JPH08251037A - ビタビ検出装置 - Google Patents

ビタビ検出装置

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Publication number
JPH08251037A
JPH08251037A JP5235195A JP5235195A JPH08251037A JP H08251037 A JPH08251037 A JP H08251037A JP 5235195 A JP5235195 A JP 5235195A JP 5235195 A JP5235195 A JP 5235195A JP H08251037 A JPH08251037 A JP H08251037A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
assumed
viterbi
input signal
circuit
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP5235195A
Other languages
English (en)
Inventor
Takao Sugawara
隆夫 菅原
Takenori Oshima
武典 大島
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
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Publication of JPH08251037A publication Critical patent/JPH08251037A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビタビ検出を行う際に、非線形信号を補正し
て、ビタビ検出を行うビタビ検出装置に関し、誤った非
線形補正を防止する。 【構成】 入力信号と仮定データ列に対応した仮定値を
用いて、ビタビ検出を行うビタビ検出装置において、入
力信号と仮定データ列に対応した仮定値との差を比較
し、遷移の選択を行うACS回路2と、前記選択された
遷移を保持するパスメモリ3と、前記パスメモリ3から
の仮定データ列の前方のデータに対応した非線形誤差を
含む仮定値を発生する仮定値発生回路4とを有し、前記
ACS回路2は、前記パスメモリ3の前記前方データに
対応した前記仮定値発生回路4の仮定値を用いて、前記
遷移の選択を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビタビ検出を行う際
に、非線形信号を補正して、ビタビ検出を行うビタビ検
出装置に関する。
【0002】磁気記録分野や通信分野において、パーシ
ャルレスポンスと最尤検出法を組み合わせたPRMLが
利用されている。例えば、磁気ディスク装置では、この
PRMLは、高い記録密度において大きな効果がある。
しかしながら、高記録密度での記録時の記録減磁や自己
減磁、或いはMRヘッドのρ−H特性による非線形によ
り、このような信号処理回路の潜在能力が十分発揮され
ないといった問題がある。このような記録時の非線形の
例としは、文献 D.Palmer et al "Identification of N
onlinear Write Effects Using Pseudorandam Sequence
s " IEEE Trans、Mag. vol.MAG-23 Sept. 1987に述べら
れている。
【0003】
【従来の技術】このような非線形の記録・伝送系におけ
る非線形信号の処理回路として、原著「PRMLとノン
リニアキャンセラを組み合わせたディジタルVTR用再
生等化検出方式の検討」信学技報、MR93-32(1993-10)が
ある。
【0004】図17は、この従来技術の説明図である。
【0005】図17に示すように、等化器10で等化さ
れた信号Xは、第2のビタビ検出器11に入力し、仮の
データ検出信号Yが得られる。非線形テーブル12は、
データ列とそのデータ列に対応した非線形誤差が保存さ
れている。この検出信号Yをアドレスとして、非線形テ
ーブル12を参照して、対応する非線形誤差を得る。
【0006】次に、遅延回路13により位相が合わされ
た信号Xから、この非線形信号を減算回路15により減
算する。これにより、非線形の除去された信号を得る。
そして、この信号Zにより、第1のビタビ検出器14が
正式なデータ検出を行う。これにより、非線形誤差を除
去したビタビ検出が可能となる。
【0007】この方式をPR4(クラス4)MLに適応
した場合に、ビットエラーレートが1/10程度改善で
きることが報告されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術では、次の問題があった。
【0009】第2のビタビ検出器11の出力Yは、入
力信号が非線形であるため、誤りが起きやすい。この出
力Yにより、非線形テーブルを参照するため、誤った非
線形誤差が参照され、誤った非線形補正がなされる。
【0010】2つのビタビ検出器を持つことは、PR
4MLの場合に、ファーガソンアルゴリズム等の採用に
より、それ程回路規模が大きくならない。しかし、EP
R4ML(Extended PR4ML) 等を用いた場合に、回路規
模が大きくなる。
【0011】本発明の目的は、誤った非線形補正を防止
するためのビタビ検出装置を提供することにある。
【0012】本発明の他の目的は、回路規模が小さくて
も、誤った非線形補正を防止するためのビタビ検出装置
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明の原理図
である。
【0014】本発明の請求項1は、入力信号と仮定デー
タ列に対応した仮定値を用いて、ビタビ検出を行うビタ
ビ検出装置において、入力信号と仮定データ列に対応し
た仮定値との差を比較し、遷移の選択を行うACS回路
2と、前記選択された遷移を保持するパスメモリ3と、
前記パスメモリ3からの仮定データ列の前方のデータに
対応した非線形誤差を含む仮定値を発生する仮定値発生
回路4とを有し、前記ACS回路2は、前記パスメモリ
3の前記前方データに対応した前記仮定値発生回路4の
仮定値を用いて、前記遷移の選択を行うことを特徴とす
る。
【0015】本発明の請求項2は、請求項1のビタビ検
出装置において、前記仮定値発生回路は、前記前方のデ
ータと、前記仮定データ列と、前記仮定データ列の後方
のデータとの組み合わせに対応した複数の非線形誤差の
平均を含む仮定値を格納することを特徴とする。
【0016】本発明の請求項3は、請求項1のビタビ検
出装置において、前記入力信号と前記仮定データ列に対
応した仮定値とを用いて仮のデータ検出を行う第2のビ
タビ検出器を設け、前記第1のビタビ発生器の前記仮定
値発生回路を、前記仮のデータと前記前方のデータとで
参照して、前記仮定値を発生することを特徴とする。
【0017】本発明の請求項4は、請求項1のビタビ検
出装置において、前記ACS回路は、前記入力信号に対
し非線形誤差を減算する回路と、前記入力信号に、前記
非線形誤差を加算して、前記入力信号と比較するための
しきい値信号を作成する加算回路とを含むことを特徴と
する。
【0018】本発明の請求項5は、請求項3のビタビ検
出装置において、前記第1のビタビ検出器は、EPR4
MLを行う構成を有し、前記第2のビタビ検出器は、P
R4MLを行う構成を有し、更に、前記入力信号を遅延
する回路と、前記入力信号と前記遅延回路とを加算し
て、前記第1のビタビ検出器の入力信号を作成する加算
回路とを設けたことを特徴とする。
【0019】
【作用】本発明の請求項1では、図1に示すように、非
線形誤差を含む仮定値を発生するのに、パスメモリ3の
データを使用する。非線形誤差は、その仮定データ列の
前方(過去)のデータにも影響される。そこで、仮定デ
ータ列の前方のデータであるパスメモリ3のデータを使
用して、非線形誤差を含む仮定値を発生するようにし
た。このパスメモリ3のデータは、仮のデータとは異な
り、非線形が除去されて、確定したものである。従っ
て、これをパラメータとすることにより、正確な非線形
誤差を含む仮定値を得ることができる。
【0020】本発明の請求項2では、仮定値発生回路4
が、前記前方のデータと、前記仮定データ列と、前記仮
定データ列の後方のデータとの組み合わせに対応した複
数の非線形誤差の平均を含む仮定値を格納している。こ
のため、後方のデータを考慮した非線形誤差の参照を行
うことができ、現在のデータを加味した非線形誤差の補
正が可能となる。従って、より一層正確な非線形補正が
可能となる。
【0021】本発明の請求項3では、仮のデータ検出を
行う第2のビタビ検出器を設け、仮のデータをも用い
て、非線形誤差の参照を行うため、現在のデータを加味
した非線形誤差の補正が可能となる。従って、より一層
正確な非線形補正が可能となる。
【0022】本発明の請求項4では、加算器により、A
CS回路を実現できるため、簡易な構成のACS回路に
より、非線形補正が実現することができる。
【0023】本発明の請求項5では、前段の仮のデータ
検出は、簡易な構成のPR4MLにより行い、後段のデ
ータ検出は、精度の高いEPR4MLで行うため、回路
規模をそれほど大きくしないで、正確な非線形補正が実
現できる。
【0024】
【実施例】図2は本発明の第1の実施例構成図、図3及
び図4はEPR4MLの説明図、図5はEPR4MLの
トレリス線図、図6は第1の実施例の動作説明図であ
る。
【0025】先ず、図2の構成を説明する前に、EPR
4MLについて、図3乃至図6により説明する。
【0026】図3及び図4は、EPR4MLにおける仮
定データと仮定値との関係を示したものである。EPR
4MLは、検出器に至るまでのインパルス応答が、1+
D−D2 −D3 (Dは1ビットの遅延)で表される。
【0027】従って、1ビットのデータによる干渉は、
4ビットに渡る。このため、4ビットの仮定データ列を
仮定することにより、ある時間の振幅値が決まる。この
振幅値は、仮定値と呼ばれる。図3及び図4は、4ビッ
トの仮定データに対する仮定値を16通りについて求め
たものである。例えば、図3及び図4では、3ビットの
状態(0)〜(7)に対し、「0」又は「1」が到来し
た場合の仮定値を示している。
【0028】このようなEPR4MLのトレリス線図
は、図5に示すようになる。図5において、左の括弧内
の値は、状態を示すものであり、仮定データの左3ビッ
トを10進数に直したものである。破線は、データ
「0」の入力があった場合の遷移を示し、実線は、デー
タ「1」の入力があった場合の遷移を示す。又、各遷移
における数字は、仮定値を示し、図3及び図4により求
めたものである。
【0029】ビタビ検出法は、時刻j−1の2つの状態
A、Bから時刻jの1つの状態Cに至る遷移において、
いずれの状態からの遷移が尤もらしいかを判定するもの
である。その尤度関数は、下記式(1)で与えられる。 M(C)j =MIN{M(A)j-1 +(xj −ma)2 、 M(B)j-1 +(xj −mb)2 } (1) この式において、xj は時刻jにおける入力信号の振幅
値であり、ma、mbは、各々状態A、Bから状態Cへ
の遷移の仮定値である。又、M(C)j は、時刻jにお
ける状態Cにおけるメトリック値であり、M
(A)j-1 、M(B)j-1は、各々時刻j−1における
状態A、Bにおけるメトリック値である。
【0030】関数MINは、その小さい方を選ぶもので
あり、式(1)において、括弧内の左項と右項の内、小
さい方が選択される。その選択された遷移を保存する。
【0031】例えば、図6に示すように、図5のトレリ
ス線図を参照すると、時刻jにおける状態(4)への遷
移は、時刻j−1における状態(2)及び(6)からで
ある。前記式(1)は、状態(2)、(6)から状態
(4)に至る遷移が、いずれが尤もらしいかを判断す
る。前記式(1)では、値の小さい方が尤もらしいとし
て選択される。
【0032】そして、図3及び図4の状態を構成する仮
定データ列の3ビットの内の左端の値が、遷移として保
存される。図6の例では、状態(2)からの遷移が選択
された場合には、「0」が保存され、状態(6)からの
遷移が選択された場合には、「1」が保存される。
【0033】図2に示すように、二乗回路21は、入力
信号xj と仮定値maとの差の2乗を計算する。加算回
路22は、2乗回路21の出力に、時刻jー1における
メトリック値M(A)j-1 を加算する。
【0034】二乗回路24は、入力信号xj と仮定値m
bとの差の2乗を計算する。加算回路25は、2乗回路
24の出力に、時刻jー1におけるメトリック値M
(B)j- 1 を加算する。
【0035】比較器26は、各加算回路22、25の出
力を比較する。即ち、式(1)の比較を実行する。比較
器26は、小さい方を選択して、「0」又は「1」の出
力を発生する。
【0036】選択器27は、比較結果に応じて、加算回
路22、25の出力を、j時刻における状態Cにおける
メトリック値M(C)j として選択する。
【0037】ACS回路2には、この各回路が、各状態
毎に設けられている。即ち、図5に示すEPR4MLの
場合では、8組の回路がある。
【0038】パスメモリ3も、各状態毎にあり、図で
は、状態A、B、Cの3つのパスメモリ3a、3b、3
cを示している。そして、前記比較器26の出力は、状
態Cへの遷移として、パスメモリ3cに保存される。
【0039】前述の仮定値発生回路4は、各2乗回路に
対応して設けられている。この仮定値発生回路4は、非
線形テーブル40a、40bと、加算器41a、41b
とを有する。
【0040】非線形テーブル40a、40bは、各々仮
定データ列に対応した非線形誤差を保持している。そし
て、非線形テーブル40a、40bは、各々仮定データ
列のパスメモリ3a、3bのデータ(1ビット)により
参照される。
【0041】加算器41a、41bは、各々非線形テー
ブル40a、40bからの非線形誤差値と、仮定値m
a、mbとを加算して、2乗回路21、24に出力する
ものである。
【0042】このようにして、仮定データ列に対応した
パスメモリのデータで、非線形誤差テーブル40a、4
0bを参照する。このため、判定されたデータを参照値
としているので、非線形誤差の参照に誤りがない。この
ため、非線形補正を正確に実行できる。又、この実施例
では、仮のデータを出力するビタビ検出器が不要のた
め、回路規模は、殆ど増やさずに、非線形補正が可能と
なる。
【0043】図7は、本発明の第2の実施例構成図、図
8は、図7の説明のための非線形モデル図、図9は、図
7の説明のための非線形の仮定値説明図、図10は、図
7の仮定値テーブルの説明図である。
【0044】図7において、図2で示したものと同一の
ものは、同一の記号で示してある。42a、42bは、
各々仮定値テーブルであり、仮定データ列に対応した仮
定値とその非線形誤差とを加算したものを格納するもの
である。
【0045】即ち、予め、非線形誤差値に仮定値を加算
したものをテーブル42a、42bに格納しておき、図
2に示す加算器を削除したものである。この例でも、仮
定値テーブル42a、42bは、各々仮定データ列のパ
スメモリ3a、3bのデータ(1ビット)により参照さ
れる。
【0046】このようにして、仮定データ列に対応した
パスメモリのデータで、仮定値テーブル42a、42b
を参照する。このため、判定されたデータを参照値とし
ているので、非線形誤差の参照に誤りがない。このた
め、非線形補正を正確に実行できる。又、この実施例で
も、仮のデータを出力するビタビ検出器が不要のため、
回路規模は、殆ど増やさずに、非線形補正が可能とな
る。
【0047】次に、仮定値テーブルのデータについて、
説明する。
【0048】図8に示すように、最短の磁化反転間隔
(ビット周期に相当)があった場合に、その20%が両
側から縮むと仮定した場合に、仮定値は、図9に示すよ
うに、変化する。
【0049】図9において、縦軸は、仮定値であり、横
軸は、状態と入力とからなる4ビットの仮定データ列E
に、前後の1ビットのデータを加えたものである。そし
て、この前後の1ビットのデータを変化させ、4通りの
6ビットデータに対し、仮定値の変化を求めたものであ
る。例えば、0E1は、仮定データ列Eの前のデータが
「0」であり、後ろのデータが「1」である。
【0050】又、図9において、各印の意味は、例え
ば、「●6、0」は、状態6(110)で入力0の遷移
があった場合の仮定値を示す。このように、非線形のあ
る場合の仮定値は、仮定データ4ビットだけでなく、そ
の前後の値にも依存する。
【0051】そこで、この実施例では、後のデータを考
慮した非線形誤差を含む仮定値を、仮定値テーブルに設
定する。図10に示すように、仮定データ列Eに対し、
パスメモリのデータが「0」の場合には、即ち0Eの場
合には、後のデータが「0」の場合の仮定値m(0E
0)と、後のデータが「1」の場合の仮定値m(0E
1)との平均値{m(0E0)+m(0E1)}/2を
保存する。
【0052】同様に、仮定データ列Eに対し、パスメモ
リのデータが「1」の場合には、即ち1Eの場合には、
後のデータが「0」の場合の仮定値m(1E0)と、後
のデータが「1」の場合の仮定値m(1E1)との平均
値{m(1E0)+m(1E1)}/2を保存する。
【0053】このようにすると、平均値であるが、後の
データの影響を考慮した非線形補正が可能となる。従っ
て、より一層データ列に対応した非線形補正が可能とな
る。
【0054】図11は、本発明の第3の実施例構成図、
図12は、そのビタビ検出器の構成図、図13は、図1
2の仮定値テーブルの説明図である。
【0055】図11において、図17で示したものと同
一のものは、同一の記号で示してあり、4は前述の仮定
値テーブルである。この実施例においては、仮定値テー
ブル4は、パスメモリ14の前方のデータPと、第2の
ビタビ検出器11の仮の検出データFとにより参照され
る。
【0056】即ち、この実施例では、非線形誤差を含む
入力信号Xをビタビ検出する第2のビタビ検出器11を
設けて、後方のデータを得るものである。この仮定値テ
ーブルについて、図12及び図13により説明する。
【0057】図12は、第1のビタビ検出器14のAC
S回路2とパスメモリ3とを示し、同図において、図7
で示したものと同一のものは、同一の記号で示してあ
る。
【0058】43a、43bは、各々仮定値テーブルで
ある。この仮定値テーブル43a、43bは、パスメモ
リ3a、3bの前方データと、仮定データ列と、第2の
ビタビ検出器11の出力である後方データとに対応した
非線形誤差を含む仮定値を格納するものである。
【0059】即ち、図13に示すように、前方データP
と、仮定データ列Eと、後方データFとに対応して、図
9により求めた非線形誤差を含む仮定値m(0E0)〜
m(1E1)が、仮定値テーブル43a、43bに格納
されている。
【0060】このようにすると、メモリ量は2倍となる
が、後のデータの影響を考慮した非線形補正が可能とな
る。従って、従来例に比べ、仮の検出値に含まれる誤り
の影響が少ないため、より一層データ列に対応した非線
形補正が可能となる。
【0061】図14は、本発明の第4の実施例構成図、
図15は、図14の実施例のための説明図である。この
実施例では、図2の実施例におけるACS回路を簡略な
構成としたものである。即ち、2乗回路を削除できる構
成である。
【0062】先ず、式(1)において、状態Aからの遷
移が選択される条件は、下記式(2)で与えられる。
【0063】 M(A)j-1 +(xj −ma)2 ≦M(B)j-1 +(xj −mb)2 (2) これを展開すると、下記式(3)が得られる。
【0064】 M(A)j-1 +xj 2 −2xj ma+ma2 ≦M(B)j-1 + xj 2 −2xj mb+mb2 (3) 式(3)からxj を求めると、下記(4)式となる。
【0065】 xj ≧{M(A)j-1 −M(B)j-1 +ma2 −mb2 }/ 2(ma−mb) (4) ここで、図6の例を当てはめると、下記式(5)が得ら
れる。
【0066】 xj ≧{M(2)j-1 −M(6)j-1 −3}/2 (5) 更に、式(4)の右辺を下記式(6)のように置く。
【0067】 T(C)j ={M(A)j-1 −M(B)j-1 +ma2 −mb2 }/ 2(ma−mb) (6) 次に、式(1)の両辺から、xj 2 を差し引き、式
(1)を書き換えると、下記式(7)が得られる。
【0068】 M(C)j ={M(A)j-1 −2xj ma+ma2 }I(xj ≧T(C)j ) +{M(B)j-1 −2xj mb+mb2 }I(xj <T(C)j ) (7) 但し、xj ≧T(C)j の時、I(xj ≧T(C)j
=1、I(xj <T(C)j )=0、xj <T(C)j
の時、I(xj ≧T(C)j )=0、I(xj<T
(C)j )=1である。
【0069】これを、図6の例に当てはめると、ma=
−1、mb=−2であるから、式(8)が得られる。
【0070】 M(4)j ={M(2)j-1 +2xj +1}I(xj ≧T(4)j ) +{M(6)j-1 +4xj +4}I(xj <T(4)j )(8) 但し、T(4)j ={M(2)j-1 −M(6)j-1
3}/2である。
【0071】式(8)を回路に置き換えたものが、図1
5である。即ち、第1の加算器40に、入力信号xj
1ビットシフトしたもの(=2xj )を入力する。同様
に、第1の加算器40に、M(2)j-1 、「1」を入力
する。これにより、加算器40は、これらの加算を演算
し、M(2)j-1 +2xj +1を出力する。
【0072】同様に、第2の加算器41に、入力信号x
j を2ビットシフトしたもの(=4xj )を入力する。
同様に、第2の加算器41に、M(6)j-1 、「4」を
入力する。これにより、加算器41は、これらの加算を
演算し、M(6)j-1 +4x j +4を出力する。
【0073】更に、第3の加算器42に、M
(2)j-1 、M(6)j-1 、「−3」を入力する。これ
により、加算器42は、これらの加算を演算し、M
(2)j-1 −M(6)−3=2T(4)j を出力する。
【0074】比較器26は、入力信号xj と、第3の加
算器42を1ビットシフト(下げ)したもの(T(4)
j )とを比較する。比較結果は、I(xj ≧T
(4)j )又はI(xj <T(4)j )となる。これに
より、第1及び第2の加算器40、41の出力を選択す
る選択器27の選択を制御する。従って、選択器27か
らは、M(4)j が得られる。
【0075】このようなACS回路によれば、2乗回路
は必要なく、加算器を複数設けるだけで、構成が可能で
ある。この手法を用いて、非線形がある場合のACS回
路を簡略化する。
【0076】先ず、非線形による誤差を各々da、db
とすると、式(1)は、下記式(9)に変形される。
【0077】 M(C)j =MIN[M(A)j-1 +{xj −(ma+da)}2 、 M(B)j-1 +{xj −(mb+db)}2 ](9) 同様に、式(9)において、状態Aからの遷移が選択さ
れる条件は、下記式(10)で与えられる。
【0078】 M(A)j-1 +xj 2 −2xj (ma+da)+(ma+da)2 ≦ M(B)j-1 +xj 2 −2xj (mb+db)+(mb+db)2 (10) 式(10)を変形すると、下記式(11)式が得られ
る。
【0079】 M(A)j-1 −M(B)j-1 −2xj {(ma+da)−(mb+db)}+ (ma+da)2 +(mb+db)2 ≦0(11) 更に、式(11)を変形すると、下記式(12)が得ら
れる。
【0080】 M(A)j-1 −M(B)j-1 +{−2xj +(ma+da)+ (mb+db)}{(ma+da)−(mb+db)}≦0 (12) ここで、│ma−mb│>│da−db│とおくと、
(da−db)は無視できるため、xj でまとめると、
下記(13)式が得られる。
【0081】 xj ≧[{M(A)j-1 −M(B)j-1 }/(ma−mb) +(ma+mb)+(da+db)]/2 (13) ここで、図6の例を当てはめると、ma=−1、mb=
−2、da=0.4、db=0.2として、下記式(1
4)が得られる。
【0082】 xj ≧{M(2)j-1 −M(6)j-1 −2.4}/2 (14) 更に、式(13)の右辺を下記式(15)のように置
く。
【0083】 T(C)j =[{M(A)j-1 −M(B)j-1 }/(ma−mb) +(ma+mb)+(da+db)]/2 (15) 次に、式(15)を用いて、式(9)を書き換えると、
下記式(16)が得られる。
【0084】 M(C) j =[M(A) j-1 −{xj −(ma+da)}2 ]I(xj ≧T(C) j ) +[M(B) j-1 −{xj −(mb+db) }2 ]I(xj <T(C) j ) (16) 但し、xj ≧T(C) j の時、I(xj ≧T(C) j )=
1、I(xj <T(C) j)=0、xj <T(C) j の時、
I(xj ≧T(C) j )=0、I(xj <T(C) j)=1
である。
【0085】ここで、下記(17)式を用いると、式
(16)は、式(18)のように、置き換えられる。
【0086】 y(a)j =x j −da、y(b)j =x j −db (17) M(C) j ={M(A) j-1 −( y(a)j −ma)2 }I(xj ≧T(C) j ) +{M(B) j-1 −( y(b)j −mb) 2 }I(xj <T(C) j )(18) 但し、x j ≧T(C) j 、xj ≧T(C')j の時、{y
(a)j 2 ={y(a') j 2 x j <T(C) j 、xj <T(C')j の時、{y(b)j 2
{y(b') j 2 更に、式(18)を変形すると、式(19)が得られ
る。
【0087】 M(C) j ={M(A) j-1 −2 y(a)j ma+ma2 }I(xj ≧T(C) j ) +{M(B) j-1 −2 y(b)j mb+mb2 }I(xj <T(C) j ) (19) ここで、図6の例を当てはめると、ma=−1、mb=
−2、da=0.4、db=0.2として、下記式(2
0)が得られる。
【0088】 M(4) j ={M(2) j-1 +2 y(2)j +1 }I(xj ≧T(4) j ) +{M(6) j-1 +4 y(6)j +4 }I(xj <T(4) j ) (20) 但し、y(2)j =x j −0.4 、y(6)j =x j −0.2 T(4) j ={M(A)j-1 −M(B)j-1 −2.4}/
2 式(20)を回路に置き換えたものが、図14である。
図15の構成に加え、3つの加算器30、32、34を
設けたものである。第4の加算器30は、入力信号xj
から非線形誤差「0.4」を差し引き、y(2)j を求め
る。第5の加算器32は、入力信号xj から非線形誤差
「0.2」を差し引き、y(6)j を求める。第6の加算器
34は、「−3」から非線形誤差「0.4」、「0.
2」を差し引き、「2.4」を求める。
【0089】又、第1の加算器40に、入力信号y(2)j
を1ビットシフトしたもの(=2y(2)j )を入力する。
同様に、第1の加算器40に、M(2)j-1 、「1」を
入力する。これにより、加算器40は、これらの加算を
演算し、M(2)j-1 +2y(2)j +1を出力する。
【0090】同様に、第2の加算器41に、入力信号y
(6)j を2ビットシフトしたもの(=4y(6)j )を入力
する。同様に、第2の加算器41に、M(6)j-1
「4」を入力する。これにより、加算器41は、これら
の加算を演算し、M(6)j-1 +4y(6)j +4を出力す
る。
【0091】更に、第3の加算器42に、M
(2)j-1 、M(6)j-1 、「−2.4」を入力する。
これにより、加算器42は、これらの加算を演算し、M
(2)j-1 −M(6)−2.4=2T(4)j を出力す
る。
【0092】比較器26は、入力信号xj と、第3の加
算器42を1ビットシフト(下げ)したもの(しきい値
T(4)j )とを比較する。比較結果は、I(xj ≧T
(4)j )又はI(xj <T(4)j )となる。これに
より、第1及び第2の加算器40、41の出力を選択す
る選択器27の選択を制御する。従って、選択器27か
らは、M(4)j が得られる。
【0093】このようなACS回路によれば、非線形誤
差を含んでいても、2乗回路は必要なく、加算器を複数
設けるだけで、構成が可能である。これにより、非線形
がある場合のACS回路を簡略化する。
【0094】図16は本発明の第5の実施例構成図であ
る。
【0095】図16において、図11で示したものと同
一のものは、同一の記号で示してある。図16に示すよ
うに、仮のデータ検出として、PR4MLのビタビ検出
器11を用いる。この第2のビタビ検出器11は、PR
4MLのため、回路規模が小さくて済む。第1のビタビ
検出器18は、EPR4MLのビタビ検出器である。仮
定値テーブル4は、図11で説明したものと同一のもの
である。
【0096】このEPR4MLのビタビ検出を行うた
め、PR4等化出力を1ビット遅延させる遅延回路16
と、遅延回路16の出力と等化出力との加算を行う加算
器17とが設けられている。これにより、(1+D)の
変換を行い、第1のビタビ検出器18の入力を作成す
る。
【0097】このようにすると、PR4等化出力を精度
の良いEPR4MLによりビタビ検出できる。又、仮の
データ検出をPR4MLで行うため、この部分の回路規
模は小さくて済む。
【0098】上述の実施例の他に、本発明は、次のよう
な変形が可能である。
【0099】磁気記録再生装置を例に説明したが、通
信の受信装置にも適用できる。
【0100】ビタビ検出をEPR4ML方式で説明し
たが、他の方式にも適用できる。
【0101】以上、本発明を実施例により説明したが、
本発明の主旨の範囲内で種々の変形が可能であり、これ
らを本発明の範囲から排除するものではない。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
次の効果を奏する。
【0103】非線形誤差を含む仮定値を発生するの
に、確定したパスメモリのデータを使用するので、正確
な非線形誤差を含む仮定値を得ることができる。
【0104】又、パスメモリのデータを利用するた
め、簡易な構成で実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の第1の実施例構成図である。
【図3】図2の説明のためのEPR4MLの説明図(そ
の1)である。
【図4】図2の説明のためのEPR4MLの説明図(そ
の2)である。
【図5】図2の説明のためのEPR4MLのトレリス線
図である。
【図6】図2の構成の動作説明図である。
【図7】本発明の第2の実施例構成図である。
【図8】図7の説明のための非線形モデル図である。
【図9】図7の説明のための非線形の仮定値説明図であ
る。
【図10】図7の構成の仮定値テーブルの説明図であ
る。
【図11】本発明の第3の実施例構成図である。
【図12】図11の構成のビタビ検出器の構成図であ
る。
【図13】図12の構成の仮定値テーブルの説明図であ
る。
【図14】本発明の第4の実施例構成図である。
【図15】図14の第4の実施例の説明図である。
【図16】本発明の第5の実施例構成図である。
【図17】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
2 ACS回路 3、3a、3b、3c パスメモリ 4 仮定値テーブル 11 第2のビタビ検出器 14、18 第1のビタビ検出器 26 比較器 27 選択器 40a、40b 非線形テーブル 41a〜43b 仮定値テーブル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号と仮定データ列に対応した仮定
    値を用いて、ビタビ検出を行うビタビ検出装置におい
    て、 入力信号と仮定データ列に対応した仮定値との差を比較
    し、遷移の選択を行うACS回路と、 前記選択された遷移を保持するパスメモリと、 前記パスメモリからの仮定データ列の前方のデータに対
    応した非線形誤差を含む仮定値を発生する仮定値発生回
    路とを有し、 前記ACS回路は、前記パスメモリの前記前方データに
    対応した前記仮定値発生回路の仮定値を用いて、前記遷
    移の選択を行うことを特徴とするビタビ検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1のビタビ検出装置において、 前記仮定値発生回路は、 前記前方のデータと、前記仮定データ列と、前記仮定デ
    ータ列の後方のデータとの組み合わせに対応した複数の
    非線形誤差の平均を含む仮定値を格納することを特徴と
    するビタビ検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1のビタビ検出装置において、 前記入力信号と前記仮定データ列に対応した仮定値とを
    用いて仮のデータ検出を行う第2のビタビ検出器を設
    け、 前記第1のビタビ発生器の前記仮定値発生回路を、前記
    仮のデータと前記前方のデータとで参照して、前記仮定
    値を発生することを特徴とするビタビ検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1のビタビ検出装置において、 前記ACS回路は、 前記入力信号に対し非線形誤差を減算する回路と、 前記入力信号に、前記非線形誤差を加算して、前記入力
    信号と比較するためのしきい値信号を作成する加算回路
    とを含むことを特徴とするビタビ検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項3のビタビ検出装置において、 前記第1のビタビ検出器は、EPR4MLを行う構成を
    有し、 前記第2のビタビ検出器は、PR4MLを行う構成を有
    し、 更に、前記入力信号を遅延する回路と、前記入力信号と
    前記遅延回路とを加算して、前記第1のビタビ検出器の
    入力信号を作成する加算回路とを設けたことを特徴とす
    るビタビ検出装置。
JP5235195A 1995-03-13 1995-03-13 ビタビ検出装置 Withdrawn JPH08251037A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100296788B1 (ko) * 1998-12-23 2001-09-06 김 수 원 폴딩 비터비 검출기
JP2008176898A (ja) * 2006-04-21 2008-07-31 Ricoh Co Ltd 情報再生装置、情報記録再生装置、情報再生方法、及び光ディスク

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KR100296788B1 (ko) * 1998-12-23 2001-09-06 김 수 원 폴딩 비터비 검출기
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