JPH08259320A - ペロブスカイト化合物焼結体 - Google Patents

ペロブスカイト化合物焼結体

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JPH08259320A
JPH08259320A JP7091448A JP9144895A JPH08259320A JP H08259320 A JPH08259320 A JP H08259320A JP 7091448 A JP7091448 A JP 7091448A JP 9144895 A JP9144895 A JP 9144895A JP H08259320 A JPH08259320 A JP H08259320A
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perovskite compound
silicon carbide
sintered body
barium titanate
capacitor
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JP7091448A
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Koichi Niihara
▲晧▼一 新原
Kaichin Kou
海▲鎮▼ 黄
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械的特性に優れたペロブスカイト化合物焼
結体、及び、それを用いた再酸化型半導体コンデンサー
用ペロブスカイト化合物焼結体を提供する。 【構成】 一般式ABO3 (式中、Aは、バリウム、ス
トロンチウム、カルシウム又は鉛を表す。Bは、チタ
ン、ジルコニウム又はすずを表す。)で表されるペロブ
スカイト化合物のマトリックスに、粒子径が0.3μm
以下である炭化けい素粒子を0.2〜10容積%含有す
るペロブスカイト化合物焼結体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機械的特性に優れたペ
ロブスカイト化合物焼結体に関する。
【0002】
【従来の技術】通信機器、電子計算機等の電子機器やガ
ス器具等の着火装置等に使用される電子材料として、各
種の誘電体セラミックスが使用されている。このような
誘電体セラミックスとして、ペロブスカイト化合物焼結
体は、その優れた誘電性、圧電性、半導性のために、コ
ンデンサー、電波フィルター、着火素子、サーミスター
等の分野に広く活用されている。
【0003】このような誘電体セラミックス等の電子材
料に関しては、電子機器の小型化、高密度化に対応する
べく、誘電的特性の向上が要求されている。セラミック
スコンデンサーを大容量化することにより、電子機器の
小型化、高性能化等を可能とするための手法として、高
誘電率のセラミックスコンデンサーの開発等が探究され
た。このような技術としては、例えば、チタン酸バリウ
ム系の誘電体セラミックスを空気中で酸化させ、表面に
薄い絶縁層を形成した再酸化型セラミックスコンデンサ
ーが知られている。
【0004】ところで、電子機器の小型化、高性能化に
対応するためには、誘電的特性の向上を図るのみでは一
定の限度がある。例えば、電子材料を薄型化、小型化す
れば、機械的強度の低下はまぬかれず、その耐久性、信
頼性に問題が生じることとなる。このため、誘電体セラ
ミックス等の電子材料に関しては、誘電的特性の向上の
みならず、機械的特性の向上が強く要求されている。
【0005】しかし、ペロブスカイト化合物は、焼結体
の機械的強度に問題があり、過酷な条件下での使用に不
適当であった。また、焼結体の厚みを自由に所望の値と
することが強度上困難とされ、コンデンサー、電波フィ
ルター等の焼結体の厚みが問題とされる用途において
は、その使用に制限があった。更に、上述の再酸化型コ
ンデンサーの場合、その容量は形成される絶縁層の厚み
に大きく依存するが、チタン酸バリウム系の誘電体セラ
ミックスを空気中で酸化させて絶縁層を形成する場合、
形成される絶縁層の厚みを自由に制御することは必ずし
も容易ではなかった。このため、ペロブスカイト化合物
焼結体の誘電的特性の向上とともに、機械的特性の向上
をも同時に達成することが望まれた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、機械的特性に優れたペロブスカイト化合物焼結体、
及び、それを用いた再酸化型半導体コンデンサー用ペロ
ブスカイト化合物焼結体を提供することを目的とするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、ペロブ
スカイト化合物焼結体として、一般式 ABO3 (式中、Aは、バリウム、ストロンチウム、カルシウム
又は鉛を表す。Bは、チタン、ジルコニウム又はすずを
表す。)で表されるペロブスカイト化合物マトリックス
に、粒子径が0.3μm以下である炭化けい素粒子を
0.2〜10容積%含有させるところにある。また、本
発明の要旨は、これを用いて再酸化型半導体コンデンサ
ー用ペロブスカイト化合物焼結体を得るところにもあ
る。以下に本発明を詳述する。
【0008】本発明のペロブスカイト化合物焼結体は、
ペロブスカイト化合物のマトリックス中に炭化けい素粒
子を含有する。上記ペロブスカイト化合物は、チタン酸
カルシウム鉱と同様の結晶構造を有し、一般式 ABO3 (式中、Aは、バリウム、ストロンチウム、カルシウム
又は鉛を表す。Bは、チタン、ジルコニウム又はすずを
表す。)で表されるものである。このようなものとして
は、例えば、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウ
ム、チタン酸カルシウム、チタン酸鉛、ジルコニウム酸
バリウム、ジルコニウム酸ストロンチウム、ジルコニウ
ム酸カルシウム、ジルコニウム酸鉛、すず酸バリウム、
すず酸ストロンチウム、すず酸カルシウム、すず酸鉛等
を挙げることができる。更に、チタン酸バリウムストロ
ンチウム等のペロブスカイト相を有する複合チタン酸塩
等であってもよい。上記ペロブスカイト化合物として
は、例えば、仮焼法、水熱合成法、金属アルコキシド
法、共沈法等の公知の方法で製造されたもの等を使用す
ることができる。このうち、水熱合成法、金属アルコキ
シド法、共沈法等により製造されたものは、ペロブスカ
イト化合物粒子の平均粒径を1μm以下のものとするこ
とができ、焼結性の点で本発明に好適に使用することが
できる。
【0009】本発明においては、上記炭化けい素粒子の
含有量は0.2〜10容積%である。0.2容積%未満
であると機械的特性の改善効果が顕著ではなく、10容
積%を超えると炭化けい素粒子の凝集や合体が起こり、
機械的特性と誘電的特性に悪影響を及ぼすので、上記範
囲に限定される。好ましくは0.2〜5容積%である。
【0010】本発明のペロブスカイト焼結体は、粒径が
0.3μm以下の炭化けい素粒子がペロブスカイト化合
物のマトリックスを形成する粒子内及び粒界に均一に分
散している構造を有し、いわゆるナノ組織を呈する複合
セラミックスである。
【0011】本発明のペロブスカイト焼結体は、上記ペ
ロブスカイト化合物と上記炭化けい素粒子を、炭化けい
素粒子の含有量が上記範囲内となるように配合し、12
00〜1450℃で、非酸化性雰囲気のもとで焼結処理
することにより得ることができる。上記配合に際して
は、上記炭化けい素粒子は、粒径0.04〜0.5μm
のものが好ましい。粒径が0.04μm未満であると炭
化けい素粒子の凝集と粉末の手配が問題となり、0.5
μmを超えるとマトリックス中における分散性が悪くな
る。上記焼結処理は、例えば、アルゴン等の不活性ガス
中で、所望により一酸化炭素ガス等による強い還元性雰
囲気のもと、ホットプレス法、HIP処理等を採用して
行うことができる。
【0012】炭化けい素粒子が内部に含有されるセラミ
ックス焼結体としては、特開平4−130048号公報
にAl2 3 のマトリックス中にTiN粒子及び炭化け
い素粒子を分散させたものが開示されている。しかし、
上記焼結体は、マトリックスとしてAl2 3 を用い、
ペロブスカイト化合物のマトリックスを有するものでは
なく、40重量%程度の比較的多量のTiN粒子及び炭
化けい素粒子を含有するものであり、また、工具材料、
耐熱材料等に使用する構造用セラミックスとして使用さ
れるものであって、本発明の誘電性ペロブスカイト化合
物焼結体とはその構成、効果において全く別異のもので
ある。
【0013】本発明のペロブスカイト化合物焼結体は、
酸素ガスを含む雰囲気中で酸化処理することにより、再
酸化型半導体コンデンサーの製造に供することができ
る。上記用途に使用される場合、本発明のペロブスカイ
ト焼結体としては、ペロブスカイト化合物が、チタン酸
バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウ
ム、ジルコニウム酸バリウム、ジルコニウム酸ストロン
チウム、ジルコニウム酸カルシウム等であるものが好ま
しく、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム及び
それらの固溶体がより好ましい。また、この場合、本発
明のペロブスカイト焼結体は、添加剤として、高誘電率
系誘電体に通常用いられるジルコニウム、ストロンチウ
ム、すず等のシフター;カルシウム、マグネシウム等の
ディプレッサー;希土類元素等を添加することにより、
誘電率の温度特性を所望の値に調節することができる。
上記添加剤の添加量は、所要の温度特性に応じて適宜の
値とすることができる。
【0014】上記酸化処理は、再酸化型コンデンサーの
製造において通常使用される条件下に行うことができ、
例えば、空気中で、酸化温度800〜1100℃程度、
酸化時間0〜1時間程度の条件を好適に使用することが
できる。
【0015】
【作用】本発明のペロブスカイト化合物焼結体は、炭化
けい素の含有量が増加するにつれて、相変態温度(キュ
リー温度)が低温側にシフトする。これは、焼結体に多
量に存在する酸素欠陥やマトリックスと炭化けい素との
熱膨張率差等によって生じる残留応力に起因するものと
考えられ、このため、隣接する粒子の粒界に圧縮応力場
を発生させ、その結果、材料破壊時のクラックの進展を
阻止し、機械的特性が大幅に改善される。また、炭化け
い素の添加によって、マトリックスの粒成長が抑制さ
れ、このため、破壊源寸法が小さくなる。その結果、破
壊靱性、ヤング率、硬度等が上昇する。
【0016】本発明のペロブスカイト化合物焼結体を、
空気中で酸化することにより、焼結体の表面に数十ミク
ロンの厚みの薄い絶縁層が形成される。これは、粒界に
存在する炭化けい素とチタン酸バリウムとの界面の優れ
た整合性のために、粒界での酸素拡散が抑制されるため
であると考えられ、本発明のペロブスカイト化合物焼結
体は、含有する炭化けい素の量に応じて、形成される表
面絶縁層の厚みを変化させることができる。このため、
本発明のペロブスカイト化合物焼結体は、機械的特性の
向上と共に、高誘電率セラミックスコンデンサーの製造
に不可欠である表面絶縁層の厚みのコントロールを行う
ことが可能となり、見かけ上の誘電率の制御が可能とな
る。
【0017】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。 実施例1高強度チタン酸バリウム−炭化けい素複合ナノ材料の作
Ba/Ti=0.999であるチタン酸バリウム(堺化
学工業社製)に、粒径0.15μmのβ型炭化けい素粉
末(三井東圧社製)3容積%を配合し、エタノールを分
散媒として、ボールミルで24時間混合した。得られた
混合物を1軸加熱加圧装置(富士電波工業社製)ホット
プレス法により、焼結温度1300℃、昇温速度15℃
/分、圧力30MPaのもとに、アルゴン中で1時間焼
結処理して、実験例1のチタン酸バリウム−3容積%炭
化けい素ナノ複合材料を作製した。
【0018】得られたチタン酸バリウム−3容積%炭化
けい素ナノ複合材料を、透過型電子顕微鏡により観察し
た結果、添加した炭化けい素粒子は、粒径0.3μm以
下の粒子としてマトリックスの粒内及び粒界に均一に分
散し、典型的なナノ組織を呈することが認められた。図
1に電子顕微鏡写真を示した。図中、矢印は、炭化けい
素粒子を示す。更に、このチタン酸バリウム−3容積%
炭化けい素ナノ複合材料について、熱膨張率測定により
キュリー温度を、アルキメデス法により相対密度を、リ
ニヤーインターセプション(Linear Inter
ception)法により平均粒径を、3点曲げ法によ
り破壊強度を、IF法により破壊靱性をそれぞれ測定し
た。結果を表1に示した。また、X線回折法による測定
の結果、結晶構造は疑似立方晶であった。
【0019】実験例1と同様にして、表1の配合によ
り、実験例2、実験例3のチタン酸バリウム−炭化けい
素ナノ複合材料を作製し、実験例1と同様にして諸特性
を測定した。結果を表1に示した。
【0020】比較例1 炭化けい素を添加しなかったこと以外は、実験例1と同
様にしてチタン酸バリウム焼結体を作製し、諸特性を測
定した。結果を表1に示した。実施例1及び比較例1の
結果から、本発明のチタン酸バリウム−炭化けい素ナノ
複合材料の破壊強度は、従来のチタン酸バリウム焼結体
に比べて2〜3倍になることが判った。また、破壊靱性
も顕著に改善されることが判明した。更に、キュリー温
度は、炭化けい素の含有量の増加とともに低下傾向にあ
ることが明らかであり、粒径も、炭化けい素の含有量の
増加に応じて1μm以下の充分小さい値となることも明
らかであった。
【0021】実施例2高誘電率チタン酸バリウム再酸化型コンデンサーの作製 炭化けい素の添加量を1容積%として、実験例1と同様
にしてチタン酸バリウム−炭化けい素ナノ複合材料を調
製した。得られたチタン酸バリウム−炭化けい素ナノ複
合材料を、空気中で2次焼成することにより、10mm
×10mm×1mmの大きさの再酸化型チタン酸バリウ
ムコンデンサーを作製した。2次焼成は、電気炉で、焼
成温度を1050℃とし、昇温速度10℃/分、降温速
度100℃/分の条件で、焼成温度の保持時間を0時間
として焼成処理した。以下、焼成温度の保持時間を「焼
成時間」という。得られた再酸化型チタン酸バリウムコ
ンデンサーの誘電特性を20℃にて測定した。結果を下
記に示した。 絶縁抵抗:3.2×1010Ωcm(2端式) 静電容量:36.98nF/cm2 (1kHz) 誘電率:35963(1kHz)、16062(0.8
MHz) 誘電損失:0.035 キュリー温度:126℃ Δε/ε20:−5.7〜+8.7%(+10〜+90
℃)
【0022】実施例3高誘電率チタン酸バリウム再酸化型コンデンサーの作製 焼成時間を0.5時間とし、焼成温度を950℃とした
こと以外は、実施例2と同様にして再酸化型チタン酸バ
リウムコンデンサーを作製した。得られた再酸化型チタ
ン酸バリウムコンデンサーの誘電特性を20℃にて測定
した。結果を下記に示した。 静電容量:202.11nF/cm2 (1kHz) 誘電損失:0.065 キュリー温度:130℃ Δε/ε20:−4.5〜+10.8%(+10〜+90
℃)
【0023】実施例4高誘電率チタン酸バリウム再酸化型コンデンサーの作製 炭化けい素の添加量を0.5容積%としたこと以外は、
実験例1と同様にしてチタン酸バリウム−炭化けい素ナ
ノ複合材料を調製した。得られたチタン酸バリウム−炭
化けい素ナノ複合材料について、熱膨張率測定法により
測定した結果、キュリー温度は60℃であり、アルキメ
デス法により測定した結果、相対密度は99%であっ
た。得られたチタン酸バリウム−炭化けい素ナノ複合材
料を、焼成温度800℃、焼成時間1時間としたこと以
外は、実施例2と同様にして2次焼成し、再酸化型チタ
ン酸バリウムコンデンサーを作製した。得られた再酸化
型チタン酸バリウムコンデンサーの誘電特性を20℃に
て測定した。結果を下記に示した。 静電容量:364.96nF/cm2 (1kHz) 誘電率:391870(1kHz) 誘電損失:0.044 Δε/ε20:−068〜+4.62%(+10〜+90
℃)
【0024】実施例2〜4の結果から、本発明の再酸化
型チタン酸バリウムコンデンサーは、静電容量が300
〜400nF/cm2 程度に達し、また、温度特性(Δ
ε/ε20)が平坦な割には静電容量が大きいことが判明
した。
【0025】実施例5 炭化けい素の添加量を表2に示した値としたこと以外
は、実験例1と同様にして表2の各実験例のチタン酸バ
リウム−炭化けい素ナノ複合材料を調製した。得られた
チタン酸バリウム−炭化けい素ナノ複合材料を、焼成温
度950℃、焼成時間0.5時間としたこと以外は、実
施例2と同様にして2次焼成し、再酸化型チタン酸バリ
ウムコンデンサーを作製した。得られた再酸化型チタン
酸バリウムコンデンサーの絶縁抵抗と誘電率を20℃に
て測定した。結果を表2に示した。また、実施例3の結
果をも併せて表2に示した。
【0026】比較例2 炭化けい素を添加しなかったこと以外は、実験例1と同
様にして実験例6及び実験例7の各実験例のチタン酸バ
リウム焼結体を調製した。得られたチタン酸バリウム焼
結体を、表2に示した焼成温度及び焼成時間としたこと
以外は、実施例2と同様にして再酸化型チタン酸バリウ
ムコンデンサーを作製した。得られた再酸化型チタン酸
バリウムコンデンサーの絶縁抵抗と誘電率を20℃にて
測定した。結果を表2に示した。
【0027】表2の結果から、本発明の再酸化型半導体
コンデンサー用ペロブスカイト焼結体を用いた再酸化型
チタン酸バリウムコンデンサーは、炭化けい素の添加量
を調節することにより、誘電率の制御を自由に行うこと
ができることが明らかである。一方、炭化けい素を含有
しない場合は、焼結条件を変えても誘電率があまり変化
しなかった。また、実施例2〜4の結果と併せて考察す
ることにより、本発明の再酸化型半導体コンデンサー用
ペロブスカイト焼結体を用いた再酸化型チタン酸バリウ
ムコンデンサーは、従来の再酸化型チタン酸バリウムコ
ンデンサーに比べて、数十倍〜百倍程度の極めて高い誘
電率を達成しうることが判明した。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】本発明のペロブスカイト焼結体は上述の
構成よりなるので、高誘電率であって、機械的特性に優
れており、過酷な条件下や焼結体の厚みが問題となる用
途に好適に使用できる。また、再酸化型コンデンサーに
使用した場合、機械的特性の向上とともに、誘電的特性
を自由に制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の高強度チタン酸バリウム−炭化けい素
複合ナノ材料の電子顕微鏡写真。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 ABO3 (式中、Aは、バリウム、ストロンチウム、カルシウム
    又は鉛を表す。Bは、チタン、ジルコニウム又はすずを
    表す。)で表されるペロブスカイト化合物のマトリック
    スに、粒子径が0.3μm以下である炭化けい素粒子を
    0.2〜10容積%含有することを特徴とするペロブス
    カイト化合物焼結体。
  2. 【請求項2】 一般式 ABO3 (式中、Aは、バリウム、ストロンチウム又はカルシウ
    ムを表す。Bは、チタン又はジルコニウムを表す。)で
    表されるペロブスカイト化合物のマトリックスに、粒子
    径が0.3μm以下である炭化けい素粒子を0.2〜1
    0容積%含有するペロブスカイト化合物焼結体の表面に
    絶縁層を形成してなることを特徴とする再酸化型半導体
    コンデンサー用ペロブスカイト化合物焼結体。
JP7091448A 1995-03-23 1995-03-23 ペロブスカイト化合物焼結体 Pending JPH08259320A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6878304B2 (en) 2000-08-10 2005-04-12 Nippon Soken Inc. Reduction resistant thermistor, method of production thereof, and temperature sensor
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RU2725358C1 (ru) * 2019-09-09 2020-07-02 федеральное государственное автономное образовательное учреждение высшего образования "Южный федеральный университет" Способ получения керамических материалов на основе сложных оксидов АВО3

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