JPH08252516A - 加熱硬化型塗料の加熱鋼管への塗装方法 - Google Patents
加熱硬化型塗料の加熱鋼管への塗装方法Info
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Abstract
脂塗料を用い、均一に数10μmの膜厚みを持つ塗膜
を、連続的に均一塗装を行う。 【構成】 2〜4kg/cm2 の圧力を持つエアーをエ
アーポンプ1、高粘度の液状エポキシ樹脂塗料を塗料供
給ポンプ3及び5を用いて供給し、エアースプレーガン
9で被塗装物11に塗装する際に、塗料先端口径1個当
たりの塗料供給量を300g/分以下に調整した塗装ガ
ンを同一塗装面に対し、同時に複数個用いて塗装するこ
とを特徴とする塗装方法。
Description
ポキシ樹脂塗料を用い、均一な数10μmの膜厚の塗膜
を連続的に塗装するための塗装方法に関する。
アースプレー方式では溶剤を用いて塗料粘度を調整し、
数100cps以下に抑えることで塗装ムラを防止す
る。しかしながら、近年、塗膜性能の向上を目的とした
高粘度樹脂の採用や、作業環境の改善や環境保護の立場
からの塗料の無溶剤化、塗装コスト低減のための顔料の
大量添加等により、使用される塗料の粘度は上昇する傾
向がある。塗料の粘度は反応性の希釈剤等によっても、
ある程度は調整が可能であるが、大量に添加すると塗膜
性能を低下させるため好ましく無い。また、塗料の温度
を上げることで粘度を下げる方法も考えられるが、塗料
の温度を上げると反応速度が増すため、速硬化型の塗料
では硬化反応により塗料がゲル化する。高粘度塗料を供
給する方法は、特開昭60−94172号公報に示され
るような高圧(30〜150kg/cm2 )での塗料供
給方法はある。しかし、このような高圧のエアレス塗装
機による塗装方法は、装置が複雑になり、塗出量を下げ
ることが出来ず、数10μm程度の一般塗装には不向き
である。
高粘度塗料を塗装するには、特開昭50−16732号
公報に示される熱風霧化エアーを使用する方法がある。
このような熱風霧化エアーを用いると、塗料の硬化が速
くない場合には塗料と被塗装物が加温され粘度が低下す
る効果があるため、ある程度は塗装性が改善される。し
かしながら、ポリオレフィン被覆鋼材の下地処理に代表
される加熱速硬化タイプの2液混合、あるいは1液タイ
プのエポキシ樹脂プライマーの塗装では、霧化性を向上
させるために熱風温度を高くすると、塗膜表面から硬化
が始まるため、塗膜の発泡が生じたり、塗装後のレベリ
ング性が低下しやすいという問題がある。さらに、一般
市販のエアースプレーガンでの長時間高温の熱風エアー
を使用することは、ガン自体の温度が上昇するという問
題がある。
の問題を解決すべく鋭意検討の結果、1000cpsを
超える高粘度のエポキシ樹脂塗料を用い、均一に数10
μmの膜厚みを持つ塗膜を、連続的に塗装が可能な塗装
方法を発明した。
kg/cm2 の圧力を持つエアーをエアーポンプ、高粘
度の液状エポキシ樹脂塗料を塗料供給ポンプを用いて供
給し、エアースプレーガンで被塗装物に塗装する際に、
塗料先端口径1個当たりの塗料供給量を300g/分以
下に調整した塗装ガンを同一塗装面に対し、同時に複数
個用いて塗装することで、膜厚を均一にすることを特徴
とする塗装方法である。
細に説明する。図1は、本発明における2液型の高粘度
エポキシ樹脂塗料の塗装に用いる塗装方法を用いて鋼管
への塗装を行う方法の一例である。図1において1〜9
は本発明に用いる塗装装置であり、1はエアーコンプレ
ッサー、2はエアー用ホース、3はエポキシ樹脂塗料主
剤供給ポンプ、4は主剤塗料ホース、5はエポキシ樹脂
塗料硬化剤供給ポンプ、6は硬化剤用塗料ホース、7は
主剤と硬化剤の混合用のスタティックミキサー、8は混
合塗料用の分岐塗料ホース、9は2台以上のエアースプ
レーガンを示す。10はエアースプレー霧化後の塗料、
11は鋼管、12は鋼管の搬送ロールである。
サー1で2〜4kg/cm2 に昇圧された後、エアー用
ホース2を通して、2台以上のエアースプレーガン9に
供給される。一方、主剤用供給ポンプ3及び硬化剤供給
用ポンプ5によって送られた2液塗料は、それぞれ主剤
塗料ホース4、硬化剤塗料ホース6を通りスタティック
ミキサー7で2液が十分に混合された後、2台以上のエ
アースプレーガン9に混合塗料用の分岐塗料ホース8を
通して各エアースプレーガンに分岐して入る。各エアー
スプレーガンの先端部の塗料塗出口から塗料が塗出さ
れ、塗出口の周辺部分のエアー供給口よりエアーが供給
されることで塗料が霧化される。本発明における塗装方
法では、2台以上の各エアースプレーガンから霧化され
た塗料を同一面に同時に塗装することで均一な塗装膜厚
が得られる。
ポキシ樹脂塗料の塗装に用いる塗装方法を用いて鋼管へ
の塗装を行う方法の一例である。図2において1〜4,
9は本発明に用いる塗装装置であり、1はエアーコンプ
レッサー、2はエアー用ホース、13は1液塗料供給ポ
ンプ、14は分岐塗料ホース、9は2台以上のエアース
プレーガンを示す。10はエアースプレー霧化後の塗
料、11は鋼管、12は鋼管の搬送ロールである。塗料
霧化用のエアーは、エアーコンプレッサー1で2〜4k
g/cm2 に昇圧された後、エアー用ホース2を通し
て、2台以上のエアースプレーガン9に供給される。一
方、塗料供給ポンプ3によって送られた1液塗料は、2
台以上のエアースプレーガン9に分岐塗料ホース8を通
して各エアースプレーガンに分岐して入る。各エアース
プレーガンの先端部の塗料塗出口から塗料が塗出され、
塗出口の周辺部分のエアー供給口よりエアーが供給され
ることで塗料が霧化される。本発明における塗装方法で
は、2台以上の各エアースプレーガンから霧化された塗
料を同一面に同時に塗装することで均一な塗装膜厚が得
られる。
は、一般市販の塗装用装置で良い。1のエアーコンプレ
ッサー、2のエアー用ホースは2〜4kg/cm2 の圧
力での乾燥エアーを供給出来るものであれば何でも良
い。3,5の塗料供給用ポンプには、塗料供給の定量性
に優れたポンプであることが望ましく、例えばギヤポン
プ、シリンダーポンプ等がある。塗料の粘度が高い場合
には、モーノポンプを用いても良い。4,6の塗料供給
ホースは一般に塗装に用いられるものであれば良く、粘
度調整のために塗料をある程度加温する場合には温度調
整ヒーターの内蔵されたものを用いる。主剤と硬化剤の
混合に使用する7のスタティックミキサーも一般に塗装
に用いられるもので、2液が十分に混合し、また、スタ
ティックミキサー内で塗料の硬化が始まらない長さのも
のを塗料の硬化速度に合わせて選択する。
さになるようにし、分岐後のホース断面積の合計が、分
岐前のホース断面積より必ず小さくなるようにする。分
岐後のホース断面積の合計が、分岐前のホース断面積よ
り大きい場合には、各エアースプレーガンへの塗料の供
給に偏りが生じやすい。9のエアースプレーガンは一般
市販のエアースプレーガンで良い。塗料の霧化は塗料粘
度だけでなく、エアーの供給量、流速と塗料供給量に依
存し、塗料に対してエアーの供給量が多い方が塗料霧化
性が向上する。この関係は、エアースプレーガンの種類
(先端のエアー供給口の口径、形状)によっても多少異
なるが、ほぼ供給エアーの圧力と塗料の供給量で決定さ
れる。本発明において各エアースプレーガンに供給され
るエアーは2〜4kg/cm2 、塗料供給量は300g
/分以下が適当である。高粘度塗料の霧化に必要なエア
ーを十分に供給するためには最低2kg/cm2 以上の
圧力が必要である。
各ガンからのエアーの干渉を防止し、塗着効率を低下さ
せないためには4kg/cm2 以下のエアー圧力が好ま
しい。また、エポキシ樹脂塗料の各エアースプレーガン
への供給量が300g/分を越えると、塗料の霧化性の
低下と、各ガンからの霧化した塗料が干渉するため塗装
後の膜厚みのばらつきが増加し、ピンホールが発生しや
すい。従って、被塗装物とエアースプレーガンとの相対
速度が速く、所定の塗料膜厚を得るために塗料供給量を
増加させる必要がある場合、各エアースプレーガンへの
供給量が300g/分を越えない様に、その使用台数を
増加させて分割する。但し、ガンの台数が多くなると配
管や、空間的な配置が困難になる場合がある。このよう
な場合、一般市販のエアースプレーガンでは無く、塗出
量の調整が可能な塗料塗出口と霧化用エアー供給口を複
数個持ち、各塗料塗出口からの塗出量を300g/分以
下に調整した一体型のガンを用いてもかまわない。ま
た、各エアースプレーガンの塗料塗出口は、塗料霧化性
を向上させるためには、ある程度口径が小さい方が良
く、1.5mmφ以下の口径であることが望ましい。
樹脂塗料では塗装後のレベリングが期待できないため、
初期の付着状態がそのまま塗膜の形状を支配する。この
ため、本発明の塗料供給量とエアー圧力を調整した複数
のエアースプレーガンを用いる方法では、各ガンからの
エアー及び塗料の干渉を防ぎ、単位時間、単位塗装面積
当たりの付着性を向上させることで、初期の塗料付着状
態が改善され、高粘度の塗料でも均一な膜厚に塗装する
ことが可能である。一般的な塗装においても、単位時間
当たりの塗装面積を増加させるために複数のガンが使用
されるが、本発明とは目的が異なる。また、同時に同一
塗装面への塗装を実施しない場合には、被塗装物の形
状、塗装ガンの配置にもよるが、各ガンからのエアーの
干渉を招きやすく、均一な塗膜を得ることが困難であ
る。
度のエポキシ樹脂塗料においても、均一に数10μmの
膜厚みを持つ塗膜を、連続的に塗装が可能となるが、以
下に実施例により詳細に説明する。まず、外径1420
mmφ、肉厚15.7mm、全長12mの鋼管の外表面
をブラスト処理して、表面除錆度をSa2.5以上にな
るまで除去した。該鋼管の外表面に、本発明による塗装
方法を用いて、エポキシ樹脂塗料を塗装した後、その外
観、膜厚分布、ピンホールの有無を調査した。また、従
来の技術である特開昭50−16732号公報に代表さ
れる塗装ガンを1台のみ用いて熱風エアーによる塗装を
用い、比較を行った。
塗料として、主剤には無機顔料を添加したビスフェノー
ルA型のエポキシ樹脂、硬化剤にポリアミン系の硬化剤
を用いた。塗料は50℃に加温した状態で供給され、粘
度は主剤が1200cps,硬化剤が2000cpsで
あった。また、1液型の高粘度エポキシ樹脂塗料には、
主剤であるビスフェノールA型のエポキシ樹脂に加熱硬
化型のジシアンジアミドに代表される固体硬化剤をあら
かじめ混合したものを用いた。塗料は45℃に加温した
状態で供給され、このときの粘度は3200cpsであ
った。塗装には、一般市販の塗装用設備を用い、各エア
ースプレーガンの塗料塗出口には、1mmφの口径のも
のを用いた。
本発明の塗装方法を用いて表1に示した塗装条件によ
り、鋼管の外表面に実施例1〜10の塗装を行った。塗
装後、電磁誘導加熱により鋼管を160℃に加熱して塗
膜を硬化させた。鋼管を冷却後、その外観検査を行い、
電磁膜厚み測定器で塗膜の厚みを20点測定し、膜厚み
の平均と標準偏差を求めた。また接触式のピンホールテ
スター(電圧:5kV)を用いてピンホールの有無を調
査した。また、上記塗料を用いて、表1に示した塗装条
件により比較例11〜20の塗装を行った。塗装後は、
実施例と同様の手順によりエポキシ樹脂塗料を塗装した
鋼管は、電磁誘導加熱により鋼管を160℃に加熱し塗
膜を硬化させた。鋼管を冷却後、その外観検査を行い、
電磁膜厚み測定器で塗膜の厚みを20点測定し、膜厚み
の平均と標準偏差を求めた。表1の結果から明らかなよ
うに、本発明の実施例では、比較例と比較してピンホー
ルが少なく、塗装膜厚みの標準偏差の小さい均一な膜厚
みの塗膜が得られることがわかる。
高粘度のエポキシ樹脂塗料においても、均一に数10μ
mの膜厚みを持つ塗膜を、連続的に塗装することが可能
となった。
料の塗装に用いる塗装方法を用いて鋼管への塗装を行う
方法の一例を示す図、
料の塗装に用いる塗装方法を用いて鋼管への塗装を行う
方法の一例を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 2〜4kg/cm2 の圧力を持つエアー
をエアーポンプ、高粘度の液状エポキシ樹脂塗料を塗料
供給ポンプを用いて供給し、エアースプレーガンで被塗
装物に塗装する際に、塗料先端口径1個当たりの塗料供
給量を300g/分以下に調整した塗装ガンを同一塗装
面に対し、同時に複数個用いて塗装することを特徴とす
る加熱硬化型高粘度塗料の均一塗装方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05958995A JP3621742B2 (ja) | 1995-03-20 | 1995-03-20 | 加熱硬化型塗料の加熱鋼管への塗装方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08252516A true JPH08252516A (ja) | 1996-10-01 |
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Cited By (3)
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-
1995
- 1995-03-20 JP JP05958995A patent/JP3621742B2/ja not_active Expired - Fee Related
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