JPH08259745A - 親水性ポリオレフィン樹脂組成物 - Google Patents

親水性ポリオレフィン樹脂組成物

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JPH08259745A
JPH08259745A JP6569995A JP6569995A JPH08259745A JP H08259745 A JPH08259745 A JP H08259745A JP 6569995 A JP6569995 A JP 6569995A JP 6569995 A JP6569995 A JP 6569995A JP H08259745 A JPH08259745 A JP H08259745A
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JP
Japan
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polyolefin
polyolefin resin
resin composition
hydrophilic
hydrophilicity
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Pending
Application number
JP6569995A
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English (en)
Inventor
Susumu Miyashita
進 宮下
Michio Nakane
通雄 中根
Satoharu Fukawa
聡治 府川
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ポリオレフィンに固有の優れた特性を維持しつ
つ良好な親水性を付与することかできる親水性ポリオレ
フィン樹脂組成物を提供すること。 【構成】ポリオレフィン系の樹脂(B)に対し、1〜3
0重量%の変性ポリオレフィン(C)および1〜20重
量%のポリグリコール類(D)を含むことを特徴とする
親水性ポリオレフィン樹脂組成物(A)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、親水性を付与したポリ
オレフィン樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィンは、優れた機械的強度、
光沢、成形性、耐薬品性等を有しており、農業用フィル
ム、包装用フィルム等の各種フィルムや成形品として様
々な用途に幅広く使用されている。また、最近では、ア
ルカリ電池用セパレータとして、耐アルカリ性および耐
酸化性に優れたポリオレフィン系繊維の不織布が注目さ
れてきた。しかしながら、ポリオレフィンのフィルムや
成形品の表面は、一般的に疎水性であり、水に対して親
水性が少ない。したがって、水に濡れることが要求され
るような用途、例えば、光の透過を妨げる農業用フィル
ムの結露を防止したり、内容物を見えにくくする食品包
装用フィルムの結露を防止したり、電解液を内部に保持
するアルカリ電池用セパレーターの電解液保持能力を高
めたり、あるいは水溶性の材料を表面に塗布したりする
ような必要がある場合には、このポリオレフィンの性質
は著しく不都合を生じる。
【0003】このため、ポリオレフィンに親水性を付与
する目的で、ポリオレフィン中に界面活性剤や親水性ポ
リマーを練り混む方法や、ポリオレフィンの表面にこれ
らを塗布する方法が試みられてきた。このような目的で
使用される内部練り込み型の界面活性剤としては、多価
アルコール(たとえばソルビトール、グリセリン等)の
部分エステル化合物が代表的なものとして知られてい
る。また、表面塗布型の界面活性剤としては、ポリオキ
シエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸
エステル等のエーテル型またはエステル型の非イオン性
界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルホスフェート
塩、アルキルスルフェート塩等のアニオン性界面活性
剤、およびアルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩等
のカチオン性界面活性剤が知られている。
【0004】一方、親水性ポリマーは、疎水性のポリオ
レフィンとの相溶性が乏しいため、主に表面塗布型とし
て使用され、その例としては、ポリビニルアルコール、
カルボキシメチルセルロース、ポリビニルスルホン酸等
が知られている。
【0005】
【発明が解決しようする課題】しかしながら、これらの
従来公知の界面活性剤や親水性ポリマーは、いずれも下
記のような問題があり、改良が望まれていた。 (イ)表面塗布型のものは、界面活性剤、親水性ポリマ
ーともに、表面エネルギーの低いポリオレフィンに対す
る濡れが悪く、ハジキ現象を起こして、均一に塗布する
のが困難である。 (ロ)表面に塗布された界面活性剤や親水性ポリマー
は、フィルム等の使用中に表面に凝集した水分によって
洗い流され、使用当初は親水性が良好であっても、極め
て短期間にその効果は失われる。 (ハ)内部練り混み型のものは、界面活性剤が流出して
も順次流出分を補うので表面塗布型のものよりは効果が
持続するが、それでもなお短期間にその効果は失われ
る。また、表面塗布型よりも初期の親水性は十分ではな
い。
【0006】本発明はかかる従来の問題点を解消し、ポ
リオレフィンに固有の優れた特性を維持しつつ良好な親
水性を付与することかできる親水性ポリオレフィン樹脂
組成物に関するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリオレフィ
ン系の樹脂(B)に対し、1〜30重量%の変性ポリオ
レフィン(C)および1〜20重量%のポリグリコール
類(D)を含むことを特徴とする親水性ポリオレフィン
樹脂組成物(A)である。本発明において親水性ポリオ
レフィン樹脂組成物(A)を構成するポリオレフィン系
樹脂(B)としては、ポリエチレン系樹脂〔高密度ポリ
エチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、
エチレンと少なくとも1種以上のビニル化合物(たとえ
ば、α−オレフィン、酢酸ビニル、メタアクリル酸、ア
クリル酸等)との共重合体等〕、ポリプロピレン系樹脂
〔ポリプロピレン、プロピレンと他の少なくとも1種以
上のビニル化合物との共重合体等〕、ポリブテン、ポリ
−4−メチルペンテン−1等のポリオレフィン類、その
オリゴマー類またはエラストマー類、およびこれら2種
以上のブレンド等が挙げられる。これらのうち好ましい
のはポリエチレン系樹脂およびポリプロピレン系樹脂で
ある。
【0008】本発明における変成ポリオレフィン(C)
としては、低分子量ポリオレフィン(c1)を不飽和ジ
カルボン酸類(c2)で変成したものが用いられる。低
分子量ポリオレフィン(c1)としては、先に例示した
ポリオレフィン樹脂のうち低分子量体を挙げることがで
きる。これらのうち好ましくは低分子量ポリプロピレン
系樹脂または低分子量ポリエチレン樹脂である。低分子
量ポリオレフィン(c1)は、重合法または高分子量ポ
リオレフィンの熱減成法により得られる。不飽和ジカル
ボン酸類(c2)による変成のしやすさから好ましいも
のは熱減成法で得られるものである。熱減成法による低
分子量ポリオレフィンは例えば、分子量が50000な
いし150000の高分子量ポリオレフィンを不活性ガ
ス中、通常300℃〜450℃で0.5時間〜10時間
熱減成する方法(特願平1−197874号)によって
得られる。
【0009】本発明における不飽和ジカルボン酸類(c
2)としては、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、
シトラコン酸、およびこれらの無水物、不飽和ジカルボ
ン酸エステル類(マレイン酸ブチル、マレイン酸ジブチ
ル、イタコン酸ブチル等)が挙げられ、これら1種以上
を用いることができる。このうち好ましいのは、無水マ
レイン酸である。本発明における変成ポリオレフィン
(C)は、低分子量ポリオレフィン(c1)に不飽和ジ
カルボン酸類(c2)と必要により有機過酸化物の存在
下、溶液法または溶融法のいずれかの方法で得ることが
できる。
【0010】本発明における変性ポリオレフィン(C)
としては、無水マレイン酸で変成されたMahPO系樹
脂が好適に用いられる。ポリオレフィン系の樹脂(B)
に対し、MahPO系樹脂が1重量%以下であると親水
性は乏しく、30重量%以上であると物性に著しく悪影
響を及ぼす。好ましくは5〜20重量%である。本発明
におけるポリグリコール類(D)としては、PEGが好
適に用いられる。ポリオレフィン系の樹脂(B)に対
し、PEGが1重量%以下であると親水性は乏しく、2
0重量%以上であると製造が困難である。好ましくは3
〜15重量%である。
【0011】本発明における親水性ポリオレフィン樹脂
組成物(A)は、熱可塑性樹脂組成物の範疇に入るもの
である。したがって、必要に応じて石油樹脂、ワック
ス、安定剤、帯電防止剤、紫外線防止剤、滑剤、無機充
填剤等を添加することができ、慣用の混練機、たとえ
ば、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー、FCM等
の混練機、単軸、二軸押出機等を用いて、溶融混練する
ことにより、ペレットその他の成形品素材の形態とする
ことができる。本発明における親水性ポリオレフィン樹
脂組成物(A)は、成形加工され、シート、フィルム、
不織布、その他成形品として、親水性の必要とされる用
途に有用である。
【0012】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、実施例および比較例におけるぬれ指数の測定
はJIS K6768ポリエチレン及びポリプロピレン
フィルムのぬれ試験方法に基づいて行った。 実施例1〜4 ポリプロピレン、酸価26mg KOH/g、分子量15000
のMahPO樹脂、分子量6000のPEGとを表1に
示す組成で単軸押出機にて混練し、ペレットを作り、こ
れをシート化して厚さ1mm、15cm×15cmのテストピース
を作成した。成形直後のぬれ指数およびその持続性を測
定した結果を表1に示した。ぬれ指数の持続性は、25
℃の水中に7日間テストピースを浸漬した後のぬれ指数
である。
【0013】
【表1】
【0014】比較例1〜5 実施例と同様に表2に示す組成のテストピースを作成
し、ぬれ指数およびその持続性を測定した。結果を表2
に示した。
【0015】
【表2】
【0016】表1、2から明らかなように、MhPO樹
脂だけでも、ある程度親水性を付与することはできる
が、PEGを併用することにより、著しく親水性が向上
することが分かる。実施例1〜4,比較例4,5では、
水中に浸漬した後の方が、ぬれ指数が高くなっており、
親水性は向上した。これは、親水性の極めて高いPEG
がシートの表面にブリードしたためである。PEGのみ
を添加したものも親水性が向上してしているが、PEG
はポリプロピレンに対して相溶性が悪く、均一に分散し
なかった。
【0017】一方、実施例のようにMahPO樹脂も添
加した系では、相溶性は良好であり、均一に分散した。
これは、MahPO樹脂が親水性を向上させるためだけ
でなく、ポリプロピレンとPEGとの相溶化剤としても
機能したためである。
【0018】
【発明の効果】上述の如く構成された本発明の親水性ポ
リオレフィン樹脂組成物は、優れた親水性の効果を発現
するのみならず、効果の持続性においても極めて優れて
いる。したがって長期にわたり親水性が必要な用途に有
用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン系の樹脂(B)に対し、1
    〜30重量%の変性ポリオレフィン(C)および1〜2
    0重量%のポリグリコール類(D)を含むことを特徴と
    する親水性ポリオレフィン樹脂組成物(A)。
  2. 【請求項2】変性ポリオレフィン(C)が、無水マレイ
    ン酸で変性された無水マレイン酸変性ポリオレフィン系
    樹脂(MhaPO)である請求項1記載の親水性ポリオ
    レフィン樹脂組成物。
  3. 【請求項3】ポリグリコール類(D)が、ポリエチレン
    グリコール(以下PEGと略す)、ポリプロピレングリ
    コールまたはそれらの誘導体である請求項1記載の親水
    性ポリオレフィン樹脂組成物。
JP6569995A 1995-03-24 1995-03-24 親水性ポリオレフィン樹脂組成物 Pending JPH08259745A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102491027B1 (ko) * 2022-08-16 2023-01-27 주식회사 애니켐 플라스틱 감량에 의한 탄소중립 대응 친환경 폴리올레핀 수지조성물 및 이로부터 얻어지는 물품
KR102568720B1 (ko) * 2022-06-09 2023-08-23 주식회사 애니켐 플라스틱 함량 감소 탄소중립 대응 친환경 기체차단성 복합필름

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102568720B1 (ko) * 2022-06-09 2023-08-23 주식회사 애니켐 플라스틱 함량 감소 탄소중립 대응 친환경 기체차단성 복합필름
KR102491027B1 (ko) * 2022-08-16 2023-01-27 주식회사 애니켐 플라스틱 감량에 의한 탄소중립 대응 친환경 폴리올레핀 수지조성물 및 이로부터 얻어지는 물품

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