JPH08316571A - 半導体レーザ及びその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ及びその製造方法

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JPH08316571A
JPH08316571A JP4766096A JP4766096A JPH08316571A JP H08316571 A JPH08316571 A JP H08316571A JP 4766096 A JP4766096 A JP 4766096A JP 4766096 A JP4766096 A JP 4766096A JP H08316571 A JPH08316571 A JP H08316571A
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substrate
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single crystal
epitaxial
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JP4766096A
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Akito Kuramata
朗人 倉又
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 青から紫外域にわたる発光波長を有する半導
体レーザに関し、基板の垂直劈開を利用してレーザ共振
器を作製できる半導体レーザ及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 立方晶系の単結晶基板10と、単結晶基
板10上にエピタキシャル成長されており、その劈開面
30によりレーザ共振器が構成されているエピタキシャ
ル結晶層12とを有し、単結晶基板10の劈開面28と
エピタキシャル結晶層12の劈開面30とが平行ではな
く、エピタキシャル結晶層12の劈開面30と単結晶基
板の表面との交線が、単結晶基板10の劈開面28と単
結晶基板10の表面との交線Lにほぼ一致するように構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザに係
り、特に青から紫外域にわたる発光波長を有する半導体
レーザ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体レーザを、InP系の半導
体レーザを例に挙げて説明する。InP系の半導体レー
ザには、閃亜鉛鉱構造を有する面方位(100)のIn
P単結晶基板が用いられる。InP基板上には、InP
結晶からなる第1クラッド層と、閃亜鉛鉱構造のInx
Ga1-x-yAsyP結晶からなる活性層と、InP結晶か
らなる第2クラッド層とが連続してエピタキシャル成長
され、レーザ素子が構成される。
【0003】光子密度を高めて誘導放出の時間率を高め
るレーザ共振器は、対向する平行な面の対により作製さ
れるが、半導体レーザにおいては、対向する平行な劈開
面によりレーザ共振器を構成することが一般的である。
このとき、通常の半導体レーザではレーザ光が結晶表面
と平行に導波する構造をとるため、レーザ共振器となる
劈開面は結晶表面と垂直になる必要がある。
【0004】上記のInP系半導体レーザでは、エピタ
キシャル結晶層の結晶構造はInP基板と同じ閃亜鉛鉱
構造であることから、成長表面の結晶面もInP基板と
同じく(100)面となっている。従って、(100)
面に対して垂直な劈開面においてエピタキシャル結晶層
を劈開できればレーザ共振器を作製することができる。
【0005】閃亜鉛鉱構造においては、その劈開面は
(100)面と垂直な(110)面である。従って、I
nP基板表面の(100)面と、劈開面である(11
0)面との交線に沿って間隔DでInP基板を劈開すれ
ば、エピタキシャル結晶層も(110)面において劈開
されるので、(110)面からなる長さDのレーザ共振
器を作製することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、AlxGa
1-x-yInyN結晶(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦1−
x−y≦1)は、2.1〜6.2eVの範囲でバンドギ
ャップを変化することができる直接遷移型の半導体材料
であり、青色から紫外域にかけての発光素子材料として
注目されており、この材料を用いて1cdを越える高輝
度の青色発光ダイオード(LED)も作製されている。
【0007】しかしながら、AlxGa1-x-yInyN結
晶を用いた半導体レーザは未だ実現されていない。これ
は、主として次の理由による。即ち、上述のようにレー
ザ共振器にはエピタキシャル結晶層の劈開面を用いるた
め、単結晶基板とエピタキシャル結晶層との結晶構造が
同一であることが望ましいが、AlxGa1-x-yIny
結晶と結晶構造が等しいGaNやAlNのバルク結晶は
育成困難であり単結晶基板が入手できないため、Alx
Ga1-x-yInyN結晶を成長できる基板としては主にサ
ファイア(Al23)基板が用いられてきたからであ
る。
【0008】サファイア基板はコランダム型の結晶構造
を有するため、ウルツ鉱構造を有するAlxGa1-x-y
yN結晶とは結晶構造が異なるうえに劈開性をもたな
い。従って、サファイア基板上にAlxGa1-x-yIny
N結晶を用いた半導体レーザを作製しようとした場合、
従来のように基板の垂直劈開を利用してレーザ共振器を
作製することができないといった問題があった。
【0009】本発明の目的は、AlxGa1-x-yIny
結晶を用いた半導体レーザにおいて、基板の垂直劈開を
利用してレーザ共振器を作製できる半導体レーザ及びそ
の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、立方晶系の
単結晶基板と、前記単結晶基板上にエピタキシャル成長
されており、その劈開面によりレーザ共振器が構成され
ているエピタキシャル結晶層とを有し、前記単結晶基板
の劈開面と前記エピタキシャル結晶層の劈開面とが平行
ではなく、前記エピタキシャル結晶層の劈開面と前記単
結晶基板の表面との交線が、前記単結晶基板の劈開面と
前記単結晶基板の表面との交線にほぼ一致していること
を特徴とする半導体レーザによって達成される。こうす
ることにより、単結晶基板の劈開面とエピタキシャル結
晶層の劈開面とが平行でない場合でも、エピタキシャル
結晶層の劈開面によりレーザ共振器を構成することがで
きる。
【0011】また、面方位が実質的に(111)面であ
る立方晶系の単結晶基板と、前記単結晶基板上にエピタ
キシャル成長されており、(1−100)面の面方位を
有する劈開面によりレーザ共振器が構成され、成長表面
の結晶面が実質的に(0001)面であるエピタキシャ
ル結晶層とを有し、前記エピタキシャル結晶層の劈開面
と前記単結晶基板の表面との交線は、(100)面から
なる前記単結晶基板の劈開面と前記単結晶基板の表面と
の交線にほぼ一致していることを特徴とする半導体レー
ザによっても達成される。こうすることにより、単結晶
基板の劈開面とエピタキシャル結晶層の劈開面とが平行
でない場合でも、エピタキシャル結晶層の劈開面により
レーザ共振器を構成することができる。
【0012】また、上記の半導体レーザにおいて、前記
エピタキシャル結晶層は、ウルツ鉱構造を有するAlx
Ga1-x-yInyN結晶層であり、前記単結晶基板は、ス
ピネル構造を有する化合物であることが望ましい。ま
た、上記の半導体レーザにおいて、前記スピネル構造を
有する化合物は、MgAl24であることが望ましい。
【0013】また、上記の半導体レーザにおいて、前記
エピタキシャル結晶層は、ウルツ鉱構造を有するAlx
Ga1-x-yInyN結晶層であり、前記単結晶基板は、岩
塩構造を有する化合物であることが望ましい。また、上
記の半導体レーザにおいて、前記岩塩構造を有する化合
物は、MgO、MnO、NiO又はCoOであることが
望ましい。
【0014】また、上記の半導体レーザにおいて、前記
エピタキシャル結晶層は、ウルツ鉱構造を有するAlx
Ga1-x-yInyN結晶層であり、前記単結晶基板は、ペ
ロブスカイト構造を有する化合物であることが望まし
い。また、上記の半導体レーザにおいて、前記ペロブス
カイト構造を有する化合物は、SrTiO3であること
が望ましい。
【0015】また、面方位が実質的に(111)面であ
るシリコン基板と、前記シリコン基板上にエピタキシャ
ル成長されており、(1−100)面の面方位を有する
劈開面によりレーザ共振器が構成され、成長表面の結晶
面が実質的に(0001)面であるエピタキシャル結晶
層とを有し、前記エピタキシャル結晶層の劈開面と前記
単結晶基板の表面との交線は、(−111)面からなる
前記単結晶基板の劈開面と前記単結晶基板の表面との交
線にほぼ一致していることを特徴とする半導体レーザに
よっても達成される。こうすることにより、シリコン基
板の劈開面とエピタキシャル結晶層の劈開面とが平行で
ない場合でも、エピタキシャル結晶層の劈開面によりレ
ーザ共振器を構成することができる。
【0016】また、面方位が実質的に(111)面であ
る立方晶系の単結晶基板上に、成長表面の結晶面が実質
的に(0001)面であるエピタキシャル結晶層をエピ
タキシャル成長するエピタキシャル成長工程と、前記単
結晶基板の劈開面が(100)面となり、前記エピタキ
シャル結晶層の劈開面が(1−100)面となるよう
に、前記単結晶基板及び前記エピタキシャル結晶層を劈
開し、対向する前記エピタキシャル結晶層の劈開面によ
り構成されるレーザ共振器を形成するレーザ共振器形成
工程とを有することを特徴とする半導体レーザの製造方
法によっても達成される。このようにして半導体レーザ
を製造することにより、単結晶基板の劈開面とエピタキ
シャル結晶層の劈開面とが平行でない場合であっても、
レーザ共振器を作製することができる。
【0017】また、面方位が実質的に(111)面であ
るMgAl24基板上に、成長表面の結晶面が実質的に
(0001)面であるGaN系エピタキシャル結晶層を
エピタキシャル成長する工程を有する半導体レーザの製
造方法において、前記MgAl24基板の(111)面
と前記GaN系エピタキシャル結晶層の(0001)面
とが平行で、且つ、前記MgAl24基板の(11−
2)面と前記GaN系エピタキシャル結晶層の(1−1
00)面とが平行になるように、前記GaN系エピタキ
シャル結晶層の成長前の前記MgAl24基板を900
℃より高い温度で熱処理することを特徴とする半導体レ
ーザの製造方法によっても達成される。このようにして
半導体レーザを製造すれば、MgAl24基板と、Mg
Al24基板上に成長するGaN系エピタキシャル結晶
層との結晶方位関係が、劈開方向の一致する関係となる
ので、MgAl24基板に沿って劈開することによりG
aN系エピタキシャル結晶層にレーザ共振器を形成する
ことができる。
【0018】また、上記の半導体レーザの製造方法にお
いて、前記熱処理は、水素雰囲気中にて行うことが望ま
しい。こうすることにより、MgAl24基板とGaN
系エピタキシャル結晶層との結晶方位関係を、劈開方向
が一致する関係にすることができる。また、上記の半導
体レーザの製造方法において、前記熱処理は1分以上行
うことが望ましい。こうすることにより、MgAl24
基板とGaN系エピタキシャル結晶層との結晶方位関係
を、劈開方向が一致する関係にすることができる。
【0019】また、面方位が実質的に(111)面であ
るMgAl24基板と、前記MgAl24基板上にエピ
タキシャル成長され、成長表面の面方位が実質的に(0
001)面であるAlxGa1-x-yInyN結晶層とを有
することを特徴とする半導体発光素子によっても達成さ
れる。このようにして、MgAl24基板上に形成され
たAlxGa1-x-yInyN結晶層に半導体発光素子を構
成することにより、青色から紫外域に発光波長を有する
半導体発光素子を形成することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明は、本願発明者により新た
に見いだされた2つの事柄によっている。第1に、スピ
ネル構造、岩塩構造、ペロブスカイト構造等の立方晶系
の結晶構造を有する金属酸化物単結晶の(111)面上
に、面方位(0001)を有する高品質のAlxGa
1-x-yInyN結晶をエピタキシャル成長することができ
ることである。
【0021】H.M.Manasevit等は、スピネ
ル(MgAl24)基板上にAlN及びGaNの結晶成
長を試みている(H.M.Manasevit, F.M.Erdnan, and W.
I.Simpson, J.Electrochem.Soc., vol.118 (1971) p.18
64 )。彼らは、スピネル基板上に単結晶が成長できた
という明瞭な結果を得ておらず、これはスピネルがサフ
ァイアに比べて熱的安定性に乏しいためであるとしてい
る。しかし、本願発明者は成長条件を適当に制御するこ
とにより高品質なGaN結晶がスピネル基板上に成長可
能であることを始めて見いだした。
【0022】第2に、単結晶基板の劈開面と、単結晶基
板上に成長したエピタキシャル結晶層の劈開面とが平行
でない場合であっても、エピタキシャル結晶層の劈開面
と単結晶基板の表面との交線が、単結晶基板の劈開面と
単結晶基板の表面との交線にほぼ一致している場合に
は、その交線に沿って単結晶基板を劈開することによ
り、基板の劈開面とエピタキシャル結晶の劈開面とから
なる破断端面を得ることができることである。
【0023】以下に、これらの点について詳述する。な
お、本願明細書において面方位を記述する際には、
【0024】
【数1】 等は、それぞれ、(1−100)、(−111)のよう
に、マイナスの符号を付して表現するものとする。図1
は、有機金属気相成長(MOVPE)法により、サファ
イア基板上、及びスピネル(MgAl24)基板上に成
長したGaN膜の結晶性をX線ロッキングカーブにより
測定した結果である。
【0025】X線ロッキングカーブでは、その半値幅が
狭いほどに結晶性が良いことを示し、良質なGaN膜の
場合、その値は約4〜6分程度である。図示するよう
に、X線ロッキングカーブの半値幅は、サファイア基板
上に成長した場合には260秒(図1(a))、スピネ
ル基板上に成長した場合に310秒であり(図1
(b))、スピネル基板上に成長したGaN膜がサファ
イア基板上に成長したGaN膜に比べて遜色のない良好
な結晶性を有していることが判る。
【0026】図2は、サファイア基板上及びスピネル基
板上に成長したGaN膜におけるフォトルミネッセンス
(PL)スペクトルである。図2(a)がサファイア基
板上にGaN膜を成長した場合、図2(b)がスピネル
基板上に成長した場合である。図示するように、両者の
PLスペクトルは、共に360nmでのバンド端からの
発光が支配的なスペクトルとなっており、両者の品質が
同等であることが判る。
【0027】このように、スピネル基板上に成長したG
aN膜は、サファイア基板上に成長したGaN膜とほぼ
同一の膜質を得ることができる。従って、GaN膜と同
一の結晶構造を有するAlxGa1-x-yInyN結晶は、
スピネル構造、岩塩構造、ペロブスカイト構造等の立方
晶系の結晶構造を有する金属酸化物単結晶の(111)
面上に成長することが可能であると考えられる。
【0028】図3は、本発明により基板を劈開する際の
原理説明図である。従来は、単結晶基板上にエピタキシ
ャル結晶層を成長した際に、単結晶基板表面に垂直なエ
ピタキシャル結晶層の劈開面を得るためには、単結晶基
板の劈開面がエピタキシャル結晶層の劈開面と平行であ
る必要があると考えられていた。しかし、単結晶基板1
0の劈開面28と、単結晶基板10上に成長したエピタ
キシャル結晶層12の劈開面30とが平行でない場合で
も、エピタキシャル結晶層12の劈開面30と単結晶基
板10の表面との交線が、単結晶基板10の劈開面28
と単結晶基板10の表面との交線Lにほぼ一致している
場合には、その交線Lに沿って単結晶基板10を劈開す
ることにより、単結晶基板10の劈開面28とエピタキ
シャル結晶層12の劈開面30とからなる破断端面が得
られることが判った。
【0029】基板を劈開する際のこのような性質は、半
導体レーザを作製する上で有用である。即ち、単結晶基
板10とエピタキシャル結晶層12との結晶構造が異な
り、互いの劈開面が平行でない場合であっても、例えば
図4に示すように、エピタキシャル結晶層12の劈開面
30が単結晶基板10の表面に対して垂直であれば、エ
ピタキシャル結晶層12の劈開面30によりレーザ共振
器を構成することが可能だからである。
【0030】例えば、スピネル基板上にGaN膜をエピ
タキシャル成長した場合には、GaN膜の劈開面となる
(1−100)面はスピネル基板に対して垂直であり、
レーザ共振器を構成することができる。従って、上述し
た2つの事項を組み合わせることにより、高品質のAl
xGa1 -x-yInyN結晶を、立方晶系の結晶構造を有す
る金属酸化物単結晶の(111)面上にエピタキシャル
成長できるとともに、基板表面に対して垂直な劈開面を
形成することができるので、AlxGa1-x-yInyN結
晶を用いた半導体レーザを形成することが可能となる。
【0031】次に、本発明の第1実施形態による半導体
レーザ及びその製造方法について図5乃至図7を用いて
説明する。図5は本実施形態による半導体レーザの構造
を示す概略図、図6及び図7は本実施形態による半導体
レーザの製造方法を示す工程図である。始めに、本実施
形態による半導体レーザの構造を図5を用いて説明す
る。図5(a)は本実施形態による半導体レーザの概略
図、図5(b)はその断面図である。
【0032】基板表面が(111)面であるスピネル単
結晶基板10上には、表面の面方位が(0001)面で
あるエピタキシャル結晶層12が成長されている。エピ
タキシャル結晶層12は、n−GaNからなる膜厚4μ
mのバッファ層14と、n−Al0.2Ga0.8Nからなる
膜厚1μmのクラッド層16と、ノンドープIn0.1
0.9Nからなる膜厚0.05μmの活性層18と、p
−Al0.2Ga0.8Nからなる膜厚1μmのクラッド層2
0と、p−GaNからなる膜厚0.5μmのコンタクト
層22とが積層して形成されている(図5(b))。
【0033】エピタキシャル結晶層12は、メサ型構造
にパターニングされており、コンタクト層20上には金
(Au)からなるp型電極24が、バッファ層14上に
はアルミ(Al)からなるn型電極26が形成されてい
る。単結晶基板10の劈開面28は(100)面により
構成され、単結晶基板10の表面と、交線Lにおいて接
している。
【0034】レーザ共振器を構成するエピタキシャル結
晶層の劈開面30は(1−100)面により構成され、
単結晶基板10の表面と垂直であるとともに、交線Lに
おいて単結晶基板10の表面と接している(図5
(a))。次に、本実施形態による半導体レーザの製造
方法を、図6及び図7を用いて説明する。
【0035】基板表面が(111)面であるスピネルの
単結晶基板10上に、MOVPE法により、n−GaN
からなる膜厚4μmのバッファ層14と、n−Al0.2
Ga0 .8Nからなる膜厚1μmのクラッド層16と、ノ
ンドープIn0.1Ga0.9Nからなる膜厚0.05μmの
活性層18と、p−Al0.2Ga0.8Nからなる膜厚1μ
mのクラッド層20と、p−GaNからなる膜厚0.5
μmのコンタクト層22とを連続してエピタキシャル成
長し、表面の面方位が(0001)面であるエピタキシ
ャル結晶層12を形成する。これにより、エピタキシャ
ル結晶層12にはレーザ素子が形成される(図6
(a))。
【0036】次いで、通常のリソグラフィー技術とドラ
イエッチング技術によりエピタキシャル結晶層12をク
ラッド層16までパターニングし、メサ型構造を形成す
る。続いて、コンタクト層22上に、例えばAuを蒸着
し、p型電極24を形成する。同様に、メサエッチング
により露出したバッファ層14上に、例えばAlを蒸着
し、n型電極26を形成する(図6(b))。
【0037】その後、単結晶基板10の(100)面に
沿って、単結晶基板10を例えば900μm間隔で劈開
する。このようにして単結晶基板10を劈開することに
より、エピタキシャル結晶層12は(1−100)面に
沿って劈開される。形成された劈開面30は、単結晶基
板10の表面に対して垂直であり、(1−100)面か
らなる劈開面30により構成される長さ900μmのレ
ーザ共振器が形成される(図7(a))。
【0038】次いで、劈開した単結晶基板10を素子ご
とにダイシングし、長さ900μmのレーザ共振器を有
する半導体レーザを形成する(図7(b))。このよう
に、本実施形態によれば、スピネル基板上にAlxGa
1-x-yInyN系結晶からなるレーザ素子をエピタキシャ
ル成長し、スピネル基板を劈開する際にスピネル基板表
面に対して垂直方向にエピタキシャル結晶層を劈開した
ので、その劈開面によりレーザ共振器を構成することが
可能となり、AlxGa1-x-yInyN結晶を用いた半導
体レーザを実現することができる。
【0039】なお、上記実施形態では、AlxGa1-x-y
InyN結晶をエピタキシャル成長する単結晶基板とし
てスピネル基板を用いたが、AlxGa1-x-yInyN結
晶がエピタキシャル成長できると同時に、単結晶基板を
劈開する際にエピタキシャル結晶層が単結晶基板の表面
に対して垂直に劈開できれば良いので、スピネル基板に
限定されるものではない。
【0040】例えば、スピネル構造、岩塩構造、ペロブ
スカイト構造等の立方晶系の結晶構造を有する金属酸化
物単結晶の(111)面や、単結晶シリコンの(11
1)面上にAlxGa1-x-yInyN結晶を成長すること
ができる。特に、MgO、MnO、NiO、CoO等の
岩塩構造を有する単結晶基板や、SrTiO3等のペロ
ブスカイト構造を有する単結晶基板が望ましい。
【0041】また、ペロブスカイト構造を有する単結晶
基板は、立方晶系の基本ペロブスカイト構造であっても
よいし、変形ペロブスカイト構造であってもよい。ま
た、単結晶基板の表面には(111)面の性質があれば
よいので、その性質が変わらない範囲で面方位がオフセ
ットされていてもよい。例えば±10゜程度のオフセッ
トであれば(111)面の性質を維持することができる
ので、その単結晶基板を用いて半導体レーザを構成する
ことができる。
【0042】また、単結晶基板として(111)シリコ
ン基板を用いる場合には、エピタキシャル結晶層の劈開
面と単結晶基板の表面との交線が、単結晶基板の劈開面
と単結晶基板の表面との交線に一致するように、シリコ
ン基板を(−111)面において劈開することが望まし
い。また、上記実施形態では、エピタキシャル結晶層の
劈開性を利用して半導体レーザを形成したが、Alx
1-x-yInyN結晶層の光学特性を利用して他の半導体
発光素子を形成してもよい。例えば、(111)MgA
24基板上に、AlxGa1-x-yInyN結晶層を用い
た青色発光ダイオードを形成することができる。
【0043】次に、本発明の第2実施形態による半導体
レーザの製造方法について図8乃至図10を用いて説明
する。図8はスピネル基板とGaN結晶層の結晶方位関
係を説明する図、図9は本実施形態による半導体レーザ
の構造を示す概略断面図、図10は本実施形態による半
導体レーザの製造方法を示す図である。
【0044】第1実施形態では、スピネル(111)基
板上にAlxGa1-x-yInyN結晶層をエピタキシャル
成長し、半導体レーザを製造する方法について示した。
しかし、下地の基板としてスピネルを用いた場合、この
基板上にGaN系結晶層を成長すると、基板とエピタキ
シャル結晶層の結晶方位関係が不安定になるという問題
がった。以下に、スピネル(111)基板上に面方位
(0001)を有するGaN結晶層をエピタキシャル成
長した場合を例に説明する。
【0045】スピネル(111)基板の表面は、図8
(a)に示す酸素原子配列を有している。スピネルの劈
開面は(001)面であり、(111)面上での劈開方
向は、図8(a)に点線で示す[1−10]方向とな
る。一方、GaN(0001)表面は、図8(b)に示
す窒素原子配列を有している。GaNの劈開面は(10
−10)面であり、(0001)面上での劈開方向は、
図8(b)に一点鎖線で示す[11−20]方向とな
る。
【0046】ここで、レーザ共振器を劈開により作成す
る場合には、スピネル基板の劈開方向とGaN結晶層の
劈開方向とが一致する必要がある。すなわち、スピネル
基板の(11−2)面とGaN結晶層の(1−100)
面とが平行になる必要がある。ところが、従来のエピタ
キシャル成長方法によりGaN結晶層を成長すると、図
8(c)に示すようにスピネル基板とGaN結晶層との
劈開方向が一致する場合(以下、結晶方位関係αと呼
ぶ)と、図8(d)に示すようにスピネル基板とGaN
結晶層との劈開方向が30゜ずれる場合(以下、結晶方
位関係βと呼ぶ)とがランダムに現れてしまうという問
題があった。
【0047】このような現状を打開すべく本願発明者が
鋭意検討を行った結果、GaN結晶層の成長前にスピネ
ル基板の熱処理を行うことが重要であり、このときの熱
処理温度を制御することにより結晶方位関係を完全に制
御できることを新たに見いだした。表1は、GaN結晶
層成長前のスピネル基板を水素雰囲気中にて様々な温度
で熱処理した場合の、スピネル基板と、その後に堆積し
たGaN結晶層との結晶方位関係をまとめたものであ
る。
【0048】
【表1】表1に示すように、基板処理温度が500℃以
下の場合には結晶方位関係αと結晶方位関係βとがラン
ダムに現れる。基板処理温度が500〜900℃の間で
は、結晶方位関係βが安定的に現れる。また、基板処理
温度が900℃を越える場合には、結晶方位関係αが安
定的に現れる。
【0049】この結果より、劈開方向が一致する結晶方
位関係であるところの結晶方位関係αを安定的に得るた
めには、900℃を超える温度における基板熱処理を行
えばよいことが判る。次に、本実施形態による半導体レ
ーザ及びその製造方法について、図9及び図10を用い
て説明する。
【0050】本実施形態では、スピネル基板上に、p−
GaN/InGaN/n−GaN構造を有する紫色半導
体レーザを形成する場合を例に説明する。図9に示すよ
うに、スピネル基板32上にはn−GaN結晶層34よ
りなる第1クラッド層を、n−GaN結晶層34上には
InGaN結晶層36よりなる活性層を、InGaN結
晶層36上にはp−GaN層よりなる第2クラッド層を
形成する。
【0051】まず、スピネル基板10を、水素雰囲気
中、1030℃の温度で10分間熱処理する。この熱処
理により、その後に成長するGaN結晶層との結晶方位
関係が結晶方位関係αとなる。結晶方位関係αを得るた
めには、前述のように900℃を超える温度での熱処理
が必要である。処理時間は熱処理温度に関係すると考え
られるが、1分以上の熱処理によってその効果をえるこ
とができる。熱処理雰囲気は、水素雰囲気に限らず、真
空中、窒素中、アルゴン中など、還元性雰囲気中又は不
活性雰囲気中にて行うことができる。
【0052】次いで、基板温度を、低温バッファ層の成
長温度である550℃まで下げ、V族元素の原料ガスで
あるNH3(アンモニア)を導入する。続いて、III族元
素の原料ガスであるTMG(トリメチルガリウム)を所
定の時間導入し、MOVPE法によりGaNよりなる低
温バッファ層を形成する。例えば、36秒間TMGを流
し、膜厚約30nmのGaN層を形成する。
【0053】この後、NH3を流したままで基板温度を
n−GaN結晶層34の成長温度である1030℃まで
再度上昇する。次いで、III族元素の原料ガスであるT
MGを所定の時間導入し、MOVPE法によりn−Ga
N結晶層34を堆積する。こうして、n−GaN結晶層
34よりなる膜厚約4μmのクラッド層を形成する。n
型のドーピングには、例えばモノシラン(SiH4)を
用いる。
【0054】続いて、NH3を流したままで基板温度を
InGaN結晶層36の成長温度である800℃まで下
げ、アルミの原料ガスであるTMI(トリメチルインジ
ウム)とTMGを所定の時間導入する。こうして、MO
VPE法により膜厚約20nmのInGaN結晶層36
を堆積し、活性層とする。この後、NH3を流したまま
で基板温度をp−GaN結晶層38の成長温度である1
030℃まで再度上昇する。
【0055】次いで、III族元素の原料ガスであるTM
Gを所定の時間導入し、MOVPE法によりp−GaN
結晶層38を堆積する。こうして、p−GaN結晶層3
8よりなる膜厚約2μmのクラッド層を形成する。p型
のドーピングには、例えばCp2Mgを用いる。このよ
うにして、スピネル基板10上にp−GaN/InGa
N/n−GaN構造を形成した後、図6(b)乃至図7
(b)に示す第1実施形態による半導体レーザの製造方
法と同様にして半導体レーザを製造する。
【0056】このようにして半導体レーザを製造するこ
とにより、スピネル基板とn−GaN結晶層38の結晶
方位関係が結晶方位関係αとなるので、劈開によりレー
ザ共振器を製造することができる。このように、本実施
形態によれば、スピネル(111)基板上にGaN系結
晶層を成長する場合において、GaN系結晶層の成長前
に所定の温度による熱処理を行うので、スピネル基板と
GaN結晶層との結晶方位関係を一致させることができ
る。
【0057】これにより、スピネル基板の劈開によって
GaN系結晶層を同時に劈開し、レーザ共振器を形成で
きるのでGaN系結晶により半導体レーザを製造するこ
とができる。なお、上記実施形態では、スピネル基板上
にp−GaN/InGaN/n−GaN構造の半導体レ
ーザを形成する場合について示したが、他のGaN系結
晶を用いた半導体レーザを構成することもできる。例え
ば、第1実施形態に示したようなAlxGa1-x-yIny
N結晶層を用いて半導体レーザを構成してもよい。
【0058】また、上記実施形態における成膜条件等は
ほんの一例にすぎず、その構造や製造装置等に応じて適
宜最適化することが望ましい。
【0059】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、立方晶系
の単結晶基板と、単結晶基板上にエピタキシャル成長さ
れており、その劈開面によりレーザ共振器が構成されて
いるエピタキシャル結晶層とを有し、単結晶基板の劈開
面とエピタキシャル結晶層の劈開面とが平行ではなく、
エピタキシャル結晶層の劈開面と単結晶基板の表面との
交線が、単結晶基板の劈開面と単結晶基板の表面との交
線にほぼ一致するように半導体レーザを構成したので、
エピタキシャル結晶層の劈開面によりレーザ共振器を構
成することができる。
【0060】また、面方位が実質的に(111)面であ
る立方晶系の単結晶基板と、単結晶基板上にエピタキシ
ャル成長されており、(1−100)面の面方位を有す
る劈開面によりレーザ共振器が構成され、成長表面の結
晶面が実質的に(0001)面であるエピタキシャル結
晶層とを有し、エピタキシャル結晶層の劈開面と単結晶
基板の表面との交線は、(100)面からなる単結晶基
板の劈開面と単結晶基板の表面との交線にほぼ一致する
ように半導体レーザを構成したので、エピタキシャル結
晶層の劈開面によりレーザ共振器を構成することができ
る。
【0061】また、上記の半導体レーザにおいて、エピ
タキシャル結晶層としてウルツ鉱構造を有するAlx
1-x-yInyN結晶層を、単結晶基板としてスピネル構
造を有する化合物を適用することができる。また、上記
の半導体レーザにおいて、スピネル構造を有する化合物
としてMgAl24を適用することができる。
【0062】また、上記の半導体レーザにおいて、エピ
タキシャル結晶層としてウルツ鉱構造を有するAlx
1-x-yInyN結晶層を、単結晶基板として岩塩構造を
有する化合物を適用することができる。また、上記の半
導体レーザにおいて、岩塩構造を有する化合物としてM
gO、MnO、NiO又はCoOを適用することができ
る。
【0063】また、上記の半導体レーザにおいて、エピ
タキシャル結晶層としてウルツ鉱構造を有するAlx
1-x-yInyN結晶層を、単結晶基板としてペロブスカ
イト構造を有する化合物を適用することができる。ま
た、上記の半導体レーザにおいて、ペロブスカイト構造
を有する化合物としてSrTiO3を適用することがで
きる。
【0064】また、面方位が実質的に(111)面であ
るシリコン基板と、シリコン基板上にエピタキシャル成
長されており、(1−100)面の面方位を有する劈開
面によりレーザ共振器が構成され、成長表面の結晶面が
実質的に(0001)面であるエピタキシャル結晶層と
を有し、エピタキシャル結晶層の劈開面と単結晶基板の
表面との交線は、(−111)面からなる単結晶基板の
劈開面と単結晶基板の表面との交線にほぼ一致するよう
に半導体レーザを構成したので、エピタキシャル結晶層
の劈開面によりレーザ共振器を構成することができる。
【0065】また、面方位が実質的に(111)面であ
る立方晶系の単結晶基板上に、成長表面の結晶面が実質
的に(0001)面であるエピタキシャル結晶層をエピ
タキシャル成長するエピタキシャル成長工程と、単結晶
基板の劈開面が(100)面となり、エピタキシャル結
晶層の劈開面が(1−100)面となるように、単結晶
基板及びエピタキシャル結晶層を劈開し、対向するエピ
タキシャル結晶層の劈開面により構成されるレーザ共振
器を形成するレーザ共振器形成工程とにより半導体レー
ザを製造したので、単結晶基板の劈開面とエピタキシャ
ル結晶層の劈開面とが平行でない場合であっても、劈開
によってレーザ共振器を作製することができる。また、
面方位が実質的に(111)面であるMgAl24基板
上に、成長表面の結晶面が実質的に(0001)面であ
るGaN系エピタキシャル結晶層をエピタキシャル成長
する工程を有する半導体レーザの製造方法において、前
記MgAl24基板の(111)面と前記GaN系エピ
タキシャル結晶層の(0001)面とが平行で、且つ、
前記MgAl24基板の(11−2)面と前記GaN系
エピタキシャル結晶層の(1−100)面とが平行にな
るように、前記GaN系エピタキシャル結晶層の成長前
の前記MgAl24基板を900℃より高い温度で熱処
理すれば、MgAl24基板と、MgAl24基板上に
成長するGaN系エピタキシャル結晶層との結晶方位関
係が、劈開方向の一致する関係となるので、MgAl2
4基板に沿って劈開することによりGaN系エピタキ
シャル結晶層にレーザ共振器を形成することができる。
【0066】また、上記の半導体レーザの製造方法にお
いて、前記熱処理を水素雰囲気中にて行えば、MgAl
24基板とGaN系エピタキシャル結晶層との結晶方位
関係を、劈開方向が一致する関係にすることができる。
また、上記の半導体レーザの製造方法において、前記熱
処理を1分以上行えば、MgAl24基板とGaN系エ
ピタキシャル結晶層との結晶方位関係を、劈開方向が一
致する関係にすることができる。
【0067】また、面方位が実質的に(111)面であ
るMgAl24基板と、MgAl24基板上にエピタキ
シャル成長され、成長表面の面方位が実質的に(000
1)面であるAlxGa1-x-yInyN結晶層とにより半
導体発光素子を構成したので、青色から紫外域に発光波
長を有する半導体発光素子を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】MOVPE法により成長したGaN膜の結晶性
を示すX線ロッキングカーブである。
【図2】サファイア基板上及びスピネル基板上に成長し
たGaN膜におけるPLスペクトルを示すグラフであ
る。
【図3】本発明の実施形態における基板を劈開する際の
原理説明図である。
【図4】劈開面により構成されるレーザ共振器の概要を
示す概略断面図である。
【図5】本発明の第1実施形態による半導体レーザの構
造を示す概略図である。
【図6】本発明の第1実施形態による半導体レーザの製
造方法を示す工程断面図(その1)である。
【図7】本発明の第1実施形態による半導体レーザの製
造方法を示す工程断面図(その2)である。
【図8】スピネル基板とGaN結晶層の結晶方位関係を
説明する図である。
【図9】本発明の第2実施形態による半導体レーザの構
造を示す概略断面図である。
【図10】本発明の第2実施形態による半導体レーザの
製造方法を示す図である。
【符号の説明】
10…単結晶基板 12…エピタキシャル結晶層 14…バッファ層 16…クラッド層 18…活性層 20…クラッド層 22…コンタクト層 24…p型電極 26…n型電極 28…劈開面 30…劈開面 32…スピネル基板 34…n−GaN結晶層 36…InGaN結晶層 38…p−GaN結晶層

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立方晶系の単結晶基板と、 前記単結晶基板上にエピタキシャル成長されており、そ
    の劈開面によりレーザ共振器が構成されているエピタキ
    シャル結晶層とを有し、 前記単結晶基板の劈開面と前記エピタキシャル結晶層の
    劈開面とが平行ではなく、 前記エピタキシャル結晶層の劈開面と前記単結晶基板の
    表面との交線が、前記単結晶基板の劈開面と前記単結晶
    基板の表面との交線にほぼ一致していることを特徴とす
    る半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 面方位が実質的に(111)面である立
    方晶系の単結晶基板と、 前記単結晶基板上にエピタキシャル成長されており、
    (1−100)面の面方位を有する劈開面によりレーザ
    共振器が構成され、成長表面の結晶面が実質的に(00
    01)面であるエピタキシャル結晶層とを有し、 前記エピタキシャル結晶層の劈開面と前記単結晶基板の
    表面との交線は、(100)面からなる前記単結晶基板
    の劈開面と前記単結晶基板の表面との交線にほぼ一致し
    ていることを特徴とする半導体レーザ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の半導体レーザにおいて、 前記エピタキシャル結晶層は、ウルツ鉱構造を有するA
    xGa1-x-yInyN結晶層であり、 前記単結晶基板は、スピネル構造を有する化合物である
    ことを特徴とする半導体レーザ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の半導体レーザにおいて、 前記スピネル構造を有する化合物は、MgAl24であ
    ることを特徴とする半導体レーザ。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の半導体レーザにおいて、 前記エピタキシャル結晶層は、ウルツ鉱構造を有するA
    xGa1-x-yInyN結晶層であり、 前記単結晶基板は、岩塩構造を有する化合物であること
    を特徴とする半導体レーザ。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の半導体レーザにおいて、 前記岩塩構造を有する化合物は、MgO、MnO、Ni
    O又はCoOであることを特徴とする半導体レーザ。
  7. 【請求項7】 請求項2記載の半導体レーザにおいて、 前記エピタキシャル結晶層は、ウルツ鉱構造を有するA
    xGa1-x-yInyN結晶層であり、 前記単結晶基板は、ペロブスカイト構造を有する化合物
    であることを特徴とする半導体レーザ。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の半導体レーザにおいて、 前記ペロブスカイト構造を有する化合物は、SrTiO
    3であることを特徴とする半導体レーザ。
  9. 【請求項9】 面方位が実質的に(111)面であるシ
    リコン基板と、 前記シリコン基板上にエピタキシャル成長され、(1−
    100)面の面方位を有する劈開面によりレーザ共振器
    が構成されており、成長表面の結晶面が実質的に(00
    01)面であるエピタキシャル結晶層とを有し、 前記エピタキシャル結晶層の劈開面と前記単結晶基板の
    表面との交線は、(−111)面からなる前記単結晶基
    板の劈開面と前記単結晶基板の表面との交線にほぼ一致
    していることを特徴とする半導体レーザ。
  10. 【請求項10】 面方位が実質的に(111)面である
    立方晶系の単結晶基板上に、成長表面の結晶面が実質的
    に(0001)面であるエピタキシャル結晶層をエピタ
    キシャル成長するエピタキシャル成長工程と、 前記単結晶基板の劈開面が(100)面となり、前記エ
    ピタキシャル結晶層の劈開面が(1−100)面となる
    ように、前記単結晶基板及び前記エピタキシャル結晶層
    を劈開し、対向する前記エピタキシャル結晶層の劈開面
    により構成されるレーザ共振器を形成するレーザ共振器
    形成工程とを有することを特徴とする半導体レーザの製
    造方法。
  11. 【請求項11】 面方位が実質的に(111)面である
    MgAl24基板上に、成長表面の結晶面が実質的に
    (0001)面であるGaN系エピタキシャル結晶層を
    エピタキシャル成長する工程を有する半導体レーザの製
    造方法において、 前記MgAl24基板の(111)面と前記GaN系エ
    ピタキシャル結晶層の(0001)面とが平行で、且
    つ、前記MgAl24基板の(11−2)面と前記Ga
    N系エピタキシャル結晶層の(1−100)面とが平行
    になるように、前記GaN系エピタキシャル結晶層の成
    長前の前記MgAl24基板を900℃より高い温度で
    熱処理することを特徴とする半導体レーザの製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の半導体レーザの製造
    方法において、 前記熱処理は、水素雰囲気中にて行うことを特徴とする
    半導体レーザの製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項11又は12記載の半導体レー
    ザの製造方法において、 前記熱処理は1分以上行うことを特徴とする半導体レー
    ザの製造方法。
  14. 【請求項14】 面方位が実質的に(111)面である
    MgAl24基板と、 前記MgAl24基板上にエピタキシャル成長され、成
    長表面の面方位が実質的に(0001)面であるAlx
    Ga1-x-yInyN結晶層とを有することを特徴とする半
    導体発光素子。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007506639A (ja) * 2003-09-23 2007-03-22 サン−ゴバン セラミックス アンド プラスティクス,インコーポレイティド スピネルブール、ウェハおよびそれらの製造法
WO2008056530A1 (fr) * 2006-11-06 2008-05-15 Koha Co., Ltd. Laser à semiconducteur et son procédé de fabrication
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US7919815B1 (en) 2005-02-24 2011-04-05 Saint-Gobain Ceramics & Plastics, Inc. Spinel wafers and methods of preparation

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