JPH08255898A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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Publication number
JPH08255898A
JPH08255898A JP32578795A JP32578795A JPH08255898A JP H08255898 A JPH08255898 A JP H08255898A JP 32578795 A JP32578795 A JP 32578795A JP 32578795 A JP32578795 A JP 32578795A JP H08255898 A JPH08255898 A JP H08255898A
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JP
Japan
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layer
semiconductor device
base structure
surface structure
channel
Prior art date
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Pending
Application number
JP32578795A
Other languages
English (en)
Inventor
Ii Efu Furosuto Jiyonasan
ジョナサン・イー・エフ・フロスト
Atsushi Kurobe
篤 黒部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Publication of JPH08255898A publication Critical patent/JPH08255898A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L29/00Semiconductor devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching and having potential barriers; Capacitors or resistors having potential barriers, e.g. a PN-junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/66Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/68Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor controllable by only the electric current supplied, or only the electric potential applied, to an electrode which does not carry the current to be rectified, amplified or switched
    • H01L29/76Unipolar devices, e.g. field effect transistors
    • H01L29/772Field effect transistors
    • H01L29/7727Velocity modulation transistors, i.e. VMT

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
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  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Junction Field-Effect Transistors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 速度変調トランジスタの動作が可能で、非線
形相互導通特性を有する半導体装置を提供する。 【解決手段】 不純物が添加された第1の層を有するベ
ース構造と、前記ベース構造の第1の層と同一導電型
で、不純物が添加された第1の層と不純物が無添加ある
いは低濃度に添加された第2の層とからなる積層構造を
なし、前記第2の層が前記ベース構造に隣接する表面構
造と、前記ベース構造が隣接する側とは反対側の前記表
面構造に形成されたフロントゲート電極とを具備し、前
記表面構造の前記第2の層が、前記ベース構造との界面
においてヘテロ接合を形成することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置に関し、
特にキャリアの移動度が外部より印加される電圧により
制御される速度変調トランジスタに関する。本装置は一
般的な非線形特性をも有し、周波数逓倍器等の応用に供
することも可能である。
【0002】
【従来の技術】バンドギャップが比較的高い材料と低い
材料のヘテロ構造、例えばGaAs/AlGaAs接合
体では、電子は高いバンドギャップを有する材料から低
いバンドギャップを有する材料に転送されることが知ら
れている。このヘテロ接合ではしばしば2次元電子ガス
(2DEG)と呼ばれる電子のシートが形成される。こ
のシートの中では、シートに垂直な方向の波動関数がエ
ネルギー的に量子化される。電子は、GaAs/AlG
aAsヘテロ界面近くのGaAs層中に形成される3角
形状のポテンシャル領域に閉じ込められる。界面近くの
電子は、界面に平行な面の中を自由に移動できるので、
この面は伝導チャネルとして使用できる。
【0003】この電子の伝導チャネルからドナー不純物
を分離することによって、即ちAlGaAs層のドーピ
ングによって、2DEGは非常に高い移動度を呈する
(106 cm2 /Vs)。この現象は高速の電界効果ト
ランジスタの製作に利用され、それらはHEMT(High
Electron Mobility Transistor )あるいはMODFE
T(Modulation Doped Field Effect Transistor)と呼
ばれている。HEMTは、マイクロ波増幅器や高速集積
回路のような分野で利用されている。
【0004】図18に、HEMTのヘテロ界面近くのエ
ネルギーバンド図を示す。電子は、n型にドープされた
AlGaAs層から界面に転送され、界面に隣接してチ
ャネルを形成する。
【0005】電子は3角形状のポテンシャルプロファイ
ルによって量子化され、サブバンドを占有する。図18
には低い方の2つのサブバンドE0 ,E1 が図示されて
いる。エネルギー差ΔE=E1 −E0 は、約20meV
である。
【0006】従って、キャリア濃度が約6×1011/c
-2より小さい場合には、基底状態のサブバンドのみが
占有される。キャリア濃度は、表面に形成されたショッ
トキー障壁によって変わる。
【0007】一般的なHEMTの動作速度の理論的な限
界は、H.Sakai によって解析されている(Japanese Jou
rnal of Applied Physics Vol. 21, No. 6, June 1982,
p.L381 )。HEMTの動作速度を改良するために、こ
の文献では速度(移動度)変調が提案されている。通常
の電界効果トランジスタでは、電導度変調ΔGはチャネ
ル内のキャリア密度の変化ΔNを通じて行われ、チャネ
ル内で電荷を横方向に移動させるに要する時間が、速度
の極限を規定している。
【0008】速度変調トランジスタ(VMT)では、外
部から供給される2つのゲート電圧を用いて、チャネル
内のキャリアの移動度を、ほぼ一定のシートキャリア濃
度のもとに変化させることにより、この限界を克服して
いる。
【0009】速度変調の概念によれば、チャネル電導度
Gは主としてキャリア移動度の変化Δμを通じてゲート
電圧によって変調される。このときキャリア濃度は一定
値に保たれる。
【0010】これは、関係式 ΔG=μΔN+NΔμ
が成立することを考えると、理解できる。通常のHEM
Tでは上式の右辺の第1項を利用しているのに対し、V
MTでは第2項を利用している。この関係式より、VM
TではNの値を大きく保ちΔμを大きくすることが重要
であることがわかる。
【0011】VMTの概念は、特開昭58ー17857
2の明細書に開示されているように、2重チャネル構造
によって実体化されている。この明細書では、バックゲ
ート付きHEMT構造についても言及している。
【0012】従来のVMTでは、異なるキャリア移動度
を有する2つの区分されたチャネルを有し、一定のシー
トキャリア濃度を確保するために、互いに逆極性にバイ
アスされたフロントゲートとバックゲートによって、キ
ャリアが1つのチャネルから他のチャネルに転送される
デザインが大半であった。
【0013】図19は、このようなバックゲートHEM
Tの1例の層構造を示し、図20はその動作原理を示し
ている。2つのチャネルCh.AとCh.Bとは、2つ
のゲート電極201、203をそれぞれ有する2つの背
中合わせのHEMT構造によって制御されている。この
構造体は基板205の上に形成されている。ソース電極
207とドレイン電極209は2つのチャネルの両端で
接触するように構成されている。
【0014】各々のチャネルでは、2DEG面に垂直な
波動関数が量子化され、単一のサブバンドが占有され
る。ゲート電極201を正にバイアスし、ゲート電極2
03を負にバイアスする(あるいはその逆)ことによ
り、チャネルAまたはチャネルBのいずれかの2DEG
に、すべてのキャリアを局在させることができる。図2
1は図19のモデルの不純物分布を示す。図20におい
て、GateA、GateBはゲート電極201、20
3の電位VgA、VgBを示す。図20(a)は、VgA=V
gB=0、図20(b)は、VgA=−VgB=Vg0、図20
(c)はVgA=−VgB=−Vg0の場合をそれぞれ示す。
但し、Vg0は任意の電位である。
【0015】ゲート電極201、203を適当にバイア
スすることにより、すべてのキャリアがチャネルAに存
在する場合と、すべてのキャリアがチャネルBに存在す
る場合との間でキャリア濃度を一定にすることができ
る。各々のチャネルのキャリアの移動度は、隣接するG
aAs層のチャネルの不純物ドーピングの程度や、ヘテ
ロ界面の粗面の状態によって異なる。1つのチャネル
(図ではチャネルB)の不純物添加(ドーピング)濃度
が高いと移動度が低くなり、典型的にはn型のGaAs
では低温で103 cm2 /Vsとなる。低濃度ドーピン
グもしくは意図せぬドーピングの他のチャネル(図では
チャネルA)では、105 cm2 /Vs以上の移動度が
達成可能となる。従って移動度変調は、キャリア濃度の
合計を変えることなく、ゲート電極に与えられるスイッ
チング電位に応じて、キャリアを2つのチャネルの間を
転送することによって達成される。
【0016】チャネル長よりも小さい、例えば100n
mのチャネル間分離の場合には、通常のHEMTよりも
高速な動作が可能になる。図20(a)、20(b),
20(c)は3つの異なるゲート電圧状態でのバンド構
造を示し、図21は素子の断面での不純物(添加物)分
布を示す。繰り返して言えば、素子はキャリアの全てを
高移動度チャネル(チャネルA)から低移動度チャネル
(チャネルB)に転送することにより動作する。
【0017】欧州特許 EP-A-255 416 には2チャネルの
ヘテロ構造が開示されており、この例では2つのチャネ
ルは活性層中において中間のバリア層によって分離され
ている。このバリア層は、1つのチャネルから他のチャ
ネルへ量子トンネルを許す程度に薄い。異なる移動度を
実現するために、1つのチャネルは高濃度にドーピング
されており、他のチャネルはドーピングされていない。
2つのチャネルとも境界において同じ方位を持つように
形成されている。
【0018】他のヘテロ構造の例として、Meirav 等に
より発表されたものがある(Meiravet al. Appl.Phys
Lett 52 (1988) 1268、and B. Laikhmann, M. Heiblum
andU. Meirav, Appl. Phys Lett 57 (1990) 1557)。そ
の層構成と対応するバンド図を図22と表1に詳細に示
す。
【0019】
【表1】
【0020】発明者等の英国特許 GB 2 262 385 B で
は、2つの量子井戸の層が中間バリア層(または等価
物)によって完全に分離された例を開示している。キャ
リアの閉じ込め電位を歪めることにより、キャリアを1
つの(低移動度)層から他の(高移動度)層へ転送する
ためにゲート電位が使用されている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、移動
度の変化により高速なスイッチが可能な新しい速度変調
トランジスタの構成を提供しようとするものである。本
発明の他の目的は、上記に加え非線形動作が可能な電子
デバイスを提供しようとするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の半導体装置は、不純物が添加された第1の層
を有するベース構造と、前記ベース構造の第1の層と同
一導電型で、不純物が添加された第1の層と不純物が無
添加あるいは低濃度に添加された第2の層とからなる積
層構造をなし、前記第2の層が前記ベース構造に隣接す
る表面構造と、前記ベース構造が隣接する側とは反対側
の前記表面構造に形成されたフロントゲート電極とを具
備し、前記表面構造の前記第2の層が、前記ベース構造
との界面においてヘテロ接合を形成することを特徴とし
ている。
【0023】前記ベース構造の前記第1の層と前記表面
構造の前記第1の層がn型であり、前記ベース構造が前
記表面構造の前記第2の層の伝導帯下端より高い伝導帯
下端を有する半導体材料により形成される。
【0024】前記ベース構造の前記第1の層と前記表面
構造の前記第1の層がp型であり、前記ベース構造が前
記表面構造の前記第2の層の価電子帯上端より低い価電
子帯上端を有する半導体材料により形成される。
【0025】本発明の半導体装置は、従来の半導体装置
よりも高温で動作が可能な半導体装置を提供する。さら
に、英国特許GB 2 262 385 Bと対比すれば、伝動チャネ
ルがゲート電極に近いので、動作の制御が容易である。
構造について言えば、本発明と前記 Meirav 等の構造
(図22)との主たる相違は、低移動度チャネルが表面
ゲートによって制御されることである。本発明では、前
記英国特許のように、比較的低いバンドギャップの材料
からなる2つの層が、比較的高いバンドギャップの材料
の層によって分離されることによって、2つのチャネル
が規定されてはいない。
【0026】前記 Meirav and Laikhman(図22)と本
発明の主たる相違は、次の2点である。 1.Meirav等の半導体装置は、バックゲートを有する
が、ショットキーゲートのような表面ゲートを有してい
ない。バックゲート電圧を変化させると、キャリア密度
が可変の高移動度チャネルが形成される。しかしなが
ら、フロントゲートが無いので、高移動度チャネル上に
第2の伝導チャネルを形成できない。高移動度チャネル
のキャリアの遮閉効果により、バックゲートは表面近く
に伝導チャネルを誘起することができない。 2.Meirav等の半導体装置の高濃度にドープされたGa
As表面層は、良好なオーミックコンタクトをとる目的
のみで形成されたものであり、薄くとることによって層
211を完全に空乏化している。n+ 型GaAsキャッ
プ層は、この特別なドーピング濃度における空乏層幅の
2倍よりも少ない厚さで形成されているからである。エ
ネルギーバンド図からもわかるように、単一の高移動度
伝導チャネルを有する構造となっており、低移動度のチ
ャネルを誘起したり測定したりするようには意図されて
いない。
【0027】実際には、前記 Sakaki により提案された
2つのゲート構造では、チャネル間のキャリアの移動で
適当な非線形伝導を実現させることは不都合であること
がわかっている。唯一つの伝導チャネルしか含まないの
で、Meirav等の構造からは非線形の伝導は報告されてい
ないし、期待もできない。本発明はシングルゲート構造
の非線形トランスコンダクタンス素子を提供しようとす
るものである。
【0028】具体的には、本発明による半導体装置で
は、表面構造の第一の層が第1の移動度伝導チャネルを
規定し、表面構造の第2の層がベース構造との界面にお
いて第1の伝導チャネルの移動度よりも大きい移動度を
有する第2の伝導チャネルを規定する。キャリアはベー
ス構造の第1の層から高移動度チャネルに誘起される。
【0029】いくつかの実施例では、不純物が無添加あ
るいは低濃度に添加された第2の層が、ベース構造の第
1の層と表面構造との間のベース構造の中に形成され
る。表面ゲートの1つの例は、ショットキーメタルコン
タクトである。いくつかの変形例はあるが、ショットキ
接合が表面構造の第1の層に直接に接触していれば、第
1の伝導チャネルを表面構造の第1の層の中に原則とし
て誘起することができる。多くの場合、第1の表面構造
層とショットキメタルゲートとの間に、不純物が無添加
あるいは低濃度に添加された第3の層を具備することが
必要となる。そのように構成しないと、その接触はもと
もとオーミックになり易く、メタルコンタクトによりも
たらされる大きなエネルギー障壁は生み出され得ない。
【0030】もしその半導体装置が単にその非線形特性
を利用するために、すなわち例えば周波数逓倍器とし
て、製造されるのであれば、2つのチャネルのキャリア
に対し大きな制御機能を備えることはあまり重要ではな
い。しかしながら、他の条件では、特に半導体装置がV
MTとして製造される場合には、表面構造から遠い方の
ベース構造の表面に形成されたバックゲートを備えるこ
とが望ましい。その場合には、ベース構造は、表面構造
から遠い方のベース構造の表面に不純物が無添加あるい
は低濃度に添加されたもう1つの層を備えることが望ま
しい。
【0031】相対的に高いバンドエッジと低いバンドエ
ッジをそれぞれ有する材料は、いずれもベース構造と表
面構造に使用できる。例えば、ベース構造は主としてA
lGaAsで作られ、表面構造は主としてGaAsで作
られる。しかしながら、個別に要求されるバンドエッジ
差や動作温度に応じて、これらに類似な物質系はいずれ
も使用することができる。
【0032】表面ゲートは、表面電位を制御する層構造
と定義される。最も簡易な例は、ショットキーメタルゲ
ートである。金属−絶縁物−半導体(MIS)コンタク
トが他の例である。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら実施例
を説明する。 (第1の実施形態)図1に本発明の第1の実施形態に係
る半導体装置1の概略構造を示す。前述の説明からも分
かるように、基本的な構成はベース構造7と、その上面
に形成された表面構造と、その上に形成されたショット
キーメタルコンタクトゲート3から成っている。これら
は基板9の上に形成されている。選択的に、バックゲー
ト11がショットキーゲート電極3の反対側の基板表面
に具備されることがある。
【0034】表面構造5は、高移動度チャネル15の上
に低移動度チャネル13を生み出すように形成されてい
る。これらの2つのチャネルは、ショットキーゲート3
の両側において、第1のオーミックコンタクト17と第
2のオーミックコンタクト19と接続される。第1およ
び第2のオーミックコンタクト17、19は、ソース電
極21と2つのチャネル、ドレイン電極23と2つのチ
ャネルの間に、それぞれ電気的な接続を行う。表面構造
5とベース構造7を構成する特別な層構成につて、以下
詳述する。
【0035】表面構造5の材料は、一般的にはベース構
造7の伝導帯下端よりも低い伝導帯下端を有する(この
実施例では、キャリアーは電子である故)。説明の都合
上、図2に示される第1の実施例の層構成は、図1と同
じ参照番号、すなわちショットキーゲート3、表面構造
5、ベース構造7、基板9バックゲート11を使用して
いる。この半導体装置の動作を説明し易いように、図2
は概念図となっている。図の上部は材料の伝導帯下端の
不連続性を示しており、図の下部は表面構造のエネルギ
ー障壁が2つの伝導チャネルを生み出す様子を示してい
る。
【0036】表面構造5は、低い伝導帯下端を有する材
料であるGaAsで形成されている。ベース構造7は、
高い伝導帯下端を有する材料であるAlGaAsで形成
されている。ショットキーメタルゲート3の下には、表
面構造5を構成する厚さ10nmのGaAs層25、厚
さ30nmのn+ (9×1017cm-3)GaAs層27
がこの順に形成されている。n+ 不純物添加層27の下
には、厚さ30nmの不純物低添加(n- =1×1016
cm-3)GaAs層が形成されている。低添加層とは不
純物が低濃度に添加された層の意味であり、以下このよ
うに略記する。この低添加層29はベース構造7との間
に界面31を有する。
【0037】ベース構造7は、表面構造5との間に界面
31を形成する不純物低添加n- 層33を有する。この
厚さ40nmのAlGaAs層の不純物濃度は、1×1
16cm-3とされる。このAlGaAs層33の厚さは
ゼロとしてもよい。この低添加層33の下には、厚さ2
0nmのn型不純物添加(1×1017cm-3)AlGa
As層35が形成されている。n型層35の下には、厚
さ250nmのp- 型低添加(1×1016cm-3以下)
AlGaAs層が形成されている。基板9とベース構造
7の間には、n+ GaAs層39が形成され、基板9の
背面にはバックゲート11が形成されている。
【0038】図の下部に示されるエネルギーカーブは、
不純物添加表面層27の中の低移動度チャネル13と、
界面31において表面構造の低添加層29に形成される
高移動度チャネル15を制御するショットキー接合障壁
の効果を示す。ベース構造7の中央の層35のドーピン
グは、高移動度チャネル15の中にキャリアを造り出
す。エネルギーカーブの点線は、印加されたゲート電位
が低移動度チャネルを空にさせる様子を示している。こ
のようにして、ゲート電圧の印加は高移動度チャネルに
より多くのキャリアを存在させるという意味でスイッチ
ングを起こさせる。
【0039】バックゲートのみならず表面のショットキ
ーゲートが適切にバイアスされれば、半導体装置は真の
VMTとして動作する。この効果のコンピュータシミュ
レーションを図3に示す。伝導は、伝導帯がフェルミエ
ネルギー以下に落ちた時に起きる。図3の縦軸の原点が
フェルミエネルギーである。定性的には、図3からショ
ットキーゲート電圧を変化させると、フェルミエネルギ
ー以下で局在極小点が1つの状態から、フェルミエネル
ギー以下で2つに分離した極小点が存在する状態に変換
しうることがわかる。深さ35nm付近の極小点は、高
不純物添加、低移動度のチャネルに存在し、70nm付
近の極小点は高移動度チャネルを形成する。
【0040】この構造について、波動関数(図4に示
す)およびキャリア密度(図5に示す)を同様に計算し
た。波動関数の計算結果は、シングルおよびダブル伝導
チャネルモード間のスイッチングが可能であることを、
より定量的に示している。図5のキャリア密度のプロッ
トは、異なるチャネル間のキャリアの典型的な分布を示
している。図6は図5に対応するエネルギーレベルを示
している。なお、図5におけるn0 、n1 は、それぞれ
基底状態のサブバンドおよび第1励起状態のサブバンド
を占有するキャリアの数を表す。また、図6におけるE
0 、E1 は、それぞれ基底状態サブバンド、第1励起状
態サブバンドのキャリアの固有エネルギーを表す。
【0041】上記の実施形態では、ベース構造および表
面構造の第1の層がn型である場合を説明したが、第1
の層がp型である場合も、図7に示すように、単にnを
pに置き換えるだけで同様な構成をとることができる。
図1と同一部分には同一番号を付して重複する説明を省
略する。この場合、ベース構造は表面構造の価電子帯上
端より低い価電子帯上端を有する材料で形成される。膜
厚等の層設計は使用する材料に応じて適切に為されねば
ならない。 (第2の実施形態)図8は本発明の第2の実施形態に関
わる半導体装置の層構成を示す断面図である。全体構成
は図1に示すものと類似しているが、簡略化のためにソ
ース、ドレインコンタクトとバックゲートは図示されて
いない。詳細な層構成を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】層43は、主たる制御ゲートとしてのショ
ットキーゲートである。この例では、ニクロム/金で構
成されている。層45は、ショットキーゲート特性を改
良する薄い不純物無添加のGaAs層である。層47
は、低移動度チャネルを提供する薄い不純物高添加Ga
As層である。ドーピングは移動度を著しく低める程高
濃度である必要があるが、ショットキーゲートによって
完全に空乏層化される程度に低くなければならない。
【0044】層49は、AlGaAs層53のドナーか
らの電子に、高移動度チャネルを提供する薄い不純物無
添加GaAs領域である。層51は、層53のドナーか
ら層49の高移動度チャネルに電子を空間的に分離する
不純物無添加の薄いAlGaAs層であり、移動度を増
加させる。スペーサ層51の厚さはゼロにしてもよく、
そのような場合は、多数のキャリアが高移動度チャネル
に占有される。層53は、層49の高移動度チャネルの
ための電子を供給する不純物添加AlGaAs層であ
る。
【0045】層55は、意図せずに不純物が添加された
厚いAlGaAs層で、伝導チャネルと導電性基板との
間の伝導を妨げ、バックゲートの動作を可能にする。層
57と59は不純物が添加されたGaAsから成り、併
せてバックゲートを構成する。
【0046】半導体装置に高移動度と低移動度の2つの
密接に結合した平行伝導パスを備えると、理論上はその
系の計算上の移動度は低移動度チャネルによって支配さ
れることが示唆されている(M.A.Reed, W.P. Kirk and
P.S. Kobeila, IEEE JQuantum Elec QE22 (1986) 1753
)。 換言すれば、移動度は2つのチャネルのうち低
い移動度に引き寄せられる。このことは、高移動度チャ
ネルを有効に活用するためには、低移動度チャネルは完
全に空乏層化されねばならないことを意味する。またシ
ョットキーゲートにより主として制御された半導体装置
を設計しようとする場合には、低移動度チャネルは高移
動度チャネルよりもゲートに近づけねばならない。バン
ド構造のコンピュータモデルをショットキーゲート電圧
の関数として作成した。いくつかの実験的な計測を図8
に示す半導体装置に対して行った。
【0047】図9は、ショットキーゲート電圧を変化さ
せ、バックゲート電圧を固定としたときの磁気抵抗をシ
ート抵抗で表したものである。高移動度チャネルのシー
トキャリア密度は、4.2Kの温度でShubnikov-de Haa
s 振動が認められたことで確認された。振動は1/Bに
対し周期的であり、1/Bの周期はキャリア密度に比例
している。
【0048】図10は、本発明の半導体装置の磁気抵抗
を、温度4.2Kにおいて、バックゲート電圧を固定と
し、ショットキーゲート電圧の関数として示す。相互コ
ンダクタンスの非線形特性は明白である。−0.2V近
辺で、すべてのキャリアは半導体装置から取り去られる
ので、抵抗は急激に上昇する。フロント(上面)のショ
ットキーゲート電圧をより正とするとき、高移動度チャ
ネルに電子が占有し抵抗値は約−0.18Vで極小値に
達する。電圧をより正とすると、低移動度チャネルに電
子が占有し始め全体の移動度は急速に低下し、−0.0
8Vで抵抗値が極大値となる。ゲート電圧をさらに正と
すると、キャリア濃度の増加が移動度の減少に勝ち、抵
抗値はゲート電圧の計測上限値+0.2Vまで再び落ち
て行く。
【0049】図11は、液体窒素の沸点である77Kで
計測された図10と同様な特性図である。この特殊なヘ
テロ構造が正常に動作する条件は下記の通りである。 1.意図的に不純物を添加するAlGaAsのドーピン
グと、不純物無添加のAlGaAsスペーサ層の厚さ
と、不純物無添加のGaAs活性層の厚さのコンビネー
ションが高移動度の2DEGを可能にする。 2.不純物添加GaAs層の厚さとドーピングレベルの
適切な設定で、表面ショットキーゲートにより完全に空
乏層化される低移動度チャネルを可能にする。 (第3の実施形態)図12は、本発明の第3の実施形態
に関わる半導体装置の層構成を示す断面図と、この層構
成に対応したエネルギーバンド図を併記したものであ
る。前述の実施形態と同一の参照番号が、ベース構造、
表面構造、ゲートに使用されている。この図は、本発明
をSi/SiGe系に適用した場合の構造60を示す。
【0050】図の右側に示されたバンド図は、伝導帯下
端と価電子帯上端の不連続性のみを示す。電荷を帯びた
不純物やキャリアによるバンドベンディング効果は、簡
略化の目的で図示されていない。ベース構造7、表面構
造5、ゲート3は、例えばUHV−CVD法でシリコン
基板の上に成長されている。SiとSiGeの間の格子
不整合は約数パーセントである。
【0051】そのため、n+ 型Si0.7 Ge0.3 層85
とSi0.7 Ge0.3 層83の歪を除去するために、厚さ
約2μmのSi1-X GeX バッファ層87が設けられ
ている。Geの含有量xは0から0.3に徐々に増加す
る。結果として、層83、85用のSiGeの格子定数
は緩和される。一方、Si層79は格子が緩和されたS
iGe層83の上に成長しているので、歪が生じてい
る。
【0052】SiのバンドギャップはSiGeのバンド
ギャップより大きいが、歪んだSiと歪まないSiGe
から構成されたヘテロ構造は、SiGeがエネルギーに
おいて高い状態での伝導帯下端の不連続性を呈する。こ
れが図12に層79と83の間のヘテロ界面として示さ
れている。このようにして高移動度の電子がn型SiG
e層85から供給され、層79と層83の間のヘテロ界
面において、不純物無添加Si層79の中に定着する。
低移動度チャネルがn+ 型層77の中に形成される。ゲ
ート3は、シリコン酸化膜63とポリシリコン61とか
ら構成される。ゲートはアルミニウムのようなショット
キーメタルに代えてもよい。 (第4の実施形態)図13は、本発明の第4の実施形態
に係わる半導体装置の断面図である。ベース構造、表面
構造、ゲートに関しては、前述の実施例と同じ参照番号
が使用されている。この実施形態では、ベース構造は表
面構造の上に形成されている。すなわち、基板121の
上に表面構造5が形成され、表面構造5の上にベース構
造7が形成されている。この実施形態は、p型伝導チャ
ネルを有するSi/SiGeヘテロ構造に関するもので
あり、表面構造5とベース構造7とがSOIウェハ3の
上に成長形成されている。SOIウェハは、シリコン基
板121上に形成された埋め込みシリコン酸化膜12
2、さらにこの上に形成された表面シリコン層123か
ら成る。
【0053】SOI基板を製作するには、例えばSIM
OX(Separation by ImplantedOxigen)技術が使用さ
れる。この技術では酸素イオンがシリコン基板中に注入
され、熱処理の後にシリコン酸化膜が形成される。SI
MOX技術により形成される表面シリコン層の厚さは約
200nmである。この層は、例えば表面酸化とシリコ
ン酸化膜の除去とを繰り返すことにより、薄くすること
ができる。層123の厚さは10nmまで薄くされ、表
面構造およびベース構造のSiとSiGeの層を、例え
ばUHV−CVD法で温度550℃において成長させ
る。表3に詳細なエピタキシャル層構造を示す。表にお
いて、層130の厚さは層132を形成するために表面
酸化を行った後のものである。
【0054】
【表3】
【0055】図13の領域145に、例えばボロンを印
加電圧20kVと50kVとで連続的に,トータルドー
ズ量が1×1015cm-2となるようにイオン注入し、例
えば700℃で30分間アニールして注入領域へのダメ
ージを除去する。この領域は2つの伝導チャネルと金属
電極142との間を繋ぐオーミックコンタクトを形成す
る。ゲート9には、SiMOSFETの一般的なゲート
構造が使用される。このゲートは、層126と層128
の間のヘテロ界面の高移動度チャネルを主として制御
し、このためこの実施形態ではバックゲートに相当す
る。シリコン酸化膜140は、素子間の電気的な分離を
行う。
【0056】Si0.7 Ge0.3 層125と126の合計
膜厚は、Si上のSi0.7 Ge0.3の臨界膜厚より小
さいので、これらのSiGe層は常に歪を有している。
低移動度正孔チャネルはp+ 型不純物添加Si0.7
0.3 層125に形成され、高移動度正孔チャネルは層
126と128の間のヘテロ界面に形成される。層12
3、122、121はゲート構造3を構成し、金属層1
50は層121に対するオーミックコンタクトである。
層150に電圧を印加することにより、層125の低移
動度チャネルのキャリア濃度が主として変化する。これ
により、前述の非線形型の相互コンダクタンスが産み出
される。ゲート3に電圧が印加されると同時に、ゲート
9が適切にバイアスされれば、2つのチャネルの合計の
キャリア濃度は一定に保たれ、VMT動作が達成され
る。 (第5の実施形態)図14は本発明の第5の実施形態に
係わる半導体装置の層構成500と、これに対応したエ
ネルギーバンド図を示す。ベース構造、表面構造、ゲー
トには、前述の実施形態と同じ参照番号を付している。
この実施例の構造は、表面構造の第1の不純物添加層の
伝導帯エッジがベース構造から離れるに従って徐々に増
加している。層構成のパラメータを表4に示す。
【0057】
【表4】
【0058】表面構造の第1の不純物添加層が、徐々に
増加する伝導帯下端を有することにより、内部電界がさ
らに付加されので、層527における低移動度チャネル
がより低いフロントゲート電圧によって空乏層化され得
る。これは低消費電力の応用には効果的な特性である。
【0059】本実施形態では、層529のAlの含有量
も徐々に増加する。しかしこの量は一定であってもよ
い。図15は本実施形態の変形例の層構成600を示
し、層629は不純物無添加のGaAs層、層627は
n型不純物添加Alx Ga1-x Asである。xの値は0
から0.1までリニアに変化する。層629に3元合金
のAlGaAsを用いるよりも2元合金のGaAsを用
いる方が、合金散乱が減少するのでヘテロ界面での移動
度が大きくなる。
【0060】Al含有量を増加させるプロファイルに
は、種々の変形例が考えられる。例えばAlを段階的に
増加させてもよく、このような例として層構成630を
図16に示す。この例では、層631と層633のAl
の含有量が段階的に変化している。
【0061】以上種々の実施形態を説明したが、本発明
では伝導チャネルの電位を制御し、キャリア濃度変化さ
せることが可能であれば、如何なる多層構造も表面ゲー
トとして使用可能である。図2と図12では、ショット
キーメタルコンタクトとMIS(Metal-Insulatot-Semi
conductor )コンタクトをそれぞれ示した。図17はそ
の他の例として、表面ゲートがGaAs/AlGaAs
材料から構成された構造100を示している。ベースお
よび表面構造、基板、ゲート、オーミックコンタクトや
伝導チャネルは第1の実施例と同じ参照番号が使われて
いる。
【0062】表面ゲート3は、n++型GaAs層101
と不純物無添加AlGaAs層103から成る。拡散に
より形成されたオーミックコンタクト21が、2つの伝
導チャネル13と15との電気的な接続に使用されてい
る。n++型GaAs層101には、加熱処理による合金
化がなされていないオーミックコンタクト111が形成
され、これが表面ゲートとなっている。n++型GaAs
層101は、図のように選択的にエッチオフされ、表面
ゲートと伝導チャネル間のショートを避けるようになっ
ている。
【0063】本発明は上記の実施形態に限られるもので
はなく、特許請求の範囲に規定した本発明の範囲内にお
いて種々の変形が可能である。図8の実施形態(第2の
実施形態)では、通常の速度変調トランジスタのデザイ
ンと同様に、半導体層領域に組み込まれたバックゲート
を有しているが、フロントゲートでの移動度制御は、い
かなるバックゲート電圧においても得られる。そのため
本発明は、非線形相互コンダクタンスシングルゲートデ
バイスとしても用いることができる。この場合、ベース
構造と表面構造は半絶縁GaAs基板の上に直接形成す
ることができる。
【0064】図8に示したデバイス構造は、格子整合の
とれたGaAS−AlGaAs半導体合金システムから
分子線エピタキシーにより成長された。本発明は適切な
伝導帯(n型)、価電子帯(p型)不連続性を有するヘ
テロ構造に対しては、いずれにも有効である。InPま
たはGaAs基板にInX Ga1-X As−InX Al
1-X を形成した場合や、SiまたはGe基板にSiX
1-X −Siを形成した場合をも含む。
【0065】
【発明の効果】上記のように、本発明によれば速度変調
トランジスタの動作が可能で、非線形相互コンダクタン
ス特性を有する半導体装置の提供が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の概
略的な断面図。
【図2】図1の半導体装置の層構成に対応したエネルギ
ーバンド図。
【図3】図1の半導体装置の動作原理を説明するための
コンピュータシミュレーションによる特性図。
【図4】図1の半導体装置のコンピュータシミュレーシ
ョンによる波動関数を示す図。
【図5】図1の半導体装置のコンピュータシミュレーシ
ョンによるフロントゲート電圧とキャリア密度の相関
図。
【図6】図1の半導体装置のコンピュータシミュレーシ
ョンによるフロントゲート電圧とエネルギーの相関図。
【図7】図1の半導体装置において、ベース構造と表面
構造の第1層がp型半導体である場合の層構成とそれに
対応するエネルギーバンド図。
【図8】本発明の第2の実施形態に係わる半導体装置の
概略的な断面図。
【図9】図8の半導体装置のシート抵抗の実験的な計測
値を示すグラフ。
【図10】図8の半導体装置のフロントゲート電圧に対
するシート抵抗の変化を実験的に求めた特性図。
【図11】図10の特性をさらに高い温度で測定した場
合の特性図。
【図12】本発明の第3の実施形態に係わる半導体装置
の層構成とこれに対応するエネルギーバンド図。
【図13】本発明の第4の実施形態に係わる半導体装置
の層構成を示す半導体装置の断面図。
【図14】本発明の第5の実施形態に係わる半導体装置
の層構成と、これに対応したエネルギーバンド図。
【図15】本発明の第5の実施形態に係わる半導体装置
の変形例の層構成と、これに対応したエネルギーバンド
図。
【図16】本発明の第5の実施形態に係わる半導体装置
のさらに他の変形例の層構成と、これに対応したエネル
ギーバンド図。
【図17】本発明の半導体装置に使用される表面ゲート
の他の例を示す半導体装置の概略的な断面図。
【図18】従来のHEMTのエネルギーバンド図。
【図19】バックゲートを有する従来のHEMTの層構
成を示す斜視図。
【図20】図16の半導体装置の3種のエネルギー状態
を示すエネルギーバンド図。
【図21】図16の半導体装置の層毎の不純物分布を示
す図。
【図22】従来のヘテロ構造の1例を示す半導体装置の
断面図。
【符号の説明】
1…半導体装置、3…表面(フロント)ゲート、5…表
面構造、7…ベース構造、9…半導体基板、11…バッ
クゲート、13…低移動度チャネル、15…高移動度チ
ャネル、17…第1のオーミックコンタクト、19…第
2のオーミックコンタクト、21…ソース電極、23…
ドレイン電極、25…不純物無添加GaAS層、27…
+ 型GaAs層、29…n- 型GaAs層、31…界
面、33…n- 型AlGaAs層、35…n型AlGa
As層、37…p- 型AlGaAs層、39…n+ 型G
aAs層

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不純物が添加された第1の層を有するベ
    ース構造と、 前記ベース構造の第1の層と同一導電型で、不純物が添
    加された第1の層と不純物が無添加あるいは低濃度に添
    加された第2の層とからなる積層構造をなし、前記第2
    の層が前記ベース構造に隣接する表面構造と、 前記ベース構造が隣接する側とは反対側の前記表面構造
    に形成されたフロントゲート電極とを具備し、 前記表面構造の前記第2の層が、前記ベース構造との界
    面においてヘテロ接合を形成することを特徴とする半導
    体装置。
  2. 【請求項2】 前記ベース構造の前記第1の層と前記表
    面構造の前記第1の層がn型であり、前記ベース構造が
    前記表面構造の前記第2の層の伝導帯下端より高い伝導
    帯下端を有する半導体材料により形成されることを特徴
    とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記ベース構造の前記第1の層と前記表
    面構造の前記第1の層がp型であり、前記ベース構造が
    前記表面構造の前記第2の層の価電子帯上端より低い価
    電子帯上端を有する半導体材料により形成されることを
    特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記ベース構造は、前記ベース構造の前
    記第1の層と前記表面構造の前記第2の層との間に不純
    物が無添加あるいは低濃度に添加された第2の層を具備
    することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記
    載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記ゲート電極は、ショットキー接合の
    形で前記表面構造の前記表面上に具備されることを特徴
    とする請求項1ないし4のいずれかに記載の半導体装
    置。
  6. 【請求項6】 前記表面構造の前記第1の層が,キャリ
    アが移動する第1の伝導チャネルを規定し、前記表面構
    造の前記第2の層が、前記ベース構造の前記表面との前
    記界面において、前記第1の伝導チャネルでのキャリア
    の移動度よりも高い移動度でキャリアが移動する第2の
    伝導チャネルを規定することを特徴とする請求項1ない
    し5に記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記表面構造から遠い側の前記ベース構
    造の表面に形成されたバックゲート電極を更に具備する
    請求項1ないし6のいずれかに記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】 前記フロントゲート電極に印加される電
    圧と前記バックゲート電極に印加される電圧とがそれぞ
    れ制御されることにより、前記第1の伝導チャネルに存
    在するキャリアの数と前記第2の伝導チャネルに存在す
    るキャリアの数との和が、一定であるように動作するこ
    とを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記フロントゲート電極に印加される電
    圧が制御されることにより、前記第1の伝導チャネルに
    存在するキャリアの数と、前記第2の伝導チャネルに存
    在するキャリアの数との和が、変化するように動作する
    ことを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
  10. 【請求項10】 前記表面構造から遠い側の前記ベース
    構造の表面に形成されたバックゲート電極を更に具備す
    ることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
  11. 【請求項11】 前記表面構造は、前記表面構造の前記
    第1の層と前記フロントゲート電極との間に不純物が無
    添加あるい低濃度に添加された第3の層をさらに具備す
    ることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載
    の半導体装置。
  12. 【請求項12】 前記ベース構造は、前記表面構造から
    遠い側の前記ベース構造の表面に更に不純物が無添加あ
    るいは低濃度に添加された第3の層を具備することを特
    徴とする請求項4に記載の半導体装置。
  13. 【請求項13】 前記ベース構造が基本的にAlGaA
    sより形成され、表面構造が基本的にGaAsより形成
    される請求項1ないし12のいずれかに記載の半導体装
    置。
  14. 【請求項14】 前記ベース構造が基本的にSiGeよ
    り形成され、表面構造が基本的にSiより形成されてい
    る請求項1ないし12に記載の半導体装置。
  15. 【請求項15】 前記表面構造の前記第1の層の前記伝
    導帯下端は、前記第1の層中の位置が前記ベース構造か
    ら離れるに従ってエネルギー準位が徐々に高くなるよう
    に構成されたことを特徴とする請求項2に記載の半導体
    装置。
  16. 【請求項16】 前記表面構造の前記第1の層の前記伝
    導帯下端は、前記第1の層中の位置が前記ベース構造か
    ら離れるに従ってエネルギー準位が階段状に高くなるよ
    うに構成されたことを特徴とする請求項2に記載の半導
    体装置。
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