JPH0826429B2 - メッキ性,ハンダ性,繰返し曲げ特性に優れた高強度低熱膨脹Fe―Ni合金およびその製造方法 - Google Patents

メッキ性,ハンダ性,繰返し曲げ特性に優れた高強度低熱膨脹Fe―Ni合金およびその製造方法

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JPH0826429B2
JPH0826429B2 JP33064990A JP33064990A JPH0826429B2 JP H0826429 B2 JPH0826429 B2 JP H0826429B2 JP 33064990 A JP33064990 A JP 33064990A JP 33064990 A JP33064990 A JP 33064990A JP H0826429 B2 JPH0826429 B2 JP H0826429B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「発明の目的」 (産業上の利用分野) 本発明は、多ピンIC用リードフレーム材料などとして
好適な高強度低熱膨脹Fe-Ni合金およびその製造方法に
関し、特に従来合金と同等の低熱膨脹特性と優れたメッ
キ性、ハンダ性を有し、従来合金より高強度を備え、か
つ優れた繰返し曲げ性を有する合金およびその製法に係
るものである。
(従来の技術) ICリードフレーム用素材としては、半導体素子、ガラ
スおよびセラミックス等との熱膨脹係数の整合性からNi
を42%程度含み、残部が鉄よりなる、42合金で代表され
るようなFe-Ni系合金が従来広く使用されてきた。しか
しながら、近年、集積度の高い大規模集積回路(LSI)
や超大規模集積回路(超LSI)などの開発が盛んになり
つつあり、これにともない、このリードフレームも多ピ
ン化が進んでいる。すなわち、以前では、インナーリー
ドの幅が0.3〜0.5mm程度であったものが、0.15〜0.2mm
程度の幅に形成される場合が生じている。このようにイ
ンナーリードの幅が小さくなった場合、インナーリード
の材料強度が不足することから、製造工程途中におい
て、運搬時やセパレータのテーピング時にインナーリー
ドが外力による変形を起こしやすくなる問題があった。
このことよりFe-Ni合金でも高強化が求められている。
また、上記のような高い信頼性が要求されるICリード
フレーム用材料では前記した高強度化の要求に加え、良
好な表面処理性も求められる。すなわち、ICリードフレ
ーム用材料をリードフレームに加工するには、打抜きま
たはフオトエッチングにより、リードフレーム形状に加
工した後、その表面にAuまたはAgメッキが施され以降Si
チップのダイボンデイング、ワイヤーボンデイング、パ
ッケージング、脚部のスズメッキが施されることが通常
行なわれている。さらに、リードフレームが基板に着装
される時にはハンダ付けが施される。この際、ICリード
フレーム用材料には、メッキ性、特にAuメッキ性、Agメ
ッキ性、ハンダ性が優れていることが強く要望される。
しかしながら、従来のFe-Ni合金では上記の貴金属のメ
ッキとの密着性が悪く、とくにAgメッキ性との密着性が
問題となっており、またハンダ性にも問題が生じるケー
スも発生している。例えばICの組立工程におけるリード
フレームへのワイヤーボンデイング時の加熱によりAuメ
ッキ層又はAgメッキ層に“フクレ”が生じたりメッキ層
が剥離する等の問題が起こる。従って、従来はAgメッキ
の前処理に、NiまたはCuのストライクメッキ(短時間高
電流密度メッキ)を素材表面に施すことが通常行なわれ
ている。
また、ハンダ性は、その前工程に施される、スズメッ
キにおいて“ウイスカー”とよばれる針状の微細結晶が
異常に成長しやすく、このウイスカーのために、劣化
し、たとえばスズメッキされたリードフレームとハンダ
との濡れ時間が長くなり、結果的にハンダの濡れ面積が
所要の性能を満たさなくなるという問題が起こる。
これらの従来の要請に対して、特開平2-159348の提案
がなされている。すなわち、この技術では,Ni:30〜50
%、Co:2.0%以下、Mn:0.1〜0.8%、Si:0.5%以下、Be:
0.05〜2.0%残部Feおよび不可避不純物からなるFe-Ni合
金を最終塑性加工と同時に、もしくは最終塑性加工後に
300〜700℃の温度域にて5時間以下熱処理を行ない時効
して、Beの析出硬化により、高強度化を計り、かつ熱膨
脹特性(30℃〜300℃間の平均熱膨脹係数)は従来合金
と同等であるリードフレーム用材料を提供するものであ
る。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、特開平2-159348の開示技術では、シリ
コン素子や封着用セラミックなどに近い熱膨脹率を維持
した上に、従来よりも硬度と引張強度と曲げ性に優れた
変形抵抗の大きな合金を得ているが、この技術ではICリ
ードフレーム用材料として要求される特性としてAuメッ
キ性、Agメッキ性、ハンダ性といった表面処理性の特性
向上は達成されていない。実際、この開示技術で特徴と
するBeを添加した場合、上記合金の表面処理性は従来の
Fe-Ni合金に比べてさらに劣るという問題を有してい
た。また、特開平2-159348の開示技術で得られている強
度レベルは硬度(Hv)で308、引張強度で111kgf/mm2
あり、実際には、リードフレーム材料の更なる薄肉化の
要請により、この強度より更に高いものも必要となりつ
つあるのが現状である。また、このようにBeが添加され
た合金はBeの有害性の観点より、プレス打抜きにより生
じるスクラップ処理の問題、エッチング加工後のエッチ
ング液のよごれなど実用上の問題が多いのが現状であ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明は、上記したような従来の問題点に鑑み、多ピ
ンICリードフレーム材料として好適な、従来合金より高
い強度を有し、特に従来合金と同等の低熱膨脹特性、メ
ッキ性、ハンダ性を有し、かつ優れた繰返し曲げ特性を
有するFe-Ni合金およびその製造法について検討を重ね
本発明の完成に至ったもので、その要旨とするところは
以下の如くである。
(1)Ni:39〜45wt%,Ni+Co:39〜46wt%, Co:1.0wt%以下,Mn:0.1〜0.7wt%, Si:0.30wt%以下,Al:0.10〜0.20wt%, P:0.010wt%以下,S:0.0030wt%以下, O:0.0040wt%以下,N:0.0030wt%以下, C:0.0100wt%以下,Ti:1.0〜3.0wt%, を含有し、残部不可避不純物及びFeの成分組成から成
り、しかもその合金鋼帯のエッチング直前またはプレス
打抜き直前での合金板表面におけるSiの成分偏析率、す
なわち が10%以下であることを特徴とするメッキ性、ハンダ
性、繰返し曲げ特性に優れた高強度低熱膨脹Fe-Ni合
金。
(2)Ni:39〜45wt%,Ni+Co:39〜46wt%, Co:1.0wt%以下,Mn:0.1〜0.7wt%, Si:0.30wt%以下,Al:0.10〜0.20wt%, P:0.0100wt%以下,S:0.30wt%以下, O:0.0040wt%以下,N:0.0030wt%以下, C:0.0100wt%以下,Ti:0.5〜2.0wt%, Nb:0.05〜2.00wt% を含有し、 の関係を満たし、残部不可避不純物及びFeの成分組成か
ら成り、しかもその合金鋼帯のエッチング直前またはプ
レス打抜き直前での合金板表面におけるSiの成分偏析
率、すなわち が10%以下であることを特徴とするメッキ性、ハンダ
性、繰返し曲げ特性に優れた高強度低熱膨脹Fe-Ni合
金。
(3)Ni:39〜45wt%,Ni+Co:39〜46wt%, Co:1.0wt%以下,Mn:0.1〜0.7wt%, Si:0.30wt%以下,Al:0.10〜0.20wt%, P:0.010wt%以下,S:0.0030wt%以下, O:0.0040wt%以下,N:0.0030wt%以下, C:0.0100wt%以下,Ti:1.0〜3.0wt%, を含有し、残部不可避不純物及びFeの組成を満たすよう
に原材料を配合し、溶解して得た鋼塊または連続鋳造ス
ラブを所要の形状になるまで塑性加工と熱処理を必要回
数施し、最終塑性加工を10〜90%の範囲内で施し、500
〜800℃の温度域において10〜500min.の時効処理を行う
こと及び合金鋼帯のエッチング直前またはプレス打抜き
直前での合金板表面におけるSiの偏析率、すなわち、 が10%以下であることを特徴とするメッキ性、ハンダ
性、繰返し曲げ特性に優れた高強度低熱膨脹Fe-Ni合金
の製造方法。
(4)Ni:39〜45wt%,Ni+Co:39〜46wt%, Co:1.0wt%以下,Mn:0.1〜0.7wt%, Si:0.30wt%以下,Al:0.10〜0.20wt%, P:0.010wt%以下,S:0.0030wt%以下, O:0.0040wt%以下,N:0.0030wt%以下, C:0.0100wt%以下,Ti:1.0〜3.0wt%, を含有し、残部不可避不純物及びFeの組成を満たすよう
に原材料を配合し、溶解して得た鋼塊または連続鋳造ス
ラブを所要の形状になるまで塑性加工と熱処理を必要回
数施し、最終塑性加工前に500〜800℃の温度域において
10〜500min.の時効処理を行い、その後に最終塑性加工
率を10〜90%の範囲で施すこと、および合金鋼帯のエッ
チング直前またはプレス打抜き直前での合金板表面にお
けるSiの偏析率、すなわち が10%以下であることを特徴とするメッキ性、ハンダ
性、繰返し曲げ特性に優れた高強度低熱膨脹Fe-Ni合金
の製造方法。
(5)Ni:39〜45wt%,Ni+Co:39〜46wt%, Co:1.0wt%以下,Mn:0.1〜0.7wt%, Si:0.30wt%以下,Al:0.10〜0.20wt%, P:0.010wt%以下,S:0.30wt%以下, O:0.0040wt%以下,N:0.0030wt%以下, C:0.0100wt%以下,Ti:0.5〜2.0wt%, Nb:0.05〜2.00wt% を含有し、 の関係を満たし、残部不可避不純物及びFeの成分組成か
ら成るように原材料を配合し、溶解して得た鋼塊または
連続鋳造スラブを所要の形状になるまで塑性加工と熱処
理を必要回数施し、最終塑性加工を10〜90%の範囲内で
施し、500〜800℃の温度域において10〜500min.の時効
処理を行うこと及び合金鋼帯のエッチング直前またはプ
レス打抜き直前での合金板表面におけるSiの偏析率、す
なわち、 が10%以下であることを特徴とするメッキ性、ハンダ
性、繰返し曲げ特性に優れた高強度低熱膨脹Fe-Ni合金
の製造方法。
(6)Ni:39〜45wt%,Ni+Co:39〜46wt%, Co:1.0wt%以下,Mn:0.1〜0.7wt%, Si:0.30wt%以下,Al:0.10〜0.20wt%, P:0.010wt%以下,S:0.30wt%以下, O:0.0040wt%以下,N:0.0030wt%以下, C:0.0100wt%以下,Ti:0.5〜2.0wt%, Nb:0.05〜2.00wt% を含有し、 の関係を満たし、残部不可避不純物及びFeの成分組成か
ら成るように原材料を配合し、溶解して得た鋼塊または
連続鋳造スラブを所要の形状になるまで塑性加工と熱処
理を必要回数施し、最終塑性加工前に500〜800℃の温度
域において10〜500min.の時効処理を行い、その後に最
終塑性加工率を10〜90%の範囲で施すこと、および合金
鋼帯のエッチング直前またはプレス打抜き直前での合金
板表面におけるSiの偏析率、すなわち、 が10%以下であることを特徴とするメッキ性、ハンダ
性、繰返し曲げ特性に優れた高強度低熱膨脹Fe-Ni合金
の製造方法。
(作用) 以下、本発明の詳細を説明すると、まず本発明合金の
化学成分の限定理由はwt%(以下単に%という)で以下
の如くである。
Niは、本合金の基本成分である。本発明で意図する高
強度化を達成するためにTi、Al、またはTi、Nb(Alが後
述するように適正)が添加される場合、本発明合金で求
められるガラスおよびセラミックス等との熱膨脹係数整
合性の観点から限定される熱膨脹係数(30℃から300℃
までの平均値が4.0〜7.4×10-6/℃)を満たすNi量は、
Coが1.0%以下の範囲で39〜45%である。Niが39%未
満、または45%超では、30℃から300℃までの平均熱膨
脹係数(以下α30-300℃という)が7.4×10-6/℃を越
える。以上より、Ni量は、39〜45%と定めた。
Coは、後述するようにTi、AlまたはTi、Nb、Alが適正
添加される場合、Ni量が39〜45%の範囲内では、Co:1%
以下の範囲で熱膨脹係数に対しては、Niと等価の効果を
有する。一方、Coが1%を越えると、いずれのNi量でも
α30-300℃が7.4×10-6/℃を越えてしまう。以上よりC
o量は1%以下と定めた。下限は特に定めないが、工業
的に混入しうるCo量は0.001%以上である。
Coが1%以下の範囲内で、後述のようにTi、Alまたは
Ti、Nb、Alが適正添加される場合、(Ni+Co)量が40〜
46%の範囲内でα30-300℃が4.0〜7.4×10-6/℃とな
る。一方、(Ni+Co)量が39%未満、または46%超では
α30-300℃が7.4×10-6/℃を超える。これらのことか
ら(Ni+Co)量は39〜46%と定めた。
なお、α30-300℃が4.0〜7.4×10-6/℃の範囲でも基
材の熱膨脹係数に応じて、本発明範囲内のNi量、Co量、
(Ni+Co)量を適正に制御することにより、変えること
ができる。
上記のような、Ni、Co量の適正化により、下記のよう
に、Ti、AlまたはTi、Nb、Alが適量添加される場合で
も、所要の熱膨脹特性を付与することができる。本発明
で意図する低熱膨脹特性、高強度、優れた繰返し曲げ特
性、優れたメッキ性、ハンダ性を得るには、Ti、Alまた
はTi、Al、Nbの適正量添加、Mn、Si量の適正化、P、
S、O、N、C量の特定値以下への低減が必須である。
先ず、C、N、S、O、Pの限定理由について述べ
る。
Cは、含有量が多くなると、合金中に炭化物を形成
し、メッキ性、ハンダ性を劣化させる。この場合、本合
金でのこれらの特性劣化の程度は、従来のリードフレー
ム用Fe-Ni合金よりも著しく大きく、メッキ性に関して
は、Agメッキはもとより、Auメッキにも問題が生じるの
である。またC量が多いと熱間加工性、繰返し曲げ特性
を劣化させる。即ち、C量が0.0100%を超えるとAuメッ
キ性、Agメッキ性、ハンダ性、熱間加工性、繰返し曲げ
特性が劣化するため、これらの観点より0.0100%を上限
とする。なお、Auメッキ性、Agメッキ性、ハンダ性をよ
り向上させるために好ましいC量は0.0050%以下であ
る。
Nは、含有量が多くなると、粒界に窒化物が析出し、
本合金で特にメッキ性およびハンダ性に悪影響を及ぼす
元素である。N量が多いと熱間加工性も劣化する。Auメ
ッキ性、Agメッキ性、ハンダ性、熱間加工性は、Nが0.
0030%を越えると劣化するため、0.0030%を上限とす
る。なお、Auメッキ性、Agメッキ性、ハンダ性をより向
上させるために好ましいN量は0.0015%以下である。
Sは、合金中のオーステナイト粒界に偏析して粒界を
脆化させ、本合金の熱間加工性を著しく劣化させる元素
である。また、S量が多いと合金中の介在物が多くな
り、本合金のメッキ性、ハンダ性が劣化する。熱間加工
性、Auメッキ性、Agメッキ性、ハンダ性向上のためのS
量は0.0030%以下である。なお、これらメッキ性、ハン
ダ性、熱間加工性、向上のためのより好ましいS、は0.
0010%以下である。
Oは、合金中のオーステナイト粒界に低融点酸化物と
して析出し、熱間加工性を著しく劣化させる元素であ
る。また、このO量が多いと合金中の介在物が多くな
り、Auメッキ性、Agメッキ性、ハンダ性が劣化する。熱
間加工性、Auメッキ性、Agメッキ性、ハンダ性向上のた
めのO量は0.0040%以下、より好ましくは0.0025%以下
である。なお、O量が本発明範囲内の場合でも本合金に
おいては、特にAuメッキ性、Agメッキ性、ハンダ性、エ
ッチング加工性、プレス打抜き性より、介在物の形態制
御が重要である。すなわち、介在物中のTiO2量を50%以
上とすることにより介在物を微細粒とすることができ、
エッチング直前または打抜き直前の合金薄板において、
介在物のサイズを5μm以下とすることによって、Auメ
ッキ性、Agメッキ性、ハンダ性、エッチング加工性、プ
レス打抜き性を向上させることができ、本発明において
は、このような介在物制御も重要な構成要件の1つであ
る。
Pは、合金中のオーステナイト粒界に偏析して、粒界
を脆化させ、熱間加工性を劣化させる元素である。ま
た、P量は多くなると、Pの表面偏析が合金鋼帯の熱処
理時に生じ、Auメッキ性、Agメッキ性、ハンダ性が劣化
する。熱間加工性の向上のためのP量は、0.0100%以下
である。また、Auメッキ性、Agメッキ性、ハンダ性向上
のためのP量も0.0100%以下、より好ましく、0.0040%
以下である。
Siは、本合金において、脱酸材として用いるが、0.30
%を越えると、合金鋼帯の熱処理時に、不均一な酸化膜
が形成され、Auメッキ性、Agメッキ性、ハンダ性が劣化
するため、Siは0.30%を上限と定めた。
なお、Si量がこの範囲内の場合でも合金板表面でのSi
の成分変動が大きいと局部的にAuメッキ性、Agメッキ
性、ハンダ性の劣化する領域が存在し、結果的にこれら
のメッキ性に問題が生じるためこのような成分変動は制
御されねばならない。従って、本発明では上記Si量の規
定に加え、エッチング直前又はプレス打抜き直前での合
金板表面におけるSiの成分偏析率、即ち、 を10%以下とすることにより上記の成分変動によるAuメ
ッキ性、Agメッキ性、ハンダ性の局部的劣化を解決す
る。なお、このSiの成分偏析率が10%以下であっても、
最大濃度部で0.30%を越えるような場合にはAuメッキ
性、Agメッキ性、ハンダ性が劣化するため、このような
ことにならないように制御する。
Mnは、本合金の熱間加工性を高める元素であり、0.1
%未満ではその効果が得られず、一方0.7%を超えると
合金鋼帯の熱処理時に、不均一な酸化膜が形成されAuメ
ッキ性、Agメッキ性、ハンダ性が劣化する。以上より、
Mnの下限は0.1%、上限は0.7%とそれぞれ定めた。
本発明では、上記のようにNi、Co量の適正化、Mn、Si
量の適正化、C、N、S、O、Pの特定値以下への低減
に加え、Ti、Alの適正量添加を図ることにより、本発明
で意図する、従来合金と同等の低熱膨脹特性、メッキ
性、ハンダ性と、従来合金より高い強度、優れた繰返し
曲げ特性が得られる。
すなわち、Tiの適量添加は後述するAlの適量添加のも
とで後述するような優れた繰返し曲げ特性、優れたAuメ
ッキ性、Agメッキ性、ハンダ性、所要の低熱膨脹特性を
維持しつつ、高強度を達成させる。本発明で意図する効
果とは、後述する実施例1に示す方法により、硬度(H
v)が280以上、Auメッキ後の加熱後フクレが1個/4cm2
以下、Agメッキ後の加熱後フクレが1個/4cm2以下、ハ
ンダぬれ時間t2が1.0秒以下、α30-300℃が4.0〜7.4×1
0-6/℃であることを意味する。つまり、Tiが1.0%未満
では、後述するような本発明で意図する高強度化(ビッ
カース硬度で280以上)が達成されず、一方、Tiが3.0%
を越えると、平均熱膨脹特性α30-300℃が本発明のNi
量、Co量範囲でも7.4×10-6/℃を超え、また、Auメッ
キ性、Agメッキ性、ハンダ性、繰返し曲げ特性が後述す
るような本発明で意図するレベルを下まわる。以上より
Tiを単独添加する場合の適正添加量を1.0〜3.0%と定め
た。
また、Alは上記したTiの適量添加のもとで複合添加さ
れることにより、本発明で意図する高強度、繰返し曲げ
特性、Auメッキ性、Agメッキ性、ハンダ性、低熱膨脹特
性を達成される。つまり、Alが0.10%未満では、本発明
で意図する高強度化が図れず、一方Alが0.20%を越える
とAuメッキ性、Agメッキ性、ハンダ性、低熱膨脹特性が
本発明レベルを下まわる。以上より、Alの適正添加量は
0.10〜0.20%と定めた。
本発明においては、Tiに加えNbを複合添加される場
合、Tiの単独添加される場合に比べて、同一のTi量の場
合、より高強度化することができる。
すなわち、第1図における(a)〜(c)の各図は、
ハンダ性、Auメッキ性、Agメッキ性、時効後の硬度(H
v)、平均熱膨脹係数(α30-300℃)とTi、Nb、Al量の
関係を示す。各特性値は、Ni、Co、P、S、O、N、
C、Mn、Si、Siの偏析率が本発明範囲内合金の熱延板を
溶体化処理−冷間圧延−溶体化処理−最終冷間圧延(30
%)−時効処理(600℃×2hr)−表面酸化層除去処理を
施した合金板により調べた。Auメッキ性、Agメッキ性、
時効後の硬度、平均熱膨脹係数は後述する実施例1に示
す方法にて調べた。
該第1図(b)の0.10%≦Al≦0.20%の場合で、Ti、
Nbがともに本発明規定範囲内のときに優れたハンダ性、
Auメッキ性、Agメッキ性、より高い時効硬化量(Hv≧30
0)、本発明で意図する熱膨脹係数(α30-300℃=4.0〜
7.4×10-6/℃)、優れた繰返し曲げ特性(繰返し曲げ
回数、4回以上)が同時に得られている。一方、同図
(a)のAl<0.10%または(c)のAl>0.20%のときは
本発明で意図するすべての効果が得られる領域はないた
め、このようなAl量の範囲は本発明範囲外である。
以上より、本発明で意図する優れたハンダ性、Auメッ
キ性、Agメッキ性、より高い時効硬化量、所要の低熱膨
脹特性、繰返し曲げ特性をすべて満たすTi、Nb、Al量と
して、0.10%≦Al≦0.20%、0.5%≦Ti≦2.0%、0.05%
≦Nb≦2.0%、1.0%≦〔Ti〕+1/2〔Nb〕≦2.5%を定め
た。
なお、本発明においては、特に規定しないが、Cr、C
o、W、Cu、Moは熱膨脹特性を劣化させる元素であり、
それぞれ、0.5%以下、0.3%以下、0.5%以下、0.1%以
下、0.5%以下とすることにより、本発明の効果は阻害
されることなく発揮される。このため、本発明において
はCr0.5%以下、Co0.3%以下、W0.5%以下、Cu0.1%以
下の含有は許容される。
また、本合金においては、Mg、Ca、B、Zrは適量添加
のもとで、本発明で意図する効果は阻害されることな
く、熱間加工性をより向上させることができ、このよう
なMg、Ca、B、Zrの添加された合金も本発明に含まれる
ものである。この場合、Mg、Ca、B、Zrを1種又は2種
以上の総和を0.0100%以下とすることにより、本発明で
意図する効果は阻害されることなく、熱間加工性をより
向上させることができる。
なお、本発明における製造方法に関して言えば、溶解
は、真空溶解(VIM)、電気炉溶解、真空アーク溶解(V
AR)、エレクトロスラグ溶解(ESR)、電子ビーム溶解
(EBR)のいずれの方法でも良い。とくに真空溶解炉、V
AR、ESRを用いることにより、不純物成分をより低減す
ることができるため、本発明で意図するAuメッキ性、Ag
メッキ性、ハンダ性の観点からは有利である。また、上
記した溶解ののちに、精錬を適正に実施することによ
り、前記した不純物成分の低減をさらに図ることができ
る。
成分調整された合金溶鋼は造塊法により鋼塊、連続鋳
造法によりCCスラブ、または急冷凝固法により薄鋳片に
鋳造される。
このようにして得られた、鋼塊CCスラブ、薄鋳片を所
要の形状になるまで塑性加工する。塑性加工の方法とし
ては、熱間加工、温間加工、冷間加工がある。熱間加工
とは、鋼塊やCCスラブの分塊圧延や鍛造、スラブや薄鋳
片の熱間圧延らがあげられる。上記した方法により得ら
れた合金鋼帯はさらにスケール、内部酸化層を除去した
のち、温間加工、冷間加工の1種以上の組み合わせで最
終製品の板厚まで加工される。この際、温間加工や、冷
間加工の間に1回以上の熱処理が施されてもよい。この
場合の熱処理とは、本合金の軟質化、より好ましくは、
本合金で主要成分であるTi、Al、Nb等の固溶体化を目的
として施されるものであり、軟質化を目的とする場合は
750℃〜1150℃、固溶体化までを意図する場合は950℃〜
1150℃の温度が選択される。本合金は750℃以上で再結
晶し、また950℃以上で固溶体化する。なお、1150℃を
超えると、結晶粒の粗大化が起こり、塑性加工性が劣化
するため、熱処理の上限温度は1150℃以下であることが
必要である。なお、最終の塑性加工は、温間加工、冷間
加工が採りうるが、特にAuメッキ性、Agメッキ性、ハン
ダ性より、冷間加工が好ましい。この冷間加工も製造時
の効率の点より冷間圧延が望ましい。
Siの成分偏析をより低減する方法の1つとしては、分
塊圧延における加熱温度、加熱時間、加工条件の適正化
である。すなわち、造塊法による鋼塊又は連続鋳造によ
るスラブを分塊圧延するに際して、加熱と圧延を1回だ
けで行なう1ヒートの分塊の場合、 (ただし、Tは加熱温度、tは加熱保持時間(hr)を
示す。以下単に、T、tと示す。) の3式を満たした条件下で加熱し、分塊圧延での加工を
断面減少率35%以上で行ない、圧延後除冷することによ
りSiの成分偏析率を10%以下とすることができ、かつ分
塊圧延により得られたスラブの疵取り量を5mm以下とす
ることができる。なお、(V)式の下限未満または、
(VII)式を満たさない場合は、最終板厚でのSiの偏析
率が10%超となり、不適である。
また、(V)式の上限超、または(VII)式を満たさ
ない場合は、分塊圧延後のスラブの疵取り量(片面当
り)が5mmを超え、熱間歩留りが悪い。
更に、前記鋼塊または連続鋳造スラブを分塊圧延する
に際して、加熱と圧延を2回で行なう2ヒートの分塊の
場合、1ヒートに比べてよりSiのミクロ偏析を低いレベ
ルとすることができる。この場合、 1150≦T(℃)≦1300・・・(VIII)式 log t≦7.40-5.33×10-3T・・・・(IX)式 log t≦7.71-5.33×10-3T・・・・(X)式 のVIII〜X式を満たした条件で加熱し、1回目の分塊圧
延での加工を断面減少率20〜70%で行ない、圧延後、前
記3式を満たす条件にて再加熱し、そののち2回目の分
塊圧延にて、断面減少率20〜70%範囲内にて加工し、そ
の加工後除冷することによりSiの成分偏析率を10%以下
とすることができ、かつ分塊圧延により得られたスラブ
の疵取り量を5mm以下とすることができる。
なお、(VIII)式の下限未満、または(IX)式を満た
さない場合は、最終板厚でのSiの偏析率が10%超となり
不適である。
また(VIII)式の上限超または、(X)式を満たさな
い場合は、分塊圧延後のスラブの疵取り量(片面当り)
が5mmを超え、熱間歩留りが悪い。
更に、Siの成分偏析を本発明で意図するレベルまで低
減する方法は、上記の方法に加え、インゴット製造時の
偏析防止、具体的には、急冷凝固(薄鋳片に鋳造)、鋳
造時の電磁攪拌、一方向凝固、軽圧下鋳造、偏平鋼塊の
採用による凝固時間の短縮、または、条製造工程中にお
いては熱間加工、温間加工、冷間加工とそれぞれ1種以
上の加工と、熱処理の組み合わせによっても達成でき
る。
上記したような本発明合金に関して、本発明で意図す
るAuメッキ性、Agメッキ性、ハンダ性、低熱膨脹特性、
高い強度、優れた繰返し曲げ性は、上記の成分規定に加
えて、製造条件をより適正化することにより、さらに向
上させることができる。
すなわち、所要の形状(板厚)にするに際しての最終
冷間圧延率および最終冷間圧延の前または後に施される
時効処理の適正化により本発明で意図する効果は十分に
発揮される。
第2図および第3図に本発明合金(表1に化学成分を
示す)を第2に示す製造工程により作成したサンプルに
より、硬度(Hv)、繰返し曲げ特性、Auメッキ性、Agメ
ッキ性、ハンダ性、平均熱膨脹係数を調べた結果を、最
終冷間圧延率でプロットしたものである。
第2図より、A法、B法いずれの製造方法によよ場合
でも、最終冷間圧延率が10%以上でHv300以上、引張強
さ100kgf/mm2以上、0.2%耐力80kgf/mm2以上となり、一
方、最終冷間圧延率が90%以下で繰返し曲げ特性が4回
以上を示している。
また第3図より最終冷間圧延率が90%以下でAuメッキ
性、Agメッキ性はふくれ個数で1個/4cm2以下と良好で
あり、また、ハンダ性も、ぬれ時間t2で1.0秒以下と良
好である。また熱膨脹係数α30-300℃は、最終冷間圧延
率が本発明範囲内においても4.0〜7.4×10-6の範囲内に
ある。
以上より、本発明で意図する低熱膨脹特性、Auメッキ
性、Agメッキ性、ハンダ性、より優れた高強度、優れた
繰返し曲げ特性を示す。最終圧延率として、10〜90%を
定めた。
なお、最終冷間圧延率が本発明範囲内の場合であって
も、要求される強度、繰返し曲げ特性、Auメッキ性、Ag
メッキ性、ハンダ性に応じて、適切な最終冷間圧延率、
時効処理条件の適正化により任意に制御しうる。とく
に、時効処理を最終冷間圧延の前に施す場合、時効処理
が最終冷間圧延の後に施す場合に比べて、ハンダ性が優
れている(ハンダぬれ時間t2が小さい)。
最終冷間圧延の前または後に施される時効処理として
は、温度500〜800℃で時間10〜500minの範囲内とするこ
とが必要である。
温度が500℃未満、800℃超では本発明で意図する高強
度(Hv280以上)が得られない。500℃未満では析出強化
に寄与する粒子が十分に析出せず、一方800℃超では、
前記粒子のサイズが大きくなりすぎ、いずれの場合でも
十分な析出硬化が達成されないためである。なお、800
℃超の場合、前記粒子の粗大化にともなうAuメッキ性、
Agメッキ性、ハンダ性の劣化も発生する。また、温度が
500〜800℃の範囲内でも、時間が10min未満または500mi
n超では本発明で意図する高強度(Hv280以上)が得られ
ない。すなわち時間が10min未満では、前記粒子が十分
に析出せず、一方時間が500min超では、前記粒子のサイ
ズが大きくなりすぎて、いずれの場合でも十分な析出硬
化は得られないためである。なお、本発明規定内での温
度で時間が500min超では、前記粒子の粗大化にともなう
Auメッキ性、Agメッキ性、ハンダ性の劣化も発生する。
また、本発明規定内の時効条件を採る場合、本発明で意
図する低熱膨脹特性、優れた繰返し曲げ特性、Auメッキ
性、Agメッキ性、ハンダ性は付与される。
以上より、最終冷間圧延の前または後に施される時効
処理の条件として、温度500〜800℃、時間10〜500minを
定めた。
なお、本発明範囲の時効条件とした場合でも、同一の
強度を得るための温度、時間は、高温にするほど、より
短時間とすることが可能である。
さて、本合金の製造においては、冷間圧延時のエッヂ
割れ防止は製造時の歩留り向上のため重要である。すな
わち、本合金でTi、AlまたはTi、Nb、Alといった強化元
素が含有されているため、マトリックスの強度が高く、
さらには冷間圧延素材で前記元素の析出硬化が生じてし
まうと、さらに、マトリックスの強度が高くなり冷間加
工性が劣化するのである。このため、冷間加工性を高
め、冷間圧延時のエッヂ割れを抑制するためには、特
に、熱間圧延条件の適正化が重要である。
つまり、熱延での加熱温度を1100℃〜1200℃とし、10
00℃以上の合計圧下率を80%以上、850℃以上での合計
圧下率を95%以上、圧延終了温度を800℃以上とするこ
とにより、熱延コイルを十分に再結晶させ(再結晶率80
%以上)、オーステナイト粒度でNo.7以上の細粒とする
ことができる。さらには熱延終了後のコイルの巻取り温
度を500℃以下とすることにより、熱延コイルの冷却過
程での時効硬化を抑制することができる。このように十
分に再結晶させ、細粒子組織とし、かつ時効硬化を抑制
された、熱延コイル(冷延素材)の冷間加工性は優れて
おり、冷間圧延時でもエッヂ割れの発生は極めて少な
い。
なお、本発明においては、熱延コイルの塑性加工は、
冷間圧延に限らず、温間圧延などでも良く、このような
温間圧延などでも、本発明で規定される構成要件を満た
せば、本発明で意図する効果は十分に発揮される。
本合金の製造に製造においては、熱延コイルまたは、
冷間圧延コイル(温間圧延コイル)に施される溶体化処
理は温度950〜1100℃、時間10sec〜10minの条件によ
り、Ti、Nb、Al等の固溶体化が計れる。表面性状を良好
とするためには、溶体化処理は表面の清浄性を高めるた
め、非酸化雰囲気で行なうことが望ましく、溶体化のの
ちに、表面の酸化皮膜の除去処理を行なうことにより、
さらに表面の清浄性を高めることができ、製品のAuメッ
キ性、Agメッキ性、ハンダ性の更なる向上を図ることが
できる。また、時効処理における雰囲気は表面性状を良
好とするために、非酸化雰囲気で行なうことが望まし
く、時効処理ののちに、表面の酸化皮膜の除去処理を行
なうことにより、さらに表面の清浄性を高めることがで
き、製品のAuメッキ性、Agメッキ性、ハンダ性の更なる
向上を計ることができる。
なお、本合金の製造においては、エッチング時の反
り、プレス打抜き後のリード部のちらつき等の問題が生
じやすい。これらの問題は、合金板内の残留応力に起因
するものであるため、時効処理後、または最終塑性加工
後に、残留応力を除去する処理を施すことが望ましい。
さらには、本合金薄板のメッキ性を付与するには、前
記の表面の酸化皮膜の除去処理後、下地メッキ処理を施
すことにより、さらに向上することができる。この下地
メッキの組成としてはCu、Niおよびそれらの合金などが
選択される。
(実施例) 本発明によるものの具体的な実施例について説明する
と、以下の如くである。
実施例1 真空溶解炉にて成分調整を行ない、表3に示すような
化学成分を有する合金(供試材No.1〜22)の鋼塊を得
た。
上記したように得られた供試材No.1〜No.22の化学成
分の鋼塊を手入れ後、1200℃で20時間加熱し、1次分塊
にて断面減少率60%で分塊圧延を行ない、しかるのち12
00℃で20時間加熱し、2次分塊にて断面減少率45%で分
塊圧延を行ない、徐冷することによりスラブを得た。な
お、供試材No.23は、供試材No.2と同じ成分を有する鋼
塊を手入れ後、1200℃にて15時間加熱し、断面減少率78
%で分塊圧延を行ない徐冷することにより、スラブを準
備した。加熱炉の雰囲気ガス中のH2S濃度は60ppmであ
る。
これらのスラブを手入れし酸化防止剤を塗布後、加熱
温度1100℃で加熱してから熱間圧延を行なった。なおこ
の際、1000℃以上での合計圧下率は82%であり、850℃
以上での合計圧下率は98%であって、熱延終了温度は85
0℃であり、熱間圧延された熱延コイルの巻取り温度は3
00〜450℃であった。スラブの表面疵発生は目視観察お
よびカラーチェックにより調べた。
上記のようにして得られた熱延コイルは脱スケール
後、次の表4に示す条件にて所要の表面粗度を有する板
厚0.15mmの合金板を得た。
上記のような各合金板の板面におけるSiの偏析率はEP
MAによるマッピングアナライザー(面分析)により調査
した。
銀メッキ性は前記合金薄板を脱脂→酸洗の前処理後、
厚さ3μmのAgメッキを施した後、450℃×3min大気中
で加熱し、メッキフクレの発生の有無を50倍に拡大して
調べることにより行なった。
金メッキ性は前記合金薄板を脱脂→酸洗の前処理後、
厚さ2μmのAuメッキを施した後、450℃×3min大気中
で加熱し、メッキフクレの発生の有無を50倍に拡大する
ことにより調べた。
ハンダ性は前記合金薄板上に1.5μm厚さのスズメッ
キを施した素材を用い、メニスコグラフ法により、ハン
ダ組成Sn60%、Pb40%、ハンダ浴温度235℃±5℃、ハ
ンダ浴浸漬深さ2mm、ハンダ浴浸漬時間5秒の条件でハ
ンダ浴中に浸漬し、評価は、ハンダ濡れ時間t2で行なっ
た。
平均熱膨脹係数、引張性質(0.2%耐力、引張強さ、
破断伸び)、ビッカース硬度、繰返し曲げ特性も前記合
金板より試験片を採取し、調べた。繰返し曲げ特性は、
前記合金板の圧延方向と90°の角度より幅0.5mmの試験
片を切り出し、板厚Rの治具にはさみ、90°折曲げ後も
との状態に戻し、これを1サイクルと数え、同じ側に繰
返して折れるまでのサイクルを数えることにより調べ
た。
これらの結果は次の表5に示す如くである。
なお前記表5におけるメッキ性、表面疵発生の評価は
以下の如くである。
1)Auメッキ性:◎ふくれ個数 0個/4cm2 ○ 〃 1個/4cm2 △ 〃 2〜4個/4cm2 × 〃 5個/4cm2 2)Agメッキ性:◎ふくれ個数 0個/4cm2 ○ 〃 1個/4cm2 △ 〃 2〜4個/4cm2 × 〃 5個/4cm2 3)表面疵発生:◎ 極めて少ない ○ 少ない △ 多い × 極めて多い すなわち、供試材No.1〜4はNi、Co、Ni+Co、Mn、S
i、P、S、O、N、C,Ti、Nb、〔Ti〕+〔Nb〕、Al、S
iの偏析率が本発明規定内であり、熱膨脹係数α30-300
℃は4.0〜7.4×10-6/℃、硬度はHv280以上、繰返し曲
げ特性は4回以上、Auメッキ性、Agメッキ性、ハンダ性
(はんだぬれ時間t2)は後述する比較材に比べて優れた
レベルを示しており、本発明で意図する効果が発揮され
ている。また、これらの供試材の表面疵発生は後述する
比較材より少なく、このことはこれらの供試材の熱間加
工性が本質的に優れていることを示している。ちなみに
熱延加工性が劣る場合、分塊圧延後のスラブに表面疵が
多発することが経験的に知られている。
特に、供試材No.1、2はP、S、O、N、Cがより好
ましいレベルまで低減されており、Auメッキ性、Agメッ
キ性、ハンダ性(はんだぬれ時間t2)はより優れたレベ
ルにある。また、供試材No.3材はBとCaが微量に添加さ
れたケースであり、この材料では表面疵発生は極めて少
なく、かつ、前述した本発明で意図する効果が発揮され
ている。また供試材No.2、3はTiに加え、Nbも本発明規
定内に添加されたものであり、供試材No.1、4に比べて
より高い強度が達成されている。
これに対して、供試材No.5、6、7はそれぞれ、Niが
本発明規定の上限を超えるもの、Niが本発明規定の下限
未満ものも、CoおよびCo+Niが本発明規定の上限を超え
るものであり、平均熱膨脹係数α30-300℃は7.4×10-6
/℃超となっており、熱膨脹特性に問題がある。
供試材No.8は、Mnが本発明規定の上限を超えるもので
あり、本発明例に比べてAuメッキ性、Agメッキ性、ハン
ダ性が劣っている。供試材No.9はMnが本発明規定の下限
未満の場合であり、表面疵の発生が極めて多く、熱間加
工性が劣っていることがわかる。
供試材No.10、11、12、13、14、15の各材はそれぞ
れ、Si、P、S、O、N、Cが本発明規定の上限値を超
えるものであり、Auメッキ性、Agメッキ性、ハンダ性が
本発明例に比べて劣っている。また、供試材No.11、1
2、13は表面疵発生が極めて多く、熱間加工性が劣って
いる。さらには、供試材No.15材では繰返し曲げ特性の
劣化が認められている。
供試材No.16、18、19、21の各材はそれぞれ、Ti、N
b、〔Ti〕+1/2〔Nb〕、Alが本発明規定の上限を超える
ものであり、Auメッキ性、Agメッキ性、ハンダ性が本発
明例に比べて劣っている。また、No.19材では熱膨脹係
数α30-300℃が、本発明規定の上限を超えている。
供試材No.17、20、22の各材はそれぞれ、Ti、〔Ti〕
+1/2〔Nb〕、Alが本発明規定の下限未満のものであ
り、硬度(Hv)が280未満と、本発明で意図する高強度
が得られていない。
供試材No.23はSiの偏析率が本発明規定の上限を超え
る場合であり、Auメッキ性、Agメッキ性、ハンダ性が本
発明で例に比べて劣っている。
以上のように、リードフレーム用高強度Fe-Ni合金に
おいても、本発明で規定される成分およびSiの偏析率の
制御のもとではじめて、本発明で意図する効果が得られ
ることがわかる。とくに、本発明で特徴とする合金は、
たとえば、Siの偏析率を低減する手法として、分塊圧延
以外の方法を用いた際でも、本質的に熱間加工性は高い
合金であるため、条製造工程中の歩留りは高いという利
点も有している。たとえば、本合金の溶鋼を急冷凝固し
て、薄鋳片を作製する場合でも、表面疵の発生は極めて
少なく歩留りは高い。
なお、次の表6に、この実施例1で用いた供試材No.1
〜No.22の合金板の介在物測定結果を示すが、本発明の
成分規定を満たす、供試材No.1〜No.4では他の比較例に
比べて優れており、球状、線状介在物とも、厚さでみ
て、3μmを超えるものはみられない。No.1〜No.4の介
在物の組成は、TiO2が50%以上含有されていた。
本発明では、このような介在物組成を有し、かつ不純
物元素のレベルを本発明規定内とすることにより、微細
粒の介在物を分散させた合金とすることを基本としてい
る。ちなみに、本発明例である供試材No.1〜4の材料
は、プレス打抜き、またはフオトエッチングによりリー
ドフレームに加工した場合、打ち抜き性は良好でかつ、
エッチング端面も平滑で、エッチング性も良好であっ
た。
なお、本実施例の如く製造された熱延コイルは、再結
晶率90%、オーステナイト粒度でNo.8と細粒であり、コ
イルの冷却過程での時効硬化は抑制できていた。これら
のコイルの冷間加工性は良く、冷間圧延時でもエッヂ割
れの発生は極めて少なかった。
また、本実施例のように歪取り焼鈍を施した合金板の
残留応力は極めて少なく、これらの合金板をプレス打抜
きした場合のリードのちらつきは実製造上問題のないレ
ベル程度に小さく、またエッチングした場合でも、エッ
チング後の反りは極めて小さく、実用上問題のないレベ
ルであった。
なお本発明材においては、銀メッキ前の銅(またはN
i)のストライクメッキがなしの場合でも、良好な銀メ
ッキ性を有していることが特徴である。前記した銀メッ
キの前の銅(またはNi)のストライクメッキを施せば、
銀メッキの厚さを前記したメッキ厚よりさらに薄くする
ことができる。
実施例2 実施例1における供試材No.2と同じ成分を有する発明
合金の鋼塊を前記した、表7に示す製造条件にて板厚0.
15mmの合金板を得た。なお、最終冷間圧延率、時効条件
は、表8に示す如くである。
Siの偏析率、平均熱膨脹係数、引張性質、ビッカース
硬度、繰返し曲げ特性、Auメッキ性、Agメッキ性、ハン
ダ性は実施例1において述べたところ同様な手法により
調べた。これらの結果は次の表9に示す如くである。
「発明の効果」 以上説明したような本発明によるときは、多ピンIC用
リードフレーム材料などとして好適なFe-Ni合金、すな
わち従来合金より高強度を有し、且つ優れた繰返し曲げ
性を備え、しかも従来合金と同等の低熱膨脹特性、優れ
たAuメッキ性、Agメッキ性、ハンダ性を有する合金およ
びその好ましい製造方法を提供することができるもので
あり、更にその合金の熱間加工性は優れており、又製造
時の歩留りも高いなどの効果を共に有しており、その工
業的価値の極めて大きい発明である。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の技術的内容を示すものであって、第1図
はAuメッキ性、Agメッキ性、時効後の硬度(Hv)、平均
熱膨脹係数(α30-300℃)とTi、Nb、Al量の関係を示し
た図表で、(a)はAl<0.10%、(b)は0.10%≦Al≦
0.20%、(c)はAl>0.20%の場合をそれぞれ示し、第
2図は各機械的性質と最終冷間圧延率の関係を示した図
表、第3図はAuメッキ性、Agメッキ性、ハンダ性、平均
熱膨脹係数と最終冷間加工率の関係を第2図と同じ合金
成分、製造によったものについて示した図表である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Ni:39〜45wt%,Ni+Co:39〜46wt%, Co:1.0wt%以下,Mn:0.1〜0.7wt%, Si:0.30wt%以下,Al:0.10〜0.20wt%, P:0.010wt%以下,S:0.0030wt%以下, O:0.0040wt%以下,N:0.0030wt%以下, C:0.0100wt%以下,Ti:1.0〜3.0wt%, を含有し、残部不可避不純物及びFeの成分組成から成
    り、しかもその合金鋼帯のエッチング直前またはプレス
    打抜き直前での合金板表面におけるSiの成分偏析率、す
    なわち が10%以下であることを特徴とするメッキ性、ハンダ
    性、繰返し曲げ特性に優れた高強度低熱膨脹Fe-Ni合
    金。
  2. 【請求項2】Ni:39〜45wt%,Ni+Co:39〜46wt%, Co:1.0wt%以下,Mn:0.1〜0.7wt%, Si:0.30wt%以下,Al:0.10〜0.20wt%, P:0.010wt%以下,S:0.30wt%以下, O:0.0040wt%以下,N:0.0030wt%以下, C:0.0100wt%以下,Ti:0.5〜2.0wt%, Nb:0.05〜2.00wt% を含有し、 の関係を満たし、残部不可避不純物及びFeの成分組成か
    ら成り、しかもその合金鋼帯のエッチング直前またはプ
    レス打抜き直前での合金板表面におけるSiの成分偏析
    率、すなわち が10%以下であることを特徴とするメッキ性、ハンダ
    性、繰返し曲げ特性に優れた高強度低熱膨脹Fe-Ni合
    金。
  3. 【請求項3】Ni:39〜45wt%,Ni+Co:39〜46wt%, Co:1.0wt%以下,Mn:0.1〜0.7wt%, Si:0.30wt%以下,Al:0.10〜0.20wt%, P:0.010wt%以下,S:0.0030wt%以下, O:0.0040wt%以下,N:0.0030wt%以下, C:0.0100wt%以下,Ti:1.0〜3.0wt%, を含有し、残部不可避不純物及びFeの組成を満たすよう
    に原材料を配合し、溶解して得た鋼塊または連続鋳造ス
    ラブを所要の形状になるまで塑性加工と熱処理を必要回
    数施し、最終塑性加工を10〜90%の範囲内で施し、500
    〜800℃の温度域において10〜500min.の時効処理を行う
    こと及び合金鋼帯のエッチング直前またはプレス打抜き
    直前での合金板表面におけるSiの偏析率、すなわち、 が10%以下であることを特徴とするメッキ性、ハンダ
    性、繰返し曲げ特性に優れた高強度低熱膨脹Fe-Ni合金
    の製造方法。
  4. 【請求項4】Ni:39〜45wt%,Ni+Co:39〜46wt%, Co:1.0wt%以下,Mn:0.1〜0.7wt%, Si:0.30wt%以下,Al:0.10〜0.20wt%, P:0.010wt%以下,S:0.0030wt%以下, O:0.0040wt%以下,N:0.0030wt%以下, C:0.0100wt%以下,Ti:1.0〜3.0wt%, を含有し、残部不可避不純物及びFeの組成を満たすよう
    に原材料を配合し、溶解して得た鋼塊または連続鋳造ス
    ラブを所要の形状になるまで塑性加工と熱処理を必要回
    数施し、最終塑性加工前に500〜800℃の温度域において
    10〜500min.の時効処理を行い、その後に最終塑性加工
    率を10〜90%の範囲で施すこと、および合金鋼帯のエッ
    チング直前またはプレス打抜き直前での合金板表面にお
    けるSiの偏析率、すなわち が10%以下であることを特徴とするメッキ性、ハンダ
    性、繰返し曲げ特性に優れた高強度低熱膨脹Fe-Ni合金
    の製造方法。
  5. 【請求項5】Ni:39〜45wt%,Ni+Co:39〜46wt%, Co:1.0wt%以下,Mn:0.1〜0.7wt%, Si:0.30wt%以下,Al:0.10〜0.20wt%, P:0.010wt%以下,S:0.30wt%以下, O:0.0040wt%以下,N:0.0030wt%以下, C:0.0100wt%以下,Ti:0.5〜2.0wt%, Nb:0.05〜2.00wt% を含有し、 の関係を満たし、残部不可避不純物及びFeの成分組成か
    ら成るように原材料を配合し、溶解して得た鋼塊または
    連続鋳造スラブを所要の形状になるまで塑性加工と熱処
    理を必要回数施し、最終塑性加工を10〜90%の範囲内で
    施し、500〜800℃の温度域において10〜500min.の時効
    処理を行うこと及び合金鋼帯のエッチング直前またはプ
    レス打抜き直前での合金板表面におけるSiの偏析率、す
    なわち、 が10%以下であることを特徴とするメッキ性、ハンダ
    性、繰返し曲げ特性に優れた高強度低熱膨脹Fe-Ni合金
    の製造方法。
  6. 【請求項6】Ni:39〜45wt%,Ni+Co:39〜46wt%, Co:1.0wt%以下,Mn:0.1〜0.7wt%, Si:0.30wt%以下,Al:0.10〜0.20wt%, P:0.010wt%以下,S:0.30wt%以下, O:0.0040wt%以下,N:0.0030wt%以下, C:0.0100wt%以下,Ti:0.5〜2.0wt%, Nb:0.05〜2.00wt% を含有し、 の関係を満たし、残部不可避不純物及びFeの成分組成か
    ら成るように原材料を配合し、溶解して得た鋼塊または
    連続鋳造スラブを所要の形状になるまで塑性加工と熱処
    理を必要回数施し、最終塑性加工前に500〜800℃の温度
    域において10〜500min.の時効処理を行い、その後に最
    終塑性加工率を10〜90%の範囲で施すこと、および合金
    鋼帯のエッチング直前またはプレス打抜き直前での合金
    板表面におけるSiの偏析率、すなわち、 が10%以下であることを特徴とするメッキ性、ハンダ
    性、繰返し曲げ特性に優れた高強度低熱膨脹Fe-Ni合金
    の製造方法。
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