JPH08255903A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH08255903A
JPH08255903A JP5632995A JP5632995A JPH08255903A JP H08255903 A JPH08255903 A JP H08255903A JP 5632995 A JP5632995 A JP 5632995A JP 5632995 A JP5632995 A JP 5632995A JP H08255903 A JPH08255903 A JP H08255903A
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JP
Japan
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gate
ion implantation
oxide film
outer circumference
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JP5632995A
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English (en)
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孝士 ▲高▼村
Takashi Takamura
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】燐イオン打ち込み工程により、MOSデバイス
のソース/ドレインに相当する第1−OV領域109を
形成する。この領域の不純物量は、配線抵抗をも考慮し
た通常のデバイスに比べ1/50程度の量しか導入され
ていない。次に、シランと笑気を原料ガスとしたCVD
法とドライエッチング法により第2サイドウォール領域
110を形成する。その後、燐イオン打ち込み工程によ
り、第2−OV領域111を形成する。この領域は、従
来MOSデバイスのソース/ドレイン領域が兼ねていた
配線領域である。この配線領域はドーズ量を通常の3倍
程度にし、拡散深さを50%程度深くしてある。 【効果】ドーピング濃度低減により、過渡増速拡散の影
響を抑制し、パンチスルー特性を向上させる。しかも、
配線専用領域の形成により低配線抵抗値が可能となり、
高速化が実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は集積回路要素中の能動素
子の構造及び能動素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、大規模集積回路(以下LSIと略
称する)に用いられた金属−酸化膜−半導体(以下MO
Sと略称する)電界効果トランジスタ(以下FETと略
称する)では以下に示すような製造方法が知られてい
た。NチャネルMOSFETを例にとり、図3に基づい
てその構造及び製造方法を簡単に説明する。
【0003】キャリア密度2×1015cmー3のn型のシ
リコン基板301に、キャリア密度3×1016cmー3
P−WELL領域302を形成する。次に、チャネルド
ープとしてボロンイオンを打ち込み、20nmのゲート
酸化膜303を熱酸化法により形成する。次に400n
mの燐ドープされたポリシリコンを化学気相成長法(
hemical apor eposition:
以下CVD法と略称する)により堆積する。次に、通常
のフォトリソグラフ行程とドライエッチング行程により
ゲート領域304を形成する。次に、Nch用には燐イ
オン注入工程を行い、自己整合的にLDD領域305を
形成する(図3(a))。
【0004】次に、CVD法により酸化膜を形成した
後、異方性の高いドライエッチング工程を行う。CVD
法を用いることで等方性の高い酸化膜が形成し、異方性
の高いドライエッチング法を用いることでポリシリコン
の両脇にのみ、酸化膜が残存し、サイドウォール領域3
06が形成される(図3(b))。
【0005】そして、次に燐を5E15cm-2程度打ち
込み、ソース/ドレイン領域307を形成する。また、
この領域は、不純物を高濃度に含有するため比抵抗が低
くなっているため、各素子間を結ぶ配線としても使用さ
れている。
【0006】最後に、打ち込んだ不純物を活性化するた
めのランプアニール処理を行い、NチャネルMOSFE
Tが形成される(図3(c))。
【0007】以上NチャネルMOSFETの製造工程を
説明したが、これはイオン打ち込み工程でイオン種を変
えることでそのままPチャネルMOSFETの製造工程
となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
構造では、最後のランプアニール処理により、過渡増速
拡散という物理現象により大きく拡散し、実効チャネル
長を短くしてしまい、デバイス耐圧を低下させる「パン
チスルー」と呼ばれる現象が生じてしまうことが知られ
ている。
【0009】この現象を押えるためには、ソース/ドレ
イン領域の不純物濃度を低減することが有効だが、その
場合配線抵抗が上昇し、デバイスとして見た場合、時定
数遅延効果により、最終的なデバイスとしての速度低下
という好ましくない影響を引き起こしてしまう。
【0010】そのため、パンチスルー防止と動作速度と
の2つの観点から見ると、ソース/ドレイン領域の不純
物濃度は、両者の妥協点を使用するしか方法がなく、結
果として製品の性能が低下してしまうという問題点があ
る。
【0011】この対策としては、配線抵抗を低減し、デ
バイス動作速度を向上させるために、ソース/ドレイン
領域に自己整合的にチタンシリサイド等を形成する手法
も提案されている。しかし、このプロセスでは、チタン
を熱処理により下地のシリコンと反応させる工程で、不
純物が異常拡散を起こし、やはりパンチスルーを起こし
易くなることが知られており、安定したプロセスを得る
ことが困難であるという問題点がある。
【0012】そこで、本発明の半導体装置及びその製造
方法は従来のこのような問題点を解決し、パンチスルー
特性に優れ、且つ低配線抵抗値を実現するデバイス構造
及びその製造方法を提供していくことを目的としてい
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】従来のこのような問題点
を解決するため本発明の半導体装置及びその製造方法は
以下に述べる特徴を有する。
【0014】(1)半導体からなる基板表面に形成され
た電界効果FETを少なくとも一つ以上有する半導体装
置において、前記電界効果FETのゲート外周部に位置
する前記基板表面に第一導電型を有する第一領域と、前
記第一領域外周部に第一導電型を示しかつ前記第一領域
と比較して比抵抗が小さい第二領域と、前記第二領域外
周部に第一導電型を示しかつ前記第二領域と比較して比
抵抗が小さい第三領域とを有すること。
【0015】(2)半導体からなる基板表面に形成され
た電界効果FETを少なくとも一つ以上有する半導体装
置の製造方法において、前記電界効果FETのゲート領
域をマスクとして(B、P、As、Sb、Ga、In、
S、Se、Zn)のうち少なくとも一種類の元素をイオ
ン注入する工程と、前記ゲート領域周辺部に自己整合的
に第一マスク領域を形成する工程と、(B、P、As、
Sb、Ga、In、S、Se、Zn)のうち少なくとも
一種類の元素を含むイオンを少なくとも1回注入する工
程と、前記第一マスク領域周辺部に自己整合的に第二マ
スク領域を形成する工程と、(B、P、As、Sb、G
a、In、S、Se、Zn)のうち少なくとも一種類の
元素を含むイオンを少なくとも1回注入する工程とを有
すること。
【0016】
【実施例】本発明の第一の実施例を図面を用いて説明す
る。図1はポリシリコンゲートを用いたNチャネルMO
SFETの製造工程図である。以下、この製造工程図を
用いて実施例の説明を行っていく。比抵抗率10Ω・c
mのn形シリコン半導体基板101の表面を95%水蒸
気雰囲気中で900℃、30分間の熱処理により膜厚5
0nmの酸化膜102を形成する。この酸化膜はイオン
打ち込み工程で打ち込んだイオンが、異常な分布を示す
現象を防ぐために必要な酸化膜である。次に、イオン打
ち込み法により硼素を注入する。硼素原子の加速エネル
ギーは70keV、イオン打ち込み量はイオン数にして
1E13cm-2である。
【0017】次に、窒素雰囲気中で熱拡散を行う。拡散
温度は1100℃、拡散時間は7時間である。この熱処
理により、深さ2.5μmのPウェル領域103が形成
される。
【0018】次に、酸化膜102を緩衝弗酸でエッチン
グし、95%水蒸気雰囲気中で820℃、15分間の熱
処理により膜厚15nmの酸化膜104を形成する。こ
の酸化膜はイオン打ち込み工程で、打ち込んだイオンが
異常な分布を示す現象を防ぐための酸化膜である。
【0019】次に、MOSデバイスの閾値電圧を調整す
るための硼素イオン打ち込みを行う。
【0020】硼素原子の加速エネルギーは70keV、
イオン打ち込み量はイオン数にして3E12cm-2であ
る。酸化膜104を緩衝弗酸でエッチングした後、95
%水蒸気雰囲気中で820℃、15分間の熱処理により
膜厚15nmのゲート酸化膜105を形成する。
【0021】次に、CVD法により、燐ドープポリシリ
コンを400nm堆積し、通常のフォトリソグラフ・エ
ッチング工程により、0.7μm幅のゲート電極106
を形成する。
【0022】次に、燐イオン打ち込み工程により、LD
D領域107を形成する(図1(a))。加速エネルギ
ーは30keV、イオン打ち込み量はイオン数にして1
E13cm-2である。
【0023】次に、シランと笑気を原料ガスとしたCV
D法とドライエッチング法により、幅0.3μmの第1
サイドウォール領域108を形成する。
【0024】次に、燐イオン打ち込み工程により、第1
−OV領域109を形成する。この領域はMOSデバイ
スのソース/ドレインに相当する。加速エネルギーは3
0keV、イオン打ち込み量はイオン数にして1E14
cm-2である(図1(b))。
【0025】次に、シランと笑気を原料ガスとしたCV
D法とドライエッチング法により、幅0.3μmの第2
サイドウォール領域110を形成する(図1(c))。
【0026】次に、燐イオン打ち込み工程により、第2
−OV領域111を形成する。この領域は、従来MOS
デバイスのソース/ドレイン領域が兼ねていた配線領域
である。加速エネルギーは100keV、イオン打ち込
み量はイオン数にして1E16cm-2である。
【0027】最後に、ランプアニール処理として、10
00℃、20秒の処理を行い、不純物を活性化させ、N
チャネルFETが形成される(図1(d))。
【0028】このデバイスの電気特性は、デバイスの静
特性を支配する第1−OVの不純物量が配線抵抗をも考
慮した通常のデバイスに比べ1/50程度の量しか導入
されていないため、同じ閾値電圧に設定した場合、ゲー
ト印加電圧=0V、ドレイン印加電圧=5Vの動作点
(カットオフ動作点)での電流値で1/20以下の値に
減少させる事ができた。またデバイスのソース、ドレイ
ン間の耐圧では、30%以上の向上が実現した。
【0029】また、配線領域ではドーズ量を通常の3倍
程度にし、また拡散深さを50%程度深くしているた
め、比抵抗が1/2以下になった。そのため、配線によ
る遅延が大幅に減少し、システム全体としては、15%
程度の高速化が実現した。
【0030】なお、第1−OVドーズ量は、この領域を
ソース/ドレイン領域としてのみ最適化する事ができる
ため、配線抵抗を考慮する必要はなく、従来のプロセス
に比べ設定範囲が広くとれる。具体的には、1E12c
-2から、2E16cm-2程度の範囲で設定することが
可能である。1E12cm-2よりもドーズ量を少なくす
ると、第1−OV領域の抵抗値が上昇し、MOS特性を
劣化させる要因となる。また、2E16cm-2よりもド
ーズ量を増やすと、高濃度領域特有の拡散効果により、
短チャネル効果が生じ易くなるため好ましくない。超高
耐圧デバイス、超高速デバイスなど、他の特性を度外視
したデバイスを目指さない場合には、このドーズ量は、
1E13cm-2程度から、3E15cm-2程度の範囲が
望ましい値となる。
【0031】また、第2−OVドーズ量は、配線抵抗を
下げることのみに着目して設定できる。具体的には、1
E14cm-2程度から、5E17cm-2程度の範囲で設
定する事が可能である。1E14cm-2よりもドーズ量
を少なくすると、配線抵抗が大きくなるため好ましくな
い。また、5E17cm-2よりもドーズ量を多くして
も、不純物活性化率があまり向上しなくなってくるた
め、配線抵抗が下がらなくなり、実用性が無くなってく
る。超高耐圧デバイス、超高速デバイスなど、他の特性
を度外視したデバイスを目指さない場合には、このドー
ズ量は、3E15cm-2程度から、3E16cm-2程度
の範囲が望ましい値となる。
【0032】また、この実施例では、NチャネルMOS
FETについて説明したが、もちろんPチャネルMOS
FETについても、不純物種とイオン打ち込みエネルギ
ーを変えるだけで同様の特性が与えられる。
【0033】次に、第二の実施例を説明する。図2は配
線領域にチタンシリサイドを用いたPチャネルMOSF
ETの製造工程図である。以下、この製造工程図を用い
て実施例の説明を行っていく。比抵抗率10Ω・cmの
n形シリコン半導体基板201の表面を95%水蒸気雰
囲気中で900℃、30分間の熱処理により膜厚50n
mの酸化膜202を形成する。この酸化膜はイオン打ち
込み工程で打ち込んだイオンが異常な分布を示す現象を
防ぐために必要な酸化膜である。次に、イオン打ち込み
法により燐イオンを注入する。燐イオンの加速エネルギ
ーは100keV、イオン打ち込み量はイオン数にして
7E12cm-2である。
【0034】次に、窒素雰囲気中で熱拡散を行う。拡散
温度は1100℃、拡散時間は4時間である。この熱処
理により、深さ2.0μmのNウェル領域203が形成
される。
【0035】次に、酸化膜202を緩衝弗酸でエッチン
グし、95%水蒸気雰囲気中で820℃、8分間の熱処
理により膜厚11nmの酸化膜204を形成する。
【0036】次に、MOSデバイスの閾値電圧を調整す
るための弗化硼素(BF2 )イオン打ち込みを行う。こ
の酸化膜はイオン打ち込み工程で、打ち込んだイオンが
異常な分布を示す現象を防ぐための酸化膜である。
【0037】BF2 イオンの加速エネルギーは50ke
V、イオン打ち込み量はイオン数にして8×1012cm
-2である。酸化膜204を緩衝弗酸でエッチングした
後、95%水蒸気雰囲気中で820℃、8分間の熱処理
により膜厚11nmのゲート酸化膜205を形成する。
【0038】次に、CVD法により、燐ドープポリシリ
コンを200nm堆積し、通常のフォトリソグラフ・エ
ッチング工程により、0.3μm幅のゲート領域206
を形成する(図2(a))。
【0039】次に、硼素イオン打ち込み工程により、L
DD領域207を形成する。加速エネルギーは30ke
V、イオン打ち込み量はイオン数にして1E13cm-2
である。
【0040】次に、シランとオゾンを原料ガスとしたC
VD法とドライエッチング法により、幅0.2μmの第
1サイドウォール領域208を形成する。
【0041】次に、弗化硼素(BF2 )イオン打ち込み
工程により、第1−OV領域209を形成する(図2
(b))。この領域はMOSデバイスのソース/ドレイ
ンに相当する。加速エネルギーは30keV、イオン打
ち込み量はイオン数にして1E14cm-2である。
【0042】次に、シランとオゾンを原料ガスとしたC
VD法とドライエッチング法により、幅0.15μmの
第2サイドウォール領域210を形成する(図2
(c))。
【0043】次に、チタン膜をスパッタ法を用いて10
0nmの厚さで形成する。続けて、850℃、20分の
熱処理を行う。すると、チタンと下地のシリコンとが反
応し、チタンシリサイド層211が形成される。続い
て、チタンの選択エッチングを行うと、酸化膜上でのチ
タンは除去される。
【0044】次に、弗化硼素(BF2 )イオン打ち込み
工程により、第2−OV領域212を形成する。この領
域は、従来MOSデバイスのソース/ドレイン領域が兼
ねていた配線領域である。加速エネルギーは60ke
V、イオン打ち込み量はイオン数にして3×1015cm
-2である。
【0045】最後に、ランプアニール処理として、95
0℃、5秒の処理を行い、不純物を活性化させ、Pチャ
ネルMOSFETが形成される(図2(d))。
【0046】このデバイスは、通常のデバイスに比べ1
/50程度の量しか導入されていないためLDD部分の
過渡増速拡散効果を非常に低く押えることができてい
る。さらに、チタンシリサイド層形成がLDD領域から
十分離れた領域で行われているため、この工程に伴う増
速拡散の影響も殆ど受けていない。
【0047】そのため、短チャネル効果が生じ難くなっ
ており、同様の工程で作成した従来のデバイスが、ゲー
ト長0.6μmまでしか良好な動作を行わず、製品レベ
ルではゲート長0.7μmのデバイスまでにしか対応で
きなかったのに比べ、ゲート長0.3μmでも良好な動
作を行うことが確認でき、製品レベルではゲート長0.
35μmのデバイスまでにしか対応できることが確認で
きた。
【0048】デバイス特性としては、ゲート長を半分に
できたため、60%程度能力は向上している。
【0049】また、配線領域では、チタンシリサイドの
比抵抗がソース/ドレイン領域の拡散抵抗に比べ小さい
ため、チタンシリサイドとオーム性接触が取れる程度の
ドーズ量と設定している。
【0050】なお、第1−OVドーズ量は、この領域を
ソース/ドレイン領域としてのみ最適化する事ができる
ため、配線抵抗を考慮する必要はなく、従来のプロセス
に比べ設定範囲が広くとれる。具体的には、1E12c
-2から、2E16cm-2程度の範囲で設定することが
可能である。1E12cm-2よりもドーズ量を少なくす
ると、第1−OV領域の抵抗値が上昇し、MOS特性を
劣化させる要因となる。また、2E16cm-2よりもド
ーズ量を増やすと、高濃度領域特有の拡散効果により、
短チャネル効果が生じ易くなるため好ましくない。超高
耐圧デバイス、超高速デバイスなど、他の特性を度外視
したデバイスを目指さない場合には、このドーズ量は、
1E13cm-2程度から、3E15cm-2程度の範囲が
望ましい値となる。
【0051】また、第2−OVドーズ量は、シリサイド
を配線に用いる場合、オーム性接触が取れる範囲で設定
できる。具体的には、1E14cm-2程度から、2E1
6cm-2程度の範囲で設定する事が可能である。1E1
4cm-2よりもドーズ量を少なくすると、オーム性接触
の確保が特にp形に対して難しくなるため好ましくな
い。また、2E16cm-2よりドーズ量を多くしても、
配線抵抗の低下率が低くなってくる。
【0052】また、この実施例では、PチャネルMOS
FETについて説明したが、もちろんNチャネルMOS
FETについても、不純物種とイオン打ち込みエネルギ
ーを変えるだけで同様の特性が与えられる。
【0053】また、第2−OV領域を形成するためのサ
イドウォール幅は、目指すデバイス特性によっても異な
る。今回作成したデバイスでは、サイドウォール幅とし
て0.15μmを採用したが、もっとゲート長の長いデ
バイス、例えばゲート長2μmのデバイスでは、もっと
大きい0.5μm程度の幅を与えないと、有効な作用を
しない。逆に、ゲート長が0.2μmのデバイスでは、
計算上ではサイドウォール幅として、0.1μm程度が
適当な値となる。一般的には、ゲート長の長いデバイス
を用いる場合には、プロセスマージンを稼げる大きなサ
イドウォール幅を用い、逆の場合には、セル寸法を縮小
するために小さなサイドウォール幅を用いるのが有効な
手法となる。
【0054】また、ここまでの実施例では、シリコン基
板上のMOSFETについて説明したが、これはもちろ
んGaAs、InGaAs、InP、SiCなど、全て
の半導体材料を基板としたデバイスに対し有効な技術で
ある。また、基板として絶縁体上に半導体薄膜を形成し
た、いわゆるセミコンダクター・オン・インシュレータ
(SOI)基板に対しても有効である。このSOIの中
には、酸化膜上に単結晶シリコンやアモルファスシリコ
ンや多結晶シリコン層を形成したデバイスももちろん含
まれる。
【0055】また、本実施例ではMOSFETに注目し
て説明したが、MOSFETに限定される理由は勿論な
く、MISFET、MESFET等に対してももちろん
有効である。
【0056】
【発明の効果】本発明の半導体装置を用いることで以下
に示すような効果を得ることができる。
【0057】(1)FET特性とLSI配線部の電気抵
抗とを独立して制御できるため、パンチスルー特性、オ
フ電流特性に優れたFETを、遅延時間が小さい配線で
接続したLSI、つまり低消費電力・高速動作が行える
LSIが提供できる。
【0058】(2)この構造は、MOSデバイスに限ら
ず、MES、MISデバイスあるいはガラス基板上に形
成された薄膜トランジスタを含むSOIデバイスなどあ
らゆるタイプのFETに適用できるため、MOS構造が
作りにくいGaAs、InGaAsなど化合物半導体基
板上のFET、さらにSiC、C(ダイアモンド)上の
FET等に対してこの構造をとることができ、デバイス
設計の自由度がきわめて向上する。
【0059】(3)サイドウォール形状が従来のLDD
構造に比べ緩い勾配となるため、FET上に配置される
配線金属スパッタ、層間分離膜CVDプロセスなどでの
付廻りが向上し、配線の信頼性が向上する。
【0060】また、本発明の半導体装置の製造方法を用
いると次に示すような効果を得ることができる。
【0061】(1)通常のMOS構造に必須であるサイ
ドウォール製造プロセスと同一の製造プロセスを用いる
事ができ新規プロセスを採用する必要がないため、設備
投資を全く行わずに本発明のプロセスを使用することが
できる。
【0062】(2)プロセス開発に要する期間を殆ど必
要としない。
【0063】(3)新規物質を用いていないため、製造
装置の汚染などの心配が無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例を説明するためのNチャ
ネルMOSFET製造工程図。
【図2】本発明の第二の実施例を説明するためのPチャ
ネルMOSLSI製造工程図。
【図3】従来の技術を説明するためのNチャネルMOS
FET製造工程図。
【符号の説明】
101・・・n形シリコン半導体基板 102・・・酸化膜 103・・・Pウェル領域 104・・・酸化膜 105・・・ゲート酸化膜 106・・・ゲート電極 107・・・LDD領域 108・・・第一サイドウォール領域 109・・・第一OV領域 110・・・第二サイドウォール領域 111・・・第二OV領域 201・・・n形シリコン半導体基板 202・・・酸化膜 203・・・Pウェル領域 204・・・酸化膜 205・・・ゲート酸化膜 206・・・ゲート電極 207・・・LDD領域 208・・・第一サイドウォール領域 209・・・第一OV領域 210・・・第二サイドウォール領域 211・・・チタンシリサイド層 212・・・第二OV領域 301・・・n形シリコン半導体基板 302・・・Pウェル領域 303・・・ゲート酸化膜 304・・・ゲート電極 305・・・LDD領域 306・・・サイドウォール領域 307・・・ソース/ドレイン領域

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体からなる基板表面に形成された電界
    効果トランジスタを少なくとも一つ以上有する半導体装
    置において、前記電界効果トランジスタのゲート外周部
    に位置する前記基板表面に第一導電型を有する第一領域
    と、前記第一領域外周部に第一導電型を示しかつ前記第
    一領域と比較して比抵抗が小さい第二領域と、前記第二
    領域外周部に第一導電型を示しかつ前記第二領域と比較
    して比抵抗が小さい第三領域とを有することを特徴とす
    る半導体装置。
  2. 【請求項2】半導体からなる基板表面に形成された電界
    効果トランジスタを少なくとも一つ以上有する半導体装
    置の製造方法において、前記電界効果トランジスタのゲ
    ート領域をマスクとして(B、P、As、Sb、Ga、
    In、S、Se、Zn)のうち少なくとも一種類の元素
    をイオン注入する工程と、前記ゲート領域周辺部に自己
    整合的に第一マスク領域を形成する工程と、(B、P、
    As、Sb、Ga、In、S、Se、Zn)のうち少な
    くとも一種類の元素を含むイオンを少なくとも1回注入
    する工程と、前記第一マスク領域周辺部に自己整合的に
    第二マスク領域を形成する工程と、(B、P、As、S
    b、Ga、In、S、Se、Zn)のうち少なくとも一
    種類の元素を含むイオンを少なくとも1回注入する工程
    とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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