JP3271919B2 - Frp成型品の製造方法及びfrp成型品 - Google Patents

Frp成型品の製造方法及びfrp成型品

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形型の表面にゲ
ルコート層を形成し、そのゲルコート層の表面に中間層
を形成し、その中間層の表面に繊維強化層を形成する、
スプレイアップ法によるFRP(繊維強化樹脂)成型品
の製造方法、並びにその製造方法で製造しうるFRP成
型品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、浴槽、浄化槽、浴室用防水パ
ンなどがFRP成型品として種々の製法で製造されてい
るが、設備コストが安いこと、複雑な形状に対応できる
ことなどから、スプレイアップ法による製造が広く行わ
れている。かかるスプレイアップ法により、ラミネート
構造の成型品を製造する場合、予め作製した型の表面に
反応硬化性樹脂及び顔料を主材とするゲルコート層を形
成し、そのゲルコート層の表面に反応硬化性樹脂及び繊
維を主材とする繊維強化層を形成するという工程が行わ
れてた。その際、形成される繊維強化層の内部に気泡が
混入し易く、繊維強化層内の気泡の影響で成形後にゲル
コート層の表面に膨れやクラックが生じ易いため、繊維
強化層の硬化の前に脱泡ロール等を用いて気泡を除去す
る脱泡工程が行われていた。
【0003】かかる繊維強化層内の気泡の影響を改善す
べく、特公平5−24833号公報には、比較的短い補
強繊維および熱硬化性樹脂からなる所定厚さの第1ラミ
ネート層(中間層)をゲルコート層と第2ラミネート層
(繊維強化層)との間に有するFRP成型品が提案され
ている。そして、かかる第1ラミネート層の形成は、ス
プレイアップ法により行われるが、補強繊維の長さに応
じて、第1ラミネート層の脱泡工程を行う場合(6mm
以上)と行わない場合(6mm以下)がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように比較的短い補強繊維を中間層に用いる方法では、
補強繊維の長さが小さいため、液垂れが生じやすく、中
間層の厚みが大きくできないという問題がある。その結
果、せっかく中間層を設けてもゲルコート層への繊維強
化層の影響が出やすく、依然として繊維強化層の脱泡工
程が必要であった。
【0005】一方、中間層に補強繊維を用いることなく
各種の添加剤を添加する方法も存在するが(例えば特開
平6−305035等)、補強繊維を中間層に用いてい
ないため、液垂れが生じやすく中間層の厚みが大きくで
きず、また硬化中に繊維強化層内の気泡が中間層に移行
する場合もあり、更に硬化後の強度も十分でないという
問題がある。その結果、せっかく中間層を設けてもゲル
コート層への繊維強化層の影響が出やすく、また、特定
の樹脂組成物を用いなければ、繊維強化層の脱泡工程が
必要であった。
【0006】本発明の目的は、上記の問題点を解決すべ
く、中間層自身に気泡の混入が少なく、また中間層の厚
みを大きくして、ゲルコート層への繊維強化層の影響を
小さくすることで、脱泡工程を不要にしたFRP成型品
の製造方法及びFRP成型品を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この目的
を達成するため、各種添加剤の使用や各層の組成、厚み
等について鋭意検討した結果、意外にも中間層を形成す
る際に、短繊維と粒状の軽量フィラーを含有する反応硬
化性樹脂とを塗布材料として吹き付けることにより、上
記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに
到った。
【0008】即ち、本発明のFRP成型品の製造方法の
特徴構成は、成形型の表面にゲルコート層を形成し、そ
のゲルコート層の表面に中間層を形成し、その中間層の
表面に繊維強化層を形成する、スプレイアップ法による
FRP成型品の製造方法において、前記中間層を形成す
る際に、前記繊維強化層で使用する平均繊維長15〜5
0mmの繊維より短い平均繊維長2〜8mmの短繊維
と、粒状の軽量フィラーを含有する反応硬化性樹脂と
を、塗布材料として個別に又は混合して前記ゲルコート
層に吹き付け、前記短繊維の使用量が、前記中間層の全
量中、10〜25重量%であると共に、前記粒状の軽量
フィラーの使用量が、前記反応硬化性樹脂100重量部
に対して、20〜30重量部であることにある。
【0009】
【0010】
【0011】更に、前記中間層の平均厚さは、繊維強化
層のゲルコート層への影響とその強度等を考慮して設定
すればよいが、硬化後に1.0〜4.0mmであること
が後述の作用効果から好ましい。
【0012】一方、本発明のFRP成型品の特徴構成
は、反応硬化性樹脂及び顔料を主材するゲルコート層
と、その表面に形成され反応硬化性樹脂を主材とする中
間層と、その表面に形成され反応硬化性樹脂及び繊維を
主材とする繊維強化層とを有するFRP成型品におい
て、前記中間層が前記繊維強化層に含有される平均繊
維長15〜50mmの繊維より短い平均繊維長2〜8m
mの短繊維と、粒状の軽量フィラーとを含有し、前記短
繊維の含有量が、前記中間層の全量中、10〜25重量
%であると共に、前記粒状の軽量フィラーの含有量が、
前記中間層の主材となる反応硬化性樹脂100重量部に
対して、20〜30重量部であることにある。
【0013】〔作用効果〕 そして、本発明のFRP成型品の製造方法によれば、前
記中間層を形成する際に、前記繊維強化層で使用する繊
維より短い平均繊維長を有する短繊維と、粒状の軽量フ
ィラーを含有する反応硬化性樹脂とを、夫々適した条件
で、塗布材料として個別に又は混合して前記ゲルコート
層に吹き付けることにより、後述の実施例の結果が示す
ように、中間層自身に気泡の混入が少なく、また中間層
の厚みを大きくして、ゲルコート層への繊維強化層の影
響を小さくすることで、脱泡工程を不要にすることがで
きた。なお、かかる構成により、上記のような効果が得
られるのは、短繊維のみを気泡が混入しない使用量で添
加すると、低粘度のため液垂れが生じやすく中間層の厚
みを大きくできないが、粒状の軽量フィラーを用いるこ
とにより、増粘効果が得られることに加え、短繊維を樹
脂になじみ易くして短繊維と軽量フィラーの総量を多く
できるので液垂れが有効に防止でき、その結果、中間層
の厚みを大きくできるため、その強度をより高めて、ゲ
ルコート層への繊維強化層の影響を小さくできると考え
られる。
【0014】前記夫々適した条件とは、以下のとおりで
ある。 つまり、前記短繊維の平均繊維長が2〜8mmで
あるところにあり、このため、装置による繊維切断がよ
り容易であり、かつ成型品の曲がり部でも中間層に気泡
が混入しにくい。更に、この短繊維の使用量を、中間層
の全量中10〜25重量%とするところにある。これ
は、この範囲を超えると層の厚みを出し易いが、気泡が
残り易い傾向があり、また、この範囲未満であると、液
垂れが生じ易くなり、層の厚みを出し難い傾向があるた
めである。
【0015】その上、前記粒状の軽量フィラーの使用量
が、前記反応硬化性樹脂100重量部に対して、20〜
30重量部であるところにあり、このため、液垂れを効
果的に防止でき、かつ中間層に気泡が混入しにくい。
【0016】前記中間層の平均厚さが、硬化後に1.0
〜4.0mmである場合、ゲルコート層への繊維強化層
の影響を小さくすることができ、かつ必要十分な強度を
付与できる。
【0017】一方、本発明のFRP成型品によれば、上
記と同様の理由により、中間層の厚みを大きくできるた
め、その強度をより高めて、ゲルコート層への繊維強化
層の影響を小さくできる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明のFRP成型品の製造方法は、成形
型の表面にゲルコート層を形成し、そのゲルコート層の
表面に中間層を形成し、その中間層の表面に繊維強化層
を形成する、スプレイアップ法によるFRP成型品の製
造方法において、前記中間層を形成する際に、前記繊維
強化層で使用する繊維より短い平均繊維長を有する短繊
維と、粒状の軽量フィラーを含有する反応硬化性樹脂と
を、塗布材料として個別に又は混合して前記ゲルコート
層に吹き付けることを特徴とするものである。従って、
中間層の形成工程以外の工程は、特に限定されることな
く通常公知の工程を採用することができるが、以下、各
工程に分けて順に説明する。
【0019】〔ゲルコート層の形成工程〕 ゲルコート層の形成は、主に美観の良い表面の形成と水
漏れ等の防止の目的で、公知の材料・方法にて行われ
る。この工程の概略は、金型、樹脂型等の成形型の表面
に、反応硬化性樹脂及び顔料を主材する塗材を吹き付け
や刷毛塗り等で塗布してゲルコート層を形成するもので
あり、樹脂の硬化後に次の工程が行われる場合は、塗布
後に樹脂の硬化を行う。反応硬化性樹脂としては不飽和
ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂
等が用いられる。また、顔料の他、増粘剤等の添加剤を
用いることができる。なお、ゲルコート層の平均厚さ
は、硬化後に0.2〜0.5mm程度、好ましくは0.
3〜0.4mmである。
【0020】〔中間層の形成工程〕 中間層の形成工程は、中間層を形成する際に、繊維強化
層で使用する繊維より短い平均繊維長を有する短繊維
と、粒状の軽量フィラーを含有する反応硬化性樹脂と
を、塗布材料として個別に又は混合して前記ゲルコート
層に吹き付けることを特徴とする。
【0021】短繊維の種類としては、例えばガラス繊維
やそれに各種の表面処理を施したものなどが挙げられる
が、同様の物性を有するものであればいずれも用いるこ
とができる。短繊維の平均繊維長は、前述の理由より、
2〜8mmであればよく、より好ましくは3〜6mm、
最も好ましくは約4mmである。また、短繊維の使用量
は、使用する樹脂の種類や軽量フィラーの量にもよる
が、中間層の全重量中、10〜25重量%であればよ
、15〜20重量%がより好ましい。この範囲を超え
ると層の厚みを出し易いが、気泡が残り易い傾向があ
り、また、この範囲未満であると、液垂れが生じ易くな
り、層の厚みを出し難い傾向がある。
【0022】粒状の軽量フィラーの種類としては、中空
の無機材料や樹脂材料を用いることができるが、球状の
中空体が好ましく用いられる。具体的には、シラスバル
ーン、セラミックバルーン、ガラスバルーン、シリカバ
ルーン、カーボンバルーン、フェノールバルーン、アル
ミナバルーン等が用いられる。中でもシラスバルーン
は、廉価であると共に樹脂および繊維とのなじみが良い
ため、本発明に好ましく用いられる。軽量フィラーの粒
子径は、平均粒子径で、10〜300μmが好ましく、
30〜200μmがより好ましく、約100μmが最も
好ましい。この範囲を超えると樹脂および繊維とのなじ
みが悪くなる傾向がある。
【0023】粒状の軽量フィラーの使用量は、前述の理
由より、反応硬化性樹脂100重量部に対して、20〜
30重量部であればよい。
【0024】反応硬化性樹脂としては、不飽和ポリエス
テル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂
成分と、スチレンモノマーやアクリルモノマー等のモノ
マー成分などが含まれるものが挙げられる。このような
反応硬化性樹脂は、モノマー成分量でその粘度の調整を
行うことができるが、軽量フィラーの混合後に14〜2
0ポイズに調整するのが好ましく、より好ましくは16
〜18ポイズである。この範囲を超えると樹脂および繊
維とのなじみが悪くなる傾向があり、この範囲未満であ
ると、液垂れが生じ易くなり、層の厚みを出し難い傾向
がある。
【0025】以上の塗布材料は、個別に又は混合して前
記ゲルコート層に吹き付けられるが、短繊維と樹脂組成
物を同時に個別に設けたノズルより吹き付ける方法が、
短繊維の予混合による増粘等の影響なく好ましい。つま
り、予め混合して吹き付ける方法では、ノズルの目詰ま
り等の問題があるため、例えばノズルを個別に設けてノ
ズルから噴射した直後に混合し、その混合状態で塗面に
塗布されるようにするなどの方法がとられる。上記で得
られる中間層の平均厚さは、前述の理由より、硬化後に
1.0〜4.0mmであることが好ましく、1.5〜
2.0mmであることが、十分な強度を付与しつつ、ゲ
ルコート層への繊維強化層の影響を小さくすることがで
きるため、より好ましい。
【0026】〔繊維強化層の形成工程〕 繊維強化層の形成は、主にFRP成型品の全体の強度を
高める目的で、公知の材料・方法にて行われる。この工
程の概略は、前記中間層の表面に、反応硬化性樹脂及び
繊維を主材する塗材を吹き付け等で塗布して繊維強化層
を形成するものであり、塗布後に樹脂の硬化を行う。
【0027】繊維の種類としては、例えばガラス繊維や
それに各種の表面処理を施したものなどが挙げられる
が、同様の物性を有するものであればいずれも用いるこ
とができる。繊維の平均繊維長は、15〜50mmであ
ればよく、より好ましくは25〜30mmである。この
範囲を超えると毛羽立ちが多くなる傾向があり、また、
この範囲未満であると補強効果が小さくなる傾向があ
る。また、繊維の使用量は、使用する樹脂の種類等にも
よるが、繊維強化層の強度の観点から、繊維強化層の全
重量中、30〜40重量%が好ましい。
【0028】反応硬化性樹脂としては、不飽和ポリエス
テル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂
成分と、スチレンモノマーやアクリルモノマー等のモノ
マー成分などが含まれるものが挙げられる。このような
反応硬化性樹脂は、モノマー成分量でその粘度の調整を
行うことができる。
【0029】以上の塗布材料は、前記の中間層の形成工
程と同様にして、中間層に吹き付けられる。なお、得ら
れる繊維強化層の平均厚さは、硬化後に2〜3mm程度
であることが好ましい。
【0030】〔FRP成型品〕 本発明のFRP成型品は、反応硬化性樹脂及び顔料を主
材するゲルコート層と、その表面に形成され反応硬化性
樹脂を主材とする中間層と、その表面に形成され反応硬
化性樹脂及び繊維を主材とする繊維強化層とを有するF
RP成型品であって、前記中間層が前記繊維強化層に含
有される繊維より短い平均繊維長を有する短繊維と、粒
状の軽量フィラーとを含有するものである。かかるFR
P成型品は、本発明の製造方法により好適に製造される
ものであり、従って、各種材料の種類や組成、層の厚さ
等は上述の通りである。本発明のFRP成型品は、浴
槽、浄化槽、浴室用防水パンなどの用途に用いられ、そ
れらの形状に応じて成形型の形状が決定される。
【0031】
【実施例】以下に本発明の効果を確認するための具体的
な実施例、比較例を示すが、本発明はこれに限定される
ものではない。
【0032】実施例1 下記の条件で、スプレイアップ法により浴室用防水パン
用の樹脂型にゲルコート層、中間層、繊維強化層を形成
し、脱泡を全く行わずに硬化・脱型し、ゲルコート層の
表面を目視評価した。また、中間層の形成時に鉛直面の
塗材の液垂れを目視評価した。
【0033】〔ゲルコート層の形成工程〕 反応硬化性樹脂:ゲルコート(御国色素(株)製,M3
370) ゲルコート層の平均厚さ:硬化後に0.4mm 〔中間層の形成工程〕 短繊維の種類:ガラス繊維(日本板硝子(株)製,GR
27) 短繊維の平均繊維長:約4mm 短繊維の使用量:17重量% 軽量フィラーの種類:シラスバルーン(シラックス
(株)製,PB−03) 軽量フィラーの粒子径:100μm(平均粒子径) 軽量フィラーの使用量:25重量部(対樹脂100重量
部) 反応硬化性樹脂:不飽和ポリエステル樹脂(日本ユピカ
(株)製,5139) モノマー:スチレン 中間層の平均厚さ:1.7mm 〔繊維強化層の形成工程〕 繊維の平均繊維長:約30mm 繊維の使用量:全重量中30重量% 反応硬化性樹脂:不飽和ポリエステル樹脂(日本ユピカ
(株)製,5139) 繊維強化層の平均厚さ:硬化後に2.5mm その結果を表1に示す。
【0034】実施例2 実施例1において、軽量フィラーの種類をガラスバルー
ン(旭硝子(株)製,Z−27)に代えること以外は、
実施例1と同様にして、各層を形成した。その結果を表
1に示す。
【0035】実施例3 実施例1において、軽量フィラーの粒子径:40μm
(平均粒子径)に変えること以外は、実施例1と同様に
して、各層を形成した。その結果を表1に示す。
【0036】比較例1 実施例1において、中間層の形成に軽量フィラーを用い
ないこと以外は、実施例1と同様にして、各層を形成し
た。その結果を表1に示す。
【0037】比較例2 実施例1において、中間層の形成に軽量フィラーを用い
ないこと、および中間層の塗布厚みを半分にすること以
外は、実施例1と同様にして、各層を形成した。その結
果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】表1の結果が示すように、いずれの実施例
も中間層自身に気泡の混入が少なく、ゲルコート層への
繊維強化層の影響を小さくすることで、脱泡工程を行わ
なくても表面平滑度の良好なRP成型品が製造できた。
これに対して、中間層の形成に軽量フィラーを用いない
比較例1では、中間層の液垂れが生じて層の厚さを厚く
することができず、中間層の厚さが薄い比較例2では繊
維強化層中の気泡の影響のため表面平滑度が良くなかっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08K 7:22) B29K 101:10 B29K 101:10 105:06 105:06 105:12 105:12 B29L 9:00 B29L 9:00 B29C 67/14 E (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 70/00 - 70/88 B32B 27/00 - 27/42 C08K

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形型の表面にゲルコート層を形成し、
    そのゲルコート層の表面に中間層を形成し、その中間層
    の表面に繊維強化層を形成する、スプレイアップ法によ
    るFRP成型品の製造方法であって、 前記中間層を形成する際に、前記繊維強化層で使用する
    平均繊維長15〜50mmの繊維より短い平均繊維長
    〜8mmの短繊維と、粒状の軽量フィラーを含有する反
    応硬化性樹脂とを、塗布材料として個別に又は混合して
    前記ゲルコート層に吹き付け、 前記短繊維の使用量が、前記中間層の全量中、10〜2
    5重量%であると共に、前記粒状の軽量フィラーの使用
    量が、前記反応硬化性樹脂100重量部に対して、20
    〜30重量部である FRP成型品の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記中間層の平均厚さが、硬化後に1.
    0〜4.0mmである請求項1記載のFRP成型品の製
    造方法
  3. 【請求項3】 反応硬化性樹脂及び顔料を主材するゲル
    コート層と、その表面に形成され反応硬化性樹脂を主材
    とする中間層と、その表面に形成され反応硬化性樹脂及
    び繊維を主材とする繊維強化層とを有するFRP成型品
    であって、 前記中間層が前記繊維強化層に含有される平均繊維長
    15〜50mmの繊維より短い平均繊維長2〜8mmの
    短繊維と、粒状の軽量フィラーとを含有し、 前記短繊維の含有量が、前記中間層の全量中、10〜2
    5重量%であると共に、前記粒状の軽量フィラーの含有
    量が、前記中間層の主材となる反応硬化性樹脂100重
    量部に対して、20〜30重量部である FRP成型品。
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