JPH08253761A - 耐火性シーリング材 - Google Patents

耐火性シーリング材

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JPH08253761A
JPH08253761A JP8461695A JP8461695A JPH08253761A JP H08253761 A JPH08253761 A JP H08253761A JP 8461695 A JP8461695 A JP 8461695A JP 8461695 A JP8461695 A JP 8461695A JP H08253761 A JPH08253761 A JP H08253761A
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JP
Japan
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ammonium polyphosphate
melamine
resin
sealing material
weight
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JP8461695A
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English (en)
Inventor
Kensho Narita
憲昭 成田
Masuo Iwata
満寿夫 岩田
Hiroteru Watabe
大輝 渡部
Takashi Takebayashi
貴史 竹林
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 メラミン被覆ポリリン酸アンモニウム及び/
または不溶性ポリリン酸アンモニウムを含有した耐火性
シーリング材。 【効果】 本発明によれば、耐熱性、耐火性、耐水性に
優れているシーリング材を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メラミン被覆ポリリン
酸アンモニウム及び/または不溶性ポリリン酸アンモニ
ウムを含有したシーリング材であって、耐熱性、耐火
性、耐水性に優れたシーリング材に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来よ
り、火災時における建築物の延焼防止、耐火対策として
建築物の外装材、パネル、壁下地等の材料に不燃性、難
燃性、防火性もしくは耐火性の材料を用いている。これ
らの材料を用いることで耐火性能は飛躍的に向上した
が、外装材もしくはパネル同士の継ぎ目部分や配管や電
線などの貫通部分のパテ、シーラント、コーキング材、
目地材、シーリング材(以下、これらを総称してシーリ
ング材という)が回りの材料に対し相対的に耐火性能が
劣っており、その対策が要求されている。このような問
題を解決する試みとして、該シーリング材を構成する樹
脂にポリリン酸アンモニウムを添加し、該シーリング材
に耐火性能を持たせる方法やその組成物が知られてい
る。例えば特公昭55−39190号公報並びに特公昭
55−33795号公報には炭化水素系多価アルコール
又は炭水化物と発泡剤と難燃性脱水剤としてのポリリン
酸アンモニウムと210°Fにおける粘度が100cst
〜50000cstの有機物質及び耐熱性繊維材料からな
る発泡耐火性パテ並びに発泡耐火性パテ状組成物が開示
されている。また、特開平2−132182号公報に
は、少なくとも炭化膨張剤、脱水触媒としてのポリリン
酸アンモニウム及びエマルジョン型展色剤を含む耐火目
地剤が開示されている。また、特開平3−31379号
公報にはポリアルキレンエーテル重合体にポリリン酸ア
ンモニウムと多価アルコールとアミノ基含有化合物及び
シラノール化触媒を配合したことを特徴とする耐火性シ
ーラント組成物が開示されている。しかしながら、上記
公報記載のシーリング材は、ポリリン酸アンモニウムの
水溶性の高さに起因し、該シーリング材に要求される性
能の一つである耐水性が満足できるものではないという
問題点を含んでいた。
【0003】一方、特開平4−356581号公報もし
くは特開平5−17718号公報に開示の方法では、ポ
リリン酸アンモニウムの水溶性を減少させるために該ポ
リリン酸アンモニウムを樹脂により被覆し、マイクロカ
プセル化したポリリン酸アンモニウム粉末を用いること
によって、耐水性の問題点を解決する方法が開示されて
いる。しかしながら樹脂によってマイクロカプセル化し
たポリリン酸アンモニウムは、上記公報で開示されてい
るように、20℃の水に対する溶解率は最大で0.3%
以下であるが、中〜高温域(30〜90℃)の水に対し
ては未だ十分な耐水性を有していない。また、樹脂で該
ポリリン酸アンモニウムをマイクロカプセル化する過程
で、粒子径の増大を招き結果としてシーリング材の機械
強度の低下を増大させるといった新たな問題を抱えるこ
ととなった。
【0004】こうしたポリリン酸アンモニウムの耐水性
向上の要求に対し、本発明者らは特開平6−26341
6号公報において粉末状ポリリン酸アンモニウム粒子表
面にメラミンが付加及び/または付着されてなることを
特徴とするメラミン被覆ポリリン酸アンモニウムを発明
した。さらに特願平6−93721号では該メラミン被
覆ポリリン酸アンモニウム粒子表面のメラミンと、メラ
ミン分子中のアミノ基の活性水素と反応し得る官能基を
有する架橋剤とで、メラミン被覆ポリリン酸アンモニウ
ム粒子表面が架橋されていることを特徴とする不溶性ポ
リリン酸アンモニウム粒子を開発した。これらメラミン
被覆ポリリン酸アンモニウム及び/または不溶性ポリリ
ン酸アンモニウムは、元のポリリン酸アンモニウムの粒
子径をほとんど増大させることなく水溶性が著しく改良
されている。
【0005】ところで、上記メラミン被覆ポリリン酸ア
ンモニウム及び/または不溶性ポリリン酸アンモニウム
を含むシーリング材は、元のポリリン酸アンモニウムの
粒子径がほとんど増大しないことに起因し、機械強度の
低下割合を減少させる。更に耐火性及び耐水性が向上す
るばかりか、意外にも耐熱性が向上することを発見し本
発明を完成した。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は以下の構成を有
する。 (1)メラミン被覆ポリリン酸アンモニウム及び/また
は不溶性ポリリン酸アンモニウムを含むことを特徴とす
るシーリング材。 (2)メラミン被覆ポリリン酸アンモニウム及び/また
は不溶性ポリリン酸アンモニウムの含有量が、シーリン
グ材を構成する為の樹脂100重量部に対して、10〜200重
量部であることを特徴とする前記シーリング材。 (3)シーリング材を構成する為の樹脂の主成分が、シ
リコーン系、変成シリコーン系、ポリサルファイド系、
変成ポリサルファイド系、アクリルウレタン系、ポリウ
レタン系、アクリル系、スチレン−ブタジエンゴム系、
ブチルゴム系からなる群より選択される1種もしくは2
種以上の混合物或いは複合体である前記シーリング材。 (4)メラミン被覆ポリリン酸アンモニウムが粉末状ポ
リリン酸アンモニウム粒子表面にメラミンが付加および
/又は付着されてなることを特徴とする、前記シーリン
グ材。 (5)不溶性ポリリン酸アンモニウムが、メラミン被覆
ポリリン酸アンモニウム粒子の被覆層に存在するメラミ
ン分子中のアミノ基が持つ活性水素と、該活性水素と反
応し得る官能基を有する化合物とによって該粒子表面が
架橋されていることを特徴とする、前記シーリング材。
【0007】本発明で用いられるメラミン被覆ポリリン
酸アンモニウムは、ポリリン酸アンモニウム粒子表面に
メラミンが付加及び/または付着したものであり、かか
るメラミン被覆ポリリン酸アンモニウムは以下の方法に
よって得ることができる。すなわち、まず第一段階とし
て予備加熱されたニーダー等の加熱混練装置内に粉末状
ポリリン酸アンモニウムを投入し、該粉末状ポリリン酸
アンモニウム粒子が溶融することなく、かつ該ポリリン
酸アンモニウム中のアンモニアが容易に脱離を起こす温
度、すなわち300℃以下、好ましくは200〜300
℃の温度において0.5〜5時間加熱を行い、本来ポリ
リン酸アンモニウム中に化学量論量存在しているアンモ
ニアの一部(化学量論量のアンモニアに対して5〜10
重量%)を脱離させ、該アンモニアの一部が脱離したポ
リリン酸アンモニウムの1重量%懸濁水液のpHが4〜
6である状態のポリリン酸アンモニウムまたはポリリン
酸アンモニウムの公知の製造工程においてアンモニアの
結合量が化学量論量以下である状態のポリリン酸アンモ
ニウム(以下、これらをアンモニア不足ポリリン酸アン
モニウムという)を生成させ、ついで第二段階として同
一の装置において該アンモニア不足ポリリン酸アンモニ
ウムが溶融しない温度でかつメラミンが昇華し得る温度
である250〜300℃の温度に加熱してメラミンを添
加し、アンモニア不足ポリリン酸アンモニウム粒子表面
のアンモニアが脱離して生成した酸素−プロトン結合の
プロトンに該メラミンを付加及び/または付着させる。
【0008】ここで付加とはメラミンがポリリン酸アン
モニウムからアンモニアが脱離することによって生ずる
酸素−プロトン結合のプロトンにメラミンがイオン的に
結合した状態を意味し、付加したメラミンは加熱されて
も安定であり、再度脱離することはない。また付着と
は、メラミンがポリリン酸アンモニウム粒子表面に物理
的もしくは化学的に吸着した状態をいい、温度によって
可逆的に昇華と吸着を繰り返す。
【0009】また、本発明で用いられる不溶性ポリリン
酸アンモニウムは、メラミン被覆ポリリン酸アンモニウ
ム粒子の被覆層に存在するメラミン分子中のアミノ基が
持つ活性水素と、該活性水素と反応し得る官能基を有す
る化合物とによって該粒子表面が架橋されたものであ
り、かかる不溶性ポリリン酸アンモニウムは以下の方法
によって得ることができる。
【0010】すなわち、加熱攪拌或いは加熱混練機構を
備えた反応器にメラミン被覆ポリリン酸アンモニウムと
メラミン分子中のアミノ基に帰属する活性水素と反応し
得る官能基を有する化合物、例えばホルムアルデヒド水
溶液を投入し混合する。活性水素間の架橋構造が容易に
形成される温度、すなわち80〜200℃、好ましくは
100〜150℃に加熱昇温し、反応が完結するのに充
分な時間反応させることによってメラミン被覆ポリリン
酸アンモニウム粒子の被覆層に架橋構造を形成した不溶
性ポリリン酸アンモニウムを得ることができる。この架
橋反応は非溶媒系または溶媒系のいずれの反応系であっ
ても良く、溶媒系では水、有機溶媒またはそれら2種以
上の溶媒からなる混合溶媒であっても良い。また、架橋
剤に含有される官能基は、メラミン被覆ポリリン酸アン
モニウムのメラミン分子中のアミノ基に対して0.5〜
6倍当量、好ましくは1〜3倍当量である。0.5倍当
量より少ない場合にはメラミン間の架橋が十分に行われ
ない。また、6倍当量より多い場合には未反応物が残留
し好ましくない。
【0011】メラミン分子中のアミノ基に帰属される活
性水素と反応する官能基としては、イソシアネート基、
グリシジル基、カルボキシル基、メチロール基、もしく
はアルデヒド基などが挙げられ、該官能基の数は一官能
または多官能である。該官能基を有する化合物としては
例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジ
イソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニル−4,
4’−ジイソシアネート、1,5−ジイソシアノナフタ
レート、モノメチロール尿素、ジメチロール尿素、モノ
メチロールメラミン、ジメチロールメラミン、トリメチ
ロールメラミン、テトラメチロールメラミン、ペンタメ
チロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン、メチロ
ールメラミン初期縮合物、トリメチロールエタン、トリ
メチロールプロパン、ホルムアルデヒド、マロンアルデ
ヒド、グリオキザール、エチレングリコールジグリシジ
ルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック
型エポキシ樹脂、環式脂肪族エポキシ樹脂等に代表され
る各種エポキシ樹脂等を挙げることができ、これらはす
べて市販品を使用することができる。
【0012】本発明に用いられるシーリング材を構成す
る為の樹脂は、当該業者によって通常知られている樹脂
として、主成分が、シリコーン系、変成シリコーン系、
ポリサルファイド系、変成ポリサルファイド系、アクリ
ルウレタン系、ポリウレタン系、アクリル系、スチレン
−ブタジエンゴム系、ブチルゴム系からなる群より選択
される1種もしくは2種以上の混合物或いは複合体を用
いることができる。
【0013】主成分がシリコーン系の樹脂の例として
は、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコ
ーンオイル、メチル水素シリコーンオイル、ポリメチル
ビニルシロキサン、ポリフェニルビニルシロキサンなど
が挙げられる。変性シリコーン系樹脂の例としては、分
子末端鎖に、一般式(R1)n(R2O)3−nSi-(但し、R1は炭
素数1〜12のアルキル基若しくはフェニル基であり、R2
は水素若しくは炭素数1〜6のアルキル基、アシル基で
ある)で示される加水分解性シリコン官能基を有するポ
リアルキレンエーテル重合体や、イソシアネート末端の
ポリエーテルウレタンプレポリマーとγ−アミノプロピ
ルトリメトキシシランやγ−アミノプロピルトリエトキ
シシランやγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン
との反応生成物が挙げられる。ポリサルファイド系樹脂
の例としては、一般式HS(C2H4-OCH2OC2H4-SS)nC2H4OCH2
OC2H4SH で表される平均分子量が500〜8000の末
端に反応性ポリメルカプタン基を有するポリサルファイ
ドポリマーが挙げられる。変性ポリサルファイド系樹脂
の例としては、一般式HS(R3S)mR2OC(O)NHR1NHC(O)OC-CH
(R4)CH2(OCH2CH(R4))nOCH2CH(R4)-OC(O)NHR1NHC(O)OR
2(SR3)mSH (但し、R1はアリーレン基でありR2、R3はア
ルキレン基であり、R4はアルキル基を示す)で示される
構造を有するオリゴマー若しくはポリマーが挙げられ
る。アクリルウレタン系及びポリウレタン系樹脂の例と
しては、ポリオールまたは(メタ)アクリル変性ポリオ
オールを含む第1液とポリイソシアネートを含む第2液
とからなるポリウレタン樹脂や組成中にウレタン結合を
持つウレタンゴムが挙げられる。スチレン−ブタジエン
ゴム系及びブチルゴム系樹脂の例としては、スチレン−
ブタジエン共重合体、ハイスチレンゴム、ブタジエンゴ
ム、イソプレンゴム、エチレン−プロピレン共重合体、
エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、アクリロニト
リル−ブタジエン共重合体、ブチルゴム、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、ポリイソブチレンなどが挙げられ
る。
【0014】上記樹脂に対するメラミン被覆ポリリン酸
アンモニウム及び/または不溶性ポリリン酸アンモニウ
ムの添加量は、樹脂100重量部に対して10〜200
重量部、好ましくは30〜120重量部である。10重
量部を下回る添加量では耐火性が甚だ不十分であり、2
00重量部を越える添加量では耐火性の効果の向上がほ
とんどみられない。
【0015】本発明のシーリング材を作製するにあた
り、使用する樹脂によっては硬化剤、縮合触媒或いは加
硫剤を必要とするものがある。例えば、シリコーン系若
しくは変性シリコーン系樹脂の場合には、有機珪素チタ
ン酸塩、オクチル酸錫、ジブチル錫ジアセテート、ジブ
チル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエート、ジブチル
錫フタレートなどのカルボン酸の金属塩、ジブチルアミ
ン−2−エチルヘキソエートなどのアミン塩などの公知
のシラノール化触媒や硬化速度を調整するための助触媒
として酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化マグネシウムな
どの周期律表II族の金属酸化物及び/またはキシリレン
ジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクチルアミンな
どの有機アミンが知られている。アクリルウレタン系若
しくはウレタン系樹脂の場合には、トリエチレンジアミ
ン、N−エチルモルホリン、N,N’−ジメチルエタノ
ールアミン、N−メチルモルホリン、ジメチルエタノー
ルアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテ
ル、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ジブチル錫
ラウレート、ジアザビシクロウンデセンなどのアミン触
媒が使用できる。ポリサルファイド系或いは変性ポリサ
ルファイド系樹脂に用いられる硬化剤には、通常知られ
ている硬化剤であれば何でも良く、例えばエポキシ樹
脂、過酸化鉛、酸化鉛、二酸化鉛、過酸化カルシウム、
過酸化亜鉛、酸化亜鉛、過酸化リチウム、過酸化バリウ
ム、二酸化テルルおよび各種のクロム酸塩、過マンガン
酸塩、有機錫化合物、有機ニトロ化合物、有機キノイド
化合物などが挙げられ、硬化促進剤としてはジエチレン
グリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコー
ルジメタクリレート、および2−エチル−2−(ヒドロ
キキシメチル)−1,3−プロパンジオールトリメタク
リレートなどが挙げられる。
【0016】本発明における耐火性シーリング材には、
メラミン被覆ポリリン酸アンモニウム及び/または不溶
性ポリリン酸アンモニウム以外に発泡剤としてメラミ
ン、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、炭素数4〜9個
のメチロールメラミン、シアヌル酸メラミンなどのメラ
ミン誘導体や(チオ)尿素、尿素−ホルムアルデヒド樹
脂、炭素数2〜5個のメチロール(チオ)尿素などの尿
素誘導体、ベンゾグアナミン、フェニルグアナミン、ア
セトグアナミン、サクシニルグアナミンなどのグアナミ
ン類及び該グアナミン類とホルムアルデヒドとの反応生
成物、ジシアンジアミド、スルファミン酸グアニジンな
どの窒素含有化合物を同時に配合することができる。ま
た、炭素形成剤としてペンタエリスリトール、ジペンタ
エリスリトール、ポリペンタエリスリトール、トリス
(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリエチ
レングリコール、ネオペンチルアルコール、グリセリ
ン、ソルビトール、イノシトール、などの多価アルコー
ルやでんぷん、グルコース、蔗糖、スターチなどの炭水
化物も同時に配合することができる。
【0017】その他にも可塑剤として汎用の可塑剤を任
意量添加することができる。例えば、ジオクチルフタレ
ート、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレート
などのフタル酸エステル類や、アジピン酸ジオクチル、
コハク酸イソデシル、セバチン酸ジブチルなどの第二塩
基性脂肪酸エステル類や、ジエチレングリコールジベン
ゾエート、ペンタエリスリトールエステルなどのグリコ
ールエステル類、オレイン酸ブチル、アセチルリシノー
ル酸メチルなどの脂肪酸エステル類、リン酸トリクレジ
ル、リン酸トリオクチル、トリス−(2,3−ジブロモ
プロピル)ホスフェート、リン酸フェニルジクレジルな
どのリン酸エステル類、塩素化パラフィンなどが挙げら
れる他に、ブチルゴムやイソブチレンゴムやポリブテン
などの液状ゴムも使用することができる。
【0018】また、難燃助剤或いは発煙抑制剤として任
意量の無機金属水和物を添加することができる。このよ
うな無機金属水和物としては、例えば水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウムなどが挙げられる。さらに充填
材として、フュームドシリカ、沈降性シリカ、無水珪
酸、硼酸亜鉛、カーボンブラック、炭素繊維、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、
クレー、タルク、マイカ、酸化チタン、ベントナイト、
カオリン、モンモリナイト、ウォラストナイト、ロック
ウール、ガラスファイバー、アスベスト、ハイドロタル
サイト、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、アルミナ、シリ
カアルミナ、マグネシア、ゼオライトなどの無機化合物
やポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリイミド繊維
などの耐熱性有機繊維の任意量を配合することができ
る。その他に接着性付与剤としてビニルトリメトキシシ
ラン、アミノトリメトキシシランなどのシランカップリ
ング剤やエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ロジン、C5系
石油樹脂、C9系石油樹脂、シクロペンタジエン系石油樹
脂などを使用することができる。
【0019】
【実施例】本発明を具体的に説明するために、以下に実
施例及び比較例を示すが、本発明はこれによって限定さ
れるものではない。また、実施例及び比較例における評
価は次の方法により行った。 (硬化方法)硬化方法は、以下の実施例に特にことわり
のない限り、常温硬化型樹脂の場合は温度25℃、湿度
65%で10日間硬化させた。加熱硬化型樹脂の場合は
140℃で1時間加熱硬化させた。
【0020】(耐熱性試験)シーリング材の耐熱性試験
はJIS K 6830の熱老化試験に準拠し、80℃96時間老
化試験後の剪断強度を測定した。その際、以下の式に従
って減衰率を計算した。 この減衰率が80%以上をAランク、60%以上80%
未満をBランク、40%以上60%未満をCランク、4
0%未満をDランクとした。
【0021】(耐水性試験)シーリング材の耐水性試験
はJIS K 6911の5.30耐煮沸性試験に準拠して行った。評
価項目として、試験片の外観の変化の観察(変化なし:
○、変形あり:×)と煮沸試験後の試験片をJIS Z 8703
の標準温湿度状態2級に24時間放置後、1300℃の
バーナーで3分間燃焼後の発泡性(発泡性あり:○、な
し:×)を観察した。
【0022】(耐火性試験)厚さ12mmの石膏ボード
を100×45mmの大きさに切り出した。この石膏ボ
ード2枚を向かい合わせ、幅10mmの目地部を作成
し、該目地部に硬化前のシーリング材を幅10mm、長
さ100mm、厚さ12mmになるように挿入した。所
定の条件で硬化後、上記方法で得られた目地を水平に静
値し、目地中央へ下部よりブンゼンバーナーを用いて3
0分燃焼させた後の発泡炭化層の状態を目視にて観察し
た。発泡が大きく炭化層が固いものを優、発泡が小さく
発泡層が固い若しくは発泡が大きく炭化層がもろい場合
は良、発泡が小さく炭化層がもろいものを劣とした。
【0023】実施例1 液状ポリブタジエン樹脂としてPoly bd R-45HT(商品
名、出光アトケム(株)社製)100重量部に、不溶性
ポリリン酸アンモニウムとしてTERRAJU C60(商品名、
チッソ(株)製)80重量部、充填材として炭酸カルシ
ウム30重量部、発泡剤としてメラミン10重量部、炭
素形成剤としてトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシ
アヌレート20重量部、二酸化チタン5重量部を添加し
3本ロールでよく混練した。その後硬化剤としてメチレ
ンビス(4−フェニルイソシアネート)を25重量部添
加し再び混練し、各評価用にシーリング材を成形した。
結果を表1に示す。
【0024】実施例2 ポリサルファイド樹脂としてLP-32(商品名、東レチオ
コール社製)100重量部に、不溶性ポリリン酸アンモ
ニウムとしてTERRAJU C60(商品名、チッソ(株)製)
90重量部、炭素形成剤としてペンタエリスリトール2
0重量部、充填材として炭酸カルシウム20重量部、接
着性付与剤としてフェノール樹脂5重量部及びビニルト
リメトキシシラン0.3重量部を添加して3本ロールに
てよく混練した。その後硬化剤として、二酸化鉛7.5
重量部とステアリン酸0.7重量部を塩素化パラフィン
7重量部によく混合したものを添加し、均一に添加・混
合し、各評価用にシーリング材を成形した。結果を表1
に示す。
【0025】実施例3 ポリイソシアネートしてDN−980S(商品名、大日
本インキ化学工業(株)製)51重量部とポリエステル
ポリオールとしてD−220(商品名、大日本インキ化
学工業(株)製)49重量部及び不溶性ポリリン酸アン
モニウムとしてTERRAJU C60(商品名、チッソ(株)
製)15重量部、発泡剤としてメラミン2重量部をよく
攪拌、混合し、各評価用にシーリング材を成形した。結
果を表1に示す。
【0026】実施例4 アクリル樹脂としてSKダイン1379(商品名、綜研
化学(株)製)100重量部、メラミン被覆ポリリン酸
アンモニウムとしてTERRAJU M30(商品名、チッソ
(株)製)47重量部、発泡剤としてメラミン−ホルム
アルデヒド初期縮合物であるニカレジンS−305(商
品名、日本カーバイト工業(株)製)3重量部、充填材
として炭酸カルシウム20重量部、二酸化チタン3重量
部を3本ロールで均一に混合し、各評価用にシーリング
材を成形した。ただし、硬化条件は80℃で1日静値
後、温度25℃、湿度65%の状態で1週間放置後各評
価に供した。
【0027】実施例5 オキシプロピレン重合体とメチルジメトキシシランから
得られた、末端にシリル基を有するポリオキシプロピレ
ン重合体100重量部に不溶性ポリリン酸アンモニウム
としてTERRAJU C60(商品名、チッソ(株)製)90重
量部、炭素形成剤としてでんぷん1重量部、充填材とし
て炭酸カルシウム20重量部及びフュームドシリカ5重
量部を均一に混合した。その後硬化剤としてオクチル酸
錫2重量部及びラウリルアミン1重量部を混合し、各評
価用にシーリング材を成形した。結果を表1に示す。
【0028】比較例1 実施例1と同様に行ったが、その際不溶性ポリリン酸ア
ンモニウムの代わりにExolit-462(商品名、ヘキスト
製)を用いた。各評価の結果を表1に示した。 比較例2 実施例4と同様に行ったが、その際不溶性ポリリン酸ア
ンモニウムの代わりにExolit-462を用いた。各評価の結
果を表1に示した。
【0029】比較例3 実施例3と同様に行ったが、その際不溶性ポリリン酸ア
ンモニウムの代わりにスミセーフPMを用いた。各評価の
結果を表1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】表1から明らかなように、本発明によれ
ば、耐熱性、耐火性、耐水性に優れているシーリング材
を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹林 貴史 神奈川県横浜市金沢区乙舳町10番2−301 号

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メラミン被覆ポリリン酸アンモニウム及び
    /または不溶性ポリリン酸アンモニウムを含有した耐火
    性シーリング材。
  2. 【請求項2】メラミン被覆ポリリン酸アンモニウム及び
    /または不溶性ポリリン酸アンモニウムの含有量が、シ
    ーリング材を構成するための樹脂100重量部に対し
    て、10〜200重量部である請求項1項記載の耐火性
    シーリング材。
  3. 【請求項3】シーリング材を構成するための樹脂の主成
    分が、シリコーン系樹脂、変性シリコーン系樹脂、ポリ
    サルファイド系樹脂、変成ポリサルファイド系樹脂、ア
    クリルウレタン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル
    系樹脂、スチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴムからな
    る群より選ばれる1種もしくは2種以上の混合物或いは
    複合体である請求項1もしくは請求項2のいずれか1項
    記載の耐火性シーリング材。
  4. 【請求項4】メラミン被覆ポリリン酸アンモニウムが粉
    末状ポリリン酸アンモニウム粒子表面にメラミンが付加
    および/又は付着されたものである請求項1〜3のいず
    れか1項記載の耐火性シーリング材。
  5. 【請求項5】不溶性ポリリン酸アンモニウムが、メラミ
    ン被覆ポリリン酸アンモニウム粒子の被覆層に存在する
    メラミン分子中のアミノ基の活性水素と、該活性水素と
    反応し得る官能基を有する化合物とによって該粒子表面
    が架橋されたものである請求項1〜3のいずれか1項記
    載の耐火性シーリング材。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012111792A (ja) * 2010-11-19 2012-06-14 Kaneka Corp 硬化性組成物およびその使用方法
US8519049B2 (en) 2005-09-27 2013-08-27 Cemedine Co., Ltd. Curable composition
KR101531943B1 (ko) * 2007-06-22 2015-06-26 비일리 엔지니어링 비.브이. 열적으로 취약할 수 있는 물질로 이루어져 있고 경직한 도관을 통해 연장되어 있는 파이프, 튜브 또는 덕트와 도관 사이의 환형 공간을 밀봉하는 방법 및 밀봉 시스템
WO2023243124A1 (ja) * 2021-06-18 2023-12-21 積水フーラー株式会社 シーリング材用硬化性組成物及びこの硬化性組成物を用いたパネル構造体

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