JP2002099094A - 画像記録材料及びそれを用いた平版印刷用原板 - Google Patents

画像記録材料及びそれを用いた平版印刷用原板

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JP2002099094A
JP2002099094A JP2000288940A JP2000288940A JP2002099094A JP 2002099094 A JP2002099094 A JP 2002099094A JP 2000288940 A JP2000288940 A JP 2000288940A JP 2000288940 A JP2000288940 A JP 2000288940A JP 2002099094 A JP2002099094 A JP 2002099094A
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JP2000288940A
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Akinori Shibuya
明規 渋谷
Kazuto Kunida
一人 國田
Yasuhito Oshima
康仁 大島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高感度で、経済性及び保存安定性に優れ、CT
Pシステムに適合した走査露光用平版印刷用原版の材料
として用いられる画像記録材料及びこの画像記録材料を
用いた平版印刷用原板を提供する。 【解決手段】支持体上に、光重合開始系を含有する中間
層と、その上に光重合開始剤、増感色素、付加重合可能
なエチレン性不飽和結合を有する化合物及び高分子バイ
ンダーを含有する光重合性感光層とが設けられている画
像記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CTPシステムに
適合した走査露光用平版印刷用原版に適した画像記録材
料及びそれを用いた平版印刷用原版に関する。また、本
発明の画像記録材料は、さらに、例えば光造形、ホログ
ラフィー、カラーハードコピー等の画像形成や、フォト
レジスト等の電子材料製造分野、インクや塗料、接着剤
等の分野にも好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】従来、平版印刷版としては親水性支持体
上に親油性の感光性樹脂層を設けた構成を有するPS版
が広く用いられ、その製版方法として、通常は、リスフ
イルムを介してマスク露光(面露光)後、非画像部を溶
解除去することにより所望の印刷版を得ていた。
【0003】近年、画像情報をコンピュータを用いて電
子的に処理、蓄積、出力するディジタル化技術が広く普
及し、それに対応した新しい画像出力方式が種々実用さ
れる様になってきた。その結果レーザ光のような指向性
の高い光をディジタル化された画像情報に従って走査
し、リスフイルムを介す事無く、直接印刷版を製造する
コンピュータ トゥ プレート(CTP)技術が望ま
れ、これに適応した印刷版用原版を得ることが重要な技
術課題となっている。
【0004】このような走査露光可能な平版印刷版を得
る方式の一つとして、従来より、親水性支持体上にもう
けるインク受容性の感光性樹脂層(以下、感光層とい
う)として、感光スピードに優れた光重合性組成物を用
いた構成が提案され、既に上市されている。該構成の原
版は、現像処理が簡便であり、さらに解像度、着肉性、
耐刷性、汚れ性に優れるといった望ましい刷版、印刷性
能を有する。
【0005】上記光重合性組成物は基本的にはエチレン
性不飽和化合物、光重合開始系及びバインダー樹脂から
なり、画像形成は、光開始系が光吸収し、活性ラジカル
を生成、エチレン性不飽和化合物の付加重合を引き起こ
し、感光層の不溶化を生じるものである。従来の、走査
露光可能な光重合性組成物に関する提案の大部分は、感
光性に優れた光開始系の使用を開示したものであり、例
えば、Bruce M. Monroeら著、Chemical Revue,93,435(1
993).やR.S.Davidson著、Journal of Photochemistry a
nd biology A:Chemistry,73.81(1993)に多く記載されて
いる。
【0006】これらの光開始系からなる光重合性組成物
の光源としてArレーザー(488nm)やFD−YA
Gレーザー(532nm)の様な長波長の可視光源を用
いた従来のCTPシステムにおいては、製版行程の生産
性をあげるために、さらに高速で書き込む事が望まれて
いるが、光源の出力が十分高くないことや感材の感度が
十分高く無い為に到達されていない。
【0007】さらに、例えば、J .P. Faussier "Photoi
nitiated Polymerization - Theoryand Applications"
:Rapra Review vol.9, Report, Rapra Technology(199
8)やM. Tsunooka et al., Prog. Polym. Sci., 21, 1(1
996)に記載されるように、感度の高い光開始系を得る事
は、広く、イメージング分野において切望される技術で
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、高感度で、経済性に優れ、CTPシステムに適合し
た走査露光用平版印刷用原版の材料として用いられる画
像記録材料及びこの画像記録材料を用いた平版印刷用原
板を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、画像記録材料の支
持体と光重合性感光層との間に、光重合開始系を含有す
る中間層を設けることにより上記目的を達成されること
を見出し、本発明を成すに至った。すなわち本発明によ
れば、下記構成の画像記録材料及び平版印刷用原板が提
供されて、本発明の上記目的が達成される。
【0010】(1)支持体上に、光重合開始系を含有す
る中間層と、その上に光重合開始剤、増感色素、付加重
合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物及び高分
子バインダーを含有する光重合性感光層とが設けられて
いることを特徴とする画像記録材料。 (2)支持体が親水化処理が施された表面を有するアル
ミニウム板からなり、かつ中間層の光重合開始剤が親水
化処理されたアルミニウム板表面と相互作用する光重合
開始剤であることを特徴とする上記(1)に記載の画像
記録材料。
【0011】(3)中間層が、ラジカル重合性基を分子
内に有する化合物を含有することを特徴とする上記
(1)または(2)に記載の画像記録材料。 (4)中間層が、支持体との相互作用を有する基とラジ
カル重合性基の両方を分子内に有する化合物を含有する
ことを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載
の画像記録材料。 (5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の画像記録
材料を用いることを特徴とする平版印刷用原板。
【0012】ここで、「光重合開始系」とは、いわゆる
光重合開始剤及び増感色素のうちの少なくともいずれか
一方を含む系のことを意味する。本発明の画像記録材料
の特徴は、感度を向上させる方法として、光重合開始系
を含有する中間層を設けることにある。本発明の画像記
録材料より、高感度な印刷版が得られる。支持体と相互
作用する光重合開始剤を含有する中間層を設けることに
より、従来の感材と比較して支持体表面に開始系を局在
化させることができるので露光により発生したラジカル
が光重合性感光層の支持体表面からの重合を促進し、高
感度となるためと推定される。さらに、前述した中間層
にラジカル重合性を有する基を分子内に有する化合物を
含有させることにより、中間層中に含まれる重合開始剤
から露光により発生した重合開始ラジカルがラジカル重
合性を有する基と反応することで光重合性感光層及び/
又はそれ自身と分子間で結合し、感光層における支持体
表面からの重合が促進され、更なる高感度が達成され
る。支持体との相互作用を有する基とは、支持体表面と
相互作用可能なイオン性基、錯体形成が可能な金属化合
物等であり、ラジカル重合性を有する基とは、付加重合
可能な不飽和結合、−SH、−PH、−SiH、−Ge
H、ジスルフィド構造等が挙げられる。
【0013】
【発明の実施の形態】[中間層]最初に、本発明の画像
記録材料の特徴部分である中間層について説明する。本
発明の画像記録材料の中間層には、光重合開始剤を少な
くとも1種含有する。以下、光重合開始剤について詳し
く説明する。
【0014】本発明の中間層における光重合開始剤とし
ては、使用する光源波長により、特許、文献公知である
種々の光重合開始剤、または2種以上の光重合開始剤の
併用系(光重合開始系)を適宜選択して使用することが
できる。好ましい光重合開始剤としては、(a)芳香族
ケトン類、(b)芳香族オニウム塩、(c)有機過酸化
物、(d)チオ化合物、(e)ヘキサアリールビイミダ
ゾール化合物、(f)ケトオキシム化合物、(g)アジ
ニウム化合物、(h)活性エステル化合物、(j)炭素
ハロゲン結合を有する化合物、(k)メタロセン化合
物、(l)ボレート類化合物等が挙げられる。
【0015】本発明の中間層に用いられる光重合開始剤
の一例である(a)芳香族ケトン類の好ましい例として
は、「RADIATION CURING IN POLYMER SCIENCE AND TECH
NOLOGY」 J. P. FOUASSIER J. F. RABEK (1993)、p.77
〜117記載のベンゾフェノン骨格或いはチオキサントン
骨格を有する化合物、例えば
【0016】
【化1】
【0017】
【化2】
【0018】
【化3】
【0019】等が挙げられる。より好ましい(a)芳香
族ケトン類の例としては、特公昭47−6416号記載
のα−チオベンゾフェノン化合物、特公昭47−398
1号記載のベンゾインエーテル化合物、例えば、
【0020】
【化4】
【0021】特公昭47−22326号記載のα−置換
ベンゾイン化合物、例えば、
【0022】
【化5】
【0023】特公昭47−23664号記載のベンゾイ
ン誘導体、特開昭57−30704号記載のアロイルホ
スホン酸エステル、特公昭60−26483号記載のジ
アルコキシベンゾフェノン、例えば、
【0024】
【化6】
【0025】特公昭60−26403号、特開昭62−
81345号記載のベンゾインエーテル類、例えば、
【0026】
【化7】
【0027】特公平1−34242号、米国特許第4,
318,791号、ヨーロッパ特許0284561A1
号記載のα−アミノベンゾフェノン類、例えば、
【0028】
【化8】
【0029】特開平2−211452号記載のp−ジ
(ジメチルアミノベンゾイル)ベンゼン、例えば、
【0030】
【化9】
【0031】特開昭61−194062記載のチオ置換
芳香族ケトン、例えば、
【0032】
【化10】
【0033】特公平2−9597号記載のアシルホスフ
ィンスルフィド、例えば、
【0034】
【化11】
【0035】特公平2−9596号記載のアシルホスフ
ィン、例えば、
【0036】
【化12】
【0037】特公昭63−61950号記載のチオキサ
ントン類、特公昭59−42864号記載のクマリン類
等を挙げることができる。
【0038】また、光重合開始剤の別の例である(b)
芳香族オニウム塩としては、周期律表の第V、VIおよび
VII族の元素、具体的にはN、P、As、Sb、Bi、
O、S、Se、TeまたはIの芳香族オニウム塩が含ま
れる。このような芳香族オニウム塩の例としては、特公
昭52−14277号、特公昭52−14278号、特
公昭52−14279号に示されている化合物を挙げる
ことができる。具体的には、
【0039】
【化13】
【0040】
【化14】
【0041】
【化15】
【0042】
【化16】
【0043】及び下記一般式(II)で示されるピリジニ
ウム化合物等を挙げることができる。
【0044】
【化17】
【0045】{式(II)中、R5、R6、R7、R8、R9
およびR10は、互いに同一でも異なってもよく、それぞ
れ有機基を表す。但し、R5、R6、R7、R8、R9およ
びR10のうちの少なくとも1つは下記一般式(III)で
表される有機基を表す。Xm-はm価のアニオンを表し、
mは1〜6の整数を表す。}
【0046】
【化18】
【0047】{式(III)中、R11、R12およびR
13は、互いに同一でも異なってもよく、それぞれ有機基
を表す。Lはヘテロ原子を含む2価の連結基を表す。}
【0048】式(II)中、好ましくは、R5は水素原
子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換ア
リール基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニ
ル基、または置換アルキニル基を表し、R6、R7
8、R9、R10は同一であっても異なるものであっても
よく、水素原子、ハロゲン原子または一価の有機残基を
表し、少なくとも一つは、一般式(III)で表される構
造の基を有する。また、R5とR6、R5とR10、R6とR
7、R7とR8、R8とR9、R9とR10が互いに結合して環
を形成してもよい。
【0049】式(III)中、R12、R13は、同一または
異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換
アルキル基、アリール基、置換アリール基、アルケニル
基、置換アルケニル基、アルキニル基または置換アルキ
ニル基を表し、R11は水素原子、アルキル基、置換アル
キル基、アリール基、置換アリール基、アルケニル基、
置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、
ヒドロキシル基、置換オキシ基、メルカプト基、置換チ
オ基、アミノ基または置換アミノ基を表す。また、R12
とR13、R11とR12、R11とR13が互いに結合して環を
形成してもよい。
【0050】Xは対アニオンを表す。mは1〜4の整数
を表す。
【0051】一般式(II)におけるR5、R6、R7
8、R9は、より好ましくは、それぞれ独立して水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アリ
ール基、置換アリール基、アルケニル基、置換アルケニ
ル基、アルキニル基、置換アルキニル基、ヒドロキシル
基、置換オキシ基、メルカプト基、置換チオ基、アミノ
基、置換アミノ基、置換カルボニル基、スルホ基、スホ
ナト基、置換スルフィニル基、置換スルホニル基、ホス
フォノ基、置換ホスフォノ基、ホスフォナト基、シアノ
基、ニトロ基、シリル基のいずれかであるものを使用す
ることができる。また、R5とR6、R5とR10、R6とR
7、R7とR8、R8とR9、R9とR10が互いに結合して環
を形成してもよい。
【0052】次に、一般式(II)における、R5の好ま
しい例について詳述する。アルキル基、置換アルキル
基、アリール基、置換アリール基、アルケニル基、置換
アルケニル基、アルキニル基、または置換アルキニル基
の好ましい例としては、前記一般式(I)にて記載した
と同様のものが挙げられる。
【0053】次に、一般式(II)におけるR6、R7、R
8、R9、R10のうちの、一般式(III)で表される構造
以外の好ましい例について詳述する。ハロゲン原子とし
てはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子が好ましい。アル
キル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール
基、アルケニル基、置換アルケニル基の好ましい例とし
ては、前述のR5の例として挙げたものを挙げることが
できる。
【0054】置換オキシ基(R14O−)としては、R14
が水素を除く一価の非金属原子団であるものを用いるこ
とができる。好ましい置換オキシ基としては、アルコキ
シ基、アリーロキシ基、アシルオキシ基、カルバモイル
オキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−ア
リールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカル
バモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオ
キシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキ
シ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、
ホスホノオキシ基、ホスホナトオキシ基を挙げることが
できる。これらにおけるアルキル基、ならびにアリール
基としては前述のアルキル基、置換アルキル基ならび
に、アリール基、置換アリール基として示したものを挙
げることができる。また、アシルオキシ基におけるアシ
ル基(R15CO−)としては、R15が、先に挙げたアル
キル基、置換アルキル基、アリール基ならびに置換アリ
ール基のものを挙げることができる。これらの置換基の
中では、アルコキシ基、アリーロキシ基、アシルオキシ
基、アリールスルホキシ基がより好ましい。
【0055】好ましい置換オキシ基の具体例としては、
メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロ
ピルオキシ基、ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘ
キシルオキシ基、ドデシルオキシ基、ベンジルオキシ
基、アリルオキシ基、フェネチルオキシ基、カルボキシ
エチルオキシ基、メトキシカルボニルエチルオキシ基、
エトキシカルボニルエチルオキシ基、メトキシエトキシ
基、フェノキシエトキシ基、メトキシエトキシエトキシ
基、エトキシエトキシエトキシ基、モルホリノエトキシ
基、モルホリノプロピルオキシ基、アリロキシエトキシ
エトキシ基、フェノキシ基、トリルオキシ基、キシリル
オキシ基、メシチルオキシ基、クメチルオキシ基、メト
キシフェニルオキシ基、エトキシフェニルオキシ基、ク
ロロフェニルオキシ基、ブロモフェニルオキシ基、アセ
チルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、ナフチルオキシ
基、フェニルスルホニルオキシ基、ホスホノオキシ基、
ホスホナトオキシ基等が挙げられる。
【0056】置換チオ基(R16S−)としてはR16が水
素原子を除く一価の非金属原子団のものを使用できる。
好ましい置換チオ基の例としては、アルキルチオ基、ア
リールチオ基、アルキルジチオ基、アリールジチオ基、
アシルチオ基を挙げることができる。これらにおけるア
ルキル基、アリール基としては前述のアルキル基、置換
アルキル基、ならびにアリール基、置換アリール基とし
て示したものを挙げることができ、アシルチオ基におけ
るアシル基(R15CO−)のR15は前述のとおりであ
る。これらの中ではアルキルチオ基、ならびにアリール
チオ基がより好ましい。好ましい置換チオ基の具体例と
しては、メチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ
基、エトキシエチルチオ基、カルボキシエチルチオ基、
メトキシカルボニルチオ基等が挙げられる。
【0057】置換アミノ基{R17NH−、(R18)(R
19)N−}としては、R17、R18、R19が水素原子を除
く一価の非金属原子団のものを使用できる。置換アミノ
基の好ましい例としては、N−アルキルアミノ基、N,
N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,
N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリール
アミノ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ
基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N′−
アルキルウレイド基、N′,N′−ジアルキルウレイド
基、N′−アリールウレイド基、N′,N′−ジアリー
ルウレイド基、N′−アルキル−N′−アリールウレイ
ド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイド
基、N′−アルキル−N−アルキルウレイド基、N′−
アルキル−N−アリールウレイド基、N′,N′−ジア
ルキル−N−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアル
キル−N−アリールウレイド基、N′−アリール−N−
アルキルウレイド基、N′−アリール−N−アリールウ
レイド基、N′,N′−ジアリール−N−アルキルウレ
イド基、N′,N′−ジアリール−N−アリールウレイ
ド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−アルキル
ウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−ア
リールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、ア
リーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−ア
ルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アリ
ーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アル
コキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリー
ロキシカルボニルアミノ基が挙げられる。これらにおけ
るアルキル基、アリール基としては前述のアルキル基、
置換アルキル基、ならびにアリール基、置換アリール基
として示したものを挙げることができ、アシルアミノ
基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシル
アミノ基におけるアシル基(R15CO−)のR15は前述
のとおりである。
【0058】これらのうち、より好ましいものとして
は、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ
基、N−アリールアミノ基、アシルアミノ基が挙げられ
る。好ましい置換アミノ基の具体例としては、メチルア
ミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルホリ
ノ基、ピペリジノ基、ピペリジノ基、ピロリジノ基、フ
ェニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、アセチルアミノ
基等が挙げられる。
【0059】置換カルボニル基(R20−CO−)として
は、R20が一価の非金属原子団のものを使用できる。置
換カルボニル基の好ましい例としては、ホルミル基、ア
シル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ア
リーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキ
ルカルバモイル基、N−N−ジアルキルカルバモイル
基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリール
カルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモ
イル基が挙げられる。これらにおけるアルキル基、アリ
ール基としては前述のアルキル基、置換アルキル基、な
らびにアリール基、置換アリール基として示したものを
挙げることができる。
【0060】これらの内、より好ましい置換基として
は、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキ
シカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモ
イル基、N−アルキルカルバモイル基、N′,N−ジア
ルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基が
挙げられ、さらにより好ましいものとしては、ホルミル
基、アシル基、アルコキシカルボニル基ならびにアリー
ロキシカルボニル基が挙げられる。好ましい置換カルボ
ニル基の具体例としては、ホルミル基、アセチル基、ベ
ンゾイル基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、
アリルオキシカルボニル基、N−メチルカルバモイル
基、N−フェニルカルバモイル基、N,N−ジエチルカ
ルバモイル基、モルホリノカルボニル基等が挙げられ
る。
【0061】置換スルフィニル基(R21−SO−)とし
てはR21が一価の非金属原子団のものを使用できる。好
ましい例としては、アルキルスルフィニル基、アリール
スルフィニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルス
ルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナモイ
ル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジア
リールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリー
ルスルフィナモイル基が挙げられる。これらにおけるア
ルキル基、アリール基としては前述のアルキル基、置換
アルキル基、ならびにアリール基、置換アリール基とし
て示したものを挙げることができる。これらのうち、よ
り好ましい例としてはアルキルスルフィニル基、アリー
ルスルフィニル基が挙げられる。このような置換スルフ
ィニル基の具体例としては、ヘキシルスルフィニル基、
ベンジルスルフィニル基、トリルスルフィニル基等が挙
げられる。
【0062】置換スルホニル基(R25−SO2−)とし
ては、R25が一価の非金属原子団のものを使用できる。
より好ましい例としては、アルキルスルホニル基、アリ
ールスルホニル基を挙げることができる。これらにおけ
るアルキル基、アリール基としては前述のアルキル基、
置換アルキル基、ならびにアリール基、置換アリール基
として示したものを挙げることができる。このような、
置換スルホニル基の具体例としては、ブチルスルホニル
基、クロロフェニルスルホニル基等が挙げられる。
【0063】スルホナト基(SO3ー)は前述のとおり、
スルホ基(−SO3H)の共役塩基陰イオン基を意味
し、通常は対陽イオンと共に使用されるのが好ましい。
このような対陽イオンとしては、一般に知られるもの、
すなわち、種々のオニウム類(アンモニウム類、スルホ
ニウム類、ホスホニウム類、ヨードニウム類、アジニウ
ム類等)、ならびに金属イオン類(Na+、K+、C
2+、Zn2+等)が挙げられる。
【0064】置換ホスホノ基とはホスホノ基上の水酸基
の一つもしくは二つが他の有機オキソ基によって置換さ
れたものを意味し、好ましい例としては、前述のジアル
キルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、アルキルアリ
ールホスホノ基、モノアルキルホスホノ基、モノアリー
ルホスホノ基が挙げられる。これらの中ではジアルキル
ホスホノ基、ならびにジアリールホスホノ基がより好ま
しい。このような具体例としては、ジエチルホスホノ
基、ジブチルホスホノ基、ジフェニルホスホノ基等が挙
げられる。
【0065】ホスホナト基(−PO3 2-、−PO3Hー)
とは前述のとおり、ホスホノ基(−PO32)の、酸第
一解離もしくは、酸第二解離に由来する共役塩基陰イオ
ン基を意味する。通常は対陽イオンと共に使用されるの
が好ましい。このような対陽イオンとしては、一般に知
られるもの、すなわち、種々のオニウム類(アンモニウ
ム類、スルホニウム類、ホスホニウム類、ヨードニウム
類、アジニウム類等)、ならびに金属イオン類(N
+、K+、Ca2+、Zn2+等)が挙げられる。
【0066】置換ホスホナト基とは前述の置換ホスホノ
基の内、水酸基を一つ有機オキソ基に置換したものの共
役塩基陰イオン基であり、具体例としては、前述のモノ
アルキルホスホノ基(−PO3H(alkyl))、モノアリー
ルホスホノ基(−PO3H(aryl)の共役塩基を挙げるこ
とができる。通常は対陽イオンと共に使用されるのが好
ましい。このような対陽イオンとしては、一般に知られ
るもの、すなわち、種々のオニウム類(アンモニウム
類、スルホニウム類、ホスホニウム類、ヨードニウム
類、アジニウム類等)、ならびに金属イオン類(N
+、K+、Ca2+、Zn 2+等)が挙げられる。
【0067】シリル基((R23)(R24)(R25)Si
−)としては、R23、R24、R25が一価の非金属原子団
のものを使用できるが、好ましい例としては前述のアル
キル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基
のものを挙げることができる。好ましいシリル基の例と
しては、トリメチルシリル基、トリブチルシリル基、t
−ブチルジメチルシリル基、ジメチルフェニルシリル基
等を挙げることができる。
【0068】以上に、挙げたR6、R7、R8、R9、R10
の例の内、より好ましいものとしては、水素原子、ハロ
ゲン原子(−F、−Cl、−Br、−I)、アルキル
基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、置
換オキシ基、置換チオ基、置換アミノ基、置換カルボニ
ル基、スルホ基、スルホナト基、シアノ基が挙げられ、
さらにより好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、アル
キル基、置換アルキル基、アリール基、置換カルボニル
基を挙げることができる。
【0069】次に、R5とR6、R5とR10、R6とR7
7とR8、R8とR9、R9とR10が互いに結合して環を
形成する場合の例を示す。このような例としては、R5
とR6、R5とR10、R6とR7、R7とR8、R8とR9、R
9とR10が互いに結合して飽和、もしくは不飽和の脂肪
族環を形成するものを挙げることができ、好ましくは、
これが結合している炭素原子と共同して、5員環、6員
環、7員環および8員環の脂肪族環を形成するものを挙
げることができる。さらに、より好ましくは、5員環、
6員環の脂肪族環を挙げることができる。また、これら
は更に、これらを構成する炭素原子上に置換基を有して
いても良く(置換基の例としては、先にR8、R11の例
として挙げた、置換アルキル基における置換基の例を挙
げることができる)、また、環構成炭素の一部が、ヘテ
ロ原子(酸素原子、硫黄原子、窒素原子等)で置換され
ていてもよい。またさらに、この脂肪族環の一部が芳香
族環の一部を形成していてもよい。これらの好ましい具
体例としては、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、
シクロヘプタン環、シクロオクタン環、シクロ−1,3
−ジオキサペンタン環、シクロペンテン環、シクロヘキ
セン環、シクロヘプテン環、シクロオクテン環、シクロ
−1,3−ジオキサペンテン環、シクロ−1,3−ジオ
キサヘキセン環、シクロヘキサジエン環、ベンゾシクロ
ヘキセン環、ベンゾシクロヘキサシエン環、テトラヒド
ロピラノン環等を挙げることができる。
【0070】次にR6とR7、R7とR8、R8とR9、R9
とR10が互いに結合して芳香族環を形成する例として
は、これらが結合する炭素原子を含むピリジン環と協同
して、キノリン環、イソキノリン環、アクリジン環、フ
ェナントリジン環、ベンズキノリン環、ベンズイソキノ
リン環をなすものを挙げることができ、より好ましくは
キノリン環をなすものが挙げられる。また、これらは構
成する炭素原子上に置換基を有していてもよい(置換基
の例としては、前述の置換アルキル基上の置換基を挙げ
ることができる)。
【0071】次に、一般式(III)におけるR12、R13
の好ましい例について詳述する。ハロゲン原子としては
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子が好ましい。アルキル
基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、ア
ルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、ならび
に置換アルキニル基の好ましい例としては、前述のR 5
の例として挙げたものを挙げることができる。R12、R
13のより好ましいものは、水素原子、アルキル基であ
る。
【0072】次に、一般式(III)におけるR11の好ま
しい例について詳述する。アルキル基、置換アルキル
基、アリール基、置換アリール基、アルケニル基、置換
アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、ヒド
ロキシル基、置換オキシ基、メルカプト基、置換チオ
基、アミノ基、ならびに置換アミノ基の好ましい例とし
ては、前述のR5、R6、R7、R8、R9、R10の例とし
て挙げたものを挙げることができる。R11のより好まし
いものは、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、
置換アリール基、アルケニル基である。
【0073】また、R12とR13、R11とR12、R11とR
13が互いに結合して飽和または不飽和の脂肪族環を形成
してもよく、好ましくは、これが結合している炭素原子
と共同して、5員環、6員環、7員環および8員環の脂
肪族環を形成するものを挙げることができる。さらに、
より好ましくは、5員環、6員環の脂肪族環を挙げるこ
とができる。また、これらは更に、これらを構成する炭
素原子上に置換基を有していてもよく(置換基の例とし
ては、先に挙げた、置換アルキル基における置換基の例
を挙げることができる)、また、環構成炭素の一部が、
ヘテロ原子(酸素原子、硫黄原子、窒素原子等)で置換
されていてもよい。また更に、この脂肪族環の一部が芳
香族環の一部を形成していてもよい。これらの好ましい
具体例としては、シクロペンタン環、シクロヘキサン
環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環、シクロ−
1,3−ジオキサペンタン環、シクロペンテン環、シク
ロヘキセン環、シクロヘプテン環、シクロオクテン環、
シクロ−1,3−ジオキサペンテン環、シクロ−1,3
−ジオキサヘキセン環、シクロヘキサジエン環、ベンゾ
シクロヘキセン環、ベンゾシクロヘキサジエン環、ペル
ヒドロピラノン環等を挙げることができる。
【0074】次に、一般式(III)におけるLについて
説明する。Lはヘテロ原子を含む2価の連結基を表し、
具体的には以下の部分構造を有するものである。
【0075】
【化19】
【0076】ここで、「以下の部分構造を有する」と
は、連結基、あるいは末端基としてのLが上記部分構造
を少なくとも1つ有することを意味し、上記部分構造を
複数有するものであってもよい。従って、Lは、上記部
分構造自体であってもよく、さらにこれらを複数個連結
した基、或いは、上記部分構造と他の炭化水素基等をと
を連結した基等であってもよい。特に好ましいL′の具
体例としては、以下に示す構造が挙げられる。
【0077】
【化20】
【0078】次に一般式(II)における対アニオンZ-
の好ましい例について詳述する。Z-の好ましい例とし
ては、ハロゲン化物イオン(F-、Cl-、Br-
-)、スルホン酸イオン、有機ホウ素アニオン、過塩
素酸イオン(ClO4 -)ならびに一般式(a)または
(b)で表されるアニオン
【0079】 MXr (a) MXr-1(OH) (b)
【0080】(式中、Mは、ホウ素原子、リン原子、砒
素原子、またはアンチモン原子を表し、Xは、ハロゲン
原子を表し、rは4〜6の整数を表す。)が挙げられ
る。
【0081】スルホン酸イオンの好ましい例としては、
メタンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、
p−トルエンスルホン酸イオン(TsO-)、p−スチ
レンスルホン酸イオン、β−ナフトキノン−4−スルホ
ン酸イオン、アントラキノン−1,5−ジスルホン酸イ
オン、アントラキノン−1,8−ジスルホン酸イオン、
アントラキノン−1−スルホン酸イオン、アントラキノ
ン−2−スルホン酸イオン、キノリン−8−スルホン酸
イオン、ヒドロキノンスルホン酸イオン、1,5−ナフ
タレンジスルホン酸イオン、1−ナフタレンスルホン酸
イオン、2−ナフタレンスルホン酸イオン、2−アミノ
−1−ナフタレンスルホン酸イオン、2−ナフトール−
6−スルホン酸イオン、ジブチルナフタレンスルホン酸
イオン、ナフタレン−1,3,6−トリスルホン酸イオ
ン、m−ベンゼンジスルホン酸イオン、p−フェノール
スルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオ
ン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5
−スルホン酸イオン、4−アセチルベンゼンスルホン酸
イオン、4−ニトロトルエン−2−スルホン酸イオン、
o−ベンズアルデヒドスルホン酸イオン、ジフェニルア
ミン−4−スルホン酸イオン、ベンズアルデヒド−2,
4−ジスルホン酸イオン、メシチレンスルホン酸イオ
ン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、クロロスル
ホン酸イオン、フルオロスルホン酸イオン、9,10−
ジメトキシアントラセン−2−スルホン酸イオン等が挙
げられる。
【0082】以下に一般式(II)で表される化合物の好
ましい具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
【0083】
【表1】
【0084】
【表2】
【0085】
【表3】
【0086】
【化21】
【0087】
【化22】
【0088】
【表4】
【0089】
【表5】
【0090】
【表6】
【0091】
【表7】
【0092】
【表8】
【0093】本発明に使用される光重合開始剤の他の例
である(c)「有機過酸化物」としては、分子中に酸素
−酸素結合を1個以上有する有機化合物のほとんど全て
が含まれるが、その例としては、メチルエチルケトンパ
ーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、3,
3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、
メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、アセチルアセ
トンパーオキサイド、1,1−ビス(ターシャリイブチ
ルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン、1,1−ビス(ターシャリイブチルパーオキシ)シ
クロヘキサン、2,2−ビス(ターシャリイブチルパー
オキシ)ブタン、ターシャリイブチルハイドロパーオキ
サイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピ
ルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメタンハイド
ロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5
−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラ
メチルブチルハイドロパーオキサイド、ジターシャリイ
ブチルパーオキサイド、ターシャリイブチルクミルパー
オキサイド、ジクミルパーオキサイド、ビス(ターシャ
リイブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5
−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリイブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5−キサノイルパーオキサイド、過
酸化こはく酸、過酸化ベンゾイル、2,4−ジクロロベ
ンゾイルパーオキサイド、メタ−トルオイルパーオキサ
イド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−
2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−2
−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジメトキ
シイソプロピルパーオキシカーボネート、ジ(3−メチ
ル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、
ターシャリイブチルパーオキシアセテート、ターシャリ
イブチルパーオキシピバレート、ターシャリイブチルパ
ーオキシネオデカノエート、ターシャリイブチルパーオ
キシオクタノエート、ターシャリイブチルパーオキシ−
3,5,5−トリメチルヘキサノエート、ターシャリイ
ブチルパーオキシラウレート、ターシャリーカーボネー
ト、3,3′4,4′−テトラ−(t−ブチルパーオキ
シカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′4,4′−テ
トラ−(t−アミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェ
ノン、3,3′4,4′−テトラ−(t−ヘキシルパー
オキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′4,4′
−テトラ−(t−オクチルパーオキシカルボニル)ベン
ゾフェノン、3,3′4,4′−テトラ−(クミルパー
オキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′4,4′
−テトラ−(p−イソプロピルクミルパーオキシカルボ
ニル)ベンゾフェノン、カルボニルジ(t−ブチルパー
オキシ二水素二フタレート)、カルボニルジ(t−ヘキ
シルパーオキシ二水素二フタレート)等が挙げられる。
【0094】これらの中で、3,3′4,4′−テトラ
−(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノ
ン、3,3′4,4′−テトラ−(t−アミルパーオキ
シカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′4,4′−テ
トラ−(t−ヘキシルパーオキシカルボニル)ベンゾフ
ェノン、3,3′4,4′−テトラ−(t−オクチルパ
ーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′4,
4′−テトラ−(クミルパーオキシカルボニル)ベンゾ
フェノン、3,3′4,4′−テトラ−(p−イソプロ
ピルクミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、ジ
−t−ブチルジパーオキシイソフタレートなどの過酸化
エステル系が好ましい。
【0095】本発明で使用される光重合開始剤としての
(d)チオ化合物は、下記一般式〔VI〕で示される化合
物が好ましい。
【0096】
【化23】
【0097】(式〔VI〕中、R29はアルキル基、アリー
ル基または置換アリール基を示し、R 30は水素原子また
はアルキル基を示す。また、R29とR30は互いに結合し
て、酸素、硫黄および窒素原子から選ばれたヘテロ原子
を含んでもよい5員ないし7員環を形成するのに必要な
非金属原子群を示す。)
【0098】上記一般式〔VI〕におけるR29のアルキル
基としては炭素原子数1〜4個のものが好ましい。また
30のアリール基としてはフェニル、ナフチルのような
炭素原子数6〜10個のものが好ましく、置換アリール
基としては、上記のようなアリール基に塩素原子のよう
なハロゲン原子、メチル基のようなアルキル基、メトシ
キ基、エトキシ基のようなアルコキシ基で置換されたも
のが含まれる。
【0099】R30は、好ましくは炭素原子数1〜4個の
アルキル基である。一般式〔VI〕で示されるチオ化合物
の具体例としては、下記に示すような化合物が挙げられ
る。
【0100】
【表9】
【0101】本発明に使用される光重合開始剤の他の例
である(e)ヘキサアリールビイミダゾールとしては、
特公昭45−37377号、特公昭44−86516号
記載のロフィンダイマー類、例えば、2,2′−ビス
(o−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ
フェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−ブロモ
フェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイ
ミダゾール、2,2′−ビス(o,p−ジクロロフェニ
ル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾ
ール、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,
4′,5,5′−テトラ(m−メトキシフェニル)ビイ
ミダゾール、2,2′−ビス(o,o′−ジクロロフェ
ニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダ
ゾール、2,2′−ビス(o−ニトロフェニル)−4,
4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,
2′−ビス(o−メチルフェニル)−4,4′,5,
5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス
(o−トリフルオロフェニル)−4,4′,5,5′−
テトラフェニルビイミダゾール等が挙げられる。
【0102】本発明で使用される光重合開始剤の他の例
である(f)ケトオキシムエステルとしては、3−ベン
ゾイロキシイミノブタン−2−オン、3−アセトキシイ
ミノブタン−2−オン、3−プロピオニルオキシイミノ
ブタン−2−オン、2−アセトキシイミノペンタン−3
−オン、2−アセトキシイミノ−1−フェニルプロパン
−1−オン、2−ベンゾイロキシイミノ−1−フェニル
プロパン−1−オン、3−p−トルエンスルホニルオキ
シイミノブタン−2−オン、2−エトキシカルボニルオ
キシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン等が挙げ
られる。
【0103】本発明の光重合開始剤の他の例である
(g)アジニウム塩化合物の例としては、特開昭63−
138345号、特開昭63−142345号、特開昭
63−142346号、特開昭63−143537号な
らびに特公昭46−42363号記載のN−O結合を有
する化合物群を挙げることができる。
【0104】光重合開始剤の他の例である(h)活性エ
ステル化合物の例としては特公昭62−6223記載の
イミドスルホネート化合物、特公昭63−14340
号、特開昭59−174831号記載の活性スルホネー
ト類を挙げることができる。
【0105】光重合開始剤の一例である(j)炭素ハロ
ゲン結合を有する化合物の好ましい例としては、下記一
般式〔VII〕から〔XIII〕で表される化合物を挙げるこ
とができる。
【0106】
【化24】
【0107】(式〔VII〕中、X2はハロゲン原子を表
す。Y2は−CX2、−NH2、−NHR3 2−NR32また
は−OR32を表す。ここでR32はアルキル基、置換アル
キル基、アリール基または置換アリール基を表す。R31
は−CX2、アルキル基、置換アルキル基、アリール
基、置換アリール基または置換アルケニル基を表す。)
【0108】
【化25】
【0109】(式〔VIII〕中、R33は、アルキル基、置
換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アリ
ール基、置換アリール基、ハロゲン原子、アルコキシ
基、置換アルコキシル基、ニトロ基又はシアノ基であ
り、X2はハロゲン原子であり、nは1〜3の整数であ
る。)
【0110】
【化26】
【0111】(式〔IX〕中、R34は、アリール基又は置
換アリール基であり、R35
【0112】
【化27】
【0113】又はハロゲンであり、Z2は−C(=O)
−、−C(=S)−又は−SO2−であり、R36、R37
はアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換ア
ルケニル基、アリール基又は置換アリール基であり、R
38は一般式〔VII〕中のR32と同じであり、X3はハロゲ
ン原子であり、mは1又は2である。)
【0114】
【化28】
【0115】(式〔X〕中、R39は置換されていてもよ
いアリール基又は複素環式基であり、R40は炭素原子1
〜3個を有するトリハロアルキル基又はトリハロアルケ
ニル基であり、pは1、2又は3である。)
【0116】
【化29】
【0117】(式〔XI〕中、Lは水素原子又は式:CO
−(R41q(CX4 3rの置換基であり、Qはイオウ、
セレン又は酸素原子、ジアルキルメチレン基、アルケン
−1,2−イレン基、1,2−フェニレン基又はN−R
基であり、Mは置換又は非置換のアルキレン基又はアル
ケニレン基であるか、又は1,2−アリーレン基であ
り、R42はアルキル基、アラルキル基又はアルコキシア
ルキル基であり、R41は炭素環式又は複素環式の2価の
芳香族基であり、X4は塩素、臭素またはヨウ素原子で
あり、q=0及びr=1であるか又はq=1及びr=1
又は2である。)で表される、トリハロゲノメチル基を
有するカルボニルメチレン複素環式化合物。
【0118】
【化30】
【0119】(式〔XII〕中、X5はハロゲン原子であ
り、tは1〜3の整数であり、sは1〜4の整数であ
り、R43は水素原子又はCH3-t5 t基であり、R44
s価の置換されていてもよい不飽和有機基である)で表
される、4−ハロゲノ−5−(ハロゲノメチル−フェニ
ル)−オキサゾール誘導体。
【0120】
【化31】
【0121】(式〔XIII〕中、X6はハロゲン原子であ
り、vは1〜3の整数であり、uは1〜4の整数であ
り、R45は水素原子又はCH3-v6 v基であり、R46
u価の置換されていてもよい不飽和有機基である。)で
表される、2−(ハロゲノメチル−フェニル)−4−ハ
ロゲノ−オキサゾール誘導体。
【0122】このような炭素−ハロゲン結合を有する化
合物の具体例としては、たとえば、若林ら著、Bull. Ch
em. Soc. Japan,42、2924(1969)記載の化合物、たと
えば、2−フェニル4,6−ビス(トリクロルメチル)
−S−トリアジン、2−(p−クロルフェニル)−4,
6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−
(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−
S−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,
6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−
(2′,4′−ジクロルフェニル)−4,6−ビス(ト
リクロルメチル)−S−トリアジン、2,4,6−トリ
ス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−メチル
−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジ
ン、2−n−ノニル−4,6−ビス(トリクロルメチ
ル)−S−トリアジン、2−(α,α,β−トリクロル
エチル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−ト
リアジン等が挙げられる。
【0123】その他、英国特許1,388,492号明
細書記載の化合物、たとえば、2−スチリル−4,6−
ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(p
−メチルスチリル)−4,6−ビス(トリクロルメチ
ル)−S−トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)
−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジ
ン、2−(p−メトキシスチリル)−4−アミノ−6−
トリクロルメチル−S−トリアジン等、特開昭53−1
33428号記載の化合物、たとえば、2−(4−メト
キシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロル
メチル−S−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト
−1−イル)−4,6−ビス−トリクロルメチル−S−
トリアジン、2−〔4−(2−エトキシエチル)−ナフ
ト−1−イル〕−4,6−ビス−トリクロルメチル−S
−トリアジン、2−(4,7−ジメトキシ−ナフト−1
−イル)−4,6−ビス−トリクロルメチル−S−トリ
アジン)、2−(アセナフト−5−イル)−4,6−ビ
ス−トリクロルメチル−S−トリアジン等、独国特許
3,337,024号明細書記載の化合物、たとえば、
【0124】
【化32】
【0125】
【化33】
【0126】等を挙げることができる。また、F. C. Sc
haefer等によるJ. Org. Chem. 29、1527(196
4)記載の化合物、たとえば2−メチル−4,6−ビス
(トリブロムメチル)−S−トリアジン、2,4,6−
トリス(トリブロムメチル)−S−トリアジン、2,
4,6−トリス(ジブロムメチル)−S−トリアジン、
2−アミノ−4−メチル−6−トリブロムメチル−S−
トリアジン、2−メトキシ−4−メチル−6−トリクロ
ルメチル−S−トリアジン等を挙げることができる。さ
らに特開昭62−58241号記載の化合物、たとえ
ば、
【0127】
【化34】
【0128】
【化35】
【0129】等を挙げることができる。更に特開平5−
281728号記載の化合物、例えば、
【0130】
【化36】
【0131】等を挙げることができる。あるいはさらに
M. P. Hutt、E. F. ElslagerおよびL.M. Herbel著「Jou
rnalof Heterocyclic chemistry」第7巻(No.
3)、第511頁以降(1970年)に記載されている
合成方法に準じて、当業者が容易に合成することができ
る次のような化合物群
【0132】
【化37】
【0133】
【化38】
【0134】
【化39】
【0135】
【化40】
【0136】
【化41】
【0137】
【化42】
【0138】あるいは、ドイツ特許第2641100号
に記載されているような化合物、例えば、4−(4−メ
トキシ−スチリル)−6−(3,3,3−トリクロルプ
ロペニル)−2−ピロンおよび4−(3,4,5−トリ
メトキシ−スチリル)−6−トリクロルメチル−2−ピ
ロン、あるいはドイツ特許第3333450号に記載さ
れている化合物、例えば、
【0139】
【化43】
【0140】
【表10】
【0141】あるいはドイツ特許第3021590号に
記載の化合物群、
【0142】
【化44】
【0143】あるいはドイツ特許第3021599号に
記載の化合物群例えば、
【0144】
【化45】
【0145】を挙げることができる。
【0146】光重合開始剤の他の例であるメタロセン化
合物(k)の例としては、特開昭59−152396
号、特開昭61−151197号、特開昭63−414
84号、特開平2−249号、特開平2−4705号記
載のチタノセン化合物ならびに、特開平1−30445
3号、特開平1−152109号記載の鉄−アレーン錯
体をあげることができる。
【0147】上記チタノセン化合物の具体例としては、
ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ジ−クロライド、ジ
−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−
シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,
6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペン
タジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフル
オロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−T
i−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イ
ル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−2,6−ジフル
オロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−T
i−ビス−2,4−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−
メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,
4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−メ
チルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,
6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシク
ロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジフルオロフ
ェニ−1−イル、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス
(2,6−ジフルオロ−3−(ピリ−1−イル)フェニ
ル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ビス
〔2,6−ジフルオロ−3−(メチルスルホンアミド)
フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス
〔2,6−ジフルオロ−3−(N−ブチルビアロイル−
アミノ)フェニル〕チタン、
【0148】ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(N−エチルアセチルアミノ)フ
ェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス
〔2,6−ジフルオロ−3−(N−メチルアセチルアミ
ノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)
ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−エチルプロピオ
ニルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジ
エニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−エチル
−(2,2−ジメチルブタノイル)アミノ)フェニル〕
チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−
ジフルオロ−3−(N−ブチル−(2,2−ジメチルブ
タノイル)アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペ
ンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−
ペンチル−(2,2−ジメチルブタノイル)アミノ)フ
ェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス
〔2,6−ジフルオロ−3−(N−ヘキシル)−(2,
2−ジメチルブタノイル)フェニル〕チタン、ビス(シ
クロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−
(N−メチルブチリルアミノ)フェニル〕チタン、ビス
(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−
3−(N−メチルペンタノイルアミノ)フェニル〕チタ
ン、
【0149】ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(N−エチルシクロヘキシルカル
ボニルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタ
ジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−エチ
ルイソブチリルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シク
ロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−
(N−エチルアセチルアミノ)フェニル〕チタン、ビス
(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−
3−(2,2,5,5−テトラメチル−1,2,5−ア
ザジシロリジニ−1−イル)フェニル〕チタン、ビス
(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−
3−(オクチルスルホンアミド)フェニル〕チタン、ビ
ス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ
−3−(4−トリルスルホンアミド)フェニル〕チタ
ン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフ
ルオロ−3−(4−ドデシルフェニルスルホニルアミ
ド)フェニル〕チタン、
【0150】ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(4−(1−ペンチルヘプチル)
フェニルスルホニルアミド)フェニル〕チタン、ビス
(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−
3−(エチルスルホニルアミド)フェニル〕チタン、ビ
ス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ
−3−((4−ブロモフェニル)−スルホニルアミド)
フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス
〔2,6−ジフルオロ−3−(2−ナフチルスルホニル
アミド)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(ヘキサデシルス
ルホニルアミド)フェニル〕チタン、ビス(シクロペン
タジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−メ
チル−(4−ドデシルフェニル)スルホニルアミド)フ
ェニル〕チタン、
【0151】ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(N−メチル−4−(1−ペンチ
ルヘプチル)フェニル)スルホニルアミド)〕チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオ
ロ−3−(N−ヘキシル−(4−トリル)−スルホニル
アミド)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(ピロリジン−
2,5−ジオニ−1−イル)フェニル〕チタン、ビス
(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−
3−(3,4−ジメチル−3−ピロリジン−2,5−ジ
オニ−1−イル)フェニル〕チタン、ビス(シクロペン
タジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(フタル
イミド)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−イソブトキシカル
ボニルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタ
ジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(エトキシ
カルボニルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペ
ンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−((2
−クロロエトキシ)−カルボニルアミノ)フェニル〕チ
タン、
【0152】ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(フェノキシカルボニルアミノ)
フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス
〔2,6−ジフルオロ−3−(3−フェニルチオウレイ
ド)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)
ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(3−ブチルチオウレ
イド)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(3−フェニルウ
レイド)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(3−ブチルウレ
イド)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N,N−ジアセ
チルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジ
エニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(3,3−ジ
メチルウレイド)フェニル〕チタン、
【0153】ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(アセチルアミノ)フェニル〕チ
タン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジ
フルオロ−3−(ブチリルアミノ)フェニル〕チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオ
ロ−3−(デカノイルアミノ)フェニル〕チタン、ビス
(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−
3−(オクタデカノイルアミノ)フェニル〕チタン、ビ
ス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ
−3−(イソブチリルアミノ)フェニル〕チタン、ビス
(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−
3−(2−エチルヘキサノイルアミノ)フェニル〕チタ
ン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフ
ルオロ−3−(2−メチルブタノイルアミノ)フェニ
ル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(ピバロイルアミノ)フェニル〕
チタン、
【0154】ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(2,2−ジメチルブタノイルア
ミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(2−エチル−2
−メチルヘプタノイルアミノ)フェニル〕チタン、ビス
(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−
3−(シクロヘキシルカルボニルアミノ)フェニル〕チ
タン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジ
フルオロ−3−(2,2−ジメチル−3−クロロプロパ
ノイルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタ
ジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(3−フェ
ニルプロパノイルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シ
クロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−
(2−クロロメチル−2−メチル−3−クロロプロパノ
イルアミノ)フェニル〕チタン、
【0155】ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(3,4−キシロイルアミノ)フ
ェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス
〔2,6−ジフルオロ−3−(4−エチルベンゾイルア
ミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(2,4,6−メ
シチルカルボニルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シ
クロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−
(ベンゾイルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロ
ペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N
−(3−フェニルプロピル)ベンゾイルアミノ)フェニ
ル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(N−(3−エチルヘプチル)−
2,2−ジメチルペンタノイルアミノ〕フェニルチタ
ン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフ
ルオロ−3−(N−イソブチル−(4−トルイル)アミ
ノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)
ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−イソブチルベン
ゾイルアミノ)フェニル〕チタン、
【0156】ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(N−シクロヘキシルメチルピバ
ロイルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタ
ジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−(オ
クソラニ−2−イルメチル)ベンゾイルアミノ)フェニ
ル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(N−(3−エチルヘプチル)−
2,2−ジメチルブタノイルアミノ)フェニル〕チタ
ン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフ
ルオロ−3−(N−(3−フェニルプロピル−(4−ト
ルイル)アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペン
タジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−
(オクソラニ−2−イルメチル)−(4−トルイル)ア
ミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−(4−トル
イルメチル)ベンゾイルアミノ)フェニル〕チタン、
【0157】ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(N−(4−トルイルメチル)−
(4−トルイル)アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シ
クロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−
(N−ブチルベンゾイルアミノ)フェニル〕チタン、ビ
ス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ
−3−(N−ブチル−(4−トルイル)アミノ)フェニ
ル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(N−ヘキシル−(4−トルイ
ル)アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジ
エニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−(2,
4−ジメチルペンチル)−2,2−ジメチルブタノイル
アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(2,4−ジメチ
ルペンチル)−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)
フェニル〕チタン、
【0158】ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−((4−トルイル)アミノ)フェ
ニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス
〔2,6−ジフルオロ−3−(2,2−ジメチルペンタ
ノイルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタ
ジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(2,2−
ジメチル−3−エトキシプロパノイルアミノ)フェニ
ル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(2,2−ジメチル−3−アリル
オキシプロパノイルアミノ)フェニル〕チタン、ビス
(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−
3−(N−アリルアセチルアミノ)フェニル〕チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオ
ロ−3−(2−エチルブタノイルアミノ)フェニル〕チ
タン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジ
フルオロ−3−(N−シクロヘキシルメチルベンゾイル
アミノ)フェニル〕チタン、
【0159】ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(N−シクロヘキシルメチル−
(4−トルイル)アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シ
クロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−
(N−(2−エチルヘキシル)ベンゾイルアミノ)フェ
ニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス
〔2,6−ジフルオロ−3−(N−イソプロピルベンゾ
イルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジ
エニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−(3−
フェニルプロピル)−2,2−ジメチルペンタノイル)
アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−ヘキシルベ
ンゾイルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペン
タジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−シ
クロヘキシルメチル−2,2−ジメチルペンタノイル)
アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−ブチルベン
ゾイルアミノ)フェニル〕チタン、
【0160】ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(N−(2−エチルヘキシル)−
2,2−ジメチルペンタノイル)アミノ)フェニル〕チ
タン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジ
フルオロ−3−(N−ヘキシル−2,2−ジメチルペン
タノイルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペン
タジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−イ
ソプロピル−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フ
ェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス
〔2,6−ジフルオロ−3−(N−(3−フェニルプロ
ピル)ピバロイルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シ
クロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−
(N−ブチル−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)
フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス
〔2,6−ジフルオロ−3−(N−(2−メトキシエチ
ル)ベンゾイルアミノ)フェニル〕チタン、
【0161】ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(N−ベンジルベンゾイルアミ
ノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)
ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−ベンジル−(4
−トルイル)アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロ
ペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N
−(2−メトキシエチル)−(4−トルイル)アミノ)
フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス
〔2,6−ジフルオロ−3−(N−(4−メチルフェニ
ルメチル)−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フ
ェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス
〔2,6−ジフルオロ−3−(N−(2−メトキシエチ
ル)−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フェニ
ル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(N−シクロヘキシルメチル−
(2−エチル−2−メチルヘプタノイル)アミノ)フェ
ニル〕チタン、
【0162】ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(N−ブチル−(4−クロロベン
ゾイル)アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペン
タジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−ヘ
キシル−(2−エチル−2−メチルブタノイル)アミ
ノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)
ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−シクロヘキシル
−2,2−ジメチルペンタノイル)アミノ)フェニル〕
チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−
ジフルオロ−3−(N−(オクソラニ−2−イルメチ
ル)−2,2−ジメチルペンタノイル)アミノ)フェニ
ル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(N−シクロヘキシル−(4−ク
ロロベンゾイル)アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シ
クロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−
(N−シクロヘキシル−(2−クロロベンゾイル)アミ
ノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)
ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(3,3−ジメチル−
2−アゼチジノニ−1−イル)フェニル〕チタン、
【0163】ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−イソシアナトフェニル)チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオ
ロ−3−(N−エチル−(4−トリルスルホニル)アミ
ノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)
ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−ヘキシル−(4
−トリルスルホニル)アミノ)フェニル〕チタン、ビス
(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−
3−(N−ブチル−(4−トリルスルホニル)アミノ)
フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス
〔2,6−ジフルオロ−3−(N−イソブチル−(4−
トリルスルホニル)アミノ)フェニル〕チタン、ビス
(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−
3−(N−ブチル−(2,2−ジメチル−3−クロロプ
ロパノイル)アミノ)フェニル〕チタン、
【0164】ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(N−(3−フェニルプロパノイ
ル)−2,2−ジメチル−3−クロロプロパノイル)ア
ミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−シクロヘキ
シルメチル−(2,2−ジメチル−3−クロロプロパノ
イル)アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタ
ジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−イソ
ブチル−(2,2−ジメチル−3−クロロプロパノイ
ル)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)
ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−ブチル−(2−
クロロメチル−2−メチル−3−クロロプロパノイル)
アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(ブチルチオカル
ボニルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタ
ジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(フェニル
チオカルボニルアミノ)フェニル〕チタン、
【0165】ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−イソシアナトフェニル)チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオ
ロ−3−(N−エチル−(4−トリルスルホニル)アミ
ノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)
ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−ヘキシル−(4
−トリルスルホニル)アミノ)フェニル〕チタン、ビス
(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−
3−(N−ブチル−(4−トリルスルホニル)アミノ)
フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス
〔2,6−ジフルオロ−3−(N−イソブチル−(4−
トリルスルホニル)アミノ)フェニル〕チタン、ビス
(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−
3−(N−ブチル−(2,2−ジメチル−3−クロロプ
ロパノイル)アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロ
ペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N
−(3−フェニルプロパノイル)−2,2−ジメチル−
3−クロロプロパノイル)アミノ)フェニル〕チタン、
【0166】ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(N−シクロヘキシルメチル−
(2,2−ジメチル−3−クロロプロパノイル)アミ
ノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)
ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−イソブチル−
(2,2−ジメチル−3−クロロプロパノイル)フェニ
ル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(N−ブチル−(2−クロロメチ
ル−2−メチル−3−クロロプロパノイル)アミノ)フ
ェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス
〔2,6−ジフルオロ−3−(ブチルチオカルボニルア
ミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(フェニルチオカ
ルボニルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(メチルシク
ロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−
(N−ヘキシル−2,2−ジメチルブタノイル)アミ
ノ)フェニル〕チタン、
【0167】ビス(メチルシクロペンタジエニル)ビス
〔2,6−ジフルオロ−3−(N−ヘキシル−2,2−
ジメチルペンタノイルアミノ)フェニル〕チタン、ビス
(メチルシクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフル
オロ−3−(N−エチルアセチルアミノ)フェニル〕チ
タン、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(N−エチルプロピオニルアミ
ノ)フェニル〕チタン、ビス(トリメチルシリルペンタ
ジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−ブチ
ル−2,2−ジメチルプロパノイルアミノ)フェニル〕
チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−
ジフルオロ−3−(N−(2−メトキシエチル)−トリ
メチルシリルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロ
ペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N
−ブチルヘキシルジメチルシリルアミノ)フェニル〕チ
タン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジ
フルオロ−3−(N−エチル−(1,1,2,−トリメ
チルプロピル)ジメチルシリルアミノ)フェニル〕チタ
ン、
【0168】ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(3−エトキシメチル−3−メチ
ル−2−アゼチオジノニ−1−イル)フェニル〕チタ
ン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフ
ルオロ−3−(3−アリルオキシメチル−3−メチル−
2−アゼチジノニ−1−イル)フェニル〕チタン、ビス
(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−
3−(3−クロロメチル−3−メチル−2−アゼチジノ
ニ−1−イル)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタ
ジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−ベン
ジル−2,2−ジメチルプロパノイルアミノ)フェニ
ル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(5,5−ジメチル−2−ピロリ
ジノニ−1−イル)フェニル〕チタン、ビス(シクロペ
ンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(6,
6−ジフェニル−2−ピペリジノニ−1−イル)フェニ
ル〕チタン、
【0169】ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(N−(2,3−ジヒドロ−1,
2−ベンジソチアゾロ−3−オン(1,1−ジオキシ
ド)−2−イル)フェニル〕チタン、ビス(シクロペン
タジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−ヘ
キシル−(4−クロロベンゾイル)アミノ)フェニル〕
チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−
ジフルオロ−3−(N−ヘキシル−(2−クロロベンゾ
イル)アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタ
ジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−イソ
プロピル−(4−クロロベンゾイル)アミノ)フェニ
ル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(N−(4−メチルフェニルメチ
ル)−(4−クロロベンゾイル)アミノ)フェニル〕チ
タン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジ
フルオロ−3−(N−(4−メチルフェニルメチル)−
(2−クロロベンゾイル)アミノ)フェニル〕チタン、
【0170】ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(N−ブチル−(4−クロロベン
ゾイル)アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペン
タジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−ベ
ンジル−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フェニ
ル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(N−(2−エチルヘキシル)−
4−トリル−スルホニル)アミノ)フェニル〕チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオ
ロ−3−(N−(3−オキサヘプチル)ベンゾイルアミ
ノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)
ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−(3,6−ジオ
キサデシル)ベンゾイルアミノ)フェニル〕チタン、ビ
ス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ
−3−(トリフルオロメチルスルホニル)アミノ)フェ
ニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス
〔2,6−ジフルオロ−3−(トリフルオロアセチルア
ミノ)フェニル〕チタン、
【0171】ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,
6−ジフルオロ−3−(2−クロロベンゾイル)アミ
ノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)
ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(4−クロロベンゾイ
ル)アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジ
エニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−(3,
6−ジオキサデシル)−2,2−ジメチルペンタノイル
アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−(3,7−
ジメチル−7−メトキシオクチル)ベンゾイルアミノ)
フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス
〔2,6−ジフルオロ−3−(N−シクロヘキシルベン
ゾイルアミノ)フェニル〕チタン、等を挙げることがで
きる。
【0172】また、本発明において用いられる光重合開
始剤としては、(l)ボレート類化合物が挙げられ、下
記一般式(I)で表されるものが特に好ましい。
【0173】
【化46】
【0174】{式(I)中、Yは周期律表の第III族
の元素、B、AlまたはGaを表し、R1、R2、R3
よびR4は互いに同一でも異なってもよく、それぞれ有
機基を表す。但し、R1、R2、R3およびR4のうちの少
なくとも1つは、置換または非置換のアルキル基であ
る。Zn+はn価のカチオンを表し、nは1〜6の整数を
表す。}
【0175】以下一般式(I)について詳しく説明す
る。Yは周期律表の第III族の元素、B、AlまたはG
aを表し、Bがより好ましい。R1、R2、R3およびR4
の例としては、アルキル基、置換アルキル基、アリール
基、置換アリール基、アルケニル基、置換アルケニル
基、アルキニル基および置換アルキニル基、ヘテロ環基
が挙げられる。但し、R1、R2、R3およびR4のうちの
少なくとも1つは置換または非置換のアルキル基であ
る。
【0176】アルキル基としては炭素原子数が1から2
0までの直鎖状、分岐状または環状のアルキル基を挙げ
ることができ、その具体例としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデ
シル基、ドデシル基、トリデシル基、ヘキサデシル基、
オクタデシル基、エイコシル基、イソプロピル基、イソ
ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル
基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシ
ル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、
シクロヘキシル基、シクロペンチル基、2−ノルボルニ
ル基等を挙げることができる。これらの中では、炭素原
子数1から12までの直鎖状、炭素原子数3から12ま
での分岐状、ならびに炭素原子数5から10までの環状
のアルキル基がより好ましい。
【0177】置換アルキル基は置換基とアルキレン基と
の結合により構成され、置換基としては、水素を除く一
価の非金属原子団が用いられ、好ましい例としては、ハ
ロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、ヒドロキ
シル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、メルカプト
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルジチオ
基、アリールジチオ基、アミノ基、N−アルキルアミノ
基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ
基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−
アリールアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキ
シ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリー
ルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバモ
イルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキシ
基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ
基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、ア
シルチオ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミ
ノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N′
−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアルキルウレイ
ド基、N′−アリールウレイド基、N′,N′−ジアリ
ールウレイド基、N′−アルキル−N′−アリールウレ
イド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイ
ド基、N′−アルキル−N−アルキルウレイド基、N′
−アルキル−N−アリールウレイド基、N′,N′−ジ
アルキル−N−アルキルウレイド基、N′,N′−ジア
ルキル−N−アリールウレイド基、N′−アリール−N
−アルキルウレイド基、N′−アリール−N−アリール
ウレイド基、N′,N′−ジアリール−N−アルキルウ
レイド基、N′,N′−ジアリール−N−アリールウレ
イド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−アルキ
ルウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−
アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、
アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−
アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−ア
リーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−ア
ルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリ
ーロキシカルボニルアミノ基、ホルミル基、アシル基、
カルボキシル基及びその共役塩基基(以下、カルボキシ
ラートと称す)、アルコキシカルボニル基、アリーロキ
シカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバ
モイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−ア
リールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイ
ル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、ア
ルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アル
キルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホ基
(−SO3H)及びその共役塩基基(以下、スルホナト
基と称す)、アルコキシスルホニル基、アリーロキシス
ルホニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルスルフ
ィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナモイル
基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジアリ
ールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリール
スルフィナモイル基、スルファモイル基、N−アルキル
スルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル
基、N−アリールスルファモイル基、N,N−ジアリー
ルスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスル
ファモイル基、N−アシルスルファモイル基及びその共
役塩基基、N−アルキルスルホニルスルファモイル基
(−SO2NHSO2(alkyl))及びその共役塩基基、
N−アリールスルホニルスルファモイル基(−SO2
HSO2(allyl))及びその共役塩基基、N−アルキル
スルホニルカルバモイル基(−CONHSO2(alky
l))及びその共役塩基基、N−アリールスルホニルカ
ルバモイル基(−CONHSO2(allyl))及びその共
役塩基基、アルコキシシリル基(−Si(Oalky
l)3)、アリーロキシシリル基(−Si(Oallyl)3)、
ヒドロキシシリル基(−Si(OH)3)及びその共役
塩基基、ホスホノ基(−PO32)及びその共役塩基基
(以下、ホスホナト基と称す)、ジアルキルホスホノ基
(−PO3(alkyl)2)、ジアリールホスホノ基(−P
3(aryl)2)、アルキルアリールホスホノ基(−PO
3(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスホノ基(−P
3H(alkyl))及びその共役塩基基(以後、アルキル
ホスホナト基と称す)、モノアリールホスホノ基(−P
3H(aryl))及びその共役塩基基(以後、アリール
ホスホナト基と称す)、ホスホノオキシ基(−OPO3
2)及びその共役塩基基(以後、ホスホナトオキシ基
と称す)、ジアルキルホスホノオキシ基(−OPO3(a
lkyl)2)、ジアリールホスホノオキシ基(−OPO
3(aryl)2)、アルキルアリールホスホノオキシ基(−
OPO3(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスホノオ
キシ基(−OPO3H(alkyl))及びその共役塩基基
(以後、アルキルホスホナトオキシ基と称す)、モノア
リールホスホノオキシ基(−OPO3H(aryl))及び
その共役塩基基(以後、アリールホスホナトオキシ基と
称す)、シアノ基、ニトロ基、アリール基、アルケニル
基、アルキニル基が挙げられる。
【0178】これらの置換基における、アルキル基の具
体例としては、前述のアルキル基が挙げられ、アリール
基の具体例としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフ
チル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル
基、フルオロフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフ
ェニル基、クロロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニ
ル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、フェ
ノキシフェニル基、アセトキシフェニル基、ベンゾイロ
キシフェニル基、メチルチオフェニル基、フェニルチオ
フェニル基、メチルアミノフェニル基、ジメチルアミノ
フェニル基、アセチルアミノフェニル基、カルボキシフ
ェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシカ
ルボニルフェニル基、フェノキシカルボニルフェニル
基、N−フェニルカルバモイルフェニル基、フェニル
基、ニトロフェニル基、シアノフェニル基、スルホフェ
ニル基、スルホナトフェニル基、ホスホノフェニル基、
ホスホナトフェニル基などを挙げることができる。ま
た、アルケニル基の例としては、ビニル基、1−プロペ
ニル基、1−ブテニル基、シンナミル基、2−クロロ−
1−エテニル基等が挙げられ、アルキニル基の例として
は、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、
トリメチルシリルエチニル基、フェニルエチニル基等が
挙げられる。
【0179】上述のアシル基(R4CO−)としては、
4が水素原子及び上記のアルキル基、アリール基、ア
ルケニル基、アルキニル基を挙げることができる。
【0180】一方、置換アルキル基におけるアルキレン
基としては前述の炭素数1から20までのアルキル基上
の水素原子のいずれか1つを除し、2価の有機残基とし
たものを挙げることができ、好ましくは炭素原子数1か
ら12までの直鎖状、炭素原子数3から12までの分岐
状ならびに炭素原子数5から10までの環状のアルキレ
ン基を挙げることができる。
【0181】好ましい置換アルキル基の具体例として
は、クロロメチル基、ブロモメチル基、2−クロロエチ
ル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、メト
キシエトキシエチル基、アリルオキシメチル基、フェノ
キシメチル基、メチルチオメチル基、トリルチオメチル
基、エチルアミノエチル基、ジエチルアミノプロピル
基、モルホリノプロピル基、アセチルオキシメチル基、
ベンゾイルオキシメチル基、N−シクロヘキシルカルバ
モイルオキシエチル基、N−フェニルカルバモイルオキ
シエチル基、アセチルアミノエチル基、N−メチルベン
ゾイルアミノプロピル基、2−オキソエチル基、2−オ
キソプロピル基、カルボキシプロピル基、メトキシカル
ボニルエチル基、メトキシカルボニルメチル基、メトキ
シカルボニルブチル基、エトキシカルボニルメチル基、
ブトキシカルボニルメチル基、アリルオキシカルボニル
メチル基、ベンジルオキシカルボニルメチル基、メトキ
シカルボニルフェニルメチル基、トリクロロメチルカル
ボニルメチル基、アリルオキシカルボニルブチル基、ク
ロロフェノキシカルボニルメチル基、カルバモイルメチ
ル基、N−メチルカルバモイルエチル基、N,N−ジプ
ロピルカルバモイルメチル基、N−(メトキシフェニ
ル)カルバモイルエチル基、N−メチル−N−(スルホ
フェニル)カルバモイルメチル基、スルホプロピル基、
スルホブチル基、スルホナトブチル基、スルファモイル
ブチル基、N−エチルスルファモイルメチル基、N,N
−ジプロピルスルファモイルプロピル基、N−トリルス
ルファモイルプロピル基、N−メチル−N−(ホスホノ
フェニル)スルファモイルオクチル基、
【0182】
【化47】
【0183】ホスホノブチル基、ホスホナトヘキシル
基、ジエチルホスホノブチル基、ジフェニルホスホノプ
ロピル基、メチルホスホノブチル基、メチルホスホナト
ブチル基、トリルホスホノヘキシル基、トリルホスホナ
トヘキシル基、ホスホノオキシプロピル基、ホスホナト
オキシブチル基、ベンジル基、フェネチル基、α−メチ
ルベンジル基、1−メチル−1−フェニルエチル基、p
−メチルベンジル基、シンナミル基、アリル基、1−プ
ロペニルメチル基、2−ブテニル基、2−メチルアリル
基、2−メチルプロペニルメチル基、2−プロピニル
基、2−ブチニル基、3−ブチニル基等を挙げることが
できる。
【0184】アリール基としては1個から3個のベンゼ
ン環が縮合環を形成したもの、ベンゼン環と5員不飽和
環が縮合環を形成したものを挙げることができ、具体例
としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フ
ェナントリル基、、インデニル基、アセナブテニル基、
フルオレニル基等を挙げることができ、これらのなかで
は、フェニル基、ナフチル基がより好ましい。
【0185】置換アリール基は、置換基がアリール基に
結合したものであり、前述のアリール基の環形成炭素原
子上に置換基として、水素を除く一価の非金属原子団を
有するものが用いられる。好ましい置換基の例としては
前述のアルキル基、置換アルキル基、ならびに、先に置
換アルキル基における置換基として示したものを挙げる
ことができる。
【0186】これらの置換アリール基の好ましい具体例
としては、ビフェニル基、トリル基、キシリル基、メシ
チル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニ
ル基、フルオロフェニル基、クロロメチルフェニル基、
トリフルオロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル
基、メトキシフェニル基、メトキシエトキシフェニル
基、アリルオキシフェニル基、フェノキシフェニル基、
メチルチオフェニル基、トリルチオフェニル基、フェニ
ルチオフェニル基、エチルアミノフェニル基、ジエチル
アミノフェニル基、モルホリノフェニル基、アセチルオ
キシフェニル基、ベンゾイルオキシフェニル基、N−シ
クロヘキシルカルバモイルオキシフェニル基、N−フェ
ニルカルバモイルオキシフェニル基、アセチルアミノフ
ェニル基、N−メチルベンゾイルアミノフェニル基、カ
ルボキシフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、
アリルオキシカルボニルフェニル基、クロロフェノキシ
カルボニルフェニル基、カルバモイルフェニル基、N−
メチルカルバモイルフェニル基、N,N−ジプロピルカ
ルバモイルフェニル基、N−(メトキシフェニル)カル
バモイルフェニル基、N−メチル−N−(スルホフェニ
ル)カルバモイルフェニル基、スルホフェニル基、スル
ホナトフェニル基、スルファモイルフェニル基、N−エ
チルスルファモイルフェニル基、N,N−ジプロピルス
ルファモイルフェニル基、N−トリルスルファモイルフ
ェニル基、N−メチル−N−(ホスホノフェニル)スル
ファモイルフェニル基、ホスホノフェニル基、ホスホナ
トフェニル基、ジエチルホスホノフェニル基、ジフェニ
ルホスホノフェニル基、メチルホスホノフェニル基、メ
チルホスホナトフェニル基、トリルホスホノフェニル
基、トリルホスホナトフェニル基、アリル基、1−プロ
ペニルメチル基、2−ブテニル基、2−メチルアリルフ
ェニル基、2−メチルプロペニルフェニル基、2−プロ
ピニルフェニル基、2−ブチニルフェニル基、3−ブチ
ニルフェニル基等を挙げることができる。
【0187】アルケニル基としては、上述のものを挙げ
ることができる。置換アルケニル基は、置換基がアルケ
ニル基の水素原子と置き換わり結合したものであり、こ
の置換基としては、上述の置換アルキル基における置換
基が用いられ、一方アルケニル基は上述のアルケニル基
を用いることができる。好ましい置換アルケニル基の例
としては
【0188】
【化48】
【0189】等を挙げることができる。アルキニル基と
しては、上述のものを挙げることができる。置換アルキ
ニル基は、置換基がアルキニル基の水素原子と置き換わ
り、結合したものであり、この置換基としては、上述の
置換アルキル基における置換基が用いられ、一方アルキ
ニル基は上述のアルキニル基を用いることができる。
【0190】ヘテロ環基とは、ヘテロ環上の水素を1つ
除した一価の基及びこの一価の基からさらに水素を1つ
除し、上述の置換アルキル基における置換基が結合して
できた一価の基(置換ヘテロ環基)である。好ましいヘ
テロ環の例としては、
【0191】
【化49】
【0192】
【化50】
【0193】等を挙げることができる。
【0194】次に、R1とR2、R2とR3が互いに結合し
て環を形成する場合の例を示す。R 1とR2、R2とR3
互いに結合して形成する脂肪族環としては、5員環、6
員環、7員環及び8員環の脂肪族環を挙げることがで
き、より好ましくは、5員環、6員環の脂肪族環を挙げ
ることができる。これらは更に、これらを構成する炭素
原子上に置換基を有していても良く(置換基の例として
は、前述の置換アルキル基上の置換基をあげることがで
きる)、また、環構成炭素の一部が、ヘテロ原子(酸素
原子、硫黄原子、窒素原子等)で置換されていても良
い。また更に、この脂肪族環の一部が芳香族環の一部を
形成していても良い。
【0195】また、Zn+は、アルカリ金属イオン、第4
級アンモニウム、ピリジニウム、キノリニウム、ジアゾ
ニウム、モノホリニウム、テトラゾリウム、アクリジニ
ウム、ホスホニウム、スルホニウム、オキソスルホニウ
ム、硫黄、酸素、炭素ハロゲニウム、Cu、Ag、H
g、Pd、Fe、Co、Sn、Mo、Cr、Ni、A
s、Seを表し、より好ましくは第4級アンモニウムで
ある。
【0196】以下に一般式(I)で表される化合物の好
ましい具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
【0197】
【表11】
【0198】
【表12】
【0199】
【表13】
【0200】
【表14】
【0201】
【表15】
【0202】
【表16】
【0203】
【表17】
【0204】これら光重合開始剤の使用法に関しては、
感材の性能設計により適宜任意に設定できる。光重合開
始剤の使用量は通常多い方が感光性の点で有利であり、
感光層成分100重量部に対し、0.5〜80重量部、
好ましくは1〜50重量部の範囲で用いることで十分な
感光性が得られる。
【0205】本発明の中間層におけるより好ましい光重
合開始剤としては、(b)芳香族オニウム塩、(e)ヘ
キサアリールビイミダゾール化合物、(j)炭素ハロゲ
ン結合を有する化合物、(k)メタロセン化合物、
(l)ボレート類化合物が挙げられ、最も好ましい光重
合開始剤としては、基板表面のアニオン性無機物と相互
作用しうる(b)芳香族オニウム塩のうちのスルホニウ
ム類化合物、ピリジニウム類化合物、(k)メタロセン
化合物のうちのチタノセン化合物、(l)ボレート類化
合物のうちのm位にフッ素置換されたフェニル基を少な
くとも1つ含有する化合物が挙げられる。
【0206】さらに本発明の中間層には、すでに公知の
増感色素又は染料を共存させることが好ましい。好まし
い増感色素又は染料の例としては、多核芳香族類(例え
ば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン
類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシ
ン、ローダミンB、ローズベンガルシアニン類(例え
ば、チアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メ
ロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシア
ニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブル
ー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アク
リジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、
フタロシアニン類(例えば、フタロシアニン、メタルフ
タロシアニン)、ポルフィリン類(例えば、テトラフェ
ニルポルフィリン、中心金属置換ポルフィリン)、クロ
ロフィル類(例えば、クロロフィル、クロロフィリン、
中心金属置換クロロフィル)、金属錯体、例えば
【0207】
【化51】
【0208】アントラキノン類、例えば(アントラキノ
ン)、スクアリウム類、例えば(スクアリウム)等が挙
げられる。
【0209】より好ましい増感色素の例としては、下記
一般式(XIV)〜(XVIII)で表される化合物が挙げられ
る。
【0210】
【化52】
【0211】(式(XIV)中、A1は硫黄原子またはNR
50を表し、R50はアルキル基またはアリール基を表し、
2は隣接するA2及び隣接炭素原子と共同して色素の塩
基性核を形成する非金属原子団を表し、R51、R52はそ
れぞれ独立に水素原子または一価の非金属原子団を表
し、R51、R52は互いに結合して、色素の酸性核を形成
してもよい。Wは酸素原子または硫黄原子を表す。)
【0212】以下に一般式(XIV)で表される化合物の
好ましい具体例を示す。
【0213】
【化53】
【0214】
【化54】
【0215】(式(XV)中、Ar1及びAr2はそれぞれ
独立にアリール基を表し、−L3−による結合を介して
連結している。ここでL3は−O−または−S−を表
す。また、Wは一般式(XIV)に示したものと同義であ
る。)
【0216】一般式(XV)で表される化合物の好ましい
例としては、以下のものが挙げられる。
【0217】
【化55】
【0218】
【化56】
【0219】(式(XVI)中、A2は硫黄原子またはNR
59を表し、L4は隣接するA2及び炭素原子と共同して色
素の塩基性核を形成する非金属原子団を表し、R53、R
54、R 55、R56、R57及びR58はそれぞれ独立に一価の
非金属原子団の基を表し、R59はアルキル基またはアリ
ール基を表す。)
【0220】一般式(XVI)で表される化合物の好まし
い例としては、以下のものが挙げられる。
【0221】
【化57】
【0222】
【化58】
【0223】(式(XVII)中、A3、A4はそれぞれ独立
に−S−または−NR62−または−NR63−を表し、R
63、R64はそれぞれ独立に置換若しくは非置換のアルキ
ル基、置換若しくは非置換のアリール基を表し、L5
6はそれぞれ独立に、隣接するA3、A4及び隣接炭素
原子と共同してして色素の塩基性核を形成する非金属原
子団を表し、R60、R61はそれぞれ独立に一価の非金属
原子団であるか又は互いに結合して脂肪族性または芳香
族性の環を形成することができる。)
【0224】一般式(XVII)で表される化合物の好まし
い例としては、以下のものが挙げられる。
【0225】
【化59】
【0226】
【化60】
【0227】(式(XVIII)中、R66は置換基を有して
もよい芳香族環またはヘテロ環を表し、A5は酸素原
子、硫黄原子または−NR67−を表す。R64、R65及び
67はそれぞれ独立に水素原子または一価の非金属原子
団を表し、R67とR64、及びR65とR67はそれぞれ互い
に脂肪族性または芳香族性の環を形成するため結合する
ことができる。)
【0228】一般式(XVIII)で表される化合物の好ま
しい具体例としては、以下に示すものが挙げられる。
【0229】
【化61】
【0230】さらにより好ましい増感色素の例として
は、基板表面と相互作用できる官能基を有しているもの
が好ましい。以下に基板表面と相互作用できる官能基を
有している増感色素の例を示すが、本発明はこれらに限
定されるものではない。
【0231】
【化62】
【0232】
【化63】
【0233】
【化64】
【0234】本発明の増感色素に関しては、さらに、平
版印刷版用原版とした場合、その感光層の特性を改良す
るための様々な化学修飾を行うことも可能である。例え
ば、増感色素と、付加重合性化合物構造(例えば、アク
リロイル基やメタクリロイル基)とを、共有結合、イオ
ン結合、水素結合等の方法により結合させる事で、露光
膜の高強度化や、露光後の膜からの色素の不要な析出抑
制を行うことができる。
【0235】さらに、本発明の感光性組成物を用いて平
版印刷版用原版とした場合、その感光層の好ましい使用
様態である、(アルカリ)水系現像液への処理適性を高
める目的に対しては、親水性部位(カルボキシル基並び
にそのエステル、スルホン酸基並びにそのエステル、エ
チレンオキサイド基等の酸基もしくは極性基)の導入が
有効である。特にエステル型の親水性基は、該感光層中
では比較的疎水的構造を有するため相溶性に優れ、か
つ、現像液中では、加水分解により酸基を生成し、親水
性が増大するという特徴を有する。その他、例えば、該
感光層中での相溶性向上、結晶析出抑制のために適宜置
換基を導入する事ができる。例えば、ある種の感光系で
は、アリール基やアリル基等の不飽和結合が相溶性向上
に非常に有効である場合があり、また、分岐アルキル構
造導入等の方法により、色素π平面間の立体障害を導入
する事で、結晶析出が著しく抑制できる。また、ホスホ
ン酸基やエポキシ基、トリアルコキシシリル基等の導入
により、金属や金属酸化物等の無機物への密着性を向上
させる事ができる。そのほか、目的に応じ、増感色素の
ポリマー化等の方法も利用できる。
【0236】これらの増感色素のどの構造を用いるか、
単独で使用するか2種以上併用するか、添加量はどう
か、といった使用法の詳細は、最終的な感材の性能設計
にあわせて適宜設定できる。例えば、増感色素を2種以
上併用することで、感光性組成物層への相溶性を高める
事ができる。増感色素の選択は、感光性の他、使用する
光源の発光波長でのモル吸光係数が重要な因子である。
モル吸光係数の大きな色素を使用する事により、色素の
添加量は比較的少なくできるので、経済的であり、かつ
平版印刷版用原版に用いた場合、その感光層の膜物性の
点からも有利である。該感光層の感光性、解像度や、露
光膜の物性は光源波長での吸光度に大きな影響を受ける
ので、これらを考慮して増感色素の添加量を適宜選択す
る。例えば、吸光度が0.1以下の低い領域では感度が
低下する。また、ハレーションの影響により低解像度と
なる。
【0237】但し、例えば5μm以上の厚い膜を硬化せ
しめる目的に対しては、この様な低い吸光度の方がかえ
って硬化度をあげられる場合もある。また、吸光度が3
以上の様な高い領域では、上記感光層表面で大部分の光
が吸収され、より内部での硬化が阻害され、例えば印刷
版として使用した場合には膜強度、基板密着性の不十分
なものとなる。比較的薄い膜厚で使用する平版印刷版と
しての使用に際しては、増感色素の添加量は、感光層の
吸光度が0.1から1.5の範囲、好ましくは0.25
から1の範囲となるように設定するのが好ましい。平版
印刷版として利用する場合には、これは、通常、感光層
成分100重量部に対し、0.05〜30重量部、好ま
しくは0.1〜20重量部、さらに好ましくは0.2〜
10重量部の範囲である。
【0238】さらに本発明の中間層には、前述光重合開
始剤及び/又は増感色素に加えてラジカル重合性を有す
る基を分子内に有する化合物を含有することが好まし
い。ラジカル重合性を有する基を分子内に有する化合物
の例としては、少なくとも一個のエチレン性不飽和二重
結合を有する付加重合性化合物が挙げられ、末端エチレ
ン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上
有するものから選ばれる。そのような化合物(モノマ
ー)としては、例えば、不飽和カルボン酸(例えば、ア
クリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イ
ソクロトン酸、マレイン酸など)と脂肪族多価アルコー
ル化合物とのエステル、上記不飽和カルボン酸と脂肪族
多価アミン化合物とのアミド等が挙げられる。
【0239】脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アク
リル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレ
ート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3
−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリ
コールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリ
レート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、トリメチロール
プロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテ
ル、トリメチロールエタントリアクリレート、へキサン
ジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオ
ールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアク
リレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジア
クリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテト
ラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソ
ルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオ
キシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレ
ートオリゴマー等がある。
【0240】メタクリル酸エステルとしては、テトラメ
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート、へキサンジオールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタク
リレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビト
ールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリ
ルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメ
チルメタン、ビス−〔p−(アクリルオキシエトキシ)
フェニル〕ジメチルメタン等がある。
【0241】イタコン酸エステルとしては、エチレング
リコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタ
コネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、
1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレ
ングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジ
イタコネート、ソルビトールテトライタコネート等があ
る。
【0242】クロトン酸エステルとしては、エチレング
リコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジ
クロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、
ソルビトールテトラジクロトネート等がある。イソクロ
トン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソク
ロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネー
ト、ソルビトールテトライソクロトネー卜等がある。
【0243】マレイン酸エステルとしては、エチレング
リコールジマレート、トリエチレングリコールジマレー
ト、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテ
トラマレート等がある。さらに、前述のエステルモノマ
ーの混合物も挙げることができる。また、脂肪族多価ア
ミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミドのモノマーの
具体例としては、メチレンビス−アクリルアミド、メチ
レンビス−メタクリルアミド、1,6−へキサメチレン
ビス−アクリルアミド、1,6−へキサメチレンビス−
メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリ
ルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレン
ビスメタクリルアミド等がある。
【0244】その他の例としては、特公昭48−417
08号公報中に記載されている1分子に2個以上のイソ
シアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、下
記の一般式(A)で示される水酸基を含有するビニルモ
ノマーを付加した1分子中に2個以上の重合性ビニル基
を含有するビニルウレタン化合物等が挙げられる。
【0245】 CH2=C(R)COOCH2CH(R′)OH ……一般式(A) (ただし、RおよびR′はHあるいはCH3を示す。)
【0246】また、特開昭51−37193号に記載さ
れているようなウレタンアクリレー卜類、特開昭48−
64183号、特公昭49−43191号、特公昭52
−30490号公報に記載されているようなポリエステ
ルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸
を反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のアク
リレートやメタクリレートをあげることができる。さら
に日本接着協会誌vol.20、No.7、300〜308ぺ
ージ(1984年)に光硬化性モノマー及びオリゴマー
として紹介されているものも使用することができる。本
発明において、これらのモノマーはプレポリマー、すな
わち2量体、3量体およびオリゴマー、またはそれらの
混合物ならびにそれらの共重合体などの化学的形態で使
用しうる。
【0247】また、これらの使用量は、中間層における
光重合性組成物の全成分に対して5〜50重量%(以下
%と略称する。)、好ましくは10〜40%である。5
0%より多い場合には塗膜形成不良(べとつき)とな
り、また、5%より少ない場合には硬化不良となるため
好ましくない。
【0248】本発明における中間層のさらに好ましい例
としては、前述光重合開始剤及び/又は増感色素に加え
て、支持体との相互作用を有する基とラジカル重合性を
有する基を分子内に有する化合物を少なくとも1種含有
することが好ましい。支持体との相互作用を有する好ま
しい基としては、基板表面のアニオン性無機物と相互作
用しうるイオン性基が挙げられ、さらに好ましくはカチ
オン性基が挙げられる。支持体との相互作用を有する基
とラジカル重合性を有する基の両方を分子内に有する化
合物としては、ポリマー化合物であることがより好まし
い。
【0249】以下、該ポリマー化合物について説明す
る。本発明の中間層におけるポリマーは、その主鎖構造
が好ましくはアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、また
はそれらの共重合体、ウレタン樹脂、ポリエステル
樹脂、もしくはポリアミド樹脂である。合成適性の点
から好ましくはアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ま
たはそれらの共重合体である。また、分子量については
任意に設定できる。好ましい重量平均分子量としては、
2,000〜1,000,000、より好ましくは、
5,000〜100,000である。
【0250】カチオン性基としては、周期律表第V族あ
るいは第VI族の原子からなるカチオン性基が挙げられ、
好ましくは窒素原子、リン原子あるいは硫黄原子からな
るカチオン性基であり、より好ましくは窒素原子からな
るカチオン性基である。ラジカル重合性基としては、付
加重合可能な不飽和結合(例えば(メタ)アクリロイル
基、(メタ)アクリルアミド基、(メタ)アクリロニト
リル基、アリル基、スチレン構造、ビニルエーテル構造
や、アセチレン構造等)、−SH、−PH、SiH、−
GeH、ジスルフィド構造等が挙げられる。好ましくは
耐刷性の点から、付加重合可能な不飽和結合である。こ
こで、(メタ)アクリル基とは、アクリル基またはメタ
クリル基を表す。
【0251】カチオン性基およびラジカル重合性基を有
するポリマーの具体的な合成法を以下に示すが、本発明
はこれらに限定されるものではない。 アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、またはそれらの
共重合体 アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、またはそれらの共重
合体にカチオン性基およびラジカル反応性基を導入する
方法としては、下記−1)〜−5)等が挙げられ
る。
【0252】−1) カチオン性基を有するアクリル
またはスチレン系モノマーと、反応性官能基を少なくと
も1個有するアクリルまたはスチレン系モノマーを共重
合し、該反応性基を側鎖に有するポリマーとした後、得
られたポリマーに、該反応性官能基と反応しうる基とラ
ジカル反応性基を同時に有する化合物を高分子反応さ
せ、ラジカル重合性基を導入する方法。カチオン性基を
有するアクリルまたはスチレン系モノマーとしては下記
一般式(1)〜(3)で表される化合物が挙げられる
【0253】
【化65】
【0254】式中、R1は水素原子またはメチル基、R2
は置換基を表す。R3は炭素原子数が1〜20までの置
換基を有していてもよいアルキル基、またはアラルキル
基を表す。Aは酸素原子またはNR4を表す。(R4は水
素原子、または炭素原子数が1〜10までの置換基を存
していてもよい炭化水素基を表す。)Jは単結合、また
は二価の連結基を、Dはカチオン性基を表す。Z-はハ
ロゲンイオン、ClO4 -、BF4 -、PF6 -、SbF6 -
AsF6 -、SO3 -、アルキルスルホン酸イオン、および
アリールスルホン酸イオンからなる群から選ばれる一価
の陰イオンを表す。Pは0〜4までの整数を表すが、2
〜4である場合にはR2は同一であってもよいし、互い
に異なっていてもよい。
【0255】R2としては、非金属原子からなる任意の
置換基を挙げることができるが、より好ましい置換基と
しては、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子)、炭素原子数が1〜5までの置換基を
有していてもよいアルキル基、アルコキシル基が挙げら
れる。
【0256】R3は炭素原子数が1〜20までの置換基
を有していてもよいアルキル基、またはアラルキル基を
表すが、好ましい具体例としては、メチル基、エチル
基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、ネオペンチル
基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、メトキシエチ
ル基、2−ヒドロキシプロピル基、カルボキシメチル
基、1,2−エポキシプロピル基、2−メチルチオエチ
ル基、2−(メトキシカルボニル)エチル基、4−クロ
ロヘキシル基、2−メチル−2−ペンテニル基、パーフ
ルオロヘキシル基、−CH2CH2SO3 -基(この場合、
-は不要)、テトラヒドロフルフリル基、ベンジル
基、4−(t−ブチル)ベンジル基、3,5−ビス(ト
リフルオロメチル)ベンジル基、ナフト−2−イル−メ
チル基、フェネチル基等が挙げられる。
【0257】Jは単結合、または二価の連結基であり、
二価の連結基としては非金属原子からなる任意の連結基
を挙げることができる。より好ましい連結基としては、
−O−、−S−、−NR4−、−CO−、−SO2−、−
NR4CO−、−NR4COO−、または−NR4CON
4−(R4は一般式(1)におけると同義である。ただ
し、R4が複数個存在する場合には、それらは同一であ
ってもよいし、異なっていてもよい。)からなる群から
選ばれれる基によって1回以上中断されていてもよく、
また、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20ま
での二価の炭化水素基を挙げることができる。より好ま
しくは、中断も置換もされていない炭素原子数1〜20
までの炭化水素基である。
【0258】Dはカチオン性基を表し、具体的には下記
一般式(4)〜(6)で表されるカチオン性基である。
【0259】
【化66】
【0260】式中、R5〜R7はそれぞれ独立に水素原
子、または炭素原子数1〜20までの置換基を有してい
てもよいアルキル基、アリール基、アラルキル基を表
し、R8は炭素原子数1〜20までの置換基を有してい
てもよいアルキリデン基を表す。R4〜R8は互いに連結
して、またはJの一部分と結合して環を形成してもよ
い。Y1は窒素原子またはリン原子を表し、Y2は硫黄原
子を表す。Z-は一般式(3)におけると同義である。
一般式(4)〜(6)で表されるカチオン性基の中で
も、合成が容易であることから、一般式(4)または
(5)で表され、さらにY1が窒素原子であるカチオン
性基が特に好ましい。
【0261】カチオン性基を有するアクリル、およびス
チレン系モノマーの具体例を以下に示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。(カチオン性基を有す
る単量体の具体例)
【0262】
【化67】
【0263】
【化68】
【0264】
【化69】
【0265】
【化70】
【0266】反応性官能基を少なくとも1個有するアク
リルまたはスチレン系モノマーとしては、下記一般式
(7)または(8)で表されるアクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステル、アクリルアミド、メタクリルアミ
ドまたはスチレンの各誘導体を挙げることができる。
【0267】
【化71】
【0268】式中、Eはヒドロキシル基、ハロゲン化カ
ルボニル基、カルボキシル基またはその塩、アミノ基、
エポキシ基、およびハロアルキル基からなる群から選ば
れる反応性官能基を表す。A、R1、R2、Jおよびpは
一般式(1)および(2)におけると同義である。
【0269】このような反応性官能基を少なくとも1個
有するアクリルまたはスチレン系モノマーの具体例とし
ては、「高分子データ・ハンドブック−基礎編−(高分
子学会編、培風舘、1986)」記載のヒドロキシル
基、ハロゲン化カルボニル基、カルボキシル基またはそ
の塩、アミノ基、エポキシ基、およびハロアルキル基か
らなる群から選ばれる反応性官能基を有するアクリル
酸、メタクリル酸誘導体、アクリル酸エステル誘導体、
メタクリル酸エステル誘導体、アクリルアミド、メタク
リルアミド誘導体が挙げられる。
【0270】反応性官能基を少なくとも1個有するアク
リルまたはスチレン系モノマーと、カチオン性基を有す
るアクリルまたはスチレン系モノマーを共重合し、該反
応性官能基を側鎖に有するポリマーとする場合には、反
応性官能基を少なくとも1個有するアクリルまたはスチ
レン系モノマーを単独で用いてもよいし、2種以上を組
み合わせて使用してもよい。また、カチオン性基を有す
るアクリルまたはスチレン系モノマーについても単独で
用いてもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよ
い。
【0271】また、必要に応じて他のモノマーを1種以
上さらに組み合わせて共重合させ、3元以上のコポリマ
ーとすることができる。このようなモノマーとしては、
中間層にアルカリ現像性を付与するという観点から、酸
基を有するモノマーを用いることが好ましい。酸基とし
て好ましいのは、酸解離定数(pKa)が7以下の酸基
であり、より好ましくは、−COOH、−SO3H、−
OSO3H、−PO32、−OPO32、−CONHS
2−または−SO2NHSO2−である。このようなモ
ノマーの具体例としては、特開平11−84674号記
載のものを挙げることができる。共重合の方法としては
従来公知の重合法が使用でき、ポリマーの形態としては
ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合
体が好ましい。
【0272】前述の方法により得た反応性官能基を側鎖
に有するポリマーに、該反応性官能基と反応しうる基と
ラジカル重合性基を同時に有する化合物を、下記反応か
ら選択される方法によって高分子反応し、ラジカル重合
性基を導入することによって、本発明におけるカチオン
性基およびラジカル重合性基を有するポリマーが得られ
る。
【0273】a)ポリマー側鎖のヒドロキシル基と、ラ
ジカル重合性基を有するイソシアネート類を用いたウレ
タン化反応 b)ポリマー側鎖のヒドロキシル基と、ラジカル重合性
基を有するカルボン酸、カルボン酸ハライド、スルホン
酸ハライド、またはカルボン酸無水物を用いたエステル
化反応 c)ポリマー側鎖のカルボキシル基またはその塩と、ラ
ジカル重合性基を有するイソシアネート類を用いたエス
テル化反応 d)ポリマー側鎖のハロゲン化カルボニル基、カルボキ
シル基またはその塩と、ラジカル反応性基を有するアル
コール類を用いたエステル化反応
【0274】e)ポリマー側鎖のハロゲン化カルボニル
基、カルボキシル基またはその塩と、ラジカル重合性基
を有するアミン類を用いたアミド化反応 f)ポリマー側鎖のアミノ基と、ラジカル重合性基を有
するイソシアネート類を用いたウレア化反応 g)ポリマー側鎖のアミノ基と、ラジカル反応性基を有
するカルボン酸、カルボン酸ハロゲン化物、スルホン酸
ハロゲン化物、またはカルボン酸無水物を用いたアミド
化反応 h)ポリマー側鎖のエポキシ基と、ラジカル重合性基を
有する各種求核性化合物との開環反応 i)ポリマー側鎖のハロアルキル基と、ラジカル重合性
基を有するアルコール類とのエーテル化反応
【0275】−2)下記一般式(9)〜(11)で表
されるモノマーを重合しポリマーとし後、ハロアルキル
基とラジカル重合性基を同時に有する化合物を反応さ
せ、カチオン性基とラジカル重合性基を同時に導入する
方法。
【0276】
【化72】
【0277】式中、R1、R2、A、J、およびpは一般
式(1)および(2)におけると同義である。Gは下記
一般式(12)または(13)で表される基を表す。
【0278】
【化73】
【0279】式中、R5、R6、Y1およびY2は一般式
(4)〜(6)におけると同義である。R5およびR6
互いに連結して、またはJの一部分と結合して環を形成
してもよい。
【0280】一般式(12)または(13)で表される
基の中でも、合成が容易であることからY1が窒素原子
である基が特に好ましい。
【0281】一般式(9)〜(11)で表されるモノマ
ー具体例としては、7−アミノ−3,7−ジメチルオク
チルメタクリレート、2−(5−エチル−2−ピリジ
ル)エチルアクリーレート、2−(ジメチルアミノ)エ
チルアクリレート、3−(ジメチルアミノ)フェニルア
クリレート、2−(ジメチルアミノ)−2−メチルプロ
ピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−ピペリジノプ
ロピルアクリレート、(2−ジエチルアミノ)エチルメ
タクリレート、(ジシクロヘキシルアミノ)エチルメタ
クリレート、N−(2−ジメチルアミノエチル)アクリ
ルアミド、N−2−(モルホリノエチル)アクリルアミ
ド、N−(3−ジエチルアミノプロピル)アクリルアミ
ド、N−(1,1−ジメチル−3−ジメチルアミノプロ
ピル)アクリルアミド、N−(1,3−ジメチルモルホ
リノブチル)アクリルアミド、N−(1,3−ジメチル
ピロリジノブチル)アクリルアミド、N−〔4−(フェ
ニルアミノ)フェニル〕アクリルアミド、N−(2−ジ
メチルアミノエチル)メタクリルアミド、N−(2,2
−ジメチル−3−ジメチルアミノプロピル)メタクリル
アミド、アミノスチレン、N,N−ジメチルアミノスチ
レン、4−アミノ−3−ニトロスチレン、(アミノメチ
ル)スチレン、ビニルベンジルジアリルアミン、N−
(ビニルベンジル)ピペリジン、N−(ビニルベンジ
ル)モルホリン、(2−アミノエチル)スチレン、(ジ
エチルアミノエチル)スチレン、(ビニルフェニル)メ
チルスルフィド、(ビニルフェニル)メチルスルフィ
ド、ビニルピリジン、2−ビニル−5−メチルピリジ
ン、5−エチル−2−ビニルピリジン、5−ブロモ−3
−ビニルピリジン等が挙げられる。
【0282】一般式(8)または(9)で表されるモノ
マーは単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせ
て使用してもよい。また、必要に応じて他のモノマーを
1種以上さらに組み合わせて共重合させ、2元以上のコ
ポリマーとすることができる。このようなモノマーとし
ては、前述の酸基を有するモノマーが好ましい。
【0283】このように一般式(9)〜(11)で表さ
れるモノマーを重合することによって得たポリマーに対
し、ハロアルキル基とラジカル重合性基を同時に有する
化合物を反応させることによって、カチオン性基および
ラジカル重合性基を同時に導入することができ、本発明
におけるカチオン性基およびラジカル重合性基を有する
ポリマーが得られる。この時、ハロアルキル基とラジカ
ル重合性基を同時に有する化合物は単独で用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0284】ハロアルキル基とラジカル重合性基を同時
に有する化合物の具体例としては、3−ブロモ−1−プ
ロピン、1−ブロモ−2−ブチン、6−ブロモ−1−ヘ
キシン、2−ブロモ−エチルビニルエーテル、3−ヨー
ドプロピルビニルエーテル、6−ヨードヘキシルビニル
エーテル、2−ブロモエチルアクリレート、シンナミル
ブロミド、クロロメチルスチレン、ビニルベンジルブロ
ミド、臭化アリル、ヨウ化アリル等が挙げられる。
【0285】−3)下記−般式(14)または(1
5)で表されるモノマーを重合し−CH 2X基を側鎖に
有するポリマーとした後、下記一般式(16)〜(1
8)に表される化合物を反応させ、カチオン性基とラジ
カル重合性基を同時に導入する方法。
【0286】
【化74】
【0287】式中、R1、R2、R5、R6、A、J、
1、Y2、およびpは一般式(1)〜(6)におけると
同義である。Xは塩素、臭素およびヨウ素よりなる群か
ら選ばれる原子を表す。Mはラジカル重合性基を表す。
【0288】一般式(14)または(15)で表される
化合物の具体例としては、2−ブロモエチルアクリレー
ト、クロロメチルスチレン、ブロモメチルスチレン等が
挙げられる。一般式(14)または(15)で表される
モノマーは単独で使用してもよいし、2種以上を組み合
わせて使用してもよい。また、必要に応じて他のモノマ
ーを1種以上さらに組み合わせて共重合させ、2元以上
のコポリマーとすることができる。このようなモノマー
としては、前述の酸基を有するモノマーが好ましい。
【0289】一般式(14)または(15)で表される
モノマーを重合することによって得た−CH2X基を側
鎖に有するポリマーに対し、該−CH2X基と反応しカ
チオン性基を発現する基とラジカル重合性基を同時に有
する一般式(16)〜(18)で表される化合物を反応
させることによって、カチオン性基およびラジカル重合
性基が同時にポリマー中に導入され、本発明におけるカ
チオン性基およびラジカル重合性基を有するポリマーが
得られる。
【0290】一般式(16)〜(18)で表される化合
物の具体例としては、一般式(9)〜(11)で表され
るモノマーの具体例として示した化合物の他、1−ジエ
チルアミノ−1−ヘキシン、2−ジメチルアミノエチル
ビニルエーテル、ジエタノールアミンモノビニルエーテ
ル、2−フェニルアミノエチルビニルエーテル、2−ピ
ロリジルエチルモノビニルエーテル、2−メチルチオエ
チルビニルエーテル、2−アリルチオエチルビニルエー
テル、3−ネオペンチルチオプロピルビニルエーテル、
3−ベンジルチオプロピルビニルエーテル、2−フェニ
ルチオエチルビニルエーテル、トリアリルアミン、3−
(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(4−メトキジ
フェニル)アクリロニトリル、ジアリルスルフィド、ピ
リジルアセチレン等が挙げられる。
【0291】一般式(16)〜(18)で表される化合
物の中でも、合成が容易であることから、一般式(1
6)または(17)で表され、さらにY1が窒素原子で
ある化合物、あるいは一般式(18)で表される化合物
が特に好ましい。また一般式(16)または(17)で
表される化合物は単独で使用してもよいし、2種以上を
組み合わせて使用してもよい。
【0292】−4)カチオン性基を有するモノマー
と、反応速度が比較的遅いラジカル重合性基を有するア
クリルまたはスチレン系モノマーを共重合する方法。カ
チオン性基を有するモノマーとしては、前述の一般式
(1)〜〈3〉で表されるものを挙げることができる。
反応速度が比較的遅いラジカル重合性基を有するアクリ
ルまたはスチレン系モノマーとしては、重合により主鎖
骨格を形成するアクリルまたはスチレン構造と、それよ
りも付加重合性の低い不飽和結合(例えば、アリル基、
アセチレン構造等)を有するモノマーが挙げられる。
【0293】該モノマーは、分子中に反応性の異なる少
なくとも2個のラジカル重合性基を有するが、カチオン
性基を有するモノマーとの共重合においては、アクリル
またはステン構造のラジカル反応性が高いため、反応速
度が比較的遅いラジカル重合性基は重合に与らない。し
たがって、ゲル化を起こすことなく側鎖にラジカル重合
性基を導入でき、本発明におけるカチオン性基およびラ
ジカル重合性を有するポリマーが得られる。
【0294】反応速度が比較的遅いラジカル重合性基を
有するアクリルまたはスチレン系モノマーの好ましい具
体例としては、アリルアクリレート、アリルメタクリレ
ート、アリルオキシメチルメタクリレート、アセチルメ
チルメタクリレート、2−プロピニルアクリレート、2
−メチル−2−プロピニルアクリレート、3−ブチニル
アクリレート、N−アリルアクリルアミド、N−アリル
メタクリルアミド、アリルスチレン、(ビニルフェニ
ル)アリルエーテル、(ビニルフェニル)アセチレン等
が挙げられる。
【0295】カチオン性基を有するモノマーと、反応速
度が比較的遅いラジカル重合性基を有するモノマーは、
それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせ
て使用してもよい。また、必要に応じて他のモノマーを
1種以上さらに組み合わせて共重合させ、3元以上のコ
ポリマーとすることができる。このようなモノマーとし
ては、中間層にアルカリ現像性を付与するという観点か
ら、前述の酸基を有するモノマーを用いることが好まし
い。
【0296】−5)反応速度が比較的遅いラジカル重
合性基とカチオン性基を同時に有するモノマーを重合さ
せる方法。反応速度が比較的遅いラジカル重合性基とカ
チオン性基を同時に有するモノマーとしては、一般式
(19)〜(21)で表される化合物を挙げることがで
きる。
【0297】
【化75】
【0298】式中、R1、R2、A、J、Z-、およびp
は一般式(1)〜(3)におけると同義である。R2
主鎖骨格を成すスチレン構造よりも反応性の低いラジカ
ル重合性基を有しているアルキル基、アラルキル基を表
す。D′は下記一般式(22)〜(24)で表されるカ
チオン性基を表す。
【0299】
【化76】
【0300】式中、Y1、Y2、およびZ-は一般式
(4)〜(6)におけると同義である。R11〜R12はそ
れぞれ独立に水素原子、または炭素原子数1〜20まで
の置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基、
アラルキル基を表し、R13は炭素原子数1〜20までの
置換基を有していてもよいアルキリデン基を表す。ただ
し、一般式(22)においてはR10〜R12、一般式(2
3)においてはR10またはR13、一般式(24)におい
てはR10またはR11のうち少なくとも1つに主鎖骨格を
成すアクリルまたはスチレン構造よりも反応性の低いラ
ジカル重合基を有している。また、可能であるならば、
10〜R13は互いに結合して、またはJのいずれかの部
分と結合して環を形成してもよい。
【0301】一般式(22)〜(24)で表されるカチ
オン性基の中でも、合成が容易であることから、一般式
(22)または(23)で表され、さらにY1が窒素原
子である基が特に好ましい。以下に反応速度が比較的遅
いラジカル重合性基とカチオン性基を同時に有するモノ
マーの具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるも
ではない。
【0302】
【化77】
【0303】本発明の平版印刷用原版における中間層
は、次のような方法で設けることができる。すなわち、
水もしくはメタノール、エタノールなどの有機溶剤また
はそれらの混合溶剤に前述光重合開始剤、増感色素、ラ
ジカル重合性を有する基を分子内に有する化合物を溶解
させた溶液を、親水化処理を施したアルミニウム支持体
上に塗布、乾燥して中間層を設ける方法と、水又はメタ
ノール、エタノールなどの有機溶剤もしくはそれらの混
合溶剤に上記カチオン性基及びラジカル反応性基を有す
るポリマーを溶解させた溶液に、親水化処理を施したア
ルミニウム支持体を浸漬して該カチオン性基及びラジカ
ル反応性基を有するポリマーを吸着させ、しかる後、水
などによって、洗浄、乾燥して中間層を設ける方法であ
る。前者の方法では、上記カチオン性基及びラジカル重
合性基を0.005〜10重量%の濃度で溶解した塗布
液を種々の方法で塗布できる。例えばバーコーター塗
布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布等のいずれ
の方法を用いてもよい。また、本発明の化合物を溶解し
た溶液に浸漬後、水などによって洗浄する方法では、溶
液の濃度は0.01〜20重量%、好ましくは0.05
〜5重量%であり、浸漬温度は20℃〜90℃、好まし
くは25℃〜50℃であり、浸漬時間は、0.1秒〜2
0分、好ましくは2秒〜1分である。
【0304】該中間層の乾燥後の被覆量は、2mg/m2
〜200mg/m2が適当であり、好ましくは5mg/m2
100mg/m2、さらに好ましくは5mg/m2〜50mg/
2である。上記の被覆量が2mg/m2より少ないと充分
な耐刷性能が得られない。また、200mg/m2より多
くても、充分な耐刷性能が得られない。
【0305】本発明の平版印刷版用原版における中間層
を設ける際に使用する溶液は、アンモニア、トリエチル
アミン、水酸化カリウム等の塩基性物質や、塩酸、硫
酸、リン酸、スルホン酸、カルボン酸等の酸性物質によ
りpHを調節し、pH1〜12の範囲で使用することも
できる。特開平7−314937号や特開平5−278
362号に記載される中間層の酸性条件での塗設や、シ
リケートをあらかじめ酸処理しておくことで密着性を一
層高める事ができる。また、平版印刷版用原版の調子再
現性改良のため、黄色染料を添加することもできる。
【0306】また本発明の平版印刷版用原版における中
間層には、公知の、例えばカルボキシメチルセルロー
ス、デキストリン、アラビアゴム、2−アミノエチルホ
スホン酸などのアミノ基を有するホスホン酸類、グリシ
ンやβ−アラニンなどのアミノ酸類、トリエタノールア
ミンの塩酸塩等のヒドロキシル基を有するアミンの塩酸
塩等を混合させることができる。本発明の中間層は、先
述のカチオン性基及びラジカル重合性基を有するポリマ
ーを少なくとも20重量%異常含むことが望ましく、よ
り好ましくは50重量%以上である。
【0307】[光重合性感光層]本発明の画像記録材料
において、前述中間層の上に設けられる光重合性感光層
(以下、単に感光層ともいう)は、光重合開始剤、増感
色素、付加重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化
合物、及び高分子バインダーを必須成分とし、必要に応
じて共増感剤、着色剤、可塑剤、熱重合禁止剤等の添加
剤を含む。 [(1)光重合開始剤]前述、中間層の説明において示
した光重合開始剤から選ばれる種々の化合物または2種
以上の光重合開始剤の併用系(光重合開始系)を適宜選
択して使用することができる。光重合開始剤の使用量は
通常多いほうが感光性の点で有利であり、感光層成分1
00重量部に対し、0.5〜80重量部、好ましくは1
〜50重量部の範囲で用いることで十分な感光性が得ら
れる。 [(2)付加重合性化合物]前述、中間層の説明におい
て示した、少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合
を有する付加重合性化合物から選ばれる。これらの使用
量は、光重合性組成物の全成分に対して5〜50重量%
(以下%とする)、好ましくは10〜40%である。5
0%より多い場合には塗膜形成不良(ベたつき)とな
り、また、5%より少ない場合には硬化不良となるため
好ましくない。 [(3)高分子バインダー]本発明の画像記録材料の光
重合性感光層に使用する高分子バインダー(バインダー
ポリマーともいう)としては、線状有機高分子重合体を
含有させることが好ましい。
【0308】このような「線状有機高分子重合体」とし
ては、どれを使用しても構わない。好ましくは水現像あ
るいは弱アルカリ水現像を可能とする水あるいは弱アル
カリ水可溶性または膨潤性である線状有機高分子重合体
が選択される。線状有機高分子重合体は、組成物の皮膜
形成剤としてだけでなく、水、弱アルカリ水あるいは有
機溶剤現像剤としての用途に応じて選択使用される。例
えば、水可溶性有機高分子重合体を用いると水現像が可
能になる。このような線状有機高分子重合体としては、
側鎖にカルボン酸基を有する付加重合体、例えば特開昭
59−44615号、特公昭54−34327号、特公
昭58−12577号、特公昭54−25957号、特
開昭54−92723号、特開昭59−53836号、
特開昭59−71048号に記載されているもの、すな
わち、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イ
タコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共
重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等がある。
また同様に側鎖にカルボン酸基を有する酸性セルロース
誘導体がある。この他に水酸基を有する付加重合体に環
状酸無水物を付加させたものなどが有用である。
【0309】特にこれらの中で〔ベンジル(メタ)アク
リレート/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の
付加重合性ビニルモノマー〕共重合体および〔アリル
(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/必要に応
じてその他の付加重合性ビニルモノマー〕共重合体は、
膜強度、感度、現像性のバランスに優れており、好適で
ある。
【0310】また、特公平7−12004号、特公平7
−120041号、特公平7−120042号、特公平
8−12424号、特開昭63−287944号、特開
昭63−287947号、特開平1−271741号、
特願平10−116232号等に記載される、酸基を含
有するウレタン系バインダーポリマーは、非常に、強度
に優れるので、耐刷性・低露光適性の点で有利である。
【0311】また、特開平11−171907記載のア
ミド基を有するバインダーは優れた現像性と膜強度をあ
わせもち、好適である。
【0312】さらにこの他に水溶性線状有機高分子とし
て、ポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド等
が有用である。また硬化皮膜の強度を上げるためにアル
コール可溶性ナイロンや2,2−ビス−(4−ヒドロキ
シフェニル)−プロパンとエピクロロヒドリンのポリエ
ーテル等も有用である。これらの線状有機高分子重合体
は全組成物中に任意な量を混和させることができる。し
かし90重量%を超える場合には形成される画像強度等
の点で好ましい結果を与えない。好ましくは30〜85
重量%である。また光重合可能なエチレン性不飽和二重
結合を有する化合物と線状有機高分子重合体は、重量比
で1/9〜7/3の範囲とするのが好ましい。
【0313】好ましい実施様態においてバインダーポリ
マーは実質的に水不要でアルカリに可溶なものが用いら
れる。そうすることで、現像液として、環境上好ましく
ない有機溶剤を用いないかもしくは非常に少ない使用量
に制限できる。この様な使用法においてはバインダーポ
リマーの酸価(ポリマー1gあたりの酸含率を化学等量
数で表したもの)と分子量は画像強度と現像性の観点か
ら適宜選択される。好ましい酸価は、0.4〜3.0m
eq/gであり好ましい分子量は3000から50万の
範囲で、より好ましくは、酸価が0.6〜2.0、分子
量が1万から30万の範囲である。
【0314】本発明の平版印刷版用原版の感光層には、
以上の基本成分の他に、さらにその用途、製造方法等に
適したその他の成分を適宜添加することができる。以
下、好ましい添加剤に関し例示する。
【0315】[(4)共増感剤]本発明の平版印刷版用
原版の感光層には、共増感剤を用いることで、該感光層
の感度をさらに向上させる事ができる。これらの作用機
構は、明確ではないが、多くは次のような化学プロセス
に基づくものと考えられる。即ち、先述の光重合開始剤
(系)の光吸収により開始される光反応と、それに引き
続く付加重合反応の過程で生じる様々な中間活性種(ラ
ジカル、過酸化物、酸化剤、還元剤等)と、共増感剤が
反応し、新たな活性ラジカルを生成するものと推定され
る。これらは、大きくは、(a)還元されて活性ラジカ
ルを生成しうるもの、(b)酸化されて活性ラジカルを
生成しうるもの、(c)活性の低いラジカルと反応し、
より活性の高いラジカルに変換するか、もしくは連鎖移
動剤として作用するものに分類できるが、個々の化合物
がこれらのどれに属するかに関しては、通説がない場合
も多い。
【0316】(a)還元されて活性ラジカルを生成する
化合物 炭素−ハロゲン結合を有する化合物:還元的に炭素−ハ
ロゲン結合が解裂し、活性ラジカルを発生すると考えら
れる。具体的には、例えば、トリハロメチル−S−トリ
アジン類や、トリハロメチルオキサジアゾール類等が好
適に使用できる。 窒素−窒素結合を有する化合物:還元的に窒素−窒素結
合が解裂し、活性ラジカルを発生すると考えられる。具
体的にはヘキサアリールビイミダゾール類等が好適に使
用される。酸素−酸素結合を有する化合物:還元的に酸
素−酸素結合が解裂し、活性ラジカルを発生すると考え
られる。具体的には、例えば、有機過酸化物類等が好適
に使用される。 オニウム化合物:還元的に炭素−ヘテロ結合や、酸素−
窒素結合が解裂し、活性ラジカルを発生すると考えられ
る。具体的には例えば、ジアーリールヨードニウム塩
類、トリアリールスルホニウム塩類、N−アルコキシピ
リジニウム、(アジニウム)塩類等が好適に使用され
る。 フェロセン、鉄アレーン錯体類:還元的に活性ラジカル
を生成しうる。
【0317】(b)酸化されて活性ラジカルを生成する
化合物 アルキルアート錯体:酸化的に炭素−ヘテロ結合が解裂
し、活性ラジカルを生成すると考えられる。具体的には
例えば、トリアリールアルキルボレート類が好適に使用
される。 アルキルアミン化合物:酸化により窒素に隣接した炭素
上のC−X結合が解裂し、活性ラジカルを生成するもの
と考えられる。Xとしては、水素原子、カルボキシル
基、トリメチルシリル基、ベンジル基等が好適である。
具体的には、例えば、エタノールアミン類、N−フェニ
ルグリシン類、N−トリメチルシリルメチルアニリン類
等が挙げられる。 含硫黄、含錫化合物:上述のアミン類の窒素原子を硫黄
原子、錫原子に置き換えたものが、同様の作用により活
性ラジカルを生成しうる。また、S−S結合を有する化
合物もS−S解裂による増感が知られる。
【0318】α−置換メチルカルボニル化合物:酸化に
より、カルボニル−α炭素間の結合解裂により、活性ラ
ジカルを生成しうる。また、カルボニルをオキシムエー
テルに変換したものも同様の作用を示す。具体的には、
2−アルキル−1−[4−(アルキルチオ)フェニル]
−2−モルフォリノプロノン−1類、並びに、これらと
ヒドロキシアミン類とを反応したのち、N−OHをエー
テル化したオキシムエーテル類を挙げる事ができる。 スルフィン酸塩類:還元的に活性ラジカルを生成しう
る。具体的には、アリールスルフィン酸ナトリウム等を
挙げる事ができる。
【0319】(c)ラジカルと反応し高活性ラジカルに
変換、もしくは連鎖移動剤として作用する化合物:例え
ば、分子内にSH、PH、SiH、GeHを有する化合
物群が用いられる。これらは、低活性のラジカル種に水
素供与して、ラジカルを生成するか、もしくは、酸化さ
れた後、脱プロトンする事によりラジカルを生成しう
る。具体的には、例えば、2−メルカプトベンズイミダ
ゾール類等が挙げられる。これらの共増感剤のより具体
的な例は、例えば、特開昭9−2369113号中に、
感度向上を目的とした添加剤として、多く記載されてい
る。以下にその一部を例示するが、本発明の平版印刷版
用原版の感光層に用いられるものは、これらに限定され
るものではない。
【0320】
【化78】
【0321】これらの共増感剤に関しても、さらに、感
光層の特性を改良するための様々な化学修飾を行うこと
も可能である、例えば、増感色素やチタノセン、付加重
合性不飽和化合物その他のラジカル発生パートとの結
合、親水性部位の導入、相溶性向上、結晶析出抑制のた
めの置換基導入、密着性を向上させる置換基導入、ポリ
マー化等の方法が利用できる。
【0322】これらの共増感剤は、単独または2種以上
併用して用いることができる。使用量はエチレン性不飽
和二重結合を有する化合物100重量部に対し0.05
〜100重量部、好ましくは1〜80重量部、さらに好
ましくは3〜50重量部の範囲が適当である。
【0323】[(5)重合禁止剤]また、本発明の平版
印刷版用原版の感光層においては、感光性組成物の製造
中あるいは保存中において、重合可能なエチレン性不飽
和二重結合を有する化合物の不要な熱重合を阻止するた
めに少量の熱重合防止剤を添加することが望ましい。適
当な熱重合防止剤としてはハイドロキノン、p−メトキ
シフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロ
ガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,
4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−
ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシ
アミン第一セリウム塩等が挙げられる。熱重合防止剤の
添加量は、全組成物の重量に対して約0.01重量%〜
約5重量%が好ましい。また必要に応じて、酸素による
重合阻止を防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミドの
ような高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の
過程で感光層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘
導体の添加量は、全組成物の約0.5重量%〜約10重
量%が好ましい。
【0324】[(6)着色剤]さらに、本発明の平版印
刷版用原版の感光層に、その着色を目的として染料もし
くは顔料を添加してもよい。これにより、印刷版として
の、製版後の視認性や、画像濃度測定機適性といったい
わゆる検版性を向上させる事ができる。着色剤として
は、多くの染料は光重合系感光層の感度の低下を生じる
ので、着色剤としては、特に顔料の使用が好ましい。具
体例としては例えばフタロシアニン系顔料、アゾ系顔
料、カーボンブラック、酸化チタンなどの顔料、エチル
バイオレット、クリスタルバイオレット、アゾ系染料、
アントラキノン系染料、シアニン系染料などの染料があ
る。染料および顔料の添加量は全組成物の約0.5重量
%〜約5重量%が好ましい。
【0325】[(7)その他の添加剤]さらに、硬化皮
膜の物性を改良するために無機充填剤や、その他可塑
剤、感光層表面のインク着肉性を向上させうる感脂化剤
等の公知の添加剤を加えてもよい。可塑剤としては例え
ばジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、トリ
エチレングリコールジカプリレート、ジメチルグリコー
ルフタレート、トリクレジルホスフェート、ジオクチル
アジペート、ジブチルセバケート、トリアセチルグリセ
リン等があり、結合剤を使用した場合、エチレン性不飽
和二重結合を有する化合物と結合剤との合計重量に対し
10重量%以下添加することができる。また、後述する
膜強度(耐刷性)向上を目的とした、現像後の加熱・露
光の効果を強化するための、UV開始剤や、熱架橋剤等
の添加もできる。
【0326】上記の感光層を前記中間層の上に設ける際
には、該感光層成分の光重合性組成物を種々の有機溶剤
に溶かして、該中間層上に塗布するように供される。こ
こで使用する溶媒としては、アセトン、メチルエチルケ
トン、シクロヘキサン、酢酸エチル、エチレンジクロラ
イド、テトラヒドロフラン、トルエン、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレング
リコールモノエチルエーテル、アセチルアセトン、シク
ロヘキサノン、ジアセトンアルコール、エチレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコー
ルエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ
イソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチル
エーテルアセテート、3−メトキシプロパノール、メト
キシメトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコール
モノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピル
アセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳酸
エチルなどがある。これらの溶媒は、単独あるいは混合
して使用することができる。そして、塗布溶液中の固形
分の濃度は、2〜50重量%が適当である。
【0327】前記感光層の被覆量は、主に、感光層の感
度、現像性、露光膜の強度・耐刷性に影響しうるもの
で、用途に応じ適宜選択することが望ましい。被覆量が
少なすぎる場合には、耐刷性が十分でなくなる。一方多
すぎる場合には、感度が下がり、露光に時間がかかる
上、現像処理にもより長い時間を要するため好ましくな
い。本発明の主要な目的である走査露光用平版印刷版用
原版としては、その被覆量は乾燥後の重量で約0.1g
/m2〜約10g/m2の範囲が適当である。より好まし
くは0.5〜5g/m2である。
【0328】[支持体]本発明の主要な目的の一つであ
る、平版印刷版を得るには上記感光層を、表面が親水性
の支持体上に設ける事が望ましい。親水性の支持体とし
ては、従来公知の、平版印刷版に使用される親水性支持
体を特に制限なく使用することができる。 使用される
支持体は寸度的に安定な板状物であることが好ましく、
例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた
紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プ
ラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢
酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロー
ス、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ
プロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール
等)、上記の如き金属がラミネート若しくは蒸着された
紙若しくはプラスチックフィルム等が含まれ、これらの
表面に対し、必要に応じ親水性の付与や、強度向上、等
の目的で適切な公知の物理的、化学的処理を施しても良
い。
【0329】特に、好ましい支持体としては、紙、ポリ
エステルフィルム又はアルミニウム板があげられ、その
中でも寸法安定性がよく、比較的安価であり、必要に応
じた表面処理により親水性や強度にすぐれた表面を提供
できるアルミニウム板は特に好ましい。また、特公昭4
8−18327号に記載されているようなポリエチレン
テレフタレートフィルム上にアルミニウムシートが結合
された複合体シートも好ましい。
【0330】好適なアルミニウム板は、純アルミニウム
板及びアルミニウムを主成分とし、微量の異元素を含む
合金板であり、更ノアルミニウムがラミネート又は蒸着
されたプラスチックフィルムでもよい。アルミニウム合
金に含まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、
マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チ
タン等がある。合金中の異元素の含有量は高々10重量
%以下である。本発明において特に好適なアルミニウム
は、純アルミニウムであるが、完全に純粋なアルミニウ
ムは精錬技術上製造が困難であるので、僅かに異元素を
含有するものでもよい。このように本発明に適用される
アルミニウム板は、その組成が特定されるものではな
く、従来より公知公用の素材のAルミニウム板を適宜に
利用することができる。本発明で用いられるアルミニウ
ム板の厚みはおよそ0.1mm〜0.6mm程度、好ま
しくは0.15mm〜0.4mm、特に好ましくは0.
2mm〜0.3mmである。
【0331】また金属、特にアルミニウムの表面を有す
る支持体の場合には、粗面化(砂目立て)処理、珪酸ソ
ーダ、弗化ジルコニウム酸カリウム、燐酸塩等の水溶液
への浸漬処理、あるいは陽極酸化処理などの表面処理が
なされていることが好ましい。
【0332】アルミニウム板の表面の粗面化処理は、種
々の方法により行われるが、例えば、機械的に粗面化す
る方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法及び化
学的に表面を選択溶解させる方法により行われる。機械
的方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラス
ト研磨法、バフ、磨法等の公知の方法を用いることがで
きる。また、電気化学的な粗面化法としては塩酸、硝酸
等の電解液中で交流又は直流により行う方法がある。ま
た、特開昭54−63902号に開示されているように
両者を組み合わせた方法も利用することができる。ま
た、アルミニウム板を粗面化するに先立ち、所望によ
り、表面の圧延油を除去するために、例えば、界面活性
剤、有機溶剤又はアルカリ性水溶液等による脱脂処理が
行われる。
【0333】さらに、粗面化したのちに珪酸ナトリウム
水溶液に浸漬処理されたアルミニウム板が好ましく使用
できる。特公昭47−5125号に記載されているよう
にアルミニウム板を陽極酸化処理したのちに、アルカリ
金属珪酸塩の水溶液に浸漬処理したものが好適に使用さ
れる。陽極酸化処理は、例えば、燐酸、クロム酸、硫
酸、硼酸等の無機酸、もしくは蓚酸、スルファミン酸等
の有機酸またはそれらの塩の水溶液または非水溶液の単
独または二種以上を組み合わせた電解液中でアルミニウ
ム板を陽極として電流を流すことにより実施される。
【0334】また、米国特許第3658662号に記載
されているようなシリケート電着も有効である。さら
に、特公昭46−27481号、特開昭52−5860
2号、特開昭52−30503号に開示されているよう
な電解グレインを施した支持体と、上記陽極酸化処理お
よび珪酸ソーダ処理を組合せた表面処理も有用である。
【0335】また、特開昭56−28893号に開示さ
れているような機械的粗面化、化学的エッチング、電解
グレイン、陽極酸化処理さらに珪酸ソーダ処理を順に行
ったものも好適である。さらに、これらの処理を行った
後に、水溶性の樹脂、例えばポリビニルホスホン酸、ス
ルホン酸基を側鎖に有する重合体および共重合体、ポリ
アクリル酸、水溶性金属塩(例えば硼酸亜鉛)もしく
は、黄色染料、アミン塩等を下塗りしたものも好適であ
る。
【0336】さらに特開平7−159983号に開示さ
れているようなラジカルによって付加反応を起こし得る
官能基を共有結合させたゾル−ゲル処理基板も好適に用
いられる。
【0337】その他好ましい例として、任意の支持体上
に表面層として耐水性の親水性層を設けたものも上げる
ことができる。この様な表面層としては例えばUS30
55295や、特開昭56−13168号記載の無機顔
料と結着剤とからなる層、特開平9−80744記載の
親水性膨潤層、特表平8−507727記載の酸化チタ
ン、ポリビニルアルコール、珪酸類からなるゾルゲル膜
等を上げる事ができる。
【0338】これらの親水化処理は、支持体の表面を親
水性とするために施される以外に、その上に設けられる
光重合性組成物の有害な反応を防ぐため、かつ感光層の
密着性の向上等のために施されるものである。
【0339】「保護層」本発明の望ましい様態である、
走査露光用平版印刷版においては、通常、露光を大気中
で行うため、光重合性組成物の層の上に、さらに、保護
層を設ける事が好ましい。保護層は、感光層中で露光に
より生じる画像形成反応を阻害する大気中に存在する酸
素、や塩基性物質等の低分子化合物の感光層への混入を
防止し、大気中での露光を可能とする。従って、この様
な保護層に望まれる特性は、酸素等の低分子化合物の透
過性が低いことであり、さらに、露光に用いる光の透過
は実質阻害せず、感光層との密着性に優れ、かつ、露光
後の現像工程で容易に除去できる事が望ましい。
【0340】この様な保護層に関する工夫が従来よりな
されており、米国特許第3,458,311号、特開昭
55−49729号に詳しく記載されている。保護層に
使用できる材料としては例えば、比較的、結晶性に優れ
た水溶性高分子化合物を用いる事がよく、具体的には、
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、酸性セ
ルロース類、ゼラチン、アラビアゴム、ポリアクリル酸
などのような水溶性ポリマーが知られていが、これらの
内、ポリビニルアルコールを主成分として用いる事が、
酸素遮断性、現像除去性といった基本特性的にもっとも
良好な結果を与える。保護層に使用するポリビニルアル
コールは、必要な酸素遮断性と水溶性を有するための、
未置換ビニルアルコール単位を含有する限り、一部がエ
ステル、エーテル、およびアセタールで置換されていて
も良い。また、同様に一部が他の共重合成分を有してい
ても良い。
【0341】ポリビニルアルコールの具体例としては7
1〜100%加水分解され、分子量が300から240
0の範囲のものをあげる事ができる。具体的には、株式
会社クラレ製のPVA−105、 PVA−110、 P
VA−117、 PVA−117H、 PVA−120、
PVA−124、 PVA−124H、 PVA−C
S、 PVA−CST、 PVA−HC、 PVA−20
3、 PVA−204、PVA−205、 PVA−21
0、 PVA−217、 PVA−220、 PVA−2
24、 PVA−217EE、 PVA−217E、 P
VA−220E、PVA−224E、 PVA−40
5、 PVA−420、 PVA−613、L−8等があ
げられる。
【0342】保護層の成分(PVAの選択、添加剤の使
用)、塗布量等は、酸素遮断性・現像除去性の他、カブ
リ性や密着性・耐傷性を考慮して選択される。一般には
使用するPVAの加水分解率が高い程(保護層中の未置
換ビニルアルコール単位含率が高い程)、膜厚が厚い程
酸素遮断性が高くなり、感度の点で有利である。しかし
ながら、極端に酸素遮断性を高めると、製造時・生保存
時に不要な重合反応が生じたり、また画像露光時に、不
要なカブリ、画線の太りが生じたりという問題を生じ
る。また、画像部との密着性や、耐傷性も版の取り扱い
上極めて重要である。即ち、水溶性ポリマーからなる親
水性の層を親油性の重合層に積層すると、接着力不足に
よる膜剥離が発生しやすく、剥離部分が酸素の重合阻害
により膜硬化不良などの欠陥を引き起こす。
【0343】これに対し、これら2層間の接着性を改す
べく種々の提案がなされている。たとえば米国特許第2
92,501号、米国特許第44,563号には、主に
ポリビニルアルコールからなる親水性ポリマー中に、ア
クリル系エマルジョンまたは水不溶性ビニルピロリドン
−ビニルアセテート共重合体などを20〜60重量%混
合し、重合層の上に積層することにより、十分な接着性
が得られることが記載されている。本発明における保護
層に対しては、これらの公知の技術をいずれも適用する
事ができる。このような保護層の塗布方法については、
例えば米国特許第3,458,311号、特開昭55−
49729号に詳しく記載されている。
【0344】本発明の感光性組成物を用いた感光材料を
画像形成材料として使用する際には、通常、画像露光し
たのち、現像液で感光層の未露光部を除去し、画像を得
る。これらの光重合性組成物を平版印刷版の作成に使用
する際の好ましい現像液としては、特公昭57−742
7号に記載されているような現像液が挙げられ、ケイ酸
ナトリウム、ケイ酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化リチウム、第三リン酸ナトリウム、
第二リン酸ナトリウム、第三リン酸アンモニウム、第二
リン酸アンモニウム、メタケイ酸ナトリウム、重炭酸ナ
トリウム、アンモニア水などのような無機アルカリ剤や
モノエタノールアミンまたはジエタノールアミンなどの
ような有機アルカリ剤の水溶液が適当である。このよう
なアルカリ溶液の濃度が0.1〜10重量%、好ましく
は0.5〜5重量%になるように添加される。
【0345】また、このようなアルカリ性水溶液には、
必要に応じて界面活性剤やベンジルアルコール、2−フ
ェノキシエタノール、2−ブトキシエタノールのような
有機溶媒を少量含むことができる。例えば、米国特許第
3,375,171号および同第3,615,480号
に記載されているものを挙げることができる。さらに、
特開昭50−26601号、同58−54341号、特
公昭56−39464号、同56−42860号の各公
報に記載されている現像液も優れている。
【0346】その他、本発明の平版印刷版用原版から平
版印刷版を製版するための製版プロセスとしては、必要
に応じ、露光前、露光中、露光から現像までの間に、全
面を加熱しても良い。この様な加熱により、感光層中の
画像形成反応が促進され、感度や耐刷性の向上、感度の
安定化といった利点が生じ得る。さらに、画像強度・耐
刷性の向上を目的として、現像後の画像に対し、全面後
加熱もしくは、全面露光を行う事も有効である。通常現
像前の加熱は150℃以下の穏和な条件で行う事が好ま
しい。温度が高すぎると、非画像部迄がかぶってしまう
等の問題を生じる。現像後の加熱には非常に強い条件を
利用する。通常は200〜500℃の範囲である。温度
が低いと十分な画像強化作用が得られず、高すぎる場合
には支持体の劣化、画像部の熱分解といった問題を生じ
る。
【0347】本発明の平版印刷版用原版の露光方法は、
公知の方法を制限なく用いる事ができる。望ましい、光
源の波長は350nmから650nmであり、具体的に
はレーザ各種の光源が好適である。露光機構は、内面ド
ラム方式、外面ドラム方式、フラットベッド方式等の何
れでも良い。また、本発明の平版印刷版用原版の感光層
成分は、高い水溶性のものを使用する事で、中性の水や
弱アルカリ水に可溶とすることもできるが、この様な構
成の平版印刷版用原版は印刷機上に装填後、機上で露光
−現像といった方式を行う事もできる。
【0348】また、本発明の平版印刷版用原版に対する
その他の露光光線としては、超高圧、高圧、中圧、低圧
の各水銀灯、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、キセ
ノン灯、メタルハライド灯、可視および紫外の各種レー
ザーランプ、蛍光灯、タングステン灯、太陽光等も使用
できる。
【0349】また、本発明の感光性組成物の用途として
は走査露光用平版印刷版の他、広く、光硬化樹脂の用途
として知られるものに制限なく適用できる。例えば、必
要に応じカチオン重合性化合物と併用した液状の感光性
組成物に適用することで、高感度な光造形用材料が得ら
れる。また、光重合にともなう、屈折率の変化を利用
し、ホログラム材料とすることもできる。光重合に伴
う、表面の粘着性の変化を利用して様々な転写材料(剥
離感材、トナー現像感材等)にも応用できる。マイクロ
カプセルの光硬化にも適用できる。フォトレジスト等の
電子材料製造、インクや塗料、接着剤等の光硬化樹脂材
料にも応用できる。
【0350】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。併
せて、本発明の中間層に含有する、支持体との相互作用
を有するカチオン性基とラジカル重合性を有する基の両
方を分子内に有するポリマーの合成方法を示す。
【0351】(合成例1、−1法)撹拌棒および撹拌
羽根、還流冷却器、および温度計を設置した200mlの
三つ口フラスコに、反応溶媒として2−メトキシエタノ
ール70g、(4−ビニルベンジル)トリエチルアンモ
ニウムクロリド21.3g、および4−ビニル安息香酸
8.3gを入れ、窒素気流下、50℃で30分撹拌し、
均一溶液とした。そこへ重合開始剤として2,2′−ア
ゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.04g
を加え、80℃で7時間撹拌し、重合を行った。この溶
液を酢酸エチル500mlに投入し、得られた沈殿物を真
空乾燥し、カチオン性基と反応性基を有するポリマーを
29.5g得た。このポリマーの酸価は、1.85me
q/gであった。
【0352】撹拌棒および撹拌羽根、還流冷却器、およ
び温度計を設置した300mlの三ツ口フラスコに、反応
溶媒としてメタノール150ml、得られたカチオン性基
と反応性基を有するポリマー9.5gを加え、溶解し
た。そこヘグリシジルメタクリレート1.3gを加え、
5時間加熱還流した。この溶液を酢酸エチル1000ml
に投入し、得られた沈殿物を真空乾燥することにより、
本発明におけるカチオン性基およびラジカル重合性基を
有するポリマー(P−1)を10.1g得た。」このポ
リマーの酸価は0.79meq/gであった。
【0353】(合成例2、−1法)撹拌棒および撹拌
羽根、還流冷却器、および温度計を設置した300mlの
三つ口フラスコに、反応溶媒としてジメチルスルホキシ
ド150ml、合成例1で得られたカチオン性基と反応性
基を有するポリマー9.5gを加え溶解した。そこへ2
−(メタクリロイロキシ)エチルイソシアネート1.4
g及びジラウリン酸ジ−n−ブチルスズ3滴を加え、5
0℃で5時間加熱撹拌した。この溶液を酢酸エチル10
00mlに投入し、得られた沈殿物を真空乾燥することに
より、本発明におけるカチオン性基およびラジカル反応
性基を有するポリマー(P−2)を10.3g得た。こ
のポリマーの酸価は0.84meq/gであった。
【0354】(合成例3、−2法)撹拌棒および撹拌
羽根、還流冷却器、および温度計を設置した200mlの
三つ口フラスコに、反応溶媒としてメタノール50g、
ポリ(4−ビニルピリジン)(重量平均分子量20,0
00)10.5gを入れ溶解した。そこへ4−(クロロ
メチル)スチレン6.1gを加え、8時間加熱還流し
た。この溶液を酢酸エチル8000mlに投入し、得られ
た沈殿物を真空乾燥することにより、本発明におけるカ
チオン性基およびラジカル重合性基を有するポリマー
(P−3)を15.4g得た。
【0355】(合成例4、−2法)撹拌棒および撹拌
羽根、還流冷却器、および温度計を設置した200mlの
三つ口フラスコに、反応溶媒としてメタノール50g、
ポリ〔(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート〕(重
量平均分子量78,000)15.7gを入れ溶解し
た。そこヘプロパルギルブロミド12.0gを加え、8
時間加熱還流した。この溶液を酢酸エチル800mlに投
入し、得られた沈殿物を真空乾燥することによりり、本
発明におけるカチオン性基およびラジカル重合性基を有
するポリマー(P−4)を21.3g得た。
【0356】(合成例5、−3法)撹拌棒および撹拌
羽根、還流冷却器、および温度計を設置した200mlの
三つ口フラスコに、反応溶媒としてメタノール80mlと
アセトン20ml、およびポリ(クロロメチルスチレン)
(重量平均分子量24,000)7.5gを入れ溶解し
た。2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート1.
6gを加え、40℃で3時間加熱した。そこへN−n−
ブチルアミン6.6gを加え、さらに40℃で3時間加
熱した。この溶液を酢酸エチル500mlに投入し、得ら
れた沈殿物を真空乾燥することにより、本発明における
カチオン性基およびラジカル重合性基を有するポリマー
(P−5)を12.4g得た。
【0357】(合成例6、−4法)撹拌棒および撹拌
羽根、還流冷却器、および温度計を設置した200mlの
三つ口フラスコに、反応溶媒として2−メトキシエタノ
ール90g、〔2−(メタクリロイロキシ)エチル〕ト
リメチルアンモニウムメチルスルフェート(80重量%
簾水溶液)17.7g、アリルメタクリレート3.8
g、およびメタクリル酸1.7gを入れ、窒素気流下、
50℃で30分撹拌し、均一溶液とした。そこへ重合開
始剤として2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)1.24gを加え、80℃で8時間撹拌し
て重合を行った。この溶液を酢酸エチル1000mlに投
入し、得られた沈殿物を真空乾燥することにより、本発
明におけるカチオン性基およびラジカル重合性基を有す
るポリマー(P−6)を19.6g得た。このポリマー
の酸価は0.96meq/gであった。
【0358】(合成例7、−5法)撹拌棒および撹拌
羽根、還流冷却器、および温度計を設置した200mlの
三つ口フラスコに、反応媒体としてN,N−ジメチルア
セトアミド50g、および(4−ビニルベンジル)トリ
アリルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート12.
0gを50℃で30分撹拌し、均一溶液とした。そこへ
重合開始剤として2,2′−アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)0.15gを加え、80℃で7時間
撹拌して重合を行った。この溶液を水1000mlに投入
し、得られた沈澱物を真空乾燥することにより、本発明
におけるカチオン性基およびラジカル重合性基を有する
ポリマー(P−7)を10.3g得た。
【0359】(合成例8、−3法)撹拌棒および撹拌
羽根、還流冷却器、および温度計を設置した200mlの
三ツ口フラスコに、反応溶媒としてメタノール80mlと
アセトン20ml、およびポリ(クロロメチルスチレン)
(重量平均分子量24,000)7.6gを入れ溶解し
た。2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート1
0.0gを加え、40℃で4時間加熱した。この溶液を
酢酸エチル500mlに投入し、得られた沈殿物を真空乾
燥することにより、本発明におけるカチオン性基および
ラジカル重合性基を有するポリマー(P−8)を12.
4g得た。
【0360】(実施例1〜10、比較例1〜3)以下の
手順で平版印刷版用原版を作製し、感度評価を行った。
結果を表2に示す。 〈支持体の前処理〉厚さ0.3mmの材質1Sのアルミニ
ウム板を8号ナイロンブラシと800メッシュのパミス
トンの水懸濁液を用いその表面を砂目立てした後、よく
水で洗浄した。10重量%水酸化ナトリウムに70℃で
60秒間浸漬してエッチングした後、流水で水洗後20
重量%硝酸で中和洗浄し、次いで水洗した。これをVA
=12.7Vの条件で、正弦波の交番波形電流を用いて
1重量%硝酸水溶液中で300クーロン/dm2の陽極
時電気量で電解粗面化処理を行った。その表面粗さを測
定したところ、0.45μm(JIS B0601によ
るRa表示)であった。
【0361】〈支持体表面の親水化処理〉上記の支持体
を、3号ケイ酸ソーダ(SiO2=28〜30%、Na2
O=9〜10%、Fe=0.02%以下)の2.5重量
%、pH=11.2、70℃の水溶液に13秒浸漬し、
続いて水洗した。表面の蛍光X線分析により求めたSi
元素量から、表面シリケート量は10mg/m2であっ
た。
【0362】〈中間層の塗設〉上記の親水化支持体表面
上に、不揮発性成分の塗布量が50mg〜200mg/m 2
となるように、下記組成の塗布液を調製し、ボイラーに
て180rpmの条件で塗布後、80℃で30秒間乾燥
させた。
【0363】(中間層塗布液) ・光重合開始系(表1中に記載) 光重合開始剤 1.5g 光重合開始剤 1.0g 増感色素 0.5g ・合成例1〜7で合成したカチオン性基 及びラジカル重合性基を有するポリマー (表1中に記載) 1.5g ・メタノール 80g ・アセトン 80g
【0364】(感光層の調製)このように処理されたア
ルミニウム板上に、下記組成の光重合性組成物を乾燥塗
布量が1.2g/m2となるように塗布し、80℃、2
分間乾燥させ感光層を形成させた。
【0365】 ・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 1.8g ・アリルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 (共重合モル比85/15) 2.0g ・光重合開始系 (表−A中に記載) 増感色素 0.1g 光重合開始剤 0.6g 光重合開始剤 0.2g ・フッ素系ノニオン界面活性剤(F−177P) 0.02g ・熱重合禁止剤N−ニトロソフェニルヒドロキシル 0.01g ・着色顔料分散物 2.0g
【0366】 (顔料分散物の組成) 組成: Pigment Blue (15:6) 15重量部 アリルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 10重量部 (共重合モル比82/18) シクロヘキサノン 15重量部 メトキシプロピルアセテート 20重量部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 40重量部
【0367】 ・メチルエチルケトン 20.0g ・プロピレングリコールモノメチルエーテル 20.0g
【0368】(保護層の調製)この感光層上にポリビニ
ルアルコール(ケン化度98モル%、重合度550)の
3重量%の水溶液を乾燥塗布重量が2g/m2となるよ
うに塗布し、100℃で2分間乾燥した。
【0369】(感光性の評価)この様に得られた感材上
に、富士写真フイルム(株)製の富士ステップガイド
(△D=0.15で不連続的に透過光学濃度が変化する
グレースケール)を密着させ、光学フィルター(ケンコ
ーBP−40)を通したキセノンランプを用い、既知の露
光エネルギーとなるように露光を行った。光学フィルタ
ーとしては、短波半導体レーザへの露光適性を見積もる
目的で、400nmのモノクロミックな光で露光が可能
なケンコーBP−40を用いた。その後、下記組成の現像
液に25℃、10秒間浸漬し、現像を行い、画像部にイ
ンクをつけ、画像が完全に除去される最高の段数から感
度(クリア感度)を算出した(表−A参照)。ここで、
クリア感度とは、画像の形成に最低限必要なエネルギー
を表し、この値が低いほど高感度であることを示す。
【0370】 〈実施例1〜10及び比較例1〜3中の現像液〉 下記組成からなるpH13の水溶液 1Kケイ酸カリウム 3.0 重量部 水酸化カリウム 1.5 重量部 下記式の化合物(ぺレックスNBL;(花王アトラス(株)製)) 0.2 重量部 水 95.3 重量部
【0371】
【化79】
【0372】中間層を塗設しない感材を比較例として、
中間層を塗設した感材の相対感度を示した(表−A)。
【0373】
【表18】
【0374】(実施例11〜17)実施例1〜10と同
様に表−Bに示す平版印刷版用原版に関し、感光性の評
価を行った。
【0375】
【表19】
【0376】なお、実施例中の化合物は、本明細書中に
例示したものであり、その他の化合物の構造は以下の通
りである。
【0377】
【化80】
【0378】表−A、表−Bに示されるように、本発明
の平版印刷版は非常に高感度であり、走査露光方式に十
分な感度を示す。
【0379】
【発明の効果】本発明の画像記録材料は、光重合開始剤
を含有する中間層を有することにより、レーザ光による
走査露光に適した十分な実用感度を有するものとするこ
とができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/09 501 G03F 7/09 501 7/095 7/095 (72)発明者 大島 康仁 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA01 AB03 AB20 AC01 AD01 BC32 BC42 CA00 CA01 CA14 CA28 CA35 CA41 CA48 CB07 CB10 CB13 CB43 CB52 DA18 DA40 FA10 FA17 2H096 AA00 AA07 AA30 BA05 BA20 CA03 CA05 EA02 EA04 GA08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、光重合開始系を含有する中
    間層と、その上に光重合開始剤、増感色素、付加重合可
    能なエチレン性不飽和結合を有する化合物及び高分子バ
    インダーを含有する光重合性感光層とが設けられている
    ことを特徴とする画像記録材料。
  2. 【請求項2】 支持体が親水化処理が施された表面を有
    するアルミニウム板からなり、かつ中間層の光重合開始
    剤が親水化処理されたアルミニウム板表面と相互作用す
    る光重合開始剤であることを特徴とする請求項1に記載
    の画像記録材料。
  3. 【請求項3】 中間層が、ラジカル重合性基を分子内に
    有する化合物を含有することを特徴とする請求項1また
    は2に記載の画像記録材料。
  4. 【請求項4】 中間層が、支持体との相互作用を有する
    基とラジカル重合性基の両方を分子内に有する化合物を
    含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載の画像記録材料。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の画像記
    録材料を用いることを特徴とする平版印刷用原版。
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