JP2003143109A - 受信装置およびその方法 - Google Patents

受信装置およびその方法

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JP2003143109A
JP2003143109A JP2001337799A JP2001337799A JP2003143109A JP 2003143109 A JP2003143109 A JP 2003143109A JP 2001337799 A JP2001337799 A JP 2001337799A JP 2001337799 A JP2001337799 A JP 2001337799A JP 2003143109 A JP2003143109 A JP 2003143109A
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Naohiko Iwakiri
直彦 岩切
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】パス・ダイバーシチ効果を有し、相関部の構成
を簡易化できるPPM方式の受信装置を提供する。 【解決手段】レベル判定部301において、基準クロッ
ク信号Sckに同期したタイミングで受信信号Srfの
レベルが判定される。また、パスの伝播遅延に応じた位
相で拡散符号S302a〜拡散符号S302cが出力さ
れる。当該拡散符号と当該レベル判定結果S301との
組み合わせに応じて、各検出パスの逆拡散信号S303
a〜逆拡散信号S303cが生成される。当該逆拡散信
号の積分値に基づいて生成された位相誤差信号は、誤差
合成部306において各パスの受信レベルに応じて最大
比合成され、この合成結果に応じて基準クロック信号S
ckの周波数が調節される。また、逆拡散信号の積分値
も各パスの受信レベルに応じて最大比合成され、これに
より復調データDrが生成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受信装置およびそ
の方法に係り、特にインパルスを伝送信号として用いる
UWB(ultra wideband)方式の受信装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】携帯電話などの移動体通信機器に加え、
近年ではパーソナルコンピュータやその周辺装置、テレ
ビジョンなどの家電品に至るまで無線通信機能が装備さ
れつつある。こうした無線通信機器の増加に伴って、無
線通信システム間における干渉や、利用可能な周波数資
源の枯渇が問題となっている。
【0003】このような状況のもと、周波数帯域の利用
効率を高めるとともに他の通信システムからの干渉を受
け難いUWB(ultra wideband)方式と呼ばれる無線通
信方式が、近年注目を集めている。図34Aは、送信端
末1と受信端末2とからなるUWB方式の無線通信シス
テムの概略図である。また図33Bは、連続波を用いた
通常の通信方式とUWB方式とにおける信号スペクトラ
ムを比較するための図であり、符号C1はUWB方式、
符号C2は連続波を用いた通信方式の信号スペクトラム
をそれぞれ示す。図34Aに示すように、UWB方式で
は非常に狭いパルス幅(例えば1nsec以下)のイン
パルスを用いて信号を伝送する。このため、図34Bに
示すように、UWB方式の信号スペクトラムC1は、連
続波を用いた通常の通信方式(例えば狭帯域シングルキ
ャリア変調方式)の信号スペクトラムC2と比べて更に
周波数帯域が広くなり、信号エネルギーが超広帯域に分
散されて、各周波数の信号エネルギーが微小化される。
したがって、UWB方式の無線通信システムは、他の無
線通信システムと干渉を起こすことなく周波数帯域を共
用することができ、周波数帯域の利用効率を高めること
ができる。
【0004】UWB方式における信号波形の具体例を、
連続波を用いた信号波形と比較して図35に示す。図3
5Aは、BPSK(binary phase shift keying)によ
り連続波(正弦波)を変調した信号波形を示す図であ
る。図35Aに示すように、BPSKでは、送信データ
の値(図の例では値‘+1’または値‘−1’)に応じ
て信号の極性を正負に反転させている。一方、BPSK
によりインパルス列を変調したUWB方式の信号波形を
図35Bに示す。連続波の場合と同様に、送信データの
値に応じてインパルスの極性を正負に反転させている
が、信号波形は鋭いインパルスとなっている。また、図
35Cは、PPM(pulse position modulation:パル
ス位置変調)によりインパルス列を変調したUWB方式
の信号波形を示す図である。図35Cに示すように、P
PMでは、送信データの値に応じてインパルスの発生位
置をシフトさせている。
【0005】ここで、従来の直接拡散を用いたPPM型
のUWB送信装置およびUWB受信装置について、図3
6および図37を参照して説明する。PPM型のUWB
送信装置およびUWB受信装置については、例えば文
献”特表平10−508725号公報”に詳しく記載さ
れている。
【0006】図36は、従来の直接拡散を用いたPPM
型のUWB送信装置の概略的な構成を示すブロック図で
ある。符号3は変調部を、符号4は拡散符号系列発生部
を、符号5は乗算部を、符号6はパルス発生部を、符号
7はパルス位置変調部を、符号8は送信RF部をそれぞ
れ示す。
【0007】変調部3は、入力される送信データDtに
対してBPSKなどの所定の1次変調を行う。拡散符号
系列発生部4は、PN(pseudo-random noise)系列な
どのランダムな符号系列S4を、変調部3における変調
データS3の生成レートよりも高速なレートで発生す
る。乗算部5は、変調部3の変調データS3を、拡散符
号系列発生部4で発生した拡散符号系列S4と乗算する
ことによって直接拡散し、拡散データ列S5を生成す
る。
【0008】パルス発生部6は、拡散符号系列発生部4
における拡散符号系列S4の生成レートと同じ周期のイ
ンパルス列S6を生成する。パルス位置変調部7は、乗
算部5において生成される拡散データ列S5の各拡散デ
ータの値に応じて、インパルス列S6の各インパルスの
パルス位置をそれぞれ変調する。送信RF部8は、パル
ス位置変調部7においてパルス位置が変調された変調イ
ンパルス列S7に対して、帯域幅制限や増幅などのRF
信号処理を行って送信信号S8を生成し、アンテナ等か
ら送出する。
【0009】上述した構成を有する図36のUWB送信
装置によれば、変調部3において1次変調された送信デ
ータと拡散符号系列発生部4において発生した拡散符号
系列S4とが乗算部5において乗算され、これにより拡
散データ列S5が生成される。パルス位置変調部7にお
いて、この拡散データ列S5の各拡散データ値に応じ
て、インパルス列S6の各インパルスのパルス位置が変
調される。このパルス位置変調された変調インパルス列
S7は、送信RF部8において増幅や帯域制限などのR
F信号処理を施されて送信信号S8に変換され、アンテ
ナ等から送信される。
【0010】図37は、従来のPPM型のUWB受信装
置の概略的な構成を示すブロック図である。符号9は受
信RF部を、符号10は相関部を、符号11はローパス
フィルタを、符号12はクロック発生部を、符号13は
拡散符号系列発生部を、符号14はクロック遅延部を、
符号15はパルス発生部を、符号16は復調部をそれぞ
れ示す。
【0011】受信RF部9は、アンテナ等において受信
された信号に対して増幅やノイズ除去などのRF信号処
理を行い、受信信号S9を出力する。相関部10は、パ
ルス発生部15において発生したインパルス列S15と
受信信号S9との相関性を検出し、相関信号S10を出
力する。ローパスフィルタ11は、相関部10において
検出された相関信号S10から高域成分を除去し、低域
成分S11を抽出する。クロック発生部12は、ローパ
スフィルタ11において抽出された低域成分S11に応
じた周波数を有する基準クロック信号S12を発生する
ブロックである。低域成分S11の変化を監視して、そ
の平均エネルギーが最大となる方向に基準クロック信号
S12の周波数を変化させる。
【0012】拡散符号系列発生部13は、送信側におい
て直接拡散に使用されるものと同じ拡散符号系列を、ク
ロック発生部12の基準クロック信号S12に同期して
発生する。パルスタイミング生成部14は、拡散符号系
列発生部13において発生した拡散符号系列S13の各
拡散符号に応じて、基準クロック信号S12の各クロッ
クパルスに所定の遅延を与える。パルス発生器15は、
パルスタイミング生成部14において遅延を与えられた
基準クロック信号S14に同期したインパルス列を発生
する。復調部16は、この相関信号S10を拡散率に応
じた所定の期間積分して直接拡散前の変調データを再生
するとともに、この変調データに対して送信側での1次
変調処理に応じた所定の復調処理を行い、復調データを
生成する。
【0013】ここで、上述した構成を有する図37のU
WB受信装置の動作について説明する。受信RF部9に
おいて増幅・ノイズ除去等のRF信号処理がなされた受
信信号S9は、相関部10において、パルス発生部15
が発生するインパルス列S15との相関性を検出され、
これにより相関信号S10が生成される。ローパスフィ
ルタ11において、この相関信号S10から低域成分S
11が抽出され、クロック発生部12において、低周波
成分S11の平均エネルギーが最大となる方向に基準ク
ロック信号S12の周波数が調節される。
【0014】拡散符号系列発生部13において、基準ク
ロック信号S12に同期した拡散符号系列S13が発生
し、パルスタイミング生成部14において、拡散符号系
列S13の各拡散符号に応じた遅延が基準クロック信号
S12の各クロックパルスに与えられる。この遅延が与
えられたクロック信号S14に同期して、インパルス列
S15が生成される。すなわち、パルス発生部15で発
生するインパルス列S15は、拡散符号系列S13に応
じてパルス位置が変調された変調インパルス列である。
【0015】受信を開始する初期状態において、受信さ
れた変調インパルス列における拡散符号系列の位相は不
明なので、低周波成分S11の平均エネルギーが最大と
なるように、拡散符号系列発生部13から出力する拡散
符号系列S13の位相がシフトされる。低周波成分S1
1の平均エネルギーが最大となる位相において、受信側
と送信側における拡散符号系列の位相が一致する。この
ようにして拡散符号系列の位相を一致させた後、更に低
周波成分S11の平均エネルギーが最大となるように基
準クロック信号S12の周波数が微調整されることによ
り、受信インパルス列のパルス位置とインパルス列S1
5のパルス位置との同期が確立される。パルス位置の同
期が確立した状態において、復調部16におけるデータ
の復調処理が有効になる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、送信装置か
ら送信される信号は、伝搬経路上の障害物による反射な
どの影響のために、伝搬遅延時間が異なる複数のパスを
介して受信装置に受信されることが多く、その場合、複
数のパスにエネルギーが分散されるとともに各パスの信
号間で干渉を起こすため、信号対ノイズ比などの受信特
性が劣化する問題がある。こうした複数パスによる受信
特性の劣化を改善するために、例えばRAKE受信など
のパス・ダイバーシチ効果を有する受信方式が一般的に
用いられる。しかしながら、パルス位置変調ではパルス
位置でデータが変調されるため、そのパルス位置が伝搬
遅延の影響を受けてパスごとに異なる場合、受信信号か
ら各パスの信号を効率的に分離して同期追尾を行い、R
AKE受信によるパス・ダイバーシチ効果を得るのは従
来困難であった。
【0017】また、図37に示すUWB受信装置におい
ては、受信信号S9に含まれる変調インパルス列とパル
ス発生部15が発生するインパルス列S15との相関を
相関部10において直接検出する構成となっているが、
インパルス同士の相関を精度良く検出するために、この
相関部10には広帯域のアナログ乗算器を用いる必要が
ある。しかしながら、パルス幅が例えば1nsec以下
のように極めて狭くなるUWB方式のインパルス列を扱
う場合、アナログ乗算器には非常に高速で広帯域な乗算
性能が要求されるため、精度の高い相関検出は困難であ
る。また、仮に相関検出が可能だとしても、それを実現
するデバイスは通常の帯域で使用されるものに比べて高
価なものとなり、装置のコストを増大させてしまう問題
がある。
【0018】また、相関部10では受信インパルス列S
9とインパルス列S15の1組だけで相互相関が検出さ
れているので、パルス位置変調の変調時間幅だけ同期が
ずれている場合などに誤った相関信号S10を検出して
しまう問題がある。例えば、送信データが値‘1’の受
信インパルスに対して値‘0’の受信インパルスに対応
する相関信号S10を検出してしまう可能性がある。し
たがって、相関信号S10を送信データの拡散チップ数
だけ積分して得られる積分値は誤った相関信号の影響を
受け、この積分値に応じて復調される送信データの受信
特性が劣化する問題がある。また、このような誤りを含
んだ相関信号の平均エネルギーに応じて同期状態の保持
が制御されるので、同期保持の安定性が悪くなる問題が
ある。
【0019】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であり、その第1の目的は、直接拡散およびパルス位置
変調により生成された変調インパルス列が複数のパスを
介して伝搬した信号を良好な受信特性で受信できる、パ
ス・ダイバーシチ効果を有した受信装置とその方法を提
供することにある。また、第2の目的は、相関部の構成
をより簡易化できる受信装置とその方法を提供すること
にある。また、第3の目的は、相関部における相関検出
の精度をより向上できる受信装置とその方法を提供する
ことにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の第1の観点に係る受信装置は、送信データ
が所定の拡散符号系列で直接拡散され、当該直接拡散に
より生成された拡散データ列に応じて一定周期のインパ
ルス列をパルス位置変調した変調インパルス列が、1つ
または複数の伝搬遅延が異なるパスを介して伝搬した信
号を受信し、当該受信信号から上記送信データを復調す
る受信装置であって、上記受信信号において、上記拡散
符号列との相関性が高い所定の受信パス数までのパスを
検出し、当該検出パスのそれぞれに対応して、上記変調
インパルス列の伝搬遅延情報、入力される基準クロック
信号に対する上記変調インパルス列の位相進みまたは位
相遅れに応じた位相情報、および上記変調インパルス列
の受信レベルに応じた受信レベル情報を出力するパス検
出手段と、上記検出パスのそれぞれについて、上記基準
クロック信号に同期した所定の周期で、かつ上記伝搬遅
延情報に応じた検出パスごとに異なる位相で、上記拡散
符号系列の各拡散符号を順次出力する拡散符号出力手段
と、上記所定の周期中における複数の判定タイミング
で、上記受信信号のレベルと所定の基準レベルとを比較
し、当該比較結果に応じて、当該判定タイミングにおけ
る上記受信信号のレベルを判定するレベル判定手段と、
上記検出パスのそれぞれについて、上記複数の判定タイ
ミングのうちの上記位相情報に応じた判定タイミングに
おける上記レベル判定結果と、上記順次出力された拡散
符号との組み合わせに応じた逆拡散信号を生成する逆拡
散信号生成手段と、上記検出パスのそれぞれに対応した
上記逆拡散信号を、上記基準クロック信号に同期して、
所定の期間ごとに積分した積分値を出力する積分手段
と、上記検出パスのそれぞれに対応した上記積分値を、
上記受信レベル情報に応じた重み係数で重み付けすると
ともに、上記伝搬遅延情報に基づいて上記検出パス間の
遅延を揃えて合成し、復調データを生成する復調データ
合成手段と、上記検出パスのそれぞれについて、2値の
送信データの一方の値に対応した上記積分値と他方の値
に対応した上記積分値との差分を検出し、当該検出結果
に応じた位相誤差信号を生成する位相誤差信号生成手段
と、上記検出パスのそれぞれに対応した上記位相誤差信
号を、上記受信レベル情報に応じた重み係数で重み付け
するとともに、上記伝搬遅延情報に基づいて上記検出パ
ス間の遅延を揃えて合成し、合成位相誤差信号を生成す
る誤差合成手段と、上記合成位相誤差信号に応じて周波
数を調節した上記基準クロック信号を生成する基準クロ
ック信号生成手段とを有する。
【0021】本発明の第1の観点に係る受信装置によれ
ば、上記パス検出手段において、上記拡散符号列との相
関性が高い所定の受信パス数までのパスが上記受信信号
から検出され、当該検出パスのそれぞれに対応して、上
記変調インパルス列の伝搬遅延情報、入力される基準ク
ロック信号に対する上記変調インパルス列の位相進みま
たは位相遅れに応じた位相情報、および上記変調インパ
ルス列の受信レベルに応じた受信レベル情報が出力され
る。また、上記拡散符号出力手段において、上記検出パ
スのそれぞれについて、上記基準クロック信号に同期し
た所定の周期で、かつ上記伝搬遅延情報に応じた検出パ
スごとに異なる位相で、上記拡散符号系列の各拡散符号
が順次出力される。上記レベル判定手段においては、上
記所定の周期中における複数の判定タイミングで、上記
受信信号のレベルと所定の基準レベルとが比較され、当
該比較結果に応じて、当該判定タイミングにおける上記
受信信号のレベルが判定される。そして、上記検出パス
のそれぞれについて、上記複数の判定タイミングのうち
の上記位相情報に応じた判定タイミングにおける上記レ
ベル判定結果と、上記順次出力された拡散符号との組み
合わせに応じた逆拡散信号が上記逆拡散信号生成手段に
おいて生成され、それぞれ上記積分手段において、上記
基準クロック信号に同期して、所定の期間ごとに積分さ
れる。各検出パスの積分値は、上記位相誤差信号生成手
段において、2値の送信データの一方の値に対応した上
記積分値と他方の値に対応した上記積分値との差分が検
出され、当該検出結果に応じた位相誤差信号が各検出パ
スに対応して生成される。当該生成された各検出パスの
位相誤差信号は、上記誤差合成手段において、上記検出
パスごとに上記受信レベル情報に応じた重み係数で重み
付けされるとともに、上記伝搬遅延情報に基づいて上記
検出パス間の遅延を揃えて合成され、上記合成位相誤差
信号が生成される。上記基準クロック信号の周波数は、
当該合成位相誤差信号に応じて調節される。また、各検
出パスに対応した上記積分手段の積分値は、上記復調手
段において、上記受信レベル情報に応じた重み係数で重
み付けされるとともに、上記伝搬遅延情報に基づいて上
記検出パス間の遅延を揃えて合成され、これにより復調
データが生成される。
【0022】また、上記レベル判定手段は、上記複数の
判定タイミングのそれぞれについて、上記拡散データ列
の各2値データに応じて設定される上記パルス位置変調
の2種類のパルス位置に対応した2種類のタイミング
で、上記受信信号のレベルと所定の基準レベルとを比較
し、当該比較結果に応じて、当該2種類のタイミングに
おける上記受信信号のレベルを判定し、上記逆拡散信号
生成手段は、上記検出パスのそれぞれについて、上記位
相情報に応じた判定タイミングの上記2種類のタイミン
グにおけるレベル判定結果と、上記順次出力された拡散
符号との組み合わせに応じて、上記レベル判定手段にお
ける判定タイミングが不良であることを示す所定の大き
さの逆拡散信号を生成しても良い。
【0023】本発明の第2の観点に係る受信装置は、送
信データが所定の拡散符号系列で直接拡散され、当該直
接拡散により生成された拡散データ列に応じて一定周期
のインパルス列をパルス位置変調した変調インパルス列
が、1つまたは複数の伝搬遅延が異なるパスを介して伝
搬した信号を受信し、当該受信信号から上記送信データ
を復調する受信装置であって、上記受信信号において、
上記拡散符号列との相関性が高い所定の受信パス数まで
のパスを検出し、当該検出パスのそれぞれに対応して、
上記変調インパルス列の伝搬遅延情報、入力される基準
クロック信号に対する上記変調インパルス列の位相進み
または位相遅れに応じた位相情報、および上記変調イン
パルス列の受信レベルに応じた受信レベル情報を出力す
るパス検出手段と、上記検出パスのそれぞれについて、
上記基準クロック信号に同期した所定の周期で、かつ上
記伝搬遅延情報に応じた検出パスごとに異なる位相で、
上記拡散符号系列の各拡散符号を順次出力する拡散符号
出力手段と、上記所定の周期中における複数の相関検出
タイミングで発生したインパルスと上記受信信号との相
関値を検出する相関検出手段と、上記検出パスのそれぞ
れについて、上記複数の相関検出タイミングのうちの上
記位相情報に応じた相関検出タイミングにおいて検出さ
れた上記相関値と所定のしきい値との比較結果と、上記
順次出力された拡散符号との組み合わせに応じた逆拡散
信号を生成する逆拡散信号生成手段と、上記検出パスの
それぞれに対応した上記逆拡散信号を、上記基準クロッ
ク信号に同期して、所定の期間ごとに積分した積分値を
出力する積分手段と、上記検出パスのそれぞれに対応し
た上記積分値を、上記受信レベル情報に応じた重み係数
で重み付けするとともに、上記伝搬遅延情報に基づいて
上記検出パス間の遅延を揃えて合成し、復調データを生
成する復調データ合成手段と、上記検出パスのそれぞれ
について、2値の送信データの一方の値に対応した上記
積分値と他方の値に対応した上記積分値との差分を検出
し、当該検出結果に応じた位相誤差信号を生成する位相
誤差信号生成手段と、上記検出パスのそれぞれに対応し
た上記位相誤差信号を、上記受信レベル情報に応じた重
み係数で重み付けするとともに、上記伝搬遅延情報に基
づいて上記検出パス間の遅延を揃えて合成し、合成位相
誤差信号を生成する誤差合成手段と、上記合成位相誤差
信号に応じて周波数を調節した上記基準クロック信号を
生成する基準クロック信号生成手段とを有する。
【0024】本発明の第2の観点に係る受信装置によれ
ば、上記パス検出手段において、上記拡散符号列との相
関性が高い所定の受信パス数までのパスが上記受信信号
から検出され、当該検出パスのそれぞれに対応して、上
記変調インパルス列の伝搬遅延情報、入力される基準ク
ロック信号に対する上記変調インパルス列の位相進みま
たは位相遅れに応じた位相情報、および上記変調インパ
ルス列の受信レベルに応じた受信レベル情報が出力され
る。また、上記拡散符号出力手段において、上記検出パ
スのそれぞれについて、上記基準クロック信号に同期し
た所定の周期で、かつ上記伝搬遅延情報に応じた検出パ
スごとに異なる位相で、上記拡散符号系列の各拡散符号
が順次出力される。上記相関検出手段においては、上記
所定の周期中における複数の相関検出タイミングで発生
したインパルスと上記受信信号との相関値が検出され
る。そして、上記拡散信号生成手段において、上記複数
の相関検出タイミングのうちの上記位相情報に応じた相
関検出タイミングにおいて検出された上記相関値と所定
のしきい値との比較結果と、上記順次出力された拡散符
号との組み合わせに応じて、各検出パスに対応する逆拡
散信号が生成される。当該生成された各検出パスの逆拡
散信号は、上記積分手段において、上記基準クロック信
号に同期して、所定の期間ごとにそれぞれ積分される。
上記位相誤差信号生成手段において、上記検出パスのそ
れぞれについて、2値の送信データの一方の値に対応し
た上記積分値と他方の値に対応した上記積分値との差分
が検出され、当該検出結果に応じた位相誤差信号が各検
出パスに対応して生成される。当該生成された上記位相
誤差信号は、上記誤差合成手段において、検出パスごと
に上記受信レベル情報に応じた重み係数で重み付けされ
るとともに、上記伝搬遅延情報に基づいて上記検出パス
間の遅延を揃えて合成され、これにより上記合成位相誤
差信号が生成される。上記基準クロック信号の周波数
は、当該合成位相誤差信号に応じて調節される。また、
各検出パスに対応した上記積分値は、上記復調データ合
成手段において、検出パスごとに上記受信レベル情報に
応じた重み係数で重み付けされるとともに、上記伝搬遅
延情報に基づいて上記検出パス間の遅延を揃えて合成さ
れ、これにより復調データが生成される。
【0025】また、上記相関検出手段は、上記複数の相
関検出タイミングのそれぞれについて、上記拡散データ
列の各2値データに応じて設定される上記パルス位置変
調の2種類のパルス位置に対応した2種類のタイミング
でインパルスを発生し、当該発生したインパルスと上記
受信信号との相関値を検出し、上記逆拡散信号生成手段
は、上記検出パスのそれぞれについて、上記位相情報に
応じた相関検出タイミングの上記2種類のタイミングで
検出した2つの相関値の比較結果と、当該2つの相関値
の少なくとも一方と所定のしきい値との比較結果と、上
記順次出力された拡散符号との組み合わせに応じて、上
記相関検出手段における相関検出タイミングが不良であ
ることを示す所定の大きさの逆拡散信号を生成しても良
い。
【0026】本発明の第3の観点に係る受信方法は、送
信データが所定の拡散符号系列で直接拡散され、当該直
接拡散により生成された拡散データ列に応じて一定周期
のインパルス列をパルス位置変調した変調インパルス列
が、1つまたは複数の伝搬遅延が異なるパスを介して伝
搬した信号を受信し、当該受信信号から上記送信データ
を復調する受信方法であって、上記受信信号において、
上記拡散符号列との相関性が高い所定の受信パス数まで
のパスを検出し、当該検出パスのそれぞれに対応して、
上記変調インパルス列の伝搬遅延情報、供給される基準
クロック信号に対する上記変調インパルス列の位相進み
または位相遅れに応じた位相情報、および上記変調イン
パルス列の受信レベルに応じた受信レベル情報を生成す
るステップと、上記基準クロック信号に同期した所定の
周期中における複数の判定タイミングで、上記受信信号
のレベルと所定の基準レベルとを比較し、当該比較結果
に応じて、当該判定タイミングにおける上記受信信号の
レベルを判定するステップと、上記所定の周期で、かつ
上記伝搬遅延情報に応じた検出パスごとに異なる位相で
順次供給される上記拡散符号系列の各拡散符号と、上記
複数の判定タイミングのうちの上記位相情報に応じた判
定タイミングにおける上記レベル判定結果との組み合わ
せに応じた逆拡散信号を、上記検出パスのそれぞれにつ
いて生成するステップと、上記検出パスのそれぞれに対
応した上記逆拡散信号を、上記基準クロック信号に同期
して、所定の期間ごとに積分するステップと、上記検出
パスのそれぞれについて、2値の送信データの一方の値
に対応した上記積分値と他方の値に対応した上記積分値
との差分を検出し、当該検出結果に応じた位相誤差信号
を生成するステップと、上記検出パスのそれぞれに対応
した上記位相誤差信号を、上記受信レベル情報に応じた
重み係数で重み付けするとともに、上記伝搬遅延情報に
基づいて上記検出パス間の遅延を揃えて合成し、合成位
相誤差信号を生成するステップと、上記合成位相誤差信
号に応じて上記基準クロック信号の周波数を調節するス
テップと、上記検出パスのそれぞれに対応した上記積分
値を、上記受信レベル情報に応じた重み係数で重み付け
するとともに、上記伝搬遅延情報に基づいて上記検出パ
ス間の遅延を揃えて合成し、復調データを生成するステ
ップとを有する。
【0027】また、上記レベル判定ステップにおいて、
上記複数の判定タイミングのそれぞれについて、上記拡
散データ列の各2値データに応じて設定される上記パル
ス位置変調の2種類のパルス位置に対応した2種類のタ
イミングで、上記受信信号のレベルと所定の基準レベル
とを比較し、当該比較結果に応じて、当該2種類のタイ
ミングにおける上記受信信号のレベルを判定し、上記逆
拡散信号生成ステップにおいて、上記検出パスのそれぞ
れについて、上記位相情報に応じた判定タイミングの上
記2種類のタイミングにおけるレベル判定結果と、上記
順次出力された拡散符号との組み合わせに応じて、上記
レベル判定ステップにおける判定タイミングが不良であ
ることを示す所定の大きさの逆拡散信号を生成しても良
い。
【0028】本発明の第4の観点に係る受信方法は、送
信データが所定の拡散符号系列で直接拡散され、当該直
接拡散により生成された拡散データ列に応じて一定周期
のインパルス列をパルス位置変調した変調インパルス列
が、1つまたは複数の伝搬遅延が異なるパスを介して伝
搬した信号を受信し、当該受信信号から上記送信データ
を復調する受信方法であって、上記受信信号において、
上記拡散符号列との相関性が高い所定の受信パス数まで
のパスを検出し、当該検出パスのそれぞれに対応して、
上記変調インパルス列の伝搬遅延情報、入力される基準
クロック信号に対する上記変調インパルス列の位相進み
または位相遅れに応じた位相情報、および上記変調イン
パルス列の受信レベルに応じた受信レベル情報を生成す
るステップと、上記基準クロック信号に同期した所定の
周期中における複数の相関検出タイミングで発生したイ
ンパルスと上記受信信号との相関値を検出するステップ
と、上記複数の相関検出タイミングのうちの上記位相情
報に応じた相関検出タイミングにおいて検出された上記
相関値と所定のしきい値との比較結果と、上記所定の周
期で、かつ上記伝搬遅延情報に応じた検出パスごとに異
なる位相で順次供給される上記拡散符号系列の各拡散符
号との組み合わせに応じた逆拡散信号を、上記検出パス
のそれぞれについて生成するステップと、上記検出パス
のそれぞれに対応した上記逆拡散信号を、上記基準クロ
ック信号に同期して、所定の期間ごとに積分するステッ
プと、上記検出パスのそれぞれについて、2値の送信デ
ータの一方の値に対応した上記積分値と他方の値に対応
した上記積分値との差分を検出し、当該検出結果に応じ
た位相誤差信号を生成するステップと、上記検出パスの
それぞれに対応した上記位相誤差信号を、上記受信レベ
ル情報に応じた重み係数で重み付けするとともに、上記
伝搬遅延情報に基づいて上記検出パス間の遅延を揃えて
合成し、合成位相誤差信号を生成するステップと、上記
合成位相誤差信号に応じて上記基準クロック信号の周波
数を調節するステップと、上記検出パスのそれぞれに対
応した上記積分値を、上記受信レベル情報に応じた重み
係数で重み付けするとともに、上記伝搬遅延情報に基づ
いて上記検出パス間の遅延を揃えて合成し、復調データ
を生成するステップとを有する。
【0029】また、上記相関検出ステップにおいて、上
記複数の相関検出タイミングのそれぞれについて、上記
拡散データ列の各2値データに応じて設定される上記パ
ルス位置変調の2種類のパルス位置に対応した2種類の
タイミングでインパルスを発生し、当該発生したインパ
ルスと上記受信信号との相関値を検出し、上記逆拡散信
号生成ステップにおいて、上記検出パスのそれぞれにつ
いて、上記位相情報に応じた相関検出タイミングの上記
2種類のタイミングで検出した2つの相関値の比較結果
と、当該2つの相関値の少なくとも一方と所定のしきい
値との比較結果と、上記順次出力された拡散符号との組
み合わせに応じて、上記相関検出ステップにおける相関
検出タイミングが不良であることを示す所定の大きさの
逆拡散信号を生成しても良い。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の5つの実施形態に
ついて説明する。 <第1の実施形態>まず、本発明の第1の実施形態につ
いて、図1〜図15を参照して説明する。図1は、本発
明の実施形態に係る受信装置の構成例を示す概略的なブ
ロック図である。図1において、符号100は受信RF
部を、符号200はパス検出部を、符号300はRAK
E受信部をそれぞれ示す。
【0031】受信RF部100は、例えば上述した図3
6に示す送信装置などにおいて直接拡散とパルス位置変
調により生成された変調インパルス列をアンテナ等で受
信し、これに増幅やノイズ除去などのRF信号処理を行
って、受信信号Srfを出力する。
【0032】パス検出部200は、受信信号Srfに含
まれる変調インパルス列と所定の拡散符号列との相関性
を調べて、この相関性が高い所定の受信パス数(以降の
例では3パス)までのパスを検出する。そして、検出し
たパスのそれぞれに対応して、伝搬遅延情報や、後述す
る基準クロック信号Sckに対する変調インパルス列の
1周期内での位相進みまたは位相遅れに応じた位相情
報、および変調インパルス列の受信レベルに応じた受信
レベル情報を出力する。
【0033】例えば、送信側で直接拡散に用いたものと
同じ拡散符号系列を用いて、送信される変調インパルス
列と同一周期のインパルス列をパルス位置変調した基準
インパルス列を生成し、この基準インパルス列と受信信
号Srfとの相関値を検出する。そして、検出した相関
値を所定期間(例えば、拡散符号系列の1系列に対応す
る期間)ごとに積分する。この積分値の大きさは、変調
インパルス列の受信レベルに対応する。このような受信
レベルの測定を、基準インパルスに対する拡散符号系列
の位相を順にスライドさせながら行い、受信レベルが所
定のしきい値を超えて極大となる拡散符号系列の位相
を、受信レベルが大きい順に最大3パスまで検出する。
検出した拡散符号系列の位相は、各パスの伝搬遅延情報
として出力する。また、拡散符号系列の位相とともに、
基準インパルス列の位相もパルスの1周期内で、例えば
1/2周期程度微小にスライドさせ、受信レベルがより
大きくなる位相を検出し、各パスの位相情報として出力
する。さらに、各パスの受信レベルを受信レベル情報と
して出力する。
【0034】また、RAKE受信部300において、送
信される変調インパルス列と受信側で生成した拡散符号
系列との相関検出の同期タイミングが引き込み不能な程
度に外れたパスが検出された場合、パスの検出動作を再
び行って上述した伝搬遅延情報や位相情報、受信レベル
情報を出力する。
【0035】RAKE受信部300は、パス検出部20
0から出力される上述した伝搬遅延情報や位相情報に基
づいて、受信信号Srfに含まれる変調インパルス列と
拡散符号系列との相関検出タイミングを同期させるとと
もに、このタイミングを保持する。また、パスごとに拡
散符号系列との相関を検出し、この相関検出結果を所定
期間積分する。さらに、この積分値に対して受信レベル
情報に応じた重み付けを与えて合成し、復調データDr
を生成する。
【0036】ここで、RAKE受信部300の更に詳細
な構成例について説明する。図2は、図1のRAKE受
信部300の構成例を示す概略的なブロック図である。
図2において、符号301はレベル判定部を、符号30
2は拡散符号系列出力部を、符号303は逆拡散信号生
成部を、符号304a〜符号304cは積分部を、符号
305a〜符号305cは位相誤差信号生成部を、符号
306は誤差合成部を、符号307は基準クロック生成
部を、符号308は復調データ合成部をそれぞれ示す。
【0037】レベル判定部301は、拡散符号系列出力
部302による拡散符号の出力周期(以降、チップ周期
Tcpと呼ぶ)内の複数のタイミングで、基準クロック
信号Sckに同期して受信信号Srfのレベルと所定の
基準レベルとを比較する。そして、この比較結果に応じ
て、それぞれのタイミングにおける受信信号Srfのレ
ベルを判定する。例えば、1チップ周期Tcpに対して
基準クロック信号Sckの周期がその半分である場合、
レベル判定部301は、1チップ周期Tcp内の2つの
タイミングで、基準クロック信号Sckに同期して受信
信号Srfのレベルを判定する。
【0038】拡散符号系列出力部302は、パス検出部
200において検出されたパスのそれぞれについて、基
準クロック信号Sckに同期した所定の周期で、かつパ
ス検出部200において出力される伝搬遅延情報に応じ
た検出パスごとに異なる位相で、所定の拡散符号系列の
各拡散符号を順次出力する。図2の例では、3つの検出
パスのそれぞれに対応した異なる位相で、拡散符号S3
02a〜拡散符号S302bを順次出力する。
【0039】拡散符号系列出力部302の具体的な構成
として、例えば図2に示すように、基準クロックSck
を所定の分周比で分周する分周部3021と、分周部3
021において分周された基準クロック信号S3021
に同期して拡散符号系列の各拡散信号S302aを伝搬
遅延情報に応じた位相で出力する拡散符号系列発生部3
022と、拡散信号S302aを伝搬遅延情報に応じて
パスごとに遅延させて出力する拡散符号遅延部3023
とを含んだ構成でも良い。この構成例によれば、各拡散
符号が出力されるチップ周期Tcpの長さは、基準クロ
ックSckの1周期に対して分周部3021の分周比に
応じた比率で長くなる。また、パス検出部200におい
て検出されたパスのうち、最初に信号が受信されたパス
に対応して拡散符号S302aが出力され、このパスよ
りも遅延して信号が受信された他の2つのパスに対応し
て、拡散符号S302bおよび拡散符号S302cが出
力される。拡散符号S302a〜拡散符号S302bが
出力される位相は、パス検出部200において出力され
る伝搬遅延情報に応じて設定される。
【0040】逆拡散信号生成部303は、パス検出部2
00において検出されたパスのそれぞれについて、位相
情報に応じたタイミングにおけるレベル判定部301の
判定結果と、拡散符号出力部302において出力された
拡散符号との組み合わせに応じた逆拡散信号を生成す
る。図2の例では、3つの検出パスにそれぞれ対応した
3つの逆拡散信号(逆拡散信号S303a〜逆拡散信号
S303c)を出力する。例えば、レベル判定部301
において1チップ周期Tcpにレベル判定が2回行われ
るものとすると、この2つのレベル判定結果のうち、各
パスの位相情報が指示する何れか一方のレベル判定結果
と、各パスの拡散符号(拡散符号S302a〜拡散符号
S302c)との組み合わせに応じて、各パスに対応し
た逆拡散信号S303a〜逆拡散信号S303cが出力
される。
【0041】積分部304aは、基準クロック信号Sc
kに同期して、逆拡散信号S303aを所定の期間ごと
に積分した積分値を出力する。例えば、送信側において
1つの送信データが16個の拡散チップ、すなわち16
個のインパルス列に直接拡散された場合には、逆拡散信
号を16パルス分に相当する期間積分し、その積分結果
を16パルス期間ごとに順次出力する。積分部304b
および積分部304cも積分部304aと同様であり、
基準クロック信号Sckに同期して、逆拡散信号S30
3bまたは逆拡散信号S303cをそれぞれ所定の期間
ごとに積分した積分値を出力する。図2の例では、3つ
の検出パスに対応した逆拡散信号S303a〜逆拡散信
号S303cを積分するために、3つの積分部が設けら
れている。
【0042】位相誤差信号生成部305aは、積分部3
04aにおける積分値S304aから、送信データの値
‘1’に対応した積分値と値‘0’に対応した積分値と
の差分を検出し、この検出結果に応じた位相誤差信号S
305aを生成する。例えば、送信データが値‘1’の
場合と値‘0’の場合の最新の積分値を順次記憶してお
き、現在の積分値が値‘1’の場合には記憶した値
‘0’の積分値との差分に応じて、現在の積分値が値
‘0’の場合には記憶した値‘1’の積分値との差分に
応じて、位相誤差信号S305aを生成する。この時、
正しいレベル判定タイミングにおいて値‘1’と値
‘0’の積分値の絶対値が互いに等しく、またその極性
が互いに反転するように逆拡散信号S303aが設定さ
れているとすると、値‘1’と値‘0’の積分値の差分
は、正しい相関検出タイミングにおいてほぼゼロとな
り、正しい相関検出タイミングからズレを生じている場
合には、位相進み・位相遅れに応じて正または負の極性
を有した値となる。
【0043】位相誤差生成部305bおよび位相誤差生
成部305cも位相誤差生成部305aと同様であり、
積分部304bまたは積分部304cにおける積分値か
ら、送信データの値‘1’に対応した積分値と値‘0’
に対応した積分値との差分を検出し、この検出結果に応
じた位相誤差信号S305bまたは位相誤差信号S30
5cを生成する。
【0044】誤差合成部306は、パス検出部200に
おいて検出されたパスのそれぞれに対応した位相誤差信
号S305a〜位相誤差信号S305cを、パス検出部
200から出力される受信レベル情報に応じた重み係数
で重み付けするとともに、パス検出部200から出力さ
れる伝搬遅延情報に基づいてパス間の遅延を揃えて合成
し、合成位相誤差信号S306を生成する。重み付けの
方法として、例えば、受信レベルが大きいパスほど重み
付けを重くしても良い。また、各パスの受信レベルに対
応する積分値S304a〜積分値S304cの絶対値の
大きさに応じて、各重み係数を設定しても良い。また、
積分値S304a〜積分値S304cまたは位相誤差信
号S305a〜位相誤差信号S305cと所定のしきい
値との比較結果に応じて、重み係数を適応的に変化させ
ても良い。
【0045】図3は、誤差合成部306の更に詳細な構
成の一例を示す概略的なブロック図である。図3におい
て、符号3061〜符号3063は重み係数乗算部を、
符号3064〜符号3066は遅延制御部を、符号30
67は合成部を、符号3068は誤差合成制御部をそれ
ぞれ示す。
【0046】重み係数乗算部3061〜重み係数乗算部
3063は、誤差合成制御部3068からの制御信号に
応じた重み係数を、位相誤差信号S305a〜位相誤差
信号S305cにそれぞれ乗算する。遅延制御部306
4〜遅延制御部3066は、重み係数乗算部部3061
〜重み係数乗算部3063において重み付けられた位相
誤差信号をそれぞれ入力し、誤差合成制御部3068か
らの制御信号に応じた遅延を与えて出力する。合成部3
067は、遅延制御部3064〜遅延制御部3066か
ら出力される位相誤差信号を合成し、合成位相誤差信号
S306を出力する。
【0047】誤差合成制御部3068は、パス検出部2
00において出力される各パスの受信レベル情報に応じ
て、重み係数乗算部3061〜重み係数乗算部3063
の重み係数を設定する。また、パス検出部200におい
て出力される伝搬遅延情報に応じて、遅延制御部306
4〜遅延制御部3066の遅延時間を設定する。重み係
数乗算部3061〜重み係数乗算部3063の重み係数
は、各パスの受信レベルに対応する積分値S304a〜
積分値S304cの絶対値の大きさに応じて設定しても
良い。また、積分値S304a〜積分値S304cまた
は位相誤差信号S305a〜位相誤差信号S305cと
所定のしきい値とを比較し、その比較結果に応じて、重
み係数を適応的に変化させても良い。
【0048】上述した構成を有する誤差合成部306に
よれば、各パスに対応する位相誤差信号S305a〜位
相誤差信号S305cに、重み係数乗算部3061〜重
み係数乗算部3063において受信レベル情報に応じた
重み係数がそれぞれ乗算されるとともに、遅延制御部3
064〜遅延制御部3066において伝搬遅延情報に応
じた遅延が与えられてパス間の遅延が揃えられた後、合
成部3067において合成され、合成位相誤差信号S3
06が生成される。以上が誤差合成部306の説明であ
る。
【0049】基準クロック生成部307は、誤差合成部
306において生成される合成位相誤差信号S306に
応じて周波数を調節した基準クロックSckを生成す
る。図4は、この基準クロック生成部307の更に詳細
な構成の一例を示す概略的なブロック図である。図4の
構成例に示す基準クロック生成部307は、合成位相誤
算信号S306を所定の伝達特性に応じて変換し、帰還
信号を出力するループフィルタ401と、ループフィル
タ401から出力される帰還信号に応じて周波数を調節
した基準クロック信号Sckを発生するクロック発生部
408とを有する。
【0050】ループフィルタ408は、例えば図4に示
すように、ゲイン係数乗算部402、積分部403、ゲ
イン係数乗算部404、加算部405、ゲイン係数乗算
部406およびループフィルタ制御部407を有する構
成としても良い。この構成によれば、ゲイン係数乗算部
402において所定のゲイン係数を乗算された位相誤差
信号S401は、そのまま加算部405に供給されると
ともに、積分部403において所定期間ごとに積分さ
れ、さらにゲイン係数乗算部404において所定のゲイ
ン係数を乗算された後、加算部405に供給される。加
算部405におけるゲイン係数乗算部402の出力とゲ
イン乗算部出力部404の出力との加算結果は、ゲイン
係数乗算部406において更にゲイン係数を乗算され、
帰還信号としてクロック発生部408に出力される。
【0051】また、図4に示すように、ゲイン係数乗算
部402、ゲイン係数乗算部405およびゲイン係数乗
算部406の各ゲイン係数や、積分部403の積分期間
を、ループフィルタ制御部407により制御信号S40
1に応じて制御しても良い。例えば、後述する同期外れ
検出部において一部のパスに同期外れが検出された場合
などにおいて、同期追尾の位相範囲が広くなるようにゲ
イン係数を変更しても良い。
【0052】クロック発生部408は、例えば、帰還信
号の電圧に応じてクロック信号の周波数を制御するVC
O(voltage controlled oscillator)を用いて構成し
ても良い。以上が基準クロック生成部307の説明であ
る。
【0053】復調データ合成部308は、パス検出部2
00において検出されたパスのそれぞれに対応した積分
値S304a〜積分値S304cを、パス検出部200
から出力される受信レベル情報に応じた重み係数で重み
付けするとともに、パス検出部200から出力される伝
搬遅延情報に基づいてパス間の遅延を揃えて合成し、復
調データDrを生成する。重み付けの方法として、例え
ば、受信レベルが大きいパスほど重み付けを重くしても
良い。また、各パスの受信レベルに対応する積分値S3
04a〜積分値S304cの絶対値の大きさに応じて、
各重み係数を設定しても良い。
【0054】図5は、復調データ合成部308の更に詳
細な構成の一例を示す概略的なブロック図である。図5
において、符号3081〜符号3083は重み係数乗算
部を、符号3084〜符号3086は遅延制御部を、符
号3087は合成部を、符号3088は復調データ合成
制御部をそれぞれ示す。
【0055】重み係数乗算部3081〜重み係数乗算部
3083は、復調データ合成制御部3088からの制御
信号に応じた重み係数を、積分値S304a〜積分値S
304cにそれぞれ乗算する。遅延制御部3084〜遅
延制御部3086は、重み係数乗算部部3081〜重み
係数乗算部3083において重み付けられた積分値をそ
れぞれ入力し、復調データ合成制御部3088からの制
御信号に応じた遅延を与えて出力する。合成部3087
は、遅延制御部3084〜遅延制御部3086から出力
される積分値を合成し、復調データDrを出力する。
【0056】復調データ合成制御部3088は、パス検
出部200において出力される各パスの受信レベル情報
に応じて、重み係数乗算部3081〜重み係数乗算部3
083の重み係数を設定する。また、パス検出部200
において出力される伝搬遅延情報に応じて、遅延制御部
3084〜遅延制御部3086の遅延時間を設定する。
重み係数乗算部3081〜重み係数乗算部3083の重
み係数は、各パスの受信レベルに対応する積分値S30
4a〜積分値S304cの絶対値の大きさに応じて設定
しても良い。
【0057】上述した構成を有する復調データ合成部3
08によれば、各パスに対応する積分値S304a〜積
分値S304cが、重み係数乗算部3081〜重み係数
乗算部3083において受信レベル情報に応じた重み係
数をそれぞれ乗算されるとともに、遅延制御部3084
〜遅延制御部3086において伝搬遅延情報に応じた遅
延を与えられてパス間の遅延が揃えられた後、合成部3
087において合成され、復調データDrが生成され
る。以上が復調データ合成部308の説明である。
【0058】ここで、上述した構成を有する受信装置の
動作について説明する。まず受信RF部100におい
て、アンテナ等に受信された変調インパルス列に増幅や
ノイズ除去などのRF信号処理が行われて、受信信号S
rfが生成される。
【0059】受信を開始する場合やRAKE受信部30
0において相関検出タイミングの同期が外れた場合、パ
ス検出部200においてパスの検出動作が行われる。例
えば、拡散符号系列の位相をスライドさせながら、拡散
符号系列の各位相について受信信号Srfと拡散符号系
列との相関検出、および検出した相関値の送信データ1
ビット分の積分が順次行なわれる。相関値を送信データ
1ビット分の期間において積分した値は、信号の受信レ
ベルに比例した値となる。
【0060】このようにして拡散符号系列の各位相にお
ける受信レベルを測定すると、複数のパスを介して信号
が伝搬している場合、各パスの伝搬遅延に対応した複数
の位相において、受信レベルが極大となる位相が複数検
出される。複数の位相によって特定されるパスのうち、
例えば、受信レベルが所定のしきい値を越え、かつ受信
レベルが大きい順に所定の受信パス数までのパスが、パ
ス検出部200において検出される。
【0061】図6は、拡散符号系列の位相に応じた受信
レベルの変化を示す図であり、横軸は拡散符号系列の位
相を、縦軸は受信レベルをそれぞれ示す。図6の例で
は、受信レベルが最も大きいパス1と、このパス1に対
して伝搬遅延差τ1だけ信号が遅れるパス2、およびパ
ス1に対して伝搬遅延差τ2だけ信号が遅れるパス3の
合計3つのパスが検出される。
【0062】図7は、図6に示す各パスの位相における
送信データと拡散符号系列のタイミング例を示す図であ
る。図7において、符号Tsは送信データの1ビット分
の期間を示す。図7に示すように、パス1の送信データ
Dt1(図7A)の位相に合わせて拡散符号S302a
(図7B)の位相を設定することにより、図6に示すパ
ス1の最大受信レベルP1が得られる。また、パス2の
送信データDt2(図7C)の位相に合わせて、拡散符
号S302b(図7D)の位相をパス1に比べて遅延差
τ1だけ遅らせて設定することにより、図6に示すパス
2の最大受信レベルP2が得られる。同様に、パス3の
送信データDt3(図7E)の位相に合わせて、拡散符
号S302c(図7F)の位相をパス1に比べて遅延差
τ2だけ遅らせて設定することにより、図6に示すパス
3の最大受信レベルP3が得られる。
【0063】上述のよう検出された各パスについて、図
6の例における各パスの拡散符号系列の位相に対応する
伝搬遅延情報、図6の例における各パスの受信レベル
(P1〜P3)に対応する受信レベル情報、および1チ
ップ周期Tcp内におけるパルスの位相に対応する位相
情報がパス検出部200により生成される。
【0064】パス検出部200においてパスが検出され
ると、次にRAKE受信部300において、上述した情
報に基づいて、受信信号Srfに含まれる変調インパル
ス列と拡散符号系列との相関検出タイミングが同期状態
に保持されるとともに、変調インパルス列が復調され
る。
【0065】ここで、RAKE受信部300の動作につ
いて説明するが、その前に、以降の説明で例として用い
る変調インパルス列について述べる。図8は、パルス位
置と拡散信号の値との関係の一例を示す図である。図8
の例に示すように、拡散信号の1チップ周期Tcpに対
して、インパルスの1周期がその約4/5に設定されお
り、拡散信号が値‘1’の場合におけるインパルスの位
置は、値‘0’の場合におけるインパルスの位置に対し
てチップ周期Tcpの1/5だけ遅れ方向(時間軸の負
方向)に設定されている。以降の説明では、一例とし
て、この図8に示すような変調インパルス列が受信され
るものとする。
【0066】また、動作を理解し易くするために、先ず
図9〜図12を参照して、1チップ周期Tcpにおける
1つのレベル判定タイミングに対する動作を説明し、次
に図13を参照して、1チップ周期Tcpにおける複数
のレベル判定タイミングに対する動作を説明する。
【0067】図9および図10は、図2のレベル判定部
301において、受信信号Srfのレベル判定タイミン
グが正しく設定された場合の例を示す図である。時刻T
は、レベル判定部301によるレベル判定タイミングを
示す。図9および図10に示すように、値‘1’の受信
信号Srfにおける正ピークに正しいレベル判定タイミ
ングTが設定される場合、値‘0’の受信信号Srfに
おける正しいレベル判定タイミングTはインパルスの負
ピークに一致する。そこで、例えばレベル判定部301
におけるレベル判定値を、受信信号Srfが適当に小さ
い正の基準レベルを超えている場合にレベル‘+’、こ
の基準レベルを超えない場合にレベル‘−’と規定する
と、受信信号Srfが値‘1’の場合にはレベル
‘+’、受信信号が値‘0’の場合にはレベル‘−’が
それぞれ判定される。
【0068】また、図9においては拡散符号が値‘1’
の時に受信信号Srfが値‘1’、拡散符号が値‘0’
の時に受信信号Srfが値‘0’となっているのに対し
て、図10においては拡散符号が値‘1’の時に受信信
号Srfが値‘0’、拡散符号が値‘0’の時に受信信
号Srfが値‘1’となっている。すなわち、同一値の
拡散符号に対する受信信号Srfの値が反転している。
これは、送信データの値の違いによるものであり、例え
ば送信データが値‘1’の場合には図9の変調インパル
ス列が受信され、送信データが値‘0’の場合には図1
0の変調インパルス列が受信される。いずれの図も、正
しいレベル判定タイミングを示している。
【0069】一方、図11は、受信信号Srfの正しい
レベル判定タイミングに対して同期が外れた場合の例を
示す図である。例えば値‘1’の受信信号Srfが、図
11Aに示すように正しいレベル判定タイミングTに対
して進んでいたり、あるいは値‘0’の受信信号Srf
が図11Bに示すように遅れていると、レベル判定部3
01のレベル判定値は受信信号Srfの値に依らずレベ
ル‘−’となる。このため、位相の進みと遅れの区別が
つかなくなり、正しい同期保持動作ができなくなる。こ
のような場合には、後述する同期外れ検出部によって同
期外れが検出され、これに応じてパス検出部200によ
り上述した情報(伝搬遅延情報、受信レベル情報および
位相情報)が新たに生成される。この生成された情報に
基づいて、レベル判定部301のレベル判定タイミング
Tが適切なレベル判定タイミングに変更されることによ
り、同期外れ状態から同期捕捉状態へ戻ることが可能と
なる。
【0070】ところで、図9および図10の例におい
て、例えば送信データが値‘1’の場合には、拡散符号
‘1’に対して判定レベル‘+’、拡散符号‘0’に対
して判定レベル‘−’となる。逆に、送信データが値
‘1’の場合には、拡散符号‘1’に対して判定レベル
‘−’、拡散符号‘0’に対して判定レベル‘+’とな
る。逆拡散信号S303a〜逆拡散信号S303cの値
は、送信データ、拡散符号、および判定レベルのこのよ
うな関係に基づいて設定される。
【0071】図12は、図2の逆拡散信号生成部303
における逆拡散信号S303a〜逆拡散信号S303c
の設定例を示す図である。図12Aに示す設定例では、
拡散符号‘1’に対して判定レベル‘+’、拡散符号
‘0’に対して判定レベル‘−’となる組み合わせに該
当する場合、逆拡散信号は値‘1’に設定される。ま
た、拡散符号‘1’に対して判定レベル‘−’、拡散符
号‘0’に対して判定レベル‘+’となる組み合わせに
該当する場合、逆拡散信号は値‘−1’に設定される。
このような設定により、送信データが値‘1’の場合に
おいて逆拡散信号は値‘1’に設定され、送信データが
値‘0’の場合において逆拡散信号は値‘−1’に設定
される。
【0072】なお、上述した逆拡散信号の設定値は一例
であり、逆拡散信号の値は、送信データの値(値‘1’
または値‘0’)ごとに異なる任意の値に設定可能であ
る。
【0073】また、図9および図10の例では、値
‘1’の拡散信号における正ピークにレベル判定タイミ
ングTが設定されているが、例えば値‘0’の拡散信号
における正ピークにこのレベル判定タイミングTを設定
しても良い。すなわち、図9および図10におけるレベ
ル判定タイミングTを、1チップ周期Tcpの1/5だ
け進ませたタイミングに設定しても良い。このレベル判
定タイミングの場合には、図12Bの設定例に基づいて
逆拡散信号が設定される。すなわち、拡散符号‘1’に
対して判定レベル‘+’、または拡散符号‘0’に対し
て判定レベル‘−’となる組み合わせに該当する場合、
逆拡散信号は値‘−1’の設定され、拡散符号‘1’に
対して判定レベル‘−’、または拡散符号‘0’に対し
て判定レベル‘+’となる組み合わせに該当する場合、
逆拡散信号は‘1’に設定される。これは、図12Aに
示す設定条件に対して、レベル判定値(‘+’または
‘−’)を反転させたものに等しい。このような設定に
より、図12Aの場合と同様に、送信データ‘1’に対
して逆拡散信号が‘1’に設定され、送信データ‘0’
に対して逆拡散信号が値‘−1’に設定される。
【0074】このように、各パスの逆拡散信号S303
a〜逆拡散信号S303cは、伝搬遅延情報に基づいた
位相で出力される各パスの拡散符号S302b〜拡散符
号S302cと、レベル判定部301におけるレベル判
定値(‘+’または‘−’)との組み合わせに応じた値
に設定される。
【0075】ところで、拡散符号系列出力部302の分
周部3021によって、1チップ周期Tcpは基準クロ
ックSckの周期の整数倍に設定されており、1チップ
周期Tcp中においてレベル判定タイミングが複数存在
する。例えば、分周部3021が分周比2に設定されて
いる場合、チップ周期Tcpは基準クロックSckの周
期の2倍なので、レベル判定は1チップ周期Tcpごと
に2回行われる。したがって、逆拡散信号の値を設定す
る場合、どのレベル判定タイミングにおける判定値を使
用するかを選択する必要があるが、この選択は、パス検
出部200から出力される位相情報に応じて行われる。
すなわち、位相情報において、1チップ周期Tcp中の
どの位相範囲にパルスが存在するかが指定されているの
で、この位相範囲に近いレベル判定タイミングが選択さ
れる。これにより、レベル判定タイミングを上述した正
しいタイミングに近づけることができ、同期状態の捕捉
が可能となる。
【0076】図13は、1チップ周期Tcp中の2つの
レベル判定タイミングに対して、受信信号Srfのレベ
ル判定タイミングがそれぞれ正しく設定された場合の例
を示す図である。ただし、図13においては、受信信号
Srfの値‘1’に対応するパルスPN1と、受信信号
Srfの値‘0’に対応するパルスPN0とが重ねて表
示されている。また、図13Aは1チップ周期Tcpの
前半に受信信号Srfのパルスが存在する場合を示して
おり、図13Bは1チップ周期Tcpの後半に受信信号
Srfのパルスが存在する場合を示す。
【0077】図13に示すように、レベル判定タイミン
グTa1およびレベル判定タイミングTa2は、パルス
PN1の正ピークを基準として逆拡散信号を生成する場
合のタイミングであり、例えば上述した図12Aの設定
例が用いられる。レベル判定タイミングTa1およびレ
ベル判定タイミングTa2の周期は、1チップ周期Tc
pの半分であり、レベル判定タイミングTa1はパルス
位置が1チップ周期Tcpの前半にある場合、レベル判
定タイミングTa2はパルス位置が1チップ周期Tcp
の後半にある場合において選択される。同様に、レベル
判定タイミングTb1およびレベル判定タイミングTb
2は、パルスPN0の正ピークを基準として逆拡散信号
を設定する場合のタイミングであり、例えば上述した図
12Bの設定例が用いられる。レベル判定タイミングT
b1およびレベル判定タイミングTb2の周期は、1チ
ップ周期Tcpの半分であり、レベル判定タイミングT
b1はパルス位置が1チップ周期Tcpの前半にある場
合、レベル判定タイミングTb2はパルス位置が1チッ
プ周期Tcpの後半にある場合において選択される。
【0078】上述のようにして生成された各パスの逆拡
散信号S303a〜逆拡散信号S303cは、次に、そ
れぞれ積分部304a〜積分部304cにおいて所定期
間積分され、更にその積分値に基づいて各パスの位相誤
差信号S305a〜位相誤差信号S305cが生成され
る。
【0079】図14は、逆拡散信号S303aの積分値
S304aと、これに対応する位相誤差信号S305a
の波形例を示す図である。図14の例では、送信データ
Dt(図14A)、送信データDtを直接拡散して生成
される拡散データ列S5(図14B)、および拡散デー
タ列S5に対応した送信インパルス列S8(図14C)
の送信側タイミング図と、逆拡散信号S303aの積分
値S304a(図14E)および位相誤差信号S305
a(図14D)の受信側タイミング図とが対比して示さ
れている。
【0080】図14の例に示すように、逆拡散信号S3
03a〜逆拡散信号S303cは、1ビット分の送信デ
ータDtに対応する拡散データ列S5の期間Tsごとに
積分される。また、正しく同期追尾が行われている場
合、逆拡散信号は送信データに応じて異なる値を有する
ので、この期間Tsにおける逆拡散信号の積分値は送信
データの値に応じて異なった値になる。例えば送信デー
タ‘1’に対して逆拡散信号‘1’、送信データ‘0’
に対して逆拡散信号‘−1’が設定される場合、その積
分結果は、図14Eに示すように送信データ‘1’の場
合に正の値となり、送信データ‘0’の場合には負の値
となる。
【0081】なお、積分値S304a〜積分値S304
cは、それぞれ逆拡散信号S303a〜逆拡散信号S3
03cを期間Tsだけ積分した結果である。例えば図1
4において、時刻T0から時刻T1まで逆拡散信号S3
03aが積分された結果が、時刻T1において積分値S
304aとして出力される。
【0082】位相誤差信号S305a〜位相誤差信号S
305cは、送信データ‘1’に対応した積分値と送信
データ‘0’に対応した積分値との差分に応じて生成さ
れる。例えば図14の時刻T3から時刻T4における位
相誤差信号S305aは、時刻T2に出力された正の積
分値S304aと、時刻T3に出力された負の積分値S
304aとの加算結果に応じて生成される。また、例え
ば時刻T2から時刻T3における位相誤差信号S305
aは、時刻T2に出力された正の積分値S304aと、
時刻T0以前に出力された最新の負の積分値S304a
との加算結果に応じて生成される。
【0083】各パスの位相誤差信号S305a〜位相誤
差信号S305cは、次に、誤差合成部306において
各パスの受信レベル情報に応じた重み係数で重み付けら
れるとともに、パス検出部200から出力される伝搬遅
延情報に基づいてパス間の遅延を揃えて合成され、合成
位相誤差信号S306が生成される。例えば、受信レベ
ルが大きいパスの位相誤差信号に対してより大きな重み
付けを与えると、合成位相誤差信号S306に対する各
パスの位相誤差信号の影響は、受信レベルが大きいパス
の位相誤差信号ほど大きくなる。これにより、合成位相
誤差信号S306に対する雑音成分の影響を低減でき、
同期保持の安定性を向上できる。
【0084】このようにして生成された合成位相誤差信
号S306は、次に基準クロック生成部307に入力さ
れ、基準クロックSckの周波数がこの合成位相誤差信
号S306に応じて調節される。例えば、基準クロック
生成部307が図4に示すような構成を有する場合、合
成位相誤差信号S306はループフィルタ401の所定
の伝達特性によって帰還信号に変換されて、クロック発
生部408に供給される。合成位相誤差信号S306が
レベル判定タイミングの進みまたは遅れに応じて増減す
ると、これに応じてループフィルタ401から出力され
る帰還信号も増減し、この帰還信号の増減に応じてクロ
ック発生部408が発生する基準クロック信号Sckの
周波数も変化する。レベル判定タイミングは、基準クロ
ック信号Sckの周波数の上述した変化に応じて、正し
いタイミングより進んでいる場合には遅れる方向へ、正
しいタイミングより遅れている場合には進む方向へ変化
するので、これにより、レベル判定タイミングが正しい
タイミングに収束し、この同期状態が保持される。
【0085】図15は、同期保持の状態に応じた各パス
の位相誤差信号の波形例を示す図である。図15Aは、
位相誤差信号が所定のしきい値±Thaの範囲内で安定
する場合を示しており、この場合は正しい同期追尾動作
が行われる。図15Bおよび図15Cは、位相誤差信号
がしきい値+Thaまたはしきい値−Thaの付近で変
動する場合を示しており、この場合はレベル判定タイミ
ングが正しいタイミングに対して進んでいるか、または
遅れた状態となっている。ただし、まだ同期外れ状態に
は到っておらず、正しい同期追尾動作への移行が可能で
ある。図15Dはしきい値±Thaの範囲から外れた状
態を示しており、この場合には同期追尾動作への移行が
不能な同期外れ状態となる。
【0086】図15に示すように、同期追尾動作が正し
く行われる状態に帰還ループが安定した場合、復調デー
タ合成部308における復調が可能となり、有効な復調
データDrが生成される。すなわち、復調データ合成部
308において、各パスに対応する積分値S304a〜
積分値S304bが各パスの受信レベル情報に応じた重
み係数で重み付けられるとともに、パス検出部200か
ら出力される伝搬遅延情報に基づいてパス間の遅延を揃
えて合成され、復調データDrが生成される。例えば、
受信レベルが大きいパスの積分値に対してより大きな重
み付けを与えると、復調データDrに対する各パスの積
分値の影響は、受信レベルが大きいパスの積分値ほど大
きくなる。これにより、復調データDrに対する雑音成
分の影響を低減でき、信号対雑音比などの受信特性を向
上できる。
【0087】なお、図15Dのような同期外れ状態とな
ったパスが検出された場合には、対応するパスの積分部
における積分動作を停止させ、その積分値を保持させる
か、あるいは所定の初期値に初期化させても良い。図1
6は、同期外れ検出部について説明するための概略的な
ブロック図であり、図2と同一符号は同一の構成要素を
示す。その他、符号309は同期外れ検出部を示す。
【0088】同期外れ検出部309は、例えば図15の
しきい値±Thaのような所定のしきい値と各パスの位
相誤差信号S305a〜位相誤差信号S305cとの比
較結果に応じて、同期外れ状態が発生したパスを検出す
る。例えば図15において、位相誤差信号の平均値がし
きい値±Thaの範囲を外れた場合に、同期外れ状態を
検出する。なお、位相誤差信号S305a〜位相誤差信
号S305cの他に、例えば積分値S304a〜積分値
S304cと所定のしきい値との比較結果に応じて、各
パスの同期外れ状態を検出しても良い。同期外れ検出部
309において同期外れが検出されると、対応するパス
の積分部が制御されて、その積分動作が停止される。
【0089】また、同期外れ検出部309において同期
外れのパスが検出された場合に、パス検出部200にお
いて別の新たなパスを検出させても良い。その結果、同
期外れのパスに代わる新たなパスが検出された場合に
は、この検出されたパスを含む各検出パスの伝搬遅延情
報、位相情報および受信レベル情報に基づいて、RAK
E受信部300における同期状態の保持動作とデータの
復調動作を行わせても良い。
【0090】また、パス検出部200におけるパスの検
出動作を、例えば所定の時間間隔で随時行わせても良
い。そして、このパス検出動作により、前回検出された
パスより受信レベルが大きい別のパスが新たに検出され
た場合には、この検出されたパスを含む各検出パスの伝
搬遅延情報、位相情報および受信レベル情報に基づい
て、RAKE受信部300における同期状態の保持動作
とデータの復調動作を行わせても良い。
【0091】以上説明したように、図1および図2に示
す受信装置によれば、パス検出部200において、拡散
符号列との相関性が高い所定の受信パス数までのパスが
受信信号Srfから検出され、当該検出パスのそれぞれ
に対応した伝搬遅延情報、位相情報および受信レベル情
報が生成される。そして、レベル判定部301におい
て、基準クロック信号Sckに同期した所定の周期中に
おける複数の判定タイミングで、受信信号Srfのレベ
ルと所定の基準レベルとが比較され、当該比較結果に応
じて、複数の判定タイミングにおける受信信号Srfの
レベルが判定される。また、この所定の周期で、かつ伝
搬遅延情報に応じた検出パスごとに異なる位相で、各検
出パスの拡散符号S302a〜拡散符号S302cが拡
散符号系列出力部302から順次出力される。これらの
拡散符号と、レベル判定部301における複数の判定タ
イミングのうちの位相情報に応じた判定タイミングにお
けるレベル判定結果との組み合わせに応じた、各検出パ
スの逆拡散信号S303a〜逆拡散信号S303cが逆
拡散信号生成部303において生成される。生成された
逆拡散信号は、積分部304a〜積分部304cにおい
て、基準クロック信号に同期して、所定の期間ごとに積
分される。位相誤差信号生成部305a〜位相誤差信号
生成部305cにおいて、送信データの値‘1’に対応
する積分値と値‘0’に対応する積分値との差分が各検
出パスの積分値についてそれぞれ検出され、当該検出結
果に応じた位相誤差信号S305a〜位相誤差信号S3
05cがそれぞれ生成される。生成された各検出パスの
位相誤差信号S305a〜位相誤差信号S305cは、
各検出パスの受信レベル情報に応じた重み係数で重み付
けされるとともに、伝搬遅延情報に基づいてパス間の遅
延を揃えて合成され、合成位相誤差信号S306が生成
される。この合成位相誤差信号S306に応じて基準ク
ロック信号Sckの周波数が調節されることにより、レ
ベル判定部301のレベル判定タイミングが正しいタイ
ミングに収束した同期状態が保持される。同期状態にお
いて、各検出パスに対応した積分値S304a〜積分値
S304cが受信レベル情報に応じた重み係数で重み付
けされ、伝搬遅延情報に基づいてパス間の遅延を揃えて
合成されて、復調データDrが生成される。したがっ
て、伝搬遅延が異なる複数のパスを介してパルス位置変
調されたインパルス列が伝搬される場合であっても、信
号を良好な受信特性で安定に受信できる。また、図37
に示した従来のUWB受信装置のようにインパルスの相
関検出を行うのための相関部が必要なくなり、基準クロ
ック信号Sckに同期して受信信号Srfのレベルを判
定する単純な構成によって相関検出を行うことが可能と
なるため、従来に比べて装置構成を単純化することがで
きる。これにより、装置のコストを低減することができ
る。
【0092】<第2の実施形態>次に、本発明の第2の
実施形態について、図17〜図20を参照して説明す
る。上述した第1の実施形態では、図13に示すよう
に、受信信号Srfの値‘1’に対応するパルスPN1
または値‘0’に対応するパルスPN0のうちの何れか
1種類のパルスを基準としてレベル判定を行っている。
これに対し、第2の実施形態では、パルスPN1および
パルスPN0のそれぞれに対応する2種類のレベル判定
タイミングにおいて受信信号Srfのレベルを判定し、
この2種類のレベル判定値と拡散符号との組み合わせに
応じて、同期外れ状態にも対応する逆拡散信号を生成す
る。
【0093】図17は、本発明の第2の実施形態に係
る、RAKE受信部300aの構成例を示す概略的なブ
ロック図である。図17と図2の同一符号は同一の構成
要素を示し、符号301aおよび符号301bはレベル
判定部を、符号303’は逆拡散信号生成部を、符号3
10はクロック遅延部をそれぞれ示す。また、RAKE
受信部300aを含む受信装置の全体構成は、RAKE
受信部300を除いて、図1の受信装置と同様である。
【0094】レベル判定部301aは、基準クロック信
号Sckに同期して、1チップ周期Tcp中の異なる複
数のタイミングで受信信号Srfのレベルと所定の基準
レベルとを比較し、この比較結果に応じて受信信号Sr
fのレベルを判定する。レベル判定部301bは、基準
クロック信号Sckに対してクロック遅延部310によ
る所定の遅延時間Tdだけ遅延された信号に同期して、
1チップ周期Tcp中の異なる複数のタイミングで受信
信号Srfのレベルと所定の基準レベルとを比較し、こ
の比較結果に応じて受信信号Srfのレベルを判定す
る。したがって、レベル判定部301bによる複数のレ
ベル判定タイミングは、レベル判定部301aによる複
数のレベル判定タイミングに対してそれぞれ遅延時間T
dだけ遅延されている。
【0095】クロック遅延部310は、パルス位置変調
の2種類のパルス位置の差に相当する遅延時間Tdを基
準クロックSckに与えて、レベル判定部301bに供
給する。例えば、図8に示す拡散信号‘1’と拡散信号
‘0’のパルス位置の差に相当する1/5チップ周期T
cpの遅延時間を基準クロックSckに与えて、レベル
判定部301bに供給する。
【0096】逆拡散信号生成部303’は、レベル判定
部301aにおけるレベル判定値S301aおよびレベ
ル判定部301bにおけるレベル判定値S301bと、
各パスの拡散符号S302a〜拡散符号S302cとの
組み合わせに応じて、各パスに対応する逆拡散信号S3
03a’〜逆拡散信号S303c’を生成する。これら
の逆拡散信号の値は、送信データの値‘1’または値
‘0’に対応する2種類の値、またはレベル判定タイミ
ングが不良であることを示す所定の値に設定される。
【0097】ここで、上述した構成を有するRAKE受
信部300aの動作について説明する。図18および図
19は、図17のRAKE受信部300aにおいて、受
信信号Srfの2種類のレベル判定タイミングが正しく
設定された場合の例を示す図である。時刻Taはレベル
判定部301aによるレベル判定タイミングを示し、時
刻Tbはレベル判定部301bによるレベル判定タイミ
ングを示す。
【0098】図18および図19の例では、値‘1’の
受信信号Srfにおける正ピークに正しいレベル判定タ
イミングTaが設定される。またこの場合、レベル判定
タイミングTaに対するレベル判定タイミングTbの遅
延時間Tdが、クロック遅延部310において値‘1’
と値‘0’の受信信号Srfのパルス間隔と等しくなる
ように設定されるため、正しいレベル判定タイミングT
bは値‘0’の受信信号Srfにおける正ピークに設定
される。このように、レベル判定部301aおよびレベ
ル判定部bによって、受信信号Srfの値‘1’または
値‘0’に対応した2種類のタイミングにおいて受信信
号Srfのレベルが判定される。
【0099】レベル判定部301aおよびレベル判定部
301bにおけるレベル判定値を、例えば受信信号Sr
fが適当に小さい正の基準レベルを超えている場合に判
定レベル‘+’、この基準レベルを超えない場合に判定
レベル‘−’と規定すると、図18および図19の例に
おいて、受信信号Srfが値‘1’の場合にはタイミン
グTaで判定レベル‘+’、タイミングTbで判定レベ
ル‘−’となり、受信信号が値‘0’の場合にはタイミ
ングTaで判定レベル‘−’、タイミングTbで判定レ
ベル‘+’となる。
【0100】また、図18と図19とでは、同一値の拡
散符号に対する受信信号Srfの値が反転しているが、
これは図9および図10と同様に、送信データの値の違
いによるものである。例えば送信データが値‘1’の場
合に図18の変調インパルス列が受信され、送信データ
が値‘0’の場合に図19の変調インパルス列が受信さ
れる。
【0101】したがって、図18および図19の例にお
いて、送信データが値‘1’の場合に、拡散符号‘1’
に対してタイミングTaで判定レベル‘+’、タイミン
グTbで判定レベル‘−’となり、拡散符号‘0’に対
してタイミングTaで判定レベル‘−’、タイミングT
bで判定レベル‘+’となる。また、送信データが値
‘0’の場合には、拡散符号‘1’に対してタイミング
Taで判定レベル‘−’、タイミングTbで判定レベル
‘+’となり、拡散符号‘0’に対してタイミングTa
で判定レベル‘+’、タイミングTbで判定レベル
‘−’となる。逆拡散信号S303’の値は、送信デー
タ、拡散符号、および各判定レベルの上述した関係に基
づいて設定される。
【0102】図20は、図17の逆拡散信号生成部30
3’における逆拡散信号の設定例を示す図である。図2
0に示す設定例では、拡散符号‘1’に対してタイミン
グTaで判定レベル‘+’、タイミングTbで判定レベ
ル‘−’となり、拡散符号‘0’に対してタイミングT
aで判定レベル‘−’、タイミングTbで判定レベル
‘+’となるの組み合わせに該当する場合、逆拡散信号
は値‘S’に設定される。また、拡散符号‘1’に対
してタイミングTaで判定レベル‘−’、タイミングT
bで判定レベル‘+’となり、拡散符号‘0’に対して
タイミングTaで判定レベル‘+’、タイミングTbで
判定レベル‘−’となる組み合わせに該当する場合には
値‘S’に設定される。このような設定により、送信
データが値‘1’の場合において逆拡散信号は値
‘S’に設定され、送信データが値‘0’の場合にお
いて逆拡散信号は値‘S’に設定される。また、拡散
符号と判定レベルとの組み合わせが上述した組み合わせ
の何れにも該当しない場合には、レベル判定タイミング
が正しいタイミングから外れているので、レベル判定タ
イミングが不良であることを示す値‘S’が逆拡散信
号として出力される。
【0103】逆拡散信号値‘S’および逆拡散信号値
‘S’は、例えば互いの絶対値が等しい値で、逆拡散
信号値‘S’が正、逆拡散信号値‘S’が負の極性
を有した値に設定される。これにより、図14Eに示す
ように、送信データが値‘1’の場合の積分値S304
a〜積分値S304cは正となり、送信データが値
‘0’の場合、これらの積分値は負となる。また、逆拡
散信号値‘S’は、例えば逆拡散信号値‘S’およ
び逆拡散信号値‘S’に比べて絶対値が十分小さな値
に設定される。これにより、逆拡散信号値‘S’が積
分され続けた場合の積分値S304a〜積分値S304
cの絶対値は、逆拡散信号値‘S’および逆拡散信号
値‘S’が積分された場合に比べて小さくなるので、
この積分値と所定のしきい値とを比較することにより同
期外れ状態を正確に検出することができる。
【0104】また、図2のRAKE受信部300と同様
に、レベル判定部301aおよびレベル判定部301b
に供給される基準クロックSckはチップ周期Tcpよ
り短い周期に設定されるため、それぞれのレベル判定部
では、1チップ周期Tcp中においてレベル判定が複数
回行われる。例えば、1チップ周期Tcpに対して基準
クロックSckの周期が半分に設定された場合、図13
の例に示すように、レベル判定部301aではタイミン
グTa1およびタイミングTa2において、1チップ周
期Tcp中に2回のレベル判定が行われる。また、レベ
ル判定部301bでは、タイミングTa1およびタイミ
ングTa2より時間Tdだけ遅延したタイミングTb1
およびタイミングTb2において、1チップ周期Tcp
中に2回レベル判定が行われる。そして、受信信号Sr
fにおけるパルス位置がチップ周期Tcpの前半にある
場合には、タイミングTa1およびタイミングTb1に
おけるレベル判定結果と拡散符号との組み合わせに応じ
て各パスの逆拡散信号が設定され、受信信号Srfにお
けるパルス位置がチップ周期Tcpの後半にある場合に
は、タイミングTa2およびタイミングTb2における
レベル判定結果と拡散符号との組み合わせに応じて各パ
スの逆拡散信号が設定される。
【0105】その他、拡散符号系列出力部302、積分
部304a〜積分部304c、位相誤差信号生成部30
5a〜位相誤差信号生成部305c、誤差合成部306
および基準クロック生成部307の動作は、上述した図
2のRAKE受信部300と同様である。したがって、
例えば図16に示す同期外れ検出部309において同期
外れのパスが検出された場合には、対応するパスの積分
部304a〜積分部304cの動作を停止させても良
い。またこの場合、パス検出部200において別の新た
なパスを検出させ、この検出パスの伝搬遅延情報、位相
情報および受信レベル情報に基づいて、RAKE受信部
300aにおける同期保持および復調動作を行わせても
良い。また、パス検出部200におけるパス検出動作を
随時行わせ、前回検出されたパスより受信レベルが大き
い別のパスが新たに検出された場合に、この検出された
パスの伝搬遅延情報、位相情報および受信レベル情報に
基づいて、RAKE受信部300aにおける同期保持お
よび復調動作を行わせても良い。
【0106】以上説明したように、図17のRAKE受
信部300aを有する受信装置によれば、図2のRAK
E受信部300を有する場合と同様に、伝搬遅延が異な
る複数のパスを介してパルス位置変調されたインパルス
列が伝搬される場合であっても、信号を良好な受信特性
で安定に受信できる。また、インパルスの相関検出を行
うのための相関部が簡易な構成のレベル判定部に置き換
えられるので、従来に比べて回路構成を単純化すること
ができる。
【0107】また、レベル判定部301aおよびレベル
判定部301bにおいて、1チップ周期Tcp中の複数
の判定タイミングのそれぞれについて、拡散信号の値
‘1’または値‘0’のパルス位置に対応した2種類の
タイミングで、受信信号Srfのレベルと所定の基準レ
ベルとが比較され、この比較結果に応じて、当該2種類
のタイミングにおける受信信号Srfのレベルが判定さ
れる。そして、逆拡散信号生成部303’において、位
相情報に応じた判定タイミングの2種類のタイミングに
おけるレベル判定結果と拡散符号との組み合わせに応じ
て、レベル判定部301aおよびレベル判定部301b
における判定タイミングが不良であることを示す所定の
大きさの逆拡散信号が、各検出パスに対応して生成され
る。したがって、レベル判定タイミングの不良に応じた
逆拡散信号を生成できない図2のRAKE受信部300
に比べて、誤ったレベル判定タイミングで生成される逆
拡散信号が積分値に占める割合を小さくすることができ
るので、データの受信特性を向上できるとともに同期保
持特性を向上できる。
【0108】また、送信される変調インパルス列の受信
特性に応じて、図17のRAKE受信部300aによる
上述した同期保持・復調動作を、図2のRAKE受信部
300による同期保持・復調動作と同等となるように切
り換えても良い。すなわち、受信された変調インパルス
列の所定の受信特性(例えば信号対雑音比や受信信号強
度など)を測定する測定部を設けて、その測定結果が所
定の基準値を越えず不良な場合には、図17のRAKE
受信部300aによる上述した同期保持・復調動作を行
わせる。基準値を越えて良好な場合には、レベル判定部
301aまたはレベル判定部301bの何れか一方の動
作を停止させ、2種類のタイミングTaおよびタイミン
グTbのうちの一方のタイミングにおけるレベル判定値
を逆拡散信号生成部303’に供給し、図2の逆拡散信
号生成部303と同様に、1種類のタイミングにおける
レベル判定結果と拡散符号との組み合わせに応じた逆拡
散信号を生成させる。これにより、受信特性が良好にな
った場合に受信特性を低下させるとともに、動作させる
回路の規模を少なくして、システムの消費電力を低減さ
せることができる。図21はその一例を示すRAKE受
信部300a’のブロック図である。受信特性測定部3
11において、復調データDrの大きさから信号対雑音
比や受信信号強度などの受信特性が測定され、その測定
結果が所定の基準値を越えず不良な場合には、レベル判
定部301aおよびレベル判定部301bが動作状態に
設定され、2種類のレベル判定値と拡散符号との組み合
わせに応じた逆拡散信号が逆拡散信号生成部303’に
おいて生成される。基準値を越えて良好な場合には、レ
ベル判定部301bの動作が停止され、レベル判定部3
01aによる1種類のレベル判定値と拡散符号との組み
合わせに応じた逆拡散信号が逆拡散信号生成部303’
において生成される。
【0109】<第3の実施形態>次に、本発明の第3の
実施形態について、図22〜図26を参照して説明す
る。第3の実施形態においては、図2のRAKE受信部
300におけるレベル判定部301が、インパルス同士
の相関検出を行う相関部に変更される。
【0110】図22は、本発明の第3の実施形態に係
る、RAKE受信部300bの構成例を示す概略的なブ
ロック図である。図22と図2の同一符号は同一の構成
要素を示し、符号501はパルス発生部を、符号502
aおよび符号502bは相関部を、符号503は逆拡散
信号生成部をそれぞれ示す。また、RAKE受信部30
0bを含む受信装置の全体構成は、RAKE受信部30
0を除いて、図1の受信装置と同様である。
【0111】パルス発生部501は、基準クロック信号
Sckに同期して、1チップ周期Tcp中における異な
る2つのタイミングで基準パルスS5011または基準
パルスS5012を発生する。
【0112】相関部502aは、パルス発生部501に
おいて発生した基準パルスS5011と受信信号Srf
との相関値S502aを検出する。例えば、基準パルス
S5011と受信信号Srfとを乗算し、この乗算結果
をチップ周期内で積分することによって、相関値S50
2aを検出する。同様に、相関部502bは、パルス発
生部501において発生した基準パルスS5012と受
信信号Srfとの相関値S502bを検出する。
【0113】逆拡散信号生成部503は、相関部502
aまたは相関部502bにおいて検出された相関値と所
定のしきい値との比較結果と、拡散符号出力部302に
おいて出力された各検出パスの拡散符号S302a〜拡
散符号S302cとの組み合わせに応じて、各検出パス
に対応した逆拡散信号S503a〜逆拡散信号S503
cを生成する。
【0114】上述した構成を有する、図22のRAKE
受信部300bについて説明する。図23および図24
は、図22のRAKE受信部300bにおいて、受信さ
れる変調インパルス列と基準パルスS5011との相関
検出タイミングが正しく設定された場合の例を示す図で
ある。図(A)は受信信号Srfを、図(B)は基準パ
ルスS5011をそれぞれ示す。
【0115】図23および図24の例において、基準パ
ルスS5011は値‘1’の受信信号Srfとパルス位
置が一致するインパルスであり、値‘1’の受信信号S
rfとの相関値は最大値となる。一方、値‘0’の受信
信号Srfに対してはパルス位置がチップ周期Tcpの
1/5だけ遅れており、値‘1’の受信信号Srfとの
相関値は最小値となる。
【0116】また、図23と図24とでは、同一値の拡
散符号に対する受信信号Srfの値が反転しているが、
これは図9および図10と同様に送信データの値の違い
によるものである。例えば送信データが値‘1’の場合
に図23の変調インパルス列が受信され、送信データが
値‘0’の場合に図24の変調インパルス列が受信され
る。
【0117】したがって、図23および図24の例で
は、送信データが値‘1’の場合、拡散符号‘1’にお
いて相関検出値は最大となり、拡散符号‘0’において
最小となる。また、送信データが値‘0’の場合には、
拡散符号‘1’において相関検出値は最小となり、拡散
符号‘0’において最大となる。各パスの逆拡散信号S
503a〜逆拡散信号S503cの値は、送信データ、
拡散符号および相関検出値の上述した関係に基づいて設
定される。
【0118】図25は、図22の逆拡散信号生成部50
3における各パスの逆拡散信号S503a〜逆拡散信号
S503cの設定例を示す図である。図25Aの符号C
は、図23および図24に示すように、値‘1’の
受信信号Srfと基準パルスとが一致する場合を基準と
する相関値を示す。図25Aに示す設定例において、拡
散符号‘1’で相関値COが所定の基準値COref
以上の場合、または拡散符号‘0’で相関値COが基
準値CO efを下回る場合において、逆拡散信号は値
‘S’に設定される。一方、拡散符号‘1’で相関値
COが所定の基準値COrefを下回る場合、または
拡散符号‘0’で相関値COが基準値COref以上
の場合において、逆拡散信号は値‘S’に設定され
る。このような設定により、各パスの逆拡散信号S50
3a〜逆拡散信号S503cは、送信データが値‘1’
の場合に値‘S’に設定され、送信データが値‘0’
の場合に値‘S’に設定される。
【0119】逆拡散信号値‘S’および逆拡散信号値
‘S’は、例えば図20の設定例と同様に、互いの絶
対値が等しく、逆拡散信号値‘S’が正、逆拡散信号
値‘S’が負の極性を有した値に設定される。これに
より、図14Eに示すように、送信データが値‘1’の
場合における各パスの積分値S304a〜積分値S30
4cは正となり、送信データが値‘0’の場合は負とな
る。
【0120】図26は、1チップ周期Tcp中の異なる
2つのタイミングで出力される基準パルスS5011お
よび基準パルスS5012に対して、受信信号Srfの
相関検出タイミングが正しく設定された場合の例を示す
図である。図26Aは、パルスが1チップ周期Tcpの
前半に位置する場合の受信信号Srfを、図26Bは、
パルスが1チップ周期Tcpの後半に位置する場合の受
信信号Srfを、図26Cは基準パルスS5011を、
図26Dは基準パルスS5012をそれぞれ示す。ただ
し、図26Aおよび図26Bにおいては、受信信号Sr
fの値‘1’に対応するパルスPN1と、受信信号Sr
fの値‘0’に対応するパルスPN0とが重ねて表示さ
れている。
【0121】図26に示すように、基準パルスS501
1(図26C)は、パルスが1チップ周期Tcpの前半
に位置する場合におけるパルスPN1(図26A)とパ
ルス位置が一致しており、基準パルスS5012(図2
6D)は、パルスが1チップ周期Tcpの後半に位置す
る場合におけるパルスPN1(図26B)とパルス位置
が一致している。すなわち、相関値S502aおよび相
関値S502bは何れも値‘1’の受信信号Srfのパ
ルス位置を基準として検出された相関値であり、図23
および図24において示した受信信号Srfと基準パル
スとの位相関係と同じである。したがって、相関検出タ
イミングが図26に示すように設定された場合、逆拡散
信号は図25Aに示した設定例に基づいて設定すること
ができる。
【0122】また、図26に示すように、基準パルスS
5011および基準パルスS5012は1チップ周期T
cp中の異なる2つのタイミングで発生するので、これ
らの相関値も1チップ周期Tcpごとに2つ検出され
る。したがって、逆拡散信号の値を設定する場合、この
2つの相関値のどちらを使用するか選択する必要がある
が、この選択は、パス検出部200から出力される位相
情報に応じて行われる。すなわち、位相情報において、
1チップ周期Tcp中のどの位相範囲にパルスが存在す
るかが指定されているので、この位相範囲に近いタイミ
ングで発生する基準パルスと受信信号Srfとの相関値
が選択される。これにより、基準パルスと受信信号Sr
fとの相関検出タイミングを上述した正しいタイミング
に近づけることができ、同期状態の捕捉が可能となる。
【0123】なお、図23、図24および図26の例で
は、値‘1’の受信信号Srfと基準パルスとが一致す
る場合を基準として相関値S502aおよび相関値S5
02bを検出しているが、これを値‘0’の受信信号S
rfと基準パルスとが一致する場合を基準として検出し
ても良い。すなわち、基準パルスS5011および基準
パルスS5012のパルス位置が値‘0’の受信信号S
rf(図26のパルスPN0)に一致した場合を正しい
相関検出タイミングとして、これを基準に逆拡散信号S
503a〜逆拡散信号S503bを生成しても良い。こ
れにより、送信データ‘1’の場合、拡散符号‘1’に
おいて相関検出値が最小となり、拡散符号‘0’におい
て最大となる。また送信データが値‘0’の場合に、拡
散符号‘1’において相関検出値は最大となり、拡散符
号‘0’において最小となる。
【0124】この場合の逆拡散信号S503は、例えば
図25Bに基づいて設定される。図25Bの符号CO
は、値‘0’の受信信号Srfと基準パルスとが一致す
る場合を基準として検出した相関値を示す。図25Bの
設定例によれば、拡散符号‘1’で相関値COが所定
の基準値COrefを下回る場合、または拡散符号
‘0’で相関値COが基準値COre 以上の場合に
おいて、逆拡散信号は値‘S’に設定される。拡散符
号‘1’で相関値COが所定の基準値COref以上
の場合、または拡散符号‘0’で相関値COが基準値
COrefを下回る場合において、逆拡散信号は値‘S
’に設定される。この設定によって、各パスの逆拡散
信号S503a〜逆拡散信号S503cは、送信データ
が値‘1’の場合に値‘S’に設定され、送信データ
が値‘0’の場合に値‘S’に設定される。
【0125】その他、拡散符号系列出力部302、積分
部304a〜積分部304c、位相誤差信号生成部30
5a〜位相誤差信号生成部305c、誤差合成部306
および基準クロック生成部307の動作は、上述した図
2のRAKE受信部300と同様である。したがって、
例えば図16に示す同期外れ検出部309において同期
外れのパスが検出された場合には、対応するパスの積分
部304a〜積分部304cの動作を停止させても良
い。またこの場合、パス検出部200において別の新た
なパスを検出させ、この検出パスの伝搬遅延情報、位相
情報および受信レベル情報に基づいて、RAKE受信部
300aにおける同期保持および復調動作を行わせても
良い。また、パス検出部200におけるパス検出動作を
随時行わせ、前回検出されたパスより受信レベルが大き
い別のパスが新たに検出された場合に、この検出された
パスの伝搬遅延情報、位相情報および受信レベル情報に
基づいて、RAKE受信部300bにおける同期保持お
よび復調動作を行わせても良い。
【0126】以上説明したように、図22に示すRAK
E受信部300bを有した受信装置によれば、パス検出
部200において、拡散符号列との相関性が高い所定の
受信パス数までのパスが受信信号Srfから検出され、
当該検出パスのそれぞれに対応した伝搬遅延情報、位相
情報および受信レベル情報が生成される。そして、基準
クロック信号Sckに同期した異なる2つの相関検出タ
イミングでパルス発生部501が発生する基準パルスS
5011および基準パルスS5012と受信信号Srf
との相関性が相関部502aおよび相関部502bにお
いて検出され、相関値S502aおよび相関値S502
bがそれぞれ出力される。これら2つの相関値のうち、
パス検出部200からの位相情報に応じた相関検出タイ
ミングにおいて検出された相関値と所定のしきい値との
比較結果と、基準クロック信号Sckに同期した所定の
周期で、かつパス検出部200からの伝搬遅延情報に応
じた検出パスごとに異なる位相で拡散符号系列出力部3
02から順次供給される拡散符号系列の拡散符号S30
2a〜拡散符号S302bとの組み合わせに応じて、各
検出パスに対応する逆拡散信号S503a〜逆拡散信号
S503cが生成される。生成された逆拡散信号は、積
分部304a〜積分部304cにおいて、基準クロック
信号Sckに同期して、所定の期間ごとに積分される。
位相誤差信号生成部305a〜位相誤差信号生成部30
5cにおいて、送信データの値‘1’に対応する積分値
と値‘0’に対応する積分値との差分が各検出パスに対
応する積分値についてそれぞれ検出され、当該検出結果
に応じた位相誤差信号S305a〜位相誤差信号S30
5cがそれぞれ生成される。生成された各検出パスの位
相誤差信号S305a〜位相誤差信号S305cは、各
検出パスの受信レベル情報に応じた重み係数で重み付け
されるとともに、伝搬遅延情報に基づいてパス間の遅延
を揃えて合成され、合成位相誤差信号S306が生成さ
れる。この合成位相誤差信号S306に応じて基準クロ
ック信号Sckの周波数が調節されることにより、レベ
ル判定部301のレベル判定タイミングが正しいタイミ
ングに収束した同期状態が保持される。同期状態におい
て、各検出パスに対応した積分値S304a〜積分値S
304cが受信レベル情報に応じた重み係数で重み付け
され、伝搬遅延情報に基づいてパス間の遅延を揃えて合
成されて、復調データDrが生成される。したがって、
伝搬遅延が異なる複数のパスを介してパルス位置変調さ
れたインパルス列が伝搬される場合であっても、信号を
良好な受信特性で安定に受信できる。また、パルス同士
の相関検出結果から逆拡散信号を設定するため、パルス
のレベル判定結果から簡易的に相関検出を行う図2のR
AKE受信部300に比べて相関検出の精度を向上させ
ることができる。
【0127】<第4の実施形態>次に、本発明の第4の
実施形態について、図27〜図31を参照して説明す
る。第3の実施形態においては、拡散信号の値‘1’ま
たは値‘0’の何れか一方に一致する基準パルスと受信
信号Srfとの相関値をそれぞれ検出しているが、第4
の実施形態では、拡散信号の値‘1’および値‘0’の
それぞれに一致する2つの基準パルスと受信信号Srf
との相関値を検出し、この2つの相関値と拡散符号との
組み合わせに応じて、同期外れ状態も含んだ逆拡散信号
を生成する。
【0128】図27は、本発明の第4の実施形態に係
る、RAKE受信部300cの構成例を示す概略的なブ
ロック図である。図27と図22の同一符号は同一の構
成要素を示し、符号312はクロック遅延部を、符号5
01a’および符号501b’はパルス発生部を、符号
502a〜符号502dは相関部を、符号503’は逆
拡散信号生成部をそれぞれ示す。また、RAKE受信部
300cを含む受信装置の全体構成は、RAKE受信部
300を除いて、図1の受信装置と同様である。
【0129】パルス発生部501a’は、基準クロック
信号Sckに同期して、1チップ周期Tcp中における
異なる2つのタイミングで基準パルスS5011aまた
は基準パルスS5012aを発生する。パルス発生部5
01b’は、基準クロック信号Sckがクロック遅延部
312によって遅延時間Tdだけ遅延した信号に同期し
て、パルス発生部501a’と同じ2つのタイミングで
基準パルスS5011bまたは基準パルスS5012b
を発生する。したがって、基準パルスS5011bおよ
び基準パルスS5012bは、基準パルスS5011a
および基準パルスS5012aをそれぞれ遅延時間Td
だけ遅延させた信号に等しい。
【0130】クロック遅延部312は、パルス位置変調
の2種類のパルス位置の差に相当する遅延時間Tdを基
準クロックSckに与えて、パルス発生部501b’に
供給する。例えば、図8に示す拡散信号‘1’と拡散信
号‘0’のパルス位置の差に相当する1/5チップ周期
Tcpの遅延時間を基準クロックSckに与えて、パル
ス発生部501b’に供給する。
【0131】相関部502aは、パルス発生部501
a’において発生した基準パルスS5011aと受信信
号Srfとの相関値S502aを検出する。例えば、基
準パルスS5011aと受信信号Srfとを乗算し、こ
の乗算結果をチップ周期内で積分することによって、相
関値S502aを検出する。同様に、相関部502b
は、パルス発生部501a’において発生した基準パル
スS5012aと受信信号Srfとの相関値S502b
を検出する。相関部502cは、パルス発生部501
b’において発生した基準パルスS5011bと受信信
号Srfとの相関値S502cを検出する。相関部50
2dは、パルス発生部501b’において発生した基準
パルスS5012bと受信信号Srfとの相関値S50
2dを検出する。
【0132】逆拡散信号生成部503は、相関部502
aおよび相関部502cにおいて検出された2種類の相
関値(相関値S502aおよび相関値S502c)のペ
ア、または相関部502bおよび相関部502dにおい
て検出された2種類の相関値(相関値S502bおよび
相関値S502d)のペアと、拡散符号出力部302に
おいて出力された各パスの拡散符号S302a〜拡散符
号S302cとに応じて、逆拡散信号S503a〜逆拡
散信号S503cを生成する。すなわち2種類の相関値
の比較結果と、2種類の相関値の少なくとも一方と所定
のしきい値との比較結果と、拡散符号出力部302にお
いて出力されたの拡散符号との組み合わせに応じて、各
パスの逆拡散信号S503a〜逆拡散信号S503cを
生成する。どちらの相関値のペアを逆拡散信号の生成に
使用するかは、パス検出部200から出力される各パス
の位相情報に応じて選択される。この逆拡散信号は、送
信データの値(値‘1’または値‘0’)に応じた2種
類の値の他に、レベル判定タイミングが不良であること
を示す所定の値に設定される。
【0133】上述した構成を有する図27のRAKE受
信部300cの動作を説明する。図28および図29
は、図27のRAKE受信部300cにおいて、受信さ
れる変調インパルス列と基準パルスS5011aおよび
基準パルスS5011bとの相関検出タイミングが正し
く設定された場合の例を示す図である。図(A)は受信
信号Srfを、図(B)は基準パルスS5011aを、
図(C)は基準パルスS5011bをそれぞれ示す。
【0134】図28および図29の例において、基準パ
ルスS5011aは値‘1’の受信信号Srfとパルス
位置が一致しているため、これらの相関値は最大になる
が、基準パルスS5011aと値‘0’の受信信号Sr
fとは互いに逆極性のピーク部分が重なるため、これら
の相関値は最小になる。また、基準パルスS5011b
は、基準パルスS5011aに対してちょうど1/5チ
ップ周期Tcpだけ遅延しており、値‘0’の受信信号
Srfとパルス位置が一致している。したがって、これ
らの相関値は最大になる。一方、基準パルスS5011
bと値‘1’の受信信号Srfとは互いに逆極性のピー
ク部分が重なるため、これらの相関値は最小になる。
【0135】また、図28と図29とでは、同一値の拡
散符号に対する受信信号Srfの値が反転しているが、
これは図9および図10の場合と同様に、送信データの
値の違いによるものである。例えば送信データが値
‘1’の場合に図28の変調インパルス列が受信され、
送信データが値‘0’の場合に図29の変調インパルス
列が受信される。
【0136】したがって、図28および図29の例にお
いては、送信データが値‘1’の場合、拡散符号‘1’
に対して基準パルスS5011aの相関値S502aが
最大、基準パルスS5011bの相関値S502cが最
小となり、拡散符号‘0’に対して基準パルスS501
1aの相関値S502aが最小、基準パルスS5011
bの相関値S502cが最大となる。また、送信データ
が値‘0’の場合には、拡散符号‘1’に対して基準パ
ルスS5011aの相関値S502aが最小、基準パル
スS5011bの相関値S502cが最大となり、拡散
符号‘0’に対して基準パルスS5011aの相関値S
502aが最大、基準パルスS5011bの相関値S5
02cが最小となる。逆拡散信号生成部503’におけ
る逆拡散信号S503a’〜逆拡散信号S503c’の
値は、送信データ、拡散符号、および各相関値の上述し
た関係に基づいて設定される。
【0137】図30は、図27の逆拡散信号生成部50
3’における逆拡散信号の設定例を示す図である。図3
0の設定例によれば、拡散符号‘1’において基準パル
スS5011aの相関値CO(相関値S502a)が
所定の基準値COref以上で、かつ、この相関値CO
が基準パルスS5011bの相関値CO(相関値S
502c)以上の場合、または、拡散符号‘0’におい
て相関値COが基準値COref以上で、かつ相関値
COが相関値COを下回る場合に、逆拡散信号は値
‘S ’に設定される。また、拡散符号‘1’において
相関値COが基準値CO ef以上で、かつ相関値C
が相関値COを下回る場合、または、拡散符号
‘0’において相関値COが基準値COref以上
で、かつ相関値COが相関値CO以上の場合に、逆
拡散信号は値‘S’に設定される。これにより、逆拡
散信号は、送信データが値‘1’の場合に値‘S’に
設定され、送信データが値‘0’の場合に値‘S’に
設定される。また、相関値COおよび相関値CO
比較結果と拡散符号との組み合わせが上述した組み合わ
せの何れも該当しない場合、受信される変調インパルス
列と基準パルスS5011aおよび基準パルスS501
1bとの相関検出タイミングが正しいタイミングからず
れている。この場合、逆拡散信号の値は、基準パルスの
パルス位置が不良であることを示す値‘S’に設定さ
れる。
【0138】逆拡散信号値‘S’および逆拡散信号値
‘S’は、例えば図20の設定例と同様に、互いの絶
対値が等しくなり、逆拡散信号値‘S’が正、逆拡散
信号値‘S’が負の極性を有した値に設定される。こ
れにより、図14Eに示すように、送信データが値
‘1’の場合の積分値Drは正となり、送信データが値
‘0’の場合の積分値Drは負となる。また、逆拡散信
号値‘S’は、例えば逆拡散信号値‘S’および逆
拡散信号値‘S’に比べて絶対値が十分小さな値に設
定される。これにより、逆拡散信号値‘S’が積分さ
れ続けた場合の積分値Drの絶対値は、逆拡散信号値
‘S’および逆拡散信号値‘S’が積分された場合
に比べて小さくなるので、積分値Drと所定のしきい値
との比較によって同期外れ状態を正確に検出することが
できる。
【0139】なお、上述の設定例の説明は、基準パルス
S5012aの相関値S502bを相関値COとし、
基準パルスS5012bの相関値S502dを相関値C
とした場合にも同様に適用できる。
【0140】図31は、1チップ周期Tcp中の異なる
2つのタイミングにおいて出力される、遅延時間Tdだ
けパルス位置がずれた基準パルスのペア(基準パルスS
5011aおよび基準パルスS5011b、ならびに基
準パルスS5012aおよび基準パルスS5012b)
に対して、受信信号Srfの相関検出タイミングが正し
く設定された場合の例を示す図である。図31Aは、パ
ルスが1チップ周期Tcpの前半に位置する場合の受信
信号Srfを、図31Bは、パルスが1チップ周期Tc
pの後半に位置する場合の受信信号Srfを、図31C
は基準パルスS5011aを、図31Dは基準パルスS
5012aを、図31Eは基準パルスS5011bを、
図31Fは基準パルスS5012bをそれぞれ示す。た
だし、図31Aおよび図31Bにおいては、受信信号S
rfの値‘1’に対応するパルスPN1と、受信信号S
rfの値‘0’に対応するパルスPN0とが重ねて表示
されている。
【0141】図31に示すように、基準パルスS501
1a(図31C)および基準パルスS5011b(図3
1E)は、パルスが1チップ周期Tcpの前半に位置す
る場合におけるパルスPN1およびパルスPN0(図3
1A)とそれぞれパルス位置が一致している。また、基
準パルスS5012a(図31D)および基準パルスS
5012b(図31F)は、パルスが1チップ周期Tc
pの後半に位置する場合におけるパルスPN1およびパ
ルスPN0(図26B)とパルス位置が一致している。
すなわち、受信信号Srfのパルス位置が1チップ周期
Tcpの前半に位置する場合と後半に位置する場合のそ
れぞれに対応して、値‘1’および値‘0’の受信信号
Srfと一致する基準パルスのペアが発生しており、こ
の基準パルスのペアと受信信号Srfとの相関値が、図
30に示すような逆拡散信号の生成処理に用いられる。
【0142】逆拡散信号生成部503’において、相関
値S501aおよび相関値S501cのペア、または相
関値S501bおよび相関値S501dのペアの何れを
逆拡散信号の設定に使用するかは、パス検出部200か
ら出力される位相情報に応じて選択される。すなわち、
位相情報において、1チップ周期Tcp中のどの位相範
囲にパルスが存在するかが指定されており、受信信号S
rfが1チップ周期Tcpの前半に位置する場合には相
関値S501aおよび相関値S501cのペアが、後半
に位置する場合には相関値S501bおよび相関値S5
01dが逆拡散信号の設定に使用される。これにより、
基準パルスと受信信号Srfとの相関検出タイミングを
上述した正しいタイミングに近づけることができ、同期
状態の捕捉が可能となる。
【0143】その他、拡散符号系列出力部302、積分
部304a〜積分部304c、位相誤差信号生成部30
5a〜位相誤差信号生成部305c、誤差合成部306
および基準クロック生成部307の動作は、上述した図
2のRAKE受信部300と同様である。したがって、
例えば図16に示す同期外れ検出部309において同期
外れのパスが検出された場合には、対応するパスの積分
部304a〜積分部304cの動作を停止させても良
い。またこの場合、パス検出部200において別の新た
なパスを検出させ、この検出されたパスの伝搬遅延情
報、位相情報および受信レベル情報に基づいて、RAK
E受信部300aにおける同期保持および復調動作を行
わせても良い。また、パス検出部200におけるパス検
出動作を随時行わせ、前回検出されたパスより受信レベ
ルが大きい別のパスが新たに検出された場合に、この検
出されたパスの伝搬遅延情報、位相情報および受信レベ
ル情報に基づいて、RAKE受信部300cにおける同
期保持および復調動作を行わせても良い。
【0144】以上説明したように、図27に示すRAK
E受信部300cによれば、図22に示すRAKE受信
部300bと同様に、伝搬遅延が異なる複数のパスを介
してパルス位置変調されたインパルス列が伝搬される場
合であっても、信号を良好な受信特性で安定に受信でき
る。また、パルス同士の相関検出結果から逆拡散信号を
設定するため、パルスのレベル判定結果から簡易的に相
関検出を行う図2のRAKE受信部300に比べて相関
検出の精度を向上させることができる。また、パルス発
生部501a’およびパルス発生部501b’におい
て、1チップ周期Tcp中の異なる2つのタイミングの
それぞれについて、拡散信号の値‘1’または値‘0’
のパルス位置に対応した2種類のタイミングで基準パル
スが発生し、相関部502a〜相関部502dにおい
て、この発生した基準パルスと受信信号Srfとの相関
値がそれぞれ検出される。そして、2つのタイミングの
うち、パス検出部200からの位相情報に応じたタイミ
ングにおける上記2種類のタイミングで検出した相関値
のペアと所定のしきい値との比較結果と、拡散符号系列
出力部302から検出パスごとに順次出力された拡散符
号との組み合わせに応じて、相関部502a〜相関部5
02dにおける相関検出タイミングが不良であることを
示す所定の大きさの逆拡散信号が検出パスごとに生成さ
れる。したがって、相関検出タイミングの不良に応じた
逆拡散信号を生成できない図27のRAKE受信部30
0bに比べて、誤った相関検出タイミングで生成される
逆拡散信号が積分部304a〜積分部304cにおいて
積分される割合を小さくすることができるので、データ
の受信特性および同期保持特性を向上できる。
【0145】また、送信される変調インパルス列の受信
特性に応じて、図27のRAKE受信部300cによる
上述した同期保持・復調動作を、図22のRAKE受信
部300bによる同期保持・復調動作と同等となるよう
に切り換えても良い。すなわち、例えば上述した図21
の受信特性測定部311のように、受信された変調イン
パルス列の所定の受信特性(例えば信号対雑音比や受信
信号強度など)を測定する測定部を設けて、その測定結
果が所定の基準値を越えず不良な場合には、図27のR
AKE受信部300cによる上述した同期保持・復調動
作を行わせる。また、基準値を越えて良好な場合には、
パルス発生部501a’またはパルス発生部501b’
の何れか一方における基準パルスの発生を停止させると
ともに、その基準パルスを受ける相関部502aおよび
相関部502bまたは相関部502cおよび相関部50
2dの何れかの動作を停止させ、相関値S502aおよ
び相関値S502bまたは相関値S502cおよび相関
値S502dの何れか一方を逆拡散信号生成部503’
に供給させる。そして、逆拡散信号生成部503’にお
いて、図22の逆拡散信号生成部503と同様に、2つ
の相関値のうち位相情報に応じて選択した何れか一方の
相関値と所定のしきい値との比較結果と、各検出パスの
拡散符号との組み合わせに応じて、各検出パスに対応し
た逆拡散信号を生成させる。これにより、受信特性が良
好になった場合には受信特性を低下させるとともに、動
作させる回路の規模を少なくして、システムの消費電力
を低減させることができる。
【0146】<第5の実施形態>本発明の第5の実施形
態について、図32および図33を参照して説明する。
第5の実施形態においては、逆拡散信号生成部とは別に
位相比較信号生成部を設けて、この位相比較信号の積分
値に応じて基準クロック信号の周波数を調節する。
【0147】図32は、本発明の第5の実施形態に係
る、RAKE受信部300dの構成例を示す概略的なブ
ロック図である。図32と図27の同一符号は同一の構
成要素を示し、符号504は位相比較信号生成部を、符
号304d’〜符号304f’は積分部をそれぞれ示
す。また、RAKE受信部300dを含む受信装置の全
体構成は、RAKE受信部300を除いて、図1の受信
装置と同様である。
【0148】位相比較信号生成部504は、相関値S5
02aと相関値S502cとの差、または相関値S50
2bと相関値S502dとの差に、各検出パスに対応す
る拡散符号S302a〜拡散符号S302cの値に応じ
た極性を与えて、各検出パスに対応する位相比較信号S
504a〜位相比較信号S504cを生成する。相関値
S502aと相関値S502cとの差、または相関値S
502bと相関値S502dとの差の何れを位相比較信
号の生成に用いるかは、パス検出部200からの位相情
報に応じて検出パスごとに決定される。積分部304
d’〜積分部304f’は、位相比較信号S504a〜
位相比較信号S504cをそれぞれ所定の期間ごとに積
分し、その積分値を基準クロック生成部306に出力す
る。
【0149】図33は、図32の位相比較信号生成部5
04における位相比較信号S504a〜位相比較信号S
504cの設定例を示す図である。図33の設定例にお
いて、位相比較信号の値‘e’は、拡散符号が値
‘1’の場合、相関値CLから相関値COを減算し
た値に設定され、拡散符号が値‘0’の場合には、相関
値COから相関値CLを減算した値に設定される。
ただし、相関値COは値‘1’の受信信号Srfと基
準パルスとが一致する場合を基準として検出した相関値
S502aまたは相関値S502cを示し、相関値CL
は値‘0’の受信信号Srfと基準パルスとが一致す
る場合を基準として検出した相関値S502bまたは相
関値S502dを示す。
【0150】このように、1チップ周期Tcpにおける
異なる2つのタイミングにおいて、値‘1’および値
‘0’の受信信号Srfに対応する2つの基準パルス
(基準パルスS502aおよび基準パルスS502c、
または基準パルスS502bおよび基準パルスS502
d)と受信信号Srfとの相関値(相関値COおよび
相関値CLE)の差に、各検出パスの拡散符号S302
a〜拡散符号S302bの値に応じた極性を与えて生成
された位相比較信号S504は、受信信号Srfに含ま
れる変調インパルス列と2つの基準パルスとの相対的な
位相関係に応じた値を有している。すなわち、変調イン
パルス列と2つの基準パルスとの位相関係が、図28お
よび図29に示す正しい相関検出タイミングに対してズ
レを有する場合、位相比較信号S504a〜位相比較信
号S504cはその位相進みまたは位相遅れに応じた極
性を有するとともに、位相差に応じた大きさを有する。
したがって、例えば図3に示す誤差合成部306におい
て、位相誤差信号の代わりに位相比較信号の積分値を入
力してこれを合成し、この合成結果を基準クロック生成
部307に供給しても、正しい相関検出タイミングに対
するズレを補正するように基準パルス信号Sckの周波
数を調節することができる。
【0151】その他の構成および動作については図27
に示すRAKE受信部300cと同様であり、これと同
等な効果を奏する。
【0152】なお、本発明は上述した第1〜第5の実施
形態にのみ限定されるものではなく、例えば以下に述べ
るような、当業者に自明な種々の改変が可能である。上
述した実施形態においては、主として図8に示す波形を
有したインパルス列が受信される場合について説明して
いるが、図8のパルス波形は説明のために与えた一例に
過ぎず、パルス波形やパルス位置変調の時間間隔などは
任意である。
【0153】図12、図20、図25、図30および図
33に与えた逆拡散信号または位相比較信号の設定例は
説明上で与えた一例に過ぎず、他の様々な値を与えるこ
とが可能である。
【0154】上述した実施形態においては、主として検
出可能な最大の受信パス数が3つの場合を例に説明して
いるが、本発明はこれに限定されず、検出可能な受信パ
スの数を任意に設定できる。
【0155】上述した第1の実施形態においては、1チ
ップ周期Tcp中におけるレベル判定数が2つの場合に
ついて説明しているが、これは一例であり、例えば分周
部3021の分周比を任意に設定することにより、1チ
ップ周期Tcp中におけるレベル判定数を任意に設定で
きる。同様に、上述した第2の実施形態において、値
‘1’および値‘0’の受信信号Srfを基準としたレ
ベル判定タイミングのペアが、1チップ周期Tcp中に
おいて2組存在する場合について説明しているが、この
組数は任意に設定可能である。
【0156】上述した第3の実施形態においては、1チ
ップ周期Tcp中の2つのタイミングで発生する基準パ
ルスと受信信号Srfとの相関検出が行われているが、
これは一例であり、例えば分周部3021の分周比を任
意に設定し、さらに相関検出を行うタイミングの数だけ
相関部を設けることにより、1チップ周期Tcp中にお
ける受信信号Srfと基準パルスとの相関検出タイミン
グの数を任意に設定できる。同様に、上述した第4の実
施形態および第5の実施形態において、値‘1’および
値‘0’の受信信号Srfを基準とした相関検出タイミ
ングのペアが、1チップ周期Tcp中において2組存在
する場合について説明しているが、この組数は任意に設
定可能である。
【0157】上述した実施形態において、拡散符号系列
出力部302に分周部3021を設けて、レベル判定部
またはパルス発生部に供給する基準クロックSckの周
期を拡散符号系列発生部3022における拡散符号の発
生周期より短くすることにより、1チップ周期Tcp中
におけるレベル判定タイミング数や相関検出タイミング
数を複数に設定する例が説明されているが、本発明はこ
の例に限定されない。例えば、拡散符号系列出力部30
2における拡散符号の発生周期を基準クロックSckの
周期と一致させ、その代わりに、基準クロックSckを
受けて1チップ周期Tcp中に複数の遅延クロック信号
を生成する遅延部を設けて、この遅延クロック信号を基
準クロックSckの代わりにレベル判定部またはパルス
発生部に供給しても良い。このようにしても、1チップ
周期Tcp中のレベル判定タイミング数や相関検出タイ
ミング数を複数に設定することが可能である。
【0158】本発明の受信装置における処理は、デジタ
ル信号またはアナログ信号の何れにおいても実現可能で
ある。
【0159】
【発明の効果】本発明によれば、第1に、直接拡散およ
びパルス位置変調により生成された変調インパルス列が
複数のパスを介して伝搬した信号を、良好な受信特性で
受信できる。第2に、相関部の構成をより簡易化でき、
装置コストを低減できる。第3に、相関部における相関
検出の精度をより向上でき、データの受信特性や同期保
持特性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る受信装置の構成例を示
す概略的なブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る、図1のRAK
E受信部の構成例を示す概略的なブロック図である。
【図3】誤差合成部の更に詳細な構成の一例を示す概略
的なブロック図である。
【図4】基準クロック生成部の更に詳細な構成の一例を
示す概略的なブロック図である。
【図5】復調データ合成部の更に詳細な構成の一例を示
す概略的なブロック図である。
【図6】拡散符号系列の位相に応じた受信レベルの変化
を示す図である。
【図7】図6に示す各パスの位相における送信データと
拡散符号系列のタイミング例を示す図である。
【図8】パルス位置と拡散信号の値との関係の一例を示
す図である。
【図9】図2のレベル判定部において、受信信号のレベ
ル判定タイミングが正しく設定された場合の例を示す第
1の図である。
【図10】図2のレベル判定部において、受信信号のレ
ベル判定タイミングが正しく設定された場合の例を示す
第2の図である。
【図11】受信信号の正しいレベル判定タイミングに対
して同期が外れた場合の例を示す図である。
【図12】図2の逆拡散信号生成部における逆拡散信号
の設定例を示す図である。
【図13】1チップ周期中の2つのレベル判定タイミン
グに対して、受信信号のレベル判定タイミングがそれぞ
れ正しく設定された場合の例を示す図である。
【図14】逆拡散信号の積分値と、これに対応する位相
誤差信号の波形例を示す図である。
【図15】同期保持の状態に応じた各パスの位相誤差信
号の波形例を示す図である。
【図16】同期外れ検出部について説明するための概略
的なブロック図である。
【図17】本発明の第2の実施形態に係るRAKE受信
部の構成例を示す概略的なブロック図である。
【図18】図17のRAKE受信部において、受信信号
の2種類のレベル判定タイミングが正しく設定された場
合の例を示す第1の図である。
【図19】図17のRAKE受信部において、受信信号
の2種類のレベル判定タイミングが正しく設定された場
合の例を示す第2の図である。
【図20】図17の逆拡散信号生成部における逆拡散信
号の設定例を示す図である。
【図21】受信特性の測定結果に応じて動作を切り換え
るRAKE受信部の一例を示す図である。
【図22】本発明の第3の実施形態に係るRAKE受信
部の構成例を示す概略的なブロック図である。
【図23】図22のRAKE受信部において、受信され
る変調インパルス列と基準パルスとの相関検出タイミン
グが正しく設定された場合の例を示す第1の図である。
【図24】図22のRAKE受信部において、受信され
る変調インパルス列と基準パルスとの相関検出タイミン
グが正しく設定された場合の例を示す第2の図である。
【図25】図22の逆拡散信号生成部における各パスの
逆拡散信号の設定例を示す図である。
【図26】1チップ周期中の異なる2つのタイミングで
出力される基準パルスに対して、受信信号の相関検出タ
イミングが正しく設定された場合の例を示す図である。
【図27】本発明の第4の実施形態に係るRAKE受信
部の構成例を示す概略的なブロック図である。
【図28】図27のRAKE受信部において、受信され
る変調インパルス列と2種類の基準パルスとの相関検出
タイミングが正しく設定された場合の例を示す第1の図
である。
【図29】図27のRAKE受信部において、受信され
る変調インパルス列と2種類の基準パルスとの相関検出
タイミングが正しく設定された場合の例を示す第2の図
である。
【図30】図27の逆拡散信号生成部における逆拡散信
号の設定例を示す図である。
【図31】1チップ周期中の異なる2つのタイミングに
おいて出力される2種類の基準パルスに対して、受信信
号の相関検出タイミングが正しく設定された場合の例を
示す図である。
【図32】本発明の第5の実施形態に係るRAKE受信
部の構成例を示す概略的なブロック図である。
【図33】図32の位相比較信号生成部における位相比
較信号の設定例を示す図である。
【図34】UWB方式の無線通信システムの概要を説明
するための図である。
【図35】UWB方式における信号波形の具体例を、連
続波を用いる通常の通信方式の信号波形と比較して示す
図である。
【図36】従来のパルス変調型の直接拡散を用いたUW
B送信装置の概略的な構成を示すブロック図である。
【図37】従来のパルス変調型の直接拡散を用いたUW
B受信装置の概略的な構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
100…受信RF部、200…パス検出部、300,3
00a,300b,300c,300d…RAKE受信
部、301,301a,301b…レベル判定部、30
2…拡散符号系列出力部、3021…分周部、3022
拡散符号発生部、3023…拡散符号遅延部、303,
303’…逆拡散信号生成部、304a〜304f…積
分部、305a〜305c…位相誤差信号生成部、30
6…誤差生成部、3061〜3063,3081〜30
83…重み係数乗算部、3064〜3066,3084
〜3086…遅延調整部、3067,3087…合成
部、3068…誤差合成制御部、307…基準クロック
生成部、308…復調データ合成部、3088…復調デ
ータ合成制御部、309…同期外れ検出部、310,3
12…クロック遅延部、401…位相誤差信号生成部、
402,404,406…ゲイン係数乗算部、403…
積分部、405…加算部、407…ループフィルタ制御
部、408…クロック発生部、501,501a’,5
01b’…パルス発生部、502a〜502d…相関
部、503,503’…逆拡散信号生成部、504…位
相比較信号生成部。

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信データが所定の拡散符号系列で直接
    拡散され、当該直接拡散により生成された拡散データ列
    に応じて一定周期のインパルス列をパルス位置変調した
    変調インパルス列が、1つまたは複数の伝搬遅延が異な
    るパスを介して伝搬した信号を受信し、当該受信信号か
    ら上記送信データを復調する受信装置であって、 上記受信信号において、上記拡散符号列との相関性が高
    い所定の受信パス数までのパスを検出し、当該検出パス
    のそれぞれに対応して、上記変調インパルス列の伝搬遅
    延情報、入力される基準クロック信号に対する上記変調
    インパルス列の位相進みまたは位相遅れに応じた位相情
    報、および上記変調インパルス列の受信レベルに応じた
    受信レベル情報を出力するパス検出手段と、 上記検出パスのそれぞれについて、上記基準クロック信
    号に同期した所定の周期で、かつ上記伝搬遅延情報に応
    じた検出パスごとに異なる位相で、上記拡散符号系列の
    各拡散符号を順次出力する拡散符号出力手段と、 上記所定の周期中における複数の判定タイミングで、上
    記受信信号のレベルと所定の基準レベルとを比較し、当
    該比較結果に応じて、当該判定タイミングにおける上記
    受信信号のレベルを判定するレベル判定手段と、 上記検出パスのそれぞれについて、上記複数の判定タイ
    ミングのうちの上記位相情報に応じた判定タイミングに
    おける上記レベル判定結果と、上記順次出力された拡散
    符号との組み合わせに応じた逆拡散信号を生成する逆拡
    散信号生成手段と、 上記検出パスのそれぞれに対応した上記逆拡散信号を、
    上記基準クロック信号に同期して、所定の期間ごとに積
    分した積分値を出力する積分手段と、 上記検出パスのそれぞれに対応した上記積分値を、上記
    受信レベル情報に応じた重み係数で重み付けするととも
    に、上記伝搬遅延情報に基づいて上記検出パス間の遅延
    を揃えて合成し、復調データを生成する復調データ合成
    手段と、 上記検出パスのそれぞれについて、2値の送信データの
    一方の値に対応した上記積分値と他方の値に対応した上
    記積分値との差分を検出し、当該検出結果に応じた位相
    誤差信号を生成する位相誤差信号生成手段と、 上記検出パスのそれぞれに対応した上記位相誤差信号
    を、上記受信レベル情報に応じた重み係数で重み付けす
    るとともに、上記伝搬遅延情報に基づいて上記検出パス
    間の遅延を揃えて合成し、合成位相誤差信号を生成する
    誤差合成手段と、 上記合成位相誤差信号に応じて周波数を調節した上記基
    準クロック信号を生成する基準クロック信号生成手段と
    を有する受信装置。
  2. 【請求項2】 上記レベル判定手段は、上記複数の判定
    タイミングのそれぞれについて、上記拡散データ列の各
    2値データに応じて設定される上記パルス位置変調の2
    種類のパルス位置に対応した2種類のタイミングで、上
    記受信信号のレベルと所定の基準レベルとを比較し、当
    該比較結果に応じて、当該2種類のタイミングにおける
    上記受信信号のレベルを判定し、 上記逆拡散信号生成手段は、上記検出パスのそれぞれに
    ついて、上記位相情報に応じた判定タイミングの上記2
    種類のタイミングにおけるレベル判定結果と、上記順次
    出力された拡散符号との組み合わせに応じて、上記レベ
    ル判定手段における判定タイミングが不良であることを
    示す所定の大きさの逆拡散信号を生成する、 請求項1に記載の受信装置。
  3. 【請求項3】 上記受信信号の所定の受信特性を測定す
    る測定手段を有し、上記測定手段において測定された受
    信特性が所定の基準値を越えず不良な場合、 上記レベル判定手段は、上記複数の判定タイミングのそ
    れぞれについて、上記2種類のタイミングで上記受信信
    号レベルを判定し、 上記逆拡散信号生成手段は、上記検出パスのそれぞれに
    ついて、上記位相情報に応じた判定タイミングの上記2
    種類のタイミングにおける上記レベル判定結果と、上記
    順次出力された拡散符号との組み合わせに応じた逆拡散
    信号を生成し、 上記測定手段において測定された受信特性が上記所定の
    基準値を越えて良好な場合、 上記レベル判定手段は、上記複数の判定タイミングのそ
    れぞれについて、上記2種類のタイミングのうちの一方
    のタイミングで上記受信信号レベルを判定し、 上記逆拡散信号生成手段は、上記検出パスのそれぞれに
    ついて、上記位相情報に応じた判定タイミングの上記一
    方のタイミングにおける上記レベル判定結果と、上記順
    次出力された拡散符号との組み合わせに応じた逆拡散信
    号を生成する、 請求項2に記載の受信装置。
  4. 【請求項4】 上記検出パスのそれぞれについて、所定
    のしきい値と上記積分値または上記位相誤差信号とを比
    較し、当該比較結果に応じて、上記レベル判定手段にお
    ける判定タイミングの同期が外れたことを検出する同期
    外れ検出手段を有し、 上記積分手段は、上記同期外れ検出手段において同期外
    れが検出されたパスに対応する逆拡散信号の積分を停止
    し、当該積分値の保持または当該積分値の初期化を行
    う、 請求項1に記載の受信装置。
  5. 【請求項5】 上記パス検出手段は、上記同期外れ検出
    手段において同期外れのパスが検出された場合、新たな
    パスの検出を行い、当該検出したパスの上記伝搬遅延情
    報、上記位相情報および上記受信レベル情報を出力し、 上記パス検出手段において、上記同期外れのパスに代わ
    るパスが新たに検出された場合、当該新たに検出された
    パスを含む各検出パスの上記伝搬遅延情報、上記位相情
    報および上記受信レベル情報に基づいて、上記受信信号
    から上記送信データを復調する、 請求項4に記載の受信装置。
  6. 【請求項6】 上記パス検出手段において、前回検出さ
    れたパスより受信レベルが大きいパスが新たに検出され
    た場合、当該新たに検出されたパスを含む各検出パスの
    上記伝搬遅延情報、上記位相情報および上記受信レベル
    情報に基づいて、上記受信信号から上記送信データを復
    調する、 請求項1に記載の受信装置。
  7. 【請求項7】 送信データが所定の拡散符号系列で直接
    拡散され、当該直接拡散により生成された拡散データ列
    に応じて一定周期のインパルス列をパルス位置変調した
    変調インパルス列が、1つまたは複数の伝搬遅延が異な
    るパスを介して伝搬した信号を受信し、当該受信信号か
    ら上記送信データを復調する受信装置であって、 上記受信信号において、上記拡散符号列との相関性が高
    い所定の受信パス数までのパスを検出し、当該検出パス
    のそれぞれに対応して、上記変調インパルス列の伝搬遅
    延情報、入力される基準クロック信号に対する上記変調
    インパルス列の位相進みまたは位相遅れに応じた位相情
    報、および上記変調インパルス列の受信レベルに応じた
    受信レベル情報を出力するパス検出手段と、 上記検出パスのそれぞれについて、上記基準クロック信
    号に同期した所定の周期で、かつ上記伝搬遅延情報に応
    じた検出パスごとに異なる位相で、上記拡散符号系列の
    各拡散符号を順次出力する拡散符号出力手段と、 上記所定の周期中における複数の相関検出タイミングで
    発生したインパルスと上記受信信号との相関値を検出す
    る相関検出手段と、 上記検出パスのそれぞれについて、上記複数の相関検出
    タイミングのうちの上記位相情報に応じた相関検出タイ
    ミングにおいて検出された上記相関値と所定のしきい値
    との比較結果と、上記順次出力された拡散符号との組み
    合わせに応じた逆拡散信号を生成する逆拡散信号生成手
    段と、 上記検出パスのそれぞれに対応した上記逆拡散信号を、
    上記基準クロック信号に同期して、所定の期間ごとに積
    分した積分値を出力する積分手段と、 上記検出パスのそれぞれに対応した上記積分値を、上記
    受信レベル情報に応じた重み係数で重み付けするととも
    に、上記伝搬遅延情報に基づいて上記検出パス間の遅延
    を揃えて合成し、復調データを生成する復調データ合成
    手段と、 上記検出パスのそれぞれについて、2値の送信データの
    一方の値に対応した上記積分値と他方の値に対応した上
    記積分値との差分を検出し、当該検出結果に応じた位相
    誤差信号を生成する位相誤差信号生成手段と、 上記検出パスのそれぞれに対応した上記位相誤差信号
    を、上記受信レベル情報に応じた重み係数で重み付けす
    るとともに、上記伝搬遅延情報に基づいて上記検出パス
    間の遅延を揃えて合成し、合成位相誤差信号を生成する
    誤差合成手段と、上記合成位相誤差信号に応じて周波数
    を調節した上記基準クロック信号を生成する基準クロッ
    ク信号生成手段とを有する受信装置。
  8. 【請求項8】 上記相関検出手段は、上記複数の相関検
    出タイミングのそれぞれについて、上記拡散データ列の
    各2値データに応じて設定される上記パルス位置変調の
    2種類のパルス位置に対応した2種類のタイミングでイ
    ンパルスを発生し、当該発生したインパルスと上記受信
    信号との相関値を検出し、 上記逆拡散信号生成手段は、上記検出パスのそれぞれに
    ついて、上記位相情報に応じた相関検出タイミングの上
    記2種類のタイミングで検出された2つの相関値の比較
    結果と、当該2つの相関値の少なくとも一方と所定のし
    きい値との比較結果と、上記順次出力された拡散符号と
    の組み合わせに応じて、上記相関検出手段における相関
    検出タイミングが不良であることを示す所定の大きさの
    逆拡散信号を生成する、 請求項7に記載の受信装置。
  9. 【請求項9】 上記受信信号の所定の受信特性を測定す
    る測定手段を有し、 上記測定手段において測定された受信特性が所定の基準
    値を越えず不良な場合、 上記相関検出手段は、上記複数の相関検出タイミングの
    それぞれについて、上記2種類のタイミングで相関値を
    検出し、 上記逆拡散信号生成手段は、上記位相情報に応じた相関
    検出タイミングの上記2種類のタイミングで検出された
    2つの相関値の比較結果と、当該2つの相関値の少なく
    とも一方と所定のしきい値との比較結果と、上記順次出
    力された拡散符号との組み合わせに応じた逆拡散信号を
    生成し、 上記測定手段において測定された受信特性が上記所定の
    基準値を越えて良好な場合、 上記相関検出手段は、上記複数の相関検出タイミングの
    それぞれについて、上記2種類のタイミングのうちの一
    方のタイミングで相関値を検出し、 上記逆拡散信号生成手段は、上記検出パスのそれぞれに
    ついて、上記位相情報に応じた相関検出タイミングの上
    記一方のタイミングで検出した相関値と所定のしきい値
    との比較結果と、上記順次出力された拡散符号との組み
    合わせに応じた逆拡散信号を生成する、 請求項8に記載の受信装置。
  10. 【請求項10】 上記検出パスのそれぞれについて、上
    記位相情報に応じた相関検出タイミングの上記2種類の
    タイミングで検出された2つの相関値の差と、上記順次
    出力された拡散符号とに応じた位相比較信号を生成する
    位相比較信号生成手段を有し、 上記積分手段は、上記検出パスのそれぞれに対応した上
    記位相比較信号を、上記クロック信号に同期して、所定
    の期間ごとに積分し、 上記誤差合成手段は、上記検出パスのそれぞれに対応し
    た上記位相比較信号の積分値を、上記受信レベル情報に
    応じた重み係数で重み付けするとともに、上記伝搬遅延
    情報に基づいて上記検出パス間の遅延を揃えて合成した
    合成位相比較信号を生成し、 上記基準クロック生成手段は、上記合成位相比較信号ま
    たは上記合成誤差信号に応じて、上記基準クロック信号
    の周波数を調節する、 請求項8に記載の受信装置。
  11. 【請求項11】 上記検出パスのそれぞれについて、所
    定のしきい値と上記積分値または上記位相誤差信号とを
    比較し、当該比較結果に応じて、上記相関検出手段にお
    ける相関検出タイミングの同期が外れたことを検出する
    同期外れ検出手段を有し、 上記積分手段は、上記同期外れ検出手段において同期外
    れが検出されたパスに対応する逆拡散信号の積分を停止
    し、当該積分値の保持または当該積分値の初期化を行
    う、 請求項7に記載の受信装置。
  12. 【請求項12】 上記パス検出手段は、上記同期外れ検
    出手段において同期外れのパスが検出された場合、新た
    なパスの検出を行い、当該検出したパスの上記伝搬遅延
    情報、上記位相情報および上記受信レベル情報を出力
    し、 上記パス検出手段において、上記同期外れのパスに代わ
    るパスが新たに検出された場合、当該新たに検出された
    パスを含む各検出パスの上記伝搬遅延情報、上記位相情
    報および上記受信レベル情報に基づいて、上記受信信号
    から上記送信データを復調する、 請求項11に記載の受信装置。
  13. 【請求項13】 上記パス検出手段において、前回検出
    されたパスより受信レベルが大きいパスが新たに検出さ
    れた場合、当該新たに検出されたパスを含む各検出パス
    の上記伝搬遅延情報、上記位相情報および上記受信レベ
    ル情報に基づいて、上記受信信号から上記送信データを
    復調する、 請求項7に記載の受信装置。
  14. 【請求項14】 送信データが所定の拡散符号系列で直
    接拡散され、当該直接拡散により生成された拡散データ
    列に応じて一定周期のインパルス列をパルス位置変調し
    た変調インパルス列が、1つまたは複数の伝搬遅延が異
    なるパスを介して伝搬した信号を受信し、当該受信信号
    から上記送信データを復調する受信方法であって、 上記受信信号において、上記拡散符号列との相関性が高
    い所定の受信パス数までのパスを検出し、当該検出パス
    のそれぞれに対応して、上記変調インパルス列の伝搬遅
    延情報、供給される基準クロック信号に対する上記変調
    インパルス列の位相進みまたは位相遅れに応じた位相情
    報、および上記変調インパルス列の受信レベルに応じた
    受信レベル情報を生成するステップと、 上記基準クロック信号に同期した所定の周期中における
    複数の判定タイミングで、上記受信信号のレベルと所定
    の基準レベルとを比較し、当該比較結果に応じて、当該
    判定タイミングにおける上記受信信号のレベルを判定す
    るステップと、 上記所定の周期で、かつ上記伝搬遅延情報に応じた検出
    パスごとに異なる位相で順次供給される上記拡散符号系
    列の各拡散符号と、上記複数の判定タイミングのうちの
    上記位相情報に応じた判定タイミングにおける上記レベ
    ル判定結果との組み合わせに応じた逆拡散信号を、上記
    検出パスのそれぞれについて生成するステップと、 上記検出パスのそれぞれに対応した上記逆拡散信号を、
    上記基準クロック信号に同期して、所定の期間ごとに積
    分するステップと、 上記検出パスのそれぞれについて、2値の送信データの
    一方の値に対応した上記積分値と他方の値に対応した上
    記積分値との差分を検出し、当該検出結果に応じた位相
    誤差信号を生成するステップと、 上記検出パスのそれぞれに対応した上記位相誤差信号
    を、上記受信レベル情報に応じた重み係数で重み付けす
    るとともに、上記伝搬遅延情報に基づいて上記検出パス
    間の遅延を揃えて合成し、合成位相誤差信号を生成する
    ステップと、 上記合成位相誤差信号に応じて上記基準クロック信号の
    周波数を調節するステップと、 上記検出パスのそれぞれに対応した上記積分値を、上記
    受信レベル情報に応じた重み係数で重み付けするととも
    に、上記伝搬遅延情報に基づいて上記検出パス間の遅延
    を揃えて合成し、復調データを生成するステップとを有
    する受信方法。
  15. 【請求項15】 上記レベル判定ステップにおいて、上
    記複数の判定タイミングのそれぞれについて、上記拡散
    データ列の各2値データに応じて設定される上記パルス
    位置変調の2種類のパルス位置に対応した2種類のタイ
    ミングで、上記受信信号のレベルと所定の基準レベルと
    を比較し、当該比較結果に応じて、当該2種類のタイミ
    ングにおける上記受信信号のレベルを判定し、 上記逆拡散信号生成ステップにおいて、上記検出パスの
    それぞれについて、上記位相情報に応じた判定タイミン
    グの上記2種類のタイミングにおけるレベル判定結果
    と、上記順次出力された拡散符号との組み合わせに応じ
    て、上記レベル判定ステップにおける判定タイミングが
    不良であることを示す所定の大きさの逆拡散信号を生成
    する、 請求項14に記載の受信方法。
  16. 【請求項16】 上記受信信号の所定の受信特性を測定
    するステップを有し、 上記測定ステップにおいて測定された受信特性が所定の
    基準値を越えず不良な場合、 上記レベル判定ステップにおいて、上記複数の判定タイ
    ミングのそれぞれについて、上記2種類のタイミングで
    上記受信信号レベルを判定し、 上記逆拡散信号生成ステップにおいて、上記検出パスの
    それぞれについて、上記位相情報に応じた判定タイミン
    グの上記2種類のタイミングにおける上記レベル判定結
    果と、上記順次出力された拡散符号との組み合わせに応
    じた逆拡散信号を生成し、 上記測定ステップにおいて測定された受信特性が上記所
    定の基準値を越えて良好な場合、 上記レベル判定ステップにおいて、上記複数の判定タイ
    ミングのそれぞれについて、上記2種類のタイミングの
    うちの一方のタイミングで上記受信信号レベルを判定
    し、 上記逆拡散信号生成ステップにおいて、上記検出パスの
    それぞれについて、上記位相情報に応じた判定タイミン
    グの上記一方のタイミングにおける上記レベル判定結果
    と、上記順次出力された拡散符号との組み合わせに応じ
    た逆拡散信号を生成する、 請求項15に記載の受信方法。
  17. 【請求項17】 上記検出パスのそれぞれについて、所
    定のしきい値と上記積分値または上記位相誤差信号とを
    比較し、当該比較結果に応じて、上記レベル判定ステッ
    プにおける判定タイミングの同期が外れたことを検出す
    るステップを有し、 上記積分ステップにおいて、上記同期外れが検出された
    パスに対応する逆拡散信号の積分を停止し、当該積分値
    の保持または当該積分値の初期化を行う、 請求項14に記載の受信方法。
  18. 【請求項18】 上記同期外れのパスが検出された場
    合、上記パス検出ステップにおいて、当該同期外れパス
    に代わる新たなパスの検出を行い、当該新たなパスが検
    出された場合、当該新たな検出パスを含む各検出パスの
    上記伝搬遅延情報、上記位相情報および上記受信レベル
    情報に基づいて、上記受信信号から上記送信データを復
    調する、 請求項17に記載の受信方法。
  19. 【請求項19】 上記パス検出ステップにおいて、前回
    検出されたパスより受信レベルが大きいパスが新たに検
    出された場合、当該新たに検出されたパスを含む各検出
    パスの上記伝搬遅延情報、上記位相情報および上記受信
    レベル情報に基づいて、上記受信信号から上記送信デー
    タを復調する、 請求項14に記載の受信方法。
  20. 【請求項20】 送信データが所定の拡散符号系列で直
    接拡散され、当該直接拡散により生成された拡散データ
    列に応じて一定周期のインパルス列をパルス位置変調し
    た変調インパルス列が、1つまたは複数の伝搬遅延が異
    なるパスを介して伝搬した信号を受信し、当該受信信号
    から上記送信データを復調する受信方法であって、 上記受信信号において、上記拡散符号列との相関性が高
    い所定の受信パス数までのパスを検出し、当該検出パス
    のそれぞれに対応して、上記変調インパルス列の伝搬遅
    延情報、入力される基準クロック信号に対する上記変調
    インパルス列の位相進みまたは位相遅れに応じた位相情
    報、および上記変調インパルス列の受信レベルに応じた
    受信レベル情報を生成するステップと、 上記基準クロック信号に同期した所定の周期中における
    複数の相関検出タイミングで発生したインパルスと上記
    受信信号との相関値を検出するステップと、 上記複数の相関検出タイミングのうちの上記位相情報に
    応じた相関検出タイミングにおいて検出された上記相関
    値と所定のしきい値との比較結果と、上記所定の周期
    で、かつ上記伝搬遅延情報に応じた検出パスごとに異な
    る位相で順次供給される上記拡散符号系列の各拡散符号
    との組み合わせに応じた逆拡散信号を、上記検出パスの
    それぞれについて生成するステップと、 上記検出パスのそれぞれに対応した上記逆拡散信号を、
    上記基準クロック信号に同期して、所定の期間ごとに積
    分するステップと、 上記検出パスのそれぞれについて、2値の送信データの
    一方の値に対応した上記積分値と他方の値に対応した上
    記積分値との差分を検出し、当該検出結果に応じた位相
    誤差信号を生成するステップと、 上記検出パスのそれぞれに対応した上記位相誤差信号
    を、上記受信レベル情報に応じた重み係数で重み付けす
    るとともに、上記伝搬遅延情報に基づいて上記検出パス
    間の遅延を揃えて合成し、合成位相誤差信号を生成する
    ステップと、 上記合成位相誤差信号に応じて上記基準クロック信号の
    周波数を調節するステップと、 上記検出パスのそれぞれに対応した上記積分値を、上記
    受信レベル情報に応じた重み係数で重み付けするととも
    に、上記伝搬遅延情報に基づいて上記検出パス間の遅延
    を揃えて合成し、復調データを生成するステップとを有
    する受信方法。
  21. 【請求項21】 上記相関検出ステップにおいて、上記
    複数の相関検出タイミングのそれぞれについて、上記拡
    散データ列の各2値データに応じて設定される上記パル
    ス位置変調の2種類のパルス位置に対応した2種類のタ
    イミングでインパルスを発生し、当該発生したインパル
    スと上記受信信号との相関値を検出し、 上記逆拡散信号生成ステップにおいて、上記検出パスの
    それぞれについて、上記位相情報に応じた相関検出タイ
    ミングの上記2種類のタイミングで検出された2つの相
    関値の比較結果と、当該2つの相関値の少なくとも一方
    と所定のしきい値との比較結果と、上記順次出力された
    拡散符号との組み合わせに応じて、上記相関検出ステッ
    プにおける相関検出タイミングが不良であることを示す
    所定の大きさの逆拡散信号を生成する、 請求項20に記載の受信方法。
  22. 【請求項22】 上記受信信号の所定の受信特性を測定
    するステップを有し、 上記測定ステップにおいて測定された受信特性が所定の
    基準値を越えず不良な場合、 上記相関値検出ステップにおいて、上記複数の相関検出
    タイミングのそれぞれについて、上記2種類のタイミン
    グで相関値を検出し、 上記逆拡散信号生成ステップにおいて、上記位相情報に
    応じた相関検出タイミングの上記2種類のタイミングで
    検出された2つの相関値の比較結果と、当該2つの相関
    値の少なくとも一方と所定のしきい値との比較結果と、
    上記順次出力された拡散符号との組み合わせに応じた逆
    拡散信号を生成し、 上記測定ステップにおいて測定された受信特性が上記所
    定の基準値を越えて良好な場合、 上記相関検出ステップにおいて、上記複数の相関検出タ
    イミングのそれぞれについて、上記2種類のタイミング
    のうちの一方のタイミングで相関値を検出し、 上記逆拡散信号生成ステップにおいて、上記検出パスの
    それぞれについて、上記位相情報に応じた相関検出タイ
    ミングの上記一方のタイミングで検出した相関値と所定
    のしきい値との比較結果と、上記順次出力された拡散符
    号との組み合わせに応じた逆拡散信号を生成する、 請求項21に記載の受信方法。
  23. 【請求項23】 上記検出パスのそれぞれについて、上
    記位相情報に応じた相関検出タイミングの上記2種類の
    タイミングで検出された2つの相関値の差と、上記順次
    出力された拡散符号とに応じた位相比較信号を生成する
    ステップと、 上記積分ステップにおいて、上記検出パスのそれぞれに
    対応した上記位相比較信号を、上記クロック信号に同期
    して、所定の期間ごとに積分するステップと、 上記検出パスのそれぞれに対応した上記位相比較信号の
    積分値を、上記受信レベル情報に応じた重み係数で重み
    付けするとともに、上記伝搬遅延情報に基づいて上記検
    出パス間の遅延を揃えて合成し、合成位相比較信号を生
    成するステップとを有し、 上記基準クロック生成ステップにおいて、上記合成位相
    比較信号または上記合成誤差信号に応じて、上記基準ク
    ロック信号の周波数を調節する、 請求項21に記載の受信方法。
  24. 【請求項24】 上記検出パスのそれぞれについて、所
    定のしきい値と上記積分値または上記位相誤差信号とを
    比較し、当該比較結果に応じて、上記相関検出ステップ
    における相関検出タイミングの同期が外れたことを検出
    するステップを有し、 上記積分ステップにおいて、上記同期外れが検出された
    パスに対応する逆拡散信号の積分を停止し、当該積分値
    の保持または当該積分値の初期化を行う、 請求項20に記載の受信方法。
  25. 【請求項25】 上記同期外れのパスが検出された場
    合、上記パス検出ステップにおいて、当該同期外れパス
    に代わる新たなパスの検出を行い、当該新たなパスが検
    出された場合、当該新たに検出パスを含む各検出パスの
    上記伝搬遅延情報、上記位相情報および上記受信レベル
    情報に基づいて、上記受信信号から上記送信データを復
    調する、 請求項24に記載の受信方法。
  26. 【請求項26】 上記パス検出ステップにおいて、前回
    検出されたパスより受信レベルが大きいパスが新たに検
    出された場合、当該新たに検出されたパスを含む各検出
    パスの上記伝搬遅延情報、上記位相情報および上記受信
    レベル情報に基づいて、上記受信信号から上記送信デー
    タを復調する、 請求項20に記載の受信方法。
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