JPH0826475B2 - 線条材の銅メッキ方法 - Google Patents

線条材の銅メッキ方法

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JPH0826475B2
JPH0826475B2 JP3280579A JP28057991A JPH0826475B2 JP H0826475 B2 JPH0826475 B2 JP H0826475B2 JP 3280579 A JP3280579 A JP 3280579A JP 28057991 A JP28057991 A JP 28057991A JP H0826475 B2 JPH0826475 B2 JP H0826475B2
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plating
copper
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copper plating
plating method
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森重勝則
福島秀治
敬 佐々木
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続して走行されるワ
イヤ、帯鋼等の線条材を銅メッキする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ワイヤ、帯鋼等の線条材においては、そ
の製造工程に銅メッキ工程を含むものも多いが(例え
ば、溶接用ワイヤ)、このメッキ工程には、従来より、
電気メッキ法、置換メッキ法等が採用されている。これ
らのメッキ方法は、いずれも、線条材をメッキ液中に走
行浸漬させる方法、或いはコイル状の線条材をメッキ液
中に浸漬する方法である。
【0003】電気メッキ法の中では、シアン浴メッキ方
法がメッキの均一性及び密着性が優れていることから、
従来はよく用いられていたが、近年、公害対策を含めて
コスト面から、硫酸銅浴電気メッキ方法、或いは置換法
として硫酸銅置換メッキ方法も行われるようになってき
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらのメッキ方法の
工程は、線材を走行させる態様の場合、図1に例示する
ように、いずれも、ボビン22に巻かれた線材21は払
出し装置によって引き出され、酸洗槽23、水洗槽24
により表面を酸洗し、スケール等を取り除いてワイヤ表
面を活性化した後、メッキ液が満たされたメッキ浴槽2
5中を浸漬走行させてメッキし、水洗槽26で水洗し、
乾燥後巻き取られるのが一般的である。
【0005】しかしながら、硫酸銅メッキ方法(電気メ
ッキ、置換メッキ)は、シアン浴メッキ方法に比べて、
メッキの密着性、メッキ膜厚等にムラが生じ易いという
問題があり、この問題を解決するために、従来より種々
の提案がなされているが、生産性向上のために走行速度
の高速化が進む状況化では、未だ十分な解決策が見い出
されていない。
【0006】例えば、特公昭62−33313号では、
メッキ条件を特定することによって、メッキの均一電着
性及び密着性を図ることが提案されている。しかし、こ
の提案によってそれ以前の硫酸銅電気メッキ方法に比べ
てメッキ品質はかなり改善されたものの、現状では更に
良好な品質が要求されている。
【0007】本発明は、かゝる要求に応えるべくなされ
たものであって、その目的は、線条材の銅メッキにおい
て、メツキの均一電着性及び密着性をメッキ効率良く確
保し得る方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記従来
技術の問題点を解決すべく種々検討した結果、ここに高
い生産性を確保しつつメッキの均一電着性、密着性の優
れたメッキ方法を見い出し、本発明を完成したものであ
る。
【0009】すなわち、本発明は、走行する線条材に対
して、酸洗処理した後に銅メッキを施すに当たり、酸洗
として電解酸洗処理を適用すると共に、銅メッキとして
はピロリン酸銅電気メッキを施した後、更に硫酸銅電気
メッキを施すことを特徴とする線条材の銅メッキ方法を
要旨とするものである。
【0010】以下に本発明を更に詳細に説明する。
【0011】
【作用】
【0012】前述の如く、本発明においては、ピロリン
酸銅電気メッキと硫酸銅電気メッキを組み合せて行うこ
とが一つの特徴である。
【0013】ピロリン酸銅電気メッキは、メッキ速度が
遅く、したがって、走行状態の線条材に適用し、且つ生
産性を維持しようとすると、メッキ槽を長くしてメッキ
時間を確保するしかなく、このため、走行状態の線条材
のメッキに適用することは得策でないと考えられてい
た。
【0014】しかしながら、本発明者等は、ピロリン酸
銅電気メッキが鋼素地との密着性に優れている点に着目
し、この特性を高速で連続走行される線条材に適用して
確保すべく検討した結果、ピロリン酸銅電気メッキの前
工程で電解酸洗を行い、後工程で硫酸銅電気メッキを施
すことにより可能にしたものである。
【0015】すなわち、電解酸洗した線条材をピロリン
酸銅電気メッキすることにより、短時間で密着性の良い
銅メッキ層をむらなく形成することができる。これは、
電解酸洗を適用することにより、短時間でピロリン酸銅
電気メッキに適した表面状況が得られるためと思われ
る。
【0016】電解酸洗処理を適用することにより、後工
程のピロリン酸銅電気メッキ工程で短時間に鋼素地と密
着性の良い銅メッキ被膜を形成することができるが、こ
のままでは、必要とされるメッキ厚が得られないため、
更に硫酸銅電気メッキを施す必要がある。硫酸銅電気メ
ッキは、メッキ速度が速く、短時間で所定厚の銅メッキ
が得られる。しかも、既にピロリン酸銅メッキ層の上に
メッキすることになるため、硫酸銅電気メッキの欠点で
ある密着性についても何ら問題はない。
【0017】このような銅メッキ方法において、処理条
件は特に制限されないが、以下の条件で行うことが好ま
しい。
【0018】線条材の走行速度:線条材の走行速度が低
くなり過ぎると電流効率が低くなる。一方、高くなり過
ぎると、一定の膜厚を付けるために、電流密度を上げな
ければならないが、メッキにやけが発生し易くなる。し
たがって、線条材の走行速度は5m/min以上、特に20
〜350m/minとするのが好ましい。
【0019】ピロリン酸銅電気メッキ条件: 陽極電流密度は、5A/dm2を超えると陽極電流効率
が低くなり易く、浴中のCu濃度バランスをとるのがむ
つかしくなるので、5A/dm2以下とする。陰極電流
密度は、1〜40A/dm2の範囲とする。1A/dm2
未満であるとメッキ効率が悪く、また40A/dm2
超えるとメッキにやけが発生し易くなる。陽極電流密度
/陰極電流密度の比率は、大きくなり過ぎると密着性が
悪くなる傾向があるので、0.5以下、好ましくは0.
2以下とする。
【0020】なお、電解酸洗は、図2に示すように、複
数の電解セル中に線条材を順次走行させて繰り返し電解
酸洗する方式(繰り返し電解酸洗方式)によると、後工程
のピロリン酸銅電気メッキの密着性を一段と向上でき、
また装置全体のコンパクト化も図ることができる。
【0021】この繰り返し電解酸洗方式は、先に特開平
1−136997号に示した条件で行うことができる。
電解セルは6個以上が好ましく、図示の場合、8個の電
解セル1を順次並べて配列したものである。電極極性の
配列は(+)(−)(+)(−)のように(+)と(−)とを交互に
組合わせた形のほか、(+)(+)(−)(−)…、(−)(+)
(−)(+)…のように組合わせる形、その他の組合せでも
よく、目的に応じて適宜選定すればよい。各電解セル1
には不溶性電極3(材質:カーボン材など、形状:板
状、リング状、半割りリング状、コ字状、箱状など)が
設けられ、図示しない電極ケーブルに接続されている。
電極3は走行ワイヤWを囲むように配置するのが好まし
い。走行ワイヤ入口4や出口5を設けずに各電解セルの
側壁に沿って電解酸洗液に導入し、導出する方式も可能
である。
【0022】また、ピロリン酸銅電気メッキの効果をよ
り有効に発揮させるためには、電解酸洗時間及び硫酸銅
電気メッキ時間をそれぞれピロリン酸銅電気メッキ時間
以下とすることが望ましい。勿論、対象の線状材として
は種々の材質、径のものが可能であることは云うまでも
ない。
【0023】次に本発明の実施例を示す。
【0024】
【実施例1】直径が4.0mmの軟鋼線材を電解酸洗し、
水洗後ピロリン酸銅電気メッキし、次いで水洗後硫酸銅
電気メッキし、再び水洗し、乾燥後ボビンに巻き取って
メッキ軟鋼線を得た。
【0025】上記工程中、線材はすべて連続走行させ
た。なお、各工程の処理条件は以下の通りとした。
【0026】電解酸洗:図2に示すように8個の電解セ
ルを配列し、その中を順次ワイヤを走行させて繰り返し
電解酸洗を実施した。電解酸洗液としては濃度20%の
HClを用い、浴温は60℃とした。また、電流密度は
500A/dm2とした。
【0027】ピロリン酸銅電気メッキ: 陽極電流密度:0.2A/dm2 陰極電流密度:15A/dm2 陽極電流密度/陰極電流密度の比率:0.01 浴 温:60℃ 浴組成:ピロリン酸銅95g/l、ピロリン酸カリウム
364g/l、アンモニア4ml/l
【0028】硫酸銅電気メッキ: 陽極電流密度:2A/dm2 陰極電流密度:50A/dm2 浴 温:25℃ 浴組成:硫酸銅240g/l、硫酸20g/l
【0029】得られたメッキ鋼線はメッキやけがなく、
剥離が全くなく、メッキ密着性も非常に良好であった。
なお、メッキ密着性は、サンプルワイヤを図3に示すよ
うに共巻きにし、巻き付けたワイヤの表面のメッキ剥離
状況を倍率30倍に拡大して目視観察して評価した。
【0030】
【実施例2】ピロリン酸銅電気メッキにおける陽極電流
密度/陰極電流密度の比率を種々変化させ、他の条件は
実施例1と同様にしてメッキを行い、メッキ密着性に与
える影響を調査した。その結果を
【表1】 に示す。なお、メッキ密着性は、実施例1と同じ要領で
メッキ剥離状況を調べ、剥離が全くない場合を◎(非常
に良好)、剥離の痕跡がある場合を○(良好)、剥離が若
干ある場合を△(やや不良)、剥離が多い場合を×(不良)
にて評価した。表1に示すように、陽極電流密度/陰極
電流密度の比率は0.5以下とするのが好ましいことが
わかる。
【0031】
【比較例】実施例1において、ピロリン酸銅電気メッキ
工程を省略し、電解酸洗→水洗→硫酸銅電気メッキ→水
洗→乾燥→ボビン巻き取りの順序で得たメッキ線材と、
実施例1において電解酸洗に代えて塩酸浸漬酸洗を実施
し、後工程は実施例1と同じ条件でメッキ処理をして得
たメッキ線材とについて、それぞれ、メッキの密着性を
調査したが、メッキの密着性はいずれも×(不良)〜△
(やや不良)であった。
【0032】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
メッキの密着性及びメッキ効率の両者が極めて良好なメ
ッキ方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】硫酸銅メッキ方法(電気メッキ、置換メッキ)で
線材を走行させるの場合の一般的な方法を説明する図で
ある。
【図2】電解酸洗における電解セルの配列例を示す図で
ある。
【図3】メッキ密着性の評価に用いるサンプルワイヤを
示す図である。
【符号の説明】
1 電解セル 2 電解酸洗液 3 電極 4 走行ワイヤ入口 5 走行ワイヤ出口 W 線条材(ワイヤ)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行する線条材に対して、酸洗処理した
    後に銅メッキを施すに当たり、酸洗として電解酸洗処理
    を適用すると共に、銅メッキとしては、先ず、陽極電流
    密度:5A/dm 2 以下、陰極電流密度:1〜40A/
    dm 2 、及び陽極電流密度/陰極電流密度:0.5以下
    の条件にてピロリン酸銅電気メッキを施した後、更に硫
    酸銅電気メッキを施すことを特徴とする線条材の銅メッ
    キ方法。
  2. 【請求項2】 線条材の走行速度が5m/min以上で
    ある請求項1に記載の銅メッキ方法。
  3. 【請求項3】 線条材の走行速度が20〜350m/m
    inである請求項2に記載の銅メッキ方法。
  4. 【請求項4】 電解酸洗は、線条材を複数の電解セル中
    に順次走行させて繰り返し電解酸洗する請求項1に記載
    の銅メッキ方法。
  5. 【請求項5】 硫酸銅電気メッキの時間をピロリン酸銅
    電気メッキの時間以下とする請求項1に記載の銅メッキ
    方法。
  6. 【請求項6】 電解酸洗の時間をピロリン酸銅電気メッ
    キの時間以下とする請求項1に記載の銅メッキ方法。
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