JPH08264804A - 薄膜トランジスタ - Google Patents
薄膜トランジスタInfo
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- JPH08264804A JPH08264804A JP8026036A JP2603696A JPH08264804A JP H08264804 A JPH08264804 A JP H08264804A JP 8026036 A JP8026036 A JP 8026036A JP 2603696 A JP2603696 A JP 2603696A JP H08264804 A JPH08264804 A JP H08264804A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 薄膜トランジスタの活性層端部において発生
する絶縁層の段切れや電界集中現象を、活性層端部の構
成を工夫することで防止する。 【構成】 チャネル形成領域、ソース領域、ドレイン領
域が形成された島状半導体と、前記チャネル形成領域を
覆い、かつ前記島状半導体の一つの端部と交差して延在
しているゲイト電極と、前記ゲイト電極と前記島状半導
体との間に設けられた絶縁物とで構成され、前記絶縁物
の厚さは、少なくとも前記島状半導体の端部上におい
て、前記島状半導体のチャネル形成領域上より厚いこと
を特徴とする。
する絶縁層の段切れや電界集中現象を、活性層端部の構
成を工夫することで防止する。 【構成】 チャネル形成領域、ソース領域、ドレイン領
域が形成された島状半導体と、前記チャネル形成領域を
覆い、かつ前記島状半導体の一つの端部と交差して延在
しているゲイト電極と、前記ゲイト電極と前記島状半導
体との間に設けられた絶縁物とで構成され、前記絶縁物
の厚さは、少なくとも前記島状半導体の端部上におい
て、前記島状半導体のチャネル形成領域上より厚いこと
を特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主にアクティブマトリ
ックス駆動方式の液晶ディスプレイ、イメージセンサ、
サーマルヘッド等に使用されるシリコン薄膜トランジス
タおよびその作製方法に関するものである。
ックス駆動方式の液晶ディスプレイ、イメージセンサ、
サーマルヘッド等に使用されるシリコン薄膜トランジス
タおよびその作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりシリコン薄膜トランジスタ(以
下TFTと記す)は小型液晶テレビやコンピュータの液
晶ディスプレイ、さらにはファクシミリ等に用いられる
イメージセンサ、サーマルヘッドに用いられている。以
下従来におけるコプラナ型の結晶性シリコンTFTの作
製工程を示す。まずガラス基板等の絶縁基板上に非晶質
シリコン層を成膜し、550℃〜800℃の熱アニール
またはレーザー照射により結晶化を行う。次にフォトリ
ソグラフィー工程によって結晶化したシリコン層を島状
に形成する。この島状に形成されたシリコン層がチャネ
ル形成領域並びにソース・ドレイン領域を構成する部分
となる。さらにスパッタ法、あるいはCVD法等によっ
てゲート酸化膜となる酸化珪素膜の層を成膜する。そし
て、ゲート電極の成膜およびパターニングを行ない、さ
らにソース・ドレイン領域への一導電型を付与する不純
物のドーピングをイオン打ち込み法により行い、この不
純物の活性化を行う。最後に水素熱処理を行い、層間絶
縁膜の成膜、コンタクトホールの形成、アルミ電極の形
成を行いコプラナ型のTFTが完成する。
下TFTと記す)は小型液晶テレビやコンピュータの液
晶ディスプレイ、さらにはファクシミリ等に用いられる
イメージセンサ、サーマルヘッドに用いられている。以
下従来におけるコプラナ型の結晶性シリコンTFTの作
製工程を示す。まずガラス基板等の絶縁基板上に非晶質
シリコン層を成膜し、550℃〜800℃の熱アニール
またはレーザー照射により結晶化を行う。次にフォトリ
ソグラフィー工程によって結晶化したシリコン層を島状
に形成する。この島状に形成されたシリコン層がチャネ
ル形成領域並びにソース・ドレイン領域を構成する部分
となる。さらにスパッタ法、あるいはCVD法等によっ
てゲート酸化膜となる酸化珪素膜の層を成膜する。そし
て、ゲート電極の成膜およびパターニングを行ない、さ
らにソース・ドレイン領域への一導電型を付与する不純
物のドーピングをイオン打ち込み法により行い、この不
純物の活性化を行う。最後に水素熱処理を行い、層間絶
縁膜の成膜、コンタクトホールの形成、アルミ電極の形
成を行いコプラナ型のTFTが完成する。
【0003】このようにして製作された従来のコプラナ
型TFTは図2(A)に示すような構造を有している。
図2(A)において、その上面図のc−c, の断面図を
その下に、b−b, の断面図をその右に示す。図2
(A)において、20はガラス基板、21はチャネル形
成領域並びにソース・ドレイン領域を構成する結晶性シ
リコン層、22はゲート絶縁膜となる酸化珪素膜層、2
3はゲート電極、24はソース・ドレイン電極のアルミ
配線、25は層間絶縁膜である。また、図示はされてい
ないが、ガラス基板からの不純物の拡散を防止するため
にガラス基板上に保護膜として酸化珪素膜が設けられて
いるのが一般的である。
型TFTは図2(A)に示すような構造を有している。
図2(A)において、その上面図のc−c, の断面図を
その下に、b−b, の断面図をその右に示す。図2
(A)において、20はガラス基板、21はチャネル形
成領域並びにソース・ドレイン領域を構成する結晶性シ
リコン層、22はゲート絶縁膜となる酸化珪素膜層、2
3はゲート電極、24はソース・ドレイン電極のアルミ
配線、25は層間絶縁膜である。また、図示はされてい
ないが、ガラス基板からの不純物の拡散を防止するため
にガラス基板上に保護膜として酸化珪素膜が設けられて
いるのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に結晶性シリコン
を用いたTFTにおいて、チャネル形成領域並びにソー
ス・ドレイン領域を構成する活性層である結晶性シリコ
ン層は、非晶質シリコン層を加熱により結晶化させるこ
とによって形成されている。この結晶性シリコンの結晶
性は、出発材料である非晶質シリコン層の厚さが厚い方
が良く、しかもその電気的特性も良好になることが知ら
れている。しかしながら、前述のように島状に形成され
たチャネル形成領域並びにソース・ドレイン領域を構成
するシリコン半導体層(以下単に活性層と記す)の厚さ
を厚くすると、島状に形成された活性層の端部において
大きな段差が形成されるので、シリコン活性層上にゲー
ト絶縁膜となる酸化珪素膜層を成膜した場合、その段差
部分における側面の酸化珪素層の厚さが薄くなってしま
っていた。この様子を図2(B)に模式的に示す。図2
(B)は図2(A)のb−b, で示される断面に相当す
るものである。なお、この図2(A)層間絶縁膜25は
示されていない。
を用いたTFTにおいて、チャネル形成領域並びにソー
ス・ドレイン領域を構成する活性層である結晶性シリコ
ン層は、非晶質シリコン層を加熱により結晶化させるこ
とによって形成されている。この結晶性シリコンの結晶
性は、出発材料である非晶質シリコン層の厚さが厚い方
が良く、しかもその電気的特性も良好になることが知ら
れている。しかしながら、前述のように島状に形成され
たチャネル形成領域並びにソース・ドレイン領域を構成
するシリコン半導体層(以下単に活性層と記す)の厚さ
を厚くすると、島状に形成された活性層の端部において
大きな段差が形成されるので、シリコン活性層上にゲー
ト絶縁膜となる酸化珪素膜層を成膜した場合、その段差
部分における側面の酸化珪素層の厚さが薄くなってしま
っていた。この様子を図2(B)に模式的に示す。図2
(B)は図2(A)のb−b, で示される断面に相当す
るものである。なお、この図2(A)層間絶縁膜25は
示されていない。
【0005】一般に酸化珪素膜層を形成するにはスパッ
タ法が一般的に多用されているが、スパッタ法を用いた
場合、ステップカバレージがあまり良くないので、21
で示されるようなその端部が切り立った島状の活性層に
おいては、点線で囲った26の部分に示すように活性層
21の側面の厚さが特に薄くなってしまっていた。特
に、前述のように活性層の厚さを厚くすると活性層端部
側面の絶縁膜層の薄さが顕著になり、この絶縁膜層の段
切れが生じ、活性層21とゲート電極23がショートし
たり、そうでなくとも活性層の端部の角の部分における
絶縁膜層に電界が集中し、これが原因となりゲート電極
とソース・ドレイン電極間の耐圧が低下するというよう
な問題が生じていた。
タ法が一般的に多用されているが、スパッタ法を用いた
場合、ステップカバレージがあまり良くないので、21
で示されるようなその端部が切り立った島状の活性層に
おいては、点線で囲った26の部分に示すように活性層
21の側面の厚さが特に薄くなってしまっていた。特
に、前述のように活性層の厚さを厚くすると活性層端部
側面の絶縁膜層の薄さが顕著になり、この絶縁膜層の段
切れが生じ、活性層21とゲート電極23がショートし
たり、そうでなくとも活性層の端部の角の部分における
絶縁膜層に電界が集中し、これが原因となりゲート電極
とソース・ドレイン電極間の耐圧が低下するというよう
な問題が生じていた。
【0006】そして、このような状況は、特にガラス基
板上にTFTを多数設けなければならないアクティブ型
の液晶表示装置やイメージセンサ等においては、歩留り
低下や品質の低下の大きな原因となっていた。
板上にTFTを多数設けなければならないアクティブ型
の液晶表示装置やイメージセンサ等においては、歩留り
低下や品質の低下の大きな原因となっていた。
【0007】この問題を解決する方法としては、ゲート
酸化膜となる酸化珪素膜層を厚くすることによって、活
性層端部における酸化珪素膜の厚さを実用上十分厚くす
る方法が考えられるが、ゲート酸化膜を厚くすること
は、TFTの電気特性に影響を及ぼすのでむやみにする
ことができない。一方、ステップカバレージに優れた成
膜方法を用いることによってゲート絶縁膜を成膜し、前
述の活性層端部側面における絶縁膜層の薄さを解決する
方法がある。このような成膜法として、光CVD法、熱
CVD法等があるが、光CVD法は生産性に問題があ
り、また熱CVD法は650℃以上の高温状態を必要と
するので安価なガラス基板を用いることができないとい
う問題があった。
酸化膜となる酸化珪素膜層を厚くすることによって、活
性層端部における酸化珪素膜の厚さを実用上十分厚くす
る方法が考えられるが、ゲート酸化膜を厚くすること
は、TFTの電気特性に影響を及ぼすのでむやみにする
ことができない。一方、ステップカバレージに優れた成
膜方法を用いることによってゲート絶縁膜を成膜し、前
述の活性層端部側面における絶縁膜層の薄さを解決する
方法がある。このような成膜法として、光CVD法、熱
CVD法等があるが、光CVD法は生産性に問題があ
り、また熱CVD法は650℃以上の高温状態を必要と
するので安価なガラス基板を用いることができないとい
う問題があった。
【0008】本発明は、光CVD法、熱CVD法等の実
用性に欠けた成膜方法に頼らず、実用的で信頼性が高
く、しかも上記従来のTFTにおける問題を解決したT
FTを提供することを目的とする。
用性に欠けた成膜方法に頼らず、実用的で信頼性が高
く、しかも上記従来のTFTにおける問題を解決したT
FTを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題を
解決するためにチャネル形成領域、ソース領域、ドレイ
ン領域を構成する島状に形成された半導体層である活性
層を有する薄膜トランジスタであって、前記島状に形成
された活性層の端部の厚さをその端部に向かい漸次薄く
する構成すなわちテーパーをもたせた構成をとり、さら
にこの構成と同時にまたは独立にこの活性層端部を覆う
絶縁層の厚さを該活性層の他の部分を覆う絶縁層の厚さ
よりも実質的に厚くするという構成をとるものである。
解決するためにチャネル形成領域、ソース領域、ドレイ
ン領域を構成する島状に形成された半導体層である活性
層を有する薄膜トランジスタであって、前記島状に形成
された活性層の端部の厚さをその端部に向かい漸次薄く
する構成すなわちテーパーをもたせた構成をとり、さら
にこの構成と同時にまたは独立にこの活性層端部を覆う
絶縁層の厚さを該活性層の他の部分を覆う絶縁層の厚さ
よりも実質的に厚くするという構成をとるものである。
【0010】上記構成において、チャネル形成領域、ソ
ース領域、ドレイン領域を構成する島状に形成された活
性層には、結晶性シリコンが用いられるが、他の結晶構
造の半導体を用いてもよいことはいうまでもない。
ース領域、ドレイン領域を構成する島状に形成された活
性層には、結晶性シリコンが用いられるが、他の結晶構
造の半導体を用いてもよいことはいうまでもない。
【0011】上記構成である島状に形成された活性層の
端部の厚さをその端部に向かって漸次薄くする構成と
は、その端部が滑らかにテーパー状に形成された活性層
を有する構成と言い換えることもできる。そしてこのよ
うな構成をとることによって、活性層端部を覆う絶縁層
をも滑らかにテーパーを有した形状とすることができる
ものである。
端部の厚さをその端部に向かって漸次薄くする構成と
は、その端部が滑らかにテーパー状に形成された活性層
を有する構成と言い換えることもできる。そしてこのよ
うな構成をとることによって、活性層端部を覆う絶縁層
をも滑らかにテーパーを有した形状とすることができる
ものである。
【0012】従来においては、活性層を覆う絶縁層が図
2(B)の22に示すように激しい起伏を有しており、
活性層を電気的に保護する効果が特にその端部において
低かったのに対して、上記にように滑らかなテーパーを
有し、起伏の小さい絶縁層を形成することで、活性層端
部における上記従来の問題を解消したものである
2(B)の22に示すように激しい起伏を有しており、
活性層を電気的に保護する効果が特にその端部において
低かったのに対して、上記にように滑らかなテーパーを
有し、起伏の小さい絶縁層を形成することで、活性層端
部における上記従来の問題を解消したものである
【0013】さらに、上記構成を得るために以下に示す
作製方法をとることをさらなる本発明のさらなる構成と
する。すなわち、エッチング率の高い物質を主成分とす
る第1の層を半導体層上に設ける工程と、該第1の層上
にマスクを形成し所定のパターンに形成する工程と、等
方性エッチングによって前記第1の層を選択的にエッチ
ングしサイドエッチングを行う工程と、前記半導体層を
異方性エッチングによってエッチングする工程とを有す
る薄膜トランジスタの作製方法であって、該異方性エッ
チングの異方性を弱めることでマスクの下の部分に存在
する前記半導体層の厚さがその端部から漸次薄くなるよ
うにした構成である。
作製方法をとることをさらなる本発明のさらなる構成と
する。すなわち、エッチング率の高い物質を主成分とす
る第1の層を半導体層上に設ける工程と、該第1の層上
にマスクを形成し所定のパターンに形成する工程と、等
方性エッチングによって前記第1の層を選択的にエッチ
ングしサイドエッチングを行う工程と、前記半導体層を
異方性エッチングによってエッチングする工程とを有す
る薄膜トランジスタの作製方法であって、該異方性エッ
チングの異方性を弱めることでマスクの下の部分に存在
する前記半導体層の厚さがその端部から漸次薄くなるよ
うにした構成である。
【0014】本発明の構成を端的にいうと、島状の活性
層の端部の厚さをその端部に向かい漸次薄くする構成を
第1の主要構成要素とし、島状の活性層の端部を特別に
覆う絶縁膜層を設ける構成を第2の主要構成要素とする
ものである。
層の端部の厚さをその端部に向かい漸次薄くする構成を
第1の主要構成要素とし、島状の活性層の端部を特別に
覆う絶縁膜層を設ける構成を第2の主要構成要素とする
ものである。
【0015】なお、本発明の構成においては、活性層を
形成する半導体層の種類や結晶状態はなんら限定される
ものではない。また、TFTの形式や構造も以下に示す
実施例に限定されるものではない。これは、半導体層端
部に段差が生じてしまうことに起因する問題を解決する
ことが本発明の趣旨であるからである。以下実施例を示
し本発明の構成を実施例に即して説明する。
形成する半導体層の種類や結晶状態はなんら限定される
ものではない。また、TFTの形式や構造も以下に示す
実施例に限定されるものではない。これは、半導体層端
部に段差が生じてしまうことに起因する問題を解決する
ことが本発明の趣旨であるからである。以下実施例を示
し本発明の構成を実施例に即して説明する。
【0016】
〔実施例1〕本実施例は、チャネル形成領域、ソース領
域、ドレイン領域を構成する活性層である島状に形成さ
れた結晶性シリコン半導体層を有するTFT(薄膜トラ
ンジスタ)であって、前記島状に形成された半導体層の
端部は、その厚さがその端部に向かい漸次減少して設け
られており、かつ前記半導体層の端部を覆う絶縁層をゲ
ート絶縁膜とは別に設けることによって、活性層端部を
覆う絶縁膜層の厚さを他の部分に比較して実質的に厚く
したことを特徴とするものである。
域、ドレイン領域を構成する活性層である島状に形成さ
れた結晶性シリコン半導体層を有するTFT(薄膜トラ
ンジスタ)であって、前記島状に形成された半導体層の
端部は、その厚さがその端部に向かい漸次減少して設け
られており、かつ前記半導体層の端部を覆う絶縁層をゲ
ート絶縁膜とは別に設けることによって、活性層端部を
覆う絶縁膜層の厚さを他の部分に比較して実質的に厚く
したことを特徴とするものである。
【0017】そして上記構成を得るためにエッチング率
の高い物質を主成分とする第1の層を半導体層上に設け
る工程と、該半導体層上にマスクを形成し所定のパター
ンに形成する工程と、前記第1の層を選択的にエッチン
グしサイドエッチングを行う工程と、前記半導体層を異
方性エッチングによってエッッチングする工程とを有す
る薄膜トランジスタの作製工程において、前記異方性エ
ッチングの異方性を弱めることでマスクの下の部分に存
在する前記半導体層の厚さをその端部に向かって漸次薄
くして形成するものである。
の高い物質を主成分とする第1の層を半導体層上に設け
る工程と、該半導体層上にマスクを形成し所定のパター
ンに形成する工程と、前記第1の層を選択的にエッチン
グしサイドエッチングを行う工程と、前記半導体層を異
方性エッチングによってエッッチングする工程とを有す
る薄膜トランジスタの作製工程において、前記異方性エ
ッチングの異方性を弱めることでマスクの下の部分に存
在する前記半導体層の厚さをその端部に向かって漸次薄
くして形成するものである。
【0018】本実施例は、上記構成における活性層を覆
う絶縁層として酸化珪素膜を、エッチング率の高い第1
の層をSOG膜としたものである。
う絶縁層として酸化珪素膜を、エッチング率の高い第1
の層をSOG膜としたものである。
【0019】本実施例の作製工程を図3以下に示す。本
実施例においては、基板としてガラス基板を用いた。勿
論他の絶縁性基板または半導体基板を用いることもでき
る。本実施例においては、酸化珪素膜が保護膜として成
膜されたガラス基板を基板として用いた。以下、ガラス
基板と保護膜である酸化珪素膜とは一体化しているもの
として扱う。よって、図面には図示されていないが、ガ
ラス基板状には酸化珪素膜が成膜されている。
実施例においては、基板としてガラス基板を用いた。勿
論他の絶縁性基板または半導体基板を用いることもでき
る。本実施例においては、酸化珪素膜が保護膜として成
膜されたガラス基板を基板として用いた。以下、ガラス
基板と保護膜である酸化珪素膜とは一体化しているもの
として扱う。よって、図面には図示されていないが、ガ
ラス基板状には酸化珪素膜が成膜されている。
【0020】先ず図3に示す如く、ガラス基板30上に
TFTの活性層となる非晶質シリコン半導体膜31を1
500Åの厚さに成膜する。この非晶質シリコン半導体
膜31の厚さは何ら限定されるものではない。しかしな
がら、本発明の構成をとった場合、その厚さを厚くする
ことができるという顕著な効果を得ることができ、後の
結晶化において有利であるという特徴を有する。
TFTの活性層となる非晶質シリコン半導体膜31を1
500Åの厚さに成膜する。この非晶質シリコン半導体
膜31の厚さは何ら限定されるものではない。しかしな
がら、本発明の構成をとった場合、その厚さを厚くする
ことができるという顕著な効果を得ることができ、後の
結晶化において有利であるという特徴を有する。
【0021】また、半導体層の成膜方法も公知のいかな
る方法によってもよいのであるが、本実施例においては
熱CVD法を用いて以下の条件で行った。 反応ガス ジシラン 成膜温度 480℃ 成膜圧力 0.4Torr 尚、成膜速度はできるだけ高い方が好ましく、本実施例
においては80Å/min以上で行った。
る方法によってもよいのであるが、本実施例においては
熱CVD法を用いて以下の条件で行った。 反応ガス ジシラン 成膜温度 480℃ 成膜圧力 0.4Torr 尚、成膜速度はできるだけ高い方が好ましく、本実施例
においては80Å/min以上で行った。
【0022】上記非晶質シリコン半導体膜31を成膜
後、加熱アニールを行い、非晶質シリコン半導体を結晶
性シリコン半導体とする。加熱アニール条件は、550
℃〜800℃の温度で6〜72時間行うものであるが、
本実施例においてはガラス基板の耐熱性を考慮して60
0℃の温度で48時間、加熱アニールを行い結晶性シリ
コンを得た。
後、加熱アニールを行い、非晶質シリコン半導体を結晶
性シリコン半導体とする。加熱アニール条件は、550
℃〜800℃の温度で6〜72時間行うものであるが、
本実施例においてはガラス基板の耐熱性を考慮して60
0℃の温度で48時間、加熱アニールを行い結晶性シリ
コンを得た。
【0023】もちろん、ここでエキシマレーザー等を照
射することによって結晶化を行ってもよい。つぎにシリ
コンに比較して100倍以上のエッチングレートを有す
る物質としてSOG(スピンオングラス)を5000Å
の厚さに成膜し、膜32を得た。このSOGよりなる膜
32の役割は等方性エッチングの際にそのエッチングレ
ートの高さを利用してこの膜32のみを選択的にエッチ
ングし、サイドエッチングを発生させ、このSOG膜の
みをサイドから選択的にエッチングされた状態を得るこ
とにある。
射することによって結晶化を行ってもよい。つぎにシリ
コンに比較して100倍以上のエッチングレートを有す
る物質としてSOG(スピンオングラス)を5000Å
の厚さに成膜し、膜32を得た。このSOGよりなる膜
32の役割は等方性エッチングの際にそのエッチングレ
ートの高さを利用してこの膜32のみを選択的にエッチ
ングし、サイドエッチングを発生させ、このSOG膜の
みをサイドから選択的にエッチングされた状態を得るこ
とにある。
【0024】このSOG膜は、液体のシリカ溶液をスピ
ンコートによって塗布し、焼き固めたものである。ここ
でSOGを用いるのは、焼き固める温度を制御すること
で、その硬度を変化させることができ、その結果エッチ
ング条件を変化させなくてもエッチングレートを変化さ
せることができるからである。
ンコートによって塗布し、焼き固めたものである。ここ
でSOGを用いるのは、焼き固める温度を制御すること
で、その硬度を変化させることができ、その結果エッチ
ング条件を変化させなくてもエッチングレートを変化さ
せることができるからである。
【0025】この状態で図3の状態すなわちガラス基板
30、結晶性シリコン31、SOG膜32よりなる状態
を得た。
30、結晶性シリコン31、SOG膜32よりなる状態
を得た。
【0026】その後レジスト33を公知の方法によって
塗布し、さらに所定のレジストパターンを形成した。レ
ジストの種類としてはここでなんら限定されるものでな
いが、ここではポジ型レジストを用い公知の方法でパタ
ーニングを行った。図4にそのレジストパターンの一部
分を示す。この図4に示す部分は、後に島状に形成され
た活性層の端部となる部分である。
塗布し、さらに所定のレジストパターンを形成した。レ
ジストの種類としてはここでなんら限定されるものでな
いが、ここではポジ型レジストを用い公知の方法でパタ
ーニングを行った。図4にそのレジストパターンの一部
分を示す。この図4に示す部分は、後に島状に形成され
た活性層の端部となる部分である。
【0027】レジストパターンを形成した後、等方性エ
ッチングであるウェットドエッチングを行った。ここで
は、SOG膜32のエッチングレートの速さを利用し、
SOG膜32のみを選択的にエッチングすることによっ
て図5に示すようにサイドエッチングを行った。ここで
の作用は、全ての層の露出している部分にエッチングが
行われるのであるが、SOG膜32は特にエッチングさ
れやすいので、図5に示されるように選択的にエッチン
グされ、いわばサイドエッチングされたようになるので
ある。ここでサイドエッチングする距離は10000Å
程度とした。ここでは等方性エッチングとして、市販の
HF溶液とNH4 F液とを1:20の割合で混合したエ
ッチング溶液を用い、ウェットエッチングを用いた。
ッチングであるウェットドエッチングを行った。ここで
は、SOG膜32のエッチングレートの速さを利用し、
SOG膜32のみを選択的にエッチングすることによっ
て図5に示すようにサイドエッチングを行った。ここで
の作用は、全ての層の露出している部分にエッチングが
行われるのであるが、SOG膜32は特にエッチングさ
れやすいので、図5に示されるように選択的にエッチン
グされ、いわばサイドエッチングされたようになるので
ある。ここでサイドエッチングする距離は10000Å
程度とした。ここでは等方性エッチングとして、市販の
HF溶液とNH4 F液とを1:20の割合で混合したエ
ッチング溶液を用い、ウェットエッチングを用いた。
【0028】さらに、この図5状態で、異方性エッチン
グを行うことによって、シリコン半導体層31をエッチ
ングするのであるが、異方性を弱めることにより図5の
レジストパターン33でその上面が覆われる結晶性シリ
コン半導体層31の表面部分すなわち前工程においてサ
イドエッチングされたSOG膜32のエッチングされた
窪み部分にエッチングガスが回り込み結晶性シリコン半
導体層31がエッチングされる。そしてこの際、結晶性
シリコン半導体層のエッチングは、レジスト33の端部
に近い場所程速く進行するので図6に示すような形状に
エッチングが行われる。
グを行うことによって、シリコン半導体層31をエッチ
ングするのであるが、異方性を弱めることにより図5の
レジストパターン33でその上面が覆われる結晶性シリ
コン半導体層31の表面部分すなわち前工程においてサ
イドエッチングされたSOG膜32のエッチングされた
窪み部分にエッチングガスが回り込み結晶性シリコン半
導体層31がエッチングされる。そしてこの際、結晶性
シリコン半導体層のエッチングは、レジスト33の端部
に近い場所程速く進行するので図6に示すような形状に
エッチングが行われる。
【0029】この状態で本発明の構成の一つである島状
に形成された結晶性シリコン半導体層からなる活性層の
端部の厚さが、その端部34に向かい漸次薄くなるよう
に形成され、結果としてなだらか端部を有する形状を得
ることができた。
に形成された結晶性シリコン半導体層からなる活性層の
端部の厚さが、その端部34に向かい漸次薄くなるよう
に形成され、結果としてなだらか端部を有する形状を得
ることができた。
【0030】ここで重要なのは、なだらかな端部を有す
る島状の半導体層を成膜する際に、該半導体層上にこの
半導体よりもエッチングレートの大きな物質からなる層
(層1とする)を設け、等方性エッチングを行うことに
よって人為的に層1をサイドエッチングさせ、このサイ
ドエッチングされた空間を利用して層1の下にある半導
体層を異方性エッチングでエッチングする点である。
る島状の半導体層を成膜する際に、該半導体層上にこの
半導体よりもエッチングレートの大きな物質からなる層
(層1とする)を設け、等方性エッチングを行うことに
よって人為的に層1をサイドエッチングさせ、このサイ
ドエッチングされた空間を利用して層1の下にある半導
体層を異方性エッチングでエッチングする点である。
【0031】ここで行われる異方性エッチングの方式
は、特に限定されるものではないが、ここでは、並行平
板型のRF放電によるドライエッチング装置を用い、リ
アクティブイオンエッチングという形式を用いた。他
に、ECR方式などのものを用いることができる。
は、特に限定されるものではないが、ここでは、並行平
板型のRF放電によるドライエッチング装置を用い、リ
アクティブイオンエッチングという形式を用いた。他
に、ECR方式などのものを用いることができる。
【0032】ここで行われる異方性エッチングのエッチ
ング条件を以下に示す。 エッチングガス CF4 :SF3 =20:1 圧力 0.05Torr RF電力 200W 基板に印加するセルフバイアス 100〜150V この異方性エッチングの異方性を制御するには以下のよ
うにする。 ・異方性を高めるには (1)圧力を低くする。 (2)セルフバイアスを高くする。 (3)CF4 に対するSF3 の比率を低める。 ・異方性を弱くするには (1)圧力を高くする。 (2)セルフバイアスを低くする。 (3)CF4 に対するSF3 の比率を高める。
ング条件を以下に示す。 エッチングガス CF4 :SF3 =20:1 圧力 0.05Torr RF電力 200W 基板に印加するセルフバイアス 100〜150V この異方性エッチングの異方性を制御するには以下のよ
うにする。 ・異方性を高めるには (1)圧力を低くする。 (2)セルフバイアスを高くする。 (3)CF4 に対するSF3 の比率を低める。 ・異方性を弱くするには (1)圧力を高くする。 (2)セルフバイアスを低くする。 (3)CF4 に対するSF3 の比率を高める。
【0033】端部の厚さが漸次薄くなる構成を有する島
状の半導体層すなわち、なだらかな端部を有するTFT
の活性層を得るには、上記に記した手段に従って作製す
ればよいのであるが、本実施例においてはさらにこの端
部を絶縁膜層で覆う構成をとったものを作製した。これ
は、活性層端部を覆う絶縁層の厚さを活性層の他の部分
を覆う絶縁層よりも実質的に厚くする構成を実現するた
めである。。
状の半導体層すなわち、なだらかな端部を有するTFT
の活性層を得るには、上記に記した手段に従って作製す
ればよいのであるが、本実施例においてはさらにこの端
部を絶縁膜層で覆う構成をとったものを作製した。これ
は、活性層端部を覆う絶縁層の厚さを活性層の他の部分
を覆う絶縁層よりも実質的に厚くする構成を実現するた
めである。。
【0034】この構成を得るために本実施例では、図6
に示す状態を得た後レジストをアッシングによって必要
な量エッチングし、図7の状態得た。アッシングとは、
膜減りをおこすことにより、活性層端部を基板上面より
見て露出させる作用である。図7の状態を得た後、再度
SOG膜の層32をサイドエッチングさせるために前述
と同じ条件でウエットエッチングを行い10000Å程
度のサイドエッチングを行い図8の状態を得た。
に示す状態を得た後レジストをアッシングによって必要
な量エッチングし、図7の状態得た。アッシングとは、
膜減りをおこすことにより、活性層端部を基板上面より
見て露出させる作用である。図7の状態を得た後、再度
SOG膜の層32をサイドエッチングさせるために前述
と同じ条件でウエットエッチングを行い10000Å程
度のサイドエッチングを行い図8の状態を得た。
【0035】この後、活性層の端部34を保護するため
の絶縁膜層として酸化珪素膜35をスパッタ法によって
2000Å成膜し、図9の状態を得た。この酸化珪素膜
の成膜条件は、RFスパッタ法を用い、 ガス 酸素+アルゴン=8:2 圧力 0.5Pa RF電力 400W 基板温度 150℃ である。
の絶縁膜層として酸化珪素膜35をスパッタ法によって
2000Å成膜し、図9の状態を得た。この酸化珪素膜
の成膜条件は、RFスパッタ法を用い、 ガス 酸素+アルゴン=8:2 圧力 0.5Pa RF電力 400W 基板温度 150℃ である。
【0036】そしてレジスト層33を除去することによ
りリフトオフを行いレジスト上並びにその周囲に成膜さ
れた酸化珪素膜35を除去し、さらにSOG膜の層32
を除去することにより、図10に示すように活性層の端
部34が絶縁膜層35によって覆われた構成を得ること
ができた。この後、ゲート絶縁膜を成膜し公知の工程を
経ることによってTFTを完成させた。
りリフトオフを行いレジスト上並びにその周囲に成膜さ
れた酸化珪素膜35を除去し、さらにSOG膜の層32
を除去することにより、図10に示すように活性層の端
部34が絶縁膜層35によって覆われた構成を得ること
ができた。この後、ゲート絶縁膜を成膜し公知の工程を
経ることによってTFTを完成させた。
【0037】ここで重要なことは、活性層の端部に絶縁
膜層を選択的に形成できる点である。そして、このよう
な構成をとるとによって、活性層端部を覆う絶縁層の厚
さを他部であるチャネル形成領域上に比較して実質的に
厚くすることができ、簡便に活性層端部を保護すること
ができる構成を得られる。さらに、図10に示すように
活性層端部が滑らかにテーパーをもって形成されている
ので、その端部を覆う絶縁膜層35も滑らかにテーパー
をもって形成される。しかも、このような構成をとって
もチャネル形成領域上には従来のTFTと同様にしてゲ
ート絶縁膜を形成することができるという特徴を有する
ものである。
膜層を選択的に形成できる点である。そして、このよう
な構成をとるとによって、活性層端部を覆う絶縁層の厚
さを他部であるチャネル形成領域上に比較して実質的に
厚くすることができ、簡便に活性層端部を保護すること
ができる構成を得られる。さらに、図10に示すように
活性層端部が滑らかにテーパーをもって形成されている
ので、その端部を覆う絶縁膜層35も滑らかにテーパー
をもって形成される。しかも、このような構成をとって
もチャネル形成領域上には従来のTFTと同様にしてゲ
ート絶縁膜を形成することができるという特徴を有する
ものである。
【0038】なお、本実施例においては、絶縁膜層とし
て酸化珪素膜を用いたが他の絶縁膜、例えば窒化膜等を
用いることができることはいうまでもない。
て酸化珪素膜を用いたが他の絶縁膜、例えば窒化膜等を
用いることができることはいうまでもない。
【0039】図15に本実施例において作製した試料の
作製過程における図10に対応した断面SEM写真を模
写した図面を示す。図15に示されているのは、ガラス
基板150上に形成された酸化珪素膜よりなる下地保護
膜層151、1500Å厚の結晶性シリコン層からなる
活性層152、さらに活性層152の端部を覆い滑らか
なテーパーをもつ2000Å厚の酸化珪素膜層153が
示されている。
作製過程における図10に対応した断面SEM写真を模
写した図面を示す。図15に示されているのは、ガラス
基板150上に形成された酸化珪素膜よりなる下地保護
膜層151、1500Å厚の結晶性シリコン層からなる
活性層152、さらに活性層152の端部を覆い滑らか
なテーパーをもつ2000Å厚の酸化珪素膜層153が
示されている。
【0040】また、図16には図15に示すサンプルと
は異なるサンプルの活性層端部が示されている。図16
においてはその拡大倍率が大きいので、下地保護膜が2
層になっていることが分かる。また、ゲート絶縁膜15
5が1000Åの厚さに設けられていることが示されて
いる。
は異なるサンプルの活性層端部が示されている。図16
においてはその拡大倍率が大きいので、下地保護膜が2
層になっていることが分かる。また、ゲート絶縁膜15
5が1000Åの厚さに設けられていることが示されて
いる。
【0041】この図16からも、本発明の構成の一つで
ある島状に形成された結晶性シリコン活性層の端部の厚
さが漸次薄くなっている構成、言い換えればなだらか端
部を有する島状の形状を有する結晶性シリコン層が得ら
れたことがわかる。そして、従来問題であった活性層端
部における絶縁膜の段切れや、極端に絶縁膜が薄くなる
ような形状になっていないことがわかる。
ある島状に形成された結晶性シリコン活性層の端部の厚
さが漸次薄くなっている構成、言い換えればなだらか端
部を有する島状の形状を有する結晶性シリコン層が得ら
れたことがわかる。そして、従来問題であった活性層端
部における絶縁膜の段切れや、極端に絶縁膜が薄くなる
ような形状になっていないことがわかる。
【0042】図11は図10をさらに全体から見た図で
ある。図11を見ると分かるように活性層31の端部
は、端に行くに従いその厚さが漸次薄くなっている。そ
してさらにその端部を覆うようにして滑らかなテーパー
をもって酸化珪素膜層35が設けられている。そして、
この場合チャネル形成領域となる活性層表面には酸化珪
素膜層35が設けられていないので、ゲート絶縁膜は従
来と同様にして設けることができることもわかる。
ある。図11を見ると分かるように活性層31の端部
は、端に行くに従いその厚さが漸次薄くなっている。そ
してさらにその端部を覆うようにして滑らかなテーパー
をもって酸化珪素膜層35が設けられている。そして、
この場合チャネル形成領域となる活性層表面には酸化珪
素膜層35が設けられていないので、ゲート絶縁膜は従
来と同様にして設けることができることもわかる。
【0043】活性層31の端部周囲は全て図11に示さ
れているようにその端部が形成されているのも重要な点
である。すなわち、どの様な断面で見ても活性層の端部
は滑らかに形成されており、しかも酸化珪素膜層35に
よって覆われているのである。以下、公知の工程を経る
ことによって、図11に示す活性層31をソース・ドレ
イン領域並びにチャネル領域を構成する領域としてTF
Tを作製するのであるが、ここでは以下の方法によって
Nチャネル型TFT(Nチャネル絶縁ゲイト型電界効果
トランジスタ、以下NTFTと記す)を作製した。
れているようにその端部が形成されているのも重要な点
である。すなわち、どの様な断面で見ても活性層の端部
は滑らかに形成されており、しかも酸化珪素膜層35に
よって覆われているのである。以下、公知の工程を経る
ことによって、図11に示す活性層31をソース・ドレ
イン領域並びにチャネル領域を構成する領域としてTF
Tを作製するのであるが、ここでは以下の方法によって
Nチャネル型TFT(Nチャネル絶縁ゲイト型電界効果
トランジスタ、以下NTFTと記す)を作製した。
【0044】図11の状態を得た後、ゲート絶縁膜とな
る酸化珪素膜の層をRFスパッタ法によって1000Å
の厚さに成膜する。成膜条件は以下の通りである。 ガス 酸素100% 圧力 0.5Pa RF電力 400W 基板温度 150℃
る酸化珪素膜の層をRFスパッタ法によって1000Å
の厚さに成膜する。成膜条件は以下の通りである。 ガス 酸素100% 圧力 0.5Pa RF電力 400W 基板温度 150℃
【0045】つぎに図12に示すようにゲイト電極37
を形成する。ゲイト電極の形成方法としては、公知の手
段である。LPCVD法、プラズマCVD法等を用いて
形成すればよく、本発明においては何ら限定されるもの
ではない。本実施例においては、シリコンに対してN型
の導電型を付与する5価の元素であるリンを高濃度に添
加した結晶性シリコンからなるゲート電極を設けた。
を形成する。ゲイト電極の形成方法としては、公知の手
段である。LPCVD法、プラズマCVD法等を用いて
形成すればよく、本発明においては何ら限定されるもの
ではない。本実施例においては、シリコンに対してN型
の導電型を付与する5価の元素であるリンを高濃度に添
加した結晶性シリコンからなるゲート電極を設けた。
【0046】さらに、ソース・ドレイン領域を形成する
ための一導電型(この場合はN型)を付与する元素であ
るリンのイオン打ち込みを行い、活性化工程を経てソー
ス、ドレイン領域を形成する。そして、層間絶縁膜38
として酸化珪素膜の層を前述のスパッタ法によって10
000Åの厚さに成膜し、さらにソース・ドレイン領域
への穴開けパターニングを行いソース・ドレイン電極配
線39となるアルミ層を形成した。図12を90度角度
を変えた方向、すなわち図12の右側の方向から見た点
線C−C, で示す断面図を図13に示す。図13には、
ゲート電極配線37の構成が示されている。
ための一導電型(この場合はN型)を付与する元素であ
るリンのイオン打ち込みを行い、活性化工程を経てソー
ス、ドレイン領域を形成する。そして、層間絶縁膜38
として酸化珪素膜の層を前述のスパッタ法によって10
000Åの厚さに成膜し、さらにソース・ドレイン領域
への穴開けパターニングを行いソース・ドレイン電極配
線39となるアルミ層を形成した。図12を90度角度
を変えた方向、すなわち図12の右側の方向から見た点
線C−C, で示す断面図を図13に示す。図13には、
ゲート電極配線37の構成が示されている。
【0047】前述のように従来のTFTにおいては、活
性層31の端部において、電極ゲート電極37と活性層
31との間がゲート絶縁膜のみで仕切られることにな
り、しかも活性層端部が垂直に切り立っているので、そ
の側面においてゲート絶縁膜である絶縁層の厚さが極め
て薄くなってしまい、段切れしないまでもゲート電極と
ソース・ドレイン電極間との間における耐圧を悪くし、
不安定動作の原因となったりしていた。
性層31の端部において、電極ゲート電極37と活性層
31との間がゲート絶縁膜のみで仕切られることにな
り、しかも活性層端部が垂直に切り立っているので、そ
の側面においてゲート絶縁膜である絶縁層の厚さが極め
て薄くなってしまい、段切れしないまでもゲート電極と
ソース・ドレイン電極間との間における耐圧を悪くし、
不安定動作の原因となったりしていた。
【0048】しかしながら、本実施例においては図13
で示すように活性層31の端部34が滑らかに傾斜して
設けられており、しかもその端部34の部分には酸化珪
素膜層35が図12並びに図13に示すが端部34を覆
うように設けられているので、上記従来のTFTにおい
て問題であった点が完全に解決されるという顕著な効果
を有する。しかもこの効果を得るための構成は、本実施
例においてその作製工程を詳細に説明したように従来に
おけるTFTの作製工程に容易に組み入れることが可能
であるという別な特徴も有する。
で示すように活性層31の端部34が滑らかに傾斜して
設けられており、しかもその端部34の部分には酸化珪
素膜層35が図12並びに図13に示すが端部34を覆
うように設けられているので、上記従来のTFTにおい
て問題であった点が完全に解決されるという顕著な効果
を有する。しかもこの効果を得るための構成は、本実施
例においてその作製工程を詳細に説明したように従来に
おけるTFTの作製工程に容易に組み入れることが可能
であるという別な特徴も有する。
【0049】なお、本実施例においてはNチャネル型の
TFTを示したが、Pチャネル型のTFTであっても本
発明の主旨には関係しない。また、TFTの細部の構造
も本発明の主旨である活性層端部の構成並びにその作製
方法を適用できるものであれば、何ら制限を受けるもの
ではない。
TFTを示したが、Pチャネル型のTFTであっても本
発明の主旨には関係しない。また、TFTの細部の構造
も本発明の主旨である活性層端部の構成並びにその作製
方法を適用できるものであれば、何ら制限を受けるもの
ではない。
【0050】〔実施例2〕実施例1においては、活性層
の端部の厚さを漸次薄くする構成、即ち活性層の端部を
滑らかに形成する構成と、該活性層の端部を絶縁膜で覆
う構成の両者の構成を共に有した例を示したが、前記二
つの構成の何方か一方のみの構成を有したTFTであっ
ても前記従来の問題点を解決した構成を有するTFTを
得ることができる。
の端部の厚さを漸次薄くする構成、即ち活性層の端部を
滑らかに形成する構成と、該活性層の端部を絶縁膜で覆
う構成の両者の構成を共に有した例を示したが、前記二
つの構成の何方か一方のみの構成を有したTFTであっ
ても前記従来の問題点を解決した構成を有するTFTを
得ることができる。
【0051】本実施例においては、活性層端部を滑らか
に形成する構成、すなわち活性層端部においてその厚さ
が端部に向かい漸次減少して設けられている構成を示
す。前述の如く従来のTFTにおいては、図2(B)に
示すような活性層21の端部においてゲート電極23と
活性層21の端部とが接近してしまうという問題があ
り、本発明はこの問題を解決することを目的とするもの
である。従って、図2(B)の点線で囲った部分26で
示す活性層端部における構造を改善できればよいことに
なる。
に形成する構成、すなわち活性層端部においてその厚さ
が端部に向かい漸次減少して設けられている構成を示
す。前述の如く従来のTFTにおいては、図2(B)に
示すような活性層21の端部においてゲート電極23と
活性層21の端部とが接近してしまうという問題があ
り、本発明はこの問題を解決することを目的とするもの
である。従って、図2(B)の点線で囲った部分26で
示す活性層端部における構造を改善できればよいことに
なる。
【0052】そこで、本実施例においては活性層の端部
をなだらかに形成(端部において活性層の厚さをその端
部に向かい漸次薄くする構成)することによって、活性
層上に形成される絶縁膜層(一般にゲート絶縁膜)の厚
さが、活性層端部側面において薄くならないようにした
ものである。
をなだらかに形成(端部において活性層の厚さをその端
部に向かい漸次薄くする構成)することによって、活性
層上に形成される絶縁膜層(一般にゲート絶縁膜)の厚
さが、活性層端部側面において薄くならないようにした
ものである。
【0053】本実施例は実施例1において作製したNT
FTの構成を簡略化したものであり、実施例1において
作製したNTFTの作製工程の一部を省略することで本
実施例を作製することができる。具体的には、実施例1
における作製工程において図7で示される状態を得た
後、レジスト33並びにSOG膜の層32を取り除くこ
とによって活性層を形成し、しかる後にゲート電極、ゲ
ート絶縁膜、ソース・ドレイン領域、ソース・ドレイン
電極等々を形成することによってNTFTを得るもので
ある。本実施例で作製したNTFTを図1(A)(B)
に示す。図1(A)(B)における各構成部分の符号
は、実施例1の場合と同一である。図1(B)は、図1
(A)のa-a , で示される部分の断面図である。
FTの構成を簡略化したものであり、実施例1において
作製したNTFTの作製工程の一部を省略することで本
実施例を作製することができる。具体的には、実施例1
における作製工程において図7で示される状態を得た
後、レジスト33並びにSOG膜の層32を取り除くこ
とによって活性層を形成し、しかる後にゲート電極、ゲ
ート絶縁膜、ソース・ドレイン領域、ソース・ドレイン
電極等々を形成することによってNTFTを得るもので
ある。本実施例で作製したNTFTを図1(A)(B)
に示す。図1(A)(B)における各構成部分の符号
は、実施例1の場合と同一である。図1(B)は、図1
(A)のa-a , で示される部分の断面図である。
【0054】本実施例のような構成をとることによっ
て、活性層端部を覆う絶縁膜層の厚さが薄くならずにす
み、従来問題であった絶縁膜層の段切れや絶縁膜層の薄
くなった部分に発生する電界集中現象が起こらなくな
り、安定した動作と高歩留りが実現できた。
て、活性層端部を覆う絶縁膜層の厚さが薄くならずにす
み、従来問題であった絶縁膜層の段切れや絶縁膜層の薄
くなった部分に発生する電界集中現象が起こらなくな
り、安定した動作と高歩留りが実現できた。
【0055】勿論本発明の要旨は、活性層の端部をなだ
らかに形成することであるから、他の作製工程、さらに
は他部の構成は何ら限定されるものではない。なお、本
実施例においては、ソース・ドレイン領域を形成するの
にイオン打ち込み法を用い、ソース・ドレイン領域の形
成とチャネル形成領域とを同時にセルフアライン(自己
整合的)に形成したが、チャネル領域、ソース領域、ド
レイン領域がそれぞれ異なる半導体層からなるTFTに
おいてもそのいずれかまたは複数の半導体層の端部に本
発明の構成であるその端部をなだらかにする構成を適用
することは、TFTの耐圧不良や信頼性の低下を改善す
るのに効果がある。
らかに形成することであるから、他の作製工程、さらに
は他部の構成は何ら限定されるものではない。なお、本
実施例においては、ソース・ドレイン領域を形成するの
にイオン打ち込み法を用い、ソース・ドレイン領域の形
成とチャネル形成領域とを同時にセルフアライン(自己
整合的)に形成したが、チャネル領域、ソース領域、ド
レイン領域がそれぞれ異なる半導体層からなるTFTに
おいてもそのいずれかまたは複数の半導体層の端部に本
発明の構成であるその端部をなだらかにする構成を適用
することは、TFTの耐圧不良や信頼性の低下を改善す
るのに効果がある。
【0056】〔実施例3〕本実施例は、実施例1におい
て、活性層31の端部の構成は従来と同じ段差状の構成
をとり、その段差状に形成された活性層端部に図14に
示すように絶縁膜層35を設けることにより、前述の従
来のTFTにおける問題点を解決した構成である。図1
4は、図13に対応するものである。また、図13と図
14は同じ符号を用いており、同符号で異なる構成をと
るのは活性層31の端部の形状だけである。
て、活性層31の端部の構成は従来と同じ段差状の構成
をとり、その段差状に形成された活性層端部に図14に
示すように絶縁膜層35を設けることにより、前述の従
来のTFTにおける問題点を解決した構成である。図1
4は、図13に対応するものである。また、図13と図
14は同じ符号を用いており、同符号で異なる構成をと
るのは活性層31の端部の形状だけである。
【0057】本実施例も実施例1の作製工程を一部変更
することによって得ることができる。即ち、図6の状態
を得るために行われる異方性エッチングの異方性を強め
て行うと、レジスト下にエッチングガスが回り込まず、
従来のようなその端部に段差を有した活性層を得ること
ができる。その後、実施例1に示すのと同様な作製工程
を経てTFTを完成する。
することによって得ることができる。即ち、図6の状態
を得るために行われる異方性エッチングの異方性を強め
て行うと、レジスト下にエッチングガスが回り込まず、
従来のようなその端部に段差を有した活性層を得ること
ができる。その後、実施例1に示すのと同様な作製工程
を経てTFTを完成する。
【0058】本実施例においても、活性層31の端部が
酸化珪素膜35によって覆われ保護されるので従来のよ
うな不都合が生じることはないという特徴を有する。
酸化珪素膜35によって覆われ保護されるので従来のよ
うな不都合が生じることはないという特徴を有する。
【0059】
【発明の効果】本発明の構成である結晶性シリコン薄膜
トランジスタ(TFT)の活性層の端部をその端部に向
かって漸次その厚さを薄くして設け、さらに活性層端部
を絶縁膜で覆うことによって、活性層端部における絶縁
膜層の厚さを他部よりも実質的に厚くすることができ
た。その結果、活性層端部でのゲート絶縁膜の段切れの
発生がなくなり、また、活性層端部でゲート絶縁膜が薄
くなることによって発生する耐圧不良や信頼性の低下を
改善することができた。
トランジスタ(TFT)の活性層の端部をその端部に向
かって漸次その厚さを薄くして設け、さらに活性層端部
を絶縁膜で覆うことによって、活性層端部における絶縁
膜層の厚さを他部よりも実質的に厚くすることができ
た。その結果、活性層端部でのゲート絶縁膜の段切れの
発生がなくなり、また、活性層端部でゲート絶縁膜が薄
くなることによって発生する耐圧不良や信頼性の低下を
改善することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例を示す図。
【図2】 従来のTFTを示す図。
【図3】 実施例の作製工程を示す図。
【図4】 実施例の作製工程を示す図。
【図5】 実施例の作製工程を示す図。
【図6】 実施例の作製工程を示す図。
【図7】 実施例の作製工程を示す図。
【図8】 実施例の作製工程を示す図。
【図9】 実施例の作製工程を示す図。
【図10】 実施例の作製工程を示す図。
【図11】 実施例の作製工程を示す図。
【図12】 実施例を示す図。
【図13】 実施例を示す図。
【図14】 実施例を示す図。
【図15】 実施例の断面SEM写真の模写図を示す
図。
図。
【図16】 実施例の断面SEM写真の模写図を示す
図。
図。
30 ガラス基板 31 シリコン半導体層(活性層) 32 SOG膜の層 33 レジスト 34 活性層の端部 35 酸化珪素膜層 36 酸化珪素膜層(ゲート絶縁膜) 37 ゲート電極 38 酸化珪素膜 39 アルミ層 150 ガラス基板 151 下地保護膜 152 活性層 153 酸化珪素膜 154 下地保護膜 155 酸化珪素膜(ゲート絶縁膜)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年5月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主にアクティブマトリ
ックス駆動方式の液晶ディスプレイ、イメージセンサ、
サーマルヘッド等に使用されるシリコン薄膜トランジス
タおよびその作製方法に関するものである。
ックス駆動方式の液晶ディスプレイ、イメージセンサ、
サーマルヘッド等に使用されるシリコン薄膜トランジス
タおよびその作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりシリコン薄膜トランジスタ(以
下TFTと記す)は小型液晶テレビやコンピュータの液
晶ディスプレイ、さらにはファクシミリ等に用いられる
イメージセンサ、サーマルヘッドに用いられている。以
下従来におけるコブラナ型の結晶性シリコンTFTの作
製工程を示す。まずガラス基板等の絶縁基板上に非晶質
シリコン層を成膜し、550℃〜800℃の熱アニール
またはレーザー照射により結晶化を行う。次にフォトリ
ソグラフィー工程によって結晶化したシリコン層を島状
に形成する。この島状に形成されたシリコン層がチャネ
ル形成領域並びにソース・ドレイン領域を構成する部分
となる。さらにスパッタ法、あるいはCVD法等によっ
てゲート酸化膜となる酸化珪素膜の層を成膜する。そし
て、ゲート電極の成膜およびパターニングを行ない、さ
らにソース・ドレイン領域への一導電型を付与する不純
物のドーピングをイオン打ち込み法により行い、この不
純物の活性化を行う。最後に水素熱処理を行い、層間絶
縁膜の成膜、コンタクトホールの形成、アルミ電極の形
成を行いコプラナ型のTFTが完成する。
下TFTと記す)は小型液晶テレビやコンピュータの液
晶ディスプレイ、さらにはファクシミリ等に用いられる
イメージセンサ、サーマルヘッドに用いられている。以
下従来におけるコブラナ型の結晶性シリコンTFTの作
製工程を示す。まずガラス基板等の絶縁基板上に非晶質
シリコン層を成膜し、550℃〜800℃の熱アニール
またはレーザー照射により結晶化を行う。次にフォトリ
ソグラフィー工程によって結晶化したシリコン層を島状
に形成する。この島状に形成されたシリコン層がチャネ
ル形成領域並びにソース・ドレイン領域を構成する部分
となる。さらにスパッタ法、あるいはCVD法等によっ
てゲート酸化膜となる酸化珪素膜の層を成膜する。そし
て、ゲート電極の成膜およびパターニングを行ない、さ
らにソース・ドレイン領域への一導電型を付与する不純
物のドーピングをイオン打ち込み法により行い、この不
純物の活性化を行う。最後に水素熱処理を行い、層間絶
縁膜の成膜、コンタクトホールの形成、アルミ電極の形
成を行いコプラナ型のTFTが完成する。
【0003】このようにして製作された従来のコプラナ
型TFTは図2(A)に示すような構造を有している。
図2(A)において、その上面図のc−c’の断面図を
その下に、b−b’の断面図をその右に示す。図2
(A)において、20はガラス基板、21はチャネル形
成領域並びにソース・ドレイン領域を構成する結晶性シ
リコン層、22はゲート絶縁膜となる酸化珪素膜層、2
3はゲート電極、24はソース・ドレイン電極のアルミ
配線、25は層間絶縁膜である。また、図示はされてい
ないが、ガラス基板からの不純物の拡散を防止するため
にガラス基板上に保護膜として酸化珪素膜が設けられて
いるのが一般的である。
型TFTは図2(A)に示すような構造を有している。
図2(A)において、その上面図のc−c’の断面図を
その下に、b−b’の断面図をその右に示す。図2
(A)において、20はガラス基板、21はチャネル形
成領域並びにソース・ドレイン領域を構成する結晶性シ
リコン層、22はゲート絶縁膜となる酸化珪素膜層、2
3はゲート電極、24はソース・ドレイン電極のアルミ
配線、25は層間絶縁膜である。また、図示はされてい
ないが、ガラス基板からの不純物の拡散を防止するため
にガラス基板上に保護膜として酸化珪素膜が設けられて
いるのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に結晶性シリコン
を用いたTFTにおいて、チャネル形成領域並びにソー
ス・ドレイン領域を構成する活性層である結晶性シリコ
ン層は、非晶質シリコン層を加熱により結晶化させるこ
とによって形成されている。この結晶性シリコンの結晶
性は、出発材料である非晶質シリコン層の厚さが厚い方
が良く、しかもその電気的特性も良好になることが知ら
れている。しかしながら、前述のように島状に形成され
たチャネル形成領域並びにソース・ドレイン領域を構成
するシリコン半導体層(以下単に活性層と記す)の厚さ
を厚くすると、島状に形成された活性層の端部において
大きな段差が形成されるので、シリコン活性層上にゲー
ト絶縁膜となる酸化珪素膜層を成膜した場合、その段差
部分における側面の酸化珪素層の厚さが薄くなってしま
っていた。この様子を図2(B)に模式的に示す。図2
(B)は図2(A)のb−b’で示される断面に相当す
るものである。なお、この図2(A)層間絶縁膜25は
示されていない。
を用いたTFTにおいて、チャネル形成領域並びにソー
ス・ドレイン領域を構成する活性層である結晶性シリコ
ン層は、非晶質シリコン層を加熱により結晶化させるこ
とによって形成されている。この結晶性シリコンの結晶
性は、出発材料である非晶質シリコン層の厚さが厚い方
が良く、しかもその電気的特性も良好になることが知ら
れている。しかしながら、前述のように島状に形成され
たチャネル形成領域並びにソース・ドレイン領域を構成
するシリコン半導体層(以下単に活性層と記す)の厚さ
を厚くすると、島状に形成された活性層の端部において
大きな段差が形成されるので、シリコン活性層上にゲー
ト絶縁膜となる酸化珪素膜層を成膜した場合、その段差
部分における側面の酸化珪素層の厚さが薄くなってしま
っていた。この様子を図2(B)に模式的に示す。図2
(B)は図2(A)のb−b’で示される断面に相当す
るものである。なお、この図2(A)層間絶縁膜25は
示されていない。
【0005】一般に酸化珪素膜層を形成するにはスパッ
タ法が一般的に多用されているが、スパッタ法を用いた
場合、ステップカバレージがあまり良くないので、21
で示されるようなその端部が切り立った島状の活性層に
おいては、点線で囲った26の部分に示すように活性層
21の側面の厚さが特に薄くなってしまっていた。特
に、前述のように活性層の厚さを厚くすると活性層端部
側面の絶縁膜層の薄さが顕著になり、この絶縁膜層の段
切れが生じ、活性層21とゲート電極23がショートし
たり、そうでなくとも活性層の端部の角の部分における
絶縁膜層に電界が集中し、これが原因となりゲート電極
とソース・ドレイン電極間の耐圧が低下するというよう
な問題が生じていた。
タ法が一般的に多用されているが、スパッタ法を用いた
場合、ステップカバレージがあまり良くないので、21
で示されるようなその端部が切り立った島状の活性層に
おいては、点線で囲った26の部分に示すように活性層
21の側面の厚さが特に薄くなってしまっていた。特
に、前述のように活性層の厚さを厚くすると活性層端部
側面の絶縁膜層の薄さが顕著になり、この絶縁膜層の段
切れが生じ、活性層21とゲート電極23がショートし
たり、そうでなくとも活性層の端部の角の部分における
絶縁膜層に電界が集中し、これが原因となりゲート電極
とソース・ドレイン電極間の耐圧が低下するというよう
な問題が生じていた。
【0006】そして、このような状況は、特にガラス基
板上にTFTを多数設けなければならないアクティブ型
の液晶表示装置やイメージセンサ等においては、歩留り
低下や品質の低下の大きな原因となっていた。
板上にTFTを多数設けなければならないアクティブ型
の液晶表示装置やイメージセンサ等においては、歩留り
低下や品質の低下の大きな原因となっていた。
【0007】この問題を解決する方法としては、ゲート
酸化膜となる酸化珪素膜層を厚くすることによって、活
性層端部における酸化珪素膜の厚さを実用上十分厚くす
る方法が考えられるが、ゲート酸化膜を厚くすること
は、TFTの電気特性に影響を及ぼすのでむやみにする
ことができない。一方、ステップカバレージに優れた成
膜方法を用いることによってゲート絶縁膜を成膜し、前
述の活性層端部側面における絶縁膜層の薄さを解決する
方法がある。このような成膜法として、光CVD法、熱
CVD法等があるが、光CVD法は生産性に問題があ
り、また熱CVD法は650℃C以上の高温状態を必要
とするので安価なガラス基板を用いることができないと
いう問題があった。
酸化膜となる酸化珪素膜層を厚くすることによって、活
性層端部における酸化珪素膜の厚さを実用上十分厚くす
る方法が考えられるが、ゲート酸化膜を厚くすること
は、TFTの電気特性に影響を及ぼすのでむやみにする
ことができない。一方、ステップカバレージに優れた成
膜方法を用いることによってゲート絶縁膜を成膜し、前
述の活性層端部側面における絶縁膜層の薄さを解決する
方法がある。このような成膜法として、光CVD法、熱
CVD法等があるが、光CVD法は生産性に問題があ
り、また熱CVD法は650℃C以上の高温状態を必要
とするので安価なガラス基板を用いることができないと
いう問題があった。
【0008】本発明は、光CVD法、熱CVD法等の実
用性に欠けた成膜方法に頼らず、実用的で信頼性が高
く、しかも上記従来のTFTにおける問題を解決したT
FTを提供することを目的とする。
用性に欠けた成膜方法に頼らず、実用的で信頼性が高
く、しかも上記従来のTFTにおける問題を解決したT
FTを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本明細書で開示する構成の一つは、チャネル形成領
域、ソース領域、ドレイン領域が形成された島状半導体
と、前記チャネル形成領域を覆い、かつ前記島状半導体
の一つの端部と交差して延在しているゲイト電極と、前
記ゲイト電極と前記島状半導体との間に設けられた絶縁
物とで構成され、前記絶縁物の厚さは、少なくとも前記
島状半導体の端部上において、前記島状半導体のチャネ
ル形成領域上より厚いことを特徴とする薄膜トランジス
タである。
に、本明細書で開示する構成の一つは、チャネル形成領
域、ソース領域、ドレイン領域が形成された島状半導体
と、前記チャネル形成領域を覆い、かつ前記島状半導体
の一つの端部と交差して延在しているゲイト電極と、前
記ゲイト電極と前記島状半導体との間に設けられた絶縁
物とで構成され、前記絶縁物の厚さは、少なくとも前記
島状半導体の端部上において、前記島状半導体のチャネ
ル形成領域上より厚いことを特徴とする薄膜トランジス
タである。
【0010】他の構成の一つは、チャネル形成領域、ソ
ース領域、ドレイン領域が形成された島状半導体と、前
記チャネル形成領域を覆い、かつ前記島状半導体の一つ
の端部と交差して延在しているゲイト電極と、前記ゲイ
ト電極と前記島状半導体との間に設けられた絶縁物と、
前記ゲイト電極と前記島状半導体との間の、少なくとも
前記島状半導体の端部に設けられた他の絶縁物とで構成
されることを特徴とする薄膜トランジスタである。
ース領域、ドレイン領域が形成された島状半導体と、前
記チャネル形成領域を覆い、かつ前記島状半導体の一つ
の端部と交差して延在しているゲイト電極と、前記ゲイ
ト電極と前記島状半導体との間に設けられた絶縁物と、
前記ゲイト電極と前記島状半導体との間の、少なくとも
前記島状半導体の端部に設けられた他の絶縁物とで構成
されることを特徴とする薄膜トランジスタである。
【0011】この構成において、絶縁物は、チャネル形
成領域に接していてもよい。
成領域に接していてもよい。
【0012】また、ゲイト電極と他の絶縁物は、島状半
導体の端部上において互いに重なっているものであって
もよい。
導体の端部上において互いに重なっているものであって
もよい。
【0013】本明細書で開示する他の構成の一つは、テ
ーパー状に形成された周辺部を有する島状半導体と、前
記島状半導体を覆い、かつ前記島状半導体の一つの端部
と交差して延在しているゲイト電極と、前記ゲイト電極
と前記島状半導体との間に設けられた絶縁物とで構成さ
れ、前記絶縁物の厚さは、延在した前記ゲイト電極が交
差する前記島状半導体の端部上において、前記島状半導
体の中央部分より厚いことを特徴とする薄膜トランジス
タである。
ーパー状に形成された周辺部を有する島状半導体と、前
記島状半導体を覆い、かつ前記島状半導体の一つの端部
と交差して延在しているゲイト電極と、前記ゲイト電極
と前記島状半導体との間に設けられた絶縁物とで構成さ
れ、前記絶縁物の厚さは、延在した前記ゲイト電極が交
差する前記島状半導体の端部上において、前記島状半導
体の中央部分より厚いことを特徴とする薄膜トランジス
タである。
【0014】本発明は、上記の問題を解決するためにチ
ャネル形成領域、ソース領域、ドレイン領域を構成する
島状に形成された半導体層である活性層を有する薄膜ト
ランジスタであって、活性層端部を覆う絶縁層の厚さを
該活性層の他の部分を覆う絶縁層の厚さよりも実質的に
厚くするという構成をとるものである。
ャネル形成領域、ソース領域、ドレイン領域を構成する
島状に形成された半導体層である活性層を有する薄膜ト
ランジスタであって、活性層端部を覆う絶縁層の厚さを
該活性層の他の部分を覆う絶縁層の厚さよりも実質的に
厚くするという構成をとるものである。
【0015】さらにこの構成に加えて前記島状に形成さ
れた活性層の端部の厚さをその端部に向かい漸次薄くす
る構成すなわちテーパーをもたせた構成としてもよい。
れた活性層の端部の厚さをその端部に向かい漸次薄くす
る構成すなわちテーパーをもたせた構成としてもよい。
【0016】上記構成において、チャネル形成領域、ソ
ース領域、ドレイン領域を構成する島状に形成された活
性層には、結晶性シリコンが用いられるが、他の結晶構
造の半導体を用いてもよいことはいうまでもない。
ース領域、ドレイン領域を構成する島状に形成された活
性層には、結晶性シリコンが用いられるが、他の結晶構
造の半導体を用いてもよいことはいうまでもない。
【0017】本発明の構成を端的にいうと、島状の活性
層の端部を特別に覆う絶縁膜層を設ける構成を主要構成
要素とするものである。
層の端部を特別に覆う絶縁膜層を設ける構成を主要構成
要素とするものである。
【0018】島状の活性層の端部の厚さをその端部に向
かい漸次薄くする構成をさらなる構成要素としてもよ
い。
かい漸次薄くする構成をさらなる構成要素としてもよ
い。
【0019】島状に形成された活性層の端部の厚さをそ
の端部に向かって漸次薄くする構成とは、その端部が滑
らかにテーパー状に形成された活性層を有する構成と言
い換えることもできる。そしてこのような構成をとるこ
とによって、活性層端部を覆う絶縁層をも滑らかにテー
パーを有した形状とすることができるものである。
の端部に向かって漸次薄くする構成とは、その端部が滑
らかにテーパー状に形成された活性層を有する構成と言
い換えることもできる。そしてこのような構成をとるこ
とによって、活性層端部を覆う絶縁層をも滑らかにテー
パーを有した形状とすることができるものである。
【0020】従来においては、活性層を覆う絶縁層が図
2(B)の22に示すように激しい起伏を有しており、
活性層を電気的に保護する効果が特にその端部において
低かったのに対して、上記のように滑らかなテーパーを
有し、起伏の小さい絶縁層を形成することで、活性層端
部における上記従来の問題を解消したものである
2(B)の22に示すように激しい起伏を有しており、
活性層を電気的に保護する効果が特にその端部において
低かったのに対して、上記のように滑らかなテーパーを
有し、起伏の小さい絶縁層を形成することで、活性層端
部における上記従来の問題を解消したものである
【0021】さらに、上記構成を得るために以下に示す
作製方法をとってもよい。すなわち、エッチング率の高
い物質を主成分とする第1の層を半導体層上に設ける工
程と、該第1の層上にマスクを形成し所定のパターンに
形成する工程と、等方性エッチングによって前記第1の
層を選択的にエッチングしサイドエッチングを行う工程
と、前記半導体層を異方性エッチングによってエッチン
グする工程とを有する薄膜トランジスタの作製方法であ
って、該異方性エッチングの異方性を弱めることでマス
クの下の部分に存在する前記半導体層の厚さがその端部
から漸次薄くなるようにした構成である。
作製方法をとってもよい。すなわち、エッチング率の高
い物質を主成分とする第1の層を半導体層上に設ける工
程と、該第1の層上にマスクを形成し所定のパターンに
形成する工程と、等方性エッチングによって前記第1の
層を選択的にエッチングしサイドエッチングを行う工程
と、前記半導体層を異方性エッチングによってエッチン
グする工程とを有する薄膜トランジスタの作製方法であ
って、該異方性エッチングの異方性を弱めることでマス
クの下の部分に存在する前記半導体層の厚さがその端部
から漸次薄くなるようにした構成である。
【0022】なお、本明細書で開示する各発明の構成に
おいては、活性層を形成する半導体層の種類や結晶状態
はなんら限定されるものではない。また、TFTの形式
や構造も以下に示す実施例に限定されるものではない。
これは、半導体層端部に段差が生じてしまうことに起因
する問題を解決することが本発明の趣旨であるからであ
る。以下実施例を示し本発明の構成を実施例に即して説
明する。
おいては、活性層を形成する半導体層の種類や結晶状態
はなんら限定されるものではない。また、TFTの形式
や構造も以下に示す実施例に限定されるものではない。
これは、半導体層端部に段差が生じてしまうことに起因
する問題を解決することが本発明の趣旨であるからであ
る。以下実施例を示し本発明の構成を実施例に即して説
明する。
【0023】
【実施例】 〔実施例1〕本実施例は、チャネル形成領域、ソース領
域、ドレイン領域を構成する活性層である島状に形成さ
れた結晶性シリコン半導体層を有するTFT(薄膜トラ
ンジスタ)であって、前記島状に形成された半導体層の
端部は、その厚さがその端部に向かい漸次減少して設け
られており、かつ前記半導体層の端部を覆う絶縁層をゲ
ート絶縁膜とは別に設けることによって、活性層端部を
覆う絶縁膜層の厚さを他の部分に比較して実質的に厚く
したことを特徴とするものである。
域、ドレイン領域を構成する活性層である島状に形成さ
れた結晶性シリコン半導体層を有するTFT(薄膜トラ
ンジスタ)であって、前記島状に形成された半導体層の
端部は、その厚さがその端部に向かい漸次減少して設け
られており、かつ前記半導体層の端部を覆う絶縁層をゲ
ート絶縁膜とは別に設けることによって、活性層端部を
覆う絶縁膜層の厚さを他の部分に比較して実質的に厚く
したことを特徴とするものである。
【0024】そして上記構成を得るためにエッチング率
の高い物質を主成分とする第1の層を半導体層上に設け
る工程と、該半導体層上にマスクを形成し所定のパター
ンに形成する工程と、前記第1の層を選択的にエッチン
グしサイドエッチングを行う工程と、前記半導体層を異
方性エッチングによってエッッチングする工程とを有す
る薄膜トランジスタの作製工程において、前記異方性エ
ッチングの異方性を弱めることでマスクの下の部分に存
在する前記半導体層の厚さをその端部に向かって漸次薄
くして形成するものである。
の高い物質を主成分とする第1の層を半導体層上に設け
る工程と、該半導体層上にマスクを形成し所定のパター
ンに形成する工程と、前記第1の層を選択的にエッチン
グしサイドエッチングを行う工程と、前記半導体層を異
方性エッチングによってエッッチングする工程とを有す
る薄膜トランジスタの作製工程において、前記異方性エ
ッチングの異方性を弱めることでマスクの下の部分に存
在する前記半導体層の厚さをその端部に向かって漸次薄
くして形成するものである。
【0025】本実施例は、上記構成における活性層を覆
う絶縁層として酸化珪素膜を、エッチング率の高い第1
の層をSOG膜としたものである。
う絶縁層として酸化珪素膜を、エッチング率の高い第1
の層をSOG膜としたものである。
【0026】本実施例の作製工程を図3以下に示す。本
実施例においては、基板としてガラス基板を用いた。勿
論他の絶縁性基板または半導体基板を用いることもでき
る。本実施例においては、酸化珪素膜が保護膜として成
膜されたガラス基板を基板として用いた。以下、ガラス
基板と保護膜である酸化珪素膜とは一体化しているもの
として扱う。よって、図面には図示されていないが、ガ
ラス基板状には酸化珪素膜が成膜されている。
実施例においては、基板としてガラス基板を用いた。勿
論他の絶縁性基板または半導体基板を用いることもでき
る。本実施例においては、酸化珪素膜が保護膜として成
膜されたガラス基板を基板として用いた。以下、ガラス
基板と保護膜である酸化珪素膜とは一体化しているもの
として扱う。よって、図面には図示されていないが、ガ
ラス基板状には酸化珪素膜が成膜されている。
【0027】先ず図3に示す如く、ガラス基板30上に
TFTの活性層となる非晶質シリコン半導体膜31を1
500Åの厚さに成膜する。この非晶質シリコン半導体
膜31の厚さは何ら限定されるものではない。しかしな
がら、本発明の構成をとった場合、その厚さを厚くする
ことができるという顕著な効果を得ることができ、後の
結晶化において有利であるという特徴を有する。
TFTの活性層となる非晶質シリコン半導体膜31を1
500Åの厚さに成膜する。この非晶質シリコン半導体
膜31の厚さは何ら限定されるものではない。しかしな
がら、本発明の構成をとった場合、その厚さを厚くする
ことができるという顕著な効果を得ることができ、後の
結晶化において有利であるという特徴を有する。
【0028】また、半導体層の成膜方法も公知のいかな
る方法によってもよいのであるが、本実施例においては
熱CVD法を用いて以下の条件で行った。 反応ガス ジシラン 成膜温度 480℃ 成膜圧力 0.4Torr 尚、成膜速度はできるだけ高い方が好ましく、本実施例
においては80Å/min以上で行った。
る方法によってもよいのであるが、本実施例においては
熱CVD法を用いて以下の条件で行った。 反応ガス ジシラン 成膜温度 480℃ 成膜圧力 0.4Torr 尚、成膜速度はできるだけ高い方が好ましく、本実施例
においては80Å/min以上で行った。
【0029】上記非晶質シリコン半導体膜31を成膜
後、加熱アニールを行い、非晶質シリコン半導体を結晶
性シリコン半導体とする。加熱アニール条件は、550
℃〜800℃の温度で6〜72時間行うものであるが、
本実施例においてはガラス基板の耐熱性を考慮して60
0℃の温度で48時間、加熱アニールを行い結晶性シリ
コンを得た。
後、加熱アニールを行い、非晶質シリコン半導体を結晶
性シリコン半導体とする。加熱アニール条件は、550
℃〜800℃の温度で6〜72時間行うものであるが、
本実施例においてはガラス基板の耐熱性を考慮して60
0℃の温度で48時間、加熱アニールを行い結晶性シリ
コンを得た。
【0030】もちろん、ここでエキシマレーザー等を照
射することによって結晶化を行ってもよい。つぎにシリ
コンに比較して100倍以上のエッチングレートを有す
る物質としてSOG(スピンオングラス)を5000Å
の厚さに成膜し、膜32を得た。このSOGよりなる膜
32の役割は等方性エッチングの際にそのエッチングレ
ートの高さを利用してこの膜32のみを選択的にエッチ
ングし、サイドエッチングを発生させ、このSOG膜の
みをサイドから選択的にエッチングされた状態を得るこ
とにある。
射することによって結晶化を行ってもよい。つぎにシリ
コンに比較して100倍以上のエッチングレートを有す
る物質としてSOG(スピンオングラス)を5000Å
の厚さに成膜し、膜32を得た。このSOGよりなる膜
32の役割は等方性エッチングの際にそのエッチングレ
ートの高さを利用してこの膜32のみを選択的にエッチ
ングし、サイドエッチングを発生させ、このSOG膜の
みをサイドから選択的にエッチングされた状態を得るこ
とにある。
【0031】このSOG膜は、液体のシリカ溶液をスピ
ンコートによって塗布し、焼き固めたものである。ここ
でSOGを用いるのは、焼き固める温度を制御すること
で、その硬度を変化させることができ、その結果エッチ
ング条件を変化させなくてもエッチングレートを変化さ
せることができるからである。
ンコートによって塗布し、焼き固めたものである。ここ
でSOGを用いるのは、焼き固める温度を制御すること
で、その硬度を変化させることができ、その結果エッチ
ング条件を変化させなくてもエッチングレートを変化さ
せることができるからである。
【0032】この状態で図3の状態すなわちガラス基板
30、結晶性シリコン31、SOG膜32よりなる状態
を得た。
30、結晶性シリコン31、SOG膜32よりなる状態
を得た。
【0033】その後レジスト33を公知の方法によって
塗布し、さらに所定のレジストパターンを形成した。レ
ジストの種類としてはここでなんら限定されるものでな
いが、ここではポジ型レジストを用い公知の方法でパタ
ーニングを行った。図4にそのレジストパターンの一部
分を示す。この図4に示す部分は、後に島状に形成され
た活性層の端部となる部分である。
塗布し、さらに所定のレジストパターンを形成した。レ
ジストの種類としてはここでなんら限定されるものでな
いが、ここではポジ型レジストを用い公知の方法でパタ
ーニングを行った。図4にそのレジストパターンの一部
分を示す。この図4に示す部分は、後に島状に形成され
た活性層の端部となる部分である。
【0034】レジストパターンを形成した後、等方性エ
ッチングであるウェットドエッチングを行った。ここで
は、SOG膜32のエッチングレートの速さを利用し、
SOG膜32のみを選択的にエッチングすることによっ
て図5に示すようにサイドエッチングを行った。ここで
の作用は、全ての層の露出している部分にエッチングが
行われるのであるが、SOG膜32は特にエッチングさ
れやすいので、図5に示されるように選択的にエッチン
グされ、いわばサイドエッチングされたようになるので
ある。ここでサイドエッチングする距離は10000Å
程度とした。ここでは等方性エッチングとして、市販の
HF溶液とNH4F液とを1:20の割合で混合したエ
ッチング溶液を用い、ウェットエッチングを用いた。
ッチングであるウェットドエッチングを行った。ここで
は、SOG膜32のエッチングレートの速さを利用し、
SOG膜32のみを選択的にエッチングすることによっ
て図5に示すようにサイドエッチングを行った。ここで
の作用は、全ての層の露出している部分にエッチングが
行われるのであるが、SOG膜32は特にエッチングさ
れやすいので、図5に示されるように選択的にエッチン
グされ、いわばサイドエッチングされたようになるので
ある。ここでサイドエッチングする距離は10000Å
程度とした。ここでは等方性エッチングとして、市販の
HF溶液とNH4F液とを1:20の割合で混合したエ
ッチング溶液を用い、ウェットエッチングを用いた。
【0035】さらに、この図5状態で、異方性エッチン
グを行うことによって、シリコン半導体層31をエッチ
ングするのであるが、異方性を弱めることにより図5の
レジストパターン33でその上面が覆われる結晶性シリ
コン半導体層31の表面部分すなわち前工程においてサ
イドエッチングされたSOG膜32のエッチングされた
窪み部分にエッチングガスが回り込み結晶性シリコン半
導体層31がエッチングされる。そしてこの際、結晶性
シリコン半導体層のエッチングは、レジスト33の端部
に近い場所程速く進行するので図6に示すような形状に
エッチングが行われる。
グを行うことによって、シリコン半導体層31をエッチ
ングするのであるが、異方性を弱めることにより図5の
レジストパターン33でその上面が覆われる結晶性シリ
コン半導体層31の表面部分すなわち前工程においてサ
イドエッチングされたSOG膜32のエッチングされた
窪み部分にエッチングガスが回り込み結晶性シリコン半
導体層31がエッチングされる。そしてこの際、結晶性
シリコン半導体層のエッチングは、レジスト33の端部
に近い場所程速く進行するので図6に示すような形状に
エッチングが行われる。
【0036】この状態で本発明の構成の一つである島状
に形成された結晶性シリコン半導体層からなる活性層の
端部の厚さが、その端部34に向かい漸次薄くなるよう
に形成され、結果としてなだらか端部を有する形状を得
ることができた。
に形成された結晶性シリコン半導体層からなる活性層の
端部の厚さが、その端部34に向かい漸次薄くなるよう
に形成され、結果としてなだらか端部を有する形状を得
ることができた。
【0037】ここで重要なのは、なだらかな端部を有す
る島状の半導体層を成膜する際に、該半導体層上にこの
半導体よりもエッチングレートの大きな物質からなる層
(層1とする)を設け、等方性エッチングを行うことに
よって人為的に層1をサイドエッチングさせ、このサイ
ドエッチングされた空間を利用して層1の下にある半導
体層を異方性エッチングでエッチングする点である。
る島状の半導体層を成膜する際に、該半導体層上にこの
半導体よりもエッチングレートの大きな物質からなる層
(層1とする)を設け、等方性エッチングを行うことに
よって人為的に層1をサイドエッチングさせ、このサイ
ドエッチングされた空間を利用して層1の下にある半導
体層を異方性エッチングでエッチングする点である。
【0038】ここで行われる異方性エッチングの方式
は、特に限定されるものではないが、ここでは、並行平
板型のRF放電によるドライエッチング装置を用い、リ
アクティブイオンエッチングという形式を用いた。他
に、ECR方式などのものを用いることができる。
は、特に限定されるものではないが、ここでは、並行平
板型のRF放電によるドライエッチング装置を用い、リ
アクティブイオンエッチングという形式を用いた。他
に、ECR方式などのものを用いることができる。
【0039】ここで行われる異方性エッチングのエッチ
ング条件を以下に示す。 エッチングガス CF4:SF3=20:1 圧力 0.05Torr RF電力 200W 基板に印加するセルフバイアス 100〜150V この異方性エッチングの異方性を制御するには以下のよ
うにする。 ・異方性を高めるには (1)圧力を低くする。 (2)セルフバイアスを高くする。 (3)CF4に対するSF3の比率を低める。 ・異方性を弱くするには (1)圧力を高くする。 (2)セルフバイアスを低くする。 (3)CF4に対するSF3の比率を高める。
ング条件を以下に示す。 エッチングガス CF4:SF3=20:1 圧力 0.05Torr RF電力 200W 基板に印加するセルフバイアス 100〜150V この異方性エッチングの異方性を制御するには以下のよ
うにする。 ・異方性を高めるには (1)圧力を低くする。 (2)セルフバイアスを高くする。 (3)CF4に対するSF3の比率を低める。 ・異方性を弱くするには (1)圧力を高くする。 (2)セルフバイアスを低くする。 (3)CF4に対するSF3の比率を高める。
【0040】端部の厚さが漸次薄くなる構成を有する島
状の半導体層すなわち、なだらかな端部を有するTFT
の活性層を得るには、上記に記した手段に従って作製す
ればよいのであるが、本実施例においてはさらにこの端
部を絶縁膜層で覆う構成をとったものを作製した。これ
は、活性層端部を覆う絶縁層の厚さを活性層の他の部分
を覆う絶縁層よりも実質的に厚くする構成を実現するた
めである。。
状の半導体層すなわち、なだらかな端部を有するTFT
の活性層を得るには、上記に記した手段に従って作製す
ればよいのであるが、本実施例においてはさらにこの端
部を絶縁膜層で覆う構成をとったものを作製した。これ
は、活性層端部を覆う絶縁層の厚さを活性層の他の部分
を覆う絶縁層よりも実質的に厚くする構成を実現するた
めである。。
【0041】この構成を得るために本実施例では、図6
に示す状態を得た後レジストをアッシングによって必要
な量エッチングし、図7の状態得た。アッシングとは、
膜減りをおこすことにより、活性層端部を基板上面より
見て露出させる作用である。図7の状態を得た後、再度
SOG膜の層32をサイドエッチングさせるために前述
と同じ条件でウエットエッチングを行い10000Å程
度のサイドエッチングを行い図8の状態を得た。
に示す状態を得た後レジストをアッシングによって必要
な量エッチングし、図7の状態得た。アッシングとは、
膜減りをおこすことにより、活性層端部を基板上面より
見て露出させる作用である。図7の状態を得た後、再度
SOG膜の層32をサイドエッチングさせるために前述
と同じ条件でウエットエッチングを行い10000Å程
度のサイドエッチングを行い図8の状態を得た。
【0042】この後、活性層の端部34を保護するため
の絶縁膜層として酸化珪素膜35をスパッタ法によって
2000Å成膜し、図9の状態を得た。この酸化珪素膜
の成膜条件は、RFスパッタ法を用い、 ガス 酸素+アルゴン=8:2 圧力 0.5Pa RF電力 400W 基板温度 150℃ である。
の絶縁膜層として酸化珪素膜35をスパッタ法によって
2000Å成膜し、図9の状態を得た。この酸化珪素膜
の成膜条件は、RFスパッタ法を用い、 ガス 酸素+アルゴン=8:2 圧力 0.5Pa RF電力 400W 基板温度 150℃ である。
【0043】そしてレジスト層33を除去することによ
りリフトオフを行いレジスト上並びにその周囲に成膜さ
れた酸化珪素膜35を除去し、さらにSOG膜の層32
を除去することにより、図10に示すように活性層の端
部34が絶縁膜層35によって覆われた構成を得ること
ができた。この後、ゲート絶縁膜を成膜し公知の工程を
経ることによってTFTを完成させた。
りリフトオフを行いレジスト上並びにその周囲に成膜さ
れた酸化珪素膜35を除去し、さらにSOG膜の層32
を除去することにより、図10に示すように活性層の端
部34が絶縁膜層35によって覆われた構成を得ること
ができた。この後、ゲート絶縁膜を成膜し公知の工程を
経ることによってTFTを完成させた。
【0044】ここで重要なことは、活性層の端部に絶縁
膜層を選択的に形成できる点である。そして、このよう
な構成をとるとによって、活性層端部を覆う絶縁層の厚
さを他部であるチャネル形成領域上に比較して実質的に
厚くすることができ、簡便に活性層端部を保護すること
ができる構成を得られる。さらに、図10に示すように
活性層端部が滑らかにテーパーをもって形成されている
ので、その端部を覆う絶縁膜層35も滑らかにテーパー
をもって形成される。しかも、このような構成をとって
もチャネル形成領域上には従来のTFTと同様にしてゲ
ート絶縁膜を形成することができるという特徴を有する
ものである。
膜層を選択的に形成できる点である。そして、このよう
な構成をとるとによって、活性層端部を覆う絶縁層の厚
さを他部であるチャネル形成領域上に比較して実質的に
厚くすることができ、簡便に活性層端部を保護すること
ができる構成を得られる。さらに、図10に示すように
活性層端部が滑らかにテーパーをもって形成されている
ので、その端部を覆う絶縁膜層35も滑らかにテーパー
をもって形成される。しかも、このような構成をとって
もチャネル形成領域上には従来のTFTと同様にしてゲ
ート絶縁膜を形成することができるという特徴を有する
ものである。
【0045】なお、本実施例においては、絶縁膜層とし
て酸化珪素膜を用いたが他の絶縁膜、例えば窒化膜等を
用いることができることはいうまでもない。
て酸化珪素膜を用いたが他の絶縁膜、例えば窒化膜等を
用いることができることはいうまでもない。
【0046】図15に本実施例において作製した試料の
作製過程における図10に対応した断面SEM写真を模
写した図面を示す。図15に示されているのは、ガラス
基板150上に形成された酸化珪素膜よりなる下地保護
膜層151、1500Å厚の結晶性シリコン層からなる
活性層152、さらに活性層152の端部を覆い滑らか
なテーパーをもつ2000Å厚の酸化珪素膜層153が
示されている。
作製過程における図10に対応した断面SEM写真を模
写した図面を示す。図15に示されているのは、ガラス
基板150上に形成された酸化珪素膜よりなる下地保護
膜層151、1500Å厚の結晶性シリコン層からなる
活性層152、さらに活性層152の端部を覆い滑らか
なテーパーをもつ2000Å厚の酸化珪素膜層153が
示されている。
【0047】また、図16には図15に示すサンプルと
は異なるサンプルの活性層端部が示されている。図16
においてはその拡大倍率が大きいので、下地保護膜が2
層になっていることが分かる。また、ゲート絶縁膜15
5が1000Åの厚さに設けられていることが示されて
いる。
は異なるサンプルの活性層端部が示されている。図16
においてはその拡大倍率が大きいので、下地保護膜が2
層になっていることが分かる。また、ゲート絶縁膜15
5が1000Åの厚さに設けられていることが示されて
いる。
【0048】この図16からも、本発明の構成の一つで
ある島状に形成された結晶性シリコン活性層の端部の厚
さが漸次薄くなっている構成、言い換えればなだらか端
部を有する島状の形状を有する結晶性シリコン層が得ら
れたことがわかる。そして、従来問題であった活性層端
部における絶縁膜の段切れや、極端に絶縁膜が薄くなる
ような形状になっていないことがわかる。
ある島状に形成された結晶性シリコン活性層の端部の厚
さが漸次薄くなっている構成、言い換えればなだらか端
部を有する島状の形状を有する結晶性シリコン層が得ら
れたことがわかる。そして、従来問題であった活性層端
部における絶縁膜の段切れや、極端に絶縁膜が薄くなる
ような形状になっていないことがわかる。
【0049】図11は図10をさらに全体から見た図で
ある。図11を見ると分かるように活性層31の端部
は、端に行くに従いその厚さが漸次薄くなっている。そ
してさらにその端部を覆うようにして滑らかなテーパー
をもって酸化珪素膜層35が設けられている。そして、
この場合チャネル形成領域となる活性層表面には酸化珪
素膜層35が設けられていないので、ゲート絶縁膜は従
来と同様にして設けることができることもわかる。
ある。図11を見ると分かるように活性層31の端部
は、端に行くに従いその厚さが漸次薄くなっている。そ
してさらにその端部を覆うようにして滑らかなテーパー
をもって酸化珪素膜層35が設けられている。そして、
この場合チャネル形成領域となる活性層表面には酸化珪
素膜層35が設けられていないので、ゲート絶縁膜は従
来と同様にして設けることができることもわかる。
【0050】活性層31の端部周囲は全て図11に示さ
れているようにその端部が形成されているのも重要な点
である。すなわち、どの様な断面で見ても活性層の端部
は滑らかに形成されており、しかも酸化珪素膜層35に
よって覆われているのである。以下、公知の工程を経る
ことによって、図11に示す活性層31をソース・ドレ
イン領域並びにチャネル領域を構成する領域としてTF
Tを作製するのであるが、ここでは以下の方法によって
Nチャネル型TFT(Nチャネル絶縁ゲイト型電界効果
トランジスタ、以下NTFTと記す)を作製した。
れているようにその端部が形成されているのも重要な点
である。すなわち、どの様な断面で見ても活性層の端部
は滑らかに形成されており、しかも酸化珪素膜層35に
よって覆われているのである。以下、公知の工程を経る
ことによって、図11に示す活性層31をソース・ドレ
イン領域並びにチャネル領域を構成する領域としてTF
Tを作製するのであるが、ここでは以下の方法によって
Nチャネル型TFT(Nチャネル絶縁ゲイト型電界効果
トランジスタ、以下NTFTと記す)を作製した。
【0051】図11の状態を得た後、ゲート絶縁膜とな
る酸化珪素膜の層をRFスパッタ法によって1000Å
の厚さに成膜する。成膜条件は以下の通りである。 ガス 酸素100% 圧力 0.5Pa RF電力 400W 基板温度 150℃
る酸化珪素膜の層をRFスパッタ法によって1000Å
の厚さに成膜する。成膜条件は以下の通りである。 ガス 酸素100% 圧力 0.5Pa RF電力 400W 基板温度 150℃
【0052】つぎに図12に示すようにゲイト電極37
を形成する。ゲイト電極の形成方法としては、公知の手
段である。LPCVD法、プラズマCVD法等を用いて
形成すればよく、本発明においては何ら限定されるもの
ではない。本実施例においては、シリコンに対してN型
の導電型を付与する5価の元素であるリンを高濃度に添
加した結晶性シリコンからなるゲート電極を設けた。
を形成する。ゲイト電極の形成方法としては、公知の手
段である。LPCVD法、プラズマCVD法等を用いて
形成すればよく、本発明においては何ら限定されるもの
ではない。本実施例においては、シリコンに対してN型
の導電型を付与する5価の元素であるリンを高濃度に添
加した結晶性シリコンからなるゲート電極を設けた。
【0053】さらに、ソース・ドレイン領域を形成する
ための一導電型(この場合はN型)を付与する元素であ
るリンのイオン打ち込みを行い、活性化工程を経てソー
ス、ドレイン領域を形成する。そして、層間絶縁膜38
として酸化珪素膜の層を前述のスパッタ法によって10
000Åの厚さに成膜し、さらにソース・ドレイン領域
への穴開けパターニングを行いソース・ドレイン電極配
線39となるアルミ層を形成した。図12を90度角度
を変えた方向、すなわち図12の右側の方向から見た点
線C−C’で示す断面図を図13に示す。図13には、
ゲート電極配線37の構成が示されている。
ための一導電型(この場合はN型)を付与する元素であ
るリンのイオン打ち込みを行い、活性化工程を経てソー
ス、ドレイン領域を形成する。そして、層間絶縁膜38
として酸化珪素膜の層を前述のスパッタ法によって10
000Åの厚さに成膜し、さらにソース・ドレイン領域
への穴開けパターニングを行いソース・ドレイン電極配
線39となるアルミ層を形成した。図12を90度角度
を変えた方向、すなわち図12の右側の方向から見た点
線C−C’で示す断面図を図13に示す。図13には、
ゲート電極配線37の構成が示されている。
【0054】前述のように従来のTFTにおいては、活
性層31の端部において、電極ゲート電極37と活性層
31との間がゲート絶縁膜のみで仕切られることにな
り、しかも活性層端部が垂直に切り立っているので、そ
の側面においてゲート絶縁膜である絶縁層の厚さが極め
て薄くなってしまい、段切れしないまでもゲート電極と
ソース・ドレイン電極間との間における耐圧を悪くし、
不安定動作の原因となったりしていた。
性層31の端部において、電極ゲート電極37と活性層
31との間がゲート絶縁膜のみで仕切られることにな
り、しかも活性層端部が垂直に切り立っているので、そ
の側面においてゲート絶縁膜である絶縁層の厚さが極め
て薄くなってしまい、段切れしないまでもゲート電極と
ソース・ドレイン電極間との間における耐圧を悪くし、
不安定動作の原因となったりしていた。
【0055】しかしながら、本実施例においては図13
で示すように活性層31の端部34が滑らかに傾斜して
設けられており、しかもその端部34の部分には酸化珪
素膜層35が図12並びに図13に示すが端部34を覆
うように設けられているので、上記従来のTFTにおい
て問題であった点が完全に解決されるという顕著な効果
を有する。しかもこの効果を得るための構成は、本実施
例においてその作製工程を詳細に説明したように従来に
おけるTFTの作製工程に容易に組み入れることが可能
であるという別な特徴も有する。
で示すように活性層31の端部34が滑らかに傾斜して
設けられており、しかもその端部34の部分には酸化珪
素膜層35が図12並びに図13に示すが端部34を覆
うように設けられているので、上記従来のTFTにおい
て問題であった点が完全に解決されるという顕著な効果
を有する。しかもこの効果を得るための構成は、本実施
例においてその作製工程を詳細に説明したように従来に
おけるTFTの作製工程に容易に組み入れることが可能
であるという別な特徴も有する。
【0056】なお、本実施例においてはNチャネル型の
TFTを示したが、Pチャネル型のTFTであっても本
発明の主旨には関係しない。また、TFTの細部の構造
も本発明の主旨である活性層端部の構成並びにその作製
方法を適用できるものであれば、何ら制限を受けるもの
ではない。
TFTを示したが、Pチャネル型のTFTであっても本
発明の主旨には関係しない。また、TFTの細部の構造
も本発明の主旨である活性層端部の構成並びにその作製
方法を適用できるものであれば、何ら制限を受けるもの
ではない。
【0057】〔実施例2〕実施例1においては、活性層
の端部の厚さを漸次薄くする構成、即ち活性層の端部を
滑らかに形成する構成と、該活性層の端部を絶縁膜で覆
う構成の両者の構成を共に有した例を示したが、前記二
つの構成の何方か一方のみの構成を有したTFTであっ
ても前記従来の問題点を解決した構成を有するTFTを
得ることができる。
の端部の厚さを漸次薄くする構成、即ち活性層の端部を
滑らかに形成する構成と、該活性層の端部を絶縁膜で覆
う構成の両者の構成を共に有した例を示したが、前記二
つの構成の何方か一方のみの構成を有したTFTであっ
ても前記従来の問題点を解決した構成を有するTFTを
得ることができる。
【0058】本実施例においては、活性層端部を滑らか
に形成する構成、すなわち活性層端部においてその厚さ
が端部に向かい漸次減少して設けられている構成を示
す。前述の如く従来のTFTにおいては、図2(B)に
示すような活性層21の端部においてゲート電極23と
活性層21の端部とが接近してしまうという問題があ
り、本発明はこの問題を解決することを目的とするもの
である。従って、図2(B)の点線で囲った部分26で
示す活性層端部における構造を改善できればよいことに
なる。
に形成する構成、すなわち活性層端部においてその厚さ
が端部に向かい漸次減少して設けられている構成を示
す。前述の如く従来のTFTにおいては、図2(B)に
示すような活性層21の端部においてゲート電極23と
活性層21の端部とが接近してしまうという問題があ
り、本発明はこの問題を解決することを目的とするもの
である。従って、図2(B)の点線で囲った部分26で
示す活性層端部における構造を改善できればよいことに
なる。
【0059】そこで、本実施例においては活性層の端部
をなだらかに形成(端部において活性層の厚さをその端
部に向かい漸次薄くする構成)することによって、活性
層上に形成される絶縁膜層(一般にゲート絶縁膜)の厚
さが、活性層端部側面において薄くならないようにした
ものである。
をなだらかに形成(端部において活性層の厚さをその端
部に向かい漸次薄くする構成)することによって、活性
層上に形成される絶縁膜層(一般にゲート絶縁膜)の厚
さが、活性層端部側面において薄くならないようにした
ものである。
【0060】本実施例は実施例1において作製したNT
FTの構成を簡略化したものであり、実施例1において
作製したNTFTの作製工程の一部を省略することで本
実施例を作製することができる。具体的には、実施例1
における作製工程において図7で示される状態を得た
後、レジスト33並びにSOG膜の層32を取り除くこ
とによって活性層を形成し、しかる後にゲート電極、ゲ
ート絶縁膜、ソース・ドレイン領域、ソース・ドレイン
電極等々を形成することによってNTFTを得るもので
ある。本実施例で作製したNTFTを図1(A)(B)
に示す。図1(A)(B)における各構成部分の符号
は、実施例1の場合と同一である。図1(B)は、図1
(A)のa−a’で示される部分の断面図である。
FTの構成を簡略化したものであり、実施例1において
作製したNTFTの作製工程の一部を省略することで本
実施例を作製することができる。具体的には、実施例1
における作製工程において図7で示される状態を得た
後、レジスト33並びにSOG膜の層32を取り除くこ
とによって活性層を形成し、しかる後にゲート電極、ゲ
ート絶縁膜、ソース・ドレイン領域、ソース・ドレイン
電極等々を形成することによってNTFTを得るもので
ある。本実施例で作製したNTFTを図1(A)(B)
に示す。図1(A)(B)における各構成部分の符号
は、実施例1の場合と同一である。図1(B)は、図1
(A)のa−a’で示される部分の断面図である。
【0061】本実施例のような構成をとることによっ
て、活性層端部を覆う絶縁膜層の厚さが薄くならずにす
み、従来問題であった絶縁膜層の段切れや絶縁膜層の薄
くなった部分に発生する電界集中現象が起こらなくな
り、安定した動作と高歩留りが実現できた。
て、活性層端部を覆う絶縁膜層の厚さが薄くならずにす
み、従来問題であった絶縁膜層の段切れや絶縁膜層の薄
くなった部分に発生する電界集中現象が起こらなくな
り、安定した動作と高歩留りが実現できた。
【0062】勿論本発明の要旨は、活性層の端部をなだ
らかに形成することであるから、他の作製工程、さらに
は他部の構成は何ら限定されるものではない。なお、本
実施例においては、ソース・ドレイン領域を形成するの
にイオン打ち込み法を用い、ソース・ドレイン領域の形
成とチャネル形成領域とを同時にセルフアライン(自己
整合的)に形成したが、チャネル領域、ソース領域、ド
レイン領域がそれぞれ異なる半導体層からなるTFTに
おいてもそのいずれかまたは複数の半導体層の端部に本
発明の構成であるその端部をなだらかにする構成を適用
することは、TFTの耐圧不良や信頼性の低下を改善す
るのに効果がある。
らかに形成することであるから、他の作製工程、さらに
は他部の構成は何ら限定されるものではない。なお、本
実施例においては、ソース・ドレイン領域を形成するの
にイオン打ち込み法を用い、ソース・ドレイン領域の形
成とチャネル形成領域とを同時にセルフアライン(自己
整合的)に形成したが、チャネル領域、ソース領域、ド
レイン領域がそれぞれ異なる半導体層からなるTFTに
おいてもそのいずれかまたは複数の半導体層の端部に本
発明の構成であるその端部をなだらかにする構成を適用
することは、TFTの耐圧不良や信頼性の低下を改善す
るのに効果がある。
【0063】〔実施例3〕本実施例は、実施例1におい
て、活性層31の端部の構成は従来と同じ段差状の構成
をとり、その段差状に形成された活性層端部に図14に
示すように絶縁膜層35を設けることにより、前述の従
来のTFTにおける問題点を解決した構成である。図1
4は、図13に対応するものである。また、図13と図
14は同じ符号を用いており、同符号で異なる構成をと
るのは活性層31の端部の形状だけである。
て、活性層31の端部の構成は従来と同じ段差状の構成
をとり、その段差状に形成された活性層端部に図14に
示すように絶縁膜層35を設けることにより、前述の従
来のTFTにおける問題点を解決した構成である。図1
4は、図13に対応するものである。また、図13と図
14は同じ符号を用いており、同符号で異なる構成をと
るのは活性層31の端部の形状だけである。
【0064】本実施例も実施例1の作製工程を一部変更
することによって得ることができる。即ち、図6の状態
を得るために行われる異方性エッチングの異方性を強め
て行うと、レジスト下にエッチングガスが回り込まず、
従来のようなその端部に段差を有した活性層を得ること
ができる。その後、実施例1に示すのと同様な作製工程
を経てTFTを完成する。
することによって得ることができる。即ち、図6の状態
を得るために行われる異方性エッチングの異方性を強め
て行うと、レジスト下にエッチングガスが回り込まず、
従来のようなその端部に段差を有した活性層を得ること
ができる。その後、実施例1に示すのと同様な作製工程
を経てTFTを完成する。
【0065】本実施例においても、活性層31の端部が
酸化珪素膜35によって覆われ保護されるので従来のよ
うな不都合が生じることはないという特徴を有する。
酸化珪素膜35によって覆われ保護されるので従来のよ
うな不都合が生じることはないという特徴を有する。
【0066】
【発明の効果】本発明の構成である薄膜トランジスタ
(TFT)の活性層の端部上の絶縁膜層の厚さをチャネ
ル形成領域上よりも実質的に厚くすることにより、活性
層端部でのゲート絶縁膜の段切れの発生がなくなり、ま
た、ゲイト電極が延在して活性層の端部と交差する部分
において、耐圧不良や信頼性の低下を改善することがで
きた。
(TFT)の活性層の端部上の絶縁膜層の厚さをチャネ
ル形成領域上よりも実質的に厚くすることにより、活性
層端部でのゲート絶縁膜の段切れの発生がなくなり、ま
た、ゲイト電極が延在して活性層の端部と交差する部分
において、耐圧不良や信頼性の低下を改善することがで
きた。
Claims (5)
- 【請求項1】チャネル形成領域、ソース領域、ドレイン
領域が形成された島状半導体と、 前記チャネル形成領域を覆い、かつ前記島状半導体の一
つの端部と交差して延在しているゲイト電極と、 前記ゲイト電極と前記島状半導体との間に設けられた絶
縁物とで構成され、 前記絶縁物の厚さは、少なくとも前記島状半導体の端部
上において、前記島状半導体のチャネル形成領域上より
厚いことを特徴とする薄膜トランジスタ。 - 【請求項2】チャネル形成領域、ソース領域、ドレイン
領域が形成された島状半導体と、 前記チャネル形成領域を覆い、かつ前記島状半導体の一
つの端部と交差して延在しているゲイト電極と、 前記ゲイト電極と前記島状半導体との間に設けられた絶
縁物と、 前記ゲイト電極と前記島状半導体との間の、少なくとも
前記島状半導体の端部に設けられた他の絶縁物とで構成
されることを特徴とする薄膜トランジスタ。 - 【請求項3】請求項2において、絶縁物は、チャネル形
成領域に接していることを特徴とくする薄膜トランジス
タ。 - 【請求項4】請求項2において、ゲイト電極と他の絶縁
物は、島状半導体の端部上において互いに重なっている
ことを特徴とする薄膜トランジスタ。 - 【請求項5】テーパー状に形成された周辺部を有する島
状半導体と、 前記島状半導体を覆い、かつ前記島状半導体の一つの端
部と交差して延在しているゲイト電極と、 前記ゲイト電極と前記島状半導体との間に設けられた絶
縁物とで構成され、 前記絶縁物の厚さは、延在した前記ゲイト電極が交差す
る前記島状半導体の端部上において、前記島状半導体の
中央部分より厚いことを特徴とする薄膜トランジスタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8026036A JPH08264804A (ja) | 1996-01-20 | 1996-01-20 | 薄膜トランジスタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8026036A JPH08264804A (ja) | 1996-01-20 | 1996-01-20 | 薄膜トランジスタ |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3340338A Division JPH06132303A (ja) | 1991-11-29 | 1991-11-29 | 薄膜トランジスタおよびその作製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08264804A true JPH08264804A (ja) | 1996-10-11 |
Family
ID=12182484
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8026036A Pending JPH08264804A (ja) | 1996-01-20 | 1996-01-20 | 薄膜トランジスタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08264804A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007519215A (ja) * | 2003-07-04 | 2007-07-12 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 柔軟な半導体デバイス及び識別ラベル |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5933878A (ja) * | 1982-08-19 | 1984-02-23 | Seiko Epson Corp | 電界効果型トランジスタ− |
JPS59130465A (ja) * | 1983-11-28 | 1984-07-27 | Hitachi Ltd | Mis半導体装置の製造方法 |
-
1996
- 1996-01-20 JP JP8026036A patent/JPH08264804A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5933878A (ja) * | 1982-08-19 | 1984-02-23 | Seiko Epson Corp | 電界効果型トランジスタ− |
JPS59130465A (ja) * | 1983-11-28 | 1984-07-27 | Hitachi Ltd | Mis半導体装置の製造方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007519215A (ja) * | 2003-07-04 | 2007-07-12 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 柔軟な半導体デバイス及び識別ラベル |
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