JPH0825122A - 面取り盤 - Google Patents

面取り盤

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JPH0825122A
JPH0825122A JP16197394A JP16197394A JPH0825122A JP H0825122 A JPH0825122 A JP H0825122A JP 16197394 A JP16197394 A JP 16197394A JP 16197394 A JP16197394 A JP 16197394A JP H0825122 A JPH0825122 A JP H0825122A
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JP
Japan
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pair
holder
processing tool
axis
chamfering
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Application number
JP16197394A
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English (en)
Inventor
Hideji Takeda
秀治 武田
Hiroshi Umeda
弘志 梅田
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Yutaka Seimitsu Kogyo Ltd
Original Assignee
Yutaka Seimitsu Kogyo Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】各々先端部に面取り刃が形成された一対の加工
具によってワークにおける一対の歯の端面のうちの周方
向角部を同時に面取りする面取り盤において、一対の加
工具の軸間距離をスムーズに変更可能とする。 【構成】一対の加工具54を一対の加工具ホルダ56に
各加工具ホルダ56に対して偏心した位置において回転
可能に保持させ、それら加工具ホルダ56を図示しない
サーボモータによって互いに逆向きに回転させて各加工
具54を中心が互いに異なる2個の円周に沿ってそれぞ
れ曲線運動させることにより、一対の加工具54の軸間
距離を変更する。一対の加工具ホルダ56を直線移動さ
せることによって軸間距離を変更する場合に比較し、加
工具ホルダ56をスムーズに運動させることが容易とな
り、ひいては軸間距離をスムーズに変更することが容易
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各々先端部に面取り刃
が形成された一対の加工具によってワークを面取りする
面取り盤に関するものであり、特に、その一対の加工具
の軸間距離を変更する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各々互いに平行に延びる複数の歯が一円
周に沿って並んで形成されたワークにおいて、それら各
歯の端面の周方向角部に対して面取りを行うことが必要
である場合がある。そのようなワークとして例えば、自
動車用マニュアルトランスミッションにおけるキー式の
同期機構の構成要素である同期リング,カップリングス
リーブ,被同期歯車等がある。被同期歯車の一例を図1
に斜視図で表す。
【0003】キー式の同期機構の構成を具体的に説明す
れば、同期機構は周知のように、カップリングスリー
ブ,キー,同期リング,被同期歯車等を含む構成とされ
る。カップリングスリーブは、同期機構の出力軸と共に
回転し、かつその出力軸に軸方向に摺動可能に嵌合さ
れ、運転者によるシフト操作に応じて軸方向に移動する
ものである。キーは、カップリングスリーブの周方向位
置において一体的に回転可能に支持されるとともに、カ
ップリングスリーブの軸方向移動に応じて同じ向きに移
動するものである。同期リングは、キーが嵌合されるべ
き溝を有し、その嵌合状態においてカップリングスリー
ブと一体的に回転するとともに、出力軸に同期させられ
るべき被同期歯車(エンジンのクランク軸と共に回転す
る歯車)の摩擦面に押し付けられることによって被同期
歯車をカップリングスリーブに同期させるものである。
【0004】このような同期機構において、一般に、カ
ップリングスリーブには内スプライン歯、同期リングと
被同期歯車とには外スプライン歯がそれぞれ形成され、
キーが同期リングの溝に嵌合したときにカップリングス
リーブの内スプライン歯の端面に形成されたチャンファ
が同期リングの外スプライン歯の端面に形成されたチャ
ンファに相対し、その後、被同期歯車と同期リングとが
ほぼ完全に同期したときにカップリングスリーブの内ス
プライン歯が同期リングの外スプライン歯を押しのけて
被同期歯車の外スプライン溝に嵌合し、これにより、同
期側と被同期側とのスプラインによる結合が終了する。
すなわち、この同期機構においては、カップリングスリ
ーブの内スプライン歯の端面,同期リングの外スプライ
ン歯の端面および被同期歯車の外スプライン歯の端面に
それぞれチャンファが形成されており、それらチャンフ
ァを形成するために各スプライン歯の端面の周方向角部
に対して面取りを行う必要があるのである。
【0005】そこで、本出願人は先に、その必要に応え
得る面取り盤として、(i) 各々先端部に面取り刃を有し
て各加工具軸線回りに回転させられる一対の加工具と、
(ii)それら各加工具を各加工具軸線回りに回転させる加
工具回転装置とを含む形式の面取り盤を開発した。
【0006】この形式の面取り盤は例えば、各加工具の
各面取り刃が各加工具軸線回りに回転させられつつワー
クの複数の歯のうちワーク軸線に関して互いに対称とな
る位置関係を有する一対の歯の各々の周方向角部に同時
に係合させられることによってそれら一対の歯の周方向
角部を同時に面取りする態様で使用することができる。
【0007】例えば、図1に示すワークWに対して面取
りを行う場合には、側面図である図2に示す如く、加工
具Tをワーク軸線に対して傾斜させ、ワークWのスプラ
イン歯Sの端面における周方向角部(以下、単にスプラ
イン歯Sの角部という)に係合させる。加工具Tを回転
させればスプライン歯Sの角部にチャンファとしての斜
面が形成される。加工具Tは平面図である図3に示すよ
うに(ただし、同図には各加工具Tの先端面すなわち面
取り刃のみ示されている)、一対設けられており、複数
のスプライン歯Sのうちワーク軸線を挟んで対向する一
対のスプライン歯Sの角部について同時に面取りが行わ
れる。
【0008】すなわち、この形式の面取り盤を使用する
場合には、ワークが図1に示す如く、同時に面取りされ
るべき一対の歯が軸部を隔てて存在する場合であって
も、一対の加工具はその軸部を跨いで一対の歯に同時に
係合することができるため、この形式の面取り盤は特
に、複数の歯が外周面に形成されたワークに対して面取
りを行う場合に有効なのである。
【0009】一対の加工具の軸間距離L(図3参照)は
面取りを行うべきワークの大きさ等が異なればそれに応
じて異なるのが普通であるため、1台の面取り盤で多種
類のワークに対応可能とするためには、面取り盤を軸間
距離Lの変更が可能であるものとすることが望ましい。
その要望を満たすため、面取り盤を、さらに、一対の
加工具の各々を各加工具軸線回りに回転可能に保持する
一対のホルダと、それらホルダを一対の加工具軸線双
方に直交する一直線に沿って相対移動させるホルダ移動
装置とを含むように改良した。
【0010】ホルダの直線移動によって軸間距離を変更
する面取り盤においては、加工具駆動形式として例えば
次のような2つの形式が考えられる。第一の形式は、一
対の加工具を互いに独立した2個の駆動源によって駆動
する形式であり、第二の形式は、一対の加工具をそれら
に共通した1個の駆動源によって駆動する形式である。
後者の形式は例えば、一方の加工具には駆動源の駆動を
直接にまたは減速機構を介して間接に伝達する一方、他
方の加工具にはその同じ駆動源の駆動をユニバーサルジ
ョイント等の接続機構を介して間接に伝達するようにし
て実現される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ホルダの直線
移動によって軸間距離を変更する面取り盤においては次
のような問題がある。すなわち、第一の加工具駆動形式
をとる場合には、ホルダを直線移動させるに伴って駆動
源も直線移動させなければならず、駆動源の慣性の存在
等により、軸間距離をスムーズに変更することが困難で
あるという問題があり、また、第二の加工具駆動形式を
とる場合には、ユニバーサルジョイント等の接続機構の
存在により、加工具駆動系の剛性,耐久性等が低下する
という問題があるのである。
【0012】このような事情に鑑み、請求項1の発明
は、ホルダを直線移動させるのではなく回転させること
によって加工具の軸間距離を変更可能とすることによ
り、上記の問題を解決することを課題としてなされたも
のである。
【0013】また、請求項2の発明は、その請求項1の
発明において、ホルダを回転させる際に生じる加工具の
必要でない変位を解消可能とすることを課題としてなさ
れたものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】それぞれの課題を解決す
るために、請求項1の発明は、面取り盤を、(i) 各々互
いに平行に延びるホルダ軸線を有する一対のホルダと、
(ii)それら各ホルダを各ホルダ軸線回りに回転可能に保
持する加工ヘッドと、(iii) 各ホルダを各ホルダ軸線回
りに互いに逆向きに回転させるホルダ回転装置と、(iv)
各々先端部に面取り刃を有して各加工具軸線回りに回転
させられる一対の加工具であって、各加工具が各ホルダ
により各加工具軸線回りに回転可能に、かつ各ホルダの
偏心位置であって一対の加工具軸線が一対のホルダ軸線
を含む一平面とそれらホルダ軸線間の中央位置において
直交する一平面に関して互いに対称となる位置において
保持される一対の加工具とを含むものとしたことを特徴
とする。
【0015】なお、ここにおける「ワーク」として、図
1に示す如く、外周面に複数のスプライン歯が形成され
た外周側スプライン軸を選ぶことができるのはもちろん
であるが、その他にも、例えば、内周面に複数のスプラ
イン歯が形成された内スプラインを選んだり、複数の突
起(歯の一例)が軸部の端面からそれの軸線に平行に延
びるとともにそれと同心の一円周に沿って並んで形成さ
れたドッグクラッチを選んだりすることができる。
【0016】また、「一対の加工具軸線」と「一対のホ
ルダ軸線」とは一般に、互いに平行とされるが、非平行
とすることもできる。
【0017】請求項2の発明は、請求項1の発明を、さ
らに、ワークと一対のホルダとを少なくとも一対のホル
ダ軸線を含む一平面に直角な方向に相対変位させる相対
変位装置を含むものとしたことを特徴とする。
【0018】
【作用】請求項1の発明に係る面取り盤においては、各
加工具が各ホルダによって回転可能に、かつ、各ホルダ
に対して偏心した位置に保持される。したがって、各ホ
ルダが回転させられれば各加工具が互いに中心の異なる
円周に沿ってそれぞれ曲線移動させられ、これにより、
加工具の軸間距離が変更される。すなわち、本発明装置
においては、ホルダが直線移動させられるのではなく回
転させられることによって加工具の軸間距離が変更され
るのである。
【0019】各ホルダを回転させる場合には各ホルダを
直線移動させる場合に比較し、駆動源の慣性によるホル
ダの運動応答性の低下がそれほど問題にならずに済み、
各ホルダの回転ひいては軸間距離の変更をスムーズに行
うことが可能となる。また、各ホルダを回転させる場合
には、一対のホルダ軸、すなわち中心軸間の距離が変化
しないため、一対の加工具について駆動源を容易に共通
化することも可能となる。このようにホルダの回転によ
って軸間距離を変更する場合には軸間調整のスムーズ化
および駆動源共通化の容易化という利点があるのであ
り、本発明によれば、それらの利点を享受することがで
きるのである。
【0020】しかし、各ホルダを回転させる際には、各
加工具が一対のホルダ軸線双方に直交する一直線の方向
に変位するのみならず、一対のホルダ軸線を含む一平面
に直角な方向にも変位してしまう。後者の変位は不要な
変位であるから、これを解消するための機構が不可欠と
なる。このような事情に鑑みて請求項2の発明がなされ
たのであり、本発明に係る面取り盤においては、ワーク
と一対のホルダとを少なくとも一対のホルダ軸線を含む
一平面に直角な方向に相対変位させる相対変位装置が設
けられており、これを利用すれば、加工具の軸間距離の
変更に伴う加工具とワークとの不要な相対変位を容易に
解消可能となる。
【0021】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1の発明によれば、加工具の軸間調整をスムーズに行う
ことが容易となり、これにより、加工品質の向上および
生産能率の向上を容易に図り得る。
【0022】また、請求項2の発明によれば、加工具の
軸間距離の変更に伴う加工具とワークとの不要な相対変
位を容易に解消可能となり、ホルダの回転を利用して軸
間距離を変更する場合にその欠点を補いつつ利点を享受
し得る。
【0023】
【発明の望ましい実施態様】以下、各請求項の発明の望
ましい実施態様のいくつかを列挙する。 (1) 各請求項に記載の面取り盤であって、前記一対の加
工具がそれらに共通に設けられた1個の加工具用モータ
を駆動源とするものである面取り盤。
【0024】(2) 各請求項に記載の面取り盤であって、
前記一対の加工具が各々に互いに独立して設けられた2
個の加工具用モータを駆動源とするものである面取り
盤。
【0025】(3) 各請求項,(1) または(2) に記載の面
取り盤であって、前記ホルダ回転装置が、1個のホルダ
用モータを有し、そのホルダ用モータの回転運動を直線
運動に変換し、その直線運動によって各ホルダを互いに
逆向きに回転させるものである面取り盤。
【0026】(4) (3) に記載の面取り盤であって、前記
ホルダ回転装置が、さらに、(i) 直線運動部材としての
1個のラックと、(ii)前記ホルダ用モータの回転運動を
そのラックの直線運動に変換するねじ装置(例えば、ボ
ールねじ装置)と、(iii) 各ホルダと同心に固定されて
各ホルダと一体的に回転する回転体としての一対のピニ
オンであって前記ラックを介して連結されるものとを含
み、ラックの直線運動によって各ピニオンすなわち各ホ
ルダを互いに逆向きに回転させるものである面取り盤。
【0027】(5) 各請求項,(2) または(4) に記載の面
取り盤であって、前記各ホルダが、それのホルダ軸線に
同心に中心軸を回転可能に保持しており、その中心軸に
平行にかつそれから偏心した位置において偏心軸を回転
可能に保持しており、それら中心軸と偏心軸とが回転伝
動機構(例えば、歯車対,摩擦車対,ベルト,チェーン
等)によって互いに連結されており、偏心軸の先端部に
前記各加工具が同軸に取り付けられているものであり、
かつ、前記各中心軸に同心にそれぞれ前記加工具用モー
タが接続されているものである面取り盤。
【0028】(6) (3) に記載の面取り盤であって、前記
ホルダ回転装置が、さらに、(i) 前記ホルダ用モータの
回転運動によって回転させられる1個のウォームと、(i
i)各ホルダと同心に固定されて各ホルダと一体的に回転
する回転体としての一対のウォームホイールであって前
記ウォームを介して噛み合わせられるものとを含み、ウ
ォームの回転運動によって各ウォームホイールすなわち
各ホルダを互いに逆向きに回転させるものである面取り
盤。
【0029】(7) 各請求項,(1) 〜(6) のいずれかに記
載の面取り盤であって、ベッド(第一支持部材)に前記
ワークがそれのワーク軸線がベッドの面に直角となる姿
勢で取り付けられ、そのベッドにコラム(第二支持部
材)が立設され、そのコラムに前記加工ヘッドが前記一
対のホルダ軸線双方に直交する一直線回りに旋回可能に
保持されているものである面取り盤。
【0030】(8) (7) に記載の面取り盤であって、前記
加工ヘッドの旋回が加工ヘッド用モータによって実現さ
れる面取り盤。
【0031】(9) (7) または(8) に記載の面取り盤であ
って、前記コラムが前記ベッドに対してその面に平行な
方向に相対移動可能とされているものである面取り盤。
【0032】(10)(7) 〜(9) のいずれかに記載の面取り
盤であって、前記加工ヘッドが前記コラムに対して前記
ワーク軸線の方向に相対移動可能とされているものであ
る面取り盤。
【0033】(11)(7) 〜(10)のいずれかに記載の面取り
盤であって、前記ワークが前記ベッドに対して回転可能
に保持され、ワークの各歯の前記加工ヘッドに対する割
出しが可能とされているものである面取り盤。
【0034】(12)請求項2に記載の面取り盤であって、
前記ワークが、その面取り盤の一構成要素であるベッド
にワーク軸線がベッド面に直角となる姿勢で保持され、
前記加工ヘッドが、ベッドに立設されたコラムに取り付
けられ、それらワークとコラムとをベッドの面に平行な
X軸方向に相対変位させるX軸変位装置が設けられ、前
記加工ヘッドとコラムとを前記ワーク軸線に平行なY軸
方向に相対変位させるY軸変位装置が設けられ、それら
X軸変位装置とY軸変位装置との共同によって前記相対
変位装置が構成されている面取り盤。
【0035】(13)請求項2または(12)に記載の面取り盤
であって、前記相対変位装置が、前記軸間距離を変更す
るために前記各ホルダが回転させられることに同期し
て、各ホルダの回転によって前記各加工具が前記ワーク
に対して前記一対のホルダ軸線を含む一平面に直角な方
向に移動する距離と同じ距離だけその移動が実質的に消
滅する向きにワークと一対のホルダとの相対変位を行う
ホルダ位置修正装置を含む面取り盤。
【0036】(14)(13)に記載の面取り盤であって、前記
ワークの回転および移動と前記加工ヘッドの回転および
移動とがそれぞれ各モータおよびNC型コントローラに
よって制御される面取り盤。
【0037】
【実施例】以下、各請求項の発明を図示の一実施例に基
づいて具体的に説明する。本実施例は図1に示すワーク
Wにおける各スプライン歯Sの角部を面取りする面取り
盤である。この面取り盤は図4に示すように、ベッド1
0を備えており、その上面にワークヘッド12が取り付
けられている。ワークヘッド12は面取りされるべきワ
ークWを保持するものであり、ベッド10の上面に対し
て直角な方向、すなわち上下軸であるW軸の方向に延び
る図示しないワークスピンドル14を有している。この
ワークスピンドル14にワークWが同心に取り付けら
れ、ワークスピンドル14が駆動源としてのサーボモー
タ16および図示しないウォームギヤ機構により回転
(間欠回転)させられることにより、ワークWの、後述
の加工ヘッドに対する割出しが各スプライン歯Sごとに
行われる。
【0038】ベッド10の上面にはさらにコラム20も
取り付けられている。コラム20はスライド機構として
のレール22およびスライダ24によりベッド10の上
面に、それに平行な方向すなわち水平軸であるX軸の方
向に移動可能に取り付けられている。X軸方向における
移動は駆動源としてのサーボモータ26によって実現さ
れる。
【0039】コラム20の正面、すなわちそれの4側面
のうちワークWに対向する側面には旋回台30が取り付
けられている。旋回台30はスライド機構としてのレー
ル32およびスライダ34によりコラム20の正面に、
それに平行な方向すなわち上下軸であるY軸の方向に移
動可能に取り付けられている。Y軸方向における移動は
駆動源としてのサーボモータ36によって実現される。
【0040】この旋回台30には円形のテーブル40が
回転可能に取り付けられている。テーブル40はX軸と
Y軸との双方に直角な水平軸であるC軸を回転軸線とし
て回転させられる。C軸回りの回転は駆動源としてのサ
ーボモータ42によって実現される。サーボモータ42
の回転が図5に示すウォーム44とウォームホイール4
6とを含むウォームギヤ機構を経てテーブル40に伝え
られ、これによりテーブル40が回転させられるのであ
る。
【0041】旋回台30の中央には図4に示すように、
加工ヘッド50が取り付けられている。加工ヘッド50
はテーブル40と一体的にC軸回りに回転させられる。
加工ヘッド50は、図5に示すように、テーブル40に
固定される本体部52,一対の加工具54,一対の加工
具ホルダ56および一対の駆動モータ58を備えてお
り、加工具54および駆動モータ58はそれぞれ各加工
具ホルダ56ごとに設けられている。
【0042】各加工具54は、先端部に面取り刃が形成
されたエンドミルである。なお、エンドミルは平面であ
る面取り刃を有する加工具であるが、円錐面等の他の形
状を有する面取り刃を有する加工具を備えた面取り盤に
ついても各請求項の発明を適用することができる。
【0043】各加工具ホルダ56は本体部52に各ホル
ダ軸線回りに回転可能に保持されている。各加工具ホル
ダ56には中心軸60および偏心軸62が保持されてい
る。中心軸60はホルダ軸線に同心に、回転可能かつ軸
方向移動不能に保持されており、一方、偏心軸62は中
心軸60に平行かつ中心軸60から偏心した位置におい
て偏心軸62が回転可能かつ軸方向移動不能に保持され
ている。それら中心軸60と偏心軸62とは歯車対64
によって連結されている。中心軸60に加工具54の駆
動源としての駆動モータ58が同心に固定されており、
一方、偏心軸62に加工具54が同心に固定されてい
る。ただし、加工具54の偏心軸62からの突出量は螺
合によるアジャスタ65によって調整可能とされてい
る。
【0044】各加工具ホルダ56にはピニオン66が各
ホルダ軸線に同心に固定されている。ピニオン66はそ
の中心において中心軸60を貫通している。ピニオン6
6の貫通穴と中心軸60の外周面との間には適当な隙間
が設けられている。一対のピニオン66は、それらの軸
線を含む一平面に直角な方向(図の紙面に直角な方向)
に延びる円形断面のラック68によって連結されてい
る。
【0045】ラック68は図6に示すように、本体部5
2に軸方向摺動可能に保持されている。このラック68
におねじ70が同心に貫通させられている。おねじ70
は本体部52に回転可能かつ軸方向移動不能に保持され
ている。このおねじ70にはそれに同心にサーボモータ
72が連結されている。サーボモータ72とおねじ70
とは回転軸線のずれを吸収可能な軸継ぎ手74によって
連結されている。それらおねじ70とラック68とはナ
ット76によって連結されている。ナット76は本体部
52に回転不能かつ軸方向移動可能に保持されるととも
に、おねじ70には摺動可能に螺合され、ラック68に
は固定されている。すなわち、ナット76はおねじ70
と共同してボールねじ機構を構成するのであり、サーボ
モータ72の回転がラック68の直線運動に変換される
ようになっているのである。このラック68の直線運動
により一対のピニオン66は互いに逆向きに回転させら
れることになる。すなわち、例えば、ラック68が図に
おいて下方に移動させられる場合には、右側のピニオン
66は反時計方向に回転させられるのに対し、左側のピ
ニオン66は時計方向に回転させられることになるので
ある。
【0046】各加工具ホルダ56において偏心軸62す
なわち加工具54は、図5に示すように、加工具ホルダ
56の偏心位置であって一対の加工具軸線が一対のホル
ダ軸線を含む一平面とそれらホルダ軸線間の中央位置に
おいて直交する一平面に関して互いに対称となる位置に
おいて保持されている。したがって、サーボモータ72
によって一対の加工具ホルダ56が互いに逆向きに回転
させられれば、その回転に伴って一対の加工具54が中
心が互いに異なる同径の円周に沿って同じ向きに曲線移
動させられ、これにより、それら一対の加工具54の軸
間距離が変更されることになる。
【0047】以上説明したサーボモータ16,26,3
6,42,72および駆動モータ58は図示しないコン
トローラに接続されている。コントローラは処理装置と
してのCPU,第一記憶装置としてのROMおよび第二
記憶装置としてのRAMを含むコンピュータを主体とし
て構成されたNC型であり、ROMに予め格納されてい
る面取りプログラムがCPUによりRAMを利用しつつ
実行されることにより、ワークWに対する面取りが自動
的に行われる。
【0048】面取りは具体的に次のようにして行われ
る。 ワークセット まず、作業者により、今回面取りすべきワークWがワー
クヘッド12にセットされる。
【0049】 加工具セット 次に、加工具54の軸間距離L(図3参照)と切込み角
度θ(図2参照)とがそれぞれ実現される。ワークWに
対して予め設定されている軸間距離Lと切込み角度θと
をそれぞれ実現するための指令(数値情報を含む)を作
業者がコンピュータに入力することによって実現される
のである。軸間距離Lはホルダ用のサーボモータ72、
切込み角度θはテーブル40用のサーボモータ42によ
ってそれぞれ変更される。
【0050】 加工具位置決め 次に、加工具54の先端部である面取り刃が、ワークW
のうち今回面取りすべきスプライン歯Sの2個の角部の
一方に対向する近接位置(加工開始位置)に位置決めさ
れる。今回面取りすべきスプライン歯Sは、ワークWの
複数のスプライン歯Sのうちワーク軸線に関して互いに
対称となる位置関係を有する一対のスプライン歯Sであ
り、一対の加工具54はそれら一対のスプライン歯Sの
各々の角部に同時に係合させられることになる。加工具
54の位置決めはX軸移動用のサーボモータ26とY軸
移動用のサーボモータ36とによって実現される。
【0051】 面取り 次に、加工具54が回転し始められ、その後、加工具5
4がワークWに対し、予め定められた切込み方向に沿っ
て予め定められた切込み速度で接近(加工具送り)する
ことが開始される。これにより、ワークWの一対のスプ
ライン歯Sについて同時に、各スプライン歯Sの一方の
角部においてチャンファが形成し始められ、加工具54
の切込みが進むにつれてチャンファの大きさが徐々に増
す。このとき、加工具54の送りはX軸移動用のサーボ
モータ26とY軸移動用のサーボモータ36との同時制
御によって実現される。加工具54の切込み量が設定値
に到達したとき、加工具54の送りが終了させられる。
今回の一対のスプライン歯Sの一方の角部についての面
取りが終了したのである。その後、加工具54は切込み
経路と同じ経路に沿って逆向きに移動させられることに
より、加工具54がワークWから退避される。
【0052】 割出し 以上のようにしてワークWの一対のスプライン歯Sの面
取りが終了したならば、ワークWがスプライン歯Sの1
ピッチ分だけ回転させられ、これにより、次回面取りす
べき一対のスプライン歯Sが一対の加工具54に正対さ
せられる。このようなワークWの割出しはサーボモータ
16によって実現される。
【0053】割出しが終了したならば、次回の一対のス
プライン歯Sについて加工具位置決めおよび面取りが今
回の場合と同様に行われる。このことが繰り返されなが
らワークWが1回転させられたとき、複数のスプライン
歯S全部について両方の角部の面取りが終了することに
なる。
【0054】本実施例においては、軸間調整のために加
工具ホルダ56を回転させる際には、その回転に伴い、
各加工具54がワークWに対してそれの一対の加工具軸
線を含む一平面に平行な方向のみならずそれに直角な方
向にも変位してしまう。後者の変位は不要な変位である
ため、その不要な変位が解消されるように加工具54が
X軸方向とY軸方向とにそれぞれ移動させられることに
なる。
【0055】なお、このように本実施例においては、軸
間調整のための加工具ホルダ56の回転とそれに伴う不
要な変位解消のための加工具54の移動とが同時に行わ
れるようになっていないが、その不要な変位に同期して
加工具54の位置修正が行われるようにすることができ
る。このようにすれば加工具ホルダ56の回転を利用し
た軸間調整においてあたかも加工具54の軸間距離が加
工具ホルダ56の直線移動によって実現されるようにな
り、軸間調整にかかる時間を容易に短縮可能となる。
【0056】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、加工具ホルダ56の直線移動によってでは
なく回転によって軸間距離Lが変更されるため、直線移
動によって軸間距離Lが変更される場合に比較して、軸
間距離Lの変更がスムーズとなり、変更速度・精度の向
上ひいては作業能率の向上を容易に図り得る。
【0057】さらに、本実施例においては、加工具54
のワークWに対する切込み角度θが作業者の指令に応じ
て自動的にかつ任意の値に変更可能であるため、1台の
面取り盤が対応可能なワークWの種類が増加し、面取り
盤の汎用性が向上する。
【0058】さらにまた、本実施例においては、各加工
具54が独立の駆動モータ58によって駆動されるよう
になっているため、共通の1個の駆動モータ58によっ
て駆動する場合に比較して、駆動能力を容易に向上させ
得る。ただし、共通の1個の駆動モータ58によって駆
動されるようにして各請求項の発明を実施することはも
ちろん可能である。
【0059】さらにまた、本実施例においては、加工具
54のワークWに対する切込み方向・速度が作業者の指
令に応じて自動的にかつ任意の値に変更可能であるた
め、このことによっても面取り盤の汎用性が向上する。
【0060】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、一対の加工具ホルダ56が各請求項の発明
における「一対のホルダ」を構成し、中心軸60,偏心
軸62,歯車対64,ピニオン66,ラック68,おね
じ70,軸継ぎ手74およびサーボモータ72が互いに
共同して、各請求項の発明における「ホルダ回転装置」
を構成し、X軸移動用のサーボモータ26,レール22
およびスライダ24とY軸移動用のサーボモータ36,
レール32およびスライダ34とが互いに共同して、請
求項2の発明における「相対移動装置」を構成している
のである。
【0061】その他、いちいち例示はしないが、種々の
変形,改良を施した態様で各請求項の発明を実施するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一対の加工具を有する面取り盤によって面取り
されるべきワークの一例を示す斜視図である。
【図2】その面取り盤が面取りを行う原理を説明するた
めの側面図である。
【図3】その面取り盤における一対の加工具の軸間距離
の概念を説明するための平面図である。
【図4】請求項1および2の発明に共通の一実施例であ
る面取り盤を示す斜視図である。
【図5】図4におけるA−A断面図である。
【図6】図5におけるB−B断面図である。
【符号の説明】
50 加工ヘッド 54 加工具 56 加工具ホルダ 72 サーボモータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各々互いに平行に延びるホルダ軸線を有す
    る一対のホルダと、 それら各ホルダを各ホルダ軸線回りに回転可能に保持す
    る加工ヘッドと、 前記各ホルダを各ホルダ軸線回りに互いに逆向きに回転
    させるホルダ回転装置と、 各々先端部に面取り刃を有して各加工具軸線回りに回転
    させられる一対の加工具であって、各加工具が前記各ホ
    ルダにより各加工具軸線回りに回転可能に、かつ各ホル
    ダの偏心位置であって前記一対の加工具軸線が前記一対
    のホルダ軸線を含む一平面とそれらホルダ軸線間の中央
    位置において直交する一平面に関して互いに対称となる
    位置において保持される一対の加工具とを含むことを特
    徴とする面取り盤。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の面取り盤であって、さら
    に、前記ワークと前記一対のホルダとを少なくとも前記
    一対のホルダ軸線を含む一平面に直角な方向に相対変位
    させる相対変位装置を含む面取り盤。
JP16197394A 1994-07-14 1994-07-14 面取り盤 Pending JPH0825122A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007069317A (ja) * 2005-09-08 2007-03-22 Senjo Seiki Kk 加工装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007069317A (ja) * 2005-09-08 2007-03-22 Senjo Seiki Kk 加工装置

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