JPH08262714A - 光重合性組成物 - Google Patents

光重合性組成物

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JPH08262714A
JPH08262714A JP6325095A JP6325095A JPH08262714A JP H08262714 A JPH08262714 A JP H08262714A JP 6325095 A JP6325095 A JP 6325095A JP 6325095 A JP6325095 A JP 6325095A JP H08262714 A JPH08262714 A JP H08262714A
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JP
Japan
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group
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alkyl
aryl
alkyl group
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Application number
JP6325095A
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English (en)
Inventor
Yasuo Okamoto
安男 岡本
Shunichi Kondo
俊一 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 付加重合可能なエチレン性化合物、一般式
〔I〕で表わされる増感色素の少なくとも2種、及び
(イ)〜(リ)からなる群から選ばれる少なくとも1種
の化合物を含有することを特徴とする光重合性組成物。 【化1】 1 ,R2 は水素原子、アルキル基、アルケニル基、ア
ルコキシカルボニル基、アリール基、Aは酸素原子、硫
黄原子、アルキル基置換炭素原子、Xは含窒素ヘテロ5
員環を形成するのに必要な非金属原子群、Yはフェニル
基、Zは水素原子、アルキル基、アリール基を表す。
(イ)炭素−ハロゲン結合を有する化合物、(ロ)ケト
ン化合物、(ハ)ケトオキシム化合物、(ニ)有機過酸
化物、(ホ)チオ化合物、(へ)ヘキサアリールビイミ
ダゾール、(ト)芳香族オニウム塩、(チ)ケトオキシ
ムエステル、(リ)チタノセン化合物 【効果】 紫外光から可視光の幅広い領域の活性光線に
対して高感度を有し、保存安定性に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光重合性組成物に関する
ものである。特に可視光領域の光線に対して極めて高感
度であり、例えばAr+ レーザー、YAG−SHGレー
ザー光源に対しても良好な感応性を示す光重合性組成物
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光重合系を利用した画像形成法は
多数知られており、印刷版、プリント回路、塗料、イン
キ、ホログラム記録、3次元造形等の広い分野に用いら
れている。例えば、付加重合可能なエチレン性二重結合
を含む化合物と光重合開始剤、さらに所望により用いら
れる有機高分子結合剤、熱重合禁止剤等からなる光重合
性組成物を、支持体上に皮膜層として設け、所望画像を
像露光して露光部分を重合硬化させ、未露光部分を溶解
除去することにより硬化レリーフ画像を形成する方法、
少なくとも一方が透明である2枚の支持体間に上述の光
重合性組成物の層を設け、透明支持体側より像露光し光
による接着強度の変化を誘起させた後、支持体を剥離す
ることにより画像を形成する方法、光重合性組成物およ
びロイコ色素等の色材料を内容物に有するマイクロカプ
セル層を設けた感光材料を作成し、該感光材料を画像露
光して露光部分のカプセルを光硬化させ、未露光部分の
カプセルを加圧処理、あるいは加熱処理により破壊し、
色材料顕色剤と接触させることにより発色させ、着色画
像を形成する方法、その他、光重合性組成物の光による
トナー付着性の変化を利用した画像形成法、光重合性組
成物の光による屈折率の変化を利用した画像形成法等が
知られている。
【0003】これらの方法に応用されている光重合組成
物の多くは、光重合開始剤として、ベンジル、ベンゾイ
ンエーテル、ミヒラーケトン、アントラキノン、アクリ
ジン、フェナジン、ベンゾフェノン等が用いられてき
た。しかしながら、これらの光重合開始剤は400nm以
下の紫外光に対する光重合開始能力に比較し、400nm
以上の可視光に対する光重合開始能力が顕著に低く、そ
の結果その応用範囲が著しく限定されていた。近年、画
像形成技術の発展に伴い、可視領域の光線に対し高い感
応性を有するフォトポリマーが要請されている。それ
は、例えば非接触型の投影露光製版や可視光レーザー製
版等に適合した感光材料である。該可視光レーザーとし
てはAr + レーザーの488nm光、YAG−SHGレー
ザーの532nm光などが、有望視されている。
【0004】可視光領域の光線に感応することのできる
光重合開始系については、従来、多くの提案がなされて
きた。例えば、米国特許2,850,445号に記載の
ある種の感光性染料、例えば、ローズベンガル、エオシ
ン、エリスロシン等が効果的な可視光感応性を有してい
ると報告されている。また改良技術として、染料とアミ
ンの複合開始系(特公昭44−20189号)、ヘキサ
アリールビイミダゾールとラジカル発生剤と染料との併
用系(特公昭45−37377号)、ヘキサアリールビ
イミダゾールとp−ジアルキルアミノベンジリデンケト
ンの系(特公昭47−2528号、特開昭54−155
292号)、環状シス−α−ジカルボニル化合物と染料
の系(特開昭54−84183号)、置換トリアジンと
メロシアニン色素の系(特開昭54−151024
号)、3−ケトクマリン化合物と活性ハロゲン化合物の
系(特開昭58−15503号)、置換トリアジンとメ
ロシアニン色素の系(特開昭54−15102号)等の
提案がなされてきた。これらの従来技術は確かに可視光
線に対して有効であるが、実用的見地からは、感度は不
十分である。また特開平2−244050号には高感度
な開始系として4−チアゾリジノン骨格を有する色素と
ラジカル発生剤の系が提案されている。この系は確かに
高感度ではあったが、該色素に関しては、組成物を構成
する他の成分との相溶性が低いことが実用に際して大き
な障害となっていた。すなわち、結果として、感光材料
中への色素の添加濃度は低く制限され、また、材料の保
存中に該色素が析出し、感光性の劣化等の、望ましくな
い特性変化を生じる原因となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は高感度
の光重合性組成物を提供することである。すなわち、本
発明の目的は広く一般に付加重合性エチレン性不飽和化
合物を含む光重合性組成物の光重合速度を増大させる光
重合開始剤を含んだ光重合性組成物を提供することであ
る。本発明の他の目的は、400nm以上の可視光線、特
にAr+ レーザーやYAG−SHGレーザーの出力に対
応する488nm、532nm付近の光に対しても感度の高
い光重合開始剤を含んだ光重合性組成物を提供すること
にある。本発明のさらに別の目的は、保存中に色素の析
出がおこりにくく、感光材料としての保存安定性に優れ
た光重合性組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく鋭意研究の結果、特定の光重合開始系を含む
光重合性組成物が、極めて高い光重合速度を示し、ま
た、400nm以上の可視光線に対しても高い感光性を示
し、且つ保存安定性に優れることを見出し、本発明に到
達したものである。即ち、本発明は、エチレン性不飽和
二重結合を少なくとも1個有する付加重合可能な化合
物、下記一般式〔I〕で表わされる増感色素の少なくと
も2種(但し、該増感色素の含率の最も少ない成分が、
該増感色素全体の5〜50%重量である)及び(イ)〜
(リ)からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物
を含有することを特徴とする光重合性組成物である。
【0007】
【化7】 式〔I〕において、R1 ,R2 は水素原子、アルキル
基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル
基、アルコキシカルボニル基、アリール基、置換アリー
ル基、アルキニル基、置換アルキニル基を表し、同じで
も異なっていても良い。Aは酸素原子、硫黄原子、アル
キル基ないしアリール基により置換された炭素原子、ま
たはアルキル基2個に置換された炭素原子を表す。Xは
含窒素ヘテロ5員環を形成するのに必要な非金属原子群
を表す。Yはフェニル基もしくは置換フェニル基、無置
換ないし置換されたヘテロ芳香族環を表す。Zは水素原
子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換ア
リール基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールチ
オ基、置換アミノ基、アシル基、またはアルコキシカル
ボニル基を表し、Yと互いに結合して環を形成してもよ
い。 (イ)炭素−ハロゲン結合を有する化合物 (ロ)下記一般式〔II〕で示されるケトン化合物
【0008】
【化8】 式中、Arは下記の一般式の一つから選ばれた芳香族基
を示し、R3 、R4 は水素原子またはアルキル基を表
し、また、R3 、R4 は互いに結合してアルキレン基を
表してもよい。
【0009】
【化9】 式中、R5 〜R9 は互いに同一でも異なっていてもよ
く、各々水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケ
ニル基、アリール基、置換アリール基、水酸基、アルコ
キシ基、−S−R11基、−SO−R11基、−SO2 −R
11基を表すが、但しR5 〜R9 の少なくとも一つは−S
−R11基または−SO−R11基を表し、R 11はアルキル
基、アルケニル基、R10は水素原子、アルキル基または
アシル基を表す。
【0010】
【化10】 (ハ)下記一般式〔III 〕で示されるケトオキシム化合
【0011】
【化11】 式中、R12、R13は同一または異なり、置換基を有して
いても良く不飽和結合を含んでいても良い炭化水素基、
或いは、ヘテロ環基を表す。R14、R15は同一または異
なり、水素原子、置換基を有していても良く不飽和結合
を含んでいても良い炭化水素基、ヘテロ環基、ヒドロキ
シル基、置換オキシ基、メルカプト基、置換チオ基を表
わす。また、R14、R15は互いに結合して環を形成し、
-0-、-NR16-、 -O-CO- 、 -NH-CO-、-S- 、及び/又
は、-SO2- を環の連結主鎖に含んでいても良い炭素数2
から8のアルキレン基を表す。R16、R17は水素原子、
置換基を有していても良く不飽和結合を含んでいても良
い炭化水素基、或いは置換カルボニル基を表す。 (ニ)有機過酸化物 (ホ)下記一般式〔IV〕で示されるチオ化合物
【0012】
【化12】 式中、R18はアルキル基、アリール基または置換アリー
ル基を示し、R19は水素原子またはアルキル基を示す。
また、R18とR19は互いに結合して酸素、硫黄および窒
素原子から選ばれたヘテロ原子を含んでいてもよい5員
ないし7員環を形成するのに必要な非金属原子群を示
す。 (へ)ヘキサアリールビイミダゾール (ト)芳香族オニウム塩 (チ)ケトオキシムエステル (リ)チタノセン化合物
【0013】以下本発明について詳細に説明する。本発
明の付加重合性不飽和結合を有する重合可能な化合物
は、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ま
しくは2個以上有する化合物から選ばれる。例えばモノ
マー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体およびオ
リゴマー、又はそれらの混合物ならびにそれらの共重合
体などの化学的形態をもつものである。モノマーおよび
その共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン
酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)と脂肪族多価ア
ルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪
族多価アミン化合物とのアミド等があげられる。
【0014】脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アク
リル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレ
ート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3
−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリ
コールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリ
レート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、トリメチロール
プロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテ
ル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサン
ジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオ
ールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアク
リレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジア
クリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテト
ラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソ
ルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオ
キシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレ
ートオリゴマー等がある。
【0015】メタクリル酸エステルとしては、テトラメ
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタク
リレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビト
ールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリ
ルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメ
チルメタン、ビス−〔p−(メタクリルオキシエトキ
シ)フェニル〕ジメチルメタン等がある。
【0016】イタコン酸エステルとしては、エチレング
リコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタ
コネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、
1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレ
ングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジ
イタコネート、ソルビトールテトライタコネート等があ
る。クロトン酸エステルとしては、エチレングリコール
ジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネ
ート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビト
ールテトラジクロトネート等がある。イソクロトン酸エ
ステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネー
ト、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビ
トールテトライソクロトネート等がある。
【0017】マレイン酸エステルとしては、エチレング
リコールジマレート、トリエチレングリコールジマレー
ト、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテ
トラマレート等がある。さらに、前述のエステルモノマ
ーの混合物もあげることができる。また、脂肪族多価ア
ミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミドのモノマーの
具体例としては、メチレンビス−アクリルアミド、メチ
レンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレン
ビス−アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−
メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリ
ルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレン
ビスメタクリルアミド等がある。
【0018】その他の例としては、特公昭48−417
08号公報中に記載されている1分子に2個以上のイソ
シアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、下
記の一般式(A)で示される水酸基を含有するビニルモ
ノマーを付加せしめた1分子中に2個以上の重合性ビニ
ル基を含有するビニルウレタン化合物等があげられる。
【0019】 CH2=C(R)COOCH2CH(R′)OH (A) (ただし、RおよびR′はHあるいはCH3 を示す。) また、特開昭51−37193号に記載されているよう
なウレタンアクリレート類、特開昭48−64183
号、特公昭49−43191号、特公昭52−3049
0号各公報に記載されているようなポリエステルアクリ
レート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応さ
せたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレート
やメタクリレートをあげることができる。さらに日本接
着協会誌 vol. 20、No. 7、300〜308ページ
(1984年)に光硬化性モノマーおよびオリゴマーと
して紹介されているものも使用することができる。な
お、これらの使用量は、全成分に対して5〜50重量%
(以下%と略称する。)、好ましくは10〜40%であ
る。
【0020】次に本発明の光重合性組成物の第2の必須
成分である光重合開始系について説明する。本発明の光
重合開始系は少なくとも2種成分の組み合わせからなっ
ており、その第一の成分は一般式〔I〕で表される増感
色素である。式〔I〕において、R1 ,R2 は水素原
子、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換
アルケニル基、アルコキシカルボニル基、アリール基、
置換アリール基、アルキニル基、置換アルキニル基を表
し、同じでも異なっていても良い。アルキル基としては
炭素原子数が1から20までの直鎖状、分岐状、および
環状のアルキル基をあげることができ、その具体例とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペ
ンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニ
ル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシ
ル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル
基、イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t
−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メ
チルブチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル
基、2−メチルヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロ
ペンチル基、2−ノルボルニル基をあげることができ
る。これらの中では、炭素原子数1から12までの直鎖
状、炭素原子数3から12までの分岐状、ならびに炭素
原子数5から10までの環状のアルキル基がより好まし
い。
【0021】置換アルキル基の置換基としては、水素を
除く一価の非金属原子団が用いられ、好ましい例として
は、ハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、ヒ
ドロキシル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、メルカ
プト基、アルキルチオ基、アリルーチオ基、アルキルジ
チオ基、アリールジチオ基、アミノ基、N−アルキルア
ミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールア
ミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−
N−アリールアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイル
オキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−ア
リールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカル
バモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオ
キシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキ
シ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、
アシルチオ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルア
ミノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、
N′−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアルキルウ
レイド基、N′−アリールウレイド基、N′,N′−ジ
アリールウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール
ウレイド基、
【0022】N−アルキルウレイド基、N−アリールウ
レイド基、N′−アルキル−N−アルキルウレイド基、
N′−アルキル−N−アルキルウレイド基、N′,N′
−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N′,N′−
ジアルキル−N−アリールウレイド基、N′−アリール
−N−アルキルウレイド基、N′−アリール−N−アリ
ールウレイド基、N′,N′−ジアリール−N−アルキ
ルウレイド基、N′,N′−ジアリール−N−アリール
ウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−ア
ルキルウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール−
N−アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ
基、アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−
N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N
−アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N
−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−
アリロキシカルボニルアミノ基、ホルミル基、アシル
基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリー
ロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカ
ルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N
−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバ
モイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル
基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル
基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル
基、スルフォ基(-SO3H)及びその共役塩基基(以下、ス
ルホナト基と称す)、アルコキシスルホニル基、アリー
ロキシスルホニル基、スルフィナモイル基、N−アルキ
ルスルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナ
モイル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−
ジアリールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−ア
リールスルフィナモイル基、
【0023】スルファモイル基、N−アルキルスルファ
モイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−
アリールスルファモイル基、N,N−ジアリールスルフ
ァモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイ
ル基、ホスフォノ基(-PO3H2)及びその共役塩基基(以
下、ホスフォナト基と称す)、ジアルキルホスフォノ基
(-PO3(アルキル)2)、ジアリールホスフォノ基(-PO3
(アリール)2)、アルキルアリールホスフォノ基(-PO3
(アルキル)(アリール))、モノアルキルホスフォノ
基(-PO3(アルキル))及びその共役塩基基(以後、ア
ルキルホスフォナト基と称す)、モノアリールホスフォ
ノ基(-PO3H(アリール))及びその共役塩基基(以後、
アリールホスフォナト基と称す)、ホスフォノオキシ基
(-OPO3H2)及びその共役塩基基(以後、ホスフォナトオ
キシ基と称す)、ジアルキルホスフォノオキシ基(-OPO
3(アルキル)2)、ジアリールホスフォノオキシ基(-OPO
3 (アリール)2 )、アルキルアリールホスフォノオキ
シ基(-OPO3(アルキル)(アリール))、モノアルキル
ホスフォノオキシ基(-OPO3H(アルキル))及びその共
役塩基基(以後、アルキルホスフォナトオキシ基と称
す)、モノアリールホスフォノオキシ基(-OPO3H(アリ
ール))及びその共役塩基基(以後、アリールフォスホ
ナトオキシ基と称す)、シアノ基、ニトロ基、アリール
基、アルケニル基、アルキニル基等が挙げられる。
【0024】これらの置換基におけるアルキル基の具体
例としては、前述のアルキル基があげられ、アリール基
の具体例としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチ
ル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル
基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、クロロメチ
ルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニ
ル基、エトキシフェニル基、フェノキシフェニル基、ア
セトキシフェニル基、ベンゾイロキシフェニル基、メチ
ルチオフェニル基、フェニルチオフェニル基、メチルア
ミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、アセチル
アミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカ
ルボニルフェニル基、エトキシフェニルカルボニル基、
フェノキシカルボニルフェニル基、N−フェニルカルバ
モイルフェニル基、フェニル基、シアノフェニル基、ス
ルホフェニル基、スルホナトフェニル基、ホスホノフェ
ニル基、ホスホナトフェニル基等が挙げることができ
る。
【0025】また、アルケニル基の例としては、ビニル
基、1−プロペニル基、1−ブチニル基、シンナミル
基、2−クロロ−1−エテニル基、等があげられ、アル
キニル基の例としては、エチニル基、1−プロピニル
基、1−ブチニル基、トリメチルシリルエチニル基等が
あげられる。アシル基(RCO-) におけるRとしては、水
素、ならびに上記のアルキル基、アリール基を挙げるこ
とができる。これら置換基の内、更により好ましいもの
としてはハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−
I)、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、N−アルキルアミノ基、N,N−
ジアルキルアミノ基、アシルオキシ基、N−アルキルカ
ルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ
基、アシルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキ
シル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボ
ニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル
基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリール
カルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモ
イル基、スルフォ基、スルホナト基、スルファモイル
基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキ
ルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、
N−アルキル−N−アリールスルファモイル基、ホスフ
ォノ基、ホスフォナト基、ジアルキルホスフォノ基、ジ
アリールホスフォノ基、モノアルキルホスフォノ基、ア
ルキルホスフォナト基、モノアリールホスフォノ基、ア
リールホスフォナト基、ホスフォノオキシ基、ホスフォ
ナトオキシ基、アリール基、アルケニル基があげられ
る。
【0026】具体例としては、クロロメチル基、ブロモ
メチル基、2−クロロエチル基、トリフルオロメチル
基、メトキシメチル基、メトキシエトキシエチル基、ア
リルオキシメチル基、フェノキシメチル基、メチルチオ
メチル基、トリルチオメチル基、エチルアミノエチル
基、ジエチルアミノプロピル基、モルフォリノプロピル
基、アチセルオキシメチル基、ベンゾイルオキシメチル
基、N−シクロヘキシルカルバモイルオキシエチル基、
N−フェニルカルバモイルオキシエチル基、アセチルア
ミノエチル基、N−メチルベンゾイルアミノプロピル
基、2−オキソエチル基、2−オキソプロピル基、カル
ボキシプロピル基、メトキシカルボニルエチル基、アリ
ルオキシカルボニルブチル基、クロロフェノキシカルボ
ニルメチル基、カルバモイルメチル基、N−メチルカル
バモイルエチル基、N,N−ジプロピルカルバモイルメ
チル基、N−(メトキシフェニル)カルバモイルエチル
基、N−メチル−N−(スルフォフェニル)カルバモイ
ルメチル基、スルフォブチル基、スルフォナトブチル
基、スルファモイルブチル基、N−エチルスルファモイ
ルメチル基、N,N−ジプロピルスルファモイルプロピ
ル基、N−トリルスルファモイルプロピル基、N−メチ
ル−N−(ホスフォノフェニル)スルファモイル基、オ
クチル基、ホスフォノブチル基、ホスフォナトヘキシル
基、ジエチルホスフォノブチル基、ジフェニルホスフォ
ノプロピル基、メチルホスフォノブチル基、メチルホス
フォナトブチル基、トリルホスフォノヘキシル基、トリ
ルホスフォナトヘキシル基、ホスフォノオキシプロピル
基、ホスフォナトオキシブチル基、ベンジル基、フェネ
チル基、α−メチルベンジル基、1−メチル−1−フェ
ニルエチル基、p−メチルベンジル基、シンナミル基、
アリル基、1−プロペニルメチル基、2−ブテニル基、
2−メチルアリル基、2−メチルプロペニルメチル基、
2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基等
を挙げることができる。
【0027】アリール基としては1個から3個のベンゼ
ン環が縮合環を形成したもの、ベンゼン環と5員不飽和
環が縮合環を形成したものを挙げることができる。また
置換アリール基の置換基としては、前述の置換アルキル
基の置換基を挙げることができる。これらの具体例とし
ては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナ
ントリル基、インデニル基、アセトナフテニル基、フル
オレニル基を挙げることができる。アルケニル基として
は、炭素原子数1〜20までの直鎖状、分岐状および環
状のアルケニル基を挙げることができる。また置換アル
ケニル基の置換基としては、置換アルキル基で述べた置
換基を挙げることができ、これらの具体例としては、ビ
ニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、1−メチ
ル−1−プロペニル基、スチリル基、2−ペンテニル
基、2−シクロヘキシニル基などを挙げることができ
る。アルキル基としては、炭素数1〜20までの直鎖
状、分岐状のアルキニル基を挙げることができる。
【0028】また置換アルキニル基の置換基としては、
置換アルキル基で述べた置換基を挙げることができ、こ
れらの具体例としては、エチニル、2−フェニルエチニ
ル、1−ブチニル基等を挙げることができる。アルコキ
シカルボニル基としては、炭素原子数1から10までの
直鎖状、分岐状および環状のアルキル基がオキシカルボ
ニル基に結合した残基を挙げることができ、その具体例
としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル
基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、
sec−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカ
ルボニル基を挙げることができる。以上、R1 ,R2
ついて述べたが、本発明においてはアルキル基、置換ア
ルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニ
ル基、置換アルキニル基が好適である。
【0029】一般式〔I〕のAは酸素原子、硫黄原子、
アルキル基又はアリール基により置換された炭素原子、
またはアルキル基2個に置換された炭素原子を表す。A
中のアリール基、アルキル基としては、R1 ,R2 につ
いて述べたものを挙げることができる。一般式〔I〕に
おいてXがA、CおよびNと協働して完成する含窒素五
員環の例としては、以下のものが挙げられる。
【0030】
【化13】
【0031】(a−1)から(a−4)の式中の置換基
Eはハメットのσ値が−0.9から+0.5までの範囲にあ
るものである。その例としては、水素原子、メチル基、
イソプロピル基、tert−ブチル基、フェニル基、ト
リフルオロメチル基、アセチル基、エトキシカルボニル
基、カルボキシル基、カルボキシラト基(−CO
-)、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ
基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アセチルアミ
ノ基、−PO3 H基、メトキシ基、エトキシ基、プロポ
キシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ベンジルオキ
シ基、フェノキシ基、ヒドロキシ基、アセトキシ基、メ
チルチオ基、エチルチオ基、イソプロピルチオ基、メル
カプト基、アセチルチオ基、チオシアノ基(−SC
N)、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、
メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、アミノスル
ホニル基、ジメチルスルホニル基、(−S+ (C
3)2)、スルホナト基、(−SO2 - )、弗素原子、塩
素原子、臭素原子、沃素原子、ヨージル基、トリメチル
シリル基(−Si(CH3)3)、トリエチルシリル基、ト
リメチルスタニル基(−Sn(CH3)3)を挙げることが
できる。これらの置換基のうちで好ましいものは、水素
原子、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、
ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、塩素原子、臭素
原子、である。
【0032】一般式〔I〕におけるYの例を以下に示
す。置換フェニル基の置換基としては上述のEと同じも
のが挙げられる。多核芳香環としては、ナフチル基、ア
ンスリル基、フェナンスリル基が挙げられ、これらは上
述の置換基Eにより置換されていても良い。ヘテロ芳香
環の例としては2−フリル基、3−フリル基、2−チエ
ニル基、3−チエニル基、2−ピロリル基、3−ピロリ
ル基が挙げられ、これらは上述の置換基Eによって置換
されていても良い。また、一般式〔I〕におけるZの例
を以下に述べる。アルキル基、置換アルキル基、アリー
ル基、置換アリール基としては、一般式〔I〕のR1
2 の例として述べたものと同じものを挙げることがで
きる。アルキルチオ基、アリールチオ基としては炭素原
子数1〜10までの直鎖状、分岐状、および環状のアル
キル基、炭素原子数1〜20までのアリール基がチオ基
(イオウ原子)に結合した残基を挙げることができ、そ
の具体例としてはメチルチオ基、エチルチオ基、プロピ
ルチオ基、ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、te
rt−ブチルチオ基、フェニルチオ基、ナフチルチオ基
などを挙げることができる。
【0033】アルコキシル基としては炭素原子数が1か
ら10までの直線状、分岐状および環状のアルキル基が
オキシ基(酸素原子)に結合した残基を挙げることがで
き、その具体例としてはメトキシル基、エトキシル基、
プロポキシル基、ブトキシル基、sec−ブトキシル
基、tert−ブトキシル基を挙げることができる。置
換アミノ基としては炭素数が1から10までの直線状、
分岐状および環状のアルキル基により置換されたアミノ
基を挙げることができ、その具体例としてはジメチルア
ミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基を挙げ
ることができる。アシル基としては水素原子、炭素原子
数1から10まで、好ましくは同じく1から6までの直
線状、分岐状または環状のアルキル基、フェニル基また
はナフチル基がカルボニルに結合した残基を挙げること
ができ、その具体例としては、ホルミル基、アセチル
基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、ベンゾ
イル基、ナフトイル基を挙げることができる。アルコキ
シカルボニル基としては、炭素原子数1から10までの
直線状、分岐状または環状のアルキル基がオキシカルボ
ニル基に結合した残基を挙げることができ、その具体例
としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル
基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、
sec−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカ
ルボニル基を挙げることができる。またYとZが互いに
結合して形成する環の例を以下に示す。
【0034】
【化14】
【0035】
【化15】
【0036】
【化16】
【0037】一般式〔I〕で表わされる化合物群は、
「Rull. Soc. Chimie Belges」誌第57巻第364〜3
72頁(1948年)抄録:「 Chemical Abstracts」 誌
第44巻第60e〜61d欄(1950年))に記載の
方法に従って合成することができる。以下に一般式
〔I〕で表わされる化合物の具体例を示す。
【0038】
【化17】
【0039】
【化18】
【0040】
【化19】
【0041】
【化20】
【0042】
【化21】
【0043】
【化22】
【0044】
【化23】
【0045】
【化24】
【0046】
【化25】
【0047】
【化26】
【0048】
【表1】 R1 R2 R3 R4 R5 R6 R7 R8 R9 R10 R11 R12 I-26 -H -H -H -H -C4H9 -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 27 -H -H -H -H -C5H11 -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 28 -H -H -H -H -C6H13 -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 29 -H -H -H -H -C7H15 -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 30 -H -H -H -H -C8H17 -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 31 -H -H -H -H -C10H21 -CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 32 -H -H -H -H -C6H13 -CH2C≡CH -H -H -H -H -H -H 33 -H -Me -H -H -C6H13 -C≡CH -H -H -H -H -H -H 34 -H -Me -H -H -C7H15 -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 35 -H -Me -H -H -C8H17 -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 36 -H -Me -H -H -C10H21 -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 37 -H -H -Me -H -C6H13 -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 38 -H -Cl -H -H -C7H15 -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 39 -H -H -Cl -H -C8H17 -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 40 -H -OMe -H -H -C6H13 -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 41 -H -H -OMe -H -C8H17 -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 42 -H -OMe -OMe -H -C8H17 -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 43 -H -N(CH3)2 -H -H -C8H17 -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 44 -H -H -H -H -C7H15 -CH=CHC6H5 -H -H -H -H -H -H 45 -H -H -H -H -C7H15 -(CH2)2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 46 -H -H -H -H -C7H15 -(CH2)3CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 47 -H -H -H -H -C7H15 -(CH2)4CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 48 -H -H -H -H -C7H15 -(CH2)3CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 49 -H -H -H -H -C7H15 -CH2CH=CH2 -Me -H -H -H -H -H 50 -H -H -H -H -C7H15 -CH2CH=CH2 -Me -Me -H -H -H -H 51 -H -H -H -H -C7H15 -CH2CH=CH2 -Ph -H -H -H -H -H 52 -H -H -H -H -C7H15 -CH2CH=CH2 -H -H -H -OMe -H -H
【0049】
【表2】 R1〜R4 R5 R6 R7 R8 R9 R10 R11 R12 I-53 -H -C7H15 -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -OMe -H 54 -H -C7H15 -CH2CH=CH2 -H -H -H -OMe -OMe -H 55 -H -C7H15 -CH2CH=CH2 -H -H -Br -H -H -Me 56 -H -C7H15 -CH2CH=CH2 -H -H -Me -H -H -Br 57 -H -CH2CH2OCH2CH=CH2 -CH2CH=CH2 -H -H -OMe -OMe -OMe -H 58 -H -CH2CH2OCH2CH2OCH3 -CH2CH=CH2 -H -H -H -OMe -OMe -OMe 59 -H -(CH2)4SO3 - -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 60 -H -CH2COOH -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 61 -H -CH2CH2COOH -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 62 -H -(CH2)3COOH -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 63 -H -CH2COOC6H13 -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 64 -H -CH2CH2COOC2H5 -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 65 -H -C8H17 -CH2CH=CH2 -H -H -H -N(CH3)2 -H -H 66 -H -C7H15 -CH2CH=CH2 -H -H -H -N O -H -H 67 -H -C7H15 -CH2CH=CH2 -H -H -H -F -H -H 68 -H -C6H13 -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 69 -H -C7H15 -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 70 -H -C8H17 -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H 71 -H -C10H21 -CH2CH=CH2 -H -H -H -H -H -H
【0050】本発明の光重合性組成物に用いられる一般
式〔I〕で表される増感色素は、2種以上が併用される
が、融点の最も高いものと最も低いものの融点の差が5
0℃以内であるようなものが好ましい。また増感色素の
含率の最も少ない成分が、該増感色素全体の5〜50重
量%であり、好ましくは10〜50重量%、さらに好ま
しくは15〜50重量%、である。次に本発明のの光重
合性組成物に、前記の増感色素と共に使用される(イ)
〜 (リ)の化合物について説明する。 (イ)炭素−ハロゲン結合を有する化合物としては、下
記一般式〔V〕〜〔XI〕で示される化合物が好ましい。 一般式〔V〕
【0051】
【化27】
【0052】(式中、Xはハロゲン原子を表わす。Y2
は−CX3 、−NH2 、−NHR21 、−NR 21 2 、−OR21を表わ
す。ここでR21はアルキル基、置換アルキル基、アリー
ル基、置換アリール基を表わす。またR20は−CX3 、ア
ルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール
基、置換アルケニル基を表わす。)で表わされる化合
物。
【0053】一般式〔VI〕
【0054】
【化28】
【0055】(ただし、R22は、アルキル基、置換アル
キル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アリール
基、置換アリール基、ハロゲン原子、アルコキシ基、置
換アルコキシ基、ニトロ基又はシアノ基であり、Xはハ
ロゲン原子であり、nは1〜3の整数である。)で表わ
される化合物。
【0056】一般式〔VII 〕 R23−Z3 −CH2-m m −R24 (ただし、R23は、アリール基又は置換アリール基であ
り、R24は−CO−NR2526
【0057】
【化29】
【0058】又はハロゲンであり、Z3 は−CO−、−
CS−又は−SO2 −であり、R25、R26はアルキル
基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル
基、アリール基又は置換アリール基であり、R27は一般
式〔VI〕中のR22と同じであり、mは1又は2であ
る。)で表わされる化合物。 一般式〔VIII〕
【0059】
【化30】
【0060】ただし、式中R28は置換されていてもよい
アリール基又は複素環式基であり、R29は炭素原子1〜
3個を有するトリハロアルキル基又はトリハロアルケニ
ル基であり、pは1、2又は3である。
【0061】一般式〔IX〕
【0062】
【化31】
【0063】ただし、Lは水素原子又は式:CO-(R30)n
(CX3)m の置換基であり、Mは置換又は非置換のアルキ
レン基であり、Q2 はイオウ、セレン又は酸素原子、ジ
アルキルメチレン基、アルケン−1,2−イレン基、
1,2−フェニレン基又はN−R31基であり、M+Qは
一緒になって3又は4員環を形成し、R31はアルキル
基、アラルキル基又はアルコキシアルキル基であり、R
30は炭素環式又は複素環式の芳香族基であり、Xは塩
素、臭素又はヨウ素原子であり、q=0及びr=1であ
るか又はq=1及びr=1又は2である。)で表わされ
る、トリハロゲノメチル基を有するカルボニルメチレン
複素環式化合物。
【0064】一般式〔X〕
【0065】
【化32】
【0066】(ただし、Xはハロゲン原子であり、tは
1〜3の整数であり、sは1〜4の整数であり、R32
水素原子又はCH3-t t 基であり、R33はs価の置換
されていてもよい不飽和有機基である)で表わされる、
4−ハロゲノ−5−(ハロゲノメチル−フェニル)−オ
キサゾール誘導体。
【0067】一般式〔XI〕
【0068】
【化33】
【0069】(ただし、Xはハロゲン原子であり、vは
1〜3の整数であり、uは1〜4の整数であり、R34
水素原子又はCH3-v v 基であり、R35はu価の置換
されていてもよい不飽和有機基である)で表わされる、
2−(ハロゲノメチル−フェニル)−4−ハロゲノ−オ
キサゾール誘導体。
【0070】このような炭素−ハロゲン結合を有する化
合物としては、たとえば、若林ら著、Bull. Chem. Soc.
Japan, 42、2924(1969)記載の化合物、た
とえば、2−フェニル4,6−ビス(トリクロルメチ
ル)−S−トリアジン、2−(p−クロルフェニル)−
4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、
2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロルメチ
ル)−S−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)
−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジ
ン、2−(2′,4′−ジクロルフェニル)−4,6−
ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2,4,
6−トリス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2
−メチル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−ト
リアジン、2−n−ノニル−4,6−ビス(トリクロル
メチル)−S−トリアジン、2−(α,α,β−トリク
ロルエチル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S
−トリアジン等が挙げられる。その他、英国特許138849
2 号明細書記載の化合物、たとえば、2−スチリル−
4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、
2−(p−メチルスチリル)−4,6−ビス(トリクロ
ルメチル)−S−トリアジン、2−(p−メトキシスチ
リル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリ
アジン、2−(p−メトキシスチリル)−4−アミノ−
6−トリクロルメチル−S−トリアジン等、特開昭53
−133428号記載の化合物、たとえば、2−(4−
メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリク
ロルメチル−S−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナ
フト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロルメチル−
S−トリアジン、2−〔4−(2−エトキシエチル)−
ナフト−1−イル〕−4,6−ビス−トリクロルメチル
−S−トリアジン、2−(4,7−ジメトキシ−ナフト
−1−イル〕−4,6−ビス−トリクロルメチル−S−
トリアジン、2−(アセナフト−5−イル)−4,6−
ビス−トリクロルメチル−S−トリアジン等、独国特許
3337024 号明細書記載の化合物、たとえば下記の化合物
を挙げることができる。
【0071】
【化34】
【0072】
【化35】
【0073】また、F. C. Schaefer等による J. Org Ch
em. ;29、1527(1964)記載の化合物、たと
えば2−メチル−4,6−ビス(トリブロムメチル)−
S−トリアジン、2,4,6−トリス(トリブロムメチ
ル)−S−トリアジン、2,4,6−トリス(ジブロム
メチル)−S−トリアジン、2−アミノ−4−メチル−
6−トリブロムメチル−S−トリアジン、2−メトキシ
−4−メチル−6−トリクロルメチル−S−トリアジン
等を挙げることができる。さらに特開昭62−5824
1号記載の化合物、たとえば下記の化合物を挙げること
ができる。
【0074】
【化36】
【0075】
【化37】 更に特開平5−281728号記載の化合物、例えば
【0076】
【化38】
【0077】等を挙げることができる。
【0078】あるいはさらに M. P. Hutt, E. F. Elsl
agerおよび L. M. Werbel 著 Journal of Heterocyclic
chemistry第7巻(No. 3)、第511頁以降(197
0年)に記載されている合成方法に準じて当業者が容易
に合成することができる次のような化合物群を挙げるこ
とができる。
【0079】
【化39】
【0080】
【化40】
【0081】
【化41】
【0082】
【化42】
【0083】
【化43】
【0084】
【化44】
【0085】
【化45】
【0086】
【化46】
【0087】
【化47】
【0088】あるいは、ドイツ特許第2641100 号に記載
されているような化合物、例えば、4−(4−メトキシ
−スチリル)−6−(3,3,3−トリクロルプロペニ
ル)−2−ピロン及び4−(3,4,5−トリメトキシ
−スチリル)−6−トリクロルメチル−2−ピロン、あ
るいはドイツ特許第3333450 号に記載されている化合
物、例えば、
【0089】
【化48】
【0090】
【表3】 38 M R36 a CX3 1 C2H5 1,2-フェニレン H 1 4−CCl3 2 CH2C6H5 1,2-フェニレン H 1 4−CCl3 3 C2H5 1,2-フェニレン H 1 3−CCl3 4 C2H5 1,2-フェニレン H 1 4−CF3 5 C2H5 5-CH3-1,2-フェニレン H 0 CCl3 6 CH2C6H5 1,2-フェニレン H 0 CCl3 7 C2H4OCH3 1,2-フェニレン H 1 4−CCl3 あるいはドイツ特許第3021590 号に記載の化合物群、
【0091】
【化49】
【0092】あるいはドイツ特許第3021599 号に記載の
化合物群例えば、
【0093】
【化50】
【0094】を挙げることができる。次に本発明で使用
する成分(ロ)の一般式〔II〕で示されるケトン化合物
について説明する。ここで、R3 、R4 は水素原子もし
くは炭素原子数1〜8のアルキル基を示す。またR3
4 は結合してアルキレン基を表してもよい。R5 〜R
9 は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素
原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数3〜12のア
ルケニル基、アリール基、炭素原子数1〜12のアルコ
キシ基、水酸基、−S−R11基、−SO−R11基、−S
2 −R11基を表し、R11はアルキル基またはアルケニ
ル基、R10は水素原子、または炭素原子数1〜12のア
ルキル基、または炭素原子数2〜13のアシル基を示
す。これらのアルキル基、アリール基、アルケニル基、
アシル基は更に炭素原子数1〜6の置換基で置換されて
いても良い。具体的な例としては、米国特許4,31
8,791号、欧州特許0284561A号に記載の下
記化合物を挙げることができる。
【0095】
【化51】
【0096】
【化52】
【0097】
【化53】
【0098】次に本発明で使用される成分(ハ)の一般
式〔III 〕で示されるケトオキシム化合物について説明
する。式中、R12、R13は同一または異なり、置換基を
有していても良く不飽和結合を含んでいても良い炭化水
素基、或いは、ヘテロ環基を表す。R14、R15は同一ま
たは異なり、水素原子、置換基を有していても良く不飽
和結合を含んでいても良い炭化水素基、ヘテロ環基、ヒ
ドロキシル基、置換オキシ基、メルカプト基、置換チオ
基を表す。また、R14、R15は互いに結合して環を形成
し、 -0-、-NR16-、 -O-CO- 、 -NH-CO-、-S- 、及び/
又は、-SO2- を環の連結主鎖に含んでいても良い炭素数
2から8のアルキレン基を表す。R16、R17は水素原
子、置換基を有していても良く不飽和結合を含んでいて
も良い炭化水素基、或いは置換カルボニル基を表す。具
体的な化合物として、以下のものを挙げることができる
がこれに限定されるものではない。
【0099】
【化54】
【0100】
【化55】
【0101】
【化56】
【0102】
【化57】
【0103】
【化58】
【0104】本発明で使用される成分(ニ)の有機過酸
化物としては、分子中に酸素−酸素結合を有する化合物
を挙げることができる。例えば、メチルエチルケトンパ
ーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、3,
3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、
メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、アセチルアセ
トンパーオキサイド、1,1−ビス(ターシャリィブチ
ルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン、1,1,−ビス(ターシャリィブチルパーオキシ)
シクロヘキサン、2,2−ビス(ターシャリィブチルパ
ーオキシ)ブタン、ターシャリィブチルハイドロパーオ
キサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロ
ピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメタンハイ
ドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,
5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テト
ラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジターシャリ
ィブチルパーオキサイド、ターシャリィブチルクミルパ
ーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ビス(ターシ
ャリィブチルパーオシイソプロピル)ベンゼン、2,5
−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリィブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシ
ャリィブチルパーオキシ)ヘキシン−3、アセチルパー
オキサイド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイ
ルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロ
イルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノ
イルパーオキサイド、過酸化こはく酸、過酸化ベンゾイ
ル、
【0105】2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイ
ド、メタ−トルオイルパーオキサイド、ジイソプロピル
パーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパ
ーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパー
オキシジカーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオ
キシカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチ
ル)パーオキシジカーボネート、ターシャリィブチルパ
ーオキシアセテート、ターシャリィブチルパーオキシピ
バレート、ターシャリィブチルパーオキシネオデカノエ
ート、ターシャリィブチルパーオキシオクタノエート、
ターシャリィブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチ
ルヘキサノエート、ターシャリィブチルパーオキシラウ
レート、ターシャリィブチルパーオキシベンゾエート、
ジターシャリィブチルパーオキシイソフタレート、2,
5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘ
キサン、ターシャリィブチル過酸化マレイン酸、ターシ
ャリィブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、
3,3′,4,4′−テトラ−(t−ブチルパーオキシ
カルボニル)ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テ
トラ−(t−アミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェ
ノン、3,3′,4,4′−テトラ(t−ヘキシルパー
オキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′,4,
4′−テトラ(t−オクチルパーオキシカルボニル)ベ
ンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(クミルパ
ーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′,4,
4′−テトラ(p−イソプロピルクミルパーオキシカル
ボニル)ベンゾフェノン、カルボニルジ(t−ブチルパ
ーオキシ二水素二フタレート)、カルボニルジ(t−ヘ
キシルパーオキシ二水素二フタレート)等がある。
【0106】これらの中で、3,3′,4,4′−テト
ラ−(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノ
ン、3,3′,4,4′−テトラ−(t−アミルパーオ
キシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′,4,4′
−テトラ(t−ヘキシルパーオキシカルボニル)ベンゾ
フェノン、3,3′,4,4′−テトラ(t−オクチル
パーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′,
4,4′−テトラ(クミルパーオキシカルボニル)ベン
ゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(p−イソプ
ロピルクミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、
ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレートなどの過酸
化エステル系が好ましい。
【0107】本発明に使用される成分(ホ)としてのチ
オ化合物は、前記一般式(IV)で示される。一般式(I
V)におけるR18,R19のアルキル基としては炭素原子
数1〜4個のものが好ましい。またR18のアリール基と
してはフェニル、ナフチルのような炭素原子数6〜10
個のものが好ましく、置換アリール基としては、上記の
ようなアリール基に塩素原子のようなハロゲン原子、メ
チル基のようなアルキル基、メトキシ基、エトキシ基の
ようなアルコキシ基で置換されたものが含まれる。
【0108】一般式(IV)で示されるチオ化合物の具体
例としては、下表に示すような化合物が挙げられる。
【0109】
【表4】 No. R1819 1 H H 2 H CH3 3 CH3 H 4 CH3 CH3 5 C6 5 2 5 6 C6 5 4 9 7 C6 4 Cl CH3 8 C6 4 Cl C4 9 9 C6 4 −CH3 4 9 10 C6 4 −OCH3 CH3 11 C6 4 −OCH3 2 5 12 C6 4 −OC2 5 CH3 13 C6 4 −OC2 5 2 5 14 C6 4 −OCH3 4 9 15 −(CH2 3 − 16 −(CH2 2 −S− 17 −CH(CH3 )−CH2 −S− 18 −CH2 −CH(CH3 )−S− 19 −C(CH3 2 −CH2 −S− 20 −CH2 −C(CH3 2 −S− 21 −(CH2 2 −O− 22 −CH(CH3 )−CH2 −O− 23 −C(CH3 2 −CH2 −O− 24 −CH=CH−N(CH3 )− 25 −(CH2 3 −S− 26 −(CH2 2 CH(CH3 )−S− 27 −(CH2 3 −O− 28 −(CH2 5 − 29 −C6 4 −O− 30 −N=C(SCH3 )−S− 31 −C6 4 −NH−
【0110】
【化59】
【0111】
【化60】
【0112】本発明に使用される成分(ヘ)のヘキサア
リールビイミダゾールとしては、2,2′−ビス(o−
クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニ
ルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−ブロモフェニ
ル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾ
ール、2,2′−ビス(o,p−ジクロロフェニル)−
4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、
2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,4′,
5,5′−テトラ(m−メトキシフェニル)ビイミダゾ
ール、2,2′−ビス(o,o′−ジクロロフェニル)
−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾー
ル、2,2′−ビス(o−ニトロフェニル)−4,
4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,
2′−ビス(o−メチルフェニル)−4,4′,5,
5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス
(o−トリフルオロメチルフェニル)−4,4′,5,
5′−テトラフェニルビイミダゾール等が挙げられる。
ケトオキシムエステルとてしは、3−ベンゾイロキシイ
ミノブタン−2−オン、3−アセトキシイミノブタン−
2−オン、3−プロピオニルオキシイミノブタン−2−
オン、2−アセトキシイミノペンタン−3−オン、2−
アセトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、
2−ベンゾイロキシイミノ−1−フェニルプロパン−1
−オン、3−p−トルエンスルホニルオキシイミノブタ
ン−2−オン、2−エトキシカルボニルオキシイミノ−
1−フェニルプロパン−1−オン等が挙げられる。
【0113】 また、本発明に使用される成分(ト)の芳香族オニウム
塩としては、周期律表の第V、VI及びVII 族の元素、具
体的にはN、P、As、Sb、Bi、O、S、Se、Te、または
Iの芳香族オニウム塩が含まれる。このような芳香族オ
ニウム塩としては、特公昭52−14277号、特公昭
52−14278号、特公昭52−14279号に示さ
れている化合物を挙げることができ、具体的には、以下
の化合物を挙げることができる。
【0114】
【化61】
【0115】
【化62】
【0116】
【化63】
【0117】
【化64】
【0118】
【化65】
【0119】
【化66】
【0120】
【化67】
【0121】これらの中で好ましいものは、BF4 塩、
又はPF6 塩の化合物さらに好ましくは芳香族ヨードニ
ウム塩のBF4 塩、又はPF6 塩である。本発明に使用
される成分(チ)のケトオキシエムステルとしては、3
−ベンゾイロキシイミノブタン−2−オン、3−アセト
キシイミノブタン−2−オン、3−プロピオニルオキシ
イミノブタン−2−オン、2−アセトキシイミノペンタ
ン−3−オン、2−アセトキシイミノ−1−フェニルプ
ロパン−1−オン、2−ベンゾイロキシイミノ−1−フ
ェニルプロパン−1−オン、3−p−トルエンスルホニ
ルオキシイミノブタン−2−オン、2−エトキシカルボ
ニルオキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン等
が挙げられる。
【0122】次に本発明で使用される成分(リ)のチタ
ノセン化合物について説明する。本発明のチタノセン化
合物は、前記した増感色素との共存下で光照射した場
合、活性ラジカルを発生し得るチタノセン化合物であれ
ば、例えば、特開昭59−152396号、特開昭61
−151197号公報に記載されている公知の化合物を
適宜に選択して用いることができる。
【0123】更に具体的には、ジ−シクロペンタジエニ
ル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニル
−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−
Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェ
ニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス
−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、
ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−
トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエ
ニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1−イ
ル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−
ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタ
ジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフ
ルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエ
ニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフ
ェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−T
i−ビス−2,4−ジフルオロフェニ−1−イル、ビス
(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ
−3−(ピリ−1−イル)フェニル)チタニウム等を挙
げることができる。
【0124】これらの(イ)〜(リ)の添加剤は、単独
でまたは2種以上併用して用いることができる。使用量
はエチレン性化合物100重量部に対し0.05〜100
重量部、好ましくは1〜80重量部、更に好ましくは3
〜50重量部の範囲が適当である。
【0125】本発明の組成物中のこれらの光重合開始系
の含有濃度は通常わずかなものである。また、不適当に
多い場合には有効光線の遮断等好ましくない結果を生じ
る。本発明における光重合開始系の量は、光重合可能な
エチレン性不飽和化合物と必要に応じて添加される線状
有機高分子重合体との合計に対して0.01重量%から6
0重量%の範囲で使用するのが好ましい。より好ましく
は、1重量%から30重量%で良好な結果を得る。
【0126】本発明の光重合性組成物には、バインダー
としての線状有機高分子重合体を含有させることが好ま
しい。このような「線状有機高分子重合体」としては、
光重合可能なエチレン性不飽和化合物と相溶性を有して
いる線状有機高分子重合体である限り、どれを使用して
もよい。好ましくは水現像或いは弱アルカリ水現像を可
能とする水あるいは弱アルカリ水可溶性又は膨潤性であ
る線状有機高分子重合体が選択される。線状有機高分子
重合体は、該組成物の皮膜形成剤としてだけでなく、
水、弱アルカリ水或は有機溶剤現像剤としての用途に応
じて選択使用される。例えば、水可溶性有機高分子重合
体を用いると水現像が可能になる。この様な線状有機高
分子重合体としては、側鎖にカルボン酸基を有する付加
重合体、例えば特開昭59−44615号、特公昭54
−34327号、特公昭58−12577号、特公昭5
4−25957号、特開昭54−92723号、特開昭
59−53836号、特開昭59−71048号に記載
されているもの、すなわちメタクリル酸共重合体、アク
リル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重
合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸
共重合体等がある。また同様に側鎖にカルボン酸基を有
する酸性セルロース誘導体がある。この他に水酸基を有
する付加重合体に環状酸無水物を付加させたものなどが
有用である。
【0127】特にこれらの中で〔ベンジル(メタ)アク
リレート/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の
付加重合性ビニルモノマー〕共重合体及び〔アリル(メ
タ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/必要に応じて
その他の付加重合性ビニルモノマー〕共重合体が好適で
ある。この他に水溶性線状有機高分子として、ポリビニ
ルピロリドンやポリエチレンオキサイド等が有用であ
る。また硬化皮膜の強度をあげるためにアルコール可溶
性ポリアミドや2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−プロパンとエピクロロヒドリンのポリエーテル等
も有用である。これらの線状有機高分子重合体は全組成
中に任意な量を混和させることができる。しかし90重
量%を超える場合には形成される画像強度等の点で好ま
しい結果を与えない。好ましくは30〜85重量%であ
る。また光重合可能なエチレン性不飽和化合物と線状有
機高分子重合体は、重量比で1/9〜7/3の範囲とす
るのが好ましい。より好ましい範囲は3/7〜5/5で
ある。
【0128】また、本発明においては以上の基本成分の
他に感光性組成物の製造中あるいは保存中において重合
可能なエチレン性不飽和化合物の不要な熱重合を阻止す
るために少量の熱重合防止剤を添加することが望まし
い。適当な熱重合防止剤としてはハロイドキノン、p−
メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ル、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノ
ン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒ
ドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。熱重合
防止剤の添加量は、全組成物の重量に対して約0.01重
量%〜約5重量%が好ましい。また必要に応じて、酸素
による重合阻害を防止するためにベヘン酸やベヘン酸ア
ミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の
乾燥の過程で感光層の表面に偏在させてもよい。高級脂
肪酸誘導体の添加量は、全組成物の約0.5重量%〜約1
0重量%が好ましい。
【0129】さらに、感光層の着色を目的として染料も
しくは顔料を添加してもよい。着色剤としては例えばフ
タロシアニン系顔料、アゾ系顔料、カーボンブラック、
酸化チタンなどの顔料、エチルバイオレット、クリスタ
ルバイオレット、アゾ系染料、アントラキノン系染料、
シアニン系染料がある。染料及び顔料の添加量は全組成
物の約0.5重量%〜約5重量%が好ましい。加えて、硬
化皮膜の物性を改良するために無機充填剤や、その他可
塑剤等の公知の添加剤を加えてもよい。可塑剤としては
例えばジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、
トリエチレングリコールジカプリレート、ジメチルグリ
コールフタレート、トリクレジルホスフェート、ジオク
チルアジペート、ジブチルセバケート、トリアセチルグ
リセリン等があり、結合剤を使用した場合、エチレン性
化合物と結合剤との合計重量に対し10重量%以下添加
することができる。
【0130】本発明の光重合性組成物を支持体上に塗布
する際には種々の有機溶剤に溶かして使用に供される。
ここで使用する溶媒としては、アセトン、メチルエチル
ケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、エチレンジクロ
ライド、テトラヒドロフラン、トルエン、エチレングリ
コールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエ
チルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレン
グリコールモノエチルエーテル、アセチルアセトン、シ
クロヘキサノン、ジアセトンアルコール、エチレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコ
ールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモ
ノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチ
ルエーテルアセテート、3−メトキシプロパノール、メ
トキシメトキシエタノール、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエー
テル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチ
レングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコー
ルモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピ
ルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳
酸エチルなどがある。これらの溶媒は、単独あるいは混
合して使用することができる。そして、塗布溶液中の固
形分の濃度は、2〜50重量%が適当である。
【0131】その被覆量は乾燥後の重量で約0.1g/m2
〜約10g/m2の範囲が適当である。より好ましくは0.
5〜5g/m 2 である。上記支持体としては、寸度的に
安定な板状物が用いられる。該寸度的に安定な板状物と
しては、紙、プラスチック(例えばポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリスチレンなど)がラミネートされた
紙、また、例えばアルミニウム(アルミニウム合金も含
む。)、亜鉛、銅などのような金属の板、さらに、例え
ば二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸
セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝
酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネー
ト、ポリビニルアセタールなどのようなプラスチックの
フィルム、上記の如き金属がラミネートもしくは蒸着さ
れた紙もしくはプラスチックフィルムなどがあげられ
る。これらの支持体のうち、アルミニウム板は寸度的に
著しく安定であり、しかも安価であるので特に好まし
い。更に、特公昭48−18327号に記載されている
ようなポリエチレンテレフタレートフィルム上にアルミ
ニウムシートが結合された複合体シートも好ましい。
【0132】また金属、特にアルミニウムの表面を有す
る支持体の場合には、砂目立て処理、珪酸ソーダ、弗化
ジルコニウム酸カリウム、燐酸塩等の水溶液への浸漬処
理、あるいは陽極酸化処理などの表面処理がなされてい
ることが好ましい。さらに、砂目立てしたのちに珪酸ナ
トリウム水溶液に浸漬処理されたアルミニウム板が好ま
しく使用できる。特公昭47−5125号に記載されて
いるようにアルミニウム板を陽極酸化処理したのちに、
アルカリ金属珪酸塩の水溶液に浸漬処理したものが好適
に使用される。上記陽極酸化処理は、例えば、燐酸、ク
ロム酸、硫酸、硼酸等の無機酸、若しくは蓚酸、スルフ
ァミン酸等の有機酸またはそれらの塩の水溶液又は非水
溶液の単独又は二種以上を組み合わせた電解液中でアル
ミニウム板を陽極として電流を流すことにより実施され
る。
【0133】また、米国特許第3,658,662号に記載
されているようなシリケート電着も有効である。更に、
特公昭46−27481号、特開昭52−58602
号、特開昭52−30503号に開示されているような
電解グレインを施した支持体と、上記陽極酸化処理およ
び珪酸ソーダ処理を組合せた表面処理も有用である。
【0134】また、特開昭56−28893号に開示さ
れているような機械的粗面化、化学的エッチング、電解
グレイン、陽極酸化処理さらに珪酸ソーダ処理を順に行
ったものも好適である。更に、これらの処理を行った後
に、水溶性の樹脂、たとえばポリビニルホスホン酸、ス
ルホン酸基を側鎖に有する重合体および共重合体、ポリ
アクリル酸、水溶性金属塩(例えば硼酸亜鉛)もしく
は、黄色染料、アミン塩等を下塗りしたものも好適であ
る。更に、特願平5−304358号に開示されている
ようなラジカルによって付加反応を起し得る官能基を共
有結合させたゾル−ゲル処理基板も好適に用いられる。
【0135】これらの親水化処理は、支持体の表面を親
水性とするために施される以外に、その上に設けられる
光重合性組成物の有害な反応を防ぐため、かつ感光層の
密着性の向上等のために施されるものである。支持体上
に設けらた光重合性組成物の層の上には、空気中の酸素
による重合禁止作用を防止するため、例えばポリビニル
アルコール特にケン化度99%以上のポリビニルアルコ
ール、酸性セルロース類などのような酸素遮断性に優れ
たポリマーよりなる保護層を設けてもよい。この様な保
護層の塗布方法については、例えば米国特許第3,458,
311号、特開昭55−49729号に詳しく記載され
ている。
【0136】また本発明の光重合性組成物は通常の光重
合反応に使用できる。さらに、印刷版、プリント基板等
作成の際のフォトレジスト等多方面に適用することが可
能である。特に本発明の光重合性組成物の特徴である高
感度性と可視光領域までの幅広い分光感度特性により、
Ar+ レーザー、YAG−SHG−レーザー等の可視光
レーザー用の感光材料に適用すると良好な効果が得られ
る。
【0137】本発明の光重合性組成物を用いた感光材料
は、画像露光したのち、現像液で感光層の未露光部を除
去し、画像を得る。これらの光重合性組成物を平版印刷
版の作成に使用する際の好ましい現像液としては、特公
昭57−7427号に記載されているような現像液があ
げられ、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、第三リン
酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸アン
モニウム、第二リン酸アンモニウム、メタケイ酸ナトリ
ウム、重炭酸ナトリウム、アンモニア水などのような無
機アルカリ剤やモノエタノールアミン又はジエタノール
アミンなどのような有機アルカリ剤の水溶液が適当であ
る。該アルカリ溶液の濃度が0.1〜10重量%、好まし
くは0.5〜5重量%になるように添加される。
【0138】また、該アルカリ性水溶液には、必要に応
じて界面活性剤やベンジルアルコール、2−フェノキシ
エタノール、2−ブトキシエタノールのような有機溶媒
を少量含むことができる。例えば、米国特許第3,375,
171号および同第3,615,480号に記載されている
ものを挙げることができる。更に、特開昭50−266
01号、同58−54341号、特公昭56−3946
4号、同56−42860号に記載されている現像液も
優れている。
【0139】
【発明の効果】本発明の光重合性組成物は
紫外光から可視光の幅広い領域の活性光線に対して高感
度を有する。従って光源としては、超高圧、高圧、中
圧、低圧の各水銀灯、ケミカルランプ、カーボンアーク
灯、キセノン灯、メタルハライド灯、可視及び紫外の各
種レーザーランプ、蛍光灯、タングステン灯、及び太陽
光等が使用できる。また本発明では2種以上の増感色素
を組み合せて使用しているため、保存中に色素が析出し
にくく、そのため高濃度添加が可能となり、高感度な感
材を得ることができる。
【0140】
【実施例】以下実施例をもって本発明を説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。厚さ0.3mmのアルミニウム板を10%水酸化ナ
トリウムに60℃で25秒間浸漬してエッチングした
後、流水で水洗後、20%硝酸で中和洗浄し、次いで水
洗した。これを正弦波の交番波形電流を用いて1%硝酸
水溶液中で300クーロン/dm2 の陽極時電気量で電解
粗面化処理を行った。引き続いて1%水酸化ナトリウム
水溶液中に40℃で5秒間浸漬後30%の硫酸水溶液中
に浸漬し、60℃で40秒間デスマット処理した後、2
0%硫酸水溶液中、電流密度2A/dm2 において、陽極
酸化皮膜の厚さが2.7g/m2になるように、2分間陽極
酸化処理した。その表面粗さを測定したところ、0.3μ
(Ra表示)であった。このように処理された基板の裏
面に下記のゾル−ゲル反応液をバーコーターで塗布し1
00℃で1分間乾燥し、乾燥後の塗布量が70mg/m2
バックコート層を設けた支持体Aを作成した。
【0141】 ゾル−ゲル反応液 テトラエチルシリケート 50 重量部 水 20 重量部 メタノール 15 重量部 リン酸 0.05重量部 上記成分を混合、攪はんすると約5分で発熱が開始し
た。60分間反応させた後、以下に示す液を加えること
によりバックコート塗布液を調製した。 ピロガロールホルムアルデヒド縮合樹脂(M.W.2000) 4 重量部 ジメチルフタレート 5 重量部 フッ素系界面活性剤(N−ブチルペルフルオロオクタン 0. 7 重量部 スルホンアミドエチルアクリレート/ポリオキシエチレン アクリレート共重合体・分子量2万) メタノールシリカゾル(日産化学工業(株)製, 50 重量部 メタノール30%) メタノール 800 重量部
【0142】このように処理されたアルミニウム板上
に、下記組成の感光性組成物を乾燥塗布重量が1.4g/
m2となるように塗布し、80℃2分間乾燥させ感光層を
形成させた。 ペンタエリスリトールテトラアクリレート 1.5g アリルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 2.0g (共重合モル比 80/20) 増感色素 3.0×10-4モル (イ)〜(リ)の化合物 X g フッ素系ノニオン界面活性剤(F−177P) 0.03g 熱重合禁止剤N−ニトロソフェニルヒドロキシル 0.01g アミンアルミニウム塩 顔料分散物 2.0g 顔料分散物の組成 組成:P.B.15:6 30部 アリルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 20部 (共重合モル比 83/17) シクロヘキサノン 35部 メトキシプロピルアセテート 35部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 80部 メチルエチルケトン 20g プロピレングリコールモノメチルエーテル 20g
【0143】この感光層上にポリビニルアルコール(ケ
ン化度98モル%、重合度550)の3重量%の水溶液
を乾燥塗布重量が2g/m2となるように塗布し、100
℃/2分間乾燥させた。このようにして得られた感材上
に富士写真フイルム(株)製の富士PSステップガイド
(ΔD=0.15で不連続に透過濃度が変化するグレース
ケール)を密着させ、その上から露光した。光源には、
キセノンランプを用い、ケンコー光学フィルターBP−
49を通した光を照射した。PSステップガイド面での
エネルギーは0.25mJ/cm2 であった。露光した感材は
120℃にて20秒間加熱を行なった後に現像した。感
度は現像後のPSステップガイドのクリアー段数で示し
た。この段数の値が大きいほど感度が高い。尚、現像は
下記の現像液に25℃、10秒間浸漬して行った。 DP−4(富士写真フイルム(株)製) 66.5g 水 881.4g リポミンLA(20%水溶液) 52.1g 結果を表5及び表6に示す。( )内の数字の単位はg
である。50℃オーブン中の欄の数字は、色素の析出が
生じるまでの日数を示している。>14とは、14日間
保存しても析出が起こらなかったことを示している。
【0144】
【表5】 実施例 増感色素 (イ)〜(リ) の PSステップ 増感色素の析出 (モル比) 化合物 ガイドのクリ 自然経時 50℃オー アー段数 1カ月 ブン中 1 I-29/I-73=1/1 A(0.22) 8 析出なし >14 2 I-29/I-73=4/1 A(0.22) 8 析出なし >14 3 I-29/I-73=1/4 A(0.22) 8 析出なし >14 4 I-29/I-74=1/1 A(0.22) 8 析出なし >14 5 I-29/I-74=4/1 A(0.22) 8 析出なし >14 6 I-29/I-74=1/4 A(0.22) 8 析出なし >14 7 I-29/I-73/I-74 A(0.22) 8 析出なし >14 =1/1/1 8 I-29/I-75=1/1 A(0.22) 8 析出なし >14 9 I-29/I-24=1/1 A(0.22) 8 析出なし 10 10 I-29/I-25=1/1 A(0.22) 8 析出なし 10 11 I-73/I-74=1/1 A(0.22) 8 析出なし 14 12 I-73/I-74=2/1 A(0.22) 8 析出なし 14 13 I-73/I-74=1/2 A(0.22) 8 析出なし 14 14 I-1/I-75=1/1 A(0.22) 8 析出なし 10 15 I-24/I-25=1/1 A(0.22) 7 析出なし 7 16 I-29/I-73=1/1 A(0.22) C(0.4) 9 析出なし >14 17 I-29/I-73=1/1 A(0.22) G(0.4) 9 析出なし >14 18 I-29/I-73=1/1 A(0.22)III-9(0.25) 9 析出なし >14 19 I-29/I-73=1/1 G(0.1) B(0.3) 9 析出なし >14 20 I-29/I-73=1/1 G(0.1) C(0.4) 10 析出なし >14 21 I-29/I-73=1/1 G(0.1) D(0.2) 8 析出なし >14 22 I-29/I-73=1/1 G(0.1) E(0.5) 11 析出なし >14 23 I-29/I-73=1/1 G(0.1) F(0.2) 7 析出なし >14 24 I-29/I-73=1/1 G(0.1) III-9(0.25) 10 析出なし >14 25 I-73/I-74=1/1 A(0.22) C(0.4) 9 析出なし >14 26 I-73/I-74=1/1 A(0.22) G(0.1) 9 析出なし >14 27 I-73/I-74=1/1 A(0.22)III-9(0.25) 9 析出なし >14 28 I-73/I-74=1/1 G(0.1) B(0.3) 9 析出なし >14 29 I-73/I-74=1/1 G(0.1) C(0.4) 10 析出なし >14 30 I-73/I-74=1/1 G(0.1) D(0.2) 8 析出なし >14 31 I-73/I-74=1/1 G(0.1) E(0.5) 11 析出なし >14 32 I-73/I-74=1/1 G(0.1) F(0.2) 7 析出なし >14 33 I-73/I-74=1/1 G(0.1) III-9(0.25) 10 析出なし >14
【0145】
【表6】 比較例 増感色素 (イ)〜(リ) の PSステップ 増感色素の析出 (モル) 化合物 ガイドのクリ 自然経時 50℃オー アー段数 1カ月 ブン中 1 I-1 (3.0×10-4) A(0.22) 7 多量析出 1 2 I-24(3.0×10-4) A(0.22) 7 多量析出 1 3 I-25(3.0×10-4) A(0.22) 7 多量析出 1 4 I-29(3.0×10-4) A(0.22) 8 析出なし 3 5 I-73(3.0×10-4) A(0.22) 8 析出あり 1 6 I-74(3.0×10-4) A(0.22) 8 析出あり 1 7 I-75(3.0×10-4) A(0.22) 8 多量析出 1 8 I-29(3.0×10-4) A(0.22) C(0.4) 9 析出なし 3 9 I-29(3.0×10-4) A(0.22) G(0.1) 9 析出なし 3 10 I-29(3.0×10-4) A(0.22)III-9(0.25) 9 析出なし 3 11 I-29(1.5×10-4) A(0.22) 7 析出なし >14 12 I-1 (1.5×10-4) A(0.22) 6 多量析出 1 13 I-24(1.5×10-4) A(0.22) 6 析出あり 3 14 I-25(1.5×10-4) A(0.22) 6 析出あり 3 15 I-73(1.5×10-4) A(0.22) 7 析出あり 3 16 I-74(1.5×10-4) A(0.22) 7 析出あり 3
【0146】
【化68】
【0147】
【化69】
【0148】上記試験に使用した増感色素の融点(℃)
を以下に示す。 増感色素 融点(℃) I-1 210-212 I-24 128-129.5 I-25 144.5-146 I-29 167-170 I-73 206-209 I-74 193-194 I-75 200-201 表5及び6に示された結果は、本発明の増感色素2種以
上の組み合せが、1種のみの場合に比べ、格段に折出し
にくく、そのため高濃度添加が可能となり、高感度な感
材を得ることができることを示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/038 G03F 7/038 // H05K 3/00 H05K 3/00 F C08F 2/50 MDN

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン性不飽和二重結合を少なくとも
    1個有する付加重合可能な化合物、下記一般式〔I〕で
    表わされる増感色素の少なくとも2種(但し、該増感色
    素の含率の最も少ない成分が、該増感色素全体の5〜5
    0%重量である)及び(イ)〜(リ)からなる群から選
    ばれた少なくとも1種の化合物を含有することを特徴と
    する光重合性組成物。 【化1】 式〔I〕において、R1 ,R2 は水素原子、アルキル
    基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル
    基、アルコキシカルボニル基、アリール基、置換アリー
    ル基、アルキニル基、置換アルキニル基を表し、同じで
    も異なっていても良い。Aは酸素原子、硫黄原子、アル
    キル基ないしアリール基により置換された炭素原子、ま
    たはアルキル基2個に置換された炭素原子を表す。Xは
    含窒素ヘテロ5員環を形成するのに必要な非金属原子群
    を表す。Yはフェニル基もしくは置換フェニル基、無置
    換ないし置換されたヘテロ芳香族環を表す。Zは水素原
    子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換ア
    リール基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールチ
    オ基、置換アミノ基、アシル基、またはアルコキシカル
    ボニル基を表し、Yと互いに結合して環を形成してもよ
    い。 (イ)炭素−ハロゲン結合を有する化合物 (ロ)下記一般式〔II〕で示されるケトン化合物 【化2】 式中、Arは下記の一般式の一つから選ばれた芳香族基
    を示し、R3 、R4 は水素原子またはアルキル基を表
    し、また、R3 、R4 は互いに結合してアルキレン基を
    表してもよい。 【化3】 式中、R5 〜R9 は互いに同一でも異なっていてもよ
    く、各々水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケ
    ニル基、アリール基、置換アリール基、水酸基、アルコ
    キシ基、−S−R11基、−SO−R11基、−SO2 −R
    11基を表すが、但しR5 〜R9 の少なくとも一つは−S
    −R11基または−SO−R11基を表し、R 11はアルキル
    基、アルケニル基、R10は水素原子、アルキル基または
    アシル基を表す。 【化4】 (ハ)下記一般式〔III 〕で示されるケトオキシム化合
    物 【化5】 式中、R12、R13は同一または異なり、置換基を有して
    いても良く不飽和結合を含んでいても良い炭化水素基、
    或いは、ヘテロ環基を表す。R14、R15は同一または異
    なり、水素原子、置換基を有していても良く不飽和結合
    を含んでいても良い炭化水素基、ヘテロ環基、ヒドロキ
    シル基、置換オキシ基、メルカプト基、置換チオ基を表
    わす。また、R14、R15は互いに結合して環を形成し、
    -0-、-NR16-、 -O-CO- 、 -NH-CO-、-S- 、及び/又
    は、-SO2- を環の連結主鎖に含んでいても良い炭素数2
    から8のアルキレン基を表す。R16、R17は水素原子、
    置換基を有していても良く不飽和結合を含んでいても良
    い炭化水素基、或いは置換カルボニル基を表す。 (ニ)有機過酸化物 (ホ)下記一般式〔IV〕で示されるチオ化合物 【化6】 式中、R18はアルキル基、アリール基または置換アリー
    ル基を示し、R19は水素原子またはアルキル基を示す。
    また、R18とR19は互いに結合して酸素、硫黄および窒
    素原子から選ばれたヘテロ原子を含んでいてもよい5員
    ないし7員環を形成するのに必要な非金属原子群を示
    す。 (へ)ヘキサアリールビイミダゾール (ト)芳香族オニウム塩 (チ)ケトオキシムエステル (リ)チタノセン化合物
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007163542A (ja) * 2005-12-09 2007-06-28 Toyo Ink Mfg Co Ltd 重合性組成物およびそれを用いたネガ型レジストおよびそれを用いた画像パターン形成方法。

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JP2007163542A (ja) * 2005-12-09 2007-06-28 Toyo Ink Mfg Co Ltd 重合性組成物およびそれを用いたネガ型レジストおよびそれを用いた画像パターン形成方法。

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