JPH07298009A - 画像形成方法、画像形成装置、画像読み取り方法及び本原稿画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法、画像形成装置、画像読み取り方法及び本原稿画像形成装置

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JPH07298009A
JPH07298009A JP6091175A JP9117594A JPH07298009A JP H07298009 A JPH07298009 A JP H07298009A JP 6091175 A JP6091175 A JP 6091175A JP 9117594 A JP9117594 A JP 9117594A JP H07298009 A JPH07298009 A JP H07298009A
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JP6091175A
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Hiroshi Takahashi
浩 高橋
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、高濃度領域の画像データの濃度に
影響を与えることなく低濃度領域の画像データに相当す
る両面原稿の裏面の画像データの画像形成を防止できる
ようにすることを目的とする。 【構成】 この発明は、原稿を読み取り、読み取った画
像データを画像形成用画像データに変換し、画像形成用
画像データに基づき画像を形成する画像形成方法におい
て、両面原稿を読み取ることが指定されている場合には
IPU103で低濃度領域の画像データを更に低濃度に
するデータ変換をすることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像形成方法、複写機,
ファクシミリ等の画像形成装置、画像読み取り方法及び
本原稿画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、原稿を読み取って画像形成を行う
画像形成装置としては複写機やファクシミリがあり、複
写機はその階調表現により色文字や低濃度も再現させて
いる。また、本原稿の頁をめくる装置が提案されている
が、本原稿の読み取りとシート原稿の読み取りを行う原
稿読み取り装置はなく、このような原稿読み取り装置を
備えた複写システムもない。また、特開平2ー1562
57号公報、特開平2ー284271号公報には、両面
原稿の選択及び検出により複写濃度を片面原稿複写時よ
り下げて両面原稿を複写し、原稿裏面の裏写りを防止す
るようにしたアナログ複写装置が記載されている。
【0003】複写装置は、原稿の濃度や地肌の濃度が多
岐にわたるので、マニュアルで複写濃度を可変する手段
が不可欠であり、最近では複写濃度をマニュアルで可変
する外に、原稿の濃度を検出して自動的に複写条件を変
えることによって複写濃度を制御するようにしたものが
知られている。例えば、特開昭56ー92547号公報
には、原稿の非画像部からの反射光の分光特性を検出
し、その検出特性に応じて露光量及び現像バイアス電圧
の少なくとも一方を制御するものが記載されている。
【0004】また、特開昭56ー95253号公報に
は、感光体上の原稿の地肌部に対応する部分の表面電位
のみならず、濃度の濃い領域と薄い領域とを持つ基準濃
度被写体に対応する部分の表面電位を測定して演算し、
適正な現像バイアス電圧を設定するものが記載されてい
る。また、特開昭57ー204061号公報には、原稿
画像の濃度を測定し、測定結果に従って画像記録条件を
補正するものが記載されている。
【0005】また、特開昭57ー210336号公報に
は、原稿送り中にその送り方向全長にわたって原稿濃度
を検出し、この検出値で露光ランプの明るさを設定する
ものが記載されている。さらに、特開昭58ー7686
2号公報には、センサで原稿の複数の異なる基準濃度部
分を読み取ってその読取値に基づいてセンサによる原稿
情報の読取値を補正し、出力特性の傾きを考慮して原稿
情報を正しく補正するものが記載されている。一方、最
近は、出版物及び印刷物のほとんど、例えばA4サイズ
以下の印刷物の85%以上が両面印刷物であり、ファイ
ル量の低減から自動両面複写装置も開発され、それらの
両面複写物を原稿として複写する機会が特に増えてきて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に発行されている
本、書籍類は、その大半が用紙の両面に画像が印刷され
たものであり、両面印刷の本を原稿として複写装置で複
写した場合には、原稿の裏写りがすることがある。ま
た、綴じた原稿は、両面に画像が無くても何枚か重ねた
状態で複写するので、最上位の原稿の画像だけでなくそ
の下側の原稿の画像がかぶって写ることがある。また、
見開き本原稿を複写する場合、その綴じ部の落ち込みに
よる露光照明の低下と光反射角度の変位により濃度が上
昇して頁の裏写りが発生し易くなる。
【0007】従来の複写機においては、その階調表現に
より色文字や低濃度も再現させるので、可視できるよう
に頁の裏画像も複写されることがあった。また、鉛筆原
稿などの低コントラストの画像を再現させるように設定
すると、それと同濃度の頁の裏写り部が複写されてしま
う。特に、階調の自在再現が容易なデジタル複写機では
その傾向が強い。
【0008】また、上記アナログ複写装置では、両面原
稿の選択及び検出により複写濃度を片面原稿複写時より
下げて両面原稿を複写するので、原稿裏面の裏写りを防
止する効果はあるが、特定濃度の変化に対する自由度が
少ない。すなわち、両面原稿の複写時には、複写濃度全
体を薄くするので、原稿の表画像も薄く複写されて読み
にくい複写画像となってしまう。
【0009】本発明は、上記問題点を改善し、高濃度領
域の画像データの濃度に影響を与えることなく低濃度領
域の画像データに相当する両面原稿の裏面の画像データ
の画像形成を防止することができる画像形成方法、高濃
度領域の画像データの濃度に影響を与えることなく低濃
度領域の画像データに相当する両面原稿の裏面の画像デ
ータの画像形成を防止することができる画像形成装置、
原稿が片面原稿であるか両面原稿であるかの指定を簡単
にすることができる画像形成装置、ダーク領域の画像デ
ータの濃度に影響を与えることなくハイライト領域の画
像データに相当する両面原稿の裏面の画像データの画像
形成を防止することができる画像形成装置、原稿種類の
入力などを行う必要がなくてオペレータが意識しなくて
も原稿に応じた最適な濃度で原稿の読み取りを行うこと
ができて両面印刷用紙の裏画像のかぶりの発生を防止で
きる画像読み取り方法及び本原稿画像形成装置、リニア
な階調特性を保ちつつ低濃度の裏写りを防止できる画像
読み取り方法及び本原稿画像形成装置を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、原稿を読み取り、読み取っ
た画像データを画像形成用画像データに変換し、画像形
成用画像データに基づき画像を形成する画像形成方法に
おいて、両面原稿を読み取ることが指定されている場合
には、低濃度領域の画像データを更に低濃度にするデー
タ変換をする。
【0011】請求項2記載の発明は、原稿を読み取り、
読み取った画像データに基づき画像を形成する画像形成
装置において、前記原稿が片面原稿であるか両面原稿で
あるかを指定する指定手段と、前記読み取った画像デー
タを画像形成用画像データに変換する第1の変換手段
と、前記読み取った画像データを低濃度領域の読み取っ
た画像データが前記第1の変換手段で変換される画像形
成用画像データより低濃度になるように画像形成用画像
データに変換する第2の変換手段と、前記指定手段によ
り片面原稿が指定されている場合には前記第1の変換手
段を選択し、前記指定手段により両面原稿が指定されて
いる場合には前記第2の変換手段を選択する選択手段と
を備えたものである。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項2記載の画
像形成装置において、前記指定手段が、シート原稿を読
み取るモードと,本原稿を読み取るモードを指定するも
のである。
【0013】請求項4記載の発明は、原稿を読み取り、
読み取った画像データに基づき画像を形成する画像形成
装置において、前記原稿が片面原稿であるか両面原稿で
あるかを指定する指定手段と、前記読み取った画像デー
タを画像形成用画像データに変換する第1の変換手段
と、前記読み取った画像データをハイライト領域の読み
取った画像データが前記第1の変換手段で変換される画
像形成用画像データよりハイライトのピーク値になるよ
うに画像形成用画像データに変換する第2の変換手段
と、前記指定手段により片面原稿が指定されている場合
には前記第1の変換手段を選択し、前記指定手段により
両面原稿が指定されている場合には前記第2の変換手段
を選択する選択手段とを備えたものである。
【0014】請求項5記載の発明は、本原稿を第1の読
み取り手段で読み取り、シート原稿を第2の読み取り手
段で読み取り、読み取り画像情報を多階調の画像データ
に変換し、画像データの濃度特性を変換し、本原稿の読
み取りとシート原稿の読み取りとで画像データの濃度を
異ならせる。
【0015】請求項6記載の発明は、請求項5記載の画
像読み取り方法において、本原稿の読み取りはシート原
稿の読み取りより画像データの濃度を薄くする。
【0016】請求項7記載の発明は、本原稿を読み取る
読み取り手段と、本原稿の頁めくりを自動的に行う頁め
くり手段と、読み取り画像情報により画像形成を行う画
像形成手段とを有する本原稿画像形成装置において、本
原稿の見開き左頁または右頁のみの画像形成を行う頁限
定モードと、それ以外のモードとで画像形成濃度を異な
らせ、頁限定モード以外のモードは頁限定モードより薄
い濃度で画像形成を行わせる濃度差別化手段を備えたも
のである。
【0017】請求項8記載の発明は、請求項1または2
記載の画像読み取り方法において、デジタル画像データ
の変換特性によって本原稿の読み取りとシート原稿の読
み取りとで画像データの濃度を異ならせる。
【0018】請求項9記載の発明は、請求項3記載の本
原稿画像形成装置において、前記濃度差別化手段がデジ
タル画像データの変換特性によって頁限定モード以外の
モードと頁限定モードとで画像形成濃度を異ならせるも
のである。
【0019】請求項10記載の発明は、請求項1または
2記載の画像読み取り方法において、本原稿の読み取り
とシート原稿の読み取りとでアナログ画像データの増幅
値を変えて画像データの濃度を異ならせる。
【0020】請求項11記載の発明は、請求項3記載の
本原稿画像形成装置において、前記濃度差別化手段が頁
限定モード以外のモードと頁限定モードとでアナログ画
像データの増幅値を変えて画像形成濃度を異ならせるも
のである。
【0021】
【作用】請求項2記載の発明では、原稿が片面原稿であ
るか両面原稿であるかが指定手段により指定され、第1
の変換手段が読み取った画像データを画像形成用画像デ
ータに変換する。また、第2の変換手段が読み取った画
像データを低濃度領域の読み取った画像データが第1の
変換手段で変換される画像形成用画像データより低濃度
になるように画像形成用画像データに変換する。そし
て、選択手段は、指定手段により片面原稿が指定されて
いる場合には第1の変換手段を選択し、指定手段により
両面原稿が指定されている場合には第2の変換手段を選
択する。
【0022】請求項3記載の発明では、請求項2記載の
画像形成装置において、指定手段が、シート原稿を読み
取るモードと,本原稿を読み取るモードを指定する。
【0023】請求項4記載の発明では、原稿が片面原稿
であるか両面原稿であるかが指定手段により指定され、
第1の変換手段が読み取った画像データを画像形成用画
像データに変換する。また、第2の変換手段は読み取っ
た画像データをハイライト領域の読み取った画像データ
が第1の変換手段で変換される画像形成用画像データよ
りハイライトのピーク値になるように画像形成用画像デ
ータに変換する。そして、選択手段は、指定手段により
片面原稿が指定されている場合には第1の変換手段を選
択し、指定手段により両面原稿が指定されている場合に
は第2の変換手段を選択する。
【0024】請求項7記載の発明では、本原稿が読み取
り手段により読み取られ、本原稿の頁めくりが頁めくり
手段により自動的に行われ、画像形成手段が読み取り画
像情報により画像形成を行う。濃度差別化手段は、本原
稿の見開き左頁または右頁のみの画像形成を行う頁限定
モードと、それ以外のモードとで画像形成濃度を異なら
せ、頁限定モード以外のモードは頁限定モードより薄い
濃度で画像形成を行わせる。
【0025】請求項9記載の発明では、請求項3記載の
本原稿画像形成装置において、濃度差別化手段がデジタ
ル画像データの変換特性によって頁限定モード以外のモ
ードと頁限定モードとで画像形成濃度を異ならせる。
【0026】請求項11記載の発明では、請求項3記載
の本原稿画像形成装置において、濃度差別化手段が頁限
定モード以外のモードと頁限定モードとでアナログ画像
データの増幅値を変えて画像形成濃度を異ならせる。
【0027】
【実施例】図1は請求項1〜3,5〜9記載の発明を適
用した画像形成装置の第1の例を示す。この装置は、本
原稿・シート原稿読み取り装置(TPS:Turn t
hePage Scanner)の原稿読み取り画像を
電子写真方式のプリンタで出力する装置であって、原稿
を読み取るスキャナ部500と、画像を形成するプリン
タ501とを有し、スキャナ部500は原稿をめくり走
査して読み取る読み取りキャリッジ(走査ユニット)2
00を有する。この走査ユニット200は、原稿画像を
読み取るCCD(電荷結合素子)を有する画像読み取り
板(SBU)101と、この画像読み取り板101から
のアナログ画像信号の処理からA/D変換までを行うV
PU(Video Processing Unit)
102と、蛍光灯及びそのインバータ電源、ヒータ、サ
ーミスタ、ファン、ソレノイド等の負荷系の信号線と電
源ラインの配線を中継する部分502とを有する。この
部分502とVPU102はそれぞれ独立のフレキシブ
ルケーブルでIPU103と接続されている。
【0028】IPU(Image Processni
g Unit;画像処理装置)103はコネクタにより
着脱可能で読み取り画像信号を記憶するためのDRAM
モジュールからなるフレームメリ104を備え、IPU
103内のマイクロコンピュータは走査ユニット200
を走査するためのステッピングモータや原稿台駆動用D
Cモータ等の負荷をモータ駆動回路503を介して制御
すると共にセンサからの信号を取り込む。プリンタ50
1は、複写のモード制御、操作部99のキー信号の取り
込み及び表示制御を行うメイン制御部と、複写タイミン
グ制御を行うシーケンス制御部とからなるメイン制御板
107を有し、メイン制御部及びシーケンス制御部、操
作部99の各マイクロコンピュータは互いにシリアル通
信でコマンドの送受信を行う。メイン制御板107はプ
リンタ501の作像に係わるセンサ類の入力、モータ、
ソレノイド、クラッチ等の制御を行って画像形成のシー
ケンス制御を行う。
【0029】図2はこの装置のデータ処理フローブロッ
クを示す。この装置は、TPSの画像読み取り部と、画
像データ処理部と、画像形成部とに大きく分けられる。
TPSの走査読み取り頁めくり部の右端部に配置した画
像読み取り板101は、CCDを備え、VPU102は
IPU103からの基準信号に基づきCCDに駆動信号
を供給し、読み取りセンサ101よりのアナログ出力信
号の補正からデジタル信号変換までを行って各ドット8
ビットの読み取り画像データを得る。
【0030】そして、VPU102は、その各ドット8
ビットの読み取り画像データをクロック及び主走査方向
のゲート信号に同期させて約7.5MHzの速度でIP
U103に出力し、このIPU103はVPU102か
らの画像データの変倍等の加工処理や電子写真の高画質
処理を行う。IPU103は画像データを最終処理でγ
補正を含む階調処理を行い、書き込みに適した各ドット
4ビットのビデオデータに変換してその処理データをフ
レームメモリ104に蓄積する。
【0031】このTPSでは、本原稿の読み取り速度9
0mm/sec、シート原稿の読み取り走査速度90m
m/sec、作像速度180mm/secというよう
に、その読み取り走査速度と作像速度とに差があり、そ
の速度バッファ用にA3サイズ1頁分のフレームメモリ
104を用いている。また、TPSが本原稿に接触して
走査してその読み取りを行い、リピートコピー時にはフ
レームメモリ104から画像データが複数回繰り返して
読み出されることにより、リピートコピー時の原稿保護
に対して有効である。さらに、TPSが本原稿の見開き
左右頁の画像を独立にプリントする頁連写時には1回の
走査読み取りでフレームメモリ104を用いて左右頁の
画像を分割することができ、TPSは画像形成部を構成
するレーザプリンタ501の画像書き込みとの同期走査
や再度の助走がいらない。
【0032】更に、IPU103の速度対応性により各
ドット4ビット構成のフレームメモリ104をIPU1
03より後段に配置し、IPU103による画像処理後
の書き込みデータをフレームメモリ104に格納するこ
とにより、各ドット8ビットの読み取り画像データに対
してフレームメモリ104の容量を半分にしている。フ
レームメモリ104の容量は400DPIの画像データ
でA3サイズ1頁分の128Mビットであり、DRAM
によって構成される。IPU103からフレームメモリ
104への画像データ入力は画像データの2ドット分を
パラレルに行い、かつ、約3.8MHzの速度で順次に
行う。一方、フレームメモリ104からの画像データ
は、同じく画像データの2ドット分がパラレルで出力さ
れ、約7.5MHzの速度でIPU103から送られる
クロック及び主走査方向、副走査方向のゲート信号に同
期してメイン制御板107に順次に出力される。
【0033】メイン制御板107は、フレームメモリ1
04からレーザプリンタ501の画像形成速度に合わせ
て高速に出力された画像データを約15MHzのシリア
ルデータとし、FIFO(First In Firs
t Out)メモリで更に主走査方向に高速化し、約1
8MHzの書き込みクロックに同期させる。この各ドッ
ト4ビットの画像データは変調部でパルス幅変調されて
発光時間データとなり、レーザ(LD)コントローラに
PWMデータとして書き込みクロックに同期して送信さ
れる。LDコントローラは、そのPWMデータによりL
Dドライバを介して電子写真方式のレーザプリンタのL
D105を発光させて感光体を露光走査して作像する。
【0034】IPU103は、TPSの読み取りキャリ
ッジ200の走査制御も行い、シート原稿読み取り時お
よび本原稿読み取り時には読み取りキャリッジ200を
走査するためのステッピングモータからなるスキャナモ
ータ106を駆動して読み取りキャリッジ200を走査
速度90mm/sec.で等速走査し、71%から14
1%までのズームを含む変倍時にはその1.41倍から
0.71倍の線速で読み取りキャリッジ200を走査す
る。
【0035】また、スキャナモータ106は、読み取り
キャリッジ200を走査開始位置に戻すリターン時及び
本原稿の頁めくり時には120mm/sec.の速度で
読み取りキャリッジ200を走査する。メイン制御板1
07は、I/O100を介して作像に係わるセンサ類か
らの入力信号を取り込み、モータ、ソレノイド、クラッ
チ等へ出力信号を出力することにより、レーザプリンタ
501の画像形成のシーケンス制御を行う。また、IP
U103は読み取り画像データを他のシステム機器、例
えばプリンタやワークステーションに転送するためのS
CSIインターフェース98を備え、メイン制御板10
7は操作部99からの信号の取り込み及び操作部99へ
の信号の出力を行う。
【0036】IPU103内に配置された本原稿端部画
像検出回路は読み取りセンサ101の特定画素による読
み取り情報の副走査方向への変化により本原稿の端部を
検出する。本原稿端部画像検出回路は、IPU103に
おける主走査方向の画像変倍処理前の画素データをサン
プリングしてその画素データから本原稿の端部を判別す
る。本原稿端部画像検出回路は、本原稿の端部検出の開
始、終了がIPU103内のマイクロコンピュータによ
り指示される。IPU103内のマイクロコンピュータ
は、走査ユニット200の走査位置により本原稿端部画
像検出回路の副走査方向の本原稿端部検出を管理し、主
走査方向の画素カウンタを参照して本原稿端部画像検出
回路の主走査方向の本原稿端部検出を管理する。そし
て、IPU103内のマイクロコンピュータは、本原稿
端部画像検出回路により検出された本原稿の端部位置よ
り本原稿の頁吸着位置、主走査方向画像範囲を算出す
る。
【0037】次に、本例における画像読み取り信号処理
を説明する。CCD101は、約5000画素、400
DPIの読み取りが可能で、原稿の主走査方向1ライン
分の反射光を同時に読み取る。CCD101は蓄積され
た光データを電気信号に変換し、VPU102はその電
気信号のクランプ等の波形修正、増幅、A/D変換を行
って8ビットのデジタル信号としてIPU103へ出力
する。CCD101のアナログデータ出力は、高速転送
のためEVEN、ODDの2系統に分かれて出力され、
アナログスイッチで構成されるスイッチングICでシリ
アルのアナログ信号に合成される。この合成後の画像デ
ータの1画素の画像転送速度は、本原稿読み取りモード
時では約7.5MHzであり、これに同期してA/Dコ
ンバータで画像データが8ビット256階調のデジタル
信号に変換される。一方、可変増幅器では露光用蛍光灯
の光量変動を補正するために、基準白板の読み取りデー
タによりその増幅度を適正値にするように調節する。
【0038】図3はTPSにおける読み取りスキャナの
データ処理を示す。CCD101から読み出された主走
査方向に連続するアナログ画像データは、VPU102
でクランプにより波形の基底レベルの調整が行われ、画
素クロックに同期して画像データのサンプルホールドが
行われる。次に、その読み取り露光光量やその画像デー
タレベルに合わせて画像データの増幅率を可変するAG
C(Auto Gain Control)処理が行わ
れる。そしてA/D変換器により、アナログ画像データ
が8ビットのデジタルデータに変換される。
【0039】CCD101で読み取られる原稿反射濃度
に対してリニアな読み取り画像データはVPU102で
視感度に合わせて効率よく階調を扱うように対数変換が
行われ、その対数変換は入出力8ビット/ドットのLU
T(LOOK UP TABLE)で行われる。画像濃
度を示す1画素毎のデジタル画像信号は、VPU102
からIPU103へ入力されて画像処理される。IPU
103は、複数のLSIで構成されて画像加工処理の
他、高画質処理の制御を行っており、その主な機能を以
下に説明する。
【0040】1.シェーディング補正 本装置のスキャナは、蛍光灯の直線光源を用い、またレ
ンズによる集光のため、CCD101の中央部で光量が
最大となり、端部では光量が低下してしまう。また、C
CD101には、素子個々の感度にバラツキがある。そ
こで、IPU103では、画素毎の基準白板読み取りデ
ータにより、その両方をシェーディング補正して読み取
りデータを補正する。
【0041】2.MTF補正 レンズなどを用いた光学系では、レンズなどの性能によ
り周辺画素情報が影響して、CCD101による読み取
り出力がなまったように読み取られる。そこで、IPU
103では、1つの画素データを求める際に、その周辺
画素レベルにより補正することにより、再現性の高い画
像を得る。
【0042】3.主走査方向変倍 本装置では、画像の読み取りと書き込みの解像度が同一
の400DPIであるが、読み取り画像データのフレー
ムメモリ104読出し画素周波数が約15MHz、書き
込み画素周波数が約18MHzであってこれらが異なる
ため、その周波数変換を行っている。また、71%から
141%の主走査方向及び副走査方向の電気変倍を行っ
ている。この変倍は周辺画素データの演算で算出してい
る。
【0043】4.γ補正 電子写真方式を用いたレーザプリンタの濃度再現特性
(プリンタのγ特性)は、リニアでなく、そのままの画
像データでは原稿濃度が忠実に再現されない。そこで本
装置では、画像データを変換テーブルを用いてプリント
特性に合わせた書き込み露光光量に変換している。ま
た、マニュアルの濃度調整時も、その変換値を変更する
ことで濃度調整を実現している。
【0044】5.階調処理 本装置の画像読み取り装置を用いた画像形成部では、原
稿の種類に対応した複数の画像形成モードを備えてい
る。画像形成モードは、文字モード、文字/写真モー
ド、写真モードからなり、これらが選択される。文字モ
ードは解像性を重視して1ドット毎の多値書き込みを行
い、写真モードは階調性を重視して多値のディザパター
ンにより画像形成を行う。また、文字/写真モードは解
像性と階調性が両立するように多値の誤差拡散で画像形
成を行う。各モードの読み取り濃度に対する階調特性も
前述のように異ならせ、文字モードは濃淡を強調し、写
真モードはより忠実に階調を再現させる。
【0045】IPU103から送られてきた画像データ
は、LD105により光エネルギーに変換される。本装
置におけるプリンタ部の光書き込み方式には、レーザビ
ームをポリゴンミラーで偏向走査し、感光体上に露光し
て静電潜像を形成する方式が用いられている。また、L
D105の変調方式には、主に1ドット内の露光時間を
変調するパルス変調方式と、露光強度を変調するパワー
変調方式とがあり、本装置では前者の方式を採用してい
る。これにより、解像性及び階調性を備えた高画質が得
られる。
【0046】次に、TPSの本原稿露光方式について説
明する。本装置は、図16に示すように、本原稿露光用
光源としての2本の蛍光灯201,202と、シート原
稿露光用光源としての2本の蛍光灯203,204とを
備えている。蛍光灯2灯分のインバータ回路からなる蛍
光灯発光回路は、本原稿読み取り時とシート原稿読み取
り時に制御信号によりリレーで切り換えられて本原稿露
光用光源としての蛍光灯201,202と、シート原稿
露光用光源としての蛍光灯203,204とを各々点灯
させる。従って、本装置は計4本の蛍光灯と2つの蛍光
灯発光回路を備えている。ここで、本原稿の露光用光源
としての2本の蛍光灯201,202は、走査ユニット
200の走査方向と直交する方向の本原稿読み取りスリ
ット位置に配置されたプラテンガラス205の両端上部
にそれぞれ配置されている。これらの蛍光灯201,2
02は、プラテンガラス205を通して本原稿BOを左
右両側から露光し、本原稿BOの読み取り時における左
右の頁による濃度ムラや本原稿綴じ部BOaの陰影をな
くしている。一方、シート原稿の露光用光源としての2
本の蛍光灯203,204は、走査ユニット200の上
部の走査方向と直交する方向のシート原稿読み取りスリ
ット位置にそれぞれ配置されており、これらの蛍光灯2
03,204は、本装置の上面のコンタクトガラス20
6を通して、このコンタクトガラス206上にスケール
207に合わせてセットされたシート原稿SOを左右両
側から露光し、本原稿BOと同じくシート原稿SOの読
み取り時における濃度ムラや陰影をなくしている。蛍光
灯201〜204の駆動は、CCDの読み取りのサンプ
リングに同期して読み取り濃度ムラが生じないように行
われ、蛍光灯201〜204の駆動周波数が40kHz
である。
【0047】次に、TPSの読み取り画像データを増幅
するデータ増幅回路について説明する。シート原稿読み
取り時の走査ユニット200の走査速度、本原稿読み取
り時の走査ユニット200の走査速度は共に90mm/
secであり、CCD101の蓄積電荷は受光パワーと
蓄積時間の積によって決定される。各原稿読み取り時に
おける蛍光灯光量のばらつき対してはVPU102が図
4に示すような読み取り画像データ増幅回路を用いて、
読み取り走査開始前に独立の基準板の反射信号を検出し
て読み取り画像データの増幅ゲインを調整するように前
述のAGC処理を行う。また、同時にVPU102は本
原稿露光用蛍光灯201,202とシート原稿露光用蛍
光灯203,204の光量のばらつきに対して各々独立
に画像データのシェーディング補正を行う。
【0048】図4は、読み取り画像データを増幅するデ
ータ増幅回路を示す。このデータ増幅回路では、図3に
示したように、CCD101の蓄積電荷を主走査方向に
転送出力し、クランプ、サンプルホールド、EVEN/
ODD画素合成等の波形補正を施したアナログ信号を増
幅する。この増幅された信号は、A/D変換されてデジ
タルデータでIPU103に転送される。図4に示すデ
ータ増幅回路は、非反転増幅回路で構成され、入力され
た画像アナログ信号VINをアンプ301により増幅して
出力信号VOUTとして出力する。
【0049】図4において、Cはコンデンサ、G1〜G
5はデータ増幅値を設定する5ビットの信号入力であ
り、トランジスタQ1〜Q5が入力信号G1〜G5でオ
ン/オフされて抵抗R3〜R7が接離されることにより
アンプ301のゲインが設定される。通常、シェーディ
ング補正により算出された適正ゲインが入力信号G1〜
G5によりセットされて画像が読み取られる。図4の非
反転増幅回路の増幅率は、抵抗R1と、R2〜R7の並
列抵抗で構成される抵抗値Rで決定され、 VOUT=VIN(1+R/R1) で表される。従って、このデータ増幅回路では、入力信
号G1〜G5の設定値により、32段階の倍率の選択が
可能である。本装置では読み取りアナログ画像データを
その増幅値を変えて補正したが、D/A変換後のデジタ
ル画像データを減算によるデータシフトあるいは乗算に
よって同様に処理するようにしても構わない。
【0050】次に、TPSにおける原稿台ユニットの構
成について説明する。図5乃至図7に示すように原稿台
1は、厚さが2mmの樹脂製の板で形成されており、そ
の上側の表面には、極薄いゴムなどの摩擦係数の高い材
料が貼り付けてある。この高摩擦係数材料は、ラミネー
トやコーティング、及び吹き付けなどにより、原稿台1
の上面に形成してもよい。この例における原稿台1は、
その原稿載置面(上面)の大きさがA4サイズに形成さ
れており、装置本体中心2の左右に、それぞれ1つずつ
配設されている。また、各原稿台1の下には、スライド
板3がそれぞれ固定されている。各スライド板3は、そ
の前後と外側面の3方が下方に曲げられた板金で構成さ
れており、それぞれの前後の側面の装置本体中心2の近
傍に、調整スタッド4がそれぞれ固定されている。各調
整スタッド4の端部には、後述するスライダのピンが嵌
合するための穴があいている。
【0051】一方、スライド板3の下面は、上下台5の
摩擦係数の低い上面と接している。ここで、上下台5の
上面は、テフロンなどの樹脂のリブが形成されていて、
スライド板3とスムーズに左右に相対的に移動できる。
また、スライド板3と上下台5は、後述するサイズスト
ッパ27により相対的に固定される。上下台5の下側に
は、左右方向の長穴のあいたアングル7a,7bが前後
左右4ヵ所に付いている。この原稿台ユニットのベース
6には、固定回転軸を持つ他のアングル8、左右方向の
長穴のあいた更に他のアングル9がそれぞれ固定されて
いる。
【0052】アングル8とアングル7bにはリンク板1
0が回転自在に軸支され、アングル9とアングル7aに
はリンクアーム11が回転自在に軸支される。アングル
7a,7a,9に対しては、リンク板10及びリンクア
ーム11がそれぞれ左右方向にスムーズにスライドでき
るようになっている。更に、原稿台ユニットの前面から
見て、前後に各2個あるアーム板10とリンクアーム1
1は、X字状の交差部分でスタッド12により互いに回
転自在に軸支されている。
【0053】また、このスタッド12をねじり中心とし
て、ねじりバネ13がリンク板10とリンクアーム11
との間に掛けられており、このねじりバネ13により、
図5において、上下台5を常時上方に押し上げる力が働
いている。この上昇力による上下台5の上昇は、後述す
るように上下動の規制されている走査ユニット200
に、原稿台ユニット上にセットされた本原稿の原稿面が
当接することによって規制される。これにより、スキャ
ナユニット30に対する加圧力が、本原稿の厚さの違い
に係わらず略一定に維持される。
【0054】また、左右2つの上下台5の装置本体中心
2側の端部は、背支持板14により互いに連結されてい
る。この背支持板14は、ゴムなどの弾性変形する材質
で構成され、この背支持板14上に本原稿BOの背表紙
がセットされる。また、背支持板14は、後述する引っ
張りスプリング17の作用により左右方向に常に張力を
掛けられている。すなわち、上下台5にはフック15が
設けられており、このフック15とリンク板10のアン
グル16とが引っ張りスプリング17で繋がれることに
より、左右一対の上下台5が互いに離間する方向に引っ
張られている。これにより、背支持板14に対して常時
張力がかけられ、弛むことなく本原稿の背表紙が支持さ
れる。
【0055】ベース6の両サイドには、板金製の側板1
8が固定されており、各側板18には、後述するスキャ
ナユニット30の開閉ロック爪32が掛る固定ピン19
が付いている。また、一方の側板18には、スキャナユ
ニット30が閉じた時にこれを上方に押し上げておくた
めの板バネ21と、スキャナユニット30が閉じた状態
を検知するための開閉ロックセンサ20が取付けられて
いる。
【0056】サイズストッパ27は、載置される本原稿
の厚さに応じて左右の原稿台1の間隔を調整し、スライ
ド板3(原稿台1)と上下台5を相対的に固定し、原稿
台1と上下台5とが互いに一体となって動くようにする
ためのものである。図7及び図8はその概略構成図を示
す。図6に示すように、上下台5の下側に一対のアング
ル22が所定の間隔をおいて取付けられている。これら
のアングル22には、図7に示すように、ロッド23が
横架されて固定されている。このロッド23には、摺動
体24が自身の貫通孔を通してロッド23の長手方向に
スムーズにスライドできるように装着されている。この
摺動体24には、ロッド23と直交するように短軸26
が植設されており、この短軸26にはストッパ25が回
転自在に支持されている。ここで、ストッパ25は、そ
の一方の端部に穿たれた係止穴25aがロッド23に緩
く嵌合し、他端部が指で掴めるように延出されている。
【0057】摺動体24は、ロッド23に対してストッ
パ25が傾くことにより、ロッド23とストッパ25の
係止穴25aとが噛み合うことによって、ロッド23の
任意の位置に固定される。すなわち、摺動体24は、通
常はストッパ25が係止スプリング28によって傾き、
ロッド23とストッパ25とが一体化されることにより
ロッド23に固定されているが、図8において係止スプ
リング28の弾力に抗する方向に、オペレータがストッ
パ25の延出端部を指で回転させることにより、ロッド
23とストッパ25の係止穴25aとの噛み合いが外れ
て、このストッパ25と共にロッド23に沿って移動で
きる。また、この摺動体24はスライド板3に固定され
ている(図示せず)。従って、上述のようにして、この
摺動体24をロッド23の所定位置に固定することによ
って、この摺動体24及びロッド23を介して、スライ
ド板3(原稿台1)と上下台5とを相対的に任意の位置
で固定できる。
【0058】図9及び図10は原稿台ユニットの開閉ロ
ック機構の概略構成を示す。TPSは、図9及び図10
に示すように、原稿台ユニット35の上にスキャナユニ
ット30が乗った構成になっている。これらの両ユニッ
ト30,35は、TPSの後側に配設されたヒンジ36
によって互いに連結されており、TPSの前側が開放さ
れるシェル型開閉構造になっている。このTPSにおけ
る原稿台ユニットの開閉ロック機構は、両ユニット3
0,35の前方部分に配設されている。前述したよう
に、側板18には固定ピン19が付いている。
【0059】また、図9に示すように、スキャナユニッ
ト30側には左右側板に亘ってシャフト31が回転自在
に軸支されており、このシャフト31の両端に固定され
た開閉ロック爪32がシャフト31の回転に合わせて回
動するようになっている。また、シャフト31の中央付
近には、開閉レバー33が固定されており、この開閉レ
バー33を回動させることにより、シャフト31を介し
て、原稿台ユニット35側の固定ピン19に対して各開
閉ロック爪32を係脱させるようになっている。
【0060】この開閉レバー33にはスプリング34が
掛っており、このスプリング34は、平生、開閉ロック
爪32が固定ピン19に係合(ロック)する方向に開閉
レバー33を付勢している。これにより、スキャナユニ
ット30は、図9に示すように閉じた状態で、開閉ロッ
ク爪32が固定ピン19に係合して、原稿台ユニット3
5に対してロックされる。また、この閉鎖状態におい
て、スプリング34の付勢力に抗して開閉レバー33を
持ち上げることにより、シャフト31が回転して原稿台
ユニット35側の固定ピン19から各開閉ロック爪32
が離脱され、図10に示すように、スキャナユニット3
0がヒンジ36を回転中心として上方に開いて、原稿台
ユニット35の上部(原稿台1)が開放される。
【0061】次に、本装置の原稿台加圧固定切り換え装
置及び原稿台待避装置について説明する。図5に示すよ
うにリンク板10とリンクアーム11とによって上下方
向に移動可能に構成されている原稿台1には、ねじりバ
ネ13により常に上昇しようとする力が付勢されてい
る。これにより、原稿台ユニット35に対してスキャナ
ユニット30が閉じられた状態では、この原稿台1の上
昇習性により、原稿台1上に見開かれて載置された本原
稿BOの原稿面をスキャナユニット30の下部に押し付
けるように常に上方に加圧している。
【0062】この本原稿BOの原稿面の押圧力は、通
常、スキャナユニット30内の走査ユニット200が受
けているが、この走査ユニット200が原稿台1上の本
原稿から外れた位置に移動した状態では、原稿台1の上
昇習性によって、原稿台1及び本原稿BOがスキャナユ
ニット30内に食い込んで走査ユニット200のスムー
ズな移動が阻害されてしまう。従って、原稿台1が適切
な位置まで上昇した状態で、この原稿台1を固定して、
原稿台1の上昇習性による原稿台1及び本原稿BOのス
キャナユニット30内への余分な食い込みを阻止する必
要がある。
【0063】また、後述するように走査ユニット200
内の走査光路を切り換えて、スキャナユニット30の上
部に配置されたコンタクトガラス206上の原稿を読み
取るときには、走査ユニット200の下部と原稿台1の
上面とが接触しないように、原稿台ユニット35の下方
に原稿台1を待避させておく必要がある。原稿台加圧固
定切り換え装置及び原稿台待避装置は、これらの課題を
解消するための装置であり、これらの両装置を1つの機
構で兼用させる仕組の構成例を図11乃至図16に示
す。
【0064】この機構の構成部品の1つである制御ワイ
ヤ40には、図11に示すように、その一端にフック4
1が固定されて他端に他のフック42が固定され、更
に、その略中央部付近に球状の止め玉45が固定されて
いる。フック41は、リンク板10の外側端部(原稿台
1の上昇下降によって上下する側)に固定されている。
このフック41から延びた制御ワイヤ40は、プーリ4
6,プーリ47を介して方向を変換し、制御プーリ48
に巻き付けられている。
【0065】制御ワイヤ40は、図12及び図13に示
すように、制御プーリ48の溝50に導かれてその中央
部付近に固定された止め玉45が制御プーリ48の止め
穴49にはめ込まれている。これにより、この制御ワイ
ヤ40の動きが制御プーリ48の回転運動に確実に変換
される。この制御プーリ48に巻かれて延出した制御ワ
イヤ40は、その一方の端部のフック42に掛けられた
張架バネ43の一端によって常に引っ張られている。こ
の張架バネ43の他端は、原稿台ユニット35のベース
6に固定されたフック44に掛けられている。
【0066】制御プーリ48は、図12に示すように、
ワンウエイクラッチ51を介してシャフト54に支持さ
れている。このシャフト54は、一対の側板55に支持
された滑り軸受52に、その両端がEリング53で抜け
止めされることによって、滑り軸受52を介して側板5
5に対して回転自在に支持されている。これにより、制
御プーリ48は、シャフト54に対して図13の矢印a
方向には自由に回転できるが、この矢印aと反対の方向
には、ワンウエイクラッチ51の作用によって、シャフ
ト54と相対回転することができず、このシャフト54
と一体となって回転する。従って、後述する機構によっ
てシャフト54が固定されると、制御プーリ48は、図
11において矢印a方向、すなわち、原稿台1が下降す
る際の回転方向にのみ回転可能な状態になる。
【0067】次に、この原稿台加圧固定切り換え装置に
よる原稿台1の下降・固定動作について説明する。図1
1乃至図13において、シャフト54が固定された状態
にあるとき、何らかの外力、例えば、本原稿BOの自重
やめくられた頁による加圧などによって、原稿台1が押
し下げられると、この原稿台1側に固定されている制御
ワイヤ40のフック41側の端部が弛む。これと同時に
制御プーリ48が張架バネ43に引っ張られて制御ワイ
ヤ40のフック41側の弛みを吸収しながら矢印a方向
に回転し、制御ワイヤ40が初期の張力を維持してフッ
ク44側に移動する。
【0068】このとき、制御プーリ48は、ワンウエイ
クラッチ51の作用によって、矢印aと反対の方向に回
転することができないので、原稿台1の上昇力が原稿台
1に対する押下力を上回っていても、この原稿台1の上
昇力によって制御プーリ48が矢印aと反対の方向に回
転されることはなく、この制御プーリ48は矢印a方向
に回転した位置を維持して停止される。また、この制御
プーリ48の停止に伴って、制御ワイヤ40の移動も停
止され、これによって、原稿台1は、外力により押し下
げられた位置まで下降して停止する。
【0069】ここで、シャフト54の固定は、以下に述
べる原稿台昇降機構によって行われる。すなわち、シャ
フト54には、図14に示すように、ギヤ56がシャフ
ト54と一体となって回転するように固定されている。
また、このギヤ56は、図15に示すように、側板55
に固定されたスタッド59に回転自在に支持されている
他のギヤ57に噛み合っており、その回転がギヤ57に
伝達されるように構成されている。
【0070】更に、ギヤ57はウォームホイール58と
一体に成形されており、このウォームホイール58には
原稿台昇降モータ61の出力軸に固定されたウォームギ
ヤ60が噛み合うように構成されている。この構成によ
り、原稿台昇降モータ61が停止しているときには、ウ
ォームギヤ60とウォームホイール58との噛み合いに
よって、ウォームホイール58が回転できず、このウォ
ームホイール58と一体のギヤ57に噛み合っているギ
ヤ56を介して連結されたシャフト54が固定状態とな
る。
【0071】次に、原稿台1の原稿台ユニット35下方
への待避動作について説明する。図14乃至図16にお
いて、ギヤ56が矢印b方向に回転するように原稿台昇
降モータ61を駆動すると、ワンウエイクラッチ51に
より制御プーリ48とシャフト54とが一体となって回
転し、この制御プーリ48が図11において矢印a方向
に回転して制御ワイヤ40がフック44側に移動する。
【0072】この制御ワイヤ40の移動により、図16
において、左右の各原稿台1が下降し、各原稿台1の上
面(この例では本原稿BOの原稿面)が、走査ユニット
200から離間した、原稿台ユニット35の下方位置に
待避される。この待避動作は、装置本体の電源オン時や
読み取り走査を行わない待機時、及び、スキャナユニッ
ト30の上部に配置されたコンタクトガラス206上の
原稿の読み取り時に実行される。
【0073】次に、原稿台1の原稿台ユニット35上方
への加圧動作について説明する。上述の待避動作時とは
逆に、図14乃至図16において、ギヤ56が矢印c方
向に回転するように原稿台昇降モータ61を駆動する
と、シャフト54が図11における矢印a方向と反対の
方向に回転し、ワンウエイクラッチ51の作用によって
制御プーリ48がシャフト54に対してフリー回転可能
な状態になる。ここに、原稿台1を上方に押し上げてい
るねじりバネ13の力は、制御ワイヤ40を下方に引っ
張っている力よりも強く設定されている。
【0074】従って、このように制御プーリ48が矢印
a方向と反対の方向にフリー回転できる状態では、原稿
台1を上方に押し上げようとするねじりバネ13の力に
よって、制御ワイヤ40がフック41側に移動する。こ
の制御ワイヤ40の移動により、図16において、左右
の各原稿台1が上昇し、各原稿台1の上面に見開いて載
置された本原稿BOの原稿面が走査ユニット200に加
圧される。
【0075】このように左右の各原稿台1が上昇して、
各原稿台1上の原稿面が走査ユニット200に圧接した
状態で、原稿台昇降モータ61を駆動し続けると、ワン
ウエイクラッチ51の作用によって制御プーリ48に対
してシャフト54がフリー回転可能な状態になって原稿
面の走査ユニット200への圧接状態が持続される。こ
の加圧動作は、後述するように、原稿台1の上に走査ユ
ニット200がある時だけ実行される。
【0076】この原稿台加圧固定切り換え装置及び原稿
台待避装置は、図16に示すように左右一対の原稿台1
に対してそれぞれ1組ずつ配設されており、走査ユニッ
ト200の移動位置に応じてそれぞれ独立して制御され
る。すなわち、この原稿台加圧固定切り換え装置及び原
稿台待避装置の駆動源となる左右1組の原稿台昇降モー
タ61は、IPU103内のマイクロコンピュータによ
り、各原稿台昇降モータドライバを介してそれぞれ独立
して制御される。
【0077】上述した待避動作モード時における原稿台
1の下方への待避動作を図17に示し、図18はそのタ
イミングチャートを示す。この待避動作モードでは、I
PU103内のマイクロコンピュータは図18に示すよ
うに走査ユニット200の移動開始に先立って、左右の
原稿台昇降モータをそれぞれ所定の回転数だけ逆転させ
て図17に示すように左右の原稿台1を下方へ下げる。
その後、IPU103内のマイクロコンピュータはスキ
ャナモータ106を駆動し、走査ユニット200を所定
の方向に移動させて走査を行う。ここで必要であれば、
この走査を何度も繰り返す。そして、IPU103内の
マイクロコンピュータはこの待避動作モード終了時に、
左右の原稿台昇降モータを所定の回数だけ正転させて、
左右の原稿台1を元の位置に戻す。
【0078】次に、原稿台1の加圧・固定モードについ
て説明する。このTPSに本原稿BOをセットするとき
は、図19に示すように、本原稿BOの背表紙を背支持
板14に当てて、図7に示したサイズストッパ27を外
してスライド板3を本原稿BOの厚さに合わせて移動さ
せる。このスライド板3の移動により本原稿BOの背表
紙を左右の原稿台1の内側の端部で挾み付け、この状態
でそれぞれのスライド板3をサイズストッパ27で固定
した後、本原稿BOの読み取り開始頁を開き、この見開
き本原稿を左右の原稿台1上にセットしてスキャナユニ
ット30を閉じる。これにより、図9に示したように、
開閉ロック爪32が固定ピン19に係合して、原稿台ユ
ニット35に対してスキャナユニット30が閉じた状態
でロックされる。この時、開閉ロックセンサ20によっ
てスキャナユニット30が閉じられたことが検知され
る。
【0079】ところで、このTPSの動作終了時には、
走査ユニット200が、図21に示す中央ホームポジシ
ョン(セットされた本原稿BOの中心ポイント)に戻
る。従って、このTPSに本原稿BOをセットする時
も、その走査ユニット200が中央ホームポジションに
位置している。これにより、本原稿BOがTPSの中央
を基準としてセットされるので、そのスキャナユニット
30を閉じた時に、どんな大きさの本原稿でも確実に押
えることができ、その本原稿のセット性が向上される。
【0080】また、このように中央基準として本原稿を
セットすることにより、本原稿の読み取り頁めくりを原
稿台1上で行うときの制御タイミング(読み取り開始;
読み取り終了タイミング、頁めくり開始タイミング等)
を比較的取り易くなる。更に、このように中央基準とし
て本原稿をセットすることにより、本原稿のエッジ検出
を行い易くなることもその利点としてあげられる。
【0081】一方、スキャナユニット30のコンタクト
ガラス206上にセットした原稿を読み取る時は、図1
6に示すように、このコンタクトガラス206の左側に
配置されたスケール207の右端部を原稿の基準セット
位置とする端面基準となる。このように、この場合に
は、その基準セット位置が本原稿の読み取り開始位置と
異なり、その構成が最小サイズになるようにしてある。
すなわち、このように原稿の基準セット位置を端面基準
とすることにより、コンタクトガラス206上にセット
された原稿の読み取り開始ポイントが常に一定となり、
その制御が簡単となる。
【0082】TPSがコンタクトガラス206上の原稿
を読み取るシートモードに入ったときは、走査ユニット
200は、中央ホームポジションから左側に移動して端
部HPセンサで検知される端部ホームポジションで停止
し(図19)、その読み取り条件が入力されてスタート
ボタンが押されるのを待つ。また、ここで、コンタクト
ガラス206の右側、すなわち、本原稿の頁めくり開始
側にスケール207を配置し、原稿台1とコンタクトガ
ラス206の両方に原稿を載せて走査ユニット200で
走査することにより、原稿台1上の本原稿の頁めくりを
行いながら、同時にコンタクトガラス206上の原稿の
読み取りを行うことができる。
【0083】この構成の場合には、本原稿の頁めくり走
査時に、後述するように、走査ユニット200の読み取
り光路の光路切り換えをしておく。このように構成する
と、走査ユニット200の副走査方向の読み取り方向
が、原稿台1上とコンタクトガラス206上とで同じに
なり、そのプリント時のシート排出方向が同一となるの
で、メモリの反転が不要となる。
【0084】更に、本原稿BOを原稿台1上に、シート
原稿SOをコンタクトガラス206上にセットし、走査
ユニット200を端部ホームポジションから走査して原
稿台1上の本原稿BOを読み取り、この走査ユニット2
00のリターン走査で本原稿BOの頁をめくりながら、
コンタクトガラス206上のシート原稿SOを読み取る
モードを設定することもできる。この場合には、本原稿
BOの読み取り頁めくり動作中であっても、コンタクト
ガラス206上にシート原稿SOをセットして割込みモ
ードを設定することにより、その本原稿BOの読み取り
頁めくり動作を中断せずに両原稿を読み取ることができ
る。ここで、スケール207がコンタクトガラス206
上のどちら側に配置されていても、このコンタクトガラ
ス206上の原稿を読み取った画像は、主走査方向にミ
ラー反転してフレームメモリ104に記憶しておく。
【0085】この例では、原稿台1上及びコンタクトガ
ラス206上の奥行き方向における原稿の基準セット位
置を、装置本体の手前側が突き当て基準となるように構
成して、その原稿台1上及びコンタクトガラス206に
対する原稿セット操作をし易くしている。また、この例
における走査ユニット200の動作開始時には、中央H
Pセンサにより、走査ユニット200が中央ホームポジ
ションにあることをもう一度確認する。そして、操作パ
ネル99からスタート信号が送られると、走査ユニット
200は、中央ホームポジションから左側に移動して、
端部HPセンサで検知される端部ホームポジションで停
止する。
【0086】図19乃至図23は原稿台1の加圧・固定
モード時における走査ユニット200の遷移図を示し、
図24はそのタイミングチャートを示す。図19に示す
ように、走査ユニット200の端部ホームポジション
は、本原稿BOに対する読み取り頁めくり動作開始ポイ
ントであり、且つ、その動作終了ポイントである。ま
た、この端部ホームポジションでは、走査ユニット20
0は原稿台1にかかっていない。
【0087】この原稿台1の加圧・固定モードでは、先
ず、IPU103内のマイクロコンピュータは走査ユニ
ット200のスキャナモータ106を正転させて、走査
ユニット200を図19の右方向へ移動させる。次い
で、IPU103内のマイクロコンピュータは走査ユニ
ット200の右側の原稿押えローラ281aが本原稿B
Oの左端にかかったとき(図20のAポイント)に、左
側の原稿台昇降モータを正転させて左側の原稿台1を加
圧状態にする。これにより、本原稿BOが走査ユニット
200に押し付けられて、最適な読み取りが行われる。
【0088】そして、図21に示すように、走査ユニッ
ト200が本原稿中心ポイントに到達する少し前に、右
側の原稿押えローラ281aが右側の原稿台1の左端に
かかる(図24のBポイント)。この時点でIPU10
3内のマイクロコンピュータは右側の原稿台昇降モータ
を正転させて、右側の原稿台1を加圧状態にする。次い
で、走査ユニット200は、本原稿中心ポイントを通過
して、本原稿BOの右側頁の読み取りを始める。
【0089】その後に左側の原稿押えローラ281bが
左側の原稿台1の右端にかかる(図24のCポイン
ト)。この時点でIPU103内のマイクロコンピュー
タは左側の原稿台昇降モータを停止させ、左側の原稿台
1を固定状態にする。これにより、本原稿BOは、スキ
ャナユニット30に食い込むことなく原稿押えシート2
82bに押えられて固定され、次の走査ユニット200
の通過時まで同じ高さを保ち続ける。
【0090】図22は、本原稿右頁の読み取りまたは頁
めくり中の走査ユニット200の動作状態を示してい
る。IPU103内のマイクロコンピュータは本原稿右
頁の読み取りを終えた走査ユニット200を、左側の原
稿押えローラ281bが右側の原稿台1の右端にかかっ
た状態(図23のDポイント)で停止させ、次いで、I
PU103内のマイクロコンピュータはスキャナモータ
106を逆転させて走査ユニット200を図23の左方
向へ移動させる。これにより、走査ユニット200は、
本原稿BOの右頁をめくり上げながら左方向へ進み、図
21に示す本原稿中心ポイントに到達する少し前に、左
側の原稿押えローラ281bが左側の原稿台1の右端に
かかる(Cポイント)。この時点でIPU103内のマ
イクロコンピュータは左側の原稿台昇降モータを正転さ
せて左側の原稿台1を加圧状態にする。
【0091】次いで、走査ユニット200は本原稿中心
ポイントを通過して本原稿BOの左側頁の上にめくり上
げた右頁を重ね合せる動作を始める。その後に右側の原
稿押えローラ281aが右側の原稿台1の左端にかかる
(Bポイント)。この時点でIPU103内のマイクロ
コンピュータは右側の原稿台昇降モータを停止させ、右
側の原稿台1を固定状態にする。これにより、本原稿B
Oは、スキャナユニット30に食い込むことなく原稿押
えシート282aに押えられて固定され、次の走査ユニ
ット200の通過時まで同じ高さを保ち続ける。その
後、IPU103内のマイクロコンピュータは走査ユニ
ット200を、図19に示す端部ホームポジションまで
移動させて停止させる。
【0092】次に、スキャナユニット30の構成につい
て説明する。
【0093】図16は、TPSの全体構成図を示す。こ
のTPSは、その装置本体の上部にコンタクトガラス2
06が配置されており、このコンタクトガラス206上
に、シート物や厚手の本原稿などの原稿を図示しない圧
板によってセットし、後述する光路切り換えを行った走
査ユニット200でこの原稿を走査することにより、こ
のコンタクトガラス206上の原稿像を読み取ることが
できる。このTPSの装置本体の上半分はスキャナユニ
ット30になっており、走査ユニット200は、このス
キャナユニット30の内部を図16において左右方向に
走行して原稿の走査を行う。この走査ユニット200の
走査駆動系の構成図を図25に示す。
【0094】図25は、装置本体の上部から見た走査ユ
ニット200の走査駆動系を示す。装置本体の奥側にタ
イミングベルト312がプーリ304と3段プーリ30
2によって、装置本体の手前側にタイミングベルト31
3がプーリ305と2段プーリ306によって、それぞ
れ左右方向に張られている。プーリ304とプーリ30
5の回転軸は、それぞれバネ307とバネ308によっ
て支持され、各タイミングベルト312,313に所定
の張力を与えている。
【0095】3段プーリ302は、タイミングベルト3
10でモータプーリ301と、また、タイミングベルト
311で2段プーリ306とそれぞれ連結されている。
タイミングベルト311は、アイドラ303をバネ30
9で外側に引くことで所定の張力を得ている。走査ユニ
ット200は、その奥側と手前側とがクランプ315に
より各タイミングベルト312,313にそれぞれ固定
され、モータプーリ301の回転軸を駆動するスキャナ
モータ106の回転により、各タイミングベルト31
2,313を介して駆動される。
【0096】図26は走査ユニット200の構成を示
す。走査ユニット200の下側の左右には原稿押えロー
ラ281a,281bが、また、その外側にはシート巻
き取りローラ280a,280bが、それぞれ回転自在
に軸支されている。各シート巻き取りローラ280a,
280bには、左右独立した原稿押えシート282a,
282bのそれぞれの中央側の端部が巻き取られてお
り、各原稿押えシート282a,282bのそれぞれの
外側の端部は、スキャナユニット30の側板にそれぞれ
固定されている。これらの原稿押えシート282a,2
82bは、テトロン糸で織ったクロス(布)に、ゴム系
樹脂を両面から溶け込ませたシート状部材で構成されて
おり、その表面に残留したクロスの凹凸跡により、帯電
による吸着力が作用しにくい構造を有している。
【0097】また、シート巻き取りローラ280a,2
80bは、図27にその一方の構造を示すように、二重
構造になっていて、巻き取りローラ軸251a,251
bと、筒状のシート巻き取りローラ280a,280b
との間に、ゼンマイバネ252a,252bが取り付け
られている。これにより、その巻き取りローラ軸251
a,251bを、原稿押えシート282a,282bを
張った状態よりも更に回転させることによって、ゼンマ
イバネ252a,252bの作用により、原稿押えシー
ト282a,282bにある程度の張力を掛けることが
できる。
【0098】更に、図28に示すように、各巻き取りロ
ーラ軸251a,251bの外側端部には、シート巻き
取りギヤ232a,232bが固定されており、これら
のシート巻き取りギヤ232a,232bは、スキャナ
ユニット30の側板に左右両端を固定され、略全長に亘
って歯を有する駆動ラック231に、各アイドルギヤ2
33a,233bを介して、それぞれ噛み合っている。
これにより、図28において走査ユニット200が走行
すると、各アイドルギヤ233a,233bとともに各
シート巻き取りギヤ232a,232bが回転し、各巻
き取りローラ軸251a,251b、各ゼンマイバネ2
52a,252b、及び、各シート巻き取りローラ28
0a,280bを介して、各原稿押えシート282a,
282bの引き出し及び巻き取りが行われ、左右のシー
ト巻き取りローラ280a,280bの張力が、常時、
略一定に維持される。
【0099】このとき、各原稿押えシート282a,2
82bの厚みによる各シート巻き取りローラ280a,
280bの巻き太りによって走査ユニット200の位置
により発生する、各シート巻き取りローラ280a,2
80bに巻き付いた各原稿押えシート282a,282
bの外周差は、各ゼンマイバネ252a,252bによ
り吸収される。
【0100】一方、図26に示すように、各原稿押えロ
ーラ281a,281bの間には、本原稿読み取り用の
プラテンガラス205と、本原稿頁めくり用のめくりベ
ルト208が配設されている。本原稿読み取り用のプラ
テンガラス205は、走査ユニット200の読み取りス
キャン方向の上流側に、また、本原稿頁めくり用のめく
りベルト208は、走査ユニット200の読み取りスキ
ャン方向の下流側にそれぞれ配置されている。このよう
に配置することにより、走査ユニット200の読み取り
走査のための助走区間を長くでき、その走査を安定させ
ることができる。また、この例では、同一ユニット内の
下側に頁めくり機構を、上側に縮小光学系を配置して装
置の小型化を実現させている。
【0101】更に、このように構成することで、走査ユ
ニット200が、左の原稿押えローラ281bと、めく
りベルト駆動ローラ223とで加圧された本原稿(詳細
は後述)を受けて、これらのローラ間で位置出しされた
原稿面(読み取り面273)を読み取ることができるの
で、最適な画像が得られる。この時、プラテンガラス2
05の下面位置は、図29に示すように、原稿面の浮き
上がりの余裕分を予め見込んで、左の原稿押えローラ2
81bの最下点と、めくりベルト駆動ローラ223の最
下点とを結んでできる水平面(読み取り面273)より
も僅かな間隙αだけ上方に設定されている。この間隙α
の値は、2αが光学系の焦点深度以下になるように設定
され、光学系の縮小率に応じて決定される。
【0102】このプラテンガラス205は、図30に示
すように、その側部がガラスホルダ269で支持されて
いる。また、プラテンガラス205の下面端部にはガラ
ス面取り部271があり、ガラスホルダ269の外側下
端部にはホルダ面取り部270がある。このとき、ガラ
ス面取り部271の側方角部272の位置は、ガラスホ
ルダ269の下面よりも僅かな高さβだけ上方に位置す
るように構成されていて、走査ユニット200の動作中
に、プラテンガラス205の側部に本原稿の頁端部など
が引っかからないようになっている。
【0103】一方、プラテンガラス205の内側には、
図26に示すように、本原稿照明用の2本の蛍光灯20
1,202が、本原稿読み取り部の左右にそれぞれ配置
されている。これらの蛍光灯201,202によって照
明された本原稿像は、図26において、第1ミラー21
9に反射した後、第2ミラー220と第3ミラー221
に交互に反射し、最後にレンズ216を透過して、読み
取りセンサ101のCCD上に縮小結像される。また、
めくりベルト208は、めくりベルト駆動ローラ223
とめくりローラ224とに掛け渡されており、このめく
りベルト208の上側の、めくりベルト駆動ローラ22
4から少し離れた部位の外側には、帯電ローラ225が
接触して配置されている。
【0104】更に、めくりベルト駆動ローラ223の駆
動軸端部には、図28に示すように、めくりベルト駆動
ギヤ234が固定されており、このめくりベルト駆動ギ
ヤ234は、アイドルギヤ235を介して、駆動ラック
232に噛み合っている。これにより、走査ユニット2
00が走行すると、駆動ラック232に沿って、アイド
ルギヤ235と共にめくりベルト駆動ギヤ234が回転
し、めくりベルト駆動ローラ223の回転により、走査
ユニット200の移動速度と同じ速度でめくりベルト2
08が回転する。
【0105】コンタクトガラス206上にセットされた
原稿を読み取る場合には、図26に示すように走査ユニ
ット200の読み取り光路から外れた位置に待避してい
る切り換えミラー222が、図31に示すキープソレノ
イド255の作用によって、図32に示すように走査ユ
ニット200の読み取り光路内に進出した位置まで移動
される。この切り換えミラー222の移動により、図3
2に示すように、第1ミラー219と第2ミラー220
との間の光路が、破線で示すプラテンガラス205側か
ら、実線で示すコンタクトガラス206側に切り換えら
れ、2本の蛍光灯203,204によって照明されたコ
ンタクトガラス206上の原稿像が、本原稿の場合と同
様に、第2ミラー220と第3ミラー221に交互に反
射し、レンズ216を透過して読み取りセンサ101の
CCD上に縮小結像される。
【0106】切り換えミラー222は、図31に示すよ
うに、切り換えミラーブラケット257に支持されてお
り、この切り換えミラーブラケット257は、光路調整
板259の上部支点258に、回転自在に軸支されてい
る。キープソレノイド255は、この切り換えミラーブ
ラケット257の、切り換えミラー222の支持側と反
対側の端部に配設されており、このキープソレノイド2
55がオン/オフすることにより、切り換えミラーブラ
ケット257が、光路調整板259の上部支点258を
軸として、図31において破線で示す位置と実線で示す
位置との間で揺動される。
【0107】これにより、切り換えミラー222の位置
が、前述したように、図26に示す走査ユニット200
の読み取り光路から待避した本原稿読み取り位置と、図
32に示す走査ユニット200の読み取り光路内に進出
したシート物原稿読み取り位置とに選択移動される。こ
こで、切り換えミラー222の光路外への待避位置(図
31における破線位置)は、キープソレノイド255の
動きに任せて特には規制しないが、この切り換えミラー
222の光路内への進出位置(図31における実線位
置)は、切り換えミラーブラケット257の揺動を位置
決めピン256で規制して、この切り換えミラー222
の光路内での停止位置を規制する。
【0108】切り換えミラー222は、切り換えた光路
を調整できるように構成されている。すなわち、光路調
整板259は、図31に示すように、走査ユニット20
0のユニット本体に対して、その下部が下支点262で
回転自在に枢支されており、その上支点258と下支点
262との間の両側部に当接して配設されたバネ260
と調整ねじ261とによって略垂直に支持されている。
【0109】この光路調整板259には、平生、その上
支点258が切り換えミラー222がわに変位する方向
への回動習性が、バネ260によって付勢されており、
この回動習性による光路調整板259の回動位置は、バ
ネ260と対向するがわに配置された調整ねじ261の
頭部が光路調整板259の側部に当接することによって
位置決めされている。従って、この光路調整板259
は、調整ねじ261を回転させることにより、下支点2
62を軸として、その上支点258の位置を可変させ
て、この上支点258に支持された切り換えミラーブラ
ケット257の位置を変位させ、切り換えミラー222
の位置を移動させて、その切り換えた光路を調整でき
る。
【0110】走査ユニット200の光学系は、切り換え
ミラー222以外の他のミラーには、上述のような光路
調整機能はなく、プラテンガラス205側の本原稿を読
み取る光路の調整は、読み取りセンサ101のCCDの
位置を調整することで行い、コンタクトガラス206側
の原稿を読み取る光路の調整は、上記の方法により切り
換えミラー222の位置を調整することで行うように構
成されている。これにより、光学系では、その調整個所
を減らすことができ、その組み立て性や保守性を向上さ
せることができる。また、この例の光学系は、上記のキ
ープソレノイド255、及びその連結要素等が、走査ユ
ニット200内に納められていて、この光学系要素の交
換時に走査ユニット200ごと取り外すことにより、そ
のメンテナンス性を向上させている。
【0111】上述の光路切り換え方式は図33に示すよ
うな切り換えミラー回転方式による光学系の構成として
もよい。この例では、切り換えミラー222を支持して
いる切り換えミラーブラケット264が、走査ユニット
200のユニット本体に対して、支点265で回転自在
に軸支されている。ソレノイド263は、この切り換え
ミラーブラケット264の、切り換えミラー222の支
持側と反対側の端部に配設されており、このソレノイド
263がオン/オフと、このソレノイド263と反対の
方向に切り換えミラーブラケット264を引くバネ26
6の作用により、切り換えミラーブラケット264が、
支点265を軸として、図33において破線で示す位置
と実線で示す位置との間で揺動される。
【0112】これにより、切り換えミラー222の位置
が、図33に破線で示す本原稿読み取り位置と、図33
に実線で示すシート物原稿読み取り位置とに選択移動さ
れる。ここで、プラテンガラス205を通して本原稿を
読み取る光路に切り換えミラー222の光路を切り換え
る場合には、この切り換えミラー222を位置決めピン
268に付き当てて、この切り換えミラー222の停止
位置を図33における破線位置となるように規制する。
また、コンタクトガラス206を通してシート物原稿を
読み取る光路に切り換えミラー222の光路を切り換え
る場合には、この切り換えミラー222を位置決めピン
267に付き当てて、この切り換えミラー222の停止
位置を図33における実線位置となるように規制する。
【0113】次に、スキャナユニット30のめくり動作
について説明する。図34は走査ユニット200の頁め
くり部の動作説明図を示す。めくりベルト208は、材
質が、PET、PC、PVCなどからなり、その表面層
が表面抵抗1014Ω以上の高抵抗フィルム、その裏面層
が表面抵抗108Ω以下の低抵抗フィルムからなる二重
構造の樹脂フィルムで構成されている。
【0114】また、めくりベルト駆動ローラ223は、
接地された金属ローラの表面に導電性ゴムを被覆したロ
ーラで構成されており、確実なベルト駆動とアースを実
現している。更に、帯電ローラ225は、金属ローラで
構成されており、この帯電ローラ225には、切り換え
スイッチ253aを介して、交流電源253から所定の
タイミングで、±2kVの高電圧が印加される。
【0115】図34において、走査ユニット200を走
行させ、めくりベルト208を駆動しながら、後述する
タイミングに合わせて切り換えスイッチ253aをオン
し、帯電ローラ225に交流電源253から±2kVの
高電圧をかけると、めくりベルト208の表面上に交番
電界が生じ、この交番電界の作用により、このめくりベ
ルト208の表面に、接触した本原稿BOの最上位頁2
54を吸着させる吸着力が発生する。
【0116】原稿の読み取り操作がスタートされると、
図19に示したように、スキャナユニット30の左端の
端部ホームポジションにいた走査ユニット200が、図
19において右方向に走行を始める。そして、この走査
ユニット200のプラテンガラス205の原稿読み取り
位置が本原稿BOの左頁にかかると、図35に示すよう
に、走査ユニット200の光学系が、この本原稿BOの
読み取り動作を始め、この本原稿BOの原稿面を左頁か
ら右頁へと読み取っていく。
【0117】ここでの走査ユニット200の読み取り開
始位置は、本原稿BOの大きさ(サイズ)によって変わ
り、また、コンタクトガラス206上の原稿の読み取り
開始位置(スケール207の基準端)とも異なる。この
ようにして、走査ユニット200の光学系が本原稿BO
の右頁の端まで読み終えると、図36に示すように、走
査ユニット200の原稿走査方向が逆転され、図37に
示すように、この読み取りを終えた本原稿BOの右頁の
頁めくり動作が開始される。
【0118】この本原稿BOの頁めくりを始めるときに
は、めくりベルト208と、後述する頁送りローラ25
0とが、図34の破線で示す位置にあって、この頁めく
り動作に先行して、このめくりベルト208の表面上に
形成された帯電パターン部が本原稿BOの最上位頁25
4の上に重なる。そして、この最上位頁254の先端
が、めくりベルト208の下側の中央を越えたところ
で、図37に示すように、このめくりベルト208と頁
送りローラ250とが、図示せぬソレノイドの作用によ
り、図34の実線で示す位置に移動される。これによ
り、このめくりベルト208の表面に形成された電荷パ
ターンの不平等電界による吸着力で、本原稿BOの最上
位頁254だけが、めくりベルト208の表面上に吸着
されて、この最上位頁254の端部がめくりベルト20
8と共に持ち上げられる。この不平等電界による吸着力
は、この最上位頁254以外の頁を吸着させない特徴を
有している。
【0119】ここで、めくりベルト208への帯電のタ
イミングは、本原稿BOの原稿面を読み終えたと同時に
リターンする走査ユニット200のリターン動作と共
に、めくりベルト208への帯電を開始するように設定
されているので、走査ユニット200の動作に無駄がな
く効率がよい。但し、図41に示すように走査ユニット
200の原稿読み取り位置からめくりベルト駆動ローラ
223の最下点までの距離L1を、帯電ローラ225が
めくりベルト208と接している接点からめくりベルト
駆動ローラ223の最下点までの距離L2よりも大きく
(L1≧L2)に設定した場合には、走査ユニット20
0がリターン動作を始めてから、後にめくりベルト20
8への帯電を開始するように設定してもよい。
【0120】上述のように、本原稿BOの最上位頁25
4をめくり上げた後、この状態のまま走査ユニット20
0を、図37に示すように、その端部ホームポジション
に向けて移動させると、この本原稿BOの最上位頁25
4は、図38に示すように、めくりローラ224と頁送
りローラ250に挾まれて確実に搬送され、走査ユニッ
ト200の右側部に配置された上下一対の頁ガイド22
7,228(図26)の間を通過して、走査ユニット2
00の右外側にその先端側が送り出される。この時、こ
の走査ユニット200の上方側の頁ガイド227上に取
付けられた頁めくりセンサ214(図26)が、走査ユ
ニット200の右外側に送り出された原稿頁を検知し
て、この原稿頁が正常に頁めくりされたことを判断す
る。
【0121】ここで明らかなように、この例では、走査
ユニット200の頁めくり動作によりめくり上げられた
原稿頁が、丸められたり折り曲げられたりせずに自然な
姿勢に保持されるので、このめくり上げた原稿頁を傷め
ることがなく、また、このめくり上げた原稿頁を収納す
るための頁収納手段を走査ユニット200内に配設する
必要がないので、走査ユニット200を小型化できる。
【0122】次いで、図39に示すように、本原稿BO
の最上位頁254を本原稿の綴じ部までめくり上げた時
点で、めくりベルト208と頁送りローラ250を元の
位置(図34の破線位置)に戻す。この状態で、走査ユ
ニット200を更にその端部ホームポジションに向けて
移動させると、図40に示すように、このめくり上げた
原稿頁が、本原稿の綴じ部に引っ張られて、一対の頁ガ
イド227,228の間を戻りながら、本原稿BOの左
頁上に重ね合わされるようにして走査ユニット200内
から排出される。
【0123】このようにして、めくり上げられた原稿頁
が本原稿BOの左頁上に全て重ね合わされると、走査ユ
ニット200の見開き原稿に対する1回分の原稿読み取
り・頁めくり動作が終了する。ここで、この本原稿BO
に対する原稿読み取り・頁めくり動作を繰り返し実行し
たり、原稿読み取りまたは頁めくり動作の何れか一方の
動作のみを繰り返し実行する場合には、上述のように、
めくり上げられた原稿頁が本原稿BOの左頁上に全て重
ね合わされると同時に走査ユニット200の移動方向を
反転させて、本原稿の原稿面に対して最短コースで走査
ユニット200の往復動作を繰り返す。
【0124】次に、走査ユニット200の走査レールの
構成について説明する。走査ユニット200は、図42
に示すように、前述の光学系が配設された走査光学系ユ
ニット336が、スキャナユニット30の手前側と奥側
に配置された一対の走査側板337a,337bに対し
て、手前側の2本の支持ロッド344aと、奥側の1本
の支持ロッド344bとで、回動自在に支持されてい
る。これにより、走査ユニット200は、その手前側と
奥側に配置された一対の走査側板337a,337bの
相対ねじれに追従して、その走査光学系ユニット336
までねじれてしまわないように、走査光学系ユニット3
36が手前側に配置された走査側板337aに対しての
み習うように構成される。
【0125】一方、スキャナユニット30の側板には、
その手前側と奥側とに、互いに平行な2本の走査レール
343a,343bが、それぞれの左右両端を固定して
配設されている。これらの走査レール343a,343
bは、断面形状が略L字型に構成されており、これらの
走査レール343a,343bを取り囲むように、コロ
ブラケット338a,338bが各走査側板337a,
337bにそれぞれ取付けられている。
【0126】これらのコロブラケット338a,338
b内には、各走査レール343a,343bの水平部分
を挾み込むように、位置決めコロ339a,339b
と、押えコロ340a,340bとが、それぞれ回転自
在に配設されている。ここで、各位置決めコロ339
a,339bは、本原稿の読み取り時及び頁めくり時に
おける走査ユニット200の上下方向の位置を決める機
能を果たしており、各走査側板337a,337bにそ
れぞれ2個ずつ配置されている。これに対し、各押えコ
ロ340a,340bは、各走査レール343a,34
3bの水平部分を、その上側から加圧するように構成さ
れている。
【0127】すなわち、これらの押えコロ340a,3
40bは、図43に示すように、略ベルクランク状に形
成された押えコロブラケット346の自由端部に回転自
在に軸支されている。この押えコロブラケット346
は、その中央部が、各コロブラケット338a,338
bに固定されたスタッド347に回転自在に軸支されて
いる。また、この押えコロブラケット346の基端部
と、各コロブラケット338a,338bとの間には、
加圧バネ345が掛け渡されている。これにより、加圧
バネ345の緊縮力によって各押えコロ340a,34
0bが、各走査レール343a,343bの水平部分を
その上側から加圧する。
【0128】この各走査レール343a,343bの水
平部分に対する各押えコロ340a,340bの加圧に
よって、走査ユニット200に、スキャナユニット30
の上方側への変位習性が与えられ、この変位習性により
各走査レール343a,343bの水平部分の下面側に
対して各位置決めコロ339a,339bが当接するこ
とにより、スキャナユニット30に対して走査ユニット
200が位置決めされる。
【0129】また、この走査ユニット200は、手前側
のコロブラケット338aに回転自在に軸支された横押
えコロ341と、上記の各押えコロ340a,340b
と同様な加圧構造により奥側のコロブラケット338b
を内側方向に加圧する横加圧コロ342とを、各走査レ
ール343a,343bの水平部分を両外側から挾み込
むようにそれぞれ配置することによって、その奥行き方
向への位置決めがなされている。
【0130】図44乃至図47に、頁送りローラ250
の構成及び作用を示す。頁送りローラ250は、図44
及び図47に示すように、シャフト248の、めくりベ
ルト208の幅に対応する部位に、所定の間隔をおいて
複数個のローラを固定して構成されている。この頁送り
ローラ250は、発泡ポリウレタンのようなやわらかい
樹脂またはゴム等の材質で形成されている。
【0131】一方、めくりローラ224の幅は、めくり
ベルト208の幅よりも大きく形成されており、図44
に示すように、このめくりローラ224の両端部がめく
りベルト208の外側にそれぞれ延出している。シャフ
ト248には、このめくりローラ224の両端の延出部
に対応するように、頁送りローラ250の直径よりも僅
かに小さな直径の駆動ローラ249がそれぞれ固定され
ている。この駆動ローラ249は、頁送りローラ250
よりも高度の高いゴム等の材質で形成されている。
【0132】この頁送りローラ250は、図34の破線
で示す位置に待避している状態では、先端が櫛歯状に形
成された下方の頁ガイド228の凹部にはまり込む(側
方から見ると互いに重なり合う)ように位置している。
また、めくりベルト208が図34の実線で示す位置に
上昇した状態では、この頁送りローラ250も図34の
実線で示す位置に移動し、各駆動ローラ249がめくり
ローラ224の両端延出部にそれぞれ当接して、この頁
送りローラ250の周面の一部がめくりベルト208に
より少し加圧される位置まで移動する。
【0133】これにより、頁送りローラ250が、図4
5に示すように、駆動ローラ249との直径差分だけ変
形して、めくりベルト208によりめくり上げられた原
稿頁に対する搬送力が、この頁送りローラ250に与え
られる。また、この頁送りローラ250に対する回転力
は、めくりローラ224の回転力が、これに当接した駆
動ローラ249を介して伝達されることによって与えら
れる。このとき、駆動ローラ249は当接しているめく
りローラ224と同じ周速で回転するが、頁送りローラ
250は、その直径が駆動ローラ249よりも大きい分
だけ、大きな周速で回転する。これによって、「頁送り
ローラの線速≧めくりベルトの線速」となり、めくり上
げられた原稿頁に対する確実な頁搬送力が得られる。一
方、図40に示したように、めくり上げた原稿頁を走査
ユニット200から排出するときには、この頁送りロー
ラ250及びめくりベルト208を、図34の破線で示
す位置にそれぞれ待避させる。
【0134】上述のように構成された頁送りローラ25
0の動作は、図46及び図47に示すトグルジョイント
装置によって制御される。頁送りローラ250の回転中
心であるシャフト248は、図46及び図47に示すよ
うに、ベルクランク状に形成されたトグルレバー274
の一端に回転自在に軸支されている。このトグルレバー
274は、走査ユニット200に対して、支点275で
回転自在に軸支されている。また、走査ユニット200
に植設された固定ピン276とシャフト248との間に
は、緊縮性のバネ279が掛け渡されており、これによ
って、この固定ピン276と支点275を通る直線を中
立線278とするトグル機構が構成されている。
【0135】このトグル機構は、平生、図46に示すよ
うに、めくりベルト208から頁送りローラ250を図
34の破線で示す位置に待避させた状態にあり、めくり
ローラ224が図34の実線で示す位置に向けて上昇を
開始すると、このめくりローラ224の回転軸224a
が、トグルレバー274の他端部に係合し、このトグル
レバー274を回転させながら更に上昇する。このと
き、このトグルレバー274の回転により、シャフト2
48が中立線278を越えるまでは、バネ279の緊縮
力が、頁送りローラ250を元の位置に戻そうとする
が、このシャフト248が中立線278を越えると、こ
のバネ279の緊縮力が、頁送りローラ250をめくり
ローラ224に当接させる向きに作用する。これによ
り、図47に示すように、めくりローラ224が図34
の実線で示す位置に上昇し終えた状態で、このバネ27
9の緊縮力によって、各駆動ローラ249がめくりロー
ラ224の両端延出部にそれぞれ当接して、この頁送り
ローラ250の周面の一部がめくりベルト208により
少し加圧される位置まで移動する。
【0136】一方、図40に示したように、めくり上げ
た原稿頁を走査ユニット200から排出するときには、
めくりローラ224が図34の破線で示す位置に待避す
る動作により、このめくりローラ224が、図47に示
す位置から、駆動ローラ249を押しながら下降する。
これにより、シャフト248が中立線278を越える
と、バネ279の緊縮力が、図34の破線で示す位置に
頁送りローラ250を待避させる方向に作用して、頁送
りローラ250が図46に示す位置まで待避し、めくり
ローラ224が元の位置に戻される。
【0137】このように、頁送りローラ250は、その
待避位置からめくりベルト208に当接する方向に、こ
のめくりベルト208の上昇駆動に連動して移動するの
で、この頁送りローラ250の駆動機構を安価かつ小型
に構成できる。また、この頁送りローラ250移動は、
めくりベルト208が上昇を開始した後、ある程度の時
間差を持って(めくりベルト208の上昇の後半に)開
始されるので、このめくりベルト208の上昇によって
めくり上げられた原稿頁の端部位置がめくりベルト20
8から突出している場合でも、このめくりベルト208
と頁送りローラ250との間に、この原稿頁の端部を確
実に挾み込むことができ、走査ユニット200の頁めく
り動作の余裕度が向上する。
【0138】この例では、上述のように走査ユニット2
00の走査毎に加圧原稿台の規制が解除されて加圧原稿
台がバネ性を持って走査ユニット200に押し当てら
れ、本原稿の最上位頁が均一平面になるように本原稿の
上下方向の変位が自動的に補正される。また、画像先端
位置と後端位置、頁めくり位置が頁めくりの繰り返しに
よって変更されていくことで本原稿端部の左右方向への
移動が補正される。
【0139】図48は本装置の画像形成部を示す。この
画像形成部は上記レーザプリンタからなるプリンタ本体
701、その周辺機器としてのソータ702、反転ユニ
ット703や、両面ユニットと大量給紙トレイ704を
有するバンク705により構成される。
【0140】プリンタ本体701においては、感光体ド
ラム706が駆動部により回転駆動されて帯電器により
均一に帯電された後に上記半導体レーザ105による画
像露光で画像が書き込まれて静電潜像が形成され、この
静電潜像が現像装置により現像されて可視像となる。ま
た、用紙が給紙トレイ707,708及び大量給紙トレ
イ704のうち選択されたものから給紙され、または手
差しテーブル709から用紙が手差しで給紙され、その
給紙された用紙は転写用チャージャ710により感光体
ドラム706上の可視像が上側の面に転写されて分離用
チャージャ711により感光体ドラム706から分離さ
れた後に定着装置712により可視像が定着されて反転
ユニット703へ送られる。また、感光体ドラム706
は用紙分離後にクリーニング装置により残留トナーが除
去される。
【0141】反転ユニット703においては、通常モー
ドでは定着装置712からの用紙は、画像面を上向きに
して上側排紙トレイへ収容される。また、ソートモード
では定着装置712からの用紙は、ソータ702へ排出
されてソータ702の各ビンに仕分けされる。また、両
面複写モードでは定着装置712からの表面画像形成後
の用紙は、バンク705内に垂直方向に設けられた両面
反転部700へ送り込まれる。両面反転部700は送り
込まれた用紙をスイッチバックして画像形成面が上側に
なるように両面トレイ720へ送出してスタックさせ
る。両面トレイ720はスタックされた用紙を再給紙
し、この用紙は裏面に上述と同様に画像が転写されて定
着された後に反転ユニット703によりソータ702又
は排紙トレイへ両面コピーとして排出される。
【0142】また、反転モードでは定着装置712から
の用紙は、一旦両面反転部700へ送り込まれる。両面
反転部700は送り込まれた用紙をスイッチバックし、
この用紙は上側へ搬送されて画像形成面を下側にして排
出される。このとき、本原稿が頁順に読み取られてそれ
らの読み取り画像が用紙に形成されることにより、排出
される用紙は頁順が保たれる。
【0143】次に、本原稿端部検知について説明する。
画像読み取り走査後の頁めくり走査時には、見開き本原
稿の副走査方向最大原稿サイズより外側の黒色の原稿台
外枠部位置から端部検知が開始される。読み取りセンサ
101は、最初に原稿台外枠部を読み取り、次に黒色の
原稿台を読み取り、見開き本原稿側に読み取りを行う。
読み取りセンサ101は、本原稿において右表紙内側と
頁端部との段差を読み取り、次に最上位頁の余白部であ
る地肌濃度を読み取り、一般に十数ミリの余白の後に画
像を読み取る。読み取りセンサ101からの副走査方向
に連続するデータがサンプリングされてこれとしきい値
とが比較され、読み取り画像データがひきい値より大き
い画素が数回繰り返した位置を本原稿の副走査方向頁右
端部位置とする。IPU103は、その副走査方向頁右
端部位置より頁めくりのための頁吸着、上昇位置を算出
し、この位置まで走査ユニット200を走査して一旦停
止させる。その後、この位置で本原稿の主走査方向頁端
部位置が検知される。
【0144】図49は本原稿端部画像検出回路を示す。
この本原稿端部画像検出回路は本原稿の副走査方向右端
部の検出を読み取りセンサ101の特定画素による読み
取り情報の副走査方向への変化より行う。読み取りセン
サ101の主走査方向の特定画素は本原稿載置基準が手
前側で最小原稿サイズに対応するために、装置手前の読
み取りセンサ101の基準より64mmの1024画素
目とする。カウンタ401は読み取りセンサ101の主
走査に同期した同期信号LSYNCによりリセットさ
れ、読み取りセンサ101からの画素信号に同期したク
ロックCLOCKをカウントして読み取りセンサ101
からの1024画素目の画素信号に同期して立ち上がる
出力信号を出力する。
【0145】データラッチ回路402はカウンタ401
の出力信号の立ち上がりで読み取りセンサ101からの
画像信号DATAにおける1024画素目の画素信号を
主走査毎にラッチする。デジタルコンパレータ回路40
3はデータラッチ回路402でラッチした8ビットのデ
ータの上位4ビット分をしきい値と比較する。このしき
い値はIPU103内のマイクロコンピュータにより設
定される。デジタルコンパレータ回路403からのデー
タはDフリップフロップ回路404,405で1主走査
時間づつ遅延され、アンド回路406によりデジタルコ
ンパレータ回路403からのデータ及びDフリップフロ
ップ回路404,405からのデータのアンドがとられ
て読み取りセンサ101の特定画素のデータがしきい値
より大きい値が副走査方向に3画素続いた場合に検知信
号を発生してIPU103内のマイクロコンピュータに
知らせる。
【0146】この本原稿端部検知のための読み取りで
は、IPU103内のマイクロコンピュータは、走査方
向右端部の黒色の本原稿台1又はその外枠部より左方向
へ走査ユニット200の走査を開始させ、データラッチ
回路402及びDフリップフロップ回路404,405
への検出開始のリセット信号RESETを解除する。そ
して、本原稿の表紙または紙のエッジによる主走査方向
に連続する縞模様部分が読み取りセンサ101により検
知され、本原稿最上位頁端部より右頁上の画像情報がラ
ンダムに検出される。
【0147】ほとんどの本の地肌は白色で、一般に本原
稿端部から十数ミリの枠部は文字や画像はない。そのた
め、デジタルコンパレータ回路403は読み取りセンサ
101からの1024画素目の画素信号がしきい値以上
に白い均一色のデータとなった時点で頁の余白部と判定
して検知する。この判定は読み取りセンサ101の主走
査方向の複数の画素のデータを用いれば精度が上がる。
また、その判定の画素数はDフリップフロップ回路40
4,405及びアンド回路406により連続3画素とし
たが、これを増やしたり、システムや適応原稿に合わせ
てデジタルコンパレータ回路403のしきい値を変えて
も効果的である。中央綴じ部基準でセットされた本原稿
は、そのサイズにより画像先端位置が変化し、また、見
開き頁により頁位置が変って綴じ部により頁長さも変化
する。本原稿の副走査方向の端部検知結果はIPU10
3内のマイクロコンピュータにより頁めくりのための頁
吸着位置及び頁上昇位置の算出に用いられる。
【0148】次に、本原稿主走査方向端部検出について
説明する。図50は本原稿主走査方向端部画像検出回路
を示す。本原稿主走査方向端部検出は読み取りセンサ1
01の主走査1ラインの読み取りデータの変化より行
う。図51に示すように見開き本原稿BOは本原稿台1
上に綴じ部左端を基準として背支持板14の左端に合わ
せ、かつ、手前側を基準として合わせる。そして、本原
稿の表表紙を左側の原稿台1に配置された固定板に固定
して本原稿の裏表紙を右側の原稿台1に配置された固定
板に固定し、本原稿の連続読み取り中の綴じ部の形状変
位による最上位頁の変位を防止する。本原稿のセット手
順は以下の通りである。
【0149】本原稿の左表紙を綴じ部左端と手前側を
基準として左側の原稿台上の固定板で挾持する。 本原稿の右表紙を右側の原稿台上の固定板で挾持す
る。 本原稿の読み取り開始頁を見開き、その上に走査ユニ
ット200を閉じて本原稿の見開き上位頁を平面状にす
る。
【0150】この装置では、本原稿のサイズは最大サイ
ズが見開きでA3サイズ、最小がB5サイズである。ま
た、本原稿のサイズはA系列、B系列という定型サイズ
以外のサイズもあり、本原稿は見開き方向に綴じ部の湾
曲分の頁の縮みが頁の縦横比が一定とならない場合が多
い。この装置では本原稿は、中央手前側基準で原稿台1
上にセットされるので、見開き本原稿サイズにより頁の
左端、右端、上端が異なる。つまり、副走査方向の画像
先端位置と後端位置、主走査方向の後端位置が変化す
る。
【0151】本原稿の画像読み取り後の頁めくり走査時
には、IPU103内のマイクロコンピュータは、上述
のように副走査方向の頁端部位置から頁めくりのための
頁吸着・上昇位置を算出し、その位置まで走査ユニット
200を走査して一旦停止させる。次に、IPU103
内のマイクロコンピュータは、走査ユニット200をそ
の一旦停止させた位置で主走査方向の端部検出を行う。
見開き本原稿は中央手前側基準でセットされ、頁吸着・
上昇位置すなわち画像読み取り位置が副走査方向で確実
に見開き原稿上にある位置で主走査1ライン分の読み取
り画像データがサンプリングされる。その1ライン分の
読み取り画像データは最大本原稿サイズより奥側の黒色
の原稿台外枠部の位置から始まり、次に黒色の原稿台、
見開き本原稿になる。本原稿の主走査方向端部検出は主
走査方向の連続した読み取り画像データとしきい値とが
比較されて行われ、読み取り画像データがしきい値より
大きい画素が複数画素繰り返した位置が本原稿の主走査
方向頁端部位置とされる。
【0152】走査ユニット200は読み取り走査開始の
左ホームポジションから走査を開始し、本原稿の端部位
置より数mm手前から読み取り画像データがフレームメ
モリ104に蓄えられる。IPU103内のマイクロコ
ンピュータは本原稿の端部を主走査方向、副走査方向の
有効画像領域の開始位置としてフレームメモリ104か
らの画像データ出力を指示する。
【0153】図50に示す主走査方向端部画像検出回路
は読み取りセンサ101の主走査1ラインの読み取りデ
ータの変化により本原稿の主走査方向端部を検出する。
見開き本原稿BOは本原稿台1上に綴じ部左端及び手前
を基準としてセットされて固定される。本原稿載置基準
は本原稿台1の手前側であって、本原稿台1の奥側より
読み取りセンサ101の主走査1ラインの読み取りが行
われるので、読み取りセンサ101からの主走査方向の
データが1ライン分のFILO(ファーストイン・ラス
トアウト)回路407により逆順に並び変えられる。
【0154】FILO回路407からのデータはデータ
ラッチ回路408でクロックCLOCKによりラッチさ
れて主走査ライン毎にサンプリングされ、上位4ビット
分がデジタルコンパレータ回路409によりしきい値と
比較される。このしきい値はIPU103内のマイクロ
コンピュータにより設定される。デジタルコンパレータ
回路408からのデータはDフリップフロップ回路41
0,411で遅延され、アンド回路412によりデジタ
ルコンパレータ回路408からのデータ及びDフリップ
フロップ回路410,411からのデータのアンドがと
られて読み取りセンサ101からのデータDATAがし
きい値より大きい値が主走査方向に3画素続いた場合に
検知信号を発生する。カウンタ413はオア回路414
を通して入力されるクロックCLOCKをカウントする
ことにより主走査方向の画素を数えるが、アンド回路4
12からの検知信号がオア回路414に入力されること
によりカウンタ413がマスクされて停止し、そのカウ
ンタ413の値がIPU103内のマイクロコンピュー
タに知らされる。
【0155】この本原稿主走査方向端部検出のための読
み取りでは、読み取りセンサ101が奥側の黒色の本原
稿台1またはその外枠部より手前方向へ行い、上記と同
様に本原稿BOの頁地肌の発生が検出される。また、こ
の本原稿主走査方向端部検出ではIPU103内のマイ
クロコンピュータが走査ユニット200の走査制御を行
わず処理時間がとれ、頁吸着のための走査ユニット20
0走査停止時に行われ、IPU103内のマイクロコン
ピュータは本原稿主走査方向端部検出時にデータラッチ
回路408、Dフリップフロップ回路410,411及
びカウンタ413へのリセット信号RESETを解除す
る。
【0156】IPU103内のマイクロコンピュータは
本原稿主走査方向端部の検出信号を比較的不定形サイズ
が多い本原稿における主走査方向の画像有効範囲を決定
するのに用い、例えば複写に際してはその範囲外画像を
自動で消去処理して無駄な黒べた画像を防止する。ま
た、ファイルシステム等に応用した場合は、本原稿主走
査方向端部の検出信号により画像データを減らしてメモ
リ量を節約する。
【0157】次に、頁収納センサによる本原稿副走査方
向端部検出について説明する。本装置は頁の検出には図
52に示すように透過型頁収納センサ415を用いてい
る。透過型頁収納センサ415は上側の頁搬送ガイド4
16の上に発光素子として発光ダイオード415a、下
側の頁搬送ガイド417の下に受光素子としてフォトダ
イオード415bを備える構成となっている。頁搬送路
418を構成する頁搬送ガイド416,417には穴部
416a,417aが設けられ、発光ダイオード415
a及びフォトダイオード415bが頁搬送部の検出位置
の鉛直方向に対して斜めに配置されることにより、本原
稿のめくり頁収納により発生した紙粉は頁収納センサ4
15のめくり頁検知位置には溜まらずに下方に落ちる構
造となっている。頁収納センサ415は頁搬送ガイド4
16,417を通して搬送される本原稿のめくり頁を1
頁分離後に検知し、原稿を選ばなくて検知精度もばらち
きで1mm以内と極めて高い。また、頁めくり時の未収
納、未排出の頁のジャムを検知するセンサも頁収納セン
サ415を共用している。
【0158】図16に示す走査ユニット200は、見開
き本原稿BOの読み取り後に、左方向に走査されて本原
稿BOの頁めくりを行う。本原稿BOの最上位の右頁端
部がめくりベルト208に吸着され、走査ユニット20
0の走査が一旦停止するとともにめくりベルト208が
上昇してめくり頁が頁搬送路の方向へと導かれる。走査
ユニット200がさらに左方向に走査され、めくり頁が
頁搬送路に収納されて頁先端が走査ユニット200の外
に出る。めくり頁の軌跡は上昇しためくりベルト200
に沿って常にほぼ一定であってそのメカレイアウトによ
り決定される。頁収納センサ415は、めくり頁を頁搬
送路からなるめくり頁収納部の入り口近傍に配置され、
本原稿のめくり頁を検知する。頁収納センサ415がめ
くり頁を検知するめくり頁収納開始検知タイミング、す
なわち、めくり頁収納部のめくり頁収納検知位置での走
査ユニット200の位置より、めくり頁が本原稿上にあ
った時のめくり頁の右端部位置が算出される。
【0159】めくり頁収納部へのめくり頁収納終了後
に、走査ユニット200がさらに左方向に走査される
と、見開き本原稿は中央綴じ部でめくり頁が拘束される
ため、めくり頁が綴じ部で引っ張られながらめくり頁搬
送路からU字型の軌跡を描いて排出される。このめくり
頁排出の軌跡もめくり頁搬送路と押さえローラ281a
に沿って常にほぼ一定となる。IPU103内のマイク
ロコンピュータは頁収納センサ415によるめくり頁収
納部の本原稿めくり頁排出開始検知タイミング、すなわ
ちめくり頁収納部の本原稿めくり頁排出開始検知タイミ
ング(位置)での走査ユニット200の位置より、めく
り頁が本原稿左上に乗るべき右端部位置を頁収納センサ
415の出力信号から算出する。
【0160】IPU103内のマイクロコンピュータ
は、上記検出された本原稿の右端部と左端部との間の有
効画像範囲の開始位置アドレスAと終了位置アドレスB
より、その中央位置が本原稿の見開き頁の綴じ部となる
ので、その中央綴じ部アドレスCを以下のように算出す
る。 C=(A+B)/2 これにより、一度に読み取った見開き本原稿画像の複写
の際の頁振分の基準位置が得られる。また、見開き本原
稿の中央綴じ部画像は陰や歪みが起こり易いので、IP
U103内のマイクロコンピュータはその位置の画像を
確実に消去する。さらに、IPU103内のマイクロコ
ンピュータは頁独立出力時の右頁レジストをその算出し
た中央綴じ部アドレスCを用いて行う。
【0161】図53は操作部99の一部を示す。操作部
99には、コンタクトガラス206上のシート原稿を読
み取って複写するシート原稿読み取りモードと、原稿台
1上の本原稿を読み取って複写する本原稿読み取りモー
ドとを選択的に指定する指定手段として読み取り選択キ
ー601が設けられ、読み取り選択キー601が押下さ
れる度毎にシート原稿読み取りモードと本原稿読み取り
モードとが交互に設定される。操作部99上の表示部6
37はシート原稿読み取りモードと本原稿読み取りモー
ドの設定をオン/オフにより表示する。また、操作部9
9には、原稿の両面を複写するための両面複写モードを
指定する両面キー638及びその両面複写モードの指定
を表示する表示部639と、原稿の片面を複写するため
の片面複写モードを指定する片面キー640及びその片
面複写モードの指定を表示する表示部641とが設けら
れている。メインコントローラは、通常は初期値として
片面複写モードを指定して表示部641に片面複写モー
ドの指定を表示させる。
【0162】次に、両面複写モードの選択について説明
する。図54に示すように操作部99内には本原稿複写
時の各両面複写モードを指定するための両面指定キー6
02と、その各指定モードを表示するための発光ダイオ
ード603,604,605が備えられている。両面複
写モードは、(1)オリジナル両面複写モード、(2)
見開き頁両面複写モード、(3)オート両面複写モード
があり、両面選択キー602の押下毎にオリジナル両面
複写モード、見開き頁両面複写モード、オート両面複写
モードが順次に繰り返して切り替わって指定され、その
指定モードを表示するための各発光ダイオード603,
604,605が順次に点灯する。
【0163】電源オン、モードクリア、本原稿読み取り
モード選択等のデフォルト時にはメイン制御板107が
全ての両面モードを解除して片面複写モードを選択す
る。メイン制御板107は、オリジナル両面複写モー
ド、見開き頁両面複写モード、オート両面複写モード
を、本原稿の各頁の画像を独立に複写する独立頁モード
時に有効とし、本原稿の見開き両頁の画像を転写紙に複
写する見開き頁モード時にはオリジナル両面複写モード
の選択のみを有効として本原稿の見開き2頁毎に用紙の
表と裏に画像を形成する見開き頁両面複写を行わせる。
また、メイン制御板107は、シート原稿読み取りモー
ド時には、1つの両面モードのみを有効とし、オリジナ
ル両面複写モードの選択で、各原稿が取り替えられてプ
リントキーが押下される毎に原稿の表面と裏面の各画像
を順次に複写するという両面複写を繰り返させる。
【0164】操作部99は、図54に示す操作部と、図
示しない操作パネル及び表示パネルとで構成される。操
作パネルは図54に示す操作部以外のプリントキー,1
0キーなどの操作キー等が設けられ、表示パネルは各種
表示を行う表示部を有する。図53〜55は、操作部9
9の要部を示し、これらは主に本原稿の複写モードの設
定とその表示を行う。図54に示すように操作部99は
ソータ702のソートモードと、スタックモードとを選
択的に設定するためのキー606と、その設定モードを
表示するための発光ダイオード607,608が設けら
れ、キー606の押下毎にソートモードとスタックモー
ドとが交互に設定される。また、操作部99は、画像基
準を左合わせ、右合わせのいずれかに設定するための画
像基準キー609と、その設定画像基準を表示するため
の発光ダイオード610,611とを有し、画像基準キ
ー609が押下される毎に画像基準が左合わせと右合わ
せとに交互に設定される。
【0165】また、操作部99は、見開き本原稿の中央
部を基準にして綴じ部指定幅の画像を消去するセンター
消去モードを設定するためのキー612及びその設定状
態の表示を行う発光ダイオード613と、本原稿基準で
外枠指定幅の画像を消去する各消去モードを設定するた
めのキー614及びその設定状態の表示を行う発光ダイ
オード615と、転写紙をその画像面を上側にして排紙
する表面排紙モードを設定するためのキー616及びそ
の設定状態の表示を行う発光ダイオード617とを有す
る。
【0166】また、操作部99は独立頁モードと見開き
頁モードとを選択的に設定するためのコピー形式選択キ
ー618及びその設定モードを表示するための発光ダイ
オード619,620を有し、コピー形式選択キー61
8の押下毎に独立頁モードと見開き頁モードとが交互に
設定される。また、操作部99は本原稿の見開き右頁の
みを複写する右頁限定モードと、見開き左頁のみを複写
する左頁限定モードとを選択的に設定するための頁限定
キー621及びその選択状態を表示するための発光ダイ
オード622,623を有し、頁限定キー621の押下
毎に右頁限定モードと左頁限定モードとが交互に設定さ
れる。
【0167】また、操作部99は、ズーム倍率を増減さ
せるためのキー624、独立に変倍率を設定するための
キー625、複写頁数を設定するための頁数設定キー6
26、見開き本原稿の複写開始頁を左頁、右頁にそれぞ
れ設定するためのコピー開始頁設定キー628,629
を有する。さらに、操作部99は、図55に示すように
本原稿のセンター消去幅、上消去幅、下消去幅、左右消
去幅をそれぞれ設定するためのキー630〜633と、
画像基準シフト量設定を左基準、右基準、全面画像のい
ずれで行うかを設定するためのキー634〜636とを
有し、本原稿の消去幅及び画像基準シフト量はテンキー
及びエンターキーにより設定される。
【0168】次に、コピー形式モードについて説明す
る。コピー形式モードは、本原稿読み取りモード時に有
効であり、(1)独立頁モード、(2)見開き頁モード
がある。本装置ではコピー形式モードに優先順位を設
け、第1の設定は本原稿の1頁を転写紙1頁に形成す
る、使用頻度が高い(1)独立頁モードとしている。ま
た、電源投入時や本原稿読み取りモードの選択時のコピ
ー形式モードの初期設定は、(1)独立頁モードとして
いる。
【0169】メインコントローラは、図56のコピー形
式選択フローに示すように、電源投入時にコピー形式カ
ウンタに1をセットしてコピー形式選択キー618の押
下毎にコピー形式カウンタをインクリメントし、コピー
形式カウンタが3より大きくなった時にコピー形式カウ
ンタに1をセットする。そして、メインコントローラ
は、コピー形式カウンタが1の場合には独立頁モードに
設定して発光ダイオード619のみを点灯させ、コピー
形式カウンタが2の場合には見開き頁モードに設定して
発光ダイオード620のみを点灯させる。
【0170】メインコントローラは、独立頁モード指定
時には、見開き本原稿の読み取り頁画像を図57に示す
ように頁毎にフレームメモリ104より読み出させて1
頁の転写紙に形成させる。その画像合わせは、上述のよ
うに頁端部検出より頁画像位置を算出して転写紙内に配
置する。一方、見開き頁モード指定時には、メインコン
トローラは、見開き本原稿の両頁の各読み取り画像情報
をフレームメモリ104より連続して読み出させて1頁
の転写紙に形成させる。
【0171】一般に、本、書籍類は両面印刷物を綴じた
ものであり、オフィス文書のステープラー止めやファイ
ル等にも両面原稿を綴じた物がある。本原稿を読み取っ
て読み取り頁の画像を転写紙に形成し、本原稿の頁をめ
くる本装置においては、本原稿の頁毎の画像を用紙1頁
に形成する独立頁モードと、本原稿の見開き両頁の画像
を用紙1頁に形成する見開き頁モードとを備えているこ
とにより、画像形成形態の違った複写が得られる。特
に、独立頁モードは本原稿と頁構成が同じとなる。ま
た、見開き頁モードは複写数が2分の1となり、グラビ
アなどの見開き頁に渡る画像を連続画像として形成す
る。
【0172】また、本装置は、見開き本原稿の両頁画像
を1回の走査で読み取ってその読み取り画像データをフ
レームメモリ104に書き込み、読み取り画像データを
頁毎の画像範囲に分割してフレームメモリ104より読
み出して用紙1頁に画像形成し、読み取り画像データを
見開き両頁連続でフレームメモリ104より読み出して
本原稿の見開き両頁の画像を用紙1頁に形成し、画像形
成形態に関わらず画像読み取りを1回の片方向走査で同
一に制御する。
【0173】次に、複写モードと機能について説明す
る。以下に本装置の複写モード、入力キーおよびその機
能を図53〜図55に基づき説明する。 1.共通複写モード・キー(操作部99の各複写モード
で共通に使用するキー) (1)ソート/スタックキー606 (2)用紙の選択を行うキー (3)複写濃度を調整するキー (4)自動濃度を設定するキー (5)テンキー (6)モードクリア/予熱キー (7)小数点キー (8)クリア/ストップキー (9)置数確認/エンターキー (10)割り込みキー (11)スタートキー(プリントキー) 2.半共通複写モード・キー (1)独立変倍キー 独立変倍範囲を主走査方向、副走査方向とも71%〜1
41%の範囲において1%ピッチで設定するキー625 (2)ズームキー ズーム範囲を71%〜141%の範囲において1%ピッ
チで設定するキー624 (3)縮小/拡大/等倍キー 固定変倍時の複写倍率を71、82、87、93、11
5、122、141%に設定するキー (4)文字/写真/文字写真キー 多ビットのフレームメモリ104を用い、文字/写真/
文字写真の各モードを切り換えて画像データの階調処理
を行わせるキー 以上の各機能については従来の複写機と同様の機能であ
る。
【0174】3.新規複写モード(本装置の新規な複写
モード) (1)両面モード ○片面複写モード(デフォルト) 表裏頁モード 本原稿と表裏の画像を同じく用紙の両面に形成する。
【0175】高速両面複写モードは1to1両面モード
に限り行い、フレームメモリ104を用いて画像データ
の頁順を入れ換え、右頁の画像を第1の転写紙の表面に
形成して両面搬送路により搬送し、本原稿の頁をめく
り、その右頁の画像を第2の転写紙の表面に形成して両
面搬送路により搬送し、第1の転写紙を再給紙してその
裏面に左頁の画像を形成して第1の転写紙を排出する。
複写部数が”2”以上の場合は転写紙を両面トレイに一
旦スタックさせ、高速両面路による搬送は行わない。
【0176】見開き左右頁モード 本原稿の見開き左右頁の画像を転写紙の表裏に複写す
る。 頁つめモード 本原稿の見開き左右頁うちの複写開始頁の画像を転写紙
表面から複写する。従って、複写開始頁として右頁を指
定した場合は表裏頁の両面複写を行い、複写開始頁と
して左頁を指定した場合は見開き左右頁の両面複写を
行うことになる。シート原稿読み取りモード選択時は、
表裏頁の両面複写のみ有効で、通常の片面原稿両面複
写を行う。
【0177】(2)消去モード センター消去モード(デフォルト:あり) 原稿位置を検知して、見開き本原稿の中央部を基準にし
て綴じ部指定幅の画像を消去する。 枠消去モード(デフォルト:あり) 原稿サイズを検知して本原稿基準で外枠部(上、下、左
右)指定幅の画像を消去する。上、下、左右の消去を独
立に解除するには、消去巾設定値を”0”とする。本原
稿サイズ外の画像は、通常自動で消去する。
【0178】(3)基準モード ○中央モード(デフォルト) 転写紙基準で副走査方向の転写紙中央に複写を行う。副
走査方向の画像シフトは、本原稿の頁長さを検知して転
写紙に配置する。 右合わせモード 転写紙基準で転写紙右から設定シフト量位置に複写を行
う。
【0179】通常、綴じ部の縮み分で転写紙左側に綴じ
代部が作られる。 左合わせモード 転写紙基準で転写紙左から設定シフト量位置に複写を行
う。シートモード選択時は、常に右合わせとなる。見
開き頁モード時も同様に有効で、見開き本原稿の両頁の
長さより転写紙に画像配置を行う。
【0180】(4)頁限定モード ○両頁モード(デフォルト) 左右の頁共に複写を行う。独立頁モード時に有効であ
る。 右頁モード 見開き本原稿の右頁のみ複写を行う。ファイル等の片面
原稿の複写時に用いる。
【0181】左頁モード 見開き本原稿の左頁のみ複写を行う。 (5)コピー形式モード 独立頁モード(デフォルト) 本原稿の見開き頁を頁毎に分けて複写する。
【0182】見開き頁モード 本原稿の見開き両頁をそのまま複写する。第1の見開き
両頁を転写紙表面に複写して第2の見開き両頁を転写紙
裏面に複写する見開き頁の両面複写は、見開き頁で両
面表裏頁モードのみ選択が有効である。
【0183】(6)排紙選択モード ○裏面排紙モード(デフォルト) 本原稿を頁順に読み取るため、通常の片面複写時は転写
紙を裏面排紙で画像面を下向きにして排出する。 表面排紙モード 原稿が少数の時や画像を確認する時に指定し、転写紙を
反転せずに排紙する。
【0184】シートモード選択時も指定可能である。両
面複写モードでの排紙は設定によらず、転写紙を反転せ
ずに排紙する。
【0185】(7)頁数設定入力モード 開始〜終了頁モード 複写開始頁から複写終了頁までの頁数を演算し、差分の
頁の複写を行う。 複写頁枚数モード 本原稿の指定された左頁または右頁から指定頁数だけ複
写を繰り返す。この場合、開始〜終了頁入力モードの複
写頁の入力は不要である。
【0186】これは本原稿に頁数が付いていない場合、
頁が飛んでいる場合に用いる。頁数設定方法は1.各モ
ードキーで複写頁枚数入力モードを選択し、2.テンキ
ーで複写頁の数値を入力し、3.エンターキーで確定す
る。通常、本原稿の片頁を1頁として数え、右頁あるい
は左頁のみを複写する場合は片面原稿と見なし、複写頁
を1頁として数える。
【0187】(8)複写開始頁入力モード 左頁モード 独立頁モードで、原稿の左頁より複写を開始する。 右頁モード 独立頁モードで、原稿の右頁より複写を開始する。各両
面モード選択時も指定する。両面複写モード時、複写開
始頁と頁数設定により最初の頁と最終頁を自動で白紙排
出する。見開き頁出力時、最初と最終の片頁指定(半面
消去)はできない。
【0188】(9)読み取り選択入力モード ○本原稿読み取りモード(デフォルト) 下側読み取りで、本原稿の読み取り、自動頁めくりを行
う。 シート原稿読み取りモード 上側読み取りで、シート原稿の読み取りを行う。シート
原稿や本原稿の表紙(ハードカバー)等を複写するとき
に指定する。
【0189】4.量設定モード 量設定方法は1.各モードキーで量設定モードを選択
し、2.テンキーで設定量の数値を入力し、3.エンタ
ーキーで確定する。 (1)消去巾設定モード センターモード(デフォルト:10mm) 原稿基準で0mmから40mmまで、1mm単位で消去
幅を設定する。独立頁複写モードでは、各頁の綴じ部消
去幅はこの半分となる。
【0190】上モード(デフォルト:10mm) 原稿基準で0mmから30mmまで、1mm単位で消去
幅を設定する。 下モード(デフォルト:10mm) 原稿基準で0mmから30mmまで、1mm単位で消去
幅を設定する。 左右モード(デフォルト:10mm) 原稿基準で0mmから30mmまで、1mm単位で消去
幅を設定する。左右端とも同じ量で、独立頁複写モード
はセンター消去幅が優先する。
【0191】(2)基準シフト量設定モード 左基準モード(デフォルト:0mm) 0mmから20mmまで、1mm単位で転写紙左からの
位置(シフト量)を設定する。 右基準モード(デフォルト:0mm) 0mmから20mmまで、1mm単位で転写紙右からの
位置(シフト量)を設定する。
【0192】(3)全面画像モード 原稿サイズ外の画像消去を行わず、転写紙全面に画像を
複写する。主走査方向の本原稿サイズが判らない場合に
用い、枠消去モードが解除されている時に有効であ
る。副走査方向の読取り走査範囲外の画像データは白と
する。
【0193】次に、TPSの動作を説明する。 (1)読み取りモード 本原稿読み取りモード サブ第1ミラー222を解除し、下側蛍光灯201,2
02を点灯し、左ホームポジションにてシェーディング
補正後にキャリジ200を右方向に走査して見開き本原
稿を一度に読み取り、読み取り画像データをフレームメ
モリ104に格納する。
【0194】シート原稿読み取りモード サブ第1ミラー222を光路に挿入し、上側蛍光灯20
3,204を点灯し、左ホームポジションにてシェーデ
ィング補正後にキャリジ200を右方向に走査してシー
ト原稿を読み取り、読み取り画像データをフレームメモ
リ104に格納する。
【0195】(2)リターンモード 頁めくり 本原稿読み取りモードで、高圧のバイアスをめくりベル
ト208に印加し、読み取りユニット200を左方向に
走査してめくりベルト208が見開き本原稿の右端部に
達した時点で停止し、めくりベルト208を上昇させ、
0.5sec.後にキャリッジ200を左方向に走査す
る。読み取りセンサの読み取り画像より見開き本原稿の
右端部と上端部を検出し、初回の頁吸着位置と主走査方
向の画像有効範囲を算出する。また、頁めくり時に頁搬
送路の頁センサにより見開き本原稿の右端部と左端部の
位置を検出し、副走査方向の画像有効範囲を算出する。 読み取りユニットリターン シート原稿読み取りモードで、読み取りユニット200
を左方向に走査する。
【0196】(3)ホーミングモード 通常の電源投入時に原稿台を下降させてキャリッジ20
0から退避させる。キャリッジ200を走査して中央ホ
ームポジションにセットする。 (4)前走査モード 左ホームポジションにキャリジ200を走査してシェー
ディング補正、読み取り開始に備える。 (5)後走査モード リターン動作終了後、キャリジ200を走査して中央ホ
ームポジションにセットし、原稿台を下降させてキャリ
ジ200から退避させ、本原稿の取り出しを可能とす
る。
【0197】次に、本装置の本原稿モードの複写動作タ
イミングについて説明する。
【0198】図59及び図60は連続複写モードの途中
で頁収納位置による本原稿端部の検出を実施している場
合を示す。図59及び図60において、数字は本原稿の
読み取り頁ナンバーを示しており、2頁と3頁、4頁と
5頁が本原稿の見開き頁を構成している。また、フレー
ムメモリ104の読出し信号メモリRの符号RP及びL
Pは、それぞれ読出し画像データの右頁(RP)及び左
頁(LP)を表わしている。更に、各モードの本原稿の
頁サイズはA4サイズで、本原稿の見開き2頁を走査ユ
ニット200の1回の走査で連続して読み取ってその読
み取り画像データをフレームメモリ104内にA3サイ
ズ分の読み取りデータとして記憶し、各出力モードに応
じてフレームメモリ104より読み取りデータを読出し
てレーザプリンタ501により作像して転写紙に記録す
る。
【0199】図59はA4サイズの転写紙に本原稿の読
み取り左右頁の各画像をそれぞれ別々に独立頁毎に出力
し、同じく本原稿に対して1部の複写を行う1to1複
写モードの場合を示す。図60は、図59と同様に独立
頁の画像出力を行い、複写設定枚数が2枚で本原稿に対
して2部の複写を行う2枚複写モードの場合を示す。
【0200】操作パネル99の複写開始を指示するプリ
ントキーがオンされると、IPU103内のマイクロコ
ンピュータは、走査ユニット200を走査するためのス
キャナモータ106を逆転方向へ回転させ、中央部に位
置していた走査ユニット200を読み取り開始方向へ移
動させる。IPU103内のマイクロコンピュータは、
走査ユニット200が左側ホームポジションの読み取り
開始位置へ移動すると、スキャナモータ106を正転方
向へ駆動し、両方の蛍光灯201,202を点灯させて
本原稿の読み取り走査を開始させる。
【0201】IPU103内のマイクロコンピュータ
は、見開き本原稿の左頁端部地点から読み取り画像デー
タを原稿画像として処理し、原稿画像に対する読み取り
副走査方向の有効画像領域信号SFGATEを発生す
る。また、IPU103内のマイクロコンピュータはそ
の有効画像領域信号SFGATEによってフレームメモ
リ104のデータ書き込み信号メモリWを操作し、デー
タ書き込み範囲を制御する。IPU103内のマイクロ
コンピュータは、スキャナモータ106の制御アドレス
から見開き本原稿の綴じ部中央地点を認識し、これを独
立頁出力モード時の第2の画像の基準位置や見開き頁出
力モード時で読み取り画像を転写紙の中央に形成する場
合等に用いる。
【0202】IPU103内のマイクロコンピュータ
は、キャシッジ200が見開き本原稿の右頁端部に達す
ると、本原稿右頁端部の検出を開始し、頁めくり時の頁
吸着位置を算出する。キャシッジ200の読み取り走査
が終了すると、キャシッジ200が復動の頁めくり走査
に入り、初回はめくり頁の収納位置が検出されてその頁
収納位置により画像有効範囲が確定された後にレーザプ
リンタが画像形成を開始する。また、2回目以降は前回
検出の頁収納位置により算出した画像有効範囲で読み取
り走査終了直後にレーザプリンタが画像形成を開始す
る。IPU103内のマイクロコンピュータはレーザプ
リンタ側の副走査方向の有効画像領域信号PFGATE
によってフレームメモリ104のデータ読み出し信号メ
モリRを操作してレーザプリンタに同期して画像データ
を出力する。また、頁めくり時には見開き本原稿の頁端
部が頁センサで繰り返して検出される。以上の行程の繰
り返しにより、自動的に本原稿の頁をめくり本原稿の見
開き頁複写を行う。
【0203】図59は本原稿の独立頁毎に画像を出力す
る1TO1複写モードの場合を示す。この場合は、読み
取りモード時には上記タイミングで動作し、頁めくり時
にはプリンタで連続して搬送される転写紙に合わせて二
つのPFGATEによってフレームメモリ104のデー
タ読み出し信号メモリRが操作され、本原稿の頁毎の画
像データが出力される。フレームメモリ104のアドレ
スカウンタがPFGATEによってマスクされて停止す
ることにより、本原稿の左頁の画像に連結した右頁の第
2の画像のデータが第2のPFGATE信号によりレー
ザプリンタにおける転写紙間隔を持って読み出される。
【0204】図59は図60の場合と同様に本原稿の独
立頁の2枚複写を行うモードの場合を示す。この場合
は、読み取りモード時にはA3サイズの転写紙に見開き
状態の本原稿の画像を出力して本原稿に対して1部の複
写を行う1to1複写モードの場合と同様のタイミング
で動作し、頁めくり時の画像出力ではレーザプリンタで
連続して搬送される転写紙に合わせて複数のPFGAT
Eによってフレームメモリ104のデータ読み出し信号
メモリRが操作され、本原稿の頁毎の画像データが複数
枚分出力される。本例では、始めに読み取り左頁の画像
が2枚出力され、次に読み取り右頁の画像が2枚連続で
出力される。レーザプリンタが複数枚の画像出力を行っ
ている間にTPSが頁めくり走査を終了し、キャリッジ
200は読み取り走査開始位置で停止して次の読み取り
走査に備え待機している。
【0205】本装置は吸着ローラの変位による本原稿頁
の吸着、分離に対して安定した頁めくり動作を行う。こ
れは、頁の先端部のみを吸着して上方に変位させ頁収納
部へと導くために、その吸着位置が重要となる。以上の
通り、本原稿の頁めくり走査時に頁収納センサで本原稿
の頁端部が検出され、頁めくりの繰り返しにより変化す
る本原稿の頁端部に対する吸着、分離の動作位置が決定
される。つまり、頁収納位置データより走査終了側の頁
端部が検出されて頁めくり走査時の吸着ローラの上昇位
置が決定され、常に頁の同一量が吸着、分離するように
制御される。
【0206】次に、濃度データ変換について説明する。
図63は画像データ変換処理回路80を示す。この画像
データ変換処理回路80は、IPU103のデータ最終
出力段に配置され、RAMまたはROM、例えばSRA
Mにより構成される。読み取り画像データは、RAM8
0により変換された後に一旦フレームメモリ104に格
納され、プリンタに同期して画像形成用画像データとし
てメイン制御板107のメインコントローラ(メイン制
御部)に転送されて画像形成が行われ、またSCSI9
8により外部機器に出力される。
【0207】RAM80は、読み取り画素毎の8bi
t、256階調の読み取り画像データがアドレスバスに
入力されると共に、上位アドレスバスに入力される変換
テーブル選択値により予めRAM80内に格納されてい
る変換テーブルが選択され、アドレスバスに入力された
読み取り画像データをその選択された変換テーブルによ
り変換してデータバスより出力する。RAM80内の変
換テーブルは42通りのものが備えられてRAM80が
複数の変換手段を構成し、RAM80内の変換テーブル
が本原稿読み取りモードであるかシート原稿読み取りモ
ードであるか、文字モード,文字/写真モード,写真モ
ードのいずれであるか、設定の段階濃度がどの段階濃度
であるか等に応じて変換テーブル選択値により選択され
る。
【0208】なお、RAM80の容量に制限がある場合
は、上記各モードが変わる毎に他の記憶手段からモード
に応じて変換した読み取り画像データをRAM80に転
送して変換するようにしてもよい。RAM80の変換テ
ーブル選択値を任意に設定することで任意の濃度再現が
可能となる。また、プリンタのγ補正と対数補正等もR
AM80で同時に行う。
【0209】次に、濃度表示について説明する。図64
は操作部99内の濃度表示部642,643、濃度選択
キー644〜646を示す。濃度選択キー644,64
5はマニュアルで濃度を7段階で濃く、または薄く指定
する濃度キーであり、その指定濃度は濃度表示部642
により表示される。濃度選択キー646は濃度を段階的
に自動的に指定する濃度選択キーであり、その指定濃度
は濃度表示部643により表示される。濃度表示部64
2は7段階のノツチ表示で濃度表示を行い、その濃度ノ
ッチの中央値はノッチ“4”である。メインコントロー
ラは、頁限定モード以外の本原稿読み取りモード、シー
ト原稿読み取りモード、頁限定モードの各選択時にこれ
らのモードの各濃度初期値を濃度表示部642に表示さ
せる。これによりオペレータの手間を省くことができ、
かつ、誤操作を防止することができる。
【0210】メインコントローラは、濃度選択キー64
4,645が押された場合には濃度選択キー644,6
45からの入力信号によりその指定濃度に応じて上記R
AM80の変換テーブル選択値を変え、かつ、濃度選択
キー646が押された場合には濃度選択キー646から
の入力信号により読み取り原稿の地肌濃度に追従して上
記データ増幅回路のゲイン変更操作等によりアナログ読
み取り画像データのゲインを変えて地肌部の汚れを防止
する。
【0211】次に頁限定モードについて説明する。頁限
定モードは本原稿読み取りモード時に有効であり、図6
1は頁限定モード選択フローを示す。頁限定モードは
(1)頁限定無しモード、(2)右頁限定モード、
(3)左頁限定モードがあり、頁限定モードに優先順位
を設けて第1の設定(最優先の設定)を(2)右頁限定
モード、第2の設定(2番目に優先する設定)を(3)
左頁限定モードとしている。メインコントローラは、電
源投入時に頁限定キーカウンタを1にセットして頁限定
設定キー621の押下毎に頁限定キーカウンタをインク
リメントし、頁限定キーカウンタが4より大きくなった
場合には頁限定キーカウンタに1をセットする。そし
て、メインコントローラは、頁限定キーカウンタが1の
場合には頁限定無しのモードに設定して発光ダイオード
622,623を消灯させ、頁限定キーカウンタが2の
場合には右頁限定モードに設定して発光ダイオード62
2のみを点灯させ、頁限定キーカウンタが3の場合には
左頁限定モードに設定して発光ダイオード623のみを
点灯させる。
【0212】メインコントローラは、右頁限定モード時
には見開き本原稿の右頁のみの読み取り画像を転写紙に
形成させ、本原稿の頁をめくってさらにその見開き両頁
のうちの右頁のみの画像を転写紙に形成させる。この画
像形成は独立頁モードの一方の頁の画像情報のみフレー
ムメモリ104より読み出して行う。その画像合わせ
は、前述のように本原稿の頁端部検出より右頁画像位置
を算出して転写紙内に配置する。逆に左頁限定モード時
には、メインコントローラは、見開き本原稿の左頁のみ
の読み取り画像を転写紙に形成させ、頁をめくってさら
に本原稿の見開き両頁のうちの左頁のみの画像を転写紙
に形成させる。
【0213】本の中には片面印刷物を綴じたものもあ
り、オフィスでは一般的なステープラー止めやファイル
等の片面原稿を綴じた物も多い。それらの片面印刷物の
綴じ物は、その頁数が画像面にだけ配番されていること
が一般的であり、頁数が付記されてない場合でも、その
頁枚数を数えるには原稿枚数を数えるものである。本装
置では、頁限定モードにおいて設定された側の頁(左頁
または右頁)のみの画像を形成する場合には、本原稿の
複写頁は複写開始頁・複写終了頁の設定、または複写頁
枚数の設定で、複写する頁数すなわち原稿枚数を設定す
る。
【0214】メインコントローラは、本原稿の見開き両
頁の画像をそれぞれ形成するモードでは操作部からの入
力信号を受け付けて本原稿の頁毎に頁数をカウントし、
読み取りデータ変換設定Aを設定して操作部99の濃度
表示をノッチ“3”とする。また、メインコントローラ
は、頁限定モードにおいて設定された側の頁(左頁また
は右頁)のみの画像を形成するモードでは操作部99か
らの入力信号を受け付けて本原稿の2頁毎に頁数をカウ
ントし、読み取りデータ変換設定Bを設定して操作部9
9の濃度表示をノッチ“4”とする。ここに、上記RA
M80の変換テーブル選択値は読み取りデータ変換設定
A,Bにより異なる値に設定される。また、濃度表示の
ノッチ“4”は中央の濃度値であり、ノッチ“3”はノ
ッチ“4”より1段階薄い濃度ノッチである。従って、
両モードにおいて頁数設定が簡単になり、頁数の読み取
り、頁めくりおよび画像形成が確実に行われる。
【0215】通常、本原稿の複写開始頁(左頁または右
頁)を選択して複写を開始するが、その後、片方の頁の
みしか複写しない頁限定モードが設定された場合には、
メインコントローラが複写開始頁の選択結果を解除す
る。また、後に複写開始頁が頁限定モードの指定頁と異
なって入力された場合には、メインコントローラは、図
62の開始左右頁設定フローに示すように複写開始頁の
選択結果を解除し、頁限定モードを優先させる。限定モ
ード指定時は複写開始頁の選択は不要になり、その選択
入力を促すガイダンス表示は行わない。
【0216】次に、読み取り選択について説明する。本
装置は本原稿の読み取り自動頁めくり機構とシート原稿
読み取り機能を備えている。本装置では、読み取り選択
モードに優先順位を設けて優先順位の最も高い第1の設
定を本原稿読み取りモードとし、電源投入時やモードク
リア時のデフォルト設定を本原稿読み取りモードとして
いる。また、この初期設定のモードは画像形成部でプロ
グラマブルに設定できてその設定モードをメイン制御板
107のCPUがアクセス可能な不揮発のメモリ内に記
憶可能であって用途に合わせてどちらかの原稿読み取り
モードを選択できるようになっている。また、原稿読み
取りモード選択の切り換え入力時に原稿読み取り開始の
予備動作を行うことによって、本原稿読み取りモード選
択時にキャリッジのホーミング、原稿台移動により本原
稿のセットが可能な状態で待機し、また、原稿読み取り
動作開始の時間(キャリッジのホーミング、ミラー、蛍
光灯の切り換えと予熱、原稿台移動の時間)が短縮され
る。
【0217】メインコントローラは、図58の読み取り
選択フローに示すように、電源投入時には読み取り選択
カウンタに不揮発メモリ内の初期設定値の1あるいは2
をセットし、ウォームアップ待機後には読み取り選択キ
ー601及び原稿台1上の本原稿の有無を検知する検知
手段からの入力信号をチェツクして、読み取り選択キー
601が押下された際に原稿台1上の本原稿の有無を判
断して本原稿がある場合には読み取り選択キー601に
よる読み取りモードの切り替えを禁止し、原稿載置の警
告表示”原稿が残っています”を表示パネルに行わせる
事により、シート原稿読み取り時に本原稿がキャリッジ
の走査を阻害したり、本原稿が破損しないようにしてい
る。また、本原稿は、原稿台上1にセットした状態では
見えないため、本原稿の取り忘れがオペレータに知らせ
る。
【0218】この場合、メインコントローラは、読み取
り選択キー601の押下毎に読み取り選択カウンタをイ
ンクリメントして読み取り選択カウンタが3より大きく
なった時には読み取り選択カウンタに1をセットする。
そして、メインコントローラは、読み取り選択カウンタ
が1の場合には本原稿読み取りモードを設定してコンタ
クトガラス読み取り用(シート原稿読み取り用)発光ダ
イオードを消灯させ、キャリッジのホーミング、中央ミ
ラー222の光路退避、蛍光灯201,202の点灯を
行って本原稿のセットを受付け、読み取りデータ変換設
定Aの設定を行う。また、メインコントローラは、読み
取り選択カウンタが2の場合にはシート原稿読み取りモ
ードを設定してコンタクトガラス読み取り用発光ダイオ
ードを点灯させ、キャリッジのホーミング、中央ミラー
222の光路進出、蛍光灯203,204の点灯を行
い、読み取りデータ変換設定Bの設定を行う。
【0219】以上のようにメインコントローラは、シー
ト原稿読み取りモード時と本原稿読み取りモード時に読
み取りデータ変換設定A,Bの設定をそれぞれ行うこと
によりRAM80の変換テーブルを変えて画像データの
濃度変換値を互いに異なるようにし、本原稿読み取りモ
ード時にはシート原稿読み取りモード時に比べて出力濃
度を地肌色の白側にする。したがって、メインコントロ
ーラは変換テーブルを選択する選択手段を構成する。ま
た、メインコントローラは、本原稿読み取りモード時で
も頁限定モード時には綴じもの原稿の画像を片頁画像と
みなしてシート原稿読み取りモード時と同条件の読み取
りデータ変換設定Bを設定して原稿を複写させる。原稿
読み取りモードにおける濃度の自動設定の内容は濃度表
示部643による表示でオペレータに知らされる。シー
ト原稿読み取りモードでは初期のノツチ濃度を“4”と
し、本原稿読み取りモードでは初期のノツチ濃度を
“3”ととしている。その後、オペレータは濃度を濃度
設定値から濃度選択キー644により変更でき、濃度ノ
ツチを等しくすれば同等の濃度が得られる。なお、シー
ト原稿読み取りモードと本原稿読み取りモードとで濃度
ノッチの設定および表示を同じにして原稿読み取りモー
ドでその濃度出力特性を異なるようにしても構わない。
【0220】図65は本装置のスキャナ部読み取り濃度
データに対する出力濃度を表わすスキャナ部濃度特性を
示す。スキャナ部の出力濃度データは、プリンタへの画
像データとなり、コンピュータやファイル等の画像デー
タ入力機器への外部出力となる。スキャナ部で原稿をそ
の反射率にリニアに読み取った画像データの階調特性は
一般的に無変換で図65に示すようなシート原稿読み取
りモード時の直線的な特性のようになり、その読み取り
画像データが外部へ転送される。本装置では、本原稿読
み取りモード時には、図65に示すように読み取り画像
データに対して、RAM80でハイライト部の所定の濃
度までの画像データを白色データの“0”に変換し、そ
こから黒色までの画像データと濃度との関係がリニアに
変化するように変換して出力する。この本原稿読み取り
モードのRAM80による濃度変換特性では、画像デー
タと濃度の関係がリニアである部分で濃度の逆転が発生
せず、濃度の変極点は白部の一点であるので、階調の飛
びが目立たない。
【0221】図66は複写機の一般的な濃度特性を示
す。複写機の画像形成モードは、文字モード、文字/写
真モード、写真モードからなる。文字モードでは読み取
りの入力濃度に対してプリントの出力濃度を図66に示
すようにS字型濃度特性にして濃淡を強調する。写真モ
ードでは、読み取りの入力濃度に対してプリントの出力
濃度を図66に示すようにリニア近くの濃度特性に設定
して、より忠実に階調を再現させる。文字/写真モード
では読み取りの入力濃度に対してプリントの出力濃度を
文字モードの濃度特性と写真モードの濃度特性との中間
の濃度特性にする。
【0222】本装置では、電子写真方式プリンタの濃度
特性をスキャナ部からの書き込みデータに対する画像濃
度として図67に示すような特性としている。書き込み
データに対する画像濃度は一般にプリンタのγ特性とい
い、データをそのγ特性に変換することをγ変換とい
う。本装置では、上述のようにRAM80で階調処理と
合わせて図68に示すようなγ変換を行う。この場合、
RAM80では、プリンタのγ特性を図66に示す写真
モードのリニアな濃度特性に変換するために、横軸にて
線対称で折り返すような変換テーブルでデータの逆変換
を行う。また、文字モードではさらに濃淡を強調するよ
うに画像データを補正すべく、よりフラットな変換特性
の変換テーブルで画像データの逆変換を行う。
【0223】一般に発行されている本、書籍類は、その
大半が1枚の用紙の両面に印刷されている。用紙両面印
刷の本を複写した場合には、用紙の裏写りがすることが
ある。また、綴じた原稿は用紙両面に画像がなくても、
用紙を重ねた状態で複写するので、その次の用紙がかぶ
って複写されることがある。また、一般の複写機は、シ
ート原稿も対象にするので、その階調表現により色文字
や低濃度も再現し、可視できるような頁の裏画像も複写
する。
【0224】本装置では、本原稿を読み取る手段と、シ
ート原稿を読み取る手段とを備え、本原稿とシート原稿
の各読み取りにおいてデジタル画像データで濃度特性が
異なるようにするので、特に原稿の入力手段などを用い
ずに原稿に応じた最適な濃度で原稿の読み取り処理を自
動的に行うことができ、濃度変換を従来からある簡易な
回路で自在に実現できる。また、本原稿の読み取りでは
シート原稿の読み取りより画像濃度を薄くするので、用
紙の両面が印刷された本原稿の読み取り時に用紙の裏画
像のかぶりを防止することができ、シート原稿の読み取
りではハイライト部まで再現できる。
【0225】一般に発行されている本書籍類には1枚の
用紙の片面に印刷したものもあり、ホチキス止めの原稿
や綴じた原稿は片面画像のものが多い。これらの片面印
刷の本原稿は用紙の裏画像のかぶりはない。この片面印
刷の本原稿を複写する場合には、用紙の画像面だけを複
写するために頁限定モードが指定される。本装置では、
両面原稿を読み取ることが指定されている場合には、低
濃度領域の画像データを更に低濃度にするデータ変換を
するので、高濃度領域の画像データの濃度に影響を与え
ることなく、低濃度領域の画像データに相当する両面原
稿の裏面の画像データの画像形成を防止することができ
る。
【0226】また、本原稿の裏写りの画像データは読み
取り画像に比べて用紙を透過して読み取られるために低
濃度の画像データとなる。そこで、本原稿読み取りモー
ドでは用紙裏画像の画像データである読み取り画像デー
タのハイライト部をよりハイライト側に変換することに
より、用紙表画像情報の欠落を少なくして本原稿の用紙
裏画像を適正に除去することができる。
【0227】低濃度領域の画像データを更に低濃度にす
るデータ変換は、上述のように原稿が片面原稿であるか
両面原稿であるかを指定する指定手段と、読み取った画
像データを画像形成用画像データに変換する第1の変換
手段(RAM80内の変換テーブル)と、読み取った画
像データを低濃度領域の読み取った画像データが第1の
変換手段で変換される画像形成用画像データより低濃度
になるように画像形成用画像データに変換する第2の変
換手段(RAM80内の他の変換テーブル)と、指定手
段により片面原稿が指定されている場合には第1の変換
手段を選択し、指定手段により両面原稿が指定されてい
る場合には前記第2の変換手段を選択する選択手段とで
実現できる。また、上記指定手段はシート原稿を読み取
るモードと,本原稿を読み取るモードを指定する読み取
り選択キー601からなるので、原稿が片面原稿である
か両面原稿であるかの指定を簡単にすることができる。
【0228】また、本原稿読み取りモードで頁限定モー
ドと、それ以外のモードとで画像形成濃度を異ならせ、
頁限定モード以外のモードでは頁限定モードより薄い濃
度で画像形成を行うので、オペレータが本原稿が片面印
刷のものか両面印刷のものかを意識することなく自動で
本原稿を複写でき、両面印刷の用紙の裏画像のかぶりを
防止できる。
【0229】また、本原稿とシート原稿の各読み取りで
デジタル画像データで異ならせた濃度の差異はデジタル
画像データの変換を変換テーブル選択値を変えることに
よりデジタル画像データの変換特性を変えて行うので、
デジタル画像データの濃度変換をリアルタイムで行うこ
とができる。しかも、簡易な回路で自在に実現でき、変
換テーブルの容量のみの追加で実現できることからコス
トアップは極めて少ない。
【0230】画像濃度の差異は、デジタル画像データの
変換をRAM80の変換テーブルで行ってその変換特性
をシート原稿読み取りモードでは高濃度側、本原稿読み
取りモードでは低濃度側になるようにシフトするので、
容易に設定できる。
【0231】請求項1〜3,5〜9記載の発明を適用し
た画像形成装置の第2の例においては、上記第1の例に
おいて、RAM80にて文字モード濃度特性が図69に
示す濃度特性になって写真モード濃度特性が図70に示
す濃度特性になるように画像データの変換を行う。すな
わち、RAM80は、本原稿読み取りモードにおける頁
限定モードとシート原稿読み取りモードとでそれぞれ通
常の濃度再現となるようにデジタル画像データの変換を
行い、頁限定モードを除く本原稿読み取りモードでは読
み取りの入力濃度に対してプリントの出力濃度が低濃度
側にシフトするようにデジタル画像データの変換を行
う。この第2の例では第1の例と略同様な効果が得られ
る。
【0232】請求項1〜3,5〜9記載の発明を適用し
た画像形成装置の第3の例においては、上記第1の例に
おいて、RAM80にて文字モード濃度特性が図71に
示す濃度特性になるように画像データの変換を行う。す
なわち、RAM80は、シート原稿読み取りモードでは
通常の濃度再現となるようにデジタル画像データの変換
を行い、本原稿読み取りモードでは読み取りの入力濃度
に対してプリントの出力濃度が図71に示すように再現
しにくい方向にシフトするようにデジタル画像データの
変換を行う。また、このRAM80によるデジタル画像
データの変換は、特に、中間濃度部の低濃度再現を計る
ように行われ、裏写りが気になりにくい低濃度部(ハイ
ライト領域部)および、裏写りでは発生しない高濃度部
(ダーク領域部)が同一特性で行われる。この第3の例
では第1の例と略同様な効果が得られる。
【0233】請求項1〜3,5〜9記載の発明を適用し
た画像形成装置の第4の例においては、上記第1の例に
おいて、RAM80にて文字モード濃度特性が図72に
示す濃度特性になるように画像データの変換を行う。す
なわち、RAM80は、シート原稿読み取りモードでは
通常の濃度再現となるようにデジタル画像データの変換
を行い、本原稿読み取りモードでは読み取りの入力濃度
に対してプリントの出力濃度が図72に示すように裏写
りとして読み取られる低濃度から中間濃度部まで低濃度
側にシフトするようにデジタル画像データの変換を行っ
て用紙裏画像のかぶった複写を防止する。この第4の例
では第1の例と略同様な効果が得られる。
【0234】請求項4記載の発明を適用した画像形成装
置の例においては、上記第1の例において、RAM80
にて文字モード濃度特性が図73に示す濃度特性になる
ように画像データの変換を行う。すなわち、RAM80
は、シート原稿読み取りモードでは通常の濃度再現とな
るようにデジタル画像データの変換を行い、本原稿読み
取りモードでは読み取りの入力濃度に対してプリントの
出力濃度が図73に示すように裏写りとして読み取られ
る低濃度がハイライト領域のピーク値である白色データ
にシフトするようにデジタル画像データの変換を行って
用紙裏画像のかぶりを発生させない。
【0235】この例では、低濃度がハイライト領域のピ
ーク値である白色データにシフトするようにデジタル画
像データの変換を行うので、ダーク領域の画像データの
濃度に影響を与えることなく、ハイライト領域の画像デ
ータに相当する両面原稿の裏面の画像データの画像形成
を防止することができ、低濃度の用紙裏画像を確実に削
除することができる。さらに、本原稿に比較的多い色付
き用紙の地肌部の飛ばしにも有効である。
【0236】上述の各例においては、より階調再現性の
ある写真モードや文字/写真モードについてもRAM8
0で上述のような文字モードと同様な処理を行うことが
可能である。さらに、写真モードでは、濃度をハイライ
ト部まで原稿に忠実に再現するために、ある程度の階調
連続性を保持しつつ、読み取りの低濃度画像データをよ
り低濃度の画像データに変換することは有効である。
【0237】請求項10,11記載の発明を適用した画
像形成装置の他の例においては、上記第1の例におい
て、前述した図4に示すデータ増幅回路と同様な増幅回
路でそのデータ増幅ゲインをシート原稿読み取りモード
と本原稿読み取りモードとで変更してスキャナ濃度特性
を変える。この増幅回路は、上記読み取りアナログ画像
データを増幅し、VPU102にてデータ増幅ゲインが
変更されることにより読み取りアナログ画像データをシ
フトして画像形成濃度を低下させる。具体的には、この
増幅回路は、VPU102により、本原稿読み取りモー
ドでのデータ増幅ゲインがシート原稿読み取りモードで
のデータ増幅ゲインより大きくされ、原稿の黒部を固定
して白部に行くほど出力濃度が低下してスキャナ濃度特
性が図65に示すような濃度特性に変えられる。この場
合、濃度の階調特性のリニアリティは保たれる。
【0238】この例では、読み取りアナログ画像データ
を増幅する増幅回路のデータ増幅ゲインを変更すること
により、低濃度で発生する用紙の裏写りを防止すること
ができる。しかも、濃度の階調特性のリニアリティを保
つことにより、階調の飛びや飽和が起こらず、疑似輪郭
や画像のつぶれが発生しにくい。なお、読み取りアナロ
グ画像データを増幅する増幅回路のデータ増幅ゲインを
変更する代りに、図4に示すデータ増幅回路からのアナ
ログ画像データをデジタル画像データに変換するA/D
変換器におけるリファレンス入力レベルをスキャナ濃度
特性が図65に示すような濃度特性になるように可変し
て同様な効果を得ることができる。
【0239】本発明を適用した画像形成装置の他の例に
おいては、上記各例において、それぞれ原稿読み取り時
の露光光量を変化させることにより本原稿の画像形成濃
度を低下させて用紙裏写りを低減させる。すなわち、メ
インコントローラは、読み取り選択キー601からの入
力信号により読み取り選択キー601の押下毎にシート
原稿読み取りモードと本原稿読み取りモードとを交互に
設定するが、読み取り選択キー601の押下でシート原
稿読み取りモードを設定した時には原稿が片面原稿であ
ることが指定されたものとみなし、読み取り選択キー6
01の押下で本原稿読み取りモードを設定した時には原
稿が両面原稿であることが指定されたものとみなす。
【0240】そして、メインコントローラは、シート原
稿読み取りモードでは、濃度選択キー644,645が
押された場合には濃度選択キー644,645からの入
力信号によりその指定濃度に応じて図74実線のように
蛍光灯発光回路の駆動電圧を制御することによりシート
原稿露光用蛍光灯203,204の光量を変え、かつ、
濃度選択キー646が押された場合には濃度選択キー6
46からの入力信号により読み取り原稿の地肌濃度に追
従して図74実線のように蛍光灯発光回路の駆動電圧を
制御することによりシート原稿露光用蛍光灯203,2
04の光量を変えて地肌部の汚れを防止する。
【0241】また、メインコントローラは、本原稿読み
取りモードでは、濃度選択キー644,645が押され
た場合には濃度選択キー644,645からの入力信号
によりその指定濃度に応じて図74点線のように蛍光灯
発光回路の駆動電圧を制御することにより本原稿露光用
蛍光灯201,202の光量を変え、かつ、濃度選択キ
ー646が押された場合には濃度選択キー646からの
入力信号により読み取り原稿の地肌濃度に追従して図7
4点線のように蛍光灯発光回路の駆動電圧を制御するこ
とにより本原稿露光用蛍光灯201,202の光量を変
え、本原稿の画像形成濃度を低下させて用紙裏写りを低
減させる。
【0242】また、本発明を適用した画像形成装置の更
に他の例においては、上記各例において、それぞれ画像
形成時の現像バイアスを変化させることにより本原稿の
画像形成濃度を低下させて用紙裏写りを低減させる。す
なわち、メインコントローラは、読み取り選択キー60
1からの入力信号により読み取り選択キー601の押下
毎にシート原稿読み取りモードと本原稿読み取りモード
とを交互に設定するが、読み取り選択キー601の押下
でシート原稿読み取りモードを設定した時には原稿が片
面原稿であることが指定されたものとみなし、読み取り
選択キー601の押下で本原稿読み取りモードを設定し
た時には原稿が両面原稿であることが指定されたものと
みなす。
【0243】そして、メインコントローラは、シート原
稿読み取りモードでは、濃度選択キー644,645が
押された場合には濃度選択キー644,645からの入
力信号によりその指定濃度に応じて図75実線のように
現像装置へ現像バイアス電圧を印加する高圧電源を制御
することにより現像バイアス電圧を変え、かつ、濃度選
択キー646が押された場合には濃度選択キー646か
らの入力信号により読み取り原稿の地肌濃度に追従して
図75実線のように上記高圧電源を制御して現像バイア
ス電圧を変えて地肌部の汚れを防止する。
【0244】また、メインコントローラは、本原稿読み
取りモードでは、濃度選択キー644,645が押され
た場合には濃度選択キー644,645からの入力信号
によりその指定濃度に応じて図75点線のように上記高
圧電源を制御して現像バイアス電圧を変え、かつ、濃度
選択キー646が押された場合には濃度選択キー646
からの入力信号により読み取り原稿の地肌濃度に追従し
て図75点線のように上記高圧電源を制御して現像バイ
アス電圧を変えることにより、本原稿の画像形成濃度を
低下させて用紙裏写りを低減させる。なお、読み取り画
像データをA/D変換しないアナログ方式の画像形成装
置でも、上述の各例と同様な濃度変換を行って略同様な
効果を得ることができる。但し、この場合は、上述の例
に比べて複写濃度の変化に自由度が少ない。
【0245】本発明を適用した画像形成装置の更に他の
例においては、上記各例において、それぞれメインコン
トローラは、図76に示すように読み取り選択カウンタ
が2の場合にはシート原稿読み取りモードを設定してコ
ンタクトガラス読み取り用発光ダイオードを点灯させ、
キャリッジのホーミング、中央ミラー222の光路進
出、蛍光灯203,204の点灯を行って両面キー63
8からの入力信号から両面複写モードか否かを判断す
る。そして、メインコントローラは、両面複写モードで
あれば読み取りデータ変換設定Aの設定を行い、両面複
写モードでなければ読み取りデータ変換設定Bの設定を
行う。
【0246】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、原稿を読み取り、読み取った画像データを画像形成
用画像データに変換し、画像形成用画像データに基づき
画像を形成する画像形成方法において、両面原稿を読み
取ることが指定されている場合には、低濃度領域の画像
データを更に低濃度にするデータ変換をするので、高濃
度領域の画像データの濃度に影響を与えることなく低濃
度領域の画像データに相当する両面原稿の裏面の画像デ
ータの画像形成を防止することができる。
【0247】請求項2記載の発明によれば、原稿を読み
取り、読み取った画像データに基づき画像を形成する画
像形成装置において、前記原稿が片面原稿であるか両面
原稿であるかを指定する指定手段と、前記読み取った画
像データを画像形成用画像データに変換する第1の変換
手段と、前記読み取った画像データを低濃度領域の読み
取った画像データが前記第1の変換手段で変換される画
像形成用画像データより低濃度になるように画像形成用
画像データに変換する第2の変換手段と、前記指定手段
により片面原稿が指定されている場合には前記第1の変
換手段を選択し、前記指定手段により両面原稿が指定さ
れている場合には前記第2の変換手段を選択する選択手
段とを備えたので、高濃度領域の画像データの濃度に影
響を与えることなく低濃度領域の画像データに相当する
両面原稿の裏面の画像データの画像形成を防止すること
ができる。
【0248】請求項3記載の発明によれば、請求項2記
載の画像形成装置において、前記指定手段が、シート原
稿を読み取るモードと,本原稿を読み取るモードを指定
するので、原稿が片面原稿であるか両面原稿であるかの
指定を簡単にすることができる。
【0249】請求項4記載の発明によれば、原稿を読み
取り、読み取った画像データに基づき画像を形成する画
像形成装置において、前記原稿が片面原稿であるか両面
原稿であるかを指定する指定手段と、前記読み取った画
像データを画像形成用画像データに変換する第1の変換
手段と、前記読み取った画像データをハイライト領域の
読み取った画像データが前記第1の変換手段で変換され
る画像形成用画像データよりハイライトのピーク値にな
るように画像形成用画像データに変換する第2の変換手
段と、前記指定手段により片面原稿が指定されている場
合には前記第1の変換手段を選択し、前記指定手段によ
り両面原稿が指定されている場合には前記第2の変換手
段を選択する選択手段とを備えたので、ダーク領域の画
像データの濃度に影響を与えることなくハイライト領域
の画像データに相当する両面原稿の裏面の画像データの
画像形成を防止することができる。
【0250】請求項5記載の発明によれば、本原稿を第
1の読み取り手段で読み取り、シート原稿を第2の読み
取り手段で読み取り、読み取り画像情報を多階調の画像
データに変換し、画像データの濃度特性を変換し、本原
稿の読み取りとシート原稿の読み取りとで画像データの
濃度を異ならせるので、特に原稿の入力手段などを用ず
に原稿に応じた最適な濃度で原稿の読み取り処理を自動
的に行うことができ、従来からある簡易な回路で自在に
実現できる。
【0251】請求項6記載の発明によれば、請求項5記
載の画像読み取り方法において、本原稿の読み取りはシ
ート原稿の読み取りより画像データの濃度を薄くするの
で、用紙の両面が印刷された本原稿の読み取り時に用紙
の裏画像のかぶりを防止することができ、シート原稿の
読み取りではハイライト部まで再現できる。
【0252】請求項7記載の発明によれば、本原稿を読
み取る読み取り手段と、本原稿の頁めくりを自動的に行
う頁めくり手段と、読み取り画像情報により画像形成を
行う画像形成手段とを有する本原稿画像形成装置におい
て、本原稿の見開き左頁または右頁のみの画像形成を行
う頁限定モードと、それ以外のモードとで画像形成濃度
を異ならせ、頁限定モード以外のモードは頁限定モード
より薄い濃度で画像形成を行わせる濃度差別化手段を備
えたので、オペレータが本原稿が片面印刷のものか両面
印刷のものかを意識することなく自動で本原稿を複写で
き、両面印刷の用紙の裏画像のかぶりを防止できる。
【0253】請求項8記載の発明によれば、請求項1ま
たは2記載の画像読み取り方法において、デジタル画像
データの変換特性によって本原稿の読み取りとシート原
稿の読み取りとで画像データの濃度を異ならせるので、
本原稿の読み取りとシート原稿の読み取りとで画像デー
タの濃度を異ならせることをリアルタイムで行うことが
できる。しかも、簡易な回路で自在に実現でき、コスト
アップが極めて少ない。
【0254】請求項9記載の発明によれば、請求項3記
載の本原稿画像形成装置において、前記濃度差別化手段
がデジタル画像データの変換特性によって頁限定モード
以外のモードと頁限定モードとで画像形成濃度を異なら
せるので、本原稿の読み取りとシート原稿の読み取りと
で画像データの濃度を異ならせることをリアルタイムで
行うことができる。しかも、簡易な回路で自在に実現で
き、コストアップが極めて少ない。
【0255】請求項10記載の発明によれば、請求項1
または2記載の画像読み取り方法において、本原稿の読
み取りとシート原稿の読み取りとでアナログ画像データ
の増幅値を変えて画像データの濃度を異ならせるので、
低濃度で発生する用紙の裏写りを防止することができ
る。しかも、濃度の階調特性のリニアリティを保つこと
により、階調の飛びや飽和が起こらず、疑似輪郭や画像
のつぶれが発生しにくい。
【0256】請求項11記載の発明によれば、請求項3
記載の本原稿画像形成装置において、前記濃度差別化手
段が頁限定モード以外のモードと頁限定モードとでアナ
ログ画像データの増幅値を変えて画像形成濃度を異なら
せるので、低濃度で発生する用紙の裏写りを防止するこ
とができる。しかも、濃度の階調特性のリニアリティを
保つことにより、階調の飛びや飽和が起こらず、疑似輪
郭や画像のつぶれが発生しにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像形成装置の第1の例のデ
ータ処理ブロックを示すブロック図である。
【図2】同第1の例の一部のデータ処理ブロックを示す
ブロック図である。
【図3】上記第1の例のTPSにおけるスキャナデータ
処理を示すフローチャートである。
【図4】上記TPSにおけるデータ増幅回路を示す回路
図である。
【図5】上記第1の例の原稿台加圧固定切り換え装置の
概略を示す断面図である。
【図6】上記第1の例のTPSにおける本原稿載置台の
概略を示す平面図である。
【図7】上記第1の例の原稿台ユニットにおける左右の
原稿台の位置を本原稿サイズに応じて位置決めするサイ
ズストッパの概略を示す斜視図である。
【図8】同サイズストッパの概略を示す平面図である。
【図9】上記TPSの原稿台ユニットに対してスキャナ
ユニットを開閉するためのユニット開閉ロック機構の概
略を示す斜視図である。
【図10】上記ユニット開閉ロック機構の概略を示す側
面図である。
【図11】上記原稿台ユニットの原稿台加圧固定切り換
え装置を示す斜視図である。
【図12】上記原稿台加圧固定切り換え装置の概略を示
す断面図である。
【図13】上記原稿台加圧固定切り換え装置の一構成部
を示す斜視図である。
【図14】上記原稿台加圧固定切り換え装置の駆動部の
概略を示す斜視図である。
【図15】上記原稿台加圧固定切り換え装置の概略を示
す平面図である。
【図16】上記TPSにおける装置本体の全体的な構成
を示す概略断面図である。
【図17】上記TPSにおける原稿台の下方待避動作時
の概略を示す側面図である。
【図18】上記TPSにおける原稿台の下方待避動作時
のタイミングを示すタイミングチャートである。
【図19】上記原稿台の加圧・固定動作モード時におけ
る走査ユニットのホームポジションでの遷移を示す図で
ある。
【図20】上記原稿台の加圧・固定動作モード時におけ
る走査ユニットの画像読み取り開始位置での遷移を示す
図である。
【図21】上記原稿台の加圧・固定動作モード時におけ
る走査ユニットの本原稿中心ポイントでの遷移を示す図
である。
【図22】上記原稿台の加圧・固定動作モード時におけ
る走査ユニットの本原稿右頁の画像読み取り中または右
頁めくり上げ中の遷移を示す図である。
【図23】上記原稿台の加圧・固定動作モード時におけ
る走査ユニットの画像読み取り完了位置または頁めくり
開始位置での遷移を示す図である。
【図24】上記原稿台の加圧・固定動作モード時におけ
るスキャナモータ及び左右の原稿台昇降モータの動作タ
イミングを示すタイミングチャートである。
【図25】上記スキャナユニットにおける走査ユニット
の駆動機構を示す概略平面図である。
【図26】上記スキャナユニットにおける走査ユニット
の概略を示す断面図である。
【図27】上記走査ユニットのシート巻き取りローラの
構造を示す概略断面図である。
【図28】上記スキャナユニットにおける走査ユニット
のシート巻き取りローラ及びめくりローラの駆動機構を
示す概略側面図である。
【図29】上記走査ユニットにおける画像読み取り部の
原稿押えローラとプラテンガラスとの位置関係を示す概
略断面図である。
【図30】上記走査ユニットにおける画像読み取り部の
プラテンガラスとガラスホルダとの位置関係を示す概略
断面図である。
【図31】上記走査ユニットにおける走査光学系の光路
を本原稿走査側からシート物原稿走査側に切り替えるた
めの切り換えミラーの駆動手段及び光路調整手段の概略
を示す側面図である。
【図32】上記切り換えミラーを駆動して上記走査ユニ
ットにおける走査光学系の光路を本原稿走査側からシー
ト物原稿走査側に切り替えた状態における走査ユニット
の概略を示す断面図である。
【図33】上記切り換えミラーの他の駆動手段を示す走
査ユニットの概略を示す断面図である。
【図34】上記TPSにおける上記走査ユニットの頁め
くり上げ動作を行う走査ユニットの要部の概略を示す断
面図である。
【図35】上記走査ユニットの頁めくり動作モード時に
おける走査ユニットの左頁画像読み取り位置での遷移を
示す図である。
【図36】上記走査ユニットの頁めくり動作モード時に
おける走査ユニットの右頁画像読み取り完了位置での遷
移を示す図である。
【図37】上記走査ユニットの頁めくり動作モード時に
おける走査ユニットの右頁めくり上げ開始位置での遷移
を示す図である。
【図38】上記走査ユニットの頁めくり動作モード時に
おける走査ユニットの右頁めくり上げ途中の遷移を示す
図である。
【図39】上記走査ユニットの頁めくり動作モード時に
おける走査ユニットの右頁めくり上げ終了位置での遷移
を示す図である。
【図40】上記走査ユニットの頁めくり動作モード時に
おける走査ユニットの右頁排出途中の遷移を示す図であ
る。
【図41】上記走査ユニットの頁めくり動作モード時に
おける走査ユニットの右頁画像読み取り完了位置での画
像読み取り部とめくりベルトへの帯電タイミングの説明
図である。
【図42】上記スキャナユニットに対する上記走査ユニ
ットの支持構造を示す概略側面図である。
【図43】上記スキャナユニットに対する上記走査ユニ
ットの支持機構の走査レールと押えコロとの関係を示す
概略側面図である。
【図44】上記走査ユニットにおけるめくりベルトと頁
送りローラとの位置関係を説明するための概略斜視図で
ある。
【図45】上記走査ユニットのめくりベルトに対する頁
送りローラの当接状態を示す概略側面図である。
【図46】上記走査ユニットにおけるめくりベルトの動
作に連動して上記頁送りローラを駆動させるトグルジョ
イント装置により上記めくりベルトから上記頁送りロー
ラを待避させた状態を示す概略側面図である。
【図47】上記トグルジョイント装置により上記めくり
ベルトに対して上記頁送りローラを当接させた状態を示
す概略側面図である。
【図48】上記第1の例の画像形成部を示す断面図であ
る。
【図49】上記第1の例の本原稿単部画像検知回路を示
すブロック図である。
【図50】上記第1の例の本原稿主走査方向端部検知回
路を示すブロック図である。
【図51】上記第1の例の本原稿セット状態を示す平面
図である。
【図52】上記第1の例の頁収納センサ付近を示す断面
図である。
【図53】上記第1の例の操作部の一部を示す平面図で
ある。
【図54】上記第1の例の操作部の他の一部を示す平面
図である。
【図55】上記第1の例の操作部の他の一部を示す平面
図である。
【図56】上記第1の例のコピー形式選択フローを示す
フローチャートである。
【図57】上記第1の例の本原稿画像基準モードにおけ
る頁画像配置例を示す図である。
【図58】上記第1の例の読み取り選択フローを示すフ
ローチャートである。
【図59】同TPSにおける独立頁出力・1to1複写
モード時の本原稿モード動作のタイミングを示すタイミ
ングチャートである。
【図60】同TPSにおける独立頁出力・2枚複写モー
ド時の本原稿モード動作のタイミングを示すタイミング
チャートである。
【図61】上記第1の例の頁限定モード選択フローを示
すフローチャートである。
【図62】上記第1の例の開始左右頁設定フローを示す
フローチャートである。
【図63】上記第1の例の画像データ変換処理回路を示
すブロック図である。
【図64】上記操作部内の濃度表示部及び濃度選択キー
を示す平面図である。
【図65】上記第1の例のスキャナ部読み取り濃度デー
タに対する出力濃度を表わすスキャナ部濃度特性を示す
特性図である。
【図66】複写機の一般的な濃度特性を示す特性図であ
る。
【図67】上記第1の例におけるプリンタの濃度特性を
示す特性図である。
【図68】上記第1の例におけるプリンタγ変換特性を
示す特性図である。
【図69】請求項1〜3記載の発明を適用した画像形成
装置の第2の例における文字モード濃度特性を示す特性
図である。
【図70】同第2の例における写真モード濃度特性を示
す特性図である。
【図71】請求項1〜3記載の発明を適用した画像形成
装置の第3の例における文字モード濃度特性を示す特性
図である。
【図72】請求項1〜3記載の発明を適用した画像形成
装置の第4の例における文字モード濃度特性を示す特性
図である。
【図73】請求項4記載の発明を適用した画像形成装置
の例の文字モード濃度特性を示す特性図である。
【図74】本発明を適用した画像形成装置の他の例にお
ける原稿読み取り時の露光光量と本原稿の画像形成濃度
との関係を示す特性図である。
【図75】本発明を適用した画像形成装置の更に他の例
における画像形成時の現像バイアスと本原稿の画像形成
濃度との関係を示す特性図である。
【図76】本発明を適用した画像形成装置の更に他の例
における読み取り選択フローを示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
80 RAM 101 読み取りセンサ 102 VPU 103 IPU 104 フレームメモリ 200 走査ユニット 208 めくりベルト 501 プリンタ 601 読み取り選択キー

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原稿を読み取り、読み取った画像データを
    画像形成用画像データに変換し、画像形成用画像データ
    に基づき画像を形成する画像形成方法において、両面原
    稿を読み取ることが指定されている場合には、低濃度領
    域の画像データを更に低濃度にするデータ変換をするこ
    とを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】原稿を読み取り、読み取った画像データに
    基づき画像を形成する画像形成装置において、 前記原稿が片面原稿であるか両面原稿であるかを指定す
    る指定手段と、 前記読み取った画像データを画像形成用画像データに変
    換する第1の変換手段と、 前記読み取った画像データを低濃度領域の読み取った画
    像データが前記第1の変換手段で変換される画像形成用
    画像データより低濃度になるように画像形成用画像デー
    タに変換する第2の変換手段と、 前記指定手段により片面原稿が指定されている場合には
    前記第1の変換手段を選択し、前記指定手段により両面
    原稿が指定されている場合には前記第2の変換手段を選
    択する選択手段とを備えたことを特徴とする画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の画像形成装置において、前
    記指定手段が、シート原稿を読み取るモードと,本原稿
    を読み取るモードを指定することを特徴とする画像形成
    装置。
  4. 【請求項4】原稿を読み取り、読み取った画像データに
    基づき画像を形成する画像形成装置において、 前記原稿が片面原稿であるか両面原稿であるかを指定す
    る指定手段と、 前記読み取った画像データを画像形成用画像データに変
    換する第1の変換手段と、 前記読み取った画像データをハイライト領域の読み取っ
    た画像データが前記第1の変換手段で変換される画像形
    成用画像データよりハイライトのピーク値になるように
    画像形成用画像データに変換する第2の変換手段と、 前記指定手段により片面原稿が指定されている場合には
    前記第1の変換手段を選択し、前記指定手段により両面
    原稿が指定されている場合には前記第2の変換手段を選
    択する選択手段とを備えたことを特徴とする画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】本原稿を第1の読み取り手段で読み取り、
    シート原稿を第2の読み取り手段で読み取り、読み取り
    画像情報を多階調の画像データに変換し、画像データの
    濃度特性を変換し、本原稿の読み取りとシート原稿の読
    み取りとで画像データの濃度を異ならせることを特徴と
    する画像読み取り方法。
  6. 【請求項6】請求項5記載の画像読み取り方法におい
    て、本原稿の読み取りはシート原稿の読み取りより画像
    データの濃度を薄くすることを特徴とする画像読み取り
    方法。
  7. 【請求項7】本原稿を読み取る読み取り手段と、本原稿
    の頁めくりを自動的に行う頁めくり手段と、読み取り画
    像情報により画像形成を行う画像形成手段とを有する本
    原稿画像形成装置において、本原稿の見開き左頁または
    右頁のみの画像形成を行う頁限定モードと、それ以外の
    モードとで画像形成濃度を異ならせ、頁限定モード以外
    のモードは頁限定モードより薄い濃度で画像形成を行わ
    せる濃度差別化手段を備えたことを特徴とする本原稿画
    像形成装置。
  8. 【請求項8】請求項1または2記載の画像読み取り方法
    において、デジタル画像データの変換特性によって本原
    稿の読み取りとシート原稿の読み取りとで画像データの
    濃度を異ならせることを特徴とする画像読み取り方法。
  9. 【請求項9】請求項3記載の本原稿画像形成装置におい
    て、前記濃度差別化手段がデジタル画像データの変換特
    性によって頁限定モード以外のモードと頁限定モードと
    で画像形成濃度を異ならせることを特徴とする本原稿画
    像形成装置。
  10. 【請求項10】請求項1または2記載の画像読み取り方
    法において、本原稿の読み取りとシート原稿の読み取り
    とでアナログ画像データの増幅値を変えて画像データの
    濃度を異ならせることを特徴とする画像読み取り方法。
  11. 【請求項11】請求項3記載の本原稿画像形成装置にお
    いて、前記濃度差別化手段が頁限定モード以外のモード
    と頁限定モードとでアナログ画像データの増幅値を変え
    て画像形成濃度を異ならせることを特徴とする本原稿画
    像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7262887B2 (en) 1997-08-07 2007-08-28 Kabushiki Kaisha Toshiba Network scanner system
JP2010087848A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Brother Ind Ltd 画像読取装置、及び画像読取方法

Cited By (3)

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