JPH08256085A - スペクトラム拡散通信システム及びその送信機と受信機 - Google Patents

スペクトラム拡散通信システム及びその送信機と受信機

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JPH08256085A
JPH08256085A JP7086018A JP8601895A JPH08256085A JP H08256085 A JPH08256085 A JP H08256085A JP 7086018 A JP7086018 A JP 7086018A JP 8601895 A JP8601895 A JP 8601895A JP H08256085 A JPH08256085 A JP H08256085A
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signal
despreading
spread
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JP7086018A
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Takehiro Sugita
武弘 杉田
Junichi Nakada
純一 中田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Priority to KR1019960007138A priority patent/KR960036405A/ko
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L7/00Arrangements for synchronising receiver with transmitter
    • H04L7/04Speed or phase control by synchronisation signals
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/69Spread spectrum techniques
    • H04B1/707Spread spectrum techniques using direct sequence modulation

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明はスペクトラム拡散通信システムに関
し、信号対雑音比が低い場合でも確実に拡散符号の同期
を検出し得ると共に、データの境界を検出し得るスペク
トラム拡散通信システムを実現する。 【構成】送信機(21)から初期同期信号として2種類
の拡散符号(S20、S21)を所定の送出パターンに
基づいて送信し、受信機(22)で2種類の拡散符号を
それぞれ検出し、検出した2種類の拡散符号を基に所定
の送出パターンを検出する。このようにすることによ
り、受信機では拡散符号を複数回検出することになり、
信号対雑音比が低い場合でも確実に拡散符号の同期を検
出し得る。また所定の送出パターンによつてデータの境
界を検出し得るようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。 産業上の利用分野 従来の技術(図22) 発明が解決しようとする課題(図23) 課題を解決するための手段 作用 実施例 (1)情報変調後に拡散を施すスペクトラム拡散通信シ
ステム (1−1)第1実施例 (1−1−1)全体構成(図1及び図2) (1−1−2)制御部の構成(図3〜図5) (1−1−3)タイミング検出部の構成(図6) (1−1−4)実施例の動作及び効果 (1−2)変形例 (1−2−1)第1変形例(図7) (1−2−2)第2変形例 (1−2−3)第3変形例 (1−2−4)第4変形例(図8〜図10) (1−2−5)第5変形例(図11) (2)拡散後に情報変調を施すスペクトラム拡散通信シ
ステム (2−1)第2実施例 (2−1−1)全体構成(図12及び図13) (2−1−2)実施例の動作及び効果 (2−2)第3実施例 (2−2−1)全体構成(図14及び図15) (2−2−2)実施例の動作及び効果 (2−3)第4実施例(図16及び図17) (2−4)変形例 (2−4−1)第1変形例 (2−4−2)第2変形例 (2−4−3)第3変形例 (2−4−4)第4変形例 (2−4−5)第5変形例 (2−4−6)第6変形例 (2−4−7)第7変形例(図18及び図19) (2−4−8)第8変形例 (2−4−9)第9変形例(図20及び図21) 発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明はスペクトラム拡散通信シ
ステム及びその送信機と受信機に関し、例えばスペクト
ラム拡散通信方式の携帯電話装置等に適用して好適なも
のである。
【0003】
【従来の技術】従来、スペクトラム拡散通信システムに
おいては、送信機から送信したPN符号(Pseudo Noise
code )を受信機で検出することにより、送信機と受信
機との間でスペクトラム拡散に用いたPN符号の同期を
取るようになされている。
【0004】ここでこの種のスペクトラム拡散通信シス
テムについて、図22を用いて具体的に説明する。この
図22に示すように、スペクトラム拡散通信システム1
の送信機2においては、送信データとしての情報データ
S1を情報変調部3に入力するようになされている。情
報変調部3はこの情報データS1を用いて所定の搬送波
に周波数変調や位相変調等の1次変調を施し、その結果
得た送信信号S2を乗算器4に出力する。乗算器4には
PN発生器5で生成したPN符号S3が入力されてお
り、乗算器4はこのPN符号S3を送信信号S2に乗算
することによつて当該送信信号S2のスペクトラムを拡
散する。このようにしてスペクトラム拡散された送信信
号S4は周波数変換部6に入力され、ここで高周波の信
号に周波数変換された後、RF(Radio Frequency )増
幅部7によつて増幅され、送信信号S5としてアンテナ
8を介して放射される。
【0005】一方、受信機9においては、送信機2から
送信された送信信号S5をアンテナ10で受信し、受信
信号としてRF増幅部11に入力するようになされてい
る。RF増幅部11は受信信号を増幅して周波数変換部
12に出力する。周波数変換部12は高周波の受信信号
を低周波の受信信号S6に周波数変換して乗算器13及
びPN検出部14に出力する。PN検出部14は受信信
号S6からPN符号を検出し、PN発生器15に対して
PN符号を初期化するためのタイミング信号S7を出力
する。PN発生器15はこのタイミング信号S7に基づ
いて適正なタイミングでPN符号S8を発生して乗算器
13に出力する。かくして乗算器13によつてPN符号
S8と受信信号S6とを乗算することにより、スペクト
ラム拡散された受信信号S6が逆拡散される。このよう
にして逆拡散された受信信号S9は情報復調部16に入
力され、ここで送信側の情報変調部3と逆の処理を施す
ことにより復調され、情報データS10として出力され
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところでスペクトラム
拡散通信システム1においては、一般的に拡散率を大き
くすると耐妨害性が向上し、信号対雑音比C/Nが低い
場合でも確実に通信ができるようになる。しかしながら
このように拡散率を大きくすると、受信側でPN符号を
検出する際に使用するPN符号の長さ(以下これを検出
符号長と呼ぶ。但し、この検出符号長は必ずしもPN符
号の周期と一致するものではない)が長くなる。ところ
が検出符号長を長くすると、PN検出部14として用い
たマツチトフイルタの構成が複雑になると共に、高精度
の基準発振器が必要になる問題が発生する。これとは逆
に検出符号長を短くすると、信号対雑音比C/Nが低い
場合に受信側でPN符号が検出できなくなり、検出精度
(すなわち信頼性)が低下する問題が発生する。
【0007】これを解決する方法として、送信側で比較
的短いPN符号をデータの送信に先立つて繰り返し送信
し、受信側でそのPN符号を複数回検出することによつ
て検出精度の向上、回路構成の簡略化及び周波数精度の
緩和を実現する方法がある。ここでこの方法に基づいて
図23に示すようにデータの送信に先立つてPN符号を
5回繰り返して送信した場合について説明する。この場
合、受信側ではPN符号を検出する機会が5回存在し、
この5回の検出機会のうち2回検出できたらPN符号の
同期が検出できたとする。この条件に該当するものとし
て、例えば1番目及び2番目のPN符号が検出され、残
りが検出されなかつた場合と、2番目及び3番目のPN
符号が検出され、残りが検出されなかつた場合の2つが
ある。
【0008】ところがこのどちらの場合にも、PN検出
部としては何番目のPN符号が検出できたか分からない
ため、データの先頭が検出時点からどれだけ後方にある
かを特定することができない。このためこの方法では、
データの中に先頭を表すスタートコードを入れる必要が
ある。このようにしてこの方法では、上述の問題を解決
し得る反面、スタートコードという冗長なコードを追加
しなければならず、解決策としては未だ不十分な点があ
る。
【0009】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、信号対雑音比が低い場合でも確実に拡散符号の同期
を検出し得ると共に、データの境界を検出し得るスペク
トラム拡散通信システム及びその送信機と受信機を提案
しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、送信機から初期同期信号として2
種類の拡散符号を所定の送出パターンに基づいて送信
し、受信機で2種類の拡散符号をそれぞれ検出し、検出
した2種類の拡散符号を基に所定の送出パターンを検出
するようにした。
【0011】また本発明においては、送信機で第1の拡
散符号を発生すると共に、第1の拡散符号の第1の規定
期間毎に第2の拡散符号を発生し、当該第1及び第2の
拡散符号を用いて送信データを拡散して送信し、受信機
で逆拡散符号として送信側と同じ第1の拡散符号を発生
すると共に、第2の拡散符号を発生し、第1及び第2の
拡散符号の相関をそれぞれ検出して受信信号を逆拡散す
るようにした。
【0012】
【作用】送信機から初期同期信号として2種類の拡散符
号を所定の送出パターンに基づいて送信したことによ
り、受信機で所定の送出パターンを検出することができ
れば拡散符号を複数回検出することになり、信号対雑音
比が低い場合でも確実に拡散符号の同期を検出すること
ができる。また所定の送出パターンによつてデータの境
界を検出し得るようになる。
【0013】また送信機で第1の拡散符号を発生すると
共に、第1の拡散符号の第1の規定期間毎に第2の拡散
符号を発生し、当該第1及び第2の拡散符号を用いて送
信データを拡散して送信し、受信機で逆拡散符号として
送信側と同じ第1の拡散符号を発生すると共に、第2の
拡散符号を発生し、第1及び第2の拡散符号の相関をそ
れぞれ検出して受信信号を逆拡散するようにした。これ
により第1の拡散符号が連続して相関が取れなくても第
2の拡散符号の相関が取れれば拡散符号を複数回検出し
たことになり、信号対雑音比が低い場合でも確実に拡散
符号の同期を検出することができる。また第2の拡散符
号によつてデータの境界を検出し得るようになる。
【0014】
【実施例】以下図面について、本発明の一実施例を詳述
する。
【0015】(1)情報変調後に拡散を施すスペクトラ
ム拡散通信システム この項では、始めに送信するデータに情報変調を施し、
その後にスペクトラム拡散を施すスペクトラム拡散通信
システムについて説明する。
【0016】(1−1)第1実施例 (1−1−1)全体構成 図22との対応部分に同一符号を付して示す図1におい
て、20は全体としてスペクトラム拡散通信システムを
示し、送信機21と受信機22との間でスペクトラム拡
散通信方式を用いて通信する。
【0017】このスペクトラム拡散通信システム20で
は、送信機21はデータの送信に先立ち、初期同期信号
として比較的周期の短い2種類のPN符号を所定パター
ンに従つて送信する。例えば図2に示すように、3次の
M系列符号(Maximum lengthlinear shift resister se
quence code)に対応させて、符号値が「0」のときに
第1のPN符号を、符号値が「1」のとき第2のPN符
号を送信する。受信機22は初期同期信号から2種類の
PN符号を検出すると共に、その順序(すなわち上述の
所定パターン)を検出することにより、逆拡散用のPN
符号の初期化タイミングを検出すると共に、データの開
始タイミングを特定する(すなわちPN符号の同期を検
出すると共に、データの境界を検出する)。
【0018】ここでこのスペクトラム拡散通信システム
20について、図1を用いて具体的に説明する。送信機
21においては、PN発生器23で第1のPN符号S2
0を発生し、PN発生器24で第2のPN符号S21を
発生する。この2つのPN符号S20、S21は選択部
25に入力され、ここで制御部26からの選択制御信号
S22に基づいて選択され、乗算器4に供給される。
【0019】ここで送信機21はまず上述のような原理
に基づいてデータの送信に先立ち、初期同期信号を送信
する。この場合、制御部26は制御信号S23を出力し
て情報変調部27の変調動作を停止させる。これにより
情報変調部27は情報データS1によつて変調されてい
ない信号、すなわち単に搬送波でなる送信信号S24を
乗算器4に出力する。因みに、情報変調部27にはバツ
フアリング機能があり、変調動作を開始するまで(すな
わち初期同期信号を送信し終わるまで)の期間の情報デ
ータS1をバツフアリングできるようになされている。
【0020】また制御部26は内部でM系列符号を発生
し、そのM系列符号を選択制御信号S22として選択部
25に出力する。選択部25は例えば選択制御信号S2
2が「0」の場合に第1のPN符号S20を1周期分選
択し、選択制御信号S22が「1」の場合に第2のPN
符号S21を1周期分選択する。これにより乗算器4に
対してはM系列符号に準じた順序で第1及び第2のPN
符号S20、S21が供給される。
【0021】乗算器4は情報データS1によつて変調さ
れていない送信信号S24にこのM系列符号に準じた順
序の第1及び第2のPN符号を乗算する。この乗算によ
つて得られた送信信号S25は周波数変換部6に入力さ
れ、ここで高周波の信号に変換された後、RF増幅部7
によつて増幅され、送信信号S26としてアンテナ8を
介して放射される。このようにして情報データS1によ
つて変調されていない送信信号S24に、第1及び第2
のPN符号S20、S21を乗算することにより、送信
機21は第1及び第2のPN符号S20、S21を初期
同期信号として送信する。
【0022】送信機21は、このように第1及び第2の
PN符号S20、S21を所定回数送信すると、次に情
報データS1を送信する。この場合、制御部26は制御
信号S23を出力して情報変調部27の変調動作を開始
させる。これにより情報変調部27は入力された情報デ
ータS1を用いて所定の搬送波に周波数変調や位相変調
等の1次変調を施し、その結果得た送信信号S24を乗
算器4に出力する。
【0023】また制御部26は「0」又は「1」いづれ
か一方でなる選択制御信号S22を選択部25に出力す
る。これにより選択部25はこの選択制御信号S22に
基づいて第1のPN符号S20又は第2のPN符号S2
1のいづれか一方を選択し、データ拡散用のPN符号と
して乗算器4に出力する。乗算器4は送信信号S24と
このデータ拡散用のPN符号とを乗算する。この乗算に
よつて得られた送信信号S25は同様にして周波数変換
部6に入力され、ここで高周波の信号に変換された後、
RF増幅部7によつて増幅され、送信信号S26として
アンテナ8を介して放射される。
【0024】このようにして始めに情報データS1によ
つて変調されていない送信信号S24にM系列符号に準
じた順序の第1及び第2のPN符号を乗算し、次に情報
データS1によつて変調された送信信号S24に第1又
は第2のPN符号S20、S21のいづれか一方を乗算
することにより、送信機21は図2に示したようなフオ
ーマツトで送信する。
【0025】これに対して受信機22においては、送信
機21から送信された送信信号S26をアンテナ10で
受信し、受信信号としてRF増幅部11に入力するよう
になされている。RF増幅部11は受信信号を増幅して
周波数変換部12に出力する。周波数変換部12は高周
波の受信信号を低周波の受信信号S27に周波数変換し
て乗算器13及びPN検出部28、29に出力する。
【0026】ここで受信機22は、まずPN検出部2
8、29を用いて受信信号S27の中の初期同期信号部
分から第1及び第2のPN符号S20、S21を検出す
る。この場合、PN検出部28は第1のPN符号S20
を検出し、検出信号S28をタイミング検出部30に出
力する。またPN検出部29は第2のPN符号S21を
検出し、検出信号S29をタイミング検出部30に出力
する。
【0027】タイミング検出部30は検出信号S28、
S29の時間間隔、順序及び検出信号強度から逆拡散用
のPN符号を初期化するタイミングを特定して初期化信
号S30をPN発生器31に出力すると共に、データ開
始タイミングを特定して復調開始タイミング信号S31
を情報復調部32に出力する。
【0028】PN発生器31は初期化信号S30によつ
て初期化され、同期が取れるように適正なタイミングで
逆拡散用のPN符号S32を発生して乗算器13に出力
する。かくして乗算器13によつて受信信号S27と逆
拡散用のPN符号S32とを乗算することにより、スペ
クトラム拡散された受信信号S27が逆拡散される。こ
のようにして得られた逆拡散信号S9は情報復調部32
に入力される。情報復調部32は復調開始タイミング信
号S31に基づいて動作し、送信側の情報変調部27と
逆の処理を施すことによつて逆拡散信号S9を復調し、
情報データS10を得る。
【0029】このようにしてPN検出部28、29によ
つて初期同期信号から第1及び第2のPN符号S20、
S21を検出し、その検出結果(すなわち検出信号S2
8、S29)に基づいて逆拡散用のPN符号S32の初
期化タイミングを特定すると共に、データ開始タイミン
グを特定することにより、受信機22はスペクトラム拡
散された受信信号S27に逆拡散を施して復調すること
ができる。
【0030】(1−1−2)制御部の構成 ここで図3に示すように、送信機21に設けられた制御
部26はタイミング制御回路40及びM系列符号発生器
41によつて構成されている。まず初期同期信号を送信
する場合、タイミング制御回路40は情報変調部27に
対して制御信号S23を出力して当該情報変調部27の
変調動作を停止させる。これにより情報変調部27から
情報データS1によつて変調されていない送信信号S2
4を出力させる。
【0031】またタイミング制御回路40は初期化信号
S40をM系列符号発生器41に出力して当該M系列符
号発生器41を初期化する。これによりM系列符号発生
器41はこのタイミングからM系列符号を発生し、当該
M系列符号を選択制御信号S22として選択部25に出
力する。かくして選択部25がこの選択制御信号S22
に応じて第1及び第2のPN符号S20、S21を選択
することにより、図2に示したようなフオーマツトの初
期同期信号が出力される。
【0032】このように初期同期信号として第1及び第
2のPN符号S20、S21を所定回数送信すると、タ
イミング制御回路40は情報変調部27に制御信号S2
3を出力して当該情報変調部27の変調動作を開始させ
る。またタイミング制御回路40は初期化信号S40を
用いてM系列符号発生器41の動作を停止させて当該M
系列符号発生器41から「0」又は「1」でなる選択制
御信号S22を出力させる。これにより情報変調部27
から情報データS1によつて変調された送信信号S24
が出力され、その送信信号S24が第1又は第2のPN
符号S20、S21によつて拡散された後、送信され
る。
【0033】ここでM系列符号発生器41について説明
する。この実施例の場合、M系列符号発生器41は3次
のM系列符号を発生し、図4に示すように、3つのレジ
スタ42A〜42Cと1つの加算器43によつて構成さ
れる。但し、この実施例では、イネーブル信号Eを常時
レベル「H」状態にすることにより、各レジスタ42A
〜42Cを常時イネーブル状態にしている。このM系列
符号発生器41では、各時刻における各レジスタ42A
〜42Cの状態は図5に示すようになり、この図5にお
いて明らかなように、次数が3次の場合にはM系列符号
の周期は「7」になる。
【0034】ところでM系列符号においては、次数をN
とすると、連続するN個の符号列は1周期中に1回しか
現れないという特徴がある。例えば図5に示したように
3次のM系列符号では、「1、0、1」という連続する
3つの符号列は1周期中に1回しか存在しない。従つて
この特徴を利用して、2種類のPN符号をM系列符号の
符号値「0」、「1」に対応させて最大(2N +N−
2)回送信し、受信側で2種類のPN符号を連続してN
回検出してその順序を検出すれば、当該2種類のPN符
号の後に続くデータの先頭のタイミング(すなわちデー
タとの境界)を特定できることが分かる。
【0035】例えば上述のようにM系列符号の次数が3
次の場合には、M系列符号に応じて最大9個の2種類の
PN符号を送信し、受信側でその2種類のPN符号を3
回連続して検出することにより、検出された2種類のP
N符号の順序からデータの先頭のタイミングを特定でき
る。このためこの実施例の場合には、図2に示したよう
なフオーマツトで第1及び第2のPN符号S20、S2
1を初期同期信号として送信している。
【0036】(1−1−3)タイミング検出部の構成 ここで図6に示すように、受信機22に設けられたタイ
ミング検出部30においては、PN検出部28、29か
ら出力される検出信号S28、S29をPN判定器45
に入力するようになされている。PN判定器45は2つ
の検出信号S28、S29を基に第1のPN符号S20
の検出、第2のPN符号S21の検出、いずれのPN符
号S20、S21も不検出の3つの状態を検出し、その
検出結果を検出信号S42として遅延回路46及び検出
器47A〜47Gに出力する。この場合、PN判定器4
5は2つの検出信号S28、S29が共に所定の閾値以
下であれば不検出状態であると判定し、閾値を越えてい
れば信号の強い方が検出されたと判定する。
【0037】因みに、実際にはPN判定器45は検出信
号S28、S29から得られる相関値を用いて上述のよ
うな判定をしており、検出信号S42としてはその相関
値を出力している。
【0038】遅延回路46は検出信号S42に対してP
N符号1周期分の遅延を施し、その結果得た検出信号S
43を遅延回路48に出力すると共に、検出器47A〜
47Gに出力する。遅延回路48も同様に検出信号S4
3に対してPN符号1周期分の遅延を施し、その結果得
た検出信号S44を検出器47A〜47Gに出力する。
この場合、遅延回路46、48の遅延時間をPN符号1
周期分としたことにより、検出信号S42、S43及び
S44は連続する3回分のPN符号の検出結果を表して
いる。
【0039】検出器47A〜47Gは連続する3回分の
PN符号の検出結果(すなわち検出信号S42、S43
及びS44)を基に図2に示される初期同期信号のどの
部分が検出されたか判定するものである。このため検出
器47A〜47Gとしては、通常、M系列符号の次数が
Nの場合に最大で(2N −1)個必要になり、この実施
例のように3次の場合には7つの検出器47A〜47G
が必要になる。
【0040】検出器47Aは検出信号S42、S43及
びS44を用いて、受信しているものが図2の初期同期
信号の最初の3つのPN符号部分に対応するものである
かどうか(すなわち第2のPN符号S21、第1のPN
符号S20、第2のPN符号S21の順番の部分に対応
しているかどうか)を検出し、その検出結果を検出信号
S45Aとして最尤出力回路48に出力する。
【0041】同様に検出器47Bは検出信号S42、S
43及びS44を用いて、受信しているものが次の3つ
のPN符号部分に対応するものであるかどうか(すなわ
ち第1のPN符号S20、第2のPN符号S21、第2
のPN符号S21の順番の部分に対応しているかどう
か)を検出し、その検出結果を検出信号S45Bとして
最尤出力回路48に出力する。以下同様にして検出器4
7C〜47Gも検出信号S42、S43及びS44を用
いて、受信しているものが各3つのPN符号部分に対応
するものであるかどうかを検出し、その検出結果を検出
信号S45C〜S45Gとして最尤出力回路48に出力
する。
【0042】最尤出力回路48は入力された検出信号S
45A〜S45Gを基に最も信頼できるPN符号の初期
化タイミング及びデータ開始タイミングを特定し、初期
化信号S30及び復調開始タイミング信号S31を生成
して出力する。因みに、この実施例の場合、実際には各
検出器47A〜47Gは検出信号S45A〜S45Gと
して相関値を出力している。このため最尤出力回路48
は検出信号S45A〜S45Gから得られる相関値の強
さを比較し、最も相関が強いものを信頼できるタイミン
グとしている。すなわち最尤出力回路48は最も相関が
強かつたもの用いて現在受信している信号の位置を判断
し、その位置から逆算してデータ開始タイミング及びP
N符号の初期化タイミングを特定している。
【0043】このようにしてタイミング検出部30で
は、まず検出信号S28、S29を基にして現在受信し
ている信号が第1のPN符号S20であるかそれとも第
2のPN符号S21であるかを検出し、次のその検出結
果として得た検出信号S42と当該検出信号S42をP
N符号1周期分及び2周期分遅延した検出信号S43、
S44とを用いて現在受信している信号が初期同期信号
のどの部分に対応しているかを検出する。このような検
出をすることにより、タイミング検出部30は情報復調
部32の復調開始タイミング(すなわち復調開始タイミ
ング信号S31)を得ると共に、PN発生器31の初期
化タイミング(すなわち初期化信号S30)を得てい
る。因みに、この実施例の場合には、3次のM系列符号
を用いているため連続する3回分のPN符号の検出結果
を基に初期同期信号のどの部分を受信しているか判定し
たが、N次のM系列符号を用いた場合には、連続するN
回分のPN符号の検出結果を基に判定すれば良い。
【0044】(1−1−4)実施例の動作及び効果 以上の構成において、スペクトラム拡散通信システム2
0で通信する場合、まず送信機21はデータの送信に先
立つて第1及び第2のPN符号S20、S21を所定パ
ターンに従つて送信する。この場合、送信機21は所定
パターンとして3次のM系列符号を発生し、当該M系列
符号の符号値に応じて第1又は第2のPN符号S20、
S21を選択して送信する。
【0045】すなわち送信機21では、制御部26でM
系列符号を発生し、そのM系列符号を選択部25の選択
制御信号S22として出力する。選択部25はこの選択
制御信号S22に基づいて入力された第1及び第2のP
N符号S20、S21を選択する。これによりM系列符
号に準じた順序の2つのPN符号S20、S21が初期
同期信号として乗算器4、周波数変換部6、RF増幅部
7及びアンテナ8を介して送信される。
【0046】因みに、初期同期信号として第1及び第2
のPN符号S20、S21を送信する場合、制御部26
は制御信号S23を出力して情報変調部27の変調動作
を停止させる。これにより初期同期信号としての第1及
び第2のPN符号S20、S21は情報変調部27から
の送信信号S24によつて変調されることもなく送信さ
れる。
【0047】このように第1及び第2のPN符号S2
0、S21でなる初期同期信号を送信し終えると、制御
部26は制御信号S23を出力して情報変調部27の変
調動作を開始させると共に、選択制御信号S22を出力
して選択部25に第1のPN符号S20又は第2のPN
符号S21のどちらか一方をデータ拡散用のPN符号と
して選択させる。これにより情報データS1がデータ拡
散用のPN符号によつてスペクトラム拡散され、周波数
変換部6、RF増幅部7及びアンテナ8を介して送信さ
れる。かくして送信機21はこのような送信手順を実行
することにより、図2に示すフオーマツトのように、情
報データS1の頭にM系列符号に準じた順序の第1及び
第2のPN符号を付加して送信する。
【0048】これに対して受信機22は、送信機21か
ら送信された送信信号S26をアンテナ10、RF増幅
部11及び周波数変換部12を用いて受信し、受信信号
S27を得る。まず受信機22はPN検出器28、29
を用いて受信信号S27の中の初期同期信号部分から第
1及び第2のPN符号S20、S21を検出する。次に
受信機22はその検出結果を基にしてタイミング検出部
30で逆拡散用のPN符号S32の初期化タイミングを
特定すると共に、データ開始タイミングを特定する。こ
れにより受信機22は、そのタイミングに基づいて逆拡
散用のPN符号S32を初期化すると共に、情報復調部
32の動作を開始することにより、受信信号S27に逆
拡散を施して情報データS10を復調する。
【0049】この場合、タイミング検出部30は、まず
PN検出部28、29から得られる検出信号S28、S
29を基にして受信している信号が第1のPN符号S2
0であるかそれとも第2のPN符号S21であるかを検
出する。次にタイミング検出部30はその検出結果から
PN符号3周期分の検出結果(すなわち検出信号S4
2、S43、S44)を得、このPN符号3周期分の検
出結果によつて受信している信号が初期同期信号のどの
部分に対応しているかを検出する。そしてタイミング検
出部30はその位置検出結果からデータ開始タイミング
を特定すると共に、逆拡散用のPN符号の初期化タイミ
ングを特定する。
【0050】このとき第1及び第2のPN符号S20、
S21でなる初期同期信号を上述のようにM系列符号に
準じて生成したことにより、タイミング検出部30はP
N符号3周期分の検出結果によつて受信している信号の
位置を判定してデータ開始タイミングを特定することが
できる。
【0051】このようにしてスペクトラム拡散通信シス
テム20では、データの送信に先立ち初期同期信号とし
て第1及び第2のPN符号S20、S21を所定パター
ンで送信し、受信機22でその第1及び第2のPN符号
S20、S21を検出すると共に、その順序を検出する
ことにより、データの開始タイミング及びPN符号の初
期化タイミングを特定することができる。これによりス
ペクトラム拡散通信システム20では、送信側と受信側
との間でPN符号の同期を容易に獲得することができ
る。
【0052】この場合、スペクトラム拡散通信システム
20では、比較的周期の短い第1及び第2のPN符号S
20、S21を所定パターンで送信し、受信側でその第
1及び第2のPN符号S20、S21の順序を検出する
だけで確実に同期獲得ができるため、全体として構成を
簡易にすることができる。またこのような検出により、
従来のようにデータの頭にスタートコードという冗長な
コードを追加する必要もなくなる。さらに初期同期信号
によつて第1及び第2のPN符号を複数回送信すること
により、PN符号の検出精度も向上する。
【0053】このように、送信機21で比較的周期の短
い2種類のPN符号を所定パターンに従つて複数回送信
し、受信機22でこれらのPN符号を複数回受信するこ
とにより、信号対雑音比C/Nが低い場合でも確実に初
期同期を検出できる。またPN符号の周期が短いため送
信機21と受信機22とのクロツク誤差やドツプラー周
波数から生じる周波数誤差の影響を受け難くなる。さら
に2種類のPN符号をM系列符号に応じた順序で送信す
ることにより、その順序が全て検出できなくてもデータ
の開始タイミング(すなわちデータの境界)を特定する
ことができる。
【0054】以上の構成によれば、送信側で第1及び第
2のPN符号S20、S21を所定パターンで送信し、
受信側でその第1及び第2のPN符号S20、S21を
検出すると共に、その順序を検出するようにしたことに
より、信号対雑音比C/Nが低い場合でも確実にPN符
号の同期を検出できると共に、データの境界を検出でき
る。
【0055】(1−2)変形例 (1−2−1)第1変形例 なお上述の第1実施例においては、2つのPN発生器2
3、24を設けて異なる2つのPN符号(すなわち第1
及び第2のPN符号S20、S21)を発生した場合に
ついて述べたが、本発明はこれに限らず、図1との対応
部分に同一符号を付した図7に示すように、符号反転器
を用いて2つのPN符号を発生するようにしても良い。
この場合、PN発生器23によつて第1のPN符号S2
0を発生し、符号反転器51によつてその第1のPN符
号S20の符号を反転して第2のPN符号S46を生成
する。このようにすれば、PN発生器を削減することが
でき、一段と構成を簡易にすることができる。因みに、
この場合には、受信側で第1のPN符号の反転又は非反
転を検出し、その検出結果を基に初期同期信号のどの部
分を受信しているかを判定すれば良い。
【0056】(1−2−2)第2変形例 また上述の第1実施例においては、第1及び第2のPN
符号S20、S21を送信する際に3次のM系列符号を
用いた場合について述べたが、本発明はこれに限らず、
M系列符号として他の次数のものを用いるようにしても
良い。M系列符号の次数は通信システムの仕様に応じて
適当な値に設定すれば良く、本発明においては特に限定
されるものではない。
【0057】(1−2−3)第3変形例 また上述の第1実施例においては、M系列符号の符号値
が「0」の場合に第1のPN符号S20を選択し、符号
値が「1」の場合に第2のPN符号S21を選択した場
合について述べたが、本発明はこれに限らず、符号値が
「0」の場合に第2のPN符号S21を選択し、符号値
が「1」の場合に第1のPN符号S20を選択するよう
にしても良い。
【0058】(1−2−4)第4変形例 また上述の第1実施例においては、第1及び第2のPN
符号S20、S21を送信する際にM系列符号を用いた
場合について述べたが、本発明はこれに限らず、M系列
符号に「0」を1つ追加挿入した符号を用いるようにし
ても良い。このM系列符号に「0」を1つ追加挿入した
符号は、図8に示すように、タイミング制御回路40か
らイネーブル信号Eを出力してM系列符号発生器41の
各レジスタ42A〜42Cを制御することにより容易に
得られる。
【0059】具体的には、図9に示すように、M系列符
号発生器41の出力が2回連続して「0」になつた後
に、イネーブル信号Eをレベル「L」にして各レジスタ
42A〜42Cをデイセーブル状態にする。これにより
各レジスタ42A〜42Cの状態は図10に示すように
なり、「0」が2回連続した後にもう1つ「0」が挿入
された符号、すなわち「1、0、1、1、1、0、0、
0」を1周期とした符号が生成される。
【0060】このようにして得たM系列符号に「0」を
1つ追加挿入した符号は、M系列符号よりも周期が1つ
だけ長くなる。従つてこのような符号を用いて第1及び
第2のPN符号S20、S21を選択して送信すれば、
PN符号の送信回数を増やすことができ、PN符号の検
出精度を向上させることができる。
【0061】因みに、ここでは「0」が2回連続した後
に各レジスタ42A〜42Cをデイセーブル状態にした
場合について説明したが、実際には「0」が2回連続す
る部分の前後又はその間に各レジスタ42A〜42Cを
1回デイセーブル状態にすれば良い。同様にしてN次の
M系列符号に「0」を1つ追加挿入する場合には、
「0」が(N−1)回連続する部分の前後又はその間に
各レジスタを1回デイセーブル状態にすれば良い。
【0062】またこのようなM系列符号に「0」を1つ
追加挿入した符号を用いて第1及び第2のPN符号S2
0、S21を送信する場合、M系列符号の次数をNとす
ればPN符号を最大(2N +N−1)回送信することが
できる。この場合、連続するN個のPN符号の順序はそ
の送信回数中に同一のものが存在しないため、上述の第
1実施例と同様に連続するN個のPN符号を検出し得れ
ば、受信側でデータの開始タイミングを特定することが
できると共に、逆拡散用のPN符号の初期化タイミング
を特定することができる。
【0063】さらにこのようなM系列符号に「0」を1
つ追加挿入した符号を用いて第1及び第2のPN符号S
20、S21を送信した場合には、図6に示したタイミ
ング検出部30の検出器(図中、符号47A〜47G)
の個数を変更する必要がある。例えば3次のM系列符号
に「0」を1つ追加挿入した符号を用いた場合には、タ
イミング検出部30の検出器を8つ設ける必要があり、
N次のM系列符号に「0」を1つ追加挿入した符号を用
いた場合には、タイミング検出部30の検出器を2N
設ける必要がある。
【0064】(1−2−5)第5変形例 また上述の第1実施例においては、連続する3回分のP
N符号の検出結果だけを利用してデータの開始タイミン
グ及びPN符号の初期化タイミングを特定する場合につ
いて述べたが、本発明はこれに限らず、連続する4回分
のPN符号の検出結果を用いるようにしても良い。
【0065】この場合のタイミング検出部60について
図11を用いて説明する。図6との対応部分に同一符号
を付した図11に示すように、このタイミング検出部6
0では、3つの遅延回路46、48及び61を設けるこ
とにより、PN判定器45から出力される検出信号S4
2をPN符号1周期分、2周期分及び3周期分遅延させ
る。
【0066】検出器47A〜47Gは第1実施例と同様
に連続する3回分のPN符号の検出結果(すなわち検出
信号S42、S43及びS44)を用いて図2に示され
る初期同期信号のどの部分が検出されたか判定するもの
である。これに対して検出器62A〜62Fは連続する
4回分のPN符号の検出結果(すなわち検出信号S4
2、S43、S44及びS60)のうち3つが一致する
ことを用いて図2に示される初期同期信号のどの部分が
検出されたか判定するものである。
【0067】例えば検出器62Aにおいては、図2に示
される初期同期信号中の1番目〜4番目のパターンのう
ち1番目、3番目及び4番目の一致を検出する。すなわ
ち検出器62Aは連続する4回分の検出結果の最初が第
2のPN符号、2番目の検出結果はどちらでもよく、3
番目の検出結果が第2のPN符号、4番目の検出結果が
第2のPN符号であることを検出する。そして検出器6
2Aはそのような順序が検出された場合、検出信号S6
1Aを最尤出力回路48に出力する。以下、検出器62
B〜62Fも同様に連続する4回分のPN符号の検出結
果のうち3つが一致することを検出し、それが検出され
た場合に検出信号S61B〜S61Fを最尤出力回路4
8に出力する。
【0068】因みに、図中の検出器47A〜47G及び
62A〜62Fの部分に記載されている「0」は第1の
PN符号の検出、「1」は第2のPN符号の検出、
「−」はどちらでもよいことを示している。
【0069】最尤出力回路48は入力された検出信号S
45A〜S45G及びS61A〜S61Fを基にして最
も信頼できるPN符号の初期化タイミング及びデータ開
始タイミングを特定し、初期化信号S30及び復調開始
タイミング信号S31を生成して出力する。
【0070】このようにして連続する3回分のPN符号
の検出結果だけではなく、連続する4回分のPN符号の
検出結果のうち3つの一致を用いて検出することによ
り、検出回数が増え、検出精度を向上させることができ
ると共に、一段と正確にタイミングを特定することがで
きる。
【0071】因みに、連続する4回分のPN符号の検出
結果のうち3つ用いて検出する場合には、パターンによ
つてはM系列符号中に同一なものが複数存在して使えな
いものがある。このためその場合にはそれらのパターン
を検出パターンから除外する必要がある。またここでは
3次のM系列符号を用いたため、連続する4回分のPN
符号の検出結果のうち3つを用いたが、N次のM系列符
号を用いた場合には、連続する(N+1)回分のPN符
号の検出結果のうちN回分の検出結果を用いれば良い。
【0072】(2)拡散後に情報変調を施すスペクトラ
ム拡散通信システム この項では、始めに送信するデータにスペクトラム拡散
を施し、その後に情報変調を施すスペクトラム拡散通信
システムについて説明する。
【0073】(2−1)第2実施例 (2−1−1)全体構成 図12において、70は全体としてスペクトラム拡散通
信システムを示し、送信機71及び受信機72によつて
構成されている。まず送信機71においては、送信デー
タ発生部73によつて送信すべき音声データや制御情報
等のデイジタルの送信データを発生する。送信データ発
生部73は、初期同期検出を容易にするため初期同期信
号を送信する場合には、常にビツト「0」の送信データ
を出力するものとする。
【0074】この送信データ発生部73で発生させた送
信データは拡散変調部74に入力される。拡散変調部7
4においては、まずPN発生器75で拡散符号として第
1のPN符号を発生する。乗算器76は入力された送信
データと第1のPN符号とを乗算(すなわちエクスクル
ーシブオア演算)することによつて当該送信データを拡
散し、その結果得た第1の拡散データを乗算器77に出
力する。乗算器77は入力された第1の拡散データとP
N発生器78で発生させた第2のPN符号とを乗算(す
なわちエクスクルーシブオア演算)し、その結果得た第
2の拡散データを情報変調部79に出力する。
【0075】情報変調部79は第2の拡散データを用い
て所定の搬送波に位相変調等の変調を施し、その結果得
た送信信号を送信RF(Radio Frequency )部80に出
力する。送信RF部80は送信信号を所定の周波数帯域
にのせて増幅する。アンテナ81はRF増幅部80から
出力される送信信号を空間中に放射する。このようにし
て送信機71では、送信データ発生部73で発生させた
送信データに対して拡散変調部74でスペクトラム拡散
による1次変調を施した後、情報変調部79で2次変調
を施して送信する。
【0076】ここで送信タイミング制御部82は送信デ
ータ発生部73、PN発生器75、78、情報変調部7
9及び送信RF部80に対して各データの出力タイミン
グを指示するものである。送信データ発生部73に対し
ては送信データの出力開始を指示し、PN発生器75に
対しては、送信データ発生部73から出力される送信デ
ータ1ビツトに対して第1のPN符号をn周期(nは整
数で例えば4)出力するように指示する。またPN発生
器78に対しては、第1のPN符号1周期毎に第2のP
N符号を1チツプ出力するように指示する(すなわち送
信データ1ビツトに対して第2のPN符号をnチツプ出
力するように指示する)。
【0077】一方、情報変調部79に対しては乗算器7
7から出力される第2の拡散データの各チツプ毎に位相
変調等の変調を行うように指示する。また送信RF部8
0に対しては情報変調部79から送信信号が出力された
ときだけ処理を行うように指示する。このようにして送
信機71では、送信タイミング制御部82で各部のタイ
ミングを制御することにより、送信データ発生部73で
発生させた送信データを第1及び第2のPN符号を用い
て拡散する。
【0078】因みに、上述のように乗算器77がエクス
クルーシブオア演算することにより、第2のPN符号が
「0」の場合には、第2の拡散データは第1の拡散デー
タと等しくなり、結果的に送信データを第1のPN符号
で拡散したことになる。また第2のPN符号が「1」の
場合には、第2の拡散データは第1の拡散データを反転
させたものと等しくなり、結果的に送信データを第1の
PN符号の反転符号で拡散したことになる。
【0079】ここでPN発生器78が4次のM系列符号
に「0」を1つ追加挿入した符号、例えば「1、1、
0、1、0、1、1、0、0、1、0、0、0、0、
1、1」の16チツプで1周期を構成する第2のPN符
号を発生した場合について考える。すなわち第2のPN
符号としては、「1→1→0→1→0→1→1→0→0
→1→0→0→0→0→1→1→……」を順に繰り返す
ことになる。
【0080】このような第2のPN符号では、任意の連
続する4チツプの値がそれぞれ互い異なる特徴がある。
言い換えれば、任意の連続する4チツプを取り出した場
合にそれと同じものが1周期中に存在しないということ
である。このためこのような第2のPN符号を用いて送
信した場合、受信側で第2のPN符号を連続して4チツ
プ受信できれば、その4チツプを基に第2のPN符号の
どの位置のデータを受信したか判断することができる。
但し、ここでは4次のM系列符号の場合について説明し
たが、N次のM系列符号の場合には連続するNチツプ
(又はそれ以上)を基にすれば位置を判断することがで
きる。
【0081】従つて送信機71では、この考え方に基づ
き、第2のPN符号1周期分の信号を初期同期信号とし
て送信し、初期同期信号の直後からデータを送信する。
これにより受信機72は第2のPN符号を連続して所定
チツプ受信すれば、受信した第2のPN符号の位置を判
定していつからデータが始まるか判断できる。
【0082】次に受信機72について説明する。受信機
72ではまず送信機71から送信された送信信号をアン
テナ83で受信し、それを受信信号として受信RF部8
4に入力する。受信RF部84は受信信号から所望の周
波数帯域の信号を選別して増幅し、その結果得た信号を
情報復調部85に出力する。この場合、受信RF部84
は受信タイミング制御部86からのタイミング信号に基
づいて受信動作を開始する。
【0083】情報復調部85は送信側の情報変調部79
で行つた処理と逆の処理を施すことにより受信RF部8
4から出力される受信信号を復調し、その結果得た情報
復調データを拡散復調部87に出力する。また情報復調
部85は復調を開始したことを示す動作信号を受信タイ
ミング制御部86に出力する。
【0084】ここで拡散復調部87においては、情報復
調部85から出力される情報復調データを乗算器88に
入力するようになされている。乗算器88は、PN発生
器89で発生した送信側と同じ第1のPN符号と、入力
された情報復調データとを乗算(すなわちエクスクルー
シブオア演算)することによつて当該情報復調データに
逆拡散を施し、その結果得た逆拡散データを積分器90
に出力する。因みに、PN発生器89は受信タイミング
制御部86からの指示に基づいて動作し、情報復調部8
5が出力する1チツプの情報復調データに対して第1の
PN符号を1チツプ出力する。
【0085】積分器90は受信タイミング制御部86の
指示に基づいて動作し、一定期間の逆拡散データを積分
してその積分結果を判定部91及び相関器92に出力す
る。この場合、積分器90は合計結果を始めに「0」に
してクリア状態にし、その状態から第1のPN符号1周
期分の逆拡散データを合計してそれを積分結果として出
力する。そして積分器90はこれを第1のPN符号1周
期毎に順に繰り返す。
【0086】相関器92は積分器90における積分期間
が終了したとき受信タイミング制御部86の指示に基づ
いて動作し、受信信号と第1のPN符号との相関を求め
る。具体的には、相関器92は受信信号中に含まれるP
N発生器75で発生した第1のPN符号又はその反転符
号と、PN発生器89で発生した第1のPN符号との相
関を求める。その際、相関器92は積分器90から出力
される積分結果を2乗して受信エネルギーを計算するこ
とによつて相関を求める。そして相関器92は得られた
相関が所定の閾値を越えていれば受信信号中に含まれる
第1のPN符号とPN発生器89で発生した第1のPN
符号とが同期していると判定し、その判定結果を受信タ
イミング制御部86に出力する。
【0087】因みに、相関器92においては、受信信号
中に含まれる第1のPN符号が反転していてもしていな
くても、PN発生器89で発生した第1のPN符号と同
期していれば相関値が高く求められる。
【0088】一方、判定部91は受信タイミング制御部
86からの指示に基づいて動作し、積分器90から出力
される積分結果を所定の閾値と比較することにより、送
信側のPN発生器75で発生した第1のPN符号又はそ
の反転符号のどちらが受信信号中に含まれているか判定
する。すなわち判定部91は送信側のPN発生器78で
発生した第2のPN符号の「0」又は「1」を判定し、
その判定結果を乗算器93に出力する。この場合、判定
部91が出力する判定結果は、通信エラーがなければP
N発生器78による第2のPN符号に等しくなるが、通
信エラーがある場合には第2のPN符号と異なることが
ある。このため判定部91が出力する判定結果を以下、
第3のPN符号と呼ぶことにする。また判定部91は判
定結果を乗算器93に出力する際、その出力タイミング
を受信タイミング制御部86に出力する。
【0089】乗算器93はPN発生器94で発生した第
2のPN符号と、入力された第3のPN符号とを乗算
(すなわちエクスクルーシブオア演算)し、その演算結
果を一致判定部95に出力する。この場合、PN発生器
94は受信タイミング制御部86からの指示に基づいて
判定部91と同じタイミングで動作し、送信側のPN発
生器78で発生したものと同じ第2のPN符号を発生す
る。
【0090】一致判定部95は受信タイミング制御部8
6からの指示に基づいて動作し、第3のPN符号のnチ
ツプ分の演算結果を基に送信側のPN発生器78と受信
側のPN発生器94との同期を判定する。この場合、一
致判定部95は第3のPN符号とPN発生器94で発生
した第2のPN符号とがnチツプに渡つて完全に一致、
又は完全に反転していればPN発生器78とPN発生器
94とが同期したと判定する。また一致判定部95は第
3のPN符号と第2のPN符号のnチツプにおいて一部
一致、一部反転が確認された場合にはPN発生器78と
PN発生器94が同期していないと判定する。そして一
致判定部95のこの判定結果を受信タイミング制御部8
6に出力する。
【0091】また一致判定部95は、初期同期信号の後
に続くデータが始まつた場合、第3のPN符号と第2の
PN符号とがnチツプに渡つて完全に一致していれば
「0」を、完全に反転していれば「1」を受信データと
して受信データ出力部96に出力する。なぜなら第1及
び第2のPN符号を用いて送信データを拡散して送信し
た場合、送信データが「0」のときには第3のPN符号
は第2のPN符号と等しくなり、送信データが「1」の
ときには第3のPN符号は第2のPN符号を反転したも
のになるからである。受信データ出力部96は受信タイ
ミング制御部86からの指示に基づいて動作し、入力さ
れた受信データを音声データや制御情報等のデータとし
て利用する。
【0092】ここで受信タイミング制御部86は上述の
ように情報復調部85から出力される動作信号、相関器
92から出力される判定結果、判定部91から出力され
る出力タイミング及び一致判定部95から出力される判
定結果を基にして、受信RF部84、PN発生器89、
94、積分器90、相関器92、判定部91、一致判定
部95及び受信データ出力部96の動作タイミングを制
御するものである。
【0093】かくして受信タイミング制御部86がこの
ようにして各部の動作タイミングを制御することによ
り、受信機72は図13に示す手順を実行して送信機7
1から出力される送信信号を受信する。
【0094】すなわち受信機72においては、ステツプ
SP0から入り、まず受信タイミング制御部86が受信
RF部84に受信開始を指示する。次にステツプSP1
において、情報復調部85からの動作信号に基づいて受
信タイミング制御部86がPN発生器89及び積分器9
0の動作タイミングを指示することにより、第1のPN
符号1周期分の受信を行う。この場合、PN発生器89
に対しては情報復調部85が復調した1チツプの情報復
調データに対して第1のPN符号を1チツプ出力するよ
うに指示し、積分器90に対しては積分を開始するタイ
ミングを指示する。
【0095】次にステツプSP2において、積分器90
における積分期間が終了したとき、受信タイミング制御
部86が相関器92に対して受信信号とPN発生器89
で発生した第1のPN符号との相関を計算するように指
示する。これにより相関器92は、受信信号中に含まれ
るPN発生器75で発生した第1のPN符号又はその反
転符号と、PN発生器89で発生した第1のPN符号と
の相関を求め、第1のPN符号の同期を検出する。その
結果、受信タイミング制御部86は相関器92によつて
第1のPN符号の同期が検出された場合にはステツプS
P3に移行し、同期が検出されなかつた場合にはステツ
プSP11に移行する。
【0096】同期が検出されずステツプSP11に移つ
た場合、受信タイミング制御部86は一致判定部95に
対して指示を与え、当該一致判定部95に保持されてい
る過去のデータをクリアさせる。次にステツプSP12
で受信タイミング制御部86はPN発生器89における
第1のPN符号の発生タイミングを制御する(具体的に
は、情報復調部85が出力する情報復調データに対して
第1のPN符号を進めたり遅らせたりする)ことによ
り、第1のPN符号の同期が獲得できるように調整し、
ステツプSP1に戻つて動作を繰り返す。
【0097】一方、同期が検出されてステツプSP3に
移つた場合、受信タイミング制御部86は判定部91に
対してデータの判定を行うように指示する。これにより
判定部91は積分結果を所定の閾値と比較して第1のP
N符号又はその反転符号のどちらが受信信号中に含まれ
ているか判定し(すなわちPN発生器78で発生した第
2のPN符号の「0」又は「1」を判定し)、その判定
結果を第3のPN符号として出力する。
【0098】次にステツプSP4で受信タイミング制御
部86はPN発生器94に対して判定部91と同じタイ
ミングで第2のPN符号を出力するように指示する。こ
れによりPN発生部94は第2のPN符号を発生し、当
該第2のPN符号を乗算器93に出力する。乗算器93
は第2のPN符号と判定部91から出力される第3のP
N符号とを乗算し、その演算結果を一致判定部95に出
力する。
【0099】次にステツプSP5で受信タイミング制御
部86はnチツプ分の演算結果が一致判定部95内に蓄
積されたか否かを判断し、nチツプ分蓄積されたならば
ステツプSP6に移行し、蓄積されなかつたならばステ
ツプSP1に戻つて動作を繰り返す。すなわちステツプ
SP6に移行する場合は、相関器92でn回連続して同
期が取れた場合に限られる。
【0100】ステツプSP6において、受信タイミング
制御部86は一致判定部95に対して第3のPN符号と
第2のPN符号との一致を判定させる。この場合、一致
判定部95は第3のPN符号と第2のPN符号とがnチ
ツプに渡つて完全に一致、又は完全に反転していればP
N発生器78とPN発生器94とが同期したと判定し、
第3のPN符号と第2のPN符号とがnチツプ中、一部
一致し、一部反転していればPN発生器78とPN発生
器94とが同期していないと判定する。その結果、PN
発生器78とPN発生器94とが同期していると判定さ
れた場合には受信タイミング制御部86はステツプSP
7に移行し、同期していないと判定された場合にはステ
ツプSP13に移行する。
【0101】同期が検出されずステツプSP13に移行
した場合、受信タイミング制御部86はPN発生器94
における第2のPN符号の発生タイミングを制御する
(具体的には、判定部91から出力される第3のPN符
号に対して第2のPN符号を進めたり遅らせたりする)
ことにより、第2のPN符号の同期が獲得できるように
調整し、ステツプSP1に戻つて動作を繰り返す。
【0102】一方、同期が検出されてステツプSP7に
移行した場合、受信タイミング制御部86は初期同期信
号のどこを受信しているかを判定し、その判定結果を基
に初期同期信号の末尾まで受信する。そして受信タイミ
ング制御部86は初期同期信号の末尾まで受信すると、
ステツプSP8に移行する。因みに、ステツプSP7に
おいて、初期同期信号の末尾まで受信していなければ受
信タイミング制御部86はステツプSP1に戻つて初期
同期信号の受信を繰り返す。
【0103】ステツプSP8において、受信タイミング
制御部86は初期同期信号が終了したことを一致判定部
95に指示する。これにより一致判定部86は受信デー
タを復調して受信データ出力部96に出力する。また受
信タイミング制御部86は受信データ出力部96に対し
て一致判定部95から出力される受信データを、音声デ
ータや制御情報等のデータとして利用するように指示す
る。その後、受信タイミング制御部86はステツプSP
1に戻つてデータの受信を継続する。かくして受信機7
2においては、上述のような手順を実行することによ
り、送信機71から送信された送信信号を受信する。
【0104】(2−1−2)実施例の動作及び効果 以上の構成において、送信機71と受信機72との間で
通信する場合、送信機71はまず送信データを「0」と
して初期同期信号を送信し、次に実際に送信データを送
信する。このとき送信機71は第1のPN符号を用いて
まず送信データを拡散し、第1の拡散データを得る。次
に送信機71は第1のPN符号1周期毎に1チツプ出力
される第2のPN符号を用いて第1の拡散データを第1
のPN符号1周期毎に反転又は非反転させ、第2の拡散
データを得る。そして送信機71はこのようにして得た
第2の拡散データに基づいて所定の搬送波に位相変調等
の変調を施し、その結果得た送信信号を送信RF部8
0、アンテナ81を順に介して所定の周波数で送信す
る。
【0105】一方、受信機72においては、受信タイミ
ング制御部86によつて各部の動作タイミングを制御す
ることにより、送信機71から送信された送信信号を受
信する。この場合、受信機72はまずアンテナ83、受
信RF部84を順に介して受信信号を得る。次に受信機
72は位相変調等の変調が施された受信信号を情報復調
部85で復調することにより情報復調データを得、そし
て拡散復調部87で情報復調データを復調することによ
り受信データを得る。
【0106】ここで受信機72においては、まずPN発
生器89で発生した第1のPN符号と情報復調データと
を乗算することにより、当該情報復調データに逆拡散を
施して逆拡散データを得る。次に受信機72では、第1
のPN符号1周期毎に逆拡散データを積分し、その積分
結果を基に相関器92で受信信号中の第1のPN符号と
PN発生器89で発生した第1のPN符号との相関を判
定する。そしてその判定結果を基にPN発生器89のP
N符号発生タイミングを調整することにより、受信機7
2では第1のPN符号の同期を取る。
【0107】また受信機72では、積分器90の積分結
果を基に判定部91で受信信号中に含まれる第2のPN
符号の「0」又は「1」を判定して第3のPN符号を得
る。この場合、判定部91は積分結果から受信信号中の
第1のPN符号の反転又は非反転を検出することにより
第2のPN符号の「0」又は「1」を判定する。そして
受信機72では、この第3のPN符号にPN発生器94
で発生した第2のPN符号を乗算し、その演算結果を基
に一致判定部95で第3のPN符号とPN発生器94で
発生した第2のPN符号との同期を判定する。この場
合、一致判定部95は第3のPN符号と第2のPN符号
との一致を検出し、その結果第3のPN符号と第2のP
N符号とが完全に一致していれば同期が取れたと判定す
る。
【0108】このような判定の結果、同期が取れていな
いと判定された場合には、PN発生器94のPN符号発
生タイミングを制御することによつて第2のPN符号の
同期を取り、同期が取れていると判定された場合には、
初期同期信号終了後、一致判定部95で乗算器93から
出力される演算結果を基に受信データを復調する。
【0109】このようにしてスペクトラム拡散通信シス
テム70では、第2のPN符号に基づいて第1のPN符
号を反転又は非反転させて送信し、受信側で第1のPN
符号の同期を検出すると共に、第1のPN符号の反転又
は非反転を検出して第2のPN符号を推定した第3のP
N符号を生成し、受信側で発生させた第2のPN符号と
第3のPN符号との所定の長さに渡る一致によつて第2
のPN符号の同期を検出する。これにより第1のPN符
号の複数周期分の同期を確認することになり、従来のよ
うに1つのPN符号だけで同期を検出した場合に比して
同期検出の精度を向上させることができると共に、信号
対雑音比C/Nが低い場合でも確実にPN符号の同期を
検出できる。また第2のPN符号によつて初期同期信号
とデータとの境界やデータのビツト毎の境界を判定する
ことができる。またこのような検出により、従来のよう
にデータの頭にスタートコードという冗長なコードを追
加する必要もなくなる。
【0110】以上の構成によれば、送信側で第2のPN
符号に基づいて第1のPN符号を反転又は非反転させて
送信し、受信側で第1のPN符号の同期を検出すると共
に、第1のPN符号の反転又は非反転を基に第2のPN
符号を推定した第3のPN符号を生成し、その第3のP
N符号と受信側で発生した第2のPN符号との所定の長
さに渡る一致によつて第2のPN符号の同期を検出する
ようにしたことにより、信号対雑音比C/Nが低い場合
でも確実にPN符号の同期を検出することができると共
に、データの境界を検出できる。
【0111】(2−2)第3実施例 (2−2−1)全体構成 図12との対応部分に同一符号を付して示す図14にお
いて、100は全体としてスペクトラム拡散通信システ
ムを示し、送信機101及び受信機102によつて構成
されている。
【0112】まず送信機101について説明する。この
実施例の場合、送信機101は全体として第2実施例の
送信機71とほぼ同様に構成されているが、拡散変調部
74の動作が第2実施例と異なつている。すなわち送信
機101においては、送信データ発生部73が発生する
1ビツトに対してPN発生器78で比較的周期の短い第
2のPN符号をnチツプ(ここでnは第2のPN符号の
次数以上の整数)発生し、第2のPN符号1チツプに対
して比較的周期の短い第1のPN符号をkチツプ(ここ
でkは第1のPN符号の次数以上の整数)発生する。言
い換えれば、第1のPN符号kチツプ毎に第2のPN符
号を1チツプ発生させる。これにより送信機101にお
いては、送信データ1ビツトを第1及び第2のPN符号
を用いて(k×n)チツプに拡散する。
【0113】ここで第2実施例と同様に、PN発生器7
8が4次のM系列符号に「0」を1つ追加挿入した符
号、例えば「1、1、0、1、0、1、1、0、0、
1、0、0、0、0、1、1」の16チツプで1周期を
構成する第2のPN符号を発生した場合について考え
る。すなわち第2のPN符号としては、「1→1→0→
1→0→1→1→0→0→1→0→0→0→0→1→1
→……」を順に繰り返すことになる。
【0114】このような第2のPN符号では、任意の連
続する4チツプの値がそれぞれ互いに異なる特徴があ
る。言い換えれば、任意の連続する4チツプを取り出し
た場合にそれと同じものが1周期中に存在しないという
ことである。このためこのような第2のPN符号を用い
て上述のような手順で送信した場合、受信側で第2のP
N符号を連続して4チツプ受信できれば、その4チツプ
を基に第2のPN符号のどの位置のデータを受信したか
判断することができる。
【0115】このような考え方に基づくと、PN発生器
78で発生する第2のPN符号のチツプ数nは当該第2
のPN符号の次数以上必要になる。第2実施例の場合に
は、通常、チツプ数nは第2のPN符号の次数と等しく
する場合が多いが、この実施例の場合にはチツプ数nを
第2のPN符号の次数よりも大きくした場合に特に効果
がある。
【0116】PN符号の同期が取れない場合に自己相関
特性の相関値を低くし、ノイズが多くても非同期状態を
同期状態と誤認識し難くするため、第1のPN符号のチ
ツプ数kを当該第1のPN符号の周期長とし、第2のP
N符号のチツプ数nを当該第2のPN符号の周期長とす
ることが望ましい。以下、この実施例の場合には、第2
のPN符号を上述した4次のM系列符号に「0」を1つ
追加挿入した符号とし、チツプ数nを第2のPN符号の
周期長(すなわちn=16)として説明する。
【0117】またこの実施例の場合も、送信機101
は、送信データ発生部73でビツト「0」の送信データ
を出力して第2のPN符号1周期分の信号を初期同期信
号として送信し、初期同期信号の直後から実際にデータ
を送信する。このとき第2のPN符号が「0」の場合に
は第1のPN符号kチツプ分で送信データを拡散し、第
2のPN符号が「1」の場合には第1のPN符号kチツ
プ分の反転符号で送信データを拡散することは第2実施
例と同様である。
【0118】次に受信機102について説明する。この
実施例の場合も、アンテナ83、受信RF部84及び情
報復調部85を介して得られた情報復調データは拡散復
調部103に入力され、ここで逆拡散される。因みに、
受信RF部84が受信タイミング制御部104からのタ
イミング信号に基づいて受信動作を開始すること、情報
復調部85が復調を開始したことを示す動作信号を受信
タイミング制御部104に出力することについては第2
実施例と同様である。
【0119】ここで拡散復調部103においては、情報
復調部85から出力される情報復調データを乗算器88
に入力するようになされている。乗算器88は、PN発
生器89で発生した送信側と同じ第1のPN符号と、入
力された情報復調データとを乗算(すなわちエクスクル
ーシブオア演算)することによつて当該情報復調データ
に逆拡散を施し、その結果得た逆拡散データを積分器9
0に出力する。この場合、PN発生器89は受信タイミ
ング制御部104からの指示に基づいて動作し、情報復
調部85が出力する1チツプの情報復調データに対して
第1のPN符号を1チツプ出力する。
【0120】積分器90は受信タイミング制御部104
からの指示に基づいて動作し、一定期間の逆拡散データ
を積分してその積分結果を判定部91及び相関器92に
出力する。この場合、積分器90は合計結果を始めに
「0」にしてクリア状態にし、その状態から第1のPN
符号kチツプ分の逆拡散データを合計してそれを積分結
果として出力する。そして積分器90はこれを第1のP
N符号kチツプ毎に繰り返す。
【0121】相関器92は積分器90における積分期間
が終了したとき受信タイミング制御部104の指示に基
づいて動作し、受信信号と第1のPN符号との相関を求
める。具体的には、相関器92は受信信号中に含まれる
PN発生器75で発生した第1のPN符号又はその反転
符号と、PN発生器89で発生した第1のPN符号との
相関を求める。その際、相関器92は積分器90から出
力される積分結果を2乗して受信エネルギーを計算する
ことによつて相関を求める。そして相関器92は得られ
た相関が所定の閾値を越えていれば受信信号中に含まれ
る第1のPN符号とPN発生器89で発生した第1のP
N符号とが同期していると判定し、その判定結果を受信
タイミング制御部104に出力する。
【0122】因みに、相関器92においては、受信信号
中に含まれる第1のPN符号が反転していてもしていな
くても、PN発生器89で発生した第1のPN符号と同
期していれば相関値が高く求められる。
【0123】一方、判定部91は受信タイミング制御部
104からの指示に基づいて動作し、積分器90から出
力される積分結果を所定の閾値と比較することにより、
送信側のPN発生器75で発生した第1のPN符号又は
その反転符号のどちらが受信信号中に含まれているか判
定する。すなわち判定部91は送信側のPN発生器78
で発生した第2のPN符号の「0」又は「1」を判定
し、その判定結果を第2実施例と同様に第3のPN符号
として乗算器93に出力する。また判定部91は判定結
果を乗算器93に出力する際、その出力タイミングを受
信タイミング制御部104に出力する。
【0124】乗算器93はPN発生器94で発生した第
2のPN符号と、入力された第3のPN符号とを乗算
(すなわちエクスクルーシブオア演算)し、その演算結
果を積分器105に出力する。すなわち乗算器93は第
3のPN符号に対して第2のPN符号による逆拡散を施
す。この場合、PN発生器94は受信タイミング制御部
104からの指示に基づいて判定部91と同じタイミン
グで動作し、送信側のPN発生器78で発生したものと
同じ第2のPN符号を発生する。
【0125】積分器105は乗算器93から出力される
演算結果を積分し、その積分結果を判定部106及び相
関器107に出力する。この場合、積分器105は乗算
器93から出力される演算結果を過去の積分値に加算す
ることによつて第3のPN符号nチツプ分の積分を行
う。また積分器105は第3のPN符号nチツプ分の積
分が終了すると受信タイミング制御部104に対して積
分終了を知らせるタイミング信号を出力する。
【0126】相関器107は受信タイミング制御部10
4の指示に基づいて動作し、第3のPN符号(すなわち
受信信号中に含まれるPN発生器78で発生した第2の
PN符号)とPN発生器94で発生した第2のPN符号
との相関を求める。この場合、相関器107は積分器1
05から出力される積分結果を2乗して受信エネルギー
を計算することによつて相関を求める。そして相関器1
07は得られた相関が所定の閾値を越えていれば受信信
号中に含まれる第2のPN符号とPN発生器94で発生
した第2のPN符号とが同期していると判定し、その判
定結果を受信タイミング制御部104に出力する。
【0127】因みに、相関器107においても、受信信
号中に含まれる第2のPN符号が反転していてもしてい
なくても、PN発生器94で発生した第2のPN符号と
同期していれば相関値が高く求められる。
【0128】一方、判定部106は受信タイミング制御
部104からの指示に基づいて動作し、初期同期信号終
了後、積分器105から出力される積分結果を所定の閾
値と比較することによつて送信データ発生部73が発生
した送信データの「0」又は「1」を判定し、その判定
結果を受信データとして受信データ出力部96に出力す
る。また判定部106は判定結果を出力する際、その出
力タイミングを受信タイミング制御部104に出力す
る。受信データ出力部96は受信タイミング制御部10
4からの指示に基づいて動作し、入力された受信データ
を音声データや制御情報等のデータとして利用する。
【0129】ここで受信タイミング制御部104は上述
のように情報復調部85から出力される動作信号、相関
器92、107から出力される判定結果、判定部91、
106から出力される出力タイミング及び積分器105
から出力されるタイミング信号を基にして、受信RF部
84、PN発生器89、94、積分器90、105、相
関器92、107、判定部91、106及び受信データ
出力部96の動作タイミングを制御するものである。
【0130】かくして受信タイミング制御部104がこ
のようにして各部の動作タイミングを制御することによ
り、受信機102は図15に示す手順を実行して送信機
101から出力される送信信号を受信する。すなわち受
信機102においては、ステツプSP20から入り、ま
ず受信タイミング制御部104が受信RF部84に受信
開始を指示する。次にステツプSP21において、情報
復調部85からの動作信号に基づいて受信タイミング制
御部104がPN発生器89及び積分器90の動作タイ
ミングを指示することにより、第1のPN符号kチツプ
分の受信を行う。この場合、PN発生器89に対しては
第1のPN符号をkチツプ発生するように指示し、積分
器90に対しては第1のPN符号kチツプ分の逆拡散デ
ータを積分するように指示する。
【0131】次にステツプSP22において、受信タイ
ミング制御部104は相関器92に対して受信信号とP
N発生器89で発生した第1のPN符号との相関を計算
するように指示する。これにより相関器92は、受信信
号中に含まれるPN発生器75で発生した第1のPN符
号又はその反転符号と、PN発生器89で発生した第1
のPN符号との相関を求め、第1のPN符号の同期を検
出する。その結果、受信タイミング制御部104は相関
器92によつて第1のPN符号の同期が検出された場合
にはステツプSP23に移行し、同期が検出されなかつ
た場合にはステツプSP29に移行する。
【0132】同期が検出されずステツプSP29に移つ
た場合、受信タイミング制御部104は、相関器92に
よつて第1のPN符号の同期が過去m(ここでmは自然
数で、第2のPN符号のチツプ数n以下に設定される)
周期以内に検出されているか否か判断する。そして受信
タイミング制御部104は同期が検出されている場合に
ステツプSP23に移行し、同期が検出されていない場
合にステツプSP30に移行する。
【0133】因みに、このように過去の同期検出があつ
たか否かを判定することにより、受信タイミング制御部
104は相関器92でn回連続して同期が検出されなく
てもステツプSP23に移行することができ、これによ
り一度同期が検出された後に強いノイズによつて同期が
検出できなかつた場合にも、第2のPN符号の同期検出
に移行することができる。
【0134】ステツプSP29の判定によつてステツプ
SP30に移行した場合、受信タイミング制御部104
は積分器105に対して指示を与え、当該積分器105
に保持されている過去のデータの積分値をクリアさせ
る。次にステツプSP31で受信タイミング制御部10
4はPN発生器89における第1のPN符号の発生タイ
ミングを制御する(すなわち情報復調部85が出力する
情報復調データに対して第1のPN符号を進めたり遅ら
せたりする)ことにより、第1のPN符号の同期が獲得
できるように調整し、ステツプSP21に戻つて動作を
繰り返す。
【0135】一方、同期が検出されてステツプSP23
に移行した場合、受信タイミング制御部104は判定部
91に対してデータの判定を行うように指示する。これ
により判定部91は積分結果を所定の閾値と比較するこ
とにより、kチツプ分の第1のPN符号又はその反転符
号のどちらが受信信号中に含まれているか判定し(すな
わちPN発生器78で発生した第2のPN符号の「0」
又は「1」を判定し)、その判定結果を第3のPN符号
として出力する。
【0136】次にステツプSP24で受信タイミング制
御部104はPN発生器94に対して判定部91と同じ
タイミングで第2のPN符号を出力するように指示す
る。これにより乗算器93はPN発生器94で発生した
第2のPN符号と判定部91から出力される第3のPN
符号とを乗算し、その演算結果を積分器105に出力す
る。積分器105は乗算器93からの演算結果を過去の
積分値に加算して積分を行う。
【0137】次にステツプSP25で受信タイミング制
御部104は第3のPN符号のnチツプ分のデータが積
分器105で積分されたか否かを判断する。そして受信
タイミング制御部104はnチツプ分のデータが積分さ
れている場合にステツプSP26に移行し、積分されて
いない場合にステツプSP21に戻つて動作を繰り返
す。
【0138】ステツプSP26において、受信タイミン
グ制御部104は相関器107に対して第3のPN符号
とPN発生器94が発生した第2のPN符号との相関を
計算するように指示する。これにより相関器107は第
3のPN符号(すなわち受信信号中に含まれるPN発生
器78で発生した第2のPN符号)とPN発生器94で
発生した第2のPN符号との相関を求め、第2のPN符
号の同期を検出する。その結果、受信タイミング制御部
104は相関器107によつて第2のPN符号の同期が
検出された場合にはステツプSP27に移行し、同期が
検出されなかつた場合にはステツプSP32に移行す
る。
【0139】同期が検出されずステツプSP32に移つ
た場合、受信タイミング制御部104はPN発生器94
における第2のPN符号の発生タイミングを制御するこ
とにより、第2のPN符号の同期が獲得できるように調
整し、ステツプSP21に戻つて動作を繰り返す。
【0140】一方、同期が検出されてステツプSP27
に移つた場合、受信タイミング制御部104は第2のP
N符号を基に初期同期信号のどこを受信しているかを判
定し、その判定結果を基に初期同期信号の末尾まで受信
する。そして受信タイミング制御部104は初期同期信
号の末尾まで受信すると、ステツプSP28に移行す
る。因みに、ステツプSP27において、初期同期信号
の末尾まで受信していなければ受信タイミング制御部1
04はステツプSP21に戻つて初期同期信号の受信を
繰り返す。
【0141】ステツプSP28において、受信タイミン
グ制御部104は判定部106に対してデータの判定タ
イミングを指示する。これにより判定部106は積分器
105から出力される積分結果を所定の閾値と比較する
ことにより、送信データ発生部73が発生した送信デー
タの「0」又は「1」を判定し、その判定結果を受信デ
ータとして受信データ出力部96に出力する。
【0142】また受信タイミング制御部104は受信デ
ータ出力部96に対して判定部106から出力される受
信データを、音声データや制御情報等のデータとして利
用するように指示する。その後、受信タイミング制御部
104はステツプSP21に戻つてデータの受信を継続
する。かくして受信機102においては、上述のような
手順を実行することにより、送信機101から送信され
た送信信号を受信する。
【0143】(2−2−2)実施例の動作及び効果 以上の構成において、送信機101と受信機102との
間で通信する場合、送信機101はまず送信データを
「0」として初期同期信号を送信し、次に実際に送信デ
ータを送信する。このとき送信機101はまず第1のP
N符号をkチツプずつ用いて送信データを拡散し、第1
の拡散データを得る。次に送信機101は第1のPN符
号kチツプ毎に1チツプ出力される第2のPN符号を用
いて第1の拡散データを第1のPN符号kチツプ毎に反
転又は非反転させ、第2の拡散データを得る。そして送
信機101はこのようにして得た第2の拡散データを用
いて所定の搬送波に位相変調等の変調を施し、その結果
得た送信信号を送信RF部80、アンテナ81を順に介
して所定の周波数で送信する。
【0144】一方、受信機102においては、受信タイ
ミング制御部104によつて各部の動作タイミングを制
御することにより、送信機101から出力された送信信
号を受信する。この場合、受信機102はまずアンテナ
83、受信RF部84を順に介して受信信号を得る。次
に受信機102は位相変調等の変調が施された受信信号
を情報復調部85で復調することにより情報復調データ
を得、そして拡散復調部103で情報復調データに逆拡
散を施すことにより受信データを得る。
【0145】ここで受信機102においては、まずPN
発生器89で発生した第1のPN符号と情報復調データ
とを乗算することにより、当該情報復調データに逆拡散
を施して逆拡散データを得る。次に受信機102では、
第1のPN符号kチツプ毎に逆拡散データを積分し、そ
の積分結果を基に相関器92で受信信号中の第1のPN
符号とPN発生器89で発生した第1のPN符号との相
関を判定する。そしてその判定結果を基にPN発生器8
9のPN符号発生タイミングを調整することにより、受
信機102では第1のPN符号の同期を取る。
【0146】また受信機102では、積分器90の積分
結果を基に判定部91で受信信号中に含まれる第2のP
N符号の「0」又は「1」を判定して第3のPN符号を
得る。この場合、判定部91は積分結果から受信信号中
の第1のPN符号の反転又は非反転を検出することによ
り第2のPN符号の「0」又は「1」を判定する。そし
て受信機102では、この第3のPN符号にPN発生器
94で発生した第2のPN符号を乗算し、その演算結果
をnチツプ毎に積分して得た積分結果を基に、相関器1
07で第3のPN符号とPN発生器94で発生した第2
のPN符号との相関を判定する。
【0147】このような判定の結果、同期が取れていな
いと判定された場合には、PN発生器94のPN符号発
生タイミングを制御することによつて第2のPN符号の
同期を取り、同期が取れていると判定された場合には、
初期同期信号終了後、判定部106で積分器105の積
分結果を基に受信データを復調する。
【0148】このようにしてスペクトラム拡散通信シス
テム100では、第2のPN符号に基づいて第1のPN
符号を反転又は非反転させて送信し、受信側で第1のP
N符号の同期を検出すると共に、第1のPN符号の反転
又は非反転を検出して第2のPN符号を推定した第3の
PN符号を生成し、受信側で発生させた第2のPN符号
と第3のPN符号との相関によつて第2のPN符号の同
期を検出する。これにより第1のPN符号を複数回に渡
つて同期検出することになり、従来のように1つのPN
符号だけで同期を検出した場合に比して同期検出の精度
を向上させることができると共に、信号対雑音比C/N
が低い場合でも確実にPN符号の同期を検出できる。ま
た第2のPN符号によつて初期同期信号とデータとの境
界やデータのビツト毎の境界を判定することができる。
【0149】またこの実施例の場合、相関器107によ
つて第2のPN符号の同期を検出するようにしたことに
より、第2のPN符号の同期が必ずしも連続して検出さ
れなくても良くなる。これにより周波数誤差が大きい状
況又は信号強度が弱い状況においても確実にPN符号の
同期が検出ができる。さらにこの実施例の場合、比較的
短い2つのPN符号を用いているため、全体として構成
を簡易にすることができる。
【0150】以上の構成によれば、送信側で第2のPN
符号に基づいて第1のPN符号を反転又は非反転させて
送信し、受信側で第1のPN符号の同期を検出すると共
に、第1のPN符号の反転又は非反転を検出して第2の
PN符号を推定した第3のPN符号を生成し、その第3
のPN符号と受信側で発生した第2のPN符号との相関
によつて第2のPN符号の同期を検出するようにしたこ
とにより、信号対雑音比C/Nが低い場合でも確実にP
N符号の同期を検出することができると共に、データの
境界を検出できる。
【0151】(2−3)第4実施例 第3実施例の場合には、情報復調部85から出力される
情報復調データ1チツプに対してPN発生器89を1回
動作させると共に、判定部91から出力される第3のP
N符号1チツプに対してPN発生器94を1回動作させ
るスライデイング相関方式の受信機102について説明
したが、この実施例の場合には、情報復調部85から出
力される情報復調データ1チツプに対してPN発生器8
9を複数回動作させると共に、判定部91から出力され
る第3のPN符号1チツプに対してPN発生器94を複
数回動作させるマツチトフイルタを用いた受信機につい
て説明する。
【0152】図14との対応部分に同一符号を付して示
す図16において、110は全体としてスペクトラム拡
散通信システムを示し、送信機101及び受信機111
によつて構成される。この実施例の場合、送信機101
は構成及び動作ともに第3実施例と同様である。
【0153】一方、受信機111においては、アンテナ
83、受信RF部84及び情報復調部85を介して得た
情報復調データを拡散復調部112に入力し、ここで当
該情報復調データに逆拡散を施す。拡散復調部112に
おいては、まず情報復調部85から出力される情報復調
データを同期検出部113に入力するようになされてい
る。同期検出部113はマツチトフイルタによつて構成
され、受信タイミング制御部114からの動作タイミン
グに基づいて動作し、内部で発生した第1のPN符号を
送信側に対して同期を取り、当該同期の取れた第1のP
N符号を用いて情報復調データに逆拡散を施す。そして
同期検出部113は逆拡散によつて得たデータを積分
し、その積分結果を判定部91に対して出力すると共
に、受信タイミング制御部114に対して第1のPN符
号の同期検出結果を出力する。
【0154】判定部91は受信タイミング制御部114
の指示に基づいて動作し、入力された積分結果を所定の
閾値と比較することによつて送信側で発生した第2のP
N符号の「0」又は「1」を判定し、その判定結果を第
3のPN符号として同期検出部115に出力する。
【0155】同期検出部115はマツチトフイルタによ
つて構成され、受信タイミング制御部114からの動作
タイミングに基づいて動作し、内部で発生した第2のP
N符号を送信側に対して同期を取り、当該同期の取れた
第2のPN符号を用いて第3のPN符号に逆拡散を施
す。そして同期検出部115は逆拡散によつて得たデー
タを積分し、その積分結果を判定部106に対して出力
すると共に、受信タイミング制御部114に対して第2
のPN符号の同期検出結果を出力する。
【0156】判定部106は受信タイミング制御部11
4の指示に基づいて動作し、初期同期信号終了後、積分
結果を所定の閾値と比較することによつて送信データ発
生部73が発生した送信データの「0」又は「1」を判
定し、その判定結果を受信データとして受信データ出力
部96に出力する。このようにして受信機111では、
マツチトフイルタによつて構成される同期検出部11
3、115を用いて第1及び第2のPN符号の同期を検
出すると共に、送信信号を受信して受信データを得る。
【0157】ここで同期検出部113は、図17に示す
ように、信号遅延器D1 〜Dk-1 、乗算器X1 〜Xk
PN遅延器D′1 〜D′k-1 、PN発生器116、同期
タイミング制御部117、積分器118及び相関器11
9によつて構成される。
【0158】情報復調部85から出力された情報復調デ
ータS1 は信号遅延器D1 に入力され、ここで1チツプ
分遅延させられた後、情報復調データS2 として信号遅
延器D2 に入力される。信号遅延器D2 は情報復調デー
タS2 を1チツプ分遅延し、情報復調データS3 として
信号遅延器D3 (図示せず)に出力する。以下同様にし
て、信号遅延器Dk-1 は入力された情報復調データS
k-1 を1チツプ分遅延し、情報復調データSk として出
力する。この場合、各信号遅延器D1 〜Dk-1 が1チツ
プ分の遅延を行うことにより、情報復調データS1 〜S
k は丁度kチツプ分のデータになる。このようにして得
られた情報復調データS1 〜Sk はそれぞれ乗算器X1
〜Xk に入力される。
【0159】一方、PN発生器116で発生した第1の
PN符号P1 はPN遅延器D′1 に入力され、ここで1
チツプ分遅延させられた後、第1のPN符号P2 として
PN遅延器D′2 に入力される。PN遅延器D′2 は第
1のPN符号P2 を1チツプ分遅延し、第1のPN符号
3 としてPN遅延器D′3 (図示せず)に出力する。
以下同様にして、PN遅延器D′k-1 は入力された第1
のPN符号Pk-1 を1チツプ分遅延し、第1のPN符号
k として出力する。この場合、各PN遅延器D′1
D′k-1 が1チツプ分の遅延を行うことにより、第1の
PN符号P1 〜Pk は丁度kチツプ分の第1のPN符号
になる。このようにして得られた第1のPN符号P1
k はそれぞれ乗算器X1 〜Xk に入力される。
【0160】乗算器X1 は入力された情報復調データS
1 と第1のPN符号P1 とを乗算(すなわちエクスクル
ーシブオア演算)し、その演算結果を積分器118に出
力する。また乗算器X2 は入力された情報復調データS
2 と第1のPN符号P2 とを乗算し、その演算結果を積
分器118に出力する。以下同様にして、乗算器Xk
入力された情報復調データSk と第1のPN符号Pk
を乗算し、その演算結果を積分器118に出力する。
【0161】積分器118は乗算器X1 〜Xk から出力
される各演算結果を合計して積分を行い、その積分結果
を判定部91及び相関器119に出力する。相関器11
9は積分器118から出力される積分結果を基に信号強
度を計算し、その信号強度を所定の閾値と比較すること
により、情報復調データS1 〜Sk 中の第1のPN符号
と、第1のPN符号P1 〜Pk とが同期しているか否か
判定し、その判定結果を同期タイミング制御部117に
出力する。
【0162】同期タイミング制御部117は受信タイミ
ング制御部114から出力される動作タイミングに基づ
いてPN発生器116、信号遅延器D1 〜Dk-1 、PN
遅延器D′1 〜D′k-1 、積分器118及び相関器11
9に動作タイミングを指示する。また同期タイミング制
御部117は相関器119によつて検出した第1のPN
符号の同期検出結果を受信タイミング制御部114に出
力する。この場合、同期タイミング制御部117によつ
て動作タイミングを制御することにより、信号遅延器D
1 〜Dk-1 を1回動作させる間にPN発生器116及び
PN遅延器D′1 〜D′k-1 を最大第1のPN符号の1
周期分動作させると、現在の情報復調データS1 〜Sk
に同期する第1のPN符号P1 〜Pk を高速に見つける
ことができる。また同期を一度検出すると、信号遅延器
1 〜Dk-1 を1回動作させる度にPN発生器116及
びPN遅延器D′1 〜D′k-1 を1回動作させれば、同
期を継続して検出できる。このとき何度も同期を検出さ
せるか否かは、同期タイミング制御部117の設定によ
つて決められる。
【0163】因みに、同期検出部115の構成は、図1
7に示した同期検出部113の構成に対し、PN発生器
116で第2のPN符号を発生させると共に、信号遅延
器D1 〜Dk-1 及びPN遅延器D′1 〜D′k-1 の個数
をn−1に変更し、乗算器X1 〜Xk の個数をn個に変
更することによつて実現される。
【0164】以上の構成によれば、マツチトフイルタに
よつて構成される同期検出部113、115を設けたこ
とにより、受信信号の速度に対して第1及び第2のPN
符号の同期を素早く検出できる。
【0165】(2−4)変形例 (2−4−1)第1変形例 なお上述の第2〜第4実施例においては、送信データ発
生部73で発生した送信データの単位をビツトで表現し
た場合について述べたが、本発明はこれに限らず、送信
データ発生部73で畳み込み符号化処理等を行つた場合
には、ビツトの代わりにシンボルとして扱つても上述の
実施例の場合と同様の効果を得ることができる。
【0166】(2−4−2)第2変形例 また上述の第2〜第4実施例においては、送信機71、
101で第2のPN符号よりも先に第1のPN符号で拡
散を行つた場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、第1及び第2のPN符号の拡散順序を入れ換えたと
しても上述の場合と同様の効果を得ることができる。
【0167】(2−4−3)第3変形例 さらに上述の第2〜第3実施例においては、拡散復調部
87、103に設けられたPN発生器89、94、乗算
器88、93及び積分器90、105を受信信号の復調
だけではなく、同期検出のためにも利用して回路規模の
低減を図つた場合について述べたが、本発明はこれに限
らず、同期検出手段として拡散復調部87、103とは
別に動作するPN発生器、乗算器及び積分器を、当該拡
散復調部87、103に対して並列に設けた場合にも上
述の場合と同様の効果を得ることができると共に、全体
として動作を高速化することができる。
【0168】(2−4−4)第4変形例 また上述の第2〜第4実施例においては、第2のPN符
号1周期分の初期同期信号を送信した場合について述べ
たが、本発明はこれに限らず、第2のPN符号の1周期
に近い長さの初期同期信号や第2のPN符号の一部分で
なる初期同期信号を送信するようにしても上述の場合と
同様の効果を得ることができる。
【0169】(2−4−5)第5変形例 さらに上述の第3及び第4実施例においては、チツプ数
kを第1のPN符号の周期長、チツプ数nを第2のPN
符号の周期長とし、送信データ1ビツトを(k×n)チ
ツプに拡散した場合について述べたが、本発明はこれに
限らず、チツプ数kを第1のPN符号の1周期に近い値
や第1のPN符号の一部にしたり、チツプ数nを第2の
PN符号の1周期に近い値や第2のPN符号の一部にし
たりしても上述の場合と同様の効果を得ることができ
る。
【0170】(2−4−6)第6変形例 さらに上述の第3及び第4実施例においては、送信デー
タの拡散符号として2つのPN符号(すなわち第1及び
第2のPN符号)を用いた場合について述べたが、本発
明はこれに限らず、拡散符号として3つ以上のPN符号
を用いて拡散を行い、同じ3つ以上のPN符号を用いて
逆拡散を行うようにしても上述の場合と同様の効果を得
ることができる。
【0171】この拡散符号として3つ以上のPN符号を
用いた変形例を、上述の第3実施例に当てはめて以下に
説明する。ここでは説明の都合上、yを2以上の整数、
xを2≦x≦yの全ての整数とする。まず送信機101
においては、第xのPN符号の第xの規定期間毎に、第
(x+1)のPN符号を発生する第(x+1)のPN発
生器を追加し、拡散手段(具体的には乗算器)によつて
第1から第(x+1)のPN符号を用いて送信データを
拡散する。
【0172】一方、受信機102においては、第xのP
N符号の第xの規定期間毎に、第(x+1)のPN符号
を発生する第(x+1)のPN発生器を追加する。また
逆拡散によつて得た第xの逆拡散データに対して第(x
+1)のPN符号の相関を検出して第(x+1)の同期
タイミングを出力する第(x+1)の相関器を追加す
る。さらに第(x+1)の同期タイミングに応じ、第
(x+1)のPN符号を用いて第xの逆拡散データを逆
拡散して第(x+1)の逆拡散データを出力する第(x
+1)の逆拡散手段(具体的には乗算器及び積分器)を
追加する。このようにして受信機102においては、第
(x+1)のPN発生器、第(x+1)の相関器及び第
(x+1)の逆拡散手段を追加することにより、3つ以
上のPN符号を用いて拡散した信号を逆拡散することが
できる。
【0173】(2−4−7)第7変形例 また上述の第3及び第4実施例においては、初期同期信
号終了後も同じように第1及び第2のPN符号を用いて
送信データを拡散した場合について述べたが、本発明は
これに限らず、初期同期信号終了後、第2のPN符号に
よる拡散を止めるようにしても良い。このようにすれ
ば、初期同期獲得の際に多段のPN符号を使つて同期獲
得を容易にできると共に、同期獲得後はPN符号の段数
を減らして同じチツプレートでビツトレートを向上させ
ることができ、同期獲得性と高ビツトレートを両立させ
ることができる。この場合具体的には、送信タイミング
制御部82を例えば図18に示すように構成し、送信デ
ータ発生部73及びPN発生器75、78のタイミング
制御を切り換えられるようにする。
【0174】ここで送信データ発生タイミング生成部1
30、131はそれぞれ送信データ発生部73に出力す
る送信データ出力タイミングを生成する。第1のPN発
生タイミング生成部132、133はそれぞれPN発生
器75に出力する第1のPN符号の出力タイミングを生
成する。第2のPN発生タイミング生成部134、13
5はそれぞれPN発生器78に出力する第2のPN符号
の出力タイミングを生成する。情報変調部タイミング生
成部136は乗算器77の出力に対する情報変調部79
の変調タイミングを生成する。送信RF部タイミング生
成部137は送信RF部80に対する送信タイミング等
を生成する。
【0175】また初期同期期間制御部138は送信デー
タ発生部73、PN発生器75、78に出力する各タイ
ミングを初期同期の最中だけ変更するように指示するも
のである。スイツチ139〜141は初期同期期間制御
部138によつて切り換えられる。
【0176】この場合、初期同期期間中は、送信データ
発生タイミング生成部130が送信データ発生部73
に、第1のPN発生タイミング生成部132がPN発生
器75に、第2のPN発生タイミング生成部134がP
N発生器78にそれぞれ接続するように切り換えられ
る。これに対して初期同期期間後は、送信データ発生タ
イミング生成部131が送信データ発生部73に、第1
のPN発生タイミング生成部133がPN発生器75
に、第2のPN発生タイミング生成部135がPN発生
部78にそれぞれ接続するように切り換えられる。例え
ば初期同期信号終了後、第2のPN符号による拡散を止
める場合には、第2のPN発生タイミング生成部135
はタイミング信号を全く発生せず、固定信号を出力する
構成にすれば良い。このようにして第1及び第2のPN
符号の発生タイミングを切り換えられるようにすること
により、初期同期信号終了後、第2のPN符号による拡
散を止め、チツプレートに対するビツトレートを向上す
ることができる。
【0177】因みに、送信タイミング制御部82の構成
を図18に示すように構成した場合、受信側もこれに対
応させ、図19に示すような構成の受信タイミング制御
部104(又は114)を設けるようにすれば良い。な
お、この図19においては、積分器90、105、相関
器92、107、判定部91、106への出力タイミン
グを省略しているが、いづれも初期同期期間中と初期同
期期間後では変化させるようにする。また上述の第6変
形例のように、3つ以上のPN発生器が存在する場合に
は、初期同期期間が経過したら1つ又は2つのPN発生
器を止めることにより、ビツトレートを向上させること
ができる。2つのPN発生器を止める場合には、初期同
期期間終了時に同時に止めるのではなく、別々の時刻に
止めることも考えられる。
【0178】(2−4−8)第8変形例 さらに上述の第3及び第4実施例においては、初期同期
信号終了後も同じように第1及び第2のPN符号を用い
て送信データを拡散した場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、初期同期信号終了後、送信データに対
するPN符号の発生チツプ数(すなわちPN符号の拡散
率)を減少させるようにしても良い。因みに、この場合
も、図18に示した送信タイミング制御部82及び図1
9に示した受信タイミング制御部104を用いて、PN
符号の発生タイミングを切り換えるようにすれば実現で
きる。
【0179】(2−4−9)第9変形例 また上述の第3及び第4実施例においては、初期同期信
号終了後も同じように第1及び第2のPN符号を用いて
送信データを拡散した場合について述べたが、本発明は
これに限らず、初期同期信号終了後、PN符号の系列自
体を変更するようにしても良い。この場合、送信側のP
N発生器78及び送信タイミング制御部82の構成を図
20に示すように変更すれば良い。
【0180】初期同期中用PN発生部154は、第2の
PN発生タイミング生成部155から出力されるタイミ
ング信号を受けて初期同期中用の第2のPN符号を発生
する。初期同期後用PN発生部156は、第2のPN発
生タイミング生成部157から出力されるタイミング信
号を受けて初期同期後用の第2のPN符号を発生する。
初期同期期間制御部158は、初期同期期間中のとき初
期同期中用PN発生部154から出力される第2のPN
符号が乗算器77に届くようにスイツチ159を切り換
える。また初期同期期間制御部158は、初期同期期間
が終了したとき初期同期後用PN発生部156から出力
される第2のPN符号が乗算器77に届くように切り換
える。
【0181】同様な考え方で、受信側のPN発生器94
及び受信タイミング制御部104(又は114)の構成
も図21に示すように変更すれば良い。このようにして
初期同期期間中とその後でPN符号の系列自体を切り換
える場合、初期同期期間中に周期の長いPN符号の1周
期を使用し、初期同期期間後に周期の短いPN符号の1
周期を使用すれば、初期同期中には大きな拡散率で十分
な拡散利得を得て同期獲得を容易にでき、初期同期後は
小さい拡散率で適度な拡散利得を得ながらビツトレート
を向上させることができる。
【0182】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、送信機か
ら初期同期信号として2種類の拡散符号を所定の送出パ
ターンに基づいて送信し、受信機で2種類の拡散符号を
それぞれ検出し、検出した2種類の拡散符号を基に所定
の送出パターンを検出するようにしたことにより、信号
対雑音比が低い場合でも確実に拡散符号の同期を検出で
きると共に、データの境界を検出できる。
【0183】また送信機で第1の拡散符号を発生すると
共に、第1の拡散符号の第1の規定期間毎に第2の拡散
符号を発生し、当該第1及び第2の拡散符号を用いて送
信データを拡散して送信し、受信機で逆拡散符号として
送信側と同じ第1の拡散符号を発生すると共に、第2の
拡散符号を発生し、第1及び第2の拡散符号の相関をそ
れぞれ検出して受信信号を逆拡散するようにしたことに
より、第1の拡散符号が連続して相関が取れなくても第
2の拡散符号の相関が取れれば、信号対雑音比が低い場
合でも確実に拡散符号の同期を検出できると共に、デー
タの境界を検出できる。かくするにつき信号対雑音比が
低い場合でも確実に拡散符号の同期を検出し得ると共
に、データの境界を検出し得るスペクトラム拡散通信シ
ステムを実現し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるスペクトラム拡散通信
システムの構成を示すブロツク図である。
【図2】そのスペクトラム拡散通信システムにおける送
信フオーマツトを示す略線図である。
【図3】制御部の構成を示すブロツク図である。
【図4】M系列符号発生器の構成を示すブロツク図であ
る。
【図5】M系列符号発生器の各レジスタの状態を示す図
表である。
【図6】タイミング検出部の構成を示すブロツク図であ
る。
【図7】符号反転器を用いて2つのPN符号を発生した
場合の送信機の構成を示すブロツク図である。
【図8】M系列符号に「0」を1つ追加挿入した場合の
制御部の構成を示すブロツク図である。
【図9】M系列符号に「0」を1つ追加挿入した場合の
イネーブル信号を示す信号波形図である。
【図10】M系列符号に「0」を1つ追加挿入した場合
のM系列符号発生器の各レジスタの状態を示す図表であ
る。
【図11】連続する4回分の検出結果を用いた場合のタ
イミング検出部の構成を示すブロツク図である。
【図12】第2実施例のスペクトラム拡散通信システム
の構成を示すブロツク図である。
【図13】第2実施例の受信機の動作手順を示すフロー
チヤート図である。
【図14】第3実施例のスペクトラム拡散通信システム
の構成を示すブロツク図である。
【図15】第3実施例の受信機の動作手順を示すフロー
チヤート図である。
【図16】第4実施例のスペクトラム拡散通信システム
の構成を示すブロツク図である。
【図17】同期検出部の構成を示すブロツク図である。
【図18】変形例における送信タイミング制御部の構成
を示すブロツク図である。
【図19】変形例における受信タイミング制御部の構成
を示すブロツク図である。
【図20】変形例におけるPN発生器と送信タイミング
制御部の構成を示すブロツク図である。
【図21】変形例におけるPN発生器と受信タイミング
制御部の構成を示すブロツク図である。
【図22】従来のスペクトラム拡散通信システムの構成
を示すブロツク図である。
【図23】従来のスペクトラム拡散通信システムの送信
フオーマツトを示す略線図である。
【符号の説明】
1、20、70、100、110……スペクトラム拡散
通信システム、2、21、50、71、101……送信
機、9、22、72、102、111……受信機、5、
15、23、24、31、75、78、89、94、1
16……PN発生器、14、28、29……PN検出
部、26……制御部、30、60……タイミング検出
部、82……送信タイミング制御部、86、104、1
14……受信タイミング制御部、91、106……判定
部、95……一致判定部、113、115……同期検出
部。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送信機と受信機との間でスペクトラム拡散
    通信方式によつて通信するスペクトラム拡散通信システ
    ムにおいて、 送信機は、 データの送信に先立ち、初期同期信号として2種類の拡
    散符号を所定の送出パターンに基づいて送信する送信手
    段を具え、 受信機は、 上記初期同期信号中の上記2種類の拡散符号をそれぞれ
    検出し、検出した上記2種類の拡散符号を基に上記所定
    の送出パターンを検出する検出手段を具えることを特徴
    とするスペクトラム拡散通信システム。
  2. 【請求項2】上記2種類の拡散符号は、2種類のPN符
    号又は1種類のPN符号とその反転符号でなることを特
    徴とする請求項1に記載のスペクトラム拡散通信システ
    ム。
  3. 【請求項3】上記2種類の拡散符号が1種類のPN符号
    とその反転符号でなる場合、上記検出手段は、上記PN
    符号の反転又は非反転を検出することにより上記送出パ
    ターンを検出することを特徴とする請求項2に記載のス
    ペクトラム拡散通信システム。
  4. 【請求項4】上記送信手段は、 上記所定の送出パターンとしてN次のM系列符号を用
    い、当該N次のM系列符号に応じて上記2種類の拡散符
    号を合わせて最大(2N +N−2)回送信することを特
    徴とする請求項1に記載のスペクトラム拡散通信システ
    ム。
  5. 【請求項5】上記送信手段が上記所定の送出パターンと
    してN次のM系列符号を用い、当該N次のM系列符号に
    応じて上記2種類の拡散符号を送信した場合、 上記検出手段は、連続するN回分の上記2種類の拡散符
    号の順序を検出することを特徴とする請求項4に記載の
    スペクトラム拡散通信システム。
  6. 【請求項6】上記送信手段が上記所定の送出パターンと
    してN次のM系列符号を用い、当該N次のM系列符号に
    応じて上記2種類の拡散符号を送信した場合、 上記検出手段は、 連続するN回分の上記2種類の拡散符号の順序及び連続
    する(N+1)回分の上記2種類の拡散符号のうちN回
    分の順序を検出することを特徴とする請求項4に記載の
    スペクトラム拡散通信システム。
  7. 【請求項7】上記送信手段は、 上記所定の送出パターンとしてN次のM系列符号の
    「0」が(N−1)回連続する部分に「0」を1つ追加
    挿入した符号を用い、当該M系列符号に「0」を1つ追
    加挿入した符号に応じて上記2種類の拡散符号を合わせ
    て最大(2N +N−1)回送信することを特徴とする請
    求項1に記載のスペクトラム拡散通信システム。
  8. 【請求項8】上記送信手段が上記所定の送出パターンと
    してN次のM系列符号の「0」が(N−1)回連続する
    部分に「0」を1つ追加挿入した符号を用い、当該M系
    列符号に「0」を1つ追加挿入した符号に応じて上記2
    種類の拡散符号を送信した場合、 上記検出手段は、連続するN回分の上記2種類の拡散符
    号の順序を検出することを特徴とする請求項7に記載の
    スペクトラム拡散通信システム。
  9. 【請求項9】上記送信手段が上記所定の送出パターンと
    してN次のM系列符号の「0」が(N−1)回連続する
    部分に「0」を1つ追加挿入した符号を用い、当該M系
    列符号に「0」を1つ追加挿入した符号に応じて上記2
    種類の拡散符号を送信した場合、 上記検出手段は、 連続するN回分の上記2種類の拡散符号の順序及び連続
    する(N+1)回分の上記2種類の拡散符号のうちN回
    分の順序を検出することを特徴とする請求項7に記載の
    スペクトラム拡散通信システム。
  10. 【請求項10】送信機と受信機との間でスペクトラム拡
    散通信方式によつて通信するスペクトラム拡散通信シス
    テムにおいて、 上記送信機は、 第1の拡散符号を発生する第1の拡散符号発生手段と、 上記第1の拡散符号の第1の規定期間毎に第2の拡散符
    号を発生する第2の拡散符号発生手段と、 上記第1及び第2の拡散符号を用いて送信データを拡散
    して拡散信号を出力する拡散手段と、 上記拡散信号に所定の処理を施して送信信号として送信
    する送信手段とを具え、 上記受信機は、 上記送信機から送信された送信信号を受信して受信信号
    を得る受信手段と、 逆拡散符号として、上記第1の拡散符号を発生する第1
    の逆拡散符号発生手段と、 逆拡散符号として、上記第1の拡散符号の上記第1の規
    定期間毎に上記第2の拡散符号を発生する第2の逆拡散
    符号発生手段と、 上記受信信号に対して上記第1の拡散符号の相関を検出
    して第1の同期タイミング信号を出力する第1の相関検
    出手段と、 上記第1の同期タイミング信号に応じ、上記第1の拡散
    符号を用いて上記受信信号を逆拡散して第1の逆拡散信
    号を出力する第1の逆拡散手段と、 上記第1の逆拡散信号に対して上記第2の拡散符号の相
    関を検出し、第2の同期タイミング信号を出力する第2
    の相関検出手段と、 上記第2の同期タイミング信号に応じ、上記第2の拡散
    符号を用いて上記第1の逆拡散信号を逆拡散して第2の
    逆拡散信号を出力する第2の逆拡散手段とを具え、多重
    拡散で通信することを特徴とするスペクトラム拡散通信
    システム。
  11. 【請求項11】yを2以上の整数、xを2≦x≦yの全
    ての整数とすると、 上記送信機は、 第xの拡散符号の第xの規定期間毎に、第(x+1)の
    拡散符号を発生する第(x+1)の拡散符号発生手段を
    具え、 上記拡散手段によつて第1から第(x+1)の拡散符号
    を用いて上記送信データを拡散するようにし、 上記受信機は、 逆拡散符号として、上記第xの拡散符号の上記第xの規
    定期間毎に上記第(x+1)の拡散符号を発生する第
    (x+1)の逆拡散符号発生手段と、 逆拡散によつて得た第xの逆拡散信号に対して上記第
    (x+1)の拡散符号の相関を検出し、第(x+1)の
    同期タイミング信号を出力する第(x+1)の相関検出
    手段と、 上記第(x+1)の同期タイミング信号に応じ、上記第
    (x+1)の拡散符号を用いて上記第xの逆拡散信号を
    逆拡散して第(x+1)の逆拡散信号を出力する第(x
    +1)の逆拡散手段とを具え、3多重以上の多重拡散で
    通信することを特徴とする請求項10に記載のスペクト
    ラム拡散通信システム。
  12. 【請求項12】zを自然数とすると、 上記第zの相関検出手段はマツチトフイルタでなること
    を特徴とする請求項10又は請求項11に記載のスペク
    トラム拡散通信システム。
  13. 【請求項13】zを自然数とすると、 上記第zの規定期間は上記第zの拡散符号の周期長に基
    づいて設定されることを特徴とする請求項10又は請求
    項11に記載のスペクトラム拡散通信システム。
  14. 【請求項14】上記送信機は上記送信データを一定値に
    保つた初期同期信号を送信し、 上記受信機は上記初期同期信号を受信することにより上
    記拡散符号の初期同期を獲得するようにしたことを特徴
    とする請求項10又は請求項11に記載のスペクトラム
    拡散通信システム。
  15. 【請求項15】zを2以上の自然数とすると、 上記送信機は、 初期同期期間中は上記第zの拡散符号を用いて拡散を行
    い、それ以外の期間は上記第zの拡散符号を用いた拡散
    を停止するように上記拡散手段を制御する拡散制御手段
    を具え、 上記受信機は、 初期同期期間中は上記第zの拡散符号を用いて逆拡散を
    行い、それ以外の期間は上記第zの拡散符号を用いた逆
    拡散を停止するように上記第zの逆拡散手段を制御する
    逆拡散制御手段を具えることを特徴とする請求項10又
    は請求項11に記載のスペクトラム拡散通信システム。
  16. 【請求項16】zを自然数とすると、 上記送信機は、 上記第zの拡散符号発生手段によつて2種類の上記第z
    の拡散符号を発生するようにし、 初期同期期間中は一方の上記第zの拡散符号を用いて拡
    散を行い、それ以外の期間は他方の上記第zの拡散符号
    を用いて拡散を行うように制御する拡散制御手段を具
    え、 上記受信機は、 上記第zの拡散符号発生手段によつて送信側と同じ2種
    類の上記第zの拡散符号を発生するようにし、 初期同期期間中は一方の上記第zの拡散符号を用いて逆
    拡散を行い、それ以外の期間は他方の上記第zの拡散符
    号を用いて逆拡散を行うように制御する逆拡散制御手段
    を具えることを特徴とする請求項10又は請求項11に
    記載のスペクトラム拡散通信システム。
  17. 【請求項17】zを自然数とすると、 上記送信機は上記第zの拡散符号の拡散率を初期同期期
    間後に減少させ、 上記受信機は上記第zの拡散符号の拡散率を初期同期期
    間後に減少させることを特徴とする請求項10又は請求
    項11に記載のスペクトラム拡散通信システム。
  18. 【請求項18】スペクトラム拡散通信方式によつて通信
    するスペクトラム拡散通信システムの送信機において、 第1の拡散符号を発生する第1の拡散符号発生手段と、 上記第1の拡散符号の第1の規定期間毎に第2の拡散符
    号を発生する第2の拡散符号発生手段と、 上記第1及び第2の拡散符号を用いて送信データを拡散
    して拡散信号を出力する拡散手段と、 上記拡散信号に所定の処理を施して送信信号として送信
    する送信手段とを具えることを特徴とする送信機。
  19. 【請求項19】スペクトラム拡散通信方式によつて通信
    するスペクトラム拡散通信システムの受信機において、 送信側からの送信信号を受信して受信信号を得る受信手
    段と、 逆拡散符号として、送信側と同じ第1の拡散符号を発生
    する第1の逆拡散符号発生手段と、 逆拡散符号として、上記第1の拡散符号の第1の規定期
    間毎に第2の拡散符号を発生する第2の逆拡散符号発生
    手段と、 上記受信信号に対して上記第1の拡散符号の相関を検出
    し、第1の同期タイミング信号を出力する第1の相関検
    出手段と、 上記第1の同期タイミング信号に応じ、上記第1の拡散
    符号を用いて上記受信信号を逆拡散して第1の逆拡散信
    号を出力する第1の逆拡散手段と、 上記第1の逆拡散信号に対して上記第2の拡散符号の相
    関を検出して第2の同期タイミング信号を出力する第2
    の相関検出手段と、 上記第2の同期タイミング信号に応じ、上記第2の拡散
    符号を用いて上記第1の逆拡散信号を逆拡散して第2の
    逆拡散信号を出力する第2の逆拡散手段とを具えること
    を特徴とする受信機。
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