JPH08254713A - 薄膜トランジスタ、その製造方法および液晶表示素子 - Google Patents
薄膜トランジスタ、その製造方法および液晶表示素子Info
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- JPH08254713A JPH08254713A JP5693995A JP5693995A JPH08254713A JP H08254713 A JPH08254713 A JP H08254713A JP 5693995 A JP5693995 A JP 5693995A JP 5693995 A JP5693995 A JP 5693995A JP H08254713 A JPH08254713 A JP H08254713A
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Abstract
整合性に優れた薄膜トランジスタを提供する。 【構成】 ガラス基板1の一主面上にゲート電極2を形
成する。ゲート電極2上に、酸窒化シリコン(SiOx
Ny )膜3a、窒化シリコン(SiNx )膜3bを積層形成
し、2層でゲート絶縁膜3とする。ゲート絶縁膜3上
に、a−Si膜4を積層形成する。a−Si膜4上に、
SiNx 膜を積層して、チャネル保護膜5を形成する。
ゲート絶縁膜3上にITO(Indium Tin Oxide)の画素
電極7が形成する。低抵抗半導体膜6のソース領域上に
は、画素電極7と接続した状態でソース電極8を形成
し、ドレイン領域上にはドレイン電極9を形成し、保護
膜10を積層形成し、能動素子基板12となる。
Description
コンを用いた薄膜トランジスタ、その製造方法および液
晶表示素子に関する。
テレビジョン表示やグラフィックディスプレイなどを指
向した大容量、高密度化が図られている。そして、この
ため、たとえばラビングによる配向処理がそれぞれ施さ
れた2枚の基板を、これら基板の配向方向が互いに90
°をなすように平行に対向して配置し、この平行に配置
した基板間に、ネマチックタイプの液晶組成物を挟持さ
せた構成のいわゆるツイステッドネマチック(TN)型
でアクティブマトリクス(AM)型の液晶表示素子(L
CD)が注目されている。
表示素子では、クロストークのない高コントラスト表示
が行なえるように、各画素の駆動および制御を半導体ス
イッチで行なう方式が採用されている。そして、この半
導体スイッチとしては透過型の表示が可能であり、また
大面積化も容易であるなどの理由から、透明絶縁基板上
に形成配置した非晶質シリコン(a−Si)系の薄膜ト
ランジスタ(TFT)が用いられており、この薄膜トラ
ンジスタは、活性層にa−Si層を用い、この活性層を
挟んで下層にゲート電極、上層にソース電極およびドレ
イン電極を配置した逆スタガード構造が多く用いられて
いる。
ト絶縁膜には、窒化シリコン(SiNx )を使用するの
が一般的である。
x とa−SiとはプラスマCVDでの連続形成が可能で
あり、接合特性に優れ良質界面を形成できるので広く用
いられているものの、SiNx はワイドギャップが5e
V程度とあまり広くないので絶縁性が十分ではない。
成として、たとえばボトムゲート薄膜トランジスタの場
合には、酸化タンタル(TaOx )や酸化シリコン(S
iOx )膜などを下層に配設して、a−Siと接する上
層にSiNx を用いる構成がある。このようにTaOx
やSiOx などの他の膜と組み合わせることによって、
SiNx の単層の場合に比べ、リーク電流の低減や層間
絶縁の歩留まり向上を図ることができる。特に、SiO
x 膜はワイドギャップが広いので、絶縁膜への電荷に注
入が少なく薄膜トランジスタ特性が安定化する。さら
に、製造技術としてもSiOx 膜では熱CVDなどのパ
ーティクル発生の少ない手法が確立されており、ピンホ
ール欠落の密度が少なく、層間絶縁に高歩留まりが得ら
れる。
低融点のガラス基板上に形成するため、これらガラス基
板内に含まれる不純物として1019〜1020cm-3程度の
NaがNaイオンとなり、このNaイオンがゲート絶縁
膜中に進入して、薄膜トランジスタの特性の不安定化を
招く。なお、この点ではSiNx 膜がNaイオンのブロ
ッキング効果が高いのに対して、SiOx 膜の場合には
Naイオンが自由に移動してしまうことは良く知られて
いる。したがって、ガラス表面にあらかじめ何らかのイ
オンブロッキング膜、たとえばSiNx 膜やBPSG
膜、BPSG膜をコーティングすることも効果はあるが
十分ではない。さらに、SiOx 膜は製法によっては吸
湿しやすい膜となり、膜中に取り込まれた水分がやはり
薄膜トランジスタの特性を不安定化させてしまう問題を
有している。
で、特性、安定性、絶縁性、歩留およびプロセス整合性
に優れた薄膜トランジスタ、その製造方法および液晶表
示素子を提供することを目的とする。
ンジスタは、ゲート絶縁膜上に活性層を形成し、この活
性層に非単結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタにお
いて、前記ゲート絶縁膜は、酸窒化シリコン膜および窒
化シリコン膜の積層膜にて形成され、この窒化シリコン
膜が前記非単結晶シリコンに接しているものである。
項1記載の薄膜トランジスタにおいて、酸窒化シリコン
膜は、Si、N、O、Hを主成分とし、Nの濃度が、N
/Si比で0.1以上0.8以下であり、かつ、Oの濃
度よりも少なく、窒化シリコン膜は、Si、N、Hを主
成分とし、Nの濃度が、N/Si比で1.2以上1.6
以下、Oの濃度が、5×1020atoms/cm3 以下であるも
のである。
項1または2記載の薄膜トランジスタにおいて、酸窒化
シリコン膜は、少なくとも一部にPおよびBのいずれか
一方をドーピングしたものである。
項1ないし3いずれか記載の薄膜トランジスタにおい
て、酸窒化シリコン膜は、波長632.8nmでの屈折
率が、1.49以上1.65以下であるものである。
項1ないし4いずれか記載の薄膜トランジスタにおい
て、酸窒化シリコン膜は、膜厚が200nm以上450
nm以下であり、窒化シリコン膜は、膜厚が5nm以上
200nm以下であるものである。
ト絶縁膜上に活性層を形成し、この活性層に非単結晶シ
リコンを用いた薄膜トランジスタにおいて、前記ゲート
絶縁膜は、酸化シリコン膜、酸窒化シリコン膜および窒
化シリコン膜の積層膜にて形成され、この酸窒化シリコ
ン膜は、前記酸化シリコン膜の上部を覆って配置される
とともに、前記窒化シリコン膜は、前記非単結晶シリコ
ンに接しているものである。
項6記載の薄膜トランジスタにおいて、酸化シリコン膜
は、少なくとも一部にPおよびBのいずれか一方をドー
ピングしたものである。
項6または7記載の薄膜トランジスタにおいて、酸化シ
リコン膜は、Si、O、Hを主成分とし、Nの濃度が5
×1020atoms/cm3 以下であるものである。
項6ないし8いずれか記載の薄膜トランジスタにおい
て、酸化シリコン膜および酸窒化シリコン膜の合計の膜
厚は、200nm以上450nm以下であり、かつ、前
記酸窒化シリコン膜の膜厚は100nm以上であり、前
記窒化シリコン膜の膜厚は5nm以上200nm以下で
あるものである。
ート電極上にゲート絶縁膜を形成し、このゲート絶縁膜
上に活性層を形成し、この活性層に非単結晶シリコンを
用い、この活性層上にチャネル保護膜を有する逆スタガ
ード型の薄膜トランジスタにおいて、ゲート絶縁膜は、
酸窒化シリコン膜および窒化シリコン膜の積層膜にて形
成され、この窒化シリコン膜が前記非単結晶シリコンに
接し、かつ、前記チャネル保護膜が前記ゲート電極に自
己整合されたものである。
ート電極上にゲート絶縁膜を形成し、このゲート絶縁膜
上に活性層を形成し、この活性層に非単結晶シリコンを
活性層に用い、この活性層上にチャネル保護膜を有する
逆スタガード型の薄膜トランジスタにおいて、前記ゲー
ト絶縁膜は、酸化シリコン膜、酸窒化シリコン膜および
窒化シリコン膜の積層膜にて形成され、この酸窒化シリ
コン膜は前記酸化シリコン膜の上部を覆って配置され、
前記窒化シリコン膜が前記非単結晶シリコンに接し、か
つ、前記チャネル保護膜を前記ゲート電極に自己整合さ
せたものである。
方法は、ゲート絶縁膜上に活性層を形成し、この活性層
に非単結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタの製造方
法において、前記ゲート絶縁膜は、酸窒化シリコン膜お
よび窒化シリコン膜の積層膜にて形成され、この窒化シ
リコン膜が前記非単結晶シリコンに接しており、この酸
窒化シリコン膜は、原料ガスにSiH4 、N2 O、N2
またはNH3 の混合ガスを用いたプラズマCVDによっ
て形成するものである。
方法は、ゲート絶縁膜上に活性層を形成し、この活性層
に非単結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタの製造方
法において、前記ゲート絶縁膜は、酸窒化シリコン膜お
よび窒化シリコン膜の積層膜にて形成され、この窒化シ
リコン膜が前記非単結晶シリコンに接しており、前記酸
窒化シリコン膜は、原料ガスに有機シラン、O2 、N2
またはNH3 の混合ガスを用いたプラズマCVDによっ
て形成するものである。
方法は、ゲート絶縁膜上に活性層を形成し、この活性層
に非単結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタの製造方
法において、前記ゲート絶縁膜は、酸窒化シリコン膜お
よび窒化シリコン膜の積層膜にて形成され、この窒化シ
リコン膜が前記非単結晶シリコンに接しており、前記酸
窒化シリコン膜、窒化シリコン膜、非単結晶シリコンを
プラズマCVDの同一反応室で連続的に形成するもので
ある。
方法は、ゲート絶縁膜上に活性層を形成し、この活性層
に非単結晶シリコンを用い、表面に保護膜を形成し、こ
の保護膜に無機絶縁膜を用いた薄膜トランジスタの製造
方法において、前記ゲート絶縁膜は、酸窒化シリコン膜
および窒化シリコン膜の積層膜にて形成され、この窒化
シリコン膜が前記非単結晶シリコンに接しており、前記
酸窒化シリコン膜、窒化シリコン膜、非単結晶シリコ
ン、無機絶縁膜をプラズマCVDの同一反応室で連続的
に形成するものである。
方法は、ゲート絶縁膜上に活性層を形成し、この活性層
に非単結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタの製造方
法において、前記ゲート絶縁膜は、酸化シリコン膜、酸
窒化シリコン膜および窒化シリコン膜の積層膜にて形成
され、この酸窒化シリコン膜は、前記酸化シリコン膜の
上部を覆って配置されるとともに、前記窒化シリコン膜
は、前記非単結晶シリコンに接しており、前記酸化シリ
コン膜は、SiH4 とO2 を主な原料ガスとし、N2 を
希釈ガスに用い、常圧CVDで形成するものである。
方法は、ゲート絶縁膜上に活性層を形成し、この活性層
に非単結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタの製造方
法において、前記ゲート絶縁膜は、酸化シリコン膜、酸
窒化シリコン膜および窒化シリコン膜の積層膜にて形成
され、この酸窒化シリコン膜は、前記酸化シリコン膜の
上部を覆って配置されるとともに、前記窒化シリコン膜
は、前記非単結晶シリコンに接しており、前記酸化シリ
コン膜は、有機シラン、O3 、O2 を主な原料ガスと
し、N2 を希釈ガスに用い、常圧CVDで形成するもの
である。
方法は、ゲート絶縁膜上に活性層を形成し、この活性層
に非単結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタの製造方
法において、前記ゲート絶縁膜は、酸化シリコン膜、酸
窒化シリコン膜および窒化シリコン膜の積層膜にて形成
され、この酸窒化シリコン膜は、前記酸化シリコン膜の
上部を覆って配置されるとともに、前記窒化シリコン膜
は、前記非単結晶シリコンに接しており、前記酸化シリ
コン膜は、SiH4 とN2 Oを主な原料ガスとし、プラ
ズマCVDで形成するものである。
方法は、ゲート絶縁膜上に活性層を形成し、この活性層
に非単結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタの製造方
法において、前記ゲート絶縁膜は、酸化シリコン膜、酸
窒化シリコン膜および窒化シリコン膜の積層膜にて形成
され、この酸窒化シリコン膜は、前記酸化シリコン膜の
上部を覆って配置されるとともに、前記窒化シリコン膜
は、前記非単結晶シリコンに接しており、前記酸化シリ
コン膜は、有機シランとO2 を主な原料ガスとし、プラ
ズマCVDで形成するものである。
方法は、基板上にゲート絶縁膜上に活性層を形成し、こ
の活性層に非単結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタ
の製造方法において、前記ゲート絶縁膜は、酸化シリコ
ン膜、酸窒化シリコン膜および窒化シリコン膜の積層膜
にて形成され、この酸窒化シリコン膜は、前記酸化シリ
コン膜の上部を覆って配置されるとともに、前記窒化シ
リコン膜は、前記非単結晶シリコンに接しており、前記
酸化シリコン膜の形成された基板を10Torr以下の真空
または減圧雰囲気中でアニールし、次いで大気に曝すこ
となく酸窒化シリコン膜を形成するものである。
方法は、基板上にゲート絶縁膜上に活性層を形成し、こ
の活性層に非単結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタ
の製造方法において、前記ゲート絶縁膜は、酸化シリコ
ン膜、酸窒化シリコン膜および窒化シリコン膜の積層膜
にて形成され、この酸窒化シリコン膜は、前記酸化シリ
コン膜の上部を覆って配置されるとともに、前記窒化シ
リコン膜は、前記非単結晶シリコンに接しており、前記
酸窒化シリコン膜、窒化シリコン膜、非単結晶シリコン
をプラズマCVDの同一反応室で連続的に形成するもの
である。
方法は、基板上にゲート絶縁膜上に活性層を形成し、こ
の活性層に非単結晶シリコンを用い、表面に保護膜を形
成し、この保護膜に無機絶縁膜を用いた薄膜トランジス
タの製造方法において、前記ゲート絶縁膜は、酸化シリ
コン膜、酸窒化シリコン膜および窒化シリコン膜の積層
膜にて形成され、この酸窒化シリコン膜は、前記酸化シ
リコン膜の上部を覆って配置されるとともに、前記窒化
シリコン膜は、前記非単結晶シリコンに接しており、酸
窒化シリコン膜、窒化シリコン膜、非単結晶シリコン、
無機絶縁膜をプラズマCVDの同一反応室で連続的に形
成するものである。
1ないし11いずれか記載の薄膜トランジスタをスイッ
チング素子として用いたものである。
して、酸窒化シリコン膜および窒化シリコン膜を用い、
この窒化シリコン膜が非単結晶シリコンに接しているた
め、酸窒化シリコン膜はワイドギャップで絶縁性に優
れ、不純物イオンブロック効果、耐水性を期待すること
ができるとともに、窒化シリコン膜は非単結晶シリコン
との界面性も良い。
法は、ゲート絶縁膜として、酸窒化シリコン膜および窒
化シリコン膜を用い、この窒化シリコン膜が非単結晶シ
リコンに接しており、この酸窒化シリコン膜は、原料ガ
スにSiH4 、N2 O、N2またはNH3 の混合ガスを
用いたプラズマCVDによって形成するため、簡単な方
法で、絶縁性に優れ、不純物イオンブロック効果、耐水
性を期待することができるとともに、窒化シリコン膜は
非単結晶シリコンとの接触性も得られる。
ないし11いずれか記載の薄膜トランジスタをスイッチ
ング素子としたため、特性が安定して動作する。
クス型の液晶表示素子に適用した場合について、図面を
参照して説明する。
置(LCD)に用いる薄膜トランジスタ(TFT)を示
す断面図であり、1は絶縁性基板でありたとえばガラス
(コーニング社製7059)製のガラス基板で、このガ
ラス基板1には一主面上にモリブデン・タンタル(Mo
−Ta)からなるゲート電極2が形成される。
極2を覆うように、膜厚0.3μmの酸窒化シリコン
(SiOx Ny )膜3aを積層形成し、さらに、膜厚0.
05μmの窒化シリコン(SiNx )膜3bを積層形成
し、これらSiOx Ny 膜3aおよびSiNx 膜3bの2層
でゲート絶縁膜3を構成する。
0.05μmの非晶質シリコン(a−Si)からなる活
性層としての半導体膜であるa−Si膜4を積層形成す
る。そして、a−Si膜4上に、膜厚0.3μmのSi
Nx 膜3bを積層して、このSiNx 膜にレジストによる
パターニングを施して、HFを主成分としたエッチング
溶液で所定の形状に加工し、レジストを取り除きチャネ
ル保護膜5を形成する。
膜4およびチャネル保護膜5の積層形成のプロセスにつ
いて説明する。
a−Si膜4およびチャネル保護膜5の形成方法として
は、たとえば全てをプラズマCVD法にて形成する。こ
れらSiOx Ny 膜3a、SiNx 膜3b、a−Si膜4お
よびチャネル保護膜5の積層形成には、それぞれに個別
の反応室を割り当て、それら反応室を直列につないだイ
ンライン式のCVD装置で形成するのが最も一般的な方
法である。一方、最も生産性を高めるにはこれら全ての
膜を同一の反応室で、同一設定温度で積層形成するのが
有効である。そして、プラズマCVDで形成する薄膜
は、SiNx 膜、a−Si膜とともに応力の大きい場合
が多く、従来のゲート絶縁膜の大部分にSiNx 膜を用
いる構成では、一つの反応室でSiNx 膜とa−Si膜
を交互に積層すると、反応室の内壁から膜の剥がれが生
じ、パーティクル発生要因となり、同一反応室での積層
膜形成が生産性で有利なことは明らかであっても、実際
上は量産に使用することができない。しかし、SiOx
Ny 膜3aは応力を小さくすることが容易であり、SiN
x 膜3bに比して密着製が優れるため、積層膜に占めるS
iNx 膜の膜厚を少なくすることができるので、SiO
x Ny 膜3aを導入して積層膜を形成する場合には、同一
反応室での形成が十分に可能になる。
5上にたとえば膜厚0.05μmの低抵抗半導体膜6を
成膜し、半導体膜4および低抵抗半導体膜6を加工し
て、チャネル領域、ソース領域およびびドレイン領域を
形成する。
um Tin Oxide)からなる画素電極7が形成される。
には、画素電極7と接続した状態でソース電極8が形成
され、ドレイン領域上にはドレイン電極9が形成され、
さらに、保護膜10を積層形成する。こうして、ゲート電
極2、ゲート絶縁膜3、a−Si膜4、ソース電極8、
ドレイン電極9および保護膜10にてスイッチング素子と
しての薄膜トランジスタ(TFT)11を形成し、能動素
子基板12となる。
るガラス基板1の一主面上には、ITOからなる共通電
極21が形成され、対向基板22が構成される。
にたとえば低温キュア型のポリイミド(PI)からなる
配向膜25が形成し、また、対向基板23の一主面上に全面
にたとえば同様に低温キュア型のPIからなる配向膜26
を形成する。また、能動素子基板12と対向基板23との一
主面上には、各々の配向膜25,26を所定の方向に布など
で擦ることにより、ラビングによる配向処理がそれぞれ
施される。さらに、能動素子基板12と対向基板23とは互
いの一主面側が対向し、かつ、互いの配向膜25,26の配
向軸が概略90°をなすように配置し、これら能動素子
基板12と対向基板23との間隙に液晶27を封入挟持する。
組み合わせる際には、配向膜25,26のラビング方向は、
良視角方向が正面方向に向くように設定される。そし
て、能動素子基板12と対向基板23の他主面側には、それ
ぞれ偏光板28,29を被着し、液晶表示装置(LCD)30
を構成し、能動素子基板12と対向基板23のどちらか一方
の他主面側から照明を行なう。
置30を製造するプラズマCVD装置31の構成を説明す
る。
中でのガラス基板1の搬送を行なう搬送機構を備えた共
通室32を有し、この共通室32の周囲を放射状に取り囲む
ように4つの反応室33〜36、加熱室37および2つの搬出
入室38,39が配設されている。
は、直径150mmの円形高周波電極およびこの円形高周
波電極に対向しガラス基板1をクランプするサセプタを
備えており、SiH4 、H2 、NH3 、N2 O、N2 、
PH3 、NF3 およびArのガス供給系と、ドライポン
プからなる排気系とが接続されている。また、試料であ
るガラス基板1は加熱したサセプタにクランプされ、ガ
ラス基板1の表面温度が所望の温度となるように制御さ
れている。
37、搬出入室38,39には、N2 のガス供給系とドライポ
ンプからなる排気系とが接続されている。そして、ガラ
ス基板1は搬出入室38,39のいずれかに搬入され、共通
室32を経て、加熱室37にて加熱され、約10分の加熱
後、再び共通室32を経て反応室33に導入される。また、
反応室33では、基板温度320℃にて膜厚0.3μmの
SiOx Ny 膜3a、膜厚0.05μmのSiNx 膜3b、
膜厚0.05μmのa−Si膜4、膜厚0.3μmのS
iNx のチャネル保護膜5を積層形成する。
設定温度は一定に保つ。膜種によって温度を変えること
も可能だが、温度安定化を図る待機時間だけスループッ
トが落ちるので現実的ではない。
を経て搬出入室38,39のいずれかにより搬出される。な
お、反応室34〜36は反応室32と同様にSiOx Ny 膜3
a、SiNx 膜3b、a−Si膜4およびSiNx のチャ
ネル保護膜5の4層形成に使用するようになっており、
並行処理が行なわれる。
5までの4層を全て同一の反応室33〜36で形成する方法
は、前述のように同一温度という制約がかかるので、薄
膜トランジスタ11の特性ではやや不利となる。特に、チ
ャネル保護膜5の形成中に、活性層であるa−Si膜4
が熱劣化を受けてしまう。そこで、SiOx Ny 膜3a、
SiNx 膜3b、a−Si膜4の3層までを基板温度32
0℃にて同一反応室33〜36で積層し、別の反応室33〜36
でSiNx のチャネル保護膜5を基板温度300℃で形
成する方法がある。すなわち、図3のプラズマCVD装
置に対応させると、2層のゲート絶縁膜3およびa−S
i膜4の3層を反応室33で形成し、共通室32を経て反応
室35にガラス基板1を移動させてSiNx のチャネル保
護膜5を形成し、その後共通室32を経て搬出させる。同
様の処理を反応室34および反応室36でも実施して並行処
理する。この場合、ゲート絶縁膜3からチャネル保護膜
5の4層を一括して形成するものに比較すると生産性で
は若干劣るが、特性に優れた薄膜トランジスタ11の製造
が可能になる。
ることで、ゲート絶縁膜3と半導体膜4との積層形成を
同一の反応室33〜36で実質的に行なえるので、従来の個
別の反応室による積層膜形成に比べて生産性が向上す
る。
ついて説明する。
33〜36においてガラス基板1を加熱したサセプタにクラ
ンプさせ320℃に調節する。なお、ガラス基板1の温
度は300℃から360℃の範囲であることが望まし
い。そして、ガラス基板1に対向するシャワー電極か
ら、原料ガスとしてSiH4 、N2 OおよびN2 をそれ
ぞれ20、120、400sccm導入し、排気バルブの開
度を調節して気圧をたとえば1.2Torrに調圧する。こ
の状態で、13.56MHzの高周波電力200Wを印
加するとシャワー電極およびサセプタ間に放電が生じ、
SiOx Ny 膜3aがガラス基板1上に堆積される。
く影響する。すなわち、N2 Oは主にO源として、N2
はN源として働くので、これらガス流量の調節によって
所望の組成の膜を得ている。また、成膜時の気圧は0.
5〜5Torr程度の広範囲で成膜が可能であるが、この気
圧も膜の組成に大きく影響する。一般に、高圧で成膜す
るほどNが減ってOが多く取り込まれる傾向がある。さ
らに、サセプタとシャワー電極との電極間隔は10mmか
ら40mmの範囲で、膜厚の均一性に優れる間隔を選択す
ると良く、最適の電極間隔は圧力との相関が強く、概ね
圧力に反比例し、高圧で成膜する場合ほど狭い電極間隔
が必要となる。実際、上述の成膜条件では20mm程度が
適当である。また、放電の周波数をたとえば27MH
z、41MHzあるいは54MHzと高くする場合にも
狭い電極間隔が必要となる。
2 の代わりにNH3 を用いることも可能であり、NH3
はN2 に比較して分解が容易であるため、少量でも膜に
Nが取り込まれる。さらに、NH3 中のHも膜に取り込
まれてN2 系とは異なるエッチング速度の膜が得られる
ので、使い分けることでエッチング速度の制御が可能に
なる。
シランを用いると、堆積表面での流動性によって、ステ
ップカバレージに優れたSiOx Ny 膜3aが得られる。
たとえばボトムゲート薄膜トランジスタにする場合に
は、ゲート電極2から連続する図示しない配線にテーパ
加工を施さなくても十分な被覆がなされ、完全ではない
までも平坦化ができる。もちろんトップゲート薄膜トラ
ンジスタの場合でもステップカバレージに優れたゲート
絶縁膜3は有効である。なお、有機シランとしては、具
体的にはTEOS(Tetraethylorthosilicate :Si
[OC2 H5 ]4 )、TMS(Trimethylsilicate :S
iH[OCH3 ]3 )、TRIES(Triethylsilicat
e:SiH[OC2 H5 ]3 、Hexamethyldisilazane:
[CH3 ]3 SiNHSi[CH3 ]3 、Hexamethyldi
silane:[XH3 ]3 SiSi[CH3]3 )、Hexamet
hyldisiloxane:[CH3 ]3 SiOSi[CH3 ]3
などが良く、特にTEOSは半導体の分野ではSiO2
膜の原料として最も広く知られている材料であり、安価
に入手可能である。なお、これらの原料ガスのO源とし
てはN2 Oでは酸化能力が弱いのでO2 を用いることが
望ましく、窒化能力もO2の酸化能力に対抗する必要が
あるのでN2 よりもはNH3 の方が良く、N2 OやN2
の場合には大流量が必要となる。
必要な場合が多いが、このバブリングにはN2 またはH
e、Arなどの不活性ガスを用いる。半導体分野におい
て、TEOSを代表とする有機シランから作製するSi
O2 膜では膜中の水分、あるいは、後から水を取り込む
吸湿性がしばしば問題となる。薄膜トランジスタ11でも
ゲート絶縁膜3に水分が含まれているものを用いれば、
薄膜トランジスタ11の安定性などに不具合を生ずる。と
ころが、この発明のように膜中にNを導入すれば、ステ
ップカバレージ性の良好さを維持して、かつ、水の諸問
題を解決できる。
両立させるにはSiOx Ny 膜3aの組成に最も効果的な
範囲があり、SiOx Ny 膜3aはSi、N、OおよびH
を主成分とし、組成はN/Si比が0.1〜0.8であ
り、O/SiがN/Siよりも多いと良い。さらに、こ
の範囲内でも、絶縁特性はワイドギャップの広いSiO
x 膜3bに近い方が優れるので、N/Si比が0.3〜
0.5、O/Si比が1.2〜1.5の範囲とすること
が望ましい。具体的には、たとえばSiOが1.25で
Nが0.45程度の組成が適当である。これら組成の調
整には、ガスの流量、圧力、放電パワーおよび電極間隔
の少なくともいずれかを変えることによって行なう。
SiNx 膜3bの組成は、Si、NおよびHを主成分と
し、組成はN/Si比が1.2以上とするが、薄膜トラ
ンジスタ11の信頼性を考慮した場合、科学量論的組成の
1.33以上とするとなお好ましい。SiNx 膜3b中に
は不純物としてOが取り込まれるが、Oの含有量を5×
1020atoms/cm3 以下としないと、a−Si膜4との良
好な界面が形成できない。また、SiOx Ny 膜3aの上
にSiNx 膜3bを形成するので、特に、同一の反応室33
〜36にて成膜する場合には、SiOx Ny 膜3aの成膜後
にN2 Oを速やかに除去するよう注意が必要である。こ
の場合、短時間で除去するには高真空排気よりもたとえ
ばN2 ガスによるパージ方式が効果的である。ただし、
O含有量を少なくするほど良いというものではなく、パ
ージ時間を長く取ることは生産性に影響するので、薄膜
トランジスタ11の特性に影響のない範囲に抑えればよ
い。また、SiOx Ny 膜3aとSiNx 膜3bとを同一の
反応室33〜36にて成膜する場合の間のパージ時間は、そ
れぞれ5秒以上、60秒以下が好ましく、SiNx 膜3b
中のO含有量の適切な範囲は、5×1018atoms/cm3 以
上5×1020atoms/cm3以下である。
のとしてO/SiとN/Siとを規定したが、この他に
Hの含有量が成膜温度や圧力で大幅に変化する。これら
Si、N、Oの各組成とH含有量をも含めた膜質を規定
する量として屈折率があり、SiOx Ny 膜3aの屈折率
は1.49〜1.65の範囲であることが望ましい。そ
して、Si、NおよびOの組成比が前述の値を満足して
も、たとえばHが多量に含まれる膜は絶縁特性に劣る。
このような構造が粗な膜は屈折率が小さいので、屈折率
を上述の範囲におさめることで良好な効果が得られる。
なお、この屈折率は波長632.8nmでの値である。
部に、PまたはBをドーピングすると、PSG、BS
G、BPSGと同様に不純物イオン、特にNaイオンを
ゲッタリングする効果が得られる。薄膜トランジスタ11
はガラス基板1上に形成するので、ガラスからのNaイ
オンを捕らえる機能を設けておけば、薄膜トランジスタ
11の信頼性が増す。具体的には、SiOx Ny 膜3aをさ
らに2層に分割し、ガラス基板1あるいはゲート電極2
に近い側にのみPをドーピングをする。そして、Naイ
オンはSiOx Ny 膜3aのPがドーピングされたSiO
x Ny 層にゲッタリングされ、薄膜トランジスタ11の特
性の変動などに悪影響をおよぼさなくなる。なお、Pを
ドーピングするとゲート絶縁膜3の絶縁などの電気特性
はやや劣るので、非ドーピング層を積層することでこれ
を補う。具体例として、ボトムゲート薄膜トランジスタ
の場合には、PをドーピングしたSiOx Ny 層は30
〜80nm程度で、ゲート電極2の直上に形成し、この
ゲート電極2の上を非ドーピングのSiOx Ny 層で覆
いこれら2つのSiOx Ny 層でSiOx Ny 膜3aとす
る。
層の非ドーピングSiOx Ny 層を挿入し、ドーピング
層を非ドーピング層でサンドイッチすることも効果的で
あり、SiOx Ny 膜3aへのPのドーピングは原料ガス
にPH3 を添加することで容易であり、Bをドーピング
する場合には、B2 H6 またはBF3 などを用いればよ
い。ただし、これらPあるいはBのドーピングを施した
膜を形成する反応室33〜36と、a−Si層4を形成する
反応室33〜36とは別にすることが好ましい。
SiOx Ny 膜3aとSiNx 膜3bの膜厚は、SiOx N
y 膜3aの膜厚が200nm以上450nm以下であり、
SiNx 膜3bの膜厚が5nm以上200nm以下とする
のが好ましい。すなわち、絶縁性はSiOx Ny 膜3a
に、a−Si膜4との界面特性はSiNx 膜3bに分担さ
せるものであるから、SiNx 膜3bはSiOx Ny 膜3a
よりも薄い膜とする方が好ましいものであり、両者を合
わせたゲート絶縁膜3の全体の膜厚は300nm〜50
0nmの範囲が適正である。
る。この図4に示す実施例も図1に示す実施例と同様に
図2に示す液晶表示装置30の一部を構成する。
例において、ゲート絶縁膜3として、ゲート電極2を覆
うように、膜厚0.15μmの酸化シリコン(Si
Ox )膜3cを形成し、このSiOx 膜3c上に膜厚0.1
5μmの酸窒化シリコン(SiOx Ny )膜3dを積層形
成し、このSiOx Ny 膜3d上に膜厚0.05μmの窒
化シリコン(SiNx )膜3eを形成し、そして、膜厚
0.05μmのa−Si膜4を形成したものである。
ドギャップの広いSiOx 膜3cを用いることで絶縁性、
耐圧をさらに改善し、一方で、SiOx 膜の弱点である
吸湿性や不純物イオンの可動性をSiOx Ny 膜3dとの
積層でカバーし、さらには、a−Si膜4との界面特性
はSiNx 膜3eで確保している。
絶縁膜3、a−Si膜4およびチャネル保護膜5の積層
形成のプロセスについて説明する。
D、減圧CVD、プラズマCVDあるいはRFスパッタ
などの任意の方法により形成する。また、次に形成する
SiOx Ny 膜3dとの間に真空を維持するといったこと
は特には必要とせず、SiOxNy 膜3d、SiNx 膜3
e、a−Si膜4およびチャネル保護膜5は、図1に示
す実施例と同様に、たとえばプラズマCVDで形成す
る。
法、減圧CVDの熱CVDプロセスを用いると、ガラス
基板1を概ね400℃以上に加熱必要があるが、パーテ
ィクル発生が少なく、ピンホール欠落の少ないゲート絶
縁膜3が得られる。具体的には、たとえば430℃に加
熱したガラス基板1にSiH4 、O2 およびN2 をそれ
ぞれ100sccm、2slm 、20slm 導入すると、SiO
x 膜3cが形成される。この場合のN2 は希釈ガスであっ
て成膜に直接は寄与しない。
4 膜の代わりに有機シランを用いると、堆積表面での流
動性によって、ステップカバレージに優れたSiOx 膜
が得られる。たとえばボトムゲート薄膜トランジスタの
場合には、ゲート電極2から連続した図示しない配線に
テーパー加工を施さなくても、十分な被覆がなされ、完
全ではないまでも平坦化できる。もちろんトップゲート
薄膜トランジスタの場合でもステップカバレージに優れ
たゲート絶縁膜3は有効である。なお、有機シランの具
体例としては、前述のTEOS、TMS、TRIESな
どであり、これらの原料ガスのO源としてはO2 だけで
は参加能力が弱いのでオゾナイザで育成させたO3 をも
用いることが必要である。なお、常圧CVD法で有機シ
ランから作製したSiOx 膜は特に吸湿性に富んでいる
ので、薄膜トランジスタに適用する場合、耐水性の高い
SiOx Ny 膜3dとの組み合わせが必要である。
Dを用いる場合について説明する。この場合も、前述の
プラズマCVD装置31で、反応室33〜36において加熱し
たサセプタにガラス基板1をクランプさせて320℃に
調節する。そして、ガラス基板1の温度は300℃から
360℃の範囲であることが望ましい。この場合、熱C
VDに比べて低温にて形成でき、ガラス基板1へのダメ
ージが少ない点が有利である。
電極から、原料ガスとしてSiH4、N2 Oをそれぞれ
20sccm、800sccm導入し、たとえば排気バルブの開
度を調節して気圧をたとえば1.2Torrに調圧する。こ
こで13.56MHzの高周波電力300Wを印加する
と放電が生じ、SiOx 膜3cがガラス基板1上に堆積さ
れる。また、ガス流量は膜室がSiリッチにならないよ
う、SiH4 に対してN2 Oを20倍以上供給すること
が望ましい。
の広範囲で成膜が可能だが、低圧成膜の方が膜中へのH
の取り込みが少なく良質な絶縁膜となるので0.6〜
1.8Torrが適当である。そして、サセプタとシャワー
電極との間の電極間隔は10mmから40mmの範囲で、膜
厚の均一性に優れる間隔を選択すると良い。なお、最適
の電極間隔は圧力との相関が強く、概ね圧力に反比例
し、高圧で成膜する場合ほど狭い電極間隔が必要とな
る。
Dにおいても、SiOx 膜3cの原料ガスにSiH4 の代
わりに有機シランを用いると、堆積表面での流動性によ
って、ステップカバレージに優れたSiOx Ny 膜3dが
得られる。この場合の有機シランの具体例は前述のTE
OS、TMS、TRIESなどがある。なお、これらの
原料ガスのO源としてはN2 Oでは参加能力が弱いので
O2 が好ましく、やはり吸湿性が高いのでSiOx Ny
膜3dとSiOx 膜3eとの組み合わせが必要となる。
x 膜3c上にSiOx Ny 膜3dを形成するときは以下の点
で注意する必要がある。このSiOx 膜3cは、形成方法
によって程度の差歯あるものの、成膜終了時点において
すでに膜中に水分を内包しており、プラズマCVDより
は常圧CVD、SiH4 系よりは有機シラン系となるほ
ど水を含んでいる。また、大気に曝した場合には吸湿も
する。したがって、SiOx Ny 膜3dの形成に際しては
事前にこの水分を放出させることが必要である。この水
分を放出させる方法としては、真空または10Torr以下
の減圧雰囲気中でアニールし、その後、大気に曝するこ
となくSiOx Ny 膜3dで覆ってしまうと良い。なお、
SiOx 膜3cとSiOx Ny 膜3dの形成が別装置である
ときはもちろんのこと、同じ装置で連続形成するときに
も一度アニール処理でSiOx 膜3c中の水分を追い出す
ことが望ましい。また、アニール温度はSiOx Ny 膜
3dの形成温度よりも10℃〜40℃高温で行なうことが
好ましく、1〜2分でもガラス基板1の昇温だけなら可
能であるが水分脱離に関しては不十分であるので、アニ
ール時間は5分以上できれば10分以上必要である。
よびHを主成分とし、SiOx 膜中には形成方法によっ
てはNが取り込まれるが、良好な絶縁特性を得るために
はNの含有量を5×1020atoms/cm3 以下とすべきであ
る。
膜3c、SiOx Ny 膜3dとSiNx膜3eの膜厚は、Si
Ox 膜3cとSiOx Ny 膜3dの合計膜厚が200nm以
上450nm以下であり、かつ、SiOx Ny 膜3dの膜
厚が100nm以上、SiNx 膜3eの膜厚が5nm以上
200nm以下とするのが好ましい。そして、絶縁性は
SiOx 膜3cとSiOx Ny 膜3dとで、耐水性と不純物
イオンのブロックをSiOx Ny 膜3dで、a−Si膜4
との界面特性はSiNx 膜3eに分担させる。また、Si
Ox 膜3cは絶縁性が確実でピンホール欠落密度が少ない
ため、絶縁性が確実になる。さらに、SiOx 膜3c、S
iOx Ny 膜3dとSiNx 膜3eの全部を合わせたゲート
絶縁膜3の全体の膜厚は、300nm〜500nmの範
囲が適正である。
る。この図5に示す実施例も図1に示す実施例と同様に
図2に示す液晶表示装置30の一部を構成する。
例において、薄膜トランジスタ11の形状に特徴があり、
チャネル保護膜5の幅はゲート電極2に裏面露光を用い
て自己整合しているものである。
示す実施例と同様にSiOx Ny 膜3aとSiNx 膜3bの
積層である。
チャネル長とゲート電極2の幅を一致させた薄膜トラン
ジスタ11は、ゲート・ソース間の寄生容量が少ない利点
がある。しかし、チャネル保護膜5の長さよりゲート電
極2の大きい薄膜トランジスタに比べて、ガラス基板1
からの汚染に弱い。すなわち、ガラス基板1からたとえ
ばNaなどの不純物イオンが拡散しても、チャネル保護
膜5は大きなゲート電極2によって保護されて影響を受
けない、または軽減されている。これに対して自己整合
型の薄膜トランジスタ11では、チャネル保護膜5に不純
物イオン拡散に対して強い構造にしておく必要がある
が、SiOx Ny 膜3aとSiNx 膜3bの積層型のゲート
絶縁膜3とすることで、薄膜トランジスタ11の特性の信
頼性向上に、特に顕著な効果が現れる。もちろん、Pや
BをSiOx Ny 膜3aの一部にドーピングすることで不
純物に対する効果がより向上する。
する。この図6に示す実施例も図4に示す実施例と同様
に図2に示す液晶表示装置30の一部を構成する。
例において、チャネル保護膜5の幅はゲート電極2に裏
面露光を用いて自己整合しているものである。
x 膜3c、SiOx Ny 膜3dおよびSiNx 膜3eを積層し
たもので、図5に示す実施例と同様の効果を有してい
る。
が向上するため、低コスト化につながり、また、薄膜ト
ランジスタ11の特性が安定化して、より厳しい駆動条件
下での使用を可能とする。
て説明したが、a−Si密着センサなどにも適用でき
る。
酸窒化シリコン膜および窒化シリコン膜を用い、この窒
化シリコン膜が非単結晶シリコンに接しているため、酸
窒化シリコン膜はワイドギャップで絶縁性に優れ、不純
物イオンブロック効果、耐水性を期待することができる
とともに、窒化シリコン膜は非単結晶シリコンとの界面
性も良く、特性を向上できる。
ス型液晶表示素子に用いる薄膜トランジスタを示す断面
図である。
置を示す構成図である。
表示素子に用いる薄膜トランジスタを示す断面図であ
る。
液晶表示素子に用いる薄膜トランジスタを示す断面図で
ある。
型液晶表示素子に用いる薄膜トランジスタを示す断面図
である。
Claims (23)
- 【請求項1】 ゲート絶縁膜上に活性層を形成し、この
活性層に非単結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタに
おいて、 前記ゲート絶縁膜は、酸窒化シリコン膜および窒化シリ
コン膜の積層膜にて形成され、この窒化シリコン膜が前
記非単結晶シリコンに接していることを特徴とする薄膜
トランジスタ。 - 【請求項2】 酸窒化シリコン膜は、Si、N、O、H
を主成分とし、Nの濃度が、N/Si比で0.1以上
0.8以下であり、かつ、Oの濃度よりも少なく、 窒化シリコン膜は、Si、N、Hを主成分とし、Nの濃
度が、N/Si比で1.2以上1.6以下、Oの濃度
が、5×1020atoms/cm3 以下であることを特徴とする
請求項1記載の薄膜トランジスタ。 - 【請求項3】 酸窒化シリコン膜は、少なくとも一部に
PおよびBのいずれか一方をドーピングしたことを特徴
とする請求項1または2記載の薄膜トランジスタ。 - 【請求項4】 酸窒化シリコン膜は、波長632.8n
mでの屈折率が、1.49以上1.65以下であること
を特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の薄膜トラ
ンジスタ。 - 【請求項5】 酸窒化シリコン膜は、膜厚が200nm
以上450nm以下であり、 窒化シリコン膜は、膜厚が5nm以上200nm以下で
あることを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載の
薄膜トランジスタ。 - 【請求項6】 ゲート絶縁膜上に活性層を形成し、この
活性層に非単結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタに
おいて、 前記ゲート絶縁膜は、酸化シリコン膜、酸窒化シリコン
膜および窒化シリコン膜の積層膜にて形成され、この酸
窒化シリコン膜は、前記酸化シリコン膜の上部を覆って
配置されるとともに、前記窒化シリコン膜は、前記非単
結晶シリコンに接していることを特徴とする薄膜トラン
ジスタ。 - 【請求項7】 酸化シリコン膜は、少なくとも一部にP
およびBのいずれか一方をドーピングしたことを特徴と
する請求項6記載の薄膜トランジスタ。 - 【請求項8】 酸化シリコン膜は、Si、O、Hを主成
分とし、Nの濃度が5×1020atoms/cm3 以下であるこ
とを特徴とする請求項6または7記載の薄膜トランジス
タ。 - 【請求項9】 酸化シリコン膜および酸窒化シリコン膜
の合計の膜厚は、200nm以上450nm以下であり、
かつ、前記酸窒化シリコン膜の膜厚は100nm以上で
あり、前記窒化シリコン膜の膜厚は5nm以上200n
m以下であることを特徴とする請求項6ないし8いずれ
か記載の薄膜トランジスタ。 - 【請求項10】 ゲート電極上にゲート絶縁膜を形成
し、このゲート絶縁膜上に活性層を形成し、この活性層
に非単結晶シリコンを用い、この活性層上にチャネル保
護膜を有する逆スタガード型の薄膜トランジスタにおい
て、 ゲート絶縁膜は、酸窒化シリコン膜および窒化シリコン
膜の積層膜にて形成され、この窒化シリコン膜が前記非
単結晶シリコンに接し、かつ、前記チャネル保護膜が前
記ゲート電極に自己整合されたことを特徴とする薄膜ト
ランジスタ。 - 【請求項11】 ゲート電極上にゲート絶縁膜を形成
し、このゲート絶縁膜上に活性層を形成し、この活性層
に非単結晶シリコンを活性層に用い、この活性層上にチ
ャネル保護膜を有する逆スタガード型の薄膜トランジス
タにおいて、 前記ゲート絶縁膜は、酸化シリコン膜、酸窒化シリコン
膜および窒化シリコン膜の積層膜にて形成され、この酸
窒化シリコン膜は前記酸化シリコン膜の上部を覆って配
置され、前記窒化シリコン膜が前記非単結晶シリコンに
接し、かつ、前記チャネル保護膜を前記ゲート電極に自
己整合させたことを特徴とする薄膜トランジスタ。 - 【請求項12】 ゲート絶縁膜上に活性層を形成し、こ
の活性層に非単結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタ
の製造方法において、 前記ゲート絶縁膜は、酸窒化シリコン膜および窒化シリ
コン膜の積層膜にて形成され、この窒化シリコン膜が前
記非単結晶シリコンに接しており、 この酸窒化シリコン膜は、原料ガスにSiH4 、N
2 O、N2 またはNH3 の混合ガスを用いたプラズマC
VDによって形成することを特徴とする薄膜トランジス
タの製造方法。 - 【請求項13】 ゲート絶縁膜上に活性層を形成し、こ
の活性層に非単結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタ
の製造方法において、 前記ゲート絶縁膜は、酸窒化シリコン膜および窒化シリ
コン膜の積層膜にて形成され、この窒化シリコン膜が前
記非単結晶シリコンに接しており、 前記酸窒化シリコン膜は、原料ガスに有機シラン、
O2 、N2 またはNH3 の混合ガスを用いたプラズマC
VDによって形成することを特徴とする薄膜トランジス
タの製造方法。 - 【請求項14】 ゲート絶縁膜上に活性層を形成し、こ
の活性層に非単結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタ
の製造方法において、 前記ゲート絶縁膜は、酸窒化シリコン膜および窒化シリ
コン膜の積層膜にて形成され、この窒化シリコン膜が前
記非単結晶シリコンに接しており、 前記酸窒化シリコン膜、窒化シリコン膜、非単結晶シリ
コンをプラズマCVDの同一反応室で連続的に形成する
ことを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。 - 【請求項15】 ゲート絶縁膜上に活性層を形成し、こ
の活性層に非単結晶シリコンを用い、表面に保護膜を形
成し、この保護膜に無機絶縁膜を用いた薄膜トランジス
タの製造方法において、 前記ゲート絶縁膜は、酸窒化シリコン膜および窒化シリ
コン膜の積層膜にて形成され、この窒化シリコン膜が前
記非単結晶シリコンに接しており、 前記酸窒化シリコン膜、窒化シリコン膜、非単結晶シリ
コン、無機絶縁膜をプラズマCVDの同一反応室で連続
的に形成することを特徴とする薄膜トランジスタの製造
方法。 - 【請求項16】 ゲート絶縁膜上に活性層を形成し、こ
の活性層に非単結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタ
の製造方法において、 前記ゲート絶縁膜は、酸化シリコン膜、酸窒化シリコン
膜および窒化シリコン膜の積層膜にて形成され、この酸
窒化シリコン膜は、前記酸化シリコン膜の上部を覆って
配置されるとともに、前記窒化シリコン膜は、前記非単
結晶シリコンに接しており、 前記酸化シリコン膜は、SiH4 とO2 を主な原料ガス
とし、N2 を希釈ガスに用い、常圧CVDで形成するこ
とを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。 - 【請求項17】 ゲート絶縁膜上に活性層を形成し、こ
の活性層に非単結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタ
の製造方法において、 前記ゲート絶縁膜は、酸化シリコン膜、酸窒化シリコン
膜および窒化シリコン膜の積層膜にて形成され、この酸
窒化シリコン膜は、前記酸化シリコン膜の上部を覆って
配置されるとともに、前記窒化シリコン膜は、前記非単
結晶シリコンに接しており、 前記酸化シリコン膜は、有機シラン、O3 、O2 を主な
原料ガスとし、N2 を希釈ガスに用い、常圧CVDで形
成することを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。 - 【請求項18】 ゲート絶縁膜上に活性層を形成し、こ
の活性層に非単結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタ
の製造方法において、 前記ゲート絶縁膜は、酸化シリコン膜、酸窒化シリコン
膜および窒化シリコン膜の積層膜にて形成され、この酸
窒化シリコン膜は、前記酸化シリコン膜の上部を覆って
配置されるとともに、前記窒化シリコン膜は、前記非単
結晶シリコンに接しており、 前記酸化シリコン膜は、SiH4 とN2 Oを主な原料ガ
スとし、プラズマCVDで形成することを特徴とする薄
膜トランジスタの製造方法。 - 【請求項19】 ゲート絶縁膜上に活性層を形成し、こ
の活性層に非単結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタ
の製造方法において、 前記ゲート絶縁膜は、酸化シリコン膜、酸窒化シリコン
膜および窒化シリコン膜の積層膜にて形成され、この酸
窒化シリコン膜は、前記酸化シリコン膜の上部を覆って
配置されるとともに、前記窒化シリコン膜は、前記非単
結晶シリコンに接しており、 前記酸化シリコン膜は、有機シランとO2 を主な原料ガ
スとし、プラズマCVDで形成することを特徴とする薄
膜トランジスタの製造方法。 - 【請求項20】 基板上にゲート絶縁膜上に活性層を形
成し、この活性層に非単結晶シリコンを用いた薄膜トラ
ンジスタの製造方法において、 前記ゲート絶縁膜は、酸化シリコン膜、酸窒化シリコン
膜および窒化シリコン膜の積層膜にて形成され、この酸
窒化シリコン膜は、前記酸化シリコン膜の上部を覆って
配置されるとともに、前記窒化シリコン膜は、前記非単
結晶シリコンに接しており、 前記酸化シリコン膜の形成された基板を10Torr以下の
真空または減圧雰囲気中でアニールし、 次いで大気に曝すことなく酸窒化シリコン膜を形成する
ことを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。 - 【請求項21】 基板上にゲート絶縁膜上に活性層を形
成し、この活性層に非単結晶シリコンを用いた薄膜トラ
ンジスタの製造方法において、 前記ゲート絶縁膜は、酸化シリコン膜、酸窒化シリコン
膜および窒化シリコン膜の積層膜にて形成され、この酸
窒化シリコン膜は、前記酸化シリコン膜の上部を覆って
配置されるとともに、前記窒化シリコン膜は、前記非単
結晶シリコンに接しており、 前記酸窒化シリコン膜、窒化シリコン膜、非単結晶シリ
コンをプラズマCVDの同一反応室で連続的に形成する
ことを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。 - 【請求項22】 基板上にゲート絶縁膜上に活性層を形
成し、この活性層に非単結晶シリコンを用い、表面に保
護膜を形成し、この保護膜に無機絶縁膜を用いた薄膜ト
ランジスタの製造方法において、 前記ゲート絶縁膜は、酸化シリコン膜、酸窒化シリコン
膜および窒化シリコン膜の積層膜にて形成され、この酸
窒化シリコン膜は、前記酸化シリコン膜の上部を覆って
配置されるとともに、前記窒化シリコン膜は、前記非単
結晶シリコンに接しており、 酸窒化シリコン膜、窒化シリコン膜、非単結晶シリコ
ン、無機絶縁膜をプラズマCVDの同一反応室で連続的
に形成することを特徴とする薄膜トランジスタの製造方
法。 - 【請求項23】 請求項1ないし11いずれか記載の薄
膜トランジスタをスイッチング素子として用いたことを
特徴とする液晶表示素子。
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JPH08254713A true JPH08254713A (ja) | 1996-10-01 |
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