JPH08264886A - 半導体レーザ素子およびその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ素子およびその製造方法

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JPH08264886A
JPH08264886A JP6804995A JP6804995A JPH08264886A JP H08264886 A JPH08264886 A JP H08264886A JP 6804995 A JP6804995 A JP 6804995A JP 6804995 A JP6804995 A JP 6804995A JP H08264886 A JPH08264886 A JP H08264886A
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JP
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substrate
buffer layer
plane
layer
semiconductor laser
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Application number
JP6804995A
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English (en)
Inventor
Hideki Matsubara
秀樹 松原
Yasunori Miura
祥紀 三浦
Hisashi Seki
壽 関
Akinori Koketsu
明伯 纐纈
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 GaN系エピタキシャル結晶を用いた、低コ
ストで安定なレーザ素子およびその製造方法を提供す
る。 【構成】 結晶のへき開端面をミラーとして利用したフ
ァブリペロー共振器を有する半導体レーザ素子であっ
て、GaAs半導体基板1と、基板1上に形成された厚
さが10nm〜80nmのGaNからなる第1のバッフ
ァ層2と、第1のバッファ層2上に形成されたGaNか
らなる第2のバッファ層3と、第1のバッファ層2と第
2のバッファ層3との界面に位置する不整合面9と、第
2のバッファ層3上に形成された第1のクラッド層4
と、第1のクラッド層4上に形成された活性領域5と、
活性領域5上に形成された第2のクラッド層6と、第2
のクラッド層6上に形成されたコンタクト層7とを含
む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体レーザ素子お
よびその製造方法に関するものであり、特に、結晶のへ
き開端面をミラーとして利用したファブリペロー共振器
を有する半導体レーザ素子およびその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザとしては、たとえば、赤色
または赤外領域のAlGaAs系半導体レーザが、早く
から実用化されている。このAlGaAs系半導体レー
ザにおいては、GaAs基板を使用したエピタキシャル
結晶が用いられ、結晶のへき開端面をミラーとして利用
したファブリペロー共振器を有する半導体レーザ素子が
作製されている。
【0003】しかしながら、近年、CDやDVD等の普
及により、光読出素子として、従来の赤色または赤外領
域のレーザに代えて、より記録密度を上げることが可能
な、短波長の半導体レーザの要求が高まり、種々検討さ
れている。
【0004】このような短波長、すなわち青色または紫
外領域のレーザ素子を作製する材料としては、たとえ
ば、ZnSe系またはGaN系のエピタキシャル結晶が
考えられる。
【0005】ここで、ZnSe系のエピタキシャル結晶
は、たとえば転移、空孔等の結晶固有の欠陥の低減が困
難であるため、寿命の長い安定したレーザ素子を実現す
ることは極めて困難であると考えられる。
【0006】これに対して、GaN系のエピタキシャル
結晶については、LED(発光素子)が実現されている
が、ZnSe系のような問題がなく、転移密度が多いに
もかかわらず、素子の耐久性が非常に高いという特長が
ある。したがって、このGaN系エピタキシャル結晶
は、短波長領域のレーザ素子の材料として有望視されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
GaN系エピタキシャル結晶は、基板としてへき開がで
きないサファイアを用いているため、へき開端面をミラ
ーとして利用したファブリペロー共振器を有する半導体
レーザを製造することができなかった。
【0008】さらに、サファイアは絶縁性であるため、
電極を形成して素子を作製する際に、複雑な工程を有す
るという問題もあった。
【0009】なお、半導体レーザには、へき開端面を利
用するファブリペロー構造以外に、面発光型構造も考え
られる。この面発光型構造とは、屈折率の異なる結晶を
多数層積層することにより、ブラッグ反射層として利用
する構造である。しかしながら、レーザ素子として必要
な高電流密度および高光密度達成のためには、後工程が
非常に複雑となり製造コストが高くつくという問題、さ
らに、面発光構造を用いて安定したレーザ素子を形成す
ることは技術的に非常に困難であるということから、面
発光型構造のレーザ素子は、現在のところ実現するに至
っていない。
【0010】このようなことから、上述のような欠点を
有するサファィヤに代えて、導電性で、かつへき開可能
なGaAsを基板として使用したエピタキシャル結晶の
作製が、種々試みられている。
【0011】たとえば、日本結晶成長学会誌Vol.2
1 No.5(1994) Supplement S
409〜S414(以下、「文献1」という)には、G
aAs基板上にGaAsバッファ層を形成し、このGa
Asバッファ層の表面を窒化処理することにより砒素
(As)を窒素(N)に置換してGaN被膜を形成した
後、このGaN被膜上にGaNエピタキシャル層を形成
する方法が開示されている。
【0012】この文献1によれば、GaNエピタキシャ
ル層の形成には、OMVPE法(有機金属気相エピタキ
シ成長法)が用いられている。ここで、OMVPE法と
は、高周波加熱により反応室内の基板のみを加熱しなが
ら、トリメチルガリウム(TMGa)を含む第1のガス
とアンモニア(NH3 )を含む第2のガスとを反応室内
に導入して、基板上にGaNエピタキシャル層を気相成
長させる方法である。
【0013】また、たとえば、Jpn.J.Appl.
Phys.Vol.33(1994)pp.1747〜
1752(以下、「文献2」という)には、基板表面
に、GS−MBE法(ガスソース分子線エピタキシ成長
法)により予め立方晶のGaNバッファ層を形成した
後、立方晶のGaNエピタキシャル層を形成する方法が
開示されている。
【0014】この文献2によれば、GaNエピタキシャ
ル層33層の形成には、ハイドライドVPE法(気相エ
ピタキシ成長法)が用いられている。ここで、ハイドラ
イドVPE法とは、反応室内に、基板と、Ga金属を入
れたソースボートとを設置し、抵抗加熱ヒータにより外
部から反応室全体を加熱しながら塩化水素(HCl)を
含む第1のガスとアンモニア(NH3 )を含む第2のガ
スとを導入して、基板上にGaNエピタキシャル層を気
相成長させる方法である。
【0015】しかしながら、文献1によれば、前述のよ
うにOMVPE法によりGaNエピタキシャル層を成長
させている。このOMVPE法により、GaAs基板上
にGaNエピタキシャル層を成長させる場合には、サフ
ァイア基板上に成長させる場合と比べて、膜成長速度が
極端に落ちてしまう。具体的には、サファイア基板へ成
膜する場合には約3μm/時間の成膜速度が得られる場
合であっても、同条件てGaAs基板上に成膜する場合
には、成膜速度は約0.15μm/時間まで低下してし
まう。そのため、この方法によるエピタキシャル結晶の
製造は、低コスト化を図ることができず、工業化に適さ
ないという問題があった。
【0016】また、この方法によれば、GaNエピタキ
シャル層を成長させる際、処理温度はあまり高温にでき
ない。そのため、得られるGaNエピタキシャル層の特
性の向上に限界があった。
【0017】一方、文献2によれば、GaNエピタキシ
ャル層の形成のため、予めその表面にGS−MBE法に
よりGaNバッファ層が形成された基板を準備しておか
なくてはならない。このGS−MBE法によるGaAs
基板上へのGaNバッファ層の形成は、成長速度が遅
く、工業化には適さない。
【0018】また、ハイドライドVPE法を用いている
ため、複数のソースを必要とするヘテロ成長や多数枚の
成長が困難であり、実用化に適する方法といえるもので
はない。
【0019】さらに、文献2においては、高特性のGa
Nエピタキシャル層を得るための製造条件等について
は、特に検討されていなかった。
【0020】本発明の目的は、GaAs、GaPまたは
InP基板を用いたGaN系エピタキシャル結晶を用い
た、低コストで安定なレーザ素子およびその製造方法を
提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明による半
導体レーザ素子は、結晶のへき開端面をミラーとして利
用したファブリペロー共振器を有する半導体レーザ素子
であって、GaAs、GaPおよびInPからなる群か
ら選ばれる化合物半導体基板と、基板上に形成された、
厚さが10nm〜80nmのGaNからなる第1のバッ
ファ層と、第1のバッファ層上に形成された、GaNか
らなる第2のバッファ層と、第1のバッファ層と第2の
バッファ層との界面に位置する不整合面と、第2のバッ
ファ層上に形成された第1のクラッド層と、第1のクラ
ッド層上に形成された活性領域と、活性領域上に形成さ
れた第2のクラッド層と、第2のクラッド層上に形成さ
れたコンタクト層とを含んでいる。
【0022】ここで、第1のバッファ層と第2のバッフ
ァ層との界面に位置する不整合面としては、たとえば、
第1のバッファ層と第2のバッファ層との成長温度の違
いによる結晶格子のずれによるもの等が考えられる。な
お、この不整合面は、透過電子顕微鏡による素子の断面
観察から、第1のバッファ層と第2のバッファ層のコン
トラストの違いとして観察することができる。
【0023】請求項2の発明による半導体レーザ素子
は、請求項1の発明において、第1のバッファ層の厚さ
が20nm〜60nmである。
【0024】請求項3の発明による半導体レーザ素子
は、請求項1または請求項2の発明において、基板は面
方位が(111)B面から微傾斜させた面を有するGa
As基板であり、第1のバッファ層は基板の当該面上に
形成されたことを特徴としている。
【0025】請求項4の発明による半導体レーザ素子
は、請求項3の発明において、面方位が(111)B面
から微傾斜させた面は、(111)B面から最近接の
〈100〉方向に0°〜2°の範囲でオフさせた面、ま
たは(111)B面から最近接の〈011〉方向に0°
〜2°の範囲でオフさせた面である。
【0026】請求項5の発明による半導体レーザ素子
は、請求項1または請求項2の発明において、基板は、
面方位が(100)面から微傾斜させた面を有するGa
As基板であり、第1のバッファ層は基板の当該面上に
形成されたことを特徴としている。
【0027】請求項6の発明による半導体レーザ素子
は、請求項3の発明において、面方位が(100)面か
ら微傾斜させた面は、(100)面から最近接の〈11
0〉方向に0°〜2°の範囲でオフさせた面である。
【0028】請求項7の発明による半導体レーザ素子の
製造方法は、結晶のへき開端面をミラーとして利用した
ファブリペロー共振器を有する半導体レーザ素子を製造
する方法であって、GaAs、GaPおよびInPから
なる群から選ばれる化合物半導体基板上に、外部から反
応室全体を加熱しながら、塩化水素およびガリウムを含
む有機金属原料を含む第1のガスと、アンモニアを含む
第2のガスとを反応室に導入して、反応室内に設置され
た基板上に気相成長させる方法により、第1の温度で、
GaNからなる第1のバッファ層を形成するステップ
と、第1のバッファ層上に、外部から反応室全体を加熱
しながら、塩化水素およびガリウムを含む有機金属原料
を含む第1のガスと、アンモニアを含む第2のガスとを
反応室に導入して、反応室内に設置された基板上に気相
成長させる方法により、第1の温度より高い第2の温度
で、GaNからなる第2のバッファ層を形成するステッ
プと、第2のバッファ層上に第1のクラッド層を形成す
るステップと、第1のクラッド層上に活性領域を形成す
るステップと、活性領域上に第2のクラッド層を形成す
るステップと、第2のクラッド層上にコンタクト層を形
成するステップとを備えている。
【0029】なお、ガリウムを含む有機金属原料として
は、たとえば、トリメチルガリウム、トリエチルガリウ
ム等が用いられる。
【0030】また、第1のクラッド層、活性領域および
第2のクラッド層は、たとえばOMVPE法(有機金属
気相エピタキシ成長法)を用いて形成されるとよい。
【0031】請求項8の発明による半導体レーザ素子の
製造方法は、請求項7の発明において、第1の温度は3
00℃〜700℃であり、第2の温度は750℃以上で
ある。
【0032】請求項9の発明による半導体レーザ素子の
製造方法は、請求項8の発明において、第1の温度は4
00℃〜600℃である。
【0033】請求項10の発明による半導体レーザ素子
の製造方法は、請求項7〜請求項9のいずれかの発明に
おいて、基板は面方位が(111)B面から微傾斜させ
た面を有するGaAs基板であり、基板の当該面上に第
1のバッファ層を形成することを特徴としている。
【0034】請求項11の発明による半導体レーザ素子
の製造方法は、請求項10の発明において、面方位が
(111)B面から微傾斜させた面は、(111)B面
から最近接の〈100〉方向に0°〜2°の範囲でオフ
させた面、または(111)B面から最近接の〈01
1〉方向に0°〜2°の範囲でオフさせた面である。
【0035】請求項12の発明による半導体レーザ素子
の製造方法は、請求項7〜請求項9のいずれかの発明に
おいて、基板は面方位が(100)面から微傾斜させた
面を有するGaAs基板であり、基板の当該面上に第1
のバッファ層を形成することを特徴としている。
【0036】請求項13の発明による半導体レーザ素子
の製造方法は、請求項12の発明において、面方位が
(100)面から微傾斜させた面は、(100)面から
最近接の〈110〉方向に0°〜2°の範囲でオフさせ
た面である。
【0037】
【作用】この発明による半導体レーザ素子に用いられる
エピタキシャル結晶は、厚さが10nm〜80nmのG
aNからなる第1のバッファ層を備えている。
【0038】従来のサファイア基板を用いたエピタキシ
ャル結晶においても、GaNからなるバッファ層が形成
されていたが、このバッファ層は、主としてサファイア
基板とGaNエピタキシャル層との格子定数の差による
歪を緩和する作用をしていた。これに対して、本願発明
による第1のバッファ層は、このような歪緩和の作用の
他に、耐熱性コーティングとしての作用も兼ね備えてい
る。
【0039】すなわち、GaNのエピタキシャル成長
は、通常800℃〜1100℃という非常に高温で行な
う必要があるが、GaNおよびサファイア基板は、80
0℃以上の高温でも熱ダメージを受けることがなかっ
た。しかしながら、GaAs、GaPおよびInP基板
は、800℃以上の高温ではAsやPの抜けが起こり、
基板としての役目を果たせなくなってしまう。このよう
なことから、GaAs、GaPおよびInP基板上にG
aNエピタキシャル層を形成するためには、耐熱性コー
ティングを施す必要がある。本願発明において第2のバ
ッファ層(GaNエピタキシャル層)より低温で形成さ
れる第1のバッファ層は、このような耐熱性コーティン
グとして作用するものである。
【0040】この第1のバッファ層の厚さは、10nm
〜80nmである。10nmより薄いと、第2のバッフ
ァ層(GaNエピタキシャル層)を形成するための昇温
中に第1のバッファ層が部分的に途切れ、この上に形成
された第2のバッファ層(GaNエピタキシャル層)が
剥がれてしまうからである。一方、80nmより厚い
と、フラットな第1のバッファ層の低温成長に核成長が
混ざり、この核を中心にピラミッド状に第2のバッファ
層(GaNエピタキシャル層)が成長してしまうからで
ある。
【0041】請求項3の発明によるレーザ素子に用いら
れるエピタキシャル結晶は、GaAs基板の(111)
B面から微傾斜させた面上、具体的には、(111)B
面から最近接の〈100〉方向に0°〜2°の範囲でオ
フさせた面、または(111)B面から最近接の〈01
1〉方向に0°〜2°の範囲でオフさせた面上に、第1
のバッファ層(GaNエピタキシャル層)が形成され
る。
【0042】また、請求項5の発明によるレーザ素子に
用いられるエピタキシャル結晶は、GaAs基板の(1
00)面から微傾斜させた面上、具体的には、(10
0)面から最近接の〈110〉方向に0°〜2°の範囲
でオフさせた面上に、第1のバッファ層(GaNエピタ
キシャル層)が形成される。
【0043】そのため、従来のようにエピタキシャル層
表面にリッジが現れるようなことがなく、表面モホロジ
ーが良好で、表面が非常に平坦なエピタキシャル結晶を
得ることができる。
【0044】また、この発明に従う半導体レーザ素子の
製造方法によれば、GaAs、GaPおよびInPから
なる群から選ばれる化合物半導体基板上に、第2のバッ
ファ層(GaNエピタキシャル層)の成長温度よりも低
い温度で、GaNからなる第1のバッファ層を形成して
いる。
【0045】そのため、基板結晶がダメージを受けるこ
とがなく、高品質な立方晶の第2のバッファ層(GaN
エピタキシャル層)を成長させることができる。
【0046】このGaNからなる第1のバッファ層を形
成する際の温度は300℃〜700℃が好ましい。30
0℃より低いと、GaNからなる第1のバッファ層が成
長しないからである。一方、700℃より高いと、基板
が熱ダメージを受けて、この上に形成されたエピタキシ
ャル層が剥がれてしまうからである。
【0047】また、この発明によれば、GaNからなる
第1のバッファ層およびGaNからなる第2のバッファ
層の形成に、外部から反応室全体を加熱しながら塩化水
素およびガリウムを含む有機金属原料を含む第1のガス
とアンモニアを含む第2のガスとを反応室内に導入して
反応室内に設置された基板上に気相成長させる方法(以
下「有機金属クロライド気相エピタキ成長法」という)
が用いられている。この有機金属クロライド気相エピタ
キシ成長法は、成長速度が速い上に、急峻なヘテロ界面
を得ることが可能である。
【0048】
【実施例】
(実施例1) (1) DH+ストライプ型 図1は、本発明によるレーザ素子に用いられるエピタキ
シャル結晶の一例の構造を示す断面図である。図1を参
照して、このエピタキシャル結晶101は、n型GaA
sの(100)面〈110〉方向2°オフ基板1と、基
板1上に形成された厚さが30nmのGaNからなる第
1のバッファ層2と、第1のバッファ2上に形成された
厚さが2μmのn型GaNからなる第2のバッファ層3
と、第2のバッファ層3上に形成された厚さが0.5μ
mのn型Al0.3 Ga0.7 Nからなるn型クラッド層4
と、n型クラッド層4上に形成された厚さが0.1μm
のノンドープGaNからなる活性領域5と、活性領域5
上に形成された厚さが0.5μmのp型Al0.3 Ga
0.7 Nからなるp型クラッド層6と、p型クラッド層6
上に形成されたp型GaNからなるコンタクト層とを含
んでいる。
【0049】なお、活性領域5は、厚さ0.1μmのノ
ンドープGaNからなる単一の層で形成されていた。
【0050】また、第1のバッファ層2と第2のバッフ
ァ層3との界面には、不整合面9が位置していた。
【0051】次に、このように構成される半導体レーザ
素子用エピタキシャル結晶の製造方法について、以下に
説明する。
【0052】図2は、この発明による有機金属クロライ
ド気相エピタキシ成長法を用いた第1のバッファ層2お
よび第2のバッファ層3の形成に用いられる気相成長装
置の概略構成を示す図である。図2を参照して、この装
置は、第1のガス導入口51と第2のガス導入口52と
排気口53とを有する反応チャンバ54と、この反応チ
ャンバ54の外部からチャンバ内全体を加熱するための
抵抗加熱ヒータ55とから構成される。
【0053】このように構成される装置を用いて、以下
のように第1のバッファ層2および第2のバッファ層3
の形成を行なった。
【0054】図2を参照して、まず、石英からなる反応
チャンバ54内に、H2 SO4 系の通常のエッチング液
で前処理されたn型GaAs(100)面〈110〉方
向2°オフ基板1を設置した。
【0055】次に、抵抗加熱ヒータ55により外部から
チャンバ内全体を加熱して、基板1を500℃に保持し
た状態で、第1のガス導入口51からIII族原料とし
てトリメチルガリウム(TMGa)および塩化水素(H
Cl)、さらにn型ドーパントとしてシラン(SiH
4 )ガスを導入し、一方、第2のガス導入口52からは
V族原料としてアンモニアガス(NH3 )を導入した。
なお、このときの原料ガスのV/III比は200であ
った。このような条件でエピタキシャル成長させ、厚さ
30nmのGaNからなる第1のバッファ層2を形成し
た。
【0056】次に、このようにGaNからなる第1のバ
ッファ層2が形成された基板1の温度を、抵抗加熱ヒー
タ55により800℃まで昇温した後、TMGa、HC
l、NH3 およびn型ドーパントとしてSiH4 を導入
して、エピタキシャル成長させた。なお、このときの原
料ガスのV/III比は200であった。
【0057】その結果、GaNからなる第1のバッファ
層2上に、厚さ2μmの鏡面状の第2のバッファ層とし
てのGaNエピタキシャル層3が形成された。このGa
Nエピタキシャル層3のフォトルミネセンス(PL)ス
ペクトルは、ピーク波長が360nmの強い発光が観測
された。また、X線回折の結果、六方晶を含まない立方
晶のGaNエピタキシャル層が成長していることが確認
された。
【0058】次に、この第2のバッファ層3上に、第1
のクラッド層4、活性領域5、第2のクラッド層6およ
びコンタクト層7を、OMVPE法を用いて形成した。
各層の成長条件を以下に示す。
【0059】第1のクラッド層4(n型Al0.3 Ga
0.7 N)の成長条件 成長温度:900℃ 原料ガス:TEGa(トリエチルガリウム)+TMAl
(トリメチルアルミニウム)+NH3 原料ガスのV/III比は1000 n型ドーパントとしてSiH4 ガス 厚さ:0.5μm活性領域5(ノンドープGaN)の成長条件 成長温度:900℃ 原料ガス:TEGa+NH3 原料ガスのV/III比は1000 厚さ:0.1μm第2のクラッド層6(p型Al0.3 Ga0.7 N)の成長
条件 成長温度:900℃ 原料ガス:TEGa+TMAl+NH3 原料ガスのV/III比は1000 p型ドーパントとしてCp2 Mg(ビスシクロペンタジ
エニルマグネシウム) 厚さ:0.5μmコンタクト層7(p型GaN)の成長条件 成長温度:800℃ 原料ガス:TEGa+NH3 原料ガスのV/III比は1000 p型ドーパントとしてCp2 Mg このようにして各層を成長させた後、N2 雰囲気中60
0℃で30分間のアニール処理を行ない、p型ドーパン
トのMgを活性化させて、半導体レーザ素子用エピタキ
シャル結晶を完成させた。
【0060】このようにして作製されたエピタキシャル
結晶101を用いて、活性領域構造がDH(ダブルヘテ
ロ)型で、デバイス構造がストライプ型の半導体レーザ
素子を、以下のように通常のデバイスプロセスにて作製
した。
【0061】まず、プラズマCVDによってSi34
絶縁膜を形成し、通常のフォトリソグラフィと化学エッ
チングにより、10μm幅のストライプを形成した。そ
の上に、Niからなるp型上部電極を蒸着法にて形成し
た。
【0062】つづいて、基板を研磨により薄膜化し、約
100μm厚とした。さらに、基板側にn型電極Au−
Ge−Niを蒸着法にて形成した。このエピタキシャル
結晶を、へき開によりチップ化した。キャビティ長は1
mmとした。へき開端面は、両面ともプラズマCVDに
よってSiO2 /Si34 多層膜からなる保護反射膜
を形成した。このようにしてできたチップを、熱伝導性
の良いCu−W合金からなるステムにマウントし、通電
動作を試みた。このデバイスは、350nmを中心とし
て、多モードながらも安定に室温発振した。
【0063】(2) DH+リッジ型 図1に示すエピタキシャル結晶101を用いて、活性領
域構造がDH(ダブルヘテロ)型で、デバイス構造がリ
ッジ型の半導体レーザ素子を、以下のように作製した。
【0064】まず、塩素系のガスを用いて、RIE(re
active ion etching)により、10μm幅のストライプ
部分を除いて、GaNからなる第2のバッファ層の途中
までエッチングを行ない、キャビティを細線化した。次
に、プラズマCVDによってSi34 絶縁膜を形成
し、フォトリソグラフィとエッチングにより、ストライ
プ上にのみ開口部を開けた。
【0065】続いて、基板を研磨により薄膜化し、約1
00μm厚とした。さらに、基板側のn型電極Au−G
e−Niを蒸着法にて形成した。このエピタキシャル結
晶を、へき開によりチップ化した。キャビティ長は1m
mとした。へき開端面は、両面ともプラズマCVDによ
ってSiO2 /Si34 多層膜からなる保護反射膜を
形成した。こうしてできたチップを、熱伝導性の良いC
u−W合金からなるステムにマウントし、通電動作を試
みた。このデバイスは、350nmを中心として、多モ
ードながらも安定に室温発振した。また、発振のしきい
値電流は、ストライプ型のデバイスよりも小さくなっ
た。
【0066】(3) n型GaAs(111)B面基板 n型GaAs(111)B面0°オフ基板、(111)
B面<100>方向2°オフ基板、(111)B面<0
11>方向1°オフ基板を用いて、図1に示すエピタキ
シャル結晶101と同様のエピタキシャル結晶を作製し
た。
【0067】ただし、クラッド層をAl0.2 Ga0.8
とし、活性領域をGa0.9 In0.1Nとした。なお、他
の条件については上述の(1)に説明したのと全く同様
であるので、その説明は省略する。
【0068】このようにして得られたエピタキシャル結
晶を用いて、上述の(1)および(2)と同様な方法
で、DH型でストライプ型のレーザ素子、およびDH型
でリッジ型のレーザ素子を作製した。その結果、すべて
の基板上に形成した素子で、安定に発振するレーザ素子
を作製することができた。なお、これらのデバイスは、
発振波長が390nmを中心とする多モードであった。
【0069】(4) InP基板 GaAsの基板の代わりにInP(100)面基板を用
いて、図1に示すエピタキシャル結晶101と同様のエ
ピタキシャル結晶を作製し、これを用いて同様にストラ
イプ型およびリッジ型のレーザ素子を作製した。なお、
他の条件については全く同様であるのでその説明は省略
する。
【0070】その結果、安定に発振するレーザ素子を作
製することができた。 (5) GaP基板 GaAs基板の代わりにGaP(100)面基板を用い
て、図1に示すエピタキシャル結晶101と同様のエピ
タキシャル結晶を作製し、これを用いて同様にストライ
プ型およびリッジ型のレーザ素子を作製した。なお、他
の条件については全く同様であるので、その説明は省略
する。
【0071】その結果、安定に発振するレーザ素子を作
製することができた。 (実施例2)図3は、本発明による半導体レーザ素子に
用いられるエピタキシャル結晶の他の例の構造を示す断
面図である。
【0072】図3を参照して、このエピタキシャル結晶
102は、図1に示すエピタキシャル結晶101と同様
に、半導体基板1と第1のバッファ層2と、第2のバッ
ファ層3と、第1のクラッド層4と、活性領域5と、第
2のクラッド層6と、コンタクト層7とを含んでいる。
また、第1のバッファ層2と第2のバッファ3との界面
には、不整合面9が位置している。
【0073】ただし、活性領域5は、以下のようにエピ
タキシャル結晶101とは異なっている。すなわち、こ
のエピタキシャル結晶102においては、活性領域5
は、厚さ0.5μmのn型Alx Ga1-x Nからなるn
型グレーデッド層25と、n型グレーデッド層25上に
形成された厚さが0.1μmのノンドープGa0.9 In
0.1 Nからなる活性層15と、活性層15上に形成され
た厚さが0.5μmのp型Aly Ga1-y Nからなるp
型グレーデッド層35との3層から構成されている。
【0074】n型グレーデッド層25は、n型Alx
1-x Nからなるが、ここで、xは、第1のクラッド層
4側からの厚みをd(μm)としたとき、x=(0.5
−d)2 となるように変化している。すなわち、第1の
クラッド層4と接する側ではx=(0.5)2 となり、
活性層15と接する側ではx=0となっている。
【0075】また、p型グレーデッド層35は、p型A
y Ga1-y Nからなるが、ここで、yは、活性層15
側からの厚みをd(μm)としたとき、y=d2 となる
ように変化している。すなわち、活性層15と接する側
ではy=0となり、第2のクラッド層6と接する側では
y=(0.5)2 となっている。
【0076】なお、活性領域5以外の部分については、
図1に示すエピタキシャル結晶101と全く同様である
ので、その説明は省略する。
【0077】次に、このように構成されるエピタキシャ
ル結晶102の製造方法について、以下に説明する。
【0078】まず、実施例1と同様の方法で、基板1上
に第1のバッファ層2、第2のバッファ層3および第1
のクラッド層4を形成した。
【0079】次に、第1のクラッド層4上に、OMVP
E法を用いて、n型グレーデッド層25、活性層15お
よびp型グレーデッド層35からなる活性領域5を形成
した。各層の成長条件を以下に示す。
【0080】n型グレーデッド層25(n型Alx Ga
1-x N)の成長条件 成長温度:900℃ 原料ガス:TEGa+TMAl+NH3 原料ガスのV/III比は1000 n型ドーパントとしてSiH4 ガス 厚さ:0.5μm活性層15(ノンドープGa0.9 In0.1 N)の成長条
成長温度:800℃ 原料ガス:TEGa+TMIn(トリメチルインジウ
ム)+NH3 原料ガスのV/III比は1000 厚さ:0.1μmp型グレーデッド層35(p型Aly Ga1-y N)成長
条件 成長温度:900℃ 原料ガス:TEGa+TMAl+NH3 原料ガスのV/III比は1000 p型ドーパントとしてCp2 Mg 厚さ:0.5μm 続いて、活性領域5上に、実施例1と同様の方法で、第
2のクラッド層6およびコンタクト層7を形成した後、
さらに、実施例1と同様にアニール処理を施した。
【0081】このようにして作製されたエピタキシャル
結晶102を用いて、ストライプ型およびリッジ型の半
導体レーザ素子をそれぞれ作製した。なお、素子化の方
法は実施例1と同様であった。
【0082】その結果、安定に発振するレーザ素子を作
製することができた。なお、このデバイスは、発振波長
が390nmを中心とする多モードであった。
【0083】(実施例3)図4は、本発明による半導体
レーザ素子に用いられるエピタキシャル結晶のさらに他
の例の構造を示す断面図である。
【0084】図4を参照して、このエピタキシャル結晶
103は、図1に示すエピタキシャル結晶101と同様
に、基板1と、第1のバッファ層2と、第2のバッファ
層3と、第1のクラッド層4と、活性領域5と、第2の
クラッド層6と、コンタクト層7とを含んでいる。ま
た、第1のバッファ層2と第2のバッファ層3との界面
には、不整合面9が位置している。
【0085】ただし、活性領域5は、以下のようにエピ
タキシャル結晶101とは異なっている。すなわち、こ
のエピタキシャル結晶103においては、活性領域5
は、厚さ20nmのノンドープGaN層45上に厚さ5
nmのノンドープAl0.1 Ga 0.9 N層55が形成され
たものが4回積層され、さらにその上に厚さ20nmの
ノンドープGaN層が形成された、合計9層から構成さ
れている。
【0086】なお、活性領域5以外の部分については、
図1に示すエピタキシャル結晶101と全く同様である
ので、その説明は省略する。
【0087】次に、このように形成されるエピタキシャ
ル結晶103の製造方法について、以下に説明する。
【0088】まず、実施例1と同様の方法で、基板1上
に第1のバッファ層2、第2のバッファ層3および第1
のクラッド層4を形成した。
【0089】次に、第1のクラッド層4上に、OMVP
E法を用いて、ノンドープGaN層45とノンドープA
0.1 Ga0.9 N層55とを交互に積層してなる活性領
域5を形成した。各層の成長条件を以下に示す。
【0090】ノンドープGaN層45の成長条件 成長温度:900℃ 原料ガス:TEGa+NH3 原料ガスのV/III比は1000 厚さ:20nmノンドープAl0.1 Ga0.9 N層55の成長条件 成長温度:900℃ 原料ガス:TEGa+TMAl+NH3 原料ガスのV/III比は1000 厚さ:5nm 続いて、活性領域5上に、実施例1と同様の方法で、第
2のクラッド層6およびコンタクト層7を形成した後、
さらに、実施例1と同様にアニール処理を施した。
【0091】このようにして作製されたエピタキシャル
結晶103を用いて、ストライプ型およびリッジ型の半
導体レーザ素子をそれぞれ作製した。なお、素子化の方
法は実施例1と同様であった。
【0092】その結果、安定に発振するレーザ素子を作
製することができた。なお、このデバイスは、発振波長
が340nmを中心とした単一モードであった。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、導電性かつへき開性を有するGaAs基板を用いる
ため、AlGaAs系レーザ等で実現している、低コス
トで安定性の良いファブリペロー構造のレーザ素子が得
られる。特に、GaNエピタキシャル結晶は、転移密度
が多いにもかかわらず、素子の耐久性が非常に高いこと
から、極めて長寿命のレーザ素子を製造することが可能
となる。
【0094】また、この発明の製造方法によれば、有機
金属クロライド気相エピタキシ成長法とOMVPE法と
を組合せることにより、格子不整の大きい、GaAs、
GaPまたはInP基板上にも、性能のよいGaNエピ
タキシャル層を積層することが可能となる。その結果、
性能のよい半導体レーザ素子を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による半導体レーザ素子に用いられる
エピタキシャル結晶の一例の構造を示す断面図である。
【図2】この発明による有機金属クロライド気相エピタ
キシ成長法を用いたエピタキシャル層の形成に用いられ
る気相成長装置の概略構成を示す図である。
【図3】本発明による半導体レーザ素子に用いられるエ
ピタキシャル結晶の他の例の構造を示す断面図である。
【図4】本発明による半導体レーザ素子に用いられるエ
ピタキシャル結晶のさらに他の例の構造を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 第1のバッファ層 3 第2のバッファ層 4 第1のクラッド層 5 活性領域 6 第2のクラッド層 7 コンタクト層 9 不整合面 なお、各図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶のへき開端面をミラーとして利用し
    たファブリペロー共振器を有する半導体レーザ素子であ
    って、 GaAs、GaPおよびInPからなる群から選ばれる
    化合物半導体基板と、 前記基板上に形成された、厚さが10nm〜80nmの
    GaNからなる第1のバッファ層と、 前記第1のバッファ層上に形成された、GaNからなる
    第2のバッファ層と、 前記第1のバッファ層と前記第2のバッファ層との界面
    に位置する不整合面と、 前記第2のバッファ層上に形成された第1のクラッド層
    と、 前記第1のクラッド層上に形成された活性領域と、 前記活性領域上に形成された第2のクラッド層と、 前記第2のクラッド層上に形成されたコンタクト層とを
    含む、半導体レーザ素子。
  2. 【請求項2】 前記第1のバッファ層の厚さは、20n
    m〜60nmである、請求項1記載の半導体レーザ素
    子。
  3. 【請求項3】 前記基板は、面方位が(111)B面か
    ら微傾斜させた面を有するGaAs基板であり、 前記第1のバッファ層は前記基板の前記面上に形成され
    たことを特徴とする、請求項1または請求項2記載の半
    導体レーザ素子。
  4. 【請求項4】 前記面方位が(111)B面から微傾斜
    させた面は、(111)B面から最近接の〈100〉方
    向に0°〜2°の範囲でオフさせた面、または(11
    1)B面から最近接の〈011〉方向に0°〜2°の範
    囲でオフさせた面である、請求項3記載の半導体レーザ
    素子。
  5. 【請求項5】 前記基板は、面方位が(100)面から
    微傾斜させた面を有するGaAs基板であり、 前記第1のバッファ層は前記基板の前記面上に形成され
    たことを特徴とする、請求項1または請求項2記載の半
    導体レーザ素子。
  6. 【請求項6】 前記面方位が(100)面から微傾斜さ
    せた面は、(100)面から最近接の〈110〉方向に
    0°〜2°の範囲でオフさせた面である、請求項5記載
    の半導体レーザ素子。
  7. 【請求項7】 結晶のへき開端面をミラーとして利用し
    たファブリペロー共振器を有する半導体レーザ素子を製
    造する方法であって、 GaAs、GaPおよびInPからなる群から選ばれる
    化合物半導体基板上に、外部から反応室全体を加熱しな
    がら、塩化水素およびガリウムを含む有機金属原料を含
    む第1のガスと、アンモニアを含む第2のガスとを反応
    室に導入して、反応室内に設置された基板上に気相成長
    させる方法により、第1の温度で、GaNからなる第1
    のバッファ層を形成するステップと、 前記第1のバッファ層上に、外部から反応室全体を加熱
    しながら、塩化水素およびガリウムを含む有機金属原料
    を含む第1のガスと、アンモニアを含む第2のガスとを
    反応室に導入して、反応室内に設置された基板上に気相
    成長させる方法により、前記第1の温度より高い第2の
    温度で、GaNからなる第2のバッファ層を形成するス
    テップと、 前記第2のバッファ層上に第1のクラッド層を形成する
    ステップと、 前記第1のクラッド層上に活性領域を形成するステップ
    と、 前記活性領域上に第2のクラッド層を形成するステップ
    と、 前記第2のクラッド層上にコンタクト層を形成するステ
    ップとを備える、半導体レーザ素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第1の温度は、300℃〜700℃
    であり、前記第2の温度は750℃以上である、請求項
    7記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第1の温度は400℃〜600℃で
    ある、請求項8記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記基板は、面方位が(111)B面
    から微傾斜させた面を有するGaAs基板であり、 前記基板の前記面上に前記第1のバッファ層を形成する
    ことを特徴とする、請求項7〜請求項9のいずれかに記
    載の半導体レーザ素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記面方位が(111)B面から微傾
    斜させた面は、(111)B面から最近接の〈100〉
    方向に0°〜2°の範囲でオフさせた面、または(11
    1)B面から最近接の〈011〉方向に0°〜2°の範
    囲でオフさせた面である、請求項10記載の半導体レー
    ザ素子の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記基板は、面方位が(100)面か
    ら微傾斜させた面を有するGaAs基板であり、 前記基板の前記面上に前記第1のバッファ層を形成する
    ことを特徴とする、請求項7〜請求項9のいずれかに記
    載の半導体レーザ素子の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記面方位が(100)面から微傾斜
    させた面は、(100)面から最近接の〈110〉方向
    に0°〜2°の範囲でオフさせた面である、請求項12
    記載の半導体レーザ素子の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000208874A (ja) * 1999-01-12 2000-07-28 Sony Corp 窒化物半導体と、窒化物半導体発光装置と、窒化物半導体の製造方法と、半導体発光装置の製造方法
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US9018736B2 (en) 2013-04-24 2015-04-28 Mitsubishi Electric Corporation Semiconductor device and method of manufacturing semiconductor device

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