JPH08262217A - カラーフィルタとその製造方法、ならびに画像形成方法 - Google Patents
カラーフィルタとその製造方法、ならびに画像形成方法Info
- Publication number
- JPH08262217A JPH08262217A JP6783095A JP6783095A JPH08262217A JP H08262217 A JPH08262217 A JP H08262217A JP 6783095 A JP6783095 A JP 6783095A JP 6783095 A JP6783095 A JP 6783095A JP H08262217 A JPH08262217 A JP H08262217A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- transfer
- adhesive layer
- substrate
- photosensitive
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Optical Filters (AREA)
- Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
Abstract
つつ)、工程数が少なく、各工程で要する時間が短く、
生産性が高く、溶液供給や廃液処理の設備が不要であ
り、且つ得られるカラーフィルタの低価格化が可能であ
ること、以上を満たすカラーフィルタおよびその製造方
法を、また色むらが少なく(すなわち高い表示品質を保
ちつつ)、溶液供給や廃液処理の設備が不要であり、且
つカラー画像の新規な画像形成方法を提供する。 【構成】基板上に接着剤層を設ける被転写体とし、ま
た、別の支持体上に設けた、転写体上には露光により密
着性が低下する感光性着色転写層を、接着剤層とが接す
るように重ね、形成するパターンに応じて感光性着色転
写層を選択的に露光し、感光性着色転写層のうちの露光
部分を該被転写体上に残して該転写体を剥離することに
より作成することを特徴とする。
Description
スプレィ、カラーテレビ、あるいはその他の各種のカラ
ーモニター用としてカラー液晶表示装置に搭載されるカ
ラーフィルタ、あるいはカラービデオカメラなどの固体
撮像素子に設けて使用可能なカラーフィルタに関し、特
には安価でむらの少ないものカラーフィルタを提供出来
るもの、あるいは安価でむらの少ないカラー画像を得ら
れる新規な画像形成方法に関するものである。
などに用いられるカラーフィルタの製造方法には、これ
までに数多くの技術が提案されてきており、しかもその
うちのいくつかの方式は既に実用化もなされている。そ
して、その製造方法の代表的なものとしては染色法、顔
料分散法、電着法あるいは印刷法が有名である。
性樹脂層を設け常法に従って所望のパターンを形成し、
該パターンを例えば赤色に染色、以下同様にして緑色、
青色のパターンを形成してカラーフィルタを製造する、
染色法がある。このほかには、顔料あるいは染料等の色
素を分散させた感光性樹脂液を透明基板上に塗布して、
常法に従って赤色、緑色、青色等の所望の着色パターン
を順次形成する染色分散法や顔料分散法、透明基板上に
透明導電体層からなる所望のパターンを形成したのち、
着色すべきパターンにのみ通電しながら電着して着色パ
ターンを形成する電着法、さらにはオフセット印刷等に
よってカラーフィルタを製造する印刷法などが提案され
ている。しかし、既に実用化されている前記の製造方法
による場合、カラーフィルタ製造工程や製造品質に関し
て、それらの問題点が顕在化してきている。
は次に述べる。通常、感光性着色樹脂液等の塗布、ソフ
トベーク、「露光」、現像、染色(染色は染色法の場合
に行われる。)そしてハードベークの各工程を、順次3
回ないし4回繰り返すことにより、必要とする色(例え
ば、赤色、緑色、青色あるいはさらに黒色である。)を
持ち各色が複数個の繰り返しパターンとして配置された
カラーフィルタを製造する。
よると、感光性着色樹脂液等の塗布、あるいはそのソフ
トベークやハードベークに費やす時間が比較的長時間を
要し、結果的にもカラーフィルタ製造工程に要する時間
も長くなってしまう。また、現像液等を用いる湿式現像
工程を含む為に、環境保護の観点からどうしても廃液等
の処理設備が必要となり、総じて現状を上回る生産性の
向上や低コスト化さらには、製品であるカラーフィルタ
の低価格化がもはや困難になってきている。さらに、将
来的に予想されるカラーフィルタ基板の大型化に対し
て、例えば感光性着色樹脂液を塗布する場合に、これま
でのように小さい基板上に塗布する状況とは異なり、広
い基板上にまでも均一に塗布しようとすることは、現実
的には決して容易に出来るものではない。尚、以下では
赤外線、可視光線、紫外線、X線、あるいは電子線、等
の放射線のうちのいずれか1つ又は複数の放射線を照射
することを「露光」と称することにする。
まず透明基板上に透明導電体を成膜して透明導電体層を
形成し、各色パターンにあわせて微細加工した後、各色
ごとに透明導電体層に通電しておきそこへ色材を電着さ
せる。ところが、このために透明導電体層は、同色のパ
ターンの間では端子部で導通をとるために画素同士が接
続していなければならず、且つ異なる色のパターン同志
では画素は導通してはならないことから、画素形状や画
素配列について必然的に制約が生じる為に、パターンの
形状・配置をあまり自由には設計できず、しかもそのう
え透明導電体層のパターン化(特には高精度の微細パタ
ーン化)には非常に高度な微細加工技術が要求される。
ちなみに、透明導電体層の材料としては、例えばITO
(Indium−Tin−Oxide)が最も多用され
ている一例として挙げられる。
刷法の場合には、感光性着色樹脂液の塗布、露光、現像
といったフォトリソグラフィー技術が不要なために製造
工程が短いという大きな長所を持っている。しかし、そ
の一方で印刷法は、パターンの寸法・形状や位置精度を
高品質に維持することは難しく、また形成されたパター
ンの各画素の断面形状に着目すると、断面が山型になっ
てしまう為に全体として各画素の厚みが一定にならず、
その結果、色むらを生じ易い等の表示性能に関わる品質
面で問題点を有している。
される製造方法がいくつか提案されている。例えば特開
平5−341114号公報に記載があるように、あらか
じめ着色されてある感光性樹脂液を仮支持体上にいった
ん塗布することによって着色層を形成しておき、次いで
ある色の着色層を透明基板上に直接に転写した後に、所
定のパターン状に選択的に露光し、しかる後に現像を行
うことによりある色の着色層を選択的に除去してしまい
着色層からなるパターンを形成し、これを色毎に順次繰
り返し、これによって所望のパターンを形成するものも
ある。さて、感光性着色樹脂液等を支持体表面上に塗布
する際に最も多用される例の一つであるスピンコート法
を使用する際には、供給される(あらかじめ着色されて
ある)感光性樹脂液のうちの殆どの量が廃液となってし
まい、画像形成の為に実際に使用されるのはほんの僅か
の量でしかない。
コート法による場合とは状況が異なり、塗布の為に供給
される(あらかじめ着色されてある)感光性樹脂液のう
ち実際に使用されないまま廃液となって捨て去られるも
のが基本的に存在しないことから、前記感光性樹脂液の
無駄が大変に少なく、生産コストを低くすることが出来
る為に、カラーフィルタの低価格化にも貢献できること
になる。但し、カラーフィルタの製造を転写法による場
合、着色層の転写後には、顔料分散法として広く知られ
る製造方法と同様に、露光、現像、硬化などの工程を繰
りかえすことから、工程が複雑で生産性の向上が困難な
点は変わらず、価格低減化の効果は小さい。
載されている方法では、仮支持体上に感光性着色樹脂液
を塗布しておき、これを露光、現像して単色のパターン
を3色別々に形成し、透明基板上に順次転写を繰り返し
ている。この方法による場合も、感光性着色樹脂液の無
駄が少ないことから、材料費の低減が期待できるが、し
かし、転写させるの為に仮支持体を透明基板に密着させ
る際に(仮支持体の変形の為に)形成される画素のピッ
チに変化が生じる等、アライメントが非常に困難にな
る。
報や特開平4−75004号公報に記載されている方法
では、「着色した放射線硬化樹脂層」を2枚の透明支持
シート間に設けたものをパターン状に露光して、次いで
その支持シートを剥離して、露光部の樹脂層を除去する
ことによって現像を行ない、残った未露光部のパターン
状樹脂層は別に用意しておいた透明基板上に、加熱・加
圧などによって転写し、これを繰りかえすことによりカ
ラーフィルタを作製している。この方法による場合の長
所としては、着色樹脂液の無駄が少なく生産コストを低
減出来ることから、得られたカラーフィルタの価格の低
減を期待することができ、さらには現像液等を使用しな
いドライ現像であることから、設備上の面および生産性
の面においても非常に有利であるといえる。しかしなが
ら、パターンを設けた支持シートを透明基板に加圧によ
り接着する際に、加圧により発生する応力や熱により発
生する応力の為に支持シートが変形してしまい、その結
果、パターンの位置が所望する箇所からずれてしまった
りあるいはパターンのピッチが変わってしまったりする
為に、アライメントが非常に困難になってしまうという
重大な問題点がある。
006号公報に記載されている方法では、母型に形成さ
れたパターン用の溝部に「着色した電離放射線硬化樹
脂」を充填し、粘着層を設けた透明基板を密着させて電
離放射線を照射して接着させ、剥離とともにパターン状
の樹脂を透明基板上に転写することを繰りかえしてい
る。この方法の長所は、必要量の着色樹脂を充填するた
め材料的に無駄が少なく、パターンの形成に現像液等を
用いないため設備的・生産性に有利である点があるとい
える。しかしながら、溝部へ着色樹脂を充填することに
よって光学的に均質なパターンを形成するということ
は、現実のうえでは技術的に非常に困難であり、また、
既に形成されたパターンが存在していることによって、
2色目以降の母型と透明基板の密着が困難になるなどの
問題を抱えている。
れる前述のいくつかの方法によると、カラーフィルタの
他の製造方法と比較して、材料を使用するうえで無駄が
少ないという点や、仮支持体上でのパターンの形成方法
が簡便といった点が共通の長所としてみられるものの、
一方では、透明基板へパターンを密着転写する際に良品
質、高生産性、低コストを達成しようとすると、技術的
に甚だ困難な点が見られる。これを工程の順序で検討し
てみた場合には、着色転写層を密着・剥離により仮支持
体から透明基板へ転写する工程とパターンの形成工程に
おいては、例えば特開平5−341114号公報に開示
された技術では、まず転写工程、次にパターンの形成工
程の順に問題点は多くはないといえる。但し、同公報に
開示された技術では、それと同時に、その技術の持つ長
所やその方法により得られる効果の面については、効果
の程度は少ないといえる。一方、特開平5−25701
2号公報、特開平2−262108号公報、特開平4−
75004号公報、あるいは特開平4−317006号
公報に開示された技術では、仮支持体上でのパターンの
形成工程、透明基板への転写工程の順で問題点は多くは
ないといえるし、また長所や効果についてもある程度の
ところまでであれば期待もできるといえる。但し、これ
らの公報に開示された技術では、それと同時に、主に転
写工程において問題が生じてしまうといえる。
術の問題点に着目してなされたものであり、色むらが少
なく(すなわち高い表示品質を保ちつつ)、工程数が少
なく、各工程で要する時間が短く、生産性が高く、溶液
供給や廃液処理の設備が不要であり、且つ得られるカラ
ーフィルタの低価格化が可能であること、以上を満たす
カラーフィルタおよびその製造方法を提供すること、そ
して、色むらが少なく(すなわち高い表示品質を保ちつ
つ)、溶液供給や廃液処理の設備が不要であり、且つカ
ラー画像の新規な形成方法を提供することを課題として
いる。
するために提供する手段とは、まず請求項1に記載れて
いるように、透明基板上に、透明な接着剤層、感光性着
色組成物からなる着色層によって形成されたパターンが
この順序で設けられてあることを特徴とするカラーフィ
ルタである。
いるように、透明基板上に、感光性着色組成物からなる
着色層によって形成されたパターン、透明な接着剤層が
この順序で設けられてあることを特徴とするカラーフィ
ルタである。
るように、透明基板上に透明な接着剤層が設けられてあ
り、感光性着色組成物からなる着色層によって形成され
たパターンの一部/又は全部が該接着剤層内に埋もれて
設けてあることを特徴とするカラーフィルタである。
に、感光性着色組成物が、エポキシアクリレート系樹
脂、エポキシ系樹脂、光重合性モノマー、光重合開始剤
そして顔料を主成分とすることを請求項1乃至3のいず
れかに記載のカラーフィルタ。
いるように、基板と接着剤層との間に遮光パターンが挟
まれているか、又は接着剤層の層中に遮光パターンの一
部/又は全部が埋もれているか、あるいは接着剤層上に
遮光パターンが設けてあるか、これらのいずれかである
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のカ
ラーフィルタである。
いるように、基板上に接着剤層を設ける被転写体の前処
理段階と、そして、放射線の露光により基材との密着性
が低下する感光性着色転写層を支持体上に設けた転写体
を、感光性着色転写層と該接着剤層とが接するように重
ねる重ね合わせ工程、次いで、形成しようとする着色パ
ターンに対応する領域にある該感光性着色転写層を選択
的に放射線で露光する露光工程、しかる後に、該感光性
着色転写層のうちの露光部分を該被転写体上に残して該
転写体を剥離する剥離工程とからなる着色パターン形成
段階とを有することを特徴とするカラーフィルタの製造
方法である。
いるように、感光性着色転写層が、エポキシアクリレー
ト系樹脂、エポキシ系樹脂、光重合性モノマー、光重合
開始剤、及び顔料を主成分とすることを特徴とする請求
項6に記載のカラーフィルタの製造方法である。
いるように、被転写体が、基板と接着剤層との間に遮光
パターンが挟まれているか、又は接着剤層の層中に遮光
パターンの一部/又は全部が埋もれているか、あるいは
接着剤層上に遮光パターンが設けてあるか、これらのい
ずれかであることを特徴とする請求項6又は7のいずれ
かに記載のカラーフィルタの製造方法である。
に、遮光パターンとして、少なくとも黒色樹脂、金属薄
膜、あるいは酸化金属薄膜のうちのいずれかを使用する
ことを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載のカ
ラーフィルタの製造方法である。
るように、基板上に接着剤層を設けた被転写体の上に、
放射線の露光により基材との密着性が低下する感光性着
色転写層を支持体上に設けた転写体を、感光性着色転写
層と該接着剤層とが接するように重ね、次いで形成しよ
うとする画像パターンに対応する領域にある該感光性着
色転写層を選択的に放射線で露光し、しかる後に該感光
性着色転写層のうち露光した部分を該被転写体上に残し
て該転写体を剥離することにより、該感光性着色転写層
からなる画像パターンを該被転写体上に形成することを
特徴とする画像形成方法である。
いるように、感光性着色転写層が、エポキシアクリレー
ト系樹脂、エポキシ系樹脂、光重合性モノマー、光重合
開始剤、及び顔料を主成分とすることを特徴とする請求
項1に記載の画像形成方法である。
る。まず、本発明では前記課題を解決するために、接触
している物体(基材等)との密着力が放射線の露光によ
って変化する感光性着色樹脂層を使用している。そし
て、この感光性着色樹脂層を選択的にパターン状に露光
することにより、露光された部分の感光性着色樹脂層の
性質を強い密着力から弱い密着力に変化(例えば、「接
着」から「粘着」への変化、あるいは「強接着力」から
「弱接着力」への変化)させて感光性着色樹脂層の形状
を選択的にパターン状にして透明支持体上に設けるよう
にしたものである。
造方法では、まず感光性着色組成物を一時的に固定する
(仮固定する)ことが出来、且つその後の処置により強
固に且つ高い信頼性をもって固定・接着出来る透明な接
着剤層を透明基板上に形成して被転写体を用意してお
き、しかも感光性着色組成物としては放射線の露光によ
って支持体との密着力が低下する性質を有している材料
を使用する。
は、接着剤層や基板が必ずしも透明である必要が無いこ
とを除いては、前記カラーフィルタの製造方法と同様と
いえる。また、形成した画像品質への下地の影響を低減
するべく、接着剤層は透明な材料を且つ基板には白色の
材料を使用するとか、あるいは接着剤層自体に白色を呈
する材料(例えば、微小な白色顔料(酸化チタン粉末
等)を含有させた接着剤)を使用する等々の態様も可能
である。なお、接着剤層自体に白色を呈する材料を使用
する場合に、さらに好ましくは、接着剤層と基板との間
に基板の色を隠蔽する層を設けるとか、接着剤層と基板
との間に白色を呈する層を設けるとか、接着剤層と基板
の両方にそれぞれ白色を呈する材料を使用するとかの手
段を適宜講じてよく、これにより着色パターンからなる
画像の品質を高めることも出来る。
設けてよく、例えば、RGBの3色であれば、赤色画素
の繰り返し配置、緑色画素の繰り返し配置、青色画素の
繰り返し配置してよい。またこれ以外にも、2つ以上の
種類の色の各着色層パターンの組み合わせで適宜にカラ
ーフィルタを形成するのもよい。尚、遮光パターン用と
して、黒色のパターンの繰り返し配置を設けるのも一般
に好ましい。
説明する。図1は、本発明によるカラーフィルタの画像
形成の概念の一例を示したものである。あらかじめブラ
ックマトリックス10が設けられた透明な基板6の上
に、均一に接着剤層5が塗布・乾燥され、被転写体4が
構成されている。そして、薄く透明な基材2の上に均一
に感光性着色転写層3を設けた転写体1の感光性着色転
写層側を転写体4の接着剤層5に密着させ、さらにマス
ク7が密着して/又は僅かな隙間を隔てて設置させてあ
る。そしてこれを放射線8で露光している。図2は、本
発明における画像形成の、密着(a)、露光(b)、剥
離による現像(c)の各工程を示したものである。図3
は、本発明におけるカラーフィルタ製造方法の各工程を
示した図である。
あり、感光性着色転写層を露光する前のとき、転写体1
の基材2と感光性着色転写層3との密着力をF1とし、
感光性着色転写層3と被転写体4上の接着剤層5との密
着力をF2とすると、これら2つの密着力の関係は、 F1 > F2 となっている。このF1やF2は、剥離の時に感光性着
色転写層3や接着剤層5が凝集破壊したり、基材2や基
板6が材料破壊しない程度の適度な密着力である。
写層3との密着力をF1’とする。ここで前記のような
露光を行うと、感光性着色転写層3のうちの露光された
部分は、基材2との密着力が低下する。尚、この密着力
の低下の理由は、感光性樹脂の硬化・凝集に伴う化学結
合、水素結合、分子間力による二次結合といった結合状
態の変化、あるいは体積収縮や密着界面での樹脂の表面
形状の変化といった物理的な変化などの結果によるもの
と判断される。またここで、感光性着色転写層3と被転
写体4上の接着剤層5との密着力F2に関しては、露光
後であっても基本的に変化は生じないか、あるいは変化
が少ないといえる。その結果、前記のF1’とF2との
間の密着力の大小関係は、 F1’< F2 となる。つまり、露光された部分では基材2と感光性着
色転写層3との密着力F1が小さくなってしまう結果、
「(転写体の)基材と感光性着色転写層との間の密着
力」と「(被転写体の)接着剤層と感光性着色転写層と
の間の密着力」との大小関係が前記の露光の前後で逆転
する。
7を用いて露光した時、露光部では基材2と感光性着色
転写層3との密着力(F1’)の方が弱くなり、その一
方でマスクパターン7aの部分は未露光部となる為に感
光性着色転写層3と接着層5との密着力(F2)に変化
はない。この状態で基材2を剥離すると、図2(c)に
示したように露光された感光性着色転写層部分9aは接
着剤層5に密着して基材2から剥離し、未露光の感光性
着色転写層部分9bは基材2に密着したままで接着剤層
5と界面で剥離し、マスクに対してネガ型の画素パター
ンが形成される。本発明は以上のような、露光前の基材
−感光性着色転写層間と感光性着色転写層−接着剤層間
の各密着力の大小関係に対して、露光後には基材−感光
性着色転写層間の密着力が低下する為に前記の大小関係
が変化することを利用したものである。
ように着色層の色を変えて複数回繰り返すことにより非
常に短い工程でカラー画素のパターンが形成可能であ
る。なお2色目以降は接着剤層がクッションの役割をす
るため、接着剤層5上に他色の画素が存在し平坦な面で
はなくなっても、転写体のラミネート時の密着性は保た
れる。またマスクのパターンを若干大きくすることによ
り、ブラックマトリックス10とエッジが重なるため、
パターンの不良はなくなる。ブラックマトリックス10
は図中ではあらかじめ基板6上に形成されているが、す
べてのカラー画素パターンが形成された後、形成しても
よい。すべてのカラー画素のパターンおよびブラックマ
トリックス形成後、放射線の照射やポストベークなどの
硬化処理を行なって、パターンを構成する着色層および
接着剤層を完全に硬化・接着させ、その後図3(d)に
示すように保護層12を平坦に塗布し、硬化させ、さら
に図3(e)に示すように電極13を作製する。なお、
保護層を塗布せず、感光性着色転写層上に電極13を直
接作製することも可能である。
による変化を示す基材、感光性着色転写層、接着剤層や
基板等の材料や、その組み合わせは多々存在すると考え
られるが、最終的に、色再生の為の液晶表示装置等や、
色分解の為の固体画像素子、等々に用いるカラーフィル
タとして、高品質、低価格、さらに製造に際して人体や
環境に有害とならない材料を選択すると、これに適当な
ものはある程度までに限られてくると考えられる。
て詳細に説明する。転写体1を構成する感光性着色転写
層3と基材2のうち、まず感光性着色転写層3として
は、エポキシアクリレート系樹脂、エポキシ系樹脂、光
重合性モノマー、光重合開始剤、顔料、および、溶剤を
主成分としており、放射線の照射により生ずる重合、架
橋、二量体化等の反応により硬化し、基材1との密着力
が低下するように配合されたもので、放射線硬化性樹脂
を主体とする組成物である。
は、例えばビスフェノールフルオレン型エポキシアクリ
レート樹脂に酸無水物を付加反応させたものが挙げられ
る。これの具体例としては、エポキシアクリレート化合
物では、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フル
オレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフ
ェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−
3−クロロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−
ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)フルオレン、9,9
−ビス(4−ヒドロキシ−3−フルオロフェニル)フル
オレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メトキシ
フェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ
−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビ
ス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)フル
オレン、あるいは9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,
5−ジブロモフェニル)フルオレンなどが挙げられ、ま
た、酸無水物では、無水マレイン酸、無水コハク酸、無
水イタコン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル
酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無
水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フ
タル酸、無水クロレンド酸、無水トリメリット酸、無水
ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、あるいは
ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物などが挙
げられる。なお、反応性や、生成物の純度、あるいは無
色透明性の高低(あるいは善し悪し)という観点からす
ると、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオ
レンのエポキシアクリレート化合物と、テトラヒドロ無
水フタル酸もしくはメチルテトラヒドロ無水フタル酸の
組合せ等が好ましい。
レン型エポキシアクリレート樹脂中のフルオレンの代わ
り、メタン、プロパン、エーテル、ケトン、スルホン、
ヘキサフルオロプロパン、ジメチルシランを含むエポキ
シアクリレート樹脂なども挙げられる。そして、より好
ましくはこれらの内から1種類以上のモノマーを用い
て、分子量5,000〜1,000,000程度に合成
した樹脂を用いる。
ールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック
型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エ
ポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、脂環式エポキ
シ樹脂、フェニルグリシジルエーテル、p−ブチルフェ
ノールグリシジルエーテル、ジグリシジルイソシアヌレ
ート、トリグリシジルイソシアヌレート、アリルグリシ
ジルエーテル、あるいはグリシジルメタクリレートなど
が挙げられる。
能、3官能、多官能モノマー、あるいはオリゴマーなど
があり、その具体例としては、2−ヒドロキシエチルア
クリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2
−ヒドロキシヘキシルアクリレート、エチレングリコー
ルジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレー
ト、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエ
チレングリコールジアクリレート、テトラメチレングリ
コールジアクリレート、トリメチロールエタントリアク
リレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、
ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、グ
リセロールアクリレート、あるいは上記化合物のアクリ
レートをメタクリレートに置き換えたものなどがある。
なお、重合膜の表面硬度の向上を望むとかアルカリ現像
性の維持を望むとかの観点からすると、例えばペンタエ
リスリトールトリアクリレートに酸無水物を付加させた
化合物などが好ましい。
2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセ
トフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ジ
クロロアセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、p
−tert−ブチルアセトフェノン、ベンゾフェノン、
2−クロロベンゾフェノン、p,p’−ビスジメチルア
ミノベンゾフェノン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾイ
ンメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、
ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタ
ール、チオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2
−イソプロピルチオキサンソン、2−クロロチオキサン
ソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2−エチルア
ントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−
ベンズアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキ
ノン、アゾビスイソブチルニトリル、ベンゾイルパーオ
キサイド、クメンパーオキサイド、2−メルカプトベン
ゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、
あるいは2−メルカプトベンゾチアゾール等を使用する
ことができ、また、これらの中から複数種を混合して用
いることも好ましい。
始助剤を用いてもよい。一般にはアミン類が用いられ、
例えばトリエタノールアミンなどの第三級アミンや、
4,4−ジメチルアミノベンゾフェノン、あるいは4−
ジメチルアミノ安息香酸エチルなどが挙げられる。
め、シランカップリング剤やチタネート系カップリング
剤を少量添加してもよい。例えば、ビニルトリクロロシ
ラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、3−グリシドロキシプロピルトリメトキシシラン、
3−アミノプロピルトリエトキシシラン、あるいはイソ
プロピルトリイソステアリルチタネート、ビス(ジオク
チルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネー
ト、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、ある
いはイソプロピルイソステロイルジアクリルチタネート
などが挙げられる。なお、母体となる樹脂との反応性が
良いものを望むという観点からすると、例えばアクリロ
イル基やメタクリル基を有するもの(例えばイソプロピ
ルイソステアロイルジアクリルチタネートや3−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシランなど)が好まし
い。
に、酸化防止剤や熱安定剤を少量添加することも有効で
ある。例えば、2,6−ジ−tブチル−pークレゾー
ル、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ−tert−ブチルフェノール)プロピ
オネート、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−
tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]メタン、チオビス(β−ナフトール)、テトラ
メチルチウラムジサルファイド、ジステアリルチオジプ
ロピオネート、トリフェニルホスファイト、トリ(ノニ
ルフェニル)ホスファイト、あるいはトリラウリルトリ
チオホスファイトなどが挙げられる。
ーキ系、不溶性アゾ系、フタロシアニン系、キナクドリ
ン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、ベリノン
系、アントラキノン系、ペリレン系、およびこれらの混
合物など、また無機顔料では、ミロリブルー、酸化鉄、
コバルト系、マンガン系、群青、紺青、コバルトブル
ー、セルリアンブルー、ピリジアン、エメラルドグリー
ン、コバルトグリーン、あるいはこれらの混合物など
が、好適に使用可能である。なお、顔料の粒子径につい
ては(本発明は顔料の粒子径を特に限定するものではな
いが)、粒子径が400nmを越えるものでも使用可能
ではあるが、着色力の点では可視光波長域の下限にあた
る波長以下の程度(約400nm以下程度)の大きさの
粒子径がより好ましく、また粒子径が200〜300n
m程度であればさらに好ましい性能を発揮することにな
る。また、さらなる透明度の向上や光散乱の低減化を望
むという観点からすると、10〜200nm程度にあり
使用する各色の顔料に合った平均粒子径に分散されるこ
とが好ましい。
ルイソブチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテートなどが
用いられるが、樹脂のモノマー組成、光重合性モノマ
ー、あるいは光重合開始剤などによって良い相性が異な
るので、単一または複数の溶剤組成の溶剤を適宜に選択
して使用するのが良い。
の組成比は、酸無水物を付加反応させたエポキシアクリ
レート系樹脂100重量部に対して、エポキシ系樹脂5
〜50重量部、光重合性モノマー50重量部以下、光重
合開始剤0.1〜30重量部、顔料10〜200重量
部、またその他の成分は少量とする。そして塗布方法に
合わせて、上記組成物を適量の溶剤に溶解・分散させて
使用する。
為のカラーフィルタ用インクとしては、特開平5−70
528号公報公報において開示されている感光性樹脂お
よび感光性樹脂組成物、特開平6−1938号公報公報
において開示されている感光性カラーフィルタ用インク
などが有効である。
散した感光性着色樹脂液を基材2へ塗布するには、例え
ばグラビアコーター、グラビアオフセットコーター、グ
ラビアリバースコーター、バーコーター、リップコータ
ー、ナイフコーター、スピンナー、シルクスクリーン、
あるいはロールコーター等を用いるのが、好適に使用可
能な例として挙げられるので、これらを適宜選択して使
用してよい。塗工時に溶液中に含まれる不揮発成分やそ
の量は、目的とする層厚やコーターの種類により適宜選
択すればよく本発明で限定するところではないが、特に
は乾燥後の層厚は0.3〜3μmであるとより好まし
く、また0.5〜2.2μm程度であればより一層好ま
しい。なお、上記の層厚の下限側の値は、塗膜の着色力
と感光性着色樹脂液中での顔料組成の上限にあたる値に
由来し、一方の層厚の上限側の値は、感光性着色樹脂液
の塗工性や露光時の光散乱の程度などに由来して考慮し
たものである。さらに補足説明すると、使用する色、あ
るいはカラーフィルタの製品品質によって、必要とする
分光特性や光透過率等の特性がそれぞれ異なる為に、そ
れに応じて層厚の適切な値が多少異なることもありえ
る。
視光線、紫外線、電磁波、等)等に安定であり、同時に
放射線を透過する材料が好適である。というのは、これ
らは製造が良好に行なえる条件や、完成品が特にカラー
フィルタである場合に要求される耐性につながるからで
ある。材料の具体例としては、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリプロピレン、トリアセテート、セルロースア
セテート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボ
ネート、あるいはポリイミド等のフィルムまたはシート
である。なかでもポリエステルフィルムやポリプロピレ
ンフィルム(二軸延伸したもの)は、透明性、熱安定
性、強度や寸法安定性に優れ、感光性着色転写層3と適
度な密着力を持つことから、特に好例といえる。これら
のシートはそのまま使用しても好適に使用可能である
が、より好ましい密着力を実現させるべく、適宜選定し
ておいたプライマー処理、コロナ放電処理、低温プラズ
マ処理、あるいは剥離処理等をこれらのシートに施し、
密着力の制御を行ってもよい。尚、基材の厚みとしては
5μm〜100μm程度のものが好ましく用いられる。
写体4は接着剤層5および基板6から構成される。ま
ず、接着剤層5については、常時あるいは感熱や感圧に
よって粘着性を呈し、感光性着色転写層3とこの接着剤
層5との間に力関係の条件を満たすだけの必要十分なも
のである。ここでいう条件とは、感光性着色転写層3と
接着剤層5との間の密着力が、「転写体1における基材
2と感光性着色転写層3との間の密着力のうち〔露光前
の密着力の大きさ〕と〔露光後の密着力の大きさ〕との
間に相当する大きさ」の密着力を有することである。つ
まり、F1’<F2<F1を満たす関係である。さら
に、熱可塑性や放射線硬化性を有し、硬化後はカラーフ
ィルタの表示品質を妨げないだけの無色透明性を持ち、
耐熱性、耐光性、耐薬品性等のカラーフィルタとして要
求される諸条件を満たすものである。
しては、熱可塑性樹脂、可塑剤、放射線硬化性樹脂、あ
るいは粘着付与剤などを適宜混合したものが挙げられ
る。
エチレンテレフタレート樹脂、ポリスチレン樹脂、アク
リル樹脂、メタクリル樹脂、ブチラール樹脂、ポリビニ
ルブチラール樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニ
ル樹脂、ウレタン樹脂、あるいはセルロース樹脂等があ
げられる。なお、より良い耐熱性とか透明性、あるいは
低コスト性を望むという観点からは、例えばアクリル樹
脂などは好適といえる。
ト、ジシクロヘキシルフタレート、ジヘプチルフタレー
ト、ジオクチルフタレート、ポリエチレングリコール、
あるいはポリプロピレングリコールなどが挙げられる。
なお、これらの可塑剤は、加える熱処理の程度や混合す
る樹脂との相性の善し悪しなどの観点から適宜選択する
必要があるが、アクリル系の樹脂などではジシクロヘキ
シルフタレート、ジヘプチルフタレートなどが前記のな
かでも好適な例である。
ール樹脂、レゾルシノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、熱硬化型アクリル樹脂、
ジアリルフタレート樹脂、イソシアネート樹脂、ポリウ
レタン樹脂、シリコーン樹脂、あるいはアクリル酸ジエ
ステルなどが挙げられる。
リテルペン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂、芳香族石油系樹脂、アルキルフェノール樹
脂、ロジン誘導体などの中から適宜選択することによ
り、好適に使用できる。
を有し、同時に接着剤層5と十分な密着力を持つものが
使用できる。例えば、通常カラーフィルタ基板として用
いられている透明なガラス、あるいはプラスチックなど
があげられる。これらの材料は、接着剤層5との密着力
を強化するため、プライマー処理を施してもよい。プラ
イマー処理としては、例えばガラス表面のシランカップ
リング剤等による処理があげられる。本発明では、基板
6と接着剤層5との密着力は、露光前および露光後の転
写体1における基材2と感光性着色転写層3との密着力
よりは十分強いことが必要であり、この条件を満たす材
料やプライマー処理を選ぶ必要がある。
例えば、スピンナーコート、スプレイコート、ロールコ
ート、グラビアコート、ブレードコートなどの公知のコ
ーティング法を用いてよい。また必要により接着剤層5
の粘度を調製するため溶剤や希釈剤で希釈してもよい。
接着剤層5は塗工後乾燥して形成され、この時の層厚は
0.1から50μm程度で、なかでも1μmから20μ
mが必要十分な密着力を持ち、同時にカラーフィルタの
透明性に与える影響も少ないので好ましい。
ラミネーターにより行う。通常のラミネート、熱ラミネ
ートあるいは真空ラミネートなどを用いてよく、気泡や
しわが入らないように行う必要がある。
た感光性着色転写層がそのままパターン状に被転写体上
に転写されるため、印刷法のように転写後の画素の断面
形状が表示品質に影響を及ぼすことがない。転写体は、
基材としてロール状のフィルムなど用い、連続的に感光
性着色樹脂液を塗布することで、非常に高い生産性が得
られ、また感光性着色樹脂液の無駄がほとんど無い。
写体の密着、露光、剥離(現像)がほぼ連続的に行え、
接着剤層の硬化処理も複数色の画像形成後に一括して行
えるため、時間のかかる工程がほとんど無い。さらに、
現像工程は転写体の剥離によって行うため、現像液など
の液体類を一切使用せず、従って溶液供給、廃液処理施
設が一切不要である。
が露光前に行われるため、他の転写法に見られる転写体
と被転写体のアライメントに関する問題、例えば密着時
の転写体の変形にともなう画素のピッチの変化といった
障害などは起こらない。本発明での露光時のアライメン
トはマスクと被転写体の間でのみ必要で、これは従来技
術をそのまま利用することが出来、特殊なアライメント
および露光装置を別途用意しなければならないという必
要はない。
(東洋インキ製造(株)製、商品名:No.28−18
−3)を透明なガラス基板上にスピンナーにて塗布し、
40℃にて乾燥を行ない、被転写体を作製した。接着剤
層の厚さは20μmとした。次に、厚さ25μmの二軸
延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム上に、感光性
着色転写層として赤色フィルタ用顔料分散レジスト(新
日鐵化学(株)製、商品名:V−259−R)をワイヤ
ーバーコーターにて塗布し、70℃にて乾燥を行ない、
赤色フィルタ用転写体を作製した。乾燥後の厚さは1.
0μmであった。同様に、緑色フィルタ用顔料分散レジ
スト(新日鐵化学(株)製、商品名:V−259−
G)、青色フィルタ用顔料分散レジスト(新日鐵化学
(株)製、商品名:V−259−B)を用いて、それぞ
れ緑色フィルタ用転写体、青色フィルタ用転写体を作製
した。
し接着剤層表面に粘着性を発現させた後、接着剤層表面
に前記赤色フィルタ用転写体の感光性着色転写層を、皺
や気泡が入らないように密着させ、さらに転写体の基材
面側より、ガラス基板にカラーフィルタ用パターンを形
成したクロムマスクを重ねあわせた。転写体の基材側か
ら紫外線露光装置(オーク製作所(株)製、商品名:U
V−330AP1)により300mJ/cm2 の露光を
行い、マスクパターン開口部の感光性着色転写層と基材
との密着力を弱めた。非露光部の感光性着色転写層を基
材とともにひき剥がし、露光部の感光性着色転写層を接
着剤層表面に残留させることによって、カラーフィルタ
の赤色パターンを形成した。
転写体の接着剤層に、緑色フィルタ用転写体の感光性着
色転写層を密着させ、転写体基材面から緑色フィルタパ
ターンのクロムマスクを重ね、前述同様に露光、剥離現
像を行い緑色パターンを形成した。さらに、前記の赤色
および緑色パターンを形成した被転写体の接着剤層に、
青色フィルタ用転写体の感光性着色転写層を密着させ、
転写体基材面から青色フィルタパターンのクロムマスク
を重ね、前述同様に露光、剥離現像を行い青色パターン
を形成した。次に、230℃で60分間のポストベーク
によって、赤、緑、青の3色のパターンを形成する感光
性着色転写層および接着剤層の硬化処理を行ない、赤、
緑、青の3色のパターンを有するカラーフィルタを作製
した。
らが少なく高品質のものであった。また、この製造方法
は、他の製造方法と比較して、工程数が少なく、各工程
に要する時間が短く、生産性が高いものであり、また溶
液供給や廃液処理の設備も不要であった。しかも、低コ
ストでカラーフィルタを製造することが出来ることか
ら、結果的に低価格のカラーフィルタとして提供するこ
とが可能であった。
法などに比べ画像形成工程が大幅に減少でき、これによ
り生産性が向上する。例えば、顔料分散法における1色
の画像形成に要する工程は、感光性着色樹脂溶液の塗
布、ソフトベーク、露光、現像、水洗、乾燥、ハードベ
ークなどであり、さらにこれに各色毎に酸素遮断膜の塗
布と乾燥工程が加わる場合もある。これに対し、本発明
における画像形成工程は、転写体の非転写体への密着、
露光、剥離現像、そして3色画像形成後のハードベーク
である。
の塗布は従来スピンナーによって行われているが、供給
された感光性着色樹脂液のうち着色層として利用される
のは数パーセントにすぎず、実に9割以上の感光性着色
樹脂液が廃棄されていることになる。本発明ではあらか
じめ別の工程で均一にかつ無駄なく感光性着色樹脂液を
塗布し乾燥させた転写体を用いるため、樹脂の利用効率
は十数倍となり、その分材料費を抑えることができる。
像液を使用しない剥離現像、すなわち乾式現像であるた
め溶液供給、廃液処理設備等を必要とせず、設備費の点
でも有利である。そして、以上から本発明のカラーフィ
ルタの価格は非常に安価なものにできる。
色転写層をそのまま転写させパターンを形成するため、
色むらのない高い表示品質が得られる。
(すなわち高い表示品質を保ちつつ)、工程数が少な
く、各工程で要する時間が短く、生産性が高く、溶液供
給や廃液処理の設備が不要であり、且つ得られるカラー
フィルタの低価格化が可能であること、以上を満たすカ
ラーフィルタおよびその製造方法を提供することが出
来、また、色むらが少なく(すなわち高い表示品質を保
ちつつ)、溶液供給や廃液処理の設備が不要であり、且
つカラー画像の新規な形成方法を提供することも出来
た。
法)に係わる一実施例について、概念的に示す説明図で
ある。
法)に係わる一実施例について、工程順に沿って概念的
に示す説明図である。(主にパターン形成について)
法)に係わる一実施例について、工程順に沿って概念的
に示す説明図である。(主に複数色のパターン形成に係
わる工程について)
子線、等の電磁波) 9a……感光性着色転写層部分(露光部) 9b……感光性着色転写層部分(未露光部) 10……ブラックマトリックス 11a…赤色カラーフィルタパターン 11b…緑色カラーフィルタパターン 11c…青色カラーフィルタパターン 12……保護層 13……電極
Claims (11)
- 【請求項1】透明基板上に、透明な接着剤層、感光性着
色組成物からなる着色層によって形成されたパターンが
この順序で設けられてあることを特徴とするカラーフィ
ルタ。 - 【請求項2】透明基板上に、感光性着色組成物からなる
着色層によって形成されたパターン、透明な接着剤層が
この順序で設けられてあることを特徴とするカラーフィ
ルタ。 - 【請求項3】透明基板上に透明な接着剤層が設けられて
あり、感光性着色組成物からなる着色層によって形成さ
れたパターンの一部/又は全部が該接着剤層内に埋もれ
て設けてあることを特徴とするカラーフィルタ。 - 【請求項4】感光性着色組成物が、エポキシアクリレー
ト系樹脂、エポキシ系樹脂、光重合性モノマー、光重合
開始剤そして顔料を主成分とすることを請求項1乃至3
のいずれかに記載のカラーフィルタ。 - 【請求項5】基板と接着剤層との間に遮光パターンが挟
まれているか、又は接着剤層の層中に遮光パターンの一
部/又は全部が埋もれているか、あるいは接着剤層上に
遮光パターンが設けてあるか、これらのいずれかである
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のカ
ラーフィルタ。 - 【請求項6】基板上に接着剤層を設ける被転写体の前処
理段階と、そして、放射線の露光により基材との密着性
が低下する感光性着色転写層を支持体上に設けた転写体
を、感光性着色転写層と該接着剤層とが接するように重
ねる重ね合わせ工程、次いで、形成しようとする着色パ
ターンに対応する領域にある該感光性着色転写層を選択
的に放射線で露光する露光工程、 しかる後に、該感光性着色転写層のうちの露光部分を該
被転写体上に残して該転写体を剥離する剥離工程とから
なる着色パターン形成段階とを有することを特徴とする
カラーフィルタの製造方法。 - 【請求項7】感光性着色転写層が、エポキシアクリレー
ト系樹脂、エポキシ系樹脂、光重合性モノマー、光重合
開始剤、及び顔料を主成分とすることを特徴とする請求
項6に記載のカラーフィルタの製造方法。 - 【請求項8】被転写体が、基板と接着剤層との間に遮光
パターンが挟まれているか、又は接着剤層の層中に遮光
パターンの一部/又は全部が埋もれているか、あるいは
接着剤層上に遮光パターンが設けてあるか、これらのい
ずれかであることを特徴とする請求項6又は7のいずれ
かに記載のカラーフィルタの製造方法。 - 【請求項9】遮光パターンとして、少なくとも黒色樹
脂、金属薄膜、あるいは酸化金属薄膜のうちのいずれか
を使用することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか
に記載のカラーフィルタの製造方法。 - 【請求項10】基板上に接着剤層を設けた被転写体の上
に、放射線の露光により基材との密着性が低下する感光
性着色転写層を支持体上に設けた転写体を、感光性着色
転写層と該接着剤層とが接するように重ね、 次いで形成しようとする画像パターンに対応する領域に
ある該感光性着色転写層を選択的に放射線で露光し、 しかる後に該感光性着色転写層のうち露光した部分を該
被転写体上に残して該転写体を剥離することにより、該
感光性着色転写層からなる画像パターンを該被転写体上
に形成することを特徴とする画像形成方法。 - 【請求項11】感光性着色転写層が、エポキシアクリレ
ート系樹脂、エポキシ系樹脂、光重合性モノマー、光重
合開始剤、及び顔料を主成分とすることを特徴とする請
求項1に記載の画像形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6783095A JP3579951B2 (ja) | 1995-03-27 | 1995-03-27 | カラーフィルタの製造方法、及び画像形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6783095A JP3579951B2 (ja) | 1995-03-27 | 1995-03-27 | カラーフィルタの製造方法、及び画像形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08262217A true JPH08262217A (ja) | 1996-10-11 |
JP3579951B2 JP3579951B2 (ja) | 2004-10-20 |
Family
ID=13356265
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6783095A Expired - Fee Related JP3579951B2 (ja) | 1995-03-27 | 1995-03-27 | カラーフィルタの製造方法、及び画像形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3579951B2 (ja) |
-
1995
- 1995-03-27 JP JP6783095A patent/JP3579951B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3579951B2 (ja) | 2004-10-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH04349401A (ja) | カラーフィルタの製造方法 | |
JPH04317007A (ja) | カラーフィルタの製造方法 | |
JPH08152512A (ja) | 画像形成方法およびカラーフィルタの製造方法 | |
JP3579951B2 (ja) | カラーフィルタの製造方法、及び画像形成方法 | |
JPH08286025A (ja) | カラーフィルタとその製造方法、ならびに画像形成方法 | |
JPH10333330A (ja) | 感光性組成物、感光性エレメント及びカラ−フィルタの製造法 | |
JPH11338134A (ja) | 転写フィルム及びカラーフィルタの製造法 | |
JP3884513B2 (ja) | カラーフィルタの製造方法 | |
JP3576276B2 (ja) | カラ−フィルタおよびその製造法 | |
JP2000075126A (ja) | カラーフィルタの製造方法 | |
JPH11338160A (ja) | 転写フィルム及びカラーフィルタの製造法 | |
JPH08338909A (ja) | カラ−フィルタおよびその製造法 | |
JP3612767B2 (ja) | 転写シート及びそれを用いたカラーフィルタの製造方法 | |
JP3232106B2 (ja) | カラーフィルタの製造方法 | |
JP3634442B2 (ja) | カラーフィルタの製造法 | |
JPH1114823A (ja) | ブラックマトリックス付き画素シート、カラー液晶表示装置、感光性樹脂組成物、感光性多層シート及びブラックマトリックス付き画素シートの製造方法 | |
JPH08152513A (ja) | カラーフィルタの製造方法 | |
JPH0466903A (ja) | カラーフィルターの製造方法 | |
JPH1172908A (ja) | 感光性エレメント及びカラ−フィルタの製造法 | |
JPH08304622A (ja) | カラ−フィルタおよびその製造法 | |
JPH05127017A (ja) | カラーフイルターの製造法 | |
JPH1123835A (ja) | カラーフィルター用感光性フィルム及びカラーフィルターの製造法 | |
JPH03111802A (ja) | カラーフィルタの製法 | |
JPH09105808A (ja) | カラーフィルターの製造方法 | |
JP2000009913A (ja) | カラーフィルタの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040629 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040712 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080730 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090730 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100730 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110730 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110730 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120730 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120730 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130730 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |