JPH08262301A - ガラスブロック集合体の固定部材及びそれを用いたガラスブロック集合体の固定構造 - Google Patents

ガラスブロック集合体の固定部材及びそれを用いたガラスブロック集合体の固定構造

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JPH08262301A
JPH08262301A JP9013995A JP9013995A JPH08262301A JP H08262301 A JPH08262301 A JP H08262301A JP 9013995 A JP9013995 A JP 9013995A JP 9013995 A JP9013995 A JP 9013995A JP H08262301 A JPH08262301 A JP H08262301A
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glass block
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glass
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Mayumi Tamura
麻由美 田村
Tomokazu Imura
智和 井村
Tsugio Tokumasu
次雄 徳増
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガラスブロック集合体の固定方法が簡単で、
特性が劣化しないガラスブロック集合体の固定構造を提
供すること 【構成】 直方体の固定部材20は、その上面両端部を
所定深さ、所定形状に削除することで第1凸部21が形
成されている。そして、第1凸部の上面所定位置にも所
定形状に削除することで、第2凸部22を形成してい
る。また、第1ガラスブロック23に光学膜24を形成
し、第2ガラスブロック25と光学接着剤により接着し
て形成するガラスブロック集合体27を固定部材に取り
付ける。上記した固定部材に形成された第2凸部の上面
に接着剤28が塗布され、上記ガラスブロック集合体を
構成する第1ガラスブロックが第2凸部に接着されてい
る。そして、たとえ接着剤の塗布量が多くても第1凸部
側に流れ、第2ガラスブロックに触れない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラスブロック集合体
の固定部材及びそれを用いたガラスブロック集合体の固
定構造に関するもので、より具体的には、光分岐,光分
波,光合波,偏光分離等の機能を有するガラスブロック
集合体を固定するための部材及びそれを用いたガラスブ
ロック集合体の固定構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のガラスブロック集合体の固定部材
としては、図4に示すように、直方体形状の金属材から
なる固定部材1の上面両端部を所定深さ,所定形状に削
ることで、上面に所定形状の凸部2が形成された構造と
なっている。
【0003】一方、この凸部2上にガラスブロック集合
体7が実装されるが、このガラスブロック集合体7は、
同一形状からなる角柱の第1,第2ガラスブロック3,
5と光学接着剤6を用いて接着一体化することにより構
成され、その接合面には誘電体膜を多層に積層された光
学膜4が形成されている。
【0004】そして上記固定部材1を用いたガラスブロ
ック集合体7の固定構造としては、固定部材1に形成さ
れた凸部2の上面に接着剤8を全面塗布し、ガラスブロ
ック集合体7の下面側を接着している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のガラスブロック集合体の固定部材及びそれを用
いた固定方法では、凸部2の上面全面に接着剤を塗布し
ているので、ガラスブロック集合体7を形成している第
1ガラスブロック3,第2ガラスブロック5,光学膜4
の下面側が接着固定される。そのため、温度変化によ
り、熱膨張係数の大きい固定部材1が、熱膨張係数が小
さな両ガラスブロック3,5及び光学膜4よりも大きく
膨張し、固定部材1に接着されている両ガラスブロック
3,5及び光学膜4の接着側が固定部材1から引張力を
受けて、体積変化による歪みが生じてしまう。これにと
もない光学接着剤6に応力がかかり、光学接着剤6の厚
みが歪んでしまう(上部の厚みが厚く、下部の厚みが薄
くなる)。これにより、両ガラスブロック3,5間の間
隔が部分的に異なり、ガラスブロック集合体の性能(消
光比等)が劣化してしまう。
【0006】温度変化による第1ガラスブロック及び第
2ガラスブロックの膨脹によって光学接着剤に応力をか
けないようにするため、凸部の上面の第1ガラスブロッ
クの下面となる部分にのみ接着剤8を塗布して、凸部の
上面にガラスブロック集合体を接着する方法が考えられ
る。
【0007】上記方法で接着した場合、温度変化により
ガラスブロック集合体に膨張がおこったとしても、第2
ガラスブロック及び光学膜の固定部材との接触面側に膨
張が起こることはなく、横にスライドするだけなので、
確かに光学接着剤に応力がかかることはなくなる。
【0008】しかし、係る方法では、接着剤塗布の位置
や,接着剤の量を正確に合わせなければ、ガラスブロッ
ク集合体を固定部材に接着する場合にガラスブロックを
接着剤が広がって、光学膜4や第2ガラスブロック5の
下面を接着してしまうおそれがあり、係る場合には上記
した問題が発生する。したがって、接着剤を塗布する際
に、係る広がりも考慮して行う必要があり、極めて慎重
に行わなければならず、その作業が煩雑となる。
【0009】係る問題を解決するため、特開昭62−1
45210公報に開示されたガラスブロック集合体の固
定構造がある。この発明は、図5に示すように大きさの
異なる2つのガラスブロックを用いてガラスブロック集
合体を構成している。すなわち、第1ガラスブロック1
0は、その側面に光学膜11が形成されている。この光
学膜11は、その上部を第1ガラスブロック10の上面
に合わせられ、その下部は第1ガラスブロック10の下
部よりも短くなるように形成されている。
【0010】第1ガラスブロック10に形成された光学
膜11には、光学接着剤12を介して、第1ガラスブロ
ック10よりも一回り小さな第2ガラスブロック13が
接着され、ガラスブロック集合体14が形成されてい
る。この第2ガラスブロック13の上面は第1ガラスブ
ロック10の上面に合わせられて接着しており、また、
第2ガラスブロック13の上面から下面までの長さは第
1ガラスブロック10のそれに比べて短い。
【0011】上記ガラスブロック集合体14の固定構造
としては、所定の基板の上面所定位置に接着剤15が塗
布され、係る位置にガラスブロック集合体14の下部が
接着される。このとき、光学膜11,第2ガラスブロッ
ク13は第1ガラスブロック10よりも短いので、第1
ガラスブロック10の下部を基板16上に接着しても第
2ガラスブロック13と基板16との間には一定の空間
が形成され、接触しない。したがって、たとえ接着剤1
5の塗布量が多くて、第2ガラスブロック12側に食み
出してきたとしても、その接着剤15は第2ガラスブロ
ック13や光学接着剤12に触れることがない。そのた
め、温度変化により基板16が膨張する場合でも、光学
接着剤12に接触している光学膜11,第2ガラスブロ
ック13にはその応力がかからず、光学接着剤12の厚
みが変動せず、ガラスブロック集合体14の性能を劣化
させることはない。
【0012】しかし、上記したガラスブロック集合体の
固定構造に必要なガラスブロック集合体14は、第1ガ
ラスブロック10と第2ガラスブロック13との形状を
異ならせる必要があるため、両ガラスブロックはそれぞ
れに合わせた形成工程が必要であり、また、両ガラスブ
ロック10,13同士を接着したり、光学膜11を形成
する際に、組み立て時に下側に空間が形成されるように
行う必要があり、その位置合わせ,精度出しが煩雑であ
る。そのため、使用できるガラスブロック集合体が高価
なものとなってしまう。
【0013】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題点を解
決し、ガラスブロック集合体を固定部材に接着すること
が簡単であると同時に、温度変化による光学接着剤への
応力を無くして、ガラスブロック集合体の特性を劣化さ
せることがなく、なるべく安価であるガラスブロック集
合体を使用することのできるガラスブロック集合体の固
定部材及びそれを用いたガラスブロック集合体の固定構
造を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明に係るガラスブロック集合体の固定部材で
は、複数のガラスブロックを、隣り合うガラスブロック
同士の少なくとも片方の側面に光学膜を形成するととも
に、光学接着剤によって一体形成されたガラスブロック
集合体を固定するための固定部材であって、前記複数の
ガラスブロックのうちの所定の1つのガラスブロックと
接する位置に、その1つのガラスブロックと同一または
小さい平面形状からなる凸部を形成してなる。
【0015】そして、係る固定部材を用いたガラスブロ
ック集合体の固定構造では、上記固定部材の片面に形成
された凸部に、接着剤を介して前記ガラスブロック集合
体を形成する所定の1つのガラスブロックを接着固定す
るようにした。
【0016】また、ガラスブロック集合体の固定部材の
別の解決手段としては、複数のガラスブロックを、隣り
合うガラスブロック同士の少なくとも片方の側面に光学
膜を形成するとともに、光学接着剤によって一体形成さ
れたガラスブロック集合体を固定するための固定部材で
あって、少なくとも前記光学膜及びその周囲と接触する
位置に溝部を形成するようにしても良い。
【0017】そして、係る固定部材を用いたガラスブロ
ック集合体の固定構造では、固定部材の表面に、前記ガ
ラスブロック集合体を位置決め固定する際に、前記ガラ
スブロック集合体の光学膜及び光学接着剤が前記溝部に
対向するようにし、かつ、その溝部で分けられた1つの
所定面と前記所定の1つのガラスブロック間にのみ接着
剤が塗布され、そこにおいて接着一体化するようにし
た。
【0018】
【作用】請求項1,2の発明にあっては、固定部材のガ
ラスブロック集合体接着面には、ガラスブロック集合体
の一部である所定の1つのガラスブロックを取り付ける
位置にのみ凸部が形成されており、光学膜,光学接着剤
及び他のガラスブロックの下側と固定部材との間には空
間が形成される。固定部材にガラスブロック集合体を接
着する場合に、固定部材に形成された凸部と上記1つの
ガラスブロックとの接合面に接着剤を塗布するが、この
塗布量が多く食み出たとしても、係るはみ出した接着剤
は、凸部の周囲である光学膜及びその周囲と固定部材の
間にある空間に流れ落ちる。そのため、光学膜や光学接
着剤及び他のガラスブロックの下部に接着剤は到達せ
ず、光学膜,他のガラスブロックは固定部材に固定され
ない。つまり、使用する接着剤の量や、塗布位置に関係
なく、接着剤は凸部上部全面に塗布するだけでガラスブ
ロック集合体を固定部材に適切に固定できる。
【0019】そして、光学膜や他のガラスブロックの下
部が固定部材に接着されないので、温度変化により、固
定部材に膨張が生じたとしても、光学膜,ガラスブロッ
クは固定部材に対する位置が変化するだけで、固定部材
から応力がかかることがない。そのため、光学接着剤の
厚さを歪めることがないので、ガラスブロック集合体の
特性(消光比)は劣化されない。
【0020】請求項3,4の発明にあっては、固定部材
のガラスブロック集合体の接着面に、ガラスブロック集
合体を形成する光学膜及びその周囲が接着される位置に
溝部等を形成することで、光学膜及び光学接着剤の下部
に空間が形成される。そのため、所定の1つのガラスブ
ロックを接着する面全体に接着剤を塗布した際に、塗布
量が多いと余分な接着剤が溝部に流れ込む。よって、光
学膜及び他のガラスブロックの下部に接着剤が到達しな
い。その結果、上記した請求項1,2の発明と同様の作
用により、ガラスブロック集合体の特性(消光比)は劣
化されない。
【0021】
【実施例】以下、本発明に係るガラスブロック集合体の
固定部材及びそれを用いたガラスブロック集合体の固定
構造の好適な実施例を添付図面を参照にして詳述する。
図1は本発明に係るガラスブロック集合体の固定部材及
びそれを用いたガラスブロック集合体の固定構造の第1
実施例を示している。同図(A)に示すように、所定形
状の固定部材20の上面両端部は所定深さ,所定形状を
削除することで、固定部材の所定位置に第1凸部21が
形成されている。そして、第1凸部21の上面所定位置
にも所定深さ,所定形状を削除することで、第2凸部2
2が形成されている。すなわち、同図(B),(C)に
示すように、固定部材20は平面長方形であり、その上
面には平行四辺形の段(凸部)が2段形成された形状と
なっている。
【0022】一方、鋭角45°,鈍角135°の角度を
なす平行四辺形の角柱である第1ガラスブロック23の
側面に誘電体膜を多層形成して、光学膜24を形成して
いる。そして、第1ガラスブロック23と同一形状であ
る第2ガラスブロック25を、光学接着剤26を用いて
光学膜24に接着し、より大きな平行四辺形の角柱であ
るガラスブロック集合体27が形成されている。
【0023】このガラスブロック集合体27を固定部材
20の上面に接着する構造を詳述する。同図(A)に示
すように、第1凸部21の形状は、上面からみて、ガラ
スブロック集合体27の上面と同一形状である。
【0024】第2凸部22の形状は、上面からみて、鋭
角45°,鈍角135°である平行四辺形の角柱であ
る。また、第2凸部22は、固定部材20の短辺方向の
長さが第1ガラスブロックと同一であり、固定部材20
の長辺の長さは第1ガラスブロック23よりやや短い形
状となっている。
【0025】そして、第2凸部22の上面全体に接着剤
28が塗布され、ガラスブロック集合体27の下面を第
1凹部21に重ねるとともに、第2凸部22の上面に第
1ガラスブロック23の下面を重ねて接着されている。
【0026】接着剤28の塗布箇所である第2凸部22
は、第1ガラスブロック23より固定部材の長辺方向で
短いので、固定部材20にガラスブロック集合体27を
取り付けるときに接着剤28が第2凸部22の上面で伸
びたとしても、接着剤28は第2凸部22の側面に流れ
落ちるだけで、食み出た接着剤28aが光学膜24及び
第2ガラスブロック25の下部に達することはない。
【0027】本発明に係るガラスブロック集合体の固定
部材及びそれを用いたガラスブロック集合体の固定構造
の第2実施例について詳述する。図2(A)に示すよう
に、直方体からなる固定部材30の上面両端部に、所定
深さ,所定形状に削除することによって、凸部31が形
成されている。さらにこの凸部31は、その上面所定位
置に溝部32を形成することで、第1凸部33と第2凸
部34に分けられている。すなわち、同図(B),
(C)に示すように、第1凸部33及び第2凸部34は
上面からみて平行四辺形の角柱となっている。
【0028】また、同図(A)に示すように、上面から
みて平行四辺形の角柱である第1ガラスブロック35の
側面に光学膜36を形成している。また、第1ガラスブ
ロック35と同一形状の第2ガラスブロック37と光学
接着剤38によって接着され、ガラスブロック集合体3
9を形成している。係るガラスブロック集合体39は第
1実施例で詳述した図1(A)のガラスブロック集合体
27と同じなので、詳しい説明は省略する。
【0029】上記した固定部材とガラスブロック集合体
との固定構造を詳述すると、図2(A)に示すように、
第1凸部33の上面には接着剤40が塗布されている。
固定部材30上面に形成された凸部31と、ガラスブロ
ック集合体39を上面からみて重なるように位置を一致
させるとともに、第1凸部33と第1ガラスブロック3
5を、第2凸部34と第2ガラスブロック37を、上下
方向で重なるように配置する。これにより接着剤40を
介して第1ガラスブロック35と第1凸部33とが接着
一体化されている。
【0030】第1凸部33及び第2凸部34の間には、
光学膜36の下部が接触する箇所の幅よりやや広く溝部
32が形成されているので、固定部材30にガラスブロ
ック集合体39を接着する際に、ガラスブロック集合体
39を上方より押し付けても、接着剤40は溝部32に
流れ込むため、係る食み出た接着剤40aが光学膜36
及び第2ガラスブロック37を接着することはない。
【0031】本実施例においてはガラスブロック集合体
の部品となるガラスブロックの数を2個としたが、本発
明においてはこの数に限ることなく、単数または3個以
上のガラスブロックによって形成されたガラスブロック
集合体を用いてもよい。
【0032】本発明に係るガラスブロック集合体の固定
部材及びそれを用いたガラスブロック集合体の固定構造
においては、固定部材とガラスブロック集合体の接着箇
所が第1ガラスブロックのみとなる構造であるので、係
るガラスブロック集合体の消光比は劣化しない。
【0033】下記表1に示すように、従来のガラスブロ
ック集合体の固定部材及びそれを用いたガラスブロック
集合体の固定構造によって、ガラスブロック集合体を固
定部材に固定前と固定後で消光比がどのように変化する
かを、第1実施例及び第2実施例のそれとで、P偏光と
S偏光に分けて比較してみた。
【0034】その結果、下記表1に示すように、P偏
光,S偏光ともに、従来例では消光比が10dB程度減
少しているが、第1実施例,第2実施例ではほとんど変
化が見られない。
【0035】
【表1】 上記した表1に示した消光比の結果をグラフで表す。図
3(A)は、第1実施例及び従来技術(図4に示す構
造)におけるガラスブロック集合体の固定部材及びそれ
を用いたガラスブロック集合体の固定構造を用いた固定
前と固定後の消光比がどのように変化するかを比較した
グラフである。
【0036】従来技術によるP偏光の消光比を白抜きの
四角で表し、S偏光の消光比を白抜きの丸で表す。ま
た、第1実施例での構造のP偏光の消光比を黒い四角で
表し、S偏光の消光比を黒丸で表す。
【0037】グラフから分かるように、従来の構成のも
のではP偏光,S偏光の消光比はともに劣化しているの
に比較して、第1実施例での構造ではP偏光,S偏光と
もに消光比の劣化はあまり見られない。
【0038】同図(B)は、第2実施例及び従来技術
(図4に示す構造)におけるガラスブロック集合体の固
定部材及びそれを用いた固定構造での固定前と固定後の
消光比がどのように変化するかを比較したグラフであ
る。
【0039】従来技術によるP偏光の消光比を白抜きの
四角で表し、S偏光の消光比を白抜きの丸で表す。ま
た、第2実施例での構造のP偏光の消光比を黒い四角で
表し、S偏光の消光比を黒丸で表す。
【0040】グラフから分かるように、従来技術ではP
偏光,S偏光の消光比はともに劣化しているのに比較し
て、第2実施例ではP偏光,S偏光ともに消光比の劣化
は見られない。
【0041】つまり、従来の技術に比較して、本発明に
係るガラスブロック集合体の固定部材及びそれを用いた
ガラスブロック集合体の固定構造ではガラスブロック集
合体の取り付け方法を簡単にしつつ、ガラスブロック集
合体の性能(消光比等)を劣化させることがないことが
分かる。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るガラスブロ
ック集合体の固定部材及びそれを用いたガラスブロック
集合体の固定構造では、ガラスブロック集合体を固定す
る固定部材の上面に、ガラスブロック集合体の一部であ
る光学膜及びその周囲が接触する位置に空間が形成され
ているので、ガラスブロック集合体を接着する場合に、
凸部の上面全体に接着剤を塗布するだけで、ガラスブロ
ック集合体の接着時に余分で周囲にはみでる接着剤は固
定部材に設けられた空間に流れ込み、光学膜の下部が固
定部材に接着されない。言い換えると、たとえ接着剤の
塗布量が多くても、ガラスブロック集合体を接着すると
きにはみだした接着剤は、光学膜及びその周囲の下部に
形成された空間に流れ落ちるので、光学膜や第2ガラス
ブロックを固定部材に接着することはない。
【0043】よって、接着剤の塗布量や、塗布位置の制
御といった細かい調整を行う工程が不要となり、ガラス
ブロック集合体を固定部材に固定するための工程が簡略
化される。
【0044】光学膜や第2ガラスブロックは固定部材に
接着されないので、温度変化によって固定部材が膨張し
ても光学膜及び第2ガラスブロックの形状は歪められる
ことはない。そのため、光学接着剤に応力がかからず、
光学接着剤の厚さは歪められないので、ガラスブロック
集合体の性能(消光比等)は劣化しない。
【0045】また、あらゆる形状のガラスブロック集合
体を固定することができるので、ガラスブロック集合体
の形状を特殊にする必要がなく、複数のガラスブロック
の形状を同一形状にすることができ、その場合には各ガ
ラスブロックの製造プロセスを共通化でき、比較的安価
なガラスブロック集合体を使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明に係るガラスブロック集合体の
固定部材及びそれを用いたガラスブロック集合体の固定
構造の第1実施例を示す斜視図である。(B)はその平
面図である。(C)はその正面図である。
【図2】(A)は本発明に係るガラスブロック集合体の
固定部材及びそれを用いたガラスブロック集合体の固定
構造の第2実施例を示す斜視図である。(B)はその平
面図である。(C)はその正面図である。
【図3】(A)は従来のガラスブロック集合体の固定部
材及びそれを用いたガラスブロック集合体の固定構造と
本発明に係る第1実施例でのそれとの消光比を比較した
グラフである。(B)は従来のガラスブロック集合体の
固定部材及びそれを用いたガラスブロック集合体の固定
構造と本発明に係る第2実施例でのそれとの消光比を比
較したグラフである。
【図4】(A)は従来のガラスブロック集合体の固定部
材及びそれを用いたガラスブロック集合体の固定構造を
示す斜視図である。(B)はその平面図である。(C)
はその正面図である。
【図5】先願であるガラスブロック集合体の固定部材及
びそれを用いたガラスブロック集合体の固定構造の一例
を示す斜視図である。
【符号の説明】
20 固定部材 22 凸部 23 ガラスブロック 24 光学膜 25 ガラスブロック 26 光学接着剤 27 ガラスブロック集合体 28 接着剤 30 固定部材 32 溝部 33 所定面 35 ガラスブロック 36 光学膜 37 ガラスブロック 38 光学接着剤 39 ガラスブロック集合体 40 接着剤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のガラスブロックを、隣り合うガラ
    スブロック同士の少なくとも片方の側面に光学膜を形成
    するとともに、光学接着剤によって一体形成されたガラ
    スブロック集合体を固定するための固定部材であって、 前記複数のガラスブロックのうちの所定の1つのガラス
    ブロックと接する位置に、その1つのガラスブロックと
    同一または小さい平面形状からなる凸部が形成されたガ
    ラスブロック集合体の固定部材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の固定部材の片面に形成
    された凸部に、接着剤を介して前記ガラスブロック集合
    体を形成する、所定の1つのガラスブロックを接着固定
    してなるガラスブロック集合体の固定構造。
  3. 【請求項3】 複数のガラスブロックを、隣り合うガラ
    スブロック同士の少なくとも片方の側面に光学膜を形成
    するとともに、光学接着剤によって一体形成されたガラ
    スブロック集合体を固定するための固定部材であって、 少なくとも前記光学膜及びその周囲と接触する位置に溝
    部を形成されたガラスブロック集合体の固定部材。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の固定部材の表面に、前
    記ガラスブロック集合体を位置決め固定する際に、前記
    ガラスブロック集合体の光学膜及び光学接着剤が前記溝
    部に対向するようにし、かつ、その溝部で分けられた1
    つの所定面と前記所定の1つのガラスブロック間にのみ
    接着剤が塗布され、そこにおいて接着一体化するように
    したガラスブロック集合体の固定構造。
JP9013995A 1995-03-24 1995-03-24 ガラスブロック集合体の固定部材及びそれを用いたガラスブロック集合体の固定構造 Withdrawn JPH08262301A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011059443A (ja) * 2009-09-10 2011-03-24 Ricoh Co Ltd 光学素子の接着固定構造、光学素子の接着固定方法、光走査装置及び画像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011059443A (ja) * 2009-09-10 2011-03-24 Ricoh Co Ltd 光学素子の接着固定構造、光学素子の接着固定方法、光走査装置及び画像形成装置

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