JPH08260242A - 液晶ポリエステル繊維 - Google Patents

液晶ポリエステル繊維

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JPH08260242A
JPH08260242A JP5896895A JP5896895A JPH08260242A JP H08260242 A JPH08260242 A JP H08260242A JP 5896895 A JP5896895 A JP 5896895A JP 5896895 A JP5896895 A JP 5896895A JP H08260242 A JPH08260242 A JP H08260242A
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JP
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liquid crystal
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polyester
polyester fiber
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JP5896895A
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Satoshi Hirai
諭 平井
Futoshi Sasamoto
笹本  太
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 高い強度と弾性率を有し、かつ、染色性に優
れた液晶ポリエステル繊維を提供する。 【構成】 溶融液晶形成性ポリエステルからなる繊維で
あって、50℃〜250℃において収縮応力ピークが存
在せず、かつ、50℃における応力値(T1)と200
℃における応力値(T2)の比が式(1)を満足すると
ともに、染着パラメーター(Z)が式(2)を満足し、
かつ、青色染色後のb値が−5以下であることを特徴と
する液晶ポリエステル繊維。 T1/T2≦15 (1) Z=L1/L2≧1.4 (2) (L1:染色前の液晶ポリエステル繊維のL値、L2:
青色染色後の液晶ポリエステル繊維のL値)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は溶融した際、光学異方性
を呈する溶融液晶形成性ポリエステルからなる液晶ポリ
エステル繊維に関するものである。さらに詳しくは、染
色性に優れた液晶ポリエステル繊維に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、合成繊維の高性能化に対する要求
が益々高まり、種々の新規性能を有する合成繊維が市場
に提供されている。この様な新規性能繊維の中で、溶融
状態で光学異方性を呈する液晶ポリエステルからなる繊
維は、優れた機械的性質を有することが注目されてい
る。溶融状態で光学異方性を呈する液晶ポリエステルは
溶融紡糸するだけで、高強度,高弾性率の繊維が得ら
れ、さらに紡糸後の繊維を不活性気体中や真空中で熱処
理することによって、より高強度,高弾性率の繊維を得
ることができる(特公昭55−20008号公報や特開
昭50−158695号公報など)。しかしながら、か
かる繊維は一般的に高度に配向しているため、染色が困
難であり、用途展開上、大きな制約があった。
【0003】このような問題点を改善するため、特開平
4−126816号公報には着色剤とポリオレフィン系
分散剤を混練した組成物を、溶融異方性を有するポリマ
に混合し、紡糸することを特徴とする高強力原着繊維の
製造方法が提案されている。該公報によれば各色原着の
液晶ポリエステル繊維が得られるが、色のバラエティー
に制限がある他、色のロット間差が発生したり、色を変
更する時のポリマ洗浄に時間が掛かると言うような問題
点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前述した従来
の問題点を解決すること、すなわち、高い強度と弾性率
を有し、染色性に優れた液晶ポリエステル繊維を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、溶融
液晶形成性ポリエステルからなる繊維であって、50℃
〜250℃において収縮応力ピークが存在せず、かつ、
50℃における応力値(T1)と200℃における応力
値(T2)の比が式(1)を満足するとともに、染着パ
ラメーター(Z)が式(2)を満足し、かつ、青色染色
後のb値が−5以下であることを特徴とする液晶ポリエ
ステル繊維である。
【0006】T1/T2≦15 (1) Z=L1/L2≧1.4 (2) (L1:染色前の液晶ポリエステル繊維のL値、L2:
青色染色後の液晶ポリエステル繊維のL値) 以下、本発明について詳述する。
【0007】本発明でいう溶融液晶形成性ポリエステル
とは、加熱して溶融した際に、光学的に異方性を呈する
ポリエステルを指す。この様なポリエステルとしては、 A.芳香族オキシカルボン酸の重合物 B.芳香族ジカルボン酸と、芳香族ジオール、脂肪族ジ
オールの重合物 C.AとBとの共重合物など があげられる。
【0008】また、溶融液晶形成性ポリエステルの重合
処方は従来公知の方法を用いることができる。ここで芳
香族オキシカルボン酸としては、ヒドロキシ安息香酸、
ヒドロキシナフトエ酸など、または上記芳香族オキシカ
ルボン酸のアルキル、アルコキシ、ハロゲン置換体など
があげられる。
【0009】芳香族ジカルボン酸としてはテレフタル
酸、イソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ナフタレ
ンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジ
フェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルエタンジカ
ルボン酸など、または上記芳香族ジカルボン酸のアルキ
ル、アルコキシ、ハロゲン置換体などがあげられる。
【0010】芳香族ジオールとしてはハイドロキノン、
レゾルシン、ジオキシジフェニール、ナフタレンジオー
ルなど、または上記芳香族ジオールのアルキル、フェニ
ル、アルコキシ、ハロゲン置換体などがあげられる。
【0011】脂肪族ジオールとしてはエチレングリコー
ル、ブタンジオール、ネオペンチルグリコールなどがあ
げられる。
【0012】特に、本発明においては、p−ヒドロキシ
安息香酸から生成した構造単位と4,4-ジオキシビフェ
ニルとテレフタル酸から生成したポリエステルの構造単
位とエチレングリコールとテレフタル酸から生成した
ポリエステルの構造単位からなり、構造単位と構造
単位の合計が全体の80〜95モル%,構造単位が
全体の20〜5モル%を占め、構造単位/のモル比
が80/20〜95/5である溶融液晶形成性ポリエス
テルに、ジエチレングリコールを0.05〜0.5wt
%含有して用いることが好ましい。該ポリマは、流動性
が高いため、口金直下における高い変形速度に追随で
き、紡糸の安定性が極めて良好である特徴を有する他、
染色性の良好な繊維とすることが可能であるとともに、
十分な引張り強度を有する繊維を得ることができ好まし
い。構造単位と構造単位の合計が全体の95モル%
より大きいと溶融流動性が低下して重合時に固化し易
く、80モル%より小さいと耐熱性が低くなったり、得
られる繊維の強度が低くなる傾向にある。また、構造単
位/のモル比が80/20未満であったり、95/
5より大きい際には耐熱性が低くなったり流動性が低く
なる傾向にある。また、ジエチレングリコールが0.0
5wt%未満では本発明の目的とする染色性が得難い傾
向にある。これは、ジエチレングリコールが0.05w
t%未満であると、剛直な分子鎖間に染料の入り込む領
域を確保することが困難となり、染色性を発揮しにくく
なるためと考えられる。また、ジエチレングリコールが
0.5wt%を越えると、得られる繊維の強度が低くな
る傾向にある。したがって、ジエチレングリコールを
0.05〜0.5wt%含有する溶融液晶形成性ポリエ
ステルを用いることが好ましい。より優れた染色性を発
揮するためには、ジエチレングリコールを0.1〜0.
5wt%含有する溶融液晶形成性ポリエステルを用いる
ことがより好ましい。
【0013】本発明の液晶ポリエステル繊維は、50℃
〜250℃において収縮応力ピークが存在せず、かつ、
50℃における応力値(T1)と200℃における応力
値(T2)の比が15以下であることが必要である。本
発明者が鋭意検討した結果、50℃〜250℃において
収縮応力ピークが存在する繊維の場合、分子量が低いた
めか、理由は明確ではないが強度の低い繊維しか得られ
ないことが明らかとなった。したがって、高い強度を有
する繊維とするためには、50℃〜250℃において収
縮応力ピークが存在しないことが重要である。なお、5
0℃〜250℃において収縮応力ピークが存在しないと
は、50℃〜250℃において収縮応力が斬減すること
を意味する。ここで、本発明者らは繊維物性と染色性と
の関係について鋭意検討した結果、50℃における応力
値(T1)と200℃における応力値(T2)の比が染
着性を左右することが、明らかになった。この比が15
を越える場合、染色性と染色堅牢度が低下するため本発
明の目的が達せられない。これは、応力値(T1)と応
力値(T2)の比が繊維構造の緻密性と関係するためと
考えられるが、理由は明確ではない。50℃における応
力値(T1)と200℃における応力値(T2)の比の
測定方法の詳細は後述するが、試料に1/30(g/
d)の初荷重を加えて昇温熱処理を実施したときの50
℃における応力値(T1)と200℃における応力値
(T2)から求める。
【0014】また、本発明においては、染色前の液晶ポ
リエステル繊維のL値(L1)と青色染色後の液晶ポリ
エステル繊維のL値(L2)の比である染着パラメータ
ー(Z)が1.4以上で、かつ、青色染色後のb値が−
5以下であることが必要である。本発明でいう、L値お
よびb値とは、色彩色差計を用いて得た明度(L値)と
彩度(b値)を意味する。また、青色染色とはカラーイ
ンデックスNo:DisperseBlue56(分散
染料56番)で染色することを意味する。染着パラメー
ター(Z)が1.4未満では、本発明の目的とする染色
性が得られず、染色して用いる用途には展開不可能であ
る。より染色性を発揮するためには染着パラメーター
(Z)が1.6以上あることがより好ましい。また、青
色染色後のb値が−5を越えると、黄色みが強すぎ、色
の品位が著しく低下する。より優れた染色糸とするため
には、青色染色後のb値が−10以下であることがより
好ましい。
【0015】次に、本発明の液晶ポリエステル繊維の好
ましい製造方法について、図面を用いて説明する。図1
は本発明の液晶ポリエステル繊維を紡糸するための溶融
紡糸装置の1例を示す概略図で、1はスピンブロック、
2は紡糸パックであり、3は紡糸口金である。
【0016】p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造
単位と4,4-ジオキシビフェニルとテレフタル酸から生
成したポリエステルの構造単位とエチレングリコール
とテレフタル酸から生成したポリエステルの構造単位
からなり、構造単位と構造単位の合計が全体の80
〜95モル%,構造単位が全体の20〜5モル%を占
め、構造単位/のモル比が80/20〜95/5で
ある溶融液晶形成性ポリエステルに、ジエチレングリコ
ールを0.05〜0.5wt%含有する溶融液晶形成性
ポリエステルポリマを溶融し、計量ポンプで計量して紡
糸パック2に導き、紡糸口金3から吐出して、冷却細
化、固化させた後、油剤付与装置4で所定の油剤を付与
し、第1ゴデーロール5で引取り、第2ゴデーロール6
を介してワインダー7に巻取ることによって紡糸原糸を
得る。該紡糸原糸を窒素雰囲気下において、紡糸原糸の
融点−50〜−30℃から段階的もしくは連続的に昇温
し、紡糸原糸の融点−20〜+10℃まで熱処理するこ
とによって得られる。
【0017】
【実施例】以下本発明を実施例により、さらに具体的に
説明する。なお、実施例における収縮応力、50℃にお
ける応力値(T1)と200℃における応力値(T2)
の比、染色前の液晶ポリエステル繊維のL値(L1)、
青色染色後の液晶ポリエステル繊維のL値(L2)、青
色染色後のb値、染着パラメーター(Z)、ポリマ中の
DEG量は以下の方法で測定した。
【0018】収縮応力 鐘紡エンジニアリング(株)社製の乾熱収縮応力測定装
置を用いて、10cmのループ試料(全試料長として2
0cm)に1/30(g/d)の初荷重を加えて、室温
から250℃まで昇温熱処理を実施し、歪みゲージにて
張力を検出して収縮応力カーブを得た。
【0019】50℃における応力値(T1)と200℃
における応力値(T2) 前記収縮応力カーブから50℃における応力値を求めT
1とした。同様にして200℃における応力値を求めT
2とした。
【0020】染色前の液晶ポリエステル繊維のL値(L
1) ミノルタ(株)社製の色彩色度計CR−200を用い
て、染色前の試料表面にセンサーを押し当て、L値を求
める。該測定を試料の別の場所で5回繰り返し、その平
均値を求めL1とした。なお、試料はセンサーのスポッ
ト径より幅が広いこと、試料台の影響を受けない程度の
厚さであることが必要である。したがって、試料は板
状、あるいは円筒状の試料台に試料を厚さ1mm程度巻
き付けたもの、あるいは、ボビン、チーズ、コーン等に
巻いた製品、あるいはまた、カセ状のものであっても良
い。本実施例においては、1周1mの捲尺器にて約5万
デニールとなるカセを採取し、捩じりを与えて四つ折り
にして約20万デニールのカセ状サンプルとした。
【0021】青色染色後の液晶ポリエステル繊維のL値
(L2)、b値 次の条件で染色、還元洗浄した試料を用いる。
【0022】<染色> 染料,濃度 ; カラーインデックスNo:DisperseBlue56(分散
染料56番) ,3%owf 分散剤,濃度 ; サンソルト#1200, 1%owf 浴比 ; 1:100 染色温度×時間; 130℃×45分 <還元洗浄> 還元洗浄剤 ; ハイドロサルファイト 2g/l,
NaOH 2g/l サンデットG−29 0.5g/l 浴比 ; 1:100 温度×時間 ; 80℃×20分 染色、還元洗浄した試料を1日風乾した後、ミノルタ
(株)社製の色彩色度計CR−200を用いて、染色後
の試料表面にセンサーを押し当て、L値およびb値を求
める。該測定を試料の別の場所で5回繰り返し、夫々そ
の平均値を求めてL2およびbとした。試料形態はL1
の測定と同様な形態とした。
【0023】染着パラメーター(Z) 染着パラメーター(Z)はL1/L2として求めた。
【0024】ポリマ中のDEG量 試料0.5gをモノエタノールアミンで分解し、Shi
mazu製GC−14Aガスクロ装置を用いて定量し
た。
【0025】実施例1 溶融液晶形成性ポリエステルとして、p−ヒドロキシ安
息香酸から生成した構造単位と4,4-ジオキシビフェニ
ルとテレフタル酸から生成したポリエステルの構造単位
とエチレングリコールとテレフタル酸から生成したポ
リエステルの構造単位からなり、構造単位と構造単
位の合計が全体の87モル%,構造単位が全体の1
3モル%を占め、構造単位/のモル比が92/8で
あり、かつ、ジエチレングリコールが0.12wt%で
あるチップを、図1に示す紡糸装置を用いて紡糸温度3
30℃,吐出量27.3g/min,紡糸速度1000
m/minの条件下で245D−48F(単糸繊度5デ
ニール)の溶融紡糸巻取を実施した。
【0026】該液晶ポリエステル繊維を窒素雰囲気下で
240℃から4℃/hrの昇温速度で310℃まで加熱
処理を実施し、強度20.1g/d,弾性率630g/
dの繊維を得た。かかる液晶ポリエステル繊維を7本合
糸して収縮応力を測定した結果、50℃〜250℃で収
縮応力ピークが存在せず、T1/T2は4.3であっ
た。また、該繊維の染色前のL1は72.5であった。
さらに該繊維を染料としてResolineBlueF
BL(分散染料56番)を用い、染色、還元洗浄した
後、測定したL2は43.9であった。該繊維は染着パ
ラメーター(Z)が1.7であり、かつ、b値が−1
6.5であり、優れた染色性を示した。
【0027】該繊維は高強度、高弾性率でありながら優
れた染色性を示し、一般衣料にも展開可能なレベルの着
色状態を有していた。
【0028】比較例1 実施例1と同じ組成で、同じ溶融紡糸条件で巻き取った
だけの紡糸原糸(加熱処理を施していない)は、収縮応
力比T1/T2が3.0,染着パラメーター(Z)が
1.8,b値が−19であり、染色性は良好であったも
のの、213℃に収縮応力ピークが存在するため、強度
が7g/dと低い値であり、本発明の目的を達すること
ができない繊維であった。
【0029】比較例2 ジエチレングリコール量(以下DEG量と言う)が0w
t%である1500D−300Fのp−ヒドロキシ安息
香酸から生成した構造単位70mol%とナフトエ酸か
ら生成した構造単位30mol%からなる溶融液晶形成
性ポリエステル繊維(以下、比較サンプル1という)、
および溶液液晶形成性繊維である“ケブラー29”20
0D−134F(以下、比較サンプル2という)とを実
施例1と同じ条件で測定した。比較サンプル1はL1が
77.4,L2が65.4,染着パラメーター(Z)が
1.2,b値が+1.1,収縮応力比T1/T2が20
であった。比較サンプル1はT1/T2が本発明の規定
値15を越えており、繊維構造が緻密すぎ、染着パラメ
ーター(Z)が本発明の規定値1.4よりも低いととも
に、b値が本発明の規定値−5よりも高く、染色性に劣
っており、一般衣料には展開できなかった。
【0030】比較サンプル2はL1が83.2,L2が
57.3,染着パラメーター(Z)が1.5,b値が+
3.7,収縮応力比T1/T2が18であった。比較サ
ンプル2は染着パラメーター(Z)が本発明の範囲内に
あるものの、b値が本発明の規定値−5よりも高く、黄
色味が強く、一般衣料に使用できるレベルにはなかっ
た。
【0031】実施例2〜4 実施例1の溶融液晶形成性ポリエステルと同じ構造単位
からなり、表1に示すDEG量の異なるチップを、紡糸
温度340℃,吐出量27.5g/min,紡糸速度1
000m/minの条件下で単糸繊度5デニールの溶融
紡糸巻取を実施した。該液晶ポリエステル繊維を窒素雰
囲気下で240℃から4℃/hrの昇温速度で310℃
まで加熱処理を実施し、表1に示す繊維を得た。
【0032】
【表1】 表1において実施例2はDEG量が0.05wt%であ
り、やや染色しにくい傾向にあった。
【0033】実施例5〜12 溶融液晶形成性ポリエステルとして、p−ヒドロキシ安
息香酸から生成した構造単位と4,4-ジオキシビフェニ
ルとテレフタル酸から生成したポリエステルの構造単位
とエチレングリコールとテレフタル酸から生成したポ
リエステルの構造単位からなるポリマにおいて、構造
単位と構造単位の合計のモル%、および構造単位
/のモル比を表2のように変更して得たポリマの流動
特性と耐熱性を評価し、表2の結果を得た。
【0034】
【表2】 表2から明らかなように、本発明の要件を満足する実施
例5〜8のポリマは流動性と耐熱性が良く、溶融紡糸を
実施した結果、安定した紡糸性であった。
【0035】なお、実施例9〜12は流動性や耐熱性が
低い傾向にあった。
【0036】
【発明の効果】本発明の液晶ポリエステル繊維は、高い
強度と弾性率を有し、かつ、従来にない染色性に優れた
繊維であるため、一般産業用途の他、防護服の様な特種
衣料だけでなく一般衣料用としても展開できるという優
れた効果を奏する。また、本発明の液晶ポリエステル繊
維は、高強度、高弾性率である他、低吸水性、低誘電
性、振動減衰性、寸法安定性、耐熱性、耐薬品性などを
有するため、魚網、光ファイバー用補強材、FRP、ベ
ルト、ヘルメット、手袋、電気絶縁材、プリント基板、
太陽電池補強材、電卓の補強材、電気の傘、ロープ、摩
擦材、しゅう動部材、ディスクブレーキ、各種フィルタ
ー、コミングヤーン、航空機用資材、自動車用資材、各
種壁材、屋根、床材、ブラインド、テントの柱、椅子、
脚立、アンテナ用資材、各種のフレーム、釣竿、ゴルフ
シャフト、ゴルフネット、テニスラケット、卓球ラケッ
ト、筆記用具などの産業用途に広範囲に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶ポリエステル繊維を紡糸するための溶融紡
糸装置の1例を示す概略図である。
【符号の説明】 1:スピンブロック 2:紡糸パック 3:紡糸口金 4:油剤付与装置 5:第1ゴデーロール 6:第2ゴデーロール 7:ワインダー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融液晶形成性ポリエステルからなる繊
    維であって、50℃〜250℃において収縮応力ピーク
    が存在せず、かつ、50℃における応力値(T1)と2
    00℃における応力値(T2)の比が式(1)を満足す
    るとともに、染着パラメーター(Z)が式(2)を満足
    し、かつ、青色染色後のb値が−5以下であることを特
    徴とする液晶ポリエステル繊維。 T1/T2≦15 (1) Z=L1/L2≧1.4 (2) (L1:染色前の液晶ポリエステル繊維のL値、L2:
    青色染色後の液晶ポリエステル繊維のL値)
  2. 【請求項2】 染着パラメーター(Z)が1.6以上
    で、かつ、b値が−10以下であることを特徴とする請
    求項1記載の液晶ポリエステル繊維。
  3. 【請求項3】 溶融液晶形成性ポリエステルがp−ヒド
    ロキシ安息香酸から生成した構造単位と4,4-ジオキシ
    ビフェニルとテレフタル酸から生成したポリエステルの
    構造単位とエチレングリコールとテレフタル酸から生
    成したポリエステルの構造単位からなり、構造単位
    と構造単位の合計が全体の80〜95モル%,構造単
    位が全体の20〜5モル%を占め、構造単位/の
    モル比が80/20〜95/5である溶融液晶形成性ポ
    リエステルに、ジエチレングリコールを0.05〜0.
    5wt%含有してなることを特徴とする請求項1もしく
    は請求項2記載の液晶ポリエステル繊維。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100305840B1 (ko) * 1999-08-11 2001-09-13 조 정 래 강도, 모듈러스, 및 염색성이 우수한 폴리에스터 섬유의 제조방법
JP2011111696A (ja) * 2009-11-27 2011-06-09 Kuraray Co Ltd ポリアリレート繊維からなる繊維構造体の染色物およびその製造方法

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