JPH08259332A - セラミックス繊維強化タービン翼及びその製造方法 - Google Patents

セラミックス繊維強化タービン翼及びその製造方法

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JPH08259332A
JPH08259332A JP7088704A JP8870495A JPH08259332A JP H08259332 A JPH08259332 A JP H08259332A JP 7088704 A JP7088704 A JP 7088704A JP 8870495 A JP8870495 A JP 8870495A JP H08259332 A JPH08259332 A JP H08259332A
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sic
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良平 田沼
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博弥 石塚
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SENSHIN ZAIRYO RIYOU GAS JIENEREETA KENKYUSHO KK
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SENSHIN ZAIRYO RIYOU GAS JIENE
SENSHIN ZAIRYO RIYOU GAS JIENEREETA KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温強度、耐熱性及び破壊靱性に優れたセラ
ミックス繊維強化タービン翼及びその製造方法を提供す
る。 【構成】 エンジンのターボ・チャージャに用いられる
タービン翼であって、SiCウイスカーを10〜30重
量%、SiC粒子を0.5〜10重量%、希土類元素及
びYより選択された1種以上の酸化物を含むZrO2
1〜10重量%、希土類元素及びYより選択された1種
以上、Zr、Si、O及びNを含むガラスと、希土類元
素及びYより選択された1種以上、Si及びOを含む結
晶との複合物を1〜10重量%、残部がSi34及び不
可避不純物からなり、SiCウイスカーは、タービン翼
の一方向に沿って配向されてなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、航空機用エン
ジン等のターボ・チャージャに好適に用いられ、高温強
度、耐熱性及び破壊靱性に優れたセラミックス繊維強化
タービン翼及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、航空機用エンジン等のターボ・チ
ャージャに用いられるタービン翼は、常時900℃もの
高温の排気熱にさらされた状態で5万〜10万回/分以
上の高速回転をするために、空力荷重や熱応力によりブ
レード(翼部)の長手方向に最も大きな負荷が掛かるこ
とから、高温での曲げ強度に優れたNi−Fe−Cr系
合金等の耐熱合金が用いられている。従来のターボ・チ
ャージャには、タイムラグが大きく、さらに軽量化する
には新たな耐熱合金を開発する必要があるという問題点
がある。そこで、近年では、サイアロン基セラミックス
に、Zr酸化物および/またはZr酸窒化物をZr換算
にて3〜20重量%、SiCウイスカーを5〜45重量
%加えた粒子とZr、Si、Al等を主成分とするガラ
スとを反応させて液相焼結させ、高密度焼結体とするこ
とにより、高靱性化を図った複合材料が提案され、ター
ボ・チャージャ等への応用が検討されている(例えば、
特公平5−35697号公報等参照)。
【0003】タービン翼は、極めて複雑な形状を有する
ものであるから、ニヤネットシェープ成形法により成形
することが望ましいのであるが、この方法により成形し
た成形体を常圧焼成またはガス圧焼成により焼結体とす
る場合、ウイスカーの異方性により焼結が困難となるた
め、多量の焼結助剤が必要となり、また、得られた焼結
体の粒界層に前記助剤がガラスとして残留するために、
高温強度が低下するので、一般にはホットプレスが用い
られている。この複合材料を製造するには、α−Si3
4、α−Al23、単斜晶ZrO2、SiCウイスカ
ー、ガラス材料等を所定の割合で混合し造粒した素地粉
末にホットプレスを施して焼結体とし、この焼結体を所
定の形状、例えば、タービン翼の形状に研削加工する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の複合
材料では、緻密なサイアロンセラミックス中にSiCウ
イスカーがランダムに配向した状態で分散されているも
のであるから、高温強度及び破壊靱性が向上するという
特徴があるものの、SiCウイスカーの添加量が増加す
ればする程、SiCウイスカー同士のネットワークが増
加し、焼成時の焼結性が低下するため、緻密な焼結体を
得ることが極めて困難になるという問題点があった。
【0005】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であって、高温強度、耐熱性及び破壊靱性に優れたセラ
ミックス繊維強化タービン翼及びその製造方法を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次の様なセラミックス繊維強化タービン翼
及びその製造方法を採用した。すなわち、請求項1記載
のセラミックス繊維強化タービン翼は、SiCウイスカ
ーを10〜30重量%、SiC粒子を0.5〜10重量
%、希土類元素及びYより選択された1種以上の酸化物
を含むZrO2を1〜10重量%、希土類元素及びYよ
り選択された1種以上、Zr、Si、O及びNを含むガ
ラスと、希土類元素及びYより選択された1種以上、S
i及びOを含む結晶との複合物を1〜10重量%、残部
がSi34及び不可避不純物からなり、前記SiCウイ
スカーは、タービン翼の一方向に沿って配向させたもの
である。
【0007】請求項2記載のセラミックス繊維強化ター
ビン翼は、SiCウイスカーを10〜30重量%、Si
C粒子を0.5〜10重量%、希土類元素及びYより選
択された1種以上の酸化物を含むZrO2を1〜10重
量%、希土類元素及びYより選択された1種以上、Z
r、Si、O及びNを含むガラスと、希土類元素及びY
より選択された1種以上、Si及びOを含む結晶との複
合物を1〜10重量%、残部がサイアロン及び不可避不
純物からなり、前記SiCウイスカーは、タービン翼の
一方向に沿って配向させたものである。
【0008】請求項3記載のセラミックス繊維強化ター
ビン翼は、前記SiCウイスカーの平均径を0.3〜5
μm、平均長さを5〜200μmとし、前記SiC粒子
の平均粒径を0.1〜5μmとしたものである。
【0009】請求項4記載のセラミックス繊維強化ター
ビン翼の製造方法は、少なくともSi34とSiCウイ
スカーを含むスラリーを鋳込み用金型に鋳込み、該スラ
リー中のSiCウイスカーをその長手方向が該鋳込み用
金型の吸水面に対して平行になるように配向させた成形
体とし、次いで、該成形体を窒素雰囲気中にて焼成して
1次焼結体とし、該1次焼結体に窒素雰囲気中にて熱間
静水圧プレスを施し2次焼結体とする方法である。
【0010】請求項5記載のセラミックス繊維強化ター
ビン翼の製造方法は、前記2次焼結体に、窒素雰囲気中
で前記1次焼結体の焼成温度より低い温度にて熱処理を
施す方法である。
【0011】請求項6記載のセラミックス繊維強化ター
ビン翼の製造方法は、前記スラリー中の固形分の濃度を
60〜75重量%とする方法である。
【0012】前記SiCウイスカーは、焼結体中に残存
することによりその高温曲げ強度及び破壊靱性を向上さ
せるもので、10〜30重量%と限定した理由は、10
重量%未満では高温曲げ強度及び破壊靱性が低下するか
らであり、30重量%を越えるとSiCウイスカー同士
のネットワークが急激に増加し、焼結性が著しく低下す
るため、緻密な焼結体を得ることが極めて困難になり、
高温曲げ強度及び破壊靱性が著しく低下するからであ
る。このSiCウイスカーのより好ましい範囲は、10
〜20重量%である。
【0013】前記SiCウイスカーの平均径は、0.3
μm未満では焼結体の破壊靱性が低下し、5μmを越え
ると焼結性が低下し高温曲げ強度が低下するため、0.
3〜5μmの範囲が好ましい。また、平均長さは、5μ
m未満では焼結体の破壊靱性が低下し、200μmを越
えるとSiCウイスカー同士のネットワークが急激に増
加し焼結性が急激に低下するため、5〜200μmの範
囲が好ましい。SiCウイスカーの形状としては、枝別
れがなく、径が均一な針状結晶が好ましい。
【0014】SiC粒子を0.5〜10重量%と限定し
た理由は、0.5重量%未満では焼成時の粒成長抑制効
果が低下するため結晶粒の異常粒成長を引き起こし、高
温曲げ強度及び破壊靱性が著しく低下するからであり、
10重量%を越えると焼成時の粒成長抑制効果が大きく
なりすぎて結晶粒が粒成長せず、焼結性が著しく低下す
るからである。このSiC粒子のより好ましい範囲は、
2〜8重量%である。
【0015】前記SiC粒子の平均粒径は、0.1μm
未満では焼成時の粒成長抑制効果が低下して結晶粒の異
常粒成長を引き起こし、5μmを越えると焼成時の粒成
長抑制効果が大きくなりすぎて結晶粒が粒成長せず焼結
性が著しく低下し、高温曲げ強度が低下するため、0.
1〜5μmの範囲が好ましい。
【0016】希土類元素及びYより選択された1種以上
の酸化物を含むZrO2は、粒界層に存在してSiCウ
イスカー、SiC粒子、Si34またはサイアロンのい
ずれか、と粒界のガラス相との界面の濡れを良くし緻密
な焼結体とするもので、1〜10重量%と限定した理由
は、1重量%未満では焼結性が低下するために緻密な焼
結体にならないからであり、10重量%を越えると高温
曲げ強度及び破壊靱性が低下するからである。このZr
2のより好ましい範囲は、2〜7重量%である。
【0017】希土類元素及びYより選択された1種以
上、Zr、Si、O及びNを含むガラスと、希土類元素
及びYより選択された1種以上、Si及びOを含む結晶
との複合物は、前記ガラス中に希土類元素及びYより選
択された1種以上を含むシリカ系の微結晶を分散させた
もので、粒界層を微結晶とガラスとのマトリックス構造
とするものであり、1〜10重量%と限定した理由は、
1重量%未満では粒界層の形成が充分でなく焼結性が低
下し、破壊靱性が大きくならないからであり、10重量
%を越えると結晶粒に対しての粒界層の容積率が増加
し、耐熱衝撃性及び高温クリープ特性が飽和してしまう
からである。この複合物のより好ましい範囲は、4〜9
重量%である。
【0018】また、前記スラリー中の固形分の濃度は、
60重量%未満では、鋳込み成形する際にSiCウイス
カーが偏在し易くなり、したがって得られた焼結体中の
SiCウイスカーの分散が不均一になり易く、一方75
重量%を越えるとスラリーの流動性が低下し、SiCウ
イスカーが一方向に配向し難くなるので、60〜75重
量%の範囲が好ましい。
【0019】
【作用】本発明の請求項1記載のセラミックス繊維強化
タービン翼では、Si34を主成分とするタービン翼の
一方向に沿ってSiCウイスカーを配向させたことによ
り、SiCウイスカー同士のネットワークの形成が抑制
され、Si34を主成分とする焼結体の緻密性が向上す
る。これより、焼結助剤を減らし粒界層の厚みを減少さ
せることが可能になり、高温強度、耐熱性及び破壊靱性
が向上する。
【0020】請求項2記載のセラミックス繊維強化ター
ビン翼では、サイアロンを主成分とするタービン翼の一
方向に沿ってSiCウイスカーを配向させたことによ
り、SiCウイスカー同士のネットワークの形成が抑制
され、サイアロンを主成分とする焼結体の緻密性が向上
する。これより、粒界層の厚みを減少させることが可能
になり、高温強度、耐熱性及び破壊靱性が向上する。
【0021】請求項3記載のセラミックス繊維強化ター
ビン翼では、前記SiCウイスカーの平均径を0.3〜
5μm、平均長さを5〜200μmとし、前記SiC粒
子の平均粒径を0.1〜5μmとしたことにより、Si
Cウイスカー同士のネットワークの形成が大きく抑制さ
れ、結晶粒が均一に粒成長し焼結体の緻密性が向上し、
高温強度、耐熱性及び破壊靱性がさらに向上する。
【0022】請求項4記載のセラミックス繊維強化ター
ビン翼の製造方法では、スラリー中のSiCウイスカー
をその長手方向が該鋳込み用金型の吸水面に対して平行
になるように配向させた後、窒素雰囲気中にて焼成して
1次焼結体とすることにより、SiCウイスカーの長手
方向がタービン翼の長手方向に一致するように配向し
た、高温強度、耐熱性及び破壊靱性に優れた緻密な焼結
体を得ることが可能になる。
【0023】請求項5記載のセラミックス繊維強化ター
ビン翼の製造方法では、前記2次焼結体に、窒素雰囲気
中で前記1次焼結体の焼成温度より低い温度にて熱処理
を施すことにより、耐熱性及び破壊靱性、特に耐熱衝撃
性及び高温クリープ特性に優れた緻密な焼結体を得るこ
とが可能になる。
【0024】請求項6記載のセラミックス繊維強化ター
ビン翼の製造方法では、前記スラリー中の固形分の濃度
を60〜75重量%とすることにより、該スラリーを鋳
込み用金型に鋳込む際に、該スラリー中のSiCウイス
カーの長手方向が該鋳込み用金型の吸水面に対して平行
になるように配向する。
【0025】
【実施例】以下、本発明のセラミックス繊維強化タービ
ン翼及びその製造方法の実施例について説明する。 (実施例1)図1は、セラミックス繊維強化タービン翼
を示す斜視図であり、図において、1はSi34を主成
分とし、長手方向の一端部から他端部に向かって漸次薄
厚とされたブレード、2(3)はブレードの長手方向に
沿った端面にそれぞれ設けられ、略平板状の一主面に外
方に突出する支持板2a(3a)が形成された支持部で
ある。そして、このタービン翼を複数個、環状に配置
し、隣接する各タービン翼のブレード1の主面同士が互
いに略対向するように固定することにより、例えば、ジ
ェットエンジンのタービンとして用いられる。
【0026】このブレード1は、長手方向に沿った一端
面側から他端面側に向かって(図中上から下に向かっ
て)鋳込み成形され、その後焼成されたもので、内部に
含まれるSiCウイスカーはこの長手方向に沿って配向
されている。
【0027】次に、このタービン翼の製造方法について
説明する。まず、表1に示す組成となるように、Si3
4、ZrO2、Al23及びR23(但し、Rは、Y,
La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,T
b,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luより選択され
た1種以上)をそれぞれ秤量し、水を分散媒としてボー
ルミルを用いて24時間混合し、本実施例のサスペンシ
ョンとした。ここでは、Si34はα相を90体積%含
む平均粒径0.6μmの粉末を、ZrO2及びAl23
は平均粒径0.4μmの粉末を、R23は平均粒径1.
3μm程度の粉末をそれぞれ用いた(No.1〜No.
23)。
【0028】
【表1】
【0029】また、表2に示すように、本発明の組成か
ら外れた組成のサスペンションも同時に作製し比較例と
した(No.31〜No.53)。
【表2】
【0030】次いで、表1及び表2各々に示す組成とな
るように、平均径1.0μm、平均長さ20μmのSi
Cウイスカー、及び平均粒径1.0μmのSiC粒子を
それぞれ秤量し、これらを上記サスペンションに加え、
ボールミルを用いて24時間混合し、上記Si34、Z
rO2、Al23、Y23、SiCウイスカー及びSi
C粒子各々が水中に均一分散したスラリーとした。この
スラリー中の固形分の濃度は、鋳込み成形する際にSi
Cウイスカーが偏在し難くなり、かつ、一方向に配向し
易くなるように、60〜75重量%の範囲とした。ここ
では70重量%となるように水の量を調整した。
【0031】このようにして作製されたスラリーを石膏
製の鋳込み用金型に鋳込んだ。該鋳込み用金型は、ブレ
ード1の長手方向に沿った一端面側から他端面側に向か
って鋳込み成形がなされるように、該一端面側にスラリ
ーの注入口が設けられているので、スラリーを鋳込む際
に、スラリー中のSiCウイスカーの配向方向が該鋳込
み用金型の吸水面に対して平行になり、この平行状態を
保持したまま金型内に鋳込まれる。次いで、このスラリ
ー中の水分を石膏に充分吸収させた後、脱型して成形体
とした。
【0032】次いで、これらの成形体を1気圧の窒素雰
囲気中において1750℃で2時間焼成し、1次焼結体
とした。次いで、これらの1次焼結体を窒素雰囲気中に
て1780℃、1000kgf/cm2の条件で1時間
熱間静水圧プレスを施し、2次焼結体とした。次いで、
これらの2次焼結体を窒素雰囲気中にて1400℃で8
時間熱処理を施し、試料とした。また、比較例のNo.
51〜No.53については、上記スラリーを脱水・乾
燥・造粒後、CIP成形により成形体とした。
【0033】ESCA(化学分析のための電子分光法)
及びX線回折を用いて上記実施例及び比較例各々の試料
の組成分析を行ったところ、表3〜表5に示すように、
SiCウイスカー、SiC粒子、R23を固溶したZr
2、R−Zr−Si−O−Nガラスと、R−Si−O
結晶との複合相、Si34及び不可避不純物より構成さ
れていることが確認された。
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】
【0037】次いで、これらの試料(No.1〜53)
について配向性、相対密度、曲げ強度、熱衝撃試験、高
温クリープ試験を行い、これらの結果を表6及び表7に
示した。ここでは、配向性は、金属顕微鏡を用いて上記
各試料より切りだした試験片の鋳込み方向及びそれと直
角な方向の各表面を観察し、SiCウイスカーが一方向
にほぼ揃っているものを配向性有り(○印)、ランダム
な状態のものを配向性無し(×印)と評価した。
【0038】相対密度は、アルキメデス法により試料の
密度を測定し、この実測密度と理論密度との比を求め、
評価した。曲げ強度は、日本工業規格、JIS R 1
601(室温における曲げ強度)及びJIS R 16
04(高温における曲げ強度)に準拠して行った。温度
は、大気中室温(25℃)とN2ガス中1400℃の2
点とした。熱衝撃試験は、各試料より切りだした50×
50×10mmの大きさの試験片に、電気炉中で100
0℃で30分加熱した後、25℃で20分水冷するとい
うサイクルを試験片に亀裂が発生するまで繰り返し行
い、各試料毎のサイクル数を測定した。
【0039】高温クリープ試験は、日本工業規格、JI
S R 1612に準拠して行った。ここでは、試験条
件をN2雰囲気中、荷重100MPa、1400℃の温
度で200時間保持するものとし、その後試験片のひず
み量を測定した。また、上記保持時間内に破断した場
合、破断するまでの時間を評価の対象とした。
【0040】
【表6】
【0041】
【表7】
【0042】表6及び表7から明かなように、本実施例
の試料では相対密度が99%以上であり、焼結体自体が
高密度になっていることがわかる。一方、比較例では、
SiCウイスカーまたはSiC粒子のいずれかの量が本
発明の範囲を越える場合、または複合相の量が本発明の
範囲未満である場合、またはR23を固溶したZrO2
の量が本発明の範囲より少ない場合、のいずれかになる
と相対密度が99%以下になり、焼結体の密度が低下し
ているのが明白である。
【0043】また、本実施例の試料では、曲げ強度が室
温で900MPa以上、1400℃で180MPa以
上、熱衝撃試験のサイクル数が150以上、高温クリー
プ試験のひずみ量が1.3%以下であるのに対し、比較
例では、曲げ強度が室温で900MPa以下、1400
℃で150MPa以下、熱衝撃試験のサイクル数が10
0以下、高温クリープ試験のひずみ量が30%以上であ
り、本実施例の試料は、比較例と比べて、曲げ強度、熱
衝撃試験、高温クリープ試験共に、大幅に向上している
ことがわかる。
【0044】図2は上記実施例のNo.1の試料より切
りだした試験片の表面の金属顕微鏡写真であり、SiC
ウイスカーの配向方向が該鋳込み用金型の吸水面に対し
て平行になるように鋳込まれたものである。また、図3
は同試験片のSiCウイスカーの配向方向が該鋳込み用
金型の吸水面に対して直角な方向の表面の金属顕微鏡写
真である。これらの図より、SiCウイスカーがスラリ
ー中のSiCウイスカーの配向方向が該鋳込み用金型の
吸水面に対して平行になり、この平行状態を保持したま
ま金型内に鋳込まれる鋳込み方向にほぼ揃っており配向
性が良好であることが明瞭である。
【0045】以上説明した様に、本実施例のブレードに
よれば、Si34を主成分とするブレードの長手方向に
沿ってSiCウイスカーを配向させたので、SiCウイ
スカー同士のネットワークの形成が抑制され、Si34
を主成分とする焼結体の緻密性を向上させることができ
る。したがって、粒界層の厚みを減少させることがで
き、高温強度、耐熱性及び破壊靱性を向上させることが
できる。
【0046】また、本実施例のブレードの製造方法によ
れば、スラリー中のSiCウイスカーをその長手方向が
鋳込み用金型の吸水面に対して平行になるように配向さ
せた後、窒素雰囲気中にて焼成して焼結体とするので、
SiCウイスカー同士のネットワークの形成を抑制しつ
つSiCウイスカーをブレードの長手方向に沿って配向
させることができ、高温強度、耐熱性及び破壊靱性、特
に耐熱衝撃性及び高温クリープ特性に優れた緻密な焼結
体を得ることができる。
【0047】また、スラリー中の固形分の濃度を60〜
75重量%とするので、該スラリーを鋳込み用金型に鋳
込む際に、該スラリー中のSiCウイスカーの長手方向
が該鋳込み用金型の吸水面に対して平行になるように配
向させることができる。
【0048】(実施例2)本実施例は、表8に示すよう
に、上記実施例1のNo.1,10,22の3種類の試
料のSiCウイスカーの平均径を0.3〜5μmの範
囲、平均長さを5〜200μmの範囲、SiC粒子の平
均粒径を0.1〜5μmの範囲で変えたもので、これら
以外の構成要素、製造方法及び評価方法については、上
記実施例1と全く同一である(No.61〜No.7
0)。また、本発明の範囲から外れた形状のSiCウイ
スカー及びSiC粒子を用いた試料も同時に作製し比較
例とした(No.81〜No.86)。さらに、本発明
の範囲内の形状のSiCウイスカー及びSiC粒子を用
いてCIP成形により成形した試料も同時に作製し比較
例とした(No.87〜No.90)。
【0049】
【表8】
【0050】表9は、これらの試料(No.61〜9
0)の配向性、相対密度、曲げ強度、熱衝撃試験及び高
温クリープ試験の結果を示したものである。
【0051】
【表9】
【0052】表9から明かなように、本実施例の試料で
は相対密度が99%以上であり、焼結体自体が高密度に
なっていることがわかる。一方、比較例ではSiCウイ
スカーまたはSiC粒子の少なくともいずれか一方の大
きさが本発明の範囲を越える場合、相対密度が99%以
下になり、焼結体の密度が低下しているのが明白であ
る。
【0053】また、本実施例の試料では、曲げ強度が室
温で1050MPa以上、1400℃で200MPa以
上、熱衝撃試験のサイクル数が150以上、高温クリー
プ試験のひずみ量が1.0%以下であるのに対し、比較
例では、曲げ強度が室温で800MPa以下、1400
℃で120MPa以下、熱衝撃試験のサイクル数が80
以下、高温クリープ試験のひずみ量が1.8%以上であ
り、本実施例の試料は、比較例と比べて、曲げ強度、熱
衝撃試験、高温クリープ試験共に、大幅に向上している
ことがわかる。
【0054】本実施例2のブレードによれば、Si34
を主成分とするブレードのSiCウイスカーの平均径を
0.3〜5μm、平均長さを5〜200μmとし、前記
SiC粒子の平均粒径を0.1〜5μmとしたので、S
iCウイスカー同士のネットワークの形成が大きく抑制
されて、結晶粒を均一に粒成長させて焼結体の緻密性を
向上させることができ、高温強度、耐熱性及び破壊靱性
をさらに向上させることができる。
【0055】また、本実施例のブレードの製造方法によ
れば、平均径が0.3〜5μm、平均長さが5〜200
μmのSiCウイスカーをその長手方向が鋳込み用金型
の吸水面に対して平行になるように配向させた後、窒素
雰囲気中にて焼成して焼結体とするので、SiCウイス
カー同士のネットワークの形成を大きく抑制した状態で
SiCウイスカーをブレードの長手方向に沿って配向さ
せることができ、高温強度、耐熱性及び破壊靱性、特に
耐熱衝撃性及び高温クリープ特性に優れた緻密な焼結体
を得ることができる。
【0056】(実施例3)本実施例3のセラミックス繊
維強化タービン翼の製造方法について説明する。まず、
表10に示す組成となるように、Si34、ZrO2
Al23及びR23(但し、Rは、Y,La,Ce,P
r,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,H
o,Er,Tm,Yb,Luより選択された1種以上)
をそれぞれ秤量し、水を分散媒としてボールミルを用い
て24時間混合し、本実施例のサスペンションとした。
ここでは、Si34はα相を90体積%含む平均粒径
0.6μmの粉末を、ZrO2及びAl23は平均粒径
0.4μmの粉末を、R23は平均粒径1.3μm程度
の粉末をそれぞれ用いた(No.101〜No.12
3)。
【0057】
【表10】
【0058】また、表11に示すように、本発明の組成
から外れた組成のサスペンションも同時に作製し比較例
とした(No.131〜No.153)。
【表11】
【0059】次いで、表10及び表11各々に示す組成
となるように、平均径1.0μm、平均長さ20μmの
SiCウイスカー、及び平均粒径1.0μmのSiC粒
子をそれぞれ秤量し、これらを上記サスペンションに加
え、ボールミルを用いて24時間混合し、上記Si
34、ZrO2、Al23、Y23、SiCウイスカー
及びSiC粒子各々が水中に均一分散したスラリーとし
た。ここでは、スラリー中の固形分の濃度が70重量%
となるように水の量を調整した。
【0060】このようにして作製されたスラリーに上記
実施例1と同様の製造方法を施すことにより試料を得
た。また、比較例のNo.151〜No.153につい
ては、上記スラリーを脱水・乾燥・造粒後、CIP成形
により成形体とした。
【0061】ESCA(化学分析のための電子分光法)
及びX線回折を用いて上記実施例及び比較例各々の試料
の組成分析を行ったところ、表12〜表14に示すよう
に、SiCウイスカー、SiC粒子、R23を固溶した
ZrO2、R−Zr−Si−O−Nガラスと、R−Si
−O結晶との複合相、サイアロン及び不可避不純物より
構成されていることが確認された。
【0062】
【表12】
【0063】
【表13】
【0064】
【表14】
【0065】表15及び表16は、これらの試料(N
o.101〜190)の配向性、相対密度、曲げ強度、
熱衝撃試験及び高温クリープ試験の結果を示したもので
ある。評価方法は上記実施例1と同様である。
【表15】
【0066】
【表16】
【0067】表15び表16ら明かなように、本実施例
の試料では相対密度が99%以上であり、焼結体自体が
高密度になっていることがわかる。一方、比較例では、
SiCウイスカーまたはSiC粒子のいずれかの量が本
発明の範囲を越える場合、または複合相の量が本発明の
範囲未満である場合、またはR23を固溶したZrO2
の量が本発明の範囲より少ない場合、のいずれかになる
と相対密度が99%以下になり、焼結体の密度が低下し
ているのが明白である。
【0068】また、本実施例の試料では、曲げ強度が室
温で1050MPa以上、1400℃で210MPa以
上、熱衝撃試験のサイクル数が160以上、高温クリー
プ試験のひずみ量が0.9%以下であるのに対し、比較
例では、曲げ強度が室温で750MPa以下、1400
℃で100MPa以下、熱衝撃試験のサイクル数が90
以下、高温クリープ試験のひずみ量が2.1%以上であ
り、本実施例の試料は、比較例と比べて、曲げ強度、熱
衝撃試験、高温クリープ試験共に、大幅に向上している
ことがわかる。
【0069】以上説明した様に、本実施例のブレードに
よれば、サイアロンを主成分とするブレードの長手方向
に沿ってSiCウイスカーを配向させたので、SiCウ
イスカー同士のネットワークの形成が抑制され、サイア
ロンを主成分とする焼結体の緻密性を向上させることが
できる。したがって、粒界層の厚みを減少させることが
でき、高温強度、耐熱性及び破壊靱性を向上させること
ができる。また、本実施例のブレードの製造方法におい
ても、上記実施例1と全く同様の効果を奏することがで
きる。
【0070】(実施例4)本実施例は、表17に示すよ
うに、上記実施例3のNo.101,110,122の
3種類の試料のSiCウイスカーの平均径を0.3〜5
μmの範囲、平均長さを5〜200μmの範囲、SiC
粒子の平均粒径を0.1〜5μmの範囲になるように変
えたもので、これら以外の構成要素、製造方法及び評価
方法については、上記実施例3と全く同一である(N
o.161〜No.170)。また、本発明の範囲から
外れた形状のSiCウイスカー及びSiC粒子を用いた
試料も同時に作製し比較例とした(No.181〜N
o.186)。さらに、本発明の範囲内の形状のSiC
ウイスカー及びSiC粒子を用いてCIP成形により成
形した試料も同時に作製し比較例とした(No.187
〜No.190)。
【0071】
【表17】
【0072】表18は、これらの試料(No.161〜
190)の配向性、相対密度、曲げ強度、熱衝撃試験及
び高温クリープ試験の結果を示したもので、評価方法は
上記実施例3と全く同様である。
【0073】
【表18】
【0074】表18から明かなように、本実施例の試料
では相対密度が99%以上であり、焼結体自体が高密度
になっていることがわかる。一方、比較例ではSiCウ
イスカーまたはSiC粒子の少なくともいずれか一方の
大きさが本発明の範囲を越える場合、相対密度が99%
以下になり、焼結体の密度が低下しているのが明白であ
る。
【0075】また、本実施例の試料では、曲げ強度が室
温で1050MPa以上、1400℃で210MPa以
上、熱衝撃試験のサイクル数が165以上、高温クリー
プ試験のひずみ量が0.9%以下であるのに対し、比較
例では、曲げ強度が室温で750MPa以下、1400
℃で100MPa以下、熱衝撃試験のサイクル数が90
以下、高温クリープ試験のひずみ量が2.1%以上であ
り、本実施例の試料は、比較例と比べて、曲げ強度、熱
衝撃試験、高温クリープ試験共に、大幅に向上している
ことがわかる。
【0076】本実施例4のブレードによれば、サイアロ
ンを主成分とするブレードのSiCウイスカーの平均径
を0.3〜5μm、平均長さを5〜200μmとし、前
記SiC粒子の平均粒径を0.1〜5μmとしたので、
SiCウイスカー同士のネットワークの形成が大きく抑
制されて、結晶粒を均一に粒成長させて焼結体の緻密性
を向上させることができ、高温強度、耐熱性及び破壊靱
性をさらに向上させることができる。また、本実施例の
ブレードの製造方法においても、上記実施例2と全く同
様の効果を奏することができる。
【0077】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の請求項1記
載のセラミックス繊維強化タービン翼によれば、SiC
ウイスカーを10〜30重量%、SiC粒子を0.5〜
10重量%、希土類元素及びYより選択された1種以上
の酸化物を含むZrO2を1〜10重量%、希土類元素
及びYより選択された1種以上、Zr、Si、O及びN
を含むガラスと、希土類元素及びYより選択された1種
以上、Si及びOを含む結晶との複合物を1〜10重量
%、残部がSi34及び不可避不純物からなり、前記S
iCウイスカーをタービン翼の一方向に沿って配向させ
たので、SiCウイスカー同士のネットワークの形成を
抑制することができ、Si34を主成分とする焼結体の
緻密性を向上させることができる。したがって、粒界層
の厚みを減少させることができ、高温強度、耐熱性及び
破壊靱性を向上させることができる。
【0078】請求項2記載のセラミックス繊維強化ター
ビン翼によれば、SiCウイスカーを10〜30重量
%、SiC粒子を0.5〜10重量%、希土類元素及び
Yより選択された1種以上の酸化物を含むZrO2を1
〜10重量%、希土類元素及びYより選択された1種以
上、Zr、Si、O及びNを含むガラスと、希土類元素
及びYより選択された1種以上、Si及びOを含む結晶
との複合物を1〜10重量%、残部がサイアロン及び不
可避不純物からなり、前記SiCウイスカーをタービン
翼の一方向に沿って配向させたので、SiCウイスカー
同士のネットワークの形成を抑制することができ、サイ
アロンを主成分とする焼結体の緻密性を向上させること
ができる。したがって、粒界層の厚みを減少させること
ができ、高温強度、耐熱性及び破壊靱性を向上させるこ
とができる。
【0079】請求項3記載のセラミックス繊維強化ター
ビン翼によれば、前記SiCウイスカーの平均径を0.
3〜5μm、平均長さを5〜200μmとし、前記Si
C粒子の平均粒径を0.1〜5μmとしたので、SiC
ウイスカー同士のネットワークの形成を大きく抑制する
ことができ、結晶粒を均一に粒成長させて焼結体の緻密
性を向上させることができる。したがって、高温強度、
耐熱性及び破壊靱性をさらに向上させることができる。
【0080】請求項4記載のセラミックス繊維強化ター
ビン翼の製造方法によれば、少なくともSi34とSi
Cウイスカーを含むスラリーを鋳込み用金型に鋳込み、
該スラリー中のSiCウイスカーをその長手方向が鋳込
み用金型の吸水面に対して平行になるように配向させた
成形体とし、次いで、該成形体を窒素雰囲気中にて焼成
して1次焼結体とし、該1次焼結体に窒素雰囲気中にて
熱間静水圧プレスを施し2次焼結体とするので、SiC
ウイスカーの長手方向がタービン翼の長手方向に一致す
るように配向された、高温強度、耐熱性及び破壊靱性に
優れた緻密な焼結体を得ることができる。
【0081】請求項5記載のセラミックス繊維強化ター
ビン翼の製造方法によれば、前記2次焼結体に、窒素雰
囲気中で前記1次焼結体の焼成温度より低い温度にて熱
処理を施すので、耐熱性及び破壊靱性、特に耐熱衝撃性
及び高温クリープ特性に優れた緻密な焼結体を得ること
ができる。
【0082】請求項6記載のセラミックス繊維強化ター
ビン翼の製造方法によれば、前記スラリー中の固形分の
濃度を60〜75重量%としたので、該スラリーを鋳込
み用金型に鋳込む際に、該スラリー中のSiCウイスカ
ーの長手方向が該鋳込み用金型の吸水面に対して平行に
なるように配向させることができる。したがって、Si
Cウイスカーの長手方向がタービン翼の長手方向に一致
するように配向された、高温強度、耐熱性及び破壊靱性
に優れた緻密な焼結体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のセラミックス繊維強化ター
ビン翼を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施例1のセラミックス繊維強化ター
ビン翼の、SiCウイスカーの配向方向が該鋳込み用金
型の吸水面に対して平行になるように鋳込まれた、その
表面の金属顕微鏡写真である。
【図3】本発明の実施例1のセラミックス繊維強化ター
ビン翼のSiCウイスカーの配向方向が該鋳込み用金型
の吸水面に対して直角な方向の表面の金属顕微鏡写真で
ある。
【符号の説明】
1 翼 2,3 支持部 2a,3a 支持板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンのターボ・チャージャに用いら
    れるタービン翼であって、 SiCウイスカーを10〜30重量%、 SiC粒子を0.5〜10重量%、 希土類元素及びYより選択された1種以上の酸化物を含
    むZrO2を1〜10重量%、 希土類元素及びYより選択された1種以上、Zr、S
    i、O及びNを含むガラスと、希土類元素及びYより選
    択された1種以上、Si及びOを含む結晶との複合物を
    1〜10重量%、 残部がSi34及び不可避不純物からなり、 前記SiCウイスカーは、タービン翼の一方向に沿って
    配向されてなることを特徴とするセラミックス繊維強化
    タービン翼。
  2. 【請求項2】 エンジンのターボ・チャージャに用いら
    れるタービン翼であって、 SiCウイスカーを10〜30重量%、 SiC粒子を0.5〜10重量%、 希土類元素及びYより選択された1種以上の酸化物を含
    むZrO2を1〜10重量%、 希土類元素及びYより選択された1種以上、Zr、S
    i、O及びNを含むガラスと、希土類元素及びYより選
    択された1種以上、Si及びOを含む結晶との複合物を
    1〜10重量%、 残部がサイアロン及び不可避不純物からなり、 前記SiCウイスカーは、タービン翼の一方向に沿って
    配向されてなることを特徴とするセラミックス繊維強化
    タービン翼。
  3. 【請求項3】 前記SiCウイスカーの平均径を0.3
    〜5μm、平均長さを5〜200μmとし、前記SiC
    粒子の平均粒径を0.1〜5μmとしたことを特徴とす
    る請求項1または2のいずれか1項記載のセラミックス
    繊維強化タービン翼。
  4. 【請求項4】 少なくともSi34とSiCウイスカー
    を含むスラリーを鋳込み用金型に鋳込み、該スラリー中
    のSiCウイスカーをその長手方向が該鋳込み用金型の
    吸水面に対して平行になるように配向させた成形体と
    し、次いで、該成形体を窒素雰囲気中にて焼成して1次
    焼結体とし、該1次焼結体に窒素雰囲気中にて熱間静水
    圧プレスを施し2次焼結体とすることを特徴とするセラ
    ミックス繊維強化タービン翼の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記2次焼結体に、窒素雰囲気中で前記
    1次焼結体の焼成温度より低い温度にて熱処理を施すこ
    とを特徴とする請求項4記載のセラミックス繊維強化タ
    ービン翼の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記スラリー中の固形分の濃度を60〜
    75重量%とすることを特徴とする請求項4記載のセラ
    ミックス繊維強化タービン翼の製造方法。
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CN110191868A (zh) * 2017-01-25 2019-08-30 西门子股份公司 增材制造纤维增强陶瓷基复合材料的方法

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