、この方式によれば、本原稿端部の位置検出の精
度をより向上させることができる。
【0055】図18乃至図23は本システムの本原稿モ
ードの複写動作タイミングを示す。図18は操作パネル
99のプリントキーの押下からの初期モードで画像によ
る本原稿端部の検知を実施している場合を示し、図19
〜図23は連続複写モードの途中でめくり頁収納位置に
よる本原稿端部の検知を実施している場合を示す。図1
9〜図23の場合は初回の本原稿読み取り動作及び画像
による端部検知動作が図18の場合と同様である。
【0056】図18乃至図23において、数字は本原稿
の読み取り頁ナンバーを示しており、2頁と3頁、4頁
と5頁が本原稿の見開き頁を構成している。また、フレ
ームメモリ104の読出し信号メモリRの符号RP及び
LPは、それぞれ読出し画像データの右頁のもの(R
P)と左頁のもの(LP)を表わしている。更に、各モ
ードの本原稿の頁サイズはA4サイズであり、本原稿の
見開き2頁を走査ユニット200の1回の走査で連続し
て読み取ってその読み取り画像データをフレームメモリ
104内にA3サイズ分の読み取りデータとして記憶
し、各出力モードに応じてこのフレームメモリ104よ
り画像データを読出してレーザプリンタにより作像して
転写紙に記録する。
【0057】図18及び図19はA3サイズの転写紙に
見開き状態の本原稿の画像を出力し、本原稿に対して1
部の複写を行う1to1複写モードの場合を示し、図2
0はA4サイズの転写紙に本原稿の読み取り左右頁の各
画像をそれぞれ別々に独立頁毎に出力し、同じく本原稿
に対して1部の複写を行う1to1複写モードの場合を
示す。図21は、図20と同様に独立頁の画像出力を行
い、複写設定枚数が2枚で本原稿に対して2部の複写を
行う2枚複写モードの場合を示す。
【0058】図18の本原稿モード動作タイミングにお
いて、操作パネル99の複写開始を指示するプリントキ
ーがオンされると、IPU103内のマイクロコンピュ
ータは、走査ユニット200を走査するためのスキャナ
モータ106を逆転方向へ回転させ、中央部に位置して
いた走査ユニット200を読み取り開始方向へ移動させ
る。IPU103内のマイクロコンピュータは、走査ユ
ニット200が左側ホームポジションの読み取り開始位
置へ移動すると、スキャナモータ106を正転方向へ駆
動し、両方の蛍光灯201,202を点灯させて本原稿
の読み取り操作を開始させる。
【0059】IPU103内のマイクロコンピュータ
は、見開き本原稿の左頁端部地点から原稿画像として読
み取り副走査方向の有効画像領域信号SFGATEを発
生する。また、IPU103内のマイクロコンピュータ
はその有効画像領域信号SFGATEによってフレーム
メモリ104のデータ書き込み信号メモリWを操作し、
データ書き込み範囲を制御する。
【0060】IPU103内のマイクロコンピュータ
は、走査ユニット200が見開き本原稿の右頁端部に達
すると、本原稿右頁端部の検出を開始し、頁めくり時の
頁吸着位置を算出する。走査ユニット200は読み取り
走査が終了すると、復動の頁めくり走査に入り、初回は
頁収納位置による画像有効範囲の確定後にレーザプリン
タの画像形成を開始する。また、2回目以降は前回検出
のめくり頁収納位置により算出した画像有効範囲で読み
取り走査終了直後にレーザプリンタの画像形成を開始す
る。レーザプリンタ側の副走査方向の有効画像領域信号
PFGATEによってフレームメモリ104のデータ読
み出し信号メモリRが操作されてフレームメモリ104
からレーザプリンタに同期して画像データが出力され
る。また、頁めくり時には見開き本原稿の頁端部が頁収
納センサで繰り返して検出される。以上の行程の繰り返
しにより、自動的に本原稿の頁をめくりながら本原稿の
見開き頁複写を行う。
【0061】図20は本原稿の独立頁毎に画像を出力す
る1TO1複写モードの場合を示す。この場合は、読み
取りモード時には図19の場合と同様のタイミングで動
作し、頁めくり時の画像出力が連続して搬送される転写
紙に合わせて二つのPFGATEによってフレームメモ
リ104のデータ読み出し信号メモリRが操作され、本
原稿の頁毎の画像データがフレームメモリ104から出
力される。フレームメモリ104のアドレスカウンタが
PFGATEによってマスクされて停止することによ
り、本原稿の左頁の第1の画像データに連結する右頁の
画像データが第2のPFGATE信号によりレーザプリ
ンタにおける転写紙間隔を持って読み出される。
【0062】図21は図20の場合と同様に本原稿の独
立頁の2枚複写を行うモードの場合を示す。この場合
は、読み取りモード時には図19の場合と同様のタイミ
ングで動作し、頁めくり時はレーザプリンタで連続して
搬送される転写紙に合わせて複数のPFGATEによっ
てフレームメモリ104のデータ読み出し信号メモリR
が操作されて本原稿の頁毎の画像データが複数枚分出力
される。本例では、始めに読み取り左頁の画像が2枚出
力され、次に読み取り左頁の画像が2枚連続で出力され
る。レーザプリンタが複数枚の画像出力を行っている間
にTPSが頁めくり走査を終了し、走査ユニット200
は読み取り走査開始位置で停止して次の読み取り走査に
備えて待機している。
【0063】図22及び図23は本原稿両面モードの動
作タイミングを示す。この本原稿両面モードは転写紙の
両面に画像を本原稿の頁の表裏と同様の構成に複写する
ものである。図22は読み取り頁順に複写する場合を示
す。これは見開き本原稿の右頁の画像データがフレーム
メモリ104より読み出されてレーザプリンタにより転
写紙の表面に形成され、その転写紙が反転して両面搬送
路を経由して両面スタック位置に搬送される。一方、T
PSは、左方向の走査により1回の頁めくりを行い、本
原稿の次の見開き頁を読み取り、その画像データがフレ
ームメモリ104に記憶される。レーザプリンタで両面
搬送路による搬送を終了した転写紙が再給紙され、見開
き本原稿の左頁の画像データがフレームメモリ104よ
り読み出されて転写紙の裏面に形成されてその転写紙が
排出される。図22の場合は、転写紙の両面形成のため
の反転、搬送パスによる再給紙までの時間を有し、1T
O1両面複写の生産性が低い。
【0064】図23はフレームメモリ104を用いて本
原稿をその読み取り頁順とは変えて複写する1TO1高
速両面複写モードの場合を示す。この場合は、第1に、
本原稿の見開き右側の1頁の画像が第1の転写紙の表面
に作像され、第1の転写紙が両面搬送路により搬送され
る。第2に、本原稿の次の見開きの2頁及び3頁が読み
取られ、その画像データがフレームメモリ104に記憶
される。第3に、3頁の画像データがフレームメモリ1
04より読み出されて第2の転写紙の表面に作像され、
第2の転写紙が両面搬送路により搬送される。
【0065】第4に、両面スタック位置の第1の転写紙
が再給紙され、2頁の画像データがフレームメモリ10
4より読み出されて第1の転写紙の裏面に形成されて第
1の転写紙が排出される。以下、本原稿の画像が読み取
り見開き頁と逆順に出力されることにより、本原稿の両
面複写が高速に行われる。すなわち、図18と図19の
場合、転写紙の両面搬送路搬送期間は転写紙の両面画像
形成のための反転、搬送パスによる再給紙までの時間で
同じであるが、本システムでは両面搬送路搬送期間に次
の転写紙の画像形成が実施されており、従来の1.5か
ら2倍程度の複写生産性が得られる。
【0066】本システムでは、両面複写モードにおい
て、複写部数が2以上の多数枚複写時には図22に示す
ように本原稿の頁順の画像形成が行われ、操作パネル9
9による指示部数の転写紙の表面に画像が形成され、そ
の転写紙が両面スタック位置に一旦格納された後に再給
紙されて指示部数の裏面画像形成が行われ排出される。
本システムは吸着ローラの変位による本原稿頁の吸着、
分離に対して安定した頁めくり動作を行う。これは、頁
の先端部のみを吸着して上方に変位させ頁収納部へと導
くために、その吸着位置が重要となる。
【0067】以上の通り、本原稿の頁めくり走査時に頁
収納センサで本原稿の頁端部が検出され、頁めくりの繰
り返しにより変化する本原稿の頁端部に対する吸着、分
離の動作位置が決定される。つまり、頁収納位置データ
より走査終了側の頁端部が検出されて頁めくり走査時の
吸着ローラの上昇位置が決定され、常に頁の同一量が吸
着、分離するように制御される。以上により、画像範囲
および本原稿端部が頁収納センサで検出されて動作する
ため、独立の検出手段を用いること無く、画像読み取り
位置(レジスト)および安定した頁めくり動作が本原稿
の始めから終わりまで連続して実現される。
【0068】本システムでは、図36に示すように、走
査ユニット200内には、本原稿BOの頁を静電吸着に
よりめくり込むためのめくりベルト208があり、本原
稿頁は、このめくりベルト208上に高圧電源によって
電荷パターンが形成されることにより、めくりベルト2
08上に静電吸着される。
【0069】このめくりベルト208上に静電吸着され
た原稿頁のめくり込みは、めくりベルト上下ソレノイド
601(図1参照)によりめくりベルト208を上方に
揺動させてめくりベルト208に吸着された頁端部を走
査ユニット200側に持ち上げることによって行われ
る。この時、頁収納センサ415(図88参照)によっ
て、原稿頁がめくられたか否かが検知される。
【0070】ミラー切り換えソレノイドは、本原稿専用
の下読み取りの光路と、シート原稿等の一般的な上読み
取りの光路との切り換えを行うソレノイドであってキー
プソレノイドが使用され、光路切り換え時のみ通電され
る。原稿画像は、後述するように各蛍光灯の照明により
ミラー及びレンズを通してVPU102に接続されてい
る原稿読み取り板101のCCDに結像される。VPU
102は、CCDを駆動するクロックを発生し、CCD
から出力されたアナログ画像信号をA/Dコンバータに
よりデジタル値に変換してフレームメモリ104とIP
U103を通してレーザプリンタに出力する。ここで、
フレームメモリ104は、TPSの読み取り線速とプリ
ンタのプロセス線速のバッファに使用される。また、I
PU103では画像データの処理が行われる。
【0071】以下、TPSにおける原稿台ユニットの構
成について説明する。
【0072】図25乃至図27に示すように原稿台1
は、厚さが2mmの樹脂製の板で形成されており、その
上側の表面には、極薄いゴムなどの摩擦係数の高い材料
が貼り付けてある。この高摩擦係数材料は、ラミネート
やコーティング、及び吹き付けなどにより、原稿台1の
上面に形成してもよい。この例における原稿台1は、そ
の原稿載置面(上面)の大きさがA4サイズに形成され
ており、装置本体中心2の左右に、それぞれ1つずつ配
設されている。また、各原稿台1の下には、スライド板
3がそれぞれ固定されている。各スライド板3は、その
前後と外側面の3方が下方に曲げられた板金で構成され
ており、それぞれの前後の側面の装置本体中心2の近傍
に調整スタッド4がそれぞれ固定されている。各調整ス
タッド4の端部には、後述するスライダのピンが嵌合す
るための穴があいている。
【0073】一方、スライド板3の下面は、上下台5の
摩擦係数の低い上面と接している。ここで、上下台5の
上面は、テフロンなどの樹脂のリブが形成され、スライ
ド板3とスムーズに左右に相対的に移動できる。また、
スライド板3と上下台5は、後述するサイズストッパ2
7により相対的に固定される。上下台5の下側には、左
右方向の長穴のあいたアングル7a,7bが前後左右4
ヵ所に付いている。この原稿台ユニットのベース6に
は、固定回転軸を持つ他のアングル8、左右方向の長穴
のあいた更に他のアングル9がそれぞれ固定されてい
る。
【0074】アングル8とアングル7bにはリンク板1
0が回転自在に軸支され、アングル9とアングル7aに
はリンクアーム11が回転自在に軸支される。アングル
7a,7a,9に対しては、リンク板10及びリンクア
ーム11がそれぞれ左右方向にスムーズにスライドでき
るようになっている。更に、原稿台ユニットの全面から
見て、前後に各2個あるアーム板10とリンクアーム1
1は、X字状の交差部分でスタッド12により互いに回
転自在に軸支されている。
【0075】また、このスタッド12をねじり中心とし
て、ねじりバネ13がリンク板10とリンクアーム11
との間に掛けられており、このねじりバネ13により、
図25において、上下台5を常時上方に押し上げる力が
働いている。この上昇力による上下台5の上昇は、後述
するように上下動の規制されている走査ユニット200
に、原稿台ユニット上にセットされた本原稿の原稿面が
当接することによって規制される。これにより、スキャ
ナユニット30に対する加圧力が、本原稿の厚さの違い
に係わらず略一定に維持される。
【0076】また、左右2つの上下台5の装置本体中心
2側の端部は、背支持板14により互いに連結されてい
る。この背支持板14は、ゴムなどの弾性変形する材質
で構成され、この背支持板14上に本原稿BOの背表紙
がセットされる。また、背支持板14は、後述する引っ
張りスプリング17の作用により左右方向に常に張力を
掛けられている。すなわち、上下台5にはフック15が
設けられており、このフック15とリンク板10のアン
グル16とが引っ張りスプリング17で繋がれることに
より、左右一対の上下台5が互いに離間する方向に引っ
張られている。これにより、背支持板14に対して常時
張力がかけられ、弛むことなく本原稿の背表紙が支持さ
れる。
【0077】ベース6の両サイドには、板金製の側板1
8が固定されており、各側板18には、後述するスキャ
ナユニット30の開閉ロック爪32が掛る固定ピン19
が付いている。また、一方の側板18には、スキャナユ
ニット30が閉じた時にこれを上方に押し上げておくた
めの板バネ21と、スキャナユニット30が閉じた状態
を検知するための開閉ロックセンサ20が取付けられて
いる。
【0078】サイズストッパ27は、載置される本原稿
の厚さに応じて左右の原稿台1の間隔を調整し、スライ
ド板3(原稿台1)と上下台5を相対的に固定し、原稿
台1と上下台5とが互いに一体となって動くようにする
ためのものである。図27及び図28はその概略構成図
を示す。図26に示すように、上下台5の下側に一対の
アングル22が所定の間隔をおいて取付けられている。
これらのアングル22には、図27に示すように、ロッ
ド23が横架されて固定されている。このロッド23に
は、摺動体24が自身の貫通孔を通してロッド23の長
手方向にスムーズにスライドできるように装着されてい
る。この摺動体24には、ロッド23と直交するように
短軸26が植設されており、この短軸26にはストッパ
25が回転自在に支持されている。ここで、ストッパ2
5は、その一方の端部に穿たれた係止穴25aがロッド
23に緩く嵌合し、他端部が指で掴めるように延出され
ている。
【0079】摺動体24は、ロッド23に対してストッ
パ25が傾くことにより、ロッド23とストッパ25の
係止穴25aとが噛み合うことによって、ロッド23の
任意の位置に固定される。すなわち、摺動体24は、通
常はストッパ25が係止スプリング28によって傾き、
ロッド23とストッパ25とが一体化されることにより
ロッド23に固定されているが、図28において係止ス
プリング28の弾力に抗する方向に、オペレータがスト
ッパ25の延出端部を指で回転させることにより、ロッ
ド23とストッパ25の係止穴25aとの噛み合いが外
れて、このストッパ25と共にロッド23に沿って移動
できる。また、この摺動体24はスライド板3に固定さ
れている(図示せず)。従って、上述のようにして、こ
の摺動体24をロッド23の所定位置に固定することに
よって、この摺動体24及びロッド23を介して、スラ
イド板3(原稿台1)と上下台5とを相対的に任意の位
置で固定できる。
【0080】図29及び図30は原稿台ユニットの開閉
ロック機構の概略構成を示す。TPSは、図29及び図
30に示すように、原稿台ユニット35の上にスキャナ
ユニット30が乗った構成になっている。これらの両ユ
ニット30,35は、TPSの後側に配設されたヒンジ
36によって互いに連結されており、TPSの前側が開
放されるシェル型開閉構造になっている。このTPSに
おける原稿台ユニットの開閉ロック機構は、両ユニット
30,35の前方部分に配設されている。前述したよう
に、側板18には固定ピン19が付いている。
【0081】また、図29に示すように、スキャナユニ
ット30側には左右側板に亘ってシャフト31が回転自
在に軸支されており、このシャフト31の両端に固定さ
れた開閉ロック爪32がシャフト31の回転に合わせて
回動するようになっている。また、シャフト31の中央
付近には、開閉レバー33が固定されており、この開閉
レバー33を回動させることにより、シャフト31を介
して、原稿台ユニット35側の固定ピン19に対して各
開閉ロック爪32を係脱させるようになっている。
【0082】この開閉レバー33にはスプリング34が
掛っており、このスプリング34は、平生、開閉ロック
爪32が固定ピン19に係合(ロック)する方向に開閉
レバー33を付勢している。これにより、スキャナユニ
ット30は、図29に示すように閉じた状態で、開閉ロ
ック爪32が固定ピン19に係合して、原稿台ユニット
35に対してロックされる。また、この閉鎖状態におい
て、スプリング34の付勢力に抗して開閉レバー33を
持ち上げることにより、シャフト31が回転して原稿台
ユニット35側の固定ピン19から各開閉ロック爪32
が離脱され、図30に示すように、スキャナユニット3
0がヒンジ36を回転中心として上方に開いて、原稿台
ユニット35の上部(原稿台1)が開放される。
【0083】次に、本システムの原稿台加圧固定切り換
え装置及び原稿台待避装置について説明する。リンク板
10とリンクアーム11とによって上下方向に移動可能
に構成されている原稿台1には、ねじりバネ13により
常に上昇しようとする力が付勢されている。これによ
り、原稿台ユニット35に対してスキャナユニット30
が閉じられた状態では、この原稿台1の上昇習性によ
り、原稿台1上に見開かれて載置された本原稿BOの原
稿面をスキャナユニット30の下部に押し付けるように
常に上方に加圧している。
【0084】この本原稿BOの原稿面の押圧力は、通
常、スキャナユニット30内の走査ユニット200が受
けているが、この走査ユニット200が原稿台1上の本
原稿から外れた位置に移動した状態では、原稿台1の上
昇習性によって、原稿台1及び本原稿BOがスキャナユ
ニット30内に食い込んで走査ユニット200のスムー
ズな移動が阻害されてしまう。従って、原稿台1が適切
な位置まで上昇した状態で、この原稿台1を固定して、
原稿台1の上昇習性による原稿台1及び本原稿BOのス
キャナユニット30内への余分な食い込みを阻止する必
要がある。
【0085】また、後述するように走査ユニット200
内の走査光路を切り換えて、スキャナユニット30の上
部に配置されたコンタクトガラス206上の原稿を読み
取るときには、走査ユニット200の下部と原稿台1の
上面とが接触しないように、原稿台ユニット35の下方
に原稿台1を待避させておく必要がある。原稿台加圧固
定切り換え装置及び原稿台待避装置は、これらの課題を
解消するための装置であり、これらの両装置を1つの機
構で兼用させる仕組の構成例を図31乃至図36に示
す。
【0086】この機構の構成部品の1つである制御ワイ
ヤ40には、図31に示すように、その一端にフック4
1が固定されて他端に他のフック42が固定され、更
に、その略中央部付近に球状の止め玉45が固定されて
いる。フック41は、リンク板10の外側端部(原稿台
1の上昇下降によって上下する側)に固定されている。
このフック41から延びた制御ワイヤ40は、プーリ4
6,プーリ47を介して方向を変換し、制御プーリ48
に巻き付けられている。
【0087】制御ワイヤ40は、図32及び図33に示
すように、制御プーリ48の溝50に導かれてその中央
部付近に固定された止め玉45が制御プーリ48の止め
穴49にはめ込まれている。これにより、この制御ワイ
ヤ40の動きが制御プーリ48の回転運動に確実に変換
される。この制御プーリ48に巻かれて延出した制御ワ
イヤ40は、その一方の端部のフック42に掛けられた
張架バネ43の一端によって常に引っ張られている。こ
の張架バネ43の他端は、原稿台ユニット35のベース
6に固定されたフック44に掛けられている。
【0088】制御プーリ48は、図32に示すように、
ワンウエイクラッチ51を介してシャフト54に支持さ
れている。このシャフト54は、一対の側板55に支持
された滑り軸受52に、その両端がEリング53で抜け
止めされることによって、滑り軸受52を介して側板5
5に対して回転自在に支持されている。これにより、制
御プーリ48は、シャフト54に対して図32の矢印a
方向には自由に回転できるが、この矢印aと反対の方向
には、ワンウエイクラッチ51の作用によって、シャフ
ト54と相対回転することができず、このシャフト54
と一体となって回転する。従って、後述する機構によっ
てシャフト54が固定されると、制御プーリ48は、図
31において矢印a方向、すなわち、原稿台1が下降す
る際の回転方向にのみ回転可能な状態になる。
【0089】次に、この原稿台加圧固定切り換え装置に
よる原稿台1の下降・固定動作について説明する。図3
1乃至図33において、シャフト54が固定された状態
にあるとき、何らかの外力、例えば、本原稿BOの自重
やめくられた頁による加圧などによって、原稿台1が押
し下げられると、この原稿台1側に固定されている制御
ワイヤ40のフック41側の端部が弛む。これと同時に
制御プーリ48が張架バネ43に引っ張られて制御ワイ
ヤ40のフック41側の弛みを吸収しながら矢印a方向
に回転し、制御ワイヤ40が初期の張力を維持してフッ
ク44側に移動する。
【0090】このとき、制御プーリ48は、ワンウエイ
クラッチ51の作用によって、矢印aと反対の方向に回
転することができないので、原稿台1の上昇力が原稿台
1に対する押下力を上回っていても、この原稿台1の上
昇力によって制御プーリ48が矢印aと反対の方向に回
転されることはなく、この制御プーリ48は矢印a方向
に回転した位置を維持して停止される。また、この制御
プーリ48の停止に伴って、制御ワイヤ40の移動も停
止され、これによって、原稿台1は、外力により押し下
げられた位置まで下降して停止する。
【0091】ここで、シャフト54の固定は、以下に述
べる原稿台昇降機構によって行われる。すなわち、シャ
フト54には、図34に示すように、ギヤ56がシャフ
ト54と一体となって回転するように固定されている。
また、このギヤ56は、図35に示すように、側板55
に固定されたスタッド59に回転自在に支持されている
他のギヤ57に噛み合っており、その回転がギヤ57に
伝達されるように構成されている。
【0092】更に、ギヤ57はウォームホイール58と
一体に成形されており、このウォームホイール58には
原稿台昇降モータ61の出力軸に固定されたウォームギ
ヤ60が噛み合うように構成されている。この構成によ
り、原稿台昇降モータ61が停止しているときには、ウ
ォームギヤ60とウォームホイール58との噛み合いに
よって、ウォームホイール58が回転できず、このウォ
ームホイール58と一体のギヤ57に噛み合っているギ
ヤ56を介して連結されたシャフト54が固定状態とな
る。
【0093】次に、原稿台1の原稿台ユニット35下方
への待避動作について説明する。図34乃至図36にお
いて、ギヤ56が矢印b方向に回転するように原稿台昇
降モータ61を駆動すると、ワンウエイクラッチ51に
より制御プーリ48とシャフト54とが一体となって回
転し、この制御プーリ48が図31において矢印a方向
に回転して制御ワイヤ40がフック44側に移動する。
【0094】この制御ワイヤ40の移動により、図36
において、左右の各原稿台1が下降し、各原稿台1の上
面(この例では本原稿BOの原稿面)が、走査ユニット
200から離間した、原稿台ユニット35の下方位置に
待避される。この待避動作は、装置本体の電源オン時や
読み取り走査を行わない待機時、及び、スキャナユニッ
ト30の上部に配置されたコンタクトガラス206上の
原稿の読み取り時に実行される。
【0095】次に、原稿台1の原稿台ユニット35上方
への加圧動作について説明する。上述の待避動作時とは
逆に、図34乃至図36において、ギヤ56が矢印c方
向に回転するように原稿台昇降モータ61を駆動する
と、シャフト54が図31における矢印a方向と反対の
方向に回転し、ワンウエイクラッチ51の作用によって
制御プーリ48がシャフト54に対してフリー回転可能
な状態になる。ここに、原稿台1を上方に押し上げてい
るねじりバネ13の力は、制御ワイヤ40を下方に引っ
張っている力よりも強く設定されている。
【0096】従って、このように制御プーリ48が矢印
a方向と反対の方向にフリー回転できる状態では、原稿
台1を上方に押し上げようとするねじりバネ13の力に
よって、制御ワイヤ40がフック41側に移動する。こ
の制御ワイヤ40の移動により、図36において、左右
の各原稿台1が上昇し、各原稿台1の上面に見開いて載
置された本原稿BOの原稿面が走査ユニット200に加
圧される。
【0097】このように左右の各原稿台1が上昇して、
各原稿台1上の原稿面が走査ユニット200に圧接した
状態で、原稿台昇降モータ61を駆動し続けると、ワン
ウエイクラッチ51の作用によって制御プーリ48に対
してシャフト54がフリー回転可能な状態になって原稿
面の走査ユニット200への圧接状態が持続される。こ
の加圧動作は、後述するように、原稿台1の上に走査ユ
ニット200がある時だけ実行される。
【0098】この原稿台加圧固定切り換え装置及び原稿
台待避装置は、図36に示すように左右一対の原稿台1
に対してそれぞれ1組ずつ配設されており、走査ユニッ
ト200の移動位置に応じてそれぞれ独立して制御され
る。すなわち、この原稿台加圧固定切り換え装置及び原
稿台待避装置の駆動源となる左右1組の原稿台昇降モー
タ61は、図24に示すIPU103内のマイクロコン
ピュータにより、各原稿台昇降モータドライバを介して
それぞれ独立して制御される。
【0099】上述した待避動作モード時における原稿台
1の下方への待避動作を図37に示し、そのタイミング
チャートを図38に示す。この待避動作モードでは、I
PU103内のマイクロコンピュータは図38に示すよ
うに走査ユニット200の移動開始に先立って、左右の
原稿台昇降モータをそれぞれ所定の回転数だけ逆転させ
て図37に示すように左右の原稿台1を下方へ下げる。
その後、IPU103内のマイクロコンピュータはスキ
ャナモータ106を駆動し、走査ユニット200を所定
の方向に移動させて走査を行う。ここで必要であれば、
この走査を何度も繰り返す。そして、IPU103内の
マイクロコンピュータはこの待避動作モード終了時に、
左右の原稿台昇降モータを所定の回数だけ正転させて、
左右の原稿台1を元の位置に戻す。
【0100】次に、原稿台1の加圧・固定モードについ
て説明する。このTPSに本原稿BOをセットするとき
は、図39に示すように、本原稿BOの背表紙を背支持
板14に当てて、図27に示したサイズストッパ27を
外してスライド板3を本原稿BOの厚さに合わせて移動
させる。このスライド板3の移動により本原稿BOの背
表紙を左右の原稿台1の内側の端部で挾み付け、この状
態でそれぞれのスライド板3をサイズストッパ27で固
定した後、本原稿BOの読み取り開始頁を開き、この見
開き本原稿を左右の原稿台1上にセットしてスキャナユ
ニット30を閉じる。これにより、図29に示したよう
に、開閉ロック爪32が固定ピン19に係合して、原稿
台ユニット35に対してスキャナユニット30が閉じた
状態でロックされる。この時、開閉ロックセンサ20に
よってスキャナユニット30が閉じられたことが検知さ
れる。
【0101】ところで、このTPSの動作終了時には、
走査ユニット200が、図41に示す中央ホームポジシ
ョン(セットされた本原稿BOの中心ポイント)に戻
る。従って、このTPSに本原稿BOをセットする時
も、その走査ユニット200が中央ホームポジションに
位置している。これにより、本原稿BOがTPSの中央
を基準としてセットされるので、そのスキャナユニット
30を閉じた時に、どんな大きさの本原稿でも確実に押
えることができ、その本原稿のセット性が向上される。
【0102】また、このように中央基準として本原稿を
セットすることにより、本原稿の読み取り頁めくりを原
稿台1上で行うときの制御タイミング(読み取り開始;
読み取り終了タイミング、頁めくり開始タイミング等)
を比較的取り易くなる。更に、このように中央基準とし
て本原稿をセットすることにより、本原稿のエッジ検出
を行い易くなることもその利点としてあげられる。
【0103】一方、スキャナユニット30のコンタクト
ガラス206上にセットした原稿を読み取る時は、図3
6に示すように、このコンタクトガラス206の左側に
配置されたスケール207の右端部を原稿の基準セット
位置とする端面基準となる。このように、この場合に
は、その基準セット位置が本原稿の読み取り開始位置と
異なり、その構成が最小サイズになるようにしてある。
すなわち、このように原稿の基準セット位置を端面基準
とすることにより、コンタクトガラス206上にセット
された原稿の読み取り開始ポイントが常に一定となり、
その制御が簡単となる。
【0104】TPSがコンタクトガラス206上の原稿
を読み取るシートモードに入ったときは、走査ユニット
200は、中央ホームポジションから左側に移動して端
部HPセンサで検知される端部ホームポジションで停止
し(図39)、その読み取り条件が入力されてスタート
ボタンが押されるのを待つ。また、ここで、コンタクト
ガラス206の右側、すなわち、本原稿の頁めくり開始
側にスケール207を配置し、原稿台1とコンタクトガ
ラス206の両方に原稿を載せて走査ユニット200で
走査することにより、原稿台1上の本原稿の頁めくりを
行いながら、同時にコンタクトガラス206上の原稿の
読み取りを行うことができる。
【0105】この構成の場合には、本原稿の頁めくり走
査時に、後述するように、走査ユニット200の読み取
り光路の光路切り換えをしておく。このように構成する
と、走査ユニット200の副走査方向の読み取り方向
が、原稿台1上とコンタクトガラス206上とで同じに
なり、そのプリント時のシート排出方向が同一となるの
で、メモリの反転が不要となる。
【0106】更に、本原稿BOを原稿台1上に、シート
原稿SOをコンタクトガラス206上にセットし、走査
ユニット200を端部ホームポジションから走査して原
稿台1上の本原稿BOを読み取り、この走査ユニット2
00のリターン走査で本原稿BOの頁をめくりながら、
コンタクトガラス206上のシート原稿SOを読み取る
モードを設定することもできる。この場合には、本原稿
BOの読み取り頁めくり動作中であっても、コンタクト
ガラス206上にシート原稿SOをセットして割込みモ
ードを設定することにより、その本原稿BOの読み取り
頁めくり動作を中断せずに両原稿を読み取ることができ
る。ここで、スケール207がコンタクトガラス206
上のどちら側に配置されていても、このコンタクトガラ
ス206上の原稿を読み取った画像は、主走査方向にミ
ラー反転してフレームメモリ104に記憶しておく。
【0107】この例では、原稿台1上及びコンタクトガ
ラス206上の奥行き方向における原稿の基準セット位
置を、装置本体の手前側が突き当て基準となるように構
成して、その原稿台1上及びコンタクトガラス206に
対する原稿セット操作をし易くしている。また、この例
における走査ユニット200の動作開始時には、中央H
Pセンサ(図1参照)602により、走査ユニット20
0が中央ホームポジションにいることをもう一度確認す
る。そして、操作パネル99からスタート信号が送られ
ると、走査ユニット200は、中央ホームポジションか
ら左側に移動して、端部HPセンサで検知される端部ホ
ームポジションで停止する。
【0108】図39乃至図43は原稿台1の加圧・固定
モード時における走査ユニット200の遷移図を示し、
図44はそのタイミングチャートを示す。図39に示す
ように、走査ユニット200の端部ホームポジション
は、本原稿BOに対する読み取り頁めくり動作開始ポイ
ントであり、且つ、その動作終了ポイントである。ま
た、この端部ホームポジションでは、走査ユニット20
0は原稿台1にかかっていない。
【0109】この原稿台1の加圧・固定モードでは、先
ず、走査ユニット200のスキャナモータ106を正転
させて、走査ユニット200を図39の右方向へ移動さ
せる。次いで、この走査ユニット200の右側の原稿押
えローラ281aが本原稿BOの左端にかかったとき
(図40のAポイント)に、左側の原稿台昇降モータを
正転させて左側の原稿台1を加圧状態にする。これによ
り、本原稿BOが走査ユニット200に押し付けられ
て、最適な読み取りが行われる。
【0110】そして、図41に示すように、走査ユニッ
ト200が本原稿中心ポイントに到達する少し前に、右
側の原稿押えローラ281aが右側の原稿台1の左端に
かかる(図44のBポイント)。この時点で右側の原稿
台昇降モータを正転させて、右側の原稿台1を加圧状態
にする。次いで、走査ユニット200は、本原稿中心ポ
イントを通過して、本原稿BOの右側頁の読み取りを始
める。
【0111】その後に左側の原稿押えローラ281bが
左側の原稿台1の右端にかかる(図44のCポイン
ト)。この時点で左側の原稿台昇降モータを停止させ、
左側の原稿台1を固定状態にする。これにより、本原稿
BOは、スキャナユニット30に食い込むことなく原稿
押えシート282bに押えられて固定され、次の走査ユ
ニット200の通過時まで同じ高さを保ち続ける。
【0112】図42は、本原稿右頁の読み取りまたは頁
めくり中の走査ユニット200の動作状態を示してい
る。本原稿右頁の読み取りを終えた走査ユニット200
は、左側の原稿押えローラ281bが右側の原稿台1の
右端にかかった状態(図43のDポイント)で停止さ
せ、次いで、スキャナモータ106を逆転させて走査ユ
ニット200を図43の左方向へ移動させる。これによ
り、走査ユニット200は、本原稿BOの右頁をめくり
上げながら左方向へ進み、図41に示す本原稿中心ポイ
ントに到達する少し前に、左側の原稿押えローラ281
bが左側の原稿台1の右端にかかる(Cポイント)。こ
の時点で左側の原稿台昇降モータを正転させて左側の原
稿台1を加圧状態にする。
【0113】次いで、走査ユニット200は本原稿中心
ポイントを通過して本原稿BOの左側頁の上にめくり上
げた右頁を重ね合せる動作を始める。その後に右側の原
稿押えローラ281aが右側の原稿台1の左端にかかる
(Bポイント)。この時点で右側の原稿台昇降モータを
停止させ、右側の原稿台1を固定状態にする。これによ
り、本原稿BOは、スキャナユニット30に食い込むこ
となく原稿押えシート282aに押えられて固定され、
次の走査ユニット200の通過時まで同じ高さを保ち続
ける。その後、走査ユニット200は、図39に示す端
部ホームポジションまで移動して停止する。
【0114】次に、スライダの構成について説明する。
図45はスライダの構成の分解斜視図を示す。見開いた
本原稿の左右頁差の検知入力部である一対のピン62
は、一対のラック63のスライド方向と直角な方向に移
動可能に、各ラック63にそれぞれ取付けられている。
これらのピン62とラック63は、図46に示すよう
に、2段ピニオンギヤ65の小歯車65aを挾むよう
に、互いに対向して配置され、この小歯車65aに各ラ
ック63がそれぞれ噛み合っている。これにより、図4
6において、各ピン62が互いに接近したり離れたりし
て、そのピン間隔が変化することによって、各ラック6
3が互いに違った方向に移動して、2段ピニオンギヤ6
5が回転する。
【0115】ここで、各ピン62は、それぞれのラック
63と共に、図46においてY方向に移動でき、各ラッ
ク63と小歯車65aとの噛み合いにより、2段ピニオ
ンギヤ65の中心に対して常に対称の位置にある。ま
た、図46におけるX方向への各ピン62の移動は、各
ピン62の基部が、図示しないカバーに穿たれた規制溝
83に嵌合することによって、図47に示すように、各
ピン62が離れているときにはX方向に移動できず、ま
た、各ピン62が接近したときにはX方向に移動可能と
なるように規制されている。また、各ラック63は、図
48に示すように、大歯車64の側面上をスライドする
ように、大歯車64の一対のガイド84によってガイド
されている。
【0116】図49はこのスライダ78と原稿台1との
連結部の断面図を示す。大歯車64の中心には穴が穿た
れており、この穴に2段ピニオンギヤ65がその裏側か
ら嵌合して、その表側でこの2段ピニオンギヤ65の小
歯車65aが各ラック63と噛み合っている。また、各
ピン62は、図49及び図50に示すように、各原稿台
1のスライド板3に固定された各調整スタッド4の穴に
それぞれ嵌合している。 大歯車64は、図51に示す
ように、スライド出力ギヤ66に噛み合っており、この
大歯車64とスライド出力ギヤ66とは、支持板79に
それぞれ回転自在に支持されている。また、この大歯車
64とスライド出力ギヤ66とのギヤ比は2:1に設定
されている。
【0117】2段ピニオンギヤ65の大ギヤ65bは、
図52に示すように、一対の2段ギヤ67の小ギヤ67
aと噛み合っており、それらのギヤ比は2:1に設定さ
れている。これらの2段ギヤ67の大ギヤ67bは、ア
イドルギヤ68を介して、一対のカムギヤ69にそれぞ
れ噛み合っている。これらの2段ピニオンギヤ65、2
段ギヤ67、及びアイドルギヤ68は、スライド側板7
0に固定されている各スタッド(図示せず)に、それぞ
れ回転自在に支持されている。また、一対のカムギヤ6
9は、支持板79(図51参照)にそれぞれ回転自在に
支持されている。
【0118】スライド出力ギヤ66には、図53に示す
ように、そのボス部の端から中心を越える部位までに調
整溝85が形成されている。また、各カムギヤ69は、
図54及び図55に示すように、それぞれ筒状に形成さ
れており、それらの一方の口に、渦巻状のピン移動溝8
6の穿たれた面がそれぞれ設けられている。これらの筒
状のカムギヤ69の筒部内には、図54及び図55に示
すように、スライド出力ギヤ66がそれぞれ嵌合し、ス
ライドギヤ66の調整溝85とカムギヤ69のピン移動
溝85とが交差してできる開口に、後述する出力ピン7
5がそれぞれ嵌合している。
【0119】このスライドギヤ66の調整溝85とカム
ギヤ69のピン移動溝85とが交差してできる開口の位
置は、カムギヤ69とスライド出力ギヤ66との相対回
転によって変化し、この開口位置の変化に合わせて出力
ピン75の位置が移動する。この出力ピン75の移動量
は、ピン62の移動量の1/2だけ移動するように設定
されている。また、この開口は、カムギヤ69とスライ
ドギヤ66が同時に回転すると、両ギヤの中心と出力ピ
ン75の距離を半径として円運動をする。この開口の円
運動の半径は、大歯車64が回転したときのピン62の
円運動の半径の1/2になるように設定されている。
【0120】一方、スライド側板70の外側には、図4
5に示すように、3つの縦スライドピン71が固定され
ており、これらの縦スライドピン71は、図56に示す
ように、横スライダ板72に穿たれた3つの縦長穴72
aにそれぞれスライド可能に支持されている。これによ
り、スライド側板70は、横スライダ板72に対して上
下方向に移動可能となる。また、横スライド板72の外
側には、3つの横スライドピン73が固定されており、
これらの横スライドピン73は、固定板74に穿たれた
2つの横長穴74aにそれぞれスライド可能に支持され
ている(図57参照)。これにより、横スライド板72
は、固定板74に対して左右方向に移動可能となる。
【0121】一対の出力ピン75は、図45及び図57
に示すように、各2つの縦ガイドピン76と共に各ピン
ホルダ77にそれぞれ固定されている。これらの縦ガイ
ドピン76は固定板74に穿たれた2つの縦長穴74b
にそれぞれスライド可能に支持されており、また、各出
力ピン75は、固定板74に穿たれた2つの縦ガイド穴
74cを貫通して、前述したスライドギヤ66の調整溝
85とカムギヤ69のピン移動溝85とが交差してでき
る開口にそれぞれ嵌合している。これにより、各ピンホ
ルダ77は、固定板74に対して上下方向に移動可能と
なり、各出力ピン75が前述のギヤ群と共に上下移動可
能となる。
【0122】上述のように構成されたスライダ78は、
一対のピン62を入力部として、本原稿BOの厚さと、
その見開いたときの左右頁の頁差を検知し、この見開き
本原稿の読み取り中心(本原稿の綴じ部にできる谷部)
が常に原稿台1の所定の位置に臨むように、各出力ピン
75を出力部として原稿台1と共に本原稿BOを移動さ
せることができる。
【0123】次に、本原稿の動きと上記のスライダ78
の作用について説明する。図58に示すように、本原稿
BOを上向きに見開いて、その頁内容を読み取る際、本
原稿BOの左右頁の表面(読み取り面89)を同一平面
状にすべく、本原稿BOの表紙90と裏表紙91とに、
その下側から力を加えると、その左右の頁差によって本
原稿BOの背表紙88が傾斜する。これにより、本原稿
の読み取り面側から見ると、見開き本原稿の読み取り中
心S点(本原稿の綴じ部BOaにできる谷部)が、背表
紙88の中央のP点から水平方向に距離X1だけずれ
る。
【0124】ところで、この例のように、走査ユニット
200の読み取り範囲を予め特定範囲に設定しておくこ
とにより、走査ユニット200の読み取り制御を簡略化
できる。しかしながら、このように、走査ユニット20
0の読み取り範囲を予め特定範囲に設定した場合には、
走査ユニット200の読み取り範囲の中心点が、常に本
原稿の背表紙88の中央のP点に位置するため、上述の
ように、見開き本原稿の読み取り中心S点がこの背表紙
88の中央のP点からずれると、走査ユニット200の
読み取り画像が、この見開き本原稿の読み取り中心S点
のずれ量(距離X1)だけずれてしまう。そこで、この
例では、この見開き本原稿の読み取り中心S点のずれ量
を補正する手段として、前述のスライダ78により、こ
の本原稿の読み取り中心S点のずれた方向と逆方向、す
なわち、このS点と背表紙88の中央のP点とが一致す
る方向に、読み取り中心S点のずれ量に見合う距離X1
だけ、原稿台1ごと本原稿BOを移動させる。
【0125】図58において、背表紙88の傾きをTH
1、本原稿の全厚さBFの1/2の厚さをR1、見開き
本原稿の読み取り中心S点と背表紙88の中央のP点と
の水平方向のずれ量をX1とすると、 X1=(R1/2)×Sin(2×TH1) となる。
【0126】従って、本原稿の全厚さBFの1/2の厚
さR1と、背表紙88の傾きTH1とをスライダ78に
より検出して、上記の式より見開き本原稿の読み取り中
心S点と背表紙88の中央のP点との水平方向のずれ量
X1を算出し、この本原稿の読み取り中心S点のずれた
方向と逆方向に、読み取り中心S点のずれ量X1だけ、
原稿台1ごと本原稿BOを移動させることにより、走査
ユニット200の読み取り範囲を常時一定範囲に設定で
き、走査ユニット200の読み取り制御を簡略化でき
る。スライダ78では、図59及び図60に示すような
動作により上述の読み取り中心S点のずれ量X1の補正
を実現している。ここで、図59は、本原稿の頁を左右
均等に見開いた場合のピン62と出力ピン75の位置関
係を示している。
【0127】図59及び図60において、大歯車64に
支持された2本のピン62の間隔は、本原稿BOの全厚
さBFに設定される。すなわち、本原稿BOを左右一対
の原稿台1にセットするときに、サイズストッパ27を
解除し、原稿台1の装置本体中心側端部で本原稿BOの
背表紙88の部分を挾み込んで、このサイズストッパ2
7を止めると、各原稿台1のスライド板3に固定された
各調整スタッド4中心間距離が、丁度、本原稿BOの全
厚さBFとなる。これにより、後述するカムギヤ69の
作用により、各スライド出力ギヤ66の中心と、これら
のスライド出力ギヤ66に嵌合している各出力ピン75
との距離R2が、本原稿BOの全厚さBFの1/4(R
2=R1/2)になる。
【0128】ところで、大歯車64と各スライド出力ギ
ヤ66とは、前述したように、そのギヤ比により回転角
比が1:2になるので、図60に示すように、大歯車6
4がTH1の角度だけ回転すると、各スライド出力ギヤ
66は、それぞれ大歯車64の2倍の角度TH2だけ回
転する。また、この時の大歯車64と各スライド出力ギ
ヤ66との回転方向は互いに逆方向である。
【0129】従って、これらのスライド出力ギヤ66の
中心と、これらのスライド出力ギヤ66に嵌合している
各出力ピン75との水平距離{R2×Sin(TH
2)}が、前式の(R1/2)×Sin(2×TH1)
となり、見開き本原稿の読み取り中心S点と背表紙88
の中央のP点との水平方向のずれ量X1となる。ここ
で、各出力ピン75は、図57に示したように、ピンホ
ルダ77と固定板74によってその水平方向への移動が
規制されているので、これらの出力ピン75の回動によ
り、スライダ78自体が、各原稿台1及び本原稿BOと
共に、その水平距離すなわちずれ量X1だけ、そのずれ
方向と逆方向に相対移動する。
【0130】図61は、各ピン62と各出力ピン75と
の移動量の関係を説明するための機構図を示す。各ピン
62は、図49及び図50に示したように、各原稿台1
のスライド板3に固定された各調整スタッド4の穴にそ
れぞれ嵌合している。また、一方のピン62が距離Fだ
け装置本体の中心方向に移動すると、各ラック63及び
2段ピニオンギヤ65の作用により、他方のピン62も
同じ距離Fだけ装置本体の中心方向に移動する。このと
き、この2段ピニオンギヤ65の回転は、前述したギヤ
群によって各カムギヤ69に伝達され、各カムギヤ69
が2段ピニオンギヤ65の回転の2倍の回転角だけ、そ
れぞれ逆方向に回転する。これにより、各カムギヤ69
の渦巻状のピン移動溝86が、停止している各スライド
出力ギヤ66の調整溝75に対してそれぞれ相対回転
し、これらの両溝の互いに交差する位置、すなわち、各
出力ピン75の位置が、それぞれ中心方向にピン62の
移動距離Fの1/2の量だけ移動する。各ラック63及
び各ギヤの大きさや各ピン移動溝86の渦巻形状は、上
述の条件を満足するように設定されている。
【0131】これらの設定により、各ピン62の間隔が
変わらずに大歯車64が回転して、2段ピニオンギヤ6
5も一体となって回転したときに、各スライド出力ギヤ
66とカムギヤ69は、互いに同じ方向に同じ回転角だ
け回転するので、カムギヤ69のピン移動溝96とスラ
イド出力ギヤ66の調整溝85とが互いに交差する開口
の位置、すなわち、この開口に嵌合している出力ピン7
5の位置は、スライド出力ギヤ66の半径方向に移動す
ることなく(R2が変化することなく)回転し、その設
定値が動作中にずれることなく見開き本原稿の読み取り
中心(S点)を常に一定の位置(P点)に補正できる。
【0132】また、スライダ78は、図47に破線で示
すように、一対のピン62の間隔が小さくなるような薄
い本原稿の場合には、上述した見開き本原稿の読み取り
中心(S点)の補正動作による負荷が大きくなるので、
両原稿台1がそれぞれ補正動作を行わずに自由に上下動
できるように、各ピン62の規制溝83が、その中心部
で大きく形成されている。
【0133】この上述した見開き本原稿の読み取り中心
(S点)の補正は、上述したスライダ78とは別の方法
でも実現できる。例えば、本原稿BOの厚さ入力装置ま
たは検出装置、原稿台位置検知装置または背表紙傾き検
知装置、原稿台横移動駆動装置(例えば、図62に示す
ように、エンコーダ付きモータ92により、原稿台1の
移動方向に沿って横架した送りねじ93を回転させ、こ
の送りねじ93に螺合する送り雌ねじ94を移動させ
て、この送り雌ねじ94と一体の原稿台1を横移動させ
る直線送り装置)などの構成により、前記の算定式に基
づいてずれ量X1を割り出し、このずれ量X1だけ各原
稿台1を移動してそれぞれのずれを解消すればよい。但
し、スライダ78の方が、電気的な装置を使用しないの
で、そのランニングコストが不要となり、このずれ量の
補正装置を安価に提供できる。
【0134】次に、スキャナユニット30の構成につい
て説明する。図36は、TPSの全体構成を示す。この
TPSは、その装置本体の上部にコンタクトガラス20
6が配置されており、このコンタクトガラス206上
に、シート物や厚手の本原稿などの原稿を図示しない圧
板によってセットし、後述する光路切り換えを行った走
査ユニット200でこの原稿を走査することにより、こ
のコンタクトガラス206上の原稿像を読み取ることが
できる。このTPSの装置本体の上半分はスキャナユニ
ット30になっており、走査ユニット200は、このス
キャナユニット30の内部を図36において左右方向に
走行して原稿の走査を行う。この走査ユニット200の
走査駆動系の構成を図63に示す。
【0135】図63は、装置本体の上部から見た走査ユ
ニット200の走査駆動系を示す。装置本体の奥側にタ
イミングベルト312がプーリ304と3段プーリ30
2によって、装置本体の手前側にタイミングベルト31
3がプーリ305と2段プーリ306によって、それぞ
れ左右方向に張られている。プーリ304とプーリ30
5の回転軸は、それぞれバネ307とバネ308によっ
て支持され、各タイミングベルト312,313に所定
の張力を与えている。
【0136】3段プーリ302は、タイミングベルト3
10でモータプーリ301と、また、タイミングベルト
311で2段プーリ306とそれぞれ連結されている。
タイミングベルト311は、アイドラ303をバネ30
9で外側に引くことで所定の張力を得ている。走査ユニ
ット200は、その奥側と手前側とがクランプ315に
より各タイミングベルト312,313にそれぞれ固定
され、モータプーリ301の回転軸を駆動するスキャナ
モータ106の回転により、各タイミングベルト31
2,313を介して駆動される。
【0137】図64は走査ユニット200の構成を示
す。走査ユニット200の下側の左右には原稿押えロー
ラ281a,281bが、また、その外側にはシート巻
き取りローラ280a,280bが、それぞれ回転自在
に軸支されている。各シート巻き取りローラ280a,
280bには、左右独立した原稿押えシート282a,
282bのそれぞれの中央側の端部が巻き取られてお
り、各原稿押えシート282a,282bのそれぞれの
外側の端部は、スキャナユニット30の側板にそれぞれ
固定されている。これらの原稿押えシート282a,2
82bは、テトロン糸で織ったクロス(布)に、ゴム系
樹脂を両面から溶け込ませたシート状部材で構成されて
おり、その表面に残留したクロスの凹凸跡により、帯電
による吸着力が作用しにくい構造を有している。
【0138】また、シート巻き取りローラ280a,2
80bは、図65にその一方の構造を示すように、二重
構造になっていて、巻き取りローラ軸251a,251
bと、筒状のシート巻き取りローラ280a,280b
との間に、ゼンマイバネ252a,252bが取り付け
られている。これにより、その巻き取りローラ軸251
a,251bを、原稿押えシート282a,282bを
張った状態よりも更に回転させることによって、ゼンマ
イバネ252a,252bの作用により、原稿押えシー
ト282a,282bにある程度の張力を掛けることが
できる。
【0139】更に、図66に示すように、各巻き取りロ
ーラ軸251a,251bの外側端部には、シート巻き
取りギヤ232a,232bが固定されており、これら
のシート巻き取りギヤ232a,232bは、スキャナ
ユニット30の側板に左右両端を固定され、略全長に亘
って歯を有する駆動ラック231に、各アイドルギヤ2
33a,233bを介して、それぞれ噛み合っている。
これにより、図66において走査ユニット200が走行
すると、各アイドルギヤ233a,233bとともに各
シート巻き取りギヤ232a,232bが回転し、各巻
き取りローラ軸251a,251b、各ゼンマイバネ2
52a,252b、及び、各シート巻き取りローラ28
0a,280bを介して、各原稿押えシート282a,
282bの引き出し及び巻き取りが行われ、左右のシー
ト巻き取りローラ280a,280bの張力が、常時、
略一定に維持される。
【0140】このとき、各原稿押えシート282a,2
82bの厚みによる各シート巻き取りローラ280a,
280bの巻き太りによって走査ユニット200の位置
により発生する、各シート巻き取りローラ280a,2
80bに巻き付いた各原稿押えシート282a,282
bの外周差は、各ゼンマイバネ252a,252bによ
り吸収される。
【0141】一方、図64に示すように、各原稿押えロ
ーラ281a,281bの間には、本原稿画像読み取り
用のプラテンガラス205と、本原稿頁めくり用のめく
りベルト208が配設されている。本原稿画像読み取り
用のプラテンガラス205は、走査ユニット200の読
み取りスキャン方向の上流側に、また、本原稿頁めくり
用のめくりベルト208は、走査ユニット200の読み
取りスキャン方向の下流側にそれぞれ配置されている。
このように配置することにより、走査ユニット200の
読み取り走査のための助走区間を長くでき、その走査を
安定させることができる。また、この例では、同一ユニ
ット内の下側に頁めくり機構を、上側に縮小光学系を配
置して装置の小型化を実現させている。
【0142】更に、このように構成することで、走査ユ
ニット200が、左の原稿押えローラ281bと、めく
りベルト駆動ローラ223とで加圧された本原稿(詳細
は後述)を受けて、これらのローラ間で位置出しされた
原稿面(読み取り面273)を読み取ることができるの
で、最適な画像が得られる。この時、プラテンガラス2
05の下面位置は、図67に示すように、原稿面の浮き
上がりの余裕分を予め見込んで、左の原稿押えローラ2
81bの最下点と、めくりベルト駆動ローラ223の最
下点とを結んでできる水平面(読み取り面273)より
も僅かな間隙αだけ上方に設定されている。この間隙α
の値は、2αが光学系の焦点深度以下になるように設定
され、光学系の縮小率に応じて決定される。
【0143】このプラテンガラス205は、図68に示
すように、その側部がガラスホルダ269で支持されて
いる。また、プラテンガラス205の下面端部にはガラ
ス面取り部271があり、ガラスホルダ269の外側下
端部にはホルダ面取り部270がある。このとき、ガラ
ス面取り部271の側方角部272の位置は、ガラスホ
ルダ269の下面よりも僅かな高さβだけ上方に位置す
るように構成されていて、走査ユニット200の動作中
に、プラテンガラス205の側部に本原稿の頁端部など
が引っかからないようになっている。
【0144】一方、プラテンガラス205の内側には、
図64に示すように、本原稿照明用の2本の蛍光灯20
1,202が、本原稿読み取り部の左右にそれぞれ配置
されている。これらの蛍光灯201,202によって照
明された本原稿像は、図64において、第1ミラー21
9に反射した後、第2ミラー220と第3ミラー221
に交互に反射し、最後にレンズ216を透過して、CC
D101上に縮小結像される。また、めくりベルト20
8は、めくりベルト駆動ローラ223とめくりローラ2
24とに掛け渡されており、このめくりベルト208の
上側の、めくりベルト駆動ローラ224から少し離れた
部位の外側には、帯電ローラ225が接触して配置され
ている。
【0145】更に、めくりベルト駆動ローラ223の駆
動軸端部には、図66に示すように、めくりベルト駆動
ギヤ234が固定されており、このめくりベルト駆動ギ
ヤ234は、アイドルギヤ235を介して、駆動ラック
232に噛み合っている。これにより、走査ユニット2
00が走行すると、駆動ラック232に沿って、アイド
ルギヤ235と共にめくりベルト駆動ギヤ234が回転
し、めくりベルト駆動ローラ223の回転により、走査
ユニット200の移動速度と同じ速度でめくりベルト2
08が回転する。
【0146】コンタクトガラス206上にセットされた
原稿を読み取る場合には、図64に示すように走査ユニ
ット200の読み取り光路から外れた位置に待避してい
る切り換えミラー222が、図69に示すキープソレノ
イド255の作用によって、図70に示すように走査ユ
ニット200の読み取り光路内に進出した位置まで移動
される。この切り換えミラー222の移動により、図7
0に示すように、第1ミラー219と第2ミラー220
との間の光路が、破線で示すプラテンガラス205側か
ら、実線で示すコンタクトガラス206側に切り換えら
れ、2本の蛍光灯203,204によって照明されたコ
ンタクトガラス206上の原稿像が、本原稿の場合と同
様に、第2ミラー220と第3ミラー221に交互に反
射し、レンズ216を透過してCCD101上に縮小結
像される。
【0147】切り換えミラー222は、図69に示すよ
うに、切り換えミラーブラケット257に支持されてお
り、この切り換えミラーブラケット257は、光路調整
板259の上部支点258に、回転自在に軸支されてい
る。キープソレノイド255は、この切り換えミラーブ
ラケット257の、切り換えミラー222の支持側と反
対側の端部に配設されており、このキープソレノイド2
55がオン/オフすることにより、切り換えミラーブラ
ケット257が、光路調整板259の上部支点258を
軸として、図69において破線で示す位置と実線で示す
位置との間で揺動される。
【0148】これにより、切り換えミラー222の位置
が、前述したように、図64に示す走査ユニット200
の読み取り光路から待避した本原稿読み取り位置と、図
70に示す走査ユニット200の読み取り光路内に進出
したシート物原稿読み取り位置とに選択移動される。こ
こで、切り換えミラー222の光路外への待避位置(図
69における破線位置)は、キープソレノイド255の
動きに任せて特には規制しないが、この切り換えミラー
222の光路内への進出位置(図69における実線位
置)は、切り換えミラーブラケット257の揺動を位置
決めピン256で規制して、この切り換えミラー222
の光路内での停止位置を規制する。
【0149】切り換えミラー222は、切り換えた光路
を調整できるように構成されている。すなわち、光路調
整板259は、図69に示すように、走査ユニット20
0のユニット本体に対して、その下部が下支点262で
回転自在に枢支されており、その上支点258と下支点
262との間の両側部に当接して配設されたバネ260
と調整ねじ261とによって略垂直に支持されている。
【0150】この光路調整板259には、平生、その上
支点258が切り換えミラー222がわに変位する方向
への回動習性が、バネ260によって付勢されており、
この回動習性による光路調整板259の回動位置は、バ
ネ260と対向するがわに配置された調整ねじ261の
頭部が光路調整板259の側部に当接することによって
位置決めされている。従って、この光路調整板259
は、調整ねじ261を回転させることにより、下支点2
62を軸として、その上支点258の位置を可変させ
て、この上支点258に支持された切り換えミラーブラ
ケット257の位置を変位させ、切り換えミラー222
の位置を移動させて、その切り換えた光路を調整でき
る。
【0151】走査ユニット200の光学系は、切り換え
ミラー222以外の他のミラーには、上述のような光路
調整機能はなく、プラテンガラス205側の本原稿を読
み取る光路の調整は、CCD101の位置を調整するこ
とで行い、コンタクトガラス206側の原稿を読み取る
光路の調整は、上記の方法により切り換えミラー222
の位置を調整することで行うように構成されている。こ
れにより、光学系では、その調整個所を減らすことがで
き、その組み立て性や保守性を向上させることができ
る。また、この例の光学系は、上記のキープソレノイド
255、及びその連結要素等が、走査ユニット200内
に納められていて、この光学系要素の交換時に走査ユニ
ット200ごと取り外すことにより、そのメンテナンス
性を向上させている。
【0152】上述の光路切り換え方式は図71に示すよ
うな切り換えミラー回転方式による光学系の構成として
もよい。この例では、切り換えミラー222を支持して
いる切り換えミラーブラケット264が、走査ユニット
200のユニット本体に対して、支点265で回転自在
に軸支されている。ソレノイド263は、この切り換え
ミラーブラケット264の、切り換えミラー222の支
持側と反対側の端部に配設されており、このソレノイド
263がオン/オフと、このソレノイド263と反対の
方向に切り換えミラーブラケット264を引くバネ26
6の作用により、切り換えミラーブラケット264が、
支点265を軸として、図71において破線で示す位置
と実線で示す位置との間で揺動される。
【0153】これにより、切り換えミラー222の位置
が、図71に破線で示す本原稿読み取り位置と、図71
に実線で示すシート物原稿読み取り位置とに選択移動さ
れる。ここで、プラテンガラス205を通して本原稿を
読み取る光路に切り換えミラー222の光路を切り換え
る場合には、この切り換えミラー222を位置決めピン
268に付き当てて、この切り換えミラー222の停止
位置を図71における破線位置となるように規制する。
また、コンタクトガラス206を通してシート物原稿を
読み取る光路に切り換えミラー222の光路を切り換え
る場合には、この切り換えミラー222を位置決めピン
267に付き当てて、この切り換えミラー222の停止
位置を図69における実線位置となるように規制する。
【0154】次に、スキャナユニット30のめくり動作
について説明する。図72は走査ユニット200の頁め
くり部の動作説明図を示す。めくりベルト208は、材
質が、PET、PC、PVCなどからなり、その表面層
が表面抵抗1014Ω以上の高抵抗フィルム、その裏面層
が表面抵抗108Ω以下の低抵抗フィルムからなる二重
構造の樹脂フィルムで構成されている。
【0155】また、めくりベルト駆動ローラ223は、
接地された金属ローラの表面に導電性ゴムを被覆したロ
ーラで構成されており、確実なベルト駆動とアースを実
現している。更に、帯電ローラ225は、金属ローラで
構成されており、この帯電ローラ225には、切り換え
スイッチ253aを介して、交流電源253から所定の
タイミングで、±2kVの高電圧が印加される。切り換
えスイッチ253aはIPU103により制御される。
【0156】図72において、走査ユニット200を走
行させ、めくりベルト208を駆動しながら、後述する
タイミングに合わせて切り換えスイッチ253aをオン
し、帯電ローラ225に交流電源253から±2kVの
高電圧をかけると、めくりベルト208の表面上に交番
電界が生じ、この交番電界の作用により、このめくりベ
ルト208の表面に、接触した本原稿BOの最上位頁2
54を吸着させる吸着力が発生する。
【0157】原稿の読み取り操作がスタートされると、
図39に示したように、スキャナユニット30の左端の
端部ホームポジションにいた走査ユニット200が、図
39において右方向に走行を始める。そして、この走査
ユニット200のプラテンガラス205の原稿読み取り
位置が本原稿BOの左頁にかかると、図73に示すよう
に、走査ユニット200の光学系が、この本原稿BOの
読み取り動作を始め、この本原稿BOの原稿面を左頁か
ら右頁へと読み取っていく。
【0158】ここでの走査ユニット200の読み取り開
始位置は、本原稿BOの大きさ(サイズ)によって変わ
り、また、コンタクトガラス206上の原稿の読み取り
開始位置(スケール207の基準端)とも異なる。この
ようにして、走査ユニット200の光学系が本原稿BO
の右頁の端まで読み終えると、図74に示すように、走
査ユニット200の原稿走査方向が逆転され、図75に
示すように、この読み取りを終えた本原稿BOの右頁の
頁めくり動作が開始される。
【0159】この本原稿BOの頁めくりを始めるときに
は、めくりベルト208と、後述する頁送りローラ25
0とが、図72の破線で示す位置にあって、この頁めく
り動作に先行して、このめくりベルト208の表面上に
形成された帯電パターン部が本原稿BOの最上位頁25
4の上に重なる。そして、この最上位頁254の先端
が、めくりベルト208の下側の中央を越えたところ
で、図75に示すように、このめくりベルト208と頁
送りローラ250とが、図示せぬソレノイドの作用によ
り、図72の実線で示す位置に移動される。これによ
り、このめくりベルト208の表面に形成された電荷パ
ターンの不平等電界による吸着力で、本原稿BOの最上
位頁254だけが、めくりベルト208の表面上に吸着
されて、この最上位頁254の端部がめくりベルト20
8と共に持ち上げられる。この不平等電界による吸着力
は、この最上位頁254以外の頁を吸着させない特徴を
有している。
【0160】ここで、めくりベルト208への帯電のタ
イミングは、図74に示すように、本原稿BOの原稿面
を読み終えたと同時にリターンする走査ユニット200
のリターン動作と共に、めくりベルト208への帯電を
開始するように設定されているので、走査ユニット20
0の動作に無駄がなく効率がよい。但し、図79に示す
ように、走査ユニット200の原稿読み取り位置からめ
くりベルト駆動ローラ223の最下点までの距離L1
を、帯電ローラ225がめくりベルト208と接してい
る接点からめくりベルト駆動ローラ223の最下点まで
の距離L2よりも大きく(L1≧L2)に設定した場合
には、走査ユニット200がリターン動作を始めてか
ら、後にめくりベルト208への帯電を開始するように
設定してもよい。
【0161】上述のように、本原稿BOの最上位頁25
4をめくり上げた後、この状態のまま走査ユニット20
0を、図75に示すように、その端部ホームポジション
に向けて移動させると、この本原稿BOの最上位頁25
4は、図76に示すように、めくりローラ224と頁送
りローラ250に挾まれて確実に搬送され、走査ユニッ
ト200の右側部に配置された上下一対の頁ガイド22
7,228(図64参照)の間を通過して、走査ユニッ
ト200の右外側にその先端側が送り出される。この
時、この走査ユニット200の上方側の頁ガイド227
上に取付けられた頁収納センサ415(図64参照)
が、走査ユニット200の右外側に送り出された原稿頁
を検知して、この原稿頁が正常に頁めくりされたことを
判断する。
【0162】ここで明らかなように、この例では、走査
ユニット200の頁めくり動作によりめくり上げられた
原稿頁が、丸められたり折り曲げられたりせずに自然な
姿勢に保持されるので、このめくり上げた原稿頁を傷め
ることがなく、また、このめくり上げた原稿頁を収納す
るための頁収納手段を走査ユニット200内に配設する
必要がないので、走査ユニット200を小型化できる。
【0163】次いで、図77に示すように、本原稿BO
の最上位頁254を本原稿の綴じ部までめくり上げた時
点で、めくりベルト208と頁送りローラ250を元の
位置(図72の破線位置)に戻す。この状態で、走査ユ
ニット200を更にその端部ホームポジションに向けて
移動させると、図78に示すように、このめくり上げた
原稿頁が、本原稿の綴じ部に引っ張られて、一対の頁ガ
イド227,228の間を戻りながら、本原稿BOの左
頁上に重ね合わされるようにして走査ユニット200内
から排出される。
【0164】このようにして、めくり上げられた原稿頁
が本原稿BOの左頁上に全て重ね合わされると、走査ユ
ニット200の見開き原稿に対する1回分の原稿読み取
り・頁めくり動作が終了する。ここで、この本原稿BO
に対する原稿読み取り・頁めくり動作を繰り返し実行し
たり、原稿読み取りまたは頁めくり動作の何れか一方の
動作のみを繰り返し実行する場合には、上述のように、
めくり上げられた原稿頁が本原稿BOの左頁上に全て重
ね合わされると同時に走査ユニット200の移動方向を
反転させて、本原稿の原稿面に対して最短コースで走査
ユニット200の往復動作を繰り返す。
【0165】次に、走査ユニット200の走査レールの
構成について説明する。走査ユニット200は、図80
に示すように、前述の光学系が配設された走査光学系ユ
ニット336が、スキャナユニット30の手前側と奥側
に配置された一対の走査側板337a,337bに対し
て、手前側の2本の支持ロッド344aと、奥側の1本
の支持ロッド344bとで、回動自在に支持されてい
る。これにより、走査ユニット200は、その手前側と
奥側に配置された一対の走査側板337a,337bの
相対ねじれに追従して、その走査光学系ユニット336
までねじれてしまわないように、走査光学系ユニット3
36が手前側に配置された走査側板337aに対しての
み習うように構成される。
【0166】一方、スキャナユニット30の側板には、
その手前側と奥側とに、互いに平行な2本の走査レール
343a,343bが、それぞれの左右両端を固定して
配設されている。これらの走査レール343a,343
bは、断面形状が略L字型に構成されており、これらの
走査レール343a,343bを取り囲むように、コロ
ブラケット338a,338bが各走査側板337a,
337bにそれぞれ取付けられている。
【0167】これらのコロブラケット338a,338
b内には、各走査レール343a,343bの水平部分
を挾み込むように、位置決めコロ339a,339b
と、押えコロ340a,340bとが、それぞれ回転自
在に配設されている。ここで、各位置決めコロ339
a,339bは、本原稿の読み取り時及び頁めくり時に
おける走査ユニット200の上下方向の位置を決める機
能を果たしており、各走査側板337a,337bにそ
れぞれ2個ずつ配置されている。これに対し、各押えコ
ロ340a,340bは、各走査レール343a,34
3bの水平部分を、その上側から加圧するように構成さ
れている。
【0168】すなわち、これらの押えコロ340a,3
40bは、図81に示すように、略ベルクランク状に形
成された押えコロブラケット346の自由端部に回転自
在に軸支されている。この押えコロブラケット346
は、その中央部が、各コロブラケット338a,338
bに固定されたスタッド347に回転自在に軸支されて
いる。また、この押えコロブラケット346の基端部
と、各コロブラケット338a,338bとの間には、
加圧バネ345が掛け渡されている。これにより、加圧
バネ345の緊縮力によって各押えコロ340a,34
0bが、各走査レール343a,343bの水平部分を
その上側から加圧する。
【0169】この各走査レール343a,343bの水
平部分に対する各押えコロ340a,340bの加圧に
よって、走査ユニット200に、スキャナユニット30
の上方側への変位習性が与えられ、この変位習性により
各走査レール343a,343bの水平部分の下面側に
対して各位置決めコロ339a,339bが当接するこ
とにより、スキャナユニット30に対して走査ユニット
200が位置決めされる。
【0170】また、この走査ユニット200は、手前側
のコロブラケット338aに回転自在に軸支された横押
えコロ341と、上記の各押えコロ340a,340b
と同様な加圧構造により奥側のコロブラケット338b
を内側方向に加圧する横加圧コロ342とを、各走査レ
ール343a,343bの水平部分を両外側から挾み込
むようにそれぞれ配置することによって、その奥行き方
向への位置決めがなされている。
【0171】図82乃至図85に、頁送りローラ250
の構成及び作用を示す。頁送りローラ250は、図82
及び図83に示すように、シャフト248の、めくりベ
ルト208の幅に対応する部位に、所定の間隔をおいて
複数個のローラを固定して構成されている。この頁送り
ローラ250は、発泡ポリウレタンのようなやわらかい
樹脂またはゴム等の材質で形成されている。
【0172】一方、めくりローラ224の幅は、めくり
ベルト208の幅よりも大きく形成されており、図82
に示すように、このめくりローラ224の両端部がめく
りベルト208の外側にそれぞれ延出している。シャフ
ト248には、このめくりローラ224の両端の延出部
に対応するように、頁送りローラ250の直径よりも僅
かに小さな直径の駆動ローラ249がそれぞれ固定され
ている。この駆動ローラ249は、頁送りローラ250
よりも高度の高いゴム等の材質で形成されている。
【0173】この頁送りローラ250は、図72の破線
で示す位置に待避している状態では、先端が櫛歯状に形
成された下方の頁ガイド228の凹部にはまり込む(側
方から見ると互いに重なり合う)ように位置している。
また、めくりベルト208が図72の実線で示す位置に
上昇した状態では、この頁送りローラ250も図72の
実線で示す位置に移動し、各駆動ローラ249がめくり
ローラ224の両端延出部にそれぞれ当接して、この頁
送りローラ250の周面の一部がめくりベルト208に
より少し加圧される位置まで移動する。
【0174】これにより、頁送りローラ250が、図8
3に示すように、駆動ローラ249との直径差分だけ変
形して、めくりベルト208によりめくり上げられた原
稿頁に対する搬送力が、この頁送りローラ250に与え
られる。また、この頁送りローラ250に対する回転力
は、めくりローラ224の回転力が、これに当接した駆
動ローラ249を介して伝達されることによって与えら
れる。このとき、駆動ローラ249は当接しているめく
りローラ224と同じ周速で回転するが、頁送りローラ
250は、その直径が駆動ローラ249よりも大きい分
だけ、大きな周速で回転する。これによって、「頁送り
ローラの線速≧めくりベルトの線速」となり、めくり上
げられた原稿頁に対する確実な頁搬送力が得られる。一
方、図78に示したように、めくり上げた原稿頁を走査
ユニット200から排出するときには、この頁送りロー
ラ250及びめくりベルト208を、図72の破線で示
す位置にそれぞれ待避させる。
【0175】上述のように構成された頁送りローラ25
0の動作は、図84及び図85に示すトグルジョイント
装置によって制御される。頁送りローラ250の回転中
心であるシャフト248は、図84及び図85に示すよ
うに、ベルクランク状に形成されたトグルレバー274
の一端に回転自在に軸支されている。このトグルレバー
274は、走査ユニット200に対して、支点275で
回転自在に軸支されている。また、走査ユニット200
に植設された固定ピン276とシャフト248との間に
は、緊縮性のバネ279が掛け渡されており、これによ
って、この固定ピン276と支点275を通る直線を中
立線278とするトグル機構が構成されている。
【0176】このトグル機構は、平生、図84に示すよ
うに、めくりベルト208から頁送りローラ250を図
72の破線で示す位置に待避させた状態にあり、めくり
ローラ224が図72の実線で示す位置に向けて上昇を
開始すると、このめくりローラ224の回転軸224a
が、トグルレバー274の他端部に係合し、このトグル
レバー274を回転させながら更に上昇する。このと
き、このトグルレバー274の回転により、シャフト2
48が中立線278を越えるまでは、バネ279の緊縮
力が、頁送りローラ250を元の位置に戻そうとする
が、このシャフト248が中立線278を越えると、こ
のバネ279の緊縮力が、頁送りローラ250をめくり
ローラ224に当接させる向きに作用する。これによ
り、図85に示すように、めくりローラ224が図72
の実線で示す位置に上昇し終えた状態で、このバネ27
9の緊縮力によって、各駆動ローラ249がめくりロー
ラ224の両端延出部にそれぞれ当接して、この頁送り
ローラ250の周面の一部がめくりベルト208により
少し加圧される位置まで移動する。
【0177】一方、図78に示したように、めくり上げ
た原稿頁を走査ユニット200から排出するときには、
めくりローラ224が図72の破線で示す位置に待避す
る動作により、このめくりローラ224が、図85に示
す位置から、駆動ローラ249を押しながら下降する。
これにより、シャフト248が中立線278を越える
と、バネ279の緊縮力が、図72の破線で示す位置に
頁送りローラ250を待避させる方向に作用して、頁送
りローラ250が図84に示す位置まで待避し、めくり
ローラ224が元の位置に戻される。
【0178】このように、頁送りローラ250は、その
待避位置からめくりベルト208に当接する方向に、こ
のめくりベルト208の上昇駆動に連動して移動するの
で、この頁送りローラ250の駆動機構を安価かつ小型
に構成できる。また、この頁送りローラ250移動は、
めくりベルト208が上昇を開始した後、ある程度の時
間差を持って(めくりベルト208の上昇の後半に)開
始されるので、このめくりベルト208の上昇によって
めくり上げられた原稿頁の端部位置がめくりベルト20
8から突出している場合でも、このめくりベルト208
と頁送りローラ250との間に、この原稿頁の端部を確
実に挾み込むことができ、走査ユニット200の頁めく
り動作の余裕度が向上する。
【0179】この例では、上述のように走査ユニット2
00の走査毎に加圧原稿台の規制が解除されて加圧原稿
台がバネ性を持って走査ユニット200に押し当てら
れ、本原稿の最上位頁が均一平面になるように本原稿の
上下方向の変位が自動的に補正される。また、画像先端
位置と後端位置、頁めくり位置が頁めくりの繰り返しに
よって変更されていくことで本原稿端部の左右方向への
移動が補正される。
【0180】次に、本原稿の副走査方向右端部検知につ
いて説明する。図86は初回の頁めくり以前の画像読み
取り方式での画像読み取り板101による見開き本原稿
の右端部検知のデータを示し、その検知された本原稿の
右端部は見開き本原稿がサイズA3の場合画像読み取り
板101の位置としては中央セット位置よりおよそ21
0mmの位置である。図92は初回の頁めくり以前の画
像読み取り方式での画像読み取り板101による見開き
本原稿の右端部検知のデータを示し、その検知された本
原稿の右端部は見開き本原稿がサイズB4の場合副走査
方向位置で中央セット位置よりおよそ180mmの位置
である。
【0181】画像読み取り走査後の頁めくり走査時に、
原稿台外枠部位置から端部検知が開始され、画像読み取
り板101は最初に原稿台外枠部が読み取られ、次に黒
色の原稿台が読み取られる。画像読み取り板101は本
原稿において右表紙内側と頁端部との段差を読み取り、
次に最上位頁の余白部である地肌濃度を読み取り、一般
に十数ミリの余白の後に画像を読み取る。画像読み取り
板101からの副走査方向に連続するデータがサンプリ
ングされてこれとしきい値とが比較され、最上位頁の余
白部の始まりが検知されてその位置が頁端部と判別され
る。
【0182】図87は本原稿右端部検知回路を示す。こ
の本原稿右端部検知回路は本原稿の副走査方向右端部の
検知を画像読み取り板101の特定画素による読み取り
情報の副走査方向への変化より行う。画像読み取り板1
01の主走査方向の特定画素は本原稿載置基準が手前側
で最小原稿サイズに対応するために、装置手前の画像読
み取り板101の基準より64mmの1024画素目と
する。カウンタ401は画像読み取り板101の主走査
に同期した同期信号LSYNCによりリセットされ、画
像読み取り板101からの画素信号に同期したクロック
CLOCKをカウントして画像読み取り板101からの
1024画素目の画素信号に同期して立ち上がる出力信
号を出力する。
【0183】データラッチ回路402はカウンタ401
の出力信号の立ち上がりで画像読み取り板101からの
画像信号DATAにおける1024画素目の画素信号を
主走査毎にラッチする。デジタルコンパレータ回路40
3はデータラッチ回路402でラッチした8ビットのデ
ータの上位4ビット分をしきい値と比較する。このしき
い値はIPU103内のマイクロコンピュータにより設
定される。デジタルコンパレータ回路403からのデー
タはDフリップフロップ回路404,405で1主走査
時間づつ遅延され、アンド回路406によりデジタルコ
ンパレータ回路403からのデータ及びDフリップフロ
ップ回路404,405からのデータのアンドがとられ
て画像読み取り板101の特定画素のデータがしきい値
より大きい値が副走査方向に3画素続いた場合に検知信
号を発生してIPU103内のマイクロコンピュータに
知らせる。
【0184】この本原稿端部検出のための読み取りで
は、IPU103内のマイクロコンピュータは、走査方
向右端部の黒色の本原稿台1又はその外枠部より左方向
へ走査ユニット200の走査を開始させ、データラッチ
回路402及びDフリップフロップ回路404,405
への検出開始のリセット信号RESETを解除する。そ
して、本原稿の表紙または紙のエッジによる主走査方向
に連続する縞模様部分が画像読み取り板101により検
知され、本原稿最上位頁端部より右頁上の画像情報がラ
ンダムに検出される。
【0185】ほとんどの本の地肌は白色で、一般に本原
稿端部から十数ミリの枠部は文字や画像はない。そのた
め、デジタルコンパレータ回路403は画像読み取り板
101からの1024画素目の画素信号がしきい値以上
に白い均一色のデータとなった時点で頁の余白部と判定
して検知する。この判定は画像読み取り板101の主走
査方向の複数の画素のデータを用いれば精度が上がる。
また、その判定の画素数はDフリップフロップ回路40
4,405及びアンド回路406により連続3画素とし
たが、これを増やしたり、システムや適応原稿に合わせ
てデジタルコンパレータ回路403のしきい値を変えて
も効果的である。以上の結果、図86に示すような見開
き本原稿がサイズA3の場合には本原稿端部はホームポ
ジションから200mmの地点と検知され、図92に示
すように見開き本原稿がサイズB4の場合には本原稿端
部はホームポジションから180mmの地点と検知され
る。
【0186】中央綴じ部基準でセットされた本原稿は、
そのサイズにより画像先端位置が変化し、また、見開き
頁により頁位置が変って綴じ部により頁長さも変化す
る。本原稿の副走査方向の端部検知結果はIPU103
内のマイクロコンピュータにより頁めくりのための頁吸
着位置及び頁上昇位置の算出に用いられる。また、他の
例では本原稿の読み取り時に原稿台左側部分から上記本
原稿右端部検知回路と同様な本原稿左端部検知回路によ
り見開き本原稿の頁左端部が検知される。IPU103
内のマイクロコンピュータは本原稿副走査方向端部の検
出信号を本原稿における副走査方向の画像有効範囲を決
定するのに用い、例えば複写に際してはその転写紙上の
画像位置を決定するレジストに用い、さらに、副走査方
向の画像有効範囲外の画像を自動的に消去して無駄な黒
べた画像を防止する。また、ファイルシステム等に応用
した場合は、IPU103内のマイクロコンピュータが
本原稿副走査方向端部の検出信号により画像データを減
らしてメモリ量を節約する。
【0187】次に、本原稿主走査方向端部検知について
説明する。図88は本原稿主走査方向端部検知回路を示
す。本原稿主走査方向端部検知は画像読み取り板101
の主走査1ラインの読み取りデータの変化より行う。図
89に示すように見開き本原稿BOは本原稿台1上に綴
じ部左端を基準として背支持板14の左端に合わせ、か
つ、手前側を基準として合わせる。そして、本原稿の表
表紙を左側の原稿台1に配置された固定板に固定して本
原稿の裏表紙を右側の原稿台1に配置された固定板に固
定し、本原稿の連続読み取り中の綴じ部の形状変位によ
る最上位頁の変位を防止する。本原稿のセット手順は以
下の通りである。
【0188】本原稿の左表紙を綴じ部左端と手前側を
基準として左側の原稿台上の固定板で挾持する。 右原稿の右表紙を右側の原稿台上の固定板で挾持す
る。 本原稿の読み取り開始頁を見開き、その上に走査ユニ
ット200を綴じて本原稿の見開き上位頁を平面状にす
る。
【0189】このシステムでは、本原稿のサイズは最大
サイズが見開きでA3サイズ、最小がB5サイズであ
る。また、本原稿のサイズはA系列、B系列という定型
サイズ以外のサイズもあり、本原稿は見開き方向に綴じ
部の湾曲分の頁の縮みが頁の縦横比が一定とならない場
合が多い。このシステムでは図89に示すように本原稿
は、中央手前側基準で原稿台1上にセットされるので、
見開き本原稿サイズにより頁の左端、右端、上端が異な
る。つまり、副走査方向の画像先端位置と後端位置、主
走査方向の後端位置が変化する。
【0190】図89に示すように本原稿の画像読み取り
後の頁めくり走査時に、見開き本原稿の副走査方向の最
大原稿サイズより外側の黒色の原稿台外枠部位置から本
原稿の端部検知が開始され、次に黒色の原稿台が読み取
られて見開き本原稿側に端部検知が行われる。この端部
検知では、画像読み取り板101の特定画素の副走査方
向の読み取りデータが連続してサンプリングされ、その
データとしきい値とが比較されて読み取りデータがしき
い値よりも大きい画素が複数回繰り返した位置が本原稿
の副走査方向の頁端部位置とされる。IPU103内の
マイクロコンピュータは、その副走査方向の頁端部位置
から頁めくりのための頁吸着・上昇位置を算出し、その
位置まで走査ユニット200を走査して一旦停止させ
る。
【0191】次に、IPU103内のマイクロコンピュ
ータは、走査ユニット200を一旦停止させた位置で主
走査方向の端部検知を行う。見開き本原稿は中央手前側
基準でセットされ、頁吸着・上昇位置すなわち画像読み
取り位置が副走査方向で確実に見開き原稿上にある位置
で主走査方向1ライン分の読み取りデータがサンプリン
グされる。その1ライン分のデータは最大本原稿サイズ
より奥側の黒色の原稿台外枠部の位置から始まり、次に
黒色の原稿台、見開き本原稿になる。主走査方向の端部
検知は主走査方向の連続した読み取り画像データとしき
い値とが比較されて行われ、読み取り画像データがしき
い値より大きい画素が複数画素繰り返した位置が本原稿
の主走査方向の頁端部位置とされる。
【0192】図89に示す例では主走査方向、副走査方
向とも矢印方向に読み取りが行われてそのデータから本
原稿の端部位置が算出される。例えば見開き本原稿サイ
ズがB4サイズである場合は、本原稿の左右端部は中央
セット位置より約182mm、手前側端部から約257
mmとなる。走査ユニット200は読み取り走査開始の
左ホームポジションから走査が開始され、本原稿の端部
位置より数mm手前から読み取り画像データがフレーム
メモリ104に蓄えられる。IPU103内のマイクロ
コンピュータは上記本原稿の端部を主走査方向、副走査
方向の有効画像領域の開始位置としてフレームメモリ1
04からの画像データ出力を指示する。
【0193】図93は画像読み取り板101による見開
き本原稿BOの上端部検知データを示す。画像読み取り
板101により検知される本原稿の上端部は見開き本原
稿サイズがB4サイズの場合主走査方向位置で手前セッ
ト基準位置よりおよそ270mmの位置である。画像読
み取り板101は画像読み取り走査後の頁めくり走査停
止時の頁吸着・上昇位置で原稿台外枠部位置から手前方
向に読み取りを開始し、最初に黒色の原稿台外枠部を読
み取り、次に黒色の原稿台を読み取る。画像読み取り板
101は本原稿においては右表紙の内側を読み取り、次
に最上位頁の余白部である地肌濃度を読み取り、一般に
十数ミリの余白の後に画像を読み取る。IPU103内
のマイクロコンピュータは画像読み取り板101からの
主走査方向に連続する画像データをしきい値と比較して
最上位頁の余白部の始まりを検知し、その位置を頁上端
部とする。
【0194】図89に示すように本原稿載置基準が本原
稿台1の手前側であって、本原稿台1の奥側より画像読
み取り板101の主走査1ラインの読み取りが行われる
ので、画像読み取り板101からの主走査方向のデータ
が1ライン分のFILO(ファーストイン・ラストアウ
ト)回路407により逆順に並び変えられる。
【0195】FILO回路407からのデータはデータ
ラッチ回路408でクロックCLOCKによりラッチさ
れて主走査ライン毎にサンプリングされ、上位4ビット
分がデジタルコンパレータ回路409によりしきい値と
比較される。このしきい値はIPU103内のマイクロ
コンピュータにより設定される。デジタルコンパレータ
回路408からのデータはDフリップフロップ回路41
0,411で遅延され、アンド回路412によりデジタ
ルコンパレータ回路408からのデータ及びDフリップ
フロップ回路410,411からのデータのアンドがと
られて画像読み取り板101からのデータDATAがし
きい値より大きい値が主走査方向に3画素続いた場合に
検知信号を発生する。カウンタ413はオア回路414
を通して入力されるクロックCLOCKをカウントする
ことにより主走査方向の画素を数えるが、アンド回路4
12からの検知信号がオア回路414に入力されること
によりカウンタ413がマスクされて停止し、そのカウ
ンタ413の値がIPU103内のマイクロコンピュー
タに知らされる。
【0196】この本原稿主走査方向端部検出のための読
み取りでは、画像読み取り板101が奥側の黒色の本原
稿台1または本原稿台1の外枠部より手前方向へ行い、
上記と同様に本原稿BOの頁地肌の発生が検出される。
また、この本原稿主走査方向端部検出ではIPU103
内のマイクロコンピュータが走査ユニット200の走査
制御を行わず処理時間がとれ、頁吸着のための走査ユニ
ット200走査停止時に行われ、IPU103内のマイ
クロコンピュータは本原稿主走査方向端部検出時にデー
タラッチ回路408、Dフリップフロップ回路410,
411及びカウンタ413へのリセット信号RESET
を解除する。
【0197】IPU103内のマイクロコンピュータは
本原稿主走査方向端部の検出信号を比較的不定形サイズ
が多い本原稿における主走査方向の画像有効範囲を決定
するのに用い、例えば複写に際してはその範囲外画像を
自動で消去処理して無駄な黒べた画像を防止する。ま
た、ファイルシステム等に応用した場合は、本原稿主走
査方向端部の検出信号により画像データを減らしてメモ
リ量を節約することができる。
【0198】次に、頁収納センサによる本原稿副走査方
向後端部検知について説明する。初回の頁めくり以降の
本原稿頁端部検出では、めくり頁搬送路の透過型頁収納
センサ415を用いて見開き本原稿の最上位頁の端部位
置を正確かつ安定に算出する。本装置は原稿の表紙を本
原稿台1に固定しているため本原稿の走査時のズレは少
ない。また、本原稿は1頁の頁めくりによる位置の変位
は極めて少ない傾向を持つ。
【0199】本装置は頁の検出には図90に示すように
透過型頁収納センサ415を用いている。透過型頁収納
センサ415は上側の頁搬送ガイド416の上に発光素
子として発光ダイオード415a、下側の頁搬送ガイド
417の下に受光素子としてフォトダイオード415b
を備える構成となっている。頁搬送路418を構成する
頁搬送ガイド416,417には穴部416a,417
aが設けられ、発光ダイオード415a及びフォトダイ
オード415bが頁搬送部の検出位置の鉛直方向に対し
て斜めに配置されることにより、本原稿のめくり頁収納
により発生した紙粉は頁収納センサ415のめくり頁検
知位置には溜まらずに下方に落ちる構造となっている。
頁収納センサ415は頁搬送ガイド416,417を通
して搬送される本原稿のめくり頁を1頁分離後に検知
し、原稿を選ばなくて検知精度もばらちきで1mm以内
と極めて高い。また、頁めくり時の未収納、未排出の頁
のジャムを検知するセンサも頁収納センサ415を共用
している。
【0200】図36に示す走査ユニット200は、見開
き本原稿BOの読み取り後に、左方向に走査されて本原
稿BOの頁めくりを行う。本原稿の頁をめくる際のめく
り頁軌跡はほぼ一定であってメカ的に決定される。本原
稿BOの最上位の右頁端部がめくりベルト208に吸着
され、走査ユニット200の走査が一旦停止するととも
にめくりベルト208が上昇してめくり頁が頁搬送路の
方向へと導かれる。走査ユニット200がさらに左方向
に走査され、めくり頁が頁搬送路に収納されて頁先端が
走査ユニット200の外に出る。めくり頁の軌跡は上昇
しためくりベルト200に沿って常にほぼ一定であって
そのメカレイアウトにより決定される。頁収納センサ4
15は、めくり頁を頁搬送路からなるめくり頁収納部の
入り口近傍に配置され、本原稿のめくり頁を検知する。
【0201】頁収納センサ415がめくり頁を検知する
めくり頁収納開始検知タイミング、すなわち、めくり頁
収納部のめくり頁収納検知位置での走査ユニット200
の位置より、めくり頁が本原稿上にあった時のめくり頁
の右端部位置がIPU103内のマイクロコンピュータ
により算出される。従って、本原稿の1頁をめくって分
離した後にその頁端部が頁収納センサ415で検知され
ることにより、見開き本原稿のめくり開始方向(本装置
では右側)の頁端部位置が正確かつ確実に検知され、そ
の頁収納センサ415の出力信号(頁収納開始検知タイ
ミング)からIPU103内のマイクロコンピュータが
本原稿の画像有効範囲の後端、および次回の頁めくり位
置(本原稿は1頁の頁めくりによる位置の変位が極めて
少ないため)を算出して補正する。
【0202】上記算出結果による頁吸着位置(頁めくり
位置)の制御は以下のように行われる。本装置はめくり
ベルト208が本原稿の頁右端部に接触してこれを持ち
上げる時の頁吸着幅を20mm程度としている。めくり
頁収納部の本原稿めくり頁収納検知タイミングが目標タ
イミングより早い場合はその吸着幅が目標の20mmよ
り大きいので、IPU103内のマイクロコンピュータ
が見開き本原稿のめくり開始方向の頁端部のめくりベル
ト208による吸着、上昇タイミングを早い方向に変位
させる。例えば、IPU103内のマイクロコンピュー
タはめくり頁収納部の本原稿めくり頁収納検知タイミン
グが距離にして2mm分早い時には吸着幅を22mmと
推定し、次回のめくりベルト208による頁吸着位置を
2mm分だけ走査ユニット200のアドレスで右側に変
更処理する。
【0203】一方、IPU103内のマイクロコンピュ
ータはめくり頁収納部の本原稿めくり頁収納検知タイミ
ングが目標タイミングより遅い場合にはめくりベルト2
08の吸着幅が目標の20mmより小さいので、見開き
本原稿のめくり開始方向の頁端部のめくりベルト208
による吸着、上昇タイミングを遅い方向に変位させる。
その結果、頁吸着幅が一定に制御され、不めくりや多数
枚めくりのめくりミスや本原稿の破損が防止されて安定
した繰り返し動作が行われる。
【0204】次に、頁収納センサによる本原稿副走査方
向先端部検知について説明する。めくり頁収納部へのめ
くり頁収納終了後に、走査ユニット200がさらに左方
向に走査されると、見開き本原稿は中央綴じ部でめくり
頁が拘束されるため、めくり頁が綴じ部で引っ張られな
がらめくり頁搬送路からU字型の軌跡を描いて排出され
る。このめくり頁排出の軌跡もめくり頁搬送路と押さえ
ローラ281aに沿って常にほぼ一定となる。IPU1
03内のマイクロコンピュータは頁収納センサ415に
よるめくり頁収納部の本原稿めくり頁排出開始検知タイ
ミング、すなわちめくり頁収納部の本原稿めくり頁排出
開始検知タイミング(位置)での走査ユニット200の
位置より、めくり頁が本原稿左上に乗るべき右端部位置
を頁収納センサ415の出力信号から算出する。従っ
て、本原稿の1頁をめくって分離した後にその頁端部を
検出することにより、見開き本原稿のめくり開始方向
(本装置では左側)の頁端部位置が正確かつ確実に検出
され、IPU103内のマイクロコンピュータがその見
開き本原稿のめくり開始方向の頁端部位置から本原稿の
画像有効範囲の先端を算出して次回の読み取りレジスト
に用いる。
【0205】IPU103内のマイクロコンピュータ
は、上記算出された本原稿の右端部と左端部との間の有
効画像範囲の開始位置アドレスAと終了位置アドレスB
より、その中央位置が本原稿の見開き頁の綴じ部となる
ので、その中央綴じ部アドレスCを以下のように算出す
る。 C=(A+B)/2 これにより、一度に読み取った見開き本原稿画像の複写
の際の頁振分の基準位置が得られる。また、見開き本原
稿の中央綴じ部画像は陰や歪みが起こり易いので、その
位置の画像を確実に消去することができる。さらに、I
PU103内のマイクロコンピュータは頁独立出力時の
右頁レジストをその算出した中央綴じ部アドレスCを用
いて行う。
【0206】以上のように見開き本原稿の頁めくりの繰
り返しによって最上位の見開き頁位置の変位は、1頁の
頁めくりでは極めて小さい。また、10頁のめくりの繰
り返しによる最上位見開き頁位置の位置ズレは1mm以
下であり、画像位置(複写レジスト)のズレが少ない。
従って、IPU103内のマイクロコンピュータは、本
原稿頁吸着位置の算出を複数回の頁めくり走査の繰り返
し、例えば10頁のめくり動作に対して1回行い、その
位置データを更新することにより、本原稿頁端部の算出
処理と時間を低減する。
【0207】次に、本原稿端部入力(頁めくり位置)に
ついて説明する。前述のように初回の頁めくりでは画像
読み取り部の読み取り画像データにより見開き本原稿の
右端部検出を行う。しかし、グラビヤ本等の本原稿の頁
端部が検出されなかったり、誤検出されたりする場合も
まれにある。それは、頁めくり走査中におけるめくり頁
搬送路へのめくり頁未挿入で行われ、その原因として頁
めくり位置の不良、具体的には頁吸着幅が少なすぎた
り、頁が吸着ベルト208よりはみ出して上昇できなか
ったりしたものと、本原稿の紙種により頁吸着ができな
いもの等がある。前者の場合には、頁吸着幅が正しく設
定されれば頁が確実にめくられる。
【0208】本装置は図91に示すように原稿台1の右
手前側の外装部に右頁端部入力用のスケール419を備
えている。このスケール419は副走査方向に対して平
行に設けられて等間隔に目盛がふられている。初回の頁
不めくりにより装置が停止した場合は、操作部99に”
ページミギハシノスケールチヲイレテクダサイ”という
誘導表示がなされ、オペレータはスキャナ部をあけて頁
右端部位置のスケール419で頁右端部の値を読み、操
作部99のテンキーより入力する。図91の例では、最
上位頁の右端部位置のスケール値”12”と入力し、続
いて操作部99のエンターキーにより確定の入力をす
る。その後、操作部99のプリントキーの押下によりI
PU103内のマイクロコンピュータが読み取り走査を
同様に開始させ、今度はその頁右端部の入力位置情報に
より、めくりベルト208によるりの吸着・上昇を行わ
せる。その結果、本原稿頁画像の種類に関わらず適切な
吸着幅で頁めくりが開始される。その後2回目以降の頁
めくりはIPU103内のマイクロコンピュータにより
前述と同様に頁収納センサ415の頁右端部検知位置に
より算出されたタイミングで制御される。
【0209】次に、頁めくり位置入力方式について説明
する。この例では本原稿端部位置の入力はスケール41
9の数値をテンキーで入力するようにしたが、他の第1
の例では原稿台1の右手前側の外装部の右頁端部入力用
のスケール419と同位置に本原稿端部位置を合わせる
スライドボリュウムを設けてその抵抗値または変換した
電圧値をIPU103内のマイクロコンピュータで読み
取るようにしている。
【0210】また、他の第2の例では、走査ユニット2
00にセンサが設けられ、原稿台1の右手前側の外装部
に右頁端部入力用のスケール419と同位置にそのセン
サで検知される遮蔽板が横方向にスライド可能に設けら
れる。その遮蔽板は、本原稿端部位置に合わせられ、走
査ユニット200の走査時にそのセンサにより検知され
て吸着上昇のタイミングとされる。この場合、そのセン
サと遮蔽板の位置を逆にしてセンサをスライド可能にし
ても良い。
【0211】他の第3の例では、読み取りセンサ101
のデータが用いられる。読み取りセンサ101は主走査
方向へ手前側から読み取るが、主走査方向の読み取り画
素の開始位置への投影位置を原稿台1の手前側の外装部
に掛かるように光学系が配置される。スケール419と
同位置に外装部の黒色とコントラストが明らかでスライ
ド可能な白色のマーク部材が配置され、走査読み取り時
にその主走査方向の定位置にあるマークが読み取りセン
サ101により読み取られて読み取りセンサ101から
のデータから図88の本原稿端部検知回路と同様なマー
ク検知回路でマークが検知され、IPU103内のマイ
クロコンピュータがそのマーク検知回路からのデータに
より頁の吸着、上昇のタイミングを算出して頁吸着位置
を制御する。
【0212】上記図88の本原稿副走査方向端部検知回
路及び図87の本原稿主走査方向端部検知回路は、IP
U103に配置されて主走査方向の画像変倍処理前の画
素データをサンプリングして本原稿の副走査方向端部及
び主走査方向端部を検知し、その検知の開始及び終了が
IPU103内のマイクロコンピュータにより指示され
る。本原稿副走査方向端部検知回路で検知された本原稿
副走査方向端部はIPU103内のマイクロコンピュー
タが走査ユニット200の走査位置により管理し、IP
U103内のマイクロコンピュータは主走査方向の画素
をカウントするカウンタを参照して本原稿主走査方向端
部検知回路で検知された本原稿主走査方向端部を管理す
る。そして、IPU103内のマイクロコンピュータは
それらの本原稿副走査方向端部及び本原稿主走査方向端
部により頁吸着位置、主走査方向の有効画像範囲を算出
する。
【0213】本システムでは、図1に示すようにIPU
103は、画像読み取り板101からVPU102を介
して画像データが入力されると共に、頁収納センサ41
5や中央HPセンサ602からの検知信号が入力され、
ステップングモータ106、蛍光灯201〜204、め
くりベルト上下ソレノイド601を制御する。したがっ
て、IPU103は、画像読み取り板101からVPU
102を介して入力される画像データ及び頁収納センサ
415や中央HPセンサ602からの検知信号によりス
テップングモータ106、蛍光灯201〜204、めく
りベルト上下ソレノイド601を制御する制御手段を構
成している。頁収納センサ415はめくり頁を検知し、
中央HPセンサ602は走査ユニット200が原稿台1
上の本原稿の中心ポイントに対応する中央ホームポジシ
ョンに位置していることを検知する。
【0214】図2はIPU103の処理フローの一部を
示す。IPU103は、走査ユニット200に対して蛍
光灯201,202を点灯させて原稿台1上の本原稿の
見開き両頁の画像読み取りを行わせ、この読み取りが終
了した後に蛍光灯201,202を消灯させてめくりベ
ルト上下ソレノイド駆動用高圧パワーパックをオンさせ
ることによりめくりベルト上下ソレノイド601を駆動
してめくりベルト208を図72の破線のように下降さ
せる。
【0215】次に、IPU103は、ステッピングモー
タ106を駆動して走査ユニット200を頁吸着位置に
移動させ、その後でめくりベルト上下ソレノイド601
を制御してめくりベルト208を図72の実線のように
上昇させることにより本原稿の左側最上位頁を吸着して
持ち上げさせると共に、ステッピングモータ106を駆
動することにより走査ユニット200の左側端部ホーム
ポジションへの移動を開始させて上述のように本原稿の
頁めくりを行わせる。
【0216】この頁めくりの際に、IPU103は、中
央HPセンサ602からの検知信号により走査ユニット
200が本原稿の中心ポイントに対応する中央HPに達
したか否かをチェックし、走査ユニット200が中央H
Pに達しない時に頁収納センサ415からの検知信号に
より頁収納センサ415がオンしたか否かをチェックす
ることで走査ユニット200の不めくり(頁めくりミ
ス)を検知する。すなわち、IPU103は、走査ユニ
ット200が中央HPに達するまでに頁収納センサ41
5が本原稿のめくり頁によりオンすれば本原稿の頁めく
りが正常に行われたものと判断して待機状態とし、走査
ユニット200が中央HPに達するまでに頁収納センサ
415がオンしなければ本原稿の頁めくりが正常に行わ
れずに不めくりが発生したものと判断する。
【0217】IPU103は、不めくりが発生して走査
ユニット200が中央HPに達するまでに頁収納センサ
415がオンしなかった時には蛍光灯201,202を
点灯させて走査ユニット200の画像読み取り板101
に本原稿画像又は原稿台1を読み取らせ、めくりベルト
上下ソレノイド駆動用高圧パワーパックをオフさせるこ
とでめくりベルト上下ソレノイド601にめくりベルト
208を図72の破線のように下降させる。
【0218】この場合、画像読み取り板101は走査ユ
ニット200の右側に設けられており、走査ユニット2
00の中央が中央HPに達して中央HPセンサ602が
オンした時には画像読み取り板101が中央HPには達
していない。このため、画像読み取り板101は、走査
ユニット200の中央が中央HPに達してから所定の距
離だけ移動する間には本原稿のめくるべき頁があるはず
の位置、つまり、右側の原稿台1の上にあり、右側の原
稿台1の上に本原稿の頁があればその画像を読み取り、
右側の原稿台1の上に本原稿の頁がなければ右側の原稿
台1を読み取ることになる。
【0219】そこで、IPU103は、画像読み取り板
101からVPU102を介して入力される画像データ
が一定以上の黒情報を持つ否かを判断して画像データが
一定以上の黒情報を持つ場合には画像読み取り板101
の読み取り対象である原稿台1上の不めくり部分(右側
の原稿台1上)を原稿台候補とし、例えば画像データが
全て黒の画像データである場合には画像読み取り板10
1の読み取り対象が右側の原稿台1であると判断し、つ
まり、本原稿の頁めくりが最終頁まで正常に終了したも
のと判断して蛍光灯201,202を消灯させた後に待
機状態とする。また、IPU103は、画像データが全
て黒の画像データではなくて白の画像データを含んでい
る場合には画像読み取り板101の読み取り対象が本原
稿であって走査ユニット200の不めくりが発生したも
のと判断し、蛍光灯201,202を消灯させて頁めく
りのリトライ等のエラー処理を行う。
【0220】ここで、画像データにより原稿台1上の不
めくり部分(右側の原稿台1上)に本原稿が有るか否か
を判断することにより、特別にハードウェア等を用意し
なくても容易に原稿台1上の不めくり部分(右側の原稿
台1上)に本原稿が有るか否かを判断することができ
る。また、原稿台1上の不めくり部分(右側の原稿台1
上)に本原稿が有るか否かの判断には画像データを用い
るために蛍光灯を使用しなければならず、毎頁めくり前
にその判断を行おうとした場合には蛍光灯を点灯させる
ために時間がかかって処理速度が遅くなってしまう。さ
らに、毎本原稿見開き両頁の画像読み取り終了後に蛍光
灯を消灯せずに頁めくり前に右側の原稿台上における本
原稿のめくるべき頁の有無を検出した後に蛍光灯を消灯
させていては、蛍光灯の寿命が短くなってしまう。
【0221】そこで、本システムでは、原稿台1上の不
めくり部分(右側の原稿台1上)に本原稿が有るか否か
の判断は走査ユニット200の不めくり検知後に蛍光灯
を点灯させて行うこととしている。これによって、毎頁
めくり時に原稿台1上の不めくり部分(右側の原稿台1
上)に本原稿が有るか否かを判断する必要がなくなり、
処理速度が遅くなったり蛍光灯の寿命が短くなったりす
ることがない。また、原稿台1上の不めくり部分(右側
の原稿台1上)に本原稿が有るか否かを判断する時間は
遅くなるが、不めくりを検知したことで、異常状態であ
るとしたり、リアルタイムで不めくりを判断したりする
必要もない。このように、本システムでは、本原稿の頁
めくりを最終頁まで終了した場合は、原稿台1上の不め
くり部分(右側の原稿台1上)に本原稿が有るか否かを
判断することによって、エラーとしてしまうことはなく
なり、頁めくりのリトライ等のエラー処理をしなくても
よいので、使い易くなる。
【0222】次に、本システムの動作について説明す
る。 A.TPS動作モード (1)読み取りモード (a)本原稿読み取り サブ第1ミラー222が解除されて下側蛍光灯201,
202が点灯し、左ホームポジションにてシェーディン
グ補正後に走査ユニット200が右方向に走査されて見
開き本原稿が一度に読み取られ、その画像データがフレ
ームメモリ104に格納される。
【0223】(b)シート原稿読み取り サブ第1ミラー222が挿入されて上側蛍光灯203,
204が点灯し、左ホームポジションにてシェーディン
グ補正後に走査ユニット200が右方向に走査されてシ
ート原稿が読み取られ、その画像データがフレームメモ
リ104に格納される。
【0224】(2)リターンモード (a)頁めくり 本原稿読み取りモードで、高圧のバイアスが高圧電源2
53によりめくりベルト208に印加され、走査ユニッ
ト200が左方向に走査されてめくりローラ208が見
開き本原稿の右端部に達した時点で停止し、めくりロー
ラ208が上昇し、0.5sec.後に走査ユニット2
00が左方向に走査される。IPU103内のマイクロ
コンピュータはめくりローラ208で吸着された頁によ
る頁収納センサ415の収納検知タイミング(位置)よ
り見開き本原稿の右端部を算出し、頁収納センサ415
による頁排出検知タイミング(位置)より見開き本原稿
の左端部を算出すると共に、これらの双方より本原稿の
読み取り画像の副走査方向の開始位置及び終了位置を算
出して見開き本原稿の中央綴じ部、見開き本原稿の長さ
を算出する。
【0225】(b)キャリッジリターン シート原稿読み取りモードで、走査ユニット200が左
方向に走査される。 (3)ホーミングモード 電源投入時、走査ユニット200が走査されて中央ホー
ムポジションにセットされ、原稿台1が上昇した後に一
定量下降して走査ユニット200から退避する。
【0226】(4)前走査モード 走査ユニット200が左ホームポジションに走査されて
シェーディング補正、読み取り開始に備える。 (5)後走査モード 走査ユニット200のリターン動作終了後、走査ユニッ
ト200が走査されて中央ホームポジションにセットさ
れ、原稿台1が上昇した後に一定量下降して走査ユニッ
ト200から退避する。
【0227】B.プリンタ動作モード (1)両面モード ○片面コピー(デフォルト) (a)オリジナル両面 本原稿の表裏を転写紙の両面に複写して両面コピーを形
成する。
【0228】・高速両面 1to1両面モードに限り、フレームメモリ104を用
いて出力ページ順が入れ変えられ、右頁が第1の転写紙
表面に形成されて第1の転写紙が両面搬送路を経由して
搬送され、本原稿の頁がめくられ、右頁が第2の転写紙
表面に形成されて第2の転写紙が両面搬送路を経由して
搬送され、第1の転写紙が再給紙されてその裏面に左頁
が形成されて第1の転写紙が排出される。
【0229】(b)見開き両面 本原稿の見開きページが転写紙両面にコピーされる。 ・高速両面 フレームメモリ104の頁毎のアクセスが必要となるの
で実施しない。 (c)自動両面 本原稿の左右の複写開始頁が転写紙表面に複写される。
従って、操作部99で右頁より複写開始を指定した場合
は(a)オリジナル両面、操作部99で左頁より複写開
始を指定した場合は(b)見開き両面となる。
【0230】(2)消去モード (a)綴じ部消去(デフォルト:あり) 見開き本原稿の中央部を基準にして、指定幅の画像が消
去される。 (b)外枠部消去(デフォルト:自動) 転写紙を基準にして指定幅の画像が消去される。
【0231】(3)コピー形式モード (a)独立ページ(デフォルト) 本原稿の見開き頁が頁毎に分けてコピーされる。 (b)見開き頁 本原稿の見開き頁がそのままコピーされる。
【0232】(4)開始頁入力 (a)左 独立ページモードで、原稿の左頁よりコピーが開始され
る。 (b)右 独立ページモードで、原稿の右頁よりコピーが開始され
る。
【0233】(5)画像基準入力 ○中央(デフォルト) 転写紙基準で転写紙中央にコピーされる。 (a)頁左端 転写紙基準で転写紙左から設定量にコピーされる。
【0234】(b)頁右端 転写紙基準で転写紙右から設定量にコピーされる。 (6)排紙入力 (a)反転排紙 転写紙が反転して排紙される。両面コピー以外は自動で
設定される。
【0235】(7)頁数入力 (a)開始頁+終了頁 コピー開始頁から終了頁までの差分のコピーが繰り返さ
れる。 (b)総頁数 見開き指定頁から総頁数だけコピーが繰り返される。
【0236】(8)読み取り入力 ○シート原稿(デフォルト) 上側読み取りで、シート原稿の読み取りが選択される。 (a)本原稿 下側読み取りで、本原稿の画像読み取り、自動頁めくり
が選択される。
【0237】(9)消去幅入力 (a)綴じ部消去幅(デフォルト:10mm) 2mmから40mmまで、1mm単位で消去幅が設定さ
れる。 (b)外枠部消去幅(デフォルト:各10mm) 0mmから30mmまで、1mm単位で消去幅が設定さ
れる。
【0238】(10)画像基準位置入力 (a)頁左端(デフォルト:0mm) 0mmから20mmまで、1mm単位で転写紙左からの
位置が設定される。 (b)ページ右端(デフォルト:0mm) 0mmから20mmまで、1mm単位で転写紙左からの
位置が設定される。
【0239】次に、TPS基本動作を説明する。 (1)本原稿読み取りモード (a)操作部99のBOOKキーの押下により、本原稿
読み取りモードが指定される。 (b)操作部99のプリントキーの押下により、原稿台
1が上昇し、本原稿が走査ユニット200に付き当てら
れて固定される。
【0240】(c)サブ第1ミラー222が解除され、
下側蛍光灯201,202が点灯する。(d)走査ユニ
ット200が左方向に走査され、左ホームポジションに
到達した後、シェーディング補正、AGCが行われる。 (e)走査ユニット200が右方向に走査されて見開き
本原稿の画像が読み取られ、その画像処理した画像デー
タがフレームメモリ104に格納される。
【0241】(f)走査ユニット200が最も右方向ま
で走査された後、めくりベルト208の帯電が開始さ
れ、走査ユニット200が左方向に走査される。 (g)走査ユニット200が左方向に走査されて本原稿
の画像が読み取られ、IPU103内のマイクロコンピ
ュータがVPU102からの画像データにより原稿台1
と本原稿頁の濃度差から本原稿右端部を検知する。 (h)IPU103内のマイクロコンピュータはその検
知した本原稿右端部の位置にめくりベルト208が達す
ると走査ユニット200を一旦停止させた後に、めくり
ベルト200を上昇させ、それから一定時間後に走査ユ
ニット200を左方向に走査する。
【0242】(i)IPU103内のマイクロコンピュ
ータが走査ユニット200の一旦停止時に上記本原稿主
走査方向端部検知回路により検知された本原稿頁上端部
により本原稿の主走査方向範囲を算出して上下方向の自
動イレース位置を算出し、その後、下側蛍光灯201,
202を消灯させる。 (j)IPU103内のマイクロコンピュータがめくり
ベルト200の頁吸着上昇から一定時間後に走査ユニッ
ト200を左方向に走査する。 (k)頁収納センサ415によりめくり頁搬送路に収納
される頁が検知され、IPU103内のマイクロコンピ
ュータがその頁収納開始検知タイミング(位置)から頁
右端部位置を正確に算出し、かつ、頁の不めくり検知を
行う。
【0243】(l)走査ユニット200が中央位置に達
した地点で左右の本原稿台1の上下、右の本原稿台1の
左右の固定が一旦解除され、本の見開き形状が決定され
る。 (m)めくりベルト208が本原稿中央地点に達する
と、めくりベルト208の帯電が停止する。 (n)走査ユニット200が左方向に走査されて頁収納
センサ415によりめくり頁搬送路に収納された頁の排
出が検知され、IPU103内のマイクロコンピュータ
がその頁排出開始検知タイミング(位置)から頁左端部
の位置を正確に算出し、また、算出した頁左右端部位置
より、見開き本原稿の中央部位置、見開き頁の長さを算
出する。
【0244】(o)IPU103内のマイクロコンピュ
ータがその算出の終了後、上記頁左右端部と画像出力形
態、上記イレース位置により本原稿の画像有効範囲を求
めてフレームメモリ104のアドレスをその画像有効範
囲に対応して指定し、プリンタからの同期信号によりそ
の画像有効範囲の画像データを読み出してプリンタへ転
送する。
【0245】(p)走査ユニット200が左ホームポジ
ションに到達後に、下側蛍光灯201,202が点灯
し、シェイディング補正、AGCが行われる。
【0246】(q)走査ユニット200が右方向に走査
され、見開き本原稿の画像が読み取られ、その画像処理
したデータがフレームメモリ104に格納される。 (r)本原稿の右端までが読み取られて下側蛍光灯20
1,202が消灯し、フレームメモリ104へのデータ
格納終了直後にIPU103内のマイクロコンピュータ
が上記検知した頁左右端部の位置と画像出力形態、上記
イレース位置により本原稿の画像有効範囲を求めてフレ
ームメモリ104のアドレスをその画像有効範囲に対応
して指定し、プリンタからの同期信号によりその画像有
効範囲の画像データを読み出してプリンタへ転送する。
【0247】(s)以下、連続動作中、(f)、
(h)、(j)から(n)の頁めくり、(p)から
(r)の読み取りが繰り返される。なお、2回目以降
は、(g)、(i)の端部画像検知、及び(o)頁めく
り終了後のプリント出力は実施しない。 (t)連続動作の終了は、(p)の走査ユニット200
が左ホームポジションに到達した後、走査ユニット20
0が右方向に走査されて中央ホームポジションで停止す
る。
【0248】(2)シート原稿読み取りモード (a)BOOKキーの押下により、シート読み取りモー
ドを指定する。
【0249】(b)プリントキーの押下により、原稿台
1が下降し、本原稿台1が走査ユニットから退避する。 (c)サブ第1ミラー222が挿入され、上側蛍光灯2
03,204が点灯する。(d)走査ユニット200が
左方向に走査され、左ホームポジションに到達した後、
上側蛍光灯203,204が点灯し、シェイディング補
正、AGCが行われる。
【0250】(e)走査ユニット200が右方向に走査
されてシート原稿が読み取られ、その画像処理したデー
タがフレームメモリ104に格納される。 (f)走査ユニット200が転写紙サイズと変倍率で定
まる位置まで走査された後、上側蛍光灯203,204
が消灯し、走査ユニット200が左方向に走査される。
【0251】(g)フレームメモリ104への画像デー
タ格納終了直後に、フレームメモリ104の指定アドレ
スからプリンタよりの同期信号により画像データが読み
出されて転送される。
【0252】(h)以下、連続動作中、(d)から
(g)の読み取りとリターン、フレームメモリ104の
書き込みと読出しが繰り返される。 (i)連続動作の終了は、(d)の走査ユニット200
が左ホームポジションに到達した後、走査ユニット20
0が右方向に走査されて中央ホームポジションで停止す
る。
【0253】以上のように本システムは、請求項1記載
の発明を応用した例であって、本原稿が載置される原稿
台1と、この原稿台1上に載置された本原稿の画像読み
取り及び頁めくりを行う走査ユニット200とを有する
本原稿読み取り装置を具備する画像形成装置において、
走査ユニット200の不めくりを検知し、この不めくり
検知信号と不めくり部分の読み取り画像情報により本原
稿の頁めくりが最終頁まで終了したことを判断する判断
手段をIPU103に持たせたので、本原稿の頁めくり
が最終頁まで終了した場合にエラーとなることはなくな
り、エラー処理をしなくてもよくなって使い易くなる。
【0254】また、本システムは、請求項2記載の発明
を応用した例であって、請求項1記載の本原稿読み取り
装置において、前記判断手段は不めくり部分の読み取り
画像情報が一定以上の黒情報を持つことにより不めくり
部分を原稿台候補とするので、本原稿の頁めくりが最終
頁まで終了した場合にエラーとなることはなくなり、エ
ラー処理をしなくてもよくなって使い易くなる。
【0255】また、本システムは、請求項3記載の発明
を応用した例であって、請求項1記載の本原稿読み取り
装置において、前記判断手段が不めくりを検知した後に
走査ユニット200により不めくり部分に対する読み取
りを行うので、特別にハードウェア等を用意する必要が
なく、容易に本原稿の頁めくりが最終頁まで終了したこ
とを判断できる。しかも、毎頁めくり時に走査ユニット
により不めくり部分に対する読み取りを行う場合のよう
に処理速度が遅くなったり読み取り用光源201,20
1の寿命が短くなってしまったりすることがない。
【0256】また、本システムは、請求項4記載の発明
を応用した例であって、請求項1記載の本原稿読み取り
装置において、前記判断手段は前記判断を頁めくり毎に
行うので、本原稿の頁めくりが最終頁まで終了したこと
を頁めくり毎に判断できる。
【0257】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、本原稿が載置される原稿台と、この原稿台上に載置
された本原稿の画像読み取り及び頁めくりを行う走査ユ
ニットとを有する本原稿読み取り装置において、前記走
査ユニットの不めくりを検知し、この不めくり検知信号
と不めくり部分の読み取り画像情報により本原稿の頁め
くりが最終頁まで終了したことを判断する判断手段を備
えたので、本原稿の頁めくりが最終頁まで終了した場合
にエラーとなることはなくなり、エラー処理をしなくて
もよくなって使い易くなる。
【0258】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の本原稿読み取り装置において、前記判断手段は不め
くり部分の読み取り画像情報が一定以上の黒情報を持つ
ことにより不めくり部分を原稿台候補とするので、本原
稿の頁めくりが最終頁まで終了した場合にエラーとなる
ことはなくなり、エラー処理をしなくてもよくなって使
い易くなる。
【0259】請求項3記載の発明によれば、請求項1記
載の本原稿読み取り装置において、前記判断手段が不め
くりを検知した後に前記走査ユニットにより不めくり部
分に対する読み取りを行うので、特別にハードウェア等
を用意する必要がなく、容易に本原稿の頁めくりが最終
頁まで終了したことを判断できる。しかも、毎頁めくり
時に走査ユニットにより不めくり部分に対する読み取り
を行う場合のように処理速度が遅くなったり読み取り用
光源の寿命が短くなってしまったりすることがない。
【0260】請求項4記載の発明によれば、請求項1記
載の本原稿読み取り装置において、前記判断手段は前記
判断を頁めくり毎に行うので、本原稿の頁めくりが最終
頁まで終了したことを頁めくり毎に判断できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を応用した画像形成装置の一例の一部を
示すブロック図である。
【図2】同装置におけるIPUの処理フローの一部を示
すフローチャートである。
【図3】同装置の一部を示すブロック図である。
【図4】同装置のTPSの画像データ処理フローを示す
フローチャートである。
【図5】同TPSにおける走査ユニットの蛍光灯調光回
路を示すブロック図である。
【図6】同TPSにおける走査ユニットの他の蛍光灯調
光回路を示すブロック図である。
【図7】同TPSにおける走査ユニットの通常時の蛍光
灯露光光量を示す図である。
【図8】同TPSにおける走査ユニットの綴じ部光量増
加時の蛍光灯露光光量の例を示す図である。
【図9】同TPSにおける走査ユニットの本原稿厚に対
する蛍光灯露光光量変化を示す図である。
【図10】同TPSにおける本原稿綴じ部で左右非対称
に光量増加させたときの走査ユニットの蛍光灯の露光光
量を示す図である。
【図11】同TPSにおける本原稿綴じ部で左右非対称
に徐々に光量変化させたときの走査ユニットの蛍光灯の
露光光量を示す図である。
【図12】同TPSにおける読み取り画像データ増幅回
路を示す回路図である。
【図13】同TPSにおける走査ユニットの頁めくりに
より変位する本原稿左端部の遷移を示す図である。
【図14】本原稿綴じ部が移動した場合の同TPSにお
ける走査ユニットの頁めくりにより変位する本原稿左端
部の遷移を示す図である。
【図15】本原稿綴じ部が薄い場合の同TPSにおける
走査ユニットの頁めくりにより変位する本原稿左端部の
遷移を示す図である。
【図16】上記走査ユニットの本原稿端部の読み取りデ
ータを示す波形図である。
【図17】上記本原稿端部の部分拡大側面図である。
【図18】上記TPSにおける見開き出力・1to1複
写モード1回目走査時の本原稿モード動作のタイミング
を示すタイミングチャートである。
【図19】同TPSにおける見開き出力・1to1複写
モード連続走査時の本原稿モード動作のタイミングを示
すタイミングチャートである。
【図20】同TPSにおける独立頁出力・1to1複写
モード時の本原稿モード動作のタイミングを示すタイミ
ングチャートである。
【図21】同TPSにおける独立頁出力・2枚複写モー
ド時の本原稿モード動作のタイミングを示すタイミング
チャートである。
【図22】同TPSにおける本原稿両面モード動作のタ
イミングを示すタイミングチャートである。
【図23】同TPSにおける1to1高速両面モード時
の本原稿モード動作のタイミングを示すタイミングチャ
ートである。
【図24】上記装置の回路構成を示すブロック図であ
る。
【図25】上記TPSにおける原稿台ユニットの概略を
示す側面図である。
【図26】同TPSにおける本原稿載置台の概略を示す
平面図である。
【図27】上記原稿台ユニットにおける左右の原稿台の
位置を本原稿サイズに応じて位置決めするサイズストッ
パの概略を示す斜視図である。
【図28】上記サイズストッパの概略を示す平面図であ
る。
【図29】上記TPSの原稿台ユニットに対してスキャ
ナユニットを開閉するためのユニット開閉ロック機構の
概略を示す斜視図である。
【図30】上記ユニット開閉ロック機構の概略を示す側
面図である。
【図31】上記原稿台ユニットにおける原稿台加圧固定
切り換え装置を示す斜視図である。
【図32】上記原稿台加圧固定切り換え装置の概略を示
す断面図である。
【図33】上記原稿台加圧固定切り換え装置の一部を示
す斜視図である。
【図34】上記原稿台加圧固定切り換え装置の駆動部の
概略を示す斜視図である。
【図35】上記原稿台加圧固定切り換え装置の概略を示
す平面図である。
【図36】上記TPSにおける装置本体の全体的な構成
を示す概略断面図である。
【図37】上記TPSにおける原稿台の下方待避動作時
の概略を示す側面図である。
【図38】上記TPSにおける原稿台の下方待避動作時
のタイミングを示すタイミングチャートである。
【図39】上記原稿台の加圧・固定動作モード時におけ
る走査ユニットのホームポジションでの遷移を示す図で
ある。
【図40】上記原稿台の加圧・固定動作モード時におけ
る走査ユニットの画像読み取り開始位置での遷移を示す
図である。
【図41】上記原稿台の加圧・固定動作モード時におけ
る走査ユニットの本原稿中心ポイントでの遷移を示す図
である。
【図42】上記原稿台の加圧・固定動作モード時におけ
る走査ユニットの本原稿右頁の画像読み取り中または右
頁めくり上げ中の遷移を示す図である。
【図43】上記原稿台の加圧・固定動作モード時におけ
る走査ユニットの画像読み取り完了位置または頁めくり
開始位置での遷移を示す図である。
【図44】上記原稿台の加圧・固定動作モード時におけ
るスキャナモータ及び左右の原稿台昇降モータの動作タ
イミングを示すタイミングチャートである。
【図45】上記原稿台上に載置された本原稿の厚さ及び
見開かれた左右頁の頁差を検知するためのスライダの構
成を示す分解斜視図である。
【図46】上記スライダにおける検知入力部のピン及び
ラック等の構成を示す概略斜視図である。
【図47】上記スライダにおける検知入力部のピンの駆
動説明図である。
【図48】上記スライダにおける上記ラックと大歯車と
の位置関係を示す概略斜視図である。
【図49】上記スライダにおける検知入力部のピン及び
ラック等の構成を示す概略断面図である。
【図50】上記スライダにおける上記ピン及びラック等
と左右の原稿台との位置関係を示す概略側面図である。
【図51】上記スライダにおける大歯車とスライド出力
ギヤとの位置関係を示す概略側面図である。
【図52】上記スライダにおける2段ピニオンギヤとカ
ムギヤとの位置関係を示す概略側面図である。
【図53】上記スライダにおける大歯車とスライド出力
ギヤとの位置関係を示す概略斜視図である。
【図54】上記スライダにおけるスライド出力ギヤとカ
ムギヤと出力ピンとの位置関係を示す概略平面図であ
る。
【図55】上記スライダにおけるスライド出力ギヤとカ
ムギヤと出力ピンとの位置関係を示す概略斜視図であ
る。
【図56】上記スライダにおけるスライド側板に対する
横スライド板の取り付け位置を示す概略側面図である。
【図57】上記スライダにおける固定板に対する横スラ
イド板及びピンホルダの取り付け位置を示す概略側面図
である。
【図58】上記原稿台にセットされたブック原稿の綴じ
部の概略を示す側面図である。
【図59】上記原稿台にセットされたブック原稿の背表
紙が水平な場合における上記スライダのピンと大歯車と
スライド出力ギヤと出力ピンとの位置関係を示す概略側
面図である。
【図60】上記原稿台にセットされたブック原稿の背表
紙が傾斜した場合における上記スライダのピンと大歯車
とスライド出力ギヤと出力ピンとの位置関係を示す概略
側面図である。
【図61】上記スライダの検知入力部と出力部との動作
伝達機構の構成を示す概略側面図である。
【図62】上記原稿台の他の移動手段を示す概略斜視図
である。
【図63】上記スキャナユニットにおける走査ユニット
の駆動機構を示す概略平面図である。
【図64】上記スキャナユニットにおける走査ユニット
の概略を示す断面図である。
【図65】上記走査ユニットのシート巻き取りローラの
構造を示す概略断面図である。
【図66】上記スキャナユニットにおける走査ユニット
のシート巻き取りローラ及びめくりローラの駆動機構を
示す概略側面図である。
【図67】上記走査ユニットにおける画像読み取り部の
原稿押えローラとプラテンガラスとの位置関係を示す概
略断面図である。
【図68】上記走査ユニットにおける画像読み取り部の
プラテンガラスとガラスホルダとの位置関係を示す概略
断面図である。
【図69】上記走査ユニットにおける走査光学系の光路
を本原稿走査側からシート物原稿走査側に切り替えるた
めの切り換えミラーの駆動手段及び光路調整手段の概略
を示す側面図である。
【図70】上記切り換えミラーを駆動して上記走査ユニ
ットにおける走査光学系の光路を本原稿走査側からシー
ト物原稿走査側に切り替えた状態における走査ユニット
の概略を示す断面図である。
【図71】上記切り換えミラーの他の駆動手段を示す走
査ユニットの概略を示す断面図である。
【図72】上記TPSにおける上記走査ユニットの頁め
くり上げ動作を示す走査ユニットの要部の概略を示す断
面図である。
【図73】上記走査ユニットの頁めくり動作モード時に
おける走査ユニットの左頁画像読み取り位置での遷移を
示す図である。
【図74】上記走査ユニットの頁めくり動作モード時に
おける走査ユニットの右頁画像読み取り完了位置での遷
移を示す図である。
【図75】上記走査ユニットの頁めくり動作モード時に
おける走査ユニットの右頁めくり上げ開始位置での遷移
を示す図である。
【図76】上記走査ユニットの頁めくり動作モード時に
おける走査ユニットの右頁めくり上げ途中の遷移を示す
図である。
【図77】上記走査ユニットの頁めくり動作モード時に
おける走査ユニットの右頁めくり上げ終了位置での遷移
を示す図である。
【図78】上記走査ユニットの頁めくり動作モード時に
おける走査ユニットの右頁排出途中の遷移を示す図であ
る。
【図79】上記走査ユニットの頁めくり動作モード時に
おける走査ユニットの右頁画像読み取り完了位置での画
像読み取り部とめくりベルトへの帯電タイミングの説明
図である。
【図80】上記スキャナユニットに対する上記走査ユニ
ットの支持構造を示す概略側面図である。
【図81】上記スキャナユニットに対する上記走査ユニ
ットの支持機構の走査レールと押えコロとの関係を示す
概略側面図である。
【図82】上記走査ユニットにおけるめくりベルトと頁
送りローラとの位置関係を説明するための概略斜視図で
ある。
【図83】上記走査ユニットのめくりベルトに対する頁
送りローラの当接状態を示す概略側面図である。
【図84】上記走査ユニットにおけるめくりベルトの動
作に連動して上記頁送りローラを駆動させるトグルジョ
イント装置により上記めくりベルトから上記頁送りロー
ラを待避させた状態を示す概略側面図である。
【図85】上記トグルジョイント装置により上記めくり
ベルトに対して上記頁送りローラを当接させた状態を示
す概略側面図である。
【図86】上記TPSにおける読み取りセンサの本原稿
に対する読み取りデータを示す図である。
【図87】上記TPSの本原稿副走査方向端部画像検知
回路を示すブロック図である。
【図88】上記TPSの本原稿主走査方向端部画像検知
回路を示すブロック図である。
【図89】上記TPSの本原稿セット例を示す平面図で
ある。
【図90】上記TPSの本原稿頁収納検知部を示す側面
図である。
【図91】上記TPSの本原稿セット状態の一部を示す
平面図である。
【図92】上記読み取りセンサの本原稿に対する読み取
りデータを示す図である。
【図93】上記読み取りセンサの本原稿に対する読み取
りデータを示す図である。
【符号の説明】
101 読み取りセンサ 102 VPU 103 IPU 104 フレームメモリ 106 ステッピングモータ 200 走査ユニット 201,202 蛍光灯 208 めくりベルト 415 頁収納センサ 601 めくりベルト上下ソレノイド 602 中央HPセンサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】本原稿が載置される原稿台と、この原稿台
    上に載置された本原稿の画像読み取り及び頁めくりを行
    う走査ユニットとを有する本原稿読み取り装置におい
    て、前記走査ユニットの不めくりを検知し、この不めく
    り検知信号と不めくり部分の読み取り画像情報により本
    原稿の頁めくりが最終頁まで終了したことを判断する判
    断手段を備えたことを特徴とする本原稿読み取り装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の本原稿読み取り装置におい
    て、前記判断手段は不めくり部分の読み取り画像情報が
    一定以上の黒情報を持つことにより不めくり部分を原稿
    台候補とすることを特徴とする本原稿読み取り装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の本原稿読み取り装置におい
    て、前記判断手段が不めくりを検知した後に前記走査ユ
    ニットにより不めくり部分に対する読み取りを行うこと
    を特徴とする本原稿読み取り装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の本原稿読み取り装置におい
    て、前記判断手段は前記判断を頁めくり毎に行うことを
    特徴とする本原稿読み取り装置。
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