JPH08259522A - イミド誘導体およびその製造法 - Google Patents

イミド誘導体およびその製造法

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JPH08259522A
JPH08259522A JP6790395A JP6790395A JPH08259522A JP H08259522 A JPH08259522 A JP H08259522A JP 6790395 A JP6790395 A JP 6790395A JP 6790395 A JP6790395 A JP 6790395A JP H08259522 A JPH08259522 A JP H08259522A
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JP
Japan
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chloro
azide
acid
fluoroaniline
formula
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Application number
JP6790395A
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English (en)
Inventor
Koji Kume
孝司 久米
Takeo Komata
武夫 古俣
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Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式[I] 【化1】 で示される新規なイミド誘導体、および、一般式[I
I] 【化2】 で示される酸アジド誘導体と一般式[III] 【化3】 で示されるカルボン酸無水物誘導体とを、必要に応じて
酸の存在下、反応させることによる一般式[I]で示さ
れる新規なイミド誘導体の製造法。 【効果】 一般式[I]で示されるイミド誘導体は、農
薬、医薬など、例えば、除草剤として有用な化合物であ
るN−アシル−N−フェニルテトラヒドロフタラミン酸
誘導体などの製造中間体として有用な化合物であり、ま
た、本発明の製造法により、その一般式[I]で示され
るイミド誘導体を容易に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般式[I]
【0002】
【化8】
【0003】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R2
低級アルキル基を表す。]で示される新規なイミド誘導
体およびその製造法に関するものである。本発明の一般
式[I]で示される新規なイミド誘導体は、医薬、農薬
などの製造中間体、例えば、優れた除草活性を有する一
般式[XIII]
【0004】
【化9】
【0005】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R1
−CHR5CO26(ただし、R5は水素原子または低級
アルキル基を表し、R6は低級アルキル基を表す。)を
表し、R2は低級アルキル基を表し、R3は低級アルコキ
シ基、低級アルケニルオキシ基、低級アルキニルオキシ
基、低級アルコキシアルコキシ基または低級アルコキシ
カルボニルアルコキシ基を表す。]で示されるN−アシ
ル−N−フェニルテトラヒドロフタラミン酸誘導体など
の製造中間体として有用な化合物である。
【0006】
【従来技術】従来より、イミド誘導体は、数多く知られ
ている。しかしながら、一般式[I]で示されるイミド
誘導体は、これまでに知られておらず、新規な化合物で
ある。
【0007】
【発明の開示】本発明者らは、鋭意、研究を重ねた結
果、一般式[I]で示されるイミド誘導体が優れた除草
活性を有する一般式[XIII]で示されるN−アシル
−N−フェニルテトラヒドロフタラミン酸誘導体の製造
中間体として有用な化合物であることを見出し、さらに
は、本発明者らは、工業的にも有意性のある一般式
[I]で示されるイミド誘導体の新規な製造法につい
て、鋭意、研究を重ねた結果、一般式[II]で示され
る酸アジド誘導体と一般式[III]で示されるカルボ
ン酸無水物誘導体とを反応させることにより、容易に一
般式[I]で示されるイミド誘導体を製造することがで
きることを見出し、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明の第一は、一般式[I]
【0009】
【化10】
【0010】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R2
低級アルキル基を表す。]で示される新規なイミド誘導
体である。また、本発明の第二は、一般式[II]
【0011】
【化11】
【0012】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R4
低級アルキル基を表す。]で示される酸アジド誘導体と
一般式[III]
【0013】
【化12】
【0014】[式中、R2は低級アルキル基を表す。]
で示されるカルボン酸無水物誘導体とを反応させること
を特徴とする一般式[I]
【0015】
【化13】
【0016】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R2
低級アルキル基を表す。]で示される新規なイミド誘導
体の製造法である。さらに、本発明の第三は、一般式
[II]
【0017】
【化14】
【0018】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R4
低級アルキル基を表す。]で示される酸アジド誘導体と
一般式[III]
【0019】
【化15】
【0020】[式中、R2は低級アルキル基を表す。]
で示されるカルボン酸無水物誘導体とを、酸の存在下、
反応させることを特徴とする一般式[I]
【0021】
【化16】
【0022】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R2
低級アルキル基を表す。]で示される新規なイミド誘導
体の製造法である。本発明の化合物である一般式[I]
で示される新規なイミド誘導体としては、例えば、N,
N−ジアセチル−5−アセチルチオ−2,4−ジフルオ
ロアニリン、N,N−ジアセチル−5−アセチルチオ−
4−クロロ−2−フルオロアニリン、N,N−ジアセチ
ル−5−アセチルチオ−4−ブロモ−2−フルオロアニ
リン、N,N−ジプロピオニル−5−プロピオニルチオ
−2,4−ジフルオロアニリン、N,N−ジプロピオニ
ル−5−プロピオニルチオ−4−クロロ−2−フルオロ
アニリン、N,N−ジプロピオニル−5−プロピオニル
チオ−4−ブロモ−2−フルオロアニリン、N,N−ジ
ブチリル−5−ブチリルチオ−2,4−ジフルオロアニ
リン、N,N−ジブチリル−5−ブチリルチオ−4−ク
ロロ−2−フルオロアニリン、N,N−ジブチリル−5
−ブチリルチオ−4−ブロモ−2−フルオロアニリン、
N,N−ジイソブチリル−5−イソブチリルチオ−2,
4−ジフルオロアニリン、N,N−ジイソブチリル−5
−イソブチリルチオ−4−クロロ−2−フルオロアニリ
ン、N,N−ジイソブチリル−5−イソブチリルチオ−
4−ブロモ−2−フルオロアニリン、N,N−ジバレリ
ル−5−バレリルチオ−2,4−ジフルオロアニリン、
N,N−ジバレリル−5−バレリルチオ−4−クロロ−
2−フルオロアニリン、N,N−ジバレリル−5−バレ
リルチオ−4−ブロモ−2−フルオロアニリン、N,N
−ジイソバレリル−5−イソバレリルチオ−2,4−ジ
フルオロアニリン、N,N−ジイソバレリル−5−イソ
バレリルチオ−4−クロロ−2−フルオロアニリン、
N,N−ジイソバレリル−5−イソバレリルチオ−4−
ブロモ−2−フルオロアニリン、N,N−ジピバロイル
−5−ピバロイルチオ−2,4−ジフルオロアニリン、
N,N−ジピバロイル−5−ピバロイルチオ−4−クロ
ロ−2−フルオロアニリン、N,N−ジピバロイル−5
−ピバロイルチオ−4−ブロモ−2−フルオロアニリ
ン、N,N−ビス(2−メチルブタノイル)−5−(2
−メチルブタノイルチオ)−2,4−ジフルオロアニリ
ン、N,N−ビス(2−メチルブタノイル)−5−(2
−メチルブタノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロ
アニリン、N,N−ビス(2−メチルブタノイル)−5
−(2−メチルブタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フ
ルオロアニリン、N,N−ジヘキサノイル−5−ヘキサ
ノイルチオ−2,4−ジフルオロアニリン、N,N−ジ
ヘキサノイル−5−ヘキサノイルチオ−4−クロロ−2
−フルオロアニリン、N,N−ジヘキサノイル−5−ヘ
キサノイルチオ−4−ブロモ−2−フルオロアニリン、
N,N−ビス(2−メチルペンタノイル)−5−(2−
メチルペンタノイルチオ)−2,4−ジフルオロアニリ
ン、N,N−ビス(2−メチルペンタノイル)−5−
(2−メチルペンタノイルチオ)−4−クロロ−2−フ
ルオロアニリン、N,N−ビス(2−メチルペンタノイ
ル)−5−(2−メチルペンタノイルチオ)−4−ブロ
モ−2−フルオロアニリン、N,N−ビス(3−メチル
ペンタノイル)−5−(3−メチルペンタノイルチオ)
−2,4−ジフルオロアニリン、N,N−ビス(3−メ
チルペンタノイル)−5−(3−メチルペンタノイルチ
オ)−4−クロロ−2−フルオロアニリン、N,N−ビ
ス(3−メチルペンタノイル)−5−(3−メチルペン
タノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロアニリン、
N,N−ビス(4−メチルペンタノイル)−5−(4−
メチルペンタノイルチオ)−2,4−ジフルオロアニリ
ン、N,N−ビス(4−メチルペンタノイル)−5−
(4−メチルペンタノイルチオ)−4−クロロ−2−フ
ルオロアニリン、N,N−ビス(4−メチルペンタノイ
ル)−5−(4−メチルペンタノイルチオ)−4−ブロ
モ−2−フルオロアニリン、N,N−ビス(2,2−ジ
メチルブタノイル)−5−(2,2−ジメチルブタノイ
ルチオ)−2,4−ジフルオロアニリン、N,N−ビス
(2,2−ジメチルブタノイル)−5−(2,2−ジメ
チルブタノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロアニ
リン、N,N−ビス(2,2−ジメチルブタノイル)−
5−(2,2−ジメチルブタノイルチオ)−4−ブロモ
−2−フルオロアニリン、N,N−ビス(2,3−ジメ
チルブタノイル)−5−(2,3−ジメチルブタノイル
チオ)−2,4−ジフルオロアニリン、N,N−ビス
(2,3−ジメチルブタノイル)−5−(2,3−ジメ
チルブタノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロアニ
リン、N,N−ビス(2,3−ジメチルブタノイル)−
5−(2,3−ジメチルブタノイルチオ)−4−ブロモ
−2−フルオロアニリン、N,N−ビス(3,3−ジメ
チルブタノイル)−5−(3,3−ジメチルブタノイル
チオ)−2,4−ジフルオロアニリン、N,N−ビス
(3,3−ジメチルブタノイル)−5−(3,3−ジメ
チルブタノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロアニ
リン、N,N−ビス(3,3−ジメチルブタノイル)−
5−(3,3−ジメチルブタノイルチオ)−4−ブロモ
−2−フルオロアニリン、N,N−ビス(2−エチルブ
タノイル)−5−(2−エチルブタノイルチオ)−2,
4−ジフルオロアニリン、N,N−ビス(2−エチルブ
タノイル)−5−(2−エチルブタノイルチオ)−4−
クロロ−2−フルオロアニリン、N,N−ビス(2−エ
チルブタノイル)−5−(2−エチルブタノイルチオ)
−4−ブロモ−2−フルオロアニリン、N,N−ジヘプ
タノイル−5−ヘプタノイルチオ−2,4−ジフルオロ
アニリン、N,N−ジヘプタノイル−5−ヘプタノイル
チオ−4−クロロ−2−フルオロアニリン、N,N−ジ
ヘプタノイル−5−ヘプタノイルチオ−4−ブロモ−2
−フルオロアニリン、N,N−ビス(2−メチルヘキサ
ノイル)−5−(2−メチルヘキサノイルチオ)−2,
4−ジフルオロアニリン、N,N−ビス(2−メチルヘ
キサノイル)−5−(2−メチルヘキサノイルチオ)−
4−クロロ−2−フルオロアニリン、N,N−ビス(2
−メチルヘキサノイル)−5−(2−メチルヘキサノイ
ルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロアニリン、N,N
−ビス(3−メチルヘキサノイル)−5−(3−メチル
ヘキサノイルチオ)−2,4−ジフルオロアニリン、
N,N−ビス(3−メチルヘキサノイル)−5−(3−
メチルヘキサノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロ
アニリン、N,N−ビス(3−メチルヘキサノイル)−
5−(3−メチルヘキサノイルチオ)−4−ブロモ−2
−フルオロアニリン、N,N−ビス(4−メチルヘキサ
ノイル)−5−(4−メチルヘキサノイルチオ)−2,
4−ジフルオロアニリン、N,N−ビス(4−メチルヘ
キサノイル)−5−(4−メチルヘキサノイルチオ)−
4−クロロ−2−フルオロアニリン、N,N−ビス(4
−メチルヘキサノイル)−5−(4−メチルヘキサノイ
ルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロアニリン、N,N
−ビス(5−メチルヘキサノイル)−5−(5−メチル
ヘキサノイルチオ)−2,4−ジフルオロアニリン、
N,N−ビス(5−メチルヘキサノイル)−5−(5−
メチルヘキサノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロ
アニリン、N,N−ビス(5−メチルヘキサノイル)−
5−(5−メチルヘキサノイルチオ)−4−ブロモ−2
−フルオロアニリン、N,N−ビス(2,2−ジメチル
ペンタノイル)−5−(2,2−ジメチルペンタノイル
チオ)−2,4−ジフルオロアニリン、N,N−ビス
(2,2−ジメチルペンタノイル)−5−(2,2−ジ
メチルペンタノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロ
アニリン、N,N−ビス(2,2−ジメチルペンタノイ
ル)−5−(2,2−ジメチルペンタノイルチオ)−4
−ブロモ−2−フルオロアニリン、N,N−ビス(2,
3−ジメチルペンタノイル)−5−(2,3−ジメチル
ペンタノイルチオ)−2,4−ジフルオロアニリン、
N,N−ビス(2,3−ジメチルペンタノイル)−5−
(2,3−ジメチルペンタノイルチオ)−4−クロロ−
2−フルオロアニリン、N,N−ビス(2,3−ジメチ
ルペンタノイル)−5−(2,3−ジメチルペンタノイ
ルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロアニリン、N,N
−ビス(2,4−ジメチルペンタノイル)−5−(2,
4−ジメチルペンタノイルチオ)−2,4−ジフルオロ
アニリン、N,N−ビス(2,4−ジメチルペンタノイ
ル)−5−(2,4−ジメチルペンタノイルチオ)−4
−クロロ−2−フルオロアニリン、N,N−ビス(2,
4−ジメチルペンタノイル)−5−(2,4−ジメチル
ペンタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロアニリ
ン、N,N−ビス(3,3−ジメチルペンタノイル)−
5−(3,3−ジメチルペンタノイルチオ)−2,4−
ジフルオロアニリン、N,N−ビス(3,3−ジメチル
ペンタノイル)−5−(3,3−ジメチルペンタノイル
チオ)−4−クロロ−2−フルオロアニリン、N,N−
ビス(3,3−ジメチルペンタノイル)−5−(3,3
−ジメチルペンタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フル
オロアニリン、N,N−ビス(3,4−ジメチルペンタ
ノイル)−5−(3,4−ジメチルペンタノイルチオ)
−2,4−ジフルオロアニリン、N,N−ビス(3,4
−ジメチルペンタノイル)−5−(3,4−ジメチルペ
ンタノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロアニリ
ン、N,N−ビス(3,4−ジメチルペンタノイル)−
5−(3,4−ジメチルペンタノイルチオ)−4−ブロ
モ−2−フルオロアニリン、N,N−ビス(4,4−ジ
メチルペンタノイル)−5−(4,4−ジメチルペンタ
ノイルチオ)−2,4−ジフルオロアニリン、N,N−
ビス(4,4−ジメチルペンタノイル)−5−(4,4
−ジメチルペンタノイルチオ)−4−クロロ−2−フル
オロアニリン、N,N−ビス(4,4−ジメチルペンタ
ノイル)−5−(4,4−ジメチルペンタノイルチオ)
−4−ブロモ−2−フルオロアニリン、N,N−ビス
(2−エチルペンタノイル)−5−(2−エチルペンタ
ノイルチオ)−2,4−ジフルオロアニリン、N,N−
ビス(2−エチルペンタノイル)−5−(2−エチルペ
ンタノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロアニリ
ン、N,N−ビス(2−エチルペンタノイル)−5−
(2−エチルペンタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フ
ルオロアニリン、N,N−ビス(3−エチルペンタノイ
ル)−5−(3−エチルペンタノイルチオ)−2,4−
ジフルオロアニリン、N,N−ビス(3−エチルペンタ
ノイル)−5−(3−エチルペンタノイルチオ)−4−
クロロ−2−フルオロアニリン、N,N−ビス(3−エ
チルペンタノイル)−5−(3−エチルペンタノイルチ
オ)−4−ブロモ−2−フルオロアニリン、N,N−ビ
ス(2,2,3−トリメチルペンタノイル)−5−
(2,2,3−トリメチルペンタノイルチオ)−2,4
−ジフルオロアニリン、N,N−ビス(2,2,3−ト
リメチルペンタノイル)−5−(2,2,3−トリメチ
ルペンタノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロアニ
リン、N,N−ビス(2,2,3−トリメチルペンタノ
イル)−5−(2,2,3−トリメチルペンタノイルチ
オ)−4−ブロモ−2−フルオロアニリン、N,N−ビ
ス(2,3,3−トリメチルペンタノイル)−5−
(2,3,3−トリメチルペンタノイルチオ)−2,4
−ジフルオロアニリン、N,N−ビス(2,3,3−ト
リメチルペンタノイル)−5−(2,3,3−トリメチ
ルペンタノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロアニ
リン、N,N−ビス(2,3,3−トリメチルペンタノ
イル)−5−(2,3,3−トリメチルペンタノイルチ
オ)−4−ブロモ−2−フルオロアニリンなどを挙げる
ことができる。
【0023】次に、本発明における一般式[I]で示さ
れるイミド誘導体の製造法を詳細に説明する。
【0024】
【化17】
【0025】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R2
低級アルキル基を表し、R4は低級アルキル基を表
す。] 本発明の製造法においては、一般式[II]で示される
酸アジド誘導体と一般式[III]で示されるカルボン
酸無水物誘導体とを、必要に応じて酸を添加し、無溶媒
または適当な溶媒中、10分間〜8時間、好ましくは3
0分間〜5時間反応させることにより、容易に本発明の
化合物である一般式[I]で示されるイミド誘導体を製
造することができる。
【0026】一般式[II]で示される酸アジド誘導体
としては、例えば、5−アセチルチオ−2,4−ジフル
オロベンゾイルアジド、5−アセチルチオ−4−クロロ
−2−フルオロベンゾイルアジド、5−アセチルチオ−
4−ブロモ−2−フルオロベンゾイルアジド、5−プロ
ピオニルチオ−2,4−ジフルオロベンゾイルアジド、
5−プロピオニルチオ−4−クロロ−2−フルオロベン
ゾイルアジド、5−プロピオニルチオ−4−ブロモ−2
−フルオロベンゾイルアジド、5−ブチリルチオ−2,
4−ジフルオロベンゾイルアジド、5−ブチリルチオ−
4−クロロ−2−フルオロベンゾイルアジド、5−ブチ
リルチオ−4−ブロモ−2−フルオロベンゾイルアジ
ド、5−イソブチリルチオ−2,4−ジフルオロベンゾ
イルアジド、5−イソブチリルチオ−4−クロロ−2−
フルオロベンゾイルアジド、5−イソブチリルチオ−4
−ブロモ−2−フルオロベンゾイルアジド、5−バレリ
ルチオ−2,4−ジフルオロベンゾイルアジド、5−バ
レリルチオ−4−クロロ−2−フルオロベンゾイルアジ
ド、5−バレリルチオ−4−ブロモ−2−フルオロベン
ゾイルアジド、5−イソバレリルチオ−2,4−ジフル
オロベンゾイルアジド、5−イソバレリルチオ−4−ク
ロロ−2−フルオロベンゾイルアジド、5−イソバレリ
ルチオ−4−ブロモ−2−フルオロベンゾイルアジド、
5−ピバロイルチオ−2,4−ジフルオロベンゾイルア
ジド、5−ピバロイルチオ−4−クロロ−2−フルオロ
ベンゾイルアジド、5−ピバロイルチオ−4−ブロモ−
2−フルオロベンゾイルアジド、5−(2−メチルブタ
ノイルチオ)−2,4−ジフルオロベンゾイルアジド、
5−(2−メチルブタノイルチオ)−4−クロロ−2−
フルオロベンゾイルアジド、5−(2−メチルブタノイ
ルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロベンゾイルアジ
ド、5−ヘキサノイルチオ−2,4−ジフルオロベンゾ
イルアジド、5−ヘキサノイルチオ−4−クロロ−2−
フルオロベンゾイルアジド、5−ヘキサノイルチオ−4
−ブロモ−2−フルオロベンゾイルアジド、5−(2−
メチルペンタノイルチオ)−2,4−ジフルオロベンゾ
イルアジド、5−(2−メチルペンタノイルチオ)−4
−クロロ−2−フルオロベンゾイルアジド、5−(2−
メチルペンタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロ
ベンゾイルアジド、5−(3−メチルペンタノイルチ
オ)−2,4−ジフルオロベンゾイルアジド、5−(3
−メチルペンタノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオ
ロベンゾイルアジド、5−(3−メチルペンタノイルチ
オ)−4−ブロモ−2−フルオロベンゾイルアジド、5
−(4−メチルペンタノイルチオ)−2,4−ジフルオ
ロベンゾイルアジド、5−(4−メチルペンタノイルチ
オ)−4−クロロ−2−フルオロベンゾイルアジド、5
−(4−メチルペンタノイルチオ)−4−ブロモ−2−
フルオロベンゾイルアジド、5−(2,2−ジメチルブ
タノイルチオ)−2,4−ジフルオロベンゾイルアジ
ド、5−(2,2−ジメチルブタノイルチオ)−4−ク
ロロ−2−フルオロベンゾイルアジド、5−(2,2−
ジメチルブタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロ
ベンゾイルアジド、5−(2,3−ジメチルブタノイル
チオ)−2,4−ジフルオロベンゾイルアジド、5−
(2,3−ジメチルブタノイルチオ)−4−クロロ−2
−フルオロベンゾイルアジド、5−(2,3−ジメチル
ブタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロベンゾイ
ルアジド、5−(3,3−ジメチルブタノイルチオ)−
2,4−ジフルオロベンゾイルアジド、5−(3,3−
ジメチルブタノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロ
ベンゾイルアジド、5−(3,3−ジメチルブタノイル
チオ)−4−ブロモ−2−フルオロベンゾイルアジド、
5−(2−エチルブタノイルチオ)−2,4−ジフルオ
ロベンゾイルアジド、5−(2−エチルブタノイルチ
オ)−4−クロロ−2−フルオロベンゾイルアジド、5
−(2−エチルブタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フ
ルオロベンゾイルアジド、5−ヘプタノイルチオ−2,
4−ジフルオロベンゾイルアジド、5−ヘプタノイルチ
オ−4−クロロ−2−フルオロベンゾイルアジド、5−
ヘプタノイルチオ−4−ブロモ−2−フルオロベンゾイ
ルアジド、5−(2−メチルヘキサノイルチオ)−2,
4−ジフルオロベンゾイルアジド、5−(2−メチルヘ
キサノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロベンゾイ
ルアジド、5−(2−メチルヘキサノイルチオ)−4−
ブロモ−2−フルオロベンゾイルアジド、5−(3−メ
チルヘキサノイルチオ)−2,4−ジフルオロベンゾイ
ルアジド、5−(3−メチルヘキサノイルチオ)−4−
クロロ−2−フルオロベンゾイルアジド、5−(3−メ
チルヘキサノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロベ
ンゾイルアジド、5−(4−メチルヘキサノイルチオ)
−2,4−ジフルオロベンゾイルアジド、5−(4−メ
チルヘキサノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロベ
ンゾイルアジド、5−(4−メチルヘキサノイルチオ)
−4−ブロモ−2−フルオロベンゾイルアジド、5−
(5−メチルヘキサノイルチオ)−2,4−ジフルオロ
ベンゾイルアジド、5−(5−メチルヘキサノイルチ
オ)−4−クロロ−2−フルオロベンゾイルアジド、5
−(5−メチルヘキサノイルチオ)−4−ブロモ−2−
フルオロベンゾイルアジド、5−(2,2−ジメチルペ
ンタノイルチオ)−2,4−ジフルオロベンゾイルアジ
ド、5−(2,2−ジメチルペンタノイルチオ)−4−
クロロ−2−フルオロベンゾイルアジド、5−(2,2
−ジメチルペンタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フル
オロベンゾイルアジド、5−(2,3−ジメチルペンタ
ノイルチオ)−2,4−ジフルオロベンゾイルアジド、
5−(2,3−ジメチルペンタノイルチオ)−4−クロ
ロ−2−フルオロベンゾイルアジド、5−(2,3−ジ
メチルペンタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロ
ベンゾイルアジド、5−(2,4−ジメチルペンタノイ
ルチオ)−2,4−ジフルオロベンゾイルアジド、5−
(2,4−ジメチルペンタノイルチオ)−4−クロロ−
2−フルオロベンゾイルアジド、5−(2,4−ジメチ
ルペンタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロベン
ゾイルアジド、5−(3,3−ジメチルペンタノイルチ
オ)−2,4−ジフルオロベンゾイルアジド、5−
(3,3−ジメチルペンタノイルチオ)−4−クロロ−
2−フルオロベンゾイルアジド、5−(3,3−ジメチ
ルペンタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロベン
ゾイルアジド、5−(3,4−ジメチルペンタノイルチ
オ)−2,4−ジフルオロベンゾイルアジド、5−
(3,4−ジメチルペンタノイルチオ)−4−クロロ−
2−フルオロベンゾイルアジド、5−(3,4−ジメチ
ルペンタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロベン
ゾイルアジド、5−(4,4−ジメチルペンタノイルチ
オ)−2,4−ジフルオロベンゾイルアジド、5−
(4,4−ジメチルペンタノイルチオ)−4−クロロ−
2−フルオロベンゾイルアジド、5−(4,4−ジメチ
ルペンタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロベン
ゾイルアジド、5−(2−エチルペンタノイルチオ)−
2,4−ジフルオロベンゾイルアジド、5−(2−エチ
ルペンタノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロベン
ゾイルアジド、5−(2−エチルペンタノイルチオ)−
4−ブロモ−2−フルオロベンゾイルアジド、5−(3
−エチルペンタノイルチオ)−2,4−ジフルオロベン
ゾイルアジド、5−(3−エチルペンタノイルチオ)−
4−クロロ−2−フルオロベンゾイルアジド、5−(3
−エチルペンタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオ
ロベンゾイルアジド、5−(2,2,3−トリメチルペ
ンタノイルチオ)−2,4−ジフルオロベンゾイルアジ
ド、5−(2,2,3−トリメチルペンタノイルチオ)
−4−クロロ−2−フルオロベンゾイルアジド、5−
(2,2,3−トリメチルペンタノイルチオ)−4−ブ
ロモ−2−フルオロベンゾイルアジド、5−(2,3,
3−トリメチルペンタノイルチオ)−2,4−ジフルオ
ロベンゾイルアジド、5−(2,3,3−トリメチルペ
ンタノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロベンゾイ
ルアジド、5−(2,3,3−トリメチルペンタノイル
チオ)−4−ブロモ−2−フルオロベンゾイルアジドな
どを挙げることができる。
【0027】また、一般式[III]で示されるカルボ
ン酸無水物誘導体としては、例えば、無水酢酸、無水プ
ロピオン酸、無水酪酸、無水イソ酪酸、無水吉草酸、無
水イソ吉草酸、無水ピバル酸、無水−2−メチルブタン
酸、無水ヘキサン酸、無水−2−メチルペンタン酸、無
水−3−メチルペンタン酸、無水−4−メチルペンタン
酸、無水−2,2−ジメチルブタン酸、無水−2,3−
ジメチルブタン酸、無水−3,3−ジメチルブタン酸、
無水−2−エチルブタン酸、無水ヘプタン酸、無水−2
−メチルヘキサン酸、無水−3−メチルヘキサン酸、無
水−4−メチルヘキサン酸、無水−5−メチルヘキサン
酸、無水−2,2−ジメチルペンタン酸、無水−2,3
−ジメチルペンタン酸、無水−2,4−ジメチルペンタ
ン酸、無水−3,3−ジメチルペンタン酸、無水−3,
4−ジメチルペンタン酸、無水−4,4−ジメチルペン
タン酸、無水−2−エチルペンタン酸、無水−3−エチ
ルペンタン酸、無水−2,2,3−トリメチルペンタン
酸、無水−2,3,3−トリメチルペンタン酸などを挙
げることができる。
【0028】一般式[III]で示されるカルボン酸無
水物誘導体は、通常、一般式[II]で示される酸アジ
ド誘導体1当量に対して1当量以上、好ましくは1当量
〜50当量、さらに好ましくは1当量〜20当量使用す
るのがよい。この範囲より少ない場合には、未反応の一
般式[II]で示される酸アジド誘導体が多量に残るた
め、収率低下の原因となり、経済的に不利となり、ま
た、未反応の一般式[II]で示される酸アジド誘導体
の除去あるいは回収のために後処理工程に負荷がかかる
ため、好ましくない。また、この範囲より多く使用して
も、目的とする一般式[I]で示されるイミド誘導体の
収量に変化はほとんどなく、過剰に添加した一般式[I
II]で示されるカルボン酸無水物誘導体が未反応のま
ま多量に残るだけであり、経済的に不利となり、また、
未反応の一般式[III]で示されるカルボン酸無水物
誘導体の除去あるいは回収のために後処理工程に負荷が
かかるため、好ましくない。
【0029】また、本発明の製造法においては、反応を
促進させ、反応をより効率的に行うために必要に応じて
酸を添加して反応を行ってもよい。使用される酸として
は、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、フッ酸な
どを挙げることができる。
【0030】酸の使用量は、通常、一般式[II]で示
される酸アジド誘導体1当量に対して0.0001当量
〜2当量、好ましくは0.0005当量〜1当量、さら
に好ましくは0.001当量〜0.5当量使用するのが
よい。この範囲より少ない場合には、反応を促進し、反
応をより効率的に行うという目的が充分に達成されない
場合があるため、好ましくない。また、この範囲より多
く使用しても、反応速度、収率などに変化はほとんどな
く、経済的に不利となるだけであり、好ましくない。
【0031】反応は、無溶媒で行ってもよいし、また、
溶媒を使用して行ってもよい。溶媒を使用する場合、溶
媒としては、例えば、ジクロロエタン(EDC)、四塩
化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、クロロベンゼン
などのハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キ
シレンなどの芳香族炭化水素類、アセトニトリル、N,
N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホ
キシド(DMSO)などの極性溶媒などを挙げることが
できる。
【0032】また、反応温度は、通常、20℃〜250
℃、好ましくは30℃〜200℃、さらに好ましくは5
0℃〜150℃とするのがよい。この範囲より低い温度
の場合には、反応が充分に進行せず、収率低下の原因と
なり、経済的に不利となる、あるいは、反応速度が低下
して反応終了までに長時間を要するなどの問題を生ずる
場合があり、好ましくない。また、この範囲より高い温
度の場合には、反応中に分解などが起こる場合があり、
収率低下の原因となり、経済的に不利となり、また、分
解生成物などの除去のために後処理工程に負荷がかかる
ため、好ましくない。
【0033】本発明の製造法においては、反応終了後、
水を加えて有機溶媒で抽出し、抽出液を水または飽和食
塩水で洗浄し、抽出液を乾燥、濃縮などの後処理を行う
か、あるいは、反応液を濃縮するかまたは濃縮せず、そ
のまま水に投入することにより、粗生成物を得ることが
できる。
【0034】得られた粗生成物は、必要に応じて再結
晶、カラムクロマトグラフィーなどの精製操作を行い、
目的の一般式[I]で示されるイミド誘導体を得ること
ができる。
【0035】なお、上記反応の出発物質である一般式
[II]
【0036】
【化18】
【0037】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R4
低級アルキル基を表す。]で示される酸アジド誘導体
は、例えば、下記のルートにより製造することができ
る。
【0038】すなわち、USP−3780027号に記
載の製造法にしたがい、一般式[IV]
【0039】
【化19】
【0040】[式中、Yはハロゲン原子を表す。]で示
される2−フルオロ−4−ハロ安息香酸とクロロ硫酸と
を反応させることによって製造される一般式[V]
【0041】
【化20】
【0042】[式中、Yはハロゲン原子を表す。]で示
される5−塩化スルホニル−2−フルオロ−4−ハロ安
息香酸を出発原料とし、これを本発明者らが既に提案し
た平成6年特許願第280938号に記載の方法にした
がい、一般式[VI]
【0043】
【化21】
【0044】[式中、R4は低級アルキル基を表す。]
で示される低級アルキルカルボン酸、赤リンおよびヨウ
素系触媒の存在下、還元することにより、一般式[VI
I]
【0045】
【化22】
【0046】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R4
低級アルキル基を表す。]で示される置換安息香酸誘導
体を得、これを塩素化することにより、一般式[VII
I]
【0047】
【化23】
【0048】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R4
低級アルキル基を表す。]で示される置換安息香酸クロ
リド誘導体を得、これと無機アジ化物とを反応させるこ
とにより、一般式[II]
【0049】
【化24】
【0050】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R4
低級アルキル基を表す。]で示される酸アジド誘導体を
製造することができる。本発明の化合物である一般式
[I]
【0051】
【化25】
【0052】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R2
低級アルキル基を表す。]で示される新規なイミド誘導
体は、例えば、下記のルートにより、優れた除草活性を
有するN−アシル−N−フェニルテトラヒドロフタラミ
ン酸誘導体へと誘導することができる。
【0053】すなわち、一般式[I]
【0054】
【化26】
【0055】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R2
低級アルキル基を表す。]で示されるイミド誘導体と一
般式[IX]
【0056】
【化27】
【0057】[式中、Hal−は塩素原子または臭素原
子を表し、R1は−CHR5CO26(ただし、R5は水
素原子または低級アルキル基を表し、R6は低級アルキ
ル基を表す。)を表す。]で示されるハロカルボン酸エ
ステル誘導体とを、塩基の存在下、反応させることによ
り、一般式[X]
【0058】
【化28】
【0059】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R1
−CHR5CO26(ただし、R5は水素原子または低級
アルキル基を表し、R6は低級アルキル基を表す。)を
表し、R2は低級アルキル基を表す。]で示されるアニ
リド誘導体を得、これを本発明者らが既に提案した平成
6年特許願第4205号に記載の方法にしたがい、脱水
塩素化剤の存在下で反応させることにより、一般式[X
I]
【0060】
【化29】
【0061】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R1
−CHR5CO26(ただし、R5は水素原子または低級
アルキル基を表し、R6は低級アルキル基を表す。)を
表し、R2は低級アルキル基を表す。]で示されるイミ
ドイルクロリド誘導体とし、これと一般式[XII]
【0062】
【化30】
【0063】[式中、R3は低級アルコキシ基、低級ア
ルケニルオキシ基、低級アルキニルオキシ基、低級アル
コキシアルコキシ基または低級アルコキシカルボニルア
ルコキシ基を表す。]で示されるカルボン酸誘導体と
を、脱酸剤の存在下、反応させることにより、一般式
[XIII]
【0064】
【化31】
【0065】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R1
−CHR5CO26(ただし、R5は水素原子または低級
アルキル基を表し、R6は低級アルキル基を表す。)を
表し、R2は低級アルキル基を表し、R3は低級アルコキ
シ基、低級アルケニルオキシ基、低級アルキニルオキシ
基、低級アルコキシアルコキシ基または低級アルコキシ
カルボニルアルコキシ基を表す。]で示されるN−アシ
ル−N−フェニルテトラヒドロフタラミン酸誘導体へと
誘導することができる。
【0066】上記の一般式[XIII]で示されるN−
アシル−N−フェニルテトラヒドロフタラミン酸誘導体
は、優れた除草活性を有し、畑地、水田、果樹、牧草
地、芝生地、森林あるいは非農耕地などに広く適用でき
るものであり、かつ、作物に対して高い安全性を示す化
合物である。したがって、本発明の一般式[I]で示さ
れる新規化合物であるイミド誘導体は、除草剤として有
用な化合物である一般式[XIII]で示されるN−ア
シル−N−フェニルテトラヒドロフタラミン酸誘導体の
製造中間体として有用な化合物であり、また、本発明の
製造法は、その一般式[I]で示されるイミド誘導体を
容易に製造することができる製造法として有用である。
【0067】
【実施例】以下、実施例および参考例により本発明を具
体的に説明する。参考例1 5−塩化スルホニル−4−クロロ−2−フルオロ安息香
酸の製造(一般式[V]で示される化合物) 氷冷下、4−クロロ−2−フルオロ安息香酸7.2g
(41.4mmol)をクロル硫酸25.0gに加え
た。室温まで昇温し、30分間反応させ、次いで120
℃まで昇温し、4時間反応させた。反応液を室温まで冷
却し、氷水に注ぎ込み、これを酢酸エチル100mlで
2回抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去し、粗
生成物を得た。
【0068】得られた粗生成物をn−ヘキサン/酢酸エ
チルより再結晶し、目的の5−塩化スルホニル−4−ク
ロロ−2−フルオロ安息香酸7.4gを得た。 融点=149.0℃〜150.0℃1 H−NMR(CDCl3,δppm) 7.54(d,J=9.7Hz,1H),8.85
(d,J=13.0Hz,1H),10.74(bs,
1H)参考例2 5−アセチルチオ−4−クロロ−2−フルオロ安息香酸
の製造(一般式[VII]で示される化合物) 5−塩化スルホニル−4−クロロ−2−フルオロ安息香
酸7.67g(28.1mmol)、赤リン2.20g
(70.2ミリグラム原子)およびヨウ素0.15g
(0.56mmol)を酢酸80ml中に混合し、10
0℃〜110℃で3時間反応させた。反応液を室温まで
冷却し、未反応の赤リンをろ別した後、ろ液を濃縮し、
残渣を氷水に注ぎ込み、これを酢酸エチル100mlで
2回抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去し、粗
生成物を得た。
【0069】得られた粗生成物をn−ヘキサン/酢酸エ
チルより再結晶し、目的の5−アセチルチオ−4−クロ
ロ−2−フルオロ安息香酸6.85gを得た。 融点=140.0℃〜141.5℃1 H−NMR(CDCl3,δppm) 2.50(s,3H),7.40(d,J=10.1H
z,1H),8.19(d,J=7.9Hz,1H),
11.29(bs,1H)参考例3 5−アセチルチオ−4−クロロ−2−フルオロベンゾイ
ルクロリドの製造(一般式[VIII]の化合物) 5−アセチルチオ−4−クロロ−2−フルオロ安息香酸
6.63g(26.7mmol)を塩化チオニル15m
l中に混合し、加熱還流下、2時間反応させた。反応終
了後、室温まで冷却し、揮発成分を留去し、残渣をn−
ヘキサン/トルエンより再結晶して目的の5−アセチル
チオ−4−クロロ−2−フルオロベンゾイルクロリド
6.55gを得た。
【0070】融点=66.0℃〜67.0℃1 H−NMR(CDCl3,δppm) 2.52(s,3H),7.43(d,J=10.1H
z,1H),8.27(d,J=7.5Hz,1H)参考例4 4−クロロ−2−フルオロ−5−アセチルチオベンゾイ
ルアジドの製造(一般式[II]の化合物) 5−アセチルチオ−4−クロロ−2−フルオロベンゾイ
ルクロリド5.00g(18.0mmol)をアセトン
25mlに溶解し、−10℃に冷却した。この溶液に水
3mlに溶解したアジ化ナトリウム1.35g(18.
7mmol)を0℃で滴下し、滴下終了後、0℃〜5℃
で10分間反応させた。反応終了後、反応液に15℃以
下で水25mlを加え、生成した沈殿物をろ別し、水洗
した。得られた沈殿物を塩化メチレンに溶解し、水、飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
溶媒を留去し、得られた粗生成物をn−ヘキサン/酢酸
エチルより再結晶して、目的の4−クロロ−2−フルオ
ロ−5−アセチルチオベンゾイルアジド2.63gを無
色針状結晶として得た。
【0071】融点=82.0℃〜83.5℃(deco
mp.)1 H−NMR(CDCl3,δppm) 2.48(s,3H),7.37(d,J=10.1H
z,1H),8.09(d,J=7.5Hz,1H)実施例1 N,N−ジアセチル−4−クロロ−2−フルオロ−5−
アセチルチオアニリンの製造(一般式[I]の化合物) 4−クロロ−2−フルオロ−5−アセチルチオベンゾイ
ルアジド1.00gを無水酢酸3.0ml中に混合し、
室温下で濃硫酸1滴を滴下した後、80℃に加温し、撹
拌下、40分間反応させた。室温まで冷却し、過剰の無
水酢酸を減圧下、留去し、残渣を冷水中に注ぎ、酢酸エ
チルで抽出した。抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をn−ヘキサン/酢
酸エチルの展開溶媒でシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィ−により精製して無色油状の目的のN,N−ジアセチ
ル−4−クロロ−2−フルオロ−5−アセチルチオアニ
リン0.86gを得た。
【0072】1H−NMR(CDCl3,δppm) 2.35(s,6H),2.47(s,3H),7.3
7(d,J=7.9Hz,1H),7.42(d,J=
9.0Hz,1H)実施例2 N,N−ジプロピオニル−4−クロロ−2−フルオロ−
5−プロピオニルチオアニリンの製造(一般式[I]の
化合物) 4−クロロ−2−フルオロ−5−アセチルチオベンゾイ
ルアジド1.00gを無水プロピオン酸3.5ml中に
混合し、室温下で濃硫酸2滴を滴下した後、90℃に加
温し、撹拌下、3時間反応させた。室温まで冷却し、過
剰の無水プロピオン酸を減圧下、留去し、残渣を冷水中
に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をn
−ヘキサン/酢酸エチルの展開溶媒でシリカゲルカラム
クロマトグラフィ−により精製して無色油状の目的の
N,N−ジプロピオニル−4−クロロ−2−フルオロ−
5−プロピオニルチオアニリン0.95gを得た。
【0073】1H−NMR(CDCl3,δppm) 1.14(t,J=7.0Hz,6H),1.25
(t,J=7.3Hz,3H),2.68(q,J=
7.0Hz,4H)2.73(q,J=7.3Hz,2
H),7.35(d,J=7.9Hz,1H),7.4
0(d,J=9.0Hz,1H)参考例5 5−アセチルアミノ−2−クロロ−4−フルオロフェニ
ルチオ酢酸メチルの製造(一般式[X]の化合物) N,N−ジアセチル−4−クロロ−2−フルオロ−5−
アセチルチオアニリン0.81gおよびブロモ酢酸メチ
ル0.61gをメタノ−ル10ml中に混合し、水酸化
カリウム0.33gを水2mlに溶解した溶液を15℃
〜20℃で滴下した。滴下終了後、室温で10分間攪拌
した後、冷水中に注ぎ、塩化メチレンで抽出した。抽出
液を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をn−ヘキサン/酢
酸エチル混合溶媒より再結晶して、目的の5−アセチル
アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェニルチオ酢酸メ
チル0.62gを得た。
【0074】融点=125.0℃〜126.5℃1 H−NMR(CDCl3,δppm) 2.10(s,3H),3.34(s,1H),3.6
5(s,3H),3.89(s,2H),7.56
(d,J=7.55Hz,1H),8.02(d,J=
8.1Hz,1H)参考例6 5−プロピオニルアミノ−2−クロロ−4−フルオロフ
ェニルチオ酢酸メチルの製造(一般式[X]の化合物) N,N−ジプロピオニル−4−クロロ−2−フルオロ−
5−プロピオニルチオアニリン0.90gおよびブロモ
酢酸メチル0.61gをメタノ−ル10ml中に混合
し、水酸化カリウム0.33gを水2mlに溶解した溶
液を15℃〜20℃で滴下した。滴下終了後、室温で1
0分間攪拌した後、冷水中に注ぎ、塩化メチレンで抽出
した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をn−ヘ
キサン/酢酸エチル混合溶媒より再結晶して、目的の5
−プロピオニルアミノ−2−クロロ−4−フルオロフェ
ニルチオ酢酸メチル0.52gを得た。
【0075】融点=104.5℃〜105.0℃1 H−NMR(CDCl3,δppm) 1.24(t,J=7.4Hz,3H),2.44
(q,J=7.4Hz,2H),3.68(s,2
H),3.75(s,3H),7.16(d,J=1
0.3Hz,1H),7.32〜7.56(brs,1
H),8.53(d,J=8.1Hz,1H)参考例7 2−(5−アセチルアミノ−2−クロロ−4−フルオロ
フェニルチオ)プロピオン酸メチルの製造(一般式
[X]の化合物) N,N−ジアセチル−4−クロロ−2−フルオロ−5−
アセチルチオアニリン0.81gおよび2−ブロモプロ
ピオン酸メチル0.66gをメタノ−ル10ml中に混
合し、水酸化カリウム0.33gを水2mlに溶解した
溶液を15℃〜20℃で滴下した。滴下終了後、室温で
20分間攪拌した後、冷水中に注ぎ、塩化メチレンで抽
出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をn−
ヘキサン/酢酸エチル混合溶媒より再結晶して、目的の
2−(5−アセチルアミノ−2−クロロ−4−フルオロ
フェニルチオ)プロピオン酸メチル0.64gを得た。
【0076】融点=80.5℃〜81.0℃1 H−NMR(CDCl3,δppm) 1.26(d,J=7.0Hz,3H),2.22
(s,3H),3.71(s,3H),3.85(q,
J=7.25Hz,1H),7.26(d,J=11.
55Hz,1H),7.20〜7.44(brs,1
H),8.57(d,J=8.0Hz,1H)参考例8 N−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシカルボ
ニルメチルチオフェニル)−アセトイミドイルクロリド
の製造(一般式[XI]で示される化合物) 5−アセチルアミノ−2−クロロ−4−フルオロフェニ
ルチオ酢酸メチル10g(34.3mmol)と五塩化
リン7.14g(34.3mmol)を250mlのベ
ンゼンに懸濁させ、60℃に加温し、1時間撹拌した。
反応後、反応液を減圧下、濃縮し、定量的に、油状物と
してN−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシカ
ルボニルメチルチオフェニル)−アセトイミドイルクロ
リドを得た。
【0077】参考例9 N−アセチル−N−(4−クロロ−2−フルオロ−5−
メトキシカルボニルメチルチオフェニル)−3,4,
5,6−テトラヒドロフタラミン酸メチルエステルの製
造(一般式[XIII]で示される化合物) N−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシカルボ
ニルメチルチオフェニル)−アセトイミドイルクロリド
10.6g(34.3mmol)と3,4,5,6−テ
トラヒドロフタラミン酸モノメチルエステル6.95g
(37.7mmol)をベンゼン50mlに溶解し、ベ
ンゼン10mlに溶解したトリエチルアミン4.16g
(41.2mmol)を10℃以下で滴下した。滴下
後、60℃で3時間、撹拌した。放冷後、水、飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を
濃縮し、結晶を得た。メタノールより再結晶を行い、
5.09gのN−アセチル−N−(4−クロロ−2−フ
ルオロ−5−メトキシカルボニルメチルチオフェニル)
−3,4,5,6−テトラヒドロフタラミン酸メチルエ
ステルを得た。
【0078】
【発明の効果】本発明の一般式[I]で示されるイミド
誘導体は、農薬、医薬など、例えば、除草剤として有用
な化合物であるN−アシル−N−フェニルテトラヒドロ
フタラミン酸誘導体などの中間体として有用な化合物で
あり、また、本発明の製造法により、その一般式[I]
で示されるイミド誘導体を容易に製造することができ
る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式[I] 【化1】 [式中、Yはハロゲン原子を表し、R2は低級アルキル
    基を表す。]で示される新規なイミド誘導体。
  2. 【請求項2】一般式[I]で示されるイミド誘導体が
    N,N−ジアセチル−5−アセチルチオ−4−クロロ−
    2−フルオロアニリンまたはN,N−ジプロピオニル−
    5−プロピオニルチオ−4−クロロ−2−フルオロアニ
    リンである請求項1記載の新規なイミド誘導体。
  3. 【請求項3】一般式[II] 【化2】 [式中、Yはハロゲン原子を表し、R4は低級アルキル
    基を表す。]で示される酸アジド誘導体と一般式[II
    I] 【化3】 [式中、R2は低級アルキル基を表す。]で示されるカ
    ルボン酸無水物誘導体とを反応させることを特徴とする
    一般式[I] 【化4】 [式中、Yはハロゲン原子を表し、R2は低級アルキル
    基を表す。]で示される新規なイミド誘導体の製造法。
  4. 【請求項4】一般式[I]で示されるイミド誘導体が
    N,N−ジアセチル−5−アセチルチオ−4−クロロ−
    2−フルオロアニリンまたはN,N−ジプロピオニル−
    5−プロピオニルチオ−4−クロロ−2−フルオロアニ
    リンである請求項3記載の新規なイミド誘導体の製造
    法。
  5. 【請求項5】一般式[II] 【化5】 [式中、Yはハロゲン原子を表し、R4は低級アルキル
    基を表す。]で示される酸アジド誘導体と一般式[II
    I] 【化6】 [式中、R2は低級アルキル基を表す。]で示されるカ
    ルボン酸無水物誘導体とを、酸の存在下、反応させるこ
    とを特徴とする一般式[I] 【化7】 [式中、Yはハロゲン原子を表し、R2は低級アルキル
    基を表す。]で示される新規なイミド誘導体の製造法。
  6. 【請求項6】一般式[I]で示されるイミド誘導体が
    N,N−ジアセチル−5−アセチルチオ−4−クロロ−
    2−フルオロアニリンまたはN,N−ジプロピオニル−
    5−プロピオニルチオ−4−クロロ−2−フルオロアニ
    リンである請求項5記載の新規なイミド誘導体の製造
    法。
  7. 【請求項7】酸が硫酸である請求項5または請求項6記
    載の新規なイミド誘導体の製造法。
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