JPH08264474A - 熱処理装置 - Google Patents

熱処理装置

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Publication number
JPH08264474A
JPH08264474A JP8610395A JP8610395A JPH08264474A JP H08264474 A JPH08264474 A JP H08264474A JP 8610395 A JP8610395 A JP 8610395A JP 8610395 A JP8610395 A JP 8610395A JP H08264474 A JPH08264474 A JP H08264474A
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JP
Japan
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gas
processing
processing container
heat
container
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Application number
JP8610395A
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English (en)
Inventor
Hidetoshi Kimura
英利 木村
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Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08264474A publication Critical patent/JPH08264474A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 処理容器内のガス置換を迅速に行なうことの
できる熱処理装置を提供する。 【構成】 被処理体Wを保持したホルダ6を収容する処
理容器4と、この処理容器内に処理ガスを導入する処理
ガス導入系32と、この処理容器内に残留する前記処理
ガスと置換するための置換ガスを導入する置換ガス導入
系30と、前記処理容器の外側に所定の間隙を隔てて同
心円状に配置された加熱手段48とを有する熱処理装置
において、前記処理ガス導入系と前記置換ガス導入系
は、各系のガス流路が共用されることなく個別独立させ
て設ける。これにより、熱処理終了時に置換ガスを導入
する際、各ガス導入系は別個独立に形成されているの
で、ガス導入系に残留する処理ガスが処理容器内に流入
することはなく、置換操作を迅速に行なうことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体ウエハ等に熱処
理を施す熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体ウエハやLCDのアモル
ファスSiの形成されたガラス基板等の被処理体に対し
て、拡散層を形成したり、シリコン酸化膜、シリコン窒
化膜、ポリシリコン膜等を形成する場合には、各種の熱
処理炉が用いられる。この熱処理炉としては、当初は、
例えばウエハを垂直方向に保持した状態で水平方向に等
間隔で多数枚配列したものを横置きの炉内へ挿入して熱
処理を行なうようになっているいわゆる横型炉が主流で
あったが、最近においてはスペースの有効利用やプロセ
スガスの炉内均一拡散の向上のために、炉体自体を縦型
にしてこの中にウエハを水平方向に保持した状態で垂直
方向に等間隔で多数枚設けて熱処理を行なうようにした
いわゆる縦型炉が主流になってきた。
【0003】現在は、8インチのウエハが主に用いられ
ているが、スループットの向上及び高密度化を目指して
更に大きなサイズ、例えば12インチサイズのウエハを
用いて1Gビットの微細加工を行なうことも検討されて
きている。半導体ウエハを熱処理するには、まず、ウエ
ハをウエハボートに水平方向に維持した状態で上下に等
間隔で多数枚保持させ、これを石英製の筒体状の処理容
器内へ収容し、内部を密閉する。この状態でウエハ温度
を昇温させてプロセス温度を、例えば800℃程度に維
持すると共に処理態様に従った処理ガスを容器内に導入
し、所定時間、所定のプロセス圧力の下で熱処理を行な
う。処理ガスとしては、例えば熱酸化膜を形成する場合
には水蒸気(H2O)等が用いられ、シリコン成膜を形
成する場合には、シラン等が用いられる。
【0004】熱処理が終了したならば、処理ガスの供給
を停止し、次の未処理ウエハの熱処理を行なうべく処理
済みのウエハを降温させると同時に、プロセスの進行を
停止させるために窒素ガス等の不活性ガスを置換ガスと
して容器内に導入し、容器内に残留する処理ガスを迅速
に排気して窒素ガスと置換させるようになっている。こ
の場合、一般的には、処理ガスの供給系と置換ガスの供
給系は、大部分が兼用して用いられており、弁操作等に
より供給ガスを選択するようになっている。また、最近
開発されてきた熱処理装置として、ウエハの高速昇温及
び高速降温を可能としてスループットの向上を図るため
に、高速昇温用に大きな電力を投入できる特殊な発熱抵
抗体を用い、且つ降温用に処理容器の外側面に空気ブロ
ワーを行なうようにした、いわゆる高速熱処理装置が開
発されてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな装置例にあっては、先に説明したように、処理ガス
を供給する処理ガス供給系と置換ガスを供給する置換ガ
ス供給系の大部分が兼用されていることから、ウエハの
熱処理が終了してウエハ温度を降温させつつ容器内雰囲
気を置換ガスと交換する際に、兼用するガス通路部に滞
留する処理ガスが置換ガスと共に処理容器内へ運ばれて
くるために、ガス置換に要する時間が長くなり過ぎてし
まうという問題がある。また、ウエハ温度を降温する場
合にも、ウエハを炉内で自然放熱させるにしても或いは
ブロワーで強制冷却させるにしても、処理容器の外側を
取り囲むヒータや断熱材の保有する熱量が相当量存在
し、これからの輻射熱によりウエハを所定の温度まで降
温させるまで、かなりの時間を要するといった問題もあ
った。
【0006】このようにガス置換や降温に時間を要すと
いうことは、その間にもプロセスの反応がわずかながら
続行することを意味し、成膜の厚さ等を高精度にコント
ロールできなくなるといった問題も引き起こしていた。
特に、集積回路の高密度、高集積化及び高速動作化が要
請される今日においては、例えばゲート酸化膜等は薄い
厚さで精度良くコントロールしなければならないが、上
記したような理由により、膜厚を十分にコントロールで
きないという問題も発生していた。ヒータユニットの関
係技術として例えば特開平6−168899号公報に示
されるようにヒータの外周に真空断熱層を有する円筒容
器を設けることも提案されているが、これは周囲環境へ
の放熱を防止するためのものであり、上記問題点を解決
するものではない。
【0007】本発明は、以上のような問題点に着目し、
これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明
の目的は、処理容器内のガス置換を迅速に行なうことの
できる熱処理装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、上記問題
点を解決するために、被処理体を保持したホルダを収容
する処理容器と、この処理容器内に処理ガスを導入する
処理ガス導入系と、この処理容器内に残留する前記処理
ガスと置換するための置換ガスを導入する置換ガス導入
系と、前記処理容器の外側に所定の間隙を隔てて同心円
状に配置された加熱手段とを有する熱処理装置におい
て、前記処理ガス導入系と前記置換ガス導入系は、各系
のガス流路が共用されることなく個別独立させて設ける
ように構成したものである。第2の発明は、上記問題点
を解決するために、被処理体を保持したホルダを収容す
る処理容器と、この処理容器内に処理ガスを導入する処
理ガス導入系と、この処理容器内に残留する前記処理ガ
スと置換するための置換ガスを導入する置換ガス導入系
と、前記処理容器の外側に所定の間隙を隔てて同心円状
に配置された加熱手段とを有する熱処理装置において、
前記処理容器とこれを囲む前記加熱手段との間の前記間
隙に挿脱自在になされた熱遮蔽部材を設け、前記被処理
体の降温時に前記間隙内に前記熱遮蔽部材を挿入させる
ように構成したものである。
【0009】
【作用】第1の発明は、上述のように処理ガス導入系と
置換ガス導入系とは別個独立させて設けられているの
で、処理容器内の処理ガスを不活性の置換ガスと置換さ
せる際には、置換ガス導入系のみを用いてガスを供給す
るので、処理ガス導入系に残留する処理ガスが処理容器
内に流れ込むことはなく、従って、ガス置換操作を迅速
に行なうことが可能となる。
【0010】また、第2の発明は、処理容器とこれを囲
む加熱手段との間隙に、挿脱自在になされた熱遮蔽部材
が設けられており、被処理体の熱処理時にはこの熱遮蔽
部材を両者の間隙から退避させておき、加熱手段からの
輻射熱が被処理体に伝達されるようにしておく。そし
て、熱処理を終了して被処理体を降温させる時には、上
記間隙に熱遮蔽部材を挿入して設置し、加熱手段からの
輻射熱を遮断して、これが被処理体に照射されないよう
にする。これにより、被処理体に供給される熱量を効率
的に断つことができるので、被処理体を迅速に所定の温
度まで降温させることが可能となる。この場合、間隙か
ら退避中の熱遮蔽部材を冷却しておく遮蔽部材冷却手段
を設けておくことにより、これが間隙に挿入された時の
冷却効率を高め、一層迅速な降温操作を行なうことがで
きる。
【0011】
【実施例】以下に、本発明に係る熱処理装置の一実施例
を添付図面に基づいて詳述する。図1は熱遮蔽部材を間
隙にから退避させた状態における本発明の熱処理装置を
示す断面図、図2は熱遮蔽部材を間隙に挿入した状態に
おける本発明の熱処理装置を示す断面図、図3は図1に
示す装置のガス導入部を示す斜視図、図4は熱遮蔽部材
の動きを説明するための斜視図である。本実施例におい
ては、熱処理装置として、高速昇温及び高速降温が可能
な高速熱処理装置を例にとって説明する。
【0012】この熱処理装置2は、赤外線等の輻射熱線
を透過し易く、高温において不純物の発生が少ない材
料、例えば高純度石英製の下端開口を有する縦型筒体状
の処理容器4を有しており、この処理容器4の下部は図
示しない例えばステンレススチール製のベースプレート
に支持されて、その長手方向を垂直方向に立設させてい
る。また、この処理容器4の外側面には、例えばSiC
(炭化シリコン)がコーティングされており、均熱管と
しても機能するようになっている。この処理容器4の下
部側壁には、処理容器4内の雰囲気を排出する排気口8
が設けられ、この排気口8には図示しない排気ポンプが
接続されている。この処理容器4内には、石英製の保温
筒7上に載置された石英製のホルダ6が挿脱可能に収納
されており、このホルダ6には、水平状態に支持された
被処理体としての半導体ウエハWが上下方向に等間隔で
多数枚、例えば本実施例では25枚が収容されている。
【0013】上記保温筒7は、上記処理容器4の下端開
口部の蓋の作用をするフランジキャップ10上に回転台
14を介して搭載されており、このフランジキャップ1
0は図示しないボートエレベータのごとき昇降手段に取
付られて、ホルダ6及び保温筒7を一体的に処理容器4
に対して挿脱し得るようになっている。また、上記回転
台14は、キャップ10を気密に貫通する回転軸12に
取付られており、この回転軸12を図示しないモータに
より連結されるベルト16により回転して、ホルダ7を
回転するようになっている。
【0014】この処理容器4の天井部には、別個独立に
形成された置換ガス導入系30と処理ガス導入系32が
設けられる。具体的には、天井部の内部を上側室17と
下側室19とに上下2段に区画するために上側区画壁1
8と下側区画壁20が設けられている。そして、図3に
も示すように下側区画壁20には、環状に配列された多
数の処理ガス噴出孔22と、その外側に同心円状に且つ
環状に配列された多数の置換ガス噴出孔24が形成され
ている。これらの両噴出孔22、24は、ホルダ6と処
理容器4との管の間隙に臨ませて設けられており、噴出
ガスに乱流を生ぜしめないようになっている。
【0015】各置換ガス噴出孔24は、連通管26を介
して上側区画壁18のガス噴出口28に接続されて、上
側室17に連通されている。そして、上記上側室17及
び下側室19は、それぞれ別個独立に形成された置換ガ
ス導入系30のガス通路34及び処理ガス導入系32の
ガス通路36が接続されている。各ガス通路34、36
には、例えばN2等の不活性ガスを貯めた置換ガス源3
8及び熱酸化時の処理ガスとして水蒸気を発生させる処
理ガス発生源40がそれぞれ接続されると共に、通路途
中にはガス流量を制御するマスフローコントローラ42
A,42B及び開閉弁44A,44Bがそれぞれ介設さ
れている。従って、処理ガスや置換ガスを供給する際に
は、両者の噴出孔22、24まで至る経路は全く共用さ
れていないので、供給当初より混じり成分のない純粋な
ガスを供給し得るようになっている。
【0016】一方、処理容器4の外周には、これよりも
所定の間隙46だけ隔てて同心円状に加熱手段48が設
けられており、更にこの外側には例えばアルミニウム製
の、天井部を有する筒体状の外側容器50が設けられ、
装置全体を被うと共にその下端開口部には、容器外壁と
の間で蓋部52が気密に設けられ、間隙46内を密閉空
間にしている。上記加熱手段48としては、例えば高い
発熱量を出力することができる発熱抵抗体を用い、これ
を上下方向に沿って配置した複数の支持棒54に例えば
螺旋状に巻回して設けている。この発熱抵抗体48の素
材としては、例えば二ケイ化モリブデン(MoSi2
が用いられ、具体的には、二ケイ化モリブデンを主成分
としたヒータ(カンタル社製のカンタルスーパ発熱体)
を用いることができる。この二ケイ化モリブデン製の発
熱抵抗体48は、常温で抵抗値が非常に小さく、高温に
なると抵抗値が大きくなる性質を有する。また、表面負
荷は10〜30W/cm2程度に設定するのが望まし
い。
【0017】このような条件を設定することで、従来の
発熱抵抗体であるFeCrAl発熱体の最大表面負荷が
1200℃において2W/cm2であるのに対して、こ
の装置例では数倍〜10数倍の発熱量が得られ、温度上
昇速度に関しても、従来用いられているFeCrAl発
熱体が10℃/分の温度上昇であるのに対して、少なく
とも30℃/分、好ましくは100℃/分程度の温度上
昇速度が得られる。この温度上昇速度に関しては、10
0℃/分とすることで高速熱処理炉での昇温特性が得ら
れる。更に、高速昇降温特性を得られている。すなわ
ち、20℃/分以上、例えば50℃/分が得られてい
る。そして、外側容器50の下端開口部を密閉する蓋部
52には、図示しない排気ポンプに接続された排気路5
6が接続されており、上記間隙46内を所定の減圧雰囲
気に維持できるようになっている。
【0018】上記外側容器50の外周には、これを冷却
するために例えば冷却パイプ等を巻回してなる冷却ジャ
ケット58が設けられており、この中に冷却水を流して
外側容器50を適性温度に冷却する。更に、この外側容
器50の天井部の上方には、上記加熱手段48から処理
容器4への輻射熱を遮断するための熱遮蔽部材60が、
下方の間隙46内へ降下及び上昇可能に設けられてい
る。具体的には、図2及び図4にも示すようにこの熱遮
蔽部材60は、ホルダ6のウエハ載置部を十分に覆い得
る長さで円筒体状に成形されており、不使用時には、図
1に示すように、外側容器50の天井部から上方に突き
出して設けた中空円筒体状の遮蔽部材収納容器62内に
収容されており、必要時に下方向へ降下させるようにな
っている。
【0019】この熱遮蔽部材60を昇降させるために、
この部材60の上端には、収容容器62の天井部に、シ
ール部材64を介して気密にスライド可能になされた例
えば3本の支持ロッド66により吊り下げられており、
この3本の支持ロッド66の先端は、空気シリンダ等の
アクチュエータ68の伸縮ロッド70にアーム72を介
して連結されており、従って、このアクチュエータ68
を駆動することにより、熱遮蔽部材60を上記間隙46
内へ挿脱自在としている。
【0020】この熱遮蔽部材60は、輻射熱を遮断する
材料、例えば黒色のSiCや、熱線に対して不透明とな
るように表面処理が施されたり、内部に気泡が混入され
た不透明石英を用いることができる。更に、遮蔽部材収
納容器62の壁面全体には、例えば冷却パイプ74を螺
旋状に形成してなる遮蔽部材冷却手段76が設けられて
おり、このパイプ74に冷却水を流すことにより、この
中に退避中の熱遮蔽部材60を冷却しておき、動作時の
ウエハ冷却効果を高めるようになっている。
【0021】次に以上のように構成された本実施例の動
作について説明する。まず、ウエハWの熱処理、例えば
熱酸化処理を行なう場合には、例えば8インチ或いは1
2インチウエハを多数枚、例えば25枚保持したホルダ
6を処理容器4の下方より上昇させることにより、これ
を処理容器4内へ搬入する。そして、容器内が気密状態
になされると、発熱抵抗体48による加熱が実施され
る。ウエハの搬入は、予め処理容器4内を、酸化膜の成
長を抑制する温度、例えば600℃以下の設定温度にし
た後、ホルダ6を搬入させるようにしてもよい。
【0022】この状態では、熱遮蔽部材60は上方に吊
り上げられて収納容器62内に納められているので、発
熱抵抗体48からの輻射熱は、直接、処理容器4を透過
して内部のウエハWに向けて入射し、これを加熱する。
前述のようにこの発熱抵抗体48は従来ヒータの10数
倍もの発熱量が得られるので、ウエハWの昇温速度は大
幅に増加し、急速昇温を行なうことができる。
【0023】次に、ウエハがプロセス温度、例えば10
00℃程度に達したならば、処理ガス発生源40から、
処理ガスとして例えば水蒸気を発生させ、これをガス通
路36を介してシャワーヘッドの下側室19へ供給し、
下側区画壁20に設けた処理ガス噴出孔22から処理容
器4内へ導入して熱処理を行なう。処理容器4内は排気
口8から真空引きされて、所定のプロセス圧力に維持さ
れ、また、この熱処理中においては置換ガス導入系30
の開閉弁44Aは完全に閉じられてこのガスは供給され
ていない。このようにして、所定時間の熱処理が終了し
たならば、次に、降温プロセスへ移行する。
【0024】まず、処理ガス供給系32の開閉弁44B
を閉じて処理ガスの供給を完全に停止すると共に、発熱
抵抗体48への電力供給を断つ。これと同時に、置換ガ
ス供給系30の開閉弁44Aを開状態としてN2ガスを
処理容器4内へ導入しつつこれを容器内に通した後に排
出してウエハを冷却する。更に、これと同時に図2に示
すようにアクチュエータ68を駆動することにより、今
まで吊り上げられていた筒体状の熱遮蔽部材60を降下
させて、これを加熱手段48と処理容器4との間の間隙
46に挿入して処理容器4の外周を略全面的に覆い、電
力供給停止後における発熱抵抗体48からの輻射熱を断
ち、これがウエハに入射しないようにしている。
【0025】上述のように、供給された置換ガスとして
のN2ガスは、ガス通路34を介して上側室17内へ導
入され、更に、連通管26を介して下側区画壁20の置
換ガス噴出孔24から処理容器4内へ導入されることに
なる。従来装置のようにガス経路を共用していた場合に
は、経路途中に残留していた処理ガスが置換ガス導入時
に一緒に容器内に導入されてしまいガス置換に多くの時
間を要していたが、本発明のように処理ガス供給系32
と置換ガス供給系30の経路を完全に分離独立させて設
けて共用する部分をなくすことにより、置換ガス導入時
には処理ガスは全く処理容器4内に入ることはなく、従
って、ガス置換操作を迅速に行なうことができる。これ
により、残留ガスの存在に伴う余分な熱処理もほとんど
進行することもなく、熱処理の程度を正確にコントロー
ルすることができる。この場合、置換ガスの流量は、例
えば処理容器の容量が44.4リットルに対して、15
000SCCM程度とする。
【0026】また、熱処理の終了と同時に、熱遮蔽部材
60を降下させたことから、迅速な降温操作を行なうこ
とができる。すなわち、従来装置のように熱遮蔽部材6
0が存在しない場合には、発熱抵抗体48への供給電力
を切ったとしてもこれが約1000℃程度に加熱されて
いるために、強制ブロワーを施しているといえども多量
の輻射熱がウエハWに入射して、この降温速度を低下さ
せていたが、本発明によれば、この輻射熱が熱遮蔽部材
60により完全に断たれてしまうのでウエハに対しては
熱の補給がなくなり、ガス置換に使用される不活性ガス
の冷却作用だけでもウエハを迅速に降温させることがで
きる。特に、物体の温度約600℃以上では、放熱態様
として輻射による熱伝導が大きな割合を占めるので、上
述のようにウエハへの輻射熱の入射を断つことにより、
迅速な降温が可能となる。
【0027】また、外側容器50としてアルミニウムを
用いる場合には、この輻射率は約0.03なので加熱さ
れ難く、その分、熱効率も改善することができる。尚、
この場合、外側容器50に設けた冷却ジャケット58に
は冷却水を流してこれを冷却しているのは勿論である。
また、降温時には外側容器50と処理容器4との間の間
隙は、例えば数mTorr程度の真空状態に維持されて
おり、発熱抵抗体48の残留熱が対流によって処理容器
4側へ伝わらないようになっており、降温速度を一層を
高めるようになっている。
【0028】更には、熱遮蔽部材60を上方の収納容器
62内に収容している間は、これを遮蔽部材冷却手段7
6により冷却して温度を下げているので、熱遮蔽部材6
0の断熱効果を一層向上させることができ、この点より
もウエハの降温速度を更に高めることができる。
【0029】尚、上記実施例では、処理ガスと置換ガス
の導入部であるシャワーヘッド構造は、上下2段の室1
7、19を区画して形成したが、両者のガス経路が完全
に分離されているならば、このような経路に限定され
ず、例えば2つの異なるパイプを設けてこれらにガス噴
出孔を形成し、これより処理ガスと置換ガスとを独立さ
せて噴出させるようにしてもよい。また、置換ガスとし
ては、他の不活性ガス、例えばアルゴンやヘリウム等を
用いてもよいのは勿論である。更に、上記実施例では熱
遮蔽部材60を昇降させる手段として、支持ロッド66
とアクチュエータ68を用いた構成としたが、これを昇
降し得るのであれば、どのような昇降機構を用いてもよ
い。
【0030】また更に、処理容器4内と遮蔽部材収納容
器62内とを区画するためのシャッタ部材等を収納容器
62の下端開口部に設けるようにし、この内部雰囲気が
加熱されるのを防止するようにしてもよい。また、上記
実施例では、酸化処理を例にとって説明したが、これに
限定されず、拡散処理、成膜処理等の全ての熱処理に適
用でき、また、熱処理装置も高速熱処理装置に限定され
ず、通常の熱処理装置にも適用し得るのは勿論である。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の熱処理装
置によれば、次のように優れた作用効果を発揮すること
ができる。第1の発明によれば、処理ガス導入系と置換
ガス導入系とを完全に区別して設けるようにしたので、
置換ガス供給時に系内に残留する処理ガスが処理容器内
へ導入されることがなく、置換操作を迅速に行なうこと
ができ、その分、スループットを向上させることができ
る。第2の発明によれば、被処理体の降温時には熱遮蔽
部材により加熱手段からの輻射熱を完全に断つことがで
きるので、従来用いられていた強制ブロワーを用いるこ
となく被処理体の降温速度を大幅に向上させることがで
き、その分、スループットを向上させることができる。
また、熱遮蔽部材の退避時にこれを冷却しておくことに
より、一層、降温速度を向上させることができる。更に
は、第1と第2の発明の相乗効果により、降温時に熱処
理反応が進むことを極力抑制することができ、従って、
例えば膜厚を正確にコントロールすることができるので
精度の高い熱処理を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱遮蔽部材を間隙から退避させた状態における
本発明の熱処理装置を示す断面図である。
【図2】熱遮蔽部材を間隙に挿入した状態における本発
明の熱処理装置を示す断面図である。
【図3】図1に示す装置のガス導入部を示す斜視図であ
る。
【図4】熱遮蔽部材の動きを説明するための斜視図であ
る。
【符号の説明】
2 熱処理装置 4 処理容器 22 処理ガス噴出孔 24 置換ガス導入孔 30 置換ガス導入系 32 処理ガス導入系 38 置換ガス源 40 処理ガス発生源 46 所定の間隙 48 発熱抵抗体(加熱手段) 60 熱遮蔽部材 62 遮蔽部材収納容器 68 アクチュエータ 76 遮蔽部材冷却手段 W 半導体ウエハ(被処理体)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理体を保持したホルダを収容する処
    理容器と、この処理容器内に処理ガスを導入する処理ガ
    ス導入系と、この処理容器内に残留する前記処理ガスと
    置換するための置換ガスを導入する置換ガス導入系と、
    前記処理容器の外側に所定の間隙を隔てて同心円状に配
    置された加熱手段とを有する熱処理装置において、前記
    処理ガス導入系と前記置換ガス導入系は、各系のガス流
    路が共用されることなく個別独立させて設けられている
    ことを特徴とする熱処理装置。
  2. 【請求項2】 被処理体を保持したホルダを収容する処
    理容器と、この処理容器内に処理ガスを導入する処理ガ
    ス導入系と、この処理容器内に残留する前記処理ガスと
    置換するための置換ガスを導入する置換ガス導入系と、
    前記処理容器の外側に所定の間隙を隔てて同心円状に配
    置された加熱手段とを有する熱処理装置において、前記
    処理容器とこれを囲む前記加熱手段との間の前記間隙に
    挿脱自在になされた熱遮蔽部材を設け、前記被処理体の
    降温時に前記間隙内に前記熱遮蔽部材を挿入させるよう
    に構成したことを特徴とする熱処理装置。
  3. 【請求項3】 前記熱遮蔽部材が前記間隙から退避して
    いる時に、前記熱遮蔽部材を冷却するための遮蔽部材冷
    却手段を備えるように構成したことを特徴とする請求項
    2記載の熱処理装置。
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