JPH08260154A - 誘導結合プラズマcvd装置 - Google Patents

誘導結合プラズマcvd装置

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JPH08260154A
JPH08260154A JP7060704A JP6070495A JPH08260154A JP H08260154 A JPH08260154 A JP H08260154A JP 7060704 A JP7060704 A JP 7060704A JP 6070495 A JP6070495 A JP 6070495A JP H08260154 A JPH08260154 A JP H08260154A
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JP
Japan
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gas supply
stage
chamber
supply pipe
plasma cvd
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JP7060704A
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Satoshi Fukuyama
聡 福山
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Shibaura Machine Co Ltd
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Toshiba Machine Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速で成膜することのできる誘導結合プラズ
マCVD装置を提供する。 【構成】 この発明に係る誘導結合プラズマCVD装置
1では、リング状のアンテナ31に高周波を印加する
と、このアンテナ31に接して設けられた誘電体窓13
の反対側、すなわちチャンバ3の内部にプラズマ79を
発生する。チャンバ3の内側にはステージ15が設けら
れており、このステージ15の上に載置されたワーク5
3を加熱する。また、チャンバ3内部は排気装置77に
より排気されて真空状態となり、このチャンバ内にガス
供給装置25,55が少なくとも2種類の反応ガスを所
望量供給する。前記ステージ15はステージ移動手段6
5により前記誘電体窓13に対して随時接近離反され、
ガス供給管移動手段69が前記ガス供給管55のうちの
少なくとも一方のガス供給管55の前記ステージ15に
対する間隔を調整するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は誘導結合プラズマCV
D装置に係り、さらに詳しくは、 SiO2 膜等の薄膜を高
速で形成する誘導結合プラズマCVD装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図4にはいわゆる誘導結合プラズマCV
D装置101が示されており、 SiO2膜を成膜する場合
を例として説明する。
【0003】図4において、冷却のため二重構造となっ
ているチャンバ103の内側には石英円環105が設け
られており、チャンバ103の上側には上蓋107が、
また下側には下蓋109がそれぞれOリング111等に
よりシールされて設けられている。
【0004】チャンバ103の上蓋107の上面には、
石英から成る高周波電波の誘電体窓113が設けられて
おり、この誘電体窓113の上には二つの端子115,
117を有する銅製のリング状アンテナ119が設けら
れている。前記誘電体窓113は石英の外、電波を通す
が赤外線を透過させないアルミナのような材料を使用す
ることができる。また、前記端子115,117にはマ
ッチングボックス121が接続されており、さらに高周
波電源123が接続されている。
【0005】ここでは、前記リング状アンテナ119は
冷却されていないが、供給される高周波によって数10
0°Cまで温度が上昇することを考えると、アンテナ1
19を管状にして冷却水を流すことも考えられる。
【0006】前記誘電体窓113と上蓋107との間に
はOリング125が設けられており、チャンバ103の
内部空間を密閉している。このOリング125を冷却す
るために、上蓋107には冷却水用の流路127が設け
られており、注入口129から冷却水を注入して排水口
131から排水している。
【0007】また、上蓋107には酸素(O2 ) ガス供給
用の配管133が設けられており、この配管133に接
続する供給路135が設けられている。この供給路13
5の先端にはガス供給穴137が設けられており、この
ガス供給穴137から誘電体窓113近傍に酸素(O2 )
ガスを供給している。
【0008】一方、チャンバ103の下蓋109上には
複数本の下支柱139が立設されており、この下支柱1
39の上側にはヒータ支持板141が設けられていて、
ヒータ支持板141の上にはさらに複数本の上支柱14
3が設けられている。
【0009】上支柱143の上には、数組の反射板14
5が設けられており、この反射板145の内側にヒータ
147が設けられている。このヒータ147の上にワー
クであるウエハ149を載置し、例えば600°C程度
まで均一に加熱する。このため、上支柱143はセラミ
クスのような熱伝導率の小さな材質でできている。
【0010】また、ヒータ147の上方には例えば石英
製のリング状をしたガス供給管151が設けられてお
り、ガスをリングの内側へ向けて吹き出すようになって
いる。このガス供給管151にはガスを供給するための
枝管153が取付けられている。この枝管153は、ユ
ニオン継手155によりチャンバ103の下蓋109を
貫通するSUS 管157に接続されている。
【0011】前記ヒータ支持板141の上面における前
記ヒータ147および反射板145の周囲には、ヒータ
147から反射板145を超えてくる熱流を遮蔽するた
めの冷却ユニット159が設けられている。また、下蓋
109には排気管161が設けられており、チャンバ1
03内の排気を行うものである。
【0012】次に、前述の誘導結合プラズマ(ICP)
CVD装置101の動作について説明する。まず、図示
しないローダによりウエハ149をチャンバ103内の
ヒータ147上に載置する。もしチャンバ103内が大
気圧であれば、図示しない排気ポンプにより排気管16
1から例えば10-6〜10-7Torrの真空まで排気する。
【0013】ヒータ147に電流を供給して、300°
C〜500°C程度まで加熱する。この時、すべての冷
却部には冷却水を流しておく。適当な温度まで昇温した
後、ガス供給穴137から酸素(O2 ) ガスが供給され、
ガス供給管151からジクロールシラン(SiH2 Cl2 ) ガ
スが所定の割合で供給される。
【0014】チャンバ103内の圧力を図示しないスロ
ットルバルブ等で所定圧力に調整した後、マッチングボ
ックス121を介して高周波電力が端子115,117
からアンテナ119に供給される。これにより、誘電体
窓113の直下にプラズマ163が形成される。そし
て、このプラズマ163が先に供給された酸素(O2 ) ガ
スおよびジクロールシラン(SiH2 Cl2 ) ガスを分解・合
成してウエハ149上にSiO2 膜が堆積される。堆積し
た膜厚はin-situ (その場)で確認してもよいし、時間
で管理してもよい。成膜が終了したら、酸素,ジクロー
ルシランガスの供給をストップして高周波電源123を
オフとし、排気管161から排気して処理を終了する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術にあっては、以下のような問題点があ
る。すなわち、 、圧力,ガス流量,入射電力等のパラメータを変化さ
せた場合に、最大の成膜速度が得られるガス供給管〜ス
テージの間隔が変化する。また、ガス供給管〜ステージ
の間隔が変化すると、成膜速度が最大になるアンテナ〜
ステージの間隔が変化する。しかし、前述の誘導結合プ
ラズマCVD装置ではガス供給管とステージの間隔を変
えるにはチャンバを大気解放しなければならないため、
稼働率が低下する。
【0016】、厚膜に対して成膜速度を最大にする状
態に装置を固定してしまうと、薄膜に対しては放電が安
定する以前に成膜を終えてしまい、膜質の管理を行うこ
とが困難である。例えば、クラッド層は20μmある
が、コア層は5μm程度しかないので、クラッド層の成
膜に最適な状態に装置を固定してしまうと、コア層の成
膜時には瞬時に成膜を終えてしまうため、前述の誘導結
合プラズマCVD装置一台では前記両層の成膜を最適に
行うことができない。従って、二台の誘導結合プラズマ
CVD装置を用いる必要があり、コストアップを招く。
【0017】、成膜条件を変える度に装置を停止させ
て装置内部を変更しなければならないため、メンテナン
ス性が悪い。また、稼働率も低下する。
【0018】、膜の種類によって最適な条件が異なる
ため調整が必要であり、種々の膜について成膜を自動化
して連続的に成膜することができない。
【0019】この発明の目的は、以上のような従来の技
術に着目してなされたものであり、成膜条件を容易に変
更することができ、高速で成膜することのできる誘導結
合プラズマCVD装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1による本発明の誘導結合プラズマCVD装
置は、高周波印加が可能なリング状のアンテナと、この
アンテナに接して設けられた誘電体窓と、この誘電体窓
を有すると共に気密保持可能に設けられたチャンバと、
このチャンバ内部にあってワークを加熱すべく設けられ
たステージと、前記チャンバ内部を排気するための排気
装置と、前記チャンバに少なくとも2種類の反応ガスを
所望量供給可能なガス供給装置と、を備えた誘導結合プ
ラズマCVD装置であって、前記誘電体窓に対して前記
ステージを相対的に接近離反させるステージ移動手段
と、前記ステージに対して前記ガス供給管のうちの少な
くとも一方のガス供給管を相対的に接近離反させるガス
供給管移動手段と、を備えてなることを特徴とするもの
である。
【0021】また、請求項2による本発明の誘導結合プ
ラズマCVD装置は、請求項1記載のガス供給管のうち
の一方のガス供給管がリング状に形成されると共にステ
ージ近傍に設けられ、前記ガス供給管のうちの他方のガ
ス供給管が誘電体窓の近傍に設けられていることを特徴
とするものである。
【0022】
【作用】請求項1による誘導結合プラズマCVD装置で
は、リング状のアンテナに高周波を印加すると、このア
ンテナに接して設けられた誘電体窓の反対側、すなわち
チャンバの内部にプラズマを発生する。チャンバの内側
にはステージが設けられており、このステージの上に載
置されたワークを加熱する。また、チャンバ内部は排気
装置により排気されて真空状態となり、このチャンバ内
にガス供給装置が少なくとも2種類の反応ガスを所望量
供給する。前記ステージはステージ移動手段により前記
誘電体窓に対して随時接近離反され、ガス供給管移動手
段が前記ガス供給管のうちの少なくとも一方のガス供給
管を前記ステージに対して相対的に接近離反させるもの
である。
【0023】また、請求項2による誘導結合プラズマC
VD装置では、請求項1記載のガス供給管のうちの一方
のガス供給管がリング状に形成されると共にステージ近
傍に設けられており、ステージに載置されているワーク
に対してガスを供給する。一方、前記ガス供給管のうち
の他方のガス供給管は誘電体窓の近傍に設けられてお
り、プラズマに向かってガスを供給するものである。
【0024】
【実施例】以下、この発明の好適な一実施例を図面に基
づいて説明する。
【0025】図1にはこの発明に係る誘導結合プラズマ
CVD装置1が示されている。図1において、冷却水を
流すために二重構造となっているチャンバ3には上蓋5
および下蓋7が各々密閉を保つ状態で設けられており、
チャンバ3の内側には石英円環9が設けられている。
【0026】上蓋5は中央部にチャンバ3の内壁と同じ
大きさの開口11が設けられており、この開口11を上
側から覆うべく石英製の誘電体窓13が設けられてい
る。なお、後述するヒータ板15の温度次第ではアルミ
ナのような赤外線を透過させない材料を使用してもよ
い。
【0027】前記誘電体窓13はOリングシール17に
よりチャンバ3の密閉を保持するようになっている。こ
のOリングシール17の耐熱温度は低く高熱に耐えられ
ないため、下蓋7の内部に流路19を設け、冷却水を給
水口21から注入して排水口23から排出することによ
り冷却している。
【0028】また、上蓋5には、他方のガス供給管とし
ての酸素ガス供給管25およびガス供給路27が設けら
れており、供給穴29からチャンバ3内部の誘電体窓1
3近辺に酸素ガスを供給している。
【0029】前記誘電体窓13の上面に密着してリング
形状をした銅製のアンテナ31が設けられている。この
アンテナ31には高周波供給用の端子33,35が上方
に向けて設けられており、この端子33,35はマッチ
ングボックス37を介して高周波電源39に接続されて
いる。本実施例では、アンテナ31は平板状となってお
り冷却が行われていないが、供給する高周波により温度
は数100°Cまで上昇するので、アンテナ31を管状
に形成して内部に冷却水を流すようにしてもよい。
【0030】一方、下蓋7の上側には、ヒータ支持板4
1が3本のリニアガイド43により上下動自在に支持さ
れている。このリニアガイド43はベローズ45等でシ
ールされており、チャンバ3の気密を保っている。ま
た、下蓋7には、前記各リニアガイド43を摺動可能に
支持するためのリニアブッシュ47が各々設けられてい
る。
【0031】前記ヒータ支持板41の上には、セラミッ
クスのような熱伝導率の小さな材質でできた複数の支柱
49が立設されており、この支柱49の上には数組の反
射板51と、平板状のワーク53を載置するステージと
してのヒータ板15が設けられている。このヒータ板1
5は、例えば600°C程度の温度まで均一にワーク5
3を加熱できるものである。
【0032】ヒータ板15の上方には、一方のガス供給
管としての石英製のリング形状をしたジクロールシラン
ガス供給用のガス供給管55が設けられており、このガ
ス供給管55の一点はガスを供給するための枝管57に
接続されている。この枝管57は、取り外し可能なユニ
オン継手59により SUS管61に接続されており、 SUS
管61は下蓋7を貫通してチャンバ3の下方へ伸びてい
る。従って、 SUS管61から枝管57を介してガス供給
管55へ供給されたガスは、ガス供給管55に設けられ
ている図示しない多数のノズル穴からワーク53へ向か
って供給される。
【0033】また、ヒータ支持板41の上面における前
記反射板51の外側には、ヒータ板15から反射板51
を越えて流れてくる熱流をシャットするための冷却ユニ
ット63が設けられている。
【0034】一方、下蓋7の下方にはステージ移動手段
としてのジャッキ65が設けられており、このジャッキ
65には上下移動板67が上下動自在に取付けられてい
る。この上下移動板67の上面には前述のリニアガイド
43の下端が固定されている。また、上下移動板67の
上面にはガス供給管移動手段としての溶接継手69が取
付けられており、前記 SUS管61を固定可能に支持して
いる。なお、この溶接継手69を手動で緩めて SUS管6
1の上下方向の摺動を可能にすると、ガス供給管55と
ヒータ板15との間隔を容易に調整できるようになって
いる。
【0035】この溶接継手69と下蓋7との間における
前記 SUS管61の外側には、チャンバ3内部の気密保持
のために伸縮自在のフレキシブルチューブ71が設けら
れている。また、 SUS管61の下端部はユニオン継手7
3によりフレキシブルチューブ75と接続されている。
また、下蓋7の下面には排気管77が設けられており、
図示しない排気装置に接続されている。
【0036】次に、以上説明した誘導結合プラズマCV
D装置1の動作を説明する。
【0037】まず、図示しないローダによりワーク53
をチャンバ3の内部に搬入して、ヒータ板15の上に載
置する。このとき、チャンバ3の内部が大気圧である場
合には、図示しない排気装置が排気管77から10-6
10-7Torrまで真空引きをする。所定の真空度に達する
と、ヒータ板15に内蔵されているヒータをオンとして
ヒータ板15を300〜500°Cまで加熱してワーク
53を加熱する。このとき、全ての冷却部は冷却水によ
り冷却されている。
【0038】所定の温度まで加熱した後、ジャッキ65
を作動させて上下移動板67を所定の高さまで上昇させ
る。これにより、リニアガイド43が上昇するのでヒー
タ支持板41が上昇し、反射板51,ヒータ板15およ
びワーク53が上昇する。また、ガス供給用の SUS管6
1は溶接継手69により上下移動板67に固定されてい
るので上下移動板67の上昇と共にガス供給管55も一
体となって上昇する。ここで、ガス供給管55とヒータ
板15までの間隔を調整する場合には、手動で溶接継手
69を緩め、 SUS管61を上下移動させることにより予
め適正な間隔に設定しておく。
【0039】前述のようにヒータ板15やワーク53が
所定位置に達すると、酸素ガス供給管25から酸素ガス
を供給しガス供給路27を介して供給穴29からチャン
バ3内部へ酸素ガスが供給される。また、 SUS管61を
介してガス供給管55からジクロールシラン(SiH2 C
l2 ) ガスが所定の割合で供給される。
【0040】図示しないがスロットルバルブ等によりチ
ャンバ3内部を所定の圧力に調整した後、高周波電源3
9をオンとしてマッチングボックス37を介して端子3
3,35からアンテナ31に高周波電力が供給される。
これにより、誘電体窓13の直下にプラズマ79が形成
される。このプラズマ79により、前記供給されたガス
が分解・合成されてワーク53の上面に酸化膜が堆積さ
れる。
【0041】以上のように構成されている誘導結合プラ
ズマCVD装置1を用いて種々の条件により成膜を実施
した結果、図2および図3に示されるように、入射電
力,圧力,ガス流量,ガス流量比等によって最大の成膜
速度が得られるヒータ板(ステージ)15〜アンテナ3
1の間隔およびヒータ板15〜ガス供給管55の間隔が
異なることがわかった。
【0042】図2には、ガス流量比をパラメータとする
ジクロールシランガス供給管55〜ヒータ板15の間隔
と成膜速度の関係を示してある。図2中(A)は数値表
で、(B)はグラフで表示してある。(B)において横
軸はジクロールシランガス供給管55〜ヒータ板15の
間隔(mm)を、縦軸は成膜速度(nm/min)を示す。成膜条件
としては、電力1200W,前圧0.04Torr,ヒータ
板15とアンテナ31の間隔は89.4mmを採用してい
る。このような条件下でジクロールシランガス:酸素ガ
スが1:3,1:1の流量比である場合の結果が示して
ある。
【0043】この結果、成膜速度がジクロールシランガ
ス供給管55とヒータ板15の間隔に非常に大きく依存
することがわかった。また、その依存の形態はガス流量
比により大きく異なることがわかった。
【0044】すなわち、ガス流量比が1:3の場合には
ガス供給管55とヒータ板15の間隔が約7mmで最大の
成膜速度が得られるが、ガス流量比が1:1の場合には
約15mmで最大の成膜速度が得られることがわかる。こ
れは、ガス流量比を変化させることでチャンバ3内のガ
スの流れが変化してヒータ板15上のワーク53に到達
する成膜種の量が変化するためと考えられる。
【0045】また、図3には、同じくガス流量比をパラ
メータとして、ヒータ板15〜アンテナ31の間隔と成
膜速度の関係を示してある。図3中(A)は数値表で、
(B)はグラフで表示してある。(B)において横軸は
ヒータ板15〜アンテナ31の間隔(mm)を、縦軸は成膜
速度(nm/min)を示す。成膜条件としては、電力1200
W,前圧0.04Torr,ヒータ板15とガス供給管55
の間隔は5mmを採用している。このような条件下でジク
ロールシランガス:酸素ガスが1:3,1:1の場合の
結果が示してある。
【0046】この結果、成膜速度がヒータ板15とアン
テナ31の間隔に非常に大きく依存することがわかっ
た。また、その依存の形態はガス流量比により全く異な
ることがわかった。
【0047】すなわち、ガス流量比が1:3の場合には
ヒータ板15とアンテナ31の間隔が約89mmで最大の
成膜速度が得られ、ガス流量比が1:1の場合には明確
な最大値が得られていないがヒータ板15とアンテナ3
1の間隔が小さい場合に有利な結果となっている。
【0048】以上説明したように、最大の成膜速度は、
ヒータ板15とアンテナ31の間隔、ヒータ板15とジ
クロールシランガス供給管55との間隔等に大きく依存
するが、前述の実施例における誘導結合プラズマCVD
装置1では、ガス供給管55とヒータ板15までの間隔
の調整、およびジャッキ65によりヒータ板15とアン
テナ31との間隔の調整がチャンバ3の気密を保持した
状態で成膜中においても可能なため、これらのパラメー
タを自由に変更することができ、種々の場合についての
最大成膜速度で成膜処理を行うことが可能になる。
【0049】なお、この発明は、前述した実施例に限定
されることなく、適宜な変更を行なうことにより、その
他の態様で実施し得るものである。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よる誘導結合プラズマCVD装置では、排気装置により
排気されて真空状態となったチャンバ内部のステージ上
に載置されたワークを加熱し、このチャンバ内部にガス
供給装置が少なくとも2種類の反応ガスを所望量供給す
る。この状態でリング状のアンテナに高周波を印加して
誘電体窓の内側にプラズマを発生し、ガスを分解・合成
してワークに膜を堆積させる。このときの成膜速度はス
テージとアンテナの間隔、ステージとガス供給管との間
隔等に大きく依存するが、ステージ移動手段がステージ
とアンテナの間隔を調整し、ガス供給管移動手段がステ
ージとガス供給管との間隔を調整するので種々の条件下
においても最大の成膜速度で成膜をすることができる
し、成膜中でも成膜条件を変更することが可能である。
【0051】また、請求項2による誘導結合プラズマC
VD装置では、請求項1記載のガス供給管のうちの一方
のガス供給管がリング状に形成されると共にステージ近
傍に設けられているのでステージ上のワークに向かって
効率よくガスを供給することができる。また、前記ガス
供給管のうちの他方のガス供給管は誘電体窓の近傍に設
けられているので、プラズマに向かって効率よくガスを
供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る誘導結合プラズマCVD装置の
一実施例を示す説明図である。
【図2】図1記載の誘導結合プラズマCVD装置を用い
て成膜をした場合におけるガス供給管〜ヒータ板の間隔
と成膜速度との関係を示す表およびグラフである。
【図3】図1記載の誘導結合プラズマCVD装置を用い
て成膜をした場合におけるヒータ板〜アンテナの間隔と
成膜速度との関係を示す表およびグラフである。
【図4】従来の誘導結合プラズマCVD装置を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 誘導結合プラズマCVD装置 3 チャンバ 13 誘電体窓 15 ヒータ板(ステージ) 25 酸素ガス供給管(ガス供給装置) 31 アンテナ 53 ワーク 55 ジクロールシランガス供給管(ガス供給装置) 65 ジャッキ(ステージ移動手段) 69 溶接継手(ガス供給管移動手段) 77 排気管(排気装置)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波印加が可能なリング状のアンテナ
    と、このアンテナに接して設けられた誘電体窓と、この
    誘電体窓を有すると共に気密保持可能に設けられたチャ
    ンバと、このチャンバ内部にあってワークを加熱すべく
    設けられたステージと、前記チャンバ内部を排気するた
    めの排気装置と、前記チャンバに少なくとも2種類の反
    応ガスを所望量供給可能なガス供給装置と、を備えた誘
    導結合プラズマCVD装置であって、前記誘電体窓に対
    して前記ステージを相対的に接近離反させるステージ移
    動手段と、前記ステージに対して前記ガス供給管のうち
    の少なくとも一方のガス供給管を相対的に接近離反させ
    るガス供給管移動手段と、を備えてなることを特徴とす
    る誘導結合プラズマCVD装置。
  2. 【請求項2】 前記ガス供給管のうちの一方のガス供給
    管がリング状に形成されると共にステージ近傍に設けら
    れ、前記ガス供給管のうちの他方のガス供給管が誘電体
    窓の近傍に設けられていることを特徴とする請求項1記
    載の誘導結合プラズマCVD装置。
JP7060704A 1995-03-20 1995-03-20 誘導結合プラズマcvd装置 Pending JPH08260154A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7060704A JPH08260154A (ja) 1995-03-20 1995-03-20 誘導結合プラズマcvd装置

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JP7060704A JPH08260154A (ja) 1995-03-20 1995-03-20 誘導結合プラズマcvd装置

Publications (1)

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JPH08260154A true JPH08260154A (ja) 1996-10-08

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