JPH0826537B2 - 地下水の揚水及び還元排水装置 - Google Patents

地下水の揚水及び還元排水装置

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JPH0826537B2
JPH0826537B2 JP4328625A JP32862592A JPH0826537B2 JP H0826537 B2 JPH0826537 B2 JP H0826537B2 JP 4328625 A JP4328625 A JP 4328625A JP 32862592 A JP32862592 A JP 32862592A JP H0826537 B2 JPH0826537 B2 JP H0826537B2
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pipe
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air
reduction
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七郎 晴山
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SANWA DOSHITSU KISO KK
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、根伐り工事等において
汲み上げた地下水や雑排水を地中に排水して還元するた
めの地下水の揚水及び還元排水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、地下構造物の築造において掘削
底が地下水よりも低い場合には、何等かの排水を行って
一時的に地下水位を掘削底よりも低下させる必要があ
る。このため、従来は、釜揚揚水、ウェルポイント若し
くはディープウエル工法等で地下水を汲み上げ、沈砂槽
を通して砂分を除去した後下水道又は河川に放流するこ
とが行われている。
【0003】しかし、根伐り工事期間を通じて汲み上げ
た地下水(以下揚水という)を下水道に放流すると、総
排水量が膨大なものとなり、相当な放流料金が必要にな
る。また、地域によっては放流管の能力不足のために放
流が不可能な場合があるし、河川放流には環境問題等か
らの規制を受けることが多いという問題がある。
【0004】そこで、掘削地の近傍に穿設した還元井戸
に還元用保護管を挿装して排水を注入する方法、或は特
開平3−257220号公報に示すように、揚水を浸透
桝を介して地中に排水して還元させる浸透式リチャージ
排水工法等を用いることにより、下水等への放流量を減
少させ、放流料金を低減させることが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、揚水井戸か
らポンプで強制的に汲み上げると井戸内の地下水位が一
段と低下し、地下水は揚水用保護管のストレーナ部を通
じて保護管内に滝状に流入する。この時、地下水と空気
が撹拌され、地下水に空気が気泡状に混入されるため、
地下水に含まれている鉄分と気泡中の酸素が結合して酸
化鉄が生成される。この結果、酸化鉄が還元用保護管の
ストレーナ部や排水が浸透すべき地盤の空隙をつぶして
しまう現象が生じ、排水能率が低下したり、排水が保護
管に沿って上昇し、地上に湧水して還元されない事態が
生じている。
【0006】しかしながら、従来技術の還元用保護管を
用いる方法にあっては、揚水に空気が混入するのを防止
したり、混入した空気を積極的に分離して放出する手段
は採られていなかった。
【0007】また、前述した浸透式リチャージ排水工法
は浅い地層を対象とするものであり、また重力を利用し
た無圧注水方式であるために時間当たりの注入量が限定
されると共に、最後には浸透不能になる場合が多いとい
う欠点がある。
【0008】更に、一般に還元井戸にあっては、排水が
保護管に沿って地上に湧出したり或は掘削地側に浸透し
て流出してしまい、注入効率を低下させる現象が生じ
る。このため、従来は還元井戸と揚水用保護管との環状
空隙内を粘土でシールする方法や、空隙内にグラウト材
を注入する方法が採られている。
【0009】しかし、施工条件から粘土を完全に転圧す
ることができないために、十分なシール性を得ることが
できないという欠点や、グラウト材は比重が地下水より
重いためにストレーナ部側に流下し、ストレーナ部やフ
ィルター材の目をつぶしてしまう結果、排水効率が低下
したり、排水不能になるという欠点がある。
【0010】本発明は上述した従来技術の欠点、問題点
に鑑みなされたもので、揚水時に空気が混入するのを防
止すると共に、混入した空気を分離して放出することに
より酸化鉄の生成を抑制できる地下水の揚水及び還元排
水装置を提供することを目的とする。また、本発明は還
元井戸に注入した排水が地上に湧出したり、掘削地側に
流出するのを防止することができる地下水の揚水及び還
元排水装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために構成された本発明は、揚水井戸に挿装される揚水
用保護管には軸方向途中に位置してストレーナ部を形成
すると共に、軸方向上端に密閉部を設け、前記揚水用保
護管には上端側外側から内側下端側にかけて揚水管を挿
設し、該揚水管の下端には前記ストレーナ部より下方に
位置して揚水ポンプを設けた構成とし軸方向途中位置
から下方が自由地下水位に水没する状態で還元井戸に挿
装される還元用保護管には軸方向下端側に位置してスト
レーナ部を形成すると共に、軸方向上端には前記自由地
下水位との間に空気室を画成する蓋体を設け、前記還元
用保護管には下端側が前記自由地下水位より下方に位置
するように排水管を外側上端側から挿設し、該排水管の
上端と前記揚水管の上端に連通させて空気分離放出装置
を設け、前記還元井戸と還元用保護管との間に形成され
る環状空隙には止水パッカーを設けた構成からなる。
【0012】そして、前記止水パッカーは、前記ストレ
ーナ部より上方に位置して前記還元用保護管に嵌合した
グラウト充填袋に充填用パイプを介してグラウト材を充
填してなるパッカーグラウト部と、注入用パイプを介し
て該パッカーグラウト部の上方にグラウト材を注入固化
してなる注入グラウト部とから構成するとよい。
【0013】
【作用】揚水用保護管内は外気から遮断されているた
め、揚水への空気の混入は抑制され、又負圧になって吸
引力が働く。排水管は自由地下水位より下方の水中に排
水するため、排水に空気は混入しない。空気室により排
水の注入力は一定に保たれる。揚水が空気分離放出装置
内に一定時間滞留する間に、空気が分離され、排出され
る。パッカーグラウト部と注入パッカー部により環状空
隙を確実にシールする。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳述す
る。図において、Aは作業地、Bは自由地下水位、Cは
不透水層を示し、作業地Aには地表から不透水層Cにか
けて連続壁等による遮水壁Dが設けてある。遮水壁Dの
一側は非掘削地F、他側は掘削地Gになっており、掘削
地Gには根伐り底Hよりも深い揚水井戸Jが穿設してあ
る。他方、非掘削地Fには地表から不透水層Cの上方に
かけて揚水井戸Jと同じ深さの還元井戸Kが穿設してあ
る。
【0015】図中、1は前記揚水井戸Jに挿装された揚
水用保護管を示す。該揚水用保護管1は中空の直管1A
と、該直管1Aの軸方向上端をシール部材を介して気液
密に閉塞する蓋体1Bとから構成してある。直管1Aに
は軸方向中間から下側に位置して多数の小孔からなるス
トレーナ部2が形成してあり、蓋体1Bには軸方向に管
挿通穴3が形成してある。
【0016】4は前記管挿通穴3を介して揚水用保護管
1に挿装された揚水管で、蓋体1Bから外側に突出する
揚水管4の上端側4Aは略L字状に屈曲して水平方向に
伸長し、下端側4Bは前記ストレーナ部2より下方に伸
長している。5は前記揚水管4の上端側4Aに設けられ
た流量制御弁、6は揚水管4の下端側4B端部に設けら
れた揚水ポンプを示し、該揚水ポンプ6は揚水井戸Jの
底部側に配置されている。
【0017】他方、7は還元用保護管を示す。該還元用
保護管7は中空の直管7Aと、該直管7Aの軸方向上端
をシール部材を介して気液密に閉塞する蓋体7Bとから
構成してあり、直管7Aには軸方向中間から下端にかけ
て多数の小孔からなるストレーナ部8が形成され、蓋体
7Bには軸方向に管挿通穴9が形成されている。そし
て、上述の如く上端が閉塞された還元用保護管7を前記
還元井戸Kに挿装することにより、保護管7内には蓋体
7Bと自由地下水位Bとの間に空気室10が画成されて
いる。11は空気室10内の圧力を検出するための圧力
計、12は空気室10内の圧力調整弁である。
【0018】13は前記管挿通穴9を介して還元用保護
管7に挿設された排水管で、蓋体7Bから外側に突出す
る排水管13の上端側13Aは略L字状に屈曲して水平
方向に伸長し、下端側13Bは自由地下水位Bより下方
に位置するように蓋体7Bから下端までの長さLを設定
してある。
【0019】次に、14は揚水管4を介して地下水を汲
み上げる際に混入した空気を分離し、外部に放出するた
めの空気分離放出装置を示す。15は該空気分離放出装
置14を構成する気液分離タンクを示し、該気液分離タ
ンク15の上部側には揚水管4と接続される流入口15
Aが設けられ、下部側には排水管13と接続される流出
口15Bが設けられており、上部には気液流通口15C
及び空気排出口15Dが設けられている。
【0020】16は前記気液分離タンク15の上端に設
けた自動閉弁式の空気抜き弁を示し、該空気抜き弁16
は前記気液流通口15Cと連通した弁ケーシング16A
と、該弁ケーシング16A内に設けられた弁座16B
と、弁アームを介して弁ケーシング16Aに上、下方向
に揺動可能に支持され、前記弁座16Bに下方から離着
座するフロート弁体16Cと、弁ケーシング16Aの上
端に開口形成された排気口16Dとから構成してある。
【0021】更に、17は空気流通口15Dに連通して
気液分離タンク15に設けられた手動式の補助空気抜き
弁を示し、該補助空気抜き弁17は汲み上げた地下水に
多量の空気が混入している場合に補助的に開弁操作する
ためのものである。
【0022】かくして、本実施例の空気分離放出装置1
4は気液分離タンク15と、自動閉弁式空気抜き弁16
と、手動式補助空気抜き弁17とから構成してある。
【0023】次に、図1及び図3において18は還元井
戸Kと還元用保護管7との間に形成される環状空隙M内
に設けられた止水パッカーを示す。19は該止水パッカ
ー18を構成し、自由地下水位Bより上方に位置して環
状空隙M内に液密に嵌装された下側パッカーグラウト部
で、該下側パッカーグラウト部19は非通水性布材から
なり、排水用保護管7の外側に挿嵌されたグラウト充填
袋19Aと、環状空隙M内に挿入された充填用パイプ2
0を介して該グラウト充填袋19Aに充填された薬液型
グラウト材19Bとから構成されている。
【0024】他方、21は前記下側パッカーグラウト部
19と所定間隔離間して環状空隙M内に液密に嵌装され
た上側パッカーグラウト部を示す。該上側パッカーグラ
ウト部21は下側パッカーグラウト部19と同様に非通
水性布材からなるグラウト充填袋21Aと、他の充填用
パイプ22を介して該グラウト充填袋21Aに充填され
た薬液型グラウト材21Bとから構成されている。
【0025】23は前記上側パッカーグラウト部21と
下側パッカーグラウト部19との間に位置して環状空隙
Mに形成された注入グラウト部を示し、該注入グラウト
部23は上側パッカーグラウト部21に挿通した状態で
環状空隙Mに挿入された注入用パイプ24を介して液状
のセメント系グラウト材23Aを注入し、固化すること
により形成されている。
【0026】上述した止水パッカー18は、充填用パイ
プ20を接続したグラウト充填袋19Aを環状空隙M内
の所定位置まで挿入し、該パイプ20を介してグラウト
材19Bを加圧充填して下側パッカーグラウト部19を
形成した後、下側パッカーグラウト部19と同様にして
上側パッカーグラウト部21を形成する。しかる後、注
入用パイプ24を介してグラウト材23Aを注入して注
入グラウト部23を形成することにより、配設する。な
お、25はフィルター材である。
【0027】また、本実施例では止水パッカー18を自
由地下水位Bより上方の位置に配設したが、ストレーナ
部8より上方であれば、自由地下水位Bより下方であっ
てもよい。
【0028】本実施例は上述の如く構成してあり、掘削
地G側の地下水を揚水し、非掘削地F側に還元排水すべ
く揚水ポンプ6を駆動すると、ストレーナ部2を介して
揚水用保護管1内に流入した揚水は揚水管4を介して空
気分離放出装置14へと汲み上げられる。揚水用保護管
1は上端が密閉してあるから、揚水により揚水井戸J内
の水位が低下すると保護管1内に負の力即ち吸引力が加
わる結果、揚水井戸J内にも吸引力が作用して集水効果
が増大することになり、地下水の低下速度を促進でき
る。
【0029】また、揚水用保護管1の上部側から空気が
供給されることがないから、従来技術と比較して地下水
への空気の混入量を低減でき、酸化鉄の発生を抑制でき
る。
【0030】揚水作業において、揚水ポンプ6の揚水能
力に対して揚水井戸の集水量が少ない場合には、揚水ポ
ンプ6が空転して地下水と共に多量の空気を吸引するこ
とがあるので、流量制御弁5を絞って揚水量を調整す
る。
【0031】揚水は空気分離放出装置14内に導き、揚
水中に気泡となって混入している空気を分離する。即
ち、気液分離タンク15内に揚水を一旦貯留し、この間
に気泡を発散させて常開の空気抜き弁16を介して外部
に放出する。空気抜き弁16はフロート弁体16Cを有
しており、弁ケーシング16A内にまで揚水が流入した
場合には閉弁し、揚水が外部に流出するのを防止する。
【0032】なお、気液分離タンク15は揚水能力によ
ってその大きさを変えるが、揚水が10〜30秒以上滞
留する容積のものを用いると良い。また、空気の混入量
が多い場合には、手動式補助空気抜き弁17を開弁して
空気を速やかに外部に排出させる。
【0033】空気分離放出装置14によって空気が除去
された揚水は、排水として排水管13を介して還元用保
護管7内に排出される。排水管13の先端側13Bは自
由地下水位Bより下方に位置させ、水中に挿入した状態
にしてあるから、排水が排出される際に空気が混入する
のを防止できる。
【0034】また、還元用保護管7内で蓋体7Bと自由
地下水位Bとの間に形成される空気室10はエアチャン
バーとして機能することができる。即ち、ストレーナ部
8からの排水量は一定であるが、排水管13から還元用
保護管7内に排出される排水には空気が混入しているこ
ともあるし、排水の水圧および量は不定である。このた
め、ストレーナ部8から排水できない場合が生じ、還元
用保護管7内に排水が滞留して自由地下水位Bの水面が
上昇し、この状態で昇降変動することになる。この水面
の上昇によって空気室10内の圧力が大気圧より上昇し
た状態になるが、この圧力の上昇を空気室10は緩衝す
ることができる。そして、空気室10内の圧力が大気圧
より上昇した状態になることにより、排水をストレーナ
部8から大気圧以上の圧力で排出させることができる。
空気室10内が圧力過剰になった場合には、圧力調整弁
12により適正圧力に調節することができる。このよう
にして、排水の乱流を抑制できると共に、一定流量及び
一定圧力で地盤に注水することか可能になり、排水は安
定した流速で注水される結果、注水効果を高めることが
できる。また、空気室10がエアチャンバーとして機能
することにより、空気室10を設けなかった場合には排
水が還元用保護管7からオバーフローする事態を防止す
ることができる。
【0035】しかも、還元井戸Kと還元用保護管7との
間の環状空隙Mに設けた止水パッカー18は、上、下方
向に離間した一対の下側及び上側パッカーグラウト部1
9、21と注入グラウト部23とから構成し、還元井戸
Kと還元用保護管7との間を液密にシールするようにし
たから、排水が環状空隙Mを介して地上に湧出する現象
を防止できる。また下側パッカーグラウト部19を設け
ることにより、グラウト材23Aがストレーナ部8側に
流出してストレーナ部8や地盤の目をつぶし、注水効率
が低下する事態を防止することができる。
【0036】更に、パッカーグラウト部19、21のグ
ラウト材19B、21Bには強度性があり、硬化性の速
い薬液型グラウト材を用い、注入グラウト部23には強
度性、耐久性の高いセメント系グラウト材23Aを用い
ることにより、早期に高い止水効果を得ることができ
る。
【0037】次に、図4は本実施例の変形例を示す。還
元井戸Nを不透水層Cより下方にまで穿設し、この還元
井戸Nに蓋体31Aによって上端を密閉した還元用保護
管31を挿装した場合には、止水パッカー18を不透水
層Cに位置して環状空隙M内に設けるとよい。こうする
ことによって、地盤に注入された排水が掘削地G側に流
入する事態を防止できる。また、遮水壁Pには不透水層
Cにまで達しない長さのものを用いることができる。
【0038】更に、図5は第2の実施例を示し、本実施
例の特徴とするところは、揚水用保護管1内に空気分離
放出装置31を配設したことにある。即ち、図中32は
該空気分離放出装置31を構成する吸込み管で、該吸込
み管32は揚水ポンプ6の揚水口に連通して揚水ポンプ
6の下端に突設されており、下端側開口は吸込み口32
Aになっている。33は該吸込み管32の外側に挿嵌固
着された気液分離管で、該気液分離管33は吸込み管3
2より大径の管本体33Aと、吸込み管32に嵌着され
た状態で管本体33Aの上端を閉塞する閉塞蓋体33B
と、該閉塞蓋体33Bに開口形成した気液流通口33C
と、管本体33Aの軸方向中間に位置して周設されたス
トレーナ部33Dと、管本体33Aの下端を閉塞する底
板33Eとから構成してあり、気液分離管33内はスト
レーナ部33Dから下方が液留め部34になり、ストレ
ーナ部33Dより上方が空気室35になっている。
【0039】36は前記気液流通口33Cに連通して閉
塞蓋体33Bの外面に設けられた自動閉弁式の空気抜き
弁で、該空気抜き弁36は第1実施例の空気抜き弁16
と同様にフロート弁体36Aを有する構成のものからな
っている。そして、空気抜き弁36の排気口36Bには
エア抜きパイプ37が接続してあり、該エア抜きパイプ
37の上端は揚水用保護管1のストレーナ部2より上方
に位置して揚水用保護管1内に開口している。
【0040】本実施例の空気分離放出装置31は上述の
如く構成してあり、第1実施例の空気分離放出装置14
に代えて揚水用保護管1の下端側に挿装される。そし
て、揚水用保護管1内にストレーナ部2を介して流入し
た地下水はストレーナ33Dを介して気液分離管33内
に吸引され、液留め部34に一旦滞留する。この間に地
下水に気泡となって混入している空気は空気室35内に
放出され、空気抜き弁36を介してエア抜きパイプ37
から揚水用保護管1内に放出される。
【0041】空気の分離された地下水は揚水として吸込
み口32Aから吸込み管32内に吸込まれ、揚水管4側
に吸引される。
【0042】本実施例によれば、揚水ポンプ6による揚
水前に地下水から予め速やかに空気を分離してしまうの
で、揚水効率を高めることができるし、酸化鉄の発生し
ていない水を吸い上げることができる。
【0043】
【発明の効果】本発明は以上詳述した如く構成したか
ら、下記の諸効果を奏する。
【0044】(1)揚水用保護管の上端を密閉部で閉塞
し、揚水に空気が混入するのを防止したから、揚水量の
増加を図ることができる共に、揚水中に酸化鉄が生成さ
れるのを防止できる。
【0045】(2)上端が密閉された揚水用保護管内に
は負の力(吸引力)が作用するから、地盤からの集水効
率が高く、地下水の低下速度を促進できる。
【0046】(3)還元用保護管の上端を密閉部で閉塞
し、自由地下水位との間に空気室を形成したから、排水
の乱流を抑制できる共に、地盤への注水圧力を一定に調
整することが可能になり、注水効率を高めることができ
る。
【0047】(4)排水管は下端側が自由地下水位より
下方に位置するように設定し、排水が還元用保護管内に
滝状に排出されて空気が混入する現象を確実に防止する
ようにしたから、酸化鉄の生成を抑制できるし、空気の
混入による注水効率の低下を防止できる。
【0048】(5)揚水管と排水管との間に空気分離放
出装置を設け、揚水中の空気を積極的に除去するように
構成したから、酸化鉄の生成を効果的に抑制することが
できる。
【0049】(6)止水パッカーをパッカーグラウト部
と注入グラウト部から構成したから、環状空隙を確実に
封止することができ、高い止水効果を発揮することがで
きる。
【0050】(7)パッカーグラウト部は位置決めを正
確に行うことができるから、注入グラウト部も設計通り
の位置に配設することができる結果、止水効果を確実に
得ることができる。
【0051】(8)本発明装置によれば、上記(1)、
(4)、(5)で述べた如く、揚水及び排水から空気を
除去して酸化鉄の生成を抑制するようにしたから、還元
用保護管のストレーナ部及び地盤の目ずまりを防止する
ことができる。この結果、排水効率を長期に亘って維持
することができるし、従来必要であった目ずまり除去の
ための掃除等の保守作業をなくすことができる。
【0052】(9)本発明によれば揚水から排水までの
行程中で外部への水の流失がなく、揚水量に対して排水
量が減少することがないから、掘削地近隣の井戸枯れや
地盤沈下を生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る地下水の揚水及び還元排
水装置の全体構成を示す説明図である。
【図2】実施例装置を構成する空気分離放出装置の縦断
面図である。
【図3】実施例装置に用いる止水パッカーの拡大縦断面
図である。
【図4】実施例の変形例に係る地下水の揚水及び還元排
水装置の全体構成を示す縦断面図である。
【図5】第2の実施例に係る空気分離放出装置をポンプ
に接続した状態で示す断面図である。
【符号の説明】
1 揚水用保護管 1B 蓋体 2 ストレーナ部 4 揚水管 6 揚水ポンプ 7 還元用保護管 7B 蓋体 8 ストレーナ部 10 空気室 13 排水管 14、31 空気分離放出装置 18 止水パッカー 19 下側パッカーグラウト部 21 上側パッカーグラウト部 23 注入グラウト部 B 自由地下水位 J 揚水井戸 K 還元井戸 M 環状空隙

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揚水井戸に挿装される揚水用保護管には
    軸方向途中に位置してストレーナ部を形成すると共に、
    軸方向上端に密閉部を設け、前記揚水用保護管には上端
    側外側から内側下端側にかけて揚水管を挿設し、該揚水
    管の下端には前記ストレーナ部より下方に位置して揚水
    ポンプを設けた構成とし軸方向途中位置から下方か自
    由地下水位に水没する状態で還元井戸に挿装される還元
    用保護管には軸方向下端側に位置してストレーナ部を形
    成すると共に、軸方向上端には前記自由地下水位との間
    に空気室を画成する蓋体を設け、前記還元用保護管には
    下端側が前記自由地下水位より下方に位置するように排
    水管を外側上端側から挿設し、該排水管の上端と前記揚
    水管の上端に連通させて空気分離放出装置を設け、前記
    還元井戸と還元用保護管との間に形成される環状空隙に
    は止水パッカーを設けた構成としてなる地下水の揚水及
    び還元排水装置。
  2. 【請求項2】 前記止水パッカーは、前記ストレーナ部
    より上方に位置して前記還元用保護管に嵌合したグラウ
    ト充填袋に充填用パイプを介してグラウト材を充填して
    なるパッカーグラウト部と、注入用パイプを介して該パ
    ッカーグラウト部の上方にグラウト材を注入固化してな
    る注入グラウト部とから構成してなる請求項1記載の地
    下水の揚水及び還元排水装置。
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