JP2645360B2 - 縦型熱処理装置および熱処理方法 - Google Patents

縦型熱処理装置および熱処理方法

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JP2645360B2 JP24685488A JP24685488A JP2645360B2 JP 2645360 B2 JP2645360 B2 JP 2645360B2 JP 24685488 A JP24685488 A JP 24685488A JP 24685488 A JP24685488 A JP 24685488A JP 2645360 B2 JP2645360 B2 JP 2645360B2
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【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、縦型熱処理装置および熱処理方法に関す
る。
(従来の技術) 一般に、熱処理装置は、例えば多数の半導体ウエハの
ような被処理物を同時に加熱して薄膜形成、熱拡散、酸
化処理等の処理を施す装置として広く利用されている。
このような熱処理装置は、例えば次のように構成され
ている。すなわち、例えば石英からなる円筒状の反応容
器とこの周囲を囲繞する如く設けられたヒータ、均熱
管、断熱材等とから構成された反応炉本体が例えばほぼ
垂直に配設されており、反応容器内に多数の半導体ウエ
ハを所定の間隔で棚積み収容した石英等からなるウエハ
ボートが配置され、所望の熱処理が行われるよう構成さ
れている。
そして、ウエハボートに収容された半導体ウエハを例
えば昇降機械等によって反応容器内にロードし、反応容
器内を気密に保持した後、この反応容器内に処理ガス、
例えばSiHCl4、HCL、H2等を導入してシリコンエピタキ
シャル成長等の処理が行われる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上述したような従来の熱処理装置で
は、反応容器内の温度を積極的に降下させるための冷却
手段がなく、このため、例えば反応容器内の温度を急激
に降下させて反応を停止させることができないという問
題があった。
このような問題を解決するための手段として、特公昭
58−24711号公報、実開昭61−157325号公報、特公昭60
−8622号公報等に開示された手段がある。しかし、第1
のものは、ヒートパイプが半導体ウエハに対し、ヒータ
の外側に位置し、半導体ウエハへの冷却効果にやや劣
る。第2のものは、半導体ウエハの裏側からヒータによ
り加熱した状態で、半導体ウエハの表面側から冷却する
ため、半導体ウエハに歪みが入り反りの原因となる。さ
らに、第3のものは、冷却気体を導入管からヒータケー
スと反応容器に流入させているのみで、ヒータ全域に亘
って均一に降温できない。
反応容器内に配置された例えば多数の半導体ウエハの
降温速度にバラツキが生じると、処理状態にバラツキを
生じさせる原因となるため、反応容器内を均一な速度で
降温させることのできる熱処理装置が強く望まれてい
る。
本発明は、このような従来の事情に対処してなされた
もので、反応容器内の温度を急激に、かつ反応容器内に
配置された多数の被処理物を面内方向および積層方向に
おいて均一に降温させることを可能にした縦型熱処理装
置および熱処理方法を提供することを目的としている。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) すなわち本発明は、内部に被処理物が配置される反応
容器と、この反応容器を囲繞する如く設けられたヒータ
とを備え、略垂直に配設された縦型熱処理装置におい
て、冷却用流体を導入するための複数の吐出部を具備
し、前記ヒータの周囲に冷却用流体を螺旋状に供給して
当該ヒータを直接冷却する冷却機構を設けたことを特徴
としている。
また、請求項2の発明は、請求項1記載の縦型熱処理
装置において、前記吐出部は、前記ヒータの高さ方向に
複数段に別れて設けられており、各吐出部毎に流量調節
可能とされていることを特徴としている。
また、請求項2の発明は、内部に被処理物が配置され
る反応容器と、この反応容器を囲繞する如く設けられた
ヒータとを備え、略垂直に配設された縦型熱処理装置に
よって前記被処理物に熱処理を施すに際し、前記ヒータ
の周囲に冷却用流体を螺旋状に供給して当該ヒータを直
接冷却し、前記反応容器内の温度を低下させることを特
徴としている。
(作 用) 本発明の縦型熱処理装置および熱処理方法では、反応
容器内の温度を降温するに際し、ヒータ周囲に複数の吐
出部から冷却用流体を螺旋状に流すので、発熱源である
ヒータを直接、かつ均一に冷却することができる。ま
た、ヒータの長さに応じて複数の吐出部を有する冷却機
構を多段に設けるとともに、各吐出部に対して自動また
は手動で作動する流量調節機構を設けているので、各吐
出部からの冷却用気体の吐出量を変更でき、これによっ
て被処理物の面内方向および積層方向をそれぞれに対し
て均一な速度で降温させるよう、適宜設定可能となる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
ほぼ垂直に配設された反応容器1は、例えば石英から
なる円筒状の外筒2と、この外筒2内に同心的に収容さ
れた例えば石英からなる内筒3とから構成された二重管
構造となっている。この反応容器1の外周囲には、外筒
2外側面と所定の間隔を設けてヒータ4、例えばコイル
状に形成された抵抗加熱ヒータが巻回されており、この
ヒータ4を囲繞する如くその外側には断熱材層5が配置
されている。この断熱材層5内周囲壁面には気密周面が
形成され、冷却流により塵埃が発生しないようになって
いる。
なお、上記ヒータ4は、図示しない電力供給機構に接
続されており、均熱加熱するためヒータがゾーン分割制
御可能に例えば上部、中央部、下部の3ゾーンによって
独立に温度制御可能に構成されている。
反応容器1の下方には、処理用基板保持具に収容され
た被処理基板、例えば石英等からなるウエハボート6に
収容された半導体ウエハ7を反応容器1内にロード・ア
ンロードする機構として、図示を省略した昇降機構例え
ばボートエレベータが設けられている。
また、上記反応容器1の下部には、所定の処理ガスを
導入するためのL字状の処理ガス導入配管8が、内筒3
内に垂設されるよう配設され、この処理ガス導入配管8
のガス吐出部はウエハボート側に向けて開口されてお
り、また外筒2と内筒3との間隙から処理ガスを排出す
るよう排気管9が配設されている。
ヒータ4の下部および中央部には、冷却用気体例えば
空気をヒータ4周囲に供給する冷却用気体導入部10およ
び11が設けられている。
この冷却用気体導入部10および11は、第2図にも示す
ように、断熱材層5の外側に冷却用気体導入配管12が配
設されており、この冷却用気体導入配管12から断熱材層
5を貫通して、ヒータ4が配置されている反応容器1と
断熱材層5との間に達する導入ノズル13が複数例えば4
つづつ設けられている。これら各導入ノズル13の先端に
設けられた各吹出し口14は、ヒータ4の巻回方向に沿わ
せて開孔されており、全て水平方向例えば第2図に矢印
で示すように上側から見て反時計方向に向けて空気を噴
出するよう配列されている。また、これら各導入ノズル
13には、風量調節ボルト15がそれぞれに設けられてお
り、各導入ノズル13から供給される冷却用気体の風量を
個別に調整することが可能とされている。
そして、ヒータ4の上部には冷却用気体排出部16が設
けられており、この冷却用気体排出部16は上記冷却用気
体導入管12と同様に断熱材層5の外側に設けられた冷却
用気体排気配管17と、この冷却用気体排気配管17に上記
導入ノズル13と同様に複数例えば4つ設けられた排気ノ
ズル18とから構成されている。ただし、これら排気ノズ
ル18の吹込み口19は、上記吹出し口14とは反対向きに配
置されている。
上記構成のこの実施例の縦型熱処理装置では、ヒータ
4により例えば800℃程度の予備加熱状態にある反応容
器1内に、下部開口からボートエレベータ等により半導
体ウエハ7を収容したウエハボート6をロードする。そ
して、所定の温度例えば1200℃程度に加熱した後、処理
ガス導入配管8および排気管9により、反応容器1内に
所定の反応ガス、例えばSiHCl4、HCL、H2等を流通させ
て、例えばシリコンエピタキシャル成長等の処理を行
う。
そして、予め反応容器1内に配置された多数の半導体
ウエハ7が面方向および積層方向において、均一な速度
で降温するように、実験的に冷却用気体導入部10および
11の各導入ノズル13から供給する冷却用気体の量を設定
しておき、冷却用気体導入部10および11の冷却用気体導
入配管12から冷却用気体例えば空気を送出するととも
に、冷却用気体排気配管17から排気を行ってヒータ4の
急冷を行う。この空気は、各導入ノズル13からヒータ4
が設けられた反応容器1と断熱材層5との間の間隙部に
横向き(上側から見て反時計方向)に噴出され、ヒータ
4の熱により反応容器1の周囲を螺旋状に上昇し、排気
ノズル19から排出される。
したがって、この空気流により、ヒータ4が直接冷却
され、速やかに反応容器1内を冷却することができる。
また、この空気流は、反応容器1の周囲を回転しながら
螺旋状に上昇するので、温度の断面均一性も確保するこ
とができる。さらに、複数の導入ノズル13を有する冷却
用気体導入部10、11を多段に設けるとともに、各導入ノ
ズル13から供給される冷却用気体の量をそれぞれ調節可
能としたので、予め実験的に冷却用気体の供給量を設定
しておくことによって、半導体ウエハ7をその面内方向
および積層方向に対して均一な速度で降温させることが
可能となる。従って、処理の均一性が安定して得られる
とともに、処理効率の向上が図れる。
なお、上記実施例では、冷却用気体を供給するための
冷却用気体供給部10、11をヒータの下部と中央部に配置
した例について説明したが、本発明はかかる実施例に限
定されるものではなく、さらに多段に設けてもよいし、
また導入ノズル13についても、さらに多数設けてもよ
い。
[発明の効果] 以上、説明したように、本発明の縦型熱処理装置およ
び熱処理方法によれば、ヒータの周囲に冷却用流体を螺
旋状に供給して当該ヒータを直接冷却するので、反応容
器内の温度を急激に降温させることが可能になるととも
に、反応容器内に配置される被処理物をその面内方向お
よび積層方向において均一に降温させることが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の縦型熱処理装置を示す構成
図、第2図は第1図の縦型熱処理装置の横断面図であ
る。 1……反応容器、4……ヒータ、5……断熱材層、6…
…ウエハボート、7……半導体ウエハ、10、11……冷却
用気体導入部、12……冷却用気体導入配管、13……導入
ノズル、14……吹出し口、15……風量調節ボルト、16…
…冷却用気体排気部、17……冷却用気体排気配管、18…
…排気ノズル、19……吸込み口。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に被処理物が配置される反応容器と、
    この反応容器を囲繞する如く設けられたヒータとを備
    え、略垂直に配設された縦型熱処理装置において、 冷却用流体を導入するための複数の吐出部を具備し、前
    記ヒータの周囲に冷却用流体を螺旋状に供給して当該ヒ
    ータを直接冷却する冷却機構を設けたことを特徴とする
    縦型熱処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の縦型熱処理装置において、 前記吐出部は、前記ヒータの高さ方向に複数段に別れて
    設けられており、各吐出部毎に流量調節可能とされてい
    ることを特徴とする縦型熱処理装置。
  3. 【請求項3】内部に被処理物が配置される反応容器と、
    この反応容器を囲繞する如く設けられたヒータとを備
    え、略垂直に配設された縦型熱処理装置によって前記被
    処理物に熱処理を施すに際し、 前記ヒータの周囲に冷却用流体を螺旋状に供給して当該
    ヒータを直接冷却し、前記反応容器内の温度を低下させ
    ることを特徴とする熱処理方法。
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