JPH08258001A - 左右傾斜式鋸装置 - Google Patents

左右傾斜式鋸装置

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Publication number
JPH08258001A
JPH08258001A JP6768395A JP6768395A JPH08258001A JP H08258001 A JPH08258001 A JP H08258001A JP 6768395 A JP6768395 A JP 6768395A JP 6768395 A JP6768395 A JP 6768395A JP H08258001 A JPH08258001 A JP H08258001A
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JP
Japan
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swing arm
insertion hole
pin
angle
saw blade
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Application number
JP6768395A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Sasaki
克彦 佐々木
Masahiro Sato
正弘 佐藤
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Makita Corp
Original Assignee
Makita Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 左右傾斜式鋸装置に関し、鋸刃を支持面に直
交する角に容易に位置決めできるようにし、その位置決
めも正確な角度で行えるようにする。 【構成】 揺動アーム6と支持部材4のいずれか一方に
操作ピン52を備え、その他方に挿入孔80,横孔74
および調整ピン72を設けている取付部材70を備える
構成とする。この構成において、挿入孔80に挿入され
た操作ピン72は、弾性力によって付勢され横孔74か
ら突き出る調整ピン72によって挿入孔80の側面に押
し当てられる。このため、操作ピン52を挿入孔80に
挿入するだけで、調整ピン72が操作ピン52を挿入孔
80の側面に押し当てる。したがって、鋸刃を支持面に
直交する角への位置決めが容易にできる。また、嵌合作
業等によって角度の調整を行うことなく、鋸刃を支持面
に直交する角への位置決めを正確に行うこともできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被切削材を支持するた
めの支持部材に対し、鋸刃が左右方向に傾斜可能な鋸装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の左右傾斜式鋸装置については、実
開平5−49301号公報及び特開平6−71602号
公報等に、その構造が開示されている。このうち、特開
平6−71602号公報に記載されている左右傾斜式鋸
装置を図1乃至図3に示す。これらの図において、支持
部材4には、被切削材を支持するための支持面4aが形
成されている。また、揺動アーム6は、支持部材4に対
して左右方向に、すなわち図3に示す矢印L,R方向に
揺動可能に構成されている。さらに、鋸刃12は上下揺
動部材10とスライドバー8を介して、揺動アーム6に
取り付けられている。この鋸刃12の刃面は、揺動アー
ム6の揺動に追従して傾斜する。ここで、図2と図3に
示すモータ14は、鋸刃12を駆動する駆動源である。
【0003】なお、図1乃至図3において、支持部材4
はベース2に対して回動可能なターンテーブルとなって
いるが、支持部材4が固定されているタイプも存在す
る。また、図に示す鋸刃12と揺動アーム6の間にはス
ライドバー8と上下揺動部材10が介装されているが、
スライドバー8がなくて揺動アーム6に上下揺動部材1
0が取り付けられているタイプや、上下揺動部材10が
なくてスライドバー8に鋸刃12が取り付けられている
タイプも存在する。さらには、揺動アーム6に直接鋸刃
12が取り付けられることもある。最後のタイプでは被
切削材が支持面上を送られる。
【0004】いずれのタイプにせよ、左右傾斜式鋸装置
は、図3に示すように、揺動アーム6の揺動に追従し
て、鋸刃12が図面左側に傾斜させる左傾斜角12L、
支持面4aに直交する中立角12C及び図面右側に傾斜
させる右傾斜角12Rの間で相互に揺動可能となってい
る。通常は、上記中立角12Cを挟んで一方を常用域と
し、他方を非常用域として用いる。図3において、一方
の揺動限界12Lと中立角12Cの間が常用域である場
合について説明すると、通常状態では鋸刃12が常用域
内で用いられ、特別なケースで例外的に鋸刃12が非常
用域側に揺動される。
【0005】特に、中立角12Cで用いる場合には、鋸
刃12と支持面4aが正確に直交する角度となることが
要請されている。このため、中立角12Cの位置決めを
確実に行うための技術が実開平5−49301号公報に
開示されている。この技術では、支持部材4に設けられ
ているテーパ状の凹部に、この凹部に対応して先端をテ
ーパ状にした棒状の操作ピンを嵌合させることにより、
鋸刃12と支持面4aが直交する角度になるように構成
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、操作ピンを凹
部に嵌合させて鋸刃12と支持面4aを直交する角度に
しようとしても、以下の点で操作ピンの中心と凹部の中
心を正確に合わせるのは困難である。すなわち、第1
に、揺動アーム6に備えられているモータ14等の重み
によって左右方向に荷重がかかるため、操作ピンは揺動
アーム6を支えながら凹部に嵌合させなければならな
い。第2に、操作ピンと凹部がともにテーパ状に形成さ
れているので、操作ピンの中心と凹部の中心を正確に合
わせるには、操作ピンを凹部に正確に嵌合させなければ
ならない。また、嵌合作業の際に、操作ピンの先端が凹
部のテーパ部分に当たってしまうと、操作ピンを左右に
揺らす等の操作を行いながら操作ピンの中心を凹部の中
心に合わせなければならず、場合によっては操作ピンを
一度抜いてから改めて凹部に嵌合させる必要がある。こ
うした点から、一度の嵌合で操作ピンの中心を凹部の中
心に合わせるのは困難であり、また嵌合できた場合でも
鋸刃12と支持面4aの角度の精度が低い。さらに、操
作ピンの中心と凹部の中心を正確に位置決めするには、
相当の時間を要するという問題があった。本発明はこの
ような点に鑑みてなされたものであり、その課題は、鋸
刃を支持面に直交する角に容易に位置決めできるように
し、その位置決めも正確な角度で行えるようにすること
である。
【0007】
【課題を解決するための第1の手段】請求項1に記載さ
れた発明は、被切削材を支持するための支持面が形成さ
れている支持部材と、その支持部材に対して左右方向に
揺動可能な揺動アームと、その揺動アームの揺動に追従
して左右方向に傾斜可能な鋸刃と、その鋸刃を駆動する
駆動源とを備えている左右傾斜式鋸装置において、前記
揺動アームと前記支持部材のいずれか一方には、操作ピ
ンが備えられ、前記揺動アームと前記支持部材のいずれ
か他方には、前記操作ピンを挿入する挿入孔と、その挿
入孔の側面に通ずる横孔と、その横孔に設けられ弾性力
によって前記挿入孔の側面方向に付勢されている調整ピ
ンとを設けている取付部材が備えられており、前記操作
ピンを前記挿入孔に挿入させると、弾性力によって付勢
されている前記調整ピンが前記操作ピンを前記挿入孔の
側面に押し当て、前記鋸刃を前記支持面に直交する角に
位置決めする構成とする。
【0008】
【第1の手段による作用】請求項1の発明によれば、挿
入孔に挿入された操作ピンは、横孔から突き出る調整ピ
ンによって挿入孔の側面に押し当てられる。この調整ピ
ンは弾性力によって付勢されているため、操作ピンを挿
入孔の側面に押し当てる。したがって、操作ピンを挿入
孔に挿入するだけで、鋸刃を支持面に直交する角への位
置決めが容易に可能となる。また、嵌合作業等によって
角度の調整を行うことなく、鋸刃を支持面に直交する角
への位置決めを正確に行うことも可能になる。
【0009】
【課題を解決するための第2の手段】請求項2に記載さ
れた発明は、請求項1に記載の左右傾斜式鋸装置におい
て、前記支持部材に前記取付部材を固定する際に、前記
支持部材に対する前記取付部材の固定位置を調整するこ
とによって、前記鋸刃と前記支持面とのなす角を調整す
る調整機構を備える構成とする。
【0010】
【第2の手段による作用】請求項2の発明によれば、支
持部材に取付部材を固定する際には、調整機構によって
支持部材に対する取付部材の固定位置を調整する。ここ
で、支持部材に対する取付部材の固定位置が変わると、
取付部材の挿入孔に挿入された操作ピンが調整ピンによ
って挿入孔の側面に押し当てられている状態における鋸
刃と支持面とのなす角も変わる。したがって、この調整
機構により、鋸刃と支持面とのなす角を、より正確に直
交する角に調整することが可能となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。なお、この実施例では、揺動アーム6に操作ピ
ン52を備え、支持部材4に調整ピン72,横孔74お
よび挿入孔80を設けている取付部材70を備える構成
の左右傾斜式鋸装置について説明する。
【0012】まず、全体構成は、図1乃至図3に示した
左右傾斜式鋸装置とほぼ同様である。すなわち、支持部
材4としてターンテーブルが用いられており、揺動アー
ム6と鋸刃12の間にスライドバー8と上動揺動部材1
0が介装されている。ただし、図1乃至図3に示した左
右傾斜式鋸装置と異なるのは、次の二点である。すなわ
ち、図4に示すように、弾性力によって奥行き方向(図
面右方向)に付勢されている操作ピン52が揺動アーム
6に設けられている。さらに、詳細は後述するが、鋸刃
12を支持面4aに対して所定の揺動角(例えば、ター
ンテーブルの水平面に対して左右方向に45度等の角
度)に調整するストッパが支持部材4に設けられてい
る。
【0013】次に、支持部材4と揺動アーム6のリンク
構造について、図5を参照しつつ説明する。図5(A)
において、支持部材4の後端部4fに、揺動中心となる
シャフト34が片持ち状に固定されている。また、支持
部材4の後端部4fにはシャフト34を取り巻く円筒状
の壁部4cが形成されており、壁部4cの端部にシャフ
ト34と同心の円周状ガイド面4bが形成されている。
この円周状ガイド面4bには円周状の被ガイド面6aが
摺接して形成されている。そして、揺動アーム6の基部
と支持部材4の壁部4cには、シャフト34に挿入され
るボス6c,4fがそれぞれ形成されている。このよう
に形成された部材によって、揺動アーム6はシャフト3
4を揺動中心として揺動可能となっている。
【0014】シャフト34の端部にはネジ26が形成さ
れており、このネジ26にワッシャ28を介してナット
24が螺合されている。また、ナット24はネジ50で
ハンドル20の軸部22に回り止めされている。ここ
で、ハンドル20を一方向に回転させると、ナット24
が図面右方向に前進する。このナット24の前進によっ
てワッシャ28が揺動アーム6の後面に圧接され、最終
的には被ガイド面6aが円周状ガイド面4bと圧接する
ことになる。このため、支持部材4に対する揺動アーム
6の位置を固定させることが可能になっている。一方、
ハンドル20を逆方向に回転させると、被ガイド面6a
と円周状ガイド面4bの圧接状態が緩和されるので、再
び揺動アーム6は揺動可能になる。
【0015】次に、揺動アーム6の基部における内部構
造について、図5乃至図10を参照しつつ説明する。図
5(A)において、揺動アーム6にはシャフト34に沿
って延びる固定部6dが形成されており、この固定部6
dは揺動アーム6の揺動に追従する。また、シャフト3
4には保護リング32が嵌められており、その保護リン
グ32の周囲にはバネ30が取り付けられている。
【0016】さらに、揺動アーム6の揺動に従って、バ
ネ30から延びる脚は次のように部材に当接する。すな
わち、一方の揺動限界(左傾斜角12L)に達すると、
図8に示すように、バネ30から延びる一方の脚が当接
片4gに当接するとともに、他方の脚が固定部6dの当
接面6d1に当接する。また、他方の揺動限界(右傾斜
角12R)に達すると、図10に示すように、バネ30
から延びる一方の脚が固定部6dの当接面6d2に当接
するとともに、他方の脚が当接片4hに当接する。
【0017】そして、図5(A)に戻り、揺動アーム6
には段付きの孔6bが設けられている。この孔6bには
蓋54を通して、操作ピン52が挿入されている。この
操作ピン52は、孔6bの段6b1に引っ掛かる留め輪
58を有している。蓋54と留め輪58との間にはバネ
56が嵌め込まれているため、操作ピン52はバネ56
の弾性力によって図面右方向に付勢されている。したが
って、操作ピン52は蓋54を外さない限り、孔6bか
ら抜けることがない。
【0018】ここで、左右傾斜式鋸装置では、左傾斜角
12L、中立角12C及び右傾斜角12Rの角度で用い
る際に、鋸刃12との角度が正確な角度となることが求
められる。このため、図8乃至図10に示すように、支
持部材4の壁部4cには2つのストッパ60,62が設
けられている。上記ストッパ60,62はいずれも、例
えば押さえボルトであって、鋸刃12が支持面4aに対
してそれぞれ左右に45度の傾斜角となる位置に設けら
れている。また、ストッパ60,62は、いずれも壁部
4cに対して個別に螺出入を行うことによって正確な角
度に調整することが可能になっている。この構成によっ
て、揺動アーム6をストッパ60,62のいずれかに当
接するまで揺動させ、それぞれの傾斜角に正確に調整す
ることができる。
【0019】すなわち、図3に示す右傾斜角12Rは、
図10に示すように、ストッパ60に固定部6dが当接
している状態の角度である。同様に、図3に示す左傾斜
角12Lは、図8に示すように、ストッパ62に固定部
6dが当接している状態の角度である。
【0020】以下、左傾斜角12Lと中立角12Cの間
を使用頻度が高い「常用域」とし、中立角12Cと右傾
斜角12Rの間を使用頻度が低い「非常用域」として用
いるものとする。この条件の下では、通常状態では鋸刃
12が常用域内で用いられ、特別なケースで例外的に鋸
刃12が非常用域側に揺動される。なお、ストッパ60
は非常用域側から常用域側に向けて突出し、逆にストッ
パ62は常用域側から非常用域側に向けて突出する構造
になっている。このため、ストッパ60は非常用域側の
揺動限界角(右傾斜角12R)を規制し、ストッパ62
は常用域側の揺動限界角(左傾斜角12L)を規制す
る。
【0021】再び図5(A)に戻り、支持部材4の壁部
4cの上方(すなわち、操作ピン52の操作方向に対向
する位置)には、取付部材70がネジ46a等によって
固定されている。この取付部材70は、図8に示すよう
に、操作ピン52の揺動軌跡に対応させるため、正面か
ら見るとほぼ扇形に形成されている。取付部材70の中
央部には、操作ピン52を挿入するための挿入孔80が
設けられている。また、取付部材70の下部にはネジ孔
46a1,46b1が設けられており、それぞれネジ4
6a,46bとの螺合する。このため、壁部4c側から
通されたネジ46a,46bをネジ孔46a1,46b
1に螺合させることによって、取付部材70を壁部4c
に固定させる。
【0022】また、取付部材70には、図5(A)に示
すように、平板状の押さえ板42がネジ40a,40b
によって固定されている。この押さえ板42のほぼ中央
の位置において、取付部材70には段付きの横孔74が
設けられている。横孔74は、図7に示すように、取付
部材70の側面から挿入孔80の側面を通ずる孔であ
り、凹部70aと段70bを有する。ここで、凹部70
aは上記の押さえ板42を嵌め込み固定するために設け
られている窪みである。
【0023】また、横孔74には、調整ピン72が挿入
されている。この調整ピン72は段70bに引っ掛かる
留め輪78を有している。押さえ板42と留め輪78と
の間にはバネ76が嵌め込まれているため、調整ピン7
2はバネ76の弾性力によって挿入孔80の方向(図面
右方向)に付勢されている。したがって、調整ピン72
は押さえ板42を外さない限り、横孔74から抜けるこ
とがない。
【0024】ところで、図6に示すように、壁部4cに
は揺動アーム6の揺動軌跡に沿って長孔48が設けられ
ている。このため、ネジ46a,46bはこの長孔48
を通してネジ孔46a1,46b1に螺合させて、取付
部材70を壁部4cに固定することになる。ここで、上
記操作ピン52が調整ピン72によって挿入孔80の側
面に押し当てられている状態において、壁部4cに対す
る取付部材70の位置を変えて固定すると、鋸刃12と
支持面4aとのなす角も変わる。したがって、適正に壁
部4cに対する取付部材70の位置を合わせることによ
り、鋸刃12と支持面4aのなす角を、より正確に直交
する角に調整することができる。このように、壁部4c
に対する取付部材70の位置を変えて固定することによ
り、鋸刃12と支持面4aとのなす角を調整する機構
は、調整機構を具体的に示したものである。
【0025】上記のように構成された左右傾斜式鋸装置
では、図8に示すように揺動アーム6が左傾斜角12L
にある状態から、図9に示すように揺動アーム6が中立
角12Cにある状態へ移行させるには次のような操作を
行えばよい。すなわち、図8において、被切削材を切削
する場合には、ハンドル20の締め付けによって揺動ア
ーム6が固定されている。このため、まずハンドル20
を回して揺動アーム6の固定を解除し、揺動アーム6を
フリーな状態にする。
【0026】このフリーな状態では、バネ30の弾性力
によって固定部6dが右回り(図面左方向)に付勢され
ているため、少ない力量で揺動アーム6を非常用域側へ
動かすことができる。そして、揺動アーム6を図面右方
向へ動かすと、図5に示すバネ56によって付勢されて
いる操作ピン52は取付部材70の反対側の面上を摺動
する。この操作を続けると、操作ピン52は取付部材7
0に設けられている挿入孔80に入る。この挿入された
状態を図9に示す。
【0027】図9において、挿入孔80に挿入された操
作ピン52は、図7に拡大して示すように、付勢されて
いる調整ピン72によって挿入孔80の側面に押し当て
られる。ここで、操作ピン52は揺動アーム6に設けら
れ、鋸刃12がこの揺動アーム6の揺動に追従する。こ
のため、鋸刃12と支持面4aのなす角を直交する角に
調整することができる。そして、最後にハンドル20の
締め付けによって揺動アーム6を固定する。
【0028】なお、上記した操作は、図10に示すよう
に揺動アーム6が右傾斜角12Rにある状態から、図9
に示すように揺動アーム6が中立角12Cにある状態へ
移行させるときも同様である。なお、バネ30の弾性力
によって固定部6dが左回り(図面右方向)に付勢され
ているため、少ない力量で揺動アーム6を常用域側へ動
かすことができる。
【0029】また、図9に示すように揺動アーム6が中
立角12Cにある状態から、図8に示すように揺動アー
ム6が左傾斜角12Lにある状態、あるいは、図10に
示すように揺動アーム6が右傾斜角12Rにある状態へ
移行させる場合には、次のような操作を行う。
【0030】まず、図5において、操作ピン52を引っ
張り(つまり、バネ56の弾性力に付勢されている方向
とは逆方向、すなわち図面左方向に移動させ)ながら、
揺動アーム6を所望の方向へ動かす。操作ピン52が取
付部材70の反対側面を乗り越える段階に達すれば操作
ピン52を離し、揺動アーム6を所望の方向へ動かし続
ける。こうすると、ストッパ60またはストッパ62に
固定部6dが当接して止まり、この止まった位置が揺動
限界である。
【0031】ここで、図8と図10とを比較してみる
と、各揺動限界角における固定部6dの当接面と当接片
の間の距離が異なっている。具体的に、図10に示す当
接面6d2と当接片4gとの間の距離は、図8に示す当
接面6d1と当接片4hとの間の距離よりも長くなるよ
うに、各部材が設けられている。このように当接面と当
接片の間の距離を異ならせたのは、このモータ14の重
さを考慮して左右対称の力量で揺動アーム6を揺動させ
ることを可能にするためである。
【0032】すなわち、図3に示すように、鋸刃12を
駆動させるモータ14は揺動アーム6の右側上部に取り
付けられている。このため、左右対称のままで各部材を
設けたのでは、左傾斜角12L(常用域側)から中立角
12Cへ揺動アーム6を動かすのに必要な力量に比べ
て、右傾斜角12R(非常用域側)から中立角12Cへ
揺動アーム6を動かすのに必要な力量が大きくなってし
まう。この場合には、左右の力量のバランスが悪くな
り、操作する上で不便になるためである。
【0033】したがって、本発明を適用する実施例によ
れば、挿入孔80に挿入された操作ピン52は、横孔7
4から突き出る調整ピン72によって挿入孔80の側面
に押し当てられる。この調整ピン72はバネ76の弾性
力によって付勢されているため、操作ピン52を挿入孔
80の側面に押し当てる。このため、操作ピン52を挿
入孔80に挿入するだけで、鋸刃12を支持面4aに直
交する角への位置決めが容易にできる。また、嵌合作業
等によって角度の調整を行うことなく、鋸刃12を支持
面4aに直交する角への位置決めを正確に行うこともで
きる。
【0034】また、支持部材4に取付部材70を固定す
る際には、調整機構によって支持部材4に対する取付部
材70の固定位置を調整する。ここで、支持部材4に対
する取付部材70の固定位置が変わると、取付部材70
の挿入孔80に挿入された操作ピン52が調整ピン72
によって挿入孔80の側面に押し当てられている状態に
おける鋸刃12と支持面4aとのなす角も変わる。この
ため、支持部材4に対して取付部材70の固定位置を調
整することにより、鋸刃12と支持面4aとのなす角
を、より正確に直交する角に調整することができる。
【0035】以上では左右傾斜式鋸装置の一実施例につ
いて説明したが、この左右傾斜式鋸装置におけるその他
の部分の構造、形状、大きさ、材質、個数、配置および
動作条件等についても、本実施例に限定されるものでな
い。例えば、支持部材4としてターンテーブルを用いて
いる鋸装置に適用したが、支持部材4が固定されている
タイプにも適用することができる。また、揺動アーム6
と鋸刃12の間にスライドバー8のみが介装されていて
もよく、上下揺動部材10のみが介装されていてもよ
く、あるいは揺動アーム6に直接鋸刃12が取り付けら
れるものであってもよい。さらに、直接取り付けられる
タイプの場合では、鋸刃12に被切削材をスライドさせ
てゆくことで被切削材を切断したり、あるいは溝加工す
ることができる。結局のところ、本発明は、揺動アーム
6の揺動に追従して鋸刃12が傾斜する鋸装置一般に適
用することができる。
【0036】また、鋸刃12には丸鋸を適用したが、丸
鋸に限らず、例えば帯鋸、チェンソーあるいは往復動す
る鋸等についても本発明を適用することができる。同様
に、本明細書にいう「鋸」は木工用の鋸に限られるもの
でなく、金属切削用の砥石等をも含むものである。
【0037】さらに、上記実施例では、揺動アーム6に
操作ピン52を備え、支持部材4に調整ピン72,横孔
74および挿入孔80を設けている取付部材70を備え
る構成とした。この構成に代えて、支持部材4に操作ピ
ン52を備え、揺動アーム6に調整ピン72,横孔74
および挿入孔80を設けている取付部材70を備える構
成としてもよい。この構成による場合でも、上記実施例
と同様の効果を得ることができる。
【0038】そして、弾性力によって操作ピン52や調
整ピン72を付勢させる手段としてバネを用いたが、こ
れに限ることなく、ゴム,板バネ,油圧・エアシリンダ
等のように、他の弾性力を有する部材を用いてもよい。
また、操作ピン52はバネ56の弾性力によって付勢す
る構成としたが、単に揺動アーム6に設ける構成しても
よい。例えば、上記実施例におけるバネ56のない状態
の構成である。この構成としても、挿入孔80に操作ピ
ン52を挿入すれば、この操作ピン52は調整ピン72
によって挿入孔80の側面に押し当てられることとな
り、結果として上記実施例と同様の効果を得ることがで
きる。なお、操作ピン52に限らず、揺動アーム6の揺
動に追従し、かつ、調整ピン72によって挿入孔80の
側面に押し当てられる部材であれば、どのような部材を
用いてもよい。この場合でも、結果として上記実施例と
同様の効果を得ることができるのは明らかである。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明
は、揺動アームと支持部材のいずれか一方に操作ピンを
備え、その他方に挿入孔,横孔および調整ピンを設けて
いる取付部材を備える構成としたので、挿入孔に挿入さ
れた操作ピンは弾性力によって付勢され横孔から突き出
る調整ピンによって挿入孔の側面に押し当てられる。こ
のため、操作ピンを挿入孔に挿入するだけで、調整ピン
が操作ピンを挿入孔の側面に押し当てる。したがって、
鋸刃を支持面に直交する角への位置決めが容易にでき
る。また、嵌合作業等によって角度の調整を行うことな
く、鋸刃を支持面に直交する角への位置決めを正確に行
うこともできる。
【0040】また、請求項2の発明は、支持部材に取付
部材を固定する際に、支持部材に対する取付部材の固定
位置を調整する調整機構を備える構成としたので、支持
部材に対する取付部材の固定位置が変わると、取付部材
の挿入孔に挿入された操作ピンが調整ピンによって挿入
孔の側面に押し当てられている状態における鋸刃と支持
面とのなす角も変わる。したがって、鋸刃と支持面との
なす角を、より正確に直交する角に調整することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の左右傾斜式鋸装置の側面図である。
【図2】従来の左右傾斜式鋸装置の平面図である。
【図3】従来の左右傾斜式鋸装置の正面図である。
【図4】本発明の左右傾斜式鋸装置の側面図である。
【図5】揺動アーム基部の一部破断側面を示す図であ
る。
【図6】本発明の左右傾斜式鋸装置の正面図である。
【図7】固定部材における調整ピンの構成を示す図であ
る。
【図8】図5のA−A断面図であって、一方の傾斜角に
調整されている状態を示す。
【図9】図5のA−A断面図であって、中立角に調整さ
れている状態を示す。
【図10】図5のA−A断面図であって、他方の傾斜角
に調整されている状態を示す。
【符号の説明】
4 支持部材 4a 支持面 4g,4h 当接片 6 揺動アーム 6d 固定部 6d1,6d2 当接面 12 鋸刃 14 モータ 30 バネ 32 保護リング 34 シャフト 40a,40b ネジ 42 押さえ板 52 操作ピン 70 取付部材 72 調整ピン 74 横孔 76 バネ 80 挿入孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被切削材を支持するための支持面が形成
    されている支持部材と、その支持部材に対して左右方向
    に揺動可能な揺動アームと、その揺動アームの揺動に追
    従して左右方向に傾斜可能な鋸刃と、その鋸刃を駆動す
    る駆動源とを備えている左右傾斜式鋸装置において、 前記揺動アームと前記支持部材のいずれか一方には、操
    作ピンが備えられ、 前記揺動アームと前記支持部材のいずれか他方には、前
    記操作ピンを挿入する挿入孔と、その挿入孔の側面に通
    ずる横孔と、その横孔に設けられ弾性力によって前記挿
    入孔の側面方向に付勢されている調整ピンとを設けてい
    る取付部材が備えられており、 前記操作ピンを前記挿入孔に挿入させると、弾性力によ
    って付勢されている前記調整ピンが前記操作ピンを前記
    挿入孔の側面に押し当て、前記鋸刃を前記支持面に直交
    する角に位置決めすることを特徴とする左右傾斜式鋸装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の左右傾斜式鋸装置にお
    いて、 前記支持部材に前記取付部材を固定する際に、前記支持
    部材に対する前記取付部材の固定位置を調整する調整機
    構を備えていることを特徴とする左右傾斜式鋸装置。
JP6768395A 1995-03-27 1995-03-27 左右傾斜式鋸装置 Pending JPH08258001A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Cited By (2)

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