JPH0826450B2 - プレス成形用金型およびその製造方法 - Google Patents

プレス成形用金型およびその製造方法

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JPH0826450B2 JP61032641A JP3264186A JPH0826450B2 JP H0826450 B2 JPH0826450 B2 JP H0826450B2 JP 61032641 A JP61032641 A JP 61032641A JP 3264186 A JP3264186 A JP 3264186A JP H0826450 B2 JPH0826450 B2 JP H0826450B2
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Description

【発明の詳細な説明】 従来分野 本発明は、ガラス、セラミックス等のプレス成形用の
金型及びその製造方法に関する。
従来技術 ガラス、セラミックス等のプレス成形用金型として
は、特開昭49−10207号及び特開昭51−109224号公報記
載のごとき技術がある。
特開昭49−10207号公報記載の技術はガラス製品成形
用金型に関するものであって、金型の内面にリンを5〜
13重量%含有するニッケル皮膜を無電解メッキにより5
〜500μの厚さに施して構成したものであり、又、特開
昭51−109224号公報記載の技術は、金属基材の表面にニ
ッケル及びコバルトの少なくとも1種を主成分とし、こ
れにリン及びホウ素の少なくとも1種を0.1〜4重量%
含有する合金層を設け、次いでこの合金層上にニッケル
及びコバルトの少なくとも1種を主成分とし、これにリ
ン及びホウ素の少なくとも1種を4〜20重量%含有する
耐熱性超硬合金層を設けて構成したものである。
しかしながら、上記従来の金型においては次のごとき
問題があった。即ち、上記各金型はいずれも所定形状に
形設した金属基材にメッキを施すという技術であり、こ
の技術の場合にはいずれも400℃以上の高温にさらされ
ると硬度が低下したり、スクラッチ(傷、ひび割れ)が
発生するという欠点を有していた。そのために、光学用
ガラス、セラミックス等の高温下での成形が要請される
ものに対しては特に耐久性に欠け、成形後に再研磨、再
メッキ等を必要とし、極めてコスト高なものとなるとと
もに金型寿命も短命化していた。
又、上記技術以外にも、例えば無電解メッキによりニ
ッケル−リン被膜,ニッケル−ポロン被膜を形成する方
法も行なわれているが、前者は合金層の融点が低すぎる
とともに被膜がもろいという欠点を有しており、後者は
柔軟性を欠除しているため表面に亀裂、剥離、脱落を生
じ易いという欠点を有していた。
発明の目的 本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みなされたもの
であって、その目的は、離型性が良好でかつ高温での耐
久性に優れるとともに、金型寿命を延命化しうるように
したプレス成形用金型とその製造方法を提供しようとす
ることにある。
発明の概要 本発明は、金型本体のプレス成形面に、4a属元素,5a
属元素,Cr,Alのうちの一種もしくは数種の元素をメッキ
又は蒸着手段等にて薄膜層を形設し、前記薄膜層にNイ
オンを適宜量イオン注入してプレス成形面を構成するこ
とにより、前記金型本体と薄膜層との密着性を向上させ
るとともに前記薄膜層に窒化物を混在させて、上記本発
明の目的を達成しようとするものである。
実施例 以下、第1図以降の図面を用いて本発明の実施例につ
いて詳細に説明する。
第1図は、本発明に係る金型1の第1の実施例を示す
ものである。図中2で示すのは、所定形状のプレス成形
面2aを有する金型本体で例えばSUS420のごときステンレ
ス材料(金属基材)にて構成してある。
金型本体2の成形面2aには、Tiのごとき4a属元素、Nb
のごとき5a属元素、Cr、Alのうちの一種もしくは数種の
元素がメッキ又は蒸着等の手段にて薄膜層3を形成して
いる。この薄膜層3については、メッキ、蒸着の他、C
r、Tiの重元素の場合には、イオン注入によって成形面2
aに高濃度に原子を集めることができ、これにより事実
上薄膜層3を形成させたのと同様の構成を得ることがで
きる。なお、第1図はCrによる薄膜層3を示している。
薄膜層3を金型本体2の成形面2aに形成した後、この
薄膜層3にイオン注入法によりNイオンを注入する。N
イオン量は、1×1016Nions/cm2〜1×1018Nions/cm2
範囲が適当である。
薄膜層3の原子(Ti、Nb、Cr、Al各原子)と注入原子
(N原子)及び界面付近の母材原子(金属基材原子)と
の混合状態を第2図に示す。成形面2aに形成されたTi、
Nb、Cr、Alのいずれかよりなる薄膜原子4と母材原子5
との混合が行なわれ、次に注入されたNイオン6がTi、
Nb、Cr、Alの原子と選択的に結合しCrN、TiN、AlN等を
主とした合金層を形成する。
この合金層は、金型本体2の成形面2aに形成した薄膜
層3よりもより平面的な均質化が図られていることが検
査により証明されており、この結果、ピンホール等が減
少するとともに、これに伴いピンポイント腐蝕も数、大
きさとも減少することが確認された。又、Nb、TiがNと
化合すると高融点化合物となり、離型効果が著しく増大
するとともに、母材である金型本体2との密着性も極め
て優れている。又、Nイオンの注入による硬度、耐磨耗
性等の試験例を第3図に示す。図に示すごとく硬度、耐
磨耗性の向上が理解できる。第3図の測定結果は、試料
母材(金型本体2)としてSUS304を用い、成形面2aに約
1μmのAl薄膜層3を真空蒸着により形成し、これにN
イオンを注入した構成例の場合のグラフ図を示すもので
あり、Nイオンの注入量(横軸)による摩耗度の違いが
相対摩耗率として縦軸に示されている。なお、Nイオン
の加速電圧は150Kevである。図に示すごとく、注入濃度
1.5×1016Nions/cm2のものに対し3.5×1017Nions/cm2
濃度のものは、摩耗量は実に1/30以下となっている。
又、硬度も薄膜層3の種類にもよるが、Nイオンの注
入量に応じて変化しうるものである。
又、第1図の例を具体的な製造方法にて製作した金型
1に基づいて説明する。金型本体2をSUS420−J2にて製
作し、その成形面2aを鏡面研磨した後、トリクレンによ
り脱脂処理する。次に、不必要部分をマスキングして、
薄くクロムメッキを施し薄膜層3を形成する。次に、イ
オン注入器に金型本体2を固定し、N+イオン7を加速電
圧150Kev、1×1017Nions/cm2の濃度で注入を行ない金
型1を製造する。
上記製造方法にて製作した金型1の試験結果は硬度12
00〜1300kg/mm2(mHV)であり金型本体2の硬度560mHV
(±50)比して著しく高くなっている。又、450℃にて8
000個の光学ガラス製品を成形したところ、成形面2aに
は全く異常はみられなかった。従来技術においては、40
0個程度の成形で成形面の劣化が生ずることから考えれ
ば、20倍以上の耐久性の向上が図れることが判る。
第4図に本発明の第2実施例を示す。
本実施例は、金型本体2をSUS321にて製作し、その成
形面2aを鏡面研磨した後、1×10-5Torrより高い真空度
のもとで約1μmのAlをコーティングするとともに、そ
の後、Tiイオン8をAlコーティング層3の上から加速電
圧100kev、4×1017Nions/cm2の濃度で注入しさらにN+
イオン7を加速電圧150kev、8×1017Nions/cm2の濃度
で注入して構成したものである。
上記金型1の製造方法及びその方法により製作された
金型1によれば、Al層(薄膜層)3にAlN、TiNの原子が
混在する状態となり、この混合化により密着性が極めて
良好となる。接着剤を用いた周知の剥離試験、例えば粘
着テープを貼ってはがす試験を行なったが、全く以上は
認められず50kg/cm2以上の付着強度を有していることが
確認され、又、マイクロビッカース硬度も1400±100mHV
と良好な値を示し、又、Al薄膜層3も耐ヒートチェック
性の向上(比較値は、常温400℃の条件下で約4倍以
上)が確認された。又、Al薄膜層3の平滑度の向上も確
認された。
第5図に本発明の第3の実施例を示す。
本実施例は、金型本体2をSKD−61にて製作し、その
成形面2aを鏡面研磨した後洗浄し、その成形面2aに加速
電圧40kev、濃度6×1017Nions/cm2でNb+イオン9を注
入してNb薄膜層3を形成せしめ、その後に加速電圧100k
ev、濃度3×1017Nions/cm2の条件でN+イオン7を注入
し、さらに、1×10-5Torrより高い真空度のもとで、40
0℃1hのアニーリングを行なうとともに最後にフレキシ
ブル羽布で仕上研磨を行って構成したものである。
上記金型1においても、前記第1、第2の効果と同様
な効果があり、ガラスフィルターを1万個プレス加工し
ても成形面2aには全く異常が生じなかった。マイクロビ
ッカース硬度も850±100mHVを測定し、従来よりも硬度
も向上しうることが確認された。又、JISZ2371による塩
霧試験においても耐酸化性の大幅な向上が確認された。
発明の効果 以上のように本発明によれば、高温での耐久性に優れ
たガラス成形用金型をうることができるとともに、離型
効果も大きく、しかも耐酸化性が良好で硬度も高い金型
をうることができるものである。又、金型の寿命も延命
化しうるので、生産性の向上、製品のコストダウン化が
図れるとともに薄膜層が極めて薄いので金型製品として
の寸法精度も高精度に管理でき、製品の精度も向上しう
る効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例を示す正断面図、第2図
は本発明の要部の原子の作用状態を示す断面図、第3図
は本発明に係る金型のNイオン注入量と相対磨耗率との
関係を示すグラフ図、第4図は本発明の第2図の実施例
を示す正断面図、第5図は本発明の第3の実施例を示す
正断面図である。 2…金型本体(金属基材) 3…薄膜層 7…N+イオン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定形状のプレス成形面を有する金型基材
    よりなる金型本体の前記プレス成形面に4a属元素,5a属
    元素,Cr,Alのうちの一種もしくは数種の元素からなる薄
    膜層を形設する第1の工程と、前記薄膜層の内部および
    この薄膜層と前記金型基材の界面付近にNイオンをイオ
    ン注入手段により注入する第2の工程を有することを特
    徴とするプレス成形用金型の製造方法。
  2. 【請求項2】所定形状のプレス成形面を有する金型基材
    よりなる金型本体の前記プレス成形面に4a属元素,5a属
    元素,Cr,Alのうちの一種もしくは数種の元素にて形設し
    た薄膜層と、前記薄膜層の内部およびこの薄膜層と前記
    金型基材との界面付近にイオン注入した窒素とを有する
    ことを特徴とするプレス成形用金型。
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