JPH08260741A - 格納装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 敷地面積を有効利用し格納能力を大きくする
と共に、駆動動力を低減する。 【構成】 立体的に敷設された二条のエンドレスのレー
ル１に、レール１に沿って自走可能な走行車２を複数台
装架し、この走行車２に格納ケージ３を懸垂して格納装
置を構成する。レール１にはラックを設け、走行車２に
はラックと噛み合う駆動ピニオンを設けることにより、
走行車２は、水平、垂直、傾斜のいずれの方向へも容易
に移動することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動車等を立体的に格
納する装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】自動車等を格納する格納装置には、エレ
ベータ方式や、エンドレスのリンクチエンにケージを懸
垂したゴンドラ方式などの垂直式格納装置、リンクチエ
ンでパレットを水平移動させる横行パレット方式や格納
室からパレットを台車で取り出す台車方式などの水平式
格納装置、及び垂直と水平を組み合わせた格納装置があ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、エレベータ方
式の格納装置は、パレットの格納空間の他にパレットを
搬送するためのエレベータの昇降空間が必要であるた
め、格納可能な空間の割合が低くなる。ゴンドラ方式の
格納装置は、大きな動力が必要であり、リンクチエンの
強度にも限度があるため、３０台程度の格納が限度で大
型化が難しい。

【０００４】水平式格納装置は、床占有面積が大きく、
地価の高い都市部で不経済である。本発明は、格納装置
における上記問題を解決するものであって、敷地面積を
有効利用でき格納能力が大きい格納装置を提供すること
を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明では、立体的に敷
設された二条のエンドレスのレールに、レールに沿って
自走可能な走行車を複数台装架し、この走行車に格納ケ
ージを懸垂して格納装置を構成することにより上記課題
を解決している。レールにはラックを設け、走行車には
ラックと噛み合う駆動ピニオンを設けることにより、走
行車は、水平、垂直、傾斜のいずれの方向へも容易に移
動することができる。

【０００６】

【作用】入庫の際には、各走行車をレールに沿って自走
させ、空の格納ケージを懸垂した走行車を出入口まで移
動させて、自動車等の格納対象物を空の格納ケージに積
載する。出庫の際には、各走行車をレールに沿って自走
させ、出庫対象物を積載した格納ケージを懸垂した走行
車を出入口まで移動させて、出庫対象物を格納ケージか
ら取り出す。

【０００７】この格納装置は、エンドレスのレールに沿
って格納ケージを懸垂した走行車が自走するので、格納
ケージを移動させるリンクチエンは不要で動力消費が少
なくなる。また、レールを適切に敷設することにより、
格納空間内に格納ケージを密に配置することができ格納
能力が大となる。レールにラックを設け、走行車にラッ
クと噛み合う駆動ピニオンを設けると、走行車は、水
平、垂直、傾斜のいずれの方向への移動も容易となる。

【０００８】

【実施例】図１は本発明の一実施例である格納装置の全
体配置を示す正面図、図２は格納ケージを懸垂した走行
車の平面図、図３は走行車の正面図、図４は走行車の側
面図である。本実施例の格納装置は、立体的に平行敷設
された二条のエンドレスのレール１と、レール１に沿っ
て自走可能な複数の走行車２と、走行車２に懸垂された
格納ケージ３とを備えている。

【０００９】レール１は、時計方向へ９０度回転した凹
字状に配置されており、その水平部分及び垂直部分の間
隔は、懸垂された格納ケージ３が互いに干渉せず移動可
能な距離に定められている。レール１はＩビームで構成
されており、その一方のフランジ１１の中央部にはラッ
ク５が設けられており、Ｉビームのウエブ１２の側面に
はトロリー線４が配線されている。

【００１０】走行車２は、レール１のフランジ１１を挟
持する車輪２２と、レール１のフランジ１１に設けられ
たラック５に噛み合う駆動ピニオン２３と、駆動ピニオ
ン２３の駆動軸２４を駆動するためのブレーキ付電動機
２５と減速装置２６と、トロリー線４に摺接する集電部
２７と制御箱２９とを備えた断面Ｕ字形の走行台２１を
二条のレール１にそれぞれ装架し、支持軸２８で互いに
連結したものであり、この支持軸２８にケージ３が回動
可能に懸垂されている。

【００１１】入庫の際には、トロリー線４から、動力と
共に制御信号を送り、制御箱２９でブレーキ付電動機２
５を駆動制御することにより、各走行車２１をレール１
に沿って自走させる。走行車２１は、駆動ピニオン２が
ラック５と噛み合っているので、水平、垂直、傾斜のい
ずれの方向へも容易に移動できる。空の格納ケージ３を
懸垂した走行車２１が出入口７まで移動して停止する
と、自動車等の格納対象物を空の格納ケージ３に積載す
る。

【００１２】出庫の際には、各走行車２１をレール１に
沿って自走させ、出庫対象物を積載した格納ケージ３を
懸垂した走行車２１を出入口７まで移動させて、出庫対
象物を格納ケージ３から取り出す。この格納装置は、エ
ンドレスのレール１に沿って格納ケージ３を懸垂した走
行車２１が自走するので、格納ケージ３を移動させるた
めのリンクチエンは不要で動力消費が少なくなる。ま
た、レール１を適切に敷設することにより、格納空間内
に格納ケージ３を密に配置することができ格納能力が大
となる。

【００１３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の格納装置
は、敷地面積を有効利用でき格納能力が大きくすること
ができる。また、大きな動力は必要なく、格納ケージの
位置制御が容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例である格納装置の全体配置を
示す正面図である。

【図２】格納ケージを懸垂した走行車の平面図である。

【図３】走行車の正面図である。

【図４】走行車の側面図である。

【符号の説明】

１ レール ２ 走行車 ３ 格納ケージ ４ トロリー線 ５ ラック ７ 出入口 １１ フランジ １２ ウエブ ２１ 走行台 ２２ 車輪 ２３ 駆動ピニオン ２４ 駆動軸 ２５ ブレーキ付電動機 ２６ 減速装置 ２７ 集電部 ２８ 支持軸

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 立体的に平行敷設された二条のエンドレ
   スのレールに、レールに沿って自走可能な走行車を複数
   台装架し、該走行車に格納ケージを懸垂してなる格納装
   置。
2. 【請求項２】 レールがラックを備えており、走行車が
   ラックと噛み合う駆動ピニオンを備えていることを特徴
   とする請求項１記載の格納装置。