JPH08258161A - 複合管の製造方法及び複合管 - Google Patents

複合管の製造方法及び複合管

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JPH08258161A
JPH08258161A JP7058833A JP5883395A JPH08258161A JP H08258161 A JPH08258161 A JP H08258161A JP 7058833 A JP7058833 A JP 7058833A JP 5883395 A JP5883395 A JP 5883395A JP H08258161 A JPH08258161 A JP H08258161A
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JP
Japan
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tube
pipe
fiber
resin
unsaturated polyester
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JP7058833A
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English (en)
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Hidehiko Tomokuni
英彦 友国
Yoshichika Kawabata
善周 川端
Shigeru Motomiya
滋 本宮
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、管径の中心を軸として周速5〜1
00m/分で定速回転させながら、スプレーガンおよび
チョッパーを管の回転軸と平行に移動、あるいは、スプ
レーガンおよびチョッパーを定位置に固定し、管の回転
軸と平行に機械的もしくは人力によって管を往復移動さ
せながら管の外面に、球形の中空充填材およびチキソ付
与剤を含有する不飽和ポリエステル樹脂および/または
ビニルエステル樹脂からなる組成物と繊維強化材とを吹
き付けて、硬化することを特徴とする複合管の製造方法
およびその複合管に関する。 【効果】 本発明は、管の外面に特定の樹脂組成物を特
定の周速で回転する管に使用することで、管の増厚、保
護層を形成を容易にでき、従来手作業に頼らざるを得な
かった含浸脱泡工程が省略できるため、スプレー後の工
程がほとんど必要無くなったことにある。すなわち、保
護層作製は大幅に簡素化でき、それに伴う生産時間の短
縮、作業人員の削減が可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、管の外面に、特定の不
飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂を含む
組成物をスプレーアップして、硬化することを特徴とす
る複合管の製造方法に関し、詳細には、熱可塑性プラス
チック、熱硬化性プラスチック、繊維強化プラスチッ
ク、レジンコンクリート、金属、その他無機質の材料お
よび、これらの2種以上を複合して成る管の外面に増
厚、保護層を容易に形成することのできる複合管の製造
方法およびそれで得られた複合管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性プラスチック、熱硬化性
プラスチック、繊維強化プラスチック、レジンコンクリ
ート、金属、その他無機質の材料および、これらを複合
して成る管は、運搬、施工、使用に耐え得る耐摩耗性、
耐衝撃性、剛性および所望の厚みを得るため、ハンドレ
イアップ、スプレーアップによる補強や、増厚を必要と
する場合があった。
【0003】特に、地下推進工事に用いられる管は、単
独で地中に打設すると、管の外面が土石との接触により
摩耗、損傷するだけでなく、ジョイント管との接合時に
段差ができ、土石との抵抗が増え、管の推進が困難にな
るため管の外面にハンドレーアップ、スプレーアップ等
により増厚、保護層を設けるのが一般的である。
【0004】ここで言うハンドレイアップ、スプレーア
ップ成形による増厚、保護層の成形工程とは、前者は、
繊維長が約2インチのチョップドストランドマットに、
後者は、約1インチのチョップドストランドに、脱泡ロ
ーラーを用いて熱硬化性樹脂を含浸させ、硬化させるの
が一般的な方法である。
【0005】その際、脱泡ローラーを用いた含浸工程
は、人手による念入りな作業が必要であり、増厚、保護
層の成形工程の大半の時間と人手を費やし生産性の律速
ともなっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
のハンドレイアップ、スプレーアップ成形方法により行
われている増厚、保護層の成形工程において、成形時間
全体の大半を費やしていた含浸脱泡工程の省力化とそれ
に係わる人手を削減し、増厚、保護層の成形工程を容易
簡略化し、生産効率の向上を可能とする複合管の製造方
法にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
した結果、前記課題を特定の樹脂組成物で克服し本発明
を完成するに至った。
【0008】即ち、本願発明は、管の外面に、球形の中
空充填材およびチキソ付与剤を含有する不飽和ポリエス
テル樹脂および/またはビニルエステル樹脂からなる組
成物と繊維強化材とを吹き付けて、硬化することを特徴
とする複合管の製造方法、好ましくは管が、熱可塑性プ
ラスチック、熱硬化性プラスチック、繊維強化プラスチ
ック、レジンコンクリート、金属、その他無機質の材料
から選択、または選択された2種以上を複合したもので
あること、好ましくは管径の中心を軸として周速5〜1
00m/分で定速回転させながら、スプレーガンおよび
チョッパーを管の回転軸と平行に移動、あるいは、スプ
レーガンおよびチョッパーを定位置に固定し、管の回転
軸と平行に機械的もしくは人力によって管を往復移動さ
せながらスプレーアップすること、及びその製造方法に
より得られた複合管を提供するものである。
【0009】本発明によれば、熱可塑性プラスチック、
熱硬化性プラスチック、繊維強化プラスチック、レジン
コンクリート、金属、その他無機質の材料および、これ
らの2種以上を複合して成る管の外面に繊維強化材と、
球形の中空充填材及びチキソ付与剤を含有する不飽和ポ
リエステル樹脂および/またはビニルエステル樹脂を含
む組成物を吹き付けることにより、ほとんど人手を要さ
ずに含浸脱泡工程を完了することができ、運搬、施工、
使用に耐え得る耐衝撃性、剛性および、厚み付与がで
き、複合管の省力かつ迅速な製造を可能とするものであ
る。
【0010】更に、本発明の複合管の製造方法について
詳しく述べる。
【0011】(構成)本発明の管は、運搬、施工、使用
に耐え得る耐摩耗性、耐衝撃性、剛性および所望の厚み
を得るための増厚、保護層を必要とするものであり、管
径が20cm以上、好ましくは0.3〜3m程度の直径
で、管の厚みが、1〜50mm程度の管であり、その断
面形状はいずれのものでも良い。好ましい材質として
は、熱可塑性プラスチック、熱硬化性プラスチック、繊
維強化プラスチック、レジンコンクリート、金属、その
他無機質の材料および、これらを複合して成る管であ
り、押し出し、インジェクション、焼成、プレス、注
型、板金、圧延、溶接、引き抜き、フィラメントワイン
ディング等、既存の成形方法で得られた管状半製品を意
味するものである。
【0012】本発明で増厚、保護層に用いられる不飽和
ポリエステル樹脂は、好ましくは、通常用いられる不飽
和二塩基酸、またその無水物、および飽和二塩基酸また
はその無水物と、グリコールまたは炭素数2〜3のアル
キレンオキサイドとを脱水縮重合反応することによって
得られた樹脂を、スチレン、α-メチルスチレン、メチ
ルメタクリレート、エチルメタクリレート、β-ヒドロ
キシエチルメタクリレート等のα,β−不飽和単量体に
溶解したものである。
【0013】また、本発明のビニルエステル樹脂は、既
存のビスフェノール系、ノボラック系のエポキシ樹脂の
末端にメタクリル酸、アクリル酸等を反応させ、上記、
不飽和ポリエステル樹脂と同様、スチレン、α-メチル
スチレン、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、β-ヒドロキシエチルメタクリレート等のα,β−不
飽和単量体に溶解したものである。
【0014】本発明の球形状の中空充填材としては、特
に限定するものではなく、一般公知のものを使用するこ
とができ、材質はガラス、シリカ、セラミック等の無機
質のもの、塩化ビニリデン、アクリル、塩化ビニリデン
−アクリロニトリル共重合物、塩化ビニル−アクリロニ
トリル共重合物、アクリル−アクリロニトリル共重合物
等の有機質のもの、更には表面処理がしてあるもの等特
に限定しない。好ましくは、その粒子径は、スプレイア
ップ機ノズルを通過できる大きさが望ましく、好ましく
は、10〜300ミクロン、より好ましくは15〜20
0ミクロンであり、その真比重は好ましくは0.02〜
0.8程度であり、その値は無機質、有機質で大幅に異
なる。又、耐圧強度は、混合、成形中の破損を防止する
意味で高い方がよい。その強度は、好ましくは5〜10
00kg/cm2、特に好ましくは100kg/cm2以上である。
【0015】市販品としては、例えばスコッチライトグ
ラスバブル(住友スリーエム社製)、MIRALIT
E、MICRLITE、Dualite(PIERCE
&STEVENS社製)、GlassMicrobal
loon(EMERSPON&CUMING社製)、Q
−CEL,Microcel(旭硝子社製)、エクスパ
ンセル、Microcel(日本フィライト社製),M
FL−80CA(松本油脂(株)社製)等の物が使用で
きる。
【0016】かかる中空充填剤の添加量は、好ましくは
5.0〜60体積%(組成物中)で、より好ましくは7.
0〜50体積%(組成物中)ある。
【0017】また、本発明のチキソ付与剤とは、その形
状が星状、針状、ウィスカー状、鱗片状等特に限定する
ものではなく、熱硬化性樹脂に揺変性を与える形状のも
のであれば良い。具体例としては、例えばシリカ粉末、
タルク粉末、マイカ粉末、ガラスフレーク、金属ウィス
カー、セラミックウィスカー、硫酸カルシウムウィスカ
ー、アスベスト、スメクタイト等が挙げられる。必要に
応じて前記、2種以上を併用しても良い。
【0018】チキソ付与剤の市販品としては、レオロシ
ールQSシリーズ(徳山曹達(株)社製)、アエロジル
シリーズ(日本アエロジル社製)BENATHIXシリ
ーズ(ウィルバーエリス社製)、FRANNKLIN
FIBER(USG社製)、タルクSW,SS,SW
E,(日本タルク社製)、タルカンパウダーPK、ロー
タルクーT(林化成社製)、アルボレックスYS(四国
化成工業社製)等がある。
【0019】又、その粒径等大きさは、スプレイアップ
機ノズルを通過できる大きさであれば良く、好ましく
は、0.001〜50ミクロン、より好ましくは0.00
5〜20ミクロンであり、添加量は好ましくは0.5〜
20重量部(組成物中)であり、チキソ付与剤の揺変性
の付与能力により上記範囲内で増減すれば良い。
【0020】硬化触媒としては、特に限定するものでは
なく、一般公知のものを使用することができ、例えばメ
チルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサンパー
オキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、アセト
酢酸エステルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイ
ド等の過酸化物触媒が挙げられ、これらの2種以上を併
用しても良い。その添加量は、組成物100部に好まし
くは0.5〜5重量部である。
【0021】硬化促進剤としては、有機酸の金属塩類お
よびキレート等があり、例えばナフテン酸コバルト、オ
クチル酸コバルト、アセチルアセトンコバルト等又は、
あるいはアミン類例えば、ジメチルアニリン、ジエチル
アニリン等が挙げられ、これらの2種以上を併用しても
良い。その添加量は、組成物100重量部に好ましくは
0.01〜5重量部である。
【0022】また必要により、消泡剤、改質剤等を組成
物に添加してもよい。
【0023】本発明の繊維強化材とは、例えば、ガラス
繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊
維、ナイロン繊維、カーボン繊維、金属繊維等あるいは
それらの組合せである。好ましいのはガラス繊維、カー
ボン繊維である。また、繊維の形態は、紐状、ロービン
グ状が好ましい。紐状、ロービング状のものをあらかじ
め好ましくは長さ3〜25mmにカットして、チョップ
ドストランドにして使用することも可能である。好まし
い繊維長としては、3〜50mmで、特に好ましくは3〜
25mmである。繊維強化材は、通常スプレーアップ成形
の場合、組成物と共にスプレーされ基体に付着させる。
しかし、スプレーのノズルは、各々別口であるのがこの
ましい。
【0024】繊維強化材の重量割合は、好ましくは不飽
和ポリエステル樹脂およびビニルエステル樹脂の組成物
において、5〜30重量%であり、より好ましくは5〜
25重量%、特に好ましくは8〜20重量%である。
【0025】又、本発明で使用する不飽和ポリエステル
樹脂およびビニルエステル樹脂の組成物には、必要に応
じ顔料、他の充填材、低収縮化剤等を配合しても良い。
顔料および低収縮化剤としては、一般市販の不飽和ポリ
エステル樹脂用のものを添加すれば良い。
【0026】また、他の充填材とは、原材料の増量を目
的として用いられ例えば炭酸カルシウム、シリカ、ガラ
ス、アルミナ、クレイ、水酸化アルミニウム、硫酸バリ
ウム、硫酸カルシウム、硅石等の粉末が挙げられ、その
粒子径はスプレイアップ機を通過できる大きさであれば
良い。又、これらの2種以上を併用しても良い。
【0027】また、本発明に用いられる球形状の中空充
填材およびチキソ付与剤を含有した不飽和ポリエステル
樹脂又はビニルエステル樹脂の組成物は、好ましくは粘
度10〜50ポイズ、より好ましくは粘度10〜30ポ
イズ(JIS−K−69014、5)であり、揺変性
は、好ましくは4.0〜9.0、より好ましくは4.0〜
7.0(JIS−K−6901 4、5)であり、ゲル
化時間は2〜30分で、より好ましくは2〜5分(JI
S−K−6901 4、8)である。粘度及び揺変性
が、この範囲を外れると増厚、保護層の形成が難しくな
るので、好ましくない。
【0028】また、本発明の製造方法が適用できる管
は、熱可塑性プラスチック、熱硬化性プラスチック、繊
維強化プラスチック、レジンコンクリート、金属、その
他無機質の材料から選択、または選択された2種以上を
複合して成る埋設管、地下推進管、タンク、及びその他
管状の製品であり、断面形状は特に限定するものでな
く、管の径は、20cm以上であることが好ましく、よ
り好ましくは、30cm〜3mである。また管の厚みは
1〜100mm、より好ましくは1〜50mmである。
【0029】熱可塑性プラスチックとしては、例えばポ
リ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、AB
S、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミド、ポリス
ルフォン、PMMA、PAN、ポリスチレン、ポリカー
ボネート、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル等が挙げ
られ、熱硬化性プラスチックとしては、例えばフェノー
ル、ユリア、不飽和ポリエステル、メラミン、エポキシ
等が挙げられる。繊維強化プラスチックとしては、前述
の熱可塑性または熱硬化性プラスチックとガラス繊維、
アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、ナイ
ロン繊維、カーボン繊維、金属繊維等の繊維強化材と
を、あるいはそれら繊維強化材とを組合せて管状に含浸
成形したものである。
【0030】レジンコンクリートとしては、好ましくは
前記の熱硬化性プラスチックを硅砂、砂利等の天然ある
いは人工の骨剤及び炭酸カルシウム、硫酸バリウム、硫
酸カルシウム、水酸化アルミニウム等の充填剤とを混合
し、成形、硬化したものであり、通常、5mm〜50m
m、好ましくは5〜20mm厚のレジンコンクリート層
を1mm〜9mm、好ましくは2〜5mm厚の前記の繊
維強化プラスチックでサンドイッチし、たFRP複合管
である。金属管の材質としては、鋼、ダクタイル鋳鉄、
ステンレス、銅、亜鉛等及びそれらの合金が挙げられ
る。その他無機材料としては、ガラス、セラミック、コ
ンクリート、鉄筋コンクリート、石綿セメント等であ
る。これらの材料を用いた管の成形方法は、押し出し、
インジェクション、焼成、プレス、注型、板金、圧延、
溶接、引き抜き、フィラメントワインディング等、既存
の成形方法であって、特に限定するものではない。
【0031】本発明の製造法は、一般市販のスプレーガ
ン、およびチョッパーを用いて本発明の球形中空充填材
およびチキソ付与剤を含有した不飽和ポリエステル樹脂
および/またはビニルエステル樹脂を含む組成物と好ま
しくは長さ3〜25mmの繊維強化材とを管の外面、好
ましくは熱可塑性プラスチック、熱硬化性プラスチッ
ク、繊維強化プラスチック、レジンコンクリート、金
属、その他無機質の材料および、これらを複合して成る
管の外面に吹き付け、硬化させるものである。
【0032】その際、管は固定、非連続回転、連続回転
等特に限定するものではないが、好ましくは、管径の中
心を軸として周速5〜100m/分、より好ましくは,
10〜50m/分で定速回転させながら、スプレーガン
およびチョッパーを管の回転軸と平行に好ましくは0.
5〜100cm/秒で移動するか、あるいは、スプレー
ガンおよびチョッパーを定位置に固定し、管の回転軸と
平行に機械的もしくは人力によって管を好ましくは0.
5〜100cm/秒で往復移動させながらスプレーアッ
プすることによりなるものである。また、本発明により
得られる管の増厚もしくは保護層の厚みは、運搬、施
工、使用条件に耐え得るものであって、特に限定されな
いが、好ましくは1〜50mm、より好ましくは2〜2
0mmである。
【0033】
【実施例】以下に合成例、実施例、比較例をもって、本
発明を詳細に説明するが、「部」、「%」は重量基準で
あるものとする。
【0034】実施例−1(硬質塩化ビニル管の保護層の
成形) 不飽和ポリエステル樹脂(商品名:ポリライト801
0、大日本インキ化学工業(株)社製)100部に対
し、チキソ付与剤(シリカ粉末、商品名:レオロシール
QS−20、徳山(株)社製)3.3部、6%コバルト
ナフテネート0.4部、ジメチルアニリン0.1部、スチ
レンモノマー50部を混合し、不飽和ポリエステル樹脂
1−Aを得た。
【0035】次に不飽和ポリエステル樹脂1−A 10
0部に対し球形中空充填材(商品名:DUALITE
M6017AE、PIERCE&STEVEN社製)1
5体積%と、充填材(炭酸カルシウム、商品名:NS−
100、日東粉化(株)社製)80部を添加後、攪拌し
て樹脂組成物1−Bを得た。
【0036】得られた樹脂組成物1−Bは、粘度24.
0poise,揺変性5.1(JIS-K-6901 4,5),ゲル化時間4分
(JIS K 6901 4,8)であった。
【0037】次に、外径420mm、厚み16.2m
m、長さ2000mmの硬質塩化ビニル管を回転させる
ため、管の両端を各々、支持、回転できる非駆動輪(直
径100mm)と駆動輪(直径100mm)との間に乗
せ、両端部をガイドローラーで挟み、周速20m/分で
定速回転させた。
【0038】回転する管の外面にプライマー(商品名:
プライマーPD、大日本インキ化学工業(株)社製)を
刷毛で塗布し、室温で乾燥させた後、1−B 100部
に対してパーメックーN(メチルエチルケトンパーオキ
サイド、硬化触媒、日本油脂社製品)1.0部、16m
m長ガラスロービングGR31(日本板ガラス社製)2
5部を、所望の厚みを得るまで、スプレーガン及びチョ
ッパーを管の回転軸に平行に往復移動させながら、スプ
レーアップし、ロールによる含浸、脱泡工程を行わずに
60℃で1時間アフターキュアーさせ約3mmの保護層
を有する複合管1−Cを得た。
【0039】比較例−1(硬質塩化ビニル管の保護層の
成形) プライマーの塗布、乾燥工程までは実施例−1と同じ
く、周速20m/分で回転している硬質塩化ビニル管の
外面に、不飽和ポリエステル樹脂(商品名:ポリライト
FH−165、大日本インキ化学工業(株)社製)10
0部に対し、パーメックーN 1.0部、1インチ長ガ
ラスロービング(ER2310SP−10、旭ファイバ
ーグラス社製)50部を、実施例−1と同様の方法で、
スプレーアップし、ロールによる含浸、脱泡工程を行っ
た後、60℃で1時間アフターキュアさせ約3mm厚の
保護層を有する複合管1−Dを得た。
【0040】硬質塩化ビニル管の保護層を成形し、成形
に要した工程、作業時間、作業人員について比較した結
果を表−1に示した。
【0041】実施例−1は、従来の方法である比較例−
1と比べてロールによる含浸、脱泡工程が省略できるこ
とにより、延作業時間および延べ作業人員が削減でき生
産効率が著しく向上した。また、実施例−1はロールに
よる含浸、脱泡工程を省略しても補強層の残気泡はほと
んど発見できなかった。
【0042】
【表1】
【0043】実施例−2(FRP複合管の増厚層の成
形) 実施例−1の不飽和ポリエステル樹脂1−A 100部
に対し球形中空充填材(商品名:DUALITE M6
017AE、PIERCE&STEVEN社製)16.
0体積%、チキソ付与材(商品名:タルクSW,日本タ
ルク(株)社製)10部、充填材(炭酸カルシウム、商
品名:NS−100、日東粉化(株)社製)70部を添
加後、攪拌して樹脂組成物2−Bを得た。
【0044】得られた樹脂組成物2−Bは、粘度27.
0poise、揺変性5.5(JIS-K-6901 4,5)、ゲル化時間
4分(JIS K 6901 4,8)であった。
【0045】次に、外径900mm、厚み9mm、長さ
2435mmのFRP複合管を回転させるため、管の両
端を各々、支持、回転できる非駆動輪(直径100m
m)と駆動輪(直径100mm)との間に乗せ、両端部
をガイドローラーで挟み、周速20m/分で定速回転さ
せた。
【0046】回転する管の外面にプライマー(商品名:
プライマーPD、大日本インキ化学工業(株)社製)を
刷毛で塗布し、室温で乾燥させた後、2−B 100部
に対してパーメックーN(メチルエチルケトンパーオキ
サイド、硬化触媒、日本油脂社製品)1.0部、16m
m長ガラスロービングGR31(日本板ガラス社製)2
5部を、所望の厚みを得るまで、スプレーガン及びチョ
ッパーを管の回転軸に平行に往復移動させながら、スプ
レーアップし、ロールによる含浸、脱泡工程を行わずに
60℃で1時間アフターキュアーさせ約10mmの増厚
層を有するFRP複合管2−Cを得た。
【0047】比較例−2(FRP複合管の増厚層の成
形) プライマーの塗布、乾燥までは、実施例−2と同じく、
周速20m/分で回転するFRP複合管の外面に、不飽
和ポリエステル樹脂(商品名:ポリライトFH−16
5、大日本インキ化学工業(株)社製)100部に対
し、パーメックーN1.0部、1インチ長ガラスロービ
ング(ER2310SP−10、旭ファイバーグラス社
製)50部を、実施例ー2と同様の方法で約3mmづ
つ、3回に分けてスプレーアップ及びロールによる含
浸、脱泡工程を行った後、常温硬化させ約10mm厚の
増厚層を有するFRP複合管2−Dを得た。
【0048】FRP複合管の増厚層の成形に要した工
程、作業時間、作業人員、について比較した結果を表2
に示した。
【0049】実施例−2は約10mm厚の保護層を一度
に成形でき、速やかに次工程の硬化に移れたのに対し、
比較例ー2の従来のスプレーアップ法では、一度に3m
m厚以上成形すると材料が垂れ、均一な成形ができなか
ったので、やむを得ず3回にわけて成形せざるを得ず、
工程の煩雑化はさけられなかった。
【0050】
【表2】
【0051】
【発明の効果】本発明による利点は、増厚、保護層を形
成する際、従来、手作業に頼らざるを得なかった含浸脱
泡工程が省略できるため、スプレー後の工程がほとんど
必要無くなったことにある。すなわち、増厚、保護層の
成形工程は大幅に簡素化でき、それに伴う成形時間の短
縮、作業人員の削減が可能となった。
【0052】又、ロール含浸工程が不要なため、樹脂の
ゲル化時間を著しく短く設定でき、速やかに次工程に移
れる等のメリットを有する。さらに、増厚、保護層の成
形は、ロボット等による自動化も図れ、モノマー臭の漂
う作業環境下から人手を無くし、衛生面においても優れ
た効果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 31/02 LHM C08L 31/02 LHM 67/06 LNZ 67/06 LNZ C09D 163/10 PDY C09D 163/10 PDY // B29K 67:00 B29L 23:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管の外面に、球形の中空充填材およびチ
    キソ付与剤を含有する不飽和ポリエステル樹脂および/
    またはビニルエステル樹脂からなる組成物と繊維強化材
    とを吹き付けて、硬化することを特徴とする複合管の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 管が、熱可塑性プラスチック、熱硬化性
    プラスチック、繊維強化プラスチック、レジンコンクリ
    ート、金属、その他無機質の材料から選択、または選択
    された2種以上を複合したものであることを特徴とする
    請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 管径の中心を軸として周速5〜100m
    /分で定速回転させながら、スプレーガンおよびチョッ
    パーを管の回転軸と平行に移動、あるいは、スプレーガ
    ンおよびチョッパーを定位置に固定し、管の回転軸と平
    行に機械的もしくは人力によって管を往復移動させなが
    らスプレーアップすることを特徴とする請求項1記載の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の製造方法により得られた
    複合管。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100521461B1 (ko) * 2002-09-30 2005-10-14 전종술 단열용 무기섬유 파이프의 제조방법 및 장치
CN109054067A (zh) * 2018-06-21 2018-12-21 江苏诺贝尔塑业有限公司 一种耐磨抗冲击的pvc管及其制备方法
JP2019048964A (ja) * 2017-09-12 2019-03-28 ジャパンコンポジット株式会社 不飽和ポリエステル樹脂組成物、成形材料、成形品、および、人造大理石
CN113480920A (zh) * 2021-07-23 2021-10-08 浙江永立钢业有限公司 一种高温耐蚀无缝钢管及其制备方法

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