JPH08257121A - 薬液注入装置 - Google Patents

薬液注入装置

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Publication number
JPH08257121A
JPH08257121A JP7093067A JP9306795A JPH08257121A JP H08257121 A JPH08257121 A JP H08257121A JP 7093067 A JP7093067 A JP 7093067A JP 9306795 A JP9306795 A JP 9306795A JP H08257121 A JPH08257121 A JP H08257121A
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JP
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pressure plate
link
bag
pressing
storage container
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Application number
JP7093067A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Fujiwara
正利 藤原
Yuko Kiuchi
祐孝 木内
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Piolax Inc
Original Assignee
Piolax Inc
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Publication date
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  • Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 薬液の流量を最初から最後までできるだけ一
定にすることができるようにした薬液注入装置を提供す
る。 【構成】 収納容器61に、押圧手段35と、圧板33
と、緩衝材32とからなる押出装置31を収容し、更に
緩衝材32に隣接して薬液バック21を配置して、蓋6
2を閉める。押出装置31により薬液バック21を押圧
し、薬液チューブ24、フィルター25、流量制御弁2
6を介して注射針27から薬液を投与する。押圧手段3
5として、例えばパンタグラフ状のリンクユニット36
と引張りコイルバネ37とからなるリンク機構を利用し
た押圧機構を設ける。この押圧機構に、更に薬液バック
21を直接押圧するバネ材、例えば圧縮コイルバネ3
8、39を併用することがより好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薬液を持続的に人体に
投与するための薬液注入装置に関し、特に携帯に適して
おり、かつ比較的安価に製造できるものに関する。
【0002】
【従来の技術】特に、体力消耗の大きい成人病患者など
の治療に使用される薬液の投与には、その患者の体力の
状態にあわせて長時間かけて投与する薬液投与システム
が必要である。
【0003】このようなシステムとして、柔軟なプラス
チックの容器に薬液を充填した薬液バックを、移動スタ
ンドの支柱の上部に取りつけて、薬液バックにチューブ
を介して注入針を連結し、患者の静脈などに注射針を挿
入し、重力によって薬液を吐出させて投与することが行
なわれている。
【0004】しかし、この方法では、患者が点滴中にト
イレなどに行く場合にも、移動スタンドを持って移動し
なければならず、例えば階段などでは上り下りするのが
困難であるという不都合があった。
【0005】ところで、特開平5−220204号に
は、薬液バックを容器に入れ、容器の内部に配置したコ
イルバネで、圧板を介して薬液バックを押して薬液を押
出すことにより、薬液バックをスタンドの支柱等に吊さ
なくても、薬液の投与ができるようにした注入装置が開
示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
5−220204号に開示された薬液注入装置では、薬
液バックがしぼむにつれて、コイルバネが伸びてその押
圧力が減少してしまうので、薬液の流量を最初から最後
まで一定にすることが困難であった。
【0007】したがって、本発明の目的は、薬液バック
をスタンドの支柱等に吊さなくても薬液の投与ができ、
しかも薬液の流量を最初から最後までできるだけ一定に
することができるようにした薬液注入装置を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、(A) 開閉可能な蓋を有する収納容器と、
(B) 前記収納容器内に収納される薬液バックと、(C) 前
記薬液バックを圧板を介して押圧する押圧手段と、(D)
前記薬液バックに接続可能なチューブに流量制御弁及び
フィルタを介して取付けられた注入針とを備えた薬液注
入装置において、前記押圧手段は、前記圧板と前記収納
容器内壁との間に傾動可能に配設されたリンクと、この
リンクの前記圧板に対する角度を大きくするように付勢
する弾性手段とで構成されていることを特徴とする。
【0009】本発明において、前記押圧手段は、前記圧
板と前記収納容器内壁との間に傾動可能に配設されたリ
ンクと、このリンクの前記圧板に対する角度を大きくす
るように付勢する弾性手段と、前記圧板を前記薬液バッ
クに向けて直接押圧するバネ材とで構成されていること
が好ましい。
【0010】また、前記収納容器に隣接して緩衝材が配
置されていることが好ましい。この場合、緩衝材として
は、流動物質を充填した袋が好ましく使用され、流動物
質としては、液体、ゾル状物質、ビーズから選ばれた少
なくとも1種が使用される。更に、前記緩衝材は、発泡
合成樹脂、軟質エラストマー、ゲル状物質から選ばれた
少なくとも1種であってもよい。
【0011】
【作用】本発明の薬液注入装置によれば、リンクを圧板
と収納容器内壁との間に傾動可能に配設し、このリンク
の圧板に対する角度を大きくするように付勢する弾性手
段を設けたので、薬液バックがしぼんでも弾性手段によ
る押圧力が減少しない構造とすることができる。
【0012】このことを更に具体的に説明すると、図9
において1はリンクであり、その一端1aは収納容器内
壁2に枢支され、他端1bは図示しない圧板に枢支され
ている。また、他端1bには、例えば引張りコイルバ
ネ、ゴム等の弾性手段3が連結され、弾性手段3は、リ
ンク1を側方に引張って、圧板に対するリンク1の角度
θが大きくなるように付勢している。そして、圧板に対
するリンク1の角度θが大きくなるに従って、圧板は上
昇して薬液バックを押し縮めて薬液を流出させるように
なっている。
【0013】この状態で、弾性手段3の引張り荷重をf
1 とすると、この力f1 は、リンク1を回動させようと
する力f2 と、リンク1を押し縮めようとする力f3
に別れる。しかし、リンク1を押し縮めようとする力f
3 は、リンク1自体の剛性によって受け止められるの
で、実質的に作用する力は、リンク1を回動させようと
する力f2 だけとなり、この力f2 は[f1sinθ]で求
められる。
【0014】一方、薬液バックが圧板を押し返す力、す
なわち反力をF1 とすると、この力F1 は、リンク1を
回動させようとする力F2 と、リンク1を押し縮めよう
とする力F3 とに別れる。しかし、リンク1を押し縮め
ようとする力F3 は、リンク1自体の剛性によって受け
止められるので、実質的に作用する力は、リンク1を上
記と逆に回動させようとする力F2 だけとなり、この力
2 は[F1cosθ]で求められる。
【0015】そして、リンク1を上方に回動させようと
する力f2 と、リンク1を下方に回動させようとする力
2 とがバランスするところまで圧板は移動し、そのと
きのF1 が薬液バックに対する押圧力、すなわちリンク
1と弾性手段3を組み合わせた押圧手段の出力となる。
この力F2 は、下記数1で求められる。
【0016】
【数1】f2 =F2 ∴f1sinθ=F1cosθ ∴F1 =f1sinθ/cosθ=f1tanθ
【0017】この結果、この押圧手段の出力は、薬液バ
ックがしぼんで圧板に対するリンク1の角度θが大きく
なるに従って大きくなることとなる。このように、バネ
材を単独で使用した場合とは逆に、薬液バックがしぼむ
に従って出力が大きくなるような特性をもたらすことが
可能となる。
【0018】更に、上記弾性手段3は、実際には、リン
ク1の圧板に対する角度θが大きくなるほどその引張り
荷重f1 が減少するので、弾性手段3のばね定数を選択
することによって、リンク1と弾性手段3を組み合わせ
た押圧手段だけでも、バネ材を単独で使用した従来のも
のよりは出力荷重を一定にしやすく、その結果、薬液の
流量を従来のものよりも一定にすることができる。
【0019】本発明の好ましい態様においては、押圧手
段が、圧板と収納容器内壁との間に傾動可能に配設され
たリンクと、このリンクの圧板に対する角度を大きくす
るように付勢する弾性手段と、圧板を薬液バックに向け
て直接押圧するバネ材とで構成されているので、薬液バ
ックがしぼむに従って、上記リンクと弾性手段とからな
る押圧手段は出力が次第に大きくなり、一方、バネ材を
直接用いた押圧手段の方は出力が次第に小さくなる。そ
の結果、両者の合計の出力をほとんど一定にすることが
可能となり、薬液の流量をより一定にしやすくすること
ができる。
【0020】また、本発明の好ましい態様において、前
記収納容器に隣接して緩衝材が配置されている場合に
は、薬液バックから薬液が流出して薬液バックの形状が
変化しても、上記緩衝材が薬液バックの形状に追随して
その接触面に押圧力を効果的に付与するので、薬液バッ
ク内の薬液をほとんど残さずに最後まで流出させること
ができるという作用、効果が得られる。
【0021】
【実施例】図1〜3には、本発明による薬液注入装置の
一実施例が示されている。図1に示すように、この薬液
注入装置11は、開閉可能な蓋66を有する収納容器6
1と、この収納容器61に収納される薬液バック21
と、前記薬液バック21を押圧してバック内の薬液を押
し出すための押出装置31とから構成されている。
【0022】ここで、前記薬液バック21は、所定の高
さ幅をもち、ほぼ角形状とした本体部22と前記本体部
22の一側面から突出した薬液充填口23とからなり、
前記薬液充填口23には薬液チューブ24が接続され、
その先端部にはフィルター25、流量制御弁26を介し
て注射針27が取り付けられている。そして、この薬液
バック21は幾分厚めの可撓性のプラスチックシートに
より成形されている。なお、所定の薬液は前記薬液充填
口23から充填され、前記薬液チューブ24、フィルタ
ー25、流量制御弁26及び注射針27を通して患者に
投与される。
【0023】押出装置31は、緩衝材32と、圧板33
と、この圧板33を薬液バック21の方向に向けて押圧
する押圧手段35とから構成されている。
【0024】緩衝材32は、可撓性のゴム、又はプラス
チックシート等の袋体からなり、角形状で、かつその大
きさは前記薬液バック21の大きさとほぼ同じ大きさと
なっている。この実施例の場合、緩衝材32は、水、油
などの液体を充填した袋からなり、この液体によって薬
液バック21の形状に追随して密接し、薬液バック21
全体に平均的な押圧力を与えるようになっている。
【0025】なお、緩衝材は、上記のような液体の他、
気体、ゾル状物質、ビーズなどを充填した袋であっても
よく、あるいは発泡合成樹脂、軟質エラストマー、ゲル
状物質などであってもよい。上記ビーズとしては、例え
ばポリアクリル酸塩系吸水性ポリマーのビーズ(商品名
「SNOW POWDER 」、株式会社スノーヴァ製)などが使用
でき、軟質エラストマーとしては、例えばポリウレタン
系の粘弾性高分子化合物(商品名「ソルボセイン」、三
進興産株式会社製)などが使用できる。
【0026】また、緩衝材32を薬液バック22と蓋6
6との間に配置し、圧板33を薬液バック22の下面に
当接するように配置してもよい。この場合にも、緩衝材
32が薬液バック22の上面に当接して、薬液バック2
2との接触面全体に平均した押圧力が付与される。更に
は、緩衝材32を2個設け、薬液バック22を緩衝材3
2で挟むように配置してもよい。その場合には、圧板3
3による押圧は、いずれかの緩衝材32に対してなされ
ればよい。
【0027】前記圧板33は、硬質のプラスチック材料
の板、例えばナイロン、ポリカーボネート等で成形され
ており、その相対した二つの側面には、二個ずつのスラ
イド突出部34、34が平行状態で突出している。
【0028】図2、3を併せて参照すると、押圧手段3
5は、パンタグラフ形状のリンクユニット36と、この
リンクユニット36に組み付けられた引張りコイルバネ
37と、収納容器61の底壁と圧板33との間に介装さ
れた2つの圧縮コイルバネ38、39とで構成されてい
る。リンクユニット36は、収納容器61の底壁に固着
された下方ベース40と、圧板33の下面に固着された
上方ベース41と、下方ベース40及び上方ベース41
の間に配設された左右2つずつのリンク42、43、4
4、45とで構成され、上記引張りコイルバネ37は、
左側のリンク42、43の枢着部に一端を固定され、右
側のリンク44、45の枢着部に他端を固定されてい
て、左右のリンクを内側に引張って圧板33に対するリ
ンクの角度が大きくなるように常時付勢している。ま
た、圧縮コイルバネ38、39は、圧板33を直接押圧
している。
【0029】また、引張りコイルバネ37、圧縮コイル
バネ38、39としては、ステンレス鋼、ばね鋼等の線
材をコイル巻きしたものが好ましく採用される。また、
引張りコイルバネ37の代わりに、ゴム紐などの他の弾
性手段を用いることも可能である。
【0030】収納容器61は、前記薬液バック21と押
出装置31とを収納するためのもので、容器本体62
と、この容器本体62にヒンジ68によって開閉可能に
取付けられた蓋66とからなっている。前記容器本体6
2は、角形状をなし、前記薬液バック21及び押出装置
31を余裕をもって収納するだけのスペースを持ってい
る。そして、一つの側面には、薬液バック21の薬液充
填口23を突出させ、それが上下方向にある程度移動で
きるように、縦長の切り欠き63が形成されている。そ
して、隣接した両面には、前記圧板33のスライド突出
部34、34が挿入され、上下方向に所定距離移動でき
るようなスライド孔64、64が同じく縦方向に形成さ
れている。更に、蓋66には、フック67が取り付けら
れており、このフック67、67に係止される係止部6
5、65が容器本体62の外側の対応する個所に形成さ
れている。
【0031】この収納容器61の容器本体62と蓋66
は、それぞれプラスチックで成形されている。この材質
としては、例えばABS、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリウレタン、ナイロン、アクリル、ポリカーボネ
イト等の樹脂材料が好ましく使用されるが、特にポリプ
ロピレンが好ましい。
【0032】なお、容器本体62又は蓋66に窓を設け
て、薬液バック21内の薬液の残量が見えるようにして
もよい。また、収納容器61には、取っ手や、バンドを
取付けて、携帯しやすくしてもよい。
【0033】次に、この薬液注入装置11の使用方法に
ついて説明する。収納容器61内には、リンクユニット
36と、引張りコイルバネ37と、圧縮コイルバネ3
8、39とで構成される押圧手段35を予め設置してお
く。この押圧手段35上に圧板33を設置し、更に緩衝
材32を載せ、その上に薬液を充填した薬液バック21
を載せて、収納容器61の蓋66を閉じる。その際、収
納容器61の切り欠き63から薬液バック21の薬液充
填口23を突出させ、それに接続された薬液チューブ2
4、フィルター25、流量制御弁26及び注射針27を
外部に取出す。そして、注射針27を患者の静脈等に挿
入して薬液の投与を開始する。
【0034】図2に示すように、投与の開始時には、薬
液バック21が厚く膨らんでいて、リンクユニット36
が上下に短く折り畳まれ、圧縮コイルバネ38、39も
短く圧縮された状態になっている。この状態では、リン
クユニット36の各リンク42〜45と圧板32とのな
す角度が小さく、従って図9に示した角度θが小さいの
で、引張りコイルバネ37によりリンクユニット36を
介して出力される押圧力は小さい。しかし、圧縮コイル
バネ38、39が短く圧縮された状態となっているの
で、圧縮コイルバネ38、39によって出力される押圧
力は大きい。
【0035】また、図3に示すように、投与の終了間際
には、薬液バック21が薄くしぼんで、リンクユニット
36が上下に長く伸び、圧縮コイルバネ38、39も長
く伸びた状態となる。この状態では、圧縮コイルバネ3
8、39は長く伸びることによってその押圧力が小さく
なるが、リンクユニット36の各リンク42〜45と圧
板32とのなす角度が大きくなり、従って図9に示した
角度θが大きくなるので、引張りコイルバネ37により
リンクユニット36を介して出力される押圧力は大きく
なる。
【0036】このように、リンクユニット36及び引張
りコイルバネ37を利用した押圧機構と、圧縮コイルバ
ネ38、39からなる押圧機構とを併用したことによ
り、合計の出力を一定にして、薬液バック21に対する
押圧力を一定化し、薬液の流量を投与の最初から最後ま
で一定化させることが可能となる。
【0037】図4は、上記薬液注入装置11において、
リンクユニット36及び引張りコイルバネ37を利用し
た押圧機構と、圧縮コイルバネ38、39からなる押圧
機構との合計の出力荷重が20kgf になるように設計した
場合の一例を示すモデル図であり、図5は、上記合計の
出力荷重が8kgf になるように設計した場合の一例を示
すモデル図である。
【0038】図中、Aは、リンクユニット36及び引張
りコイルバネ37を利用した押圧機構の出力特性を表
し、Bは、圧縮コイルバネ38、39からなる押圧機構
の出力特性を表し、Cは、両者の合計の出力特性、すな
わち薬液バック21に対する押圧力の変化を表してい
る。このように、図4、5のいずれの場合も、合計の出
力特性Cは、変位量が変わってもほとんど一定化してお
り、薬液バック21を最初から最後まで一定した押圧力
で押して薬液を流出できることがわかる。
【0039】また、図4、5のいずれの場合も、リンク
ユニット36及び引張りコイルバネ37を利用した押圧
機構の出力特性Aは同じであり、圧縮コイルバネ38、
39の出力特性Bを変更するだけで、すなわち圧縮コイ
ルバネ38、39を交換するだけで合計の出力を変更で
きることがわかる。従って、薬液バック21の種類や薬
液の投与量などに応じて、合計の出力を変更することが
容易にできる。
【0040】なお、リンクユニット36及び引張りコイ
ルバネ37を利用した押圧機構の出力特性Aは、変位量
の変化によって引張りコイルバネ37の出力荷重が変化
するため、前半のバネ定数k1 が0.16、後半のバネ定数
2 が0.14となっている。また、圧縮コイルバネ38、
39のバネ定数kは、上記出力特性Aの前半のバネ定数
1 に合わせて、0.16とされている。これは、特に薬液
の初期の流量を精度アップする必要があることと、出力
特性Aにおいてバネ定数k1 のゾーンの方が、バネ定数
2 のゾーンよりも広いことによる。
【0041】また、合計の出力特性Aにおける出力変化
量aは、出力特性Aにおけるバネ定数k1 とk2 の差が
小さいほど小さくなる。
【0042】図6には、本発明の薬液注入装置におい
て、押圧手段の構造を変えた他の実施例が示されてい
る。なお、以下の実施例において、図1〜3に示した実
施例と実質的に同一部分には、同符号を付してその説明
を省略することにする。
【0043】この実施例の押圧手段46は、圧板33と
収納容器の容器本体62の底壁との間に、浮動板47が
配置されている。そして、圧縮コイルバネ38、39が
浮動板47と容器本体62の底壁との間に装着されてお
り、リンクユニット36及び引張りコイルバネ37から
なる押圧機構が浮動板47と圧板33との間に配置され
ている。この実施例の場合も、圧板33を押し上げる出
力が、圧縮コイルバネ38、39の出力と、リンクユニ
ット36及び引張りコイルバネ37からなる押圧機構の
出力との合計となり、前記実施例と同様な作用、効果が
得られる。
【0044】図7には、本発明の薬液注入装置におい
て、押圧手段の構造を変えた更に他の実施例が示されて
いる。
【0045】この実施例の押圧手段48は、中間部を支
軸49によって枢支されてX字状に組まれた一対のリン
ク50、51を有している。一方のリンク51の下端
は、収納容器の容器本体62の底壁に支軸52を介して
枢支され、他方のリンク52の下端は、容器本体62の
底壁に摺動可能に当接されている。そして、リンク51
の下端とリンク50の下端との間に引張りコイルバネ3
7が張設されている。更に、圧板33は、下方が開口さ
れた箱型をなし、その側面にスリット33aが形成され
ており、このスリット33aにリンク50、51の上端
に設けられた軸53、54が摺動可能に嵌合している。
【0046】この実施例の押圧手段48によれば、引張
りコイルバネ37の付勢力によって圧板33に対する押
圧力が付与され、その出力特性は、引張りコイルバネ3
7の引張り荷重が変化しないとすると、リンク50、5
1の圧板33に対する角度が大きくなるほど大きくな
る。しかし、実際には、圧板33が上昇するほど、引張
りコイルバネ37が短くなって、その引張り荷重も小さ
くなるので、引張りコイルバネ37のバネ特性を選択す
ることによって、圧板33に対する押圧力の変化を小さ
くすることが可能である。最も、この実施例において
も、圧板33と容器本体62の底壁との間に圧縮コイル
バネを介在させて、図1〜3に示した実施例と同様な出
力特性にすることもできる。
【0047】図8には、本発明の薬液注入装置におい
て、押圧手段の構造を変えた更にまた他の実施例が示さ
れている。
【0048】この実施例の押圧手段55は、下端を支軸
56によって容器本体62の底壁に枢支された1本のリ
ンク57を有している。また、圧板33は、容器本体6
2の内壁に摺動可能に挿入され、前記実施例と同様に下
方が開口された箱型をなし、その側面にスリット33a
を有している。そして、上記リンク57の上端に設けら
れた軸58が上記スリット33aに摺動可能に嵌合して
いる。更に、リンク57の上端と容器本体62の内側壁
との間に引張りコイルバネ37が張設されており、リン
ク57の圧板33に対する角度が大きくなるように付勢
している。
【0049】この押圧手段55においても、引張りコイ
ルバネ37の付勢力によって圧板33に対する押圧力が
付与され、その出力特性は、引張りコイルバネ37の引
張り荷重が変化しないとすると、リンク57の圧板33
に対する角度が大きくなるほど大きくなる。しかし、実
際には、圧板33が上昇するほど、引張りコイルバネ3
7が短くなって、その引張り荷重も小さくなるので、引
張りコイルバネ37のバネ特性を選択することによっ
て、圧板33に対する押圧力の変化を小さくすることが
可能である。最も、この実施例においても、圧板33と
容器本体62の底壁との間に圧縮コイルバネを介在させ
て、図1〜3に示した実施例と同様な出力特性にするこ
ともできる。
【0050】なお、図1〜6に示した実施例において、
圧縮コイルバネ38、39の代わりに、圧板33と収納
容器61の上部との間に張設された引張りコイルバネを
用いることも可能である。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
薬液バックを押圧する押圧手段を、圧板と収納容器内壁
との間に傾動可能に配設されたリンクと、このリンクの
前記圧板に対する角度を大きくするように付勢する弾性
手段とで構成したので、薬液が流出して薬液バックがし
ぼんでも、薬液バックに対する押圧力の変動を従来のも
のよりも小さくすることができ、その結果、投与の始め
から終わりに至るまでの薬液の流出量の変化を小さくす
ることができる。また、上記押圧手段として、上記リン
クを利用した押圧機構と、薬液バックを直接押圧するバ
ネ材からなる押圧機構とを併用すれば、薬液バックの押
圧力を投与の始めから終わりまでほぼ一定にすることが
可能となり、薬液の流出量をほぼ一定にすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による薬液注入装置の一実施例を示す分
解斜視図である。
【図2】同薬液注入装置による投与の開始時における状
態を示す断面図である。
【図3】同薬液注入装置による投与の終了間近の状態を
示す断面図である。
【図4】同薬液注入装置において押圧手段の押圧力を20
kgf に設定した場合の各バネ特性を示す図である。
【図5】同薬液注入装置において押圧手段の押圧力を8
kgf に設定した場合の各バネ特性を示す図である。
【図6】本発明の薬液注入装置において、押圧手段の構
造を変えた他の実施例を示す部分断面図である。
【図7】本発明の薬液注入装置において、押圧手段の構
造を変えた更に他の実施例を示す部分断面図である。
【図8】本発明の薬液注入装置において、押圧手段の構
造を変えた更にまた他の実施例を示す部分断面図であ
る。
【図9】リンク機構を利用した押圧手段の作用を説明す
るための説明図である。
【符号の説明】
11 薬液注入装置 21 薬液バック 24 薬液チューブ 25 フィルター 26 流量制御弁 27 注射針 31 押出装置 32 緩衝材 33 圧板 35、46、48、55 押圧手段 36 リンクユニット 42、43、44、45、50、51、57 リンク 37 引張りコイルバネ 38、39 圧縮コイルバネ 61 収納容器 62 容器本体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) 開閉可能な蓋を有する収納容器と、
    (B) 前記収納容器内に収納される薬液バックと、(C) 前
    記薬液バックを圧板を介して押圧する押圧手段と、(D)
    前記薬液バックに接続可能なチューブに流量制御弁及び
    フィルタを介して取付けられた注入針とを備えた薬液注
    入装置において、 前記押圧手段は、前記圧板と前記収納容器内壁との間に
    傾動可能に配設されたリンクと、このリンクの前記圧板
    に対する角度を大きくするように付勢する弾性手段とで
    構成されていることを特徴とする薬液注入装置。
  2. 【請求項2】 前記押圧手段は、前記圧板と前記収納容
    器内壁との間に傾動可能に配設されたリンクと、このリ
    ンクの前記圧板に対する角度を大きくするように付勢す
    る弾性手段と、前記圧板を前記薬液バックに向けて直接
    押圧するバネ材とで構成されている請求項1記載の薬液
    注入装置。
  3. 【請求項3】 前記収納容器に隣接して緩衝材が配置さ
    れている請求項1又は2記載の薬液注入装置。
  4. 【請求項4】 前記緩衝材は、流動物質を充填した袋か
    らなる請求項3記載の薬液注入装置。
  5. 【請求項5】 前記流動物質は、液体、ゾル状物質、ビ
    ーズから選ばれた少なくとも1種である請求項4記載の
    薬液注入装置。
  6. 【請求項6】 前記緩衝材は、発泡合成樹脂、軟質エラ
    ストマー、ゲル状物質から選ばれた少なくとも1種であ
    る請求項3記載の薬液注入装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010003291A1 (zh) * 2008-07-11 2010-01-14 Lin Ronghua 一种自动输液装置
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JP2018076169A (ja) * 2016-11-11 2018-05-17 リソテック ジャパン株式会社 ゴミ箱

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