JPH08254770A - 内部にサポートシュー及び移動可能な媒体ガイド部材を備えたデジタルプリンタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 走査印刷のために感光性記録媒体を円筒状サ
ポート内に精確に位置合わせしかつ計測することのでき
る手段を有したプリンタを提供する。 【解決手段】 プリンタは、（１）円筒状の内面を持っ
たサポートシューと、（２）円筒状の面の軸回りの回転
及びその軸に沿った直線移動が同時に行えるロータに支
持された書き込みヘッドと、を有している。媒体ガイド
部材がロータの回転軸に沿って移動するように取り付け
られている。この媒体ガイド部材は、サポートシューの
円筒形の内面とこの媒体ガイド部材との間に間隙を形成
するようにサポートシューの内面の内部で所要位置へ移
動可能である。記録媒体は、この媒体ガイド部材の外面
の周囲及びサポートシューの円筒状の内面の内部に進む
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は概してデジタル化さ
れた信号を利用したフィルム印刷装置に関わり、詳しく
は、媒体を回転光源により露光するために円筒形状に形
成する写真印刷装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】デジタル化された画像の印画は、感光媒
体上に書き込み点を形成する光線ビームの強度を、該ビ
ームが前記感光媒体と相対的に移動する際に変調するこ
とによりなされる。あるタイプのプリンタでは、媒体支
持円筒体内で回転するロータに配置された複数の発光ダ
イオード（ＬＥＤ）のアレイ（配列）を用いる。ロータ
は前記支持円筒体を介して軸方向に移動して前記ＬＥＤ
アレイを次の（単数又は複数の）画像ラインに指標す
る。前記発光ダイオードは比較的簡単な電子駆動回路で
直接的に変調することが可能であり、また比較的安価か
つコンパクトで信頼性のあるハードウエアとともに用い
ることができる。

【０００３】デジタル化された情報を用いかつシンプル
で安価な光源を使用し、一般的な印画紙上にフルカラー
画像を生成することのできる高速プリンタは周知であ
る。書き込みヘッドアッセンブリは、行列配置され独立
したアドレスが可能で複数の光線ビームを照射する複数
の単色ＬＥＤ、投射光学装置、及び支援電子装置を備え
ている。この書き込みヘッドアッセンブリはロータに設
けられている。このロータは、所定軸回りに回転しかつ
同時に直線移動して円筒状の「サポートシュー」の内面
に置かれた静止感光性記録媒体を通過し、該感光性材料
を高速走査方向及び低速走査方向に横切って移動しなが
ら複数の書き込み点を形成する。Smith 氏他の特許の開
示内容が特にこの記載に組み込まれるものとする。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】かかるプリンタを使用
する際、前記感光性記録媒体は、前記サポートシュー内
に擦れを生ずることなく前進されなければならず、また
前記回転露光源が前記円筒状サポートシューの軸方向長
さを横切る際に露光源に対し正確に位置決めされなけれ
ばならない。プリント操作中に、円筒形状に形成された
サポートシューに対して前記媒体を取り扱う方法として
多数のものが発展してきた。

【０００５】１９５０年６月２０日付で Wise 氏に付与
された米国特許 No. 2,511,892 によるものでは、ロー
ルの端部が、一方向回転をする一組の駆動ローラを介し
て供給される。媒体は、一対のマンドレルと可撓性を有
したシートとの間で駆動される。この可撓性シートはマ
ンドレルの周囲で開閉し、前記媒体を前記マンドレルに
挟ませる。データの転移作動は媒体の露光部にて生ず
る。書き込み動作の後、前記可撓性シートが開かれて媒
体が駆動され、前記ロールからシート部分を切り取るナ
イフを通過する。この可撓性シートは、次の書き込み工
程のために前記マンドレルと可撓性シートとの間にまだ
緩やかに保持されている未露光媒体を閉じる。支持マン
ドレルを用いることにより露光可能な媒体の領域は減少
し、無駄が増加する。該媒体をマンドレルと可撓性シー
トとの間に捕えることは、写真媒体を用いた場合、該媒
体が前記可撓性シートが開かれた状態で前記プリンタ内
に又は前記プリンタから移送される際に、該媒体の端部
において感光乳剤がダメージを受けるおそれがある。

【０００６】１９７６年５月１８日付で Rolon 氏に付
与された米国特許 No. 3,958,250 は、曲面状とされた
入口ガイドシュー内部にフィルムのロールの端部が送り
込まれるよう構成されたプリンタを開示している。前記
シューは、前記フィルムを、露光室内に収納された曲面
状壁部に沿って方向転換する。前記フィルム端がこの曲
面状壁部と対向する側に至ると、フィルムは該壁部に負
圧により保持される。該媒体の感光乳剤の設けられた面
を固定部分に押し付けるので、感光乳剤が曲面状入口シ
ューにより擦り傷を受けるおそれがある。

【０００７】１９８４年１０月２３日付で Sheck 氏他
に付与された米国特許No. 4,479,148 は、露光または読
み取り媒体を新聞印刷装置のためにシート状に保持する
フラップがテープ止めされる搬送体の使用を開示してい
る。この搬送体は複数の駆動ローラによって、回転可能
なマンドレルとの位置合わせ位置に付勢されている。マ
ンドレルが回転すると、前記搬送体が、該マンドレルと
曲壁部との間のギャップを、該搬送体が円筒状に形成さ
れるまで詰める。媒体シートは手で装填され、写真の使
用のためには暗室環境を必要とする。全幅ローラの使用
は感光乳剤を傷つけるおそれがある。

【０００８】１９８７年８月１１日付で Rosier 氏に付
与された米国特許 No. 4,686,541は、駆動ローラの第一
の組を備えたリールからのフィルムの引き出し、フィル
ムをその端部に沿って円筒状支持体に案内すること、フ
ィルムの切断、フィルムを負圧により円筒状受け部に保
持すること、フィルムの露光、（ペーパーを前記受け部
に供給する際に移動してペーパーの通路から外れる）別
のローラの組に係合して、前記フィルムを前記受け部か
ら外して、前記シートを収納カセットに駆動するさらに
別の組のローラに移動させることを開示している。フィ
ルムをシートに切断することが不適当である場合には巻
取ロールを用いることもできる。シートのサイズは決ま
っており、小さい像を形成する際にはプリンタによる媒
体の効率的な使用が制限される。媒体セグメントを、対
を成すローラから、媒体を上記の如くガイドする対を成
すローラ及びガイドに通すことは、湿度により、及び媒
体が異なることによる基材／乳剤の構成の違いによりそ
れらローラ−媒体間の摩擦特性の変化した際に端部を傷
つける要因となる。

【０００９】１９８７年１０月６日付で Gerlach 氏に
付与された米国特許 No. 4,698,647のものは、フィルム
ロールの端部がフォーム (foam) によりカバーされた一
対のローラ内に送られ、金属製のシート偏向ガイドを回
り、上昇して軸方向に調節可能な二つの非回転マンドレ
ルを回り、別の組の偏向ガイドを介して戻り、そしてフ
ォームによりカバーされた別の組のローラに送り出され
る。前記マンドレルはフィルムの異なる幅に適応すべく
軸方向に移動する。ロータ／ハブのサンドイッチ体が、
カーブしたフィルムの軸方向長さ分移動される。フィル
ムの初期装填中に、フィルムガイドキャップがフィルム
を前記マンドレルの周囲に向くよう補助する。前記マン
ドレルは露光可能性のある媒体の量を減らすものであ
る。前記移動支持されたハブ装置の軌道が該マンドレル
の配置及び構造により制限されるため、前記マンドレル
近傍における端部ではさらにフィルムの無駄が生ずる。
前記ガイド及びハブはクロム化合物で処理されているも
のの、フィルムの移送時及び移動架台の移動時には、確
実に、許容できないレベルの擦り傷が生ずる。

【００１０】１９８９年３月２８日付で Saotome 氏に
より出願された米国特許No. 4,816,923 は、複数の駆動
ローラによりシートを円筒状支持体内に送る走査装置を
開示している。前記円筒状支持体における、前記シート
が装着されるよう離間した各端部のエッジガイドが、シ
ートを、該シートがストッパに当接するまで進める。上
記方法によって、前記媒体を、対を成すローラ及び該ロ
ーラをガイドするエッジによりそれらローラの下流に駆
動することは、正確な拘束原理から分かるように、それ
らローラの前記エッジガイドに対する位置ずれにより媒
体へダメージを与えることがある。前記ローラと媒体と
の間の摩擦特性が、湿度、あるいは、異なる厚み又は異
なる基板／感光乳剤の合成物を有した別のタイプの媒体
が用いられることによって変化したときにもダメージが
生ずるおそれがある。全ての媒体は剛性を有している。
開示されているタイプのストッパまで媒体が送られた
際、該媒体端部の短い部分は直線状のままとなり、円筒
状支持体の曲面には追従しないであろう。その直線部の
長さは、前記駆動ローラによりかけられる接線方向の
力、媒体の剛性、設定された曲線の半径、及び、媒体−
支持部間の摩擦係数に依存する。この直線部分は前記支
持部に緊密に接触することがないため、光学装置が極め
て長い焦点深度を有しない限り、焦点から外れた状態と
なることであろう。焦点深度の大きい焦点機構の作動は
通常、焦点深度の小さいものよりも遅いものである。従
って、開示されている方法を用いたのでは、装置の性能
は低下する。剛性の問題のために前記ストッパの近傍部
分の媒体を用いないとすれば、無駄が生じることにな
る。また、前記ローラにより付与される力が大きすぎれ
ば、前記ストッパに当接する媒体端部がダメージを受け
るおそれがある。逆に、ニップ力が小さすぎる場合には
ローラはスリップし、前記媒体の感光乳剤に傷を付け、
かつ位置合わせ精度は出せなくなる。

【００１１】本発明の目的は、走査印刷のために感光性
記録媒体を円筒状サポート内に精確に位置合わせしかつ
計測できる改善された手段を提供することにある。

【００１２】本発明の他の目的は、感光性記録媒体を、
露光面が所定の半径に保持される円筒状サポートシュー
内にガイドするための方法及び装置を提供することにあ
る。

【００１３】本発明の別の目的は、媒体の露光領域を最
大限に活用できる方法及び装置を提供し、照射手段を備
えるロータを前記円筒形状とされた媒体の軸方向全長に
わたって移動させることにより境界（マージン）を排除
することにある。

【００１４】本発明のさらに別の目的は、前記媒体をガ
イドまたは偏向するのに用いられる多数の静止した硬い
部材を最小限に抑さえることにより、前記媒体の感光乳
剤の端部の損傷、及びひっかきあるいは擦れの発生を最
小限にできる方法及び装置を提供することにある。

【００１５】本発明のさらに別の目的は、支持部材及び
回転媒体ガイド部材とにより形成される円筒状空間内に
媒体をガイドすることによって、前記媒体搬送体及びプ
リント動作に対する巻ぐせ (core set) 及び剛性の影響
を最小限に留める方法及び装置を提供することにある。

【００１６】

【課題を解決するための手段】本発明のこれら及びその
他の目的により、プリンタは、（１）円筒状の内面を持
ったサポートシューと、（２）円筒状の面の軸回りの回
転及びその軸に沿った直線移動が同時に行えるロータに
支持された書き込みヘッドと、を有している。媒体ガイ
ド部材がロータの回転軸に沿って移動するように取り付
けられている。この媒体ガイド部材は、サポートシュー
の円筒形の内面とこの媒体ガイド部材との間に間隙を形
成するようにサポートシューの内面の内部で所要位置へ
移動可能である。記録媒体は、この媒体ガイド部材の外
面とサポートシューの円筒状の内面との間に形成された
ギャップを回って進むことができる。

【００１７】本発明の好ましい実施の形態によれば、前
記ロータは、該ロータの回転軸に沿った直線移動も同時
に行えるように、前記媒体ガイド部材に対して所定の特
別な関係となるようロータガイド部材に取り付けられて
いる。ロータ支持部材は、一対のガイドロッドに沿って
移動可能に支持された移動架台アッセンブリに取り付け
られている。媒体支持部材は、前記外面を規定しかつ前
記サポートシューの内面との間に前記媒体が入り込むこ
とのできる間隙を形成する複数のローラを備えていても
よい。あるいは、媒体支持部材は、前記外面を規定しか
つかつ前記サポートシューの内面との間に前記媒体が入
り込むことのできる間隙を形成する外周面を持ったディ
スクであってもよい。好ましくは、この媒体ガイド部材
は、媒体が前記間隙内を進む際の媒体の幅方向中心の近
傍の所定軸に沿って並んでいる。

【００１８】本発明及びその目的、効果は、下記の好ま
しい実施の形態の記載により、より明確とされる。

【００１９】

【発明の実施の形態】以下の本発明の好ましい実施の形
態の詳細な説明においては添付の図面について説明され
ている。これらの図面において、図１は、従来技術に係
る回転プリントシステムの斜視図；図２ないし図４はそ
れぞれ、本発明の第一の好ましい実施形態による装置の
一部を示す概略図；図５は、計測ローラ／押圧ローラ・
インターフェース及び調整手段を示す斜視図；図６は、
図３に示す装置の分解斜視図；図７は、図３と同様の概
略図で、本発明の他の好ましい実施形態を示すものであ
る。

【００２０】以下の説明は特に本発明に係る装置の一部
を形成、又はより直接的に協働する構成要素についてな
されるものである。詳細には図示又は説明されない構成
要素は当業者に周知の種々の形態を採り得るものであ
る。

【００２１】図１は、多重位置レンズアッセンブリを用
いる回転プリントシステムを示すもので、このシステム
は、ロータ支持部材２により支持され図示しない駆動モ
ータに連結されたロータ１を備えている。前記ロータ支
持部材２は、一対のガイドロッド４，４′に沿って移動
が可能となるように支持された移動架台アッセンブリ３
から懸吊されている。前記ロータは円筒状サポートシュ
ー５内での回転及び軸方向移動ができるように配設され
ている。該円筒状サポートシューの内面６には感光性材
料のシート又はウェブが設けられる。ロータ１は、ロー
タ支持部材２、移動架台アッセンブリ３、及び、ステッ
パモータにより駆動される親ネジ７を備えた直線移動ア
ッセンブリに取り付けられている。このロータは前記駆
動モータによって高速走査方向に回転されると同時に、
前記ステッパモータ及び前記親ネジ７によって前記円筒
状サポートシューを通過して低速走査方向（軸方向）に
移動され、これにより、サポートシュー内に保持された
感光性媒体上でのラスター走査パターンを成す。

【００２２】ロータ１内にはＬＥＤプリントヘッドアッ
センブリ８が取り付けられている。このＬＥＤプリント
ヘッドアッセンブリはＬＥＤのアレイの如き複数の単色
光源、及び投射レンズアッセンブリを備えている。該プ
リントヘッドアッセンブリは前記ＬＥＤアレイパッケー
ジを備えたロータ１の本体内に位置している。ＬＥＤア
レイパッケージは、ＬＥＤ開口出力面が前記投射レンズ
アッセンブリの光軸と直角となるように位置決めされて
いる。この投射レンズアッセンブリは、前記アレイ内の
全てのＬＥＤを、前記ロータの前記外面上に近接した面
上、より詳しくはサポートシュー５に保持された前記感
光性材料の内面上、に同時に結像（焦点）させるべく配
設されている。つまり、単一の投射光学的レンズアレイ
によって、前記複数のＬＥＤが、画素を露光する複数の
書き込みビームを構成する複数の個々の画像として、前
記感光材料上に画像を描くものとなっているのである。

【００２３】用紙の装填 図２を参照すれば、遮光キャビネット１０内へのアクセ
スは、ヒンジ１４を支点として回動するドア１２を介し
て行われる。遮光カセット１６が写真感光性媒体のロー
ル１８を収納している。このカセット１６は軸２０回り
に回動する。このカセット１６に形成されたフロック加
工の施されたスリット２２から媒体２４が外部に出られ
るようになっている。媒体２４はデルリンＡＦ（Delrin
AF：商品名）の如き底摩擦係数を有した材料から成る
シュー２６の回りに搬送される。

【００２４】シュー２６は軸２８回りを回動可能とされ
ており、すなわちジンバル(gimbal) となっている。こ
のシュー２６の奥側の端部は、媒体２４が搬送中に当接
する縁部ガイド３０として機能する、回転可能なフラン
ジとなっている。対抗バックアップローラ３２が前記遮
光ドア１２に回動自在に取り付けられている。この対抗
バックアップローラ３２は、ドア１２が閉じられている
ときに媒体２４を前記シュー２６に押し付ける。また、
この対抗バックアップローラ３２は、後述するように、
媒体２４が前進している際にその媒体２４を前記縁部ガ
イド３０に向けて付勢する。

【００２５】用紙の搬送 ペーパは、前記シュー２６から、図３，図５，及び図６
に詳細に示す計測機構に導かれる。計測ローラ３４は、
ウレタン等の高摩擦係数を有した材料によりカバーされ
ており、軸受け３８，４０によって計測ローラ軸３６に
支持されている。この軸２６の一端には、図示しないス
テッパモータ駆動回路からの制御信号に応じてステッパ
モータ５０により回転駆動されるプーリ４４が設けられ
ている。

【００２６】計測ローラ３４の回りには一連の柔軟な媒
体ガイドベルト５２が位置しており、これらベルトは、
対応する一組のガイドベルトプーリ５４に回転可能に、
ただし非駆動状態に取り付けられている。媒体ガイドベ
ルト５２はまた押圧ローラ５８に形成された複数の溝５
６の回りにもループを形成している。これら溝の外径部
には、例えばデルリンＡＦあるいは陽極酸化アルミニウ
ム等の低摩擦係数を有したコーティングが施されてい
る。押圧ローラ５８は媒体２４を付勢して前記計測ロー
ラ３４に接触させる。

【００２７】前記押圧ローラ５８は押圧ローラ軸６０に
回転可能に取り付けられている。該押圧ローラ軸の一端
には平坦部６２が形成されており、この平坦部は、円筒
状サポートシュー５の端部キャップ６６の溝孔６４によ
ってその回動が規制される。この平坦部６２はさらに、
調整プレート７０に形成された溝孔６８内に入り込んで
いる。調整プレート７０は、前記計測ローラ軸３６のた
めの前記軸受け３８回りに回転可能に配設されている。
調整は、円筒状サポートの前記端部キャップ６６に設け
られたストッパ７４に突き当たるセットスクリュー７２
を回すことによりなされる。バネ７６により、前記平坦
部６２が前記溝孔６８に対して付勢され、前記押圧ロー
ラ５８が計測ローラ３４に付勢され、かつセットスクリ
ュー７２をストッパ７４に当接状態に保持する。押圧ロ
ーラ５８と計測ローラ３４の軸どうしが組立中に平行と
なるように調節が可能となっている。押圧ローラ５８を
調整して正確に拘束することにより、計測ローラ３４と
押圧ローラ５８との間のニップが、計測方向の前進後退
によらず軸方向に平行な状態に維持される。平坦部６２
及び溝孔６８の相互作用により、軸６０は、計測中に回
転しないよう保持される。

【００２８】押圧ローラ軸６０の他端では、円形部８０
が、円筒状サポートの端部キャップ８４に形成された溝
孔８２に緩く入り込んでいる。この円形端部は保持リン
グ８６により軸方向に保持されている。バネ８８によっ
て、円形端部８０は溝孔８２の平坦なエッジ部に対して
付勢され、かつ押圧ローラ５８は計測ローラ３４に付勢
されている。

【００２９】図３に示すように、媒体２４は計測ローラ
３４と前記複数の媒体ガイドベルト５２との間に送ら
れ、この体２４が計測ローラ３４と押圧ローラ５８との
間に引き込まれる。これらローラは、媒体２４がこれら
ローラ間のニップを出たときに該媒体が円筒状サポート
シュー５の前縁に対して接線を成すように配設されてい
る。

【００３０】円筒状サポートシュー 図３及び図６を参照すると、前記円筒状サポートシュー
５は、多数の中壁９２及び一つの外壁９４が、それぞれ
三角形状とされた多岐チャンバＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅと非
分岐チャンバ９８とを形成するように構成されている。
これらチャンバは全て、該円筒状サポートシュー５に実
質的に自己剛性を与えているものである。二つの端部キ
ャップがサポートシュー５の各端部に固定されている
（図６では一方の端部キャップ６６のみ図示）。この端
部キャップは、前記多岐チャンバＡ〜Ｅに開口した孔１
００を有しており、これら孔１００には、図示しない負
圧源を選択的に接続するための取り付け手段が取り付け
られる。

【００３１】円弧状サポートシュー５の円弧状内面は、
前記ロータに取り付けられた照射手段が媒体２４の感光
乳剤側に焦点できるように正確に内径を設定されてい
る。この円弧状内面、及び前記計測ローラ軸３６のため
の複数の孔は、それらの軸線が互いに平行となるよう同
一の取り付け具に形成されている。このサポートシュー
５の円弧状内面は、図６に最も良く示す如く、前記多岐
チャンバＡ〜Ｅにより媒体２４の背部にかけられる負圧
を伝達するための複数の放射溝孔を有している。この負
圧によって媒体２４は前記円弧状内面に対して緊密に保
持される。この円弧状内面の後縁は、本質的に円筒形を
成す多岐チャンバＥと接しており、該内面には、該チャ
ンバＥにより媒体２４の背部にかけられる負圧を伝達す
るための複数の放射状溝孔が設けられている。

【００３２】複数のガイドベルトプーリにより非駆動状
態で回転自在に支持された媒体ガイドベルト１１２の第
二の組が、媒体２４を円筒状多岐チャンバＥの回りにガ
イドする。ナイフの第一の刃１１４が円筒状サポートシ
ュー５に取り付けられている。第二の刃１１６が第一の
刃１１４に当たるように摺動可能に取り付けられてお
り、媒体ウェブ２４から媒体シートを切り離すナイフ手
段を構成している。

【００３３】移動架台アッセンブリ 移動ベースアッセンブリ１２０が、図示しない振動吸収
取り付け手段を介して遮光キャビネット１０のフレーム
及びサポートガイドロッド４，４′に取り付けられてい
る。二組の車輪１２４，１２４′が移動架台１２６に回
転可能に取り付けられており、移動架台は、図示しない
親ネジモータにより回転させる前記親ネジ７によってガ
イドロッド４，４′に沿って移動する。ロータ支持部材
２は移動架台１２６にしっかりと取り付けられており、
点線円で描かれたロータ１３２を支持する。該ロータ上
には図示しない照射手段が取り付けられている。ロータ
支持部材２にはまた媒体ガイド部材１３４が取り付けら
れており、この媒体ガイド部材は、該媒体ガイド部材１
３４の周囲に角度を介して配設された複数のローラ１３
６を携えている。これらローラ１３６は自己潤滑及び低
慣性を備えるようにデルリンの如き滑らかな材料より成
り、これらローラ１３６の外径部と前記内面６との間に
間隙が生ずるように配設されている。その間隙の径は、
媒体移送動作あるいはロータ移動中に媒体２４がロータ
１３２に接触することがないよう、ロータ１３２よりも
大きいものとなっている。

【００３４】シート媒体の搬送 図４を参照すると、前記ナイフ手段１１４，１１６を出
た媒体は偏向器１４０によって廃棄容器１４２、又は媒
体移送アッセンブリ１４４の入口に向かう。

【００３５】作動 写真感光性媒体のロール１８が、感光乳剤が露光される
ことのないよう暗室環境中で前記カセット１６内に装填
される。該ロールの先端がフロック加工の施された前記
スリット２２から送られる。遮光ドア１２が開けられ、
これによりインタロック１４６（図３）が無効とされ、
前記ロータ１３２及び図示しない移動架台用モータへの
電源供給が遮断される。次いで、カセット１６がカセッ
トパン１４８（図２）内に設置され、該カセットのリッ
プ１５０が該パン１４８の前部リップ１５２と係合する
まで付勢される。この係合状態はバネにより付勢された
ローラ１５４によって維持される。媒体２４の露光され
た先端はカセットから引き出され、前記シュー２６の周
りで整端され、前記媒体ガイドベルト５２と計測ローラ
３４とにより形成された案内路内に送られる。センサ手
段１５８がその位置に媒体が存在している旨の信号を送
出し、計測ローラ３４に信号を送出して、時計回り方向
に駆動させる。これにより、媒体２４は計測ローラ３４
−押圧ローラ５８間のニップ内に引き込まれる。このロ
ーラのニップの下流側に第二のセンサ手段１６０が配置
されており、媒体２４の先端が存在しているときに、計
測ローラ３４への駆動信号の送出を止める。遮光ドア１
２が閉じられると、前記対抗バックアップローラ３２が
媒体２４をシュー２６に押し付け、前記インタロック１
４６が閉じられて、電源供給が開始される。

【００３６】媒体２４の先端は露光されているため、該
先端部は印刷工程が開始される前に除去されなければな
らない。前記ロータ支持部材２及びロータ１３２を支持
搬送する前記移動架台１２６は、媒体ガイド部材１３４
がサポートシュー５の円筒状内面の軸の略中央に位置す
るまで、ガイドロッド４，４′に沿って移動する。

【００３７】一般には、ロータ１３２は、装填作業中に
は回転し、かつ露光照明は照射しないことが望ましい。
計測ローラ３４は制御信号に応じてステッパモータによ
り回転され、これにより、媒体ガイド部材１３４のロー
ラ１３６とサポートシュー５の円筒状支持面との間に形
成される間隙内に媒体２４が推進される。媒体２４が前
記間隙を介して送られると、前記対抗バックアップロー
ラ３２の側方バイアス作用により媒体２４は前記縁部ガ
イド３０（図２）に向けて付勢され、側方に対して拘束
されるものとなる。媒体２４は計測ローラ３４により角
度的に拘束される。よって、拘束されていない媒体２４
の前端は、計測ローラ３４の軸に対して自動的に直角と
なる。前記円筒状内面の端部において、媒体２４は、第
二の媒体ガイドベルト１１２の組と円筒状多岐チャンバ
Ｅとの間に推し進められ、そしてナイフ刃１１４を通過
する。媒体２４が前記円弧状内面に沿って移動すると、
前記偏向器１４０（図４）が点線で示す位置に回動す
る。媒体２４は、計測ローラステップモータ５０により
与えられるステップ信号数に応じて所定の距離を進めら
れ、廃棄容器１４２に向けて偏向される。

【００３８】負圧の付与 前記ステッパモータ５０の駆動中には、多岐チャンバＣ
には負圧がかけられる。これは、チャンバＣに近接した
媒体２４が引かれて前記円筒状内面に緊密に接触してい
る際に、媒体２４をチャンバＡ，Ｂ，Ｄ，Ｅから離して
引く作用があり、これにより、計測ローラ３４とチャン
バＣとの間の区間にある媒体２４の弛みのほとんどが取
り除かれる。次いで、負圧がチャンバＡに付与され、こ
れにより媒体のセグメントは前記円弧状内面にぴったり
と接触させられる。次に、チャンバＣへの負圧の付与が
切られる。次にチャンバＢへの負圧付与が開始され、次
いで、チャンバＣ、チャンバＤ、チャンバＥに次々に負
圧がかけられる。このチャンバの引き続きなされる作動
により、媒体２４が計測ローラ３４から第一のナイフ刃
１１４にわたって円弧状内面６の回りを包み、前方のエ
アーを押し出す。この「払い」動作が円弧状内面と媒体
２４の背面との間に気泡が生ずるのを防止する。

【００３９】切断 次いで、ナイフの刃１１６が摺動するように駆動され、
第一の刃１１４に当たってこの刃１１４の回りを回転す
る。これにより媒体２４は小さいシートに切断され、廃
棄容器１４２内に落下する。全てのチャンバＡ〜Ｅに対
する負圧の付与が停止され、サポートシュー５の円弧状
内面に対する緊密な付着は開放される。次いで、計測ロ
ーラ３４が次の所定ステップ数だけ駆動し、上述の負圧
付与の作動パターンが再度開始され、それに、前記ナイ
フ手段による作動が続く。この操作は、媒体２４の装填
作業中に露光された全ての部分が前記廃棄容器１４２に
廃棄されるまでなされる。

【００４０】媒体ウェブ２４から露光された媒体先端部
が全て分離されたならば、偏向器１４０への通電は止め
られ、該偏向器は図４に実線で示す位置とされる。計測
ローラ３４は、前記刃１１４と前記円弧状内面の端部と
の長さに対応したステップ数だけ正確に反時計回り方向
に駆動される。媒体がこの逆方向に駆動されると、計測
ローラ３４への入口部と、前記ジンバルシュー２６及び
対抗バックアップローラ３２の接合点との間にて、図２
及び図３に点線にて描いた弛みループ３３が形成され
る。前記遮光キャビネット１０内にはこのための空間が
設けられている。

【００４１】そして、一連の負圧が上記方法により付与
される。すなわち、始めにチャンバＣへ、次にチャンバ
Ａに、といった具合にである。前記移動架台１２６が、
ロータ１３２に設けられた照射手段が円弧状内面内の媒
体２４の端部に対して位置決めされるよう、前記親ネジ
７により駆動される。そして、移動架台１２６をガイド
ロッド４，４′の下方で移動させるとともに、ロータ１
３２が前記照射手段とともに回転し、図示しない画像格
納手段から配された信号に応じて媒体２４を精密に露光
することによりプリントがなされる。

【００４２】露光が終了すると、移動架台１２６は、媒
体ガイド部材１３４が円弧状内面の軸方向長さの略中間
部に至るまで、ガイドロッド４，４′に沿って逆方向に
移動される。負圧の付与が止められ、媒体２４は移動可
能となる。媒体２４の先端が媒体移送アッセンブリに搬
送すべく計測ローラ３４が駆動される。画像長さに円弧
状支持体１０６−前記切断刃１１４間の円弧状長さを加
えた長さに対応して適正なステップ数だけ媒体２４がこ
のスペースゲート内に送られると、再度一連の負圧が開
始され、露光部分がナイフ手段１１４，１１６により切
断される。

【００４３】好ましくは、像は媒体２４の露光可能面を
満たすよう重ね書きされる。従って、負圧の付与は停止
され、該媒体２４は、その重ね書き部に、後続のプリン
トを保証する非露光端部を提供するための微小な緩衝量
をプラスした僅かなステップ数だけ前進される。上述し
た如く負圧が付与され、ナイフ手段１１４，１１６によ
って前記重ね書き部が媒体のウェブから切断される。こ
の切断された非露光端は、ナイフ手段と偏向器１４０と
の間に適合するように十分に小さく、よって偏向器１４
０を、重ね書き部を前記廃棄容器１４２内に落とすよう
に作動させる必要は無い。

【００４４】再度負圧は解除され、媒体における円弧状
内面の端部と刃１１４との間に対応した長さの部分が、
前記円弧状内面上に再度引き込まれる。負圧が上述した
方法で再度付与され、続く露光がなされる。

【００４５】媒体２４が全て用いられると、センサ１５
６において媒体２４が存在していないことによりその状
況が検出され、オペレータにその状態を知られるべく適
宜な信号が発せられる。

【００４６】第一の実施の形態のプリント工程の概要 媒体ガイド部材１３４がサポートシュー５の軸方向中央
まで移動し、媒体２４の先端が押圧ローラ５８−計側ロ
ーラ３４間のニップ内に装填される。前記偏向器１４０
が点線で示す状態で、該媒体は移動して前記ナイフの切
断刃１１６，１１８を通過する。対抗バックアップロー
ラ３２が前記媒体を側方拘束縁部ガイド３０に付勢す
る。

【００４７】媒体の露光箇所をトリミングする間、該媒
体を前記シュー面に保持しておくよう該媒体には負圧が
付与される。負圧が解除され、媒体が再び動き、再度負
圧が付与されて、媒体の他の露光部がトリミングされ
る。媒体の露光された部分が全て除去されるまでこの操
作が繰り返される。

【００４８】さて、負圧付与が止められて媒体は前記シ
ュー内に後退して「プリント」位置を通過する。次いで
該媒体は該シュー内において「プリント」位置まで前進
し、負圧が付与され、かつ偏向器１４０は実線で示す位
置に復帰する。

【００４９】媒体がプリントヘッドアッセンブリ８によ
り露光されている間、媒体ガイド部材１３４は前記ロー
タ内を移動する。この媒体ガイド部材が媒体の中間位置
まで戻ると負圧は解除され、前記シート移送アッセンブ
リ１４４が開かれる。媒体は、該媒体の露光部分の後端
がナイフの切断刃１１４，１１６に至るまで、前記シー
ト移送アッセンブリに向けて進められる。そして、媒体
を切断する前に負圧が付与される。

【００５０】切断されたシートは媒体移送アッセンブリ
１４４を下方に移動して図示しないフィルム処理装置に
至り、この工程が次の露光のために繰り返される。

【００５１】図７は図３に類似したもので、本発明の他
の好ましい実施の形態を示したものである。これら二つ
の実施の形態はほとんど同じであるが、幾つかの差異が
あり、それを以下に述べる。詳しくは、図７に示す実施
の形態によるものは、第一の実施形態による押出成形さ
れたサポートシュー５ではなく、型成形された、あるい
は組み立てられたサポートシュー１８０を有している。
このサポートシュー１８０は一連の、例えば二つの負圧
チャンバ（図示せず）、及び、内部からの負圧を媒体の
背面側に導く一連の開口が形成された入口チャンバ１８
２を有している。

【００５２】また、図７に示した実施の形態によるもの
では、前記入口ローラ３４の機構に類似した出口ローラ
機構１８４を備えている。この出口ローラ機構は、低摩
擦係数を有したカバーが設けられた駆動ローラ１８６、
一連のベルト１８８、及び出口ローラ１８６とのニップ
を開きかつ閉じる可動押圧ローラ１９０、を備えてい
る。図７に示した実施の形態のものは第一の実施の形態
のものより大きな形態の媒体を扱うのに適しており、前
記出口ローラ機構は、より広いウェブの動きを制御する
上でより優れている。負圧箱１９２は、第一の実施の形
態においてはチャンバＥによりなされていたウェブの制
御を行うものである。

【００５３】以上、本発明を特に好ましい実施の形態を
参照して詳細に説明したが、本発明の精神及び技術範囲
内において種々の改良が可能であることが理解されるで
あろう。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来技術に係る回転プリントシステムの斜視図
である。

【図２】本発明の第一の好ましい実施形態による装置の
一部を示す概略図である。

【図３】本発明の第一の好ましい実施形態による装置の
一部を示す概略図である。

【図４】本発明の第一の好ましい実施形態による装置の
一部を示す概略図である。

【図５】計測ローラ／押圧ローラ・インターフェース及
び調整手段を示す斜視図である。

【図６】図３に示す装置の分解斜視図である。

【図７】本発明の他の好ましい実施形態による装置の一
部を示す一部断面概略図である。

【符号の説明】 １ ロータ ２ ロータ支持部材 ５ サポートシュー ６ 内面 ８ プリントヘッドアッセンブリ ２４ 媒体 １３４ 媒体ガイド部材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 感光性記録媒体を受け入れるために少な
   くとも部分的に円筒状とされた内面を持ったサポートシ
   ューと、所定軸回りの回転及び該所定軸に沿った直線移
   動が同時に行えるロータと、該ロータに搭載され前記サ
   ポートシューの前記内面に受けられた記録媒体を露光す
   る書き込みヘッドアッセンブリと、前記ロータの所定回
   転軸と平行となる方向に移動可能に取り付けられたロー
   タ支持部材と、を有して成るプリンタにおいて、 外面を有し、前記ロータ支持部材に支持され、前記サポ
   ートシューの前記円筒状の内面との間に間隙を形成する
   ように前記サポートシューの前記内面の内部の所要位置
   へ移動可能とされた媒体ガイド部材を備え、前記記録媒
   体が、前記間隙内で、該媒体ガイド部材の前記外面の周
   囲及び前記サポートシューの前記円筒状の内面の内部に
   進めるように構成されて成るプリンタ。